電力管理システム

【課題】自然エネルギーなどを利用した発電電力を効率的に利用する。
【解決手段】管理制御盤は、消費電力Pcと共に、太陽光発電装置の発電電力Ps、風力発電装置の発電電力Pwを検出し、供給可能な電力とする発電電力が消費電力を超えているか否かを確認する(ステップ110〜116)。これにより、発電電力が消費電力を超えている場合に、発電電力を分電盤に供給させ、系統電源を停止させるように報知し、この後、発電電力を分電盤に供給させかつ系統電源を停止させ、系統電源を停止させたことを報知する(ステップ118〜122)。また、消費電力が発電電力を超えている場合、蓄電池及び車両の放電電力、燃料電池の発電電力Pfを取得し、これらを加えた供給可能電力が、消費電力を超える場合に、それぞれの電力源の電力が分電盤へ供給されるようにすると共に、系統電源を停止していることを報知する(ステップ124〜152)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般住宅においても、太陽光発電装置や、風力発電装置などの自然エネルギーを用いた発電装置が設けられるようになっている。一般に、住宅に設けられた発電装置の発電電力は、系統電源へ送電される売電が行われ、住宅には、太陽光発電装置の発電電力を含めた電力が系統電源から供給される。
【0003】
ところで、電力消費は、昼間時間帯がピークとなり、深夜時間帯では余剰電力が生じる。ここから、蓄電池を設け、深夜時間帯の余剰電力を蓄電池に充電し、電力消費のピークとなる昼間時間帯に、太陽光発電電力及び蓄電池の電力を家庭用電力として消費する提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、この提案では、太陽光発電電力及び蓄電池に充電した電力(放電する電力)に不足が生じた場合、系統電源の電力が供給されるようにし、太陽光発電電力及び蓄電池の電力に余剰が生じた場合、売電を行うように系統電源へ送電することで、系統電源の発電電力が平均化されるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−17043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、系統電源の電力を蓄電池に充電し、蓄電池に充電した電力を住宅で消費されるように供給することは、系統電源の電力消費の平均化を図ることができても、系統電源の電力を消費することには変わり無く、自家で自然エネルギー等を利用して発電した電力を効率的に利用し得るものではない。
【0007】
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、系統電源の電力消費を抑え、自家で自然エネルギーなどを用いて発電した電力を効率的に利用し得る電力管理システムを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、自然エネルギーを利用して発電する自然エネルギー発電手段、及び系統電源を含み、建物の電気機器へ電力を供給する複数の電力源と、前記自然エネルギー発電手段の順位が前記系統電源の順位より高く設定された優先順位に基づき、前記複数の電力源から現時点の供給可能電力が前記電気機器で消費される消費電力を超える場合に、前記優先順位の高い前記電力源から電力を供給させかつ前記優先順位の低い電力源について停止させるように制御する電力管理手段と、を含む。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、建物の電気機器へ電力を供給する電力源として、系統電源及び自然エネルギー発電手段を含む複数の電力源を設け、当該複数の電力源の間に、系統電源より自然エネルギー発電手段の順位が高くなるように優先順位を設定している。
【0010】
また、複数の電力源から現時点の供給可能電力が、建物内の電気機器で消費される消費電力を超えている場合、優先順位の高い電力源から電気機器へ電力を供給させ、優先順位の低い電力源を停止させるように制御する。このとき、例えば、優先順位の高い電力源の供給可能電力で消費電力をまかなうことができなければ、次に優先順位の高い電力源を含めた電力を電気機器へ供給することで、優先順位の低い電力源からの電力供給を停止させる。
【0011】
これにより、系統電源に優先して自然エネルギー発電手段の発電電力が電気機器に供給され、系統電源の電力消費を抑えることができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記電力管理手段は、前記複数の電力源の内で、少なくとも電力供給を停止させている電力源を報知する報知手段を含む。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、優先順位の高い電力源から電力を供給することで、優先順位の低い電力源からの電力供給を停止しているとき、少なくとも電力供給を停止している電力源を表示手段に表示するなどして報知する。
【0014】
これにより、居住者は、電力の使用状況のみならず、系統電源の電力消費が抑えられていることを明確に把握することができる。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記報知手段は、前記現時点の供給可能電力が前記消費電力を超えていることを示す情報、前記優先順位、及び停止させる前記電力源を報知する。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、現時点の供給可能電力、複数の電力源の間で設定されている優先順位、及び停止している電力源を表示するなどして居住者に報知する。
【0017】
これにより、居住者は、複数の電力源による現時点の供給可能電力が消費電力を超えていることにより、系統電源の消費電力の抑制が可能となっていることが明確となり、また、電力を供給している電力源、電力供給が停止している電力源を的確に把握できる。
【0018】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3の何れか1項において、前記電力源として、前記優先順位が前記自然エネルギー発電手段より低く、前記系統電源より高く設定され、蓄積された電力を放電可能な蓄電手段を含む。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、電力源に蓄電手段を含む。蓄電手段は、予め充電されることにより充電量に応じた電力を放電することができ、この放電電力を電気機器へ供給する。
【0020】
請求項5に係る発明は、請求項4において、前記自然エネルギー発電手段の発電電力に余剰電力が生じた場合に、前記蓄電手段へ充電する。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、自然エネルギー発電手段の発電電力に余剰が生じている場合に、余剰の電力を蓄電手段に充電することで、自然エネルギー発電手段の発電電力を、建物内で効率的に使用することができる。ここで、蓄電手段に充電する電力は、自然エネルギー発電手段の発電電力に限らず、例えば、深夜時間帯の系統電源の電力を用いても良い。
【0022】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項3の何れかにおいて、前記電力源として、前記優先順位が前記自然エネルギー発電手段より低くかつ前記系統電源より高く設定され、非自然エネルギーを利用して発電する非自然エネルギー発電手段を含む。
【0023】
また、請求項7に係る発明は、請求項4又は請求項5において、前記電力源として、前記優先順位が前記蓄電手段より低くかつ前記系統電源より高く設定され、非自然エネルギーを利用して発電する非自然エネルギー発電手段を含む。
【0024】
請求項6及び請求項7に記載の発明によれば、電力源に燃料電池などの太陽光や風力などの自然エネルギーと異なるエネルギーである非自然エネルギーを利用した非自然エネルギー発電手段を用いることができる。
【0025】
この非自然エネルギー発電手段の優先順位は、系統電源より高く自然エネルギー発電手段より低く設定され、蓄電手段が設けられている場合、蓄電手段より低く設定される。
【0026】
非自然エネルギー発電手段に対して、このように優先順位を設定することで、系統電源の電力消費を抑えることができると共に、非自然エネルギーの利用も抑制することができる。
【0027】
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項7において、前記自然エネ発電手段として、太陽光発電手段及び風力発電手段の少なくとも一方を含む。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、自然エネルギー発電手段として、太陽光発電手段及び風力発電手段の少なくとも一方を用いている。このとき、太陽光発電手段及び風力発電手段の優先順位が高く設定されていることで、自然エネルギーを利用した太陽光発電手段及び風力発電手段の発電電力が優先して使用される。
【0029】
請求項9に係る発明は、請求項1から請求項7の何れかにおいて、前記複数の電力源及び前記建物の電気機器に対して予め設定されたメンテナンス処理を実行するメンテナンス手段を含み、前記電力管理手段は、前記自然エネルギー発電手段の発電電力に余剰が生じた場合に、前記メンテナンス手段を動作させる。
【0030】
自然エネルギー発電手段の発電電力のみで余剰が生じている場合、自然エネルギー発電手段以外の電力源が停止状態にあり、かつ、建物で使用されている電気機器も少ないと想定される。ここから、各電気機器や電力源のメンテナンスを行うことで、効率的なメンテナンスが可能となる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、複数の電力源の間で設定した優先順位が高い電力源から電力を供給することで、系統電源の電力消費を抑えることができるという優れた効果が得られる。
【0032】
請求項2に記載の発明によれば、使用が停止されている電力源が報知されるので、使用停止している電力源及び使用中の電力源が明確となり、請求項3に記載の発明によれば、電力を供給している電力源、電力供給を停止している電力源を的確に把握できる。
【0033】
請求項4に記載の発明によれば、蓄電手段に電力を蓄積することで、電力源として用いるので、電力の使用効率の向上を図ることができる。また、請求項5に記載の発明によれば、自然エネルギー発電手段の発電電力を効率よく利用することができる。
【0034】
請求項6及び請求項7に記載の発明によれば、非自然エネルギー発電手段を用いて、系統電源の電力消費を抑制することができる。
【0035】
請求項8に記載の発明によれば、自然エネルギーを利用して発電する自然エネルギー発電手段の発電電力が優先して消費されるので、エネルギー資源の消費抑制と環境負荷の軽減を図ることができる。
【0036】
また、請求項9に記載の発明によれば、系統電源の電力を使用すること無く、効率的にシステムを構成する各機器のメンテナンスを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施の形態に係る住宅の要部の概略図である。
【図2】電力源及び電気機器の接続の概略を示すブロック図である。
【図3】電力管理システムへの接続の概略を示すブロック図である。
【図4】U/Iの一例を示す概略図である。
【図5】(A)は電力源ごとの優先順位及び電力源ごとの電力値の一例を示す線図、(B)は、(A)に応じた電力源ごとの電力値の一例を示す図表である。
【図6】系統電源に対する消費上限電力の設定の一例を示す流れ図である。
【図7】(A)は、時間帯ごとの消費上限目標及び系統電力の変化の一例を示す線図、(B)は太陽光発電装置の時間帯ごとの発電電力の変化の一例を示す線図である。
【図8】電力管理処理の一例を示す流れ図である。
【図9】(A)から(D)のそれぞれは、図8の処理に応じたディスプレイの表示の一例を示す概略図である。
【図10】(A)から(C)のそれぞれは、図9(A)から図9(D)と共に、図8の処理に応じたディスプレイの表示の一例を示す概略図である。
【図11】充電処理の一例を示す流れ図である。
【図12】(A)及び(B)は、図11の処理に応じたディスプレイの表示の一例を示す概略図である。
【図13】(A)及び(B)は、図12(A)及び図12(B)と共に、図11の処理に応じたディスプレイの表示の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下に図面を参照しながら、本発明の実施の一形態を説明する。図1には、本実施の形態に係る建物の一例とする住宅10の概略構成が示されている。この住宅10には、商用電源などの系統電源12が引き込まれ、系統電源12から電力が供給される。
【0039】
図1に示されるように、住宅10には、分電盤14が設置されており、住宅10に引き込まれた系統電源12が、図示しない積算電力量計を介して分電盤14に接続される。この分電盤14には、契約電力又は住宅10で使用される電気機器の消費電力の総量などによって定まる遮断容量の主開閉器(メインブレーカ)、及びメインブレーカの二次側に接続された予め設定された容量の多数の分岐開閉器(分岐ブレーカ)が設けられた一般的構成となっている(何れも図示省略)。
【0040】
住宅10には、照明器具16、冷蔵庫18、空調装置(エアコン)20などの家電製品を含む各種の電気機器が設けられている。住宅10では、これらの電気機器が図示しない配線(屋内配線)又は屋内配線に接続されたコンセント等を介して分電盤14内の何れかの分岐ブレーカに接続される。
【0041】
これにより、住宅10では、分電盤14に供給される系統電源12などの電力源の電力が、メインブレーカ及び分岐ブレーカを介して照明器具16、冷蔵庫18、エアコン20などの各電気機器へ供給され、それぞれの電気機器が供給された電力により作動する。なお、このような住宅10に設けられる電気機器は、電力を使用する公知の一般的電気機器を含む電力負荷を用いることができる。また、住宅10において各電気機器へ電気配線は、公知の構成を適用することができ、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0042】
ところで、住宅10には、系統電源12を含めた複数の電力源が設けられている。複数の電力源としては、自然エネルギーを利用した自然エネルギー発電手段、非自然エネルギーを利用した非自然エネルギー発電手段、及び電力を蓄積し、蓄積している電力を放電する蓄電手段を用いることができる。
【0043】
住宅10には、自然エネルギーを利用した自然エネルギー発電手段として、太陽光パネル22で太陽光を受光することで受光量に応じた電力を発生する太陽光発電装置24、及び風力によって発電機が回転駆動されることで発電する風力発電装置26が設けられている。なお、以下では、自然エネルギーを用いた発電装置として太陽光発電装置24及び風力発電装置26を例に説明するが、これに限らず、自然エネルギーを利用する任意の発電装置を適用でき、住宅10としては、自然エネルギーを用いた発電装置の少なくとも一つを設けたものであれば良い。
【0044】
また、住宅10には、非自然エネルギー発電手段として燃料電池(SOCF)28が設けられている。非自然エネルギー発電手段としては、これに限らず、燃料を用いる内燃機関などを駆動源とするなどして発電機を回転駆動することで発電される一般的構成の発電装置など、任意の構成の発電手段を適用することができる。
【0045】
さらに、住宅10には、蓄電手段として、蓄電池(バッテリ)30が設けられている。また、蓄電手段としては、これに限らず、電気エネルギー源として蓄電池を有する電気自動車(EV:Electric Vehicle)やプラグインハイブリッド車(PHV:Plug-in Hybrid electric Vehicle)などを用いることができる。住宅10では、プラグインハイブリッド車(PHV、以下、車両32とする)を蓄電手段として用いるものとし、以下では、車両32に設けた蓄電池を含めて車両32として説明する。
【0046】
なお、以下の説明では、自然エネルギー発電手段、非自然エネルギー発電手段及び蓄電手段を設けて説明するが、電力源としては、少なくとも自然エネルギー発電手段及び系統電源12を含むものであれば良く、非自然エネルギー発電手段及び蓄電手段を含む必要はないが、系統電力12の電力消費を抑制するためには、非自然エネルギー発電手段及び蓄電手段は少なくとも一方が設けられた構成であることが好ましい。
【0047】
図2に示されるように、住宅10には、電力切換装置34が設けられており、電力源とする系統電源12、太陽光発電装置24、風力発電装置26、燃料電池28、蓄電池30及び車両32が電力切換装置34に接続され、電力切換装置34を介して分電盤14に電力を供給する。
【0048】
ここで、蓄電池30及び車両32のそれぞれは、専用の充放電装置30A、32Aに接続され、電力切換装置34に接続される。この充放電装置30A、32Aは、直流電力を交流電力に変換するインバータ機能及び交流電力を直流電力に変換するコンバータ機能を備え、直流電力を系統電源12の電圧及び位相等に応じた交流電力に変換して電力切換装置34へ出力する。
【0049】
また、充放電装置30A、32Aは、分電盤14の図示しない分岐ブレーカに接続される。これにより、充放電装置30A、32Aは、電気機器(電力負荷)として作動し、分電盤14を介して供給される交流電力を、インバータ機能により直流電力に変換することで蓄電池30及び車両32への充電を行う。なお、充放電装置32Aは、住宅10に隣接して設けられた図示しない駐車スペースに車両32が駐車されて接続されることで車両32に対する充放電が可能となる。
【0050】
充放電装置30A、32Aは、蓄電池30及び車両32が最適な動作状態となる充電量の範囲に維持するように充放電を制御する一般的構成が適用される。また、充放電装置30A、32Aは、蓄積されている電力を放電する場合、予め設定された電力値(電流値)を上限として放電可能な電力量に応じた電力を蓄電池30及び車両32から放電する。
【0051】
太陽光発電装置24、風力発電装置26、及び燃料電池28のそれぞれは、発電電力を、系統電源12の電圧及び位相に合わせた交流電力に変換して出力する。なお、このようなインバータ機能、コンバータ機能を含む構成は、公知の一般的構成を適用することができる。
【0052】
電力切換装置34は、系統電源12の電力、各発電手段の電力、及び各蓄電手段の電力(以下、各系統の電力と表記することもある)の少なくとも1系統の電力を選択して分電盤14へ出力する。また、電力切換装置34には、例えば、逆流防止機能が設けられ、系統電源12の電力が電力切換装置34から太陽光発電装置24などの系統へ流れるのが防止されていると共に、他の系統の電力が系統電源12へ流れるのが防止されている。
【0053】
また、電力切換装置34は、例えば、太陽光発電装置24、風力発電装置26などの自然エネルギーを用いた発電手段の発電電力を、分電盤14と別に出力することで、系統電源12等の住宅10の外部へ送電可能となっており、これにより売電が行われる。この売電などの住宅10の外部への送電は、自然エネルギーの発電電力のみならず、燃料電池28の発電電力や、蓄電池30及び車両32に蓄積された電力に対して適用するものであっても良く、また、送電先(売電先)は、系統電源12に限るものではない。このような、電力切換装置34は、上記機能を満たすものであれば、任意の構成を適用することができる。
【0054】
一方、図2に示されるように、本実施の形態に適用した住宅10には、電力を監視する電力管理システム40が設けられている。電力管理システム40は、管理制御盤42を備えている。
【0055】
管理制御盤42(電力管理システム40)は、住宅10のエネルギー消費を管理するHEMS(Home Energy Management System)を形成し、太陽光発電装置24等の発電手段の発電電力の管理、蓄電池30等に対する充放電の制御などを行う機能を併せ持つ。また、本実施の形態に適用した管理制御盤42は、分電盤14へ供給する電力の管理、すなわち、住宅10の各電気機器で消費される電力の管理を行う。なお、以下では、分電盤14と別に管理制御盤42を設けて説明するが、分電盤14と管理制御盤42とが一体とされた構成であっても良い。
【0056】
図3に示されるように、管理制御盤42は、CPU44A、RAM44B、ROM44C、HDD44Dを備え、これらがバス44Eに接続された一般的構成のマイクロコンピュータを含んでいる。ROM44C及び記憶手段として用いられるHDD44Dには、各種のプログラム及びデータが記憶されており、CPU44Aは、ROM44C及びHDD44Dに記憶されているプログラムを実行することで各種の処理を行う。このとき、RAM44Bはワークメモリとして使用される。
【0057】
この管理制御盤42には、ネットワークインターフェイス(NET I/F)46が設けられ、このネットワークI/F46がインターネットなどの公衆回線網又は専用回線網に接続されることで、管理制御盤42が所定のホストサーバ48に接続される(図2も参照)。これにより、管理制御盤42は、予め設定されたデータをホストサーバ48へ送信すると共に、ホストサーバ48から各種のデータの取得が可能となり、電力管理システム40がHEMSとして機能する。
【0058】
また、管理制御盤42には、U/I(ユーザインターフェイス)50が設けられている。図4に示されるように、U/I50は、表示手段とされるディスプレイ52A、電源スイッチ52B、メニュースイッチ52C及びスピーカ52D等が設けられている。ディスプレイ52Aは、例えば、LCDを用いたタッチパネル式とされ、これにより各種の情報の表示と共に、表示面に触れる(以下、「操作」とする)ことで、ディスプレイ52Aに表示しているユーザインターフェイス(UI)に応じた各種の情報の入力操作が可能となっている。
【0059】
図3に示されるように、U/I50は、バス44Eに接続されている。これにより、CPU44Aは、U/I50のディスプレイ52Aに報知手段として機能させる情報を含む各種の情報を表示させる。また、CPU44Aは、予め設定したUIをディスプレイ52Aに表示し、この表示に応じたタッチ操作によって各種の情報を入力する入力手段として機能させる。なお、監視制御盤42としては、ディスプレイ52Aを含むU/I50が別に設けられて、U/I50が監視制御盤42に接続されるなどの任意の構成を適用することができる。
【0060】
管理制御盤42には、入出力インターフェイス(入出力I/F)54が設けられ、この入出力I/F54がバス44Eに接続されている。HEMSにおいては、各電気機器が管理制御盤42とデータ及び制御信号などの情報の交換が可能となるように接続されていることが好ましい。これにより、管理制御盤42は、各電気機器が動作しているか否か、動作している場合の消費電力などの作動状態、メンテナンス状態などを把握でき、かつ、必要に応じて各電気機器の作動/停止を制御することができる。
【0061】
ここから、本実施の形態に係る住宅10では、管理制御盤42が通信ユニット56を備えている。管理制御盤42では、この通信ユニット56が入出力I/F54に接続されている。管理制御盤42は、この通信ユニット56を介して、各電気機器と情報の交換が可能となるように接続される。このような通信ユニット56としては、管理制御盤42と各電気機器とを有線接続するものであっても良く、無線通信を行うものであっても良い。また、通信ユニット56としては、電力線を介した通信、住宅10(建物)に設置した通信回線を用いた屋内ネットワークによる通信など、任意の通信方法を適用することができる。
【0062】
一方、管理制御盤42は、入出力I/F54に、電力切換装置34が接続されている。また、管理制御盤42の入出力I/F54には、太陽光発電装置24、風力発電装置26、燃料電池28、蓄電池30の充放電装置30A、及び車両32の充放電装置32Aが接続されている。
【0063】
これにより、管理制御盤42は、太陽光発電装置24及び風力発電装置26のそれぞれが動作しているか否か、並びに動作している場合の発電電力を取得する。また、管理制御盤42は、燃料電池28の発電制御を行うと共に、充放電装置30A、32Aの作動を制御することで蓄電池30及び車両32の充放電を制御する。
【0064】
図2に示されるように、分電盤14には、電力センサ(電力計)58が設けられている。電力センサ58は、分電盤14から供給される電力により各電気機器が作動することにより消費される電力(消費電力の瞬時値、以下、消費電力とする)を検出し、検出した消費電力に応じた信号を出力する。図3に示されるように、管理制御盤42には、A/D変換器60が設けられ、電力センサ58がA/D変換器60を介して入出力I/F54に接続されている。
【0065】
管理制御盤42は、電力センサ58から検出信号が入力されることで、住宅10で消費される消費電力Pcを検出する。管理制御盤42は、電力センサ58で検出される消費電力Pcに応じて、電力切換装置34の作動を制御することで、住宅10における電力消費を管理する。なお、ここでは、電力センサ58を用いたがこれに限らず電流センサ(電流計)を用いて電流センサによって検出される電流値から消費電力(消費電力値)を演算して取得するなど、住宅10で消費される消費電力を検出する構成であれば任意の構成を適用することができる。
【0066】
ここで、管理制御盤42は、各系統から供給される電力及び住宅10で消費される消費電力Pcを検出し、消費電力Pc及びそれぞれの電力源から現時点で供給可能な電力に基づいて、分電盤14へ供給する電力源を選択し、選択した電力源から分電盤14へ電力が供給されるように電力切換装置34の作動を制御する。
【0067】
管理制御盤42には、分電盤14へ電力を供給する電力源に対して優先順位が設定されており、この優先順位に基づいて、供給電力が消費電力Pcを超える用に電力源を選択する。
【0068】
ここで、図5(A)には、電力源ごとに設定されている優先順位の一例を示している。なお、図5(A)では、自然エネルギー発電手段として太陽光発電装置24、蓄電手段として車両32(PHV)、非自然エネルギー発電手段として燃料電池(SOFC)28を例示している。
【0069】
本実施の形態では、自然エネルギーを利用して発電する太陽光発電装置24(及び風力発電装置26)の優先順位を最も高くし(優先順位1位)、系統電源12の優先順位を最も低く設定している(優先順位4位)。また、本実施の形態では、車両32(及び蓄電池30)の優先順位を2位に設定し、非自然エネルギーを用いる燃料電池28の優先順位(優先順位3位)より高くしている。
【0070】
これにより、管理制御盤42は、太陽光発電装置24の発電電力Ps及び風力発電装置26の発電電力Pwの総和が消費電力Pcを超える場合、太陽光発電装置24の発電電力Ps及び風力発電装置26の発電電力Pwを分電盤14に供給し、その他の電力源からの電力供給を停止する。なお、太陽光発電装置24又は風力発電装置26の一方が動作している場合、動作している発電装置の電力が分電盤14に供給される。
【0071】
また、管理制御盤42は、消費電力Pcが、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、蓄電池30及び車両32の放電電力Pd(放電電力Pdは、蓄電池30又は車両32の一方から放電される電力、蓄電池30及び車両32の双方から放電される電力を含める)、並びに燃料電池28の発電電力Pfの総和を超えると、これらの発電電力と共に系統電源12の系統電力Paを加えた電力を分電盤14へ供給するように電力切換装置34を作動させる。これにより、電力管理システム40では、系統電源12の消費電力Paの抑制が図られるようにしている。
【0072】
一方、管理制御盤42では、ディスプレイ52Aに所定のUIを表示することで、系統電源12から供給されて消費される電力の上限の目標値(消費上限電力Pm(kw)とする)が入力可能となっている。電力監視システム40では、この消費上限電力Pmを、居住者が分電盤14のメインブレーカの遮断容量内の範囲で任意に設定することができる。管理制御盤42は、消費上限電力Pmが入力されることで、この消費上限電力Pmを記憶する。
【0073】
また、図5(A)及び図5(B)には、各電力源について、現時点使用電力、現時点使用可能電力、設定電力、及び供給可能電力の一例を示している。図5(A)に示すように、系統電源12を除く電力源(非系統電源)である太陽光発電装置24(風力発電装置26)、燃料電池(SOFC)28、車両32(蓄電池30)は、最大出力電力(定格電力)が供給可能電力であり、この供給可能電力以内で通常出力時の設定電力が設定される。例えば、車両32では、走行用電力を残す必要がある。ここから、管理制御盤42では、蓄電池30や車両32の設定電力を供給可能電力より低くしている。また、太陽光発電装置24、風力発電装置26では、供給可能電力がそのまま設定電力となる。
【0074】
これに対して、系統電源12は、供給可能電力が、例えば住宅10に対する契約電力、分電盤14等に設けられるメインブレーカの遮断容量となる。また、系統電源12に対しては、消費上限電力Pmが設定電力に対応している。
【0075】
また、現時点使用可能電力は、本発明の現時点の供給可能電力に対応しており、太陽光発電装置24及び燃料電池28においては、その時点の発電電力が相当し、蓄電池30や車両32などの蓄電手段においては、その時点の放電可能電力が相当する。これに対して、管理制御盤42は、系統電源12における現時点使用可能電力に、設定電力、すなわち消費上限電力Pmが対応するようにしている。なお、現時点使用電力は、それぞれの電力源が現時点で出力することで消費されている電力となる。
【0076】
図5(B)には、それぞれの電力の数値の一例を示している。ここで住宅10における消費電力Pc(現時点使用電力)が8kwであり、この消費電力Pcを、太陽光発電装置24の発電電力Ps、車両24の放電電力Pd、及び燃料電池28の発電電力でまかなうことができれば、系統電源12から供給される電力(系統電力Pa)をゼロとすることができる。すなわち、系統電源12の電力を使用することなく、その時点で、住宅10で使用中となる(動作している)電気機器へ必要電力を供給することができる。
【0077】
前記したように、電力管理システム40では、系統電源12に対する設定電力に相当する消費上限電力Pmを居住者が設定する。これにより、管理制御盤42は、消費上限電力Pmの範囲内で系統電源12の電力が使用されるようにしている。
【0078】
ここで、図6には、消費上限電力Pmの設定の概略を示している。この消費上限電力Pmの設定は、例えば、ディスプレイ52Aのメニュースイッチ52Cを操作することで消費上限電力Pmの設定用のユーザインターフェイス(UI)を表示して行う。
【0079】
このフローチャートでは、最初のステップ100で時間帯を指定し、次のステップ102では、指定した時間帯の消費上限電力Pmを入力する。また、ステップ104では、設定が完了したか否かを確認し、全ての時間帯についての消費上限電力Pmが設定されることで、ステップ104において肯定判定されて、ステップ106へ移行する。このステップ106では、設定された時間帯ごとの消費上限電力PmをHDD44Dに格納して終了する。
【0080】
また、次の時間帯の消費上限電力Pmを設定する場合には、ステップ104で否定判定されることでステップ100へ移行し、次の時間帯に対する消費上限電力Pmの設定が行われる。なお、一部の時間帯について消費上限電力Pmを変更する場合は、ステップ100で該当時間帯を選択して、ステップ102で選択した時間帯の消費上限電力Pmを入力する。
【0081】
ここで、時間帯としては、1時間単位とすることができ、これにより、1日24時間について1時間ごとに消費上限電力Pmが設定される。また、時間帯としては、1時間程度で細かく区切ることが好ましいが、これに限らず、2時間単位であっても良く、居住者の1日の生活サイクルや系統電源12の料金等を考慮して区分けすることができる。この場合、例えば、午後11時から午前6時(深夜早朝帯)、午前6時から午前9時(朝帯)、午前9時から午後4時(昼帯)午後4時から午後6時(夕方帯)、午後6時から午後11(夜帯)等とすることができる。
【0082】
図7(A)には、消費上限電力Pmのパターンの一例を示している。この消費上限電力Pmのパターンでは、例えば、系統電源12の電気料金の比較的安い深夜時間帯で使用できる系統電源12の電力を比較的高く設定する。これにより、住宅10では、深夜電力を用いた蓄電池30及び車両32の充電が可能となる。
【0083】
また、住宅10では、太陽光発電装置24を設けている。図7(B)は、この太陽光発電装置24の発電電力Psの変化の一例を示している。太陽光発電装置24は、屋外が所定以上の明るさとなる(例えば、午前8時頃から)ことで、作動して発電を開始する。また、太陽光発電装置24では、日差しが強くなる日中(例えば、午前9時頃から午後4時頃まで)に大きな発電電力Psが得られ、日が傾く(例えば、午後4時以降)ことで発電電力Psが減少し、日が暮れることで停止する。したがって、日中の時間帯は、住宅10で消費される電力として太陽光発電装置24の発電電力Psを用いることができる。
【0084】
ここから、図7(A)に示す消費上限電力Pmのパターンでは、日中(例えば、午前9時から午後3時頃まで)の消費上限電力Pmを低く設定している。なお、消費上限電力Pmは、契約電力のみならず、住宅10の床面積、居住者の人数、年齢構成等に応じて予め複数のパターンを記憶し、居住者が記憶しているパターンの何れかを暫定的に選択するようにしても良く、更に、選択したパターンを居住者の好みで変更するなどしても良い。
【0085】
管理制御盤42は、系統電源12の系統電力Paを分電盤14へ供給しているときに系統電力12の消費電力Paを監視する。このとき、管理制御盤42は、消費電力Paが消費上限電力Pmを超える場合に、居住者に電力抑制を促すようにアラームを発する。なお、このときのアラームは、系統電源12の系統電力Paが、消費上限電力Pmを超えている情報と共に、住宅10における電力消費の抑制を促す任意の表示をディスプレイ52Aに表示するなどの構成を適用できる。また、ディスプレイ52Aへの表示のみならず、音声による報知等の視覚的、聴覚的な任意の報知方法を適用することができる。
【0086】
また、管理制御盤42は、ディスプレイ52Aに、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、燃料電池28の発電電力、蓄電池30及び車両32の放電電力、並びにそれぞれの電力に対する消費電力を表示すると共に、系統電源12から供給される電力(系統電力Pa)及びその時間帯の消費上限電力Pmを表示することで、居住者に電力の使用状況を明示するようにしている。なお、各電力源の発電電力、消費電力の表示は公知の一般的構成を適用できる。
【0087】
以下に、電力管理システム40の動作の一例を説明する。本実施の形態に適用した管理制御盤42は、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、蓄電池30及び車両32が放電可能な場合の放電電力Pd、燃料電池28を動作させた場合の供給可能となる発電電力Pfを取得すると共に、消費電力Pcを検出する。この後、消費電力Pcを超える電力が得られるように、優先順位の高い電力源から順に選択することで、消費電力Pcをまかなう電力が供給する電力源を設定し、設定した電力源から電力を分電盤14へ供給するように電力切換装置34を操作するようにしている。
【0088】
これにより、本発明では、各電力源から現時点の供給可能電力が消費電力を超えている場合に、優先順位の高い電力源から電力を供給するようにし、優先順位の低い電力源を停止(電力供給の停止)させる。
【0089】
図8には、このときに、管理制御盤42で実行される処理の一例を示している。このフローチャートは、系統電源12に対する消費上限電力Pmが設定された状態で、予め設定された時間間隔(例えば、1分〜10分程度)で実行される。なお、電力管理システム40の初期状態では、例えば、系統電力12から供給する電力が消費上限電力Pm以下となっている状態で、消費電力Pcに応じた電力が分電盤14へ供給されるなど、消費電力Pcを超える電力が分電盤14へ供給されている状態となっている。
【0090】
このフローチャートの最初のステップ110では、電力センサ58から入力される信号を読み込むことで消費電力Pcを検出する。これと共に、ステップ112では、太陽光発電装置24及び風量発電装置26が動作しているか否か(発電中か否か)を確認する。このとき、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の少なくとも一方が動作(発電)していると、ステップ112で肯定判定してステップ114へ移行する。
【0091】
このステップ114では、動作している太陽光発電装置24の発電電力Ps及び風力発電装置26の発電電力Pwを読み込み(検出)、現時点の供給可能電力として自然エネルギーを利用した発電電力Pg(Ps+Pg)を算出する。なお、太陽光発電装置24又は風力発電装置26の一方のみが発電しているときには、発電電力Pgは、一方から出力される電力となる。
【0092】
次のステップ116では、発電電力Pgと消費電力Pcを比較することで、発電電力Pgが消費電力Pcを超えているか否かを確認し、発電電力Pgが消費電力Pcを超えている場合(Pg>Pc)、ステップ116で肯定判定してステップ118へ移行する。このステップ118では、ディスプレイ52Aに、住宅10で消費されている電力を、発電電力Pgでまかなうことができることを示す表示を行うことで居住者に報知する。
【0093】
図9(A)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面62では、太陽光発電及び風力発電が行われ、その発電電力Ps、Pwの使用が可能であることを示すメッセージ62A、及び発電電力Ps、Pwを使用するメッセージ62Bを表示する。また、管理制御盤42には、第1位が太陽光発電装置24及び風力発電装置26、第2位が蓄電池30及び車両(PHV)32、第3位が燃料電池(SOFC)28、第4位が系統電源12として、優先順位が設定されて記憶されている。管理制御盤42は、ディスプレイ52Aの表示画面62上に、この優先順位表62Cを表示する。
【0094】
これにより、居住者は、ディスプレイ52Aの表示から、現在の優先順位の設定、現時点の消費電力Pcに対して電力供給可能な電力源、及び停止する電力源を明確に把握することができる。
【0095】
図8では、所定のタイミングでステップ120へ移行し、太陽光発電装置24の発電電力Ps及び風力発電装置26の発電電力が分電盤14へ供給されるように電力切換装置34を動作させる。このとき、系統電源12を遮断することで、系統電力Paの分電盤14への供給を停止する。
【0096】
これにより、住宅10では、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力のみが消費される。なお、太陽光発電装置24又は風力発電装置26の一方のみが作動している場合、ディスプレイ52Aには、動作している発電装置のみを表示し、分電盤14には、動作している発電装置の電力のみが供給されるようにする。
【0097】
なお、消費電力Pcと発電電力Pgとの差が小さい場合、発電電力Pgの発電電力Pgのみを供給していると、新たな電気機器が作動した場合、消費電力Pcが発電電力Pgを超えてしまうことが考えられ、これを抑えるために、例えば、発電電力Pgが消費電力Pcを超えていると判断するときに、余裕を持たせることが好ましい(例えば、Pg>Pc+α)。また、消費電力Pcの変化を計測し、消費電力Pcが上昇して発電電力Pgを超える可能性が生じた場合、消費電力Pcが供給可能電力(この場合、発電電力Pg)を超えていると判断されるようにするなどの方法を適用する。
【0098】
この後、ステップ122では、ディスプレイ52Aの表示を、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Pgを使用し、系統電源12の電力が使用されていないこと(非使用)を示すメッセージに切換えることで、当該情報を居住者に報知する。
【0099】
図9(B)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面64では、例えば、「太陽光発電の電力及び風力発電の電力」を使用していることを示すメッセージ64A、及び「系統電源からの電力供給は、『0kw』です。」などのメッセージ64Bを表示する。なお、表示画面64には、使用している電力(例えば、「太陽光発電電力 ○○kw」、「風力発電電力 ○○kw」など)を明示しても良い。また、この表示は、予め設定した時間だけ表示しても良く、系統電源12からの電力供給が停止した状態が継続しているときに表示を継続するようにしても良い。
【0100】
これに対して、発電電力Pgが不足していると(Pg≦Pc)、図8では、ステップ116で否定判定してステップ124へ移行する。このステップ124では、蓄電池30及び車両32の放電電力Pdを検出し、放電電力Pdを含めた供給可能電力Pbを算出する。なお、放電電力Pdは、車両32が駐車スペースに無く充放電装置32Aに接続されてない場合は、蓄電池30の放電電力のみとなり、蓄電池30及び車両32の双方の残容量が少ないなどのために放電できない場合は、放電電力Pd=0となる。また、発電電力Pgがない場合(Pg=0、ステップ112で否定判定されている場合)、供給可能電力Pb=Pdとなる。
【0101】
次のステップ126では、発電電力Pgと消費電力Pcを比較し、供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えているか否かを判定する。このとき、供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えている場合(Pc<Pb、但し、Pb=Pg+Pd)、ステップ126で肯定判定してステップ128へ移行する。このステップ128では、ディスプレイ52Aに、住宅10で消費されている電力を、発電電力Pb及び蓄電池30等の放電電力Pdでまかなうことができることを示すメッセージ、及び発電電力Pb及び放電電力Pdを使用するメッセージを表示することで居住者に報知する。
【0102】
図9(C)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面66では、優先順位表62Cが表示される。また、表示画面66には、太陽光発電及び風力発電が行われ、その発電電力Ps、Pwの使用が可能であり、かつ、蓄電池30及び車両32の放電電力Pdが使用可能であることを示すメッセージ66A、及び発電電力Pg(発電電力Ps、Pw)に放電電力Pdを使用することを示すメッセージ66Bを表示する。
【0103】
図8では、所定のタイミングでステップ130へ移行し、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、蓄電池30と車両24の放電電力Pdが分電盤14へ供給されるように電力切換装置34を動作させる。このとき、充放電装置30A、32Aを作動させると共に、系統電源12を遮断することで、系統電力Paの分電盤14への供給を停止する。
【0104】
これにより、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Ps、Pwに加え、蓄電池30及び車両32の放電電力Pdが、分電盤14へ供給され、住宅10では、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力のみが消費される。
【0105】
この後、ステップ132では、ディスプレイ52Aの表示を、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Pg、並びに蓄電池30及び車両32の放電電力Pdを使用し、系統電源12の電力が使用されていないこと(非使用)を示すメッセージに切換える。なお、蓄電池30又は車両32の一方のみの電力が使用可能である場合、使用可能な方の蓄電手段を表示し、使用可能な方の蓄電手段の放電電力Pdのみが分電盤14へ供給されるようにする。
【0106】
図9(D)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面68では、例えば、「太陽光発電の電力、風力発電の電力、蓄電池の放電電力、及び車両32(PHV)の放電電力」を使用していることを示すメッセージ68A、及び「系統電源からの電力供給は、『0kw』です。」などのメッセージ68Bを表示する。
【0107】
しかし、消費電力Pcに対して供給可能電力Pbが不足していると(Pb≦Pc)、図8では、ステップ126で否定判定してステップ134へ移行する。このステップ134では、燃料電池28を作動させた場合の発電電力Pf(燃料電池28の供給可能電力)を読み込み、発電電力Pg、放電電力Pdに燃料電池28の発電電力Pfを加えた電力を現時点の供給可能電力Pb(Pb=Pg+Pd+Pf)として算出する。
【0108】
次のステップ136では、算出した供給可能電力Pbと消費電力Pcとを比較し、供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えているか否かを判定する。このとき、供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えている場合(Pc<Pb、Pb=Pg+Pd+Pf)、ステップ136で肯定判定してステップ138へ移行する。
【0109】
このステップ138では、算出した供給可能電力Pbから放電電力Pdを除いた電力を現時点の供給可能電力Pbとして算出する(Pb=Pg+Pf)。次のステップ140では、算出した供給可能電力Pbと消費電力Pcとを比較し、供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えているか否かを判定する。
【0110】
ここで、放電電力Pdを除いた供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えている場合(Pc<Pb(Pb=Pg+Pf)、ステップ140で肯定判定して、ステップ142へ移行する。このステップ142では、ディスプレイ52Aに、優先順位表62Cと共に、住宅10で消費されている電力を、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Pb、と燃料電池28の発電電力Pfとでまかなうことができることを示すメッセージ、及び太陽光、風力及び燃料電池の発電電力を使用するメッセージを表示することで居住者に報知する。(表示画面の図示は省略)。
【0111】
この後、所定のタイミングでステップ144へ移行し、燃料電池28を作動して発電を開始させると共に、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、燃料電池28の発電電力Pfが分電盤14へ供給されるように電力切換装置34を動作させる。このとき、充放電装置30A、32A、系統電源12を遮断することで、蓄電池30、車両32、及び系統電源12からの電力が分電盤14へ供給されるのを停止する。
【0112】
これにより、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Ps、Pwに加え、燃料電池28の発電電力Pfが、分電盤14へ供給され、住宅10では、太陽光発電装置24、風力発電装置26及び燃料電池28の発電電力が消費される。
【0113】
この後、ステップ146では、ディスプレイ52Aの表示を、太陽光発電装置24、風力発電装置26、及び燃料電池28の発電電力Pgを使用し、蓄電池30、車両32、系統電源12の電力が使用されていないこと(非使用)を示すメッセージに切換える。
【0114】
これに対して、放電電力Pdを除いた供給可能電力Pb(Pb=Pg+Pf)が、消費電力Pcを超えない場合(Pb<Pc、すなわち、Pc≧Pb)、ステップ140で否定判定してステップ148へ移行する。このステップ148では、ディスプレイ52Aに、優先順位表62Cと共に、住宅10で消費されている電力を、発電電力Pb、蓄電池30等の放電電力Pd、及び燃料電池28の発電電力Pfでまかなうことができることを示すメッセージ、及びこれらの電源の電力(系統電源の電力を除く電力)を使用するメッセージを表示することで居住者に報知する。(表示画面の図示は省略)。
【0115】
この後、所定のタイミングでステップ150へ移行し、燃料電池28を作動して発電を開始させると共に、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、蓄電池30及び車両32の放電電力Pd、燃料電池28の発電電力Pfが分電盤14へ供給されるように電力切換装置34を動作させる。このとき、系統電源12を遮断することで、系統電力Paの分電盤14への供給を停止する。
【0116】
これにより、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Ps、Pw燃料電池30及び車両32の放電電力に加え、燃料電池28の発電電力Pfが、分電盤14へ供給され、住宅10では、太陽光発電装置24、風力発電装置26、蓄電池30、車両32及び燃料電池28から供給される電力が消費される。
【0117】
この後、ステップ152では、ディスプレイ52Aの表示を、太陽光発電装置24、風力発電装置26、蓄電池30、車両32及び燃料電池28を使用し、系統電源12の電力が使用されていないこと(非使用)を示すメッセージに切換える。
【0118】
これに対して、系統電源12のより優先順位の高い電力源の全てを使用しても、現時点の供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えない場合(Pc≧Pb)、ステップ136で否定判定してステップ154へ移行する。このステップ154では、現在の時間帯に対して設定されている消費上限電力Pmを読出し、次のステップ156では、消費電力Pcと消費上限電力Pmとを比較することで、消費電力Pcが消費上限電力Pmを超えているか否かを確認する。
【0119】
ここで、消費電力Pcが消費上限目標Pmを超えていない場合(Pc≦Pm)、ステップ156で肯定判定してステップ158へ移行する。このステップ158では、ディスプレイ52Aに、住宅10で消費されている電力を、発電電力Pb、蓄電池30等の放電電力Pd、燃料電池28の発電電力Pf、及び系統電源12から供給する系統電力Paでまかなうことができることを示すと共に、発電電力Pb、放電電力Pd、発電電力Pf及び系統電力Paを使用することを報知する表示を行う。
【0120】
図10(A)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面70では、現在の消費電力Pcをまかなうためには、系統電源12から電力を供給する必要があることを示すメッセージ78Aを表示し、系統電源12の電力を分電盤14へ供給することを示すメッセージ70Bを表示する。なお、メッセージ70Bは、これに限らず、例えば、使用する電力源の全てを表示するなど、居住者が使用される電力源を明確に把握し得る内容の表示が行われることがより好ましい。
【0121】
図8では、次のステップ160へ移行することで、発電電力Pg、放電電力Pd、発電電力Pf及び系統電力Paを分電盤14へ供給するように、電力切換装置34を作動させる。これにより、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、蓄電池30と車両32と放電電力Pd、燃料電池28の発電電力P及び系統電源12の系統電力Paが分電盤14へ供給され、住宅10で使用されている各電気機器へ供給される。なお、発電電力Pg、放電電力Pdがない場合には、実質的に系統電力Paのみが分電盤42に供給されることになる。この場合であっても、消費電力Pcは消費上限電力Pm以下となっていることで、少なくとも居住者の消費目標を達成していることになる。
【0122】
次のステップ162では、ディスプレイ52Aに各電力源の電力を使用していることを報知する表示を行う。このとき、電力を出力している電力源のみを表示するようにしても良く、また、それぞれの電力源から供給される電力をディスプレイ52Aに表示するようにしても良い。
【0123】
これに対して、消費電力Pcが消費上限電力Pmを超えている場合(Pc>Pm)、ステップ156で否定判定してステップ164へ移行する。このステップ164では、消費電力Pcが過剰となっていることを報知し、何れかの電気機器の停止を要求することで、電力消費の抑制を促す。
【0124】
図10(B)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面72では、消費電力が系統電源12の消費目標の上限(消費上限電力Pm)を超えていることを示すメッセージ72Aを表示する。また、表示画面72では、何れかの電気機器の作動の停止を要求するメッセージ72Bを表示する。
【0125】
なお、表示画面72には、例えば、動作中の電気機器を表示してもよく、これにより、居住者が停止する電気機器(使用を控える電気機器)の選択が容易となる。また、予め電気機器ごとに使用の優先順位を設定して管理制御盤42に記憶させ、管理制御盤42が、動作中の電気機器の内で最も優先順位の低い電気機器を表示するようにしても良い。
【0126】
図10(C)には、電気機器の優先順位に基づいたディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面74では、メッセージ72Aと共に、動作中の電気機器の中で最も優先順位の低い電気機器の停止を促すメッセージ74Aを表示している。なお、表示画面72では、一例としてエアコンを停止するように促している。ディスプレイ52Aに表示画面74を表示することで、居住者が停止する電気機器の把握及び選択が容易となる。この場合、管理制御盤42は、居住者からの停止の指示を受けるか、予め設定した時間が経過した後に、表示した優先順位の低い電気機器を強制的に停止させるようにしても良く、これにより、消費電力Pcを消費上限電力Pm以下に抑えることができる。
【0127】
なお、消費電力Pcが消費上限電力Pmを超えていないためにステップ156で肯定判定することで移行するステップ158では、系統電源12を含む全ての電力源から分電盤14へ電力を供給するようにしているが、これに限らず、例えば、蓄電池30及び車両32からの放電を停止しても良く、これにより、予め設定した時刻などに充電を行うことができる。また、燃料電池28の発電を停止しても良く、これにより発電に利用する燃料(非自然エネルギー)の消費を抑えることができる。
【0128】
さらに、消費電力Pcが消費上限電力Pmを超えていない場合、太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電が停止している場合であっても、蓄電池20及び車両32の放電、燃料電池28の作動(発電)を停止しても良い。この場合、停止するか否か(系統電源12ののみを分電盤14へ供給するか否か)を居住者が選択するようにしても良い。
【0129】
また、消費電力Pcが消費上限電力Pmを超えている場合であっても、太陽熱発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Pgを供給することで、系統電源12の系統電力Paが消費上限電力Pmを超えない場合は、前記ステップ158では、蓄電池30及び車両32の放電、燃料電池28の作動を停止するようにしても良い。
【0130】
このように管理制御盤42は、消費電力Pcを太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Pg、並びに蓄電池30及び車両32の放電電力Pdでまかなうか、又は、燃料電池28の発電電力を含めることで消費電力Pcに応じた電力をまかなう。これにより、図5に示されるように、系統電源12の系統電力Pa(現時点使用電力)をゼロにすることができる。
【0131】
したがって、例えば、図7(A)に示されように、太陽光発電装置24の発電電力Psが大きい昼間では、系統電源12から供給される系統電力Paを抑えることができる。一般に、昼間には、消費電力Pcが増加する時間帯があるが、この時間帯で太陽光発電装置24の発電電力Psを優先的に分電盤14へ供給することで、系統電力Paをゼロに抑えることができる。このとき、管理制御盤42は、住宅10において自然エネルギーを利用して生成した電力を、住宅10に設けている電気機器へ優先的に供給して、所謂自産自消を行う。
【0132】
なお、以上の説明では、優先順位の高い電力源から順に供給可能な電力を検出し、検出した電力が消費電力Pcを上回るように電力源を選択するようにしているが、電力源の選択はこれに限るものではない。
【0133】
例えば、各電力源から供給可能な電力を取得し、優先順位の高い電力源の電力から順に選択することで、供給する電力が消費電力Pcを超えるように設定するなど、優先順位の最も低い電力源としている系統電源12から供給する電力を抑える構成であれば任意の構成を適用することができる。
【0134】
また、図8のステップ118、128、142、148では、供給可能電力Pbが消費電力Pcを超えると確認された電力源を表示し、予め設定した時間が経過した後などのタイミングで、当該電力源の電力を分電盤14へ供給するようにしたが、これに限らず、例えば、ディスプレイ52Aに表示する表示画面(表示画面62、66等)に、居住者の指示を促す表示を行うようにしても良い。
【0135】
この場合、ディスプレイ52Aの表示に基づいて居住者の指示が入力された場合、又は、所定時間が経過した場合に、当該電力源から分電盤14へ電力を供給するようにしても良い。
【0136】
一方、発電電力に余剰があれば、蓄電池30及び車両32の充電に用いることができる。すなわち、管理制御盤42は、深夜電力を用いて蓄電池30及び車両32の充電を行う。また、管理制御盤42は、発電電力Pg又は総発電電力Ptgに余剰が生じると、蓄電池30及び車両32の充電、売電、及び電力管理システム40のメンテナンス処理等を行う。
【0137】
管理制御盤42には、例えば、HDD44Dに、自己の動作状態を診断するためのメンテナンスプログラムが記憶されている。管理制御盤42は、発電電力Pa(発電電力Psと発電電力Pwの和)に余剰電力が生じた場合、メンテナンスプログラムを実行することで、管理制御盤42の動作状態の自己診断、管理制御盤42と管理制御盤42に接続される各機器(電気機器、各発電装置等)との間の通信状態の確認、管理制御盤42に接続されている各機器の動作状態の確認などのシステムメンテナンスを実行する。
【0138】
図11には、住宅10で発電された電力のうちの余剰電力に対する処理を含めた充電処理(余剰電力処理)の概略を示している。なお、ここでは、太陽光発電装置24の発電電力Ps、風力発電装置26の発電電力Pw、及び燃料電池28の発電電力の総和を総発電電力Ptgとし、太陽光発電装置24、風力発電装置26及び燃料電池28を総称して「発電装置」とする。
【0139】
このフローチャートは、例えば、図8に示す電力管理処理と並行して実行され、最初のステップ170では、太陽光発電装置24、風力発電装置26及び燃料電池28の各発電装置の発電状態を読み込み、ステップ172で、何れかの発電装置が作動しているか否かを確認する。
【0140】
ここで、発電装置の何れかが作動している場合、ステップ172で肯定判定する。これにより、次のステップ174では、総発電電力Ptgを取得し、ステップ176では、消費電力Pcを取得する。
【0141】
なお、総発電電力Ptgは、例えば、太陽光発電装置24のみが発電中であれば、発電電力Psが総発電電力Ptgとなり、風力発電装置24と燃料電池28とが発電中であれば、それぞれの発電電力の和が総発電電力Ptgとなる。また、総発電電力Ptgに燃料電池28の発電電力を含まないようにしても良く、これにより、自然エネルギーを利用した太陽光発電装置24及び風力発電装置26の発電電力Pgの余剰電力を用いた処理が可能となる。
【0142】
次のステップ168では、総発電電力Ptgが消費電力Pcを超えているか否かを確認する。すなわち、系統電源12の系統電力Paが使用されているか否かを確認すると共に、蓄電池30及び車両32から放電されているか否かを確認する。言い換えれば、総発電電力Ptgが消費電力Pcを超えている場合、系統電源12からの電力供給が停止されており、且つ、放電電力Pdを含まない総発電電力Ptgが消費電力Pcを超えていれば、蓄電池30及び車両32からの放電が停止されていると判断できる。
【0143】
ここで、総発電電力Ptgが消費電力Pcを超えていると、余剰電力が得られている状態であり、ステップ178で肯定判定されてステップ180へ移行する。このステップ180では、蓄電池30及び車両32の充電状態を読み込み、次のステップ182では、充電が可能か否かを確認する。このとき、例えば、車両32が出庫しているために充放電装置32Aに接続されていなければ、車両32への充電が不可となる。また、蓄電池30に上限までの電力が蓄積されていれば、蓄電池30への充電が不可となる。
【0144】
ここで、蓄電池30又は車両32の少なくとも一方の充電が可能であれば、ステップ182で肯定判定して、ステップ184へ移行し、余剰電力による充電が可能であることを、例えば、ディスプレイ52Aに表示することで居住者に報知する。これにより、充電開始が指示された場合、ステップ186で肯定判定してステップ188へ移行し、指定に基づいた充電処理を開始する。
【0145】
図12(A)、(B)には、ステップ184におけるディスプレイ52Aの表示の一例を示している。ここで、図12(A)に示す表示画面76では、発電中の電力で蓄電池30又は車両32に充電が可能であることを示すメッセージ76Aを表示している。なお、このメッセージ76Aでは、総発電電力Ptgとして自然エネルギーによる発電電力Ps、Pwを適用した例を示している。
【0146】
また、表示画面76では、蓄電池30への充電を実行するように指示するメッセージ76B及び充電ボタン76Cと、車両32への充電を実行するように指示するメッセージ76D及び充電ボタン76Eと、キャンセルボタン74Fを設けている。これにより、充電ボタン76C、76Eの一方が操作されることで、指示に基づいた充電処理が開始される。なお、車両32が出庫中であれば、車両32に対する表示を行わずに、蓄電池30に関する表示のみを行えばよく、蓄電池30への充電が不要であれば、車両32に関する表示のみを行えば良い。また、燃料電池28の発電電力を含める場合には、自然エネルギーの発電電力に関する表現を変更すればよい。
【0147】
キャンセルボタン76Fが操作された場合は、図11では、ステップ186で否定判定され、充電を中止する。なお、所定時間が経過し場合、充電を中止するようにしても良い(ステップ186で否定判定)が、蓄電池30と車両32との間で、充電の優先順位を設定し、表示画面74に対して応答が無ければ、優先順位の高い方への充電を開始するようにしても良い。
【0148】
一方、蓄電池30と車両32との間では、残容量の相違などにより蓄電池30への充電と車両32への充電とでは充電効率に差がある場合がある。ここから、充電効率の高い方を選択して充電を薦めるようにしても良い。図12(B)には、このときの表示の一例を示している。この表示画面78では、車両32へ充電するときの充電効率が、蓄電池30へ充電するときよりも高い場合を示すメッセージ78Aを、余剰電力で充電可能であることを示すメッセージ78Bと共に表示している。
【0149】
また、表示画面78では、充電を指示する充電ボタン78C及びキャンセルボタン78Dが表示され、充電ボタン78Cを操作することで、メッセージ78Bに表示している充電対象(ここでは車両32)に対する充電が開始される。なお、キャンセルボタン78Dの操作で、充電効率が低いとされている蓄電池30への充電確認のための表示を行っても良く、また、充電を中止するようにしても良い。
【0150】
一方、図11では、ステップ182又はステップ186で否定判定されることでステップ190へ移行する。このステップ190では、余剰電力を外部へ出力可能であることを報知する表示を行う。
【0151】
図13(A)には、このときのディスプレイ52Aへの表示の一例を示している。この表示画面80では、外部へ送電する余裕があることを示すメッセージ80Aと共に、送電するか否かを確認するメッセージ80B、送電を指示する送電ボタン80C、及び送電の停止を指示するキャンセルボタン80Dが設けられている。
【0152】
図11では、次のステップ192で外部への電力の出力(送電)が指示されたか否かを確認する。このとき、送電ボタン80Cが操作されるとステップ192で肯定判定されてステップ194へ移行し、送電を開始する。電力監視システム40では、電力切換装置34から外部へ電力を出力可能となっており(図2参照)、管理制御盤42は、ステップ194へ移行することで、余剰電力を電力切換装置34から外部(例えば、系統電源12)へ出力する。
【0153】
これに対して、所定時間経過しても送電指示がない場合、及びキャンセルボタン80Dが操作された場合は、ステップ192で否定判定されてステップ196へ移行する。このステップ196では、管理制御盤42が、システム診断を実行するか否かを確認する。
【0154】
システム診断などのメンテナンスは、管理制御盤42に、予め設定された期間ごとに定期的なシステムのメンテナンスを行うように設定される。また、管理制御盤42では、接続されている冷蔵庫18やエアコン20などの各電気機器、太陽光発電装置24、風力発電装置26、燃料電池28などの各発電装置、蓄電池30、充放電装置30A、32A、電力切換装置34などの各機器について定期的なメンテナンス時期を設定することができる。また、それぞれの機器が自己診断機能を有している場合には、管理制御装置42が、所定のタイミングで自己診断機能を実行させ、その結果を当該機器から取得する。
【0155】
ここで、予め設定されたタイミング又は各機器の動作状態からシステム診断を行うと判断すると、ステップ198で肯定判定してステップ198へ移行し、所定のシステム診断を実行する。また、管理制御盤42は、システム診断の実行が終了すると、診断結果を履歴として記憶すると共にディスプレイ52Aに表示することで、居住者に報知する。
【0156】
図13(B)には、このときのディスプレイ52Aの表示の一例を示している。この表示画面82では、診断結果を表示していることを示すメッセージ82Aを表示される。また、表示画面82では、点検、修理などのメンテナンスが必要と判断される機器及びメンテナンスの内容を示すメッセージ82Bと共に、メッセージ82Bごとに依頼ボタン82Cを設けている。
【0157】
ここで、図2及び図3に示されるように、管理制御盤42は、ホストサーバ48に接続しており、管理制御盤42は、表示画面82上で依頼ボタン82Cが操作されることで、対応する機器のメーカ、メンテナンス会社等へホストサーバ48を介して通知する。これにより、居住者がメーカや、メンテナンス会社を探して連絡しなければならないという煩わしさを解消することができる。
【0158】
一方、図11では、ステップ188へ移行することで蓄電池30又は車両32の充電を行うと、ステップ200では、充電を行った時間帯、すなわち、余剰電力の発生した時間帯を履歴として記憶する。次のステップ202では、記憶している履歴から余剰電力を用いた蓄電池30及び車両32の充電を行った頻度(回数)の多い時間帯があるか否かを確認する。
【0159】
ここで、例えば、予め設定された期間内(例えば、1週間から一月間の単位)で所定回数(その期間に応じて定めた日数)以上、充電を行った場合、ステップ202で肯定判定して、ステップ204へ移行する。このステップ204では、抽出した時間帯に余剰電力が発生した場合に、余剰電力を用いた充電を行うように充電プログラムの設定又は変更を行うように表示することで提案する。
【0160】
図13(C)には、このときの表示の一例を示している。ディスプレイ52Aに表示される表示画面84では、発電電力に余裕が生じ、充電が行われる頻度の高い時間帯を示すメッセージ84Aと共に、その時間帯に充電が行われるように設定することを提案するメッセージ84Bを表示する。
【0161】
これに基づき、居住者が管理制御盤42に所定の充電プログラムをインストールして、提案された時間帯に充電プログラムが起動されるように設定する。これにより、電力管理盤42が、当該時間帯に余剰電力が生じた場合に、自動的に蓄電池30及び車両32への充電を行う。これにより、充電操作の煩わしさを解消できると共に、蓄電池30及び車両32に充電している電力を、住宅10の電気機器へ供給可能な状態に維持することができる。
【0162】
なお、図8及び図11では、居住者の報知する情報をディスプレイ52Aに表示するようにしているが、例えば、音声による報知を合わせて行っても良く、また、ディスプレイ52Aの表示と音声による報知の何れか一方を選択して行うものであっても良い。更に、これらに限らず、所定の情報を居住者に的確に伝達し得るものであれば、任意の報知方法を適用することができる点は図8と同様である。
【0163】
また、以上説明した本実施の形態の構成および制御は一例であり、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0164】
10 住宅
12 系統電源
14 分電盤
24 太陽光発電装置
26 風力発電装置
28 燃料電池
30 蓄電池
32 車両
34 電力切換装置
40 電力管理システム
42 管理制御盤
52A ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然エネルギーを利用して発電する自然エネルギー発電手段、及び系統電源を含み、建物の電気機器へ電力を供給する複数の電力源と、
前記自然エネルギー発電手段の順位が前記系統電源の順位より高く設定された優先順位に基づき、前記複数の電力源から現時点の供給可能電力が前記電気機器で消費される消費電力を超える場合に、前記優先順位の高い前記電力源から電力を供給させかつ前記優先順位の低い電力源について停止させるように制御する電力管理手段と、
を含む電力管理システム。
【請求項2】
前記電力管理手段は、前記複数の電力源の内で、少なくとも電力供給を停止させている電力源を報知する報知手段を含む、請求項1に記載の電力管理システム。
【請求項3】
前記報知手段は、前記現時点の供給可能電力が前記消費電力を超えていることを示す情報、前記優先順位、及び停止させる前記電力源を報知する、請求項2に記載の電力管理システム。
【請求項4】
前記電力源として、前記優先順位が前記自然エネルギー発電手段より低く、前記系統電源より高く設定され、蓄積された電力を放電可能な蓄電手段を含む、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電力管理システム。
【請求項5】
前記自然エネルギー発電手段の発電電力に余剰電力が生じた場合に、前記蓄電手段へ充電する請求項4に記載の電力管理システム。
【請求項6】
前記電力源として、前記優先順位が前記自然エネルギー発電手段より低くかつ前記系統電源より高く設定され、非自然エネルギーを利用して発電する非自然エネルギー発電手段を含む、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電力管理システム。
【請求項7】
前記電力源として、前記優先順位が前記蓄電手段より低くかつ前記系統電源より高く設定され、非自然エネルギーを利用して発電する非自然エネルギー発電手段を含む、請求項4又は請求項5に記載の電力管理システム。
【請求項8】
前記自然エネ発電手段として、太陽光発電手段及び風力発電手段の少なくとも一方を含む、請求項1から請求項7の何れか1項に記載の電力管理システム。
【請求項9】
前記複数の電力源及び前記建物の電気機器に対して予め設定されたメンテナンス処理を実行するメンテナンス手段を含み、
前記電力管理手段は、前記自然エネルギー発電手段の発電電力に余剰が生じた場合に、前記メンテナンス手段を動作させる、
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の電力管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−110944(P2013−110944A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256660(P2011−256660)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】