説明

電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置及びその作動制御方法

【課題】車両の電動式パワーステアリング装置とエアコン用コンプレッサを一体化し、各作動モードの変換時、作動遅延(delay)時間を短縮させることができる装置及び方法を提供する。
【解決手段】ステアリングシャフト10に連結された減速ギアボックス12と、減速ギアボックス12に操向力を提供するモータ14と、減速ギアボックス12とモータ14の第1軸との間に装着され、モータ14の動力を減速ギアボックス12に伝達または解除する第1電磁石クラッチ16と、モータ14の動力をコンプレッサ30側に伝達する動力伝達ギアセット20と、モータ14の第2軸と動力伝達ギアセット20の入力側との間に装着され、モータ14の動力を動力伝達ギアセット20に伝達または解除する第2電磁石クラッチ18と、動力伝達ギアセット20の出力側に連結されるエアコン用コンプレッサ30と、を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置及びその作動制御方法に係り、より詳しくは、車両の電動式パワーステアリング装置とエアコン用コンプレッサを機能統合のために一体化し、各作動モードの変換時、作動遅延(delay)時間を短縮させることができる電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置及びその作動制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の通り車両のパワーステアリング装置は、ステアリングホイールの各回転の操作力を軽減させるための装置であって、通常、油圧を用いたパワーステアリング(Power Steering)方式が用いられてきた。油圧式パワーステアリング装置は、エンジンにより駆動される油圧ポンプからステアリングホイールの操作のための作動シリンダーに油圧を供給して駆動され、低速走行時にはステアリングホイールに対する操舵力を軽くし、高速走行時には走行安全性のために重くするものである。
【0003】
最近の車には、走行速度に応じて操舵力を変化させるために電動式パワーステアリング装置(MDPS:motor driven power steering)が搭載されている。電動式ステアリング装置は、図12に示すように、モータの回転力により操向力をアシスト(assist)する装置であって、操向のための動力発生用モータ14と、モータ14の出力軸とステアリングシャフト10との間を連結するラック駆動型減速ギアボックス12と、車速が入力されるとモータの駆動を制御するECU32と、で構成され、操向力をアシスト(assist)する機能を有する。
【0004】
一方、車両には電動式パワーステアリング装置だけでなく、エアコンを作動するための電動式コンプレッサにもモータが含まれている。図13に示すように、電動式コンプレッサは、インバータ34をはじめとしてモータ36及びコンプレッサ30が組み込まれた装置であって、エアコンをオンすると、モータ36の駆動によりコンプレッサ30が作動する構造を有する。上述のように、車両は電動式パワーステアリング装置、電動式コンプレッサなど様々なモータを含むため、部品数、組み立て工数及び製造費用が増加し、他の部品の設置空間を減少させるなどの問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−189140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述した点を考慮してなされたものであって、車両の電動式パワーステアリング装置のモータを電動式コンプレッサ用モータとしても使用し、モータの機能統合による部品数と作業工数の低減を図ることができる、電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、車両の電動式パワーステアリング装置と電動式コンプレッサを1つのモータで作動するよう共用化した一体化した装置において、各作動モードの変換時、モータの減速制御及びクラッチのオン/オフ制御を同時に実施し、作動モードの変換時の遅延(delay)時間を短縮することができる電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置は、ステアリングシャフトに連結された減速ギアボックスと、減速ギアボックスに操向力を提供するモータと、前記減速ギアボックスとモータの第1軸との間に装着され、モータの動力を減速ギアボックスに伝達または解除する第1電磁石クラッチと、前記モータの動力をコンプレッサ側に伝達する動力伝達ギアセットと、モータの第2軸と動力伝達ギアセットの入力側との間に装着され、モータの動力を動力伝達ギアセットに伝達または解除する第2電磁石クラッチと、前記動力伝達ギアセットの出力側に連結されるエアコン用コンプレッサと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0008】
本発明の一実施例による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法は、電動式パワーステアリング装置と電動式コンプレッサを駆動するためのモータの回転力が第1電磁石クラッチのオンにより減速ギアボックスに伝達され、運転者の操舵時にアシストが行われるMDPSモード作動段階と、モータの回転力が第2電磁石クラッチのオンによりコンプレッサに伝達され、室内冷房のための冷媒圧縮作動が行われるエアコンモード作動段階と、モータの回転力が減速ギアボックス及びコンプレッサに同時に連結され、パワーステアリング装置とコンプレッサが同時に作動されるMDPS+エアコンモード作動段階と、を含み、ステアリングホイールに対する運転者の操舵操作があるか否かを確認し、エアコン作動モードからMDPSモードに変換される時、第2電磁石クラッチをオフすると共にモータの回転方向に応じて第1電磁石クラッチのオン時点を異なるように適用してMDPSモードが作動されることを特徴とする。
【0009】
本発明の他の実施例による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法は、電動式パワーステアリング装置と電動式コンプレッサを駆動するためのモータの回転力が第1電磁石クラッチのオンにより減速ギアボックスに伝達され、運転者の操舵時にアシストが行われるMDPSモード作動段階と、モータの回転力が第2電磁石クラッチのオンによりコンプレッサに伝達され、室内冷房のための冷媒圧縮作動が行われるエアコンモード作動段階と、モータの回転力が減速ギアボックス及びコンプレッサに同時に連結され、パワーステアリング装置とコンプレッサが同時に作動されるMDPS+エアコンモード作動段階と、を含み、前記MDPSモードからエアコン作動モードに変換される時、第1電磁石クラッチをオフすると共に第2電磁石クラッチをオンした後、エアコンのオン前の運転者の操舵方向によるモータの現在回転方向と同一になるようにエアコンの稼働のためのモータの回転方向を決めて加速する制御が行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、車両の電動式パワーステアリング(MDPS)に用いられるモータが、電動式エアコン用コンプレッサを駆動させる用途も兼ねるようにして部品数の低減及びそれによる製造費用の低減を実現でき、組み立て作業工数を低減でき、部品搭載空間をさらに確保してパッケージのレイアウトを改善することができる。特に、電動式パワーステアリングモータは両方向回転が必要であり、コンプレッサは一方向回転だけが必要である点を考慮して、モータとコンプレッサとの間に動力伝達ギアセットを組み込むことにより、モータの両方向の回転力をコンプレッサの駆動に利用できるため、コンプレッサの作動効率を増大させることができる。
【0011】
本発明によれば、車両の電動式パワーステアリング(MDPS)に用いられるモータが、電動式エアコン用コンプレッサを駆動させる用途も兼ねるようにして、各作動モードの変換時(特に、エアコン作動モードからMDPSモードへの変換時)、モータの現在回転方向と運転者の操舵操作による必要回転方向に応じてモータの減速制御を異なるように適用すると共に減速ギアボックスに連結された第1電磁石クラッチのオン時点を異なるように適用することにより、作動モードの変換時の遅延(delay)時間を短縮でき、それによってMDPSの応答性を改善することができる。
【0012】
また、車両の電動式パワーステアリング(MDPS)に用いられるモータが、電動式エアコン用コンプレッサを駆動させる用途も兼ねるようにして、各作動モードの変換時(特に、MDPSモードからエアコン作動モードへの変換時)、モータの現在回転方向を、エアコンが作動するためのモータの回転方向に決めてエアコンの作動のためのRPM水準まで加速することにより、MDPS作動モードからエアコン作動モードへの変換時の遅延(delay)時間を短縮でき、それによってMDPS作動モードからエアコン作動モードへの応答性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置を示す構成図である。
【図2】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置を示す斜視図である。
【図3】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の動力伝達ギアセットを示す斜視図である。
【図4】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の動力伝達ギアセットの作動図である。
【図5】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動モードを説明する概略図である。
【図6】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法に対する一実施例を説明するフローチャートである。
【図7】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法に対する一実施例を具体的に説明するフローチャートである。
【図8】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法に対する一実施例であって、モードの変換時期を説明する波形図である。
【図9】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法に対する他の実施例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法に対する他の実施例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法に対する他の実施例であって、モードの変換時期を説明する波形図である。
【図12】従来の電動式パワーステアリングの構成を示す概略図である。
【図13】従来の電動式コンプレッサの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【実施例】
【0015】
上述ノように、電動式パワーステアリング装置は、ECUが車両速度に応じてモータを制御して最適の操向感を運転者に提供するもので、モータの駆動によりラック駆動型ステアリングシャフトが左右に移動することで操向が行われる。
【0016】
図2に示すように、ステアリングシャフト10には、モータ14の動力を減速させてステアリングシャフト10に伝達する減速ギアボックス12の出力端が連結され、減速ギアボックス12の入力端には操向のための動力を提供するモータ14が連結される。モータ14は、両方向に回転するモータであり、両側端を通して第1軸及び第2軸が突出した形態を有する。図1及び図2に示すように、減速ギアボックス12の入力端とモータ14の第1軸との間には通常の第1電磁石クラッチ16が装着され、モータ14の動力を減速ギアボックス12に伝達または解除する役割をする。
【0017】
より詳しくは、第1電磁石クラッチ16が減速ギアボックス12の入力ギア(図示せず)に連結された状態で、第1電磁石クラッチ16に電流が印加されると、モータ14の第1軸に第1電磁石クラッチ16が移動してくっつくようになって動力の伝達が行われ、逆に電流の印加が解除されると、第1電磁石クラッチ16はリターンスプリング(図示せず)の復原力によりモータ14の第1軸から離れて動力の伝達が解除される。一方、モータ14の反対側に突出している第2軸28には、モータ14の動力をコンプレッサ30側に伝達する動力伝達ギアセット20が連結される。この時、モータ14の第2軸28と動力伝達ギアセット20の駆動ギア21との間にはモータ14の動力を動力伝達ギアセット20に伝達または解除する第2電磁石クラッチ18が装着される。
【0018】
具体的には、第2電磁石クラッチ18に駆動ギア21の軸が連結された状態で、第2電磁石クラッチ18に電流が印加されると、モータ14の第2軸28に第2電磁石クラッチ18が移動すると共に第2電磁石クラッチ18の一面の中心に形成されている連結溝26に角張った第2軸28が挿入結合されることにより、モータ14の動力が駆動ギア21に伝達され、逆に電流印加が解除されると、第2電磁石クラッチ18はリターンスプリング(図示せず)の復原力によりモータ14の第2軸28から離れて動力伝達が解除される。
【0019】
図3を参照して、動力を伝達可能にするためにモータとコンプレッサを連結する動力伝達ギアセットの構成を説明する。動力伝達ギアセット20の一構成では、駆動ギア21の中心軸が第2電磁石クラッチ18に連結され、駆動ギア21の歯面には第1及び第2ワンウェイベアリング22、23が同時に噛み合う。この時、第1ワンウェイベアリング22には、コンプレッサ30のボディ部にヒンジにより連結された動力伝達媒介ギア24が同軸に連結され、第2ワンウェイベアリング23には、コンプレッサ30の入力軸と一体に連結された出力ギア25が同軸に連結される。第1及び第2ワンウェイベアリング22、23は、自転車の後輪ベアリングのように一側方向にだけ動力を伝達するワンウェイクラッチのようなベアリングであって、第1及び第2ワンウェイベアリング22、23は相異なる一方向に回転する時には動力を伝達し、相異なる他方向に回転する時には動力を遮断する。
【0020】
具体的には、第1ワンウェイベアリング22は、駆動ギア21が反時計方向に回転する時、動力伝達媒介ギア24に動力を伝達し、駆動ギア21が時計方向に回転する時、空回転しながら動力を遮断する機能を行い、また、第2ワンウェイベアリング23は、駆動ギア21が時計方向に回転する時、出力ギア25に動力を伝達し、駆動ギア21が反時計方向に回転する時、空回転しながら動力を遮断する機能を行う。この時、動力伝達媒介ギア24と出力ギア25は、互いに平行に配列され、動力伝達を可能にするために各歯面が互いに噛み合う。
【0021】
次に、このような構成における本発明の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置に対する作動フローを説明する。図5に示すように、本発明の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動モードは、車両走行時の操向のためのMDPS作動モードと、駐停車時のエアコンだけが作動するエアコン作動モードと、操向及びエアコンが両方とも作動するMDPS+エアコン作動モードと、を含む。
【0022】
MDPS作動モードは、電動式パワーステアリング装置による操向モードであって、第1電磁石クラッチ16に電流が印加されて第1電磁石クラッチ16がモータ14の第1軸に結合され、第2電磁石クラッチ18には電流が印加されないため、モータ14の動力が伝達されない状態となる。したがって、モータ14の動力が第1電磁石クラッチ16により減速ギアボックス12に伝達されると共にステアリングシャフト10には減速ギアボックス12の出力動力が伝達されて動作することで、モータ14による操向が行われる。
【0023】
エアコン作動モードは、例えば、電動式パワーステアリング装置による操向が行われていない駐停車時にエアコンを作動する作動モードであって、第2電磁石クラッチ18に電流が印加されて第2電磁石クラッチ18がモータ14の第2軸28に結合され、第1電磁石クラッチ16には電流が印加されないため、モータ14の動力が減速ギアボックス12に伝達されない状態となる。したがって、モータ14の動力が第2電磁石クラッチ18により動力伝達ギアセット20に伝達されると共にコンプレッサ30が作動してエアコンが作動することになる。
【0024】
MDPS+エアコン作動モードは、操向が行われると共にエアコンが同時作動するモードであって、上述したMDPS作動モード及びエアコン作動モードが同時に行われる。
【0025】
エアコン作動モードと、MDPS+エアコン作動モードにおいて、コンプレッサに動力が伝達される過程を図4の(A)と(B)を参照して詳細に説明する。先ず、モータ14が時計方向に回転して駆動すると、第2電磁石クラッチ18により駆動ギア21に動力が伝達されると共に駆動ギア21もモータ14と同じ時計方向に回転する。この時、駆動ギア21に同時に噛み合っている第1及び第2ワンウェイベアリング22、23のうち、動力伝達媒介ギア24と同軸に連結された第1ワンウェイベアリング22は、空回転しながら動力を遮断する役割をし、第2ワンウェイベアリング23は、反時計方向に回転しながら駆動ギア21の動力を出力ギア25に伝達する。したがって、出力ギア25が反時計方向に回転しながらコンプレッサ30の駆動が行われてエアコンが作動する。
【0026】
一方、モータ14が操向のために反時計方向に駆動すると、第2電磁石クラッチ18により駆動ギア21に動力が伝達されると共に駆動ギア21もモータ14と同じ反時計方向に回転する。この時、駆動ギア21に同時に噛み合っている第1及び第2ワンウェイベアリング22、23のうち、動力伝達媒介ギア24と同軸に連結された第1ワンウェイベアリング22は、時計方向に回転しながら動力伝達媒介ギア24に動力を伝達し、第2ワンウェイベアリング23は、空回転しながら出力ギア25に対する動力を遮断する役割をする。したがって、動力伝達媒介ギア24が時計方向に回転すると共に動力伝達媒介ギア24に噛み合っている出力ギア25が反時計方向に回転しながらコンプレッサ30の駆動が行われるようになってエアコンが作動する。
【0027】
この構成に基づいた本発明の一実施例による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法を説明する。図1及び図2に示すように、ステアリングシャフト10には、モータ14の動力を減速させてステアリングシャフト10に伝達する減速ギアボックス12の出力端が連結され、減速ギアボックス12の入力端には操向のための動力を提供するモータ14が連結され、この時のモータ14は、両方向に回転するモータであり、両側端を通して第1軸及び第2軸が突出した形態を有する。
【0028】
この時、減速ギアボックス12の入力端とモータ14の第1軸との間には通常の第1電磁石クラッチ16が装着され、モータ14の動力を減速ギアボックス12に伝達または解除する役割をする。より詳しくは、第1電磁石クラッチ16が減速ギアボックス12の入力ギア(図示せず)に連結された状態で、第1電磁石クラッチ16に電流が印加されると、モータ14の第1軸に第1電磁石クラッチ16が移動してくっつくようになって、MDPSギアボックス、すなわち、減速ギアボックス12にモータの動力が伝達されて操向のためのアシスト動作が行われる。逆に、電流の印加が解除されると、第1電磁石クラッチ16はリターンスプリング(図示せず)の復原力によりモータ14の第1軸から離れて動力の伝達が解除される。
【0029】
一方、モータ14の反対側に突出している第2軸には、モータ14の動力をコンプレッサ30側に伝達する動力伝達用遊星ギアセットの動力伝達ギアセット20が連結され、モータ14の第2軸と動力伝達ギアセット20の駆動ギアとの間にはモータ14の動力を動力伝達ギアセット20に伝達または解除する第2電磁石クラッチ18が装着される。したがって、第2電磁石クラッチ18に動力伝達用遊星ギアセットの動力伝達ギアセット20の駆動ギア軸が連結された状態で、第2電磁石クラッチ18に電流が印加されると、モータ14の第2軸に第2電磁石クラッチ18が移動して結合されることにより、モータ14の動力が遊星ギアセット、すなわち、動力伝達ギアセット20の駆動ギアに伝達されてコンプレッサの高速回転作動が行われる。
【0030】
図5に示すように、本発明の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動モードは、車両走行時の操向のためのMDPS作動モードと、駐停車時のエアコンだけが作動するエアコン作動モードと、操向及びエアコンが両方とも作動するMDPS+エアコン作動モードと、を含む。
【0031】
MDPS作動モードは、電動式パワーステアリング装置による操向モードであって、第1電磁石クラッチ16に電流が印加されて第1電磁石クラッチ16がモータ14の第1軸に結合され、第2電磁石クラッチ18には電流が印加されないため、モータ14の動力が伝達されない状態となる。したがって、モータ14の動力が第1電磁石クラッチ16により減速ギアボックス12に伝達されると共にステアリングシャフト10には減速ギアボックス12の出力動力が伝達されて動作することで、モータ14による操向が行われる。
【0032】
エアコン作動モードは、例えば、電動式パワーステアリング装置による操向が行われていない駐停車時のエアコンを作動する作動モードであって、第2電磁石クラッチ18に電流が印加されて第2電磁石クラッチ18がモータ14の第2軸に結合され、第1電磁石クラッチ16には電流が印加されないため、モータ14の動力が減速ギアボックス12に伝達されない状態となる。したがって、モータ14の動力が第2電磁石クラッチ18により動力伝達ギアセット20に伝達されると共にコンプレッサ30が作動してエアコンが作動することになる。
【0033】
一方、MDPS+エアコン作動モードは、操舵トルクの小さい操向が行われると共にエアコンが同時に作動するモードであって、上述したMDPS作動モード及びエアコン作動モードが同時に行われる。しかし、エアコンモードからMDPSモードへの変換時、各モード別のRPM差(MDPS:〜2000rpm、A/C:〜6000rpm)により、そしてMDPS減速ギアボックス12側の第1電磁石クラッチ16とコンプレッサ30側の第2電磁石クラッチ18が単一のモータ14にそれぞれくっついたり離れたりする場合にかかる時間により、モード変換遅延(delay)時間が発生する問題がある。
【0034】
特に、エアコンモードでフル(FULL)稼働させて、モータが時計方向に6000rpm回転する場合、運転者が反対方向に操舵操作をしてMDPSモードへの変換が行われる時、モータは反時計方向に2000rpmの回転が必要となる。この時、モータの減速→コンプレッサ側の第2電磁石クラッチのオフ→MDPS側の第1電磁石クラッチのオン→モータの再加速(反時計)などの過程が行われるため、エアコンモードからMDPSモードに変換される時に遅延(delay)時間が発生する問題がある。
【0035】
この問題を解決するため、本発明の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法を具体的に説明する。図6から図8に示すように、電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置は、単一のモータ14の回転力が第1電磁石クラッチ16のオンにより減速ギアボックス12に伝達され、運転者の操舵時にアシストが行われるMDPSモード作動段階と、単一のモータ14の回転力が第2電磁石クラッチ18のオンによりコンプレッサ30に伝達され、室内冷房のための冷媒圧縮作動が行われるエアコンモード作動段階と、モータ14の回転力が減速ギアボックス12及びコンプレッサ30に同時に連結され、パワーステアリング装置とコンプレッサが同時に作動されるMDPS+エアコンモード作動段階と、を含む。
【0036】
本発明の一実施例によれば、エアコン作動モードからMDPSモードに変換される時、モータ14の現在回転方向と運転者の操舵操作によるモータの必要回転方向に応じてモータの減速制御を異なるように適用し、それと同時に減速ギアボックスに連結された第1電磁石クラッチのオン時点を異なるように適用することにより、エアコン作動モードからMDPSモードへの作動モードの変換時の遅延(delay)時間を最小化した点に主眼点がある。
【0037】
このために、図6の太い破線部分及び図7のフローチャートに示すように、先ず、第2電磁石クラッチ18がモータ14に連結され、モータ14の高速回転によるコンプレッサ30の駆動が行われるエアコンモードの作動中に、運転者の操舵操作があるか否かを確認する段階が先行するが、運転者によるステアリングホイールの操舵操作があるか否か及びその方向はステアリングホイール側に装着されるトルクセンサにより感知することができる。
【0038】
次に、運転者によるステアリングホイールの操舵操作が行われると、第2電磁石クラッチ18に対する電流を遮断して第2電磁石クラッチ18をオフする。これにより、モータ14の回転動力がコンプレッサ30側にそれ以上伝達されることはない。次に、モータ14の現在回転方向(例えば、コンプレッサを駆動させた時計方向)と、ステアリングホイールの操舵方向(時計方向)によるモータの必要回転方向(例えば、時計方向)が同じである場合、モータの現在速度と必要速度が同じになるまでモータ14を減速させる。
【0039】
例えば、モータの現在速度が6000rpmで、必要速度が2000rpmであれば、現在速度を必要速度の2000rpmまで減速させる。このようにモータの現在速度と必要速度が同じになる瞬間、第1電磁石クラッチ16に電流を供給してオンすることにより、モータ14の動力が減速ギアボックス12に伝達され、運転者が所望する時計方向の操舵に対するアシストが行われる。
【0040】
反面、第2電磁石クラッチ18をオフした後、モータ14の現在回転方向(例えば、コンプレッサを駆動させた時計方向)とステアリングホイールの操舵方向(反時計方向)によるモータの必要回転方向(例えば、反時計方向)が逆である場合、モータの現在速度がゼロになるまでモータ14を減速させる。次に、モータの現在速度がゼロになる瞬間、第1電磁石クラッチ16に電流を供給してオンすることにより、モータ14の動力が減速ギアボックス12に伝達され、運転者が所望する反時計方向の操舵に対するアシストが行われる。
【0041】
一方、運転者の操舵トルクが基準値以下である場合は、第1及び第2電磁石クラッチ16、18が同時にモータ14に連結されてMDPS作動モード及びエアコン作動モードが同時に作動されるMDPS+エアコン作動モードが実行される。
【0042】
また、前記構成に基づいた本発明の他の実施例による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法を説明する。上述したように、本発明の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動モードは、車両走行時の操向のためMDPS作動モードと、駐停車時のエアコンだけが作動するエアコン作動モードと、操向及びエアコンが両方とも作動するMDPS+エアコン作動モードと、を含む。
【0043】
MDPS作動モードは、電動式パワーステアリング装置による操向モードであって、第1電磁石クラッチ16に電流が印加されて第1電磁石クラッチ16がモータ14の第1軸に結合され、第2電磁石クラッチ18には電流が印加されないため、モータ14の動力が伝達されない状態となる。したがって、モータ14の動力が第1電磁石クラッチ16により減速ギアボックス12に伝達されると共にステアリングシャフト10には減速ギアボックス12の出力動力が伝達されて動作することで、モータ14による操向が行われる。
【0044】
エアコン作動モードは、例えば、電動式パワーステアリング装置による操向が行われていない駐停車時にエアコンを作動する作動モードであって、第2電磁石クラッチ18に電流が印加されて第2電磁石クラッチ18がモータ14の第2軸に結合され、第1電磁石クラッチ16には電流が印加されないため、モータ14の動力が減速ギアボックス12に伝達されない状態となる。したがって、モータ14の動力が第2電磁石クラッチ18により動力伝達遊星ギアセットの動力伝達ギアセット20に伝達されると共にコンプレッサ30が作動してエアコンが作動することになる。
【0045】
一方、MDPS+エアコン作動モードは、操舵トルクの小さい操向が行われると共にエアコンが同時に作動するモードであって、上述したMDPS作動モード及びエアコン作動モードが同時に行われる。しかし、各作動モードにおいて、MDPSモードからエアコンモードへの変換時、モータの回転方向を決める制御が行われないことにより、モード変換遅延時間が発生する問題がある。
【0046】
例えば、MDPSモード(運転者がステアリングホイールを右側方向に操舵、モータの回転方向:CW)の作動後、エアコンのオン(A/CのON)信号及び運転者のステアリングホイールに対する未操舵信号が感知されると、モータ14の現在速度がゼロになる時点まで待機する時間とエアコンを稼働するためのRPM水準までモータ14を反時計方向(CCW)に再加速する時間など、エアコンの作動に時間がかかることになるため、結局MDPSモードからエアコンモードへの変換時、長い遅延時間が発生する問題がある。
【0047】
この問題を解決するため本発明の他の実施例による電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法を具体的に説明する。図9〜図11に示すように、電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置は、単一のモータ14の回転力が第1電磁石クラッチ16のオンにより減速ギアボックス12に伝達され、運転者の操舵時にアシストが行われるMDPSモード作動段階と、単一のモータ14の回転力が第2電磁石クラッチ18のオンによりコンプレッサ30に伝達され、室内冷房のための冷媒圧縮作動をするエアコンモード作動段階と、モータ14の回転力が減速ギアボックス12及びコンプレッサ30に同時に連結され、パワーステアリング装置とコンプレッサが同時に作動されるMDPS+エアコンモード作動段階と、を含む。
【0048】
本発明によれば、MDPSモードからエアコン作動モードに変換される時、第1電磁石クラッチ16をオフすると共に第2電磁石クラッチ18をオンした後、エアコンのオン前の運転者の操舵方向によるモータ14の現在回転方向と同一になるようにエアコンの稼働のためのモータ14の回転方向を決めて加速する制御が行われることにより、MDPSモードからエアコン作動モードへの変換遅延(delay)時間を最小化した点に主眼点がある。
【0049】
図9の太い破線部分に示すように、運転者がステアリングホイールを操舵する時、MDPSモードが作動し、運転者によるステアリングホイールの操舵が感知されないと共にエアコンスイッチをオン(on)すると、エアコン作動モードに変換される。この時、運転者によるステアリングホイールの操舵操作があるか否か及びその方向はステアリングホイール側に装着されるトルクセンサにより感知することができる。次に、運転者によるステアリングホイールの操舵が感知されないと共にエアコンスイッチをオン(on)すると、第1電磁石クラッチ16に対する電流を遮断してオフする。これにより、モータ14の回転力がMDPS減速ギアボックス12側にそれ以上伝達されることはない。
【0050】
次に、第1電磁石クラッチ16をオフすると共に第2電磁石クラッチ18をオンした後、エアコンのオン前の運転者の操舵方向によるモータの現在回転方向と同一になるようにエアコンの稼働のためのモータの回転方向を決めると共にエアコンの稼働のためのRPMまで加速する制御が行われる。
【0051】
本発明の好ましい一実施例として、上記のようにMDPSモードからエアコン作動モードへの変換時、第1電磁石クラッチ16をオフすると共に第2電磁石クラッチ18をオンした後、エアコンのオン前の運転者のステアリングホイールの右側操舵によるモータ14の現在回転方向が時計方向であれば、モータ14の回転方向を時計方向に決めると共にエアコンの作動のための回転速度まで加速する制御が行われる。
【0052】
また、本発明の好ましい他の実施例として、上記のようにMDPSモードからエアコン作動モードへの変換時、第1電磁石クラッチ16をオフすると共に第2電磁石クラッチ18をオンした後、エアコンのオン前の運転者のステアリングホイールの左側操舵によるモータ14の現在回転方向が反時計方向であれば、モータ14の回転方向を反時計方向に決めてエアコンを作動するための回転速度まで加速する制御が行われる。
【0053】
上述のように、MDPSモードからエアコン作動モードへの変換時、モータ14を減速させる過程なしに、MDPSモード時のモータ14の回転方向をエアコン作動時にもそのまま維持しながらエアコンの稼働のためのRPM水準まで加速すれば良いため、MDPS作動モードからエアコン作動モードへの変換時の遅延(delay)時間を短縮させることができる。同様に、運転者の操舵トルクが基準値以下である場合は、第1及び第2電磁石クラッチ16,18が同時にモータ14に連結されてMDPS作動モード及びエアコン作動モードが同時に作動されるMDPS+エアコン作動モードが実行される。
【符号の説明】
【0054】
10 ステアリングシャフト
12 減速ギアボックス
14 モータ
16 第1電磁石クラッチ
18 第2電磁石クラッチ
20 動力伝達ギアセット
21 駆動ギア
22 第1ワンウェイベアリング
23 第2ワンウェイベアリング
24 動力伝達媒介ギア
25 出力ギア
26 連結溝
28 第2軸
30 コンプレッサ
32 ECU
34 インバータ
36 モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングシャフト(10)に連結された減速ギアボックス(12)と、
減速ギアボックス(12)に操向力を提供するモータ(14)と、
減速ギアボックス(12)とモータ(14)の第1軸との間に装着され、モータ(14)の動力を減速ギアボックス(12)に伝達または解除する第1電磁石クラッチ(16)と、
モータ(14)の動力をコンプレッサ(30)側に伝達する動力伝達ギアセット(20)と、
モータ(14)の第2軸と動力伝達ギアセット(20)の入力側との間に装着され、モータ(14)の動力を動力伝達ギアセット(20)に伝達または解除する第2電磁石クラッチ(18)と、
動力伝達ギアセット(20)の出力側に連結されるエアコン用コンプレッサ(30)と、
を含んで構成されることを特徴とする電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置。

【請求項2】
動力伝達ギアセット(20)は、
モータ(14)の第2軸に第2電磁石クラッチ(18)により連結される駆動ギア(21)と、
駆動ギア(21)に同時に噛み合う第1及び第2ワンウェイベアリング(22、23)と、
第1ワンウェイベアリング(22)と同軸に連結される動力伝達媒介ギア(24)と、
一側端は第2ワンウェイベアリング(23)と同軸に連結され、他側端はコンプレッサ(30)の入力軸に連結される出力ギア(25)と、で構成されることを特徴とする請求項1に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置。

【請求項3】
動力伝達媒介ギア(24)と出力ギア(25)は、平行に配列され、動力伝達を可能にするために互いに噛み合うことを特徴とする請求項2に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置。

【請求項4】
第1ワンウェイベアリング(22)は、駆動ギア(21)が反時計方向に回転する時、動力伝達媒介ギア(24)に動力を伝達し、駆動ギア(21)が時計方向に回転する時、空回転しながら動力を遮断することを特徴とする請求項2に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置。

【請求項5】
第2ワンウェイベアリング(23)は、駆動ギア(21)が時計方向に回転する時、出力ギア(25)に動力を伝達し、駆動ギア(21)が反時計方向に回転する時、空回転しながら動力を遮断することを特徴とする請求項2に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置。

【請求項6】
電動式パワーステアリング装置と電動式コンプレッサを駆動するためのモータ(14)の回転力が第1電磁石クラッチ(16)のオンにより減速ギアボックス(12)に伝達され、運転者の操舵操作によりアシストが行われるMDPSモード作動段階と、
モータ(14)の回転力が第2電磁石クラッチ(18)のオンによりコンプレッサ(30)に伝達され、室内冷房のための冷媒圧縮作動が行われるエアコンモード作動段階と、
モータ(14)の回転力が減速ギアボックス(12)及びコンプレッサ(30)に同時に連結され、パワーステアリング装置とコンプレッサが同時に作動されるMDPS+エアコンモード作動段階と、
を含み、
ステアリングホイールに対する運転者の操舵操作があるか否かを確認し、エアコン作動モードからMDPSモードに変換される時、第2電磁石クラッチ(18)をオフすると共にモータ(14)の回転方向に応じて第1電磁石クラッチ(16)のオン時点を異なるように適用してMDPSモードが作動されることを特徴とする電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法。

【請求項7】
前記エアコン作動モードからMDPSモードに変換される時、第2電磁石クラッチ(18)をオフすると共にモータ(14)の現在回転方向と必要回転方向が同じである場合、モータの現在速度と必要速度が同じになるまでモータ(14)を減速させ、同じになる瞬間、第1電磁石クラッチ16に電流を供給してオンすることを特徴とする請求項6に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法。

【請求項8】
前記エアコン作動モードからMDPSモードに変換される時、第2電磁石クラッチ(18)をオフすると共にモータ(14)の現在回転方向と必要回転方向が逆である場合、モータの現在速度がゼロになるまでモータ(14)を減速させ、ゼロ時点になる瞬間、第1電磁石クラッチ(16)に電流を供給してオンすることを特徴とする請求項6に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法。

【請求項9】
電動式パワーステアリング装置と電動式コンプレッサを駆動するためのモータ(14)の回転力が第1電磁石クラッチ(16)のオンにより減速ギアボックス(12)に伝達され、運転者の操舵操作によりアシストが行われるMDPSモード作動段階と、
モータ(14)の回転力が第2電磁石クラッチ(18)のオンによりコンプレッサ(30)に伝達され、室内冷房のための冷媒圧縮作動が行われるエアコンモード作動段階と、
モータ(14)の回転力が減速ギアボックス(12)及びコンプレッサ(30)に同時に連結され、パワーステアリング装置とコンプレッサが同時に作動されるMDPS+エアコンモード作動段階と、
を含み、
前記MDPSモードからエアコン作動モードに変換される時、第1電磁石クラッチ(16)をオフすると共に第2電磁石クラッチ(18)をオンした後、エアコンのオン前の運転者の操舵方向によるモータの現在回転方向と同一になるようにエアコンの稼働のためのモータの回転方向を決めて加速する制御が行われることを特徴とする電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法。

【請求項10】
前記MDPSモードからエアコン作動モードに変換される時、第1電磁石クラッチ(16)をオフすると共に第2電磁石クラッチ(18)をオンした後、エアコンのオン前の運転者のステアリングホイールの右側操舵によるモータ(14)の現在回転方向が時計方向であれば、モータ(14)の回転方向を時計方向に決めてエアコンを作動するための回転速度まで加速することを特徴とする請求項9に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法。

【請求項11】
前記MDPSモードからエアコン作動モードに変換される時、第1電磁石クラッチ(16)をオフすると共に第2電磁石クラッチ(18)をオンした後、エアコンのオン前の運転者のステアリングホイールの左側操舵によるモータ(14)の現在回転方向が反時計方向であれば、モータ(14)の回転方向を反時計方向に決めてエアコンを作動するための回転速度まで加速することを特徴とする請求項9に記載の電動式パワーステアリングとコンプレッサの一体化装置の作動制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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