電力系統支援システム
【課題】燃料電池などの分散型発電装置を利用して、系統電力の供給力不足時に電力の供給力を補完し、安定供給の維持を可能とする電力系統支援システムを提供する。
【解決手段】供給電圧V(t)及び周波数F(t)が下限閾値以上の場合には(V(t)≧Va、かつ、F(t)≧Fa)、自家消費電力のみ発電する負荷追従運転が継続される。この場合、逆潮流は行われない。系統の電力供給力が不足し、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは制御部5の指示を受けて連続定格(100%能力)運転に移行する。この場合の発電ユニット4aの発電出力をWfとするとき、当該需要家の自家消費電力Wcを超える余剰電力Wi(=Wf−Wc)は系統側に逆潮流して、系統2の電力供給安定化のために供される。
【解決手段】供給電圧V(t)及び周波数F(t)が下限閾値以上の場合には(V(t)≧Va、かつ、F(t)≧Fa)、自家消費電力のみ発電する負荷追従運転が継続される。この場合、逆潮流は行われない。系統の電力供給力が不足し、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは制御部5の指示を受けて連続定格(100%能力)運転に移行する。この場合の発電ユニット4aの発電出力をWfとするとき、当該需要家の自家消費電力Wcを超える余剰電力Wi(=Wf−Wc)は系統側に逆潮流して、系統2の電力供給安定化のために供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電力系統支援制御技術に係り、電力需要のピーク時や、無・弱風の曇/雨天時など太陽光発電や風力発電による電力供給量が不足し、電力系統の供給安定性維持が困難な場合に、燃料電池などの分散型発電装置を利用して供給安定性の維持向上を可能とする電力系統支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、我が国の電力供給は殆ど全て電気事業者による火力、原子力、水力などの大規模集中電源により行われてきたが、今回の大震災及び原発事故を契機として分散型電源の普及拡大の必要性が認識されている。分散型電源としては大規模コージェネレーション、風力、メガソーラーなどの比較的大型の発電装置によるものと、家庭用太陽光発電、炭化水素系燃料を原料とする家庭用コージェネなどの小型分散型発電装置があり、特に将来的に自然エネルギー利用発電装置による電力系統側への供給(逆潮流)拡大が期待されている。
【0003】
電力系統に系統連系する分散型電源からの逆潮流については、自然エネルギー利用発電については優遇措置が取られているが、これ以外の発電装置によるものは優遇措置がないことから一般には行われていない。
このため、例えば家庭用燃料電池システムにおいて余剰電力が生じた場合、出力調整、運転停止(例えば特許文献1)や、ダミー負荷による消費(例えば特許文献2)等により対応しており、電力供給安定化のために有効利用されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−328856号公報
【特許文献2】特開2004−320868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今後、ピーク時の電力不足は長期間にわたり続くものと予想されるが、不足分を発電効率が比較的低い従来型の火力発電装置の稼働のみに頼ることは、国全体として省エネ性、CO2削減効果を損なうという問題がある。
一方、ピーク時の不足電力を、太陽光や風力等の自然エネルギーによる発電電力で補う方法が普及するものと予測されるが、これらは発電出力が気象条件に大きな影響を受けるため、補完電源として供給力の安定性に欠けるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本願発明は従来型の火力発電装置と比較して総合効率の観点で優れる燃料電池コージェネレーション・システムなどの分散型発電装置を、出力が不安定な自然エネルギー利用による発電出力を補完する支援手段として活用することにより、電力系統の供給安定性を図るものである。
本発明は以下の内容を要旨とする。すなわち、本願発明に係る電力系統支援システムは、
(1)分散型発電装置から必要に応じて電力系統側に逆潮流させて、電力供給安定化を図る電力系統支援システムであって、
電力系統に系統連系し、炭化水素系燃料又は水素を燃料とする1以上の分散型発電装置と、
電力系統の供給安定度を判定する手段と、
電力供給安定度に対応して該分散型発電装置の発電出力を調整し、余剰電力を系統電力側に逆潮流可能とする逆潮流制御手段と、
を備えて成ることを特徴とする。
【0007】
(2)上記(1)の発明において、電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所周辺の供給電圧及び/又は周波数に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【0008】
(3)上記(1)の発明において、電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所又はその周辺に配設される日射計の日射量検出値に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【0009】
(4)上記(1)の発明において、前記電力供給安定度の判定を、予め設定した電力系統の供給ピーク期間及び時間帯への該当の有無に基づいて行うことを特徴とする。
【0010】
(5)上記(1)の発明において、前記電力系統支援システムは自然エネルギー利用発電装置を、さらに備え、かつ、前記電力供給安定度の判定を、該自然エネルギー利用発電装置の発電出力値に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【0011】
(6)上記(2)の発明において、前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力系統内に配設される電圧計及び/又は周波数計により行うように構成したことを特徴とする。
【0012】
(7)上記(2)の発明において、前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力事業者等から配信される電力系統安定度情報に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、系統電力の供給不安定の事態が発生した際に分散型発電装置からの支援が可能となるため、大規模停電等の不測の事態の発生を未然に防止することができる。
また逆潮流制御運転を適宜行うことにより、分散型発電装置を、より高効率で運転できる高出力の運転時間を延ばすことができる。すなわち、石炭や石油等を用いた集中型発電システムよりも総合熱効率が高い分散型発電装置の稼働率を高めることで、化石燃料の使用量を減らすことができ、二酸化炭素低減にも資する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1(a)】第一の実施形態に係る電力系統支援システム1の構成を示す図である。
【図1(b)】第一の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図2(a)】第二の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図2(b)】自家消費電力小の場合の電力系統電圧値変化と燃料電池発電出力の関係を模式的に示す図である。
【図2(c)】自家消費電力大の場合の電力系統電圧値変化と燃料電池発電出力の関係を模式的に示す図である。
【図3】第三の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図4(a)】第四の実施形態に係る電力系統支援システム40の構成を示す図である。
【図4(b)】第四の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図5(a)】第五の実施形態に係る電力系統支援システム50の構成を示す図である。
【図5(b)】第五の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図6(a)】第六の実施形態に係る電力系統支援システム60の構成を示す図である。
【図6(b)】第六の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図7(a)】第七の実施形態に係る電力系統支援システム70の構成を示す図である。
【図7(b)】第七の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態についてさらに詳細に説明する。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
<第一の実施形態>
図1を参照して、電力系統支援システム1は、分散電源として需要家3内に電力系統2と系統連系する燃料電池コージェネレーション・システム(以下、燃料電池と略記)4と、系統支援のための逆潮流制御を司る制御部5と、を備えている。電力系統2には、発電ユニット4a以外にも複数の太陽光発電装置(図示せず)が系統連系されている。電力系統2の単相3線式交流電力(100,200V)は引込線2aを介して需要家3に分配され、電力計7a、逆潮メータ7b、屋内配線2b、分電盤7c、屋内配線2cを経て各負荷装置8に供給される。
【0016】
燃料電池4は、都市ガス中の炭化水素を原料として、セルスタック(図示せず)において酸素(空気)と反応させて発電する発電ユニット4aと、発電排熱をお湯として蓄える貯湯ユニット(図示せず)と、を主要構成として備えている。発電により得られる直流電力は、パワーコンディショナー(PC)4bにおいて交流電力に変換され、屋内配線2cを介して分電盤7cに至り、さらに負荷装置8に供給される。
【0017】
系統支援システム1の運転制御は、制御部5の指令に基づき行われる。制御部5は、発電ユニット4aに対して後述の各逆潮流制御を指示するように構成されている。なお、制御部5はCPU、クロック、RAM、ROM、バス、I/Oインターフェース等を備えたマイコンを主要構成とする装置により実装可能である。
【0018】
電力系統2系統中の需要家3近傍には、電力供給安定性判定手段として電圧・周波数検知装置(以下、検知装置と略記)6が介装されており、制御部5は検知装置6から送信される電圧・周波数情報に基づいて、発電ユニット4aに対して逆潮流運転制御指令を送信するように構成されている。
【0019】
次に図1(b)を参照して、電力系統支援システム1における逆潮流制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは学習機能に基づく発電スケジュールに従い、負荷追従制御(自家消費電力分のみ発電)により運転を行っている(S101)。一方、制御部5は、各時刻tにおける供給電圧V(t)及び周波数F(t)を、検知装置6から受け、常時監視している(S102)。
【0020】
S103又はS104においてYES、すなわちV(t)及びF(t)が下限閾値以上の場合には(V(t)≧Va、かつ、F(t)≧Fa)、自家消費電力のみ発電する負荷追従運転が継続される(S105)。この場合、逆潮流は行われない。ここに供給電圧V、周波数Fの下限閾値として、例えばVa=99V、fa=49Hzのように定めることができる。
【0021】
S103又はS104においてNO、すなわち電力需要が増加するピーク時間となったり、無・弱風あるいは曇/雨天によって太陽光発電や風力発電の発電量が少ない等の理由で、系統の電力供給力が不足し、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは制御部5の指示を受けて連続定格(100%能力)運転に移行する(S106)。この場合の発電ユニット4aの発電出力をWfとするとき、当該需要家の自家消費電力Wcを超える余剰電力Wi(=Wf−Wc)は系統側に逆潮流して、系統2の電力供給安定化のために供される。この場合、PC4bは制御部5の指令を受けて、発電ユニット4a側電圧Vf(t)>系統2側電圧V(t)となるように制御する。以下の各実施形態についても同様である。また、逆潮電力量Wiは逆潮メータ7bにより計測され、電気料金支払い時に精算される。
【0022】
その後、S103又はS104においてV(t)、F(t)がいずれも閾値(Va又はFa)以上に回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S105)。この場合、逆潮流は行われない。
以上の制御を、系統の安定状態に応じて必要時に所定時間行うことにより、適宜、系統側に逆潮流が行われて電力系統2を常に安定供給状態に維持でき、大規模停電等の不測の事態の回避が可能となる。
【0023】
なお、本実施形態では制御部5を独立して備える例を示したが、燃料電池4の制御部(図示せず)にこれと同一機能を搭載する態様としても良い。
また、需要家内の分散電源として燃料電池コージェネレーション・システムを用いる例を示したが、これに限らずガスエンジン等によるコージェネレーション・システム又はモノジェネレーション・システムを用いる態様としても良い。
【0024】
<第二の実施形態>
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、電圧・周波数検知装置の検出値に対応して、燃料電池の発電出力(余剰電力の逆潮量)を変化させる態様に係る。本実施形態の構成は電力系統支援システム1と同様であるので、重複説明を省略する。
【0025】
次に、図2(a)を参照して本実施形態における逆潮流制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは学習機能に基づく発電スケジュールに従い、負荷追従制御により運転を行っている(S201)。一方、制御部5は検知装置6から送信される供給電圧V(t)及び周波数F(t)を監視している(S202)。
S203又はS204において、V(t)及びF(t)が上限閾値を超えている場合には(V(t)>Vb、かつ、F(t)>Fb)、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S205)。なお、供給電圧Vの上下閾値として、例えばVa=99V、Vb=109Vのように定めることができる。周波数についても同様に、例えばfa=49Hz、fb=51Hzのように定めることができる。
【0026】
V(t)及びF(t)が閾値範囲内(Vb≧V(t)≧Va、かつ、Fb≧F(t)≧Faの場合には(S203及びS204においてYES)、V(t)値に対応して発電ユニット4aの発電出力が制御される(S206)。具体的制御方法は後述する。
また、S203又はS204において、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S207)。この場合、自家消費電力Wcを除く余剰電力は系統側に逆潮流する。
その後、S103又はS104においてV(t)、F(t)がいずれも上限閾値(Vb又はFb)を超えて回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S205)。この場合、逆潮流は行われない。
【0027】
本実施形態における電力系統電圧値V(t)変化と、燃料電池4の発電出力Wf(t)の関係は、図2(b)、2(c)に模式的に示される。図2(b),(c)は、それぞれ自家消費電力Wc、Wc’(但し、Wc<Wc’)のときの、系統電圧V(t)と、燃料電池発電出力の関係を示したものである。なお、説明の便宜上、Wc、Wc’は一定値とする。
図2(b)において、系統電圧値V(t)>Vbの範囲(図中A領域)では、自家消費電力Wcのみを賄うための負荷追従運転となる。
系統電圧値Vb≧V(t)≧Vaの範囲(B領域)では、自家消費電力+逆潮電力(Wc+Wi)の発電出力となる。斜線部分が逆潮電力Wiに該当し、系統電圧値Vbが低くなるのに対応して逆潮電力Wiは増加していく。
さらに、V(t)<Vaの範囲(C領域)では燃料電池4は最大出力Wf(100)運転となり、Wi=Wf−Wcが逆潮されることになる。
図2(c)の場合もV(t)値変化とWf(t)の関係は図2(b)と同様であるが、Wc<Wc’であるため、逆潮電力Wi(t)>Wi’(t)(斜線部分)となる。
【0028】
なお以上の説明では、B領域においてV(t)の減少に対応してWfが線形に単調増加する図を示したが、非線形の単調増加であってもよい。
【0029】
<第三の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態が上述の各実施形態と異なる点は、上述の各実施形態が検知装置6の検出値に基づいて発電ユニット4aの発電出力を制御しているのに対して、本実施形態では電力系統の供給不安定期間、時間帯を予測推定し、その時間帯について発電ユニット4a側から電力供給支援するスケジュール運転を行うことである。
本実施形態の構成は、制御部5内にカレンダー制御機能(図示せず)を備えている点を除いて、電力系統支援システム1と同様であるので、図示を省略する。
【0030】
次に、図3を参照して本実施形態における電力系統支援制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは学習機能に基づく発電スケジュールに従い、負荷追従制御により運転を行っている(S301)。次に、需要家3の制御部5は、カレンダー機能に基づいて現時点が系統支援対象期間(例えば6月〜9月)、かつ、系統支援対象時間帯(例えば13:00〜16:00)に該当しているか否かを判定する(S302、S303)。
【0031】
該当している場合には、連続定格運転制御に移行する(S305)。これに伴い、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流することになり、電力系統側への電力支援に供される。その後、系統支援対象時間帯が終了したときは(S306においてYES)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S307)。
S302、S303においてNO、すなわち系統支援対象期間、時間帯に該当していない場合には、負荷追従運転を継続する(S304)。
【0032】
以上の制御が系統支援対象期間継続して行われることにより、電力系統への安定化支援を図ることができ、電力供給安定化及び予期せぬ停電防止を図ることができる。
なお、本実施形態では系統支援対象時間帯に該当している場合に発電ユニット4aを連続定格運転制御する例を示したが、第二の実施形態と同様にV(t)値に対応して発電出力値を変化させる制御を行う態様であっても良い。
【0033】
<第四の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は電力系統の供給不安定情報を外部機関から取得して、これに基づき発電ユニット4a側から電力供給支援を行う態様に係る。
【0034】
図4(a)を参照して、本実施形態に係る電力系統支援システム40の構成が上述の電力系統支援システム1と異なる点は、電力事業者43から無線送信される電力安定度情報(供給電圧、周波数変化情報)を、制御部41に付設されている受信部42で受信して、これに基づいて発電ユニット4aの発電出力を制御する機能を備えていることである。その他の構成については電力系統支援システム1と同様であるので、重複説明を省略する。
【0035】
次に図4(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。
初期状態において、発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S401)。この間、制御部41は受信部42を介して電力事業者43から送信される供給電圧V(t)及び周波数F(t)変化を常時監視している(S402)。
【0036】
S403又はS404において、V(t)及びF(t)が上限閾値を超えている場合には(V(t)>Vb、かつ、F(t)>Fb)、負荷追従運転制御となる(S405)。この場合、逆潮流は行われない。
V(t)及びF(t)が閾値範囲内(Vb≧V(t)≧Va、かつ、Fb≧F(t)≧Faの場合には(S403及びS404においてYES)、第二の実施形態と同様にV(t)値に対応して発電ユニット4aの発電出力が制御される(S406)。この場合、余剰電力は系統側に逆潮流する。
【0037】
また、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S407)。この場合も余剰電力は系統側に逆潮流する。
その後、S403又はS404においてV(t)、F(t)がいずれも上限閾値(Vb又はFb)を超えて回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に移行する(S405)。
【0038】
なお、本実施形態では電力事業者から無線送信される電力安定性情報を、受信部42を介して取得する例を示したが、PLC受信部を備えることにより、電灯線を介して有線で受信する態様としても良い。
さらに、電力安定性情報を発信する他の機関から情報受信する態様とすることもできる。
【0039】
<第五の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は電力系統の供給不安定情報を、燃料電池設置需要家周辺の太陽光発電装置による発電出力情報に基づいて推定し、燃料電池側から系統側に電力供給支援を行う態様に係る。
【0040】
図5(a)を参照して、本実施形態に係る電力系統支援システム50の構成が上述の電力系統支援システム1と異なる点は、需要家3の近隣需要家51(i)(i=1〜n)が、それぞれソーラパネル52(i)を備えており、各発電出力情報を送信装置53(i)を介して需要家3に送信するように構成されていることである。また、需要家3の制御部54は受信部55で受信した上記情報に基づいて、発電ユニット4aの発電出力を制御可能に構成されていることである。その他の構成については第一の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
【0041】
次に図5(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。
初期状態において発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S501)。制御部54は当該日が系統支援対象期間、かつ、系統支援対象時間帯に該当しているか否かを判定する(S502)。該当していない場合(S502においてNO)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御を継続する(S506)。この場合、逆潮流は行われない。
【0042】
系統支援対象時間帯に該当している場合には(S502においてYES)、制御部54は受信部55を介して需要家51(i)の発電出力Ws(i)(i=1〜n)情報を取得する(S503)。
情報に基づいて需要家ごとの定格発電出力W0(i)に対する出力比
Rw(i)=Ws(i)/W0(i)
を求め、さらに出力比平均値(Rw)av を演算する(S504)。ここに、
(Rw)av=ΣRw(i)/n
【0043】
次に、(Rw)avが所定の閾値Rth(例えばRth=0.6)を超えている場合には(S505においてNO)、日射量が大きく太陽光発電装置需要家から系統側への逆潮量大と推定されるため、燃料電池4による逆潮流は不要と判定して、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S507)。この場合、逆潮流は行われない。
【0044】
一方、S505においてNO、すなわち出力比平均値(Rw)avが閾値Rth以下の場合には、日射量が小さく系統側への逆潮量小と推定されるため、電力供給不安定リスクありと判定して、需要家3の発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S506)。この場合、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流する
その後、S505において(Rw)avが閾値Rthを超えて回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S507)。
【0045】
<第六の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、燃料電池設置需要家に設置されている太陽光発電装置の発電出力情報により、電力系統の供給不安定状態を推定して、燃料電池側から系統側に電力供給支援を行う態様に係る。
【0046】
図6(a)を参照して、本実施形態に係る電力系統支援システム60の構成が上述の電力系統支援システム40と異なる点は、燃料電池設置需要家3自身がソーラパネル61、発電出力計測装置62を主要構成とする太陽光発電装置61を備えていることである。さらに、制御部54は発電出力計測装置62から送信される発電出力情報に基づいて、発電ユニット4aの発電出力を制御可能に構成されていることである。その他の構成については第一の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
【0047】
次に図6(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。
初期状態において発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S601)。制御部62はカレンダー機能に基づいて当該日が系統支援対象期間、かつ、系統支援対象時間帯に該当しているか否かを判定する(S602)。系統支援対象時間帯に該当していない場合(S602においてNO)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御を継続する(S606)。
【0048】
該当している場合には(S602においてYES)、制御部62は太陽光発電装置61の発電出力Wa(t)情報を取得する(S603)。
Wa(t)が所定の閾値WL以下の場合には(S604においてYES)、日射量が小さく系統側への逆潮量小と推定されるため、電力供給不安定リスクありと判定して、需要家3の発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S605)。この場合、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流する。その後、S604においてI(t)>Iminとなった場合には、太陽光発電装置61からの逆潮電力大と判定し、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S606)。
【0049】
一方、Wa(t)が閾値WLを超えている場合には(S604においてNO)、日射量が大きく太陽光発電装置61から系統側への逆潮流量大と推定されるため、燃料電池4からの逆潮流は不要と判定して、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S606)。この場合、逆潮流は行われない。
【0050】
<第七の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は電力系統の供給安定性を日射計を用いて判定し、発電ユニット側から系統側に電力供給支援を行う態様に係る。
本実施形態に係る電力系統支援システム70の構成が上述の電力系統支援システム60と異なる点は、太陽光発電装置61を備えておらず、これに替えて需要家屋根上に配設される日射計71を備えていることである。日射計71による日射量(単位面積当たり単位時間に太陽から受ける放射エネルギー量:kW/m2)計測値は制御部5に送られ、後述の発電出力制御に利用される。その他の構成については電力系統支援システム60と同様であるので、重複説明を省略する。
【0051】
次に図7(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S701)。制御部5はカレンダー機能に基づいて当該日が系統支援対象期間、かつ、系統支援対象時間帯に該当しているか否かを判定する(S702)。系統支援対象時間帯に該当していない場合(S702においてNO)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御を継続する(S706)。
【0052】
系統支援対象に該当している場合には(S702においてYES)、制御部72は日射計71による日射量I(t)(単位面積当たり単位時間に太陽から受ける放射エネルギー量:kW/m2)計測値情報を取得する(S703)。
S704においてNO、すなわち日射量I(t)が閾値Iminを超えている場合には、系統連系されている周辺の太陽光発電出力大と判定して、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S706)。この場合、逆潮流は行われない。
【0053】
S704においてYES、すなわちI(t)≦IL以下の場合には、日射量が少なく系統連系されている周辺の太陽光発電装置からの逆潮電力が小さく、電力供給不安定リスクありと判定して、需要家3の発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S705)。この場合、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流する.
その後、S704においてI(t)>ILとなった場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S706)。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、家庭用のみならず、同様の制御構成を備えた業務用等、他の用途向けの電力系統支援システムにも広く適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
1、40、50、60、70・・・・電力系統支援システム
2・・・・電力系統
3・・・・燃料電池設置需要家
4・・・・燃料電池
4a・・・発電ユニット
5、41、54、62、72・・・・制御部
6・・・・電圧・周波数検知装置
7a・・・電力計
7b・・・逆潮メータ
7c・・・分電盤
52(i)、61・・・太陽光発電装置
71・・・日射計
【技術分野】
【0001】
本発明は電力系統支援制御技術に係り、電力需要のピーク時や、無・弱風の曇/雨天時など太陽光発電や風力発電による電力供給量が不足し、電力系統の供給安定性維持が困難な場合に、燃料電池などの分散型発電装置を利用して供給安定性の維持向上を可能とする電力系統支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、我が国の電力供給は殆ど全て電気事業者による火力、原子力、水力などの大規模集中電源により行われてきたが、今回の大震災及び原発事故を契機として分散型電源の普及拡大の必要性が認識されている。分散型電源としては大規模コージェネレーション、風力、メガソーラーなどの比較的大型の発電装置によるものと、家庭用太陽光発電、炭化水素系燃料を原料とする家庭用コージェネなどの小型分散型発電装置があり、特に将来的に自然エネルギー利用発電装置による電力系統側への供給(逆潮流)拡大が期待されている。
【0003】
電力系統に系統連系する分散型電源からの逆潮流については、自然エネルギー利用発電については優遇措置が取られているが、これ以外の発電装置によるものは優遇措置がないことから一般には行われていない。
このため、例えば家庭用燃料電池システムにおいて余剰電力が生じた場合、出力調整、運転停止(例えば特許文献1)や、ダミー負荷による消費(例えば特許文献2)等により対応しており、電力供給安定化のために有効利用されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−328856号公報
【特許文献2】特開2004−320868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今後、ピーク時の電力不足は長期間にわたり続くものと予想されるが、不足分を発電効率が比較的低い従来型の火力発電装置の稼働のみに頼ることは、国全体として省エネ性、CO2削減効果を損なうという問題がある。
一方、ピーク時の不足電力を、太陽光や風力等の自然エネルギーによる発電電力で補う方法が普及するものと予測されるが、これらは発電出力が気象条件に大きな影響を受けるため、補完電源として供給力の安定性に欠けるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本願発明は従来型の火力発電装置と比較して総合効率の観点で優れる燃料電池コージェネレーション・システムなどの分散型発電装置を、出力が不安定な自然エネルギー利用による発電出力を補完する支援手段として活用することにより、電力系統の供給安定性を図るものである。
本発明は以下の内容を要旨とする。すなわち、本願発明に係る電力系統支援システムは、
(1)分散型発電装置から必要に応じて電力系統側に逆潮流させて、電力供給安定化を図る電力系統支援システムであって、
電力系統に系統連系し、炭化水素系燃料又は水素を燃料とする1以上の分散型発電装置と、
電力系統の供給安定度を判定する手段と、
電力供給安定度に対応して該分散型発電装置の発電出力を調整し、余剰電力を系統電力側に逆潮流可能とする逆潮流制御手段と、
を備えて成ることを特徴とする。
【0007】
(2)上記(1)の発明において、電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所周辺の供給電圧及び/又は周波数に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【0008】
(3)上記(1)の発明において、電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所又はその周辺に配設される日射計の日射量検出値に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【0009】
(4)上記(1)の発明において、前記電力供給安定度の判定を、予め設定した電力系統の供給ピーク期間及び時間帯への該当の有無に基づいて行うことを特徴とする。
【0010】
(5)上記(1)の発明において、前記電力系統支援システムは自然エネルギー利用発電装置を、さらに備え、かつ、前記電力供給安定度の判定を、該自然エネルギー利用発電装置の発電出力値に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【0011】
(6)上記(2)の発明において、前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力系統内に配設される電圧計及び/又は周波数計により行うように構成したことを特徴とする。
【0012】
(7)上記(2)の発明において、前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力事業者等から配信される電力系統安定度情報に基づいて行うように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、系統電力の供給不安定の事態が発生した際に分散型発電装置からの支援が可能となるため、大規模停電等の不測の事態の発生を未然に防止することができる。
また逆潮流制御運転を適宜行うことにより、分散型発電装置を、より高効率で運転できる高出力の運転時間を延ばすことができる。すなわち、石炭や石油等を用いた集中型発電システムよりも総合熱効率が高い分散型発電装置の稼働率を高めることで、化石燃料の使用量を減らすことができ、二酸化炭素低減にも資する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1(a)】第一の実施形態に係る電力系統支援システム1の構成を示す図である。
【図1(b)】第一の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図2(a)】第二の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図2(b)】自家消費電力小の場合の電力系統電圧値変化と燃料電池発電出力の関係を模式的に示す図である。
【図2(c)】自家消費電力大の場合の電力系統電圧値変化と燃料電池発電出力の関係を模式的に示す図である。
【図3】第三の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図4(a)】第四の実施形態に係る電力系統支援システム40の構成を示す図である。
【図4(b)】第四の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図5(a)】第五の実施形態に係る電力系統支援システム50の構成を示す図である。
【図5(b)】第五の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図6(a)】第六の実施形態に係る電力系統支援システム60の構成を示す図である。
【図6(b)】第六の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【図7(a)】第七の実施形態に係る電力系統支援システム70の構成を示す図である。
【図7(b)】第七の実施形態における燃料電池の発電及び逆潮流制御フローを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態についてさらに詳細に説明する。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
<第一の実施形態>
図1を参照して、電力系統支援システム1は、分散電源として需要家3内に電力系統2と系統連系する燃料電池コージェネレーション・システム(以下、燃料電池と略記)4と、系統支援のための逆潮流制御を司る制御部5と、を備えている。電力系統2には、発電ユニット4a以外にも複数の太陽光発電装置(図示せず)が系統連系されている。電力系統2の単相3線式交流電力(100,200V)は引込線2aを介して需要家3に分配され、電力計7a、逆潮メータ7b、屋内配線2b、分電盤7c、屋内配線2cを経て各負荷装置8に供給される。
【0016】
燃料電池4は、都市ガス中の炭化水素を原料として、セルスタック(図示せず)において酸素(空気)と反応させて発電する発電ユニット4aと、発電排熱をお湯として蓄える貯湯ユニット(図示せず)と、を主要構成として備えている。発電により得られる直流電力は、パワーコンディショナー(PC)4bにおいて交流電力に変換され、屋内配線2cを介して分電盤7cに至り、さらに負荷装置8に供給される。
【0017】
系統支援システム1の運転制御は、制御部5の指令に基づき行われる。制御部5は、発電ユニット4aに対して後述の各逆潮流制御を指示するように構成されている。なお、制御部5はCPU、クロック、RAM、ROM、バス、I/Oインターフェース等を備えたマイコンを主要構成とする装置により実装可能である。
【0018】
電力系統2系統中の需要家3近傍には、電力供給安定性判定手段として電圧・周波数検知装置(以下、検知装置と略記)6が介装されており、制御部5は検知装置6から送信される電圧・周波数情報に基づいて、発電ユニット4aに対して逆潮流運転制御指令を送信するように構成されている。
【0019】
次に図1(b)を参照して、電力系統支援システム1における逆潮流制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは学習機能に基づく発電スケジュールに従い、負荷追従制御(自家消費電力分のみ発電)により運転を行っている(S101)。一方、制御部5は、各時刻tにおける供給電圧V(t)及び周波数F(t)を、検知装置6から受け、常時監視している(S102)。
【0020】
S103又はS104においてYES、すなわちV(t)及びF(t)が下限閾値以上の場合には(V(t)≧Va、かつ、F(t)≧Fa)、自家消費電力のみ発電する負荷追従運転が継続される(S105)。この場合、逆潮流は行われない。ここに供給電圧V、周波数Fの下限閾値として、例えばVa=99V、fa=49Hzのように定めることができる。
【0021】
S103又はS104においてNO、すなわち電力需要が増加するピーク時間となったり、無・弱風あるいは曇/雨天によって太陽光発電や風力発電の発電量が少ない等の理由で、系統の電力供給力が不足し、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは制御部5の指示を受けて連続定格(100%能力)運転に移行する(S106)。この場合の発電ユニット4aの発電出力をWfとするとき、当該需要家の自家消費電力Wcを超える余剰電力Wi(=Wf−Wc)は系統側に逆潮流して、系統2の電力供給安定化のために供される。この場合、PC4bは制御部5の指令を受けて、発電ユニット4a側電圧Vf(t)>系統2側電圧V(t)となるように制御する。以下の各実施形態についても同様である。また、逆潮電力量Wiは逆潮メータ7bにより計測され、電気料金支払い時に精算される。
【0022】
その後、S103又はS104においてV(t)、F(t)がいずれも閾値(Va又はFa)以上に回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S105)。この場合、逆潮流は行われない。
以上の制御を、系統の安定状態に応じて必要時に所定時間行うことにより、適宜、系統側に逆潮流が行われて電力系統2を常に安定供給状態に維持でき、大規模停電等の不測の事態の回避が可能となる。
【0023】
なお、本実施形態では制御部5を独立して備える例を示したが、燃料電池4の制御部(図示せず)にこれと同一機能を搭載する態様としても良い。
また、需要家内の分散電源として燃料電池コージェネレーション・システムを用いる例を示したが、これに限らずガスエンジン等によるコージェネレーション・システム又はモノジェネレーション・システムを用いる態様としても良い。
【0024】
<第二の実施形態>
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、電圧・周波数検知装置の検出値に対応して、燃料電池の発電出力(余剰電力の逆潮量)を変化させる態様に係る。本実施形態の構成は電力系統支援システム1と同様であるので、重複説明を省略する。
【0025】
次に、図2(a)を参照して本実施形態における逆潮流制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは学習機能に基づく発電スケジュールに従い、負荷追従制御により運転を行っている(S201)。一方、制御部5は検知装置6から送信される供給電圧V(t)及び周波数F(t)を監視している(S202)。
S203又はS204において、V(t)及びF(t)が上限閾値を超えている場合には(V(t)>Vb、かつ、F(t)>Fb)、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S205)。なお、供給電圧Vの上下閾値として、例えばVa=99V、Vb=109Vのように定めることができる。周波数についても同様に、例えばfa=49Hz、fb=51Hzのように定めることができる。
【0026】
V(t)及びF(t)が閾値範囲内(Vb≧V(t)≧Va、かつ、Fb≧F(t)≧Faの場合には(S203及びS204においてYES)、V(t)値に対応して発電ユニット4aの発電出力が制御される(S206)。具体的制御方法は後述する。
また、S203又はS204において、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S207)。この場合、自家消費電力Wcを除く余剰電力は系統側に逆潮流する。
その後、S103又はS104においてV(t)、F(t)がいずれも上限閾値(Vb又はFb)を超えて回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S205)。この場合、逆潮流は行われない。
【0027】
本実施形態における電力系統電圧値V(t)変化と、燃料電池4の発電出力Wf(t)の関係は、図2(b)、2(c)に模式的に示される。図2(b),(c)は、それぞれ自家消費電力Wc、Wc’(但し、Wc<Wc’)のときの、系統電圧V(t)と、燃料電池発電出力の関係を示したものである。なお、説明の便宜上、Wc、Wc’は一定値とする。
図2(b)において、系統電圧値V(t)>Vbの範囲(図中A領域)では、自家消費電力Wcのみを賄うための負荷追従運転となる。
系統電圧値Vb≧V(t)≧Vaの範囲(B領域)では、自家消費電力+逆潮電力(Wc+Wi)の発電出力となる。斜線部分が逆潮電力Wiに該当し、系統電圧値Vbが低くなるのに対応して逆潮電力Wiは増加していく。
さらに、V(t)<Vaの範囲(C領域)では燃料電池4は最大出力Wf(100)運転となり、Wi=Wf−Wcが逆潮されることになる。
図2(c)の場合もV(t)値変化とWf(t)の関係は図2(b)と同様であるが、Wc<Wc’であるため、逆潮電力Wi(t)>Wi’(t)(斜線部分)となる。
【0028】
なお以上の説明では、B領域においてV(t)の減少に対応してWfが線形に単調増加する図を示したが、非線形の単調増加であってもよい。
【0029】
<第三の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態が上述の各実施形態と異なる点は、上述の各実施形態が検知装置6の検出値に基づいて発電ユニット4aの発電出力を制御しているのに対して、本実施形態では電力系統の供給不安定期間、時間帯を予測推定し、その時間帯について発電ユニット4a側から電力供給支援するスケジュール運転を行うことである。
本実施形態の構成は、制御部5内にカレンダー制御機能(図示せず)を備えている点を除いて、電力系統支援システム1と同様であるので、図示を省略する。
【0030】
次に、図3を参照して本実施形態における電力系統支援制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは学習機能に基づく発電スケジュールに従い、負荷追従制御により運転を行っている(S301)。次に、需要家3の制御部5は、カレンダー機能に基づいて現時点が系統支援対象期間(例えば6月〜9月)、かつ、系統支援対象時間帯(例えば13:00〜16:00)に該当しているか否かを判定する(S302、S303)。
【0031】
該当している場合には、連続定格運転制御に移行する(S305)。これに伴い、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流することになり、電力系統側への電力支援に供される。その後、系統支援対象時間帯が終了したときは(S306においてYES)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S307)。
S302、S303においてNO、すなわち系統支援対象期間、時間帯に該当していない場合には、負荷追従運転を継続する(S304)。
【0032】
以上の制御が系統支援対象期間継続して行われることにより、電力系統への安定化支援を図ることができ、電力供給安定化及び予期せぬ停電防止を図ることができる。
なお、本実施形態では系統支援対象時間帯に該当している場合に発電ユニット4aを連続定格運転制御する例を示したが、第二の実施形態と同様にV(t)値に対応して発電出力値を変化させる制御を行う態様であっても良い。
【0033】
<第四の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は電力系統の供給不安定情報を外部機関から取得して、これに基づき発電ユニット4a側から電力供給支援を行う態様に係る。
【0034】
図4(a)を参照して、本実施形態に係る電力系統支援システム40の構成が上述の電力系統支援システム1と異なる点は、電力事業者43から無線送信される電力安定度情報(供給電圧、周波数変化情報)を、制御部41に付設されている受信部42で受信して、これに基づいて発電ユニット4aの発電出力を制御する機能を備えていることである。その他の構成については電力系統支援システム1と同様であるので、重複説明を省略する。
【0035】
次に図4(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。
初期状態において、発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S401)。この間、制御部41は受信部42を介して電力事業者43から送信される供給電圧V(t)及び周波数F(t)変化を常時監視している(S402)。
【0036】
S403又はS404において、V(t)及びF(t)が上限閾値を超えている場合には(V(t)>Vb、かつ、F(t)>Fb)、負荷追従運転制御となる(S405)。この場合、逆潮流は行われない。
V(t)及びF(t)が閾値範囲内(Vb≧V(t)≧Va、かつ、Fb≧F(t)≧Faの場合には(S403及びS404においてYES)、第二の実施形態と同様にV(t)値に対応して発電ユニット4aの発電出力が制御される(S406)。この場合、余剰電力は系統側に逆潮流する。
【0037】
また、V(t)、F(t)のいずれかが下限閾値(Va又はFa)を下回った場合には、発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S407)。この場合も余剰電力は系統側に逆潮流する。
その後、S403又はS404においてV(t)、F(t)がいずれも上限閾値(Vb又はFb)を超えて回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に移行する(S405)。
【0038】
なお、本実施形態では電力事業者から無線送信される電力安定性情報を、受信部42を介して取得する例を示したが、PLC受信部を備えることにより、電灯線を介して有線で受信する態様としても良い。
さらに、電力安定性情報を発信する他の機関から情報受信する態様とすることもできる。
【0039】
<第五の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は電力系統の供給不安定情報を、燃料電池設置需要家周辺の太陽光発電装置による発電出力情報に基づいて推定し、燃料電池側から系統側に電力供給支援を行う態様に係る。
【0040】
図5(a)を参照して、本実施形態に係る電力系統支援システム50の構成が上述の電力系統支援システム1と異なる点は、需要家3の近隣需要家51(i)(i=1〜n)が、それぞれソーラパネル52(i)を備えており、各発電出力情報を送信装置53(i)を介して需要家3に送信するように構成されていることである。また、需要家3の制御部54は受信部55で受信した上記情報に基づいて、発電ユニット4aの発電出力を制御可能に構成されていることである。その他の構成については第一の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
【0041】
次に図5(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。
初期状態において発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S501)。制御部54は当該日が系統支援対象期間、かつ、系統支援対象時間帯に該当しているか否かを判定する(S502)。該当していない場合(S502においてNO)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御を継続する(S506)。この場合、逆潮流は行われない。
【0042】
系統支援対象時間帯に該当している場合には(S502においてYES)、制御部54は受信部55を介して需要家51(i)の発電出力Ws(i)(i=1〜n)情報を取得する(S503)。
情報に基づいて需要家ごとの定格発電出力W0(i)に対する出力比
Rw(i)=Ws(i)/W0(i)
を求め、さらに出力比平均値(Rw)av を演算する(S504)。ここに、
(Rw)av=ΣRw(i)/n
【0043】
次に、(Rw)avが所定の閾値Rth(例えばRth=0.6)を超えている場合には(S505においてNO)、日射量が大きく太陽光発電装置需要家から系統側への逆潮量大と推定されるため、燃料電池4による逆潮流は不要と判定して、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S507)。この場合、逆潮流は行われない。
【0044】
一方、S505においてNO、すなわち出力比平均値(Rw)avが閾値Rth以下の場合には、日射量が小さく系統側への逆潮量小と推定されるため、電力供給不安定リスクありと判定して、需要家3の発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S506)。この場合、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流する
その後、S505において(Rw)avが閾値Rthを超えて回復した場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S507)。
【0045】
<第六の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、燃料電池設置需要家に設置されている太陽光発電装置の発電出力情報により、電力系統の供給不安定状態を推定して、燃料電池側から系統側に電力供給支援を行う態様に係る。
【0046】
図6(a)を参照して、本実施形態に係る電力系統支援システム60の構成が上述の電力系統支援システム40と異なる点は、燃料電池設置需要家3自身がソーラパネル61、発電出力計測装置62を主要構成とする太陽光発電装置61を備えていることである。さらに、制御部54は発電出力計測装置62から送信される発電出力情報に基づいて、発電ユニット4aの発電出力を制御可能に構成されていることである。その他の構成については第一の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
【0047】
次に図6(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。
初期状態において発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S601)。制御部62はカレンダー機能に基づいて当該日が系統支援対象期間、かつ、系統支援対象時間帯に該当しているか否かを判定する(S602)。系統支援対象時間帯に該当していない場合(S602においてNO)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御を継続する(S606)。
【0048】
該当している場合には(S602においてYES)、制御部62は太陽光発電装置61の発電出力Wa(t)情報を取得する(S603)。
Wa(t)が所定の閾値WL以下の場合には(S604においてYES)、日射量が小さく系統側への逆潮量小と推定されるため、電力供給不安定リスクありと判定して、需要家3の発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S605)。この場合、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流する。その後、S604においてI(t)>Iminとなった場合には、太陽光発電装置61からの逆潮電力大と判定し、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S606)。
【0049】
一方、Wa(t)が閾値WLを超えている場合には(S604においてNO)、日射量が大きく太陽光発電装置61から系統側への逆潮流量大と推定されるため、燃料電池4からの逆潮流は不要と判定して、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S606)。この場合、逆潮流は行われない。
【0050】
<第七の実施形態>
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は電力系統の供給安定性を日射計を用いて判定し、発電ユニット側から系統側に電力供給支援を行う態様に係る。
本実施形態に係る電力系統支援システム70の構成が上述の電力系統支援システム60と異なる点は、太陽光発電装置61を備えておらず、これに替えて需要家屋根上に配設される日射計71を備えていることである。日射計71による日射量(単位面積当たり単位時間に太陽から受ける放射エネルギー量:kW/m2)計測値は制御部5に送られ、後述の発電出力制御に利用される。その他の構成については電力系統支援システム60と同様であるので、重複説明を省略する。
【0051】
次に図7(b)を参照して、本実施形態における発電出力制御及び逆潮電力制御の態様について説明する。初期状態において発電ユニット4aは負荷追従制御により運転を行っている(S701)。制御部5はカレンダー機能に基づいて当該日が系統支援対象期間、かつ、系統支援対象時間帯に該当しているか否かを判定する(S702)。系統支援対象時間帯に該当していない場合(S702においてNO)、発電ユニット4aは負荷追従運転制御を継続する(S706)。
【0052】
系統支援対象に該当している場合には(S702においてYES)、制御部72は日射計71による日射量I(t)(単位面積当たり単位時間に太陽から受ける放射エネルギー量:kW/m2)計測値情報を取得する(S703)。
S704においてNO、すなわち日射量I(t)が閾値Iminを超えている場合には、系統連系されている周辺の太陽光発電出力大と判定して、現状運転状態(負荷追従運転制御)が継続される(S706)。この場合、逆潮流は行われない。
【0053】
S704においてYES、すなわちI(t)≦IL以下の場合には、日射量が少なく系統連系されている周辺の太陽光発電装置からの逆潮電力が小さく、電力供給不安定リスクありと判定して、需要家3の発電ユニット4aは連続定格運転制御に移行する(S705)。この場合、当該需要家の消費電力Wcを超える余剰電力Wiは系統側に逆潮流する.
その後、S704においてI(t)>ILとなった場合には、発電ユニット4aは負荷追従運転制御に戻る(S706)。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、家庭用のみならず、同様の制御構成を備えた業務用等、他の用途向けの電力系統支援システムにも広く適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
1、40、50、60、70・・・・電力系統支援システム
2・・・・電力系統
3・・・・燃料電池設置需要家
4・・・・燃料電池
4a・・・発電ユニット
5、41、54、62、72・・・・制御部
6・・・・電圧・周波数検知装置
7a・・・電力計
7b・・・逆潮メータ
7c・・・分電盤
52(i)、61・・・太陽光発電装置
71・・・日射計
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型発電装置から必要に応じて電力系統側に逆潮流させて、電力供給安定化を図る電力系統支援システムであって、
電力系統に系統連系し、炭化水素系燃料又は水素を燃料とする1以上の分散型発電装置と、
電力系統の供給安定度を判定する手段と、
電力供給安定度に対応して該分散型発電装置の発電出力を調整し、余剰電力を系統電力側に逆潮流可能とする逆潮流制御手段と、
を備えて成ることを特徴とする電力系統支援システム。
【請求項2】
電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所周辺の供給電圧及び/又は周波数に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項3】
電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所又はその周辺に配設される日射計の日射量検出値に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項4】
前記電力供給安定度の判定を、予め設定した電力系統の供給ピーク期間及び時間帯への該当の有無に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項5】
前記電力系統支援システムは自然エネルギー利用発電装置を、さらに備え、かつ、
前記電力供給安定度の判定を、該自然エネルギー利用発電装置の発電出力値に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項6】
前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力系統内に配設される電圧計及び/又は周波数計により行うように構成したことを特徴とする請求項2に記載の電力系統支援システム。
【請求項7】
前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力事業者等から配信される電力系統安定度情報に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項2に記載の電力系統支援システム。
【請求項1】
分散型発電装置から必要に応じて電力系統側に逆潮流させて、電力供給安定化を図る電力系統支援システムであって、
電力系統に系統連系し、炭化水素系燃料又は水素を燃料とする1以上の分散型発電装置と、
電力系統の供給安定度を判定する手段と、
電力供給安定度に対応して該分散型発電装置の発電出力を調整し、余剰電力を系統電力側に逆潮流可能とする逆潮流制御手段と、
を備えて成ることを特徴とする電力系統支援システム。
【請求項2】
電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所周辺の供給電圧及び/又は周波数に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項3】
電力供給安定度の判定を、前記分散型発電装置設置場所又はその周辺に配設される日射計の日射量検出値に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項4】
前記電力供給安定度の判定を、予め設定した電力系統の供給ピーク期間及び時間帯への該当の有無に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項5】
前記電力系統支援システムは自然エネルギー利用発電装置を、さらに備え、かつ、
前記電力供給安定度の判定を、該自然エネルギー利用発電装置の発電出力値に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電力系統支援システム。
【請求項6】
前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力系統内に配設される電圧計及び/又は周波数計により行うように構成したことを特徴とする請求項2に記載の電力系統支援システム。
【請求項7】
前記分散型発電装置周辺の供給電圧及び/又は周波数の取得を、電力事業者等から配信される電力系統安定度情報に基づいて行うように構成したことを特徴とする請求項2に記載の電力系統支援システム。
【図1(a)】
【図1(b)】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図2(c)】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図1(b)】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図2(c)】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図7(a)】
【図7(b)】
【公開番号】特開2013−66278(P2013−66278A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202732(P2011−202732)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】
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