説明

電力選択システム、画像形成装置、および情報処理装置

【課題】ユーザが複数の電力供給源の電力供給率を把握して電力購入先を選択でき、ユーザが快適に画像形成装置を使用できる電力選択システムを提供する。
【解決手段】電力選択システム1は、現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率が上限値超かを判定する供給能力判定部116と、上限値超であると、非選択の電力供給源の現在の電力供給率を含む、新規の電力購入先の電力供給源を選択可能な画面を生成する画面生成部117とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電力供給源より供給される電力を配電する配電装置から受電する画像形成装置と、当該画像形成装置を管理する情報処理装置と、を備えた電力選択システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置においても省エネや環境負荷の低減が求められている。そこで、例えば、特許文献1には、次の技術が開示されている。ウォームアップ動作やプリント動作等の各動作に必要となる消費電力をあらかじめ記憶してある電力管理サーバに対して、プリンタは各動作を行う前に、電力使用申請の制御信号を送信する。電力管理サーバは総消費電力量があらかじめ設定された制限値を超えないときに、電力使用許可の制御信号を、プリンタに対して送信する。この技術により、すべての印刷装置が同時に最大消費電力を消費する動作を行わないようにしてシステム全体としての最大消費電力を小さくすることができる。
【0003】
また、例えば、特許文献2には、選定条件と電力供給会社の電力供給公開情報とを基に、複数の電力供給会社から電力の購入先の電力供給会社を自動的に選択するシステムが開示されている。これにより、購入単価優先であれば、自動で最も安い電力を、二酸化炭素排出原単位優先であれば、自動で二酸化炭素排出量が最も少ない電力を購入できる。
【0004】
また、例えば、特許文献3には、次の技術が開示されている。温室効果ガス排出量の削減目標の指示が入力されると、入力された温室効果ガス排出量削減目標指示に応じて、温室効果ガス排出量の削減のために印刷設定を変更する。この技術によると、予め固定の印刷設定を登録することなく、温室効果ガスの排出削減目標に応じて印刷設定の調整を簡便に実施することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−47760号公報
【特許文献2】特開2004−310421号公報
【特許文献3】特開2011−96158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術では、システム全体としての最大消費電力を小さくすることができるものの、あるプリンタで大量に電力を消費していると、他のプリンタではその間印刷が行えなくなる。よって、ユーザは相当な時間印刷を待たされる場合もある。また、特許文献2の技術では、電力供給会社が自動的に選択されるので、例えば、現在の電力供給率(供給電力に対する使用電力の割合)が高く実際にはこれ以上電力の供給が不可能な電力供給会社が選択される場合もある。また、特許文献3の技術では、温室効果ガス排出量削減目標指示に応じて印刷設定を調整することできるが、印刷設定が制限され、それがユーザの希望に応じた設定ではない場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされ、その目的は、ユーザが、電力供給源の現在の電力供給率を把握した上で電力の購入先を選択でき、安心して快適に画像形成装置を使用できる、電力選択システム、画像形成装置、および情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電力選択システムは、上記課題を解決するために、複数の電力供給源より供給される電力を配電する配電装置から受電する画像形成装置と、当該画像形成装置を監視して管理する情報処理装置と、を備え、前記画像形成装置の電力の購入先として前記複数の電力供給源のうち少なくとも1つが選択される電力選択システムであって、供給電力に対する使用電力の割合である電力供給率の上限値を受け付ける受付部と、前記各電力供給源の現在の電力供給率を算出するのに必要な電力情報を取得する電力情報取得部と、前記取得された電力情報から前記各電力供給源の現在の電力供給率を算出する供給能力算出部と、前記画像形成装置の電力の購入先として現在選択されている電力供給源の前記算出された現在の電力供給率が、前記受付部が受け付けた上限値を超えているか、を判定する供給能力判定部と、前記供給能力判定部が前記上限値を超えていると判定すると、前記複数の電力供給源のうち非選択の電力供給源の前記算出された現在の電力供給率を含むと共に、前記非選択の電力供給源の中から少なくとも1つを新規の電力の購入先として選択可能な選択画面を生成する画面生成部と、前記画面生成部が生成した画面を表示手段に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴としている。
【0009】
上記構成によると、電力供給率の上限値を受け付け、複数の電力供給源の電力情報を取得し、各電力供給源の現在の電力供給率を算出する。そして、画像形成装置の電力の購入先として現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率が、上限値を超えているか、を判定する。上限値を超えている場合には、複数の電力供給源のうち非選択の電力供給源の現在の電力供給率を含むと共に、非選択の電力供給源の中から少なくとも1つを新規の電力の購入先として選択可能な選択画面を生成して、表示する。
【0010】
よって、画像形成装置の電力の購入先として現在選択されている電力供給源の電力供給率が上限値を超えた場合には、選択画面を表示することで、ユーザに、電力供給源の選択において有益な情報である各電力供給源の現在の電力供給率を提示し、電力供給源の選択を促すことができる。選択画面には、複数の電力供給源のうち非選択の電力供給源の現在の電力供給率が含まれているので、ユーザは、現在の電力供給率を比較して、選択できる。また、上限値はユーザによって変更することができる。
【0011】
ユーザは、複数の電力供給源の電力供給率を比較でき、複数の電力供給源中から電力供給率が低い電力供給源を新規の電力の購入先として選択できる。よって、電力供給率が低い電力供給源を新規の電力の購入先として選択すると、画像形成装置に安定した電力を供給を行え、画像形成装置での各処理の中断を防止できる。また、電力が制限されることはないので、ユーザの希望する条件にて、画像形成装置での各処理を実行することができる。
【0012】
以上からわかるように、上記構成によると、ユーザが、電力供給源の現在の電力供給率を把握した上で画像形成装置の電力の購入先を選択でき、安心して快適に画像形成装置を使用できるシステムを提供することができる。
【0013】
なお、電力供給源とは、電力の購入先(供給元)であり、例えば、発電設備(発電所)であってもよいし、電力供給会社(電力会社、電力事業者)であってもよい。これらは例示であり、これらに限定されない。
【0014】
また、供給電力量に対する使用電力量である電力供給率は、例えば、ある電力供給源を電力の購入先として選択している電力購入者(装置、会社、建物等、電力を必要とするあらゆるものが含まれる)全ての消費電力量を、その電力供給源が配電装置に供給可能な電力の最大の量(総供給可能電力量)で割った値であってもよい。
【0015】
また本発明に係る電力選択システムでは、前記電力情報は、前記各電力供給源の過去の電力供給率を算出するのに必要な過去の電力情報を含んでおり、前記供給能力算出部は、前記過去の電力情報から前記各電力供給源の過去の電力供給率を算出し、画面生成部は、さらに、前記各電力供給源の過去の電力供給率を含む供給履歴画面を生成してもよい。
【0016】
上記構成によると、複数の電力供給源の過去の電力情報を取得し、複数の電力供給源の過去の電力供給率を算出し、これら過去の供給能力を含む供給履歴画面を生成して表示する。よって、ユーザは、供給履歴画面を視認することで、複数の電力供給源の過去の電力供給率がわかり、新たな電力の購入先を選択する際の参考にすることができる。
【0017】
また、本発明に係る電力選択システムは、上記構成に加え、前記電力情報取得部は、さらに、前記現在選択されている電力供給源からの電力購入の解約を申請可能な解約申請画面の情報と、前記新規の電力の購入先として選択された電力供給源からの電力購入の契約を申請可能な契約申請画面の情報と、を取得し、前記表示制御部は、前記表示手段に前記解約申請画面および前記契約申請画面を表示させてもよい。
【0018】
上記構成によると、解約申請画面を表示することで、この解約申請画面にて現在選択されている電力供給源からの電力購入の解約を申請することができる。また、契約申請画面を表示することで、この契約申請画面にて新規の電力の購入先として選択された電力供給源からの電力購入の契約を申請することができる。よって、電力購入の解約および契約を容易に行える。
【0019】
例えば、政府や電力供給会社の節電要請があり、電力の供給量が逼迫している電力供給源から、電力の供給量が安定している電力供給源に、電力の購入先を変更しなければならいない場合がある。このような場合でも、上記構成によると、解約申請画面および契約申請画面にて電力購入の解約および契約の申請が可能であるため、電力の購入先を変更することに伴う諸手続きが簡略化でき、容易に電力の購入先を変更できる。
【0020】
また、本発明に係る電力選択システムは、上記構成に加え、前記解約申請画面の情報および前記契約申請画面の情報を印刷する印刷手段を備えていてもよい。
【0021】
上記構成によると、解約申請画面の情報および前記契約申請画面の情報を印刷することができる。この印刷物を、電力供給源を管理している電力供給会社(発電事業者、電力会社等)に送信することで、電力購入の解約および契約を行うことができる。なお、印刷手段は、画像形成装置が備えているのが好ましい。
【0022】
また、本発明に係る電力選択システムは、上記構成に加え、前記複数の電力供給源には、化石燃料を原料として発電する第1電力供給源と再生可能エネルギーを用いて発電する第2電力供給源とが含まれており、前記選択画面は、第1電力供給源と第2電力供給源とのいずれかを選択可能な画面であってもよい。
【0023】
上記構成によると、新たな電力の購入先として、化石燃料を原料として発電する第1電力供給源と再生可能エネルギーを用いて発電する第2電力供給源とのいずれかを選択できる。対環境意識の高いユーザは、第2電力供給源を選択することで、温室効果ガスの発生を抑制して地球温暖化防止に貢献できる。また、選択肢が、第1電力供給源と第2電力供給源という2つだけなので、どちらかを選ぶだけでよく、電力の購入先の変更に伴う諸手続きが簡略化でき、容易に変更できる。
【0024】
また、本発明に係る電力選択システムでは、上記構成に加え、前記電力情報取得部は、前記現在選択されている電力供給源の電力情報を所定期間毎に取得し、供給能力算出部は、前記現在選択されている電力供給源の電力情報が取得される度に、前記現在選択されている電力供給源の電力供給率を算出し、前記表示制御部は、前記現在選択されている電力供給源の電力供給率が算出される度に、当該電力供給率を更新して所定サイズで前記表示手段に表示させ、かつ、前記供給能力判定部が前記上限値を超えていると判定すると、当該電力供給率を所定サイズより大きなサイズで前記表示手段に表示させてもよい。
【0025】
上記構成によると、現在選択されている電力供給源の電力情報を所定期間毎に取得し、電力情報を取得する度に電力供給率を算出する。よって、現在選択されている電力供給源の、常に新しい電力情報を取得し、電力供給率を算出できる。また、電力供給率が算出される度に、更新して表示手段に表示させるため、ユーザは、常に、現在選択されている電力供給源の最新の電力供給率を確認できる。
【0026】
現在選択されている電力供給源の電力供給率が上限値を超えると、電力供給率が所定サイズより大きなサイズで表示されるので、視認性が向上し、表示手段から離れた位置であっても確認が容易になる。
【0027】
また、本発明に係る電力選択システムでは、上記構成に加え、前記受付部が前記電力供給率を表示する指示を受け付けると、前記供給能力算出部は、前記現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率を算出し、かつ、前記表示制御部は、当該算出された前記現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率を前記表示手段に表示させてもよい。
【0028】
上記構成によると、現在選択されている電力供給源の電力情報を所定期間毎に取得するので、常に新しい電力情報を取得し、電力供給率を算出できる。ここで、電力供給率を常時表示していると、表示手段の他の使用の邪魔になることがある。例えば、表示手段が画像形成装置の表示パネルである場合、印刷プレビュー画像の閲覧を表示パネルの全面に表示させたい場合などに、邪魔になる。しかし、上記構成によると、電力供給率を表示する指示を受け付けた場合にのみ、現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率を表示手段に表示させることができる。よって、表示手段の他の使用の邪魔をすることなく、電力供給率を表示することができる。また、無駄な算出および表示を省くことができ、電力供給率の算出および表示のため、時間、電力、二酸化酸素排出を削減でき、省エネに貢献できる。
【0029】
また、本発明に係る電力選択システムは、上記構成に加え、前記画像形成装置を複数備え、前記情報処理装置は当該複数の前記画像形成装置を管理し、前記電力の購入先は、前記複数の画像形成装置で統一されていてもよい。
【0030】
上記構成によると、情報処理装置にて管理されている複数の画像形成装置の電力の購入先を選択することができる。
【0031】
また、本発明に係る電力選択システムに用いられる、画像形成装置および情報処理装置も、本発明の範疇に入る。
【0032】
本発明に係る画像形成装置は、上記構成に加え、前記表示手段を備えていてもよい。この構成によると、前記選択画面を画像形成装置の表示手段に表示させるとこができる。よって、ユーザは、画像形成装置にて、電力供給率を確認し、新たな電力の購入先を選択することができる。
【0033】
本発明に係る画像形成装置は、上記構成に加え、温室効果ガスの排出権が付与されていてもよい。この構成によると、再生可能エネルギーの開発や設置への資金提供が容易にできる。再生可能エネルギーは化石燃料によるエネルギーよりも温室効果ガスの発生を抑制して発電される。よって、再生可能エネルギーの開発や設置へ資金提供することで、温室効果ガスの削減に寄与できる。また、再生可能エネルギーの電力供給源が増設されることで、画像形成装置の使用に支障のない電力の購入が可能となる。
【0034】
なお、温室効果ガスの排出権の費用は、再生可能エネルギーの開発資金以外にも、再生可能エネルギー(自然エネルギー)の技術開発、建屋や設備の設置や整備、再生可能エネルギーの運転、送電網の整備(国や地域の枠を超えて他国との送電網の整備も含む)、技術供与に関する援助やその他種々の税金などに充当される費用であってもよい。
【0035】
なお、本発明の電力選択システムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記電力選択システムにおける上記各部として動作させることにより上記電力選択システムをコンピュータにて実現させる電力選択プログラム、およびこの電力選択プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る電力選択システムは、以上のように、供給電力量に対する使用電力量の割合である電力供給率の上限値を受け付ける受付部と、前記各電力供給源の現在の電力供給率を算出するのに必要な電力情報を取得する電力情報取得部と、前記取得された電力情報から前記各電力供給源の現在の電力供給率を算出する供給能力算出部と、前記画像形成装置の電力の購入先として現在選択されている電力供給源の前記算出された現在の電力供給率が、前記受付部が受け付けた上限値を超えているか、を判定する供給能力判定部と、前記供給能力判定部が前記上限値を超えていると判定すると、前記複数の電力供給源のうち非選択の電力供給源の前記算出された現在の電力供給率を含むと共に、前記非選択の電力供給源の中から少なくとも1つを新規の電力の購入先として選択可能な選択画面を生成する画面生成部と、前記画面生成部が生成した画面を表示手段に表示させる表示制御部と、を備えている。
【0037】
上記構成によると、画像形成装置の電力の購入先として現在選択されている電力供給源の電力供給率が上限値を超えた場合には、選択画面を表示することで、ユーザに、電力供給源の選択において有益な情報である各電力供給源の現在の電力供給率を提示し、電力供給源の選択を促すことができる。選択画面には、複数の電力供給源のうち非選択の電力供給源の現在の電力供給率が含まれているので、ユーザは、現在の電力供給率を比較して、選択できる。また、上限値はユーザによって変更することができる。
【0038】
ユーザは、複数の電力供給源の電力供給率を比較でき、複数の電力供給源中から電力供給率が低い電力供給源を新規の電力の購入先として選択できる。よって、電力供給率が低い電力供給源を新規の電力の購入先として選択すると、画像形成装置に安定した電力を供給を行え、画像形成装置での各処理の中断を防止できる。また、電力が制限されることはないので、ユーザの希望する条件にて、画像形成装置での各処理を実行することができる。
【0039】
以上からわかるように、上記構成によると、ユーザが、電力供給源の現在の電力供給率を把握した上で画像形成装置の電力の購入先を選択でき、安心して快適に画像形成装置を使用できるシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施形態における電力選択システムの構成の一例を示す図である。
【図2】配電ネットワークおよび通信ネットワークの接続形態を示す図である。
【図3】画像形成装置の表示パネルの一例を示す図である。
【図4】電力選択システムでの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図5】第1電力選択画面の一例を示す図である。
【図6】電力情報一覧画面の一例を示す図である。
【図7】供給履歴画面の一例を示す図である。
【図8】第2電力選択画面の一例を示す図である。
【図9】契約申請画面および解約申請画面の一例を示す図である。
【図10】画像形成装置の概略構造の一例を示す縦断面図である。
【図11】画像形成装置の概観の一例を示す図である。
【図12】電力選択システムでの処理の流れの変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明に係る実施形態につき図1〜図12を参照しつつ説明する。
【0042】
(電力選択システム)
図1は、本実施形態の電力選択システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、電力選択システム1は、画像形成装置100と管理サーバ(情報処理装置)101とを含んでいる。画像形成装置100と管理サーバ101とは、通信ネットワーク104を介して接続され、互いに通信が可能となっている。
【0043】
通信ネットワーク104は、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワーク104を構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、衛星通信インフラを利用して通信を行ってもよい。
【0044】
管理サーバ101は、電力選択システム1に含まれる画像形成装置100を監視して動作状態を管理する装置である。管理サーバ101が管理する画像形成装置の数は限定されない。本実施形態では3つの画像形成装置を管理している。3つの画像形成装置100を区別する必要がある場合、100A,100B,100Cというように、符号に英字を添えて説明する。
【0045】
なお、画像形成装置100A〜100Cのいずれか1つが、管理サーバ101の機能を備えた構成であってもよい。
【0046】
また、図2に示すように、管理サーバ101は、画像形成装置100を管理する管理者の携帯端末装置(タブレット型携帯端末装置、スマートフォン、携帯電話等)110AやPC110B等の端末装置とも通信ネットワーク104を介して接続されている。
【0047】
本実施形態では、図2に示すように、画像形成装置100A〜100Cは、複数の電力供給源302A〜302Dより供給される電力を配電する配電装置350から受電する。図2で、矢印のついた実線は電力の流れを示している。破線は各装置と通信ネットワーク104との接続を示している。本実施形態では、配電装置350は、4つの電力選択システム1(さらに詳しくは電力選択システム1に含まれる各装置)に対して配電を行っている。しかし、配電装置350が配電する電力選択システム1の数は限定されない。4つの電力選択システム1を区別して説明する場合いは、1A,1B,1C,1Dというように、符号に英字を添える。もちろん、各電力選択システム1A〜1Dに含まれる画像形成装置100の数は異なっていても同じであってもよい。
【0048】
配電装置350は、電力供給会社(電力会社、発電事業者)300A〜300Dの各電力供給源302A〜302Dと送電線で接続しており、各電力供給源302A〜302Dから電力の供給を受ける。電力供給源とは、電力の購入先(供給源)であり、本実施形態では、発電設備(あるいは発電所)であるとする。しかし、例えば、電力供給会社そのものであってもよい。
【0049】
管理サーバ101で管理される画像形成装置100A〜100Cでは、電力の購入先は、統一されている。また、本実施形態では、管理サーバ101も配電装置350から受電するものとし、管理サーバ101の電力の購入先も、画像形成装置100A〜100Cと同じであるとする。つまり、各電力選択システム1A〜1Dでは、それぞれ1つの電力の購入先が選択される。よって、本実施形態では、電力選択システム1Aの電力の購入先を選択すると、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先を選択するとは、同じ意味である。なお、管理サーバ101だけ画像形成装置100A〜100Cとは別系統で受電するようになっていてもよい。
【0050】
本実施形態では、図2に示すように、配電装置350は、4つの電力供給源302A〜302Dから電力の供給を受けているが、電力の供給を受ける電力供給源の数は限定されない。また、図2では、電力供給源302Aは化石燃料による発電設備、電力供給源302Bは水力による発電設備、電力供給源302Cは地熱による発電設備、電力供給源302Dは太陽光による発電設備である。しかしこれらは、単なる例示であり、電力供給源の種類は、これらに限定されない。例えば、風力発電、バイオマス発電、太陽熱発電、潮汐発電、海洋の温度差発電、波力発電などの再生可能エネルギーを用いた発電であってもよい。
【0051】
また、本実施形態では、電力供給源302Aには複数の発電設備が含まれていているものとする。例えば、原子力による発電設備、天然ガスによる発電設備、石油による発電設備、石炭の発電設備が含まれていてもよい。このように、1つの電力供給会社300が、種類の異なる発電設備を有していてもよいし、1種類の発電設備のみを有していてもよい。
【0052】
また、各電力供給会社300A〜300Dは、自身が有する電力供給源302以外で発電された余剰電力を買い上げるようなシステムが構築されていてもよい。余剰電力の買い上げについては従来公知の技術が適用できる。
【0053】
各電力供給会社300A〜300Dの電力管理装置301A〜301Dは、電力供給源302A〜302Dの配電装置350への電力の供給量を管理する装置である。また、電力管理装置301A〜301Dは、それぞれ、電力供給源302A〜302Dの電力情報が格納された電力情報データベースを備えている。電力情報については後述する。電力情報データベースは、他の通信装置からのアクセスが可能になっている。
【0054】
本実施形態では、電力供給源302A〜302D毎に電力管理装置301A〜301Dが設けられているが、これに限定されず、例えば、1つの電力管理装置が、複数の電力供給源302A〜302Dの管理をまとめて行い、複数の電力供給源302A〜302Dの電力情報データベースを備えている、形態であってもよい。この1つの電力管理装置を、配電装置350が備えていてもよい。
【0055】
以下で、複数の電力供給会社300A〜300Dのうちいずれか1社を指す場合には、電力供給会社300と記載する。同様に、電力管理装置301、電力供給源302と記載する。
【0056】
本実施形態では、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として、電力供給源302A〜302Dのうちのいずれか1つの電力供給源302を選択する。この選択の仕方は後述する。電力供給源302の選択は、画像形成装置100A〜100Cのうち、特定の1つの画像形成装置100で行われる。特定の1つ画像形成装置100には画像形成装置100A〜100Cのうちのどの画像形成装置であってもよい。本実施形態では画像形成装置100Aで行われるものとする。
【0057】
例えば、管理サーバ101が電力供給源302の選択を行う画像形成装置として画像形成装置100Aを指定する入力を受け付け、管理サーバ101から、画像形成装置100A〜100Cの管理者の携帯端末装置110AやPC110Bに、画像形成装置100Aが電力供給源302の選択を行う画像形成装置である旨の情報を送信してもよい。このようになっていると、画像形成装置100A〜100Cの管理者は、どの画像形成装置で、電力供給源302の選択を行えばよいのか、容易に理解できる。
【0058】
画像形成装置100Aは、各電力管理装置301A〜301Dと通信ネットワーク104で接続しており、新たに選択された電力供給源302の電力管理装置301に対して、電力購入を契約するための情報を送信する。他方、電力の購入先として現在選択中の電力供給源302の電力管理装置301に対して、電力購入を解約するための情報を送信する。あるいは、画像形成装置100A〜100Cの管理者が、電力購入を契約するための契約申請書を新たに選択された電力供給源302の電力供給会社300に対して、電力購入を解約するための解約申請書を現在選択中の電力供給源302の電力供給会社300に対して、FAXやe-mail等で送信してもよい。あるいは、電話にて、契約申請、解約申請をしてもよい。なお、選択された電力供給源とは、これから電力の購入先となる、まだ購入先となっていない、電力供給源である。他方、選択中の電力供給源とは、現在購入先として選択されている、つまり、現在電力の購入先となっている電力供給源である。
【0059】
選択された電力供給源302の電力管理装置301にて契約申請情報を受信すると、新たに選択された電力供給源302の電力供給会社300と電力選択システム1A(画像形成装置100A〜100C)との電力購入の契約が結ばれる。他方、現在選択中の電力供給源302の電力管理装置301が解約申請情報を受信すると、現在選択中の電力供給源302の電力供給会社300と電力選択システム1A(画像形成装置100A〜100C)との電力購入が解約される。
【0060】
例えば、現在電力供給源302Aが選択されており、新たに電力供給源302Dが選択されるとする。画像形成装置100Aから、電力管理装置301Aに対して解約申請情報を送信し、電力管理装置301Dに対して、契約申請情報を送信する。電力管理装置301Aが解約申請情報を受信すると、電力供給源302Aの電力供給会社300Aと電力選択システム1Aとの間の電力購入が解約される。かつ、電力管理装置301Dが契約申請情報を受信すると、電力供給源302Dの電力供給会社300Dと電力選択システム1Aとの間で電力購入が契約される。
【0061】
そして、電力管理装置301Aは、電力供給源302Aの配電装置350への電力の供給量を(例えば1つの電力選択システム1との契約単位分)減らす。他方、電力管理装置301Dは、電力供給源302Dの配電装置350への電力の供給量を(例えば1つの電力選択システム1との契約単位分)増やす。電力供給源302Dから供給された電力は配電装置350から、電力選択システム1Aに配電される。
【0062】
なお、契約申請情報および解約申請情報を送信する際は、画像形成装置100A〜100Cでの処理が中断し、現在選択中の電力供給源302からの電力購入が解約され、かつ、新たに選択された電力供給源302からの電力購入が契約されたことを確認してから、画像形成装置100A〜100Cでの処理が行われるのが好ましい。例えば、次のようになっているのがよい。画像形成装置100Aが契約申請情報および解約申請情報を送信している間、管理サーバ101は、管理下の画像形成装置100A〜100Cを待機状態にする信号を各画像形成装置100A〜100Cに対して送信する。そして、現在選択中の電力供給源302からの電力購入が解約されたことを示す情報を受信し、かつ、新たに選択された電力供給源302からの電力購入が契約されたことを示す情報を受信した後、管理サーバ101は、管理下の画像形成装置100A〜100Cに対して、待機状態を解除する信号を送信する。このようになっていると、処理に使用する電力の電力供給源があいまいにならず、画像形成装置100A〜100Cのユーザは、新たに選択した電力供給源302からの電力を確実に使用して安心して処理を実行できる。
【0063】
配電装置350は、複数の電力選択システム1A〜1Dに配電しており、複数の電力選択システム1A〜1Dで、電力の購入先として、異なる電力供給源302を選択している場合がある。例えば、電力選択システム1Aおよび電力選択システム1Bは電力供給源302Dを選択しており、電力選択システム1Cは電力供給源302Aを選択しており、電力選択システム1Dは電力供給源302Bを選択しているとする。また、説明を簡単にするため、消費電力量が、電力選択システム1A〜1Dで同じであるとする。この場合、配電装置350から配電される電力の内訳を、50%が電力供給源Dから供給された電力、25%が電力供給源Aから供給された電力、残り25%が電力供給源Bから供給された電力にすればよい。ここで、購入者Aの消費電力量が増えたとすると、電力供給源302Dの発電量を増やして配電装置350に供給し、配電装置350から配電される電力の内訳における、電力供給源Dから供給された電力の割合を多くすればよい。
【0064】
このとき、電力選択システム1Aが受電する電力には、電力選択システム1Aが選択した電力供給源D以外の電力供給源A,Bの電力も含まれることになる。しかし、電力選択システム1Aが電力供給源302Dを選択しているということは、画像形成装置100Aの電力の購入の契約は、電力供給源302Dの電力供給会社300Dとしているということである。よって、消費電力量に応じた支払いは電力供給会社300Dに対してのみ行えばよい。
【0065】
電力管理装置301は、契約している電力選択システム1と、契約している電力選択システム1の消費電力量とを記憶しているものとする。例えば、各電力選択システム1に電力計が設置されており、この電力計で測定された消費電力量が、契約している電力供給会社の電力管理装置301に送信されるようになっていてもよい。
【0066】
電力供給源302A〜302Dから配電装置350に供給した供給電力量、電力選択システム1A〜1Dでの消費電力量、電力供給源302A〜302Dと電力選択システム1A〜1Dと間の電力購入の契約状態と、を管理している管理者に対して電気料金の支払いを行い、この管理者が、上記供給電力量、消費電力量、契約状態、を鑑みて各電力供給会社300A〜300Dに電気料金を分配するようになっていればよい。
【0067】
なお、これら電力供給源を選択した後の、配電方法、電気料金の支払い方法等をについては、従来公知の技術を利用できる。
【0068】
また、各電力供給源302A〜302Dから配電装置350に電力を供給する送電線が1つにまとまっていてもよい。
【0069】
また、例えば、配電装置350が、電力選択システム1A〜1Dと、電力供給源302A〜302Dとの間の接続を切り換える構成になっており、電力選択システム1が選択した電力供給源302からの電力のみを受電できるようになっていてもよい。あるいは、例えば、1つの配電装置350に1つの電力選択システム1のみ接続している構成であってもよい。これらの場合には、画像形成装置100は、選択された電力供給源302から電力のみ受電でき、選択されていない電力供給源302からの電力は含まれない。
【0070】
上記では、電力供給源302は、電力供給会社300所有の発電設備であるとして説明した。しかし、電力供給源302は、電力選択システム1Aが所有する自家発電の設備あってもよい。この場合、電力選択システム1Aは、電力の供給元として、自家発電か、電力供給会社300の所有する発電設備か、を選択する。
【0071】
以上のような処理およびシステムにより、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先(供給元)である電力供給源302を切り換えることがきる。
【0072】
このように、電力選択システム1は、電力の購入先を、複数の電力供給源302A〜302Dから選択できる。よって、特定の電力供給源302が発電トラブルを起こした場合であっても、他の電力供給源302を選択することで、画像形成装置100での処理を継続することができる。なお、限定はされないが、例えば、電力選択システム1は、コピーセンターなどの印刷を商売とする会社であってもよい。
【0073】
ここで、電力供給源302を選択するとは、電力(電力の種類)を選択すると言い換えることができる。よって、以下では、電力供給源を選択することと、電力を選択することとは同じ意味で用いる。
【0074】
(管理サーバ)
管理サーバ101は、図1に示すように、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、を備えている。また、管理サーバ101に、各種情報の表示を行う表示部や、各種の指示を入力する操作部が設けられていてもよい。
【0075】
制御部111は、管理サーバ101における各ブロックを統括的に制御するブロックである。記憶部112は、制御部111が実行するプログラム、管理サーバ101に入力される各種データ、および管理サーバ101にておいて作成される各種データ等を記憶するブロックである。通信部113は、管理サーバ101が通信ネットワーク104を介して他の装置とデータを送受信するための通信手段として機能するブロックである。
【0076】
制御部111は、さらに、電力情報取得部114、供給能力算出部115、供給能力判定部116、画面生成部117、通信制御部118、を備える。
【0077】
電力情報取得部114は、各電力供給源302A〜302Dの電力情報を取得するブロックである。電力情報には、各電力供給源302A〜302Dの現在の電力供給率を算出するのに必要な情報を含が含まれる。電力供給率は供給電力量に対する使用電力量である。例えば、ある電力供給源を電力の購入先として選択している電力購入者(装置、会社、建物等、電力を必要とするあらゆるものが含まれる)全ての消費電力量を、その電力供給源が配電装置に供給可能な電力の最大の量(総供給可能電力量)で割った値であってもよい。
【0078】
さらに、電力情報には、各電力供給源302A〜302Dの過去の電力供給率を算出するのに必要な情報が含まれる。電力情報は、これら以外にも、例えば、電力供給源302に関する情報、電力供給源302から供給される電力に関する情報、電力の単価に関する情報、電力供給会社300に関する情報が含まれていてもよい。本実施形態では、上記したように、各電力管理装置301A〜301Dに電力情報データベースが存在しており、電力情報取得部114は、これら電力情報データベースから、電力情報を取得する。しかし、これら電力情報データベースを保存するサーバ装置が別途設けられていてもよい。
【0079】
さらに、電力情報取得部114は、現在選択されている電力供給源302からの電力購入の解約を申請可能な解約申請画面の情報を、現在選択されている電力供給源302の電力管理装置301から取得する。また、電力情報取得部114は、新規の電力の購入先として選択された電力供給源302からの電力購入の契約を申請可能な契約申請画面の情報を、新規の電力の購入先として選択された電力供給源302の電力管理装置301から取得する。各電力管理装置301A〜301Dは、対応する解約申請画面の情報及び契約申請画面の情報を記憶しているとする。
【0080】
なお、解約申請画面の情報及び契約申請画面の情報は、更新されない限り、一旦取得したら、記憶部112に記憶しておき、記憶部112から読み出して使用するものとする。
【0081】
供給能力算出部115は、電力情報取得部114により取得された電力情報から各電力供給源302A〜302Dの現在の電力供給率を算出する。さらに、電力情報取得部114により取得された電力情報から各電力供給源302A〜302Dの過去の電力供給率を算出する。
【0082】
供給能力判定部116は、複数の電力供給源302A〜302Dのうち、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として現在選択されている電力供給源302の電力供給能力が上限値を超えているかを判定する。上限値については後述するように、画像形成装置100Aから入力することが可能になっている。よって、画像形成装置100Aが受け付けた上限値を、管理サーバ101に送信し、管理サーバ101では、これを受信して記憶部112に記憶しておき、上記判定に用いる。
【0083】
ここで、電力情報取得部114は、所定期間毎(例えば1時間毎)に電力供給源302A〜302Dの電力情報を取得して、記憶部112へ記憶する。そして、供給能力算出部115は、電力情報が取得される度に、電力供給率を算出する。よって、電力供給源302A〜302Dの、常に新しい電力情報を取得し、電力供給率を算出できる。また、現在選択されている電力供給源の電力供給率が算出される度に、管理サーバ101から画像形成装置100Aに通知し、画像形成装置100Aが電力供給率を更新して表示部51に表示させるようになっていてもよい。この場合、画像形成装置100Aのユーザは、現在選択されている電力供給源の最新の電力供給率を確認できる。また、現在選択されている電力供給源302の電力供給率が上限値を超えると、電力供給率が所定サイズより大きなサイズで表示部51に表示されてもよい。この場合、視認性が向上し、表示部51から離れた位置であっても確認が容易になる。
【0084】
ここで、電力供給率を表示部51に常時表示していると、表示部51の使用の邪魔になることがある。例えば、表示部51の前面に、印刷プレビュー画像の閲覧を表示させたい場合などに、邪魔になる。しかし、電力供給率を表示する指示を受け付けた場合のみ、供給能力算出部115が現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率を算出し、表示制御部232が表示部51に表示させるようになっていると、表示部51の使用の邪魔をすることがない。また、無駄な算出および表示を省くことができ、電力供給率の算出および表示のため、時間、電力、二酸化酸素排出を削減でき、省エネに貢献できる。
【0085】
画面生成部117は、供給能力判定部116が、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として現在選択されている電力供給源302の電力供給率が上限値を超えていると判定すると、複数の電力供給源302A〜302Dのうち、非選択の電力供給源の算出された現在の電力供給率を含むと共に、非選択の電力供給源の中から少なくとも1つを新規の電力の購入先として選択可能な選択画面を生成する。また、画面生成部117は、上記解約申請画面の情報から解約申請画面を生成し、契約申請画面の情報から契約申請画面を生成する。さらに、画面生成部117は、各電力供給源の過去の電力供給率を含む供給履歴画面を生成する。これら画面の詳細については後述する。
【0086】
画面生成部117は、数値や表、グラフ、メッセージ、ユーザの選択や入力を受け付けるプログラム等を生成して、各画面を生成する。
【0087】
通信制御部118は、外部との通信を行う通信部121を制御するブロックである。通信制御部118により制御された通信部121は、上記の上限値を、画像形成装置100Aから受信する。また、通信制御部118により制御された通信部121は、上記の選択画面、供給履歴画面、解約申請画面、契約申請画面を画像形成装置100Aに送信する。
【0088】
また、管理サーバ101は、画像形成装置100A〜100Bの稼動状態を常時監視している。そして、現在選択している電力供給源302の電力供給率が上限値を超えると、管理下にある画像形成装置100A〜100Cを全て待機状態にさせる。上限値を超えない他の電力供給源302が選択されて、この電力供給源302からの購入の契約がなされると、管理下にある画像形成装置100A〜100Cを全ての待機状態を解除する。管理サーバ101は、画像形成装置100A〜100Cを待機状態にしたという情報、待機状態を解除したという情報を、画像形成装置100A〜100Cの管理者の携帯端末装置110AやPC110Bに送信してもよい。
【0089】
さらに、管理サーバ101は、例えば、次の処理を行ってもよい。一定期間(例えば1週間)の管理サーバ101および画像形成装置100A〜100Cの消費電力量を蓄積し、所定の時刻(例えば、月曜日の午前0時)に、蓄積している消費電力量をリセットする。これを繰り返す。そして、管理サーバ101は、蓄積した消費電力量を電力の購入先として現在選択している電力供給源302の電力管理装置301に送信すると、電力管理装置301は、契約している電力選択システム1消費電力量を把握することができる。
【0090】
さらに、管理サーバ101は、画像形成装置100A〜100Cの管理者の携帯端末装置110AやPC110Bに、上記一定期間の消費電力量の情報およびリセットした旨の情報を送信してもよい。このようになっていると、画像形成装置100A〜100Cの管理者は、これまでの一定期間の消費電力量、および消費電力量の蓄積がリセットされたことを確認することができる。リセットされることで、ユーザは一定期間毎の消費電力量が把握でき、省エネに努めようとする意識が高められる。
【0091】
また、管理サーバ101は、選択した電力供給源302の電力供給会社300から電気料金の明細のデータを受信し、電気料金の明細のデータを受信した旨のメッセージを画像形成装置100A〜100Cの管理者の携帯端末装置110AやPC110Bに送信してもよい。さらに、電気料金の明細のデータを印刷する日時の情報と印刷する特定の画像形成装置を示す情報(例えば、IPアドレス)とを画像形成装置100A〜100Cの管理者の携帯端末装置110AやPC110Bに送信、特定の画像形成装置に電気料金の明細のデータを指定した日時に印刷するよう指示する信号を送ってもよい。
【0092】
このようになっていると、画像形成装置100A〜100Cの管理者に電気料金の明細のデータを通知することができる。よって、管理者の節電意識を喚起して、無駄な電気代を抑制させることができる。また、電気料金の明細を事前に知ることができ、電気代の管理が容易にでき、例えば、電気代の追加予算申請手続きが可能となる。さらに、画像形成装置100A〜100Cの管理者は、電気料金の明細の印刷物を入手できるので、電気代の使用履歴が容易に把握できる。
【0093】
(画像形成装置の機能的構成)
画像形成装置100は、本実施形態では、印刷機能、コピー機能、スキャン機能、FAX送受信機能、イメージ送信機能等の複数の機能を併せ持つデジタルカラー複合機(MFP:Multi Function Peripherals、あるいは、Multi Function Printer)である。なお、イメージ送信機能には、スキャン機能で読み取り生成した画像データを、e-mailで送信する機能(scan to e-mail)や、usbメモリに格納する機能(scan to usb)が含まれる。なお、画像形成装置100は、上記の機能の全てを有していなくてもよく、また、上記以外の機能を有していていもよい。
【0094】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成ユニット20、原稿読取ユニット30、操作パネル50、周辺機器220を備えている。
【0095】
画像形成ユニット20は、制御部201、記憶部202、データ通信部206、画像処理部208、印刷部209を備えている。さらに、配電装置350から電力を受電する電源部200を備えている。原稿読取ユニット30は、原稿読取部90、原稿搬送装置29を備えている。周辺装置40は、制御部211を備えている。
【0096】
制御部201は、操作パネル50、データ通信部206、原稿搬送装置29、原稿読取部90、画像処理部208、印刷部209、定着部7と、それぞれ接続され、画像形成装置100全体を制御する。また、制御部201は、周辺機器220を制御する制御部211と接続され、周辺機器220に対する制御を行う。なお、周辺機器220は、画像形成ユニット20から出力された印刷物を、例えば、仕分けしたり、ステイプラー止めしたりする装置である。
【0097】
制御部201は、受付部231、表示制御部232、通信制御部233は、次の処理を行う。受付部231、操作パネル50を介して入力された各種指示、また、データ通信部206を介して他の装置から受信した各種指示を受け付けるブロックである。表示制御部232は、各種情報を表示するよう表示パネルの表示部51を制御するブロックである。通信制御部233は、外部の装置と通信を行うデータ通信部206を制御するブロックである。
【0098】
記憶部202は、制御部201が実行するプログラム、画像形成装置100に入力される各種データ、および画像形成装置100にておいて作成される各種データを記憶する。記憶部202は、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/Blu−ray等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0099】
データ通信部206は、外部との通信を行うブロックである。データ通信部206は、通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子206aと、シリアル通信のためのシリアルインターフェース端子206bとを有する。データ通信部206は、制御部201からの指示に従って、LAN端子206aまたはシリアルインターフェース端子206bに接続された外部機器との間でデータを送受信する。LAN端子206aに、ネットワークに接続するためのケーブルが接続される場合、データ通信部206は、LAN端子206aを介して接続された外部機器と通信する。シリアルインターフェース端子206bは、フラッシュメモリを内蔵したメモリカードが接続可能になっており、画像形成装置100はこのメモリカードからの情報を読み取ることができる。
【0100】
原稿読取部90は、後述の図10に示す原稿載置台92に載置された原稿または、原稿搬送装置29にて原稿読取位置まで搬送される原稿に、光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像処理部208に出力する。
【0101】
画像処理部208は、原稿読取部90から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した後、印刷部209に出力する。給紙部(図示しない)は、後述する給紙カセット81および手差し給紙カセット82に収納された用紙を印刷部209に搬送する。
【0102】
印刷部209は、後述する図10の画像形成ステーションP1〜P4に相当し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部(図示しない)により搬送される用紙に画像を形成する。
【0103】
印刷部209では、トナーカートリッジが着脱自在に設置される。印刷部209には、検出部209aが設けられており、トナーカートリッジ自体の有り無しやトナーの残量を検出する。検出部209aは、例えば、磁気センサー、光センサーを用いて構成されてもよい。あるいは、トナーカートリッジがメモリを有しており、検出部209aがトナーカートリッジのメモリと通信可能に構成れており、メモリの情報を読みだしてもよい。トナーカートリッジのメモリに記憶される情報は、例えば、トナーカートリッジの製造時に付される個体を識別するための製造番号、トナーカートリッジに付与されたカーボンオフセットクレジットを識別するクレジット番号、カーボンオフセットの認証を受けたときに付されるオフセット認証番号等であってもよい。
【0104】
定着部7は、後述する図10の定着ユニット7に相当し、印刷部209にて用紙上に形成されたトナー画像を溶融させて用紙に定着させる。定着部7によりトナー画像が定着した用紙は印刷物として排出される。この印刷物は、周辺機器220にて、仕分けされたり、ステイプラー止めされたりしてもよい。
【0105】
操作パネル50は、表示部51と操作部53とを備えている。図3に、画像形成装置100の備える操作パネル50の一例を示す。表示部51は、液晶表示装置、有機ELD、電気泳動を利用した電子ペーパー等のディスプレイ、プラズマディスプレイ、プラズマチューブアレイディスプレイ、電子放出素子を用いたディスプレイ等の表示装置である。表示部51は、ユーザに提示する情報、各種設定情報、画像データに関する情報等を含む画面を表示する。
【0106】
操作部53は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部53が備える複数のキーは、スイッチを備えたハードキーである。なお、操作部53は、キーの一部としてタッチパネルを含んでいても、あるいはタッチパネルそのもので構成されていてもよい。操作部53がタッチパネルを含む場合、あるいはタッチパネルから構成されている場合、タッチパネルは、表示部51上に設けられる。なお、操作部53は、Ubi−Fingerデバイス等を用いたジェスチャ入力装置であってもよい。本実施形態の操作パネル50は、タッチパネルを備えたものとなっている。
【0107】
管理サーバ101で管理される画像形成装置100A〜100Cのうち、特定の画像形成装置100のみで、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として現在選択されている電力供給源の、上限値の入力を受け付け、選択画面等の表示を行う。本実施形態では、画像形成装置100Aにて、これらを行う。よって、画像形成装置100Aの、制御部201は、受付部231、表示制御部232、通信制御部233は、次の処理を行う。
【0108】
受付部231は、操作パネル50から入力された、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として現在選択されている電力供給源302の、上限値の入力を受け付ける。この上限値は、通信制御部233に制御されたデータ通信部206により、管理サーバ101に送信される。また、選択画面、供給履歴画面、解約申請画面および契約申請画面に基づいてユーザが行う各種指示を受け付ける。
【0109】
また、通信制御部233に制御されたデータ通信部206が、管理サーバ101から選択画面、供給履歴画面、解約申請画面および契約申請画面を受信し、表示制御部232は、これら画面を表示部51に表示させる。
【0110】
また、通信制御部233は、電力管理装置301A〜301Dのうち、受付部231が選択を受け付けた電力供給源302の電力管理装置301に対して、選択された電力供給源302を電力の購入先として決定したことを示す信号である購入信号を送信する。
【0111】
また、画像形成装置100Aの印刷部209は、前記解約申請画面の情報および前記契約申請画面の情報を印刷する。
【0112】
(電力選択システムでの処理の流れ)
電力選択システム1の処理の流れについて、図4〜図9を用いて説明する。図4は、電力選択システム1の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0113】
まず、電力供給率の上限値の入力を受け付けたかを確認する(S1)。上限値の入力を受け付けていない場合には(S1でNO)、上限値の入力を待つ(S2)。
【0114】
上限値の入力を受け付けた場合は(S1でYES)、各電力管理装置301A〜301Dから各電力供給源302A〜302Dの電力情報を取得する(S3)。そして、取得した電力情報を用いて各電力供給源302A〜302Dの現在の電力供給率を算出し、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率が上限値を超えているかを判定する(S4)。
【0115】
上限値を超えていない場合(S4でNO)、所定時間毎にS3、S4を繰り返す。上限値を超えている場合(S4でYES)、図5に示すような第1電力選択画面(選択画面)501を生成し、表示する。第1電力選択画面501は、全ての電力供給源を表示するコマンドに対応する「全て表示」ボタン502、化石燃料を用いて発電する電力供給源を選択するコマンドに対応する「化石燃料」ボタン503、再生可能エネルギーを用いて発電する電力供給源を選択するコマンドに対応する「再生可能エネルギー」ボタン504を含んでいる。
【0116】
第1電力選択画面501で、「化石燃料」ボタン503あるいは「再生可能エネルギー」504を選択すると、新たな電力の購入先として、化石燃料を原料として発電する電力供給源か、再生可能エネルギーを用いて発電する電力供給源か、が選択できる。この場合、対環境意識の高いユーザは、再生可能エネルギーを用いて発電する電力供給源を選択することで、温室効果ガスの発生を抑制して地球温暖化防止に貢献できる。また、選択肢が、化石燃料と再生可能エネルギーという2つだけなので、どちらかを選ぶだけでよく、容易に変更できる。
【0117】
第1電力選択画面501の表示中、全ての電力供給源を表示する指示を受け付けたか(第1電力選択画面501にて「全て表示」ボタン502が選択されたか)を判定する(S6)。全ての電力供給源を表示する指示を受け付けたと判定すると(S6でYES)、S3で取得した電力情報および算出した現在の電力供給率を基に、図6に示すような電力情報一覧画面601を生成し表示する。
【0118】
電力情報一覧画面601は、全ての電力供給源の電力情報を表示する画面である。電力情報一覧画面601は、電力供給率、ユーザから受け付けた電力供給率の上限値(電力供給率上限値)も含んでいる。さらに、電力情報一覧画面601は、各電力供給源源について、電力供給会社名、供給可能な電力量である総供給可能電力量(供給量)、その電力供給源を購入先としている電力選択システム1での総消費電力量(消費量)、総供給可能電力量から総消費電力量を引いた総供給余裕電力量を、含んでいる。これらの情報は、S3で取得した電力管理装置301A〜301Dから取得した電力情報に含まれる。電力情報一覧画面601では、電力供給率は、総消費電力量を総供給可能電力量で割った値となっている。
【0119】
また、電力情報一覧画面601は、選択された電力供給源の供給履歴を表示するコマンドに対応する「履歴表示」ボタン602、電力の購入先を選択(変更)せずに終了するコマンドに対応する「現行通り」ボタン603を含んでいる。本実施形態では、電力の購入先として現在選択されているのは電力供給源A(化石燃料)であるとする。
【0120】
電力情報一覧画面601の表示中、選択された電力供給源の供給履歴を表示する指示を受け付けたか(電力情報一覧画面601にて、電力供給源が選択され、かつ、「履歴表示」ボタン602が選択されたか)を判定する(S8)。選択された電力供給源の供給履歴を表示する指示を受け付けると(S8でYES)、取得した電力情報および算出した過去の電力供給率を基に、図7に示すような供給履歴画面701を生成し表示する。本実施形態では、電力情報一覧画面601で電力供給源D(太陽光)の供給履歴を表示することが選択されたとする。
【0121】
供給履歴画面701は、各電力供給源の過去の電力供給率の情報を含んでいる。本実施形態では、電力情報一覧画面601にて、太陽光、つまり、電力供給源302Dが選択されたので、図7では、電力供給源D(太陽光)の過去の電力供給率の情報が表示されている。また、比較のために、現在選択中の電力供給源である電力供給源302A(化石燃料)の過去の電力供給率の情報が表示を表示している。供給履歴画面701では、例えば、図7に示すように電力供給源の過去1年分のデータがグラフとなって表示されると、ユーザが確認しやすい。
【0122】
期間変更ボタン702にて供給履歴画面に701に表示する電力供給率の期間を変更することができる。図7に示す供給履歴画面701では、過去1年分が表示されている。期間変更ボタン702により、例えば、過去1年分から過去5年分まで、一年毎に表示できるようになっている。
【0123】
また、供給履歴画面701は、表示する期間を変更するコマンドに対応する期間変更ボタン702、現在選択されている電力供給源とは別の電力供給源の電力供給会社と契約する指示を行うコマンドに対応する「契約する」ボタン703、別の電力供給源の電力供給会社とは契約しない指示を行うコマンドに対応する「契約しない」ボタン704を含んでいる。なお、供給履歴画面701で、太陽光のグラフを選択してダイレクトに後述の申請画面901を表示してもよい。
【0124】
供給履歴画面701の表示中、現在選択されている電力供給源とは別の電力供給源の電力供給会社と契約する指示を受け付けたか(供給履歴画面701にて、「契約する」ボタン703がおされたか)を判定する(S10)。別の電力供給源の電力供給会社と契約する指示を受け付けた場合(S10でYES)、S3で取得した現在選択されていない(非選択の)電力供給源の電力情報と算出した現在の電力供給率を基に、図8に示すような第2電力選択画面(選択画面)801を生成して表示する(S11)。
【0125】
第2電力選択画面801は、新たな購入先となる電力供給源を選択する画面である。第2電力選択画面801には、新たな購入先の候補である電力供給源の電力供給率が含まれる。また、第2電力選択画面801は、少なくとも1つの電力供給源を新規の電力の購入先として選択可能となっている。
【0126】
また、第2電力選択画面801は、申請書を表示するコマンドに対応する「表示する」ボタン802、申請書を表示しないコマンドに対応する「表示しない」ボタン803を含んでいる。本実施形態では、第2電力選択画面801で電力供給源D(太陽光)が選択されたとする。
【0127】
第2電力選択画面801表示中、新規の電力供給源(電力)の選択および申請書を表示する指示を受け付けたか(第2電力選択画面801にて、電力供給源が選択され、かつ、「表示する」ボタン802が選択されたか)を判定する(S12)。新規の電力供給源の選択および申請書を表示する指示を受け付けた場合(S12でYES)、現在選択されている電力供給源からの電力購入の解約を申請可能な解約申請画面の情報と、新規の電力の購入先として選択された電力供給源からの電力購入の契約を申請可能な契約申請画面の情報とを取得し、図9に示すような申請画面901を生成して表示する(S13)。
【0128】
申請画面901は、契約申請画面903と解約申請画面904とを含んでいる。図9では、契約申請画面903と解約申請画面904とが1つの申請画面901に表示されているが、契約申請画面903と解約申請画面904とが別々の画面に表示されてもよい。
【0129】
申請画面901は、ユーザによる入力が必要な箇所に、タッチパネルや操作キー、マウスなどを用いた入力を受け付けることができるようになっている。
【0130】
また、申請画面901は、解約申請画面904の情報を現在選択されている電力供給源302の電力管理装置301へ、かつ、契約申請画面903の情報を規の電力の購入先として選択された電力供給源302の電力管理装置301へ、送信するコマンドに対応する「送信する」ボタン902を含んでいる。
【0131】
申請画面901表示中、解約申請画面904の情報および契約申請画面903の情報(申請情報)を送信する指示を受け付けたか(申請画面901にて「送信する」ボタン902が選択されたか)を判定する(S14)。申請情報を送信する指示を受け付けた場合(S14でYES)、解約申請画面の情報を現在選択されている電力供給源302の電力管理装置301へ、かつ、契約申請画面の情報を新規の電力の購入先として選択された電力供給源302の電力管理装置301へ、送信し(S15)、処理を終了する。
【0132】
本実施形態では、太陽光つまり電力供給源302Dが、新規の電力購入先として選択されたので、電力供給源302Dの電力管理装置301Dに契約申請画面903の情報が送信される。また、現在電力購入先として選択されているのは、化石燃料つまり電力供給源302Aであるので、電力供給源302Aの電力管理装置301Aに解約申請画面904の情報が送信される。
【0133】
電力供給源302Dの電力管理装置301Dは、図9に示す契約申請画面903の情報を受信すると、本日午後3時に電力購入の契約を開始する旨の情報を画像形成装置100Aに送信する。また、電力供給源302Aの電力管理装置301Aは、図9に示す解約申請画面904の情報を受信すると、本日午後3時に電力購入の解約をする旨の情報を画像形成装置100Aに送信する。画像形成装置100Aがこれらの情報を表示部51で表示すると、ユーザは本日午後3時に電力が切り替わることを知る。
【0134】
なお、各電力供給源302A〜302Dは別々の送電線で配電装置350に電力を供給し、配電装置350は、電力選択システム1A〜1Dと、電力供給源302A〜302Dとの間の接続を切り換える構成の場合には、次のようになっているのが好ましい。契約申請画面903の情報および解約申請画面904の情報が配電装置350にも送信される。そして、配電装置350は、電波時計を内蔵しており、本日午後3時に電力選択システム1への接続を電力供給源302Dから電力供給源Dに切り換える。配電装置350は、切り換えが順調よくいくように電力の供給が途切れないように処理する。ただし、各電力供給源302A〜302Dが1つの送電線で配電装置350に電力を供給する場合には、配電装置350は電力を途切れなく電力選択システム1に送電できる。
【0135】
S6で全ての電力供給源を表示する指示を受け付けていないと判定すると(S6でNO)、化石燃料の電力供給源を選択する指示を受け付けたか(第1電力選択画面501にて「化石燃料」ボタン503が選択されたか)を判定する(S16)。化石燃料の電力供給源を選択する指示を受け付けた場合(S16でYES)、現在選択されている電力供給源が化石燃料の電力供給源であるかを判定する(S17)。現在選択されている電力供給源が化石燃料の電力供給源である場合には(S17でYES)、処理を終了する。つまり、第1電力選択画面501にて新規の電力購入先として選択されたのが化石燃料の電力供給源であり、現在の電力の購入先として選択されている電力供給源が化石燃料の電力供給源であり、これらは同じ電力供給源であるため、電力の購入先を変更する必要が無いので処理を終了する。
【0136】
S17で、現在選択されている電力供給源が化石燃料の電力供給源でない場合には(S17でNO)、再生可能エネルギーの電力供給源を選択する指示を受け付けたか(第1電力選択画面501にて「再生可能エネルギー」ボタン504が選択されたか)を判定する(S18)。再生可能エネルギーの電力供給源を選択する指示を受け付けた場合には(S18でYES)、S11に進み、受け付けていない場合には(S18でNO)、処理を終了する。
【0137】
また、S8でNO、S10でNO、S12でNO、S14でNO、またはS16でNOの場合、あるいは、S17S17でYESの場合には、それぞれの時点で処理を終了する。つまり、これらの場合には、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先は現在選択されている電力供給源302のままとなる。
【0138】
なお、本実施形態では、化石燃料を用いて発電する電力供給源302Aを化石燃料の種類によらずまとめて1つにしている。しかし、原子力を用いて発電する電力供給源、天然ガスを用いて発電する電力供給源、石油を用いて発電する電力供給源、石炭を用いて発電する電力供給源、というように化石燃料の種類を分けた電力供給源が設けられており、これら電力供給源が配電装置350に電力を供給している場合には、次のようになる。S16でYESの後に、S11に進み、S11では、化石燃料の種類別の電力供給源を選択可能な第2電力選択画面を生成および表示する。
【0139】
以上のように、電力選択システム1では、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先として現在選択されている電力供給源302の電力供給率が上限値を超えた場合には、選択画面801を表示することで、ユーザ(画像形成装置100A〜100Cの管理者)に、電力供給源302の選択において有益な情報である各電力供給源302の現在の電力供給率を提示し、電力供給源302の選択を促すことができる。選択画面801には、複数の電力供給源302A〜302Dのうち非選択の電力供給源302の現在の電力供給率が含まれているので、ユーザは、現在の電力供給率を比較して、選択できる。また、上限値はユーザによって変更することができる。
【0140】
ユーザは、複数の電力供給源302A〜302Dの電力供給率を比較でき、複数の電力供給源302A〜302Dから電力供給率が低い電力供給源302を新規の電力の購入先として選択できる。よって、電力供給率が低い電力供給源302を新規の電力の購入先として選択すると、画像形成装置に安定した電力を供給を行え、画像形成装置での各処理の中断を防止できる。また、電力が制限されることはないので、ユーザの希望する条件にて、画像形成装置100A〜100Cでの各処理を実行することができる。
【0141】
以上からわかるように、電力選択システム1は、ユーザが、複数の電力供給源302A〜302Dの現在の電力供給率を把握した上で画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先を選択でき、安心して快適に画像形成装置100A〜100Cを使用できる。
【0142】
例えば、政府や電力供給会社の節電要請があり、電力の供給量が逼迫している電力供給源302から、電力の供給量が安定している電力供給源302に、電力の購入先を変更しなければならいない場合がある。このような場合でも、電力選択システム1によると、解約申請画面および契約申請画面にて電力購入の解約および契約の申請が可能であるため、電力の購入先を変更することに伴う諸手続きが簡略化でき、容易に電力の購入先を変更できる。
【0143】
また、S13の後の処理が、図12に示すようになっていてもよい。図12に示すように、S13の後、申請画面901の表示中に、印刷指示を受け付けたかを判定する(S21)。印刷指示を受け付けた場合(S21でYES)、申請画面の印刷を実行する(S22)。そして、申請書(申請画面の印刷物)のFAX送信あるいはscan to e-mailを受け付けたかを判定する(S24)。申請書のFAX送信あるいはscan to e-mailを受け付けた場合には(S24でYES)、画像形成装置100Aは申請書の読み取りおよび送信を行う(S25)。なお、管理サーバ101が受信する電力情報に申請書の送信先の情報が含まれていてもよい。この場合、画像形成装置100Aが管理サーバ101から申請書の送信先の情報を受信し、画像形成装置100Aの記憶部202に記憶する。そして、申請書の送信先の情報に基づきS25の送信を行ってもよい。
【0144】
S21でNO、またはS24の場合には、それぞれの時点で処理を終了する。つまり、これらの場合には、画像形成装置100A〜100Cの電力の購入先は現在選択されている電力供給源302のままとなる。
【0145】
上記本実施形態では、電力情報の取得は、所定時間毎に行っているが、例えば、ユーザから取得の指示を受け付けた場合に行ってもよい。取得の指示はユーザが画像形成装置100の操作部53から行って、取得の指示の信号を管理サーバ101に送信してもよい。あるいは、管理サーバ101にユーザからの指示を入力できる入力部が設けられていて、この入力部から電力情報の取得の指示を受け付けてもよい。または、画像形成装置100が起動する度に行ってもよい。あるいは、電力供給会社300の電力管理装置301から、電量情報の内容が変わったときに、更新情報として、サーバ装置101に送信されるようになっていてもよい。
【0146】
また、本実施形態の電力選択システム1では、画像形成装置100Aにて、電力供給率の上限値の入力を受け付け、そして、管理サーバ101にて、電力情報を取得し、電力供給率を算出し、電力供給率が上限値を超えているかを判定し、選択画面を生成する。そして、画像形成装置100Aにて、選択画面を表示部51に表示する。しかし、画像形成装置100Aと管理サーバ101とにおける処理の分担は、上記に限定されない。つまり、受付部231、電力情報取得部114、供給能力算出部115、供給能力判定部116、画面生成部117、表示制御部232は、画像形成装置100Aと管理サーバ101とのどちらに含まれていてもよいし、あるいは、別の装置に設けられていてもよい。
【0147】
例えば、上限値を管理サーバ101で受け付けてもよい。選択画面の生成を画像形成装置100Aで行ってもよい。また、例えば、選択画面を画像形成装置100表示部51ではなく、画像形成装置100A〜100Cの管理者のPC110Bの表示部や携帯端末装置110Aの表示部にて行ってもよい。また、画像形成装置100A〜100Cの管理者のPC110Bや携帯端末装置110Aが上限値の入力を受け付けて、管理サーバ101に送信するようになっていてもよい。なお、これらは例示であり、その他の形態も様々考えられる。
【0148】
また、本実施形態では、画像形成装置100Aから、電力管理装置301に解約申請情報および契約申請情報を送信している。しかし、例えば、画像形成装置100Aから、一旦管理サーバ101に解約申請情報および契約申請情報を送信し、管理サーバ101から電力管理装置301Dに解約申請情報および契約申請情報を送信する構成であってもよい。
【0149】
(画像形成装置の構造)
図10は、本実施形態の画像形成装置100の概略構造の一例を示す縦断面図である。図10に示すように、画像形成装置100は、画像形成ユニット20と原稿読取ユニット30とを備える。
【0150】
原稿読取ユニット30は、主として、原稿読取部90、原稿載置台92および原稿搬送装置29を備えている。原稿載置台92に載置された原稿は、原稿読取部90により画像が読み取られる。原稿搬送装置29の載置台に載置された原稿は、順次、原稿読取部90の上部へ供給され、原稿の読み取りが行われる。
【0151】
画像形成ユニット20は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに対応した4つの画像形成ステーションP1〜P4を備えている。4つの画像形成ステーションP1〜P4は基本的に同一の構成を有しており、感光体ドラム3と、その周囲に配設された、帯電器5、現像装置2、転写ローラ64、クリーナユニット4等を備えている。なお、各画像形成ステーションPには、それぞれ個々に識別情報が付されており、後述する制御部201は、画像形成ステーションPを個々に判別できるようになっている。
【0152】
画像形成ステーションP1〜P4の下方には、露光ユニット8が配置され、画像形成ステーションP1〜P4の上方には、中間転写ベルト機構6が配設されている。露光ユニット8が、帯電器5にて帯電された感光体ドラム3の表面を画像データに応じて露光することにより、感光体ドラム3の表面に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置2がトナーを供給することでトナー像とする。感光体ドラム3の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト機構6により、画像形成ステーションP1〜P4それぞれの転写ローラ64を内側に内設するように巻回された中間転写ベルト61上に重畳して転写される。
【0153】
中間転写ベルト機構6における、中間転写ベルト61の進行方向前方には、転写装置10が配設されており、該転写装置10にて中間転写ベルト61上のトナー像は、給紙カセット81や手差し給紙カセット82より給紙された用紙(シート材)に転写される。さらに、用紙の搬送方向前方には、定着部7が配設されており、該定着部7を通過することで、トナー像が用紙上に固化され定着され、その後、排紙トレイ91上に排出される。
【0154】
また、画像形成ユニット20には、4つの画像形成ステーションP1〜P4の各現像装置2にトナーを補給するためのトナー補給装置700が備えられており、図1の構成では、ブラック(B1,B2)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の5つのトナー補給装置700が備えられている。
【0155】
本実施形態では、画像形成装置100は、カーボンオフセットクレジット(温室効果ガスの排出権)が付与されている。この場合、図11に示すように、画像形成装置100に、カーボンオフセットが付与されていることを示す、カーボンオフセットマーク(登録商標)162が付されていてもよい。カーボンオフセットは、市民,NPO/NGO,自治体,政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガス(COを含む)の排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量(以下、「クレジット」という)を購入することにより、その排出量の全部または一部を埋め合わせる(以下、「オフセット」という)ことをいう。例えば、温室効果ガスの排出削減・吸収を実現するプロジェクト(以下、「オフセットプロジェクト」という)としては、温室効果ガス吸収事業が実施する、例えば、ブラジル植林プロジェクト(マングローブの植林)、海洋吸収事業や土壌吸収事業、二酸化炭素貯留事業である地中隔離法や海洋隔離法、または、再生可能エネルギー事業(水力発電(農業用水や砂防ダムの利用も含む)、風力発電(洋上風力発電も含む)、海流発電、地熱発電、太陽光発電、太陽熱発電、潮汐発電、振動力発電、バイオマス発電など)などのプロジェクトである。
【0156】
画像形成装置100にカーボンオフセットクレジットが付与されているため、温室効果ガス削減事業に貢献できる。
【0157】
本実施形態では、画像形成装置100にカーボンオフセットクレジットが付与されているが、画像形成装置100で使用される他の消耗品、例えばトナーカートリッジにカーボンオフセットクレジットが付与されていてもよい。他の消耗品にカーボンオフセットクレジットが付与されている場合にも同様に、温室効果ガス削減事業に貢献できる。
【0158】
また、本実施形態では、電力供給源を選択する装置を、配電装置350から受電する画像形成装置100に適用した場合について説明している。しかし、これに限定されることはなく、複数の電力供給源より供給される電力を配電する配電装置から受電する装置、設備、施設等にも適用可能である。あるいは、複数の電力供給源より供給される電力を配電する配電装置から受電する装置、設備、施設等を制御する装置にも適用可能である。例えば、インクジェット記録装置、または、その他の装置、例えば家電製品、民生用機器(映像・音響・通信などに関連した電子機器や装置、または端末において、一般消費者による使用・一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発・設計された製品・規格を指す)や業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)にも適用可能である。
【0159】
(プログラム・記憶媒体)
本実施形態の画像形成装置100および管理サーバ101の各ブロック、特に制御部201および制御部111は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0160】
すなわち、画像形成装置100および管理サーバ101は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像形成装置100および管理サーバ101の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をそれぞれコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を画像形成装置100および管理サーバ101に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。このように、プログラムをコンピュータにて読み取り実行させることによって、画像形成装置100および管理サーバ101を含む電力選択システム1と同一の作用効果を実現することができる。
【0161】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0162】
また、画像形成装置100および管理サーバ101を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0163】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、複数の電力供給源より供給される電力を配電する配電装置から受電する画像形成装置と、当該画像形成装置を管理する情報処理装置と、を備えた電力選択システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0165】
1,1A〜1D 電力選択システム
51 表示部(表示手段)
100 画像形成装置
101 管理サーバ(情報処理装置)
104 ネットワーク
110A 携帯端末装置
110B PC
111 制御部
112 記憶部
113 通信部
114 電力情報取得部
115 供給能力算出部
116 供給能力判定部
117 画面生成部
118 通信制御部
201 制御部
206 データ通信部
209 印刷部(印刷手段)
202 記憶部
231 受付部
232 表示制御部
233 通信制御部
501 第1電力選択画面
601 電力情報一覧画面
701 供給履歴画面
801 第2電力選択画面(選択画面)
901 申請画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電力供給源より供給される電力を配電する配電装置から受電する画像形成装置と、当該画像形成装置を監視して管理する情報処理装置と、を備え、前記画像形成装置の電力の購入先として前記複数の電力供給源のうち少なくとも1つが選択される電力選択システムであって、
供給電力量に対する使用電力量の割合である電力供給率の上限値を受け付ける受付部と、
前記各電力供給源の現在の電力供給率を算出するのに必要な電力情報を取得する電力情報取得部と、
前記取得された電力情報から前記各電力供給源の現在の電力供給率を算出する供給能力算出部と、
前記画像形成装置の電力の購入先として現在選択されている電力供給源の前記算出された現在の電力供給率が、前記受付部が受け付けた上限値を超えているか、を判定する供給能力判定部と、
前記供給能力判定部が前記上限値を超えていると判定すると、前記複数の電力供給源のうち非選択の電力供給源の前記算出された現在の電力供給率を含むと共に、前記非選択の電力供給源の中から少なくとも1つを新規の電力の購入先として選択可能な選択画面を生成する画面生成部と、
前記画面生成部が生成した画面を表示手段に表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする電力選択システム。
【請求項2】
前記電力情報は、前記各電力供給源の過去の電力供給率を算出するのに必要な過去の電力情報を含んでおり、
前記供給能力算出部は、前記過去の電力情報から前記各電力供給源の過去の電力供給率を算出し、
画面生成部は、さらに、前記各電力供給源の過去の電力供給率を含む供給履歴画面を生成することを特徴とする請求項1に記載の電力選択システム。
【請求項3】
前記電力情報取得部は、さらに、前記現在選択されている電力供給源からの電力購入の解約を申請可能な解約申請画面の情報と、前記新規の電力の購入先として選択された電力供給源からの電力購入の契約を申請可能な契約申請画面の情報と、を取得し、
前記表示制御部は、前記表示手段に前記解約申請画面および前記契約申請画面を表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の電力選択システム。
【請求項4】
前記解約申請画面の情報および前記契約申請画面の情報を印刷する印刷手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の電力選択システム。
【請求項5】
前記複数の電力供給源には、化石燃料を原料として発電する第1電力供給源と再生可能エネルギーを用いて発電する第2電力供給源とが含まれており、
前記選択画面は、第1電力供給源と第2電力供給源とのいずれかを選択可能な画面であることを特徴とする電力選択システム。
【請求項6】
前記電力情報取得部は、前記現在選択されている電力供給源の電力情報を所定期間毎に取得し、
供給能力算出部は、前記現在選択されている電力供給源の電力情報が取得される度に、前記現在選択されている電力供給源の電力供給率を算出し、
前記表示制御部は、前記現在選択されている電力供給源の電力供給率が算出される度に、当該電力供給率を更新して所定サイズで前記表示手段に表示させ、かつ、前記供給能力判定部が前記上限値を超えていると判定すると、当該電力供給率を所定サイズより大きなサイズで前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電力選択システム。
【請求項7】
前記受付部が前記電力供給率を表示する指示を受け付けると、前記供給能力算出部は、前記現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率を算出し、かつ、前記表示制御部は、当該算出された前記現在選択されている電力供給源の現在の電力供給率を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電力選択システム。
【請求項8】
前記画像形成装置を複数備え、前記情報処理装置は当該複数の前記画像形成装置を管理し、前記電力の購入先は、前記複数の画像形成装置で統一されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電力選択システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電力選択システムに用いられ、前記表示手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
温室効果ガスの排出権が付与されていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電力選択システムに用いられ、前記画像形成装置を監視して管理することを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−109303(P2013−109303A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256686(P2011−256686)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】