説明

電力管理システムおよびその制御方法

【課題】 画像形成装置が設置されている建物の消費電力を予め定められている上限値以内に制限することができる電力管理システムおよびその制御方法を提供する。
【解決手段】 複数の画像形成装置1が設置された建物の消費電力を電力検出ユニット31が検出し、その検出結果がメモリ22に記憶されている上限値以上か否かを電力管理サーバ20が判定する。検出結果が上限値以上の場合には、各画像形成装置1に通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードに移行するよう低減が指令される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オフィス全体の消費電力に基づいて画像形成装置の省電力モード制御を行う電力管理システムおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能、スキャン機能、プリント機能など複数の機能を併せ持つ複合型の画像形成装置(MFPという)は、原稿の画像をコピーすることができる。また、このMFPは、ネットワーク接続されている外部機器たとえばパーソナルコンピュータから送られる画像データをプリントすることができる。
【0003】
MFPおよびパーソナルコンピュータ等がネットワーク接続されている環境においては、接続されている機器が多く、消費電力が大きい。
【0004】
なお、このような状況下での省エネルギー方法として、ユーザの使用状況に基づく時間スケジュールにより省電力モードへの移行タイミングを制御する方法が知られている。(例えば特許文献1)
【特許文献1】特開2002―292973
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
MFPおよびパーソナルコンピュータが設置されている建物たとえばオフィスの消費電力は、非常に大きい。消費電力が定格値を上回ると、オフィスのブレーカが作動し、MFPおよびパーソナルコンピュータへの電力供給が止まってしまう。
【0006】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的は、画像形成装置が設置されている建物の消費電力を予め定められている上限値以内に制限することができる電力管理システムおよびその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の電力管理システムは、少なくとも1つの画像形成装置と、前記画像形成装置が設置されている建物の消費電力および積算消費電力のいずれかを検出する電力検出ユニットと、前記電力検出ユニットの検出結果が予め定められている上限値に達した場合に、前記画像形成装置の消費電力を低減させる電力管理サーバと、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
この発明の電力管理システムおよびその制御方法によれば、画像形成装置が設置されている建物の消費電力を予め定められている上限値以内に制限することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1に示すように、建物内のオフィスに、複数台の画像形成装置(MFPという)1および複数台のパーソナルコンピュータ2が設置されている。これら画像形成装置1およびパーソナルコンピュータ2が、ネットワーク(例えばLAN)3を介して、電力管理サーバ20に接続されている。
【0011】
各画像形成装置1は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能など複数の機能を併せ持つ複合型で、CPU11、タイマ12、メモリ13、コントロールパネル14、電源スイッチ15、および補助電源16を備えている。これら画像形成装置1は、原稿の画像をコピーすることができるとともに、各パーソナルコンピュータ2からネットワーク3を介して送られる画像データをプリントすることができる。上記補助電源16は、画像形成装置1の電源回路によって充電され、その充電電力を画像形成装置1の動作用の補助電力として出力することが可能である。
【0012】
各パーソナルコンピュータ2は、内蔵のオペレーションプログラムにより作成した画像データを各画像形成装置1のいずれかに送る機能を有するとともに、ディスプレイ2aを有している。
【0013】
上記電力管理サーバ20は、分電盤30の電力検出ユニット31に信号線接続されている。分電盤30は、商用交流電源40に接続されている。
【0014】
分電盤30は、商用交流電源40の交流電圧をオフィス内の各機器に供給する。電力検出ユニット31は、オフィスの消費電力(各機器の総消費電力)Poを検出する。この検出結果が電力管理サーバ20に供給される。
【0015】
電力管理サーバ20は、電力検出ユニット31の検出結果Poが予め定められている上限値Paに達した場合に、各画像形成装置1の消費電力Pを低減させるもので、CPU21およびメモリ22を有している。
【0016】
CPU21は、主要な機能として、次の(1)(2)を有する。
(1)電力検出ユニット31の検出結果Poが予め定められている上限値Pa以上か否かを判定するとともに、電力検出ユニット31の検出結果Poが上記上限値PaよりもΔP低い所定値(=Pa−ΔP)未満か否かを判定する判定セクション。上限値Paは、メモリ22に記憶されている。
【0017】
(2)上記判定結果が上限値Pa以上の場合に電力の低減を各画像形成装置1に指令するとともに、上記判定結果が所定値(=Pa−ΔP)未満の場合に低減の解除を各画像形成装置1に指令する指令セクション。
【0018】
各画像形成装置1は、複数のジョブを実行する機能を有するとともに、動作モードとして、通常の消費電力で動作する通常電力モード、およびその通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードを有している。
【0019】
また、各画像形成装置1のCPU11は、主要な機能として、次の(11)〜(15)を有している。
【0020】
(11)上記待機の時間が予め定められている設定時間taに達した場合に、動作モードを通常電力モードから省電力モードに切換える第1制御セクション。設定時間taは、メモリ13に記憶されている。
【0021】
(12)電力管理サーバ20から低減指令を受けたとき、当該画像形成装置1が動作中(ジョブの実行中)であれば、その動作を継続し、その動作が終了した後、動作モードを通常電力モードから省電力モードに切換える第2制御セクション。
【0022】
(13)ジョブの発生時、メモリ13内のフラグ13aで禁止が設定されていれば、そのジョブの実行を禁止するとともにその禁止の旨を表示により報知する第3制御セクション。フラグ13aは、ジョブの禁止を設定するためのもので、コントロールパネル14の操作に応じて“オン”“オフ”のいずれかが設定される。“オン”は“禁止”を表わし、“オフ”は“禁止でない”を表わす。なお、表示は、コピーの場合はコントロールパネル14の表示部14aで行い、パーソナルコンピュータ2からの画像データの伝送によるプリントの場合はパーソナルコンピュータ2のディスプレイ2aで行う。
【0023】
(14)ジョブの発生時、フラグ13aで禁止が設定されていなければ、そのジョブのキャンセルまたは後回しを表示により示唆する第4制御セクション。なお、表示は、コピーの場合はコントロールパネル14の表示部14aで行い、パーソナルコンピュータ2からの画像データの伝送によるプリントの場合はパーソナルコンピュータ2のディスプレイ2aで行う。
【0024】
(15)上記示唆にもかかわらず、コントロールパネル14の操作によってジョブの実行が要求された場合、補助電源16の充電量が一定以上であることを条件に、その補助電源16の電力(放電電力)を用いて上記ジョブを実行する第5制御セクション。
【0025】
作用を説明する。
【0026】
朝から夕方までの画像形成装置1の消費電力Pの変化、オフィスの消費電力Poの変化、および画像形成装置1の動作モード(通常電力モード、省電力モード、オフモード)の変化の例を図2に示している。オフモードは、FAXモードとも称し、電源スイッチ15がオフの場合に、画像形成装置1のFAX機能のみを働かせる。
【0027】
電力検出ユニット31および電力管理サーバ20の作用を図3のフローチャートに示し、各画像形成装置1の作用を図4および図5のフローチャートに示している。
【0028】
まず、オフィスの消費電力Pが、電力検出ユニット31で検出される(ステップ101のYES)。この検出結果が電力管理サーバ20に供給される。
【0029】
電力管理サーバ20では、電力検出ユニット31の検出結果Pが予め定められている上限値Pa以上か否かが判定されるとともに(ステップ102)、電力検出ユニット31の検出結果Pが上記上限値PaよりもΔP低い所定値(=Pa−ΔP)未満か否かが判定される(ステップ103)。
【0030】
検出結果Pが上限値Pa以上の場合(ステップ102のYES)、電力の低減が、各画像形成装置1に指令される(ステップ104)。検出結果Pが所定値(=Pa−ΔP)未満の場合(ステップ103のYES)、低減の解除が、各画像形成装置1に指令される(ステップ105)。
【0031】
各画像形成装置1では、電源スイッチ15がオンされると(ステップ201のYES)、電力管理サーバ20から低減指令を受けているかどうかが判定される(ステップ202)。低減指令を受けていなければ(ステップ202のNO)、通常電力モードが設定される(ステップ203)。そして、ジョブの発生が監視される(ステップ204)。
【0032】
ジョブの発生が無ければ(ステップ204のNO)、タイマ12によるタイムカウントtが実行される(ステップ205)。このタイムカウントtと設定時間taとが比較される(ステップ206)。タイムカウントtが設定時間taに達すると(ステップ206のYES)、通常電力モードから省電力モードに切換わる(ステップ207)。
【0033】
タイムカウントtが設定時間taに達しないまま(ステップ206のNO)、何らかのジョブが発生すると(ステップ204のYES)、タイムカウントtがクリアされるとともに(ステップ210)、省電力モードが設定されているかどうかが判定される(ステップ211)。省電力モードが設定されていれば(ステップ211のYES)、その省電力モードから通常電力モードに切換わる(ステップ212)。そして、上記ジョブが実行される(ステップ213)。
【0034】
電源スイッチ15がオフされると(ステップ208のYES)、オフモードが設定される(ステップ209)。
【0035】
一方、オフィスの消費電力Poは、空調機等の稼働率の高い日中にピークに達する。図2の例では、午後2時過ぎに、消費電力Poが上限値Paに達している。このとき、電力管理サーバ20から各画像形成装置1に対し、電力の低減が指令される。
【0036】
各画像形成装置1では、電力管理サーバ20から低減指令を受けると(ステップ202のNO)、出力制限制御が実行される(ステップ214)。この出力制限制御を図5のフローチャートに示している。
【0037】
すなわち、低減指令を受けたとき、当該画像形成装置1が何らかのジョブの実行中であれば(ステップ215のNO)、そのジョブが継続される(ステップ216)。そして、ジョブが終了すると(ステップ215のYES)、動作モードが判定される(ステップ217)。通常電力モードであれば(ステップ217のYES)、省電力モードに切換わる(ステップ218)。省電力モードであれば(ステップ217のNO)、そのまま省電力モードが維持される。
【0038】
ジョブの実行中は通常電力モードが維持されるので、ジョブを確実に完了することができる。
【0039】
省電力モードに切換わった後、何らかのジョブが発生すると(ステップ219のYES)、メモリ13内のフラグ13aが確認される(ステップ220)。フラグ13aが“オン”であれば(ステップ220のYES)、禁止が設定されているとの判断の下に、上記発生したジョブが禁止される(ステップ221)。この禁止に伴い、禁止の旨が表示により報知される(ステップ222)。すなわち、ジョブがコピーであれば、コピー禁止の案内文が画像形成装置1のコントロールパネル14の表示部14aで表示される。ジョブが、パーソナルコンピュータ2からの画像データの伝送によるプリントであれば、コピー禁止の案内文が、パーソナルコンピュータ2のディスプレイ2aで表示される。
【0040】
このように、省電力モードが設定され、しかもジョブが禁止されることにより、画像形成装置1の消費電力Pが低減する。ひいては、オフィスの消費電力Poの上昇を抑制することができる。
【0041】
ジョブの発生時(ステップ219のYES)、フラグ13aが“オフ”であれば(ステップ220のNO)、禁止が設定されていないとの判断の下に、そのジョブのキャンセルまたは後回しが表示により示唆される(ステップ225)。すなわち、ジョブがコピーであれば、コピーのキャンセルまたは後回しを示唆する案内文が画像形成装置1のコントロールパネル14の表示部14aで表示される。ジョブが、パーソナルコンピュータ2からの画像データの伝送によるプリントであれば、コピーのキャンセルまたは後回しを示唆する案内文が、パーソナルコンピュータ2のディスプレイ2aで表示される。
【0042】
この示唆に従って、コントロールパネル14の例えばクリア釦がオンされると、つまりOKであれば(ステップ226のYES)、ジョブがキャンセルまたは後回しされる(ステップ227)。
【0043】
ただし、コントロールパネル14の例えばスタート釦がオンされると、ジョブの実行が要求されているとの判断の下に(ステップ226のNO)、補助電源16の充電量が一定以上であるかどうかが判定される(ステップ228)。充電量が一定以上であれば(ステップ228のYES)、補助電源16が放電される(ステップ229)。この放電電力を補助電力として、上記ジョブが実行される(ステップ230)。
【0044】
このように、省電力モードであっても、どうしてもジョブが必要な場合は、補助電源16が放電を利用してジョブを実行することができる。
【0045】
オフィスの消費電力Poが所定値(=Pa−ΔP)未満に低下すると、電力管理サーバ20から各画像形成装置1に対し、低減の解除が指令される。
【0046】
各画像形成装置1は、電力管理サーバ20から解除指令を受けると(ステップ223のYES)、ジョブの禁止を解除する(ステップ224)。
【0047】
以上の制御により、各画像形成装置1および各パーソナルコンピュータ2が設置されている建物の消費電力Poが上限値Pa以内に制限される。これにより、オフィスのブレーカの作動を防ぐことができて、各画像形成装置1および各パーソナルコンピュータ2の不要な停止を回避することができる。
【0048】
[2]第2の実施形態について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0049】
各画像形成装置1のCPU11は、主要な機能として、次の(31)(32)を有している。
【0050】
(31)待機の時間が予め定められている設定時間taに達した場合に動作モードを通常電力モードから省電力モードに切換える第1制御セクション。設定時間taは、メモリ13に記憶されている。
【0051】
(32)低減指令を受けた場合、設定時間taを通常より短い時間に変更する第2制御セクション。
【0052】
各画像形成装置1では、電源スイッチ15がオンされると(ステップ301のYES)、通常電力モードが設定される(ステップ302)。そして、電力管理サーバ20から低減指令あるいは解除指令を受けているかどうかが判定される(ステップ303,304)。低減指令を受けると(ステップ303のYES)、設定時間taとして、通常より短いt1が設定される(ステップ305)。解除指令を受けると(ステップ304のYES)、設定時間taとして、通常のt2(>t1)が設定される(ステップ306)。そして、ジョブの発生が監視される(ステップ307)。
【0053】
ジョブの発生が無ければ(ステップ307のNO)、タイマ12によるタイムカウントtが実行される(ステップ308)。このタイムカウントtが設定時間taに達すると(ステップ309のYES)、通常電力モードから省電力モードに切換わる(ステップ310)。
【0054】
タイムカウントtが設定時間taに達しないまま(ステップ309のNO)、何らかのジョブが発生すると(ステップ307のYES)、タイムカウントtがクリアされるとともに(ステップ311)、省電力モードが設定されているかどうかが判定される(ステップ312)。省電力モードが設定されていれば(ステップ312のYES)、その省電力モードから通常電力モードに切換わる(ステップ313)。そして、上記ジョブが実行される(ステップ314)。
【0055】
電源スイッチ15がオフされると(ステップ315のYES)、オフモードが設定される(ステップ316)。
【0056】
なお、電力管理サーバ20から低減指令を受けた場合、第1の実施形態と同じ出力制限制御を実行してもよい。
【0057】
以上のように、通常電力モードから省電力モードへ移行する時間taを、オフィスの消費電力Poが上限値Paに達した場合は通常のt2より短いt1に変更することにより、各画像形成装置1および各パーソナルコンピュータ2が設置されている建物の消費電力Poが上限値Pa以内に制限される。これにより、オフィスのブレーカの作動を防ぐことができて、各画像形成装置1および各パーソナルコンピュータ2の不要な停止を回避することができる。
【0058】
他の構成、作用、および効果は、第1の実施形態と同じである。よって、その説明は省略する。
【0059】
[3]第3の実施形態について説明する。
【0060】
電力管理サーバ20のCPU21は、主要な機能として、次の(41)(42)(43)を有している。
(41)電力検出ユニット31の検出結果Poを一定期間たとえば月単位あるいは年単位で積算することにより、オフィスの積算消費電力Qoを検出する。
【0061】
(42)検出した積算消費電力Qoが予め定められている上限値Qa以上か否かを判定するとともに、検出した積算消費電力Qoが上記上限値QaよりもΔQ低い所定値(=Qa−ΔQ)未満か否かを判定する判定セクション。上限値Qaは、メモリ22に記憶されている。
【0062】
(43)上記判定結果が上限値Qa以上の場合に電力の低減を各画像形成装置1に指令するとともに、上記判定結果が所定値(=Qa−ΔQ)未満の場合に低減の解除を各画像形成装置1に指令する指令セクション。
【0063】
作用を説明する。
【0064】
電力検出ユニット31および電力管理サーバ20の作用を図7のフローチャートに示す。
【0065】
オフィスの消費電力Pが、電力検出ユニット31で検出される(ステップ401のYES)。この検出結果が電力管理サーバ20に供給される。
【0066】
電力管理サーバ20では、上記検出された消費電力Pが月単位あるいは年単位で積算されて、オフィスの積算消費電力Qoが検出される(ステップ402)。そして、検出された積算消費電力Qoが上限値Qa以上か否かが判定されるとともに(ステップ403)、検出された積算消費電力Qoが所定値(=Qa−ΔQ)未満か否かが判定される(ステップ404)。
【0067】
積算消費電力Qoが上限値Qa以上の場合(ステップ403のYES)、電力の低減が、各画像形成装置1に指令される(ステップ405)。積算消費電力Qoが所定値(=Qa−ΔQ)未満の場合(ステップ404のYES)、低減の解除が、各画像形成装置1に指令される(ステップ406)。
【0068】
他の構成、作用、効果は、第1の実施形態あるいは第2の実施形態と同じである。よって、その説明は省略する。
【0069】
その他、この発明は上記各実施形態に限定するものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】各実施形態の構成を示す図。
【図2】各実施形態における消費電力の変化および動作モードの変化を示す図。
【図3】第1および第2実施形態における電力検出ユニットおよび電力管理サーバの作用を説明するためのフローチャート。
【図4】各実施形態における画像形成装置の作用を説明するためのフローチャート。
【図5】図4における出力制限制御ルーチンを示すフローチャート。
【図6】第2の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図7】第3実施形態の電力検出ユニットおよび電力管理サーバの作用を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0071】
1…MFP、2…PC、3…ネットワーク、11…CPU、12…タイマ、13…メモリ、13a…フラグ、14…コントロールパネル、14a…表示部、15…電源スイッチ、16…補助電源、20…電力管理サーバ、21…CPU、22…メモリ、30…分電盤、31…電力検出ユニット、40…商用交流電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの画像形成装置と、
前記画像形成装置が設置されている建物の消費電力および積算消費電力のいずれかを検出する電力検出手段と、
前記電力検出手段の検出結果が予め定められている上限値に達した場合に、前記画像形成装置の消費電力を低減させる電力管理手段と、
を備えていることを特徴とする電力管理システム。
【請求項2】
前記画像形成装置は、前記電力管理手段に、ネットワーク接続されていることを特徴とする請求項1記載の電力管理システム。
【請求項3】
前記電力管理手段は、
前記電力検出ユニットの検出結果が前記上限値以上か否かを判定手段と、
前記判定手段の判定結果が上限値以上の場合に、電力の低減を前記画像形成装置に指令する指令手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の電力管理システム。
【請求項4】
前記画像形成装置は、
動作モードとして、通常の消費電力で動作する通常電力モード、およびその通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードを有し、
さらに、前記画像形成装置は、
前記待機の時間が予め定められている設定時間に達した場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第1制御手段と、
前記指令手段から低減指令を受けた場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第2制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項3記載の電力管理システム。
【請求項5】
前記第2制御手段は、前記指令手段から低減指令を受けたとき、前記画像形成装置が動作中であれば、その動作を継続し、その動作が終了した後、前記動作モードを前記通常電力動作モードから省電力待機モードに切換えることを特徴とする請求項4記載の電力管理システム。
【請求項6】
前記画像形成装置は、
複数のジョブを実行する機能を有するとともに、動作モードとして、通常の消費電力で動作する通常電力モード、およびその通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードを有し、
さらに、前記画像形成装置は、
前記待機の時間が予め定められている設定時間に達した場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第1制御手段と、
前記指令手段から低減指令を受けた場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第2制御手段と、
前記ジョブの禁止を設定するためのフラグと、
前記ジョブの発生時、前記フラグで禁止が設定されていれば、そのジョブの実行を禁止するとともにその禁止の旨を表示により報知する第3制御手段と、
前記ジョブの発生時、前記フラグで禁止が設定されていなければ、そのジョブのキャンセルまたは後回しを表示により示唆する第4制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項3記載の電力管理システム。
【請求項7】
前記第2制御手段は、前記指令手段から低減指令を受けたとき、前記画像形成装置が動作中であれば、その動作を継続し、その動作が終了した後、前記動作モードを前記通常電力動作モードから省電力待機モードに切換えることを特徴とする請求項6記載の電力管理システム。
【請求項8】
前記電力管理サーバは、
前記電力検出手段の検出結果が前記上限値以上か否かを判定するとともに、前記電力検出手段の検出結果が前記上限値よりも低い所定値未満か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果が上限値以上の場合に電力の低減を前記画像形成装置に指令するとともに、前記判定手段の判定結果が所定値未満の場合に低減の解除を前記画像形成装置に指令する指令手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の電力管理システム。
【請求項9】
前記画像形成装置は、
複数のジョブを実行する機能を有するとともに、動作モードとして、通常の消費電力で動作する通常電力モード、およびその通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードを有し、
さらに、前記画像形成装置は、
前記待機の時間が予め定められている設定時間に達した場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第1制御手段と、
前記指令手段から低減指令を受けた場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第2制御手段と、
前記ジョブの禁止を設定するためのフラグと、
前記ジョブの発生時、前記フラグで禁止が設定されていれば、前記ジョブの実行を禁止するとともにその禁止の旨を表示により報知し、かつその禁止を前記指令セクションから解除指令を受けた場合に解除する第3制御手段と、
前記ジョブの発生時、前記フラグで禁止が設定されていなければ、そのジョブのキャンセルまたは後回しを表示により示唆する第4制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項8記載の電力管理システム。
【請求項10】
前記第2制御手段は、前記指令手段の指令を受けたとき、前記画像形成装置が動作中であれば、その動作を継続し、その動作が終了した後、前記動作モードを前記通常電力動作モードから省電力待機モードに切換えることを特徴とする請求項9記載の電力管理システム。
【請求項11】
前記画像形成装置は、
動作モードとして、通常の消費電力で動作する通常電力モード、およびその通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードを有し、
さらに、前記画像形成装置は、
前記待機の時間が予め定められている設定時間に達した場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第1制御手段と、
前記指令手段から低減指令を受けた場合、前記設定時間を通常より短い時間に変更する第2制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項3記載の電力管理システム。
【請求項12】
前記画像形成装置は、充放電が可能な補助電源を有していることを特徴とする請求項1記載の電力管理システム。
【請求項13】
前記電力管理サーバは、
前記電力検出ユニットの検出結果が予め定められている上限値以上か否かを判定手段と、
前記判定手段の判定結果が上限値以上の場合に、その旨を前記画像形成装置に指令する指令手段と、
を備えていることを特徴とする請求項12記載の電力管理システム。
【請求項14】
前記画像形成装置は、複数のジョブを実行する機能を有するとともに、動作モードとして、通常の消費電力で動作する通常電力モード、およびその通常の消費電力よりも少ない電力で待機する省電力モードを有し、
さらに、前記画像形成装置は、
前記待機の時間が予め定められている設定時間に達した場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第1制御手段と、
前記指令手段から低減指令を受けた場合に前記動作モードを前記通常電力モードから前記省電力モードに切換える第2制御手段と、
前記ジョブの禁止を設定するためのフラグと、
前記ジョブの発生時、前記フラグで禁止が設定されていれば、そのジョブの実行を禁止するとともにその禁止の旨を表示により報知する第3制御手段と、
前記ジョブの発生時、前記フラグで禁止が設定されていなければ、そのジョブのキャンセルまたは後回しを表示により示唆する第4制御手段と、
前記第4制御手段の示唆にもかかわらず前記ジョブの実行が要求された場合、前記補助電源の電力を用いて前記ジョブを実行する第5制御手段と、
を備えていることを特徴とする請求項13記載の電力管理システム。
【請求項15】
前記第2制御手段は、前記指令手段から指令を受けたとき、前記画像形成装置が動作中であれば、その動作を継続し、その動作が終了した後、前記動作モードを前記通常電力動作モードから省電力待機モードに切換えることを特徴とする請求項13記載の電力管理システム。
【請求項16】
少なくとも1つの画像形成装置が設置された建物の電力管理システムにおいて、
前記画像形成装置が設置されている建物の消費電力および積算消費電力のいずれかを検出するステップと、
前記検出結果が予め定められている上限値に達した場合に、前記画像形成装置の消費電力を低減させるステップと、
を備えていることを特徴とする電力管理システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−325493(P2007−325493A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−143738(P2007−143738)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】