説明

電動洗髪器具

【課題】従来、頭髪の洗髪器はブラシ型が主流で、手のひら全体でブラシを掴みブラシ部を回転モーターを使用して振動させるもの、ブラシ底面を上下に動かしてもみ洗いのような動きをせるものであり、振動による持ち手への負担も大きく、重量も重かった。また、頭部部分にあてるのでモーターの回転音などもかなり大きく感じられた。
【解決手段】円状に配置した触手部分を軸によって固定し、テコの原理で振り子運動をさせることで中心に向かって狭まったり、広がったりする動作で人の指の動きのような快適なマッサージ及び頭髪の揉み洗いを実現した軽量で持ちやすい形態を構成した。駆動部の構成は、リンクされたアームを組み合わせた往復モーターを使うことで回転モーターの騒音を排除し、かつ、軽量なモーターを実現し、手や腕への負担を軽くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
触手開閉型の電動マッサージ及び頭髪洗髪器具。
【0002】
リンクされたアームに磁石を設置した垂直変換往復モーター。
【背景技術】
【0003】
従来、電動のマッサージ及び頭髪の洗髪器具はブラシ型が主流で、手のひらでブラシを掴みブラッシングによって洗髪するものであり、ブラシ部を振動させるもの、ブラシ底面を上下に動かしてもみ洗いのような動きをせるものがある。それらは、回転モーターを利用し、重量も重く、圧迫感があり、振動による持ち手への負担も大きく、頭部分に近くあてるためモーター音などもかなり大きく感じられた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上述べたマッサージ及び洗髪器具においては、手のひら全体でブラシを掴むため、腕自体を大きく上げる必要があり、筋肉負担が増大する。また、回転モーターによる振動や重量によって、洗髪行為における指や手・腕の疲れが大きい。
【0005】
本発明は、円状に配置した触手が中心に向かって狭まったり、広がったりする動作によって人の指の動きのような快適なマッサージ及び頭髪の揉み洗いを実現した軽量で持ちやすい形態の電動器具である。従来の電動洗髪ブラシが構成している問題を解決しようとするものであり、リンクされたアームを組み合わせた往復モーターを使うことで回転モーターの騒音を排除し、かつ、軽量なモーターを実現し、手や腕への負担を軽くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、触手の下部の中間を軸で固定し、下部を振り子のように動かしテコの原理で円状に配置された触手部分が中心に向かって開閉運動させ、人の指や触手が開閉するような揉みの動作でマッサージ及び洗髪し、持ちやすい形態で軽量化を実現するものである。
【0007】
上記目的を達成するために数個の永久磁石または電磁石のN極とS極で反発・引き寄せをする自然法則を利用したものであり、それらをリンクされたアームの開かれた端へ設置し、電流のプラス・マイナスを切り替えることで起こる反発・吸引による往復動作を前述のリンクされたアームの開かれた端と連結し、開閉することで、ジャバラ状のンクされたアームのもうひとつの閉じられた端部分を伸縮させる。往復運動を垂直運動へと変換するモーター構成によって、持ちやすい形態及び軽量化を実現するものである。
【発明の効果】
【0008】
上述したように本発明の触手開閉型電動マッサージ及び洗髪器具は持ちやすい形態と軽量化を実現し、手のひら全体でなく指先でも扱えることができ、手の小さな子供や腕筋力の衰えた高齢者の入浴・洗髪時の自立器具としても提供できる。
【0009】
また、リニアなどの往復モーターと違い、リンクされたアームの軸までの長さを変えることで磁石の反発の距離を変えずに伸縮の幅を変化させることが可能であり、伸縮幅を二倍にしたい場合は磁石の双方の端に同様のリンクされたアームを連結することで実現できる。
【発明を実施するための形態】
本発明の実施形態を図1から図5において説明する。
【0010】
図1は本発明の斜視図であり、(1)は開閉し揉み洗いを実現する触手部分である。素材は、直接、頭髪や頭皮・肌など人体に触れる部分であるためシリコン樹脂やゴムなどの弾力性のあるものを使用するか、コーティングすることが望ましい。触手と本体のジョイント部分はカバーや樹脂などで防水されていることが望ましい。(2)は胴体本体で、この中にモーター・電池等を格納するため樹脂を利用。表面素材は、握力の弱い方にも適応できるようすべりにくく弾力性のあるものでコーティングするか覆うことが望ましい。
(3)は胴体の中に電池を格納するための蓋部分でねじ状態のものを回転することで(3)蓋と(2)胴体下部が離れるようになっている。蓋と胴体本体の接触部分は防水されていることが望ましい。(4)スイッチを配置。スイッチも防水されていることが望ましい。
【0011】
図2は動作のための構造を表す断面図であり、(1)の触手部分は、揉みを実現するもので複数を設置、5本くらいが望ましい。
【0012】
軸(5)によるテコの応用原理で各触手が振り子運動をすることで開閉の動作を実現し、円盤上の任意の円周上に配置された触手が、中心に向かったり、開いたりして人の指や動物の触手のような揉み洗いの動きを実現する。触手を開閉動作させるためには触手軸(6)を振り子運動させる必要があり、その方法として(7)移動板を利用する。移動板は、触手軸下部に設けた板であり、伸縮もしくは往復を繰り返すモーターを設置することで押し出したり、引き寄せたりし、触手部分を振り子のように動かすものである。
【0013】
モーター例としてはクランクやギアを利用して通常の電動モーターを用いる例もある。
【0014】
図2の(8)のモーターはリンクされたアームと磁石を組み合わせたジャバラの伸縮を利用した垂直・往復モーターである。
【0015】
(9)下部駆動部の真ん中に電磁石を固定配置し、左右に(10)永久磁石を配置する。電磁石のプラスとマイナスが切り替わることで永久磁石を引き寄せたり、反発させる事で永久磁石間の距離が広くなったり狭くなったりと変化を繰り返す。双方の永久磁石に(8)リンクされたアームの開かれた端を連結させる事で横の動きを縦の動きへと変換するモーターである。
(11)モーター軸は、磁石が左右にぶれないように固定するものである。(8)リンクとアームの長さ、角度を変えることによって、(9)磁石の駆動及び距離はそのままで、伸縮の度合いを調整することができ、多の動作条件に対応することが容易である。また、クランクやギアをほとんど使用しないので、ギアの接触による騒音も無く、磨耗・劣化の減少にも対応。さらに、磁石の数を減らすこととクランク、ギアなどの部品点数が無いことで軽量化を実現するものである。
【0016】
(12)は電磁石への電流線で、トランジスタ・コンデンサもしくはICなどの利用によりプラスマイナスの切り替えを実現する回路であり、(13)は電池もしくは充電池である。
【0017】
(14)はスイッチである。スイッチはスライド型が望ましい。押しボタン式の例もある。
【0018】
図3は、磁石の距離が縮まり、(8)リンクされたアームが閉じて伸びた状態における(7)移動版の位置を示したもので、(1)移動版が触手部分の方向に移動し、触手の下部が移動版の中心に移動することで軸(6)を介して触手の上部部分が開いた状態のものである。
【0019】
図4はリンクで連結されたアームを持つジャバラのモーターの概略図である。
【0020】
図5はモーター部分を輪切りにした断面図である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の斜視図である。
【図2】発明の側面から見た断面図。
【図3】発明の側面から見た断面図。
【図4】発明の側面から見た断面図。
【図5】発明の前面から見た断面図。
【符号】
【0022】
1 触手部分
2 胴体本体
3 蓋
4 触手部分
5 軸
6 触手軸
7 移動板
8 リンクされたアーム(ジャバラ)
9 永久磁石
10 電磁石
11 モーター軸
12 電流線
13 電池
14 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸によって固定された複数の触手部分は独立し、それぞれの触手先端が中心に向かって狭まったり、また広がったりする連続した往復動作によって揉む動作を実現した軽量で掴みやすい形態をした触手開閉型の電動のマッサージ及び頭髪洗髪器具である。
【請求項2】
モーターは複数の永久磁石と電磁石を設置し、電磁石のプラス・マイナスを入れ替えることによる反発・吸引の往復運動をする磁石をリンクされたアームを連結するジャバラ状の開かれた両端に配置し、前述の往復運動を連続した垂直伸縮運動に変換する垂直変換往復モーターである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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