説明

電動車両におけるパネルの組付け構造及び方法

【課題】 組付けの作業性向上を図る。
【解決手段】 リヤパネル10の端縁の受け部21に、フロントパネル30の端縁の受け部34を突き当て、突当部34とフロントパネル30の摺接部36との間で、リヤパネル10の案内部21とを挟んだ状態で、受け部18と突当部34との突き当て位置を略支点として、受け部21に摺接部36を摺接させつつフロントパネル30をリヤパネル10に対して略円弧状に傾動させることで組み付ける。上記の案内手段にしたがってリヤカウル1とフロアパネル30を接近させることにより、リヤカウル10とフロアパネル30は容易且つ確実に正規の組付け状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両におけるパネルの組付け構造及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動車両における2つのパネルの端縁同士を組み付ける構造として、リヤフロアアッシィをフロントフロアアッシィに重ね、この重ね合わせ部分をスポット溶接により接合する構造が開示されている。
【特許文献1】特許第2519778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の構造では、2つのパネル(リヤフロアアッシィとフロントフロアアッシィ)を組み付ける際に、双方のパネルを適正な位置関係に位置決めする手段が設けられていないため、両パネルを正しい組付け状態に位置決めすることに多大な労力を要し、組付けの作業性が良くないという問題がある。
【0004】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、組付けの作業性向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、電動車両において2つのパネル同士を組み付ける構造であって、前記パネルの少なくとも一方には案内手段が設けられ、前記両パネル同士を接近させるのに伴って前記両パネルの相対的な角度を所定の方向に変化させながら正規の組付け状態へ案内する構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記案内手段は、一方の前記パネルに設けた受け部と、他方の前記パネルに、前記受け部に突き当てられるように設けた突当部と、前記一方のパネルに設けた案内部と、前記他方のパネルに、前記案内部に摺接するように設けられた摺接部とを備えてなり、前記案内部と前記摺接部のうち、少なくともいずれか一方が、前記受け部と前記突当部との突き当て位置を略支点とする略円弧状をなしており、前記突当部と前記摺接部が前記案内部を挟むように位置しているところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記2つのパネルの双方が、傾動の中心軸と直交するガイド面を有し、前記摺接部が、前記一方のパネルのガイド面に摺接すると共に、前記案内部が、前記他方のパネルのガイド面に対し前記摺接部と同じ側から摺接する構成としたところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、電動車両において2つのパネル同士を組み付ける方法であって、前記両パネル同士を接近させるのに伴って前記両パネルの相対的な角度を所定の方向に変化させながら正規の組付け状態へ案内するところに特徴を有する。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、一方の前記パネルの端縁に設けた受け部に、他方の前記パネルの端縁に設けた突当部を突き当て、前記突当部と前記他方のパネルに設けた摺接部との間で、前記一方のパネルに設けた案内部とを挟んだ状態で、前記受け部と前記突当部との突き当て位置を略支点として、前記受け部に前記摺接部を摺接させつつ前記他方のパネルを前記一方のパネルに対して略円弧状に傾動させることで、前記両パネルを組み付けるところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記2つのパネルの双方に、傾動の中心軸と直交するガイド面を設ける構成とした上で、前記摺接部を一方のパネルのガイド面に摺接させるとともに、前記案内部を、前記他方のパネルのガイド面に対し摺接部と同じ側から摺接させつつ前記両パネルを組み付けるところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0011】
<請求項1の発明>
案内手段にしたがって2つのパネルを接近させれば、両パネルをそれぞれ保持していなくても正規の組付け状態となる。両パネルが接近するにつれて所定の方向に相対的な角度を変えられる案内手段を設けたので、パネルの組付け作業時に、パネル以外の構造部品や生産設備などにパネルを接触(干渉)させてしまう虞を回避できる。延いては組付け工程を含めた工場全体のレイアウト効率を向上させることも可能になる。
【0012】
<請求項2及び請求項5の発明>
一方のパネルの受け部に他方のパネルの突当部を突き当て、その突当部と受け部との突き当て位置を略支点として、摺接部を案内部に摺接させつつ両パネルを傾動させると、両パネルが正規の組付け状態に至る。他方のパネルの突当部と摺接部が、一方のパネルの案内部を径方向に挟むように位置するので、傾動する間、双方のパネルが外れる虞はない。また、案内される側のパネルを突き当て位置に対して上方に配置し、重力を活かしながら案内される側のパネルを下方に回動させて正規の組付け状態を形成できるように設計しておけば、組付け作業者にとって作業負担を軽減させる効果もある。
【0013】
<請求項3及び請求項6の発明>
他方のパネルは、そのガイド面を一方のパネルの案内部に当接させると同時に、摺接部を一方のパネルのガイド面に対して案内部への当接方向とは反対側から当接させているので、2つのパネルがパネルの傾動中心軸方向に相対変位することがない。すなわち、組み付けが完了した両パネル同士は、当接方向に加えて摺接面の法線方向にも嵌合して相対的に規制される効果も享受する。
<請求項4の発明>
2つのパネルを接近させれば、両パネルをそれぞれ保持していなくても正規の組付け状態となる。両パネルが接近するにつれて所定の方向に相対的な角度を変えられるように案内するようにしたので、パネルの組付け作業時に、パネル以外の構造部品や生産設備などにパネルを接触(干渉)させてしまう虞を回避できる。延いては組付け工程を含めた工場全体のレイアウト効率を向上させることも可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図10を参照して説明する。本実施形態の電動車両は、左右一対の前輪40Fおよび後輪40Rによって支持される図示しない車両フレームの前端部にステアリング41を設けるとともに、後部に運転者シート42を水平方向に回動可能に取り付けたものである。車両フレームのうち運転者シート42を支持する後部は、合成樹脂製のリヤカウル10(本発明の構成要件である一方のパネル)で覆われている。リヤカウル10は、図3に示すように、左右方向に細長い前縁板11と、前端同士が前縁板11で連結された左右一対の側面板12と、両側面板12の後端部上縁同士を連結する上面板13と、上面板13の後端縁から下方へ延出する背面板14とからなる。リヤカウル10の前縁板11と左右両側面板12と上面板13によって囲まれた開口部15は、バッテリー(図示せず)の交換などを行うためのものであり、この開口部15にはカバー16が取り付けられる。
【0015】
リヤカウル10の前縁板11は略水平をなし、その前縁板11の前端縁からは、前縁板11の上面に対して板厚分だけ低い延出板17が、前縁板11の全幅に亘って連続し、且つ全幅に亘って一定寸法で前方へ突出している。前縁板11の上面と延出板17の上面とが段差状に連なる部分は、左右方向に延びる受け部18(本発明の構成要件である案内手段)となっている(図3を参照)。受け部18のうち前縁板11の略鉛直な前端面は、リヤカウル10の板厚寸法分の高さ(後述する突当部34との係止代)を有するとともに前方に面する受け面18aとなっており、受け部18のうち延出板17の上面はほぼ水平な支承面18bとなっている(図5を参照)。
【0016】
リヤカウル10の左右両側面板12には、その上端部を幅狭となるように内側(中央寄り)へ板厚分だけオフセットさせることによって段差部20が形成されている。側面板12は、この段差部20を介すことにより、前縁板11の左右両側縁に対して略直角に連なっている。左右両側面板12の前端縁(段差部を含む)からは、側面板12の外側面に対して板厚分だけ内側へオフセットした形態の板状をなす案内部21(本発明の構成要件である案内手段)が前方へ突出している。案内部21のうち段差部20と対応する略上半分領域は、内側へ段差状にオフセットしている。案内部21の外側面21Sは、受け部18の長さ方向(フロアパネル30の傾動中心軸)に対して略直角な平面となっている。案内部21には、その前面から下面に亘って略四半円弧状をなす案内面21aが形成されている。この案内面21aの弧は、受け部18と突当部34との突き当て位置(フロアパネル30の傾動中心)をほぼ中心としている。また、案内面21aの幅寸法は側面板12の板厚とほぼ同じ寸法である。
【0017】
また、案内部21は、左右両側面板12の前端部のうち略上半分領域にのみ形成されており、側面板12の前端部の内側面のうち案内部21よりも下方の領域は、ガイド面12Sとなっている(図3を参照)。このガイド面12Sは、受け部18の長さ方向(フロアパネル30の傾動中心軸)に対して略直角(案内部21の外側面21Sと平行)な平面となっている。
【0018】
車両フレームのうちステアリング41とリヤカウル10との間の領域は、合成樹脂製のフロアパネル30(本発明の構成要件である他方のパネル)によって覆われている(図1を参照)。フロアパネル30は、ステアリングシャフト(図示せず)を後方から覆うインナカウル43に沿って立ち上がる前面壁31と、前面壁31の下端から後方へ略水平に延出するステップ板32と、ステップ板32の左右両側縁から下方へ延出するスカート板33とからなる。かかるフロアパネル30は、ステップ板32の後端縁をリヤカウル10の前端縁に突き当てた状態でリヤカウル10に組み付けられる。
【0019】
ステップ板32の後端縁は、ステップ板32の全幅に亘って連続する突当部34(本発明の構成要件である案内手段)となっている(図4を参照)。この突当部34の幅方向(左右方向)の寸法はリヤカウル10の受け部18と同じ寸法であり、突当部34の板厚(ステップ板32の板厚)は、上記リヤカウル10の前縁板11の板厚及び受け面18aの高さと同じ寸法となっている。また、左右両スカート板33には、その上端部を幅狭となるように内側(中央寄り)へ板厚分だけオフセットさせることによって段差部35が形成されており、スカート板33は、この段差部35を介すことにより、ステップ板32の左右両側縁に対して略直角に連なっている。
【0020】
左右両スカート板33の後端縁には、段差部35よりも下方の位置から、スカート板33の外側面に対して板厚分だけ内側へオフセットした形態の板状をなす摺接部36(本発明の構成要件である案内手段)が後方へ突出して形成されている。摺接部36の外側面36Sは、突当部34の長さ方向(フロアパネル30の傾動中心軸)に対して略直角な平面となっている(図5を参照)。摺接部36の上面のうちスカート板33の後端縁の近傍に位置する領域は、リヤカウル10に正しく組み付けられた状態で略水平となる摺接面36aとなっている。また、摺接部36の上面のうち摺接面36aよりも後方(リヤカウル10に対するフロアパネル30の突き当て方向)の領域は、後方に向かって下り勾配となった傾斜面36bとなっている。したがって、摺接部36は、側方から視たときに後方に向かって楔状に尖った形状をなしている。また、摺接部36の後端部は、内側へ斜めに屈曲した誘導部37となっている。この摺接面36aの幅寸法はスカート板33の板厚及び案内部21の板厚とほぼ同じ寸法である。
【0021】
摺接部36は、左右両スカート板33の後端部のうち略下半分領域にのみ形成されており、スカート板33の後端部の内側面のうち摺接部36部よりも上方の領域(段差部35を含む)は、ガイド面33Sとなっている(図7を参照)。このガイド面33Sは、突当部34の長さ方向(フロアパネル30の傾動中心軸)に対して略直角(摺接部36の外側面36Sと平行)な平面となっている。
【0022】
次に本実施形態の作用を説明する。
リヤカウル10とフロアパネル30とを組み付ける際には、まず、図8に示すように、前縁板11を水平に向けているリヤカウル10の受け部18に対し、フロアパネル30を後傾姿勢にした状態で後端の突当部34を斜め上前方から突き当てる。正しく突き当てられた状態では、受け面18aと支承面18bへの当接によって突当部34が後方及び下方への相対変位を規制される。また、左右両スカート板33は左右両案内部21を外側から挟むように位置し、スカート板33の内側面のガイド面33Sが案内部21の外側面21Sに対して面接触状態で当接、若しくはごく僅か隙間を空けた状態で互いに略平行に対向し、これにより、リヤカウル10に対してフロアパネル30が左右方向へ相対変位することを規制される。
【0023】
さらに、摺接部36の上面側の摺接面36aが、案内部21の案内面21aに対して斜め下前方から当接、若しくはごく僅かな隙間を空けて対向する。この当接方向若しくは対向方向は、突当部34と受け部18との突き当て位置(フロアパネル30の傾動中心)に向かう径方向となっている。摺接面36aと案内面21aはいずれも幅狭であるが、上記のようにリヤカウル10とフロアパネル30は左右方向の相対変位を規制された状態に保たれているので、摺接面36aと案内面21aが左右方向に外れることはない。尚、このリヤカウル10とフロアパネル30が左右方向への相対変位を規制された状態は、リヤカウル10に対するフロアパネル30の組付けが完了するまで、維持される。
【0024】
この後、突当部34と受け部18との突き当て位置を支点としてフロアパネル30を下方へ傾動(回動)させていくと、図7に示すように、摺接部36の後端部が側面板12の内側に入り込む。このとき、摺接部36の後端(先端)の誘導部37が内向きに傾斜しているので、摺接部36が側面板12の外面側へ露出することはない。この状態では、摺接部36の外側面36S(誘導部37を除く)と側面板12の内側のガイド面12Sとが、互いに面接触状態で当接、若しくはごく僅か隙間を空けた状態で互いに略平行に対向し、この当接または対向によっても、リヤカウル10に対してフロアパネル30が左右方向へ相対変位することを規制される。
【0025】
このとき、フロアパネル30のガイド面33Sがリヤカウル10の案内部21の外側面21Sに対して外側から面接触状態で当接又は対向するとともに、フロアパネル30の摺接部36の外側面36Sがリヤカウル10の側面板12のガイド面12Sに対して内側から面接触状態で当接又は対向するので、左右いずれか一方の側だけでも、リヤカウル10とフロアパネル30の左右方向への相対変位や姿勢の傾きを規制することができる。
【0026】
そして、図10に示すように、フロアパネル30のステップ板32の後端部がリヤカウル10の延出板17の上面に載置されるとともにスカート板33の後端縁がリヤカウル10の側面板12の前端縁に突き当たると、フロアパネル30のそれ以上の傾動が規制され、フロアパネル30がリヤカウル10に対して正規の組付け状態となる。この後は、延出板17とステップ板32の後端縁に形成した取付孔17H,32Hにボルト(図示せず)を通し、そのボルトにナット(図示せず)を螺合して締め付け、リヤカウル10とフロアパネル30を離脱規制状態に固定する。以上により、リヤカウル10とフロアパネル30の組付けが完了する。
【0027】
上述のように、本実施形態においては、リヤカウル10に設けた受け部18及び案内部21と、フロアパネル30に設けた突当部34及び摺接部36とによって構成される案内手段を設け、この案内手段の係合作用により、リヤカウル10の前端縁とフロアパネル30の後端縁同士を接近させるのに伴ってこのリヤカウル10とフロアパネル30を正規の組付け状態へ案内するようにしたので、リヤカウル10とフロアパネル30の組付け作業を容易且つ確実に行うことができる。フロアパネル30を当初はリヤカウル10の斜め下方より位置決め(当接)した後、組付け過程において下方に回動しながら最終的には車両前後方向に並べられて接続されるため、車両前後方向に作業スペースを確保し難い場合であっても作業性が損なわれない。換言すれば、パネルの組付け作業時に、パネル以外の構成部品や生産設備などにパネルを接触(干渉)させてしまう問題を回避できる。延いては組付け工程を含めた工場全体のレイアウト効率を向上させることにも貢献し得る。
【0028】
また、案内部21が受け部18と突当部34との突き当て位置を略支点とする略円弧状の案内面21aを有し、リヤカウル10とフロアパネル30の組付け過程では、突当部34と摺接部36が案内部21を挟むように位置しているので、フロアパネル30を傾動させつつ組み付ける間、リヤカウル10とフロアパネル30が径方向に相対変位したり径方向に外れたりすることが防止されている。
【0029】
また、リヤカウル10とフロアパネル30の双方が、フロアパネル30の傾動中心軸と直交するガイド面12S,33Sを有し、組付けの過程では、フロアパネル30の摺接部36がリヤカウル10のガイド面12Sに対して摺接すると共に、リヤカウル10の案内部21がフロアパネル30のガイド面33Sに対し、摺接部36と同じ側から摺接する構成とした。これにより、フロアパネル30は、そのガイド面33Sをリヤカウル10の案内部21に面接触状態で当接又は対向させると同時に、摺接部36をリヤカウル10のガイド面12Sに対して案内部21への当接方向とは反対側から面接触状態で当接又は対向させているので、リヤカウル10とフロアパネル30がフロアパネル30の傾動中心軸方向(左右方向)へ相対変位することが規制されている。
【0030】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態ではフロアパネルとリヤカウルを組み付ける場合について説明したが、本発明は、フロアパネルとリヤカウルの組合せに限らず、これ以外のパネルを組み付ける場合にも適用できる。
(2)上記実施形態では案内手段を左右両端部に設けたが、本発明によれば、案内手段は、左右いずれか一方の端部のみに設けてもよく、左右方向における中央位置に設けてもよい。
(3)上記実施形態では案内手段が2つのパネルを受け部を支点として円弧状に傾動させつつ案内するようにしたが、本発明によれば、2つのパネルを円弧以外の形態(例えば、直線状の経路や段差状の経路に沿って相対移動させる形態)で変位させつつ案内するようにしてもよい。
(4)必ずしも案内手段をパネルの端縁部に設けなくても、一方のパネルの途中に開口部を形成してそこへ他方のパネルを割り込ませるように嵌合してもよい。
(5)必ずしも双方のパネルのそれぞれに案内手段を設けなくても、一方のパネルの端縁部を直接挿通かつ案内可能なガイド部あるいは開口部などによって代用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】電動車両の側面図
【図2】電動車両の平面図
【図3】リヤカウルの斜視図
【図4】フロアパネルの斜視図
【図5】リヤカウルとフロアパネルの部分拡大斜視図
【図6】リヤカウルの正面図
【図7】フロアパネルの背面図
【図8】リヤカウルに対するフロアパネルの組付けを開始した状態をあらわす部分拡大側面図
【図9】リヤカウルに対するフロアパネルの組付け過程をあらわす部分拡大側面図
【図10】リヤカウルに対するフロアパネルの組付けが完了した状態をあらわす部分拡大側面図
【符号の説明】
【0032】
10…リヤパネル(一方のパネル)
12S…リヤカウルのガイド面
18…受け部(案内手段)
21…案内部(案内手段)
30…フロントパネル(他方のパネル)
33S…フロアパネルのガイド面
34…突当部(案内手段)
36…摺接部(案内手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両において2つのパネル同士を組み付ける構造であって、
前記パネルの少なくとも一方には案内手段が設けられ、前記両パネル同士を接近させるのに伴って前記両パネルの相対的な角度を所定の方向に変化させながら正規の組付け状態へ案内することを特徴とする電動車両におけるパネルの組付け構造。
【請求項2】
前記案内手段は、
一方の前記パネルに設けた受け部と、
他方の前記パネルに、前記受け部に突き当てられるように設けた突当部と、
前記一方のパネルに設けた案内部と、
前記他方のパネルに、前記案内部に摺接するように設けられた摺接部とを備えてなり、
前記案内部と前記摺接部のうち、少なくともいずれか一方が、前記受け部と前記突当部との突き当て位置を略支点とする略円弧状をなしており、
前記突当部と前記摺接部が前記案内部を挟むように位置していることを特徴とする請求項1記載の電動車両におけるパネルの組付け構造。
【請求項3】
前記2つのパネルの双方が、傾動の中心軸と直交するガイド面を有し、
前記摺接部が、前記一方のパネルのガイド面に摺接すると共に、
前記案内部が、前記他方のパネルのガイド面に対し前記摺接部と同じ側から摺接する構成としたことを特徴とする請求項2記載の電動車両におけるパネルの組付け構造。
【請求項4】
電動車両において2つのパネル同士を組み付ける方法であって、
前記両パネル同士を接近させるのに伴って前記両パネルの相対的な角度を所定の方向に変化させながら正規の組付け状態へ案内することを特徴とする電動車両におけるパネルの組付け方法。
【請求項5】
一方の前記パネルの端縁に設けた受け部に、他方の前記パネルの端縁に設けた突当部を突き当て、
前記突当部と前記他方のパネルに設けた摺接部との間で、前記一方のパネルに設けた案内部とを挟んだ状態で、前記受け部と前記突当部との突き当て位置を略支点として、前記受け部に前記摺接部を摺接させつつ前記他方のパネルを前記一方のパネルに対して略円弧状に傾動させることで、前記両パネルを組み付けることを特徴とする請求項4記載の電動車両におけるパネルの組付け方法。
【請求項6】
前記2つのパネルの双方に、傾動の中心軸と直交するガイド面を設ける構成とした上で、
前記摺接部を一方のパネルのガイド面に摺接させるとともに、前記案内部を、前記他方のパネルのガイド面に対し摺接部と同じ側から摺接させつつ前記両パネルを組み付けることを特徴とする請求項5記載の電動車両におけるパネルの組付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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