説明

電力管理システム及びプログラム

【課題】電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能な電力管理システムを得る。
【解決手段】電力管理システム1は、電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号の制御データ25を保持する保持部217と、所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定部212と、指定部212が指定した所定の電気機器及び所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、保持部217が保持する制御データ25の中から特定する特定部213と、特定部213が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を実行するリモコン信号送信処理部93と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年における電気機器の普及により、オフィス内や家庭内等で多くの電気機器が使用されており、その消費電力の増大が問題となっている。特に電気機器の中には、電気機器の電源スイッチ自体はオフ状態であっても、コンセントに接続されているだけで待機電力を消費する電気機器が多く存在する。そこで、電源タップが有するコンセントに手動式の切換スイッチを設け、コンセントに接続されている電気機器の電源スイッチがオフ状態である場合には、ユーザが手動でコンセントの切換スイッチをオフすることにより、待機電力の発生を回避する技術が実用化されている。
【0003】
なお、下記特許文献1には、電力線通信モデム及びプログラマブルコントローラを内蔵した電源タップが開示されている。プログラマブルコントローラは、電力線通信によって受信したプログラムデータに基づいて、電源タップが有するコンセントに接続された電気機器の電源のオン及びオフを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−197755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電源タップが有する切換スイッチのオン及びオフを切り換えるための制御信号を通信することによって、電源タップに接続されている電気機器への電力供給の可否を遠隔制御する構成が考えられる。例えば、ある電気機器が使用されていない場合に、その電気機器が接続されているコンセントの切換スイッチを遠隔制御でオフすることによって、その電気機器への電力供給を停止して待機電力の発生を回避することができる。
【0006】
しかしながら、数ある電気機器の中には、使用されていないからといって直ちに切換スイッチをオフすることが好ましくない電気機器が存在する。
【0007】
例えば、予約録画機能が搭載されたテレビにおいて、予約録画が設定された状態でテレビの電源がオフされている状況を想定する。この場合、テレビの電源がオフされているからといって当該テレビが接続されているコンセントの切換スイッチをオフしてしまうと、設定された録画開始時刻になっても当該電気機器の電源はオンされないため、予約録画が実行されないこととなる。また、録画実行中にテレビの電源がオフされた場合に、テレビによって番組を視聴していないからといってコンセントの切換スイッチをオフしてしまうと、実行中の録画も停止されてしまうこととなる。
【0008】
また、携帯端末等を用いて外出先から通信ネットワークを介して遠隔操作が可能なエアコンにおいて、ユーザが帰宅前にエアコンの電源をオンしたい場合であっても、当該エアコンが接続されているコンセントの切換スイッチがオフである場合にはエアコンの電源をオンできないため、このような遠隔操作を実行できないこととなる。
【0009】
また、電源オフ後に所定の終了処理を実行するパソコンや、電源オフ後に所定の自動クリーニングを実行するエアコン等の電気機器において、これらの電気機器の電源がオフされた場合に直ちにコンセントの切換スイッチをオフしてしまうと、上記の終了処理や自動クリーニングを適切に実行できないこととなる。
【0010】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能な電力管理システム及びプログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様に係る電力管理システムは、電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のデータを保持する保持手段と、所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定手段と、前記指定手段が指定した前記所定の電気機器及び前記所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、前記保持手段が保持するデータの中から特定する特定手段と、前記特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、前記所定の電気機器に対する前記所定の制御を実行するリモコン信号送信手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】
第1の態様に係る電力管理システムによれば、特定手段は、指定手段が指定した所定の電気機器及び所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、保持手段が保持するデータの中から特定する。そして、リモコン信号送信手段は、特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を実行する。このように、電気機器の動作を赤外線リモコン等のリモコン信号によって制御することにより、電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能となる。
【0013】
本発明の第2の態様に係る電力管理システムは、第1の態様に係る電力管理システムにおいて特に、電気機器の消費電力を測定する測定手段をさらに備え、前記指定手段は、前記測定手段が測定した消費電力に基づいて、前記所定の電気機器及び前記所定の制御を指定することを特徴とするものである。
【0014】
第2の態様に係る電力管理システムによれば、指定手段は、測定手段が測定した消費電力に基づいて、所定の電気機器及び所定の制御を指定する。従って、特定の電気機器の連続動作時間が設定値を超えた場合や、複数の電気機器の合計の消費電力が設定値を超えた場合等に、所定の電気機器の電源をオフする等の制御を実行することが可能となる。
【0015】
本発明の第3の態様に係る電力管理システムは、第2の態様に係る電力管理システムにおいて特に、前記所定の電気機器に対して前記所定の制御を実行する前及び実行した後において前記測定手段がそれぞれ測定した当該所定の電気機器の消費電力に基づいて、当該所定の電気機器に対して当該所定の制御が実行されたか否かを判定する判定手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0016】
第3の態様に係る電力管理システムによれば、判定手段は、所定の電気機器に対して所定の制御を実行する前及び実行した後において測定手段がそれぞれ測定した当該所定の電気機器の消費電力に基づいて、当該所定の電気機器に対して当該所定の制御が実行されたか否かを判定する。従って、例えば所定の電気機器の電源をオフする制御を実行した場合において、実行後の消費電力が実行前の消費電力から低下した場合には、当該制御が適切に実行されたと判定することができ、一方、実行後の消費電力が実行前の消費電力から低下しない場合には、当該制御が実行されていないと判定することが可能となる。
【0017】
本発明の第4の態様に係る電力管理システムは、第3の態様に係る電力管理システムにおいて特に、前記所定の電気機器に対して前記所定の制御が実行されていないと前記判定手段が判定した場合に、他のリモコン信号送信手段から前記リモコン信号を送信させる制御手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0018】
第4の態様に係る電力管理システムによれば、制御手段は、所定の電気機器に対して所定の制御が実行されていないと判定手段が判定した場合に、他のリモコン信号送信手段からリモコン信号を送信させる。従って、あるリモコン信号送信手段が故障したこと等に起因してリモコン信号を送信できなかった場合であっても、他のリモコン信号送信手段からリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を適切に実行することが可能となる。
【0019】
本発明の第5の態様に係る電力管理システムは、第3又は第4の態様に係る電力管理システムにおいて特に、前記所定の制御は、前記電気機器の電源をオフする制御であり、電気機器に対する駆動電力の供給の可否を切り換える切換手段と、前記所定の電気機器の電源がオフされていないと前記判定手段が判定した場合に、当該所定の電気機器に対応する前記切換手段に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる制御手段と、をさらに備えることを特徴とするものである。
【0020】
第5の態様に係る電力管理システムによれば、制御手段は、所定の電気機器の電源がオフされていないと判定手段が判定した場合に、当該所定の電気機器に対応する切換手段に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる。従って、所定の電気機器のリモコン信号受信部が故障したこと等に起因して、リモコン信号の送信によっては当該電気機器の電源をオフできなかった場合であっても、切換手段が当該電気機器への給電を停止することにより、当該電気機器における待機電力の発生を回避することが可能となる。
【0021】
本発明の第6の態様に係る電力管理システムは、第1〜第6のいずれか一つの態様に係る電力管理システムにおいて特に、電気機器に対する駆動電力の供給の可否を切り換える切換手段と、複数の電気機器に関する総消費電力が所定値を超える場合に、一以上の電気機器に対応する前記切換手段に対して当該一以上の電気機器への給電を停止させる制御手段と、をさらに備えることを特徴とするものである。
【0022】
第6の態様に係る電力管理システムによれば、制御手段は、複数の電気機器に関する総消費電力量が所定値を超える場合に、一以上の電気機器に対応する切換手段に対して当該一以上の電気機器への給電を停止させる。従って、複数の電気機器に関する総消費電力量の許容上限値を所定値として設定しておくことにより、当該総消費電力量を当該許容上限値以内に規制することが可能となる。
【0023】
本発明の第7の態様に係る電力管理システムは、第1〜第6のいずれか一つの態様に係る電力管理システムにおいて特に、前記所定の制御は、前記電気機器の電源をオフする制御であり、電気機器に対する駆動電力の供給の可否を切り換える切換手段と、前記リモコン信号送信手段が前記所定の電気機器の電源をオフするリモコン信号を送信してから所定時間が経過した後に、当該所定の電気機器に対応する前記切換手段に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる制御手段と、をさらに備えることを特徴とするものである。
【0024】
第7の態様に係る電力管理システムによれば、制御手段は、リモコン信号送信手段が所定の電気機器の電源をオフするリモコン信号を送信してから所定時間が経過した後に、当該所定の電気機器に対応する切換手段に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる。従って例えば、赤外線リモコンによる遠隔操作が可能なパソコンにおいて、パソコンの電源をオフするリモコン信号を送信してから、終了処理の所要時間が経過した後に、パソコンへの給電を停止することができる。これにより、パソコンの終了処理を適切に実行できるともに、パソコンにおける待機電力の発生を回避することが可能となる。また例えば、電源オフ後の自動クリーニング機能を有するエアコンにおいて、エアコンの電源をオフするリモコン信号を送信してから、自動クリーニングの所要時間が経過した後に、エアコンへの給電を停止することができる。これにより、自動クリーニングを適切に実行できるともに、エアコンにおける待機電力の発生を回避することが可能となる。
【0025】
本発明の第8の態様に係る電力管理システムは、電力管理装置と、接続された電気機器に対して駆動電力を供給する電力供給装置と、を備え、前記電力管理装置は、電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のデータを保持する保持手段と、所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定手段と、前記指定手段が指定した前記所定の電気機器及び前記所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、前記保持手段が保持するデータの中から特定する特定手段と、を有し、前記電力供給装置は、前記特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、前記所定の電気機器に対する前記所定の制御を実行するリモコン信号送信手段を有することを特徴とするものである。
【0026】
第8の態様に係る電力管理システムによれば、特定手段は、指定手段が指定した所定の電気機器及び所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、保持手段が保持するデータの中から特定する。そして、リモコン信号送信手段は、特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を実行する。このように、電気機器の動作を赤外線リモコン等のリモコン信号によって制御することにより、電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能となる。
【0027】
本発明の第9の態様に係るプログラムは、電力管理装置に搭載されるコンピュータを、電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のデータを保持する保持手段と、所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定手段と、前記指定手段が指定した前記所定の電気機器及び前記所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、前記保持手段が保持するデータの中から特定する特定手段と、として機能させるためのプログラムである。
【0028】
第9の態様に係るプログラムによれば、特定手段は、指定手段が指定した所定の電気機器及び所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、保持手段が保持するデータの中から特定する。従って、特定手段が特定したリモコン信号のデータを電力管理装置から電力供給装置に送信し、電力供給装置が有するリモコン信号送信手段が、特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を実行することができる。このように、電気機器の動作を赤外線リモコン等のリモコン信号によって制御することにより、電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態に係る電力管理システムの全体構成を示す図である。
【図2】電源タップの外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】電源タップの外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】電源タップの機能構成を示すブロック図である。
【図5】電源タップの機能構成を示すブロック図である。
【図6】電力管理装置のハードウェア構成を簡略化して示す図である。
【図7】プログラムを実行することによってデータ処理部に実現される機能を示すブロック図である。
【図8】制御データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る電力管理システム100の全体構成を示す図である。電力管理システム100は、例えばユーザの住宅の部屋1内に構築されており、電力管理装置2と、電力供給装置としての電源タップ9A〜9Cとを備えて構成されている。図1に示した例において、電源タップ9Aには照明3が接続されており、電源タップ9Bにはエアコン4が接続されており、電源タップ9Cにはパソコン5及び録画機能付きのテレビ6が接続されている。電力管理装置2は、通信ネットワーク8を介して電源タップ9A〜9Cと相互通信が可能である。通信ネットワーク8は、有線又は無線のLAN(Local Area Network)、又はPLC(Power Line Communication)等を用いたネットワークである。照明3、エアコン4、パソコン5、及びテレビ6は、それぞれ付属の赤外線リモコン(図示しない)を用いて遠隔操作を行うことが可能であり、リモコン信号を受信するための受信部3R,4R,5R,6Rをそれぞれ有している。
【0033】
図2は、電源タップ9A,9Bの外観構成を模式的に示す斜視図である。電源タップ9A,9Bは、コンセント11、プラグ12、及び送信部13を備えて構成されている。コンセント11は、筐体10の上面に取り付けられており、プラグ12は、筐体10の底面に取り付けられている。送信部13は、赤外線のリモコン信号を送信するためのLED(Light Emitting Diode)を有しており、図2に示した例では、筐体10の側面の全周に亘って送信部13が形成されている。
【0034】
図3は、電源タップ9Cの外観構成を模式的に示す斜視図である。電源タップ9Cは、コンセント11X〜11Z、プラグ12、及び送信部13を備えて構成されている。コンセント11X〜11Zは、筐体10の上面に取り付けられており、プラグ12は、電源コードを介して筐体10に接続されている。送信部13は、赤外線のリモコン信号を送信するためのLEDを有しており、図3に示した例では、筐体10の6面の各面(あるいは底面を除く5面)に送信部13が取り付けられている。
【0035】
図4は、電源タップ9A,9Bの機能構成を示すブロック図である。図4に示すように電源タップ9A,9Bは、通信部90、給電制御部91、計測部92、及びリモコン信号送信処理部93を備えて構成されている。通信部90は、通信ネットワーク8を介して電力管理装置2と相互通信を行う。給電制御部91は、リレー等を有して構成されており、プラグ12から供給される駆動電力を、コンセント11に接続された電気機器に供給するか否かを、通信部90から入力される制御信号によって制御する。リレーをオンすることによって駆動電力が電気機器に供給され、リレーをオフすることによって駆動電力は電気機器に供給されない。
【0036】
計測部92は、給電制御部91からコンセント11を介して電気機器に供給されている電流を計測することによって、コンセント11に接続されている電気機器の消費電力を算出する。そして、算出した消費電力に関する情報を通信部90に入力する。
【0037】
リモコン信号送信処理部93は、LEDドライバを有しており、通信部90から入力される制御信号に基づいて送信部13を駆動することにより、送信部13から赤外線のリモコン信号を送信する。
【0038】
図5は、電源タップ9Cの機能構成を示すブロック図である。図5に示すように電源タップ9Cは、通信部90、給電制御部91X〜91Z、計測部92X〜92Z、及びリモコン信号送信処理部93を備えて構成されている。通信部90は、通信ネットワーク8を介して電力管理装置2と相互通信を行う。給電制御部91Xは、リレー等を有して構成されており、プラグ12から供給される駆動電力を、コンセント11Xに接続された電気機器に供給するか否かを、通信部90から入力される制御信号によって制御する。リレーをオンすることによって駆動電力が電気機器に供給され、リレーをオフすることによって駆動電力は電気機器に供給されない。同様に、給電制御部91Y,91Zは、駆動電力をコンセント11Y,11Zに接続された電気機器にそれぞれ供給するか否かを、通信部90から入力される制御信号によってそれぞれ制御する。
【0039】
計測部92Xは、給電制御部91Xからコンセント11Xを介して電気機器に供給されている電流を計測することによって、コンセント11Xに接続されている電気機器の消費電力を算出する。そして、算出した消費電力に関する情報を通信部90に入力する。同様に、計測部92Y,92Zは、給電制御部91Y,91Zからコンセント11Y,11Zを介して電気機器にそれぞれ供給されている電流を計測することによって、各電気機器の消費電力をそれぞれ算出する。そして、算出した各消費電力に関する情報を、通信部90にそれぞれ入力する。
【0040】
リモコン信号送信処理部93は、LEDドライバを有しており、通信部90から入力される制御信号に基づいて送信部13を駆動することにより、送信部13から赤外線のリモコン信号を送信する。
【0041】
図6は、電力管理装置2のハードウェア構成を簡略化して示す図である。図6に示すように電力管理装置2は、CPU(Central Processing Unit)等のデータ処理部21と、通信部22と、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶部23とを備えて構成されている。通信部22は、通信ネットワーク8を介して電源タップ9A〜9Cと通信を行う。記憶部23には、データ処理部21を動作させるためのプログラム24が記憶されている。また、記憶部23には、所定の制御データ25が記憶されている。
【0042】
図7は、プログラム24を実行することによってデータ処理部21に実現される機能を示すブロック図である。図7に示すようにデータ処理部21は、受信部211、指定部212、特定部213、制御部214、送信部215、判定部216、及び保持部217を有している。保持部217は、制御データ25を保持している。換言すれば、プログラム24は、電力管理装置2に搭載されるコンピュータを、受信部211、指定部212、特定部213、制御部214、送信部215、判定部216、及び保持部217として機能させるためのプログラムである。
【0043】
図8は、制御データ25の一例を示す図である。制御データ25においては、ユーザによる事前の設定によって、タップIDと、ポートIDと、電気機器の種別情報と、リモコンコードと、オフ時制御内容と、強制リレーオフの可否と、強制リレーオフの優先順位(強制オフ優先順位)と、補助用タップIDとが関連付けられている。
【0044】
タップIDは、電源タップ9A〜9Cを識別するための識別情報である。
【0045】
ポートIDは、複数のコンセント11X〜11Zを有する電源タップ9Cに関して、コンセント11X〜11Zを識別するための識別情報である。
【0046】
電気機器の種別情報は、電気機器の製造メーカ名、製品名、型番等によって電気機器の種別を特定するための情報である。
【0047】
リモコンコードは、電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のコードパターンである。図8に示した例では、電源タップ9Aに接続されている照明3に関して、電源オン、電源オフ、及び輝度設定の各々のリモコン信号のコードが記述されている。また、電源タップ9Bに接続されているエアコン4に関して、電源オン、電源オフ、及び温度設定の各々のリモコン信号のコードが記述されている。また、電源タップ9Cのコンセント11Xに接続されているパソコン5に関して、電源オン及び電源オフの各々のリモコン信号のコードが記述されている。また、電源タップ9Cのコンセント11Yに接続されているテレビ6に関して、電源オン及び電源オフの各々のリモコン信号のコードが記述されている。記憶部23には様々な電気機器に関する様々な制御内容のリモコンコードが予め記憶されており、ユーザによって電気機器の種別及び所望の制御内容が設定されると、それに応じたリモコンコードが抽出されて制御データ25に記述される。
【0048】
オフ時制御内容の項目には、電気機器をオフする際の制御内容が記述されている。図8に示した例では、照明3に関しては、リレーをオフするという制御内容が記述されている。また、エアコン4に関しては、リモコン操作によって電源をオフしてから30分後にリレーをオフするという制御内容が記述されている。これは、エアコン4には電源オフ後に自動クリーニングを実行する機能が搭載されており、この自動クリーニングが完了した後にエアコン4への給電を停止するためである。また、パソコン5に関しては、リモコン操作によって電源をオフしてから3分後にリレーをオフするという制御内容が記述されている。これは、パソコン5は電源オフのリモコン信号を受信してから終了処理(シャットダウン処理)を開始することから、この終了処理が完了した後にパソコン5への給電を停止するためである。また、テレビ6に関しては、リモコン操作によって電源をオフするという制御内容が記述されている。これは、テレビ6に搭載されている番組の録画機能は電源オフの状態でも実行可能であるが、リレーをオフしてしまうと録画を実行できないため、リレーのオフは行わずに電源のオフにとどめたものである。
【0049】
強制リレーオフの項目には、オフ時制御内容に電源オフを含むエアコン4、パソコン5、及びテレビ6に関して、リモコン操作による電源オフに失敗した場合に強制的にリレーをオフするか否かが記述されている。図8に示した例では、エアコン4及びパソコン5に関しては強制リレーオフを実行する旨(「可」)が記述されており、テレビ6に関しては強制リレーオフを実行しない旨(「不可」)が記述されている。
【0050】
強制オフ優先順位の項目には、照明3、エアコン4、パソコン5、及びテレビ6の総消費電力量(又は住宅全体の合計の総消費電力量)が、予め設定された許容上限値を超えた場合に、総消費電力量を許容上限値以内に抑えるためにリレーをオフすべき電気機器の順位が記述されている。この順位付けの対象には、強制リレーオフの項目が「不可」に設定されている電気機器(例えばテレビ6)も含まれる。図8に示した例では、エアコン4、パソコン5、テレビ6、及び照明3の順に、高い優先順位が設定されている。
【0051】
補助用タップIDの項目には、各電気機器に関連付けられている電源タップ(メインの電源タップ)からのリモコン信号の送信によっては所望の制御が実行されない場合に、そのメインの電源タップに代えてリモコン信号を送信するバックアップ用の電源タップのタップIDが記述されている。図8に示した例では、電源タップ9Aに関しては、バックアップ用として電源タップ9BのタップIDが記述されている。また、電源タップ9Bに関しては、バックアップ用として電源タップ9AのタップIDが記述されている。また、電源タップ9Cに関しては、バックアップ用として電源タップ9A,9BのタップIDが記述されている。
【0052】
以下、本実施の形態に係る電力管理システム100の動作について詳細に説明する。
【0053】
図4を参照して、電源タップ9Aは、計測部92によって照明3の消費電力を例えば数分間隔で定期的に計測し、計測した消費電力に関するデータを、通信部90から通信ネットワーク8を介して電力管理装置2に向けて送信する。また、電源タップ9Bは、計測部92によってエアコン4の消費電力を例えば数分間隔で定期的に計測し、計測した消費電力に関するデータを、通信部90から通信ネットワーク8を介して電力管理装置2に向けて送信する。また、図5を参照して、電源タップ9Cは、計測部92X,92Yによってパソコン5及びテレビ6の各々の消費電力を例えば数分間隔で定期的に計測し、計測した消費電力に関するデータを、通信部90から通信ネットワーク8を介して電力管理装置2に向けて送信する。図6,7を参照して、これらの電気機器の消費電力に関するデータは、通信部22を介して受信部211によって受信され、指定部212に入力される。
【0054】
指定部212は、入力された各電気機器の消費電力に関するデータに基づき、所定の制御ルールに従って節電制御の実行の要否を判定する。そして、節電制御の実行が必要であると判定した場合には、対象となる電気機器及び制御内容を指定する。この制御ルールは、ユーザによって予め任意に設定されて保持部217に保持されている。
【0055】
例えば、エアコン4に関して連続使用時間の上限値を任意に設定することができ、指定部212は、エアコン4の連続使用時間が上限値に到達した場合に、「エアコン4をオフする」という制御内容を指定する。また、照明3、エアコン4、パソコン5、及びテレビ6の総消費電力量(又は住宅全体の合計の総消費電力量)に関して許容上限値を任意に設定することができ、指定部212は、これらの電気機器の所定期間内における総消費電力量が許容上限値を超えた場合に、制御データ25内の強制オフ優先順位の項目に従って、リレーをオフすべき一以上の電気機器を特定する。そして、特定した電気機器に関して「リレーをオフする」という制御内容を指定する。
【0056】
また、ユーザが外出する際や就寝する際にこれらの電気機器の一括オフ命令を電力管理装置2に入力できる構成としてもよく、指定部212は、この一括オフ命令が入力された場合には、「照明3、エアコン4、パソコン5、及びテレビ6をオフする」という制御内容を指定する。さらに、電力管理装置2をIP(Internet Protocol)ネットワーク等の宅外の通信ネットワークに接続することにより、ユーザが携帯端末等を用いた操作によって外出先から宅内の電気機器を操作できる構成としてもよい。この場合、例えばエアコン4の電源をオンする操作命令が電力管理装置2に入力された場合には、指定部212は、「エアコン4をオンする」という制御内容を指定する。また、防犯のために偽装在宅動作の実行命令が電力管理装置2に入力された場合には、指定部212は、「照明3のオン及びオフを繰り返す」という制御内容を指定する。
【0057】
指定部212によって指定された電気機器及び制御内容に関する情報は、特定部213に入力される。特定部213は、制御データ25を参照することにより、指定された電気機器及び制御内容に対応するリモコンコードを特定する。
【0058】
指定部212によって指定された電気機器及び制御内容に関する情報、及び特定部213によって特定されたリモコンコードは、制御部214に入力される。制御部214は、制御データ25を参照することにより、指定された電気機器に対応する電源タップ(メインの電源タップ)を特定し、当該電源タップを送信先とする制御信号を生成する。指定された制御内容にリモコン操作が含まれる場合には、この制御信号には特定部213から入力されたリモコンコードが含まれる。
【0059】
制御部214によって生成された制御信号は、送信部215に入力される。送信部215は、入力された制御信号を、通信部22から通信ネットワーク8を介して送信先の電源タップに向けて送信する。
【0060】
図4,5を参照して、電力管理装置2から送信された制御信号は、送信先の電源タップの通信部90によって受信される。そして、指定された制御内容にリモコン操作が含まれる場合には、受信した制御信号は当該電源タップのリモコン信号送信処理部93に入力される。また、指定された制御内容にリレー操作が含まれる場合には、受信した制御信号は当該電源タップの給電制御部91,91X〜91Zに入力される。電源タップは、受信した制御信号に基づいて、対象の電気機器に対して指定された制御内容を実行する。例えば、制御信号の内容が照明3のオフである場合には、電源タップ9Aの給電制御部91のリレーがオフされることにより、電源タップ9Aから照明3への給電が停止される。また例えば、制御信号の内容がエアコン4のオフである場合には、電源タップ9Bのリモコン信号送信処理部93によって電源タップ9Bの送信部13が駆動されることにより、エアコン4の電源をオフするためのリモコン信号が当該送信部13から送信される。その30分後、電源タップ9Bの給電制御部91のリレーがオフされることにより、電源タップ9Bからエアコン4への給電が停止される。また例えば、制御信号の内容がテレビ6のオフである場合には、電源タップ9Cのリモコン信号送信処理部93によって電源タップ9Cの送信部13が駆動されることにより、テレビ6の電源をオフするためのリモコン信号が当該送信部13から送信される。
【0061】
制御内容にリモコン操作が含まれる場合には、対象となる電気機器に対応する計測部は、リモコン信号の送信後に当該電気機器の消費電力を再度計測し、計測した消費電力に関するデータを、通信部90から通信ネットワーク8を介して電力管理装置2に向けて送信する。例えば、制御信号の内容がテレビ6のオフである場合には、電源タップ9Cの計測部92Yは、リモコン信号の送信後にテレビ6の消費電力を再度計測し、計測した消費電力に関するデータを電力管理装置2に向けて送信する。
【0062】
図7を参照して、当該消費電力に関するデータは、受信部211から判定部216に入力される。判定部216は、リモコン信号の送信前の電気機器の消費電力と、リモコン信号の送信後の当該電気機器の消費電力とを比較することにより、送信前の消費電力に比べて送信後の消費電力が所定レベル以上低下した場合には、リモコン操作による電源オフが成功したと判定する。一方、送信前の消費電力に比べて送信後の消費電力が所定レベル以上低下していない場合には、リモコン操作による電源オフが失敗したと判定する。
【0063】
リモコン操作による電源オフが失敗したと判定した場合には、その旨の情報が判定部216から制御部214に入力される。制御部214は、制御データ25を参照することにより、バックアップ用の電源タップを特定し、当該電源タップを制御信号の送信先とする新たな制御信号を生成する。例えば、制御内容がテレビ6のオフである場合に、電源タップ9Cの送信部13からリモコン信号を送信してもテレビ6の消費電力が所定レベル以上低下しない場合には、バックアップ用の電源タップ9A,9Bを送信先とする新たな制御信号を生成する。送信部215は、当該制御信号を、通信部22から通信ネットワーク8を介して電源タップ9A,9Bに向けて送信する。これにより、テレビ6の電源をオフするためのリモコン信号が、電源タップ9A,9Bの送信部13から送信される。その後、上記と同様に、対象となる電気機器に対応する計測部は、リモコン信号の送信後に当該電気機器の消費電力を再度計測し、計測した消費電力に関するデータを、通信部90から通信ネットワーク8を介して電力管理装置2に向けて送信する。
【0064】
また、バックアップ用の電源タップからのリモコン操作によっても電源オフに失敗した場合には、その旨の情報が判定部216から制御部214に入力される。制御部214は、制御データ25を参照することにより、対象となる電気機器に関して強制リレーオフの可否を確認する。そして、当該電気機器が強制リレーオフを実行する機器である場合には、当該電気機器に対応する電源タップ(メインの電源タップ)を特定し、当該電源タップを送信先とする制御信号を生成する。この制御信号には、当該電気機器に対応する給電制御部のリレーをオフする内容が含まれている。当該制御信号は送信部215に入力され、通信部22から通信ネットワーク8を介して送信先の電源タップに向けて送信される。これにより、対象となる電気機器が例えばパソコン5である場合に、電源タップ9Cの給電制御部91Xのリレーがオフされることにより、電源タップ9Cからパソコン5への給電が停止される。
【0065】
<変形例>
図2,3では、コンセント11,11X〜11Zと送信部13とが同一の筐体10上に取り付けられた構造の電源タップ9A〜9Cを示したが、送信部13を電源タップから分離することにより、送信部13と電源タップとを別体として構成してもよい。送信部13の外観形状は任意であり、インテリアとして適した形状にするのが望ましい。送信部13の駆動電力は、電池又は壁面コンセントから供給される。このように、送信部13と電源タップとを分離することにより、電気機器によってリモコン信号が受信されやすい場所に送信部13を配置することが容易となる。また、送信部13に指向性を持たせるとともに、送信信号強度を比較的小さく設定し、送信部13を電気機器の受信部の近傍に配置することにより、同じ部屋内に同一機種の電気機器が複数設置されている場合であっても、リモコン信号の混信による誤動作を回避することができる。
【0066】
<まとめ>
本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、特定部213は、指定部212が指定した所定の電気機器及び所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、保持部217が保持する制御データ25の中から特定する。そして、リモコン信号送信処理部93は、特定部213が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を実行する。このように、電気機器の動作を赤外線リモコン等のリモコン信号によって制御することにより、電源タップ等に接続された電気機器に対して、不使用時に無条件で電力供給を停止するのではなく、所望の制御を実行することが可能となる。
【0067】
また、本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、指定部212は、計測部92,92X〜92Zが測定した消費電力に基づいて、所定の電気機器及び所定の制御を指定する。従って、特定の電気機器の連続動作時間が設定値を超えた場合や、複数の電気機器の合計の消費電力が設定値を超えた場合等に、所定の電気機器の電源をオフする等の制御を実行することが可能となる。
【0068】
また、本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、判定部216は、所定の電気機器に対して所定の制御を実行する前及び実行した後において計測部92,92X〜92Zがそれぞれ測定した当該所定の電気機器の消費電力に基づいて、当該所定の電気機器に対して当該所定の制御が実行されたか否かを判定する。従って、例えば所定の電気機器の電源をオフする制御を実行した場合において、実行後の消費電力が実行前の消費電力から低下した場合には、当該制御が適切に実行されたと判定することができ、一方、実行後の消費電力が実行前の消費電力から低下しない場合には、当該制御が実行されていないと判定することが可能となる。
【0069】
また、本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、制御部214は、所定の電気機器に対して所定の制御が実行されていないと判定部216が判定した場合に、他の電源タップのリモコン信号送信処理部93からリモコン信号を送信させる。従って、ある電源タップのリモコン信号送信処理部93が故障したこと等に起因してリモコン信号を送信できなかった場合であっても、他の電源タップのリモコン信号送信処理部93からリモコン信号を送信することにより、所定の電気機器に対する所定の制御を適切に実行することが可能となる。
【0070】
また、本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、制御部214は、所定の電気機器の電源がオフされていないと判定部216が判定した場合に、当該所定の電気機器に対応する給電制御部91,91X〜91Z(切換手段)に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる。従って、所定の電気機器のリモコン信号受信部3R〜7Rが故障したこと等に起因して、リモコン信号の送信によっては当該電気機器の電源をオフできなかった場合であっても、給電制御部91,91X〜91Zが当該電気機器への給電を停止することにより、当該電気機器における待機電力の発生を回避することが可能となる。
【0071】
また、本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、制御部214は、複数の電気機器に関する総消費電力量が所定値を超える場合に、予め設定された優先順位に従って、一以上の電気機器に対応する給電制御部91,91X〜91Z(切換手段)に対して当該一以上の電気機器への給電を停止させる。従って、複数の電気機器に関する総消費電力量の許容上限値を所定値として設定しておくことにより、当該総消費電力量を当該許容上限値以内に規制することが可能となる。
【0072】
また、本実施の形態に係る電力管理システム100によれば、制御部214は、リモコン信号送信処理部93が所定の電気機器の電源をオフするリモコン信号を送信してから所定時間が経過した後に、当該所定の電気機器に対応する給電制御部91,91X〜91Zに対して当該所定の電気機器への給電を停止させる。従って例えば、赤外線リモコンによる遠隔操作が可能なパソコン5において、パソコン5の電源をオフするリモコン信号を送信してから、終了処理の所要時間が経過した後に、パソコン5への給電を停止することができる。これにより、パソコン5の終了処理を適切に実行できるともに、パソコン5における待機電力の発生を回避することが可能となる。また例えば、電源オフ後の自動クリーニング機能を有するエアコン4において、エアコン4の電源をオフするリモコン信号を送信してから、自動クリーニングの所要時間が経過した後に、エアコン4への給電を停止することができる。これにより、自動クリーニングを適切に実行できるともに、エアコン4における待機電力の発生を回避することが可能となる。
【0073】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0074】
2 電力管理装置
3 照明
4 エアコン
5 パソコン
6 テレビ
9A〜9C 電源タップ
24 プログラム
25 制御データ
91,91X〜91Z 給電制御部
92,92X〜92Z 計測部
93 リモコン信号送信処理部
100 電力管理システム
212 指定部
213 特定部
214 制御部
216 判定部
217 保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のデータを保持する保持手段と、
所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定手段と、
前記指定手段が指定した前記所定の電気機器及び前記所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、前記保持手段が保持するデータの中から特定する特定手段と、
前記特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、前記所定の電気機器に対する前記所定の制御を実行するリモコン信号送信手段と、
を備える、電力管理システム。
【請求項2】
電気機器の消費電力を測定する測定手段
をさらに備え、
前記指定手段は、前記測定手段が測定した消費電力に基づいて、前記所定の電気機器及び前記所定の制御を指定する、請求項1に記載の電力管理システム。
【請求項3】
前記所定の電気機器に対して前記所定の制御を実行する前及び実行した後において前記測定手段がそれぞれ測定した当該所定の電気機器の消費電力に基づいて、当該所定の電気機器に対して当該所定の制御が実行されたか否かを判定する判定手段
をさらに備える、請求項2に記載の電力管理システム。
【請求項4】
前記所定の電気機器に対して前記所定の制御が実行されていないと前記判定手段が判定した場合に、他のリモコン信号送信手段から前記リモコン信号を送信させる制御手段
をさらに備える、請求項3に記載の電力管理システム。
【請求項5】
前記所定の制御は、前記電気機器の電源をオフする制御であり、
電気機器に対する駆動電力の供給の可否を切り換える切換手段と、
前記所定の電気機器の電源がオフされていないと前記判定手段が判定した場合に、当該所定の電気機器に対応する前記切換手段に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる制御手段と、
をさらに備える、請求項3又は4に記載の電力管理システム。
【請求項6】
電気機器に対する駆動電力の供給の可否を切り換える切換手段と、
複数の電気機器に関する総消費電力量が所定値を超える場合に、一以上の電気機器に対応する前記切換手段に対して当該一以上の電気機器への給電を停止させる制御手段と、
をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一つに記載の電力管理システム。
【請求項7】
前記所定の制御は、前記電気機器の電源をオフする制御であり、
電気機器に対する駆動電力の供給の可否を切り換える切換手段と、
前記リモコン信号送信手段が前記所定の電気機器の電源をオフするリモコン信号を送信してから所定時間が経過した後に、当該所定の電気機器に対応する前記切換手段に対して当該所定の電気機器への給電を停止させる制御手段と、
をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一つに記載の電力管理システム。
【請求項8】
電力管理装置と、
接続された電気機器に対して駆動電力を供給する電力供給装置と、
を備え、
前記電力管理装置は、
電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のデータを保持する保持手段と、
所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定手段と、
前記指定手段が指定した前記所定の電気機器及び前記所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、前記保持手段が保持するデータの中から特定する特定手段と、
を有し、
前記電力供給装置は、
前記特定手段が特定したデータに基づく発光制御によってリモコン信号を送信することにより、前記所定の電気機器に対する前記所定の制御を実行するリモコン信号送信手段
を有する、電力管理システム。
【請求項9】
電力管理装置に搭載されるコンピュータを、
電気機器を遠隔操作するためのリモコン信号のデータを保持する保持手段と、
所定の電気機器、及び当該所定の電気機器に対して実行する所定の制御を指定する指定手段と、
前記指定手段が指定した前記所定の電気機器及び前記所定の制御に対応するリモコン信号のデータを、前記保持手段が保持するデータの中から特定する特定手段と、
として機能させるための、プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−226562(P2012−226562A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93676(P2011−93676)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】