説明

電動ドライバー専用シャコ万力

【課題】従来のシャコ万力は、長尺物に複数個を取り付け使用する場合、工作物を締め付けるとき、締め付けボルトの締め付けと緩めには締付けハンドルを無数に回すため作業効率が極めて悪かった。また、作業空間の狭い場所で作業する場合は締付けボルトが回しずらく作業効率が悪いという問題があった。
【解決手段】本発明は、シャコ万力の締付けボルトの頭を電動ドライバーのソケットが挿嵌できる六角形頭に形成し、さらに作業中にシャコ万力の脱落防止として、六角形頭の略中央に電動ドライバーソケットから抜け落ち防止にソケットロック用凹部を設ける。従来、複数個のシャコ万力を使用する場合や作業空間が狭いところでも、手動による締付けボルトを締め付けていたが、作業効率が極めて悪くネック工程であった。この電動ドライバー専用のシャコ万力でネック工程を解消し格段の作業効率アップを図ることができるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工作物の加工、組立作業時に工作物を相対する2面の間に工作物を挟み締め付け固定する電動ドライバー専用シャコ万力に関する。
【背景技術】
【0002】
現場作業において作業用シャコ万力は、略C形フレームの固定顎と締め付けボルトの間に工作物を挟んで、溶接、接着、穴明け等の作業するのが一般的で多く知られている。作業用工具のほとんどのカタログには標準的な形状のものが多く掲載されている。(例えば非特許文献 一般的な作業用工具カタログシャコ万力参照)
【0003】
【特許文献1】(特許文献特開平8−3789参照)(非特許文献、インタネットでシャコ万力参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的な形状のシャコ万力は、略C形フレームの固定顎と締め付けボルトとの間に工作物を挟んで締め付け固定し溶接、接着、穴明け等の作業を行うが、固定顎と締め付けボルトの間の口の開き部の調整には締め付けボルトの締め付けハンドルを相当数の回転が必要である。シャコ万力単体のみの使用ならば、我慢して手動で締め付け使用することも問題にはならないが、しかし、長尺物などを複数個のシャコ万力を同時に使用して締め付ける現場作業も多く発生する。また、複数個のシャコ万力を使用した場合、締め付けハンドルを従来品は手動で回して締め付けボルトの締め付け、緩めを繰り返すと相当の時間と労力を要することになる。従って作業工程の詰まっている場合など作業効率化を図る上での大きなネック工程となっている。さらに、作業空間の狭い場所では締め付けボルトの締め付けハンドルを手動で回すスペースもとれなくなる場合も発生する。これを狭い空間での作業でも複数個のシャコ万力使用の場合でも、電動ドライバーでスムーズに回して締め付けができネック工程を除去し、格段の作業効率を高めようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は作業中に複数個のシャコ万力を同時に使用したり、作業空間の狭いところでも作業効率を高めるために、シャコ万力の締め付けボルトを素早く確実に締め付け、または緩めることが要請されるが、それを可能にするためのものである。そのために締め付けボルトの頭を電動ドライバーのソケットに挿嵌できる六角形頭に形成する。そして電動ドライバーを傾斜させたときでも、シャコ万力が脱落しないように六角頭の略中央付近に、ソケットロック用凹部を形成する。これを使用する場合、電動ドライバーのソケットに六角形頭を挿嵌し回転させて使用するが、必要な締め付けトルクについては、電動ドライバーで簡単に調整して作業を行うことができるようにするものである。
【発明の効果】
【0006】
上述したように本発明の電動ドライバー専用シャコ万力は、作業空間の狭いところや長尺物でシャコ万力を同時に複数個使用のときでも、電動ドライバーのソケットにシャコ万力の六角形頭を挿嵌し迅速に取り付け作業ができる。
電動ドライバー用シャコ万力を締め付けたら、次の作業に移行し電動ドライバー用シャコ万力を次々にセットして取り付け作業を行うことができる。この連続作業によって従来なし得なかった格段の作業効率をアップさせることができる。作業中に本発明の電動ドライバー専用シャコ万力が脱落しないように六角頭の略中央付近に、抜け止め用のソケットロック用凹部を形成しているので脱落の心配がない。これを使用する場合、電動ドライバーのソケットに六角形頭を挿嵌して使用するが、この電動ドライバー専用のシャコ万力は、特別な技能を訓練しなくても、活用することが可能であり、従来の作業ネック工程の解消に威力を発揮させることができるものである。またシャコ万力の必要な締め付けトルクについては、電動ドライバーで簡単に調整して作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図に基づいて説明する
【0008】
図1において、1はシャコ万力のフレームで、2は固定顎、3は締め付けボルト、4はシャコ万力の口の開き部、5は六角形頭、6は電動ドライバー専用シャコ万力のソケットロック用凹部を形成する構成である。従って4締め付けボルトと5六角形頭は一体構造である。
【実施例】
【0009】
以下、上記構成の動作を説明する。4口の開き部に任意の工作物を位置させ3締め付けボルトを電動ドライバーで回転させて迅速に挟む。この4口の開き部は工作物の大きさによって異なるため、その都度電動ドライバーで、3締付けボルトの5六角形頭を回転させて調整しながら締め付ける。シャコ万力を同時に複数個使用したり、作業空間の狭いところでも電動ドライバー専用シャコ万力の3締め付けボルトを回転させて締め付けたり緩めたりすることが容易にできる。本発明品を使用すると、ベテランの作業員でなくても格段に作業効率が上げることができる。従って従来なし得なかった格段の作業効率をアップさせることが可能である。また作業中に電動ドライバーを傾斜しても電動ドライバー専用シャコ万力が脱落しないように六角形頭の略中央付近に、ソケットロック用凹部を形成して脱落の心配がないようにした。またシャコ万力の必要な締め付けトルクについては、電動ドライバーで簡単に調整して作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャコ万力の正面図を示す。
【図2】締付けハンドルのB矢視図を示す。
【図3】シャコ万力の標準的な構造の平面図を示す。
【図4】電動ドライバー専用シャコ万力関係をの平面図を示す。
【符号の説明】
【0010】
1 フレーム
2 固定顎
3 締付けボルト
4 口の開き部
5 六角形頭
6 電動ドライバーソケットロック用凹部
7 締め付けハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼製のフレームと締め付けボルトを備えるシャコ万力において、該締め付けボルトの頭部を六角形と該六角形頭に電動ドライバーのソケットロック用凹部を形成した電動ドライバー専用シャコ万力
【請求項2】
フレームと締め付けボルトの材質を合成樹脂で形成したことを特徴とする請求項1記載のシャコ万力

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−125924(P2009−125924A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−326535(P2007−326535)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(307045630)
【Fターム(参考)】