電力管理システム
【課題】変電所で収集した消費電力量の実績値に基づいて消費電力量を予測し、各列車の運行に反映する電力管理システムを提供する。
【解決手段】電力管理システム200は、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部と判定部と指令部とを備える。電力量実績情報保存部は、変電所301から出力された変電所の消費電力量と変電所から供給できる電力量の上限値とを保存する。列車消費電力記憶部は、列車から出力された列車の消費電力量を記憶する。判定部は、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部とを参照し、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力量の合計が変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する。指令部は、判定の結果、上限値を超えた場合、変電所が電力を供給している電力供給区間を運行している列車に警告信号を送信する。
【解決手段】電力管理システム200は、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部と判定部と指令部とを備える。電力量実績情報保存部は、変電所301から出力された変電所の消費電力量と変電所から供給できる電力量の上限値とを保存する。列車消費電力記憶部は、列車から出力された列車の消費電力量を記憶する。判定部は、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部とを参照し、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力量の合計が変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する。指令部は、判定の結果、上限値を超えた場合、変電所が電力を供給している電力供給区間を運行している列車に警告信号を送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、鉄道システムにおける変電所の消費電力を管理する電力管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道システムにおける変電所の電鉄消費電力予測システムでは、実際の列車運行による架線電圧降下や列車の乱れによる消費電力の変動で契約電力を超過しないよう、運転曲線をもとに等価回路を作成し、回路計算によって消費電力を予測する方法が知られている。
【0003】
また鉄道システムでは、電鉄変電所の出力制御と列車群の推進力制御により省エネルギー化を図る方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−188253号
【特許文献2】特開平05−24539号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鉄道システムでは、変電所から定周期で消費電力量の収集を行っているが、収集した消費電力量と運行中の各列車との対応関係が紐付けられず、消費電力量が電力会社との契約に基づいて変電所ごとに設定された電力量上限値を超えても、各列車の運行に反映できないといった問題点があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、変電所で収集した変電所での消費電力量の実績値に基づいて変電所での消費電力量を予測し、各列車の運行に反映する電力管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態の電力管理システムは、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部と判定部と指令部とを備える。
【0008】
電力量実績情報保存部は変電所から出力された変電所の消費電力量と変電所から供給できる電力量の上限値とを保存する。
【0009】
列車消費電力記憶部は、列車から出力された列車の消費電力量を記憶する。
【0010】
判定部は、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部とを参照し、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力量の合計が変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する。
【0011】
指令部は、判定の結果、上限値を超えた場合、変電所が電力を供給している電力供給区間を運行している列車に警告信号を送信する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1の電力管理システム200の構成を示すブロック図
【図2】電力管理サーバ1の構成を示すブロック図
【図3】電力量上限値情報111の例を示す図
【図4】電力供給区間情報112の例を示す図
【図5】電力量実績値情報113の例を示す図
【図6】在線列車管理情報114の例を示す図
【図7】列車番号区間割付情報115の例を示す図
【図8】列車消費電力情報116の例を示す図
【図9】消費電力量の遷移の例を示す図
【図10】電力量実績値情報113を求める電力管理サーバ1での処理を示すフローチャート
【図11】電力量実績値情報113を求める集中指令装置2での処理を示すフローチャート
【図12】電力量予測値情報117の例を示す図
【図13】電力量予測値情報117を求める処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
図1に本発明の実施形態の電力管理システム200の構成を示す。
【0015】
電力管理システム200は、鉄道システムにおける中央指令室に設けられている。電力管理システム200は、電力管理サーバ1と、集中指令装置2とから構成されている。
【0016】
電力管理サーバ1は、ネットワーク300aを介して複数の変電所301に設けられたデータ収集装置302と接続され、データ収集装置302から送信された消費電力量を受信し保存する機能をもつ。
【0017】
データ収集装置302は、変電所301から消費電力量を収集し、電力管理サーバ1に送信する。
【0018】
集中指令装置2は電力管理サーバ1と接続され、電力管理サーバ1から送信された上限値オーバーフラグを受信し、この上限値オーバーフラグを列車に送信する機能をもつ。
【0019】
集中指令装置2はネットワーク300bを介して運行している列車と接続されている。
【0020】
集中指令装置2は、列車から出力された列車の消費電力量を受信し、この受信した消費電力量を、ネットワーク300bを介して電力管理サーバ1に送信する機能をもつ。
【0021】
図2に電力管理サーバ1の構成を示す。電力管理サーバ1は通信部11、データベース部12、制御部13、入出力部14から構成されている。
【0022】
通信部11は、データ収集装置302と集中指令装置2間で情報を送受信する機能をもつ。データベース部12は、電力量上限値情報111、電力供給区間情報112、電力量実績値情報113、在線列車管理情報114を保存するデータベースである。各情報については後述する。制御部13は、アプリケーションプログラムで実現され、通信部11がデータ収集装置302から受信した消費電力量と、データベース部12に保存されている在線列車管理情報114とに基づいて消費電力量予測値を算出し、この消費電力量予測値が予め変電所ごとに設けられている電力量上限値を超えているか否かを判定する機能をもつ。入出力部14は、データベース部12に予め設定する値を入力する機能を持つ。また入出力部14は、警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する機能を持つ。
【0023】
電力管理サーバ1のデータベース部12に保存される、電力量上限値情報111、電力供給区間情報112、電力量実績値情報113、在線列車管理情報114について説明する。
【0024】
図3に電力量上限値情報111の構成を示す。
【0025】
電力量上限値情報111は、変電所名(ア)、電力量上限値(イ)とから構成されている。電力量上限値(イ)は、電力会社との契約電力量に基づいて、変電所ごとに設定された電力量の上限値である。図3は、変電所Aの電力量上限値(イ)が750kWh、
変電所Bの電力量上限値(イ)が600kWhであることを示している。
【0026】
図4に電力供給区間情報112の構成を示す。
【0027】
電力供給区間情報112は、変電所名(ア)、電力供給区間番号(ウ)とから構成されている。電力供給区間番号(ウ)は、変電所が電力を供給している区間を示す電力供給区間を識別するためにつけられた番号である。本実施例では各変電所が5つの電力供給区間に電力を供給している。
【0028】
図4は、変電所Aから電力供給区間番号(ウ)が「111〜115」の電力供給区間に電力を供給し、変電所Bから電力供給区間番号(ウ)が「116〜120」の電力供給区間に電力を供給していることを示している。
【0029】
図5に電力量実績値情報113の構成を示す。
【0030】
電力量実績値情報113は、変電所名(ア)、日時(エ)、消費電力量実績値(オ)、上限値オーバーフラグ(カ)とから構成されている。
【0031】
消費電力量実績値(オ)は、特定の日時(エ)に消費された変電所の消費電力量の実測値を示す。上限値オーバーフラグ(カ)は消費電力量実績値(オ)が図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上か否かを示すフラグ情報であり、フラグ情報が「1」の場合には、実測値が上限値以上となった状態であることを示し、「0」の場合には実測値が上限値未満の状態であることを示している。
【0032】
図5は、2010年3月1日8:00において、変電所Aは消費電力量実績値(オ)が図3の電力量上限値(イ)以上となった状態であり、変電所Bは消費電力量実績値(オ)が図3の電力量上限値(イ)未満の状態であることを示している。
【0033】
図6に在線列車管理情報114の構成を示す。
【0034】
在線列車管理情報114は、変電所名(ア)、日時(エ)、列車在線本数(キ)、合計消費電力量(ク)、列車番号(ケ)、消費電力量(コ)とから構成されている。
【0035】
列車在線本数(キ)は、同じ変電所から電力が供給される電力供給区間を同じ日時に運行している列車の本数である。列車番号(ケ)は列車を識別するために列車につけられた番号である。合計消費電力量(ク)は、同じ変電所から電力が供給されている電力供給区間を同じ日時に運行している列車の消費電力量(コ)を合計した消費電力量である。
【0036】
在線列車管理情報114で、変電所ごとに列車番号(ケ)及び消費電力量(コ)を保持する数は、列車の運行ダイヤから予定された、その電力供給区間を運行する列車の最大本数分とする。図6では、この最大列車在線本数を5本とし、列車1〜5のエリアを設けている。運行中の列車本数が最大列車在線本数に満たない場合には、列車番号(ケ)欄に空白、列車消費電力量に0を設定する。
【0037】
集中指令装置2には、列車番号区間割付情報115、列車消費電力情報116が保存されている。
【0038】
図7に列車番号区間割付情報115の構成を示す。
【0039】
列車番号区間割付情報115は、電力供給区間番号(ウ)、列車番号(ケ)とから構成されている。列車番号(ケ)は、列車の運行ダイヤから各電力供給区間を運行する予定の列車の番号である。図7は、電力供給区間番号(ウ)が「111」の電力供給区間を列車番号(ケ)が「1111」の列車が運行することを示している。
【0040】
図8に列車消費電力情報116の構成を示す。
【0041】
列車消費電力情報116は、日時(イ)、列車番号(ケ)、消費電力量(コ)とから構成されている。消費電力量(コ)は、ある日時に列車が消費した電力量である。
【0042】
電力管理サーバ1のデータベース部12に保存された図4の電力供給区間情報112と集中指令装置2に保存された図7の列車番号区間割付情報115とに基づいて、電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)を超えている変電所の電力供給区間を運行している列車を明確にしている。
【0043】
電力管理サーバ1の制御部13は、通信部11がネットワーク300aを介してデータ収集装置302から受信した図5に示す電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)が、データベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上でないか比較する。制御部13は、消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)以上の場合には、電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)を1とする。制御部13は、通信部11を介して図4の電力供給区間情報112と図5の電力量実績値情報113を集中指令装置2に出力する。
【0044】
制御部13は、上限値オーバーフラグ(カ)が1の場合には入出力部14に警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する。
【0045】
なお制御部13は、入出力部14で消費電力量実績値(オ))について、図9に示すように消費電力量の遷移をグラフ表示してもよい。
【0046】
また、集中指令装置2は、電力管理サーバ1に、図6に示す在線列車管理情報114の列車在線本数(キ)、各列車の消費電力量(コ)を送信する機能を持つ。
【0047】
集中指令装置2は、保存されている図7に示す列車番号区間割付情報115と、電力管理サーバ1から受信した図4に示す電力供給区間情報112とに基づいて、電力供給区間にいる列車に、図5に示す電力量実績値情報113を送信する機能を持つ。上限値オーバーフラグ(カ)の値として1を受信した列車は、例えば冷暖房の調整などで消費電力量削減を図る。
【0048】
図10に、電力量実績値情報113を求める電力管理サーバ1での処理のフローチャートを示す。
【0049】
制御部13は、入出力部14から入力される、電力会社との契約電力量に基づいて変電所301ごとに設定された、一定時間に消費される電力量の上限値を示す電力量上限値(イ)を、変電所名(ア)と対応付けて図3に示すように電力量上限値情報111としてデータベース部12に保存する(S1001)。
【0050】
制御部13は、データ収集装置302から周期的に送信される、例えば30分間などの一定時間に消費された電力量の実績値を消費電力量実績値(オ)として受信する。制御部13は、この消費電力量実績値(オ)を送信元の変電所名(ア)と日時(エ)に対応付けて図5に示すように電力量実績値情報113としてデータベース部12に保存する(S1002)。
【0051】
図5の電力量実績値情報113に示すように日時(エ)が2010年3月1日8:00の消費電力量実績値(オ)は変電所Aが750kWh、変電所Bが400kWhである。
【0052】
制御部13は、図5に示す電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)が、データベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上でないか比較する(S1003)。
【0053】
すなわち、図5の日時(エ)が2010年3月1日8:00であれば、変電所Aの消費電力量実績値(オ)750kWhと図3の電力量上限値(イ)750kWhを比較し、変電所Bの消費電力量実績値(オ)400kWhと図3の電力量上限値(イ)600kWhを比較する。
【0054】
制御部13は、消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)以上の場合には(S1003がYes)、契約電力量を超える可能性があるので、電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)を「1」にする(S1004)。
【0055】
すなわち、図5の日時(エ)が2010年3月1日8:00であれば、変電所Aについては消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)750kWhと同じなので、制御部13は、上限値オーバーフラグ(エ)を「1」にする。
【0056】
制御部13は、消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)未満の場合には(S1003がNo)、電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)を「0」にする(S1005)。
【0057】
すなわち、図5の日時(イ)が2010年3月1日8:00であれば、変電所Bについては消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)未満なので、上限値オーバーフラグ(カ)を「0」にする。
【0058】
制御部13は、データベース部12に保存されている図4の電力供給区間情報112と図5の電力量実績値情報113を集中指令装置2に出力する(S1006)。
【0059】
図11に、電力量実績値情報113を求める集中指令装置2での処理のフローチャートを示す。
【0060】
集中指令装置2は、ネットワーク300bを介して運行中の各列車から受信した列車番号(ケ)と消費電力量(コ)を日時(イ)と対応付けて図8に示す列車消費電力情報116として保存する(S1101)。図8は、2010年3月1日8:00に列車番号(ケ)が「1111」の列車の消費電力量(コ)が150kWhであることを示している。
【0061】
集中指令装置2は、電力管理サーバ1の通信部11を介して図4の電力供給区間情報112と図5の電力量実績値情報113を受信する(S1102)。
【0062】
集中指令装置2は、列車の運行ダイヤに基づいて保存されている図7に示す列車番号区間割付情報115を参照して、図8の列車消費電力情報116の列車番号(ケ)に基づいて、電力供給区間番号(ウ)を特定する。列車番号(ケ)が「1111」なら、電力供給区間番号(ウ)は「111」である。
【0063】
集中指令装置2は、この電力供給区間番号(ウ)に基づいて、図4に示す電力供給区間情報112を参照して変電所名(ア)を特定する。図4に示すように電力供給区間番号(サ)が「111」なら変電所名(ア)は「A」である。
【0064】
集中指令装置2は、ネットワーク300bを介して運行中の各列車から受信した列車番号(ケ)の数を、同一日時(エ)の変電所名(ア)ごとに合計し、列車在線本数(キ)として図6に示す在線列車管理情報114に保存する。さらに集中指令装置2は、ネットワーク300bを介して運行中の各列車から受信した消費電力量(コ)を、同一日時(エ)の変電所名(ア)ごとに合計し、合計消費電力量(ク)として在線列車管理情報114に保存する(S1103)。
【0065】
図6は、2010年3月1日8:00に、変電所Aから電力が供給される電力供給区間を運行している列車在線本数(キ)が5本であり、この5本の列車の消費電力量(コ)の合計消費電力量(ク)が800kWhであることを示している。
【0066】
集中指令装置2は、図6に示す在線列車管理情報114の列車番号(ケ)に基づいて、該当する変電所の電力供給区間を運行している列車を特定する(S1104)。図5の電力量実績値情報113に示す2010年3月1日8:00の変電所名(ア)Aについては、在線列車管理情報114から、変電所Aの電力供給区間を運行中なのは列車番号(ケ)が「1111」、「1122」など5本の列車である。
【0067】
集中指令装置2は、電力管理サーバ1の通信部11を介して受信した電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)が、「1」なのか判定する(S1105)。
【0068】
上限値オーバーフラグ(カ)が「1」なら(S1105がYes)、その変電所の電力供給区間を運行中の列車に図5の電力量実績値情報113に示す消費電力量実績値(オ)と上限値オーバーフラグ(カ)「1」を送信する(S1106)。受信した列車は、例えばスピードの減速や冷房を弱くするなど、電力消費を抑えるよう対策する。また、上限値オーバー警告を通知するようにしても良い。
【0069】
上限値オーバーフラグ(カ)が「0」なら(S1105がNo)、その変電所の電力供給区間を運行中の列車に図5の電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)を送信する(S1107)。
【0070】
本実施形態によれば、変電所とその電力供給区間を運行している列車を対応付けるための電力供給区間情報112と在線列車管理情報114と列車番号区間割付情報115を集中指令装置2に保存し、収集した変電所の消費電力量実績値(オ)と電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)を比較するので、電力量上限値(イ)をオーバーした発電所の電力供給区間を運行中の列車を特定して電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)に基づいて上限値オーバーを通知できるようになる。
【0071】
上限値オーバーフラグ(カ)の値として1を受信した列車は、例えば冷暖房の調整などで消費電力量削減を図る。
【実施例2】
【0072】
本実施形態の電力管理システム200の構成は、図1に示す実施形態1と同じなので省略する。
【0073】
電力管理サーバ1の構成は、図2に示す実施形態1と同じなので省略する。
【0074】
電力管理サーバ1のデータベース部12には、図1の実施形態1に示した情報に加え、さらに電力量予測値情報117が保存される。
【0075】
図12に電力量予測値情報117の構成を示す。
【0076】
電力量予測値情報117は、変電所名(ア)、日時(エ)、消費電力量予測値(サ)、予測値上限オーバーフラグ(シ)とから構成されている。
【0077】
消費電力量予測値(サ)は、特定の日時(エ)に消費される変電所の電力量の予測値である。
【0078】
予測値上限オーバーフラグ(シ)は、消費電力量予測値(サ)が、変電所毎に設定されている図3の電力量上限値(イ)以上か否かを示すフラグ情報であり、フラグ情報が「1」の場合には、予測値が上限値以上であることを示し、「0」の場合には予測値が上限値未満であることを示している。
【0079】
図12は、2010年3月2日8:00に、変電所Aは消費電力量予測値(サ)が図3の電力量上限値(イ)以上であり、変電所Bは消費電力量予測値(サ)が図3の電力量上限値(イ)未満であることを示している。
【0080】
電力管理サーバ1の制御部13は、通信部11を介して集中指令装置2から図6に示す在線列車管理情報114受信し、データベース部12に保存する。
【0081】
電力管理サーバ1の制御部13は、図6に示す在線列車管理情報114の列車在線本数(キ)、前日の同時間帯の消費電力量の合計である合計消費電力量(ク)、各列車の消費電力量(コ)から翌30分の消費電力量予測値(サ)を算出し、図12の電力量予測値情報117に保存する。例えば、現在2010年3月2日7:30だとする。前日の翌30分の時間帯とは、2010年3月1日8:00を意味する。翌30分の消費電力量予測値(サ)を算出するとは、2010年3月2日8:00の消費電力量予測値(サ)を算出することを意味する。制御部13は、消費電力量予測値(サ)がデータベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上か比較する。制御部13は、消費電力量予測値(サ)が電力量上限値(イ)以上の場合には、電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(シ)を1とする。制御部13は、通信部11を介して電力供給区間情報112と電力量予測値情報117を集中指令装置2に出力する。
【0082】
制御部13は、上限値オーバーフラグ(カ)が1の場合には入出力部14に警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する。
【0083】
図13に、電力量予測値情報117を求める処理のフローチャートを示す。
【0084】
電力管理サーバ1の制御部13は、通信部11を介して集中指令装置2から図6に示す在線列車管理情報114を受信し、データベース部12に保存する(S1301)。
【0085】
電力管理サーバは、変電所ごとに当日の消費電力量予測値(サ)を以下のように求め、図12に示す電力量予測値情報117として保存する(S1302)。
【0086】
当日の消費電力量予測値(サ)=((A)+(B))×α×β×γ+(C)
α:曜日、祝日などの特性を過去の電力量推移から求めた係数(>0)
β:気温と消費電力量比から求めた係数(>0)
γ:太陽光発電や風力発電といった電力補助を考慮した係数(>0)
(C):列車が古いときの追加補正値(>0)
まず、変電所301に設けられたデータ収集装置302から受信した前日同時刻(但し、前日運休がある場合には、前々日)の図5の電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)を(A)とする。その際、2010年3月2日8:00の変電所Aについての消費電力量予測値(サ)を求めるなら、前日の2010年3月1日8:00を参照する。図5の電力量実績値情報113に示す変電所Aの消費電力量実績値(オ)は750kWhで、図6に示す在線列車管理情報114の合計消費電力量(ク)は800kWhである。
【0087】
この消費電力量実績値(オ)すなわち(A)と、在線列車管理情報114の合計消費電力量(ク)、及び前日と当日の列車運行状況や列車本数の差を考慮し、補正値(B)を以下のように求める。
【0088】
補正値(B)=(前日の合計消費電力量(ク)ー(A))*δ
δ:当日の列車運行状況から求めた係数(>0)
なお、データベース部12に保存された情報に基づいてこの他にも係数を求め、当日の消費電力量予測値(サ)を算出する際に考慮してもよい。例えば、運行状況が平日と異なる休日の消費電力量予測値(サ)は、前日ではなく前週の情報に基づいて算出してもよい。また、消費電力量が大きい古い列車の場合は、追加補正値(C)を加算しても良い。
【0089】
電力管理サーバ1の制御部13は、上記したように求めた図12に示す電力量予測値情報117の消費電力量予測値(サ)が、データベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上でないか比較する(S1303)。
【0090】
すなわち、2010年3月2日8:00について算出した消費電力量予測値(サ)は、図12の電力量予測値情報117に示すように変電所Aが800kWh、変電所Bが450kWhである。よって変電所Aは、消費電力量予測値(サ)800kWhと図3の電力量上限値(イ)750kWhを比較する。変電所Bは、消費電力量予測値(サ)450kWhと図3の電力量上限値(イ)600kWhを比較する。
【0091】
制御部13は、消費電力量予測値(サ)が、電力量上限値(イ)以上の場合には(S1303がYes)、契約電力量を超える可能性があるので、図12に示す電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)を「1」にする(S1304)。
【0092】
すなわち、2010年3月2日8:00であれば、変電所Aについては消費電力量予測値(サ)が電力量上限値(イ)750kWh以上なので、制御部13は、予測値上限オーバーフラグ(カ)を「1」にする。
【0093】
制御部13は、消費電力量予測値(サ)が、電力量上限値(イ)未満の場合には(S1303がNo)、図12に示す電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)を「0」にする(S1305)。
【0094】
すなわち、2010年3月2日8:00であれば、変電所Bについては消費電力量予測値(サ)が電力量上限値(イ)未満なので、予測値上限オーバーフラグ(カ)を「0」にする。
【0095】
制御部13は、通信部11を介して、データベース部12に保存されている図4の電力供給区間情報112と図12の電力量予測値情報117を集中指令装置2に出力する(S1306)。
【0096】
集中指令装置2は、電力管理サーバ1の通信部11を介して電力供給区間情報112と電力量予測値情報117を受信する。
【0097】
集中指令装置2は、その変電所の電力供給区間を運行中の列車に図12の電力量予測値情報117を送信する(S1307)。
【0098】
なお、電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)が1の場合には入出力部14に警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する。
【0099】
本実施形態によれば、前日同時間帯の電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)と在線列車管理情報114の合計消費電力量(ク)に基づいて算出した、電力量予測値情報117の消費電力量予測値(サ)と電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)を比較するので、電力量上限値(イ)をオーバーした発電所の電力供給区間を運行中の列車を特定して電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)に基づいて予測値上限オーバーを通知できるようになる。
【0100】
なお、警告情報は、該当変電所だけでなく隣接変電所の間にいる電力供給区間を運行中の列車にも通知するようにしても良い。
【0101】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0102】
1・・・電力管理サーバ
2・・・集中指令装置
11・・・通信部
12・・・データベース部
13・・・制御部
14・・・入出力部
111・・・電力量上限値情報
112・・・電力供給区間情報
113・・・電力量実績値情報
114・・・在線列車管理情報
115・・・列車番号区間割付情報
116・・・列車消費電力情報
117・・・電力量予測値情報
200・・・電力管理システム
300・・・ネットワーク
301・・・変電所
302・・・データ収集装置
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、鉄道システムにおける変電所の消費電力を管理する電力管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道システムにおける変電所の電鉄消費電力予測システムでは、実際の列車運行による架線電圧降下や列車の乱れによる消費電力の変動で契約電力を超過しないよう、運転曲線をもとに等価回路を作成し、回路計算によって消費電力を予測する方法が知られている。
【0003】
また鉄道システムでは、電鉄変電所の出力制御と列車群の推進力制御により省エネルギー化を図る方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−188253号
【特許文献2】特開平05−24539号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鉄道システムでは、変電所から定周期で消費電力量の収集を行っているが、収集した消費電力量と運行中の各列車との対応関係が紐付けられず、消費電力量が電力会社との契約に基づいて変電所ごとに設定された電力量上限値を超えても、各列車の運行に反映できないといった問題点があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、変電所で収集した変電所での消費電力量の実績値に基づいて変電所での消費電力量を予測し、各列車の運行に反映する電力管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態の電力管理システムは、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部と判定部と指令部とを備える。
【0008】
電力量実績情報保存部は変電所から出力された変電所の消費電力量と変電所から供給できる電力量の上限値とを保存する。
【0009】
列車消費電力記憶部は、列車から出力された列車の消費電力量を記憶する。
【0010】
判定部は、電力量実績情報保存部と列車消費電力記憶部とを参照し、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力量の合計が変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する。
【0011】
指令部は、判定の結果、上限値を超えた場合、変電所が電力を供給している電力供給区間を運行している列車に警告信号を送信する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1の電力管理システム200の構成を示すブロック図
【図2】電力管理サーバ1の構成を示すブロック図
【図3】電力量上限値情報111の例を示す図
【図4】電力供給区間情報112の例を示す図
【図5】電力量実績値情報113の例を示す図
【図6】在線列車管理情報114の例を示す図
【図7】列車番号区間割付情報115の例を示す図
【図8】列車消費電力情報116の例を示す図
【図9】消費電力量の遷移の例を示す図
【図10】電力量実績値情報113を求める電力管理サーバ1での処理を示すフローチャート
【図11】電力量実績値情報113を求める集中指令装置2での処理を示すフローチャート
【図12】電力量予測値情報117の例を示す図
【図13】電力量予測値情報117を求める処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
図1に本発明の実施形態の電力管理システム200の構成を示す。
【0015】
電力管理システム200は、鉄道システムにおける中央指令室に設けられている。電力管理システム200は、電力管理サーバ1と、集中指令装置2とから構成されている。
【0016】
電力管理サーバ1は、ネットワーク300aを介して複数の変電所301に設けられたデータ収集装置302と接続され、データ収集装置302から送信された消費電力量を受信し保存する機能をもつ。
【0017】
データ収集装置302は、変電所301から消費電力量を収集し、電力管理サーバ1に送信する。
【0018】
集中指令装置2は電力管理サーバ1と接続され、電力管理サーバ1から送信された上限値オーバーフラグを受信し、この上限値オーバーフラグを列車に送信する機能をもつ。
【0019】
集中指令装置2はネットワーク300bを介して運行している列車と接続されている。
【0020】
集中指令装置2は、列車から出力された列車の消費電力量を受信し、この受信した消費電力量を、ネットワーク300bを介して電力管理サーバ1に送信する機能をもつ。
【0021】
図2に電力管理サーバ1の構成を示す。電力管理サーバ1は通信部11、データベース部12、制御部13、入出力部14から構成されている。
【0022】
通信部11は、データ収集装置302と集中指令装置2間で情報を送受信する機能をもつ。データベース部12は、電力量上限値情報111、電力供給区間情報112、電力量実績値情報113、在線列車管理情報114を保存するデータベースである。各情報については後述する。制御部13は、アプリケーションプログラムで実現され、通信部11がデータ収集装置302から受信した消費電力量と、データベース部12に保存されている在線列車管理情報114とに基づいて消費電力量予測値を算出し、この消費電力量予測値が予め変電所ごとに設けられている電力量上限値を超えているか否かを判定する機能をもつ。入出力部14は、データベース部12に予め設定する値を入力する機能を持つ。また入出力部14は、警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する機能を持つ。
【0023】
電力管理サーバ1のデータベース部12に保存される、電力量上限値情報111、電力供給区間情報112、電力量実績値情報113、在線列車管理情報114について説明する。
【0024】
図3に電力量上限値情報111の構成を示す。
【0025】
電力量上限値情報111は、変電所名(ア)、電力量上限値(イ)とから構成されている。電力量上限値(イ)は、電力会社との契約電力量に基づいて、変電所ごとに設定された電力量の上限値である。図3は、変電所Aの電力量上限値(イ)が750kWh、
変電所Bの電力量上限値(イ)が600kWhであることを示している。
【0026】
図4に電力供給区間情報112の構成を示す。
【0027】
電力供給区間情報112は、変電所名(ア)、電力供給区間番号(ウ)とから構成されている。電力供給区間番号(ウ)は、変電所が電力を供給している区間を示す電力供給区間を識別するためにつけられた番号である。本実施例では各変電所が5つの電力供給区間に電力を供給している。
【0028】
図4は、変電所Aから電力供給区間番号(ウ)が「111〜115」の電力供給区間に電力を供給し、変電所Bから電力供給区間番号(ウ)が「116〜120」の電力供給区間に電力を供給していることを示している。
【0029】
図5に電力量実績値情報113の構成を示す。
【0030】
電力量実績値情報113は、変電所名(ア)、日時(エ)、消費電力量実績値(オ)、上限値オーバーフラグ(カ)とから構成されている。
【0031】
消費電力量実績値(オ)は、特定の日時(エ)に消費された変電所の消費電力量の実測値を示す。上限値オーバーフラグ(カ)は消費電力量実績値(オ)が図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上か否かを示すフラグ情報であり、フラグ情報が「1」の場合には、実測値が上限値以上となった状態であることを示し、「0」の場合には実測値が上限値未満の状態であることを示している。
【0032】
図5は、2010年3月1日8:00において、変電所Aは消費電力量実績値(オ)が図3の電力量上限値(イ)以上となった状態であり、変電所Bは消費電力量実績値(オ)が図3の電力量上限値(イ)未満の状態であることを示している。
【0033】
図6に在線列車管理情報114の構成を示す。
【0034】
在線列車管理情報114は、変電所名(ア)、日時(エ)、列車在線本数(キ)、合計消費電力量(ク)、列車番号(ケ)、消費電力量(コ)とから構成されている。
【0035】
列車在線本数(キ)は、同じ変電所から電力が供給される電力供給区間を同じ日時に運行している列車の本数である。列車番号(ケ)は列車を識別するために列車につけられた番号である。合計消費電力量(ク)は、同じ変電所から電力が供給されている電力供給区間を同じ日時に運行している列車の消費電力量(コ)を合計した消費電力量である。
【0036】
在線列車管理情報114で、変電所ごとに列車番号(ケ)及び消費電力量(コ)を保持する数は、列車の運行ダイヤから予定された、その電力供給区間を運行する列車の最大本数分とする。図6では、この最大列車在線本数を5本とし、列車1〜5のエリアを設けている。運行中の列車本数が最大列車在線本数に満たない場合には、列車番号(ケ)欄に空白、列車消費電力量に0を設定する。
【0037】
集中指令装置2には、列車番号区間割付情報115、列車消費電力情報116が保存されている。
【0038】
図7に列車番号区間割付情報115の構成を示す。
【0039】
列車番号区間割付情報115は、電力供給区間番号(ウ)、列車番号(ケ)とから構成されている。列車番号(ケ)は、列車の運行ダイヤから各電力供給区間を運行する予定の列車の番号である。図7は、電力供給区間番号(ウ)が「111」の電力供給区間を列車番号(ケ)が「1111」の列車が運行することを示している。
【0040】
図8に列車消費電力情報116の構成を示す。
【0041】
列車消費電力情報116は、日時(イ)、列車番号(ケ)、消費電力量(コ)とから構成されている。消費電力量(コ)は、ある日時に列車が消費した電力量である。
【0042】
電力管理サーバ1のデータベース部12に保存された図4の電力供給区間情報112と集中指令装置2に保存された図7の列車番号区間割付情報115とに基づいて、電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)を超えている変電所の電力供給区間を運行している列車を明確にしている。
【0043】
電力管理サーバ1の制御部13は、通信部11がネットワーク300aを介してデータ収集装置302から受信した図5に示す電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)が、データベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上でないか比較する。制御部13は、消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)以上の場合には、電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)を1とする。制御部13は、通信部11を介して図4の電力供給区間情報112と図5の電力量実績値情報113を集中指令装置2に出力する。
【0044】
制御部13は、上限値オーバーフラグ(カ)が1の場合には入出力部14に警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する。
【0045】
なお制御部13は、入出力部14で消費電力量実績値(オ))について、図9に示すように消費電力量の遷移をグラフ表示してもよい。
【0046】
また、集中指令装置2は、電力管理サーバ1に、図6に示す在線列車管理情報114の列車在線本数(キ)、各列車の消費電力量(コ)を送信する機能を持つ。
【0047】
集中指令装置2は、保存されている図7に示す列車番号区間割付情報115と、電力管理サーバ1から受信した図4に示す電力供給区間情報112とに基づいて、電力供給区間にいる列車に、図5に示す電力量実績値情報113を送信する機能を持つ。上限値オーバーフラグ(カ)の値として1を受信した列車は、例えば冷暖房の調整などで消費電力量削減を図る。
【0048】
図10に、電力量実績値情報113を求める電力管理サーバ1での処理のフローチャートを示す。
【0049】
制御部13は、入出力部14から入力される、電力会社との契約電力量に基づいて変電所301ごとに設定された、一定時間に消費される電力量の上限値を示す電力量上限値(イ)を、変電所名(ア)と対応付けて図3に示すように電力量上限値情報111としてデータベース部12に保存する(S1001)。
【0050】
制御部13は、データ収集装置302から周期的に送信される、例えば30分間などの一定時間に消費された電力量の実績値を消費電力量実績値(オ)として受信する。制御部13は、この消費電力量実績値(オ)を送信元の変電所名(ア)と日時(エ)に対応付けて図5に示すように電力量実績値情報113としてデータベース部12に保存する(S1002)。
【0051】
図5の電力量実績値情報113に示すように日時(エ)が2010年3月1日8:00の消費電力量実績値(オ)は変電所Aが750kWh、変電所Bが400kWhである。
【0052】
制御部13は、図5に示す電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)が、データベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上でないか比較する(S1003)。
【0053】
すなわち、図5の日時(エ)が2010年3月1日8:00であれば、変電所Aの消費電力量実績値(オ)750kWhと図3の電力量上限値(イ)750kWhを比較し、変電所Bの消費電力量実績値(オ)400kWhと図3の電力量上限値(イ)600kWhを比較する。
【0054】
制御部13は、消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)以上の場合には(S1003がYes)、契約電力量を超える可能性があるので、電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)を「1」にする(S1004)。
【0055】
すなわち、図5の日時(エ)が2010年3月1日8:00であれば、変電所Aについては消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)750kWhと同じなので、制御部13は、上限値オーバーフラグ(エ)を「1」にする。
【0056】
制御部13は、消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)未満の場合には(S1003がNo)、電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)を「0」にする(S1005)。
【0057】
すなわち、図5の日時(イ)が2010年3月1日8:00であれば、変電所Bについては消費電力量実績値(オ)が電力量上限値(イ)未満なので、上限値オーバーフラグ(カ)を「0」にする。
【0058】
制御部13は、データベース部12に保存されている図4の電力供給区間情報112と図5の電力量実績値情報113を集中指令装置2に出力する(S1006)。
【0059】
図11に、電力量実績値情報113を求める集中指令装置2での処理のフローチャートを示す。
【0060】
集中指令装置2は、ネットワーク300bを介して運行中の各列車から受信した列車番号(ケ)と消費電力量(コ)を日時(イ)と対応付けて図8に示す列車消費電力情報116として保存する(S1101)。図8は、2010年3月1日8:00に列車番号(ケ)が「1111」の列車の消費電力量(コ)が150kWhであることを示している。
【0061】
集中指令装置2は、電力管理サーバ1の通信部11を介して図4の電力供給区間情報112と図5の電力量実績値情報113を受信する(S1102)。
【0062】
集中指令装置2は、列車の運行ダイヤに基づいて保存されている図7に示す列車番号区間割付情報115を参照して、図8の列車消費電力情報116の列車番号(ケ)に基づいて、電力供給区間番号(ウ)を特定する。列車番号(ケ)が「1111」なら、電力供給区間番号(ウ)は「111」である。
【0063】
集中指令装置2は、この電力供給区間番号(ウ)に基づいて、図4に示す電力供給区間情報112を参照して変電所名(ア)を特定する。図4に示すように電力供給区間番号(サ)が「111」なら変電所名(ア)は「A」である。
【0064】
集中指令装置2は、ネットワーク300bを介して運行中の各列車から受信した列車番号(ケ)の数を、同一日時(エ)の変電所名(ア)ごとに合計し、列車在線本数(キ)として図6に示す在線列車管理情報114に保存する。さらに集中指令装置2は、ネットワーク300bを介して運行中の各列車から受信した消費電力量(コ)を、同一日時(エ)の変電所名(ア)ごとに合計し、合計消費電力量(ク)として在線列車管理情報114に保存する(S1103)。
【0065】
図6は、2010年3月1日8:00に、変電所Aから電力が供給される電力供給区間を運行している列車在線本数(キ)が5本であり、この5本の列車の消費電力量(コ)の合計消費電力量(ク)が800kWhであることを示している。
【0066】
集中指令装置2は、図6に示す在線列車管理情報114の列車番号(ケ)に基づいて、該当する変電所の電力供給区間を運行している列車を特定する(S1104)。図5の電力量実績値情報113に示す2010年3月1日8:00の変電所名(ア)Aについては、在線列車管理情報114から、変電所Aの電力供給区間を運行中なのは列車番号(ケ)が「1111」、「1122」など5本の列車である。
【0067】
集中指令装置2は、電力管理サーバ1の通信部11を介して受信した電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)が、「1」なのか判定する(S1105)。
【0068】
上限値オーバーフラグ(カ)が「1」なら(S1105がYes)、その変電所の電力供給区間を運行中の列車に図5の電力量実績値情報113に示す消費電力量実績値(オ)と上限値オーバーフラグ(カ)「1」を送信する(S1106)。受信した列車は、例えばスピードの減速や冷房を弱くするなど、電力消費を抑えるよう対策する。また、上限値オーバー警告を通知するようにしても良い。
【0069】
上限値オーバーフラグ(カ)が「0」なら(S1105がNo)、その変電所の電力供給区間を運行中の列車に図5の電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)を送信する(S1107)。
【0070】
本実施形態によれば、変電所とその電力供給区間を運行している列車を対応付けるための電力供給区間情報112と在線列車管理情報114と列車番号区間割付情報115を集中指令装置2に保存し、収集した変電所の消費電力量実績値(オ)と電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)を比較するので、電力量上限値(イ)をオーバーした発電所の電力供給区間を運行中の列車を特定して電力量実績値情報113の上限値オーバーフラグ(カ)に基づいて上限値オーバーを通知できるようになる。
【0071】
上限値オーバーフラグ(カ)の値として1を受信した列車は、例えば冷暖房の調整などで消費電力量削減を図る。
【実施例2】
【0072】
本実施形態の電力管理システム200の構成は、図1に示す実施形態1と同じなので省略する。
【0073】
電力管理サーバ1の構成は、図2に示す実施形態1と同じなので省略する。
【0074】
電力管理サーバ1のデータベース部12には、図1の実施形態1に示した情報に加え、さらに電力量予測値情報117が保存される。
【0075】
図12に電力量予測値情報117の構成を示す。
【0076】
電力量予測値情報117は、変電所名(ア)、日時(エ)、消費電力量予測値(サ)、予測値上限オーバーフラグ(シ)とから構成されている。
【0077】
消費電力量予測値(サ)は、特定の日時(エ)に消費される変電所の電力量の予測値である。
【0078】
予測値上限オーバーフラグ(シ)は、消費電力量予測値(サ)が、変電所毎に設定されている図3の電力量上限値(イ)以上か否かを示すフラグ情報であり、フラグ情報が「1」の場合には、予測値が上限値以上であることを示し、「0」の場合には予測値が上限値未満であることを示している。
【0079】
図12は、2010年3月2日8:00に、変電所Aは消費電力量予測値(サ)が図3の電力量上限値(イ)以上であり、変電所Bは消費電力量予測値(サ)が図3の電力量上限値(イ)未満であることを示している。
【0080】
電力管理サーバ1の制御部13は、通信部11を介して集中指令装置2から図6に示す在線列車管理情報114受信し、データベース部12に保存する。
【0081】
電力管理サーバ1の制御部13は、図6に示す在線列車管理情報114の列車在線本数(キ)、前日の同時間帯の消費電力量の合計である合計消費電力量(ク)、各列車の消費電力量(コ)から翌30分の消費電力量予測値(サ)を算出し、図12の電力量予測値情報117に保存する。例えば、現在2010年3月2日7:30だとする。前日の翌30分の時間帯とは、2010年3月1日8:00を意味する。翌30分の消費電力量予測値(サ)を算出するとは、2010年3月2日8:00の消費電力量予測値(サ)を算出することを意味する。制御部13は、消費電力量予測値(サ)がデータベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上か比較する。制御部13は、消費電力量予測値(サ)が電力量上限値(イ)以上の場合には、電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(シ)を1とする。制御部13は、通信部11を介して電力供給区間情報112と電力量予測値情報117を集中指令装置2に出力する。
【0082】
制御部13は、上限値オーバーフラグ(カ)が1の場合には入出力部14に警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する。
【0083】
図13に、電力量予測値情報117を求める処理のフローチャートを示す。
【0084】
電力管理サーバ1の制御部13は、通信部11を介して集中指令装置2から図6に示す在線列車管理情報114を受信し、データベース部12に保存する(S1301)。
【0085】
電力管理サーバは、変電所ごとに当日の消費電力量予測値(サ)を以下のように求め、図12に示す電力量予測値情報117として保存する(S1302)。
【0086】
当日の消費電力量予測値(サ)=((A)+(B))×α×β×γ+(C)
α:曜日、祝日などの特性を過去の電力量推移から求めた係数(>0)
β:気温と消費電力量比から求めた係数(>0)
γ:太陽光発電や風力発電といった電力補助を考慮した係数(>0)
(C):列車が古いときの追加補正値(>0)
まず、変電所301に設けられたデータ収集装置302から受信した前日同時刻(但し、前日運休がある場合には、前々日)の図5の電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)を(A)とする。その際、2010年3月2日8:00の変電所Aについての消費電力量予測値(サ)を求めるなら、前日の2010年3月1日8:00を参照する。図5の電力量実績値情報113に示す変電所Aの消費電力量実績値(オ)は750kWhで、図6に示す在線列車管理情報114の合計消費電力量(ク)は800kWhである。
【0087】
この消費電力量実績値(オ)すなわち(A)と、在線列車管理情報114の合計消費電力量(ク)、及び前日と当日の列車運行状況や列車本数の差を考慮し、補正値(B)を以下のように求める。
【0088】
補正値(B)=(前日の合計消費電力量(ク)ー(A))*δ
δ:当日の列車運行状況から求めた係数(>0)
なお、データベース部12に保存された情報に基づいてこの他にも係数を求め、当日の消費電力量予測値(サ)を算出する際に考慮してもよい。例えば、運行状況が平日と異なる休日の消費電力量予測値(サ)は、前日ではなく前週の情報に基づいて算出してもよい。また、消費電力量が大きい古い列車の場合は、追加補正値(C)を加算しても良い。
【0089】
電力管理サーバ1の制御部13は、上記したように求めた図12に示す電力量予測値情報117の消費電力量予測値(サ)が、データベース部12に保存されている図3に示す電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)以上でないか比較する(S1303)。
【0090】
すなわち、2010年3月2日8:00について算出した消費電力量予測値(サ)は、図12の電力量予測値情報117に示すように変電所Aが800kWh、変電所Bが450kWhである。よって変電所Aは、消費電力量予測値(サ)800kWhと図3の電力量上限値(イ)750kWhを比較する。変電所Bは、消費電力量予測値(サ)450kWhと図3の電力量上限値(イ)600kWhを比較する。
【0091】
制御部13は、消費電力量予測値(サ)が、電力量上限値(イ)以上の場合には(S1303がYes)、契約電力量を超える可能性があるので、図12に示す電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)を「1」にする(S1304)。
【0092】
すなわち、2010年3月2日8:00であれば、変電所Aについては消費電力量予測値(サ)が電力量上限値(イ)750kWh以上なので、制御部13は、予測値上限オーバーフラグ(カ)を「1」にする。
【0093】
制御部13は、消費電力量予測値(サ)が、電力量上限値(イ)未満の場合には(S1303がNo)、図12に示す電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)を「0」にする(S1305)。
【0094】
すなわち、2010年3月2日8:00であれば、変電所Bについては消費電力量予測値(サ)が電力量上限値(イ)未満なので、予測値上限オーバーフラグ(カ)を「0」にする。
【0095】
制御部13は、通信部11を介して、データベース部12に保存されている図4の電力供給区間情報112と図12の電力量予測値情報117を集中指令装置2に出力する(S1306)。
【0096】
集中指令装置2は、電力管理サーバ1の通信部11を介して電力供給区間情報112と電力量予測値情報117を受信する。
【0097】
集中指令装置2は、その変電所の電力供給区間を運行中の列車に図12の電力量予測値情報117を送信する(S1307)。
【0098】
なお、電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)が1の場合には入出力部14に警告メッセージを表示し、警報を鳴らしてオペレータに警告を通知する。
【0099】
本実施形態によれば、前日同時間帯の電力量実績値情報113の消費電力量実績値(オ)と在線列車管理情報114の合計消費電力量(ク)に基づいて算出した、電力量予測値情報117の消費電力量予測値(サ)と電力量上限値情報111の電力量上限値(イ)を比較するので、電力量上限値(イ)をオーバーした発電所の電力供給区間を運行中の列車を特定して電力量予測値情報117の予測値上限オーバーフラグ(カ)に基づいて予測値上限オーバーを通知できるようになる。
【0100】
なお、警告情報は、該当変電所だけでなく隣接変電所の間にいる電力供給区間を運行中の列車にも通知するようにしても良い。
【0101】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0102】
1・・・電力管理サーバ
2・・・集中指令装置
11・・・通信部
12・・・データベース部
13・・・制御部
14・・・入出力部
111・・・電力量上限値情報
112・・・電力供給区間情報
113・・・電力量実績値情報
114・・・在線列車管理情報
115・・・列車番号区間割付情報
116・・・列車消費電力情報
117・・・電力量予測値情報
200・・・電力管理システム
300・・・ネットワーク
301・・・変電所
302・・・データ収集装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電力供給区間において運行する列車に電力を供給するための少なくとも1つの変電所を含む鉄道システムにおいて、
前記変電所から出力された変電所の消費電力量と前記変電所から供給できる電力量の上限値とを保存する電力量実績情報保存部と、
前記列車から出力された列車の消費電力量を記憶する列車消費電力記憶部と、
前記電力量実績情報保存部と前記列車消費電力記憶部とを参照し、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力量の合計が上記変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定の結果、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力の合計が前記変電所から供給できる電力量の上限値を超えた場合、当該変電所が電力を供給している電力供給区間を運行している列車に警告信号を送信する指令部と、
を具備する電力管理システム。
【請求項2】
所定の電力供給区間において運行する列車に電力を供給するための少なくとも1つの変電所を含む鉄道システムにおいて、
前記変電所から出力された変電所の消費電力量と前記変電所から供給できる電力量の上限値とを日時情報とともに保存する電力量実績情報保存部と、
前記列車から出力された列車の消費電力量を日時情報とともに記憶する列車消費電力記憶部と、
前記電力量実績情報保存部と前記列車消費電力記憶部とを参照して前日の所定時間帯における、前記変電所から出力された変電所の消費電力量と、前記前日の所定時間帯における前記列車から出力された列車の消費電力量の合計とに基づいて、本日の所定時間帯における前記変電所の予想消費電力量を予測する消費電力量予測部と、
前記消費電力量予測部で予測された予想消費電力量が前記変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する判定部と、
上記判定部の判定の結果、前記予想消費電力量が前記変電所から供給できる電力量の上限値を超えた場合、当該変電所が電力を供給している電力供給区間において運行している列車に警告信号を送信する指令部と、
を具備する電力管理システム。
【請求項1】
所定の電力供給区間において運行する列車に電力を供給するための少なくとも1つの変電所を含む鉄道システムにおいて、
前記変電所から出力された変電所の消費電力量と前記変電所から供給できる電力量の上限値とを保存する電力量実績情報保存部と、
前記列車から出力された列車の消費電力量を記憶する列車消費電力記憶部と、
前記電力量実績情報保存部と前記列車消費電力記憶部とを参照し、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力量の合計が上記変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定の結果、一つの変電所が電力を供給する電力供給区間において運行されている列車の消費電力の合計が前記変電所から供給できる電力量の上限値を超えた場合、当該変電所が電力を供給している電力供給区間を運行している列車に警告信号を送信する指令部と、
を具備する電力管理システム。
【請求項2】
所定の電力供給区間において運行する列車に電力を供給するための少なくとも1つの変電所を含む鉄道システムにおいて、
前記変電所から出力された変電所の消費電力量と前記変電所から供給できる電力量の上限値とを日時情報とともに保存する電力量実績情報保存部と、
前記列車から出力された列車の消費電力量を日時情報とともに記憶する列車消費電力記憶部と、
前記電力量実績情報保存部と前記列車消費電力記憶部とを参照して前日の所定時間帯における、前記変電所から出力された変電所の消費電力量と、前記前日の所定時間帯における前記列車から出力された列車の消費電力量の合計とに基づいて、本日の所定時間帯における前記変電所の予想消費電力量を予測する消費電力量予測部と、
前記消費電力量予測部で予測された予想消費電力量が前記変電所から供給できる電力量の上限値を超えたか否かを判定する判定部と、
上記判定部の判定の結果、前記予想消費電力量が前記変電所から供給できる電力量の上限値を超えた場合、当該変電所が電力を供給している電力供給区間において運行している列車に警告信号を送信する指令部と、
を具備する電力管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−71579(P2013−71579A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211669(P2011−211669)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】
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