説明

電子カルテサーバ、表示方法及び表示プログラム

【課題】重要な情報が見落とされることを防ぐこと。
【解決手段】本願の開示する技術は、一つの態様において、通信制御部と、共有情報記憶部と、決定部と、出力部とを備える。通信制御部は、受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける。決定部は、受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、共有情報が登録された登録日時または共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、要求に含まれる受診者識別情報に対応する共有情報を取得する。決定部は、属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、属性ごとに表示領域を区別して共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する。出力部は、決定部により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カルテサーバ、表示方法及び表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療現場では、電子カルテシステムが広く用いられている。電子カルテシステムを利用する利用者は、受診者の診察結果や検査結果などの診療情報を電子カルテシステムのデータベースに登録する。なお、利用者は、例えば、医師や看護師、薬剤師など医療従事者を含む。また、受診者は、例えば、病人やけが人などの患者のみならず、健康診断を受診する者や妊産婦などの健常者も含む。また、以下では、電子カルテシステムにおいて用いられるカルテを「電子カルテ」と記載する。
【0003】
電子カルテシステムにおいて、通常、電子カルテに記入する権限は医師にのみ認められており、看護師や薬剤師など、他の利用者には閲覧する権限のみが認められている。このため、電子カルテシステムにおいて、利用者の間で受診者についての情報を交換したり共有したりするために、全ての利用者が入力及び閲覧可能な「患者掲示板」と呼ばれる機能がある。患者掲示板には、例えば、利用者の間で交換されるメッセージや受診者の訴えなどが各利用者によって記載される。
【0004】
また、電子カルテから重要な情報のみを把握させるために、電子カルテに記載された各項目について表示か非表示かを決定する技術も存在する。例えば、この技術では、電子カルテに記載された各項目について表示か非表示かの条件を設定しておく。そして、電子カルテを表示する際に、設定された条件に照らして各項目の表示か非表示かを決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−231592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、重要な情報が見落とされてしまうことがあった。例えば、表示された患者掲示板の画面がタブで分割されている場合には、どのタブに重要な情報が含まれているのかが明確ではなく、利用者に重要な情報が見落とされてしまうことがあった。また、例えば、患者掲示板の画面が手動スクロールを要するものである場合には、スクロールした画面のどこに重要な情報が含まれているのかが明確ではなく、利用者に重要な情報が見落とされてしまうことがあった。
【0007】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる電子カルテサーバ、表示方法及び表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の開示する技術は、一つの態様において、通信制御部と、共有情報記憶部と、決定部と、出力部とを備える。通信制御部は、受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける。決定部は、受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、共有情報が登録された登録日時または共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、要求に含まれる受診者識別情報に対応する共有情報を取得する。決定部は、属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、属性ごとに表示領域を区別して共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する。出力部は、決定部により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する。
【発明の効果】
【0009】
本願の開示する技術の一つの態様によれば、重要な情報が見落とされることを防ぐことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施例1に係る電子カルテサーバの機能構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、患者掲示板の表示画面の一例を示す図である。
【図3】図3は、患者掲示板の表示画面の一例を示す図である。
【図4】図4は、患者掲示板の表示画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、閲覧履歴テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図6は、掲示板テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】図7は、指導歴テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図8】図8は、コンサルテーションテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図9】図9は、実施例1に係る電子カルテサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、初期表示決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、実施例2に係る電子カルテサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、データセンタへの適用例を説明するための図である。
【図13】図13は、表示プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願の開示する電子カルテサーバ、表示方法及び表示プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせても良い。
【実施例1】
【0012】
[構成]
実施例1に係る電子カルテサーバの機能構成の一例について説明する。図1は、実施例1に係る電子カルテサーバの機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、この電子カルテサーバ100は、利用者が操作するクライアント20a,20b,20cにネットワーク10を介して接続される。電子カルテサーバ100は、例えば、医療機関ごとに設置され、受診者の診察結果や検査結果などの診療情報が記載されたカルテを記憶するデータベースを備える。なお、ネットワーク10としては、有線又は無線を問わず、インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用しても良い。また、図1に示した例では、電子カルテサーバ100に3つのクライアント20a,20b,20cが接続される場合を示したが、図示の構成に限定されない。すなわち、電子カルテサーバ100には任意数のクライアントが接続されて良い。また、以下では、クライアント20a,20b,20cの各装置を区別無く総称する場合には、クライアント20と記載する。
【0013】
クライアント20は、医師や看護師、薬剤師などの各利用者がそれぞれ使用する端末であり、例えば、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)などの情報処理端末に対応する。例えば、クライアント20には、受診者の電子カルテの記入及び閲覧、あるいは処方や検査などのオーダの発行など、診療に関する各種業務を支援するクライアント用アプリケーションがインストールされる。例えば、クライアント20は、利用者が各自のアカウントでログインすることにより、クライアント用アプリケーションを起動する。このクライアント用アプリケーションは、後述する電子カルテサーバ100にインストールされたサーバ用アプリケーションと連携して、電子カルテサーバ100が有する各種の機能のうち、ログインした利用者のアカウントに応じた機能を提供する。なお、利用者は、例えば、医師や看護師、薬剤師など医療従事者を含む。また、受診者は、例えば、病人やけが人などの患者のみならず、健康診断を受診する者や妊産婦などの健常者も含む。また、以下では、電子カルテサーバ100において用いられるカルテを「電子カルテ」と記載する。例えば、電子カルテを記入する権限は、医師にのみ認められており、看護師や薬剤師など、医師以外の利用者には閲覧する権限のみが認められているものとする。また、クライアント20は、端末の一例である。
【0014】
例えば、クライアント20は、利用者から要求を受け付ける。例えば、クライアント20は、受信者の電子カルテの表示を命令する情報である電子カルテの表示要求を利用者から受け付ける。この表示要求は、例えば、受診者を識別する受診者識別情報と、利用者を識別する利用者識別情報とを含む。クライアント20は、受け付けた表示要求を電子カルテサーバ100に送信する。また、例えば、クライアント20は、患者掲示板の表示画面を電子カルテサーバ100から受信し、受信した表示画面を出力する。この患者掲示板は、利用者の間で受診者についての情報を交換したり共有したりするために、医師以外の利用者にも入力及び閲覧の権限が認められている機能である。患者掲示板は、例えば、利用者の間で交換されるメッセージや受診者の訴えなどの情報を含む。なお、ここでは、表示要求が利用者識別情報を含む場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、利用者が利用者識別情報を用いてログインし、後述する電子カルテサーバ100において利用者識別情報が一旦認証された場合には、必ずしも表示要求が利用者識別情報を含まなくても良い。
【0015】
ここで、患者の電子カルテを閲覧する権限があるユーザ(医師、看護師などの医療従事者)が、ある患者の電子カルテを閲覧しようとした場合に、電子カルテの閲覧に先駆けて、患者掲示板を確認することで、患者掲示板に記入された情報が見逃されるリスクを低減することが考えられる。このような運用を考えた場合に、電子カルテを表示する以前に、ユーザが確認する必要がある情報を、患者掲示板の表示画面に、集約することで、情報の見落としをさらに効果的に抑止できる。例えば、医師が患者に対して医療的な指導を行った履歴や、診療科間での診療の履歴等は、電子カルテを閲覧する前に、ユーザが把握しておくことが望ましい情報といえる。
【0016】
よって、以下では、患者掲示板の表示画面は、利用者の間で交換されるメッセージや受診者の訴えなどを表示する掲示板タグ、医師が患者に対して医療的な指導を行った履歴を表示する指導歴タブ、科間での診療の履歴を表示するコンサルテーションタブなどを備えるとして説明を行う。
【0017】
図2から図4を用いて、クライアント20に表示される患者掲示板の表示画面について説明する。図2から図4は、患者掲示板の表示画面の一例を示す図である。患者掲示板の表示画面は、記載内容に基づいて、例えば、「掲示板タブ」、「指導歴タブ」及び「コンサルテーションタブ」に分割表示される。なお、患者掲示板は、閲覧画面の一例である。
【0018】
図2には、掲示板タブが表示された患者掲示板の表示画面の一例を示す。図2に示すように、表示画面2aは、例えば、受診者の基礎情報2bと掲示板タブ2cとを含む。受診者の基礎情報2bには、例えば、受診者の受診者ID、氏名、性別、生年月日、年齢などが表示される。掲示板タブ2cには、例えば、あなたあてメッセージ、スタッフ伝言板、治療方針及び患者・家族の訴えなどが表示される。表示画面2aの情報は、例えば、表示画面2aを介して利用者により入力される。なお、掲示板タブ2cは、患者掲示板が起動した場合に最初に表示されるようにデフォルトで設定されている。
【0019】
図3には、指導歴タブが表示された患者掲示板の表示画面の一例を示す。図3に示すように、表示画面3aは、例えば、受診者の基礎情報3bと指導歴タブ3cとを含む。受診者の基礎情報3bは、図2に示した受診者の基礎情報2bと同様である。指導歴タブ3cには、例えば、現在までに受診者に対して行われた指導の履歴が表示される。表示画面3aの情報は、例えば、表示画面3aを介して利用者により入力される。なお、指導歴タブ3cを患者掲示板で共有するのは、指導料の算定漏れを防ぐためである。
【0020】
図4には、コンサルテーションタブが表示された患者掲示板の表示画面の一例を示す。図4に示すように、表示画面4aは、例えば、受診者の基礎情報4bとコンサルテーションタブ4cとを含む。受診者の基礎情報4bは、図2に示した受診者の基礎情報2bと同様である。コンサルテーションタブ4cには、例えば、他の診療科に対する診察の依頼と、その依頼に対する回答が表示される。表示画面4aの情報は、例えば、表示画面4aを介して利用者により入力される。なお、コンサルテーションタブ4cを患者掲示板で共有するのは、他の診療科から依頼された診察に係る情報の見落としを防ぐためである。
【0021】
図1の説明に戻る。電子カルテサーバ100は、クライアント20に各種の機能を提供する。電子カルテサーバ100には、カルテの記入及び閲覧、あるいは処方や検査などのオーダの発行など、診療に関する各種業務を支援するサーバ用アプリケーションがインストールされる。電子カルテサーバ100は、クライアント20から利用者の利用者ID(Identification)やパスワードなどの認証情報とともにログイン要求を受け付けると、ログイン認証を実行する。電子カルテサーバ100は、ログイン認証に成功した場合に、クライアント用アプリケーションとの連携を開始する。このサーバ用アプリケーションは、電子カルテサーバ100が有する各種の機能のうち、ログインした利用者のアカウントに応じた機能をクライアント用アプリケーションに解放する。なお、電子カルテサーバ100は、ログインした利用者のアカウントに基づいて、利用者の氏名や職種、所属診療科、勤続年数などの個人情報を識別することができる。
【0022】
また、電子カルテサーバ100は、通信制御部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。通信制御部110は、電子カルテサーバ100とクライアント20との間で送受信される各種情報に関する通信を制御する。例えば、通信制御部110は、受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける。例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC:Network Interface Card)である。
【0023】
記憶部120は、例えば、閲覧履歴テーブル121と、掲示板テーブル122と、指導歴テーブル123と、コンサルテーションテーブル124とを有する。例えば、記憶部120は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置に対応する。なお、掲示板テーブル122、指導歴テーブル123、コンサルテーションテーブル124は、それぞれ共有情報記憶部の一例である。共有情報記憶部は、例えば、受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する。このうち、共有情報は、属性ごとに管理されており、属性とは、情報の内容を区別する情報である。
【0024】
閲覧履歴テーブル121は、患者掲示板が閲覧された履歴を記憶する。図5は、閲覧履歴テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、閲覧履歴テーブル121は、例えば、「閲覧日時」と、「利用者ID」と、「受診者ID」とを対応付けて記憶する。このうち、閲覧日時は、患者掲示板が閲覧された日時を示す。利用者IDは、患者掲示板を閲覧した利用者の利用者IDを示す。また、利用者IDは、電子カルテサーバ100を利用する利用者を一意に識別する識別番号であり、利用者識別情報の一例である。受診者IDは、閲覧された患者掲示板の受診者のIDを示す。また、受診者IDは、受診者を一意に識別する識別番号であり、受診者識別情報の一例である。なお、閲覧履歴テーブル121は、閲覧履歴記憶部の一例である。閲覧履歴記憶部は、例えば、利用者識別情報と、利用者によって閲覧された履歴を記憶する。
【0025】
図5に示すように、閲覧履歴テーブル121は、例えば、閲覧日時「2010/8/27 10:32」と、利用者ID「0063A」と、受診者ID「1019」とを対応付けて記憶する。つまり、閲覧履歴テーブル121は、2010年8月27日10時32分に、利用者ID「0063A」の利用者が受診者ID「1019」の受診者の患者掲示板を閲覧したことを記憶する。また、閲覧履歴テーブル121は、他の閲覧履歴についても同様に記憶する。
【0026】
掲示板テーブル122は、患者掲示板の掲示板タブに表示される情報を記憶する。ここで、掲示板の情報とは、利用者の間で交換されるメッセージを含む情報である。例えば、掲示板テーブル122には、患者掲示板の掲示板タブを介して情報が入力されるごとに、1つのレコードが登録される。図6は、掲示板テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、掲示板テーブル122は、例えば、「受診者ID」と、「利用者ID」と、「登録日時」と、「項目」と、「内容」とを対応付けて記憶する。このうち、受診者IDは、情報が入力された患者掲示板を示す。利用者IDは、情報を入力した利用者を示す。登録日時は、レコードが登録された日時を示す。項目は、情報が入力された項目を示す。例えば、項目「患者・家族の訴え」は、「患者・家族の訴え」に情報が入力されたことを示す。また、例えば、項目「スタッフ伝言板」は、「スタッフ伝言板」に情報が入力されたことを示す。また、例えば、項目「治療方針」は、「治療方針」に情報が入力されたことを示す。また、例えば、項目「あなたあてメッセージ」は、「あなたあてメッセージ」に情報が入力されたことを示す。内容は、入力された情報の内容を示す。なお、掲示板テーブル122が記憶する情報は、利用者の間で交換されるメッセージを示す第一の属性に係る情報の一例である。
【0027】
図6に示すように、掲示板テーブル122は、例えば、受診者ID「1019」と、利用者ID「0063A」と、登録日時「2010/8/27 10:32」と、項目「患者・家族の訴え」と、内容「寝つきが悪いと訴えています」とを対応付けて記憶する。つまり、掲示板テーブル122は、2010年8月27日10時32分に、受診者ID「1019」の患者掲示板の「患者・家族の訴え」に対して、利用者ID「0063A」の利用者が「寝つきが悪いと訴えています」と入力したことを記憶する。また、掲示板テーブル122は、他の情報についても同様に記憶する。
【0028】
指導歴テーブル123は、患者掲示板の指導歴タブに表示される情報を記憶する。ここで、指導歴とは、医師が受診者に対して行った指導に係る情報である。例えば、指導歴テーブル123には、医師が受診者に対して行った指導について指導料を算定するごとに、1つのレコードが登録される。図7は、指導歴テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図7に示すように、指導歴テーブル123は、例えば、「受診者ID」と、「利用者ID」と、「登録日時」と、「指導日」と、「指導者」と、「指導内容」とを対応付けて記憶する。このうち、受診者ID、利用者ID及び登録日時は、図6に示した受診者ID、利用者ID及び登録日時と同様である。指導日は、指導料の算定対象となった指導が行われた日を示す。指導者は、指導料の算定対象となった指導を行った医師を示す。指導内容は、指導料の算定対象となった指導の内容を示す。なお、指導歴テーブル123が記憶する情報は、医師が受診者に対して行った指導歴を示す第二の属性に係る情報の一例である。
【0029】
図7に示すように、指導歴テーブル123は、受診者ID「1019」と、利用者ID「0063A」と、登録日時「2010/8/2 10:29」と、指導日「2010/8/1」と、指導者「AA」と、指導内容「てんかん指導」とを対応付けて記憶する。つまり、指導歴テーブル123は、2010年8月2日10時29分に、利用者ID「0063A」の利用者が受診者ID「1019」の受診者について指導料を算定したことを記憶する。また、指導歴テーブル123は、この指導料の算定対象となった指導が、2010年8月1日に医師「AA」が行った「てんかん指導」であることも記憶する。また、指導歴テーブル123は、他の指導歴についても同様に記憶する。
【0030】
コンサルテーションテーブル124は、患者掲示板のコンサルテーションタブに表示される情報を記憶する。ここで、コンサルテーションとは、他の診療科から依頼された診察に係る情報である。例えば、コンサルテーションテーブル124には、他の診療科から診察が依頼されるごとに、あるいは、診察の依頼に対して回答するごとに、1つのレコードが登録される。図8は、コンサルテーションテーブルのデータ構造の一例を示す図である。図8に示すように、コンサルテーションテーブル124は、例えば、「受診者ID」と、「利用者ID」と、「登録日時」と、「種別」と、「依頼先診療科」と、「依頼元診療科」と、「依頼内容」と、「確認」とを対応付けて記憶する。このうち、受診者ID、利用者ID及び登録日時は、図6に示した受診者ID、利用者ID及び登録日時と同様である。種別は、レコードの種別を示す。種別「依頼」は、他の診療科に対する診察の依頼であることを示し、種別「回答」は、依頼に対する回答であることを示す。依頼先診療科は、依頼先の診療科を示す。依頼元診療科は、依頼元の診療科を示す。依頼内容は、依頼元診療科から依頼先診療科に対する依頼の内容を示す。確認は、レコードが確認されたか否かを示す。確認「未」は、種別「依頼」の場合には、依頼先診療科の医師が未確認であることを示し、種別「回答」の場合には、依頼元診療科の医師が未確認であることを示す。確認「済」は、種別「依頼」の場合には、依頼先診療科の医師が確認済であることを示し、種別「回答」の場合には、依頼元診療科の医師が確認済であることを示す。なお、種別「依頼」のレコードを依頼先診療科の医師が確認すると、確認「未」は「済」に更新される。また、種別「回答」のレコードを依頼元診療科の医師が確認すると、確認「未」は「済」に更新される。なお、コンサルテーションテーブル124が記憶する情報は、診療科間で診療を依頼するコンサルテーションを示す第三の属性にかかる情報の一例である。
【0031】
図8に示すように、コンサルテーションテーブル124は、受診者ID「1019」と、利用者ID「0063A」と、登録日時「2010/8/22 10:32」とを対応付けて記憶する。さらに、コンサルテーションテーブル124は、種別「依頼」と、依頼先診療科「耳鼻科」と、依頼元診療科「内科」と、依頼内容「耳の痛みを訴えています」とを対応付けて記憶する。つまり、コンサルテーションテーブル124は、2010年8月22日10時32分に、受診者ID「1019」の受診者について、利用者ID「0063A」の利用者が他の診療科に対して診察を依頼したことを記憶する。また、コンサルテーションテーブル124は、この依頼が、内科から耳鼻科に対して「耳の痛みを訴えています」という依頼であったことも記憶する。また、コンサルテーションテーブル124は、他のコンサルテーションについても同様に記憶する。
【0032】
図1の説明に戻る。制御部130は、決定部131と、出力部132とを有する。制御部130の機能は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現することができる。また、制御部130の機能は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が所定のプログラムを実行することで実現することができる。
【0033】
決定部131は、例えば、共有情報記憶部から、要求に含まれる受診者識別情報に対応する共有情報を取得する。決定部131は、属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する。また、決定部131は、例えば、共有情報記憶部に、閲覧履歴記憶部から取得した利用者の最終閲覧日時より後の登録日時に対応する共有情報が存在する場合に、制御を行う。
【0034】
例えば、決定部131は、受診者の電子カルテを表示する旨の要求を利用者が操作する端末から受け付けた場合に、閲覧履歴記憶部から、利用者が最後に閲覧した日時を取得する。決定部131は、取得した日時より後に共有情報を記憶する記憶部に格納された共有情報があれば、記憶部に記憶された共有情報に基づいて、端末に初期表示させる共有情報を決定する。
【0035】
例えば、決定部131は、電子カルテの表示要求を利用者から受け付けると、利用者が最後に患者掲示板を閲覧した日時を示す最終閲覧日時を閲覧履歴テーブル121から取得する。決定部131は、取得した最終閲覧日時より後に登録された共有情報があるか否かを判定する。最終閲覧日時より後に登録された共有情報がある場合には、決定部131は、初期表示決定処理を実行する。なお、ここで決定部131により判定される「最終閲覧日時より後に登録された共有情報があるか否か」という条件は、属性ごと設定された条件の一例である。
【0036】
例えば、決定部131は、受診者ID「1019」の電子カルテについての表示要求を利用者ID「0063A」の利用者から受け付けた場合に、利用者ID「0063A」と受診者ID「1019」とを用いて、閲覧履歴テーブル121から閲覧日時を抽出する。図5に示す例では、決定部131は、閲覧日時「2010/8/27 10:32」を抽出する。決定部131は、抽出した閲覧日時のうち、最近の閲覧日時を最終閲覧日時として取得する。決定部131は、掲示板テーブル122と、指導歴テーブル123と、コンサルテーションテーブル124とを参照し、受診者ID「1019」のレコードについて、取得した最終閲覧日時より後に登録された共有情報があるか否かを判定する。図6に示す例では、掲示板テーブル122には、2010年8月27日10時45分に、受診者ID「1019」の患者掲示板の「スタッフ伝言板」に対して、利用者ID「0189B」の利用者が入力したことを示すレコードが存在する。この場合、決定部131は、取得した最終閲覧日時より後に登録された共有情報があると判定し、初期表示決定処理を実行する。
【0037】
以下において、決定部131が実行する初期表示決定処理について説明する。この初期表示決定処理は、患者掲示板の情報のうち、クライアント20に初期表示させる情報を決定する処理である。例えば、決定部131は、取得した共有情報の属性が第二の属性であって、共有情報の登録日時から、所定日数以上経過している場合に、第二の属性の表示領域を端末に初期表示させる。例えば、決定部131は、取得した共有情報の属性が第三の属性であって、ステータスが未確認である場合に、第三の属性の表示領域を端末に初期表示させる。
【0038】
例えば、決定部131は、指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報があるか否かを判定する。例えば、決定部131は、表示要求のあった電子カルテの受診者IDについて指導歴テーブル123を参照し、前回の指導日から所定日数以上経過した指導歴があるか否かを判定する。指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報がある場合には、決定部131は、指導フラグを設定する。一方、指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報がない場合には、決定部131は、指導フラグを非設定とする。なお、所定日数は、例えば、30日である。なお、ここで決定部131により判定される「指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報があるか否か」という条件は、属性ごと設定された条件の一例である。
【0039】
図7を用いて、決定部131が指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報があるか否かを判定する場合を説明する。ここでは、2010年9月2日に、受診者ID「1019」の電子カルテの表示要求を受け付けた場合を説明する。また、所定日数が30日である場合を説明する。図7に示す例では、受診者ID「1019」の指導歴について、2010年8月2日に算定された指導歴が存在するので、決定部131は、前回の指導日から30日以上経過したレコードがあると判定する。この場合、決定部131は、受診者ID「1019」の患者掲示板に指導フラグを設定する。
【0040】
例えば、決定部131は、コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報があるか否かを判定する。例えば、決定部131は、表示要求のあった電子カルテの受診者IDについてコンサルテーションテーブル124を参照し、未確認のコンサルテーションがあるか否かを判定する。具体的には、決定部131は、種別が「依頼」であり、確認が「未」であり、依頼先診療科が表示要求を行った利用者の所属診療科と一致するレコードがあるか否かを判定する。つまり、決定部131は、表示要求を行った利用者の所属診療科に対して、他の診療科から未確認の診療依頼があるか否かを判定する。あるいは、決定部131は、種別が「回答」であり、確認が「未」であり、依頼元診療科が表示要求を行った利用者の所属診療科と一致するレコードがあるか否かを判定する。つまり、決定部131は、表示要求を行った利用者の所属診療科に対して、他の診療科から未確認の回答があるか否かを判定する。コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報がある場合には、決定部131は、コンサルテーションフラグを設定する。一方、コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報がない場合には、決定部131は、コンサルテーションフラグを非設定とする。なお、ここで決定部131により判定される「コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報があるか否か」という条件は、属性ごと設定された条件の一例である。
【0041】
図8を用いて、決定部131がコンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報があるか否かを判定する場合を説明する。ここでは、受診者ID「1019」の電子カルテの表示要求を行った利用者が「耳鼻科」の所属であった場合を説明する。図8に示す例では、受診者ID「1019」のレコードについて、種別が「依頼」であり、確認が「未」であり、依頼先診療科が「耳鼻科」であるレコードが存在するので、決定部131は、閲覧を要する共有情報があると判定する。この場合、決定部131は、受診者ID「1019」の患者掲示板にコンサルテーションフラグを設定する。
【0042】
例えば、決定部131は、指導フラグとコンサルテーションフラグとに基づいて、初期表示させる共有情報を決定する。例えば、決定部131は、指導フラグ及びコンサルテーションフラグがいずれも非設定である場合には、掲示板タブを初期表示させる共有情報として決定する。また、例えば、決定部131は、指導フラグが設定され、コンサルテーションフラグが非設定である場合には、指導歴タブを初期表示させる共有情報として決定する。また、例えば、決定部131は、コンサルテーションフラグが設定され、指導フラグが非設定である場合には、コンサルテーションタブを初期表示させる共有情報として決定する。また、例えば、決定部131は、指導フラグ及びコンサルテーションフラグがいずれも設定されている場合には、予め優先表示させるタブを設定しておくことで、初期表示させる共有情報を決定する。つまり、決定部131は、優先表示させるタブとして指導歴タブを設定していた場合には指導歴タブを初期表示させる共有情報として決定する。また、決定部131は、優先表示させるタブとしてコンサルテーションタブを設定していた場合にはコンサルテーションタブを初期表示させる共有情報として決定する。このように、決定部131は、初期表示決定処理によりクライアント20に初期表示させる情報を決定する。
【0043】
出力部132は、例えば、決定部131により制御された閲覧画面を端末に出力する。また、出力部132は、例えば、電子カルテの表示画面とは異なる閲覧画面を出力するとともに、閲覧画面を出力した後に、表示画面を出力する。
【0044】
例えば、出力部132は、決定部131により決定された共有情報が初期画面として示された閲覧画面を端末に出力する。例えば、出力部132は、初期表示決定処理により決定された共有情報を初期画面として、患者掲示板の表示画面を生成する。出力部132は、生成した患者掲示板の表示画面を出力する。例えば、出力部132は、生成した患者掲示板の表示画面をクライアント20に送信し、送信した表示画面をクライアント20に表示させる。
【0045】
[処理]
次に、実施例1に係る電子カルテサーバ100の処理手順について説明する。図9は、実施例1に係る電子カルテサーバの処理手順を示すフローチャートである。図9に示す処理は、例えば、図示した各装置に電源から電力が供給される間、所定時間間隔で実行される。
【0046】
図9に示すように、電子カルテサーバ100が電子カルテの表示要求を利用者から受け付けると(ステップS101Yes)、決定部131は、閲覧履歴テーブル121から最終閲覧日時を取得する(ステップS102)。なお、表示要求には、利用者IDと、受診者IDとが含まれる。なお、電子カルテサーバ100は、後述の処理によって、表示要求に含まれる受信者IDに対応する受信者の電子カルテを表示する。
【0047】
決定部131は、利用者IDに対応する利用者の最終閲覧日時より後に、受信者IDに対応する受信者に対して登録された共有情報があるか否かを判定する(ステップS103)。利用者の最終閲覧日時より後に登録された共有情報がある場合には(ステップS103Yes)、決定部131は、初期表示決定処理を実行する(ステップS104)。
【0048】
ここで、図10を用いて、図9のステップS104に示した初期表示決定処理の処理手順について説明する。図10は、初期表示決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0049】
図10に示すように、決定部131は、指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報があるか否かを判定する(ステップS201)。例えば、決定部131は、表示要求のあった電子カルテの受診者IDについて指導歴テーブル123を参照し、前回の指導日時から30日以上経過したレコードがあるか否かを判定する。
【0050】
指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報がある場合には(ステップS201Yes)、決定部131は、指導フラグを設定し、ステップS204に移行する(ステップS202)。一方、指導歴テーブル123に閲覧を要する共有情報がない場合には(ステップS201No)、決定部131は、指導フラグを非設定とし、ステップS204に移行する(ステップS203)。
【0051】
決定部131は、コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報があるか否かを判定する(ステップS204)。例えば、決定部131は、表示要求のあった電子カルテの受診者IDについてコンサルテーションテーブル124を参照し、未確認のコンサルテーションがあるか否かを判定する。具体的には、決定部131は、種別が「依頼」であり、確認が「未」であり、依頼先診療科が表示要求を行った利用者の所属診療科と一致するレコードがあるか否かを判定する。つまり、決定部131は、表示要求を行った利用者の所属診療科に対して、他の診療科から未確認の診療依頼があるか否かを判定する。あるいは、決定部131は、種別が「回答」であり、確認が「未」であり、依頼元診療科が表示要求を行った利用者の所属診療科と一致するレコードがあるか否かを判定する。つまり、決定部131は、表示要求を行った利用者の所属診療科に対して、他の診療科から未確認の回答があるか否かを判定する。
【0052】
コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報がある場合には(ステップS204Yes)、決定部131は、コンサルテーションフラグを設定し、ステップS207に移行する(ステップS205)。一方、コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する共有情報がない場合には(ステップS204No)、決定部131は、コンサルテーションフラグを非設定とし、ステップS207に移行する(ステップS206)。そして、決定部131は、初期表示させる共有情報を決定する(ステップS207)。
【0053】
図9の説明に戻る。出力部132は、初期表示決定処理により決定された共有情報を表示する領域を表示する、患者掲示板の表示画面を生成する(ステップS105)。出力部132は、生成した患者掲示板の表示画面を出力する(ステップS106)。例えば、出力部132は、生成した患者掲示板の表示画面をクライアント20に送信し、送信した表示画面をクライアント20に表示させる。つまり、出力部132は、掲示板表示領域と、指導歴表示領域と、コンサルテーション表示領域とを有する患者掲示板の表示画面においては、いずれかの表示領域を初期表示するように制御する。なお、表示領域は、図2乃至図4に示すように、タブごとに別れていてもよいし、各々の表示領域が一表示単位内に配置されていても良い。
【0054】
なお、利用者の最終閲覧日時より後に登録された共有情報がない場合には(ステップS103No)、電子カルテサーバ100は、処理を終了する。例えば、出力部132は、患者掲示板を出力することなく、ステップS101において表示要求のあった電子カルテの情報を出力する。
【0055】
また、例えば、ステップS201の処理及びステップS204の処理は、表示要求を行った利用者の職種に応じて、実行/非実行を選択しても良い。例えば、表示要求を行った利用者の職種が医師又は事務員である場合には、ステップS201の処理は実行され、医師及び事務員でない場合には、ステップS201の処理は実行されない。ステップS201の処理が実行されない場合には、指導歴タブが患者掲示板の初期画面として選択されることはない。
【0056】
また、図9及び図10に示した処理手順は、必ずしも上記の処理手順で実行されなくても良い。例えば、電子カルテサーバ100が電子カルテの表示要求を利用者から受け付ける処理であるステップS101が肯定判定されると、初期表示決定処理であるステップS104の処理が実行される。ステップS104において、指導歴タブ又はコンサルテーションタブが初期表示される旨が決定された場合には、初期表示決定処理により決定された共有情報を初期画面として、患者掲示板の表示画面を生成する処理であるステップS105の処理が実行される。そして、患者掲示板の表示画面を出力する処理であるステップS106の処理が実行される。
【0057】
一方、ステップS104において、指導歴タブもコンサルテーションタブも初期表示されると決定されなかった場合には、最終閲覧日時を取得する処理であるステップS102の処理が実行される。そして、利用者の最終閲覧日時より後に登録された共有情報があるか否かを判定する処理であるステップS103の処理が実行される。
【0058】
ステップS103が肯定判定された場合には、掲示板タブを初期画面として、患者掲示板の表示画面を生成する処理であるステップS105の処理が実行される。そして、患者掲示板の表示画面を出力する処理であるステップS106の処理が実行される。一方、ステップS103が否定判定された場合には、電子カルテサーバ100は、処理を終了する。
【0059】
[効果]
次に、実施例1に係る電子カルテサーバ100の効果について説明する。電子カルテサーバ100は、受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける。電子カルテサーバ100は、受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、共有情報が登録された登録日時または共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、要求に含まれる受診者識別情報に対応する共有情報を取得する。電子カルテサーバ100は、属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、属性ごとに表示領域を区別して共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する。電子カルテサーバ100は、決定部により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する。このため、電子カルテサーバ100は、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる。
【0060】
例えば、電子カルテサーバ100は、受診者の電子カルテを利用者が閲覧する際に、その受診者の患者掲示板に利用者にとって新着の情報があれば、患者掲示板を自動起動させる。このため、電子カルテサーバ100は、患者掲示板に新規に登録された情報を効率よく共有することができる。
【0061】
また、例えば、電子カルテサーバ100は、自動起動によって表示された患者掲示板の画面がタブで分割されている場合には、重要な情報を含むタブを初期画面として端末に出力させるので、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる。
【0062】
また、例えば、電子カルテサーバ100は、指導歴テーブル123に閲覧を要する情報が存在する場合には、デフォルトの初期画面である掲示板タブではなく指導歴タブを初期表示させる。このため、電子カルテサーバ100は、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる。
【0063】
また、例えば、電子カルテサーバ100は、コンサルテーションテーブル124に閲覧を要する情報が存在する場合には、デフォルトの初期画面である掲示板タブではなくコンサルテーションタブを初期表示させる。このため、電子カルテサーバ100は、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる。
【実施例2】
【0064】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されても良い。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
【0065】
[患者掲示板の直接起動]
実施例1では、電子カルテの表示要求に応じて自動起動された患者掲示板の初期画面を決定する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施例1に示した電子カルテサーバ100は、利用者によって患者掲示板が直接起動された場合にも、初期画面を決定することができる。
【0066】
図11を用いて、利用者によって直接起動された患者掲示板の初期画面を決定する場合を説明する。図11は、実施例2に係る電子カルテサーバの処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理は、例えば、図示した各装置に電源から電力が供給される間、所定時間間隔で実行される。
【0067】
図11に示すように、電子カルテサーバ100が患者掲示板の表示要求を利用者から受け付けると(ステップS301Yes)、決定部131は、初期表示決定処理を実行する(ステップS302)。この初期表示決定処理は、図10に示した初期表示決定処理の処理手順と同様である。
【0068】
出力部132は、初期表示決定処理により決定された共有情報を初期画面として、患者掲示板の表示画面を生成する(ステップS303)。出力部132は、生成した患者掲示板の表示画面を出力する(ステップS304)。例えば、出力部132は、生成した患者掲示板の表示画面をクライアント20に送信し、送信した表示画面をクライアント20に表示させる。
【0069】
[データセンタ]
また、実施例1では、電子カルテサーバ100が医療機関に設置される場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子カルテサーバ100は、複数の医療機関に接続されたデータセンタに適用されても良い。図12は、データセンタへの適用例を説明するための図である。図12に示すように、データセンタ200は、例えば、ネットワーク210を介してクライアント220a,220b・・・と接続される。ネットワーク210には、有線又は無線を問わず、インターネット(Internet)、WAN(Wide Area Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。また、クライアント220a,220b・・・は、複数の医療機関に分散して設置される。また、データセンタ200は、サーバ装置201a,201b・・・と、記憶装置202a,202b・・・とを有する。なお、ここでは、クライアント220a,220b・・・を区別なく述べる場合にクライアント220と総称する。また、サーバ装置201a,201b・・・を区別なく述べる場合にサーバ装置201と総称する。また、記憶装置202a,202b・・・を区別なく述べる場合に記憶装置202と総称する。
【0070】
例えば、データセンタ200は、サーバ装置201を用いて、図1に示した電子カルテサーバ100の機能を仮想マシンとして実現する。また、例えば、データセンタ200は、記憶装置202を用いて、図1に示した閲覧履歴テーブル121と、掲示板テーブル122と、指導歴テーブル123と、コンサルテーションテーブル124とを病院ごとに区別して記憶する。
【0071】
例えば、データセンタ200において、電子カルテサーバ100の機能を担う仮想マシンである電子カルテVM(Virtual Machine)は、受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける。電子カルテVMは、受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、共有情報が登録された登録日時または共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、要求に含まれる受診者識別情報に対応する共有情報を取得する。電子カルテVMは、属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、属性ごとに表示領域を区別して共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する。電子カルテVMは、決定部により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する。このため、電子カルテVMは、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる。
【0072】
[その他]
また、実施例1では、新着情報の存在を判定する際、すなわち、最終閲覧日時より後に登録された共有情報の存在を判定する際に、決定部131が掲示板テーブル122と、指導歴テーブル123と、コンサルテーションテーブル124とを参照する場合を説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、決定部131は、新着情報の存在を判定する際に、掲示板テーブル122のみを参照し、指導歴テーブル123及びコンサルテーションテーブル124については参照しなくても良い。つまり、例えば、決定部131は、電子カルテの表示要求を利用者から受け付けると、利用者が最後に患者掲示板を閲覧した日時を示す最終閲覧日時を閲覧履歴テーブル121から取得する。決定部131は、掲示板テーブル122を参照し、取得した最終閲覧日時より後に登録された共有情報があるか否かを判定する。最終閲覧日時より後に登録された共有情報がある場合には、決定部131は、初期表示決定処理を実行する。
【0073】
また、実施例1では、患者掲示板の表示画面が、記載内容に基づいて、「掲示板タブ」、「指導歴タブ」及び「コンサルテーションタブ」に分割表示される場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、患者掲示板の画面が手動スクロールを要するものである場合にも、本発明を適用することができる。例えば、指導フラグが設定され、コンサルテーションフラグが非設定である場合には、決定部131は、指導歴を表示する領域を初期表示させる共有情報として決定する。そして、出力部132は、指導歴を表示する領域を手動スクロールが不要な領域に配置した表示画面を生成し、生成した表示画面を出力する。例えば、出力部132は、生成した表示画面をクライアント20に送信し、送信した表示画面をクライアント20に表示させる。このため、電子カルテサーバ100は、患者掲示板の画面が手動スクロールを要するものである場合にも、重要な情報が見落とされることを防ぐことができる。
【0074】
また、実施例1では、クライアント20にインストールされたクライアント用アプリケーションがサーバ用アプリケーションと連携し、電子カルテサーバ100が有する各種の機能を提供する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、クライアント20は、電子カルテサーバ100の機能を利用するための専用アプリケーションを用いることなく、ブラウザを介して電子カルテサーバ100が提供するサービスを利用しても良い。
【0075】
また、例えば、実施例1において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。例えば、最終閲覧日時より後に登録された共有情報がある場合には、初期表示決定処理が自動的に開始されるものとして説明したが、利用者による開始指示を受け付けるボタンの押下によって手動的に開始されても良い。この他、上述文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、コンサルテーションテーブル124は、コンサルテーションに基づいて診察される次回の診察日を記憶するようにしても良い。
【0076】
また、例えば、図1に示した電子カルテサーバ100の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、電子カルテサーバ100の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、電子カルテサーバ100にネットワーク10を介して外部記憶装置を接続し、記憶部120が記憶する情報を外部記憶装置が記憶するようにしても良い。
【0077】
また、電子カルテサーバ100は、電子カルテサーバ100の各機能を既知の情報処理装置に搭載することによって実現することもできる。既知の情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなどの装置に対応する。
【0078】
[プログラム]
図13は、表示プログラムを実行するコンピュータを示す図である。図13に示すように、コンピュータ300は、各種演算処理を実行するCPU301と、ユーザからデータの入力を受け付ける入力装置302と、モニタ303とを有する。また、コンピュータ300は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読み取り装置304と、他の装置と接続するためのインターフェース装置305と、他の装置と無線により接続するための無線通信装置306とを有する。また、コンピュータ300は、各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)307と、ハードディスク装置308とを有する。また、各装置301〜308は、バス309に接続される。
【0079】
ハードディスク装置308には、図1に示した決定部131及び出力部132の各処理部と同様の機能を有する表示プログラムが記憶される。また、ハードディスク装置308には、表示プログラムを実現するための各種データが記憶される。
【0080】
CPU301は、ハードディスク装置308に記憶された各プログラムを読み出して、RAM307に展開し、各種の処理を行う。また、これらのプログラムは、コンピュータを図1に示した決定部131及び出力部132として機能させることができる。
【0081】
なお、上記の表示プログラムは、必ずしもハードディスク装置308に記憶されている必要はない。例えば、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されたプログラムを、コンピュータ300が読み出して実行するようにしても良い。コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等に接続された装置にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしても良い。
【0082】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0083】
(付記1)受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける通信制御部と、
前記受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部と、
前記共有情報記憶部から、前記要求に含まれる前記受診者識別情報に対応する共有情報を取得し、前記属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する決定部と、
前記決定部により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する出力部と
を備えたことを特徴とする電子カルテサーバ。
【0084】
(付記2)前記利用者識別情報と、前記利用者によって閲覧された履歴を記憶する閲覧履歴記憶部をさらに備え、
前記決定部は、前記共有情報記憶部に、前記閲覧履歴記憶部から取得した前記利用者の最終閲覧日時より後の登録日時に対応する共有情報が存在する場合に、前記制御を行うことを特徴とする付記1に記載の電子カルテサーバ。
【0085】
(付記3)前記要求はさらに、前記受信者の電子カルテの表示を命令する情報を含み、
前記出力部は、前記電子カルテの表示画面とは異なる前記閲覧画面を出力するとともに、前記閲覧画面を出力した後に、該表示画面を出力することを特徴とする付記1または2に記載の電子カルテサーバ。
【0086】
(付記4)前記共有情報は、利用者の間で交換されるメッセージを示す第一の属性に係る情報と、医師が受診者に対して行った指導歴を示す第二の属性に係る情報とを含み、
前記決定部は、前記取得した共有情報の属性が前記第二の属性であって、該共有情報の登録日時から、所定日数以上経過している場合に、該第二の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか一つに記載の電子カルテサーバ。
【0087】
(付記5)前記共有情報は、さらに、診療科間で診療を依頼するコンサルテーションを示す第三の属性にかかる情報を含み、
前記決定部は、前記取得した共有情報の属性が前記第三の属性であって、前記ステータスが未確認である場合に、該第三の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする付記4に記載の電子カルテサーバ。
【0088】
(付記6)コンピュータによって実行される表示方法であって、
受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付け、
前記受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、前記要求に含まれる前記受診者識別情報に対応する共有情報を取得し、前記属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御し、
前記閲覧画面の表示を制御する処理により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する
ことを特徴とする表示方法。
【0089】
(付記7)前記閲覧画面の表示を制御する処理は、前記共有情報記憶部に、前記利用者識別情報と、前記利用者によって閲覧された履歴を記憶する閲覧履歴記憶部から取得した前記利用者の最終閲覧日時より後の登録日時に対応する共有情報が存在する場合に、前記制御を行うことを特徴とする付記6に記載の表示方法。
【0090】
(付記8)前記要求はさらに、前記受信者の電子カルテの表示を命令する情報を含み、
前記端末に出力する処理は、前記電子カルテの表示画面とは異なる前記閲覧画面を出力するとともに、前記閲覧画面を出力した後に、該表示画面を出力することを特徴とする付記6または7に記載の表示方法。
【0091】
(付記9)前記共有情報は、利用者の間で交換されるメッセージを示す第一の属性に係る情報と、医師が受診者に対して行った指導歴を示す第二の属性に係る情報とを含み、
前記閲覧画面の表示を制御する処理は、前記取得した共有情報の属性が前記第二の属性であって、該共有情報の登録日時から、所定日数以上経過している場合に、該第二の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする付記6乃至付記8のいずれか一つに記載の表示方法。
【0092】
(付記10)前記共有情報は、さらに、診療科間で診療を依頼するコンサルテーションを示す第三の属性にかかる情報を含み、
前記閲覧画面の表示を制御する処理は、前記取得した共有情報の属性が前記第三の属性であって、前記ステータスが未確認である場合に、該第三の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする付記9に記載の表示方法。
【0093】
(付記11)コンピュータに、
受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付け、
前記受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、前記要求に含まれる前記受診者識別情報に対応する共有情報を取得し、前記属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御し、
前記閲覧画面の表示を制御する処理により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する
処理を実行させることを特徴とする表示プログラム。
【0094】
(付記12)前記閲覧画面の表示を制御する処理は、前記共有情報記憶部に、前記利用者識別情報と、前記利用者によって閲覧された履歴を記憶する閲覧履歴記憶部から取得した前記利用者の最終閲覧日時より後の登録日時に対応する共有情報が存在する場合に、前記制御を行うことを特徴とする付記11に記載の表示プログラム。
【0095】
(付記13)前記要求はさらに、前記受信者の電子カルテの表示を命令する情報を含み、
前記端末に出力する処理は、前記電子カルテの表示画面とは異なる前記閲覧画面を出力するとともに、前記閲覧画面を出力した後に、該表示画面を出力することを特徴とする付記11または12に記載の表示プログラム。
【0096】
(付記14)前記共有情報は、利用者の間で交換されるメッセージを示す第一の属性に係る情報と、医師が受診者に対して行った指導歴を示す第二の属性に係る情報とを含み、
前記閲覧画面の表示を制御する処理は、前記取得した共有情報の属性が前記第二の属性であって、該共有情報の登録日時から、所定日数以上経過している場合に、該第二の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする付記11乃至付記13のいずれか一つに記載の表示プログラム。
【0097】
(付記15)前記共有情報は、さらに、診療科間で診療を依頼するコンサルテーションを示す第三の属性にかかる情報を含み、
前記閲覧画面の表示を制御する処理は、前記取得した共有情報の属性が前記第三の属性であって、前記ステータスが未確認である場合に、該第三の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする付記14に記載の表示プログラム。
【符号の説明】
【0098】
10 ネットワーク
20,20a,20b,20c クライアント
100 電子カルテサーバ
110 通信制御部
120 記憶部
121 閲覧履歴テーブル
122 掲示板テーブル
123 指導歴テーブル
124 コンサルテーションテーブル
130 制御部
131 決定部
132 出力部
200 データセンタ
201,201a,201b サーバ装置
202,202a,202b 記憶装置
210 ネットワーク
220,220a,220b クライアント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付ける通信制御部と、
前記受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部と、
前記共有情報記憶部から、前記要求に含まれる前記受診者識別情報に対応する共有情報を取得し、前記属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御する決定部と、
前記決定部により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する出力部と
を備えたことを特徴とする電子カルテサーバ。
【請求項2】
前記利用者識別情報と、前記利用者によって閲覧された履歴を記憶する閲覧履歴記憶部をさらに備え、
前記決定部は、前記共有情報記憶部に、前記閲覧履歴記憶部から取得した前記利用者の最終閲覧日時より後の登録日時に対応する共有情報が存在する場合に、前記制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子カルテサーバ。
【請求項3】
前記要求はさらに、前記受信者の電子カルテの表示を命令する情報を含み、
前記出力部は、前記電子カルテの表示画面とは異なる前記閲覧画面を出力するとともに、前記閲覧画面を出力した後に、該表示画面を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の電子カルテサーバ。
【請求項4】
前記共有情報は、利用者の間で交換されるメッセージを示す第一の属性に係る情報と、医師が受診者に対して行った指導歴を示す第二の属性に係る情報とを含み、
前記決定部は、前記取得した共有情報の属性が前記第二の属性であって、該共有情報の登録日時から、所定日数以上経過している場合に、該第二の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電子カルテサーバ。
【請求項5】
前記共有情報は、さらに、診療科間で診療を依頼するコンサルテーションを示す第三の属性にかかる情報を含み、
前記決定部は、前記取得した共有情報の属性が前記第三の属性であって、前記ステータスが未確認である場合に、該第三の属性の表示領域を前記端末に初期表示させることを特徴とする請求項4に記載の電子カルテサーバ。
【請求項6】
コンピュータによって実行される表示方法であって、
受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付け、
前記受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、前記要求に含まれる前記受診者識別情報に対応する共有情報を取得し、前記属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御し、
前記閲覧画面の表示を制御する処理により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する
ことを特徴とする表示方法。
【請求項7】
コンピュータに、
受診者を識別する受診者識別情報を含む要求を、利用者が操作する端末から受け付け、
前記受診者識別情報と、内容に応じた属性ごとに登録された共有情報と、該共有情報が登録された登録日時または該共有情報が閲覧されたか否かを示すステータスとを記憶する共有情報記憶部から、前記要求に含まれる前記受診者識別情報に対応する共有情報を取得し、前記属性ごと設定された条件と、取得した共有情報の登録日時またはステータスとの比較結果に基づいて、該属性ごとに表示領域を区別して該共有情報を表示する閲覧画面の表示を制御し、
前記閲覧画面の表示を制御する処理により制御された前記閲覧画面を前記端末に出力する
処理を実行させることを特徴とする表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−41339(P2013−41339A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176286(P2011−176286)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】