説明

電動パワーステアリング用電子制御ユニット

【課題】一層の小型化をはかるとともに配線設計の自由度を得ながら装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】電動パワーステアリング用電子制御ユニットに含まれる第1基板11と第2基板12は、外部接続コネクタ30が一体形成されたコネクタケース13を介して積層され、コネクタケースの第1の縁部と第2の縁部には、第1の面実装部品110と第2の面実装部品120とを接続するインサートモールド成形された端子群131,132,133がそれぞれ実装される。第2基板12に実装された第2の面実装部品120のそれぞれは、第1の縁部に実装された端子群と第2の縁部に実装された端子群のうち、近くに位置する端子群に選択的に接続される配線レイアウト構造を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、多相ブラシレスモータを使用して操舵アシスト制御を行う車両に用いて好適な、電動パワーステアリング用電子制御ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
多相ブラシレスモータは、車両等各種装置に多用されている。例えば、近年、車両の運転の負担を軽減するために電動パワーステアリング装置(以下、PSUという)の開発が進められている。PSUは、ステアリングハンドルで発生した操舵トルクを、多相ブラシレスモータが発生した補助トルクによって補助するものであり、電子制御ユニット(以下、ECUという)によって制御される。
【0003】
ECUは、PSUの多相ブラシレスモータを制御するパワー回路と、それをコントロールする制御回路とから構成される。このECUには、バスバーをインサート成型したインサートモールドに、ノイズ低減用コイル、電源リレー、フェールセーフリレー等のDIP(Dual Inline Package)部品を、半田、または溶接等により接続したインサートモールド基板と、大電流を多相ブラシレスモータに流すために面実装された半導体スイッチング素子や電流検出用のシャント抵抗等を実装したアルミ基板からなる複数のパワー基板と、制御マイコンや半導体スイッチング素子を駆動するドライブ回路や外部接続される各種センサ用の増幅回路等を実装したガラエポ基板からなる制御基板と、が実装される。そして、これら基板を半田または溶接等により接続してカバーで覆い、多相ブラシレスモータに大電流を流してトルクを発生させ、運転者によるハンドルの操舵をアシストしている。
【0004】
従来、上記したECUにおいて、製造工程を簡便化すると共に、小型化、薄型化するために、多相ブラシレスモータの各相に駆動電流を供給する、相毎に接続された半導体スイッチング素子からなるブリッジ回路や、平滑用の電解コンデンサ、フェールセーフリレー、およびノイズ除去用のコイル等、比較的高さのある部品のみをパワー基板に搭載したPSU用ECUの実装構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的に、制御基板とパワー基板を収容するケースは、制御基板とパワー基板とを電気的に接続する接続線が中央に配置された、対向する2辺を接続する接続部品と一体成型される。そして、当該接続部品で2つの区画に分割し、一方に上記したパワー基板を、他方に制御基板を配置することで、制御基板に搭載された電子部品がパワー基板に搭載された比較的高さのある電子部品を高さ方向に重ならないようにして薄型化をはかるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−17884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記したPSU用ECUは、パワー回路を構成する電子部品の大きさに依存してユニットのサイズが決定される。また、インサートモールド基板は、バスバーで回路を構成するために大きくなり、制御部とパワー回路の一部を含む制御基板よりも大きくなる。また、電動パワーステアリング用電子制御ユニットに実装される電子部品は、面実装部品とDIP部品とが混合するため、接続工数が増えてコストアップの要因になる。
【0007】
一方で、超低ESR(Equivalent Series Resistance)の電解コンデンサ等の電子部品が薄型化されたことで、全ての電子部品を面実装して小型化できる環境が整いつつあり、PSU用ECUとしての一層の小型化、および配線設計の自由度が求められるようになった。
【0008】
本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、一層の小型化をはかるとともに配線設計の自由度を得ながら装置の信頼性を向上させることができる、電動パワーステアリング用電子制御ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、電動パワーステアリング用電子制御ユニットであって、第1の面実装部品が実装される第1基板と、前記第1の面実装部品より許容電流容量が高い第2の面実装部品が実装される、前記第1基板と略同一の部品実装面積を有する第2基板と、を有し、前記第1基板と前記第2基板は、外部接続コネクタが一体形成されたコネクタケースを介して積層され、前記コネクタケースの第1の縁部と第2の縁部には、前記第1の面実装部品と前記第2の面実装部品とを接続するインサートモールド成形された端子群がそれぞれ実装されており、前記第2基板に実装された第2の面実装部品のそれぞれは、前記第1の縁部に実装された端子群と前記第2の縁部に実装された端子群のうち、近くに位置する端子群に選択的に接続される配線レイアウト構造を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の電動パワーステアリング用電子制御ユニットにおいて、前記配線レイアウト構造は、外部の多相ブラシレスモータの第1の相に駆動電流を供給する第1の半導体スイッチング素子の組と、この第1の半導体スイッチング素子の組に対して少なくとも1個設けられる平滑用の第1の電解コンデンサと、前記多相ブラシレスモータの第1の相と前記第1の半導体スイッチング素子の組との間に接続され、前記多相ブラシレスモータの第1の相の配線に流れる前記駆動電流を検出する第1の相電流検出回路と、が実装される第1実装領域と、前記多相ブラシレスモータの第2の相を駆動する第2の半導体スイッチング素子の組と、この第2の半導体スイッチング素子の組に対して少なくとも1個設けられる平滑用の第2の電解コンデンサと、前記ブラシレスモータの第2の相と前記第2の半導体スイッチング素子の組との間に接続され、前記ブラシレスモータの第2の相の配線に流れる前記駆動電流を検出する第2の相電流検出回路とが実装される第2実装領域と、を少なくとも含むことを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、第1基板に実装される、例えば、制御回路と、第2基板に実装される、例えば、パワー回路のそれぞれを、専用の基板に実装することで、偏りのない効率の良い電子部品のレイアウトが可能になり、ユニット全体の小型化が可能になり、また、パワー回路を、唯一の第2基板に実装することで、余分な接続を要することなく、配線の効率化もはかれる。また、第2基板に実装された第2の面実装部品のそれぞれは、第1の縁部に実装された端子群と第2の縁部に実装された端子群のうち、近くに位置する端子群に選択的に接続される配線レイアウト構造を有するため、部品実装位置の制約から遠くに位置するコネクタへの配線の引き回しが不要になり、したがって、配線レイアウトが簡素化され、配線設計の自由度が増す。また、第2の面実装部品のレイアウトの自由度が増し、第2基板の部品実装有効面積を最大に広げることができるため、ユニットの小型化が可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、外部の多相ブラシレスモータの相毎に、半導体スイッチング素子と平滑用の電解コンデンサとを物理的に近い位置に実装して配線する配線レイアウト構造とした。この配線レイアウト構造を相数分だけ効率よく配置することで、PWM制御により発生するスイッチングノイズを抑制し、多相ブラシレスモータの制御性を向上させることができるため、電動パワーステアリング用電子制御ユニットとしての信頼性が向上する。なお、請求項2記載の発明によれば、1相分の半導体スイッチング素子に対して電解コンデンサを少なくとも1個配置するため、最低でも相数に等しい電解コンデンサが必要となるが、超低ESRの電解コンデンサを使用することで、電動パワーステアリング用電子制御ユニットの小型化、薄型化の障害にはならない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットの外観構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットの分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットに含まれる制御基板に実装される電子部品の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットに含まれるパワー基板に実装される電子部品の平面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットの電気回路図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットの全体構成図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットに含まれるコネクタケースの外観構成図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットに含まれるコネクタケースの全体構成図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットにおける第2基板の回路図のパターン配線を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットの第2基板の配線パターン示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットにおける多相ブリッジ回路の1相分の回路図および配線パターンを示すである。
【図12】本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットにおける多相ブリッジ回路の3相分の配線パターンを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニットが搭載される電動パワーステアリング装置の機構部の概略構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態(以下、単に本実施形態という)に係る電動パワーステアリング用電子制御ユニット(以下、単に、ECU1という)について、基板実装構造と、配線レイアウト構造とに区分してそれぞれ詳細に説明する。
【0015】
(基板実装構造)
本実施形態に係るECU1は、図1に示されるように、不図示の電子部品が実装された基板(後述する図2の制御基板11とパワー基板12)が、カバー10と、ヒートシンク20により挟み込まれた積層構造になっている。そして、カバー10の長手方向の一方の端部には、電源系統や他のECUと接続するための外部接続コネクタ30が結合され、他方の端部には、外部接続される3相ブラシレスモータとの接続用のモータ端子40が結合された構造になっている。なお、外部接続コネクタ30とモータ端子40は、後述するコネクタケース(図2の13)の端部に実装されている。また、カバー10には、積層される制御基板とパワー基板とを電磁シールドする役目を持たせても良い。
【0016】
本実施形態に係るECU1は、図2にその分解斜視図が示されるように、制御回路を構成する制御用面実装部品110(第1の面実装部品)が実装される制御基板11(第1基板)と、制御用面実装部品110より許容電流容量が高い、多相ブラシレスモータ用の駆動回路等のパワー用面実装部品120(第2の面実装部品)が実装されるパワー基板12(第2基板)と、制御基板11とパワー基板12との間にあって、電源系統あるいは他のECU等、外部と接続するための外部接続コネクタ30が一体形成されたコネクタケース13とを積層した基板実装構造を有する。
【0017】
上記した基板実装構造において特徴的なのは、唯一のパワー基板12に、全てのパワー用面実装部品120が実装され、また、パワー基板12は、制御基板11と略同一部品実装面積を有することにある。このため、偏りのない効率の良い電子部品のレイアウトが可能になり、ECU1全体の小型化が可能になり、また、パワー用面実装部品120の全てを唯一のパワー基板12に実装することで、余分な配線が省略される。更に、ECU1として必要な全ての電子部品を面実装することで薄型化がはかれ、全ての電子部品がリフローにより接続を可能にするため、組み立て工程が簡素化されコストダウンが可能になる。
【0018】
更に特徴的なのは、コネクタケース13の少なくとも2つの周縁(第1の縁部と第2の縁部)には、パワー用面実装部品120と後述する外部の3相ブラシレスモータ(図5の50)との間、パワー用面実装部品120と後述する外部のバッテリ電源(図5の60)との間、および、制御用面実装部品110とパワー用面実装部品120との間を接続する、インサートモールド成形された端子群131,132、133がそれぞれ実装されていることである。このため、パワー基板12に実装されたパワー用面実装部品120のそれぞれは、コネクタケース13の縁部に実装された端子群131,132,133のうち、最も近くに位置する端子群131(132,133)に選択的に接続することができる。なお、制御基板11は、コネクタケース13にネジ40bで端部が固定され、また、パワー基板12と共に、カバー10とヒートシンク20に挟まれ、4個のネジ40aで固定されている。
【0019】
ここで、「面実装部品」とは、表面実装(SMT:Surface Mount Technology)用の電子部品のことをいい、電子部品のリードをプリント基板の孔に固定するスルーホール実装に比べて実装スペースが小さくて済むという利点を持つ。基本的には、クリームハンダ印刷機による基板上への半田印刷、またはディスペンサによる部品搭載位置への接着剤塗布を行った後、チップマウンタで部品実装を行い、その後、リフロー炉で熱を加えて半田を溶かし、電子部品を基板に固定する。また、「許容電流容量」とは、規格上電子部品に流すことのできる最大電流のことをいう。電子部品には電気抵抗があり、その電子部品に電圧を印加して電流を流すと電子部品が有する電気抵抗により発熱する。その発熱により、例えば電子部品を覆う絶縁被膜が溶解すれば短絡し、あるいは発火する。これを防ぐために電子部品毎に許容電流容量が定められている。
【0020】
図3に、制御基板11に実装される制御用面実装部品110が示されている。制御用面実装部品110として、後述するトルクセンサ(図5の70)からの操舵トルク信号と後述する車速センサ(図5の80)からの車速信号とを得、これら信号に対応したアシストトルクと駆動方向とを演算して、3相ブラシレスモータ50の電流と、角度センサ用アンプ116からの帰還信号を受けて3相ブラシレスモータ50を駆動制御するCPU111を含む。また、CPU111による制御の下、後述する3相ブリッジ回路(図5の121)を構成する各半導体スイッチング素子を駆動するドライブ回路112と、後述する電源リレー(図5の125)を駆動するリレー駆動回路113と、相毎に接続されるシャント抵抗(図5の122a〜122c)により相電流を検出する相電流検出回路114(図5の114a〜114c)も含む。更には、外部接続されるトルクセンサ用の電源115を含むトルクセンサ回路と、外部接続される角度センサ用のアンプ116を含む角度センサ回路と、他のECUと通信を行うCAN(Control Area Network)通信用LSI(117)も含まれる。
【0021】
図4に、パワー基板12に実装されるパワー用面実装部品120が示されている。パワー用面実装部品120として、ここでは、3相ブリッジ回路を構成する半導体スイッチング素子121a〜121e、3相ブラシレスモータの相毎に設けられる相電流検出用のシャント抵抗122a〜122c、フェールセーフリレー123a、123b、平滑用の電解コンデンサ124a〜124c、そして、電源リレー125とを含む。これらパワー面実装部品120は、基板周縁に配置された周縁端子群126aの一部、コネクタケース13にインサートモールド成形された端子群131の一部を介して外部の3相ブラシレスモータの3相のラインに接続される。また、周縁端子群126aの残る端子、周縁端子群126b、周縁端子群126c、126dの一部のそれぞれを介して制御基板11に接続され、周縁端子群126cの残る端子を介して不図示のバッテリ電源に接続される。
【0022】
図5は、本実施形態に係るECU1の電気回路構成を示すブロック図である。図5に示されるように、ECU1は、制御部(CPU111)と、ドライブ回路112と、リレー駆動回路113と、相電流検出回路114a〜114cと、が実装される制御基板11を含む。また、3相ブリッジ回路121と、シャント抵抗122a〜122cと、フェールセーフリレー123a、123bと、3個の電解コンデンサ124と、電源リレー125とが実装されるパワー基板12とも含む。なお、制御基板11に実装される制御部111には、トルクセンサ70、車速センサ80、角度センサ90が、3相ブリッジ回路121には、フェールセーフリレー123a、123bを介して3相ブラシレスモータ50がそれぞれ接続されている。
【0023】
3相ブリッジ回路121は、6個のスイッチング素子TUU(121a),TUL(121b),TVU(121c),TVL(121d),TWU(121e),TWL(121f)からなる。これらのスイッチング素子TUU(121a),TUL(121b),TVU(121c),TVL(121d),TWU(121e),TWL(121f)は、例えばMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated gate Bipolar Transistor)によって構成される。
【0024】
U相上側スイッチング素子TUU(121a)とU相下側スイッチング素子TUL(12b)は、直列に接続されている。V相上側スイッチング素子TVU(121c)とV相下側スイッチング素子TVL(121d)は、直列に接続されている。W相上側スイッチング素子TWU(121e)とW相下側スイッチング素子TWL(121f)は、直列に接続されている。各相の上側スイッチング素子TUU(121a),TVU(121c),TWU(121e)は、電源リレー125を介して、バッテリ電源60の正極端子に接続されている。つまり、U相のスイッチング素子TUU(121a),TUL(121b)の接続系統と、V相のスイッチング素子TVU(121c),TVL(121d)の接続系統と、W相のスイッチング素子TWU(121e),TWL(121f)の接続系統とは、互いに並列に接続されている。
【0025】
相電流検出回路114は、シャント抵抗RSU(122a),RSV(122b),RSW(122c)と信号増幅器とからなる。U相下側スイッチング素子TUL(121b)は、シャント抵抗RSU(122a)を介してアースに接続されている。V相下側スイッチング素子TVL(121d)は、シャント抵抗RSV(122b)を介してアースに接続されている。W相下側スイッチング素子TWL(121f)は、シャント抵抗RSW(122c)を介してアースに接続されている。この相電流検出回路114は、各シャント抵抗RSU(122a),RSV(122b),RSW(122c)によって3相ブラシレスモータ50の各相U,V,Wに流れる相電流を検出して、制御部(CPU111)に出力する。
【0026】
フェールセーフリレー123は、V相リレー123aとW相リレー123bとからなる。V相上側スイッチング素子TVU(121c)とU相下側スイッチング素子TVL(121d)との接続点は、V相リレー123aを介して、ブラシレスモータ50のV相巻線に接続されている。W相上側スイッチング素子TWU(121e)とW相下側スイッチング素子TWL(121f)との接続点は、W相リレー123bを介して、ブラシレスモータ50のW相巻線に接続されている。なお、フェールセーフリレー123は、相毎に設けても良いが、最低2相分あればその役目を果たすことができる。このように、ブラシレスモータ50の各巻線U,V,W(各相U,V,W)と、各スイッチング素子TUU(121a),TUL(121b),TVU(121c),TVL(121d),TWU(121e),TWL(121f)との間は、それぞれ相配線により個別に接続されている。
【0027】
電解コンデンサ124は、3相ブリッジ回路121を構成する各相の直列接続された上側半導体スイッチング素子と下側スイッチング素子に対して並列に接続されており、平滑のために使用される。電源リレー125は、バッテリ電源60と3相ブリッジ回路121との間にあって、制御部(CPU111)を介したリレー駆動回路部113による制御の下で多相ブリッジ回路121に供給する電流を通電遮断する。
【0028】
制御部(CPU111)は、例えば、プログラムによって動作するマイクロプロセッサにより構成されており、ドライブ回路112、およびリレー駆動回路113を制御するものである。この制御部111は、トルクセンサ70、車速センサ80,及び角度センサ90から入力した信号に基づき、PWM(Pulse Width Modulation)の制御信号を発してドライブ回路112を制御するとともに、リレー駆動回路部113を制御する。ドライブ回路112は、各スイッチング素子TUU(121a),TUL(121b),TVU(121c),TVL(121d),TWU(121e),TWL(121f)を、デューティ比を有してON/OFF駆動する。この結果、電流を供給された3相ブラシレスモータ50は、補助トルクを発生する。リレー駆動回路部113は、フェールセーフリレー123a、123b、及び電源リレー125をON/OFF駆動する。
【0029】
制御部(CPU111)は、トルクセンサ70によるトルク検出値と、車速センサ80による車速検出値と、角度センサ90による回転角度値と、相電流検出回路114による相電流検出値とに基づき、不図示のメモリに記録されている目標電流マップを参照して、ステアリングハンドルによる操舵力をアシストするための最適な目標値を算出する。そして、制御部111は、この目標値に基づく電流指令値として決定された、デューティ比を有するPWM信号を、ドライブ回路112に出力することにより、各スイッチング素子TUU(121a),TUL(121b),TVU(121c),TVL(121d),TWU(121e),TWL(121f)を駆動制御する。
【0030】
図6は、本実施形態に係るECU1の全体構成図である。図6(a)は平面図、図6(b)は、図6(a)におけるA−A断面図、図6(c)は、図6(a)におけるB−B断面図である。図6(a)に示されるように、本実施形態に係るECU1は、カバー10の長手方向端部から、外部接続用のコネクタ30と、3相ブラシレスモータとの接続用のモータ端子40が飛び出た構造になっており、カバー10の四隅は不図示のヒートシンクに対してネジ40aにより固定された構造になっている。なお、外部接続コネクタ30とモータ端子40は、コネクタケース13の端部に接続されている
【0031】
また、本実施形態に係るECU1は、図6(b)(c)に示されるように、図3に示す制御基板11と、図4に示すパワー基板12とが、カバー10と、ヒートシンク20により挟み込まれた構造になっている。また、制御基板11は、コネクタケース13に3点で位置決め固定され、コネクタケース13から棒状に突出した端子群131がパワー基板12の周縁端子126aに接続される構造になっている。なお、図6(a)(b)(c)において、図1,図2に示す番号と同一番号が付された電子部品は、図1に示すそれと同じとする。
【0032】
図7に、図6で示したコネクタケース13の全体構造が示されている。図7(a)にコネクタケース13における表面の外観構造が、図7(b)に裏面の外観構造がそれぞれ示されている。また、図8は、図7(a)(b)で示したコネクタケース13の全体構成図である。図8(a)は平面図、図8(b)は、図8(a)における矢印B方向から見た断面図、(c)は、(a)におけるA−A断面図、をそれぞれ示している。図7(a)(b)、図8(a)(b)(c)においても、図6に示す番号と同一番号が付された電子部品は図6に示すそれと同じとする。
【0033】
コネクタケース13は、制御基板11とパワー基板12を覆うカバー10と、パワー基板12に実装されたパワー面実装部品120を冷却するヒートシンク20とにより挟み込まれた実装構造を有し、その縁部には、制御用面実装部品110とパワー用面実装部品120、および外部の3相ブラシレスモータ50やバッテリ電源60とを接続するインサートモールド成形された端子群131、132、133がそれぞれ実装されている。パワー基板12に実装されたパワー用面実装部品120のそれぞれは、縁部に実装された端子群131、132、133のうち、最短に位置する端子群131(132、133)に選択的に接続される。
【0034】
ここでいうパワー用実装部品120とは、デューティ駆動によって決まる相電流を3相ブラシレスモータ50の各相に供給する半導体スイッチング素子の組を相毎に有する3相ブリッジ回路121と、この半導体スイッチング素子の組に対して少なくとも1個設けられて相電流のリップルを吸収する電解コンデンサ124と、3相ブラシレスモータ50と3相ブリッジ回路121を構成する各相の半導体スイッチング素子の組との間に個別に接続され、各相に流れる相電流を検出する電流検出回路114a1〜14cと、いずれかの相電流に異常があった場合に3相ブラシレスモータ50の該当する相に供給する相電流を遮断するフェールセーフリレー123a、123bである。
【0035】
これらパワー用面実装部品120を1枚のパワー基板12に実装することでECU1のコンパクト化がはかれ、また、制御基板11と共にリフロー実装で全ての部品接続が可能である。更に、バッテリ電源60が接続される外部接続コネクタ30は、インサートモールド成形され、コネクタケース13の周縁に実装される端子群131、132、133は、ECU1と、外部とを接続する役目と、制御基板11に実装される制御用面実装部品110と、パワー基板12に実装されるパワー用面実装部品120との間の信号を繋ぐ信号端子としての役目を兼ね備え、その端子群は、コネクタケース13の周縁にそれぞれ一列に並んで配列されている。
【0036】
また、3相ブラシレスモータ50に接続されるモータ端子40もコネクタケース13にインサートモールド成形され、その端子群は、3層ブラシレスモータ50と、トルクセンサ70と、車速センサ80と、角度センサ90とを接続する役目と、制御基板11に実装される制御用面実装部品110と、パワー基板12に実装されるパワー用面実装部品120との間の信号を繋ぐ信号端子としての役目を兼ね備え、その端子群は、コネクタケース13の周縁にそれぞれ一列に並んで配列されている。
【0037】
このように、制御基板11とパワー基板12とを独立した実装構造とすることで、偏りのない、効率の良い部品配置が可能になり、ECU1としての小型化が可能になる。また、パワー基板12唯1枚の基板構成としたことで部品接続のための余分な配線が不要になる。また、パワー用面実装部品を放熱性の高い金属基板で構成されたパワー基板12に実装し、直接ヒートシンク20に接触させることで冷却効果が増し、制御基板11とパワー基板12とをカバー10とヒートシンク20で挟む構造をとることで、ECU1の小型化が可能になり、薄型化が実現できる。また、全ての部品を面実装部品とすることで、部品の全てをリフロー実装することができ、ECU構成部品の製造工程が簡素化され、コストダウンがはかれる。
【0038】
更に、信号接続部分をコネクタケース13の周縁部に一列に配置することで、パワー基板12に実装されたパワー用面実装部品120のそれぞれは、最短に位置する端子群131、132、133のいずれかに接続でき、このことにより、無駄な配線の引き回しを不要とし、部品レイアウトの自由度が増すとともに部品実装有効面積を最大限に広げることができる。したがって、ECU1の小型化に寄与する。
【0039】
(配線レイアウト構造)
図9に、本実施形態に係るECU1のパワー基板12の回路図におけるパターン配線の例を示し、図10に、その配線パターンをパワー基板12のパワー用面実装部品120上に示してある。
【0040】
図9、図10に示されるように、本実施形態に係るECU1のパワー基板12は、外部接続コネクタ30から、電源リレー125,電解コンデンサ124a(124b,124c),3相ブリッジ回路121を構成する上側半導体スイッチング素子121e(121c,121a)、フェールセーリレー123a経由でモータ用端子40に至る第1の配線経路Aと、モータ用端子40,フェールセーフリレー123b,3相ブリッジ回路122の下側半導体スイッチング素子121b(121d,121f),シャント抵抗122a(122b,122c),電解コンデンサ124a(124b,124c)経由で外部接続コネクタ30に至る第2の配線経路Bと、を有する。
【0041】
図9,図10から明確なように、本実施形態に係るECU1によれば、回路図と同等のパターン配線とすることで、効率の良いパワー用面実装部品120の配置が可能になる。図11、図12にその具体例が示されている。図11(a)は、図9に示したパワー基板12の回路図の中から、3相ブリッジ回路121の1相分(ここではU相)を抜粋して示し、図11(b)は、その配線レイアウト構造を基板上に示した図である。パターン配線を行ううえで理想的には、U相の上側と下側の半導体スイッチング素子121a,121bと、電解コンデンサ124a(124b,124c)とが物理的に近い位置に実装されることである。
【0042】
図11(b)に示されるように、本実施形態に係るECU1では、U相の上側と下側の半導体スイッチング素子121a,121bと、電解コンデンサ124a(124b,124c)とを、他の電子部品と比較して物理的に近い位置に実装し、その間を最短で配線することとした。なお、図中、MVは、3相ブリッジ回路121を構成する半導体スイッチング素子の各相における中点電圧端子を示し、この端子は図4に示すパワー基板12の周縁端子群126c、126dを介し、コネクタケース13の最も近くに位置する端子群131に接続されている。上記した配線レイアウト構造を12A(第1実装領域),12B(第2実装領域),12Cで示す3相分だけ効率よく配置することで図12に示す配線レイアウト構造を得ることができる。
【0043】
上記したように、本実施形態に係るECU1によれば、3相ブラシレスモータ50の相毎に、半導体スイッチング素子121aおよび121b(121cと121d,121eと121f)と平滑用の電解コンデンサ124a,124b,124cとを物理的に近い位置に実装して配線する配線レイアウト構造をとり、この配線レイアウト構造を相数分だけ効率よく配置することで、PWM制御により発生するスイッチングノイズを抑制し、3相ブラシレスモータ50の制御性を向上させることができる。このため、PSU用ECUとしての信頼性が向上する。なお、本実施形態に係るECU1によれば、1相分の半導体スイッチング素子121a,121bに対して電解コンデンサ124aを少なくとも1個配置するため、最低でも相数に等しい電解コンデンサ124が必要となるが、超低ESRの電解コンデンサを使用することでECU1の小型化、薄型化の障害にはならない。
【0044】
(PSU:電動パワーステアリング装置)
なお、上記した本実施形態に係るECU1は、制御用としてPSU100に搭載される。図13にPSUの概略構造が模式的に示されている。PSU100は、車両のステアリングハンドル210から操舵用車輪(例えば前輪)310、310に至るステアリング系200と、このステアリング系200に補助トルクを加えるアシストトルク機構400とから構成される。
【0045】
ステアリング系200は、ステアリングハンドル210と、このステアリングハンドル210にステアリングシャフト220及び自在軸継手230,230を介して連結されたピニオン軸240と、このピニオン軸240にラックアンドピニオン機構250を介して連結されたラック軸260と、このラック軸260の両端にボールジョイント270,270、タイロッド280,280及びナックル290,290を介して連結された左右の操舵用車輪310,310とからなる。ラックアンドピニオン機構250は、ピニオン軸240に形成されたピニオン320と、ラック軸260に形成されたラック330とからなる。ステアリング系200によれば、運転者がステアリングハンドル210を操舵することによって、その操舵トルクによりラックアンドピニオン機構250,ラック軸260及び左右のタイロッド280,280を介して、左右の操舵用車輪310,310を操舵することができる。
【0046】
アシストトルク機構400は、トルクセンサ70、3相ブラシレスモータ50、トルク伝達機構440、ブラシレスモータ制御装置としてのECU1、車速センサ600、角度センサ700からなる。トルクセンサ410は、ステアリングハンドル210に加えたステアリング系200の操舵トルクを検出する。車速センサ600は車速を、角度センサ700は、3相ブラシレスモータ430の回転角度を検出する。トルク伝達機構440は、例えばボールねじからなる。
【0047】
このように、アシストトルク機構400は、トルクセンサ700によって検出された操舵トルクに基づきECU1で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルク(モータトルク)を3相ブラシレスモータ430で発生し、補助トルクをトルク伝達機構440経由でラック軸260に伝達するようにした機構である。より具体的には、ECU1は、操舵トルクの他に、車速センサ600によって検出された車速、及び角度センサ700によって検出された3相ブラシレスモータ430の回転角度を加味して制御信号を生成することになる。
【0048】
3相ブラシレスモータ50のモータ軸(不図示)は、ラック軸260を覆う中空軸である。ボールねじ440は、ラック軸260においてラック330を除く部分に形成されたねじ部450と、ねじ部450に組付けられたナット460と、多数のボールとからなる、トルク伝達機構である。ナット460は、モータ軸430aに連結したものである。なお、トルク伝達機構440は、3相ブラシレスモータ50が発生した補助トルクを、ピニオン軸240に直接に伝達する構成であってもよい。
【0049】
このように、本実施形態に係るECU1が搭載されたPSU100は、ステアリングハンドル210からラック軸260に伝達された操舵トルクに、3相ブラシレスモータ50が発生した補助トルクを加えた、いわゆる「複合トルク」により、操舵用車輪310,310を操舵することができる。
【0050】
(実施形態の効果)
以上説明のように本実施形態に係るECU1によれば、第1基板(制御用基板11)に実装される、例えば、制御回路(制御用面実装部品110)と、第2基板(パワー基板12)に実装される、例えば、パワー回路(パワー用面実装部品120)のそれぞれを、専用の基板に実装することで、偏りのない効率の良い電子部品のレイアウトが可能になり、ユニット全体の小型化が可能になり、また、パワー回路を、唯一の第2基板に実装することで、余分な接続を要することなく、配線の効率化もはかれる。また、第2基板に実装された第2の面実装部品のそれぞれは、第1の縁部に実装された端子群と第2の縁部に実装された端子群のうち、近くに位置する端子群に選択的に接続される配線レイアウト構造を有するため、部品実装位置の制約から遠くに位置するコネクタへの配線の引き回しが不要になり、したがって、配線レイアウトが簡素化され、配線設計の自由度が増す。また、第2の面実装部品のレイアウトの自由度が増し、第2基板の部品実装有効面積を最大に広げることができるため、ユニットの小型化が可能となる。
【0051】
また、本実施形態に係るECU1によれば、3相ブラシレスモータ50の相毎に、半導体スイッチング素子121a〜121fと電解コンデンサ124a〜124cとを物理的に近い位置に実装して配線する配線レイアウト構造とし、この配線レイアウト構造を相数分だけ効率よく配置することで、PWM制御により発生するスイッチングノイズを抑制し、3相ブラシレスモータ50の制御性を向上させることができる。このため、電動パワーステアリング用電子制御ユニットとしての信頼性が向上する。
【0052】
また、本実施形態に係るECU1によれば、ユニットとして必要な全ての電子部品を面実装することで薄型化がはかれ、全ての電子部品がリフローにより接続を可能にするため、組み立て工程が簡素化されコストダウンが可能になる。更に、インサートモールド成形されたコネクタケース13をカバー10とヒートシンク20で挟み込む構造とすることで、パワー基板12に実装される電流容量の高いパワー用面実装部品120から発せられる熱は、放熱性の高い、例えば金属からなるパワー基板12、およびヒートシンク20を介して外部に放熱されるため、外部に効率的に放散することができて冷却効果が増し、一層、信頼性の高い電動パワーステアリング用電子制御ユニット1を提供することができる。また、パワー基板12に3相ブリッジ回路121の各相の半導体スイッチング素子の組に対して少なくとも1個設けられる電解コンデンサ124と、いずれかの相に流れる駆動電流に異常があった場合に3相ブラシレスモータ50の該当する相に供給する駆動電流を遮断するフェールセーフ用リレー123a,123b等、比較的電流容量の高い電子部品を面実装することで薄型化がはかれ、全ての部品がリフローにより接続を可能にするため、組み立て工程が簡素化されコストダウンが可能になる。
【符号の説明】
【0053】
1…電動パワーステアリング用電子制御ユニット(ECU)、10…カバー、11…制御基板(第1基板)、12…パワー基板(第2基板)、12A…第1実装領域、12B…第2実装領域、13…コネクタケース、20…ヒートシンク、30…外部接続コネクタ、40…モータ用端子、50…3相ブラシレスモータ、70…トルクセンサ、80…車速センサ、90…角度センサ、110…制御用面実装部品(第1の面実装部品)、120…パワー用面実装部品(第2の面実装部品)、131,132,133…端子群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面実装部品が実装される第1基板と、
前記第1の面実装部品より許容電流容量が高い第2の面実装部品が実装される、前記第1基板と略同一の部品実装面積を有する第2基板と、を有し、
前記第1基板と前記第2基板は、外部接続コネクタが一体形成されたコネクタケースを介して積層され、前記コネクタケースの第1の縁部と第2の縁部には、前記第1の面実装部品と前記第2の面実装部品とを接続するインサートモールド成形された端子群がそれぞれ実装されており、
前記第2基板に実装された第2の面実装部品のそれぞれは、前記第1の縁部に実装された端子群と前記第2の縁部に実装された端子群のうち、近くに位置する端子群に選択的に接続される配線レイアウト構造を有することを特徴とする電動パワーステアリング用電子制御ユニット。
【請求項2】
前記配線レイアウト構造は、
外部の多相ブラシレスモータの第1の相に駆動電流を供給する第1の半導体スイッチング素子の組と、この第1の半導体スイッチング素子の組に対して少なくとも1個設けられる平滑用の第1の電解コンデンサと、前記多相ブラシレスモータの第1の相と前記第1の半導体スイッチング素子の組との間に接続され、前記多相ブラシレスモータの第1の相の配線に流れる前記駆動電流を検出する第1の相電流検出回路と、が実装される第1実装領域と、前記多相ブラシレスモータの第2の相を駆動する第2の半導体スイッチング素子の組と、この第2の半導体スイッチング素子の組に対して少なくとも1個設けられる平滑用の第2の電解コンデンサと、前記ブラシレスモータの第2の相と前記第2の半導体スイッチング素子の組との間に接続され、前記ブラシレスモータの第2の相の配線に流れる前記駆動電流を検出する第2の相電流検出回路とが実装される第2実装領域と、を少なくとも含むことを有する請求項1記載の電動パワーステアリング用電子制御ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−103534(P2013−103534A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246828(P2011−246828)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(300052246)株式会社ホンダエレシス (105)
【Fターム(参考)】