説明

電力貯蔵装置に電流を供給するシステム、充電装置、及び方法

【課題】電力貯蔵装置に電流を供給するシステム、充電装置、及び方法を提供すること。
【解決手段】電力供給源から複数の電力貯蔵装置に電流を供給するのに用いるシステムは、複数の電力貯蔵装置の第1のものに電流を供給するよう構成された複数の充電装置の第1のものを含む。本システムはまた、第1の充電装置に結合されてネットワークを形成する少なくとも1つの他の充電装置を含む。他の充電装置は、少なくとも1つの他の電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成される。第1の充電装置は、充電装置の数に応じて、電力供給源から受け取られることになる電流量及び第1の電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定し、第1の充電装置が受け取ること及び第1の電力貯蔵装置に供給することのうちの少なくとも1つを行う電流の量を可能にする、ようにプログラムされたプロセッサを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全体的に充電装置に関し、より詳細には、電力貯蔵装置に電流を供給するシステム、充電装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車及び/又はハイブリッド電気自動車が人気を集めていることから、これに関連したこのような車両への電気エネルギーの供給を管理する必要性が高まっている。加えて、このような車両の利用が増えたことにより、安全且つ効率的な充電装置又はステーションを提供する必要性が生じている。
【0003】
少なくとも一部の充電ステーションは、電気自動車に取り外し可能に結合できる電力ケーブル又は他の導体を含む。充電ステーションは、電力会社の配電網又は別の電気供給源から電力を受け取り、電力ケーブルを通じて電気自動車に電力を送給する。
【0004】
少なくとも一部の電力会社配電網においては、複数の充電装置が、変圧器のような共通の配電構成要素から電気を受け取る。しかしながら、各充電装置が充電電流を電気自動車に一斉に供給するよう動作する場合、配電構成要素に供給される電流は、構成要素の定格電流限度を上回る可能性がある。このような状況では、配電構成要素が損傷を受ける可能性があり、及び/又は回路遮断器又は別の保護装置が起動して、配電構成要素に結合された全ての充電装置への電力を停止させる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,135,956号明細書
【発明の概要】
【0006】
1つの実施形態において、複数の電力貯蔵装置の第1の電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成された複数の充電装置の第1の充電装置を含む、電力供給源から複数の電力貯蔵装置に電流を供給するのに用いるシステムが提供される。本システムはまた、第1の充電装置に結合されてネットワークを形成する、複数の充電装置の少なくとも1つの他の充電装置を含む。少なくとも1つの他の充電装置は、複数の電力貯蔵装置の少なくとも1つの他の電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成される。第1の充電装置は、複数の充電装置の数に応じて、電力供給源から受け取られることになる電流量及び第1の電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定し、第1の充電装置が受け取ること及び第1の電力貯蔵装置に供給することのうちの少なくとも1つを行う決定された電流の量を可能にする、ようにプログラムされたプロセッサを含む。
【0007】
別の実施形態において、電力供給源から電流を受け取ること及び電力貯蔵装置に電流を供給することを選択的に可能にするよう構成された電流制御装置と、少なくとも1つの他の充電装置に結合してネットワークを形成するよう構成されたネットワークインタフェースと、を含む充電装置が提供される。充電装置はまた、電流制御装置に結合され、ネットワーク内の充電装置の数に応じて、電力供給源から受け取られることになる電流量及び電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定し、電力供給源から受け取る電流の量及び電力貯蔵装置に供給する電流の量うちの少なくとも1つを可能にするよう電流制御装置を制御する、ようにプログラムされているプロセッサを含む。
【0008】
更に別の実施形態において、ネットワーク内の複数の充電装置の数を決定する段階を含み、複数の充電装置の第1の充電装置が、電力供給源から電流を受け取り、電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成された電流制御装置を含むようにされた、電力貯蔵装置に電流を供給する方法が提供される。本方法は更に、ネットワーク内の充電装置の数に応じて、第1の充電装置により電力供給源から受け取られることになる電流量及び電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定する段階と、電力供給源から受け取る電流の量及び電力貯蔵装置に供給する電流の量のうちの少なくとも1つを可能にするよう電流制御装置を制御する段階と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】電気自動車を充電するための例示的なシステムのブロック図。
【図2】図1に示すシステムと共に用いることができる例示的な充電装置のブロック図。
【図3】図1に示すシステムと共に用いることができる複数の電気自動車を充電するための例示的な充電システムのブロック図。
【図4】図2に示す充電装置と共に用いることができる電力貯蔵装置に電流を供給する例示的な方法のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一部の実施形態において、用語「電気自動車」は、一般に、推進用に1つ又はそれ以上の電気モータを含む車両を指す。電気自動車を推進するのに使用されるエネルギーは、限定ではないが、車載式充電バッテリー及び/又は車載式燃料電池など、種々の供給源によってもたらされる。1つの実施形態において、電気自動車は、例えば、制動により発生するエネルギーを取り込んで貯蔵するハイブリッド電気自動車である。ハイブリッド電気自動車は、燃料を節減するため、アイドリング時にバッテリーなどの電源に貯蔵されたエネルギーを用いて運転を継続する。一部のハイブリッド電気自動車は、電源出力のような電源コンセントにプラグを差し込むことによりバッテリーを充電することができる。従って、本明細書で使用される用語「電気自動車」は、ハイブリッド電気自動車、又は例えば電力網を介して電気エネルギーを送給できる他のあらゆる車両を指すことができる。
【0011】
図1は、電気自動車102を充電又は給電するのに使用する例示的なシステム100を示す。例示的な実施形態において、システム100は、電気自動車102に結合された充電装置104を含む。電気自動車102は、モータ108に結合された、バッテリー及び/又は他の何れかの貯蔵装置のような少なくとも1つの電力貯蔵装置106を含む。例示的な実施形態において、電気自動車102はまた、電力貯蔵装置106に結合された車両コントローラ110を含む。
【0012】
例示的な実施形態において、充電装置104は、少なくとも1つの電力コンジット112により電力貯蔵装置106及び車両コントローラ110に取り外し可能に結合される。代替として、充電装置104は、他の何れかの1つ又は複数のコンジットにより電力貯蔵装置106及び車両コントローラ110に結合することができ、及び/又は充電装置104は、無線データリンク(図示せず)によって及び/又はコンジット112が使用されない誘導結合により車両コントローラ110に結合することができる。例示的な実施形態において、電力コンジット112は、電力貯蔵装置106及び/又は電気自動車102内の他の何れかの構成要素に電気を供給するための少なくとも1つの導体(図示せず)と、車両コントローラ110及び/又は電気自動車102内の他の何れかの構成要素との間でデータを送信及び受信するための少なくとも1つの導体(図示せず)とを含む。代替として、電力コンジット112は、電力及び/又はデータを送信及び/又は受信する単一の導体か、又はシステム100が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの複数の導体を含むことができる。例示的な実施形態において、充電装置104は、電力会社の発電網、発電機、バッテリー、及び/又は充電装置104に電気を提供する他の何れかの装置又はシステムなどの電力供給源に結合される。
【0013】
例示的な実施形態において、充電装置104は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域エリアネットワーク(WAN)、及び/又は充電装置104が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかのネットワーク又はデータ接続などのネットワークを介して少なくとも1つのサーバ116に結合される。例示的な実施形態において、サーバ116は、例えば、充電装置104に信号を送信することによって充電装置104と通信して、支払い及び/又は電力貯蔵装置106への電気の送給を許可し、顧客情報にアクセスし、及び/又はシステム100が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの機能を実施する。
【0014】
例示的な実施形態において、サーバ116及び車両コントローラ110は各々、少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つの記憶装置を含む。プロセッサは各々、1つ又は複数のシステム及びマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理回路(PLC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(PLC)、及び本明細書で説明される機能を実行できる他の何れかの回路を含むことができる、あらゆる好適なプログラム可能回路を含む。上述の実施例は例証に過ぎず、従って、用語「プロセッサ」の定義及び/又は意味をどのようにも限定することを意図するものではない。記憶装置は各々、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、半導体ドライブ、ディスケット、フラッシュドライブ、コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、及び/又は命令及び/又はデータをプロセッサが記憶、検索、及び/又は実行可能なあらゆる好適な記憶装置のようなコンピュータ可読媒体を含む。
【0015】
作動時には、例示的な実施形態において、ユーザは、電力コンジット112を用いて充電装置104に電力貯蔵装置106を結合する。ユーザは、充電装置104のユーザインタフェースデバイス(図1には図示せず)にアクセスし、支払い情報などの情報を入力し、及び/又は電力貯蔵装置106への電力送給を開始することができる。充電装置104は、サーバ116と通信し、例えば、ユーザを認証し、支払い情報を処理し、及び/又は電力送給を承認又は認可するよう構成されている。充電装置104が、電力貯蔵装置106へ電力を送給する承認又は認可を示す信号をサーバ116から受け取った場合、充電装置104は、電力供給源114から電力を受け取り、該電力を電力コンジット112を通じて電力貯蔵装置106に提供する。充電装置104は、無線で、電力コンジット112を通じて、及び/又は他の何れかのコンジットを通じて車両コントローラ110と通信し、電力貯蔵装置106への電力の送給を制御及び/又は監視する。例えば、車両コントローラ110は、電力貯蔵装置106の充電レベル、及び/又は充電装置104によって提供されることになる電力の所望の量及び/又はレートを示す信号を充電装置104に送信する。加えて、充電装置104は、電力貯蔵装置106に送給されている電気の量及び/又はレートを示す信号を車両コントローラ110に送信する。加えて、又は代替として、充電装置104及び/又は車両コントローラ110は、本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの信号又はメッセージを送信及び/又は受信することができる。電力貯蔵装置106が所望のレベルまで充電すると、充電装置104は、電力貯蔵装置106への電力送給を終了し、ユーザは、電力貯蔵装置106から電力コンジット112を係合解除する。
【0016】
図2は、システム100(図1に示す)と共に用いることができる例示的な充電装置104のブロック図である。例示的な実施形態において、充電装置104は、プロセッサ202及び記憶装置204を含むコントローラ200を備える。本明細書でより詳細に説明されるように、コントローラ200は、ネットワークインタフェース206、ディスプレイ208、ユーザインタフェースデバイス210、メータ212、及び電流制御装置214に結合される。
【0017】
プロセッサ202は、1つ又は複数のシステム及びマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理回路(PLC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(PLC)、及び本明細書で説明される機能を実行できる他の何れかの回路を含むことができる、あらゆる好適なプログラム可能回路を含む。上述の実施例は例証に過ぎず、従って、用語「プロセッサ」の定義及び/又は意味をどのようにも限定することを意図するものではない。記憶装置204は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、半導体ドライブ、フロッピィディスク、フラッシュドライブ、コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、及び/又は命令及び/又はデータをプロセッサ202が記憶、検索、及び/又は実行可能なあらゆる好適な装置のようなコンピュータ可読媒体を含む。
【0018】
例示的な実施形態において、ネットワークインタフェース206は、コントローラ200とリモートデバイス又はシステムとの間でデータを送信及び受信する。例示的な実施形態において、ネットワークインタフェース206は、充電装置104が互いにデータを送信及び受信するように少なくとも1つの他の充電装置104に通信可能に結合される。例示的な実施形態において、ネットワークインタフェース206は、Ethernet(商標)ケーブル、Recommended Standard(RS)485準拠ケーブル、及び/又は充電装置104が本明細書で説明されるように機能できるようにする他の何れかのデータコンジットなど、あらゆる好適なデータコンジットを用いて少なくとも1つの他の充電装置104のネットワークインタフェース206に結合される。代替として、ネットワークインタフェース206は、あらゆる好適な無線プロトコルを用いて少なくとも1つの他の充電装置104のネットワークインタフェース206と無線通信する。
【0019】
例示的な実施形態において、ディスプレイ20は、真空蛍光ディスプレイ(VFD)及び/又は1つ又はそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む。加えて、又は代替として、ディスプレイ208は、限定ではないが、液晶ディスプレイ(LCD)、冷陰極間(CRT)、プラズマディスプレイ、及び/又はグラフィックデータ及び/又はテキストをユーザに表示することができるあらゆる好適な視覚的出力装置を含むことができる。例示的な実施形態において、ユーザに対して、電力貯蔵装置106(図1に示す)の充電ステータス、支払い情報、ユーザ認可情報、及び/又は他の何れかの情報をディスプレイ208上に表示することができる。
【0020】
ユーザインタフェースデバイス210は、限定ではないが、キーボード、キーパッド、タッチセンサー式スクリーン、スクロールホイール、ポインティングデバイス、バーコードリーダ、磁気カードリーダ、無線情報識別(RFID)カードリーダ、非接触クレジットカードリーダ、近距離無線通信(NFC)デバイスリーダ、音声認識ソフトウェアを利用するオーディオ入力デバイス、ユーザが充電装置104にデータを入力し及び/又は充電装置104からデータを受け取ることを可能にするあらゆる好適なデバイスを含む。例示的な実施形態において、ユーザは、ユーザインタフェースデバイス210を操作し、電力貯蔵装置106への電力の送給を開始及び/又は終了させることができる。1つの実施形態において、ユーザは、ユーザインタフェースデバイス210を用いてユーザ認証情報及び/又は支払い情報を入力することができる。
【0021】
例示的な実施形態において、電流制御装置214が電力コンジット112及びメータ212に結合される。例示的な実施形態において、電流制御装置214は、コントローラ214に結合され且つ該コントローラ200によって制御される接触器214である。例示的な実施形態において、コントローラ200は、接触器214を作動又は開放させて、電力コンジット112を通って流れる電流を遮断し、電力貯蔵装置106が電力供給源114(図1に示す)から電気的に切断されるようにする。コントローラ200は、接触器214を閉止して、電力コンジット112を通って電流が流れることを可能にし、電力貯蔵装置106が電力供給源114に電気的に接続されるようになる。
【0022】
メータ212は、電力供給源114から電力貯蔵装置106に提供される電流、電圧、及び/又は電力を測定及び/又は計算するのに使用するため電力コンジット112及びコントローラ200に結合される。メータ212は、測定した電流、電圧、及び/又は電力を表すデータをコントローラ200に送信する。
【0023】
例示的な実施形態において、電流保護装置216がメータ212及び電力供給源114に結合される。電流保護装置216は、電力供給源114から受け取った電流が所定閾値又は電流限度を上回った場合に、充電装置104を電力供給源114から電気的に絶縁する。例示的な実施形態において、電流保護装置216は回路遮断器である。或いは、電流保護装置216は、ヒューズ、リレー、及び/又は電流保護装置216が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの装置とすることができる。
【0024】
作動時には、電気自動車102の電力貯蔵装置106は、電力コンジット112を用いて充電装置104に結合される。1つの実施形態において、ユーザは、充電装置104が電力貯蔵装置106を充電する(すなわち、電流を提供する)ことを可能にするために、サーバ116及び/又は別のシステムもしくは装置からの認可を得る。本明細書でより詳細に説明されるように、ネットワーク内の充電装置104の数に応じて、及び充電装置104が結合される配電装置(何れも図2には示されていない)の電流分配限度に基づいて電力貯蔵装置106に提供する電流の量を決定する。
【0025】
図3は、各電気自動車102の電力貯蔵装置106(共に図2に示されている)を充電することによるなど、複数の電気自動車102を充電するのに用いることができる例示的な充電システム300のブロック図である。例示的な実施形態において、充電システム300は、第1の充電装置302、第2の充電装置304、第3の充電装置306、及び第4の充電装置308など、複数の充電装置104を含む。図3は、4つの充電装置104を示しているが、充電システム300は、必要に応じてあらゆる数の充電装置104を含むことができる。
【0026】
例示的な実施形態において、充電装置104は、それぞれの電力コンジット312を通じて共通の配電装置310に結合される。例示的な実施形態において、配電装置310は、電力供給源114から受け取った配電電圧を、充電装置104と共に用いるのに好適な電圧に調整する変圧器310である。代替として、配電装置310は、充電システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの装置とすることができる。例示的な実施形態において、配電装置310は、配電電流が配電装置310の電流分配限度に達するまで各充電装置104に電流を分配する。例えば、配電装置310は、所定の電流量を分配するよう設計又は「定格」にすることができる。従って、配電装置310は、電流分配限度を予め定められた電流量又は予め定められた量を下回る電流レベルに設定することができる。本明細書でより完全に説明されるように、各充電装置104は、電流分配限度、他の充電装置104から引き込まれる電流量、及び/又はネットワーク内の充電装置104の数に応じて、配電装置310から引き込む(又は受け取る)及び/又は電力貯蔵装置106に供給する電流量を決定する。例えば、電力供給源114から受け取られた電流量は、充電装置104内の電流消費、及び/又は電力貯蔵装置106以外の充電装置104に結合された1つ又はそれ以上の負荷による電流消費の結果として、充電装置104に結合された電力貯蔵装置106に供給される電流量とは異なる可能性がある。或いは、充電装置104は、複数の配電装置310に結合され、各充電装置104は、配電装置310の電流分配限度、他の充電装置104から引き込まれる及び/又は他の充電装置104によって供給される電流量、及び/又は1つ又はそれ以上のネットワーク内の充電装置104の数に応じて、1つ又はそれ以上の配電装置310から引き込む及び/又は電力貯蔵装置106に供給する電流量を決定する。
【0027】
例示的な実施形態において、充電装置104は、データバス314によるデータ通信で共に結合される。より具体的には、充電装置104は、それぞれのネットワークインタフェース206(図2に示す)によってデータバス314に結合される。例示的な実施形態において、データバス314は、Ethernet(商標)ケーブル、Recommended Standard(RS)485準拠ケーブル、及び/又はデータバス314が本明細書で説明されるように機能できるようにする他の何れかのデータコンジットなど、少なくとも1つのデータコンジット(図示せず)を含む。代替として、充電装置104は、無線ネットワークによってデータ通信して共に結合される。例示的な実施形態において、充電装置104及び/又はデータバス314は、各充電装置104がネットワーク316に結合された他の充電装置104とマスターコントローラを必要とせずにデータを交換可能にするピアツーピアネットワーク316を形成する。代替として、充電装置104及び/又はデータバス314は、充電システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかのネットワークを形成することができる。
【0028】
本明細書でより完全に説明されるように、例示的な実施形態において、各充電装置104は、他の各充電装置104の電流使用量及び/又は予想される電流使用量に関するデータを受け取る少なくとも1つのリクエストを他の各充電装置104に対して送信する。本明細書で使用される用語「電流使用量」とは、充電装置104が電力貯蔵装置106に供給する及び/又は供給することが予想される電流量、及び/又は充電装置104が電力供給源114から受け取る及び/又は受け取ることが予想される電流の量を意味する。代替として、各充電装置は、遠隔コンピュータ(図示せず)から、ネットワーク316に結合された充電装置104の一部から、及び/又は充電システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの供給源からなど、別の供給源から電流使用量データを受け取ることができる。
【0029】
図4は、充電装置104と共に用いることができる電力貯蔵装置106(両方とも図1に示される)のような電力貯蔵装置に電流を供給する例示的な方法400のフロー図である。例示的な実施形態において、方法400は、記憶装置204内に記憶された複数の命令内で具現化され、少なくとも部分的にはプロセッサ202(両方とも図2に示される)によって実行される。
【0030】
例示的な実施形態において、第1の充電装置302(図3に示す)のような充電装置104は、これに結合された電力貯蔵装置106に電流を供給するよう要求され(例えば、車両コントローラ110によって)、電流使用量データを求めるリクエスト(以後、「電流使用量リクエスト」と呼ぶ)をネットワーク316(図3に示す)などのネットワーク内の他の少なくとも1つの充電装置104に送信する(402)。具体的には、例示的な実施形態において、第1の充電装置302は、ネットワーク316内の他の各充電装置104(第2の充電装置304、第3の充電装置306、及び/又は第4の充電装置308など)に電流使用量リクエストを送信する(402)。例示的な実施形態において、電流使用量リクエストは、第1の充電装置302が電力貯蔵装置106の充電を開始もしくは継続する予定であることをネットワーク316内の他の充電装置104に知らせる。
【0031】
第1の充電装置302から電流使用量リクエストを受け取った各充電装置104は、電流使用量データを第1の充電装置302に送信することにより応答する。電流使用量データは、電力貯蔵装置106に供給されている電流量、及び/又は電流使用量リクエストを受け取った充電装置104が電力貯蔵装置106への供給を予測する予想電流量を表すデータを含む。電流使用量データはまた、或いは代替として、配電装置310及び/又は(配電装置310を通して)電力供給源114から受け取った電流量、及び/又は配電装置310及び/又は(配電装置310を通して)電力供給源114から受け取ることが予想される電流量を表すデータを含む。第1の充電装置302は、ネットワーク316内の他の各充電装置104から電流使用量データを受け取る(404)。
【0032】
第1の充電装置302が、ネットワーク316内の充電装置104からの応答(すなわち、電流使用量データ)を所定の時間期間(以後、「応答期間」と呼ぶ)内に受け取らなかった場合には、第1の充電装置302は、応答のない充電装置104によって供給され、受け取られ、受け取ることが予想され、及び/又は供給されることが予想される電流の値(以後、「非応答電流値」と呼ぶ)を所定の最大電流供給値に設定する。1つの実施形態において、最大で供給値は約30アンペアである。代替として、最大電流供給値は、方法400が本明細書で説明されるように動作することを可能にする他の何れかの値である。
【0033】
第1の充電装置302は、配電装置310を通じて、又は配電装置310が供給する電流量を決定する(406)。例示的な実施形態において、利用可能な電流は、配電装置310の電流分配限度から、ネットワーク316内の各充電装置104(第1の充電装置302以外)によって供給され、受け取られ、受け取ることが予想され、及び/又は供給されることが予想される電流の合計を差し引いたものに等しい。例えば、配電装置310の電流分配限度が約100アンペアであり、3つの充電装置104(第1の充電装置302以外)が各々約30アンペアの電流をそれぞれの電力貯蔵装置106に供給し、又は約30アンペアの電流をそれぞれの電力貯蔵装置106に供給するために配電装置310から受け取っている場合、利用可能電流は、約10アンペアであると決定される(406)。例示的な実施形態において、非応答電流値もまた電流分配限度から減算されるので、利用可能な電流は、非応答電流値だけ減少する。
【0034】
例示的な実施形態において、第1の充電装置302は、利用可能電流に基づいて、電力供給源114から受け取る及び/又は電力貯蔵装置106に供給する初期電流量(以後、「初期電流」)を決定する(408)。利用可能電流が最小電流充電レベルを上回るかこれに等しい場合、第1の充電装置302は、初期電流量が利用可能電流に等しいと判定する(408)。例示的な実施形態において、最小電流充電レベルは、電力貯蔵装置106が第1の充電装置302から受け取るよう設計された、及び/又は第1の充電装置302が電力貯蔵装置106に供給するよう設計された所定の最小電流レベルである。1つの実施形態において、最小電流充電レベルは約6アンペア(A)である。代替として、最小電流充電レベルは、方法400が本明細書で説明されるように機能することを可能にする他の何れかの値とすることができる。しかしながら、利用可能電流が最小電流充電レベルよりも小さい場合、第1の充電装置302は、利用可能電流が最小電流充電レベルまで増大するか、これを上回るまで電力貯蔵装置106に電流を供給しない。
【0035】
例示的な実施形態において、第1の充電装置302は、初期電流量を電力貯蔵装置106に供給し、及び/又は電力供給源114から初期電流量を受け取る。具体的には、プロセッサ202は、電力供給源114から電流を受け取り、電力貯蔵装置106に電流を供給する(410)よう電流制御装置214を制御又は閉止する。第1の充電装置302は、ポーリング期間が経過するまで待機する(412)。ポーリング期間は、第1の充電装置302が、ポーリング期間の前又は開始時に第1の電流使用量リクエストを送信(402)し、ポーリング期間の終了時又はポーリング期間が経過した後に第2の電流使用量リクエストを送信(402)するように、第1の充電装置302によって送信される電流使用量リクエスト間の時間を表す。1つの実施形態において、ポーリング期間は約10秒である。代替として、ポーリング期間は、方法400が本明細書で説明されるように動作することを可能にする他の何れかの時間量である。
【0036】
ポーリング期間が経過した後、第1の充電装置302は、電力貯蔵装置106の充電が完了したかどうか(すなわち、電力貯蔵装置106が所望のレベルまで充電されたかどうか)を判定する(414)。充電が完了した場合、方法400は終了し(416)、電力貯蔵装置106は、第1の充電装置302から結合を解除することができる。方法400は、別の電力貯蔵装置106が第1の充電装置302に結合されたとき、及び/又は第1の充電装置302が電力貯蔵装置106への充電を開始するリクエストを受け取ったときに開始又は再開される。
【0037】
電力貯蔵装置106の充電が完了しなかった場合、第1の充電装置302は、ネットワーク316内の少なくとも1つの他の充電装置104に電流使用量リクエストを送信する(418)。具体的には、例示的な実施形態において、第1の充電装置302は、ネットワーク316内の他の各充電装置104(第2の充電装置304、第3の充電装置306、及び/又は第4の充電装置308など)に電流使用量リクエストを送信する(418)。
【0038】
第1の充電装置302からの電流使用量リクエストを受け取った各充電装置104は、第1の充電装置302に電流使用量データを送信することにより応答する。第1の充電装置302は、ネットワーク316内の他の各充電装置104から電流使用量データを受け取る(420)。例示的な実施形態において、第1の充電装置302は、電力供給源114から受け取る及び/又は電力貯蔵装置106に供給する修正電流量を決定する(422)。第1の充電装置302は、配電装置310の電流分配限度から非応答電流値を差し引き、低減された電流分配限度を計算する。修正電流量は、低減された電流分配限度をネットワーク316内の充電装置104(第1の充電装置302を含む)の数で除算することにより求められる(422)。例えば、配電装置310の電流分配限度が約100アンペアであり、4つの充電装置104(第1の充電装置302を含む)が1つ又はそれ以上の電力貯蔵装置106に電流を供給し、及び/又は電力供給源114から電流を受け取っている場合、第1の充電装置302は、修正電流量を約25アンペアであると決定する(422)。修正電流量が、利用可能電流(すなわち、電流分配限度から、他の各充電装置104によって供給され、受け取られ、受け取ることが予想され、及び/又は供給されることが予想される電流の合計を差し引いたもの)よりも大きい場合、第1の充電装置302は、修正電流量を利用可能電流に低減する。
【0039】
例示的な実施形態において、ネットワーク316内の充電装置104の数は、電力貯蔵装置106に電流を供給している、電力供給源114から電流を受け取っている、電力供給源114から電流を受け取ることが予想される、及び/又は電力貯蔵装置106に電流を供給することが予想される充電装置104の数であると決定される。充電装置104の数は、例えば、他の充電装置104から受け取った(420)電流使用量リクエストへの応答に基づき、発見プロセスにより決定される。代替として、充電装置104の数は、記憶装置204などのメモリ内に記憶された予め定められたリスト又は他のデータ構造によるデータを処理又は受け取ることにより決定される。データ(すなわち、ネットワーク316内の充電装置104の数)は、構成又はシステム起動プロセスの一部として記憶装置204内に作成及び/又は記憶させることができ、例えばユーザインタフェースデバイス210を通じてユーザが入力することができ、及び/又は例えばネットワークインタフェース206を通じて別のシステム又は装置が受け取ることができる。
【0040】
第1の充電装置302は、修正電流量を電力貯蔵装置106に供給(424)し、及び/又は例えば、電流制御装置214を制御又は閉止することにより電力供給源114から修正電流量を受け取る。第1の充電装置302は、上述のように、ポーリング期間が経過するまで待機(426)する。ポーリング期間が経過した後、第1の充電装置302は、電力貯蔵装置106の充電が完了したかどうか(すなわち、電力貯蔵装置106が所望のレベルまで充電されたかどうか)を判定する(428)。充電が完了しなかった場合、第1の充電装置302は、上述のように、ネットワーク316内の少なくとも1つの他の充電装置104に別の電流使用量リクエストを送信する(418)。
【0041】
電力貯蔵装置106の充電が完了した場合、方法400は終了し(416)、電力貯蔵装置106は、第1の充電装置302から結合を解除することができる。方法400は、別の電力貯蔵装置106が第1の充電装置302に結合されたとき、及び/又は第1の充電装置302が電力貯蔵装置106への充電を開始するリクエストを受け取ったときに開始する。
【0042】
例示的な実施形態において、ネットワーク316内の各充電装置104は、各充電装置104に結合された1つ又はそれ以上の電力貯蔵装置106に供給し及び/又は(例えば、電力貯蔵装置106に電流を供給するために)電力供給源114から受け取る電流量を決定するために、方法400を実行する。修正電流量の決定(422)により、方法400は、各充電装置104によって電力貯蔵装置106に供給され及び/又は電力供給源114から受け取られる電流量を実質的に均一化又は平衡化する。従って、配電装置310の電流分配限度を超過することがなく、各充電装置104は、ネットワーク316内の他の充電装置104と比べて実質的に等しい電流量を供給及び/又は受け取るよう調整される。
【0043】
望ましくないことに、方法400の実行中、充電装置104が他の充電装置104からの電流供給データを受け取る(420)(すなわち、応答期間中)のを待機しているのと実質的に同時に、或いは待機している期間中に、2つ又はそれ以上の充電装置104が、互いに及び/又はネットワーク316内の他の充電装置104に電流使用量リクエストを送信する可能性がある。このような状況では、電流使用量リクエストの「衝突」が生じる場合がある。例えば、第1の充電装置302は、ネットワーク316内の充電装置104に電流使用量リクエストを送信し、各充電装置104が供給し、受け取り、受け取ることが予想され、又は供給することが予想される電流量を決定する。電流使用量リクエストに応答して受け取られる(420)ことになる電流使用量データを待機している間、第1の充電装置302は、第2の充電装置104から電流使用量リクエストを受け取る。このような状況では、第1の充電装置302は、電流使用量リクエストの衝突を検出する。
【0044】
電流使用量リクエストの衝突が生じると、衝突(例えば、上記の実施例における第1の充電装置302)を検出した充電装置104は、ネットワーク316内の他の全ての充電装置104に衝突メッセージを送信する。衝突メッセージは、各充電装置104に対して、新しい電流使用量リクエストを送信する前に及び/又は別の充電装置104からの電流使用量リクエストと衝突した電流使用量リクエストを送信する前にある遅延時間を経過して待機するよう指示する。例示的な実施形態において、遅延時間は、下側遅延値と上側遅延値との間で選択される乱数である。例示的な実施形態において、下側遅延値は約ゼロであり、上側遅延値は、フィボナッチの数列又は他の何れかの数列などの遅延値の数列から選択された値にほぼ等しい。例示的な実施形態において、上側遅延値は、最初に、フィボナッチの数列の第1の非ゼロ値(すなわち、値1)に設定される。充電装置104が追加の衝突を検出すると、上側遅延値は、フィボナッチの数列の次の値に設定される(例えば、検出された第2の衝突に対して値1に設定され、検出された第3の衝突に対して値2に設定され、検出された第4の衝突に対して値3に設定される、など)。代替として、下側遅延値、上側遅延値、及び/又は遅延時間は、方法400が本明細書で説明されるように動作することを可能にする他の何れかの値又は時間である。
【0045】
遅延時間の経過後、第1の充電装置302は、ネットワーク316内の他の充電装置104に電流使用量リクエストを再送信する。第1の充電装置302が電流使用量リクエストを再送信した後に衝突を検出しなかった(更に、別の充電装置104からの衝突メッセージを受け取っていない)場合、第1の充電装置302は、各ポーリング期間の終わりに電流使用量リクエストの送信を再開し、上側遅延値を遅延数列の第1の数にリセットする。同様の方法で、衝突を検出した他の充電装置104は、それぞれのランダムな遅延時間が経過した後、電流使用量リクエストを再送信する。次の衝突が検出されなかった場合、他の充電装置104は、各それぞれのポーリング期間の終わりに電流使用量リクエストの送信を再開し、上側遅延値を遅延数列の第1の数にリセットする。従って、ランダムにされた遅延時間が増大するほど、後続の衝突を生じる可能性を低くすることが可能となる。
【0046】
本明細書で説明されるように、堅牢で効果的な充電装置が提供される。充電装置は、電流制御装置を選択的に起動させて、電力供給源からの電流を受け取り、電気自動車の電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成されたプロセッサを含む。充電装置は、ピアツーピアネットワーク内で少なくとも1つの他の充電装置に結合され、ネットワーク内の各充電装置は、共通の配電装置から電流を受け取るよう構成される。充電装置は、電力貯蔵装置に電流を供給している及び/又は供給することが予想される、及び/又は電力供給源から電流を受け取る及び/又は受け取ることが予想される、ネットワーク内の充電装置の総数を決定する。充電装置の数は、発見プロセスにより、又は記憶装置内に記憶されたデータへのアクセスにより決定される。ネットワーク内の各充電装置は、配電装置の電流分配限度を、電力貯蔵装置に電流を供給する及び/又は供給することが予想される及び/又は電力供給源から電流を受け取る及び/又は受け取ることが予想される充電装置の数で除算したものと等しい量の電流を電力供給源から受け取り、及び/又は電力貯蔵装置に供給する。従って、各充電装置が受け取り及び/又は供給する電流は、実質的に平衡化又は均一化され、充電装置が、配電装置の電流分配限度を上回るのが阻止される。
【0047】
本明細書で記載されるシステム、装置、及び方法の技術的効果は、(a)ネットワーク内の複数の充電装置の数を決定すること、ここで複数の充電装置のうちの第1の充電装置は、電力供給源からの電流の受け取り、及び電力貯蔵装置への電流の供給のうちの少なくとも1つを行うよう構成された電流制御装置を含み、(b)ネットワーク内の充電装置の数に応じて、第1の充電装置による電力供給源から受け取る電流及び電力貯蔵装置に供給する電流のうちの少なくとも1つである電流の量を決定すること、及び(c)電力供給源から受け取る電流及び電力貯蔵装置に供給する電流のうちの少なくとも1つである電流量を可能にするよう電流制御装置を制御すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
電力貯蔵装置に電流を供給するシステム、充電装置、及び方法の例示的な実施形態が上記で詳細に説明された。本発明のシステム、充電装置、及び方法は、本明細書で記載される特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、システムの構成要素及び/又は充電装置及び/又は方法のステップは、本明細書で記載される他の構成要素及び/又はステップと独立して別個に利用することができる。例えば、充電装置はまた、他の発電システム及び方法と組み合わせて用いることができ、本明細書で記載される電気自動車での実施にのみ限定されるものではない。むしろ、例示的な実施形態は、多くの他の発電システム用途に関連して実施及び利用することができる。
【0049】
本発明の種々の実施形態の特定の特徴は一部の図面で示され、他の図面では示されない場合があるが、これは便宜上のことに過ぎない。本発明の原理によれば、図面の何れかの特徴は、他の何れかの図面のあらゆる特徴と組み合わせて言及し及び/又は特許請求することができる。
【0050】
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、更に、あらゆる当業者があらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる包含の方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0051】
100 システム
102 電気自動車
104 充電装置
106 電力貯蔵装置
108 モータ
110 車両コントローラ
112 コンジット
114 電力供給源
116 サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力供給源から複数の電力貯蔵装置に電流を供給するシステムであって、
前記複数の電力貯蔵装置の第1の電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成された複数の充電装置の第1の充電装置と、
前記第1の充電装置に結合されてネットワークを形成する前記複数の充電装置の少なくとも1つの他の充電装置と、
を備え、前記少なくとも1つの他の充電装置が、前記複数の電力貯蔵装置の少なくとも1つの他の電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成されており、前記第1の電力貯蔵装置は、
前記複数の充電装置の数に応じて、前記電力供給源から受け取られることになる電流量及び前記電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定し、
前記第1の充電装置が受け取ること及び前記第1の電力貯蔵装置に供給することのうちの少なくとも1つを行う前記決定された電流量を可能にする、
ようにプログラムされたプロセッサを含む、システム。
【請求項2】
前記第1の電力貯蔵装置が、電気自動車の電力貯蔵装置である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の充電装置の各充電装置が配電装置に結合されており、該配電装置から電流を受け取るよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記配電装置の電流分配限度を前記複数の充電装置の数で除算することにより、前記電力供給源から受け取られることになる電流量及び前記第1の電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定するようプログラムされている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサが更に、前記複数の電力貯蔵装置のうちの1つの電力貯蔵装置に電流を供給している及び電流の供給をリクエストしているうちの少なくとも1つであるの数を決定するようにプログラムされている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記電流量が所定の最小電流閾値と等しいか又はそれよりも大きい場合に、前記電力供給源から受け取る電流及び前記電力貯蔵装置に供給する電流のうちの少なくとも1つである前記電流の量を可能にするようにプログラムされている、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサが更に、前記少なくとも1つの他の充電装置に第1のリクエストを送信して、前記少なくとも1つの他の充電装置が供給、受け取り、予想される受け取り、及び予想される供給のうちの少なくとも1つを行う電流の量を決定するようプログラムされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの他の充電装置が、前記第1の充電装置に第2のリクエストを送信するようプログラムされたプロセッサを備え、前記第1の充電装置のプロセッサは、前記第1のリクエストに応答してデータの受け取りを待機している間に前記第1の充電装置が前記第2のリクエストを受け取ったときに生じる衝突を検出するよう更にプログラムされている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサが更に、配電装置の電流分配限度から前記少なくとも1つの他の充電装置が供給、受け取り、予想される受け取り、及び予想される供給のうちの少なくとも1つを行う電流量を差し引いたものに等しくなるように、前記電力供給源から受け取る及び前記第1の電力貯蔵装置に供給するうちの少なくとも1つを行う初期電流量を決定するようプログラムされている、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
充電装置であって、
電力供給源から電流を受け取ること及び電力貯蔵装置に電流を供給することを選択的に可能にするよう構成された電流制御装置と、
少なくとも1つの他の充電装置に結合してネットワークを形成するよう構成されたネットワークインタフェースと、
前記電流制御装置に結合されたプロセッサと、
を備え、前記プロセッサが、
前記ネットワーク内の充電装置の数に応じて、前記電力供給源から受け取られることになる電流量及び前記電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定し、
前記電力供給源から受け取る電流の量及び前記電力貯蔵装置に供給する電流の量うちの少なくとも1つを可能にするよう前記電流制御装置を制御する、
ようにプログラムされている、充電装置。
【請求項11】
前記充電装置が配電装置に結合されており、前記配電装置から電流を受け取り、該受け取った電流の少なくとも一部を前記電力貯蔵装置に供給するよう構成されている、請求項10に記載の充電装置。
【請求項12】
前記プロセッサが更に、前記配電装置の電流分配限度を前記ネットワーク内の前記充電装置の数で除算することにより、前記電力供給源から受け取られることになる電流量及び前記電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定するようプログラムされている、請求項11に記載の充電装置。
【請求項13】
前記プロセッサが更に、電流の供給、電流の受け取り、予想される電流の受け取り、及び予想される電流の供給のうちの少なくとも1つを行う前記ネットワーク内の充電装置の数である前記充電装置の数を決定するようにプログラムされている、請求項12に記載の充電装置。
【請求項14】
前記プロセッサが更に、前記少なくとも1つの他の充電装置にリクエストを送信し、前記少なくとも1つの他の充電装置が供給、受け取り、予想される受け取り、及び予想される供給のうちの少なくとも1つを行う電流の量を決定するようプログラムされている、請求項10に記載の充電装置。
【請求項15】
前記プロセッサが更に、前記少なくとも1つの他の充電装置が供給、受け取り、予想される受け取り、及び予想される供給のうちの少なくとも1つを行う前記電流の量に基づいて、前記電力供給源から受け取る及び前記電力貯蔵装置に供給するうちの少なくとも1つを行う初期電流を決定するようプログラムされている、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
電力貯蔵装置に電流を供給する方法であって、
ネットワーク内の複数の充電装置の数を決定する段階を含み、
前記複数の充電装置の第1の充電装置が、電力供給源から電流を受け取り、前記電力貯蔵装置に電流を供給するよう構成された電流制御装置を含み、
前記方法が更に、
前記ネットワーク内の前記充電装置の数に応じて、前記第1の充電装置により前記電力供給源から受け取られることになる電流量及び前記電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定する段階と、
前記電力供給源から受け取る電流の量及び前記電力貯蔵装置に供給する電流の量のうちの少なくとも1つを可能にするよう前記電流制御装置を制御する段階と、
を含む、方法。
【請求項17】
前記第1の充電装置により前記電力供給源から受け取られることになる電流量及び前記電力貯蔵装置に供給されることになる電流量のうちの少なくとも1つを決定する段階が、配電装置の電流分配限度を前記ネットワーク内の前記充電装置の数で除算することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ネットワーク内の複数の充電装置の数を決定する前記段階が、電力貯蔵装置に対する電流の供給、電流の受け取り、予想される電流の受け取り、及び予想される電流の供給のうちの少なくとも1つを行うネットワーク内の複数の充電装置の数を決定することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の充電装置にリクエストを送信し、各充電装置が電流の供給、受け取り、予想される受け取り、及び予想される供給のうちの少なくとも1つを行う電流の量を決定する段階を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の充電装置の各充電装置が供給、受け取り、予想される受け取り、及び予想される供給のうちの少なくとも1つを行う前記電流の量に基づいて、前記電力供給源から受け取る及び前記電力貯蔵装置に供給するうちの少なくとも1つを行う初期電流を決定する段階を更に含む、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−90570(P2013−90570A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−231448(P2012−231448)
【出願日】平成24年10月19日(2012.10.19)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】