説明

電力貯蔵装置を充電するシステム、充電装置、および方法

【課題】専用のマスタ装置を必要としない複数の電力貯蔵装置への電流の供給用のシステム、装置、および方法の提供。
【解決手段】第1の充電装置と、第1の充電装置に結合されてネットワークを形成する第2の充電装置とを含む。第1の充電装置はプロセッサを含み、プロセッサは、前記第1の充電装置がネットワーク・トークンを保有するか否かを判定することと、そうである場合には、前記第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータおよび第1の優先度、前記第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータおよび第2の優先度を決定することと、電源供給から受け取るべきまたは第1の電力貯蔵装置に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、決定された第1および第2の充電パラメータと第1および第2の優先度とに基づいて決定することと、を行なうようにプログラムされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は一般的に、充電装置に関し、より詳細には、電力貯蔵装置に電流を供給するシステム、充電装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気車両および/またはハイブリッド電気車両が人気を博しており、そのためこれに付随して、このような車両への電気エネルギーの供給を管理する必要性が生じ、増している。加えて、このような車両の利用が増加することによって、安全で効率的な充電装置またはステーションを設ける必要が生じている。
【0003】
少なくとも一部の既知の充電ステーションには、電気車両に取り外し可能に結合され得る電源ケーブルまたは他の導体が備わっている。充電ステーションは、電力を電気事業配電ネットワークまたは別の電力源から受け取り、電力を電気車両に電源ケーブルを通して供給する。
【0004】
少なくとも一部の電気事業配電ネットワークでは、複数の充電装置が電力を共通の配電コンポーネント(たとえば変圧器)から受け取る。しかし、各充電装置が同時に動作して充電電流を電気車両に供給すると、配電コンポーネントに供給される電流が、コンポーネントの定格電流制限を超える場合がある。このような状況では、配電コンポーネントは損傷を受ける場合があり、および/または回路遮断器または別の保護装置が作動して、配電コンポーネントに結合されたすべての充電装置への電力を無効にする場合がある。
【0005】
少なくとも一部の既知の電気車両(EV)充電ステーションまたは他の電気車両用供給機器(EVSE)では、専用のマスタ・コントロールを用いて、EVSEのグループからの電流流れを管理している。EVSEのグループは、同じ電源供給(たとえば公益事業配電ネットワーク)に接続され、同じ過電流保護(たとえば主遮断器)によって保護されている。
【0006】
このような従来のマスタ・コントローラまたは装置を通常用いて、EVSEが接続されている電源供給に基づいてEV充電器またはEVSEが車両に供給することができる最大電流量を、モニタおよび制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許7,135,956第号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のいくつかの電気事業配電ネットワークが複数のEVSE充電器に接続されている場合、特に、これらのEVSE充電器が充電電流をその最大定格またはその付近で供給する働きをしている場合には、ネットワークはすべての充電器をサポートすることはできない。たとえば、EVSE充電器のグループが配電ネットワークに対する所定の電流制限を超えると、ネットワーク内の回路保護装置がトリップまたは開いてEVSE充電器への電流フローを停止し、その結果、車両への充電が行なわれなくなる場合がある。
【0009】
さらに、従来のEVSE充電ネットワークが、電流を配電ネットワークから選択的に引き出すこと、またはEVSE充電器またはユーザに割り当てられた相対的優先度に少なくとも部分的に基づいて充電電流を貯蔵装置に供給することが、求められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態には、専用のマスタ装置を必要としない複数の電力貯蔵装置への電流の供給用のシステム、装置、および方法が含まれる。
【0011】
一態様においては、電源供給から複数の電力貯蔵装置への電流の供給用のシステムが開示される。システムは、電流を電源供給から受け取るように構成され、電流を複数の電力貯蔵装置のうちの第1の電力貯蔵装置に供給するように構成された第1の充電装置を含む。第1の充電装置は、前記第1の充電装置に結合された電流制御装置であって、電流を電源供給から受け取るかまたは第1の電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を選択的に可能にするように構成された電流制御装置と、少なくとも1つの第1の充電装置に結合されてネットワークを形成する第2の充電装置であって、電流を電源供給から受け取るように構成され、電流を複数の電力貯蔵装置のうちの第2の電力貯蔵装置に供給するように構成された第2の充電装置と、を含む。第1の充電装置は第1のプロセッサを含み、第1のプロセッサは、第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータおよび第1の優先度と、第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータおよび第2の優先度とを決定するようにプログラムされている。第1のプロセッサはさらに、電源供給から受け取るべきまたは第1の電力貯蔵装置に供給すべき少なくとも一方の第2の電流量を、決定された第1および第2の充電パラメータと第1および第2の優先度とに少なくとも部分的に基づいて決定することと、決定された第2の電流量を前記第1の充電装置が受け取るかまたは第1の電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、を行なうように構成されている。
【0012】
別の態様においては、電力貯蔵装置を充電するための充電装置が開示される。充電装置は、電流を電源供給から受け取るかまたは電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を選択的に可能にするように構成された電流制御装置と、少なくとも1つの第2の充電装置に結合してネットワークを形成するように構成されたネットワーク・インターフェースと、を含む。充電装置はまた、電流制御装置に結合されたプロセッサを含む。プロセッサは、第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータおよび第1の優先度を決定することと、第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータおよび第2の優先度を決定することと、を行なうようにプログラムされている。プロセッサはさらに、電源供給から受け取るべきまたは第1の電力貯蔵装置に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、決定された第1および前記第2の充電パラメータと第1および第2の優先度とに少なくとも部分的に基づいて決定することと、決定された第2の電流量を前記第1の充電装置が受け取るかまたは電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、を行なうようにプログラムされている。
【0013】
さらに別の態様においては、電力貯蔵装置に電流を供給する方法が開示される。本方法は、少なくとも第1の充電装置および第2の充電装置をネットワーク内に構成することであって、第1の充電装置は、電流を電源供給から受け取るかまたは電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を選択的に可能にするように構成された電流制御装置を含む、構成することを含んでいる。本方法はまた、前記第1の充電装置がネットワーク・トークンを保有するか否かを判定することと、そうである場合には、第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータおよび第1の優先度を決定することと、第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータおよび第2の優先度を決定することと、を含んでいる。本方法はさらに、電源供給から受け取るべきまたは第1の電力貯蔵装置に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、決定された第1および前記第2の充電パラメータと前記第1および第2の優先度とに少なくとも部分的に基づいて決定することと、決定された第2の電流量を第1の充電装置が受け取るかまたは第1の電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、を含んでいる。
【0014】
次に添付図面について簡単に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電気車両を充電するための典型的なシステムのブロック図である。
【図2】図1に示すシステムとともに用いても良い典型的な充電装置のブロック図である。
【図3】図1に示すシステムとともに用いても良い複数の電気車両を充電するための典型的な充電システムのブロック図である。
【図4】図2に示す充電装置とともに用いても良い電力貯蔵装置に電流を供給する典型的な方法のフロー図である。
【図5】図2に示す充電装置とともに用いても良い電力貯蔵装置に電流を供給する典型的な方法のフロー図である。
【図6】図2に示す充電装置とともに用いても良い電力貯蔵装置に電流を供給する典型的な方法のフロー図である。
【図7】図2に示す充電装置とともに用いても良い電力貯蔵装置に電流を供給する典型的な方法のフロー図である。
【図8】図2に示す充電装置とともに用いても良い電力貯蔵装置に電流を供給する典型的な方法のフロー図である。
【図9】図2に示す充電装置とともに用いても良い電力貯蔵装置に電流を供給する典型的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
いくつかの実施形態においては、用語「電気車両」は一般的に、1または複数の電動モータを含む車両を指す。モータに電力供給するために用いられるエネルギーは、種々の供給源(たとえば、限定することなく、車載の充電池および/または車載の燃料電池)に由来しても良い。一実施形態においては、電気車両はハイブリッド電気車両である。ハイブリッド電気車両は、たとえばブレーキングによって発生したエネルギーを取り込んで貯蔵する。ハイブリッド電気車両は、アイドリング時には電源(たとえば、電池)に貯蔵されたエネルギーを用いて動作を続け、燃料を節約する。ハイブリッド電気車両の中には、電源受け口(たとえば、電源コンセント)にプラグ接続することによって電池を再充電することができるものがある。したがって、用語「電気車両」は、本明細書で用いる場合、ハイブリッド電気車両または任意の他の車両であって、電気エネルギーをたとえば電力網を介して供給し得るものを指しても良い。
【0017】
図1に、電気車両102への充電または電力供給用の典型的なシステム100を例示する。典型的な実施形態においては、システム100は、電気車両102に結合された充電装置104を含んでいる。一実施形態においては、電気車両102は、少なくとも1つの電力貯蔵装置106(たとえば、電池および/または任意の他の貯蔵装置)を含み、これはモータ108に結合されている。典型的な実施形態においては、電気車両102はまた、電力貯蔵装置106に結合された車両コントローラ110を含んでいる。
【0018】
典型的な実施形態においては、充電装置104は、電力貯蔵装置106および車両コントローラ110に、少なくとも1つの電力線管112によって取り外し可能に結合されている。あるいは、充電装置104を電力貯蔵装置106および/もしくは車両コントローラ110に任意の他の導管によって結合しても良く、ならびに/または充電装置104を車両コントローラ110に無線データ・リンク(図示せず)によって結合しても良い。典型的な実施形態においては、電力線管112は、電気車両102内の電力貯蔵装置106および/または任意の他の構成部品に電力を供給するための少なくとも1つの導体(図示せず)と、電気車両102内の車両コントローラ110および/または任意の他の構成部品にデータを送信しそこからデータを受信するための少なくとも1つの導体(図示せず)と、を含んでいる。あるいは、電力線管112には、電力および/もしくはデータを送信および/もしくは受信する単一の導体、またはシステム100が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の数の導体が含まれていても良い。典型的な実施形態においては、充電装置104は電力源114に結合されている。電力源114はたとえば、電気事業会社の電力網、発電機、電池、および/または任意の他の装置またはシステムであって、電力を充電装置104に供給するものである。
【0019】
典型的な実施形態においては、充電装置104は、少なくとも1つのサーバ116にネットワークを通して結合されている。ネットワークはたとえば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、および/または任意の他のネットワークまたはデータ接続部であって、充電装置104が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。。
【0020】
サーバ116は、典型的な実施形態においては、充電装置104との通信を、たとえば信号を充電装置104に送信することによって行なって、たとえば支払いおよび/もしくは電力貯蔵装置106への電力供給を許可し、顧客情報にアクセスし、ならびに/またはシステム100が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の機能を行なう。
【0021】
典型的な実施形態においては、サーバ116および車両コントローラ110はそれぞれ、少なくとも1つのプロセッサおよび少なくとも1つのメモリ装置を含んでいても良い。プロセッサはそれぞれ、任意の好適なプログラマブル回路を含んでいる。プログラマブル回路としては、1または複数のシステムおよびマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、および任意の他の回路であって、本明細書で説明する機能の実行を可能にするものを挙げても良い。前述の例は単に典型であり、したがって、用語「プロセッサ」の定義および/または意味を限定することは決して意図されていない。メモリ装置はそれぞれ、コンピュータ読取可能媒体を含んでいる。コンピュータ読取可能媒体は、たとえば、限定することなく、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、ディスケット、フラッシュ・ドライブ、コンパクト・ディスク、デジタル・ビデオ・ディスク、および/または任意の好適なメモリ装置であって、プロセッサが命令および/またはデータを記憶し、取り込み、および/または実行することを可能にするものである。
【0022】
動作中に、典型的な実施形態においては、ユーザは、車両の電力貯蔵装置106を充電装置104に、電力線管112を用いて結合する。一実施形態においては、電力線管112は、一端にコネクタを有するケーブルであり、このコネクタは、充電装置104の対応するコネクタと取り外し可能および電気的に結合する。
【0023】
ユーザは、充電装置104のユーザ・インターフェース装置(図1に示さず)にアクセスして、情報たとえば支払い情報を入力しても良く、および/または電力貯蔵装置106への電源供給を開始しても良い。充電装置104は、サーバ116と通信して、たとえば、ユーザを認証し、支払情報を処理し、および/または電源供給を承認または許可するように構成されている。充電装置104が、サーバ116から、電力貯蔵装置106への電力供給に対する承認または許可を示す信号を受け取ると、充電装置104は電力を電力源114から受け取り、電力を電力貯蔵装置106に電力線管112を通して供給する。充電装置104は、車両コントローラ110との無線通信を、電力線管112を通して、および/または任意の他の導管を通して行なって、電力貯蔵装置106への電力の供給を制御および/またはモニタする。たとえば、車両コントローラ110から充電装置104に送信される信号は、電力貯蔵装置106の充電レベルならびに/または充電装置104が供給すべき所望の電力量および/もしくはレート(たとえば最大電流レベル)を示すものである。加えて、充電装置104から車両コントローラ110に送信される信号は、電力貯蔵装置106に供給されている電力の量および/またはレートを示すものである。それに加えてまたはその代わりに、充電装置104および/または車両コントローラ110は、システム100が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の信号またはメッセージを送信および/または受信しても良い。電力貯蔵装置106が所望のレベルまで充電されたら、充電装置104は電力貯蔵装置106への電力供給を中止し、ユーザは電力線管112を電力貯蔵装置106から外しても良い。
【0024】
図2は、システム100(図1に示す)とともに用いても良い典型的な充電装置104のブロック図である。典型的な実施形態においては、充電装置104はコントローラ200を含み、コントローラ200はプロセッサ202およびメモリ装置204を含んでいる。本明細書においてより十分に説明するように、コントローラ200は、ネットワーク・インターフェース206と、ディスプレイ208と、ユーザ・インターフェース装置210と、メーター212と、電流制御装置214とに結合されている。
【0025】
プロセッサ202は、任意の好適なプログラマブル回路を含んでいる。プログラマブル回路としては、1または複数のシステムおよびマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、および任意の他の回路であって、本明細書で説明した機能の実行を可能にするものを挙げても良い。前述の例は単に典型であり、したがって、用語「プロセッサ」の定義および/または意味を限定することは決して意図されていない。メモリ装置204は、非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含んでいる。非一時的なコンピュータ読取可能媒体はたとえば、限定することなく、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、ディスケット、フラッシュ・ドライブ、コンパクト・ディスク、デジタル・ビデオ・ディスク、および/または任意の好適な装置であって、プロセッサ202が命令および/またはデータを記憶し、取り込み、および/または実行することを可能にするものである。
【0026】
ネットワーク・インターフェース206は、典型的な実施形態においては、コントローラ200と遠隔装置またはシステムとの間でデータを送受信する。典型的な実施形態においては、ネットワーク・インターフェース206は、少なくとも1つの他の充電装置104に通信可能に結合されていて、充電装置104が互いとの間でデータを送受信するようになっている。典型的な実施形態においては、ネットワーク・インターフェース206は、少なくとも1つの他の充電装置104のネットワーク・インターフェース206に、任意の好適なデータ線管を用いて結合されている。データ線管はたとえば、イーサネット(商標)・ケーブル、推奨規格(RS)485準拠のケーブル、および/または任意の他のデータ線管であって、充電装置104が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。あるいは、ネットワーク・インターフェース206は、少なくとも1つの他の充電装置104のネットワーク・インターフェース206との無線通信を、任意の好適な無線プロトコルを用いて行なう。
【0027】
典型的な実施形態においては、ディスプレイ208には、真空蛍光ディスプレイ(VFD)および/または1または複数の発光ダイオード(LED)が含まれる。それに加えてまたはその代わりに、ディスプレイ208には、限定することなく、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)、プラズマ・ディスプレイ、および/または任意の好適な視覚的出力装置であって、グラフィック・データおよび/またはテキストをユーザに表示することができるものが含まれていても良い。典型的な実施形態においては、電力貯蔵装置106(図1に示す)の充電状態、支払情報、ユーザ認証情報、および/または任意の他の情報を、ディスプレイ208上でユーザに表示しても良い。
【0028】
ユーザ・インターフェース装置210には、限定することなく、次のものが含まれる。キーボード、キーパッド、タッチ・センサー式スクリーン、スクロール・ホイール、ポインティング・デバイス、バーコード読み取り機、磁気カード読み取り機、無線周波数識別(RFID)カード読み取り機、音声認識ソフトウェアを用いたオーディオ入力デバイス、および/または任意の好適な装置であって、ユーザによる充電装置104へのデータの入力および/または充電装置104からのデータの取り込みを可能にするものである。典型的な実施形態においては、ユーザは、ユーザ・インターフェース装置210を動作させて、電力貯蔵装置106への電力の供給を開始および/または終了させても良い。一実施形態においては、ユーザは、ユーザ認証情報および/または支払情報を、ユーザ・インターフェース装置210を用いて入力しても良い。
【0029】
典型的な実施形態においては、電流制御装置214は電力線管112およびメーター212に結合されている。典型的な実施形態においては、電流制御装置214は接触器214であり、コントローラ200に結合されてこれによって制御される。典型的な実施形態においては、コントローラ200は、接触器214を動作させるかまたは開いて、電力線管112を通って流れる電流を中断し、電力貯蔵装置106が電力源114(図1に示す)から電気的に分離されるようにする。コントローラ200はまた、接触器214を閉じて、電流が電力線管112を通って流れることができるようにして、電力貯蔵装置106が電力源114に電気的に接続されるようにする。
【0030】
メーター212は、電力線管112およびコントローラ200に結合されており、電力源114から電力貯蔵装置106に供給される電流、電圧、および/または電力の測定および/または計算用である。メーター212は、測定された電流、電圧、および/または電力を表わすデータをコントローラ200へ送信する。
【0031】
典型的な実施形態においては、電流保護装置216が、メーター212および電力源114に結合されている。電流保護装置216は、充電装置104を電力源114(図1)から電気的に絶縁または分離することを、電力源114から受け取った電流が所定の閾値または電流制限を超えた場合に行なう。典型的な実施形態においては、電流保護装置216は回路遮断器である。あるいは、電流保護装置216は、ヒューズ、リレー、および/または任意の他の装置であって、電流保護装置216が本明細書で説明したように機能することを可能にするものであっても良い。
【0032】
典型的な実施形態においては、メモリ装置204は、対応する充電装置104の識別番号(ID)を記憶するように構成されていても良い。たとえば、IDは、メディア・アクセス制御(MAC)アドレス、インターネット・プロトコル(IP)アドレス、ユーザー割り当ての一意識別子、または任意の他の都合の良いID)であっても良い。
【0033】
典型的な実施形態においては、メモリ装置204はさらに、任意の数の充電パラメータを示すデータを記憶するように構成されている。充電パラメータには、任意の所望のパラメータが含まれていても良い。充電パラメータの例としては、限定することなく、以下のものを挙げても良い。最大所望電流レベル(たとえば、車両コントローラ110が要求する電流の量および/またはレート);最大電流設定(たとえば、充電装置104が電力貯蔵装置106に供給し得る最大電流);供給電流(たとえば、充電装置104が電力貯蔵装置106に供給する電流の量および/またはレート);電流使用量(たとえば、充電装置104が配電装置310から引き出す現時点での電流レベルまたはレート);充電時間(たとえば、充電装置104が電力貯蔵装置106を充電している時間);および充電状態(たとえば、充電装置104が現時点で電力貯蔵装置106を充電しているか否か)。一実施形態においては、メモリ装置204内の記憶された充電パラメータには、ネットワーク316内の他の充電装置104(図3)に関係するかまたはそこから受け取った充電パラメータ・データも含まれる。別の典型的な実施形態においては、メモリ装置204内の記憶された充電パラメータには、ネットワーク316に対する電流閾値(たとえば、電力源114の所定の閾値または電流分配限界)も含まれる。
【0034】
典型的な実施形態においては、メモリ装置204はさらに、充電装置104に割り当てる優先度(たとえば条件付き優先度または優先度レベル)を決定するために用いるべき充電パラメータ・データを記憶するように構成されている。条件付き優先度レベル・データを決定するために用いる充電パラメータ・データには、限定することなく、充電装置104の充電パラメータの1または複数、および/または充電装置104の場所、および/またはユーザの素性が含まれていても良い。一実施形態においては、充電装置104の優先度レベルは所定の条件またはルールに基づいて決定される。充電装置の決定された優先度または優先度レベルを、単純な高または低優先度として、または段階的優先度(たとえば、高、中、または低のうちの1つ)として、または充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の優先度レベル指定として特徴付けても良いことが考えられる。さらに、1または複数の充電装置104が、同一の優先度レベルを同時に有することが考えられる。
【0035】
一実施形態においては、充電装置104または車両102の優先度レベルは、少なくとも部分的に、対応する充電装置104の充電時間およびステータスに基づいて決定される。ネットワーク316内の充電装置104(図3)が現時点で第1の電力貯蔵装置106を充電していると判定され、充電装置104がさらに、現時点で充電時間がネットワーク内のその他の充電装置104の1または複数よりも長いと判定された場合には、充電装置104に、充電時間がより短いネットワーク316内の第2の充電装置104よりも低い優先度レベルを割り当てても良い。逆に、ネットワーク316内の充電装置104が、現時点での充電時間がネットワーク内のその他の充電装置104の1または複数よりも短いと判定された場合、その充電装置104には、充電時間がより長いネットワーク316内の第2の充電装置104よりも高い優先度を割り当てても良い。
【0036】
別の実施形態においては、充電装置104の優先度は、少なくとも部分的に、電力貯蔵装置106の決定された充電レベルに基づいて決定される。たとえば、ネットワーク316内の第1の充電装置104が充電している電力貯蔵装置106の充電レベルが、現時点で、ネットワーク316上の他の充電装置104が充電している1または複数の電力貯蔵装置106の充電レベルよりも高い場合、第1の充電装置104に割り当てる優先度を、充電レベルがより低い第2の電力貯蔵装置106を充電しているネットワーク316内の第2の充電装置104よりも低くしても良い。言い換えれば、この典型的な実施形態の場合には、電力貯蔵装置106の充電レベルが高いほど、対応する充電装置104に割り当てる優先度を低くしても良い。
【0037】
別の実施形態においては、充電装置104の優先度は、少なくとも部分的に、充電装置104の物理的場所に基づいて決定される。
【0038】
別の実施形態においては、充電装置104の優先度の決定は、少なくとも部分的に、時刻または他の任意の時間依存性の属性(たとえば日、週、月、または年)であって、充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にするものに基づいて行なわれる。
【0039】
さらに別の実施形態においては、充電装置104の優先度は、少なくとも部分的に、決定されたユーザの素性および/または決定された車両102の素性に基づいて決定される。決定されたユーザの素性は、個々のユーザおよび/またはユーザのグループ(たとえば所定の会社の従業員、緊急隊員など)または任意の他のユーザー指定であって、充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にするものに基づいても良いことが考えられる。たとえば、第1の所定のユーザが動作させる第1の充電装置104に、第2のユーザが動作させるネットワーク316内の第2の充電装置104(図3)よりも高い優先度を割り当てることを、ネットワーク316に対する所定の優先度ルールに基づいて行なっても良い。同様に、決定された車両102の素性は、個々の車両および/または車両のグループ(たとえば所定の会社が運転する車両など)または任意の他のユーザー指定であって、充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にするものに基づいても良いことも考えられる。
【0040】
動作中に、電気車両102の電力貯蔵装置106は、充電装置104に、電力線管112を用いて結合されている。一実施形態においては、ユーザは、サーバ116および/または別のシステムまたは装置から許可を得て、充電装置104が電力貯蔵装置106を充電する(すなわち、電流を供給する)ことを可能にする。本明細書においてより十分に説明するように、充電装置104は、電力貯蔵装置106に供給すべき電流の量またはレートを、所定のパラメータに基づいて決定する。たとえば、種々の実施形態においては、所定のパラメータとしては、メモリ204内の記憶された充電パラメータを挙げても良い。たとえば、限定することなく、ネットワーク内の充電装置104の数、ネットワーク316内の充電装置104の全電流使用量、ネットワーク316上の1または複数の充電装置104の供給電流および/または電流使用量、ネットワーク316に結合された1または複数の電力貯蔵装置106の所望最大電流レベル、充電装置104が結合された配電装置114の電流分配限界、またはネットワーク316上の1または複数の充電装置104の条件付き優先度などである。
【0041】
図3は、複数の電気車両102の充電を、たとえば各電気車両102の電力貯蔵装置106(両方とも図2に示す)の充電によって行なうために用いても良い典型的な充電システム300のブロック図である。典型的な実施形態においては、充電システム300は、複数の充電装置104、たとえば第1の充電装置302、第2の充電装置304、第3の充電装置306、および第4の充電装置308を含んでいる。図3に例示するのは4つの充電装置104であるが、充電システム300は、必要に応じて任意の数の充電装置104を含んでいても良い。
【0042】
典型的な実施形態においては、充電装置104は、共通の配電装置310に、対応する電力線管312を通して結合されている。典型的な実施形態においては、配電装置310は変圧器310であり、電力源114から受け取った配電電圧を調整して、充電装置104とともに用いるのに適した電圧にする。あるいは、配電装置310は、充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の装置であっても良い。典型的な実施形態においては、配電装置310は、各充電装置104への電流の分配を、分配された電流が配電装置310の電流分配限界に達するまで行なう。たとえば、配電装置310は、所定の電流量を分配するようにデザインまたは「定格化」されていても良い。したがって、電流分配限界を、所定の電流量に設定しても良いしまたは所定の量を下回る電流レベルに設定しても良い。本明細書においてより十分に説明するように、一実施形態においては、各充電装置104は、配電装置310から引き出す電流の量またはレートを、所定のパラメータに基づいて決定しても良い。たとえば、充電装置104が配電装置310から引き出す電流の量またはレートを、種々の実施形態において、電流分配限界、他の充電装置104から引き出されている電流量、および/またはネットワーク内の充電装置104の数の関数として決定しても良い。あるいは、充電装置104が複数の配電装置310に結合されていて、各充電装置104は、電力貯蔵装置106に供給すべき電流量の決定を、所定のパラメータに基づいて、たとえば、配電装置310の電流分配限界、他の充電装置104から引き出される電流量、および/または1もしくは複数のネットワーク内の充電装置104の数の関数として行なう。
【0043】
充電装置104は、典型的な実施形態においては、データ・バス314を経由してデータ通信状態で互いに結合されている。より具体的には、充電装置104は、データ・バス314に、対応するネットワーク・インターフェース206(図2)を経由して結合されている。典型的な実施形態においては、データ・バス314には少なくとも1つのデータ線管(図示せず)が含まれている、たとえばイーサネット(商標)・ケーブル、推奨規格(RS)485準拠のケーブル、および/または任意の他のデータ線管であって、データ・バス314が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。あるいは、充電装置104は、無線ネットワークによってデータ通信状態で互いに結合されている。典型的な実施形態においては、充電装置104および/またはデータ・バス314は、ピア・トゥ・ピア・タイプのネットワーク316を形成している。ピア・トゥ・ピア・タイプのネットワーク316は、各充電装置104が、マスタ・コントローラを必要とせずに、ネットワーク316に結合された他の充電装置104とデータ交換することを可能にするものである。あるいは、充電装置104および/またはデータ・バス314は、充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他のネットワークを形成しても良い。図3には、リング・トポロジを有するトークン・リング・タイプの通信ネットワーク316を示しているが、任意の所望のネットワーク・トポロジを用いても良いことが意図されている。たとえば、リングとして、ハブ、スター、メッシュ、ツリーを伴うもの、または任意の他のトポロジであって、本明細書で説明した機能を実行することができるものである。
【0044】
図2および3を参照して、典型的な実施形態においては、ネットワーク316内の各充電装置104のメモリ装置204はまた、ネットワーク316内の残りの充電装置104の識別番号(ID)を受け取って記憶するように構成されている。典型的な実施形態においては、各充電装置104は、少なくとも1つの要求を他の各充電装置104に送信して、他の各充電装置104の識別番号(ID)に関するデータを受け取る。動作中に、ネットワーク316内の各充電装置104は、その対応するメモリ装置204内に記憶されたIDを、ネットワーク316内の残りの各充電装置104に通信しても良い。
【0045】
あるいは、各充電装置は、識別番号(ID)に関するデータを別の供給源から受け取っても良い。たとえば遠隔コンピュータ(図示せず)から、ネットワーク316に結合された充電装置104の下位集合から、および/または充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の供給源からである。
【0046】
一実施形態においては、動作中に、ネットワーク・トークン331の制御が決定される。一実施形態においては、競合手順が開始される。第1の充電装置302が、第2の充電装置304および任意の他の充電装置306、308とネットワーク316上で交渉して、ネットワーク316の制御を図る。たとえば、最も高いIDを伴う充電装置104が現時点でのアクティブな装置として指定され、一方で、残りの充電装置は待機状態装置として指定される。典型的な実施形態においては、現時点でのアクティブな装置として指定された充電装置104によって、ネットワーク・トークン331が作成される。別の実施形態においては、トークン331が作成されて、充電装置104に現時点で与えられ、この充電装置104が次にアクティブな装置として指定される。一実施形態においては、ネットワーク・トークン331を現時点で保有している充電装置104が、現時点でのアクティブな装置として指定され、一方で、残りの充電装置104は、現時点での待機状態装置として指定される。
【0047】
所定の時間後、ネットワーク・トークン331が次に、現時点でのアクティブな装置として指定された充電装置104から、ネットワーク316内の次の充電装置104に、所定のパラメータに基づいて送られる。典型的な実施形態においては、次の充電装置104は、現時点でのアクティブな装置の次に低いIDを有する充電装置である。トークン331を受け取ったらすぐに、トークン331を受け取った次の充電装置104は次に、現時点でのアクティブな装置として指定され、残りの充電装置104は現時点での待機状態装置として指定される。トークン331は、同様にしてネットワーク316内の各充電装置104に順に送られ続ける。なお、図3では充電装置302がネットワーク・トークン331を保有していると示しているが、当然のことながら、動作時にはおよび本明細書で説明したように、ネットワーク・トークンは、充電装置104のどの1つが保有しても良く、またどの時点においても1つの充電装置104のみが保有しているようにしても良い。
【0048】
一実施形態においては、各充電装置104は、充電パラメータ・データ要求をネットワーク316上の残りの充電装置104に、充電装置104がネットワーク・トークン331を保有している場合にのみ送信するように、構成されている。このようにして、ネットワーク316上でデータ衝突が起こることを回避することができる。一実施形態においては、ネットワーク・トークン331を保有している場合には、現時点でのアクティブな装置104として指定された充電装置は、ネットワーク316上の残りの充電装置104からの充電パラメータ・データを要求することができる。またネットワーク・トークン331を保有している場合には、充電装置104は任意の所定のパラメータを変えることができる。たとえば最大電流設定(たとえば、充電装置104が電力貯蔵装置106に供給し得る最大電流)または充電装置104の現時点での電流使用量(たとえば、充電装置104が配電装置310から引き出す現時点での電流レベルまたはレート)である。
【0049】
本明細書においてより十分に説明するように、典型的な実施形態においては、第1の充電装置302のコントローラ200は、装置302がネットワーク・トークン331を保有しているか否かを判定するように構成されている。ネットワーク・トークン331を保有していると判定されると、第1の充電装置302のコントローラ200は、少なくとも1つの要求を少なくとも第2の充電装置304に送信して、少なくとも第1の充電パラメータを受け取る。これは、たとえば、限定することなく、少なくとも第2の充電装置302の供給電流、予想される供給電流、電流使用量、予想される電流使用量、および優先度レベルに関するデータなどである。本明細書で用いる場合、用語「供給電流」は一般的に、充電装置104が供給するかまたは供給が予想される電流の量またはレートを指す。本明細書で用いる場合、用語「電流使用量」は一般的に、少なくとも1つの充電装置104が配電装置310から引き出すかまたは引き出しが予想される電流の量またはレートを指す。
【0050】
一実施形態においては、各充電装置104のコントローラ200は、別の充電装置104の充電パラメータに対する要求の送信を、充電パラメータに対する要求を行なう充電装置104がネットワーク・トークン331を保有する場合にのみ可能とするように、構成されている。各充電装置104は、充電パラメータに対する要求を第1の充電装置302から受け取ると、充電パラメータ・データを第1の充電装置302に送信することによって応答する。一実施形態においては、電流を供給しているかまたは電流を供給することになっている充電装置104のみが充電パラメータ・データ要求に応答する。別の実施形態においては、電流を配電装置310から受け取っているかまたは受け取ることになっている充電装置104のみが充電パラメータ・データ要求に応答する。第1の充電装置302は、充電パラメータ・データをネットワーク316内の他の各充電装置104から受け取って511b、データをメモリ204内に記憶する。
【0051】
あるいは、各充電装置104は、充電パラメータ・データ(たとえば供給電流または電流使用量)を別の供給源から受け取っても良い。たとえば、遠隔コンピュータ(図示せず)から、ネットワーク316に結合された充電装置104の下位集合から、および/または充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の供給源からである。
【0052】
動作時には、ネットワーク316上の各充電装置104のコントローラ200は、現時点でのその充電パラメータ(たとえば、電流使用量、供給電流、最大電流レベル、最大電流設定、および優先度レベルなど)を決定する。またアクティブな充電装置104は、残りの充電装置104の所定の充電パラメータ(たとえば、電流使用量、供給電流、最大電流レベル、最大電流設定、および優先度レベルなど)も決定する。アクティブな充電装置104は、ネットワーク316上の残りの充電装置104の充電パラメータ・データに対する要求を送信する。アクティブな充電装置104はその後、ネットワーク316上の残りの充電装置104の充電パラメータおよび優先度データを受け取り、受け取った充電パラメータおよび優先度データをメモリ204内に記憶しても良い。
【0053】
またアクティブな充電装置302は、ネットワーク充電パラメータ・データ(たとえば、限定することなく、ネットワークの電流閾値、ネットワーク316に接続された充電装置の数、または任意の他の所望のパラメータ)も決定する。たとえば、一実施形態においては、アクティブな充電装置302は、ネットワーク316の電流閾値を決定し、その後、ネットワークに対する電流閾値が超えられたか否かを判定する。一実施形態においては、ネットワーク充電パラメータ・データをメモリ204内に記憶しても良い。
【0054】
一実施形態においては、現時点で指定されているアクティブな充電装置104は、その充電パラメータのいずれかを変えるべきかを、少なくとも部分的には、メモリ204内に記憶された残りの充電装置104の決定された充電パラメータおよび優先度レベルに基づいて判定する。
【0055】
一実施形態においては、第1の充電装置302(現時点で指定されているアクティブな充電装置)は、その充電パラメータのいずれか(たとえば最大電流設定)を変えるべきか否かを、決定されたかまたは割り当てられた優先度に基づいて判定する。たとえば、第1の充電装置302に、より低い優先度を割り当てることによって、第1の充電装置302を、より高い優先度が割り当てられている第2の充電装置304よりも前に、その最大電流レベルを下げるように構成しても良い。より低い優先度が割り当てられた第1の充電装置302が、その最大電流レベルを所定の最小閾値まで下げた後にのみ、より高い優先度が割り当てられた第2の充電装置304がその最大電流レベルを下げることが要求される。あるいは、システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の所定の条件付き優先度ルールを、ネットワーク316に対して用いても良い。
【0056】
したがって、少なくとも1つの電源供給310から少なくとも1つの電力貯蔵装置106に電流を供給するためのシステム100の典型的な実施形態においては、第1の充電装置302は、電流を電源供給から受け取るように構成され、また電流を複数の電力貯蔵装置のうちの第1の電力貯蔵装置106に供給するように構成されている。少なくとも1つの第2の充電装置304が前記第1の充電装置302に結合されて、ネットワーク316を形成している。第2の充電装置304は、電流を電源供給310から受け取るように構成され、電流を複数の電力貯蔵装置のうちの第2の電力貯蔵装置106に供給するように構成されている。第1の充電装置302は、第1のプロセッサ204を含んでいる。第1のプロセッサ204は、前記第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータを決定することと、第1の充電装置302がネットワーク・トークン331を保有しているか否かを判定することと、保有している場合には、第2の充電装置304に付随する第2の充電パラメータを決定することと、電源供給から受け取るべきまたは第1の電力貯蔵装置302に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、前記決定した第1および前記第2の充電パラメータに少なくとも部分的に基づいて決定することと、決定された第2の電流量を前記第1の充電装置302が受け取るかまたは第1の電力貯蔵装置106に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、を行なうようにプログラムされている。
【0057】
図4は、電力貯蔵装置たとえば電力貯蔵装置106に電流を供給するための、充電装置104(両方とも図1に示す)とともに用いても良い典型的な方法400のフロー図である。典型的な実施形態においては、方法400は、メモリ装置204内に記憶された複数の命令内で具体化され、少なくとも部分的にプロセッサ202(両方とも図2に示す)によって実行される。
【0058】
典型的な実施形態においては、充電装置104(たとえば第1の充電装置302(図3に示す))は、そこに結合された電力貯蔵装置106に電流を供給するように要求されると(たとえば、車両コントローラ110によって)、メモリ装置204を初期化する440。
【0059】
442において、IDに対する要求(以下、「ID要求」と言う)を、第1の充電装置302によって、ネットワーク(たとえばネットワーク316(図3に示す))内の少なくとも1つの他の充電装置104に送信する。一実施形態においては、第1の充電装置302は、ID要求をネットワーク316内の他の各充電装置104(たとえば第2の充電装置304、第3の充電装置306、および/または第4の充電装置308)に送信する442。
【0060】
その後、第1の充電装置302は、ネットワーク316内の残りの充電装置104の識別番号(ID)データを受け取って444、そのメモリ204内に記憶する446。たとえば、一実施形態においては、各充電装置104は、ID要求を第1の充電装置302から受け取ると、IDデータを第1の充電装置302に送信することによって応答する。第1の充電装置302は、IDデータをネットワーク316内の他の各充電装置104から受け取って444、受け取ったIDデータを記憶する446。
【0061】
一実施形態においては、充電装置104はまた、そのIDデータを、ネットワーク316内の残りの各充電装置104に送信する447。たとえば、第1の充電装置302は、そのIDデータをネットワーク316内の他の各充電装置104(たとえば第2の充電装置304、第3の充電装置306、および/または第4の充電装置308)に送信する447。
【0062】
その後、一実施形態においては、ネットワーク316内の第1の充電装置302は、ネットワーク・トークン331を作成すべきか否かを判定する448。たとえば、一実施形態においては、第1の充電装置302は、その記憶されたIDが、ネットワーク316内の残りの各充電装置104の記憶されたIDよりも大きいか否かを判定する。第1の充電装置302が、そのIDがネットワーク316内の残りの各充電装置104の記憶されたIDよりも大きいと判定した場合には448、充電装置302は、ネットワーク・トークン331を作成する450。
【0063】
448において、第1の充電装置302のIDが、ネットワーク316内の残りの充電装置104のどの記憶されたIDよりも大きくはないと判定された場合には、充電装置302は、それが現時点でネットワーク・トークン331を保有しているか否かを判定する452。452において、第1の充電装置302はネットワーク・トークン331を保有していないと判定された場合には、第1の充電装置302は、現時点での待機状態装置であると指定される453。
【0064】
450において、ネットワーク・トークン331が第1の充電装置302によって作成された場合か、または452において、第1の充電装置302がネットワーク・トークン331を保有していると判定された場合には、463において、第1の充電装置302が、現時点でのアクティブな装置であると指定される。一実施形態においては、充電装置104が、現時点でのアクティブな装置であると指定された場合(すなわち、ネットワーク・トークン331を保有している)、充電装置104は、任意の所定のパラメータ(たとえば、最大電流設定、供給電流、または電流使用量など)を変えることができる。
【0065】
図5および図6は、電力貯蔵装置たとえば電力貯蔵装置106に電流を供給するための、充電装置104(両方とも図1に示す)とともに用いても良い典型的な方法500、600のフロー図である。典型的な実施形態においては、方法500および600のいずれも、メモリ装置204内に記憶された複数の命令内で具体化され、少なくとも部分的にプロセッサ202(両方とも図2に示す)によって実行される。
【0066】
図5を参照して、一実施形態においては、充電装置104がネットワーク・トークン331を保有している場合、アクティブな充電装置104は、少なくともアクティブな充電装置の第1の充電パラメータを決定する510。たとえば、510aにおいて(図6)、決定される充電パラメータには好ましくは、アクティブな充電装置104が受け取るかまたは供給するの少なくとも一方の第1の電流量またはレートを示すデータが含まれている。一実施形態においては、510b(図6)において、決定される第1の充電パラメータにはまた、任意の他の所望のパラメータ(たとえば、最大電流設定、充電時間、充電状態、最小電流充電レベル、および優先度レベルなど)が含まれていても良い。
【0067】
その後、アクティブな充電装置104は、少なくとも残りの充電装置104の第2の充電パラメータ(たとえば、最大電流設定、電流使用量、供給電流、充電時間、充電状態、優先度レベル、または任意の他の所望の充電パラメータなど)を決定する511。一実施形態においては、アクティブな充電装置104は、メモリ204内に記憶された残りの充電装置104の充電パラメータを決定する511。
【0068】
別の実施形態において、充電装置302がネットワーク・トークン331を保有している場合には、充電装置302は残りの充電装置104の充電パラメータの決定511を、充電パラメータ・データ要求を残りの充電装置104に送信すること511a(図6)と、第2の充電パラメータ・データを残りの充電装置104から受け取ること511b(図6)とによって行なう。
【0069】
アクティブな充電装置104はまた、ネットワーク充電パラメータ・データ(たとえば、限定することなく、ネットワークの電流閾値、ネットワーク316に接続された充電装置の数、または任意の他の所望の所定のパラメータ)を決定する513。たとえば、513a(図6)において、ネットワークの電流閾値を決定し、その後、513b(図6)において、ネットワークに対する電流閾値が超えられたか否かを判定する。一実施形態においては、ネットワーク充電パラメータ・データをメモリ204内に記憶しても良い。
【0070】
その後、アクティブな充電装置104は、配電装置310から受け取るべき利用可能な電流量(以下、「利用可能な電流」)を決定する530。アクティブな充電装置104は、決定された第1、第2、およびネットワーク充電パラメータに少なくとも部分的に基づいて、利用可能な電流を決定する530。
【0071】
一実施形態においては、アクティブな充電装置104は、利用可能な電流の決定530を、決定された(510、511)充電パラメータ・データを、メモリ204内に記憶されたネットワーク316に対する電流閾値データと比較する530a(図6)ことによって行なう。典型的な実施形態においては、利用可能な電流は、配電装置310の電流分配限界から、ネットワーク316内の各充電装置104(アクティブな充電装置302以外)に供給される(または供給されると予想される)電流の合計を差し引いたものに等しい。たとえば、配電装置310の電流分配限界が約100アンペアで、3つの充電装置104(要求している第1の充電装置302以外)がそれぞれ、約30アンペアの電流を配電装置310から引き出している場合には、利用可能な電流は約10アンペアであると決定される530。
【0072】
現時点で指定されているアクティブな充電装置104は、その充電パラメータのいずれかを調整すべきか否かを判定しても良い545。たとえば、最大電流設定を、所定のパラメータ(メモリ204内に記憶された残りの充電装置104の現時点での充電パラメータ、決定されたネットワーク電流閾値、要求された電流、および利用可能な電流のうちの少なくとも1つ)に基づいて調整する必要があっても良い。545において、所定のパラメータを調整する必要があると判定された場合には、パラメータを調整して570、メモリ204内に記憶する。
【0073】
その後、第1の充電装置302が、電力貯蔵装置106の充電が完了したか否か(すなわち、電力貯蔵装置106が所望のレベルまで充電されたか否か)を判定する572。572において、電力貯蔵装置106の充電が完了したと判定された場合には、575において、指定されたアクティブな第1の充電装置302からネットワーク・トークン331が第2の充電装置に放出されて、第1の充電装置302は待機状態装置として指定される453。さらに加えて、充電が完了したら、方法500または600は終了しても良く、電力貯蔵装置106を第1の充電装置302から離しても良い。方法500または600を開始または再開することを、別の電力貯蔵装置106が第1の充電装置302に結合されたとき、および/または第1の充電装置302が、電力貯蔵装置106の充電を開始する要求を受け取って、現時点でのアクティブな装置に指定されたときに行なっても良い。
【0074】
572において、電力貯蔵装置106の充電が完了していないと判定された場合、第1の充電装置302は、電源供給装置310から引き出すかまたは第1の電力貯蔵装置106に供給するの少なくとも一方の第2の電流量の決定535を、少なくとも部分的に、決定された利用可能な電流および/または最大電流レベルに基づいて行なう。たとえば、一実施形態において、利用可能な電流が最小電流充電レベル以上である場合には、第1の充電装置302は、第2の電流量は利用可能な電流にほぼ等しいと判定する535。
【0075】
典型的な実施形態においては、最小電流充電レベルは、電力貯蔵装置106が充電装置104から受け取るようにデザインされ、および/または充電装置104が電力貯蔵装置106に供給するようにデザインされた所定の最小電流レベルである。一実施形態においては、最小電流充電レベルは約6アンペア(A)である。あるいは、最小電流充電レベルは、方法500または600が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の値であっても良い。しかし、利用可能な電流が最小電流充電レベルよりも低い場合には、充電装置104は、利用可能な電流が増加して最小電流充電レベル以上になるまで、電力貯蔵装置106には電流を供給しない。
【0076】
動作時には、第2の決定された電流には、任意の決定された値(ゼロを含む)が含まれていても良いことが考えられる。また、動作時には、充電パラメータのうちの1または複数に対して調整は必要ではないと判定される場合545があることが、さらに考えられる。充電パラメータの調整は必要ではないと判定された場合545には、575において、指定されたアクティブな第1の充電装置302からネットワーク・トークン331が第2の充電装置に放出される。
【0077】
その後、第1の充電装置302によって、決定された第2の電流が流れることが可能になる585。具体的には、一実施形態において、プロセッサ202が電流制御装置214を制御するかまたは閉じて、決定された第2の電流を第1の充電装置302が電源供給310から受け取るかまたは電力貯蔵装置106に供給するかの少なくとも一方を可能にする。その後、575において、指定されたアクティブな第1の充電装置302からネットワーク・トークン331が第2の充電装置に放出される。
【0078】
典型的な実施形態においては、第1の充電装置302は、「C」において、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2のまたは修正された電流量を決定する。一実施形態として、ネットワーク316内のすべての充電装置104が同じ優先度レベルであると判定された場合には、第2の電流量のCにおける決定を、電流分配限界をネットワーク316内の充電装置104(第1の充電装置302を含む)の数で割ることによって行なう。典型的な実施形態においては、充電装置104の数は、電流を電力貯蔵装置106に供給しているおよび/または電流を配電装置310から受け取っている充電装置104の数であると決定される。充電装置104の数は、他の充電装置104から受け取った511b応答に基づいて決定する。他の実施形態においては、第2の電流量は、Cにおいて、所定のルールの組に従うことによって決定する。他の典型的な実施形態においては、本明細書で説明し、図7、8、および9に例示した方法700、800、900のうちの1つを用いても良い。
【0079】
第1の充電装置302は、第2の電流量が流れることを、たとえば、電流制御装置214を制御するかまたは閉じることによって可能にする。第1の充電装置302は、電力貯蔵装置106の充電が完了したか否か(すなわち、電力貯蔵装置106が所望のレベルまで充電されたか否か)を判定する572。電力貯蔵装置106の充電が完了したら、電力貯蔵装置106を充電装置104から離しても良い。本方法の開始は、別の電力貯蔵装置106が第1の充電装置302に結合されたとき、および/または第1の充電装置302が、電力貯蔵装置106の充電を開始する要求を受け取ったときに行なう。
【0080】
図7、図8、および図9は、充電装置104とともに用いても良い電力貯蔵装置たとえば電力貯蔵装置106(両方とも図1に示す)に電流を供給するための典型的な方法700、800、および900のフロー図である。典型的な実施形態においては、方法700、800、および900のいずれも、メモリ装置204内に記憶された複数の命令内で具体化され、少なくとも部分的にプロセッサ202(両方とも図2に示す)によって実行される。種々の実施形態においては、方法700、800、および900のいずれも、方法400、500、および600のいずれかとともに用いても良いし、またはシステム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の他の方法とともに用いても良い。
【0081】
一実施形態においては、第1の充電装置104(たとえば、ネットワーク・トークン331を保有しているアクティブな第1の充電装置302など)が、第1の充電装置302の、ネットワーク316内の残りの充電装置104と比べた第1の優先度を決定する510b(図5)。第1の充電装置302の優先度は、ネットワーク316内の任意の残りの充電装置104と比べて、より高くても良いし、より低くても良いし、または同じであっても良い。
【0082】
図7を参照して、一実施形態において、第1の充電装置302は、第1の充電装置302の第1の優先度レベルが、少なくともネットワーク316内の第2の充電装置304と比べて最低優先度レベルを有しているか否かを判定する701a。
【0083】
701aにおいて、第1の充電装置302は最低優先度の充電装置であると判定された場合には、705aにおいて、利用可能な電流(たとえば、電流分配限界から、配電装置310から供給される全電流を差し引いたもの)が所定の最小閾値を上回るか否かが判定される。利用可能な電流が、705aにおいて、所定の最小閾値を下回っていると判定された場合には、721において、充電は止まり、電流制御装置214を充電装置302への電流フローが起きないように動作させる。利用可能な電流が、705aにおいて、所定の最小閾値を上回っていると判定された場合には、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2のまたは修正された電流量を決定する(707)。
【0084】
701aにおいて、第1の充電装置302は最低優先度の充電装置ではないと判定された場合には、701bにおいて、第1の充電装置302は現時点で最高優先度の充電装置であるか否かが判定される。第1の充電装置302は現時点で最高優先度レベルであると判定された場合701bには、705cにおいて、最大充電電流レベルが利用可能であるか否かが判定される(たとえば、車両コントローラ110が要求する電流量および/またはレート)。705cにおいて、最大充電電流レベルは利用可能ではないと判定された場合には、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2のまたは修正された電流量が、707において決定される。
【0085】
第1の充電装置はネットワーク316上で最高優先度の充電装置ではないと判定された場合701cには、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2のまたは修正された電流量が、707において決定される。
【0086】
一実施形態においては、第1の充電装置が受け取るべきまたは供給すべきの一方の第2の電流レベルを、所定のルールに従って決定しても良い707。別の実施形態においては、第1の充電装置が受け取るべきまたは供給すべきの一方の第2の電流レベルを、所定のルールに従って反復的または漸次的に決定しても良い。たとえば、図2を参照して、一実施形態においては、充電装置104に割り当てる優先度は、4つのレベルたとえば優先度レベル1(すなわち、最高優先度)から優先度レベル4(すなわち、最低優先度)までを含む段階的優先度システムから選択しても良い。一実施形態においては、第1の充電装置104が最高優先度(すなわち、優先度レベル1)でもなく最低優先度(すなわち、優先度レベル4)でもないと判定された場合701a、701b、第2の電流レベルを次のようにして決定705bしても良い。最初に、増分またはステップ電流レベルを決定し、続いて、各増分優先度レベル(たとえば、2、3)における各充電装置104に対して、決定されたステップ電流に対応する量だけ増加させて、第2の決定された電流とすることを可能にすることによってである。
【0087】
たとえば、一実施形態においては、第1の充電装置302が、最高優先度の充電装置でも最低優先度の充電装置でもないと判定された場合705a、705b、決定されるステップ電流は、次のようにして決定しても良い。最小の利用可能な電流閾値を最大の利用可能な電流から差し引き、その後に、差をネットワーク316内の現時点で最高でも最低優先度でもないすべての動作中の充電器104の数よりも1大きい値に等しい数(すなわち、この例では3)で割ることによってである。その後、別の充電装置304が、最高優先度(すなわち、優先度レベル1)でも最低優先度(すなわち、優先度レベル4)でもないと判定されるが705a、705b、充電装置306よりも高い優先度レベルであると判定された場合には、充電装置304に対する第2の電流レベルは、決定されたステップ電流を2倍にすることによって決定しても良い。
【0088】
たとえば、別の典型的な非限定の実施形態においては、ネットワーク316は、4つの充電装置302、304、306、および308を含んでいても良く、充電装置は、対応する決定された優先度レベルが、それぞれ、1(最も高い)、2、3、および4(最も低い)のうちの1つである。たとえば、優先度レベル1の充電装置302に対する充電パラメータが、以下のように決定された場合(すなわち、最小の利用可能な電流は5アンペア(A)、ネットワーク316に対する最大の利用可能な電流は75アンペア、最小充電電流は5アンペア、および最大充電電流は約30アンペアである)、充電装置302については、最高優先度の装置として、その第2の電流は約30アンペアであると決定される705c。逆に、優先度レベル4の充電装置308については、最低優先度の装置として、その後に、その第2の電流は約5アンペアであると決定される705a。その結果、この例では、約40アンペアが、残りの2つの充電装置304、305に対してまだ利用可能である。充電装置304(優先度レベル2)に対しては、その第2の電流を、その後に、前述したようにステップ電流を決定することによって決定しても良い。この例におけるステップ電流は、(30A−6A)/(2+1)=8Aと決定しても良い。したがって、充電装置304については、第2の電流は8アンペアであると決定され、その後に、優先度レベル3の充電装置306については、第2の電流は(8A+8A)=16であると決定される。この例では、第2の決定された電流は、まだ16アンペアを、ネットワーク316に対する予備電流容量内に残している。
【0089】
一実施形態においては、ネットワーク316に対する予備電流容量を用いて、より高優先度の充電装置104の第2の決定された電流を、その充電装置104に対する最大電流まで増加させても良い。別の実施形態においては、このような漸次的ステップ電流配分によって実現される決定された第2の電流が、ネットワーク316に対する最大の利用可能な電流を超えるであろう場合には、その後に、任意のより低い優先度の充電器302、304に対する第2の決定された電流を、たとえば所定の最小電流まで下げても良い。
【0090】
前述の例は単に典型であり、したがって、少なくとも部分的に充電装置の優先度に基づいて第2の電流量またはレートを決定することを、決して限定することは意図されていない。あるいは、第1の充電装置が受け取るべきまたは供給すべきの一方の第2の電流レベルを、充電システム300が本明細書で説明したように機能することを可能にする任意の数の所定のルールに従って決定しても良い。
【0091】
一実施形態においては、アクティブな充電装置302は、第2の電流量の決定707を、許容電流レベルを車両コントローラ110(図1)と交渉することによって行なう。たとえば、第2の電流レベルは、所定の最小電流レベルから所定の最大電流レベルに及ぶ電流レベルの範囲から選択しても良い。別の実施形態においては、第2の電流レベルは、所定の最小電流レベルから所定の最大電流レベルに及ぶ許容電流レベルの範囲、充電装置104の優先順位(最低優先度の充電装置104から最高優先度の充電装置104まで)に対応する電流レベルの範囲から選択される。
【0092】
その後、第1の充電装置302によって、705bで決定した第2の電流が流れることが可能になる711a。具体的には、一実施形態において、プロセッサ202が電流制御装置214を制御するかまたは閉じて、決定された第2の電流を第1の充電装置302が電源供給310から受け取るかまたは電力貯蔵装置106に供給することの少なくとも一方が可能になる。同様に、一実施形態においては、最大充電電流が利用可能であると705cにおいて判定された場合には、第1の充電装置302によって、705bで決定した最大充電電流が流れることが、711bにおいて可能になる。
【0093】
図8を参照して、別の実施形態においては、第1の充電装置302の優先度が第2の充電装置304よりも低い場合には、第1の充電装置302はその最大電流レベルを下げることを、第2の充電装置304がその最大電流レベルを下げる必要があり得る前に行なう必要がある。ネットワーク316上の低優先度のすべての充電装置104がその最大電流レベルを所定の最小レベルまで下げたらすぐに、ネットワーク316上のより高い優先度の充電装置104が次に、その記憶された充電パラメータを調整し、対応する充電装置104が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも1一方のより低い第2の電流を決定する必要があっても良い。したがって、少なくともネットワーク316上のすべての充電装置104における最小充電電流レベルを、ネットワーク316の所定の電流閾値が超えられない限り、維持しても良い。超えられた場合には、低優先度を有する充電装置104は、対応する電力貯蔵装置106の充電を、少なくとも最小の所定の電流が利用可能になるまで止める必要がある。
【0094】
一実施形態においては、第1の充電装置104(たとえば、ネットワーク・トークン331を保有しているアクティブな第1の充電装置302など)が、第1の充電装置302の、ネットワーク316内の残りの充電装置104と比べた第1の優先度を決定する510b(図5)。第1の充電装置302の優先度は、ネットワーク316内の任意の残りの充電装置104と比べて、より高くても良いし、より低くても良いし、または同じであっても良い。図8を再び参照して、一実施形態においては、第1の充電装置302は、第1の充電装置302の第1の優先度レベルが、少なくともネットワーク316内の第2の充電装置304と比べて最高優先度レベルを有しているか否かを判定する801。
【0095】
801において、第1の充電装置302はネットワーク316内の最高優先度の装置ではないと判定された場合、805において、低優先度の充電装置302に対する利用可能な第2の電流量またはレートを決定する。たとえば、一実施形態においては、805aにおいて、ネットワーク316内の高優先度の充電器に供給される電流の合計をネットワーク316の所定の電流閾値から差し引いて、低優先度の任意の充電装置104に対して利用可能な正味の最大電流を決定する。その後、805bにおいて、805aで決定した電流を、低優先度を有し現時点で充電しているネットワーク316内の充電装置104の数で割って、低優先度の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流レベルを決定する。
【0096】
801において、第1の充電装置302がネットワーク316内の最高優先度の装置であると判定された場合、807において、高優先度の充電装置302に対する利用可能な第2の電流量またはレートが決定される。
【0097】
たとえば、一実施形態においては、807aにおいて、ネットワーク316の所定の電流閾値を、高優先度を有し現時点で充電しているネットワーク316内の充電装置104の数で割る。その後、807bにおいて、807aで決定した電流が所定の最大閾値電流よりも大きいか否かが判定され、大きい場合には、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流の決定を、少なくとも部分的に、807aで決定した電流を所定の電流レベルまで下げること807cによって行なう。たとえば、一実施形態においては、所定の最大閾値電流が30アンペアで、807aで決定された電流が40アンペアの場合、807cにおいて、第2の電流は30アンペア以下であると決定される。
【0098】
逆に、807bにおいて、807aで決定した電流が所定の最大閾値電流よりも大きくはないか否かが判定された場合、807dにおいて、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流は、807aで決定した電流に等しいと決定される。
【0099】
第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流を807で決定したらすぐに、809において、決定した第2の電流が利用可能であるか否かを判定する。
【0100】
809において、決定した第2の電流が利用可能ではないと判定された場合、または利用可能な電流が所定の最小閾値を下回っていると判定された場合には、821において、電流制御装置214を充電装置302に対する電流フローが起きないように動作させて、充電を止める。逆に、809において、決定した第2の電流が利用可能であり、利用可能な電流が所定の最小閾値を上回っていると判定された場合には、811において、電流制御装置214を動作させて充電装置302への電流フローを可能にする。
【0101】
代替的な実施形態においては、809において、決定した第2の電流が利用可能ではないと判定された場合、代替的に、利用可能な電流が所定の最小電流を上回っているか否かを判定しても良い。利用可能な電流が所定の最小値を上回っている場合には、811において、電流制御装置214を動作させて利用可能な電流が充電装置302に行くことを可能にしても良い。
【0102】
図9を参照して、別の実施形態においては、第1の充電装置302の優先度が、ネットワーク316内の第2の充電装置304の優先度よりも高い場合、第1の充電装置302は、所望の最大電流レベルを受け取るかまたは供給することの一方を行なうことができ、一方で、第2の充電装置304は、充電装置104が電源供給310から受け取るべきまたは電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方のより低い第2の電流を決定する必要があっても良い。一実施形態においては、より低い優先度を有する充電装置304によって決定された第2の電流レベルを、所定の最小電流閾値が満足されるまで徐々に下げても良い。
【0103】
一実施形態においては、ネットワーク316内の1または複数の高優先度の充電装置104を、所望の最大電流レベルを受け取るかまたは供給することの一方ができるようにしても良い。したがって、低優先度を有するネットワーク316上の任意の残りの充電装置104は、それらの対応する第2の電流レベルを、少なくとも部分的に1または複数の高優先度の充電装置104の最大電流レベルに基づいて決定する。さらに別の実施形態においては、少なくとも部分的にネットワーク316の所定の電流閾値に基づいて、ネットワーク316上の低優先度の充電装置104は、第2の電流レベルを所定の最小電流レベルで受け取るかまたは供給することの一方を行なう必要があっても良い。
【0104】
場合によっては、少なくとも部分的にネットワーク316の所定の電流閾値と現時点で使用中または動作中(すなわち、貯蔵装置106をアクティブに充電中)の充電装置の数とに基づいて、ネットワーク316上での充電用にさらなる車両102または貯蔵装置106に対応することは望ましくない場合がある。このような場合、さらなる車両102について、高優先度レベルで電流を受け取ることは許可しなくても良いが、低優先度レベルで充電電流を受け取ることは許可しても良い。
【0105】
一実施形態においては、第1の充電装置104(たとえば、ネットワーク・トークン331を保有しているアクティブな第1の充電装置302など)は、第1の充電装置302の、ネットワーク316内の残りの充電装置104と比べた第1の優先度を決定する510b(図5)。第1の充電装置302の優先度は、ネットワーク316内の任意の残りの充電装置104と比べて、より高くても良いし、より低くても良いし、または同じであっても良い。図9を再び参照して、一実施形態においては、第1の充電装置302は、第1の充電装置302の第1の優先度レベルが、少なくともネットワーク316内の第2の充電装置304と比べて最低優先度レベルを有しているか否かを判定する901。
【0106】
901において、第1の充電装置302はネットワーク316内の最高優先度の装置ではない、すなわち現時点で低優先度の充電装置であると判定された場合には、905において、低優先度の充電装置に対する利用可能な第2の電流量またはレート104を決定する。たとえば、一実施形態においては、905aにおいて、ネットワーク316内の高優先度の充電器に供給される電流の合計を決定し、905bにおいて、905aで決定した合計をネットワーク316の所定の電流閾値から差し引いて、低優先度の任意の充電装置104に対して利用可能な最大電流を決定する。その後、905cにおいて、905bで決定した電流を、低優先度を有し現時点で充電しているネットワーク316内の充電装置104の数で割る。その後、908において、905cで決定した電流が所定の最小閾値を上回っているか否かを判定する。
【0107】
901において、第1の充電装置302が、ネットワーク316内の最低優先度の装置ではないか、またはネットワーク316内の最高優先度の装置であると判定された場合には、907において、電源供給装置310から引き出すかまたは第1の電力貯蔵装置106に供給するの少なくとも一方の高優先度の充電装置104に対する利用可能な第2の電流量またはレートを次に、少なくとも部分的に、決定された利用可能な電流および/または最大電流レベルに基づいて決定する。たとえば、一実施形態においては、利用可能な電流が最小電流充電レベル以上である場合には、第1の充電装置302は、第2の電流量が、利用可能な電流にほぼ等しいと決定する907。その後、909において、907で決定した電流が現時点で利用可能であるか否かを判定する。
【0108】
909において、907で決定した第2の電流が現時点では利用可能ではないと判定された場合、または908において、905cで決定した電流が所定の最小閾値を上回らないと判定された場合には、921において、電流制御装置214を充電装置302に対する電流フローが起きないように動作させて、充電は止まる。一実施形態においては、909において、907で決定した第2の電流が利用可能ではないと判定された場合には、その後に、910において、利用可能な電流が所定の最小電流を上回っているか否かを判定する。利用可能な電流が所定の最小値を上回っていると判定された場合910には、911において、電流制御装置214を動作させて利用可能な電流が充電装置302に行くことを可能にしても良い。
【0109】
909において、907で決定した電流が現時点で利用可能であると判定された場合には、911において、第1の充電装置302によって、907で決定した第2の電流が流れることが可能になる。具体的には、一実施形態において、プロセッサ202が電流制御装置214を制御するかまたは閉じて、決定した第2の電流を第1の充電装置302が電源供給310から受け取るかまたは電力貯蔵装置106に供給することの少なくとも一方が可能になる。同様に、一実施形態においては、908において、905cで決定した電流が所定の最小閾値を上回っていると判定された場合には、第1の充電装置302によって、911において、905cで決定した第2の電流レベルが流れることが可能になる。
【0110】
典型的な実施形態においては、ネットワーク316内の各充電装置104は、配電装置310から引き出すべき電流量の決定を、少なくとも1つの充電装置104の決定された優先度に少なくとも部分的に基づいて行なう。第2の電流量の決定を通して、実施形態では、第1の充電装置302が電源供給310から受け取るべきまたは各充電装置104が電力貯蔵装置106に供給すべきの少なくとも一方の電流量を実質的に制御し、一方で、電源供給310に対して過負荷が生じないようにする。こうして、配電装置310の電流分配限界が超えられることはない。
【0111】
以上、電力貯蔵装置に電流を供給するシステム、充電装置、および方法の典型的な実施形態について、詳細に説明している。システム、充電装置、および方法は、本明細書で説明した特定の実施形態に限定されず、むしろ、システムおよび/もしくは充電装置の構成部品ならびに/または方法のステップは、本明細書で説明した他の構成部品および/またはステップから独立かつ別個に用いても良い。たとえば、充電装置は、他の電力システムおよび方法と組み合わせて用いても良く、本明細書で説明したような電気車両のみとともに実施することに限定されない。むしろ、典型的な実施形態は、他の多くの電力システム応用例と関連して実施および使用することができる。
【0112】
本発明の種々の実施形態の特定の特徴を、一部の図面上で示して他では示していない場合があるが、これは単に便宜上である。本発明の原理によれば、図面の任意の特徴部を、他の任意の図面の任意の特徴部と組み合わせて参照および/または請求しても良い。
【0113】
この書面の説明では、実施例を用いて、本発明を、ベスト・モードも含めて開示するとともに、どんな当業者も本発明を実施できるように、たとえば任意の装置またはシステムを作りおよび用いること、ならびに取り入れた任意の方法を実行することができるようにしている。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって規定されており、当業者に想起される他の例を含んでいても良い。このような他の例は、請求項の文字通りの言葉使いと違わない構造要素を有する場合か、または請求項の文字通りの言葉使いとの違いが非実質的である均等な構造要素を含む場合には、請求項の範囲内であることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給から複数の電力貯蔵装置への電流の供給用のシステムであって、
前記電流を電源供給から受け取るように構成され、電流を前記複数の電力貯蔵装置のうちの第1の電力貯蔵装置に供給するように構成された第1の充電装置と、
前記第1の充電装置に結合された電流制御装置であって、電流を前記電源供給から受け取るかまたは前記第1の電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を選択的に可能にするように構成された電流制御装置と、
前記第1の充電装置に結合されてネットワークを形成する少なくとも1つの第2の充電装置であって、電流を前記電源供給から受け取るように構成され、電流を前記複数の電力貯蔵装置のうちの第2の電力貯蔵装置に供給するように構成された第2の充電装置と、を含み、
前記第1の充電装置は第1のプロセッサを含み、
前記第1のプロセッサは、
前記第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータを決定することと、
前記第1の充電装置に付随する第1の優先度を決定することと、
前記第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータを決定することと、
前記第2の充電装置に付随する第2の優先度を決定することと、
前記電源供給から受け取るべきまたは前記第1の電力貯蔵装置に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、前記決定された第1および前記第2の充電パラメータと前記第1および第2の優先度とに少なくとも部分的に基づいて、決定することと、
前記決定された第2の電流量を前記第1の充電装置が受け取るかまたは前記第1の電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、を行なうようにプログラムされているシステム。
【請求項2】
前記第1のプロセッサはさらに、前記ネットワークに付随する第3の充電パラメータを決定するようにプログラムされている請求項1に記載の前記システム。
【請求項3】
前記第1のプロセッサはさらに、前記第1の充電装置がいつネットワーク・トークンを保有するのかを決定するようにプログラムされ、そうである場合には、前記第1のプロセッサはさらに、第1の充電パラメータ・データ要求を前記少なくとも1つの第2の充電装置に送信し、前記第2の優先度および第2の充電パラメータ・データを前記少なくとも1つの第2の充電装置から受け取るようにプログラムされている請求項1に記載の前記システム。
【請求項4】
前記第2の充電装置が前記ネットワーク・トークンを保有するときに、前記第1のプロセッサはさらに、前記第1の充電装置に付随する前記第1の優先度および前記第1の充電パラメータ・データを、前記少なくとも1つの第2の充電装置に、前記少なくとも1つの第2の充電装置からの第2の充電パラメータ・データ要求に応答して通信するようにプログラムされている請求項1に記載の前記システム。
【請求項5】
前記第1の優先度は、少なくとも部分的に、前記第1の充電装置の充電時間およびステータスに基づいて決定される請求項1に記載の前記システム。
【請求項6】
前記第1の優先度は、少なくとも部分的に、前記第1の充電装置の物理的場所、前記第1の充電装置の素性、またはユーザの素性のうちの1つに基づいて決定される請求項1に記載の前記システム。
【請求項7】
前記第1の充電装置は、前記ネットワーク・トークンを作成するように構成されている請求項3に記載の前記システム。
【請求項8】
前記第1の充電装置はさらに、前記ネットワーク・トークンを前記第2の充電装置に所定の時間後に与えるように構成されている請求項3に記載の前記システム。
【請求項9】
前記第1の充電装置に付随する前記第1の充電パラメータには、前記第1の充電装置が受け取るかまたは供給する少なくとも一方の第1の電流量が含まれる請求項1に記載の前記システム。
【請求項10】
電力貯蔵装置を充電するための充電装置であって、
電流を前記電源供給から受け取るかまたは前記電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を選択的に可能にするように構成された電流制御装置と、
少なくとも1つの第2の充電装置に結合してネットワークを形成するように構成されたネットワーク・インターフェースと、
前記電流制御装置に結合されたプロセッサであって、
前記第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータを決定することと、
前記第1の充電装置に付随する第1の優先度を決定することと、
前記第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータを決定することと、前記第2の充電装置に付随する第2の優先度を決定することと、
前記電源供給から受け取るべきまたは前記第1の電力貯蔵装置に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、前記決定された第1および前記第2の充電パラメータと前記第1および第2の優先度とに少なくとも部分的に基づいて決定することと、
前記決定された第2の電流量を前記第1の充電装置が受け取るかまたは前記電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、
を行なうようにプログラムされているプロセッサと、を含む充電装置。
【請求項11】
前記充電装置は、配電装置に結合されるように構成され、さらに前記配電装置からの電流を前記電力貯蔵装置に供給するように構成されている請求項10に記載の充電装置。
【請求項12】
前記充電装置がネットワーク・トークンを保有するときに、前記第1のプロセッサはさらに、第1の充電パラメータ・データ要求を前記少なくとも1つの第2の充電装置に送信し、前記第2の優先度および第2の充電パラメータ・データを前記少なくとも1つの第2の充電装置から受け取るようにプログラムされている請求項10に記載の充電装置。
【請求項13】
前記第1のプロセッサはさらに、前記第1の充電装置がいつネットワーク・トークンを保有するのかを決定するようにプログラムされ、そうである場合には、前記第1のプロセッサはさらに、第1の充電パラメータ・データ要求を前記少なくとも1つの第2の充電装置に送信し、前記第2の優先度および第2の充電パラメータ・データを前記少なくとも1つの第2の充電装置から受け取るようにプログラムされている請求項10に記載の充電装置。
【請求項14】
前記第2の充電装置が前記ネットワーク・トークンを保有するときに、前記第1のプロセッサはさらに、前記第1の充電装置に付随する前記第1の優先度および第1の充電パラメータ・データを前記少なくとも1つの第2の充電装置に、前記少なくとも1つの第2の充電装置からの第2の充電パラメータ・データ要求に応答して通信するようにプログラムされている請求項10に記載の充電装置。
【請求項15】
前記第1の優先度は、少なくとも部分的に、前記第1の充電装置の前記充電時間およびステータスに基づいて決定される請求項10に記載の充電装置。
【請求項16】
前記第1の優先度は、少なくとも部分的に、前記第1の充電装置の物理的場所、前記第1の充電装置の素性、またはユーザの素性のうちの1つに基づいて決定される請求項10に記載の充電装置。
【請求項17】
前記第1の充電装置はさらに、前記ネットワーク・トークンを前記第2の充電装置に所定の時間後に与えるように構成されている請求項13に記載の前記システム。
【請求項18】
電力貯蔵装置に電流を供給する方法であって、
少なくとも第1の充電装置および第2の充電装置をネットワーク内に構成することであって、前記第1の充電装置は、電流を前記電源供給から受け取るかまたは前記電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を選択的に可能にするように構成された電流制御装置を含む、構成することと、
前記第1の充電装置がネットワーク・トークンを保有するか否かを判定することと、そうである場合には、
前記第1の充電装置に付随する第1の充電パラメータを決定することと、前記第1の充電装置に付随する第1の優先度を決定することと、
前記第2の充電装置に付随する第2の充電パラメータを決定することと、
前記第2の充電装置に付随する第2の優先度を決定することと、
前記電源供給から受け取るべきまたは前記第1の電力貯蔵装置に供給すべきの少なくとも一方の第2の電流量を、前記決定された第1および前記第2の充電パラメータと前記第1および第2の優先度とに少なくとも部分的に基づいて決定することと、
前記決定された第2の電流量を前記第1の充電装置が受け取るかまたは前記第1の電力貯蔵装置に供給するかの少なくとも一方を可能にすることと、を含む方法。
【請求項19】
前記充電装置がネットワーク・トークンを保有するときに、
第1の充電パラメータ・データおよび優先度データ要求を前記少なくとも1つの第2の充電装置に送信することと、
前記第2の優先度および充電パラメータ・データを前記少なくとも1つの第2の充電装置から受け取ることと、をさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ネットワーク・トークンを前記第2の充電装置に所定の時間後に与えることと、
前記第2の充電装置が前記ネットワーク・トークンを保有するときに、前記第1の充電装置に付随する前記第1の優先度および第1の充電パラメータ・データを前記少なくとも1つの第2の充電装置に、前記少なくとも1つの第2の充電装置からの第2の充電パラメータ・データ要求に応答して通信することと、をさらに含む請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−90571(P2013−90571A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−231449(P2012−231449)
【出願日】平成24年10月19日(2012.10.19)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】