電子、光学、磁性、半導体、および生物工学用途の足場としての多機能生体物質
M13ウイルスの一次元環状構造を、結合ペプチドをコードする二つの遺伝学的修飾と異なるニ機能性リンカー分子の合成により構築した。ニ機能性ウイルスは、pIIIおよびpIX融合体としてウイルスの反対側の端で抗ストレプトアビジンペプチドとヘキサヒスチジンペプチドを表示した。ストレプトアビジン−NiNTAリンカー分子の化学量論的添加により、パッケージ可能なDNAの長さに相当する周囲をもつウイルスに基づくナノリングの可逆的形成が生じた。これらのウイルスに基づく環状構造は、無機物質を核形成するため、および三機能ウイルスを用いて金属、磁性、または半導体ナノリングを形成するために、さらに加工することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その全体が参照して本明細書に取り込まれる、Belcherらの、2003年10月15日出願の仮出願60/511,102の利益を享受する。
【0002】
本研究は、米国陸軍研究オフィス、全米科学財団ナノテクノロジー学際研究チーム、および空軍科学研究局との契約(Contract)DAAD-19-02-D-0002、グラントNo.の下、兵士ナノテクノロジー研究所を通して、米国陸軍により、部分的にサポートされた。
政府は発明の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
イントロダクション
このイントロダクションのための引用は明細書の最後に提供され、発明を実施するために当業者に利用される。これらの参照のいずれも従来技術であるとは認められない。
【0004】
生物学的自己アセンブリと生体分子の相互作用は、ナノ構造マテリアル1-5の開発に新規のアプローチを着想させ続ける。さらに、半導体、磁性体、および金属などの無機材料を認識し、核形成する生体分子の顕著な能力は、ナノエレクトロニクスおよびナノバイオテクノロジーにおいて可能な用途を広げた6-9。Belcherのグループの研究は、他のグループの研究同様10-14、遺伝子操作されたM13バクテリオファージ(ウイルス)を含む生体分子が、核形成し、量子ドットを配置し15、半導体ナノワイヤーの鋳型とし16,17、多次元液晶およびフィルムを構築する15, 18-20ために、分子基礎単位として用いられる。他の自己アセンブリペプチドおよびタンパク質のシステムは、ワイヤ2l、ファイバー22、および無機材料を取り込んだ他の構造23を作るために用いられている。しかし、アセンブリデバイス(assembling device)のためのこれらのシステムの可能性は、明確な構造サイズおよび幾何学のコントロールを自己アセンブリ成分にプログラムする際の困難性により、いくぶん制限される。これらの他のシステムが、材料を核にし、複数の材料を提供するか、複数の部位を結合し、難しい化学修飾なしにこれらの組み合わせを変化させることはまた難しい。従って、多機能ウイルスを自己アセンブルする際の遺伝子コードされた物質認識、物質濃縮、サイズおよび形状の情報が、本発明の一部として試験された。
【0005】
本発明において、複数の態様が提供され、M13ウイルスからの、リング構造を含む1D構造の2D構造への変換を含む構造の一次元(1D)構成が、その末端で融合した機能的結合ペプチドを表示するために遺伝子操作されることが示される。
【0006】
ナノエンジニアリングのための多く現在用いられているシステムは、構造のコントロールを欠き、ナノ構造マテリアルを巨視的世界と接続する手段を欠く。これは革新を妨げ、ナノテクノロジーの商業用途の実現を抑制する。本発明は、これらの限界を克服するために、繰り返しと修正が可能なウイルス構造を利用する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の要旨
本発明は、この項および請求の範囲に要約される多くの態様を含有する。この要約は請求の範囲を限定するために用いられるべきではない。
【0008】
例えば、本発明は、
ウイルスが第一のコンジュゲート部分と第一の選択的結合または核形成できる第一の認識部位を含有するように、ウイルスを遺伝子操作し:
ウイルスがまた、第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合または核形成できる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有するように、ウイルスを遺伝子操作する、
ことを含有する、選択的結合または核形成のための複数の認識部位を有するウイルスを調製する方法を提供する。
【0009】
本発明はまた、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的な結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的な結合をするための第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するウイルスを準備し、(B)ウイルスを第一および第二のコンジュゲート部分に特異的に結合し、複合ウイルス材料を形成する、
ことを含有する、コンジュゲートウイルス材料を調製する方法をも提供する。
【0010】
本発明はまた、(A)ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分を有する粒子を準備し、(B)ウイルス上の第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分を用いて、粒子を機能化し、ウイルスリンカー部分を形成する、工程を含有する、微粒子ウイルスリンカー部分を製造する方法を提供する。
【0011】
本発明はまた、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位および、第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し;(B)第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し;(C)ウイルス粒子とウイルスリンカー部分を反応させ、ウイルス粒子とリンカー部分の間に特異的結合を生じさせること、を含有するウイルス粒子とリンカー部分を結合する方法を提供する。
【0012】
別の態様において、本発明は、(A)第一と第二のコンジュゲート部分それぞれに、第一および第二の特異的結合をするための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、(B)粒子に特異的に結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し;(C)粒子を特異的に結合して、粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマーを形成する、工程を含有する、特異的結合を介したオリゴマー化またはポリマー化の方法を提供する。
【0013】
また、ウイルスが第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位を有し、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するように遺伝子操作されたウイルスを含有する、複数の特異的結合部位を有するウイルスが提供される。
【0014】
また、ウイルスが第一のコンジュゲート部分に第一の結合をする、または核形成をする第一の認識部位を有し、および第二のコンジュゲート部分に第二の結合をする、または核形成をする第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するように遺伝子操作されたウイルスを含有する、複数の認識部位を有するウイルスが提供される。
【0015】
発明はさらに、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位を有し、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するウイルス、および(B)複合ウイルス材料を形成するためにウイルスに特異的に結合する第一及び第二のコンジュゲート部分、を含有する複合ウイルス材料を提供する。
【0016】
本発明はまた、ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分およびウイルスの第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分を有する粒子を含有する微粒子ウイルスリンカー部分を提供する。
【0017】
さらに、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し;(B)第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し;(C)ウイルス粒子とウイルスリンカー部分を反応させ、特異的結合をウイルス粒子とリンカー部分の間に生じさせ、連結したウイルス組成物を形成すること、を含有する、ウイルス粒子とリンカー部分を結合する方法により調製された連結したウイルス組成物が提供される。
【0018】
別の態様は、(A)それぞれ第一と第二のコンジュゲート部分への第一と第二の特異的結合のための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、(B)粒子へ特異的結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し;(C)粒子を特異的に結合し、粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマー組成物を形成する、工程を含有する、特異的結合による粒子のオリゴマー化またはポリマー化の方法により調製されたオリゴマーまたはポリマー組成物である。
【0019】
本発明はまた、(A)第一のコンジュゲート部分に対する第一の特異的結合をするための第一の認識部位を含有し、第二のコンジュゲート部分に対する第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有する繊維状ウイルスを準備し;(B)第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し;(C)繊維状ウイルスとウイルスリンカー部分を反応させ、それらの間に特異的結合を生じさせ、ウイルスリング構造を形成する、ことを含有するウイルスリング構造を構築する方法を提供する。
【0020】
本発明の組成物はまた、基板上でパターン化され、ならびにパターン化された基板上に配置される。
【0021】
他の大要が請求の範囲同様、詳細な説明で提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
発明の詳細な説明
I.イントロダクション
当業者は、図面、請求の範囲および実施例を含み、その全体が参照して本明細書に取り込まれる、Namら、Nano Lett.、2003、4、23-27、およびBelcherらの2003年10月15日出願の仮出願「電子的、光学的、磁気的、半導体および生物工学的用途のための足場としての多機能生物材料」、60/511,102を参照することもできる。
【0023】
本発明の実施において、「成長、組織化、および材料のアセンブリのためのベヒクルとしてのウイルス」という題の論文、C. E. Flynnら、Acta Materiala, 51: 5867-80 (2003)を参照できる。明細書に引用された全ての参考文献同様、この文献はその全体が参照して明細書に取り込まれる。特に、参考文献16(Maoら、PNAS)は、図1に示された核形成と構造を含むその教示の全てについて、参照して本明細書に取り込まれる。さらに、特に、参考文献17(Flynnら、J. Mater. Chem)はまた、その結晶構造と方向性について認識部位により指向されるナノ結晶を核形成するための水性塩組成物の施用についての記載を含め、その全体が参照して取り込まれる。これらの核形成されたナノ結晶は、単一結晶および多結晶ナノワイヤーに変換される。
【0024】
さらに当業者は、ウイルスの選択、遺伝子操作方法、および遺伝子操作されたウイルスとともに用いられるべき材料に関する以下の特許文献を参照することもできる:ファージディスプレイライブラリーとバイオパニングにおいてそれらを用いるための実験方法がさらに、それぞれがその全体を参照して本明細書に取り込まれる、例えば、Belcherらの以下の米国特許公報:(1)「ナノ粒子核形成、形状、および結晶相の生物学的制御」;2003/0068900、2003年4月10日公開;(2)「遺伝子操作された中規模ウイルスを用いたハイブリッド材料のナノスケールの秩序(ordering)」;2003/0073104、2003年4月17日公開;(3)「ナノ粒子の生物学的制御」;2003/0113714、2003年6月19日公開;および(4)「材料の分子認識」;2003/0148380、2003年8月7日公開、(5)「二機能性生物材料の成分、方法および使用」;2004/0127640;2003年9月4日出願;(6)「金属材料および磁性材料のペプチドを介した合成」;シリアル番号10/665,721、2003年9月22日出願;および(7)「加工バイオフィルム記憶装置」2004/0171139、2003年9月24日出願、に記載される。これらの参考文献は、コンジュゲート構造への結合、ならびに特異的結合のために修飾される材料の存在下でのコンジュゲート構造の形成を実施できる各種の特異的結合修飾を記載している。特に、ポリペプチドおよびアミノ酸オリゴマー配列を、その全体が参照して本明細書に取り込まれる、pIIIおよびpVIII発現ならびにpIX、pVIIおよびpVI発現、およびそれらの組合わせを含む、M13バクテリオファージのような伸長したウイルス粒子の端および粒子の全長に沿ったウイルス粒子表面で発現できる。これらの参考文献は、コンジュゲート構造への結合、ならびに特異的結合のために修飾される材料の存在下でのコンジュゲート構造の形成を実施できる各種の特異的結合修飾を記載している。特に、ポリペプチドおよびアミノ酸オリゴマー配列を、pIIIおよびpVIII発現ならびにpIX、pVIIおよびpVI発現、およびそれらの組合わせを含む、M13バクテリオファージのような伸長したウイルス粒子の端および粒子の全長に沿ったウイルス粒子表面で発現できる。
【0025】
さらに、本明細書に参照して取り込まれる、「指向性ナノ結晶アセンブリのための半導体結合特異性を有するペプチドの選択」;Whaleyら、Nature、第405巻、2000年6月8日、ページ665-668は、組合わせライブラリー(combinatorial library)を用いた結合特異性を有するペプチドを選択する方法を開示する。具体的には、該論文は、約109の異なるペプチドの組合わせライブラリーを用いた結合特異性を有するペプチドを選択する方法を開示する。それぞれ12個のアミノ酸を含むランダムペプチドの組合わせライブラリーを、M13大腸菌ファージのpIIIコートタンパク質と融合し、結晶性半導体構造に曝した。半導体材料に結合するペプチドは、溶出、増幅され、より厳密な条件下で半導体材料に再び曝された。選択を5回行った後に、半導体特異的ファージを分離し、結合ペプチドを決定するために配列決定を行った。この方法において、ペプチドは半導体材料の結晶構造および組成に依存した高結合特異性を用いて選択された。半導体材料だけでなく、有機および無機材料の範囲に対する結合特異性を有するペプチドを得るように、技術を容易に改変できた。
【0026】
本発明において、遺伝的プログラミングが、繊維状M13ウイルスなどのウイルスの異なる表示ペプチド特性(pIIIのような異なる表示ペプチド領域が図6に示される)を用いて、ウイルス構造を操作するように実施される。材料特異的なアドレス指定能力に加えて、材料工学へのこの遺伝的プログラミングアプローチに対しての全体的利点は、ウイルスの長さと幾何学を特定する可能性である。繊維状ウイルスの長さは一般に、そのパッケージされた遺伝情報のサイズおよび、ビリオンのpVIIIに由来するコアとDNAの間の静電気的バランスと関連している。[例えば、B. K. Kay, J. Winter, J. McCafferty,ペプチドおよびタンパク質のファージディスプレイ:ラボラトリーマニュアル、アカデミックプレス、サンディエゴ、1996参照]AFMにより観察されるファージは一般に、おおよそ860 nmであり、完全なM13ゲノムまたはより小さなファージミドが試料調製に用いられるかどうかに依存して、560 nm程度の短さのものが見られる。[例えば、C. Mao, C. E. Flynn, A. Hayhurst, R.Sweeney,J. Qi, J. Williams, G. Georgiou,B. Iverson, A. M. Belcher, Proc. Natl. Acad. Sci. 2003, 100, 6946参照]また、pVIIIの内側の端の1個のリジンをグルタミンに変えることで、野生型ファージより約35%長い粒子を結果として生じる。[例えば、J. Greenwood, G. J. Hunter, R. N. Perham, J. Mol. Biol. 1991, 217, 223参照]
【0027】
さらに、ウイルス粒子の特異的な連結(linkage)、結合(binding)、および連鎖(concatenation)は、より長いウイルスの足場、それゆえ、より長いワイヤを産生することに役立つ。追加分の多様性は、一方のウイルスに結合モチーフを遺伝子操作することによりコントロールでき、次に正確に別のウイルス上の結合部位を認識することができる。すでに記載したように、pIIIタンパク質はM13ウイルスの一端にあり、ペプチドおよびタンパク質融合体(protein fusions)を表示するために利用できる。ウイルスのもう一方の端で、pIXタンパク質はまた修飾を受けることができる。例えば、Gaoと共同研究者は、抗体の重鎖、軽鎖の可変領域を表示するためにpIXおよびpVII融合体を用いた[例えば、C. Gao, S. Mao, G.Kaufmann, P. Wirsching, R. A. Lerner, K. D. Janda, Proc.Natl.Acad.Scz.2002, 99, 12612参照]。本発明は、末端機能化ワイヤーを産生する二つの様式をもつヘテロ構造を生成するための二つの末端のウイルスディスプレイを包含する。これらの末端の連結は、同一または異なる結合特異性および/または核形成特異性を有してもよい。さらに、ウイルス粒子は、末端領域に加え、結合および/または核形成モチーフ、例えばpVIIIに表示されるアミノ酸オリゴマー結合モチーフを表示する。例えば、pIIIおよびpIX領域は、一つの組成物を結合および/または核形成するために機能化され、pVIIIは、異なる組成物に結合するために機能化されるかもしれない。図9、10、および11は、pIIIおよびpIXのような一つの結合モチーフ、およびpVIIIで異なる結合モチーフを発現するように修飾されているウイルス粒子を用いて形成された複合ナノワイヤー像を示す。二つの末端の指向性連結は、リング、方形、および他の配列(図7)などの他の興味深い幾何学の作成を可能にする。
【0028】
リンカーを用いることなく、ウイルスの一端を直接他の端に結合することが、リング、ワイヤー、あるいは同様にウイルスに基づく他の構造を形成するために用いられる。単一のウイルス、または複数のウイルス中へ認識部位および対応するコンジュゲート部分を操作することにより、全システムが遺伝学的にプログラムされる。
【0029】
さらに、ウイルスを一次元ナノワイヤー/ナノチューブ、二次元ナノ電極、およびマイクロスケールのバルク装置(bulk device)とコンジュゲートできる。ナノチューブまたはナノワイヤーなどの一次元材料は、M13ウイルスのpIII端でコンジュゲートすると、無機のナノチューブまたはナノワイヤー層とファージ成分層を有する、分相ラメラ構造を形成する。二次元のナノ厚プレート状電極を組織化できる。ウイルス-半導体複合ナノワイヤを、ウイルスのいずれかの端の結合部位を介して、金属電極と交差するように付着することができる。これらの構造は、ゲート領域が直径約5 nmであるために、強化性能を有するナノFET装置として機能できる。ワイヤー配置が確率論的にされなければならない、他の提示されたナノスケール装置とは異なり、このアプローチは単一のワイヤーを正しい電極位置に向ける。単一のワイヤを特定の位置に向ける能力は重要な実施用途を有する。例えば、電極部位を含む一連の結合部位は表面にパターン化でき、ウイルスは、結合部位のウイルス末端認識に基づいて、結合部間に配置される。例えば、方形グリッドを形成でき、方形上の各点がウイルスにより接続される。図11は、類縁を使う方法の図表が、電子デバイスなどのナノスケール装置を形成するための親和性機能化ナノワイヤーの使用方法の模式図を示す。
【0030】
ウイルスの液晶特性を利用することによって、ウイルスのネットワークのようなファイバーまたは布をウイルス-ウイルス結合により引き起こされる二次および三次構造に基づいた特にデザインされた機械的特性を用いて構成することができる。さらに、これらの材料は、試薬またはシグナル要素を結合するようにウイルスをさらに機能化することにより、それらに飽和させた特別な性質を有することができる。さらに、多機能ウイルスに基づく配列を、配列の一部が別の部分が骨または他の構造的生物材料を核にすることができる組織タイプに、選択的に結合する組織修復において用いることができる。
【0031】
II.ウイルス
ウイルスは、多機能化できる限り、特に制限されない。官能基は、結合、核形成、および触媒作用のための部位を提供する認識部位であってよい。一般に、長く、繊維状の構造であるウイルス粒子を用いることができる。例えば、Genetically Engineered Viruses, Christopher Ring (編), Bios Scientific,2001を参照せよ。さらに、十二面体、二十面体などの他のウイルスを多機能化でき、複合材料を作製するために用いることができる。液晶構造を形成し、柔軟な桿として機能できるウイルス粒子を用いることができる。
【0032】
一態様において、遺伝子操作されていないウイルス粒子が用いられる。しかし、一般に、ウイルスが遺伝子操作される場合、望ましい特性が達成される。特に、バイオパニングを前提としたウイルスを用いることができ、その結果、ウイルス粒子が特異的に、バイオパニングの対象であった材料を認識し、結合できる。材料はまた、特異的認識および結合部位の存在下で、ナノ微粒子形態を含む微粒子形態において、核形成および合成できる。
【0033】
いわゆる有向進化(directed evolution)またはバイオパニングにおける繊維状ウイルスの使用は、例えばLadnerらの米国特許第5,223,409号および第5,223,409号を含む特許文献にさらに記載される(「新規結合タンパク質の有向進化」)。
【0034】
ウイルス粒子のサイズは、粒子が伸長した場合のものであってよい。
【0035】
二つまたはそれ以上の異なる種類のウイルスの混合物を用いることができる。非ウイルス材料を持つウイルス粒子の混合物を、本発明を用いる材料を形成するために用いることができる。
【0036】
ウイルスおよびウイルス粒子は、ウイルス全体および少なくともウイルスカプシドを含むウイルスの一部の両方を含むことができる。ウイルスおよびウイルス粒子は、DNAを含んでも、含まなくてもよく、ウイルスまたはウイルス粒子がDNAを含むならば、DNAはウイルスカプシドをコードしても、しなくてもよい。用語「ウイルス」はウイルスとファージの両方を意味する。ウイルス全体は核酸ゲノム、カプシドを含むことができ、任意にエンベロープを含んでもよい。本発明で記載されるように、ウイルスは、細胞接着因子などの固有の、および異種のアミノ酸オリゴマーをさらに含んでもよい。核酸ゲノムは固有のゲノムまたは操作されたゲノムのいずれかであってよい。「ウイルス粒子」はさらに、少なくともカプシドを含有するウイルスの一部を含む。
【0037】
一般にウイルス粒子は、ウイルスのペプチドおよび核酸の部分が特定の配列で配置される固有の構造を有し、それがフィルムおよびファイバーなどの固体状態の、自立型の形態に変換された場合においても保存される。
【0038】
特異的結合部位として、ペプチドオリゴマーおよびアミノ酸オリゴマーを含むペプチドを発現するウイルスが好ましい。アミノ酸オリゴマーは、ウイルス固有であるか、異種であるかどうかにかかわらず、アミノ酸のどのような配列でも含むことができる。アミノ酸オリゴマーはいかなる長さでもよく、非アミノ酸成分を含むことができる。特異的結合部位として、約5ないし約100の、より具体的には、約5ないし約30のアミノ酸単位を有するオリゴマーを用いることができる。非アミノ酸成分には、限定されないが、糖、脂質、または無機分子が含まれる。
【0039】
一般に、ウイルスは、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、または少なくとも250または500の縦横比によって特徴付けられる。
【0040】
多種多様なウイルスを、本発明を実施するために用いることができる。本発明の組成物と材料は複数の単一型ウイルスまたは異なる型のウイルス複数を含有することができる。好ましくは、本発明を含有するウイルス粒子はらせん状ウイルスである。らせん状ウイルスの例には、タバコモザイク病ウイルス(TMV)、ファージpf1、ファージfd1、CTXファージ、およびファージM13が含まれる。これらのウイルスは一般に桿状であり、堅くても、柔軟であってもよい。当業者は、用途とウイルスの特性に依存してウイルスを選択できる。
【0041】
M13システムはウイルスの好ましい例である。図1(A)は、M13ウイルスの略図を示す。野生型繊維状M13ウイルスは、直径約6.5 nm、長さ880 nmである24。シリンダの長さは、パッケージされた単鎖DNAゲノムサイズの長さを反映する。M13ウイルスの一端に、おおよそ5個の分子、それぞれタンパク質VII(pVII)およびタンパク質IX(pIX)が存在する。一方の端は、長さの合計10-16 nmの、5個の分子、それぞれタンパク質III(pIII)とタンパク質VI(pVI)を持っている。野生型M13ウイルスコートは、らせん状配列における5個のユニットにスタックされた、約2800コピーの主要なコートタンパク質VIII(pVIII)から構成される。
【0042】
好ましくは、本発明のウイルスは、ウイルス表面にアミノ酸オリゴマーを含む一つまたはそれ以上のペプチド配列を発現するように操作されている。アミノ酸オリゴマーは、ウイルス固有であるか、他の生物由来の、または特定の必要性を満たすために設計された異種の配列であってよい。M13システムが用いられる態様において、pIII、pVI、pVII、pVIII、およびpIXなどの異なる領域は、同一または異なるアミノ酸オリゴマーを発現する。例えば、pIIIおよびpVIIIは異なる結合特異性を有するアミノ酸オリゴマーを発現する。さらに、異なる結合特定性を持つアミノ酸オリゴマーが、pVIIIのような同一領域上で発現される。図8は、ZnS特異的ペプチドとCdS特異的ペプチドをpVIII上に発現することによって形成されたカーボンナノワイヤーを示す。
【0043】
下記文献24、特に第3章「ファージディスプレイのためのベクター」およびその中で引用された参考文献において記載される方法およびベクターにより、遺伝子操作ウイルスを調製できる。さらに、遺伝子操作ウイルスを、第2章「ファージディスプレイベクター」を含む、Barbasらのファージディスプレイ、ラボラトリーマニュアル(2001)、およびその中で引用された文献に記載された方法により調製できる。ベクトルの型は特に制限されない。Barbasの表2.1は、多機能ウイルスを提供するための各種組み合わせに用いられる典型的なベクターを提供する。例えば、タイプ3、タイプ8+8、およびファージミドタイプp7/p9を組合わせることができる。または、必要に応じて、タイプ8とタイプ3はファージミドp7/p9とだけ組合わせることができる。当業者は、特定用途に基づいた他の組み合わせを開発できる。いくつかのコートタンパク質上に、あるいは実質的に全てのコートタンパク質のコピーにペプチドを表示するために、方法を開発することができる。
【0044】
アミノ酸オリゴマーの発現は、限定はされないが、細胞接着因子、栄養因子、あるいは有機または無機分子の結合または核形成部位に関与する多くの機能を提供することができる。アミノ酸オリゴマーの発現は、ウイルスを特定の用途に設計することを可能にする。例えば、操作されたファイバーを含有するフィルムまたはファイバーは、組織工学用途に使用するための細胞増殖を開始するか、促進するアミノ酸オリゴマーを含むことができる。別の例では、特定の無機分子に特異性を持つアミノ酸オリゴマーは、化学反応の効率を上げるために、無機分子を結合するように発現する。まだ別の例において、表現されたアミノ酸オリゴマーは、細菌戦の薬剤などの有機分子を結合できる。そのようなフィルムまたはファイバーは軍人の衣類またはセンサーシステムの一部としての一次応答システムに組み入れることができた。また別の例において、発現されたアミノ酸オリゴマーは、薬剤化合物または特定の型の組織を結合できる。これらの結合特性を持つ二機能ウイルス粒子は、さもなければ一般的な全身送達には有毒すぎる標的領域に一定量の薬剤を送達する薬剤送達用途に有益である。これらは操作ウイルスから作られたフィルムとファイバーのほんのわずかな利用例であり、他の用途は当業者には容易に明白である。
【0045】
多くの従来技術文献はアミノ酸オリゴマーを発現するウイルスの操作を教示し、本発明の実施を補助するために用いることができる。例えば、Ladnerらの米国特許第5,403,484号は、ウイルス表面の異種の結合ドメインの選択と発現を開示する。Studierらの米国特許第5,766,905は、外来DNA配列を挿入するためのクローニング部位が続く、少なくともカプシドタンパク質の一部をコードするDNAを含有するディスプレイベクターを開示する。記載された組成物は、目的のタンパク質またはペプチドを表示するウイルスを産出するのに有益である。Spoonerらの米国特許第5,885,808号は、アデノウイルスと改変された細胞結合部分を有するアデノウイルスを改変する方法を開示する。Valerioらの米国特許第6,261,554号は、目的の遺伝子と特異的結合対の一員を運ぶウイルスカプシドまたはエンベロープを含有する操作された遺伝子送達ベヒクルを示す。Liらの米国特許出願公開第2001/0019820号は、ポリペプチド、細胞、レセプター、およびチャネルタンパク質などの分子の検出のためにウイルス表面にリガンドを発現するように操作されたウイルスを示す。
【0046】
III.コンジュゲート
コンジュゲート材料は特に制限されない。一般に、特定用途のために選択される。ウイルス粒子が、コンジュゲート材料に対してバイオパニングできるように選択され、コンジュゲート材料は、選択的に、または特異的にウイルス粒子と結合する。いくつかの用途において、選択的な結合で十分であり、一方他の用途においては、より強力な特異的な結合が好ましい。
【0047】
コンジュゲート材料の一般的な型の例として、無機、有機、微粒子、ナノ微粒子、単結晶、多結晶、非結晶、金属、貴金属、磁性体、半導体、ポリマー、電子伝導体、光学活性、導電性ポリマー、発光、および蛍光の材料をあげることができる。コンジュゲート材料は、直接認識部位に結合でき、あるいは結合部分により認識部位と結合される。コンジュゲート材料を、認識部分の存在下に形成でき、形成される際に、認識部位につながれ、結合する。あるいは、コンジュゲート材料が予め形成された後、認識部位と結合する。例えば、ナノ結晶が認識部位で核形成するか、予備形成されて、認識部位と結合することができる。例えば、貴金属および金などの有用な電極材料であるコンジュゲート材料を用いることができる。コンジュゲート材料は、例えば、本明細書に引用されるAngela Belcherおよびその共同研究者の特許公報および技術文献にさらに記載される。
【0048】
コンジュゲート材料を例えば、Quantum Dot社から入手可能な量子ドットに予備形成できる。量子ドットはコアシェル構造を含有できる。コアは例えば、CdS、CdSe、またはCdTeであってよい。シェルは例えば、硫化亜鉛であってよい。量子ドットはまた、カルボキシル酸誘導体化を有する疎水性/親水性ポリマーなどのさらなるコーティングを受けることができる。疎水性部分は量子ドットの無機内部と相互作用でき、親水性部分は溶媒を含む外部と相互作用できる。
【0049】
大多数のウイルスは、単一の量子ドットナノ粒子またはナノ結晶に結合できる。一般に、ウイルスの大多数は、量子ドットの周囲に実質的に対称的に配置される。量子ドットを記載する例示特許は、その全体が参照して取り込まれるが、例えば、米国特許第6,322,901号(MIT)、米国特許第6,576,291号(MIT)、特許公開US2003/0017264(QDC)、 米国特許第6,423,551号(UC)、米国特許第6,251,303号(MIT)、第6,319,426号(MIT)、第6,426,513号(MIT)および第6,444,143号(MIT)、公開US 2002/0045045(QDC)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)、第6,251,303号(MIT)、第6,319,426号(MIT)、第6,426,513号(MIT)および第6,444,143号(MIT)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)、第6,423,551号(UC)、第6,251,303号(MIT)、第6,319,426号(MIT)、第6,426,513号(MIT)、第6,444,143号(MIT)、米国特許第5,990,479号(UC)があげられ、また、米国特許第6,207,392号(UC)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)、第6,423,551号(UC)、第6,306,610号(MIT)、第6,326,144号(MIT)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)および第6,274,323号(MIT)、米国特許第6,207,392号(UC)および米国特許第6,500,622号を参照せよ。
【0050】
IV.三機能の態様
二つの端がそれぞれ修飾されるように、伸長したウイルスを修飾できる。この場合をA-B態様と呼ぶことができ、Aが例えばウイルスのp3端を表し、Bがウイルスのp7/p9端を示している。さらに、二つの端の間の、ウイルスの中間部分も修飾されるように、伸長したウイルスを修飾できる。この場合をA-B-C態様と呼び、Cがウイルスのp8部分を表している。領域A、Bおよび/またはCのそれぞれは、異なるコンジュゲート材料との結合、核形成、または認識のために、独立して修飾される。あるいは、A、B、および/またはCは、同一のコンジュゲート材料との結合、核形成、または認識のために修飾される。
【0051】
ウイルスに基づくリング構造は、三機能ウイルスを用いた金属化、磁性体、または半導体ナノリングの核形成と形成のための生物学的鋳型として用いることができる。磁性体リング構造は独特の磁気特性32を有し、磁気データ記憶装置33としての使用に重要である。ZnS、CdS、またはFePtナノワイヤーを核とするペプチドをもつpVIIIの修飾については既に示されている16, 17, 31。ウイルス増幅の条件を変更することによる二機能のウイルスへの取り込まれたpVIIIディスプレイを、ウイルスによる核形成とリング形成に用いることができる。
【0052】
ナノワイヤーを三機能ウイルスを用いて形成できる。pIIIおよびpIXを、同一または異なる材料に結合するように修飾できる。pVIIIを同一または異なる材料に結合するように修飾できる。この方法で、ナノワイヤーを形成できる。例えば、Auに結合するように修飾されたpIIIおよび/またはpIX、およびCdを結合するように修飾されたpVIIIを、図9-11に示すように、Cdコーティングし、Au結合を有するナノワイヤーを形成するために用いることができる。
【0053】
V.用途
一態様において、電界効果トランジスタ(FETs)をシリコン量子ワイヤ電界効果トランジスタ(SQWFET)を含む本発明の操作ウイルスにより調製できる。基板を、標準的な蒸着および電子ビームリトグラフ法を用いて、形成できる。シリコンナノワイヤーは、ナノワイヤー蒸着前またはナノワイヤー蒸着に続いて、Si-特異的二機能ペプチドを用いて、磁気ナノ結晶で装飾できる。
【0054】
環境改善を含む精製はまた、本発明の操作ウイルスを用いて、実施される。例えば、p3、p9、および/またはp8は、ウイルスを分離するために用いられる磁性体および磁場を用いて修飾される。
【0055】
パターン化された表面を、認識に基づいた本発明の操作ウイルスを配置するのを手伝うために用いることができる。基板は、ナノリトグラフィーなどの既知のパターン化法および、パターン化領域に蒸着されたウイルスにより、予めパターン化される。あるいは、ウイルスは、直接描画リトグラフィーおよびナノリトグラフィーを用いて、パターン化されていない基板上に直接パターン化できる。電子および光子回路を、ウイルスのパターン化とナノワイヤーの形成を含む方法により調製できる。
【0056】
認識因子を有する末端(例えば、pIIIおよびpIX)で修飾された操作ウイルスは、二つの目的とする位置に送達できる。これは、pVIII上の認識因子と結合し、微粒子およびナノ結晶材料を含む特定の材料を成長させることができる。ウイルスが特異的に結合する材料を用いて基板をパターン化することにより、ウイルスを特定の位置および/または方向性を有する基板に応用することができる。ウイルスをさらに、第二の材料に特異的な、少なくとも一つの他の結合モチーフを用いて、機能化することができる。ウイルスは、パターン化された基板に曝される前後、および/または曝されると同時に、この第二の材料に曝される。第二の材料は、無機、有機、またはどのような所望の他の材料であってよい。この方法で機能化されたウイルスは、回路の開発に用いることができる。
【0057】
さらに、結合ドメインと結合部位機能の両者を直接的にウイルスに遺伝学的に取り込む同様なシステムを構築できる。用途としては例えば、空間的に異なる領域の異なる材料の結合または成長をさせ、特定の秩序で複数の異なるウイルスをアセンブルし、特定の個々の相互接続を調節するヘテロ機能ウイルスをあげることができる。生体分子のより複雑なアセンブリと配置を、生体分子の認識の多様性と特異性を利用する追加の「指向性相互接続する」成分を開発することにより達成できる。
【0058】
本発明の別の態様は多成分ナノワイヤーである。本発明のナノワイヤーの基本的で、斬新な機能は、ナノワイヤーの端に触媒粒子がないことである。それゆえ、ナノワイヤーは、端に触媒粒子をもたないナノワイヤーの束における材料から本質的に成ることができる。ナノワイヤーはナノワイヤーの全長に沿って組成変化を含有できる。ナノワイヤーはまた、シェル構造を含有できる。一態様において、組成物の長さはウイルスの長さに本質的に類似している。それぞれのウイルスが異なる組成物を調製するために用いられる、複数のウイルスをその端で結合することにより、ナノワイヤーの全長に沿って異なる組成物を有するナノワイヤーを調製できる。これらはセグメント化されたナノワイヤーと呼ばれる。例えば、A-Bナノワイヤーは、第一のウイルスに基づく材料Aと第二のウイルスに基づく材料Bから作ることができる。第三、第四、第五、およびそれ以上の異なる材料をナノワイヤーに含有することができる。必要に応じて、ナノ粒子を、それらの端で異なるウイルスを結合するために用いることができる。個々のセグメントの長さはウイルスの長さにより決定され、それはコントロールできる。長さの例示としては、約100 nmから約1,000 nm、または約200 nmから約800 nm、あるいは約300 nmから約700 nmがあげられる。
【0059】
ナノワイヤーは、当業者に知られているように、ウイルスの足場を除去し、ナノ結晶を融合するために、熱処理により調製できる。例えば、アニールしたナノワイヤーを形成するための、および必要に応じて、基礎となるウイルスの足場を除去するための熱処理によるナノ結晶ナノワイヤーのアニーリングは、例えば(i)「ペプチドを介した金属および磁性体材料の合成」;2003年9月22日出願、シリアル番号10/665,721;(ii)2004年1月5日出願、Belcherらの米国仮出願「無機的ナノワイヤー」;および(iii)Belcherら、Science, 303, 213 (2004)に記載され、これらはそれぞれが、図面、請求の範囲、および実施例を含む、その全体が参照して取り込まれる。
【0060】
アフィニティ機能化ナノワイヤーを電界放出ディスプレイ(FED)の構築に用いることができる。これらのディスプレイのゴールは、2-D電極から突出したナノメートル幅のワイヤからなる、「ピクセル」をパターン化することである。理想的には、ナノワイヤーは大きな縦横比(長さ:直径)を持つべきであり、直径に比べて大きな空間を持つべきである。ナノワイヤーは、基礎電極とよい抵抗接点形成することができ、電子が妥当な電圧でナノワイヤーを「引き剥がす」ための適切な電子の作業機能を有する材料で作られるべきである。一態様において、複合ナノワイヤーを、一端が電極材料のナノワイヤー上でパターン化した配置になっている多機能ウイルスからアセンブルできる。pVII機能化により、おおよそ30-50 nmの直径のシリンダーに適切な金属材料をアセンブルできる。末端ペプチドの機能により、安定した電子放射に適している可能な第三の金属材料をアセンブルできた。
【0061】
別の陰極および陽極の構造がナノサイズの燃料電池に有用であるかもしれない。例えば、相互接続するウイルス構造は、このマトリックス内に正確に位置している触媒金属粒子を用いて、明確なナノ細孔性反応体積を生成できた。組み込まれた触媒金属ナノ粒子を有するこの型の細孔構造はまた、石油化学の触媒作用および他の気相または液相の化学反応に有用である。特異的結合をするM13ウイルスがマイクロサイズの対象と結合すると、これらのマイクロサイズの対象の周期的構成も可能である。M13ウイルスの役割は、周期的パターン中の自己アセンブルする多くの異なる対象に対する特異的な接着単位である。M13の各種のタンパク質の操作能力が、これらのウイルス-無機物のハイブリッドに基づく配置の開発において主要因である。
【0062】
図11は、電極とダイオードの使用を含むデバイス製造における指針をさらに提供する。最初の工程では、ウイルスとコンジュゲーション材料を、結合工程または核形成工程のいずれかにおいて結合する。電極蒸着をまた実施できる。その後、コンジュゲートウイルスを電極間に配置する。遺伝的コントロールにより、各種材料とヘテロ構造の合理的で、プログラム可能な合成とアセンブリを提供することができる。生体分子の特異性により、材料特性とデバイス構成について精密なコントロールを提供することができる。大量生産可能な、自己アセンブルした生物学的構成要素を、大規模の、費用効果が高い、製造実例に用いることができる。
【実施例】
【0063】
本発明は、以下の限定されない実施例を使用して。さらに記載される。
【0064】
A.ウイルスの調製
M13ウイルスのリング構造を、M13ウイルスの二つの遺伝的修飾とそれぞれの修飾したウイルスの末端を特異的に結合するようにデザインしたヘテロ二機能リンカー分子を合成することにより構築した(図1)。ウイルスの一端に、ストレプトアビジン結合9によるファージライブラリのスクリーニングを通して識別される抗ストレプトアビジンペプチド(SWDPYSHLLQHPQ-)が、N-末端pIIIで表示された。抗ストレプトアビジン配列は、M13ウイルスゲノムにコードされ、したがって、操作されたウイルスのpIIIマイナーコートタンパク質の全てのコピーは、抗ストレプトアビジンペプチドを表示する。ウイルスのもう一方の端で、ニッケル(II)-ニトリロ三酢酸複合体(Ni-NTA)に強く結合するヘキサヒスチジンペプチド(AHHHHHH-)が、N-末端pIX25と融合した。これらの二機能ウイルスは、標準的な細菌の増幅方法を用いて、大量に容易に増幅される。
【0065】
M13ゲノムから単離したプラスミドを用いて操作したHis6-pIX融合を発現するファージミドシステム24を用いて操作ウイルスを産出した。大腸菌宿主内のこのプラスミドから産生される一本鎖DNAは、M13ゲノムとして、ファージミドと呼ばれるウイルスにパッケージされる。ウイルスの長さはそのパッケージされたDNAのサイズに比例するので、現在使われているファージミドに基づくウイルスは、一般に、野生型M13ウイルスより短い、300-600 nmの長さであることが観察される。このファージミド発現システムにおいて、野生型およびHis6-pIXの両者が産生され、その結果生じたウイルスは、ウイルス当りゼロないし5コピー24のヒスタグ-pIXを表示する。二末端修飾ウイルスを、抗ストレプトアビジン-pIIIを含むM13ウイルスをHis6-pIXファージミドを有するER2738大腸菌(ニューイングランドバイオラボ)に感染することにより増幅し、遠心により清澄化した上清からPEG分画により精製し、Tris緩衝化生理的食塩水、pH7.5に再懸濁した。
潜在的抗ファージミドシステム
【0066】
B.リンカー分子の調製
Ni-NTAを結合したストレプトアビジンから成るリンカー分子をまた合成した(図1b)。一級アミンをもつNTAリガンド(キアゲン)を、 EDC触媒の存在下、ストレプトアビジン(ニューイングランドバイオラボ)のカルボキシレート基と反応させ、Niをチャージし、精製した26。リンカー分子の付加はリング形成反応を引き起こし、それは従って、プログラムされ、誘導的であった。リンカーがウイルスの両端を結合しなければならないので、ヘテロ二機能性は、ウイルスの一つの末端で多価的に表示されたペプチドを結合することにより、リンカー上の結合部位の飽和を防止するために重要であった。
【0067】
ナノ構造を観察する前に、リンカーの合成を、リニアモードで、ボイジャーDE-スター装置によるマトリックスレーザー支援イオン化飛行時間(MALDI-TOF)形質量分析を用いて確認した。ストレプトアビジンは、それぞれが単一のビオチン結合部位27をもつ、四つの同一のサブユニットから成る四量体タンパク質である。用いられたストレプトアビジンのおおよその全体の分子量は、成熟した、切り出された型のストレプトアビジンと一致した、52.8 kDaであった。強度分布は、ストレプトアビジンが単量体サブユニットに完全に分離されたことを示し、他に参照されるように28、単量体、二量体、三量体、および四量体が存在した。NiNTA-ストレプトアビジンリンカー分子の場合、四量体に一致するピーク最大は約1.2 kDaにシフトし、単量体は約0.3 kDaにシフトした(データは示さない)。単一の結合したNi-NTAの追加の301.7 Da分子量を考慮すると、ストレプトアビジンの各単量体は、概ね一つのNi-NTA分子についていると思われる。しかし、コンジュゲート産物が確率論的分布で存在しているとすると、それらは質量分析では解析されなかった。
【0068】
C.リング構造の調製
溶液中のそれぞれのM13ウイルス間の距離がウイルスの長さの数倍より大きく、M13ウイルスのNiNTA-ストレプトアビジンに対する相対的濃度が1:1(lO11ファージ/mL:1011分子/mL)である場合、ウイルスがリング構造を形成するのが観察された。二機能ウイルス(1 mM Tris HCI、1.5 mM NaCl、pH7.5中)とリンカー分子(H20中)を化学量論的に組み合せ、ボルテックスにより混合し、23℃で1日間インキュベートした。図2は、タッピング法で、ナノスコープIV(デジタル・インストルメンツ)を用いて観察された雲母基板上のウイルスリング構造の原子間力顕微鏡使用(AFM)像を示す。ウイルスに基づくリングは、試料の広い領域に散乱していることが明らかとなった。リングの半径は主に、60 nmから90 nmの範囲であった。観察された円周の範囲は、ファージミドプラスミドとウイルスゲノムのパッケージ可能なDNAのサイズと一致していた。シングルDNAをパッケージするためのファージミドシステム、または修飾His6-pIX遺伝子を組み込むためのウイルスゲノムの追加操作は、リング構造のより大きな単分散度をもたらす。リング形成から二機能M13ウイルスを生じさせるpIIIとpIXの効を奏した操作が確認される。知る限りでは、これは最初の操作された二機能ファージである。
【0069】
リングを形成するための操作された成分の必要性を確認する他の実験が行われた。pIII上に抗ストレプトアビジンペプチドだけを表示する単機能ウイルスを、リンカーと化学量論的に1:1(1011ファージ/mL:1011分子/mL)で混合した。また、ニ機能ウイルスをNiNTA修飾を欠くストレプトアビジンと1:1で混合した。これらの対照試料のいずれもリングを形成せず、直鎖状ウイルスだけがAFMにより観察された(データは示さない)。従って、ウイルス上の修飾pIXおよびリンカーのNiNTA機能化はリング形成に必須であった。PIIIウイルス上に表示される抗ストレプトアビジンペプチドを同定し、ストレプトアビジンコンジュゲートをそのようなウイルスに結合する初期の実験は、ストレプトアビジンを結合するための表示ペプチドの重要性を示している19, 29。
【0070】
リング形成はまた、図3aに示されるように、200kVで動作しているJEOL 200CX装置の透過型電子顕微鏡(TEM)により観察された。(リングの上部の矢印で示した)約5 nmのより暗い領域は、リンカーであると信じられた。TEMにより観察されたリングのサイズは、AFM像におけるリング構造のサイズに類似していた。抗体標識を、TEM撮像に対しウイルスリングのコントラストを強めるために用いた(図3b)。ポリクローナルpVIII一次抗体を、ウイルスの主要コートを結合するために用い、10nmの金ナノ粒子を結合した抗ウサギIgG二次抗体を標識として用いた30。金粒子を結合した抗体の大いに効果的な直径は潜在的に、観察されるウイルスリングのサイズをゆがめる。しかし、金ナノ粒子のリング形状のアセンブリはサンプルに観察された。
【0071】
リングを形成するために、ウイルスの二つの端が接触し、リンカー分子を介して結合する。ひずみエネルギーの増加とエントロピーのいくらかの減少がこの工程に伴う。熱変動、ボルテックスまたはブラウン運動を含む流体力学的運動により引き起こされる機械力は、ウイルスをリングに曲げるために必要とされている活性化エネルギーに打ち勝つことに寄与するかもしれない。一度形成されると、リング構造は、表示ペプチドとリンカーの間の非常に強い結合のために、安定であると信じられている。実際には、His6 のNi-NTAに対する解離定数(Kd)は、pH8で測定され、10-l3 Mであった34。これは、Kdが10-7 Mから10-10 Mである、ほとんどの抗体の結合より強い。ストレプトアビジンおよび、そのHPQビオチン様モチーフを有する抗ストレプトアビジンペプチドの結合は、Kdが10-15 M35であるストレプトアビジンとビオチンの結合より少し弱いことが期待されている。さらに、結合ペプチドの複数コピーがウイルスのそれぞれの端で表示され、リンカー分子が概して、それぞれのペプチドに対して四つの結合部位を有しているので、結合力の効果は相互作用を強化する。
【0072】
D.非リング構造
ウイルスの濃度が、複数のウイルスがリンカーとぶつかるのに十分に高い場合に、ウイルスの直鎖状の、または放射状の結合が観察された。ウイルスとリンカーを10:1の比率(1012単位/mL:1011単位/mL)で混合し、図4に示すようにAFMにより撮像する。その結果生じる構造(図4a)は、リンカー上の複数の結合部位の存在により説明できる。NiNTA-ストレプトアビジンは、ビオチン-ストレプトアビジン複合体36の既知の四量体構造から推定される、抗ストレプトアビジンペプチドに対する四つの結合部位を有することが期待された。さらに、質量分析(データは示さない)により決定され、図1bに模式的に示されるように、それぞれ元々のリンカーは、概して合計四つのNi-NTAリガンド、およびHis6ペプチドの複数の結合部位を有していた。一つのウイルスの抗ストレプトアビジンまたはHis6ペプチド、および別のウイルスの抗ストレプトアビジンまたはHis6ペプチドの同一リンカー分子への結合は、M13ウイルスを図4bに示すように直鎖状に配置させる。ウイルス濃度(1012ファージ/mL)がリンカー(1013分子/mL)に対してはるかに過剰である場合に、全てのファージが表示する結合ペプチドは、外見上リンカーにより不働化され、その結果、ウイルスは独立のままであった(データは示さない)。結果として、このシステムのウイルスとリンカーの濃度を単にコントロールすることにより、各種の自己アセンブリ構造が達成された。
【0073】
E.リング形成の可逆性
さらに、リング形成は、遊離イミダゾール濃度に対する制御37による、His6-NiNTA結合の調節を通して可逆的であるようにデザインされた。図2におけるように、試料がウイルス対リンカーが1:1で調製され、イミダゾールが終濃度50 mM(5 uLのウイルス懸濁液+5 uLの100 mMイミダゾール(H20))になるように添加され、試料がAFMにより撮像された(図5)。実際に、イミダゾールがリング形成試料(図5a)に添加されると、リングは観察されなかった(図5b)。さらに、ビオチンの図5aの試料への終濃度5 mM(5 uLのウイルス懸濁液+5 uLの10 mMビオチン(H20))の添加もまた、直鎖状ウイルスのみを産生した(図5c)。これらの結果を合わせると、リング形成はウイルスが表示するペプチドのリンカー上のポリヒスチジンおよびビオチン結合部位への非常に特異的な結合に依存することを示している。これと他の可逆的な生体分子の相互作用は、操作されたウイルスが、超分子スイッチ38という概念に類似する、生体分子に基づくスイッチとして機能することを可能にするかもしれない。
【0074】
F.へテロ構造ウイルス
ヘテロ構造核形成および結合を、同一ウイルスカプシド内で二つの異なるペプチドを発現するように操作したデュアルペプチドウイルスを用いて行った。これは半導体ナノスケールのヘテロ構造に遺伝学的にコントロールされた生物学合成経路を提供する。以下の例は、図面、実施例、材料と方法、および追加の材料とサポートテキストを含む、参照して本明細書に取り込まれる、Mao、Flynnらの、PNAS、2003年6月10日、第100巻、第12号、6946-6951にさらに記載される。
【0075】
ヘテロ構造ウイルスを、同一ウイルスカプシド内で、Zn特異的、およびCd特異的ペプチドの両者を発現するように操作したデュアルペプチドウイルスを用いて調製した。最初に、A7(ZnS)ペプチドまたはZ8(CdS)ペプチドのいずれかを表示するウイルス構築物を調製した。A7とZ8ペプチドをコードするプライマーを、pfdisplay8誘導体(Malikら、(1996)Gene, 171, 49-51参照)(英国ケンブリッジ、ケンブリッジ大学のRichard Perhamの贈与)、例えば、成熟pVIII配列のAsp+4から分離されたペプチドのGly-Gly-Gly-Serフレキシブルリンカーから、主要なコートpVIII遺伝子をPCR増幅するために用いた。増幅したpVIII遺伝子を、融合タンパク質がlacプロモーターの制御下にあり、pelBリーダーを用いて内膜にターゲットされるように、個々にpAK400(Krebberら、(1997)J ; Immunol. Methods, 201, 35-65参照)(チューリッヒ、チューリッヒ大学、Andreas Pluckthunの贈与)にクローニングした。ORFをAppliedBiosystemsのサイクルシーケンシングを用いて確認した。ベクターpAKdisplay.A7およびpAKdisplay.ZSを、M13KO7を用いた大腸菌TG-1の重複感染により、個々にレスキューし、ペプチドディスプレイをクロラムフェニコールとカナマイシンの選択下、25℃、一晩のグルコースを除くterrific broth中で、1 mMイソプロピル-D-チオガラクトシドにより誘導した。培養液を遠心および0.22- μmフィルターによる濾過により清澄化し、得られたファージをポリエチレングリコールで2回沈殿した。最小のFLAGペプチドAsp-Tyr-Lys-Aspを表示するコントロールベクターを、抗FLAG Ml/抗M13 HRPキャプチャーELISAによってペプチドディスプレイを確認するために用いた。1010形質転換単位の17% Laemmli PAGEゲルのクーマシー染色は、A7とZ8ペプチドの両方が、WTファージと比較し、染色が増加傾向にある場合に、pVIIIの移動の遅れにより表示されることを示した。CdSペプチドは同様の方法で表示された。リンカーGly-Ala-Ser-Gly-AlaをもつpVIII-J140融合ペプチドがアンピシリン体性のpAK400誘導体であるpMoPac32にクローニングされ、pMoPac32.J140が作出された。
【0076】
二番目に、同時にA7(ZnS)とJ140(CdS)ペプチドを表示するウイルス構築物を、上記の重複感染をpAKdisplay.A7とpMoPac32.J130の両者を有するTG-1細胞に適用した以外、上述の方法を用いて調製した。両ベクターはpUCオリジンを有しているが、両者を保証する異なる抗生物質の選択マーカーの存在は、クロラムフェニコールとアンピシリンの選択の下に、二つのディスプレイのために短期間維持された。このアプローチはウイルスゲノム操作を避け、同一ウイルス構築物上に複数の表示ができるいかなる数の異なる抵抗性マーカーを実行できる(例えば、Malikら、(1996)Gene, 171,49-51;Malikら、Nucleic Acids Res., 25,915-916;Enshell-Seijffersら、Nucleic Acids Res., 29,e50/1-e50/13参照)。
【0077】
G.へテロ構造ナノワイヤー
ヘテロ構造ナノワイヤーが、同一ウイルスカプシド内で、ZnS特異的、およびCdS特異的なペプチドの両者を発現するように操作されたデュアルペプチドウイルスを用いて達成された。
【0078】
デュアル特異性ディスプレイをするウイルスを、Zn(II)、Cd(II).およびS2-陰イオン(モル比:Zn/Cd/S = 1:1:2)と、-25℃でインキュベートすると、ウイルスは確率的分布でCdSとZnSナノ結晶の両方を核にした。図8に示したのと同じファージ構築物の上で、CdSとZnSナノ結晶の両方が出現した。HAADF STEM像(図8(B)および図8(C))は、ナノ結晶がサイズ(5 nm)において均一であったことを示した。HAADF STEM Z-コントラスト画像原理に従って、より明るいナノ結晶は、CdSであり、より暗いナノ結晶は、ZnSであると決定された(図8(B)および図8(C))。
【0079】
相補的なアプローチとして、異なるサイズのZnS(3-5 nm)およびCdS(~20 nm)ナノ結晶をファージ鋳型と相互作用し 、図8に示すような、両方の半導体ナノ結晶を含むヘテロ構造ナノワイヤの形成をした。Z対比、ZnSとCdSナノ結晶のサイズの違い、PL、EDS、およびEDはすべて、一つのウイルスワイヤ上で二つの材料の確率的結合を示した。
【0080】
H.追加実施例
多機能ウイルスを図9-14に示すように調製する、追加実施例を行った。図9-11において、S1ファージを用いた。pIIIファージディスプレイがストレプトアビジンに対して選択された。PVIII上で、金フィルム被覆基板に対してpVIIIファージディスプレイから選択された金結合ペプチドが操作された。その配列はVSGSSPDSであった。ファージは同時に表示されるこれら二つのペプチドを用いて構築された。ファージは、ウイルス構築物の一端でZnSe/CdSeを結合するように、ストレプトアビジンコートのZnSで被覆したCdSe(Quantum Dot社)と相互作用した。金は、pVIIIに沿ってAuCl2水溶液から30分から2時間、室温で核形成され、金属を形成するために、過剰の還元剤(水素化ホウ素ナトリウム)を付加した。反応混合液を、過剰の塩および他の副産物を除去するために透析した。
【0081】
図12-13において、pillファージディスプレイが金基板に対してスクリーニングされた。 配列はLKAHLPPSRLPSであった。ファージミドベクターを、ウイルスのpIXタンパク質に表示されるように、同一の金結合配列を操作するために用いた。ウイルスは電極を架橋した。電極は国立ナノファブリケーションユーザーネットワーク(NNUN)で加工され、MITの材料科学工学センター(CMSE)でバックエッチングされ、研磨された。
【0082】
図14において、pIIIファージディスプレイスクリーニングで見出された同一の金配列は、ウイルスのpVIIIタンパク質上に発現するようにファージミドベクターを用いて、さらに操作された。像は金粒子の核形成前の金電極に結合しているウイルスを示す。
【0083】
以下の参考文献は、その全体が参照して本明細書に取り込まれ、発明の実施に際して用いることができる。これらを従来技術として認めるものではない。
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(25) A genetically encoded hexahistidine peptide and a flexible amino acid spacer sequence were fused upstream ofM13 virus pIX gene in a pAK derived phagemid (ref 14, Mao 2003) by PCR cloning techniques.
The mature protein sequence of expressedHis6-pIX wasAHHHHHHGQGGGVDMSVLVYSFASFVLGWCLRSGITYFTRLMETSS (SEQ. ID NO.l) after cleavage of the pelB leader sequence in E. coli, as confirmed by DNA sequencing.
(26) Streptavidin (1.5 mglmL) dissolved in 1 mL 0.1 M MES [2- (N-morpholino) ethane sulfonic acid] and 0.5M NaCI (pH 6. 0), was activated by adding0.O1M EDC [1-Ethyl-3- (3-Dimethylaminopropyl) carbodiimidie Hydrochloride] and0.01M Sulfo-NHS (N-Hydroxysulfosuccinimide). After 15 minutes at room temperature, EDC was quenched with 2 uL of 2-mercaptoethanol. The buffer was exchanged to sodium phosphate buffer (0.3 mL,0.1M, pH 7.5) using a 10kDa-cutoff spin column (Microcon). NTA ligand was added and after 3hrs at room temperature, the buffer was exchanged to Tris Buffered Saline (pH 8.0). The conjugated NTA-streptavidin was incubated for5hr in NiS04 (5 mM in 0.5 mL TBS), spin purified again, and dissolved in distilled water.
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【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】(a)操作M13ウイルスの略図。His6ペプチドは赤で示したpIX融合を表示し、抗ストレプトアビジンペプチドは青で示したpIII融合を表示する。(b)四つのニッケル-ニトリロ三酢酸(Ni-NTA)と結合した、青で示した四量体ストレプトアビジン。
【図2】マイカ表面上でもAFMによるM13ウイルスに基づくリング構造。
【図3】(a)2%酢酸ウラニルで染色した個々のウイルスに基づくリング構造のTEM像。矢印はリンカーであると信じられているより暗い領域を示す。(b)ウイルスが抗体結合金ナノ粒子で標識されたウイルスに基づくリング構造のTEM像。
【図4】異なる化学量論的割合でリンカー分子と混合した、操作ファージのAFM像。ウイルス:リンカーが10:1の場合での、(a)放射状に凝集したウイルス、および(b)直鎖状に結合したウイルスを観察した。
【図5】1:1でリンカー分子と混合した操作ファージのAFM像。(a)ウイルスに基づくリング構造を観察した。(b)しかし、同懸濁液に50 mMイミダゾールを添加した後には、直鎖状ウイルスのみを観察した。(c)直鎖状ウイルスはまた、懸濁液への5 mMビオチンの添加で観察された。
【図6】無機物質の直接の核形成および/またはウイルスの複雑なヘテロ機能配置へのさらなるアセンブリを行うタンパク質を示す詳細な図。(a)緑で示した領域pIXおよびpVII、オレンジで示した領域pVIII、および青で示したpIII領域を有するM13ウイルス。(b)ウイルス上に局在する球形は、一つのウイルス構造に処理された複数物質のポテンシャルを示し、その長さと形状は操作されるゲノムサイズに依存して、特注にしたがって変更することができる。
【図7】ゼロ次元量子ドット(QD)を有する一次元ウイルス、一次元ナノワイヤー/ナノチューブ、二次元平板状デバイスおよび三次元成分を用いた各種自己アセンブリ構造の模式図。
【図8】A7-pVIIIおよびJ140-pVIII融合タンパク質の確率論的な混合物を発現するウイルスからCdS/ZnSナノ結晶合成を用いて、-25℃で調製したZnS-CdSハイブリッドナノワイヤーの像と特性解析。(a)ウイルスのCdSおよびZnSハイブリッド層構造のHAADF STEM像。(差し込み図)ウルツ鉱CdSおよびZnS相の共存を示す層構造のEDパターン。(b)より高倍率での層構造のHAADF STEM像。(差し込み図)ウイルスおよびナノ結晶からなる層構造を示す漫画。(c-f)層構造のHAADF STEM像(c)および要素S(d)、Zn(e)、およびCd(f)の相当するEDSマッピング。
【図9】ファージのpVIII上にAu特異的結合タンパク質を、pIII上にCdSe特異的結合タンパク質を有する複合ナノワイヤーのAFM像および模式図。ファージ間の連結はCdSeナノ結晶である。結果は、Au-CdSe-Auナノワイヤーである。
【図10】ファージCdSe量子ドットファージ構築物。AuおよびCdSeから作製された複合ナノワイヤーのAFM像。Au特異的結合タンパク質はpVIII上にあり、CdSe特異的結合タンパク質はpIII上にある。
【図11】ナノスケールデバイス製造に用いるためのウイルス鋳型の使用を示す模式図。
【図12】p3およびp9タンパク質に操作された金結合配列を有するファージ像。像はファージが二つの金電極を橋渡しすることを示す。
【図13】p3およびp9タンパク質に操作された金結合配列を有するファージ像。像はファージが二つの金電極を橋渡しすることを示す。
【図14】多機能ウイルススパニング金電極像。
【技術分野】
【0001】
本願は、その全体が参照して本明細書に取り込まれる、Belcherらの、2003年10月15日出願の仮出願60/511,102の利益を享受する。
【0002】
本研究は、米国陸軍研究オフィス、全米科学財団ナノテクノロジー学際研究チーム、および空軍科学研究局との契約(Contract)DAAD-19-02-D-0002、グラントNo.の下、兵士ナノテクノロジー研究所を通して、米国陸軍により、部分的にサポートされた。
政府は発明の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
イントロダクション
このイントロダクションのための引用は明細書の最後に提供され、発明を実施するために当業者に利用される。これらの参照のいずれも従来技術であるとは認められない。
【0004】
生物学的自己アセンブリと生体分子の相互作用は、ナノ構造マテリアル1-5の開発に新規のアプローチを着想させ続ける。さらに、半導体、磁性体、および金属などの無機材料を認識し、核形成する生体分子の顕著な能力は、ナノエレクトロニクスおよびナノバイオテクノロジーにおいて可能な用途を広げた6-9。Belcherのグループの研究は、他のグループの研究同様10-14、遺伝子操作されたM13バクテリオファージ(ウイルス)を含む生体分子が、核形成し、量子ドットを配置し15、半導体ナノワイヤーの鋳型とし16,17、多次元液晶およびフィルムを構築する15, 18-20ために、分子基礎単位として用いられる。他の自己アセンブリペプチドおよびタンパク質のシステムは、ワイヤ2l、ファイバー22、および無機材料を取り込んだ他の構造23を作るために用いられている。しかし、アセンブリデバイス(assembling device)のためのこれらのシステムの可能性は、明確な構造サイズおよび幾何学のコントロールを自己アセンブリ成分にプログラムする際の困難性により、いくぶん制限される。これらの他のシステムが、材料を核にし、複数の材料を提供するか、複数の部位を結合し、難しい化学修飾なしにこれらの組み合わせを変化させることはまた難しい。従って、多機能ウイルスを自己アセンブルする際の遺伝子コードされた物質認識、物質濃縮、サイズおよび形状の情報が、本発明の一部として試験された。
【0005】
本発明において、複数の態様が提供され、M13ウイルスからの、リング構造を含む1D構造の2D構造への変換を含む構造の一次元(1D)構成が、その末端で融合した機能的結合ペプチドを表示するために遺伝子操作されることが示される。
【0006】
ナノエンジニアリングのための多く現在用いられているシステムは、構造のコントロールを欠き、ナノ構造マテリアルを巨視的世界と接続する手段を欠く。これは革新を妨げ、ナノテクノロジーの商業用途の実現を抑制する。本発明は、これらの限界を克服するために、繰り返しと修正が可能なウイルス構造を利用する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の要旨
本発明は、この項および請求の範囲に要約される多くの態様を含有する。この要約は請求の範囲を限定するために用いられるべきではない。
【0008】
例えば、本発明は、
ウイルスが第一のコンジュゲート部分と第一の選択的結合または核形成できる第一の認識部位を含有するように、ウイルスを遺伝子操作し:
ウイルスがまた、第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合または核形成できる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有するように、ウイルスを遺伝子操作する、
ことを含有する、選択的結合または核形成のための複数の認識部位を有するウイルスを調製する方法を提供する。
【0009】
本発明はまた、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的な結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的な結合をするための第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するウイルスを準備し、(B)ウイルスを第一および第二のコンジュゲート部分に特異的に結合し、複合ウイルス材料を形成する、
ことを含有する、コンジュゲートウイルス材料を調製する方法をも提供する。
【0010】
本発明はまた、(A)ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分を有する粒子を準備し、(B)ウイルス上の第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分を用いて、粒子を機能化し、ウイルスリンカー部分を形成する、工程を含有する、微粒子ウイルスリンカー部分を製造する方法を提供する。
【0011】
本発明はまた、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位および、第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し;(B)第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し;(C)ウイルス粒子とウイルスリンカー部分を反応させ、ウイルス粒子とリンカー部分の間に特異的結合を生じさせること、を含有するウイルス粒子とリンカー部分を結合する方法を提供する。
【0012】
別の態様において、本発明は、(A)第一と第二のコンジュゲート部分それぞれに、第一および第二の特異的結合をするための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、(B)粒子に特異的に結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し;(C)粒子を特異的に結合して、粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマーを形成する、工程を含有する、特異的結合を介したオリゴマー化またはポリマー化の方法を提供する。
【0013】
また、ウイルスが第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位を有し、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するように遺伝子操作されたウイルスを含有する、複数の特異的結合部位を有するウイルスが提供される。
【0014】
また、ウイルスが第一のコンジュゲート部分に第一の結合をする、または核形成をする第一の認識部位を有し、および第二のコンジュゲート部分に第二の結合をする、または核形成をする第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するように遺伝子操作されたウイルスを含有する、複数の認識部位を有するウイルスが提供される。
【0015】
発明はさらに、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位を有し、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をする、または核形成をする第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するウイルス、および(B)複合ウイルス材料を形成するためにウイルスに特異的に結合する第一及び第二のコンジュゲート部分、を含有する複合ウイルス材料を提供する。
【0016】
本発明はまた、ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分およびウイルスの第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分を有する粒子を含有する微粒子ウイルスリンカー部分を提供する。
【0017】
さらに、(A)第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し;(B)第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し;(C)ウイルス粒子とウイルスリンカー部分を反応させ、特異的結合をウイルス粒子とリンカー部分の間に生じさせ、連結したウイルス組成物を形成すること、を含有する、ウイルス粒子とリンカー部分を結合する方法により調製された連結したウイルス組成物が提供される。
【0018】
別の態様は、(A)それぞれ第一と第二のコンジュゲート部分への第一と第二の特異的結合のための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、(B)粒子へ特異的結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し;(C)粒子を特異的に結合し、粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマー組成物を形成する、工程を含有する、特異的結合による粒子のオリゴマー化またはポリマー化の方法により調製されたオリゴマーまたはポリマー組成物である。
【0019】
本発明はまた、(A)第一のコンジュゲート部分に対する第一の特異的結合をするための第一の認識部位を含有し、第二のコンジュゲート部分に対する第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有する繊維状ウイルスを準備し;(B)第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し;(C)繊維状ウイルスとウイルスリンカー部分を反応させ、それらの間に特異的結合を生じさせ、ウイルスリング構造を形成する、ことを含有するウイルスリング構造を構築する方法を提供する。
【0020】
本発明の組成物はまた、基板上でパターン化され、ならびにパターン化された基板上に配置される。
【0021】
他の大要が請求の範囲同様、詳細な説明で提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
発明の詳細な説明
I.イントロダクション
当業者は、図面、請求の範囲および実施例を含み、その全体が参照して本明細書に取り込まれる、Namら、Nano Lett.、2003、4、23-27、およびBelcherらの2003年10月15日出願の仮出願「電子的、光学的、磁気的、半導体および生物工学的用途のための足場としての多機能生物材料」、60/511,102を参照することもできる。
【0023】
本発明の実施において、「成長、組織化、および材料のアセンブリのためのベヒクルとしてのウイルス」という題の論文、C. E. Flynnら、Acta Materiala, 51: 5867-80 (2003)を参照できる。明細書に引用された全ての参考文献同様、この文献はその全体が参照して明細書に取り込まれる。特に、参考文献16(Maoら、PNAS)は、図1に示された核形成と構造を含むその教示の全てについて、参照して本明細書に取り込まれる。さらに、特に、参考文献17(Flynnら、J. Mater. Chem)はまた、その結晶構造と方向性について認識部位により指向されるナノ結晶を核形成するための水性塩組成物の施用についての記載を含め、その全体が参照して取り込まれる。これらの核形成されたナノ結晶は、単一結晶および多結晶ナノワイヤーに変換される。
【0024】
さらに当業者は、ウイルスの選択、遺伝子操作方法、および遺伝子操作されたウイルスとともに用いられるべき材料に関する以下の特許文献を参照することもできる:ファージディスプレイライブラリーとバイオパニングにおいてそれらを用いるための実験方法がさらに、それぞれがその全体を参照して本明細書に取り込まれる、例えば、Belcherらの以下の米国特許公報:(1)「ナノ粒子核形成、形状、および結晶相の生物学的制御」;2003/0068900、2003年4月10日公開;(2)「遺伝子操作された中規模ウイルスを用いたハイブリッド材料のナノスケールの秩序(ordering)」;2003/0073104、2003年4月17日公開;(3)「ナノ粒子の生物学的制御」;2003/0113714、2003年6月19日公開;および(4)「材料の分子認識」;2003/0148380、2003年8月7日公開、(5)「二機能性生物材料の成分、方法および使用」;2004/0127640;2003年9月4日出願;(6)「金属材料および磁性材料のペプチドを介した合成」;シリアル番号10/665,721、2003年9月22日出願;および(7)「加工バイオフィルム記憶装置」2004/0171139、2003年9月24日出願、に記載される。これらの参考文献は、コンジュゲート構造への結合、ならびに特異的結合のために修飾される材料の存在下でのコンジュゲート構造の形成を実施できる各種の特異的結合修飾を記載している。特に、ポリペプチドおよびアミノ酸オリゴマー配列を、その全体が参照して本明細書に取り込まれる、pIIIおよびpVIII発現ならびにpIX、pVIIおよびpVI発現、およびそれらの組合わせを含む、M13バクテリオファージのような伸長したウイルス粒子の端および粒子の全長に沿ったウイルス粒子表面で発現できる。これらの参考文献は、コンジュゲート構造への結合、ならびに特異的結合のために修飾される材料の存在下でのコンジュゲート構造の形成を実施できる各種の特異的結合修飾を記載している。特に、ポリペプチドおよびアミノ酸オリゴマー配列を、pIIIおよびpVIII発現ならびにpIX、pVIIおよびpVI発現、およびそれらの組合わせを含む、M13バクテリオファージのような伸長したウイルス粒子の端および粒子の全長に沿ったウイルス粒子表面で発現できる。
【0025】
さらに、本明細書に参照して取り込まれる、「指向性ナノ結晶アセンブリのための半導体結合特異性を有するペプチドの選択」;Whaleyら、Nature、第405巻、2000年6月8日、ページ665-668は、組合わせライブラリー(combinatorial library)を用いた結合特異性を有するペプチドを選択する方法を開示する。具体的には、該論文は、約109の異なるペプチドの組合わせライブラリーを用いた結合特異性を有するペプチドを選択する方法を開示する。それぞれ12個のアミノ酸を含むランダムペプチドの組合わせライブラリーを、M13大腸菌ファージのpIIIコートタンパク質と融合し、結晶性半導体構造に曝した。半導体材料に結合するペプチドは、溶出、増幅され、より厳密な条件下で半導体材料に再び曝された。選択を5回行った後に、半導体特異的ファージを分離し、結合ペプチドを決定するために配列決定を行った。この方法において、ペプチドは半導体材料の結晶構造および組成に依存した高結合特異性を用いて選択された。半導体材料だけでなく、有機および無機材料の範囲に対する結合特異性を有するペプチドを得るように、技術を容易に改変できた。
【0026】
本発明において、遺伝的プログラミングが、繊維状M13ウイルスなどのウイルスの異なる表示ペプチド特性(pIIIのような異なる表示ペプチド領域が図6に示される)を用いて、ウイルス構造を操作するように実施される。材料特異的なアドレス指定能力に加えて、材料工学へのこの遺伝的プログラミングアプローチに対しての全体的利点は、ウイルスの長さと幾何学を特定する可能性である。繊維状ウイルスの長さは一般に、そのパッケージされた遺伝情報のサイズおよび、ビリオンのpVIIIに由来するコアとDNAの間の静電気的バランスと関連している。[例えば、B. K. Kay, J. Winter, J. McCafferty,ペプチドおよびタンパク質のファージディスプレイ:ラボラトリーマニュアル、アカデミックプレス、サンディエゴ、1996参照]AFMにより観察されるファージは一般に、おおよそ860 nmであり、完全なM13ゲノムまたはより小さなファージミドが試料調製に用いられるかどうかに依存して、560 nm程度の短さのものが見られる。[例えば、C. Mao, C. E. Flynn, A. Hayhurst, R.Sweeney,J. Qi, J. Williams, G. Georgiou,B. Iverson, A. M. Belcher, Proc. Natl. Acad. Sci. 2003, 100, 6946参照]また、pVIIIの内側の端の1個のリジンをグルタミンに変えることで、野生型ファージより約35%長い粒子を結果として生じる。[例えば、J. Greenwood, G. J. Hunter, R. N. Perham, J. Mol. Biol. 1991, 217, 223参照]
【0027】
さらに、ウイルス粒子の特異的な連結(linkage)、結合(binding)、および連鎖(concatenation)は、より長いウイルスの足場、それゆえ、より長いワイヤを産生することに役立つ。追加分の多様性は、一方のウイルスに結合モチーフを遺伝子操作することによりコントロールでき、次に正確に別のウイルス上の結合部位を認識することができる。すでに記載したように、pIIIタンパク質はM13ウイルスの一端にあり、ペプチドおよびタンパク質融合体(protein fusions)を表示するために利用できる。ウイルスのもう一方の端で、pIXタンパク質はまた修飾を受けることができる。例えば、Gaoと共同研究者は、抗体の重鎖、軽鎖の可変領域を表示するためにpIXおよびpVII融合体を用いた[例えば、C. Gao, S. Mao, G.Kaufmann, P. Wirsching, R. A. Lerner, K. D. Janda, Proc.Natl.Acad.Scz.2002, 99, 12612参照]。本発明は、末端機能化ワイヤーを産生する二つの様式をもつヘテロ構造を生成するための二つの末端のウイルスディスプレイを包含する。これらの末端の連結は、同一または異なる結合特異性および/または核形成特異性を有してもよい。さらに、ウイルス粒子は、末端領域に加え、結合および/または核形成モチーフ、例えばpVIIIに表示されるアミノ酸オリゴマー結合モチーフを表示する。例えば、pIIIおよびpIX領域は、一つの組成物を結合および/または核形成するために機能化され、pVIIIは、異なる組成物に結合するために機能化されるかもしれない。図9、10、および11は、pIIIおよびpIXのような一つの結合モチーフ、およびpVIIIで異なる結合モチーフを発現するように修飾されているウイルス粒子を用いて形成された複合ナノワイヤー像を示す。二つの末端の指向性連結は、リング、方形、および他の配列(図7)などの他の興味深い幾何学の作成を可能にする。
【0028】
リンカーを用いることなく、ウイルスの一端を直接他の端に結合することが、リング、ワイヤー、あるいは同様にウイルスに基づく他の構造を形成するために用いられる。単一のウイルス、または複数のウイルス中へ認識部位および対応するコンジュゲート部分を操作することにより、全システムが遺伝学的にプログラムされる。
【0029】
さらに、ウイルスを一次元ナノワイヤー/ナノチューブ、二次元ナノ電極、およびマイクロスケールのバルク装置(bulk device)とコンジュゲートできる。ナノチューブまたはナノワイヤーなどの一次元材料は、M13ウイルスのpIII端でコンジュゲートすると、無機のナノチューブまたはナノワイヤー層とファージ成分層を有する、分相ラメラ構造を形成する。二次元のナノ厚プレート状電極を組織化できる。ウイルス-半導体複合ナノワイヤを、ウイルスのいずれかの端の結合部位を介して、金属電極と交差するように付着することができる。これらの構造は、ゲート領域が直径約5 nmであるために、強化性能を有するナノFET装置として機能できる。ワイヤー配置が確率論的にされなければならない、他の提示されたナノスケール装置とは異なり、このアプローチは単一のワイヤーを正しい電極位置に向ける。単一のワイヤを特定の位置に向ける能力は重要な実施用途を有する。例えば、電極部位を含む一連の結合部位は表面にパターン化でき、ウイルスは、結合部位のウイルス末端認識に基づいて、結合部間に配置される。例えば、方形グリッドを形成でき、方形上の各点がウイルスにより接続される。図11は、類縁を使う方法の図表が、電子デバイスなどのナノスケール装置を形成するための親和性機能化ナノワイヤーの使用方法の模式図を示す。
【0030】
ウイルスの液晶特性を利用することによって、ウイルスのネットワークのようなファイバーまたは布をウイルス-ウイルス結合により引き起こされる二次および三次構造に基づいた特にデザインされた機械的特性を用いて構成することができる。さらに、これらの材料は、試薬またはシグナル要素を結合するようにウイルスをさらに機能化することにより、それらに飽和させた特別な性質を有することができる。さらに、多機能ウイルスに基づく配列を、配列の一部が別の部分が骨または他の構造的生物材料を核にすることができる組織タイプに、選択的に結合する組織修復において用いることができる。
【0031】
II.ウイルス
ウイルスは、多機能化できる限り、特に制限されない。官能基は、結合、核形成、および触媒作用のための部位を提供する認識部位であってよい。一般に、長く、繊維状の構造であるウイルス粒子を用いることができる。例えば、Genetically Engineered Viruses, Christopher Ring (編), Bios Scientific,2001を参照せよ。さらに、十二面体、二十面体などの他のウイルスを多機能化でき、複合材料を作製するために用いることができる。液晶構造を形成し、柔軟な桿として機能できるウイルス粒子を用いることができる。
【0032】
一態様において、遺伝子操作されていないウイルス粒子が用いられる。しかし、一般に、ウイルスが遺伝子操作される場合、望ましい特性が達成される。特に、バイオパニングを前提としたウイルスを用いることができ、その結果、ウイルス粒子が特異的に、バイオパニングの対象であった材料を認識し、結合できる。材料はまた、特異的認識および結合部位の存在下で、ナノ微粒子形態を含む微粒子形態において、核形成および合成できる。
【0033】
いわゆる有向進化(directed evolution)またはバイオパニングにおける繊維状ウイルスの使用は、例えばLadnerらの米国特許第5,223,409号および第5,223,409号を含む特許文献にさらに記載される(「新規結合タンパク質の有向進化」)。
【0034】
ウイルス粒子のサイズは、粒子が伸長した場合のものであってよい。
【0035】
二つまたはそれ以上の異なる種類のウイルスの混合物を用いることができる。非ウイルス材料を持つウイルス粒子の混合物を、本発明を用いる材料を形成するために用いることができる。
【0036】
ウイルスおよびウイルス粒子は、ウイルス全体および少なくともウイルスカプシドを含むウイルスの一部の両方を含むことができる。ウイルスおよびウイルス粒子は、DNAを含んでも、含まなくてもよく、ウイルスまたはウイルス粒子がDNAを含むならば、DNAはウイルスカプシドをコードしても、しなくてもよい。用語「ウイルス」はウイルスとファージの両方を意味する。ウイルス全体は核酸ゲノム、カプシドを含むことができ、任意にエンベロープを含んでもよい。本発明で記載されるように、ウイルスは、細胞接着因子などの固有の、および異種のアミノ酸オリゴマーをさらに含んでもよい。核酸ゲノムは固有のゲノムまたは操作されたゲノムのいずれかであってよい。「ウイルス粒子」はさらに、少なくともカプシドを含有するウイルスの一部を含む。
【0037】
一般にウイルス粒子は、ウイルスのペプチドおよび核酸の部分が特定の配列で配置される固有の構造を有し、それがフィルムおよびファイバーなどの固体状態の、自立型の形態に変換された場合においても保存される。
【0038】
特異的結合部位として、ペプチドオリゴマーおよびアミノ酸オリゴマーを含むペプチドを発現するウイルスが好ましい。アミノ酸オリゴマーは、ウイルス固有であるか、異種であるかどうかにかかわらず、アミノ酸のどのような配列でも含むことができる。アミノ酸オリゴマーはいかなる長さでもよく、非アミノ酸成分を含むことができる。特異的結合部位として、約5ないし約100の、より具体的には、約5ないし約30のアミノ酸単位を有するオリゴマーを用いることができる。非アミノ酸成分には、限定されないが、糖、脂質、または無機分子が含まれる。
【0039】
一般に、ウイルスは、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、または少なくとも250または500の縦横比によって特徴付けられる。
【0040】
多種多様なウイルスを、本発明を実施するために用いることができる。本発明の組成物と材料は複数の単一型ウイルスまたは異なる型のウイルス複数を含有することができる。好ましくは、本発明を含有するウイルス粒子はらせん状ウイルスである。らせん状ウイルスの例には、タバコモザイク病ウイルス(TMV)、ファージpf1、ファージfd1、CTXファージ、およびファージM13が含まれる。これらのウイルスは一般に桿状であり、堅くても、柔軟であってもよい。当業者は、用途とウイルスの特性に依存してウイルスを選択できる。
【0041】
M13システムはウイルスの好ましい例である。図1(A)は、M13ウイルスの略図を示す。野生型繊維状M13ウイルスは、直径約6.5 nm、長さ880 nmである24。シリンダの長さは、パッケージされた単鎖DNAゲノムサイズの長さを反映する。M13ウイルスの一端に、おおよそ5個の分子、それぞれタンパク質VII(pVII)およびタンパク質IX(pIX)が存在する。一方の端は、長さの合計10-16 nmの、5個の分子、それぞれタンパク質III(pIII)とタンパク質VI(pVI)を持っている。野生型M13ウイルスコートは、らせん状配列における5個のユニットにスタックされた、約2800コピーの主要なコートタンパク質VIII(pVIII)から構成される。
【0042】
好ましくは、本発明のウイルスは、ウイルス表面にアミノ酸オリゴマーを含む一つまたはそれ以上のペプチド配列を発現するように操作されている。アミノ酸オリゴマーは、ウイルス固有であるか、他の生物由来の、または特定の必要性を満たすために設計された異種の配列であってよい。M13システムが用いられる態様において、pIII、pVI、pVII、pVIII、およびpIXなどの異なる領域は、同一または異なるアミノ酸オリゴマーを発現する。例えば、pIIIおよびpVIIIは異なる結合特異性を有するアミノ酸オリゴマーを発現する。さらに、異なる結合特定性を持つアミノ酸オリゴマーが、pVIIIのような同一領域上で発現される。図8は、ZnS特異的ペプチドとCdS特異的ペプチドをpVIII上に発現することによって形成されたカーボンナノワイヤーを示す。
【0043】
下記文献24、特に第3章「ファージディスプレイのためのベクター」およびその中で引用された参考文献において記載される方法およびベクターにより、遺伝子操作ウイルスを調製できる。さらに、遺伝子操作ウイルスを、第2章「ファージディスプレイベクター」を含む、Barbasらのファージディスプレイ、ラボラトリーマニュアル(2001)、およびその中で引用された文献に記載された方法により調製できる。ベクトルの型は特に制限されない。Barbasの表2.1は、多機能ウイルスを提供するための各種組み合わせに用いられる典型的なベクターを提供する。例えば、タイプ3、タイプ8+8、およびファージミドタイプp7/p9を組合わせることができる。または、必要に応じて、タイプ8とタイプ3はファージミドp7/p9とだけ組合わせることができる。当業者は、特定用途に基づいた他の組み合わせを開発できる。いくつかのコートタンパク質上に、あるいは実質的に全てのコートタンパク質のコピーにペプチドを表示するために、方法を開発することができる。
【0044】
アミノ酸オリゴマーの発現は、限定はされないが、細胞接着因子、栄養因子、あるいは有機または無機分子の結合または核形成部位に関与する多くの機能を提供することができる。アミノ酸オリゴマーの発現は、ウイルスを特定の用途に設計することを可能にする。例えば、操作されたファイバーを含有するフィルムまたはファイバーは、組織工学用途に使用するための細胞増殖を開始するか、促進するアミノ酸オリゴマーを含むことができる。別の例では、特定の無機分子に特異性を持つアミノ酸オリゴマーは、化学反応の効率を上げるために、無機分子を結合するように発現する。まだ別の例において、表現されたアミノ酸オリゴマーは、細菌戦の薬剤などの有機分子を結合できる。そのようなフィルムまたはファイバーは軍人の衣類またはセンサーシステムの一部としての一次応答システムに組み入れることができた。また別の例において、発現されたアミノ酸オリゴマーは、薬剤化合物または特定の型の組織を結合できる。これらの結合特性を持つ二機能ウイルス粒子は、さもなければ一般的な全身送達には有毒すぎる標的領域に一定量の薬剤を送達する薬剤送達用途に有益である。これらは操作ウイルスから作られたフィルムとファイバーのほんのわずかな利用例であり、他の用途は当業者には容易に明白である。
【0045】
多くの従来技術文献はアミノ酸オリゴマーを発現するウイルスの操作を教示し、本発明の実施を補助するために用いることができる。例えば、Ladnerらの米国特許第5,403,484号は、ウイルス表面の異種の結合ドメインの選択と発現を開示する。Studierらの米国特許第5,766,905は、外来DNA配列を挿入するためのクローニング部位が続く、少なくともカプシドタンパク質の一部をコードするDNAを含有するディスプレイベクターを開示する。記載された組成物は、目的のタンパク質またはペプチドを表示するウイルスを産出するのに有益である。Spoonerらの米国特許第5,885,808号は、アデノウイルスと改変された細胞結合部分を有するアデノウイルスを改変する方法を開示する。Valerioらの米国特許第6,261,554号は、目的の遺伝子と特異的結合対の一員を運ぶウイルスカプシドまたはエンベロープを含有する操作された遺伝子送達ベヒクルを示す。Liらの米国特許出願公開第2001/0019820号は、ポリペプチド、細胞、レセプター、およびチャネルタンパク質などの分子の検出のためにウイルス表面にリガンドを発現するように操作されたウイルスを示す。
【0046】
III.コンジュゲート
コンジュゲート材料は特に制限されない。一般に、特定用途のために選択される。ウイルス粒子が、コンジュゲート材料に対してバイオパニングできるように選択され、コンジュゲート材料は、選択的に、または特異的にウイルス粒子と結合する。いくつかの用途において、選択的な結合で十分であり、一方他の用途においては、より強力な特異的な結合が好ましい。
【0047】
コンジュゲート材料の一般的な型の例として、無機、有機、微粒子、ナノ微粒子、単結晶、多結晶、非結晶、金属、貴金属、磁性体、半導体、ポリマー、電子伝導体、光学活性、導電性ポリマー、発光、および蛍光の材料をあげることができる。コンジュゲート材料は、直接認識部位に結合でき、あるいは結合部分により認識部位と結合される。コンジュゲート材料を、認識部分の存在下に形成でき、形成される際に、認識部位につながれ、結合する。あるいは、コンジュゲート材料が予め形成された後、認識部位と結合する。例えば、ナノ結晶が認識部位で核形成するか、予備形成されて、認識部位と結合することができる。例えば、貴金属および金などの有用な電極材料であるコンジュゲート材料を用いることができる。コンジュゲート材料は、例えば、本明細書に引用されるAngela Belcherおよびその共同研究者の特許公報および技術文献にさらに記載される。
【0048】
コンジュゲート材料を例えば、Quantum Dot社から入手可能な量子ドットに予備形成できる。量子ドットはコアシェル構造を含有できる。コアは例えば、CdS、CdSe、またはCdTeであってよい。シェルは例えば、硫化亜鉛であってよい。量子ドットはまた、カルボキシル酸誘導体化を有する疎水性/親水性ポリマーなどのさらなるコーティングを受けることができる。疎水性部分は量子ドットの無機内部と相互作用でき、親水性部分は溶媒を含む外部と相互作用できる。
【0049】
大多数のウイルスは、単一の量子ドットナノ粒子またはナノ結晶に結合できる。一般に、ウイルスの大多数は、量子ドットの周囲に実質的に対称的に配置される。量子ドットを記載する例示特許は、その全体が参照して取り込まれるが、例えば、米国特許第6,322,901号(MIT)、米国特許第6,576,291号(MIT)、特許公開US2003/0017264(QDC)、 米国特許第6,423,551号(UC)、米国特許第6,251,303号(MIT)、第6,319,426号(MIT)、第6,426,513号(MIT)および第6,444,143号(MIT)、公開US 2002/0045045(QDC)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)、第6,251,303号(MIT)、第6,319,426号(MIT)、第6,426,513号(MIT)および第6,444,143号(MIT)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)、第6,423,551号(UC)、第6,251,303号(MIT)、第6,319,426号(MIT)、第6,426,513号(MIT)、第6,444,143号(MIT)、米国特許第5,990,479号(UC)があげられ、また、米国特許第6,207,392号(UC)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)、第6,423,551号(UC)、第6,306,610号(MIT)、第6,326,144号(MIT)、米国特許第5,990,479号(UC)、第6,207,392号(UC)および第6,274,323号(MIT)、米国特許第6,207,392号(UC)および米国特許第6,500,622号を参照せよ。
【0050】
IV.三機能の態様
二つの端がそれぞれ修飾されるように、伸長したウイルスを修飾できる。この場合をA-B態様と呼ぶことができ、Aが例えばウイルスのp3端を表し、Bがウイルスのp7/p9端を示している。さらに、二つの端の間の、ウイルスの中間部分も修飾されるように、伸長したウイルスを修飾できる。この場合をA-B-C態様と呼び、Cがウイルスのp8部分を表している。領域A、Bおよび/またはCのそれぞれは、異なるコンジュゲート材料との結合、核形成、または認識のために、独立して修飾される。あるいは、A、B、および/またはCは、同一のコンジュゲート材料との結合、核形成、または認識のために修飾される。
【0051】
ウイルスに基づくリング構造は、三機能ウイルスを用いた金属化、磁性体、または半導体ナノリングの核形成と形成のための生物学的鋳型として用いることができる。磁性体リング構造は独特の磁気特性32を有し、磁気データ記憶装置33としての使用に重要である。ZnS、CdS、またはFePtナノワイヤーを核とするペプチドをもつpVIIIの修飾については既に示されている16, 17, 31。ウイルス増幅の条件を変更することによる二機能のウイルスへの取り込まれたpVIIIディスプレイを、ウイルスによる核形成とリング形成に用いることができる。
【0052】
ナノワイヤーを三機能ウイルスを用いて形成できる。pIIIおよびpIXを、同一または異なる材料に結合するように修飾できる。pVIIIを同一または異なる材料に結合するように修飾できる。この方法で、ナノワイヤーを形成できる。例えば、Auに結合するように修飾されたpIIIおよび/またはpIX、およびCdを結合するように修飾されたpVIIIを、図9-11に示すように、Cdコーティングし、Au結合を有するナノワイヤーを形成するために用いることができる。
【0053】
V.用途
一態様において、電界効果トランジスタ(FETs)をシリコン量子ワイヤ電界効果トランジスタ(SQWFET)を含む本発明の操作ウイルスにより調製できる。基板を、標準的な蒸着および電子ビームリトグラフ法を用いて、形成できる。シリコンナノワイヤーは、ナノワイヤー蒸着前またはナノワイヤー蒸着に続いて、Si-特異的二機能ペプチドを用いて、磁気ナノ結晶で装飾できる。
【0054】
環境改善を含む精製はまた、本発明の操作ウイルスを用いて、実施される。例えば、p3、p9、および/またはp8は、ウイルスを分離するために用いられる磁性体および磁場を用いて修飾される。
【0055】
パターン化された表面を、認識に基づいた本発明の操作ウイルスを配置するのを手伝うために用いることができる。基板は、ナノリトグラフィーなどの既知のパターン化法および、パターン化領域に蒸着されたウイルスにより、予めパターン化される。あるいは、ウイルスは、直接描画リトグラフィーおよびナノリトグラフィーを用いて、パターン化されていない基板上に直接パターン化できる。電子および光子回路を、ウイルスのパターン化とナノワイヤーの形成を含む方法により調製できる。
【0056】
認識因子を有する末端(例えば、pIIIおよびpIX)で修飾された操作ウイルスは、二つの目的とする位置に送達できる。これは、pVIII上の認識因子と結合し、微粒子およびナノ結晶材料を含む特定の材料を成長させることができる。ウイルスが特異的に結合する材料を用いて基板をパターン化することにより、ウイルスを特定の位置および/または方向性を有する基板に応用することができる。ウイルスをさらに、第二の材料に特異的な、少なくとも一つの他の結合モチーフを用いて、機能化することができる。ウイルスは、パターン化された基板に曝される前後、および/または曝されると同時に、この第二の材料に曝される。第二の材料は、無機、有機、またはどのような所望の他の材料であってよい。この方法で機能化されたウイルスは、回路の開発に用いることができる。
【0057】
さらに、結合ドメインと結合部位機能の両者を直接的にウイルスに遺伝学的に取り込む同様なシステムを構築できる。用途としては例えば、空間的に異なる領域の異なる材料の結合または成長をさせ、特定の秩序で複数の異なるウイルスをアセンブルし、特定の個々の相互接続を調節するヘテロ機能ウイルスをあげることができる。生体分子のより複雑なアセンブリと配置を、生体分子の認識の多様性と特異性を利用する追加の「指向性相互接続する」成分を開発することにより達成できる。
【0058】
本発明の別の態様は多成分ナノワイヤーである。本発明のナノワイヤーの基本的で、斬新な機能は、ナノワイヤーの端に触媒粒子がないことである。それゆえ、ナノワイヤーは、端に触媒粒子をもたないナノワイヤーの束における材料から本質的に成ることができる。ナノワイヤーはナノワイヤーの全長に沿って組成変化を含有できる。ナノワイヤーはまた、シェル構造を含有できる。一態様において、組成物の長さはウイルスの長さに本質的に類似している。それぞれのウイルスが異なる組成物を調製するために用いられる、複数のウイルスをその端で結合することにより、ナノワイヤーの全長に沿って異なる組成物を有するナノワイヤーを調製できる。これらはセグメント化されたナノワイヤーと呼ばれる。例えば、A-Bナノワイヤーは、第一のウイルスに基づく材料Aと第二のウイルスに基づく材料Bから作ることができる。第三、第四、第五、およびそれ以上の異なる材料をナノワイヤーに含有することができる。必要に応じて、ナノ粒子を、それらの端で異なるウイルスを結合するために用いることができる。個々のセグメントの長さはウイルスの長さにより決定され、それはコントロールできる。長さの例示としては、約100 nmから約1,000 nm、または約200 nmから約800 nm、あるいは約300 nmから約700 nmがあげられる。
【0059】
ナノワイヤーは、当業者に知られているように、ウイルスの足場を除去し、ナノ結晶を融合するために、熱処理により調製できる。例えば、アニールしたナノワイヤーを形成するための、および必要に応じて、基礎となるウイルスの足場を除去するための熱処理によるナノ結晶ナノワイヤーのアニーリングは、例えば(i)「ペプチドを介した金属および磁性体材料の合成」;2003年9月22日出願、シリアル番号10/665,721;(ii)2004年1月5日出願、Belcherらの米国仮出願「無機的ナノワイヤー」;および(iii)Belcherら、Science, 303, 213 (2004)に記載され、これらはそれぞれが、図面、請求の範囲、および実施例を含む、その全体が参照して取り込まれる。
【0060】
アフィニティ機能化ナノワイヤーを電界放出ディスプレイ(FED)の構築に用いることができる。これらのディスプレイのゴールは、2-D電極から突出したナノメートル幅のワイヤからなる、「ピクセル」をパターン化することである。理想的には、ナノワイヤーは大きな縦横比(長さ:直径)を持つべきであり、直径に比べて大きな空間を持つべきである。ナノワイヤーは、基礎電極とよい抵抗接点形成することができ、電子が妥当な電圧でナノワイヤーを「引き剥がす」ための適切な電子の作業機能を有する材料で作られるべきである。一態様において、複合ナノワイヤーを、一端が電極材料のナノワイヤー上でパターン化した配置になっている多機能ウイルスからアセンブルできる。pVII機能化により、おおよそ30-50 nmの直径のシリンダーに適切な金属材料をアセンブルできる。末端ペプチドの機能により、安定した電子放射に適している可能な第三の金属材料をアセンブルできた。
【0061】
別の陰極および陽極の構造がナノサイズの燃料電池に有用であるかもしれない。例えば、相互接続するウイルス構造は、このマトリックス内に正確に位置している触媒金属粒子を用いて、明確なナノ細孔性反応体積を生成できた。組み込まれた触媒金属ナノ粒子を有するこの型の細孔構造はまた、石油化学の触媒作用および他の気相または液相の化学反応に有用である。特異的結合をするM13ウイルスがマイクロサイズの対象と結合すると、これらのマイクロサイズの対象の周期的構成も可能である。M13ウイルスの役割は、周期的パターン中の自己アセンブルする多くの異なる対象に対する特異的な接着単位である。M13の各種のタンパク質の操作能力が、これらのウイルス-無機物のハイブリッドに基づく配置の開発において主要因である。
【0062】
図11は、電極とダイオードの使用を含むデバイス製造における指針をさらに提供する。最初の工程では、ウイルスとコンジュゲーション材料を、結合工程または核形成工程のいずれかにおいて結合する。電極蒸着をまた実施できる。その後、コンジュゲートウイルスを電極間に配置する。遺伝的コントロールにより、各種材料とヘテロ構造の合理的で、プログラム可能な合成とアセンブリを提供することができる。生体分子の特異性により、材料特性とデバイス構成について精密なコントロールを提供することができる。大量生産可能な、自己アセンブルした生物学的構成要素を、大規模の、費用効果が高い、製造実例に用いることができる。
【実施例】
【0063】
本発明は、以下の限定されない実施例を使用して。さらに記載される。
【0064】
A.ウイルスの調製
M13ウイルスのリング構造を、M13ウイルスの二つの遺伝的修飾とそれぞれの修飾したウイルスの末端を特異的に結合するようにデザインしたヘテロ二機能リンカー分子を合成することにより構築した(図1)。ウイルスの一端に、ストレプトアビジン結合9によるファージライブラリのスクリーニングを通して識別される抗ストレプトアビジンペプチド(SWDPYSHLLQHPQ-)が、N-末端pIIIで表示された。抗ストレプトアビジン配列は、M13ウイルスゲノムにコードされ、したがって、操作されたウイルスのpIIIマイナーコートタンパク質の全てのコピーは、抗ストレプトアビジンペプチドを表示する。ウイルスのもう一方の端で、ニッケル(II)-ニトリロ三酢酸複合体(Ni-NTA)に強く結合するヘキサヒスチジンペプチド(AHHHHHH-)が、N-末端pIX25と融合した。これらの二機能ウイルスは、標準的な細菌の増幅方法を用いて、大量に容易に増幅される。
【0065】
M13ゲノムから単離したプラスミドを用いて操作したHis6-pIX融合を発現するファージミドシステム24を用いて操作ウイルスを産出した。大腸菌宿主内のこのプラスミドから産生される一本鎖DNAは、M13ゲノムとして、ファージミドと呼ばれるウイルスにパッケージされる。ウイルスの長さはそのパッケージされたDNAのサイズに比例するので、現在使われているファージミドに基づくウイルスは、一般に、野生型M13ウイルスより短い、300-600 nmの長さであることが観察される。このファージミド発現システムにおいて、野生型およびHis6-pIXの両者が産生され、その結果生じたウイルスは、ウイルス当りゼロないし5コピー24のヒスタグ-pIXを表示する。二末端修飾ウイルスを、抗ストレプトアビジン-pIIIを含むM13ウイルスをHis6-pIXファージミドを有するER2738大腸菌(ニューイングランドバイオラボ)に感染することにより増幅し、遠心により清澄化した上清からPEG分画により精製し、Tris緩衝化生理的食塩水、pH7.5に再懸濁した。
潜在的抗ファージミドシステム
【0066】
B.リンカー分子の調製
Ni-NTAを結合したストレプトアビジンから成るリンカー分子をまた合成した(図1b)。一級アミンをもつNTAリガンド(キアゲン)を、 EDC触媒の存在下、ストレプトアビジン(ニューイングランドバイオラボ)のカルボキシレート基と反応させ、Niをチャージし、精製した26。リンカー分子の付加はリング形成反応を引き起こし、それは従って、プログラムされ、誘導的であった。リンカーがウイルスの両端を結合しなければならないので、ヘテロ二機能性は、ウイルスの一つの末端で多価的に表示されたペプチドを結合することにより、リンカー上の結合部位の飽和を防止するために重要であった。
【0067】
ナノ構造を観察する前に、リンカーの合成を、リニアモードで、ボイジャーDE-スター装置によるマトリックスレーザー支援イオン化飛行時間(MALDI-TOF)形質量分析を用いて確認した。ストレプトアビジンは、それぞれが単一のビオチン結合部位27をもつ、四つの同一のサブユニットから成る四量体タンパク質である。用いられたストレプトアビジンのおおよその全体の分子量は、成熟した、切り出された型のストレプトアビジンと一致した、52.8 kDaであった。強度分布は、ストレプトアビジンが単量体サブユニットに完全に分離されたことを示し、他に参照されるように28、単量体、二量体、三量体、および四量体が存在した。NiNTA-ストレプトアビジンリンカー分子の場合、四量体に一致するピーク最大は約1.2 kDaにシフトし、単量体は約0.3 kDaにシフトした(データは示さない)。単一の結合したNi-NTAの追加の301.7 Da分子量を考慮すると、ストレプトアビジンの各単量体は、概ね一つのNi-NTA分子についていると思われる。しかし、コンジュゲート産物が確率論的分布で存在しているとすると、それらは質量分析では解析されなかった。
【0068】
C.リング構造の調製
溶液中のそれぞれのM13ウイルス間の距離がウイルスの長さの数倍より大きく、M13ウイルスのNiNTA-ストレプトアビジンに対する相対的濃度が1:1(lO11ファージ/mL:1011分子/mL)である場合、ウイルスがリング構造を形成するのが観察された。二機能ウイルス(1 mM Tris HCI、1.5 mM NaCl、pH7.5中)とリンカー分子(H20中)を化学量論的に組み合せ、ボルテックスにより混合し、23℃で1日間インキュベートした。図2は、タッピング法で、ナノスコープIV(デジタル・インストルメンツ)を用いて観察された雲母基板上のウイルスリング構造の原子間力顕微鏡使用(AFM)像を示す。ウイルスに基づくリングは、試料の広い領域に散乱していることが明らかとなった。リングの半径は主に、60 nmから90 nmの範囲であった。観察された円周の範囲は、ファージミドプラスミドとウイルスゲノムのパッケージ可能なDNAのサイズと一致していた。シングルDNAをパッケージするためのファージミドシステム、または修飾His6-pIX遺伝子を組み込むためのウイルスゲノムの追加操作は、リング構造のより大きな単分散度をもたらす。リング形成から二機能M13ウイルスを生じさせるpIIIとpIXの効を奏した操作が確認される。知る限りでは、これは最初の操作された二機能ファージである。
【0069】
リングを形成するための操作された成分の必要性を確認する他の実験が行われた。pIII上に抗ストレプトアビジンペプチドだけを表示する単機能ウイルスを、リンカーと化学量論的に1:1(1011ファージ/mL:1011分子/mL)で混合した。また、ニ機能ウイルスをNiNTA修飾を欠くストレプトアビジンと1:1で混合した。これらの対照試料のいずれもリングを形成せず、直鎖状ウイルスだけがAFMにより観察された(データは示さない)。従って、ウイルス上の修飾pIXおよびリンカーのNiNTA機能化はリング形成に必須であった。PIIIウイルス上に表示される抗ストレプトアビジンペプチドを同定し、ストレプトアビジンコンジュゲートをそのようなウイルスに結合する初期の実験は、ストレプトアビジンを結合するための表示ペプチドの重要性を示している19, 29。
【0070】
リング形成はまた、図3aに示されるように、200kVで動作しているJEOL 200CX装置の透過型電子顕微鏡(TEM)により観察された。(リングの上部の矢印で示した)約5 nmのより暗い領域は、リンカーであると信じられた。TEMにより観察されたリングのサイズは、AFM像におけるリング構造のサイズに類似していた。抗体標識を、TEM撮像に対しウイルスリングのコントラストを強めるために用いた(図3b)。ポリクローナルpVIII一次抗体を、ウイルスの主要コートを結合するために用い、10nmの金ナノ粒子を結合した抗ウサギIgG二次抗体を標識として用いた30。金粒子を結合した抗体の大いに効果的な直径は潜在的に、観察されるウイルスリングのサイズをゆがめる。しかし、金ナノ粒子のリング形状のアセンブリはサンプルに観察された。
【0071】
リングを形成するために、ウイルスの二つの端が接触し、リンカー分子を介して結合する。ひずみエネルギーの増加とエントロピーのいくらかの減少がこの工程に伴う。熱変動、ボルテックスまたはブラウン運動を含む流体力学的運動により引き起こされる機械力は、ウイルスをリングに曲げるために必要とされている活性化エネルギーに打ち勝つことに寄与するかもしれない。一度形成されると、リング構造は、表示ペプチドとリンカーの間の非常に強い結合のために、安定であると信じられている。実際には、His6 のNi-NTAに対する解離定数(Kd)は、pH8で測定され、10-l3 Mであった34。これは、Kdが10-7 Mから10-10 Mである、ほとんどの抗体の結合より強い。ストレプトアビジンおよび、そのHPQビオチン様モチーフを有する抗ストレプトアビジンペプチドの結合は、Kdが10-15 M35であるストレプトアビジンとビオチンの結合より少し弱いことが期待されている。さらに、結合ペプチドの複数コピーがウイルスのそれぞれの端で表示され、リンカー分子が概して、それぞれのペプチドに対して四つの結合部位を有しているので、結合力の効果は相互作用を強化する。
【0072】
D.非リング構造
ウイルスの濃度が、複数のウイルスがリンカーとぶつかるのに十分に高い場合に、ウイルスの直鎖状の、または放射状の結合が観察された。ウイルスとリンカーを10:1の比率(1012単位/mL:1011単位/mL)で混合し、図4に示すようにAFMにより撮像する。その結果生じる構造(図4a)は、リンカー上の複数の結合部位の存在により説明できる。NiNTA-ストレプトアビジンは、ビオチン-ストレプトアビジン複合体36の既知の四量体構造から推定される、抗ストレプトアビジンペプチドに対する四つの結合部位を有することが期待された。さらに、質量分析(データは示さない)により決定され、図1bに模式的に示されるように、それぞれ元々のリンカーは、概して合計四つのNi-NTAリガンド、およびHis6ペプチドの複数の結合部位を有していた。一つのウイルスの抗ストレプトアビジンまたはHis6ペプチド、および別のウイルスの抗ストレプトアビジンまたはHis6ペプチドの同一リンカー分子への結合は、M13ウイルスを図4bに示すように直鎖状に配置させる。ウイルス濃度(1012ファージ/mL)がリンカー(1013分子/mL)に対してはるかに過剰である場合に、全てのファージが表示する結合ペプチドは、外見上リンカーにより不働化され、その結果、ウイルスは独立のままであった(データは示さない)。結果として、このシステムのウイルスとリンカーの濃度を単にコントロールすることにより、各種の自己アセンブリ構造が達成された。
【0073】
E.リング形成の可逆性
さらに、リング形成は、遊離イミダゾール濃度に対する制御37による、His6-NiNTA結合の調節を通して可逆的であるようにデザインされた。図2におけるように、試料がウイルス対リンカーが1:1で調製され、イミダゾールが終濃度50 mM(5 uLのウイルス懸濁液+5 uLの100 mMイミダゾール(H20))になるように添加され、試料がAFMにより撮像された(図5)。実際に、イミダゾールがリング形成試料(図5a)に添加されると、リングは観察されなかった(図5b)。さらに、ビオチンの図5aの試料への終濃度5 mM(5 uLのウイルス懸濁液+5 uLの10 mMビオチン(H20))の添加もまた、直鎖状ウイルスのみを産生した(図5c)。これらの結果を合わせると、リング形成はウイルスが表示するペプチドのリンカー上のポリヒスチジンおよびビオチン結合部位への非常に特異的な結合に依存することを示している。これと他の可逆的な生体分子の相互作用は、操作されたウイルスが、超分子スイッチ38という概念に類似する、生体分子に基づくスイッチとして機能することを可能にするかもしれない。
【0074】
F.へテロ構造ウイルス
ヘテロ構造核形成および結合を、同一ウイルスカプシド内で二つの異なるペプチドを発現するように操作したデュアルペプチドウイルスを用いて行った。これは半導体ナノスケールのヘテロ構造に遺伝学的にコントロールされた生物学合成経路を提供する。以下の例は、図面、実施例、材料と方法、および追加の材料とサポートテキストを含む、参照して本明細書に取り込まれる、Mao、Flynnらの、PNAS、2003年6月10日、第100巻、第12号、6946-6951にさらに記載される。
【0075】
ヘテロ構造ウイルスを、同一ウイルスカプシド内で、Zn特異的、およびCd特異的ペプチドの両者を発現するように操作したデュアルペプチドウイルスを用いて調製した。最初に、A7(ZnS)ペプチドまたはZ8(CdS)ペプチドのいずれかを表示するウイルス構築物を調製した。A7とZ8ペプチドをコードするプライマーを、pfdisplay8誘導体(Malikら、(1996)Gene, 171, 49-51参照)(英国ケンブリッジ、ケンブリッジ大学のRichard Perhamの贈与)、例えば、成熟pVIII配列のAsp+4から分離されたペプチドのGly-Gly-Gly-Serフレキシブルリンカーから、主要なコートpVIII遺伝子をPCR増幅するために用いた。増幅したpVIII遺伝子を、融合タンパク質がlacプロモーターの制御下にあり、pelBリーダーを用いて内膜にターゲットされるように、個々にpAK400(Krebberら、(1997)J ; Immunol. Methods, 201, 35-65参照)(チューリッヒ、チューリッヒ大学、Andreas Pluckthunの贈与)にクローニングした。ORFをAppliedBiosystemsのサイクルシーケンシングを用いて確認した。ベクターpAKdisplay.A7およびpAKdisplay.ZSを、M13KO7を用いた大腸菌TG-1の重複感染により、個々にレスキューし、ペプチドディスプレイをクロラムフェニコールとカナマイシンの選択下、25℃、一晩のグルコースを除くterrific broth中で、1 mMイソプロピル-D-チオガラクトシドにより誘導した。培養液を遠心および0.22- μmフィルターによる濾過により清澄化し、得られたファージをポリエチレングリコールで2回沈殿した。最小のFLAGペプチドAsp-Tyr-Lys-Aspを表示するコントロールベクターを、抗FLAG Ml/抗M13 HRPキャプチャーELISAによってペプチドディスプレイを確認するために用いた。1010形質転換単位の17% Laemmli PAGEゲルのクーマシー染色は、A7とZ8ペプチドの両方が、WTファージと比較し、染色が増加傾向にある場合に、pVIIIの移動の遅れにより表示されることを示した。CdSペプチドは同様の方法で表示された。リンカーGly-Ala-Ser-Gly-AlaをもつpVIII-J140融合ペプチドがアンピシリン体性のpAK400誘導体であるpMoPac32にクローニングされ、pMoPac32.J140が作出された。
【0076】
二番目に、同時にA7(ZnS)とJ140(CdS)ペプチドを表示するウイルス構築物を、上記の重複感染をpAKdisplay.A7とpMoPac32.J130の両者を有するTG-1細胞に適用した以外、上述の方法を用いて調製した。両ベクターはpUCオリジンを有しているが、両者を保証する異なる抗生物質の選択マーカーの存在は、クロラムフェニコールとアンピシリンの選択の下に、二つのディスプレイのために短期間維持された。このアプローチはウイルスゲノム操作を避け、同一ウイルス構築物上に複数の表示ができるいかなる数の異なる抵抗性マーカーを実行できる(例えば、Malikら、(1996)Gene, 171,49-51;Malikら、Nucleic Acids Res., 25,915-916;Enshell-Seijffersら、Nucleic Acids Res., 29,e50/1-e50/13参照)。
【0077】
G.へテロ構造ナノワイヤー
ヘテロ構造ナノワイヤーが、同一ウイルスカプシド内で、ZnS特異的、およびCdS特異的なペプチドの両者を発現するように操作されたデュアルペプチドウイルスを用いて達成された。
【0078】
デュアル特異性ディスプレイをするウイルスを、Zn(II)、Cd(II).およびS2-陰イオン(モル比:Zn/Cd/S = 1:1:2)と、-25℃でインキュベートすると、ウイルスは確率的分布でCdSとZnSナノ結晶の両方を核にした。図8に示したのと同じファージ構築物の上で、CdSとZnSナノ結晶の両方が出現した。HAADF STEM像(図8(B)および図8(C))は、ナノ結晶がサイズ(5 nm)において均一であったことを示した。HAADF STEM Z-コントラスト画像原理に従って、より明るいナノ結晶は、CdSであり、より暗いナノ結晶は、ZnSであると決定された(図8(B)および図8(C))。
【0079】
相補的なアプローチとして、異なるサイズのZnS(3-5 nm)およびCdS(~20 nm)ナノ結晶をファージ鋳型と相互作用し 、図8に示すような、両方の半導体ナノ結晶を含むヘテロ構造ナノワイヤの形成をした。Z対比、ZnSとCdSナノ結晶のサイズの違い、PL、EDS、およびEDはすべて、一つのウイルスワイヤ上で二つの材料の確率的結合を示した。
【0080】
H.追加実施例
多機能ウイルスを図9-14に示すように調製する、追加実施例を行った。図9-11において、S1ファージを用いた。pIIIファージディスプレイがストレプトアビジンに対して選択された。PVIII上で、金フィルム被覆基板に対してpVIIIファージディスプレイから選択された金結合ペプチドが操作された。その配列はVSGSSPDSであった。ファージは同時に表示されるこれら二つのペプチドを用いて構築された。ファージは、ウイルス構築物の一端でZnSe/CdSeを結合するように、ストレプトアビジンコートのZnSで被覆したCdSe(Quantum Dot社)と相互作用した。金は、pVIIIに沿ってAuCl2水溶液から30分から2時間、室温で核形成され、金属を形成するために、過剰の還元剤(水素化ホウ素ナトリウム)を付加した。反応混合液を、過剰の塩および他の副産物を除去するために透析した。
【0081】
図12-13において、pillファージディスプレイが金基板に対してスクリーニングされた。 配列はLKAHLPPSRLPSであった。ファージミドベクターを、ウイルスのpIXタンパク質に表示されるように、同一の金結合配列を操作するために用いた。ウイルスは電極を架橋した。電極は国立ナノファブリケーションユーザーネットワーク(NNUN)で加工され、MITの材料科学工学センター(CMSE)でバックエッチングされ、研磨された。
【0082】
図14において、pIIIファージディスプレイスクリーニングで見出された同一の金配列は、ウイルスのpVIIIタンパク質上に発現するようにファージミドベクターを用いて、さらに操作された。像は金粒子の核形成前の金電極に結合しているウイルスを示す。
【0083】
以下の参考文献は、その全体が参照して本明細書に取り込まれ、発明の実施に際して用いることができる。これらを従来技術として認めるものではない。
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The mature protein sequence of expressedHis6-pIX wasAHHHHHHGQGGGVDMSVLVYSFASFVLGWCLRSGITYFTRLMETSS (SEQ. ID NO.l) after cleavage of the pelB leader sequence in E. coli, as confirmed by DNA sequencing.
(26) Streptavidin (1.5 mglmL) dissolved in 1 mL 0.1 M MES [2- (N-morpholino) ethane sulfonic acid] and 0.5M NaCI (pH 6. 0), was activated by adding0.O1M EDC [1-Ethyl-3- (3-Dimethylaminopropyl) carbodiimidie Hydrochloride] and0.01M Sulfo-NHS (N-Hydroxysulfosuccinimide). After 15 minutes at room temperature, EDC was quenched with 2 uL of 2-mercaptoethanol. The buffer was exchanged to sodium phosphate buffer (0.3 mL,0.1M, pH 7.5) using a 10kDa-cutoff spin column (Microcon). NTA ligand was added and after 3hrs at room temperature, the buffer was exchanged to Tris Buffered Saline (pH 8.0). The conjugated NTA-streptavidin was incubated for5hr in NiS04 (5 mM in 0.5 mL TBS), spin purified again, and dissolved in distilled water.
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【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】(a)操作M13ウイルスの略図。His6ペプチドは赤で示したpIX融合を表示し、抗ストレプトアビジンペプチドは青で示したpIII融合を表示する。(b)四つのニッケル-ニトリロ三酢酸(Ni-NTA)と結合した、青で示した四量体ストレプトアビジン。
【図2】マイカ表面上でもAFMによるM13ウイルスに基づくリング構造。
【図3】(a)2%酢酸ウラニルで染色した個々のウイルスに基づくリング構造のTEM像。矢印はリンカーであると信じられているより暗い領域を示す。(b)ウイルスが抗体結合金ナノ粒子で標識されたウイルスに基づくリング構造のTEM像。
【図4】異なる化学量論的割合でリンカー分子と混合した、操作ファージのAFM像。ウイルス:リンカーが10:1の場合での、(a)放射状に凝集したウイルス、および(b)直鎖状に結合したウイルスを観察した。
【図5】1:1でリンカー分子と混合した操作ファージのAFM像。(a)ウイルスに基づくリング構造を観察した。(b)しかし、同懸濁液に50 mMイミダゾールを添加した後には、直鎖状ウイルスのみを観察した。(c)直鎖状ウイルスはまた、懸濁液への5 mMビオチンの添加で観察された。
【図6】無機物質の直接の核形成および/またはウイルスの複雑なヘテロ機能配置へのさらなるアセンブリを行うタンパク質を示す詳細な図。(a)緑で示した領域pIXおよびpVII、オレンジで示した領域pVIII、および青で示したpIII領域を有するM13ウイルス。(b)ウイルス上に局在する球形は、一つのウイルス構造に処理された複数物質のポテンシャルを示し、その長さと形状は操作されるゲノムサイズに依存して、特注にしたがって変更することができる。
【図7】ゼロ次元量子ドット(QD)を有する一次元ウイルス、一次元ナノワイヤー/ナノチューブ、二次元平板状デバイスおよび三次元成分を用いた各種自己アセンブリ構造の模式図。
【図8】A7-pVIIIおよびJ140-pVIII融合タンパク質の確率論的な混合物を発現するウイルスからCdS/ZnSナノ結晶合成を用いて、-25℃で調製したZnS-CdSハイブリッドナノワイヤーの像と特性解析。(a)ウイルスのCdSおよびZnSハイブリッド層構造のHAADF STEM像。(差し込み図)ウルツ鉱CdSおよびZnS相の共存を示す層構造のEDパターン。(b)より高倍率での層構造のHAADF STEM像。(差し込み図)ウイルスおよびナノ結晶からなる層構造を示す漫画。(c-f)層構造のHAADF STEM像(c)および要素S(d)、Zn(e)、およびCd(f)の相当するEDSマッピング。
【図9】ファージのpVIII上にAu特異的結合タンパク質を、pIII上にCdSe特異的結合タンパク質を有する複合ナノワイヤーのAFM像および模式図。ファージ間の連結はCdSeナノ結晶である。結果は、Au-CdSe-Auナノワイヤーである。
【図10】ファージCdSe量子ドットファージ構築物。AuおよびCdSeから作製された複合ナノワイヤーのAFM像。Au特異的結合タンパク質はpVIII上にあり、CdSe特異的結合タンパク質はpIII上にある。
【図11】ナノスケールデバイス製造に用いるためのウイルス鋳型の使用を示す模式図。
【図12】p3およびp9タンパク質に操作された金結合配列を有するファージ像。像はファージが二つの金電極を橋渡しすることを示す。
【図13】p3およびp9タンパク質に操作された金結合配列を有するファージ像。像はファージが二つの金電極を橋渡しすることを示す。
【図14】多機能ウイルススパニング金電極像。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のコンジュゲート(conjugate)部分と第一の選択的結合をできる、または第一のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位をウイルスが含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合をできる、または第二のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位をまたウイルスが含有するようにウイルスを遺伝子操作する、
ことを含有する、選択的結合または核形成のための複数の認識部位を有するウイルスを調製する方法。
【請求項2】
第三のコンジュゲート部分と第三の選択的結合をできる、または第三のコンジュゲート部分の核形成をできる第一と第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位をまたウイルスが含有するようにウイルスを遺伝子操作する工程をさらに含有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項1記載の方法。
【請求項7】
第一の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項11】
第三の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項2記載の方法。
【請求項12】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項2記載の方法。
【請求項13】
第一および第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項14】
第一、第二および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項2記載の方法。
【請求項15】
第一の認識部位が無機物質を含有するコンジュゲート部分に結合する、またはコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項16】
第一の認識部位が有機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項17】
第一の認識部位が半導体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項18】
第一の認識部位が金属部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項19】
第一の認識部位が磁性体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項20】
第一の認識部位がポリマー部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項21】
第一の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項22】
第一の認識部位が生体分子部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項23】
第一の認識部位がウイルス部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項24】
第二の認識部位が無機物質を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項25】
第二の認識部位が有機物質を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項26】
第二の認識部位が半導体部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項27】
第二の認識部位が金属部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項28】
第二の認識部位が磁性体部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項29】
第二の認識部位がポリマー部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項30】
第二の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項31】
第二の認識部位が生体分子部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項32】
第二の認識部位がウイルス部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項33】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項34】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項35】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項36】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項37】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項38】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項39】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項40】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項41】
第三の認識部位がウイルス部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項42】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約5nmである、請求項1記載の方法。
【請求項43】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約25nmである、請求項1記載の方法。
【請求項44】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項1記載の方法。
【請求項45】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項1記載の方法。
【請求項46】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項1記載の方法。
【請求項47】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項1記載の方法。
【請求項48】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項1記載の方法。
【請求項49】
第三の認識部位でナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項50】
第三の認識部位で無機ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項51】
第三の認識部位で金属ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項52】
第三の認識部位で磁性ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項53】
第三の認識部位で半導体ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項54】
第一と第二の認識部位が同一の第一および第二のコンジュゲート部分に選択的に結合する、または核形成するように遺伝子操作されている、請求項1記載の方法。
【請求項55】
第一と第二の認識部位が異なる第一および第二のコンジュゲート部分に選択的に結合する、または核形成するように遺伝子操作されている、請求項1記載の方法。
【請求項56】
第一および第二の選択的結合が特異的結合である、請求項1記載の方法。
【請求項57】
第三の選択的結合が特異的結合である、請求項1記載の方法。
【請求項58】
第四のコンジュゲート部分に選択的に結合させる、または第四のコンジュゲート部分の核形成をするための、第一、第二および第三の認識部位とは異なる位置にある第四の認識部位を有するように、ウイルスを遺伝子操作する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項59】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有し、第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項60】
ウイルスが繊維状バクテリオファージウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項61】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項60記載の方法。
【請求項62】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項60記載の方法。
【請求項63】
第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項62記載の方法。
【請求項64】
第一と第二の認識部位が異なる第一および第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するように遺伝子操作されている、請求項63記載の方法。
【請求項65】
第一のコンジュゲート部分と第一の選択的結合をできる、または第一のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位を含有し、第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合をできる、または第二のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位をまた含有するウイルスを準備し、および
前記ウイルスを第一および第二のコンジュゲート部分に結合するか、または、前記ウイルスを第一および第二のコンジュゲート部分とともに核形成して、結合ウイルス性材料を形成する、
ことを含有する、結合ウイルス性材料を調製する方法。
【請求項66】
第三のコンジュゲート部分と第三の選択的結合をできる、または第三のコンジュゲート部分の核形成をできる第一と第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位をウイルスが有する、請求項65記載の方法。
【請求項67】
ウイルスを第三のコンジュゲート部分と結合、またはウイルスを第三のコンジュゲート部分とともに核形成させる工程をさらに含有する、請求項66記載の方法。
【請求項68】
ウイルスが遺伝子操作されたウイルスである、請求項65記載の方法。
【請求項69】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項65記載の方法。
【請求項70】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項65記載の方法。
【請求項71】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位と第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項65記載の方法。
【請求項72】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項65記載の方法。
【請求項73】
第一の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項74】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項75】
第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項76】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項77】
第三の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項66記載の方法。
【請求項78】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項66記載の方法。
【請求項79】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項80】
第一、第二および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項66記載の方法。
【請求項81】
第一のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項82】
第一のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項83】
第一のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項84】
第一のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項85】
第一のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項86】
第一のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項87】
第一のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項88】
第一のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項89】
第二のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項90】
第二のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項91】
第二のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項92】
第二のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項93】
第二のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項94】
第二のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項95】
第二のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項96】
第二のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項97】
第三のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項98】
第三のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項99】
第三のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項100】
第三のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項101】
第三のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項102】
第三のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項103】
第三のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項104】
第三のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項105】
第一のコンジュゲート部分が第一の認識部位への材料の特異的な結合のための中間体リンカーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項106】
第二のコンジュゲート部分が第二の認識部位への材料の特異的な結合のための中間体リンカーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項107】
第三のコンジュゲート部分が第三の認識部位への材料の特異的な結合のための中間体リンカーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項108】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項65記載の方法。
【請求項109】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項65記載の方法。
【請求項110】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項65記載の方法。
【請求項111】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項65記載の方法。
【請求項112】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項65記載の方法。
【請求項113】
第一と第二の認識部位が同一の第一と第二のコンジュゲート部分への選択的結合または選択的認識のために遺伝子操作されている、請求項65記載の方法。
【請求項114】
第一と第二の選択的結合が特異的結合である、請求項65記載の方法。
【請求項115】
第三の選択的結合が特異的結合である、請求項65記載の方法。
【請求項116】
ウイルスが第四のコンジュゲート部位に第四の選択的結合をする、または核形成するための、第一、第二、および第三の認識部位とは異なる位置にある第四の認識部位を有する、請求項65記載の方法。
【請求項117】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項118】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項119】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項118記載の方法。
【請求項120】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項118記載の方法。
【請求項121】
第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項118記載の方法。
【請求項122】
第一と第二の認識部位が異なる第一および第二のコンジュゲート部分への特異的結合のために遺伝子操作されている、請求項121記載の方法。
【請求項123】
ウイルスが第一のコンジュゲート部分に第一の選択的結合をできる第一の認識部位を含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
ウイルスがまた第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
任意に、ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の選択的結合をできる第一または第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位を含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
コンジュゲート部分を核形成し、その結果、核形成材料が第一、第二、または第三の認識部位で配列する、
ことを含有する、コンジュゲート材料の選択的結合と核形成のための複数の認識部位を有するウイルスを調製する方法。
【請求項124】
第一のコンジュゲート部分に第一の選択的結合をできる第一の認識部位を含有し、また第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有し、任意で第三のコンジュゲート部分に第三の選択的結合をできる第三の認識部位を含有するウイルスを準備し、
ウイルス存在下で材料を核形成し、その結果、核形成材料が第一、第二、または第三の認識部位で配列する、
ことを含有する、コンジュゲートウイルス材料を調製する方法。
【請求項125】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をできる第一の認識部位を有する第一のウイルスを準備し、
第一のコンジュゲート部分を有する第二のウイルスを準備し、
第一と第二のウイルスを第一の認識部位と第一のコンジュゲート部分を介して特異的に結合する、
工程を含有する、ウイルスをアセンブルする方法。
【請求項126】
第一のウイルスが第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をできる第二の認識部位を有する、請求項125記載の方法。
【請求項127】
第二のウイルスがまた第二のコンジュゲート部分を有する、請求項125記載の方法。
【請求項128】
複数のウイルス粒子上にある一つまたはそれ以上の認識部位と該ウイルス粒子上にある一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分を介して、該ウイルス粒子を互いに特異的に結合する工程を含有する、ウイルスアレイをアセンブルする方法。
【請求項129】
第一のコンジュゲート部分に特異的に結合するための第一の認識部位および該第一のコンジュゲート部分を有するウイルス粒子を準備し、
前記認識部位と前記第一のコンジュゲート部分を介して、前記ウイルス粒子をそれ自身に特異的に結合する、
工程を含有する、ウイルスリングをアセンブルする方法。
【請求項130】
ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分を有する粒子を準備し、
ウイルス上の第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分をもつ粒子を機能化し、ウイルスリンカー部分を形成する、
工程を含有する、微粒子ウイルスリンカー部分を作製する方法。
【請求項131】
機能化が共有結合による機能化である、請求項130記載の方法。
【請求項132】
ウイルスリンカー部分をウイルスへ結合する工程をさらに含有する、請求項130記載の方法。
【請求項133】
粒子がナノ粒子である、請求項130記載の方法。
【請求項134】
粒子がタンパク質である、請求項130記載の方法。
【請求項135】
粒子が複数の第一のコンジュゲート部分を有するタンパク質である、請求項130記載の方法。
【請求項136】
粒子が複数のサブユニットをもつタンパク質である、請求項130記載の方法。
【請求項137】
サブユニットのそれぞれが第一のコンジュゲート部分を有する、請求項130記載の方法。
【請求項138】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し、
第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し、
ウイルス粒子とウイルスリンカー部分を反応させ、特異的結合をウイルス粒子とリンカー部分の間に生じさせる、
ことを含有する、ウイルス粒子をリンカー部分と結合する方法。
【請求項139】
リンカー部分が反応工程において一つのウイルス粒子だけと結合する、請求項138記載の方法。
【請求項140】
反応工程によりウイルス粒子とウイルスリンカー部分を含有するリングが形成される、請求項138記載の方法。
【請求項141】
リンカー部分が反応工程において複数のウイルス粒子と結合する、請求項138記載の方法。
【請求項142】
リンカー部分が反応工程において複数のウイルス粒子と結合し、放射状に凝集したウイルス粒子を形成する、請求項138記載の方法。
【請求項143】
リンカー部分が反応工程において複数のウイルス粒子と結合し、直線状に結合したウイルス粒子を形成する、請求項138記載の方法。
【請求項144】
ウイルス粒子とウイルスリンカー部分の間の特異的結合を無効にする工程をさらに含有する、請求項138記載の方法。
【請求項145】
ウイルスリンカー部分とウイルス粒子の相対量を変化させることにより特異的結合から得られる構造を変化することをさらに含有する、請求項138記載の方法。
【請求項146】
ウイルス粒子が繊維状ウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項147】
ウイルス粒子がバクテリオファージウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項148】
ウイルス粒子が繊維状バクテリオファージウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項149】
ウイルス粒子が第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第三の認識部位を有する、請求項138記載の方法。
【請求項150】
ウイルス粒子が第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第三の認識部位を有し、ウイルス粒子が繊維状ウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項151】
第一と第二の認識部位が繊維状ウイルス粒子の反対側の端にある、請求項138記載の方法。
【請求項152】
第一の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項138記載の方法。
【請求項153】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項138記載の方法。
【請求項154】
第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項138記載の方法。
【請求項155】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項138記載の方法。
【請求項156】
第三の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項139記載の方法。
【請求項157】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項139記載の方法。
【請求項158】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項138記載の方法。
【請求項159】
第一、第二、および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項139記載の方法。
【請求項160】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項161】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項162】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項163】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項164】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項165】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項166】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項167】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項168】
第三の認識部位が薬剤または酵素を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項169】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項138記載の方法。
【請求項170】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項138記載の方法。
【請求項171】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項138記載の方法。
【請求項172】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項138記載の方法。
【請求項173】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項138記載の方法。
【請求項174】
ウイルス粒子が繊維状ウイルスの粒子で、第一と第二の認識部位が繊維状ウイルス粒子の反対側の端にある、請求項138記載の方法。
【請求項175】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項174記載の方法。
【請求項176】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項174記載の方法。
【請求項177】
ウイルス粒子がバクテリオファージの粒子である、請求項176記載の方法。
【請求項178】
ウイルス粒子が少なくとも25の縦横比を有する、請求項138記載の方法。
【請求項179】
ウイルス粒子が少なくとも100の縦横比を有する、請求項138記載の方法。
【請求項180】
それぞれ第一および第二のコンジュゲート部分への第一および第二の特異的結合のための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、
前記粒子に特異的に結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し、
特異的に前記粒子を結合することにより、前記粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマーを形成する、
工程を含有する、特異的結合を介した粒子のオリゴマー化またはポリマー化の方法。
【請求項181】
オリゴマーが形成される、請求項180記載の方法。
【請求項182】
ポリマーが形成される、請求項180記載の方法。
【請求項183】
オリゴマーまたはポリマーが少なくとも二つの粒子を含有する、請求項180記載の方法。
【請求項184】
オリゴマーまたはポリマーが少なくとも三つの粒子を含有する、請求項180記載の方法。
【請求項185】
オリゴマーまたはポリマーが少なくとも四つの粒子を含有する、請求項180記載の方法。
【請求項186】
粒子がウイルス粒子である、請求項180記載の方法。
【請求項187】
粒子が繊維状ウイルスの粒子である、請求項180記載の方法。
【請求項188】
粒子が繊維状バクテリオファージウイルスの粒子である、請求項180記載の方法。
【請求項189】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質である、請求項180記載の方法。
【請求項190】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーである、請求項180記載の方法。
【請求項191】
第一のコンジュゲート部分と第一の選択的結合をできる第一の認識部位および第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有する少なくとも一つのウイルス
を含有する、選択的結合のための複数の認識部位を有するウイルス。
【請求項192】
第三のコンジュゲート部分に第三の選択的結合をできる第一および第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位をウイルスがさらに含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項193】
第一および第二の選択的結合が特異的結合である、請求項191記載のウイルス。
【請求項194】
第三の選択的結合が特異的結合である、請求項191記載のウイルス。
【請求項195】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項191記載のウイルス。
【請求項196】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項191記載のウイルス。
【請求項197】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項191記載のウイルス。
【請求項198】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項191記載のウイルス。
【請求項199】
第一の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項200】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項201】
第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項202】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項203】
第三の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項192記載のウイルス。
【請求項204】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項192記載のウイルス。
【請求項205】
第一および第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項206】
第一、第二および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項192記載のウイルス。
【請求項207】
第一の認識部位が無機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項208】
第一の認識部位が無機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項209】
第一の認識部位が有機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項210】
第一の認識部位が有機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項211】
第一の認識部位が半導体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項212】
第一の認識部位が半導体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項213】
第一の認識部位が金属部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項214】
第一の認識部位が金属部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項215】
第一の認識部位が磁性体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項216】
第一の認識部位が磁性体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項217】
第一の認識部位がポリマー部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項218】
第一の認識部位がポリマー部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項219】
第一の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項220】
第一の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項221】
第一の認識部位が生体分子部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項222】
第一の認識部位が生体分子部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項223】
核形成材料が第一または第二または第三の認識部位に配置される、請求項192記載のウイルス。
【請求項224】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項225】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項226】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項227】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項228】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項229】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項230】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項231】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項232】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項233】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項234】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項235】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項236】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項237】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項238】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項239】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項240】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項191記載のウイルス。
【請求項241】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項191記載のウイルス。
【請求項242】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項191記載のウイルス。
【請求項243】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項191記載のウイルス。
【請求項244】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項191記載のウイルス。
【請求項245】
第一と第二の認識部位が同一の第一と第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するように遺伝子操作されている、請求項191記載のウイルス。
【請求項246】
ウイルスが第四のコンジュゲート部分に第四の選択的結合をするための、第一、第二、および第三の認識部位とは異なった位置にある第四の認識部位をさらに含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項247】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項248】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項249】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項248記載のウイルス。
【請求項250】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項248記載のウイルス。
【請求項251】
第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項248記載のウイルス。
【請求項252】
第一と第二の認識部位が異なる第一と第二のコンジュゲート部分に結合するように遺伝子操作されている、請求項251記載のウイルス。
【請求項253】
第一のコンジュゲート部分に第一の選択的結合をするための第一の認識部位を有し、また第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をするための第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するウイルス、および
ウイルスに結合して複合ウイルス材料(composite viral material)を形成する第一および第二のコンジュゲート部分、
を含有する、複合ウイルス材料。
【請求項254】
ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第一および第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位を有する、請求項253記載の材料。
【請求項255】
第三のコンジュゲート部分が第三の認識部位に特異的に結合する、請求項253記載の材料。
【請求項256】
ウイルスが遺伝子操作されているウイルスである、請求項253記載の材料。
【請求項257】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項253記載の材料。
【請求項258】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項253記載の材料。
【請求項259】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位と第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項253記載の材料。
【請求項260】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項253記載の材料。
【請求項261】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がp3部位でウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がp9部位でウイルスの反対の端にあり、第三の認識部位がp8部位で繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項253記載の材料。
【請求項262】
第一の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項263】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項264】
第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項265】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項266】
第三の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項267】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項268】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項269】
第一、第二、および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項270】
第一のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項271】
第一のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項272】
第一のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項273】
第一のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項274】
第一のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項275】
第一のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項276】
第一のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項277】
第一のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項278】
第二のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項279】
第二のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項280】
第二のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項281】
第二のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項282】
第二のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項283】
第二のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項284】
第二のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項285】
第二のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項286】
第三のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項287】
第三のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項288】
第三のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項289】
第三のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項290】
第三のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項291】
第三のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項292】
第三のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項293】
第三のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項294】
第一のコンジュゲート部分が第一の認識部位への材料の特異的結合のための中間体リンカーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項295】
第二のコンジュゲート部分が第二の認識部位への材料の特異的結合のための中間体リンカーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項296】
第三のコンジュゲート部分が第三の認識部位への材料の特異的結合のための中間体リンカーを含有する、請求項254記載の材料。
【請求項297】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項253記載の材料。
【請求項298】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項253記載の材料。
【請求項299】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項253記載の材料。
【請求項300】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項253記載の材料。
【請求項301】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項253記載の材料。
【請求項302】
第一と第二の認識部位が同一の第一と第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するために遺伝子操作されている、請求項253記載の材料。
【請求項303】
ウイルスが第四のコンジュゲート部分に第四の特異的結合をするための、第一、第二、および第三の認識部位とは異なる位置にある第四の認識部位を有する、請求項254記載の材料。
【請求項304】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項305】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項254記載の材料。
【請求項306】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項305記載の材料。
【請求項307】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項305記載の材料。
【請求項308】
第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項307記載の材料。
【請求項309】
第一と第二の認識部位が異なる第一と第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するために遺伝子操作されている、請求項308記載の材料。
【請求項310】
ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分、およびウイルスの第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分を有する粒子、
を含有する、微粒子ウイルス性リンカー部分。
【請求項311】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し、
第一のコンジュゲート部分および第二のコンジュゲート部分を含有するウイルス性のリンカー部分を準備し、
ウイルス粒子とウイルス性リンカー部分を反応させ、特異的結合がウイルス粒子とリンカー部分との間に生じ、結合ウイルス性組成物が形成される、
ことを含有する、ウイルス粒子をリンカー部分と結合する方法により調製した結合ウイルス性組成物。
【請求項312】
それぞれ第一および第二のコンジュゲート部分へ第一および第二の特異的結合をするための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、
前記粒子に特異的に結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し、
前記粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマー組成物を形成するために前記粒子を特異的に結合する、
工程を含有する特異的結合を介して粒子のオリゴマー化またはポリマー化をする方法により調製されたオリゴマーまたはポリマー組成物。
【請求項313】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有する繊維状ウイルス粒子を準備し、
第一のコンジュゲート部分および第二のコンジュゲート部分を含有するウイルス性のリンカー部分を準備し、
繊維状ウイルスとウイルス性リンカー部分を反応させ、特異的結合をそれらの間に生じ、ウイルス性リング構造が形成される、
ことを含有する、ウイルス性リング構造を構築する方法。
【請求項314】
反応工程が実施された結果、第一の認識部位が第一のコンジュゲート部分と結合し、第二の認識部位が第二のコンジュゲート部分と結合し、繊維状ウイルスがリンカー部分とリングを形成する、請求項313記載の方法。
【請求項315】
反応工程が溶液中で、繊維状ウイルスとリンカー部分の濃度が十分に低濃度でリング形成が促進される状態で行われる、請求項313記載の方法。
【請求項316】
反応条件がリンカー部分あたり一つの繊維状ウイルスの反応産物について準備されるように調整される、請求項313記載の方法。
【請求項317】
反応工程における繊維状ウイルスとリンカー部分の相対的濃度がリング形成を生じるように準備される、請求項313記載の方法。
【請求項318】
反応工程が約25nmから約125nmの半径を有するリングをもたらす、請求項313記載の方法。
【請求項319】
繊維状ウイルスが二機能性である、請求項313記載の方法。
【請求項320】
繊維状ウイルスが第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するための第三の認識部位をさらに含有する三機能性である、請求項313記載の方法。
【請求項321】
第一の認識部位と第二の認識部位がペプチド認識部位である、請求項313記載の方法。
【請求項322】
第一の認識部位と第二の認識部位がオリゴペプチド認識部位である、請求項313記載の方法。
【請求項323】
繊維状ウイルスがそれぞれ異なる第一と第二の認識部位を形成するそれぞれの端で融合機能性結合ペプチドを表示するように遺伝子操作されている、請求項313記載の方法。
【請求項324】
繊維状ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第三の認識部位を含有する、請求項313記載の方法。
【請求項325】
認識部分が金属構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項326】
認識部分が磁性体構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項327】
第三の認識部分が半導体構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項328】
第三の認識部分が無機構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項329】
第三の認識部分が有機構造の結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項330】
第三の認識部分が繊維状ウイルスの全長に沿って配置される、請求項324記載の方法。
【請求項331】
第三の認識部分がペプチドである、請求項324記載の方法。
【請求項332】
第三の認識部分がオリゴペプチドである、請求項324記載の方法。
【請求項333】
リングを形成する反応工程が可逆的である、請求項316記載の方法。
【請求項334】
リングが結合造影剤をさらに含有する、請求項316記載の方法。
【請求項335】
リンカー部分がタンパク質を含有する、請求項316記載の方法。
【請求項336】
互いに、またはリンカー部分に特異的に結合する複数のウイルス粒子を含有するウイルス組成物。
【請求項337】
ウイルス粒子がリンカー部分なしに互いに特異的に結合する、請求項336記載のウウイルス組成物。
【請求項338】
ウイルス粒子がウイルス性リンカー部分なしに互いに特異的に結合する、請求項336記載のウイルス組成物。
【請求項339】
ウイルス粒子がリンカー部分を用いて互いに特異的に結合する、請求項310記載のウイルス組成物。
【請求項340】
互いに特異的に結合する複数のウイルス粒子を含有するウイルス組成物。
【請求項341】
ウイルス粒子が繊維状で、それぞれの端で特異的に結合する、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項342】
粒子がリングを形成する、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項343】
粒子が四角を形成する、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項344】
粒子が特異的結合のために末端機能的である、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項345】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合ができる第一の認識部位、第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合ができる第二の認識部位、および第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合ができる第三の認識部位を含有するウイルス、
を含有する特異的結合のための複数の認識部位を有するウイルスであって、該ウイルスが第三のコンジュゲート部分で核形成したナノ結晶をさらに含有するウイルス。
【請求項346】
ナノ結晶が無機ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項347】
ナノ結晶が金属ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項348】
ナノ結晶が半導体ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項349】
ナノ結晶が磁性体ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項350】
ナノ結晶がナノワイヤーを形成するために融合する、請求項345記載のウイルス。
【請求項351】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部分が一方の端にあり、第二の認識部分が反対側の端にあり、第三の認識部分が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項345記載のウイルス。
【請求項352】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合ができる第一の認識部位、第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合ができる第二の認識部位を含有するウイルス、
を含有する特異的結合のための複数の認識部位を有するウイルスであって、第一および第二の認識部位が少なくとも約5nmの距離離れているウイルス。
【請求項353】
第一および第二の認識部位が少なくとも約25nmの距離離れている、請求項352記載のウイルス。
【請求項354】
第一および第二の認識部位が少なくとも約50nmの距離離れている、請求項352記載のウイルス。
【請求項355】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、該ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をできる第三の認識部位を繊維状ウイルスの全長に沿ってさらに含有し、該ウイルスが繊維状ウイルスの全長に沿った第三のコンジュゲート部分で核形成したナノ結晶をさらに含有する、請求項352記載のウイルス。
【請求項356】
基質上に一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分を含有する基質を準備し、
一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分に結合するための複数の認識部位を有するウイルスを準備し、
基質上にウイルスを配置することによりウイルス認識部位が一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分に結合する、
ことを含有する、多機能性ウイルス粒子をパターン化する(patterning)方法。
【請求項357】
ウイルスがワイヤーを形成するためにパターン化される、請求項356記載の方法。
【請求項358】
ウイルスが回路を形成するためにパターン化される、請求項356記載の方法。
【請求項359】
ウイルスがコンジュゲート部分を有するナノ構造と他の構造との結合を作るようにパターン化される、請求項356記載の方法。
【請求項360】
基質がマイクロチップである、請求項356記載の方法。
【請求項361】
結合がウイルスの位置を制御する、請求項356記載の方法。
【請求項362】
結合がウイルスの方向を制御する、請求項356記載の方法。
【請求項363】
ウイルスが基質上のコンジュゲート部分とは異なるコンジュゲート部分に特異的なコンジュゲート部分に対する認識部位を有する、請求項356記載の方法。
【請求項364】
請求項356の方法により調製されるマイクロチップを含有する製品。
【請求項365】
選択的結合のための複数の認識部位を有する少なくとも一つのウイルス構造を含有するFETデバイス。
【請求項366】
択的結合のための複数の認識部位を有する少なくとも一つのウイルス構造を使用して製造される少なくとも一つの成分を含有するFETデバイス。
【請求項367】
ナノワイヤーの配置をするための選択的結合の複数の認識部位を有するウイルスの使用。
【請求項368】
第一または第二の認識部位でナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項369】
第一または第二の認識部位で無機ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項370】
第一または第二の認識部位で金属ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項371】
第一または第二の認識部位で磁性体ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項372】
第一または第二の認識部位で半導体ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項1】
第一のコンジュゲート(conjugate)部分と第一の選択的結合をできる、または第一のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位をウイルスが含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合をできる、または第二のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位をまたウイルスが含有するようにウイルスを遺伝子操作する、
ことを含有する、選択的結合または核形成のための複数の認識部位を有するウイルスを調製する方法。
【請求項2】
第三のコンジュゲート部分と第三の選択的結合をできる、または第三のコンジュゲート部分の核形成をできる第一と第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位をまたウイルスが含有するようにウイルスを遺伝子操作する工程をさらに含有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項1記載の方法。
【請求項7】
第一の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項11】
第三の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項2記載の方法。
【請求項12】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項2記載の方法。
【請求項13】
第一および第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項14】
第一、第二および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項2記載の方法。
【請求項15】
第一の認識部位が無機物質を含有するコンジュゲート部分に結合する、またはコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項16】
第一の認識部位が有機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項17】
第一の認識部位が半導体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項18】
第一の認識部位が金属部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項19】
第一の認識部位が磁性体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項20】
第一の認識部位がポリマー部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項21】
第一の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項22】
第一の認識部位が生体分子部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項23】
第一の認識部位がウイルス部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、または第一のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項24】
第二の認識部位が無機物質を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項25】
第二の認識部位が有機物質を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項26】
第二の認識部位が半導体部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項27】
第二の認識部位が金属部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項28】
第二の認識部位が磁性体部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項29】
第二の認識部位がポリマー部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項30】
第二の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項31】
第二の認識部位が生体分子部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項32】
第二の認識部位がウイルス部分を含有する第二のコンジュゲート部分に結合する、または第二のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項33】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項34】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項35】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項36】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項37】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項38】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項39】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項40】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項41】
第三の認識部位がウイルス部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、または第三のコンジュゲート部分の核を形成する、請求項2記載の方法。
【請求項42】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約5nmである、請求項1記載の方法。
【請求項43】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約25nmである、請求項1記載の方法。
【請求項44】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項1記載の方法。
【請求項45】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項1記載の方法。
【請求項46】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項1記載の方法。
【請求項47】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項1記載の方法。
【請求項48】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項1記載の方法。
【請求項49】
第三の認識部位でナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項50】
第三の認識部位で無機ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項51】
第三の認識部位で金属ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項52】
第三の認識部位で磁性ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項53】
第三の認識部位で半導体ナノ微粒子物質を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項54】
第一と第二の認識部位が同一の第一および第二のコンジュゲート部分に選択的に結合する、または核形成するように遺伝子操作されている、請求項1記載の方法。
【請求項55】
第一と第二の認識部位が異なる第一および第二のコンジュゲート部分に選択的に結合する、または核形成するように遺伝子操作されている、請求項1記載の方法。
【請求項56】
第一および第二の選択的結合が特異的結合である、請求項1記載の方法。
【請求項57】
第三の選択的結合が特異的結合である、請求項1記載の方法。
【請求項58】
第四のコンジュゲート部分に選択的に結合させる、または第四のコンジュゲート部分の核形成をするための、第一、第二および第三の認識部位とは異なる位置にある第四の認識部位を有するように、ウイルスを遺伝子操作する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項59】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有し、第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項60】
ウイルスが繊維状バクテリオファージウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現タンパク質またはペプチドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項61】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項60記載の方法。
【請求項62】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項60記載の方法。
【請求項63】
第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項62記載の方法。
【請求項64】
第一と第二の認識部位が異なる第一および第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するように遺伝子操作されている、請求項63記載の方法。
【請求項65】
第一のコンジュゲート部分と第一の選択的結合をできる、または第一のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位を含有し、第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合をできる、または第二のコンジュゲート部分の核形成をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位をまた含有するウイルスを準備し、および
前記ウイルスを第一および第二のコンジュゲート部分に結合するか、または、前記ウイルスを第一および第二のコンジュゲート部分とともに核形成して、結合ウイルス性材料を形成する、
ことを含有する、結合ウイルス性材料を調製する方法。
【請求項66】
第三のコンジュゲート部分と第三の選択的結合をできる、または第三のコンジュゲート部分の核形成をできる第一と第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位をウイルスが有する、請求項65記載の方法。
【請求項67】
ウイルスを第三のコンジュゲート部分と結合、またはウイルスを第三のコンジュゲート部分とともに核形成させる工程をさらに含有する、請求項66記載の方法。
【請求項68】
ウイルスが遺伝子操作されたウイルスである、請求項65記載の方法。
【請求項69】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項65記載の方法。
【請求項70】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項65記載の方法。
【請求項71】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位と第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項65記載の方法。
【請求項72】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項65記載の方法。
【請求項73】
第一の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項74】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項75】
第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項76】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項77】
第三の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項66記載の方法。
【請求項78】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項66記載の方法。
【請求項79】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項80】
第一、第二および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項66記載の方法。
【請求項81】
第一のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項82】
第一のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項83】
第一のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項84】
第一のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項85】
第一のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項86】
第一のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項87】
第一のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項88】
第一のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項89】
第二のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項90】
第二のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項91】
第二のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項92】
第二のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項93】
第二のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項94】
第二のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項95】
第二のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項96】
第二のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項65記載の方法。
【請求項97】
第三のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項98】
第三のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項99】
第三のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項100】
第三のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項101】
第三のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項102】
第三のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項103】
第三のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項104】
第三のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項66記載の方法。
【請求項105】
第一のコンジュゲート部分が第一の認識部位への材料の特異的な結合のための中間体リンカーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項106】
第二のコンジュゲート部分が第二の認識部位への材料の特異的な結合のための中間体リンカーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項107】
第三のコンジュゲート部分が第三の認識部位への材料の特異的な結合のための中間体リンカーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項108】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項65記載の方法。
【請求項109】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項65記載の方法。
【請求項110】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項65記載の方法。
【請求項111】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項65記載の方法。
【請求項112】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項65記載の方法。
【請求項113】
第一と第二の認識部位が同一の第一と第二のコンジュゲート部分への選択的結合または選択的認識のために遺伝子操作されている、請求項65記載の方法。
【請求項114】
第一と第二の選択的結合が特異的結合である、請求項65記載の方法。
【請求項115】
第三の選択的結合が特異的結合である、請求項65記載の方法。
【請求項116】
ウイルスが第四のコンジュゲート部位に第四の選択的結合をする、または核形成するための、第一、第二、および第三の認識部位とは異なる位置にある第四の認識部位を有する、請求項65記載の方法。
【請求項117】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項118】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項65記載の方法。
【請求項119】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項118記載の方法。
【請求項120】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項118記載の方法。
【請求項121】
第一の認識部位がウイルスの一端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項118記載の方法。
【請求項122】
第一と第二の認識部位が異なる第一および第二のコンジュゲート部分への特異的結合のために遺伝子操作されている、請求項121記載の方法。
【請求項123】
ウイルスが第一のコンジュゲート部分に第一の選択的結合をできる第一の認識部位を含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
ウイルスがまた第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
任意に、ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の選択的結合をできる第一または第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位を含有するようにウイルスを遺伝子操作し、
コンジュゲート部分を核形成し、その結果、核形成材料が第一、第二、または第三の認識部位で配列する、
ことを含有する、コンジュゲート材料の選択的結合と核形成のための複数の認識部位を有するウイルスを調製する方法。
【請求項124】
第一のコンジュゲート部分に第一の選択的結合をできる第一の認識部位を含有し、また第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有し、任意で第三のコンジュゲート部分に第三の選択的結合をできる第三の認識部位を含有するウイルスを準備し、
ウイルス存在下で材料を核形成し、その結果、核形成材料が第一、第二、または第三の認識部位で配列する、
ことを含有する、コンジュゲートウイルス材料を調製する方法。
【請求項125】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をできる第一の認識部位を有する第一のウイルスを準備し、
第一のコンジュゲート部分を有する第二のウイルスを準備し、
第一と第二のウイルスを第一の認識部位と第一のコンジュゲート部分を介して特異的に結合する、
工程を含有する、ウイルスをアセンブルする方法。
【請求項126】
第一のウイルスが第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をできる第二の認識部位を有する、請求項125記載の方法。
【請求項127】
第二のウイルスがまた第二のコンジュゲート部分を有する、請求項125記載の方法。
【請求項128】
複数のウイルス粒子上にある一つまたはそれ以上の認識部位と該ウイルス粒子上にある一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分を介して、該ウイルス粒子を互いに特異的に結合する工程を含有する、ウイルスアレイをアセンブルする方法。
【請求項129】
第一のコンジュゲート部分に特異的に結合するための第一の認識部位および該第一のコンジュゲート部分を有するウイルス粒子を準備し、
前記認識部位と前記第一のコンジュゲート部分を介して、前記ウイルス粒子をそれ自身に特異的に結合する、
工程を含有する、ウイルスリングをアセンブルする方法。
【請求項130】
ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分を有する粒子を準備し、
ウイルス上の第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分をもつ粒子を機能化し、ウイルスリンカー部分を形成する、
工程を含有する、微粒子ウイルスリンカー部分を作製する方法。
【請求項131】
機能化が共有結合による機能化である、請求項130記載の方法。
【請求項132】
ウイルスリンカー部分をウイルスへ結合する工程をさらに含有する、請求項130記載の方法。
【請求項133】
粒子がナノ粒子である、請求項130記載の方法。
【請求項134】
粒子がタンパク質である、請求項130記載の方法。
【請求項135】
粒子が複数の第一のコンジュゲート部分を有するタンパク質である、請求項130記載の方法。
【請求項136】
粒子が複数のサブユニットをもつタンパク質である、請求項130記載の方法。
【請求項137】
サブユニットのそれぞれが第一のコンジュゲート部分を有する、請求項130記載の方法。
【請求項138】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し、
第一のコンジュゲート部分と第二のコンジュゲート部分を含有するウイルスリンカー部分を準備し、
ウイルス粒子とウイルスリンカー部分を反応させ、特異的結合をウイルス粒子とリンカー部分の間に生じさせる、
ことを含有する、ウイルス粒子をリンカー部分と結合する方法。
【請求項139】
リンカー部分が反応工程において一つのウイルス粒子だけと結合する、請求項138記載の方法。
【請求項140】
反応工程によりウイルス粒子とウイルスリンカー部分を含有するリングが形成される、請求項138記載の方法。
【請求項141】
リンカー部分が反応工程において複数のウイルス粒子と結合する、請求項138記載の方法。
【請求項142】
リンカー部分が反応工程において複数のウイルス粒子と結合し、放射状に凝集したウイルス粒子を形成する、請求項138記載の方法。
【請求項143】
リンカー部分が反応工程において複数のウイルス粒子と結合し、直線状に結合したウイルス粒子を形成する、請求項138記載の方法。
【請求項144】
ウイルス粒子とウイルスリンカー部分の間の特異的結合を無効にする工程をさらに含有する、請求項138記載の方法。
【請求項145】
ウイルスリンカー部分とウイルス粒子の相対量を変化させることにより特異的結合から得られる構造を変化することをさらに含有する、請求項138記載の方法。
【請求項146】
ウイルス粒子が繊維状ウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項147】
ウイルス粒子がバクテリオファージウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項148】
ウイルス粒子が繊維状バクテリオファージウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項149】
ウイルス粒子が第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第三の認識部位を有する、請求項138記載の方法。
【請求項150】
ウイルス粒子が第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第三の認識部位を有し、ウイルス粒子が繊維状ウイルスの粒子である、請求項138記載の方法。
【請求項151】
第一と第二の認識部位が繊維状ウイルス粒子の反対側の端にある、請求項138記載の方法。
【請求項152】
第一の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項138記載の方法。
【請求項153】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項138記載の方法。
【請求項154】
第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項138記載の方法。
【請求項155】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項138記載の方法。
【請求項156】
第三の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項139記載の方法。
【請求項157】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項139記載の方法。
【請求項158】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項138記載の方法。
【請求項159】
第一、第二、および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項139記載の方法。
【請求項160】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項161】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項162】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項163】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項164】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項165】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項166】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項167】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項168】
第三の認識部位が薬剤または酵素を含有する第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するためのものである、請求項139記載の方法。
【請求項169】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項138記載の方法。
【請求項170】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項138記載の方法。
【請求項171】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項138記載の方法。
【請求項172】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項138記載の方法。
【請求項173】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項138記載の方法。
【請求項174】
ウイルス粒子が繊維状ウイルスの粒子で、第一と第二の認識部位が繊維状ウイルス粒子の反対側の端にある、請求項138記載の方法。
【請求項175】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項174記載の方法。
【請求項176】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項174記載の方法。
【請求項177】
ウイルス粒子がバクテリオファージの粒子である、請求項176記載の方法。
【請求項178】
ウイルス粒子が少なくとも25の縦横比を有する、請求項138記載の方法。
【請求項179】
ウイルス粒子が少なくとも100の縦横比を有する、請求項138記載の方法。
【請求項180】
それぞれ第一および第二のコンジュゲート部分への第一および第二の特異的結合のための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、
前記粒子に特異的に結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し、
特異的に前記粒子を結合することにより、前記粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマーを形成する、
工程を含有する、特異的結合を介した粒子のオリゴマー化またはポリマー化の方法。
【請求項181】
オリゴマーが形成される、請求項180記載の方法。
【請求項182】
ポリマーが形成される、請求項180記載の方法。
【請求項183】
オリゴマーまたはポリマーが少なくとも二つの粒子を含有する、請求項180記載の方法。
【請求項184】
オリゴマーまたはポリマーが少なくとも三つの粒子を含有する、請求項180記載の方法。
【請求項185】
オリゴマーまたはポリマーが少なくとも四つの粒子を含有する、請求項180記載の方法。
【請求項186】
粒子がウイルス粒子である、請求項180記載の方法。
【請求項187】
粒子が繊維状ウイルスの粒子である、請求項180記載の方法。
【請求項188】
粒子が繊維状バクテリオファージウイルスの粒子である、請求項180記載の方法。
【請求項189】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質である、請求項180記載の方法。
【請求項190】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーである、請求項180記載の方法。
【請求項191】
第一のコンジュゲート部分と第一の選択的結合をできる第一の認識部位および第二のコンジュゲート部分と第二の選択的結合をできる第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を含有する少なくとも一つのウイルス
を含有する、選択的結合のための複数の認識部位を有するウイルス。
【請求項192】
第三のコンジュゲート部分に第三の選択的結合をできる第一および第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位をウイルスがさらに含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項193】
第一および第二の選択的結合が特異的結合である、請求項191記載のウイルス。
【請求項194】
第三の選択的結合が特異的結合である、請求項191記載のウイルス。
【請求項195】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項191記載のウイルス。
【請求項196】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項191記載のウイルス。
【請求項197】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項191記載のウイルス。
【請求項198】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項191記載のウイルス。
【請求項199】
第一の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項200】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項201】
第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項202】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項203】
第三の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項192記載のウイルス。
【請求項204】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項192記載のウイルス。
【請求項205】
第一および第二の認識部位が発現ペプチドまたはタンパク質を含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項206】
第一、第二および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項192記載のウイルス。
【請求項207】
第一の認識部位が無機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項208】
第一の認識部位が無機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項209】
第一の認識部位が有機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項210】
第一の認識部位が有機物質を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項211】
第一の認識部位が半導体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項212】
第一の認識部位が半導体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項213】
第一の認識部位が金属部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項214】
第一の認識部位が金属部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項215】
第一の認識部位が磁性体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項216】
第一の認識部位が磁性体部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項217】
第一の認識部位がポリマー部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項218】
第一の認識部位がポリマー部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項219】
第一の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項220】
第一の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項221】
第一の認識部位が生体分子部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項191記載のウイルス。
【請求項222】
第一の認識部位が生体分子部分を含有する第一のコンジュゲート部分に結合する、請求項191記載のウイルス。
【請求項223】
核形成材料が第一または第二または第三の認識部位に配置される、請求項192記載のウイルス。
【請求項224】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項225】
第三の認識部位が無機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項226】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項227】
第三の認識部位が有機物質を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項228】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項229】
第三の認識部位が半導体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項230】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項231】
第三の認識部位が金属部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項232】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項233】
第三の認識部位が磁性体部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項234】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項235】
第三の認識部位がポリマー部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項236】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項237】
第三の認識部位がガラスまたはセラミック部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項238】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合するためにある、請求項192記載のウイルス。
【請求項239】
第三の認識部位が生体分子部分を含有する第三のコンジュゲート部分に結合する、請求項192記載のウイルス。
【請求項240】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項191記載のウイルス。
【請求項241】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項191記載のウイルス。
【請求項242】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項191記載のウイルス。
【請求項243】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項191記載のウイルス。
【請求項244】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項191記載のウイルス。
【請求項245】
第一と第二の認識部位が同一の第一と第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するように遺伝子操作されている、請求項191記載のウイルス。
【請求項246】
ウイルスが第四のコンジュゲート部分に第四の選択的結合をするための、第一、第二、および第三の認識部位とは異なった位置にある第四の認識部位をさらに含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項247】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項248】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項191記載のウイルス。
【請求項249】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項248記載のウイルス。
【請求項250】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項248記載のウイルス。
【請求項251】
第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項248記載のウイルス。
【請求項252】
第一と第二の認識部位が異なる第一と第二のコンジュゲート部分に結合するように遺伝子操作されている、請求項251記載のウイルス。
【請求項253】
第一のコンジュゲート部分に第一の選択的結合をするための第一の認識部位を有し、また第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をするための第一の認識部位とは異なる位置にある第二の認識部位を有するウイルス、および
ウイルスに結合して複合ウイルス材料(composite viral material)を形成する第一および第二のコンジュゲート部分、
を含有する、複合ウイルス材料。
【請求項254】
ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第一および第二の認識部位とは異なる位置にある第三の認識部位を有する、請求項253記載の材料。
【請求項255】
第三のコンジュゲート部分が第三の認識部位に特異的に結合する、請求項253記載の材料。
【請求項256】
ウイルスが遺伝子操作されているウイルスである、請求項253記載の材料。
【請求項257】
ウイルスが繊維状ウイルスである、請求項253記載の材料。
【請求項258】
ウイルスがバクテリオファージウイルスである、請求項253記載の材料。
【請求項259】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位と第二の認識部位がウイルスの反対側の端にある、請求項253記載の材料。
【請求項260】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にあり、第三の認識部位が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項253記載の材料。
【請求項261】
ウイルスが繊維状ウイルスで、第一の認識部位がp3部位でウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がp9部位でウイルスの反対の端にあり、第三の認識部位がp8部位で繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項253記載の材料。
【請求項262】
第一の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項263】
第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項264】
第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項265】
第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項266】
第三の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項267】
第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項268】
第一と第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項269】
第一、第二、および第三の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項270】
第一のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項271】
第一のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項272】
第一のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項273】
第一のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項274】
第一のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項275】
第一のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項276】
第一のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項277】
第一のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項278】
第二のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項279】
第二のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項280】
第二のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項281】
第二のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項282】
第二のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項283】
第二のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項284】
第二のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項285】
第二のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項253記載の材料。
【請求項286】
第三のコンジュゲート部分が無機物質を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項287】
第三のコンジュゲート部分が有機物質を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項288】
第三のコンジュゲート部分が半導体部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項289】
第三のコンジュゲート部分が金属部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項290】
第三のコンジュゲート部分が磁性体部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項291】
第三のコンジュゲート部分がポリマー部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項292】
第三のコンジュゲート部分がガラスまたはセラミック部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項293】
第三のコンジュゲート部分が生体分子部分を含有する、請求項254記載の材料。
【請求項294】
第一のコンジュゲート部分が第一の認識部位への材料の特異的結合のための中間体リンカーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項295】
第二のコンジュゲート部分が第二の認識部位への材料の特異的結合のための中間体リンカーを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項296】
第三のコンジュゲート部分が第三の認識部位への材料の特異的結合のための中間体リンカーを含有する、請求項254記載の材料。
【請求項297】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約50nmである、請求項253記載の材料。
【請求項298】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約100nmである、請求項253記載の材料。
【請求項299】
第一と第二の認識部位の距離が少なくとも約500nmである、請求項253記載の材料。
【請求項300】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項253記載の材料。
【請求項301】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項253記載の材料。
【請求項302】
第一と第二の認識部位が同一の第一と第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するために遺伝子操作されている、請求項253記載の材料。
【請求項303】
ウイルスが第四のコンジュゲート部分に第四の特異的結合をするための、第一、第二、および第三の認識部位とは異なる位置にある第四の認識部位を有する、請求項254記載の材料。
【請求項304】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドを含有する、請求項253記載の材料。
【請求項305】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有し、第二の認識部位が発現ペプチドオリゴマーを含有する、請求項254記載の材料。
【請求項306】
第一と第二の認識部位の距離が約5nmから約5ミクロンである、請求項305記載の材料。
【請求項307】
第一と第二の認識部位の距離が約50nmから約1ミクロンである、請求項305記載の材料。
【請求項308】
第一の認識部位がウイルスの一方の端にあり、第二の認識部位がウイルスの反対の端にある、請求項307記載の材料。
【請求項309】
第一と第二の認識部位が異なる第一と第二のコンジュゲート部分に特異的に結合するために遺伝子操作されている、請求項308記載の材料。
【請求項310】
ウイルスの第一の認識部位に第一の特異的結合をするための第一のコンジュゲート部分、およびウイルスの第二の認識部位に第二の特異的結合をするための第二のコンジュゲート部分を有する粒子、
を含有する、微粒子ウイルス性リンカー部分。
【請求項311】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の選択的結合をするための第二の認識部位を有するウイルス粒子を準備し、
第一のコンジュゲート部分および第二のコンジュゲート部分を含有するウイルス性のリンカー部分を準備し、
ウイルス粒子とウイルス性リンカー部分を反応させ、特異的結合がウイルス粒子とリンカー部分との間に生じ、結合ウイルス性組成物が形成される、
ことを含有する、ウイルス粒子をリンカー部分と結合する方法により調製した結合ウイルス性組成物。
【請求項312】
それぞれ第一および第二のコンジュゲート部分へ第一および第二の特異的結合をするための少なくとも第一と第二の認識部位を含有する粒子を準備し、
前記粒子に特異的に結合できる少なくとも二つのコンジュゲート部分を含有するリンカー部分を準備し、
前記粒子とリンカー部分からオリゴマーまたはポリマー組成物を形成するために前記粒子を特異的に結合する、
工程を含有する特異的結合を介して粒子のオリゴマー化またはポリマー化をする方法により調製されたオリゴマーまたはポリマー組成物。
【請求項313】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合をするための第一の認識部位、および第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合をするための第二の認識部位を有する繊維状ウイルス粒子を準備し、
第一のコンジュゲート部分および第二のコンジュゲート部分を含有するウイルス性のリンカー部分を準備し、
繊維状ウイルスとウイルス性リンカー部分を反応させ、特異的結合をそれらの間に生じ、ウイルス性リング構造が形成される、
ことを含有する、ウイルス性リング構造を構築する方法。
【請求項314】
反応工程が実施された結果、第一の認識部位が第一のコンジュゲート部分と結合し、第二の認識部位が第二のコンジュゲート部分と結合し、繊維状ウイルスがリンカー部分とリングを形成する、請求項313記載の方法。
【請求項315】
反応工程が溶液中で、繊維状ウイルスとリンカー部分の濃度が十分に低濃度でリング形成が促進される状態で行われる、請求項313記載の方法。
【請求項316】
反応条件がリンカー部分あたり一つの繊維状ウイルスの反応産物について準備されるように調整される、請求項313記載の方法。
【請求項317】
反応工程における繊維状ウイルスとリンカー部分の相対的濃度がリング形成を生じるように準備される、請求項313記載の方法。
【請求項318】
反応工程が約25nmから約125nmの半径を有するリングをもたらす、請求項313記載の方法。
【請求項319】
繊維状ウイルスが二機能性である、請求項313記載の方法。
【請求項320】
繊維状ウイルスが第三のコンジュゲート部分に特異的に結合するための第三の認識部位をさらに含有する三機能性である、請求項313記載の方法。
【請求項321】
第一の認識部位と第二の認識部位がペプチド認識部位である、請求項313記載の方法。
【請求項322】
第一の認識部位と第二の認識部位がオリゴペプチド認識部位である、請求項313記載の方法。
【請求項323】
繊維状ウイルスがそれぞれ異なる第一と第二の認識部位を形成するそれぞれの端で融合機能性結合ペプチドを表示するように遺伝子操作されている、請求項313記載の方法。
【請求項324】
繊維状ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をするための第三の認識部位を含有する、請求項313記載の方法。
【請求項325】
認識部分が金属構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項326】
認識部分が磁性体構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項327】
第三の認識部分が半導体構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項328】
第三の認識部分が無機構造の特異的結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項329】
第三の認識部分が有機構造の結合を準備する、請求項324記載の方法。
【請求項330】
第三の認識部分が繊維状ウイルスの全長に沿って配置される、請求項324記載の方法。
【請求項331】
第三の認識部分がペプチドである、請求項324記載の方法。
【請求項332】
第三の認識部分がオリゴペプチドである、請求項324記載の方法。
【請求項333】
リングを形成する反応工程が可逆的である、請求項316記載の方法。
【請求項334】
リングが結合造影剤をさらに含有する、請求項316記載の方法。
【請求項335】
リンカー部分がタンパク質を含有する、請求項316記載の方法。
【請求項336】
互いに、またはリンカー部分に特異的に結合する複数のウイルス粒子を含有するウイルス組成物。
【請求項337】
ウイルス粒子がリンカー部分なしに互いに特異的に結合する、請求項336記載のウウイルス組成物。
【請求項338】
ウイルス粒子がウイルス性リンカー部分なしに互いに特異的に結合する、請求項336記載のウイルス組成物。
【請求項339】
ウイルス粒子がリンカー部分を用いて互いに特異的に結合する、請求項310記載のウイルス組成物。
【請求項340】
互いに特異的に結合する複数のウイルス粒子を含有するウイルス組成物。
【請求項341】
ウイルス粒子が繊維状で、それぞれの端で特異的に結合する、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項342】
粒子がリングを形成する、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項343】
粒子が四角を形成する、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項344】
粒子が特異的結合のために末端機能的である、請求項314記載のウイルス組成物。
【請求項345】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合ができる第一の認識部位、第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合ができる第二の認識部位、および第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合ができる第三の認識部位を含有するウイルス、
を含有する特異的結合のための複数の認識部位を有するウイルスであって、該ウイルスが第三のコンジュゲート部分で核形成したナノ結晶をさらに含有するウイルス。
【請求項346】
ナノ結晶が無機ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項347】
ナノ結晶が金属ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項348】
ナノ結晶が半導体ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項349】
ナノ結晶が磁性体ナノ結晶である、請求項345記載のウイルス。
【請求項350】
ナノ結晶がナノワイヤーを形成するために融合する、請求項345記載のウイルス。
【請求項351】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、第一の認識部分が一方の端にあり、第二の認識部分が反対側の端にあり、第三の認識部分が繊維状ウイルスの全長に沿ってある、請求項345記載のウイルス。
【請求項352】
第一のコンジュゲート部分に第一の特異的結合ができる第一の認識部位、第二のコンジュゲート部分に第二の特異的結合ができる第二の認識部位を含有するウイルス、
を含有する特異的結合のための複数の認識部位を有するウイルスであって、第一および第二の認識部位が少なくとも約5nmの距離離れているウイルス。
【請求項353】
第一および第二の認識部位が少なくとも約25nmの距離離れている、請求項352記載のウイルス。
【請求項354】
第一および第二の認識部位が少なくとも約50nmの距離離れている、請求項352記載のウイルス。
【請求項355】
ウイルスが繊維状ウイルスであり、該ウイルスが第三のコンジュゲート部分に第三の特異的結合をできる第三の認識部位を繊維状ウイルスの全長に沿ってさらに含有し、該ウイルスが繊維状ウイルスの全長に沿った第三のコンジュゲート部分で核形成したナノ結晶をさらに含有する、請求項352記載のウイルス。
【請求項356】
基質上に一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分を含有する基質を準備し、
一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分に結合するための複数の認識部位を有するウイルスを準備し、
基質上にウイルスを配置することによりウイルス認識部位が一つまたはそれ以上のコンジュゲート部分に結合する、
ことを含有する、多機能性ウイルス粒子をパターン化する(patterning)方法。
【請求項357】
ウイルスがワイヤーを形成するためにパターン化される、請求項356記載の方法。
【請求項358】
ウイルスが回路を形成するためにパターン化される、請求項356記載の方法。
【請求項359】
ウイルスがコンジュゲート部分を有するナノ構造と他の構造との結合を作るようにパターン化される、請求項356記載の方法。
【請求項360】
基質がマイクロチップである、請求項356記載の方法。
【請求項361】
結合がウイルスの位置を制御する、請求項356記載の方法。
【請求項362】
結合がウイルスの方向を制御する、請求項356記載の方法。
【請求項363】
ウイルスが基質上のコンジュゲート部分とは異なるコンジュゲート部分に特異的なコンジュゲート部分に対する認識部位を有する、請求項356記載の方法。
【請求項364】
請求項356の方法により調製されるマイクロチップを含有する製品。
【請求項365】
選択的結合のための複数の認識部位を有する少なくとも一つのウイルス構造を含有するFETデバイス。
【請求項366】
択的結合のための複数の認識部位を有する少なくとも一つのウイルス構造を使用して製造される少なくとも一つの成分を含有するFETデバイス。
【請求項367】
ナノワイヤーの配置をするための選択的結合の複数の認識部位を有するウイルスの使用。
【請求項368】
第一または第二の認識部位でナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項369】
第一または第二の認識部位で無機ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項370】
第一または第二の認識部位で金属ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項371】
第一または第二の認識部位で磁性体ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【請求項372】
第一または第二の認識部位で半導体ナノ微粒子材料を核形成する工程をさらに含有する、請求項2記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2007−517500(P2007−517500A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535663(P2006−535663)
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/033943
【国際公開番号】WO2005/037856
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【出願人】(591013573)マサチューセッツ・インスティチュート・オブ・テクノロジー (26)
【氏名又は名称原語表記】MASSACHUSETTS INSTITUTE OF TECHNOLOGY
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/033943
【国際公開番号】WO2005/037856
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【出願人】(591013573)マサチューセッツ・インスティチュート・オブ・テクノロジー (26)
【氏名又は名称原語表記】MASSACHUSETTS INSTITUTE OF TECHNOLOGY
【Fターム(参考)】
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