説明

電子カメラ

【課題】静止画像データを取得するためのトリガに応じて異なる処理を実行することで、操作性の向上を図る。
【解決手段】撮像装置18は、撮像面で捉えられた光学像を表す画像データを出力する。シャッタボタン34shは撮像操作を受け付けるためにカメラ筐体に設けられ、通信I/F42はアドホックに接続されたスマートフォンから撮像指示を受け付けるためにディジタルカメラ10に内蔵される。カメラCPU32は、シャッタボタン34shの操作に応答して、或いは通信I/F42によって受信された撮像指示に応答して、静止画像データを取得する。カメラCPU32はまた、シャッタボタン34shの操作に応答して取得された静止画像データを記録媒体38に記録し、通信I/F42によって受信された撮像指示に応答して取得された静止画像データを外部に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子カメラに関し、特に、撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像
を撮像操作ないし撮像指示に応答して撮像装置から取得する、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電子カメラの一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、
単一の撮影カメラ端末は1または2以上の操作・確認端末の各々と無線インタフェースに
よって接続される。撮影カメラ端末はカメラ部から得られたスルー画像データを操作・確
認端末へ送信し、操作・確認端末は撮影カメラ端末から受信したスルー画像データに基づ
く画像を表示部に表示する。操作・確認端末が操作されると、操作情報が操作・確認端末
から撮影カメラ端末に送信される。撮影カメラ端末は、操作・確認端末から受信した操作
情報に従ってカメラ部を制御する。これによって、撮影対象が意図した状態になっている
ことを確認して撮影を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−199460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、撮影カメラ端末における撮像処理が操作・確認端末から撮像操
作情報を受信したときと撮影カメラ端末上で撮像操作が行われたときとで区別されること
はなく、操作性に限界がある。背景技術ではまた、撮影カメラ端末から操作・確認端末に
送信される画像データの性質に応じて送信処理が区別されることもなく、通信処理の効率
化に限界がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、操作性を高めることができる、電子カメラを提
供することである。
この発明の他の目的は、通信処理を効率化できる、電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、撮像面で捉
えられた光学像を表す電子画像を出力する撮像手段(18)、撮像操作を受け付ける操作キー
(34sh)、撮像指示を外部装置(50)から受信する受信手段(42)、操作キーによって受け付け
られた撮像操作および受信手段によって受信された撮像指示のいずれか一方に応答して撮
像手段から電子画像を取得する取得手段(S3, S15)、操作キーによって受け付けられた撮
像操作に応答して取得手段によって取得された電子画像を記録する記録手段(S19)、およ
び受信手段によって受信された撮像指示に応答して取得手段によって取得された電子画像
を外部に転送する転送手段(S97~S99)を備える。
【0007】
好ましくは、受信手段によって受信される撮像指示は転送先情報を含み、転送手段は転
送先情報を参照して転送処理を実行する。
【0008】
好ましくは、外部装置からの接続要求に基づいて外部装置と接続する接続手段(S51~S59
)がさらに備えられ、受信手段は接続手段の処理に関連して撮像指示を受信する。
【0009】
この発明に従う撮像制御プログラムは、撮像面で捉えられた光学像を表す電子画像を出
力する撮像手段(18)、撮像操作を受け付ける操作キー(34sh)、および撮像指示を外部装置
(50)から受信する受信手段(42)を備える電子カメラ(10)のプロセッサ(32)に、操作キーに
よって受け付けられた撮像操作および受信手段によって受信された撮像指示のいずれか一
方に応答して撮像手段から電子画像を取得する取得ステップ(S3, S15)、操作キーによっ
て受け付けられた撮像操作に応答して取得ステップによって取得された電子画像を記録す
る記録ステップ(S19)、および受信手段によって受信された撮像指示に応答して取得ステ
ップによって取得された電子画像を外部に転送する転送ステップ(S97~S99)を実行させる
ための、撮像制御プログラムである。
【0010】
この発明に従う撮像制御方法は、撮像面で捉えられた光学像を表す電子画像を出力する
撮像手段(18)、撮像操作を受け付ける操作キー(34sh)、および撮像指示を外部装置(50)か
ら受信する受信手段(42)を備える電子カメラ(10)によって実行される撮像制御方法であっ
て、操作キーによって受け付けられた撮像操作および受信手段によって受信された撮像指
示のいずれか一方に応答して撮像手段から電子画像を取得する取得ステップ(S3, S15)、
操作キーによって受け付けられた撮像操作に応答して取得ステップによって取得された電
子画像を記録する記録ステップ(S19)、および受信手段によって受信された撮像指示に応
答して取得ステップによって取得された電子画像を外部に転送する転送ステップ(S97~S99
)を備える。
【0011】
この発明に従う電子カメラ(10)は、撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像を繰
り返し出力する撮像手段(18)、撮像手段から繰り返し出力された電子画像を複数の外部装
置(50, 50, …)に一律的に送信する第1送信手段(S83)、複数の外部装置のいずれか1つ
から撮像指示を受け付ける受け付け手段(S3)、受け付け手段の受け付けに応答して撮像手
段から電子画像を取得する取得手段(S15)、および取得手段によって取得された電子画像
を指定外部装置に格別に送信する第2送信手段(S97~S99)を備える。
【0012】
好ましくは、第1送信手段はブロードキャスト方式で送信処理を実行し、第2送信手段
はユニキャスト方式で送信処理を実行する。
【0013】
好ましくは、受け付け手段によって受け付けられる撮像指示は送信先情報を含み、指定
外部装置は送信先情報によって指定された外部装置に相当する。
【0014】
この発明に従う撮像制御プログラムは、撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像
を繰り返し出力する撮像手段(18)を備える電子カメラ(10)のプロセッサ(32)に、撮像手段
から繰り返し出力された電子画像を複数の外部装置(50, 50, …)に一律的に送信する第1
送信ステップ(S83)、複数の外部装置のいずれか1つから撮像指示を受け付ける受け付け
ステップ(S3)、受け付けステップの受け付けに応答して撮像手段から電子画像を取得する
取得ステップ(S15)、および取得ステップによって取得された電子画像を指定外部装置に
格別に送信する第2送信ステップ(S97~S99)を実行させるための、撮像制御プログラムで
ある。
【0015】
この発明に従う撮像制御方法は、撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像を繰り
返し出力する撮像手段(18)を備える電子カメラ(10)によって実行される撮像制御方法であ
って、撮像手段から繰り返し出力された電子画像を複数の外部装置(50, 50, …)に一律的
に送信する第1送信ステップ(S83)、複数の外部装置のいずれか1つから撮像指示を受け
付ける受け付けステップ(S3)、受け付けステップの受け付けに応答して撮像手段から電子
画像を取得する取得ステップ(S15)、および取得ステップによって取得された電子画像を
指定外部装置に格別に送信する第2送信ステップ(S97~S99)を備える。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、操作キーによる撮像操作に応答して取得された電子画像は記録され
る一方、外部装置からの撮像指示に応答して取得された電子画像は外部に転送される。こ
れによって、操作性を高めることができる。
【0017】
この発明によれば、撮像指示に先立って撮像手段から繰り返し出力された電子画像は一
律的に複数の外部装置に送信され、いずれかの外部装置からの撮像指示に応答して撮像手
段から取得された電子画像は指定外部装置に格別に送信される。これによって、通信処理
の効率化が図られる。
【0018】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の
実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この実施例のカメラシステムを形成するディジタルカメラの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】この実施例のカメラシステムを形成するディジタルカメラの構成の他の一例を示すブロック図である。
【図3】この実施例のカメラシステムを形成するスマートフォンの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図1または図2に示すディジタルカメラと図3に示すスマートフォンとの接続態様の一例を示す図解図である。
【図5】図1または図2に示すディジタルカメラに適用されるレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図6】(A)は図3に示すスマートフォンに適用される探索レジスタの構成の一例を示す図解図であり、(B)は図3に示すスマートフォンに適用される接続レジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図7】スマートフォンから発行される撮像指示の構造の一例を示す図解図である。
【図8】単一のディジタルカメラと単一のスマートフォンとの間での通信処理の一部を示す図解図である。
【図9】単一のディジタルカメラと複数のスマートフォンとの間での通信処理の一部を示す図解図である。
【図10】図1または図2に示すカメラCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図11】図1または図2に示すカメラCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図12】図1または図2に示すカメラCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図13】図1または図2に示すカメラCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図14】図1または図2に示すカメラCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図15】図1または図2に示すカメラCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図16】図1または図2に示すカメラCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図17】図3に示すスマートフォンCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図18】図3に示すスマートフォンCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図19】図3に示すスマートフォンCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図20】図3に示すスマートフォンCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図21】図3に示すスマートフォンCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図22】図3に示すスマートフォンCPUの動作のその一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この実施例のカメラシステムは、各々が図1または図2に示すように構成された1また
は2以上のディジタルカメラ10と、各々が図3に示すように構成された1または2以上
のスマートフォン50とによって形成される。ディジタルカメラ10およびスマートフォ
ン50のいずれも、AdHoc方式またはWi−FiDirect方式に従う近距離無線
通信機能を有する。なお、近距離無線通信は、図1または図2に示す通信I/F42およ
び図3に示す通信I/F64によって実行される。
【0021】
ディジタルカメラ10およびスマートフォン50の電源を投入し、スマートフォン50
のカメラ操作機能を立ち上げ、そしてスマートフォン50をディジタルカメラ10に近傍
に移動させると、ディジタルカメラ10で撮影されたシーンを表すライブ画像データが近
距離無線通信によってスマートフォン50に転送される(図4参照)。また、スマートフ
ォン50上でズーム操作を行うと、ズーム指示が近距離無線通信によってディジタルカメ
ラ10に与えられ、これに応答してズーム倍率が変更される。さらに、スマートフォン5
0上で撮像操作を行うと、撮像指示が近距離無線通信によってディジタルカメラ10に与
えられる。撮像指示が与えられた時点のシーンを表す静止画像データは、近距離無線通信
によってディジタルカメラ10からスマートフォン50に転送される。
【0022】
図1に示すディジタルカメラ10は、一般消費者によって携帯されて自宅や旅先で所望
のシーンを撮影することを前提とする。これに対して、図2に示すディジタルカメラ10
は、テーマパークなどの観光地において複数の位置に設置されて定点を観測することを前
提とする。したがって、図1に示すディジタルカメラ10と比較して、図2に示すディジ
タルカメラ10では、キー入力装置34,LCDドライバ28およびLCDモニタ30が
省略される。
【0023】
なお、図2に示すディジタルカメラ10は、非日常的なシーンを撮影するために、ラジ
コンカー,ラジコン飛行機,ロッククライマーのヘルメットまたは動物に装着したり、さ
らには球技用のボールに埋め込んだりしてもよい。図2に示すディジタルカメラ10はま
た、保冷物の管理のために冷蔵庫の中に設置したり、警備エリアを撮影するために警備員
の懐中電灯に装着したりしてもよい。
【0024】
図1または図2を参照して、ディジタルカメラ10は、ドライバ20a,20bおよび
20cによってそれぞれ駆動されるズームレンズ12,フォーカスレンズ14および絞り
機構16を含む。これらの部材を経た光学像は、撮像装置18の撮像面に照射され、光電
変換を施される。これによって、撮像面で捉えられたシーンを表す電荷が生成される。
【0025】
カメラCPU32は、カメラ側撮像制御タスク,カメラ側表示制御タスク,応答処理タ
スク,カメラ側接続制御タスク,およびカメラ側通信制御タスクを含む複数のタスクをマ
ルチタスクOSの上で並列的に実行するプロセッサである。また、これらのタスクに対応
する制御プログラムは、フラッシュメモリ40に記憶される。なお、カメラ側表示制御タ
スクは、図2に示すディジタルカメラ10においては省略される。
【0026】
電源が投入されると、カメラ側撮像制御タスクは、動画取り込み処理を開始するべく、
ドライバ20dに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ20
dは、図示しないSG(Signal Generator)から周期的に発生する垂直同期信号Vsync
に応答して、撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す
。撮像装置18からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0027】
カメラ処理回路22は、撮像装置18から出力された生画像データに色分離,白バラン
ス調整,YUV変換などの処理を施し、これによって生成されたYUV形式の画像データ
をメモリ制御回路24を通してSDRAM26のYUV画像エリア26aに書き込む。
【0028】
図1に示すディジタルカメラ10において、カメラ側表示制御タスクは、動画表示処理
の開始をLCDドライバ28に命令する。LCDドライバ28は、YUV画像エリア26
aに格納された画像データをメモリ制御回路24を通して繰り返し読み出し、読み出され
た画像データに基づいてLCDモニタ30を駆動する。この結果、撮像面で捉えられたシ
ーンを表すライブ画像がモニタ画面に表示される。
【0029】
カメラ処理回路22によって作成された画像データは、カメラCPU32にも与えられ
る。カメラ側撮像制御タスクは、与えられた画像データに簡易AE処理を施して適正EV
値を算出し、算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間をドライバ20cお
よび20dにそれぞれ設定する。この結果、画像データの輝度が適度に調整される。
【0030】
図1に示すキー入力装置34に設けられたズームボタン34zが操作されると、カメラ
側撮像制御タスクは、ズーム処理の実行をドライバ20aに命令する。ズームレンズ12
はドライバ20aによってズームイン方向またはズームアウト方向に移動され、これによ
って画像データの倍率が変化する。
【0031】
図1に示すキー入力装置34に設けられたシャッタボタン34shが操作されると、カ
メラ側表示制御タスクは、動画表示処理の中断をLCDドライバ28に命令する。この結
果、LCDモニタ30の表示がライブ画像から黒画像に更新される。
【0032】
一方、カメラ側撮像制御タスクは、カメラ処理回路22から出力された画像データに厳
格AE処理を施して最適EV値を算出し、算出された最適EV値を定義する絞り量および
露光時間をドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定する。画像データの輝度は、最適
値に調整される。カメラ側撮像制御タスクは続いて、カメラ処理回路22から出力された
画像データの高周波成分を参照したAF処理を実行する。フォーカスレンズ14は、ドラ
イバ20bによって合焦点に配置され、これによって画像データの鮮鋭度が向上する。
【0033】
AF処理が完了すると、カメラ側撮像制御タスクは、静止画取り込み処理を実行すると
ともに、記録処理の実行をメモリI/F36に命令する。AF処理が完了した時点のシー
ンを表す1フレームの画像データは、静止画取り込み処理によってSDRAM26の静止
画像エリア26bに退避される。記録処理の実行を命令されたメモリI/F36は、静止
画像エリア26bに退避された画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み
出された画像データを収めた画像ファイルを記録媒体38に記録する。
【0034】
カメラ側表示制御タスクは、記録処理の完了後に動画表示処理の再開をLCDドライバ
28に命令する。LCDドライバ28はYUV画像エリア26aに格納された画像データ
の読み出しを再開し、この結果、LCDモニタ30の表示がライブ画像に戻される。
【0035】
図3を参照して、スマートフォン50は、移動体通信用のアンテナ52および無線通信
モジュールを含む。送受信データが通話音声データであれば、受話音声はスピーカ56か
ら出力され、送話音声はマイクロフォン58によって取り込まれる。また、送受信データ
が画像データであれば、このデータはスマートフォンCPU60の制御の下で処理される

【0036】
対象画像データは、メモリ制御回路66を通してSDRAM68に書き込まれる。LC
Dドライバ70は、SDRAM68に格納された画像データをメモリ制御回路66を通し
て読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ72を駆動する。この結果
、対応する画像がモニタ画面に表示される。モニタ画面に対するタッチ操作は、タッチセ
ンサ78によって検知される。検知結果はスマートフォンCPU60に与えられ、タッチ
操作の態様に応じて異なる処理がスマートフォン60の制御の下で実行される。
【0037】
スマートフォンCPU60もまた、マルチタスクOSの上で複数のタスクを並列的に実
行するプロセッサである。実行されるタスクとしては、探索処理タスク,フォン側接続制
御タスク,フォン側通信制御タスク,フォン側表示制御タスク,およびフォン側撮像制御
タスクが準備される。また、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメ
モリ62に記憶される。
【0038】
スマートフォン50において、探索処理タスクは、図6(A)に示す探索レジスタRG
STsを初期化する処理と応答要求を発行する処理とを探索周期(=10秒)が到来する
毎に実行する。発行される応答要求には自己のフォンIDが記述され、かつ応答要求は通
信I/F64からブロードキャスト方式で発行される。
【0039】
応答要求がディジタルカメラ10の通信I/F42によって受信されると、応答処理タ
スクは、通信I/F42を通してACKを返送する。返送されるACKには、自己を識別
するカメラIDと要求元のフォンIDとが記述される。ディジタルカメラ10は予め定義
された複数のグループのいずれか1つに属し、所属グループを識別するグループIDがデ
ィジタルカメラ10に割り当てられる。ACKに記述されるカメラIDには、このグルー
プIDが拡張的に付加される。
【0040】
自己のフォンIDが記述されたACKがスマートフォン50の通信I/F64によって
受信されると、探索処理タスクは、受信したACKに記述されたカメラIDを抽出し、抽
出されたカメラIDを探索レジスタRGSTsに登録する。カメラIDに拡張的に付加さ
れたグループIDは、カメラIDに対応して探索レジスタRGSTsに登録される。
【0041】
こうして少なくとも1つのカメラIDが探索レジスタRGSTsに登録されると、フォ
ン側接続制御タスクは、グループメニューの表示をLCDドライバ70に命令する。LC
Dドライバ70は、1または2以上のグループIDを探索レジスタRGSTsから検出し
、検出されたグループIDをグループメニューとしてLCDモニタ72に表示する。
【0042】
表示されたグループIDのいずれか1つを選択するタッチ操作(=グループ選択操作)
がタッチセンサ78によって検知されると、フォン側接続制御タスクは、図6(B)に示
す接続レジスタRGSTcを初期化し、通信I/F64を通して接続要求を発行する。発
行される接続要求には、自己のフォンIDおよび仕様情報が記述され、さらに選択された
グループIDに対応して探索レジスタRGSTsに記述された1または2以上のカメラI
Dが記述される。なお、仕様情報としては、たとえばLCDモニタ72の解像度が想定さ
れる。
【0043】
スマートフォン50から発行された接続要求がディジタルカメラ10の通信I/F42
によって受信されると、カメラ側接続制御タスクは、受信した接続要求に対して認証処理
を実行する。認証処理の結果、要求元のスマートフォン50との接続が承認されると、カ
メラ側接続制御タスクは、自己のカメラIDと要求元のフォンIDとが記述されたACK
を通信I/F42を通して送信する。
【0044】
カメラ側接続制御タスクは続いて、要求元のフォンIDおよび仕様情報を接続要求から
抽出し、抽出したフォンIDおよび仕様情報を図5に示すレジスタRGST1に登録する
。カメラ側接続制御タスクはさらに、レジスタRGST1に登録されたフォンIDの数が
“0”から“1”に更新されたとき、スマートフォン50との接続の確立を他のタスクに
通知する。
【0045】
この通知を受けたカメラ側表示制御タスクは、LCDモニタ30へのライブ画像の表示
を中断する。LCDモニタ30の表示は、スマートフォン50との接続に応答してライブ
画像から黒画像に更新される。
【0046】
カメラ側接続制御タスクはまた、確認周期(=5秒)が到来する毎に、通信I/F42
を通して応答要求を発行する。発行される応答要求には、自己のカメラIDとレジスタR
GST1に登録された1または2以上のフォンIDとが記述される。
【0047】
この応答要求がスマートフォン50の通信I/F64によって受信されると、フォン側
接続制御タスクは、自己のフォンIDと一致するフォンIDおよび接続レジスタRGST
cに登録されたいずれかのカメラIDと一致するカメラIDが応答要求に記述されている
場合に限って、ACKを返送する。返送されるACKには、自己のフォンIDと要求元の
カメラIDとが記述される。
【0048】
ディジタルカメラ10において、カメラ側接続制御タスクは、こうして返送されたAC
Kの受信状況を参照して、接続を維持できなくなったスマートフォン50を特定する。特
定されたスマートフォン50のフォンIDおよび仕様情報は、レジスタRGST1から削
除される。
【0049】
削除の結果、レジスタRGST1に登録されたフォンIDの数が“1”から“0”に更
新されると、カメラ側接続制御タスクは、スマートフォン50との接続の解除を他のタス
クに通知する。この通知を受けたカメラ側表示制御タスクは、LCDモニタ30へのライ
ブ画像の表示を再開する。LCDモニタ30の表示は、スマートフォン50との接続の解
除に応答して黒画像からライブ画像に更新される。
【0050】
ディジタルカメラ10で捉えられたシーンを表すライブ画像は、接続先のスマートフォ
ン50のLCDモニタ72に表示される(詳細は後述)。表示されたライブ画像を指定し
た非接続操作が行われると、フォン側接続制御タスクは、指定されたライブ画像の送信元
を識別するカメラIDと自己のフォンIDとが記述された非接続要求を通信I/F64を
通して送信する。指定されたライブ画像の送信元を識別するカメラIDはその後、接続レ
ジスタRGSTcから削除される。
【0051】
スマートフォン50から発行された非接続要求がディジタルカメラ10の通信I/F4
2によって受信されると、カメラ側接続制御タスクは、要求元のフォンIDおよび仕様情
報をレジスタRGST1から削除する。レジスタRGST1に登録されたフォンIDの数
が“1”から“0”に更新されると、上述のようにLCDモニタ30へのライブ画像の表
示が再開される。
【0052】
少なくとも1つのフォンIDがレジスタRGST1に登録されると、カメラ側通信制御
タスクは、動画転送処理の開始を通信I/F42に命令する。カメラ側通信制御タスクは
また、レジスタRGST1に登録された1または2以上の仕様の中から最低品質を表す仕
様を選択し、選択された仕様に適合する転送画質を通信I/F42に設定する。なお、通
信I/F42に設定された転送品質は、登録されたカメラIDの数が“1”以上の範囲で
レジスタRGST1の記述が更新される毎に更新される。
【0053】
通信I/F42は、YUV画像エリア26aに格納された画像データをメモリ制御回路
24を通して周期的に読み出し、読み出された画像データの品質を上述の要領で設定され
た転送画質を参照して調整し、そして調整された品質を有する画像データをライブ画像デ
ータとしてスマートフォン50に転送する。なお、転送方式としてはブロードキャスト方
式が採用される。また、転送されるライブ画像データには、レジスタRGST1に登録さ
れた1または2以上のカメラIDが埋め込まれる。レジスタRGST1の記述が更新され
ると、ライブ画像データに埋め込まれるカメラIDもまた更新される。
【0054】
したがって、単一のディジタルカメラ10と単一のスマートフォン50とが互いに接続
されたとき、ライブ画像データは図8に示す要領でディジタルカメラ10からスマートフ
ォン50に転送される。また、単一のディジタルカメラ10と複数のスマートフォン50
,50,…の各々とが互いに接続されたとき、ライブ画像データは図9に示す要領でディ
ジタルカメラ10からスマートフォン50に転送される。
【0055】
少なくとも1つのカメラIDが接続レジスタRGSTcに登録されると、フォン側通信
制御タスクは、接続レジスタRGSTcに記述されたカメラIDと一致するカメラIDが
埋め込まれたライブ画像データの受信を開始するべく、対応する命令を通信I/F64に
与える。フォン側通信制御タスクはまた、通信I/F64によって受信されたライブ画像
データの受信強度(厳密にはライブ画像データに相当する電波の強度)を送信元毎(=カ
メラID毎)に測定し、受信されたライブ画像データの配置を送信元毎(=カメラID毎
)に決定する。決定された配置によれば、ライブ画像データは測定された受信強度が大き
い順に並ぶ。
【0056】
通信I/F64によって受信されたライブ画像データは、メモリ制御回路66に与えら
れる。メモリ制御回路66は、与えられたライブ画像データを上述の要領で決定された配
置を参照してSDRAM68に書き込む。
【0057】
フォン側通信制御タスクはまた、確認周期(=3秒)が到来する毎に、受信強度が基準
以下のライブ画像データ(=受信不能なライブ画像データ)の送信元を検出する。検出さ
れた送信元を識別するカメラIDは、接続レジスタRGSTcから削除される。通信I/
F64によるライブ画像データの受信態様は、削除処理の後の接続レジスタRGSTsの
記述を反映する。また、ライブ画像データの受信は、接続レジスタRGSTcに登録され
たカメラIDの数が“1”から“0”に更新された時点で停止される。
【0058】
フォン側通信制御タスクによってライブ画像データの受信が開始されると、フォン側表
示制御タスクは、ライブ画像の表示の開始をLCDドライバ70に命令する。LCDドラ
イバ70は、SDRAM68に格納されたライブ画像データをメモリ制御回路66を通し
て読み出し、読み出されたライブ画像データに基づいてLCDモニタ72を駆動する。こ
の結果、1または2以上のライブ画像が受信強度に従う順序でモニタ画面に表示される。
【0059】
LCDモニタ72に表示されたいずれかのライブ画像を選択する操作(=画像選択操作
)が行われると、フォン側表示制御タスクは、選択されたライブ画像の拡大表示をLCD
ドライバ70に命令する。LCDドライバ70は命令に従う処理を実行し、この結果、選
択されたライブ画像が拡大される。拡大表示状態で選択解除操作が行われると、フォン側
表示制御タスクは、拡大表示の終了をLCDドライバ70に命令する。LCDドライバ7
0は命令に従う処理を実行し、この結果、拡大されたライブ画像のサイズが元のサイズに
戻される。
【0060】
フォン側表示制御タスクによってライブ画像の表示が開始されると、フォン側撮像制御
タスクは、ズーム操作および撮像操作の受け付けを開始する。ここで、ズーム操作は所望
のライブ画像のピンチインまたはピンチアウトする操作に相当し、撮像操作は所望のライ
ブ画像を2回連続してタッチする操作に相当する。
【0061】
LCDモニタ72に表示された所望のライブ画像に対するズーム操作が行われると、フ
ォン側撮像制御タスクは、通信I/F64を通してズーム指示を発行する。発行されるズ
ーム指示には、ピンチイン操作またはピンチアウト操作に従うズーム倍率情報と所望のラ
イブ画像の送信元のカメラIDと自己のフォンIDとが記述される。
【0062】
スマートフォン50から発行されたズーム指示が通信I/F42によって受信されると
、カメラ側撮像制御タスクは、ズーム指示に記述されたカメラIDが自己のカメラIDと
一致しかつズーム指示に記述されたフォンIDがレジスタRGST1に登録されたいずれ
かのフォンIDと一致することを条件として、ズーム処理を実行する。ズームレンズ12
は、ドライバ20aによってズームイン方向またはズームアウト方向に移動する。この結
果、スマートフォン50のLCDモニタ72に表示された所望のライブ画像の倍率が変化
する。
【0063】
LCDモニタ72に表示された所望のライブ画像に対する撮像操作が行われると、フォ
ン側撮像制御タスクは、通信I/F64を通して撮像指示を発行する。発行される撮像指
示には、所望のライブ画像の送信元のカメラIDと自己のフォンIDとが記述される(図
7参照)。また、撮像指示は、図8または図9に示す要領でディジタルカメラ10に送信
される。フォン側撮像制御タスクはまた、撮像指示の発行の後に、所望のライブ画像の表
示の中断をLCDドライバ70に命令する。この結果、所望のライブ画像が黒画像に更新
される。
【0064】
表示画像をライブ画像から黒画像に更新することで、スマートフォン50のユーザは撮
像指示が発行されたことを視覚的に認識することができる。また、ディジタルカメラ10
から取得された静止画像をプレビューのためにLCDモニタ70に表示するようにした場
合、黒画像の表示を省略すると、LCDモニタ70の表示はライブ画像から静止画像に更
新され、これによってスマートフォン50のユーザが混乱するおそれがある。黒画像の表
示は、静止画像をプレビュー表示する場合にスマートフォン50のユーザの混乱を回避さ
せるという利点ももたらす。
【0065】
スマートフォン50から発行された撮像指示が通信I/F42によって受信されると、
カメラ側撮像制御タスクは、撮像指示に記述されたカメラIDが自己のカメラIDと一致
しかつ撮像指示に記述されたフォンIDがレジスタRGST1に登録されたいずれかのフ
ォンIDと一致することを条件として、厳格AE処理,AF処理および静止画取り込み処
理の一連の処理を実行する。
【0066】
静止画取り込み処理が完了すると、カメラ側通信制御タスクは、これによって取得され
た静止画像データの転送を通信I/F42に命令する。通信I/F42は、静止画像エリ
ア26bに退避された静止画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み出さ
れた静止画像データを撮像指示の発行元に転送する。ここで、転送方式としてはユニキャ
スト方式が採用され、転送される静止画像データには撮像指示の発行元のフォンIDが埋
め込まれる。
【0067】
撮像指示の発行先からの静止画像データが通信I/F64によって受信されると、フォ
ン側撮像制御タスクは、受信された静止画像データの記録処理をメモリI/F74に命令
する。受信された静止画像データは、メモリI/F74によってファイル形式でフラッシ
ュメモリ74に記録される。記録が完了すると、フォン側撮像制御タスクは、中断された
ライブ画像の表示の再開をLCDドライバ70に与える。この結果、所望のライブ画像の
表示が再開される。
【0068】
なお、ディジタルカメラ10とスマートフォン50とが接続された状態でシャッタボタ
ン34shが操作された場合、静止画取り込み処理によって取得された静止画像データは
、メモリI/F42によって記録媒体38に記録される(図8参照)。
【0069】
カメラCPU32の処理に関連して、カメラ側撮像制御タスクは図10に示すように構
成され、カメラ側表示制御タスクは図11に示すように構成され、応答処理タ
スクは図1
2に示すように構成され、カメラ側接続制御タスクは図13〜図14に示すように構成さ
れ、カメラ側通信制御タスクは図15〜図16に示すように構成される。ここで、タスク
優先度は、カメラ側撮像制御タスク→カメラ側通信制御タスク→カメラ側表示制御タスク
→応答処理タスク→カメラ側接続制御タスクの順で低下する。上述のように、図11に示
すカメラ側表示制御タスクは、図2に示すディジタルカメラ10においては省略される。
【0070】
図10を参照して、ステップS1では動画取り込み処理を開始する。この結果、撮像面
で捉えられたシーンを表す生画像データが撮像装置18から周期的に出力され、これに対
応するYUV形式の画像データがカメラ処理回路22から周期的に出力される。
【0071】
ステップS3では、シャッタボタン34shが操作されるか或いはスマートフォン50
から発行された撮像指示(自己のカメラIDと一致するカメラIDとレジスタRGST1
に登録されたいずれかのフォンIDと一致するフォンIDとが記述された撮像指示に限る
)が通信I/F42によって受信されるという論理和条件が満足されたか否かを判別する
。判別結果がNOであればステップS5に進み、簡易AE処理を実行する。この結果、カ
メラ処理回路22から出力される画像データの輝度が適度に調整される。
【0072】
ステップS7では、ズームボタン34zが操作されるか或いはスマートフォン50から
発行されたズーム指示(自己のカメラIDと一致するカメラIDとレジスタRGST1に
登録されたいずれかのフォンIDと一致するフォンIDとが記述されたズーム指示に限る
)が通信I/F42によって受信されるという論理和条件が満足されたか否かを判別する
。判別結果がNOであればそのままステップS3に戻る一方、判別結果がYESであれば
ステップS9でズーム処理を実行してからステップS3に戻る。ズーム処理の結果、ズー
ムレンズ12がズームイン方向またはズームアウト方向に移動し、カメラ処理回路22か
ら出力される画像データの倍率が変化する。
【0073】
ステップS3の判別結果がYESであれば、ステップS11で厳格AE処理を実行し、
ステップS13でAF処理を実行する。画像データの輝度は厳格AE処理によって最適値
に調整され、画像データの鮮鋭度はAF処理によって向上する。ステップS13の処理が
完了すると、ステップS15で静止画取り込み処理を実行する。AF処理が完了した時点
のシーンを表す1フレームの画像データは、静止画像データとしてYUV画像エリア26
aから静止画像エリア26bに退避される。
【0074】
ステップS17では、ステップS3の判別結果をNOからYESに更新するトリガがシ
ャッタボタン34shの操作であるか否かを判別する。判別結果がNOであれば、つまり
トリガがスマートフォン50からの撮像指示であれば、そのままステップS3に戻る。こ
れに対して、判別結果がYESであれば、つまりトリガがシャッタボタン34shの操作
であれば、ステップS19で記録処理の実行をメモリI/F36に命令する。
【0075】
メモリI/F36は、静止画像エリア26bに退避された静止画像データをメモリ制御
回路24を通して読み出し、読み出された静止画像データを収めた画像ファイルを記録媒
体38に記録する。記録処理が完了すると、ステップS3に戻る。
【0076】
図11を参照して、ステップS21では動画表示処理を開始する。この結果、撮像面で
捉えられたシーンを表すライブ画像がLCDモニタ30に表示される。ステップS23で
はシャッタボタン34shが操作されたか否かを判別し、ステップS25では少なくとも
1つのスマートフォン50との接続が確立されたか否かを判別する。ステップS25の判
別処理は、後述するステップS63で発行された通知に基づいて実行される。
【0077】
ステップS23の判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS27で動画表
示処理を中断する。LCDモニタ30の表示は、ライブ画像から黒画像に更新される。ス
テップS29では、図10に示すステップS19の記録処理が完了したか否かを判別する
。判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS31で動画表示処理を再開し、
その後にステップS23に戻る。
【0078】
ステップS25の判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS23で動画表
示処理を中断する。LCDモニタ30の表示は、上述と同様、ライブ画像から黒画像に更
新される。ステップS35では、全てのスマートフォン50,50,…との接続が解除さ
れたか否かを判別する。この判別処理は、後述するステップS77で発行された通知に基
づいて実行される。判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS31の処理を
経てステップS23に戻る。
【0079】
図12を参照して、ステップS41では応答要求が通信I/F42によって受信された
か否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されるとステップS43に進み、通
信I/F42を通してACKを返送する。受信された応答要求には要求元のスマートフォ
ン50を識別するフォンIDが記述され、ステップS43で返送されるACKには自己を
識別するカメラIDと要求元のフォンIDとが記述される。返送処理が完了すると、ステ
ップS41に戻る。
【0080】
なお、ディジタルカメラ10は予め定義された複数のグループのいずれか1つに属し、
所属グループを識別するグループIDがディジタルカメラ10に割り当てられる。ステッ
プS43でACKに記述されるカメラIDには、このグループIDが拡張的に付加される

【0081】
図13を参照して、ステップS51では、周辺のスマートフォン50から発行された接
続要求が通信I/F42によって受信されたか否かを判別する。接続要求には、要求先の
カメラIDおよび要求元のフォンIDに加えて、要求元のスマートフォン50の仕様を示
す仕様情報が記述される。ステップS51の判別結果がYESであれば、ステップS53
で認証処理を実行する。ステップS55では要求元のスマートフォン50との接続が承認
されたか否かを認証処理の結果に基づいて判別し、判別結果がNOであればステップS5
1に戻る一方、判別結果がYESであればステップS57に進む。
【0082】
ステップS57では、自己のカメラIDと要求元のフォンIDとが記述されたACKを
通信I/F42を通して送信する。ステップS59では、要求元のフォンIDおよび仕様
情報を接続要求から抽出し、抽出したフォンIDおよび仕様情報をレジスタRGST1に
登録する。ステップS61ではレジスタRGST1に登録されたフォンIDの数が“1”
であるか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS51に戻る一方、判別結果が
YESであればステップS63に進む。ステップS63では、スマートフォン50との接
続の確立を他のタスクに通知する。通知が完了すると、ステップS51に戻る。
【0083】
ステップS51の判別結果がNOであれば、レジスタRGST1に少なくとも1つのフ
ォンIDが登録されているか否かをステップS65で判別する。判別結果がNOであれば
ステップS51に戻り、判別結果がYESであればステップS67に進む。
【0084】
ステップS67では、接続状態にあるスマートフォン50から発行された非接続要求が
通信I/F42によって受信されたか否かを判別する。非接続要求には、要求元のフォン
IDと要求先のカメラIDとが記述される。要求元のスマートフォン50が自己と接続状
態にあるか否かは、レジスタRGST1の記述と非接続要求に記述されたフォンIDとに
基づいて判別される。
【0085】
判別結果がYESであればステップS69に進み、要求元のフォンIDおよび仕様情報
をレジスタRGST1から削除する。ステップS71では、レジスタRGST1に登録さ
れたフォンIDの数が“0”であるか否かを判別する。判別結果がNOであれば、そのま
まステップS51に戻る。一方、判別結果がYESであればステップS73に進み、スマ
ートフォン50との接続の解除を他のタスクに通知する。通知が完了すると、ステップS
51に戻る。
【0086】
ステップS67の判別結果がNOであれば、確認周期(=5秒)が到来したか否かをス
テップS75で判別する。判別結果がYESであればステップS77に進み、通信I/F
42を通して応答要求を発行する。発行される応答要求には、自己のカメラIDとレジス
タRGST1に登録された1または2以上のフォンIDとが記述される。
【0087】
応答要求に記述されたフォンIDと同じフォンIDを有するスマートフォン50は、後
述するステップS165の処理によってACKを返送する。返送されるACKには、返送
元のフォンIDと返送先のカメラIDとが記述される。ステップS79では、こうして返
送されたACKの受信状況を参照して、接続を維持できなくなったスマートフォン50を
特定する。特定されたスマートフォン50のフォンIDおよび仕様情報は、ステップS6
9でレジスタRGST1から削除される。
【0088】
図15を参照して、ステップS81では少なくとも1つのスマートフォン50との接続
が確立されたか否かを判別する。この判別処理は、上述のステップS63で発行された通
知に基づいて実行される。判別結果がNOからYESに更新されるとステップS83に進
み、動画転送処理の開始を通信I/F42に命令する。ステップS85ではレジスタRG
TS1に登録された1または2以上の仕様の中から最低品質を表す仕様を選択し、ステッ
プS87では、ステップS85で選択された仕様に適合する転送画質を通信I/F42に
設定する。
【0089】
通信I/F42は、YUV画像エリア26aに格納された画像データをメモリ制御回路
24を通して周期的に読み出し、読み出された画像データの品質をステップS87で設定
された転送画質を参照して調整し、そして調整された品質を有する画像データをライブ画
像データとしてスマートフォン50に転送する。なお、転送方式としてはブロードキャス
ト方式が採用される。また、転送されるライブ画像データには、レジスタRGST1に登
録された1または2以上のカメラIDが埋め込まれる。レジスタRGST1の記述が更新
されると、ライブ画像データに埋め込まれるカメラIDもまた更新される。
【0090】
ステップS89ではレジスタRGST1の記述が更新されたか否かを判別し、ステップ
S95では撮像指示が与えられたか否かを判別する。なお、ステップS95で注目される
撮像指示は、自己のカメラIDと一致するカメラIDおよびレジスタRGST1に登録さ
れたいずれかのフォンIDと一致するフォンIDが記述された指示である。
【0091】
ステップS89の判別結果がYESであれば、スマートフォン50との接続が解除され
たか否かを上述のステップS77で発行された通知に基づいて判別する。判別結果がNO
であればステップS85に戻り、判別結果がYESであればステップS93に進む。ステ
ップS93では動画転送処理の停止を通信I/F42に命令し、その後にステップS81
に戻る。ステップS93の処理の結果、通信I/F42は、ライブ画像データのブロード
キャスト転送を停止する。
【0092】
ステップS95の判別結果がNOからYESに更新されると、上述したステップS15
の静止画取り込み処理が完了したか否かをステップS97で判別する。判別結果がNOか
らYESに更新されるとステップS99に進み、撮像指示の発行元への静止画像データの
転送を通信I/F42に命令する。通信I/F42は、静止画像エリア26bに退避され
た静止画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み出された静止画像データ
を撮像指示の発行元に転送する。ここで、転送方式としてはユニキャスト方式が採用され
、転送される静止画像データには撮像指示の発行元のフォンIDが記述される。ステップ
S101では静止画像データの転送が完了したか否かを判別し、判別結果がNOからYE
Sに更新されるとステップS89に戻る。
【0093】
スマートフォンCPU60の処理に関連して、探索処理タスクは図17に示すように構
成され、フォン側接続制御タスクは図18〜図19に示すように構成され、フォン側通信
制御タスクは図20に示すように構成され、フォン側表示制御タスクは図21に示すよう
に構成され、フォン側撮像制御タスクは図22に示すように構成される。
【0094】
図17を参照して、ステップS111では探索周期(=10秒)が到来したか否かを判
別する。判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS113で探索レジスタR
GSTsを初期化し、自己のフォンIDが記述された応答要求をステップS115で発行
する。応答要求は、通信I/F64を通してブロードキャスト方式で発行される。
【0095】
ステップS117では自己のフォンIDが記述されたACKが通信I/F64によって
受信されたか否かを判別し、ステップS119ではタイムアウトが発生したか否かを判別
する。ステップS119の判別結果がNOであればステップS117に戻り、ステップS
119の判別結果がYESであればステップS111に戻る。
【0096】
ステップS117の判別結果がYESであれば、受信したACKに記述された返送元I
DをステップS121で抽出し、抽出された返送元IDがカメラIDであるか否かをステ
ップS123で判別する。判別結果がNOであればステップS117に戻り、判別結果が
YESであればステップS125に進む。ステップS125では、抽出されたカメラID
を探索レジスタRGSTsに登録する。カメラIDに拡張的に付加されたグループIDは
、カメラIDに対応してレジスタRGST2に登録される。登録が完了するとステップS
111に戻る。
【0097】
図18を参照して、ステップS131では、少なくとも1つのカメラIDが探索レジス
タRGSTsに登録されているか否かを判別する。判別結果がYESであれば、ステップ
S133でグループメニューの表示をLCDドライバ70に命令する。LCDドライバ7
0は、1または2以上のグループIDを探索レジスタRGSTsから検出し、検出された
グループIDをグループメニューとしてLCDモニタ72に表示する。
【0098】
ステップS137では表示されたグループIDのいずれか1つを選択するタッチ操作(
=グループ選択操作)が行われたか否かをタッチセンサ78の出力に基づいて判別し、判
別結果がYESであればステップS139に進む一方、判別結果がNOであればステップ
S131に戻る。なお、ステップS131の判別結果がNOであればステップS135に
進み、グループメニューの非表示をLCDドライバ70に命令する。この結果、表示中の
グループメニューが非表示とされる。ステップS135の処理が完了すると、ステップS
131に戻る。
【0099】
ステップS139では接続レジスタRGSTcを初期化し、ステップS141では通信
I/F64を通して接続要求を発行する。発行される接続要求には、自己のフォンIDお
よび仕様情報が記述され、さらに選択されたグループIDに対応して探索レジスタRGS
Tsに記述された1または2以上のカメラIDが記述される。ステップS143では、自
己のフォンIDが記述されたACKが通信I/F64によって受信されたか否かを判別し
、ステップS145ではタイムアウトが発生したか否かを判別する。なお、ステップS1
43で注目されるACKはステップS141で発行された接続要求に対して返送されるA
CKであり、ステップS117で注目されるACKとは区別される。
【0100】
ステップS145の判別結果がNOであればステップS143に戻り、ステップS14
3の判別結果がYESであればステップS147に進む。ステップS147では、返送さ
れたACKに記述されたカメラIDを接続レジスタRGSTcに登録する。したがって、
タイムアウトが発生するまでの期間に複数のACKが返送されたときは、複数のカメラI
Dが接続レジスタRGSTcに登録される。
【0101】
ステップS145の判別結果がNOからYESに更新されると、少なくとも1つのカメ
ラIDが接続レジスタRGStcに登録されているか否かをステップS149で判別する
。判別結果がNOであればステップS131に戻り、判別結果がYESであればステップ
S151に進む。
【0102】
ステップS151では非接続操作が行われたか否かを判別し、ステップS159では上
述のステップS77で発行された応答要求が通信I/F64によって受信されたか否かを
判別する。なお、非接続操作は、後述するステップS193の処理によってLCDモニタ
72に表示される1または2以上のライブ画像のいずれか1つを指定して実行される。
【0103】
ステップS151の判別結果がYESであればステップS153に進み、非接続操作に
よって指定されたライブ画像の送信元に相当するディジタルカメラ10を指定する。ステ
ップS155では、指定されたディジタルカメラ10のカメラIDと自己のフォンIDと
が記述された非接続要求を通信I/F64を通して送信する。ステップS157では指定
されたディジタルカメラ10のカメラIDを接続レジスタRGSTcから削除し、削除が
完了するとステップS149に戻る。
【0104】
ステップS159の判別結果がYESであれば、応答要求に記述されたカメラIDをス
テップS161で検出する。ステップS163では検出されたカメラIDと同じカメラI
Dが接続レジスタRGSTcに登録されているか否かを判別し、判別結果がNOであれば
ステップS149に戻る一方、判別結果がYESであればステップS165に進む。ステ
ップS165では、自己のフォンIDと要求元のカメラIDとが記述されたACKを通信
I/F64を通して送信する。送信が完了すると、ステップS149に戻る。
【0105】
図20を参照して、ステップS171では少なくとも1つのカメラIDが接続レジスタ
RGSTcに登録されているか否かを判別し、判別結果がNOからYESに更新されると
ステップS173に進む。接続レジスタRGSTcに登録された1または2以上のディジ
タルカメラ10は、上述のステップS83の処理によってライブ画像データの送信を開始
する。また、送信されるライブ画像データには、送信元のカメラIDが記述される。ステ
ップS173では、こうして送信されたライブ画像データ(接続レジスタRGSTcに記
述されたカメラIDと一致するカメラIDが埋め込まれたライブ画像データ)の受信を開
始するべく、対応する命令を通信I/F64に与える。
【0106】
ステップS175では、通信I/F64によって受信されたライブ画像データの受信強
度(厳密にはライブ画像データに相当する電波の強度)を送信元毎(=カメラID毎)に
測定する。ステップS177では、受信されたライブ画像データの配置を送信元毎(=カ
メラID毎)に決定する。決定された配置によれば、ライブ画像データは、ステップS1
75で測定された受信強度が大きい順に並ぶ。
【0107】
通信I/F64によって受信されたライブ画像データは、メモリ制御回路66に与えら
れる。メモリ制御回路66は、与えられたライブ画像データをステップS177で決定さ
れた配置を参照してSDRAM68に書き込む。
【0108】
ステップS179では確認周期(=3秒)が到来したか否かを判別し、判別結果がNO
であればステップS175に戻る一方、判別結果がYESであればステップS181に進
む。ステップS181では受信強度が基準以下のライブ画像データ(=受信不能なライブ
画像データ)を送信するディジタルカメラ10をステップS175の測定結果に基づいて
検出し、ステップS183では検出されたディジタルカメラ10のカメラIDを接続レジ
スタRGSTcから削除する。通信I/F64によるライブ画像データの受信態様は、削
除処理の後の接続レジスタRGSTsの記述を反映する。ステップS185では接続レジ
スタRGSTcに登録されたカメラIDの数が“0”であるか否かを判別し、判別結果が
NOであればステップS175に戻る一方、判別結果がYESであればステップS187
に進む。ステップS187ではライブ画像データの受信の停止を通信I/F64に命令し
、その後にステップS171に戻る。
【0109】
図21を参照して、ステップS191ではステップS173の処理によってライブ画像
データの受信が開始されたか否かを判別し、判別結果がNOからYESに更新されるとス
テップS193に進む。ステップS193では、ライブ画像の表示を開始するべく、対応
する命令をLCDドライバ70に与える。LCDドライバ70は、SDRAM68に格納
されたライブ画像データをメモリ制御回路66を通して読み出し、読み出されたライブ画
像データに基づいてLCDモニタ72を駆動する。この結果、1または2以上のライブ画
像が受信強度に従う順序でモニタ画面に表示される。
【0110】
ステップS195では、モニタ画面に表示されたいずれかのライブ画像を選択する画像
選択操作が行われたか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS203に進み
、判別結果がYESであればステップS197に進む。ステップS197では、選択され
たライブ画像の拡大表示をLCDドライバ70に命令する。LCDドライバ70は命令に
従う処理を実行し、この結果、選択されたライブ画像が拡大される。
【0111】
ステップS199では選択解除操作が行われたか否かを判別し、判別結果がNOであれ
ばそのままステップS203に進む一方、判別結果がYESであればステップS201で
拡大表示の終了をLCDドライバ70に命令する。ステップS201の処理の結果、拡大
されたライブ画像のサイズが元のサイズに戻される。ステップS201の処理が完了する
と、ステップS203に進む。
【0112】
ステップS203では、ステップS187の処理によってライブ画像データの受信が停
止されたか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、ライブ画像の表
示の停止をステップS205でLCDドライバ70に命令し、その後にステップS191
に戻る。
【0113】
図22を参照して、ステップS211では、ステップS193の処理によってライブ画
像の表示が開始されたか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、撮
像操作が行われたか否かをステップS213で判別し、ズーム操作が行われたか否かをス
テップS215で判別する。ここで、撮像操作は、所望のライブ画像を2回連続してタッ
チする操作に相当する。また、ズーム操作は、所望のライブ画像のピンチインまたはピン
チアウトする操作に相当する。
【0114】
ステップS215の判別結果がNOからYESに更新されるとステップS217に進み
、所望のライブ画像の送信元に対してズーム指示を発行する。ズーム指示は通信I/F6
4を通して発行される。また、発行されるズーム指示には、ピンチイン操作またはピンチ
アウト操作に対応するズーム倍率情報と発行先のカメラIDと自己のフォンIDとが記述
される。ステップS217の処理が完了すると、ステップS211に戻る。
【0115】
ステップS213の判別結果がYESであれば、所望のライブ画像の送信元に対して撮
像指示を発行する。撮像指示は通信I/F64を通して発行され、発行される撮像指示に
は発行先のカメラIDと自己のフォンIDとが記述される。ステップS221では所望の
ライブ画像の表示を中断するべく、LCDドライバ70に対応する命令を与える。
【0116】
ステップS223では撮像指示の発行先からの静止画像データが通信I/F64によっ
て受信されたか否かを判別する。判別結果がYESであればステップS225に進み、受
信された静止画像データの記録処理をメモリI/F74に命令する。受信された静止画像
データは、メモリI/F74によってファイル形式でフラッシュメモリ74に記録される
。記録が完了するとステップS227に進む。ステップS227では、ステップS221
の処理によって中断されたライブ画像の表示を再開するべく、対応する命令をLCDドラ
イバ70に与える。ステップS227の処理が完了すると、ステップS211に戻る。
【0117】
以上の説明から分かるように、ディジタルカメラ10の撮像装置18は、撮像面で捉え
られた光学像を表す画像データを出力する。シャッタボタン34shは撮像操作を受け付
けるためにカメラ筐体に設けられ、通信I/F42はアドホックに接続されたスマートフ
ォン50から撮像指示を受け付けるためにディジタルカメラ10に内蔵される。カメラC
PU32は、シャッタボタン34shの操作に応答して、或いは通信I/F42によって
受信された撮像指示に応答して、静止画像データを取得する(S3, S15)。カメラCPU3
2はまた、シャッタボタン34shの操作に応答して取得された静止画像データを記録媒
体38に記録し(S19)、通信I/F42によって受信された撮像指示に応答して取得され
た静止画像データを外部に転送する(S97~S99)。このように、静止画像データを取得する
ためのトリガに応じて異なる処理を実行することで、操作性の向上が図られる。
【0118】
カメラCPU32はまた、撮像装置18から出力された生画像データに基づくライブ画
像データを、ディジタルカメラ10の周辺に存在する複数のスマートフォン50,50,
…に向けて一律的に(ブロードキャスト方式で)送信する(S83)。いずれかのスマートフ
ォン50からの撮像指示に応答して静止画像データが取得されると、カメラCPU32は
、取得された静止画像データを撮像指示の発行元に格別に(ユニキャスト方式)で送信す
る(S97~S99)。画像データの性質に応じて異なる送信方式を選択することで、通信処理の
効率化が図られる。
【0119】
なお、図14に示すステップS75〜S79およびS69の処理によれば、通信環境の
一時的な劣化によってディジタルカメラ10とスマートフォン50との通信が不良となっ
た場合に、フォンIDがレジスタRGST1から削除されてしまう。このような事態は、
応答要求を繰り返し発行し、いずれの応答要求に対してもACKが返送されないときにフ
ォンIDをレジスタRGST1から削除するようにすることで回避できる。
【0120】
また、この実施例では、スマートフォン50から発行された撮像指示に応答して取得さ
れた静止画像データを撮像指示の発行元に送信するようにしているが、静止画像データは
撮像指示の発行元と異なるスマートフォン50に送信するようにしてもよい。この場合、
好ましくは、静止画像データの送信先を示すカメラIDが撮像指示に記述される。
【0121】
さらに、この実施例のカメラシステムは、以下のように変形することができる。
[変形例1]
【0122】
複数のディジタルカメラ10,10,…は観光地に設置され、スマートフォン50はこ
の観光地を訪れた旅行者によって携帯される。各ディジタルカメラ10には、LEDが設
けられる。また、スマートフォン50のLCDモニタ72には、接続可能なディジタルカ
メラ10を各々が識別する1または2以上のカメラIDが接続前の段階で表示される。表
示されたいずれかのカメラIDが旅行者の操作によって選択されると、選択されたカメラ
IDに対応するディジタルカメラ10のLEDが発光する。接続したいディジタルカメラ
10を接続前に確認することができ、操作性が向上する。
[変形例2]
【0123】
複数のディジタルカメラ10,10,…は、互いに異なる仕様(撮像モード,ライブ画
像データのフレームレート,静止画像データの解像度,光学ズーム倍率,電子ズームの可
否,ISO感度,白バランスの種類,手ぶれ機能の可否)を有して、スマートフォン10
に接続可能な状態で存在する。スマートフォン50に接続された当初、各々のディジタル
カメラ10は自己の仕様情報をスマートフォン50に送信する。スマートフォン50は、
接続された複数のディジタルカメラ10,10,…のいずれもが設定可能な最高品質の設
定を特定し、特定した設定の選択を複数のディジタルカメラ10,10,…に要求する。
これによって、複数のディジタルカメラ10,10,…から共通かつ高品質のライブ画像
データを受信することができる。
[変形例3]
【0124】
単一のディジタルカメラ10には、複数のスマートフォン50,50,…が接続される
。また、ディジタルカメラ10には、LEDが設けられる。LEDの発光態様(=点滅周
期および/または発光色)は、ディジタルカメラ10に接続されたスマートフォン50,
50…の数に応じて異なるように調整される。LEDの発光態様を手掛かりとして、スマ
ートフォン50の接続状況(=混雑度)を把握することができる。
[変形例4]
【0125】
ディジタルカメラ10と接続されたスマートフォン50に向けて撮像操作が行われると
、操作時点の時刻情報,位置情報および高度情報がスマートフォン50によって検出され
る。検出された時刻情報,位置情報および高度情報は、撮像操作に応答して発行される撮
像指示に記述される。撮像指示を受信したディジタルカメラ10は、撮像指示に記述され
た時刻情報,位置情報および高度情報を撮像指示に応答して作成された静止画像データに
割り当てる。時計回路,GPS装置,高度計をディジタルカメラ10に設ける必要がなく
なる。
【0126】
また、撮像操作が行われた時点のスマートフォン50の方位や撮影場所の天気などの撮
影環境情報をスマートフォン50の機能を利用して検出し、検出された撮影環境情報を撮
像指示に記述してもよい。この場合、静止画像データには、こうして記述された撮影環境
情報も追加的に割り当てられる。
[変形例5]
【0127】
ディジタルカメラ10には、ローカル時刻を測定する時計回路が設けられる。シャッタ
ボタン34shの操作に応答して作成された静止画像データには、時計回路によって測定
されたローカル時刻が割り当てられる。ディジタルカメラ10がスマートフォン50と接
続されると、スマートフォン50によって検出された標準時刻がディジタルカメラ10に
通知される。ディジタルカメラ10は、通知された時点のローカル時刻と通知された標準
時刻との差分を算出し、静止画像データに割り当てられたローカル時刻を算出された差分
に基づいて修正する。これによって、静止画像データには標準時刻が割り当てられる。
[変形例6]
【0128】
スマートフォン10は、光学系の仕様(絞りの設定範囲,合焦調整範囲,ズーム倍率の
可変範囲)が互いに異なる複数のディジタルカメラ10,10,…と接続される。各々の
ディジタルカメラ10は、光学系の仕様と光学設定(絞り量,フォーカスステップ数およ
びズームステップ数)とをスマートフォン10に通知する。光学設定の通知は、光学設定
が変更される毎に実行される。スマートフォン10は、通知された仕様および光学設定を
、カメラ間で比較可能な態様でLCDモニタ72に表示する。接続されたディジタルカメ
ラ10の光学設定を調整するときの操作性が向上する。なお、絞りについては、より好ま
しくは、絞り羽根の数や絞りの形状などの絞り機構の構造が、光学系の仕様の一部として
スマートフォン50に追加的に通知される。
[変形例7]
【0129】
スマートフォン50上でのズーム操作として、LCDモニタ72に表示されたライブ画
像上で所望の矩形枠をタッチ操作によって定義する操作を想定する。タッチ操作によって
定義された矩形枠に歪みがある場合、この歪みを補正して正確な矩形枠を定義する。ディ
ジタルカメラ10に対して発行されるズーム指示には、こうして定義された矩形枠に属す
る一部のライブ画像を拡大するためのズーム倍率情報が記述される。これによって、ズー
ムに関する操作性が向上する。
[変形例8]
【0130】
単一のディジタルカメラ10に複数のスマートフォン50,50,…が接続されること
を想定する。ディジタルカメラ10は、接続された各々のスマートフォン50に対して接
続順に従う識別番号を割り当てる。ディジタルカメラ10から各々のスマートフォン50
に転送されるライブ画像データには、転送先のスマートフォン50に割り当てられた識別
番号が付加される。スマートフォン50のLCDモニタ72に表示されるライブ画像には
、こうして付加された識別番号に応じて異なる色を有する外枠キャラクタが多重される。
[変形例9]
【0131】
複数のディジタルカメラ10からそれぞれ送信された複数のライブ画像をLCDモニタ
72に表示することを想定して、いずれかのライブ画像がタッチされると、タッチされた
ライブ画像の表示が中断される。他のライブ画像は、中断によって確保されたスペースを
利用して拡大される。これによって、ライブ画像の通信に掛かる負荷の抑制と、LCDモ
ニタ72の有効活用が図られる。
[変形例10]
【0132】
単一のディジタルカメラ10に複数のスマートフォン50,50,…が接続されること
を想定する。各々のスマートフォン50は、ディジタルカメラ10の撮像条件(白バラン
ス,画像仕上げ,画像サイズなど)をディジタルカメラ10に通知する。
【0133】
ディジタルカメラ1 BR>Oは、通知された撮像条件をスマートフォン50毎に管理する。た
とえば、或るスマートフォン50については、白バランス:オート/画像仕上げ:鮮やか
/圧縮画像サイズ:16Mバイトとし、他のスマートフォン50については、白バランス
:太陽光/画像仕上げ:風景/圧縮画像サイズ:2Mバイトとするような管理が考えられ
る。いずれかのスマートフォン50から撮像指示が発行されると、ディジタルカメラ10
は、発行元のスマートフォン50から通知された撮像条件に従う品質の静止画像データを
取得する。これによって、静止画像データの品質を適応的に調整することができる。
[変形例11]
【0134】
ディジタルカメラ10がスマートフォン50と接続されると、ディジタルカメラ10の
バッテリの消費量が非接続時と比較して増大する。これを踏まえて、ディジタルカメラ1
0は、バッテリ残量を接続先のスマートフォン50に周期的に送信し、さらにバッテリ残
量が基準を下回ったときにスマートフォン50との接続を解除する。なお、充電によって
バッテリの残量が増大すると、ディジタルカメラ10は、スマートフォン50との接続を
試みたり、スマートフォン50からの接続要求を受け付ける。一方、ディジタルカメラ1
0と接続されたスマートフォン50は、ディジタルカメラ10から送信されたバッテリ残
量をLCDモニタ72に表示し、バッテリ残量に応じてディジタルカメラ10との接続の
解除をスマートフォン50の操作者に促す。
[変形例12]
【0135】
ディジタルカメラ10の周辺での異常の検知(アラーム機器からのアラームの入力,デ
ィジタルカメラ10の視野における動きの検出,周辺の音声の変化,不審者や動物などの
特定被写体の検出)に応答して、或いは時間帯に応じて、ディジタルカメラ10からスマ
ートフォン50に転送されるライブ画像データの品質(フレームレートや解像度)を調整
する。ライブ画像の品質を適応的に制御することができる。
[変形例13]
【0136】
複数のディジタルカメラ10からそれぞれ送信された複数のライブ画像を単一のスマー
トフォン50のLCDモニタ72にマルチ表示することを想定する。表示された少なくと
も2つのライブ画像に対するタッチ操作またはピンチイン/アウト操作が同時に行われた
ときに、操作された少なくとも2つのライブ画像の送信元に撮像指示またはズーム指示を
同時に発行する。これによって、操作性が向上する。
[変形例14]
【0137】
ディジタルカメラ10から送信されたライブ画像をスマートフォン50のLCDモニタ
72に表示し、表示されたライブ画像上で撮像操作を2段階で受け付けることを想定する
。ここで、第1段階の操作は厳格AE処理およびAF処理の実行を指示するための操作に
相当し、第2段階の操作は静止画取り込み処理の実行を指示するための操作に相当する。
【0138】
ディジタルカメラ10は、1段階目の操作に応答した指示を受け付けたときにライブ画
像データの品質(フレームレートや解像度)を高め、静止画像データの取得が完了した後
にライブ画像データの品質を元に戻す。これによって、第1段階の操作から第2段階の操
作までの期間において被写体の視認性が向上する。
[変形例15]
【0139】
1または2以上のスマートフォン50がディジタルカメラ10と接続されることを想定
する。このとき、接続可能なスマートフォン50は、ディジタルカメラ10の視野に収ま
っているユーザのスマートフォン50に限定する。これによって、ディジタルカメラ10
の操作を一部のユーザにのみ開放することができる。限定は、以下の方法で行う。
(方法1)
手順1:スマートフォン50は、ユーザの顔画像を登録する。
手順2:スマートフォン50は、登録された顔画像をディジタルカメラ10に送信される
接続要求に付加する。
手順3:ディジタルカメラ10は、接続要求に付加された顔画像に符合する顔部を視野か
ら探索し、符合する顔部が探知されたときに要求元のスマートフォン50との接続を確立
する。
(方法2)
手順1:スマートフォン10はディジタルカメラ50に対して接続要求を発行する。
手順2:ディジタルカメラ10は、QRコード(登録商標)または発光パターンコードのような認証コードをスマートフォン50に送信する。
手順3:スマートフォン50は、受信した認証コードを出力する。認証コードがQRコー
ド(登録商標)であれば、QRコード(登録商標)画像がLCDモニタ72に表示される。認証コードが発光パターンコードであれば、特定の発光パターンでLEDを点滅させる。
手順4:ディジタルカメラ10は、認証コードが視野から検出されたとき(QRコード(登録商標)画像または特定の発光パターンが視野に現れたとき)、スマートフォン50との接続を確立する。
[変形例16]
【0140】
複数のディジタルカメラ10,10,…が単一のスマートフォン50と接続されること
を想定する。スマートフォン50上で一括ズームイン操作または一括ズームアウト操作が
継続的に行われると、スマートフォン50は、各ディジタルカメラ10に対してズームイ
ン指示またはズームアウト指示を継続的に発行する。
【0141】
ただし、一括ズームイン操作または一括ズームアウト操作を受け付ける前の時点におい
て、ズーム倍率がカメラ間で相違する場合がある(たとえば、或るディジタルカメラ10
のズーム倍率は3.0倍に設定され、他のディジタルカメラ10のズーム倍率は2.0倍
に設定されている場合)。これを踏まえて、ズームイン指示またはズームアウト指示は、
以下の要領で発行される。
【0142】
受け付けた操作が一括ズームイン操作であれば、ズームイン指示は、ズーム倍率が低い
値に設定されたディジタルカメラ10に対して先行的に発行される。また、受け付けた操
作が一括ズームアウト操作であれば、ズームアウト指示は、ズーム倍率が高い値に設定さ
れたディジタルカメラ10に対して先行的に発行される。これによって、ズーム倍率の相
違が解消されると、ズームイン指示またはズームアウト指示が全てのディジタルカメラ1
0に対して同時に発行される。
【0143】
なお、ズーム仕様がカメラ間で相違する場合には、単位時間あたりのズーム倍率の変動
量がカメラ間で一致するように、ズームイン指示またはズームアウト指示の発行周期が調
整される。
[変形例17]
【0144】
複数のスマートフォン50,50,…がディジタルカメラ10に接続される。ディジタ
ルカメラ10は、いずれかのスマートフォン50から発行された撮像指示に応答して、静
止画像データを取得し、さらに取得された静止画像データに基づいてスクリーンネイル画
像データを作成する。このとき、ディジタルカメラ10は、撮像指示を発行したスマート
フォン50の仕様を参照してスクリーンネイル画像データの解像度を調整する。この結果
、スクリーンネイル画像データの解像度は、スマートフォン50に設けられたLCDモニ
タ72の解像度が高いほど高くなり、スマートフォン50に設けられたLCDモニタ72
の解像度が低いほど低くなる。
【0145】
なお、ライブ画像データを各スマートフォン50にユニキャスト方式で送信し、送信さ
れるライブ画像データの解像度を送信先のスマートフォン50の仕様に応じて調整するよ
うにしてもよい。
[変形例18]
【0146】
複数のスマートフォン50,50,…がディジタルカメラ10に接続される。いずれか
のスマートフォン50からディジタルカメラ10に対して撮像指示が与えられたとき、デ
ィジタルカメラ10は、その後の既定時間(=たとえば1秒)だけ他のスマートフォン5
0からの撮像指示も受け付ける。ディジタルカメラ10は、最初の撮像指示に応答して取
得した静止画像データを、最初の撮像指示を発行したスマートフォン50に加えて、その
後の既定時間に撮像指示を発行した他のスマートフォン50にも送信する。
[変形例19]
【0147】
ディジタルカメラ10に設定される撮像モードとして、マニュアルモードおよびオート
モードが準備される。マニュアルモードはスマートフォン50上でのユーザ操作に従って
撮像条件を調整するモードに相当し、オートモードは撮像条件を一律に調整するモードに
相当する。単一のスマートフォン50がディジタルカメラ10に接続されたとき、ディジ
タルカメラ10は、マニュアルモードおよびオートモードの間での撮像モードの切り換え
をスマートフォン50に対して許可する。これに対して、複数のスマートフォン50,5
0,…がディジタルカメラ10に接続されたとき、ディジタルカメラ10は、撮像モード
の切り換えを禁止し、オートモードを固定的に選択する。
[変形例20]
【0148】
複数のディジタルカメラ10が共通のシーンを捉えるか、或いは単一のディジタルカメ
ラ10とカメラ機能を有するスマートフォン50とが共通のシーンを捉えることを想定す
る。このとき、共通のシーンを捉えるディジタルカメラ10および/またはスマートフォ
ン50の間で、解像度などの撮像設定が調整される。共通のシーンを表す3次元画像デー
タは、このような調整処理の後にディジタルカメラ10および/またはスマートフォン5
0から出力された画像データに基づいて作成される。
[変形例21]
【0149】
複数のディジタルカメラ10が観光地に設置され、スマートフォン50が観光地を訪れ
た旅行者によって携帯される。スマートフォン50が少なくとも1つのディジタルカメラ
10に接続されると、各々のディジタルカメラ10は、最適なタイミングおよび/または
画角で撮影を行い、これによって取得された静止画像データを旅行者のスマートフォン5
0に送信する。最適なタイミングおよび/または画角としては、旅行者が捉えられるタイ
ミングおよび/または画角も含まれる。
[変形例22]
【0150】
単一のディジタルカメラ10および単一のスマートフォン50が互いに接続される。デ
ィジタルカメラ10のシャッタボタン34shが操作されると同時にスマートフォン50
上で撮像操作が行われた場合、ディジタルカメラ10が動いている(誰かがディジタルカ
メラ10を手に持っている)ことを条件として、シャッタボタン34shの操作が優先的
に受け付けられる。ディジタルカメラ10からスマートフォン50へは、撮像操作が禁止
ないし制限されたことが通知される。
[変形例23]
【0151】
単一のディジタルカメラ10と複数のスマートフォン50,50,…の各々とが互いに
接続される。或るスマートフォン50から発行される撮像指示には、所望のURLないし
アドレスが送信先情報として記述される。この撮像指示に応答してディジタルカメラ10
で取得された静止画像データは、ディジタルカメラ10と接続された複数のスマートフォ
ン50,50,…のいずれか1つ或いは他の通信機器を中継して、撮像指示に記述された
所望のURLないしアドレスに送信される。
【0152】
より好ましくは、撮像指示には、中継すべきスマートフォン50または通信機器が中継
機器情報として記述される。撮像指示に応答してディジタルカメラ10で取得された静止
画像データは、撮像指示に記述された中継機器を経由して、所望のURLないしアドレス
に送信される。
【符号の説明】
【0153】
10 …ディジタルカメラ
18 …撮像装置
22 …カメラ処理回路
30,72 …LCDモニタ
32 …カメラCPU
38,76 …記録媒体
40,62 …フラッシュメモリ
42,64 …通信I/F
50 …スマートフォン
60 …スマートフォンCPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像面で捉えられた光学像を表す電子画像を出力する撮像手段、
撮像操作を受け付ける操作キー、
撮像指示を外部装置から受信する受信手段、
前記操作キーによって受け付けられた撮像操作および前記受信手段によって受信された
撮像指示のいずれか一方に応答して前記撮像手段から電子画像を取得する取得手段、
前記操作キーによって受け付けられた撮像操作に応答して前記取得手段によって取得さ
れた電子画像を記録する記録手段、および
前記受信手段によって受信された撮像指示に応答して前記取得手段によって取得された
電子画像を外部に転送する転送手段を備える、電子カメラ。
【請求項2】
前記受信手段によって受信される撮像指示は転送先情報を含み、
前記転送手段は前記転送先情報を参照して転送処理を実行する、請求項1記載の電子カ
メラ。
【請求項3】
前記外部装置からの接続要求に基づいて前記外部装置と接続する接続手段をさらに備え

前記受信手段は前記接続手段の処理に関連して前記撮像指示を受信する、請求項1また
は2記載の電子カメラ。
【請求項4】
撮像面で捉えられた光学像を表す電子画像を出力する撮像手段、撮像操作を受け付ける
操作キー、および撮像指示を外部装置から受信する受信手段を備える電子カメラのプロセ
ッサに、
前記操作キーによって受け付けられた撮像操作および前記受信手段によって受信された
撮像指示のいずれか一方に応答して前記撮像手段から電子画像を取得する取得ステップ、
前記操作キーによって受け付けられた撮像操作に応答して前記取得ステップによって取
得された電子画像を記録する記録ステップ、および
前記受信手段によって受信された撮像指示に応答して前記取得ステップによって取得さ
れた電子画像を外部に転送する転送ステップを実行させるための、撮像制御プログラム。
【請求項5】
撮像面で捉えられた光学像を表す電子画像を出力する撮像手段、撮像操作を受け付ける
操作キー、および撮像指示を外部装置から受信する受信手段を備える電子カメラによって
実行される撮像制御方法であって、
前記操作キーによって受け付けられた撮像操作および前記受信手段によって受信された
撮像指示のいずれか一方に応答して前記撮像手段から電子画像を取得する取得ステップ、
前記操作キーによって受け付けられた撮像操作に応答して前記取得ステップによって取
得された電子画像を記録する記録ステップ、および
前記受信手段によって受信された撮像指示に応答して前記取得ステップによって取得さ
れた電子画像を外部に転送する転送ステップを備える、撮像制御方法。
【請求項6】
撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像を繰り返し出力する撮像手段、
前記撮像手段から繰り返し出力された電子画像を複数の外部装置に一律的に送信する第
1送信手段、
前記複数の外部装置のいずれか1つから撮像指示を受け付ける受け付け手段、
前記受け付け手段の受け付けに応答して前記撮像手段から電子画像を取得する取得手段
、および
前記取得手段によって取得された電子画像を指定外部装置に格別に送信する第2送信手
段を備える、電子カメラ。
【請求項7】
前記第1送信手段はブロードキャスト方式で送信処理を実行し、
前記第2送信手段はユニキャスト方式で送信処理を実行する、請求項6記載の電子カメ
ラ。
【請求項8】
前記受け付け手段によって受け付けられる撮像指示は送信先情報を含み、
前記指定外部装置は前記送信先情報によって指定された外部装置に相当する、請求項6
または7記載の電子カメラ。
【請求項9】
撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像を繰り返し出力する撮像手段を備える電
子カメラのプロセッサに、
前記撮像手段から繰り返し出力された電子画像を複数の外部装置に一律的に送信する第
1送信ステップ、
前記複数の外部装置のいずれか1つから撮像指示を受け付ける受け付けステップ、
前記受け付けステップの受け付けに応答して前記撮像手段から電子画像を取得する取得
ステップ、および
前記取得ステップによって取得された電子画像を指定外部装置に格別に送信する第2送
信ステップを実行させるための、撮像制御プログラム。
【請求項10】
撮像面で捉えられた光学像に対応する電子画像を繰り返し出力する撮像手段を備える電
子カメラによって実行される撮像制御方法であって、
前記撮像手段から繰り返し出力された電子画像を複数の外部装置に一律的に送信する第
1送信ステップ、
前記複数の外部装置のいずれか1つから撮像指示を受け付ける受け付けステップ、
前記受け付けステップの受け付けに応答して前記撮像手段から電子画像を取得する取得
ステップ、および
前記取得ステップによって取得された電子画像を指定外部装置に格別に送信する第2送
信ステップを備える、撮像制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−93844(P2013−93844A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−209305(P2012−209305)
【出願日】平成24年9月24日(2012.9.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】