説明

電子タグシステム、電子タグ、読み取り装置

【課題】ユーザ所望の電子タグに狙いを定めてその情報だけを明確に読み取ることが可能になる電子タグシステムを提供する。
【解決手段】リーダライタ20のトリガキー21aの操作に応じて出力される可視光レーザLを、ユーザ所望の電子タグ10に設けられた太陽電池セル11に対して照射すると、当該太陽電池セル11による光電変換動作に応じて、当該タグ10のID(識別子)が応答信号として送信され前記リーダライタ20に受信される。そして、当該リーダライタ20は、受信された所望の電子タグ10のタグIDに基づき当該タグ10に記憶されている物品情報などを読み取ることができるので、ユーザ所望の電子タグ10だけを可視光レーザLにより指定して照射し、当該タグ10だけのタグIDおよびその物品情報などを明確に読み取ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品などに付けられてその情報を発信する電子タグと当該電子タグから発信された情報を読み取るための読み取り装置からなる電子タグシステム、およびその電子タグ、読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばお店で売られる生鮮食品などの商品に付けられて、当該商品の産地や生産日、価格などの商品情報を電波で発信する電子タグが実用化されている。この電子タグに記録され発信される情報は、例えば売り手や買い手の携帯端末(電子タグリーダライタ)から無線接続することにより書き替えや読み出しが可能である。
【0003】
従来、電子タグ(RF-ID)は、タグ単独での電源を持たないため、前記リーダライタからの電波をアンテナで受信し整流して自らの電源とすると共に、同受信信号から動作クロックを抽出している。そして、電子タグにおいて、リーダライタからのアクセス信号が受信されると、不揮発性メモリに記録された各タグ固有のID(識別子)や商品情報などを応答送信することで、リーダライタでは、受信された各タグIDやその商品情報などを表示させてユーザに出力する。
【0004】
一方、このような電子タグでは、前述したようにリーダライタからの受信電波により自らの動作電力を確保するため、高い応答送信電力を得ることはできない。このため、リーダライタとの通信可能距離は自ずと狭い範囲に限られる。
【0005】
そこで、電子タグに、太陽電池のセルと蓄電用のコンデンサを搭載し、リーダライタへの応答信号を生成するための電源とすることで、従来より高い応答送信電力を得てリーダライタとの通信可能距離を延ばすことを可能にした太陽電池セル付きICカード(電子タグ)が考えられている。
【特許文献1】特開2004−252537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、前記電子タグが付けられる商品・物品などは、生産、流通、販売の何れの段階においても、同様あるは類似の物品が多数隣接して配置・配列される。このため、リーダライタからユーザ所望の物品の近くで電子タグへのアクセス信号を送信したとしても、当該所望の物品の電子タグだけでなく、この信号電波を受信した全ての電子タグが応答送信動作することになる。
【0007】
この場合、リーダライタには、当該リーダライタを通信可能距離に含む多数の電子タグからの応答送信信号が受信されて各タグIDや商品情報などが表示出力されるため、特に同様あるいは類似の物品が隣接している場合、ユーザは表示された各タグからの情報のうち何れの情報が所望の物品のタグからの情報であるのかを識別するのが困難になる。
【0008】
すなわち、従来の電子タグシステムでは、ユーザが必要とする特定の物品のタグに狙いを定めてその情報を明確に読み取る用途には適していない問題があった。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、ユーザ所望の電子タグに狙いを定めてその情報だけを明確に読み取ることが可能になる電子タグシステム、およびその電子タグ、読み取り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の電子タグシステムは、太陽電池を備えた電子タグと、当該電子タグと通信する読み取り装置からなる電子タグシステムであって、
前記電子タグは、当該タグ固有の識別子を含む情報を記憶する情報記憶手段と、前記太陽電池による発電動作を検出する発電検出手段と、この発電検出手段により前記太陽電池による発電動作が検出されるのに応じて、前記情報記憶手段により記憶された当該タグ固有の識別子を送信する識別子送信手段と、前記読み取り装置から送信されたコマンド信号を受信するコマンド受信手段と、このコマンド受信手段により受信されたコマンド信号に当該タグ固有の識別子が付加されている場合に、前記情報記憶手段により記憶された情報を送信する情報送信手段とを備え、
前記読み取り装置は、ユーザ操作に応じて光を照射する光照射手段と、この光照射手段による光の照射に応答して前記電子タグの識別子送信手段により送信された当該タグ固有の識別子を受信する識別子受信手段と、この識別子受信手段により受信された前記電子タグの固有の識別子を付加したコマンド信号を送信するコマンド送信手段と、このコマンド送信手段によるコマンド信号の送信に応答して前記電子タグの情報送信手段により送信された情報を受信する情報受信手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の電子タグシステムは、前記請求項1に記載の電子タグシステムにおいて、前記電子タグは、第1のプロトコルにより動作する第1の回路系と当該第1の回路系よりも高い電力消費の第2のプロトコルにより動作する第2の回路系とを備え、前記発電検出手段により前記太陽電池による発電動作が検出された場合には、前記第2の回路系に切り替えて、前記識別子送信手段による識別子の送信処理、前記コマンド受信手段によるコマンド信号の受信処理、前記情報送信手段による情報の送信処理を行うことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の電子タグシステムは、前記請求項1または請求項2に記載の電子タグシステムにおいて、前記読み取り装置は、前記光照射手段による光の照射に応答してバーコードの画像を読み取る画像読み取り手段と、この画像読み取り手段により読み取られたバーコードの画像に基づき当該バーコードに対応する情報をデコードするデコード手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の電子タグは、太陽電池を備え、読み取り装置と通信する電子タグであって、当該タグ固有の識別子を含む情報を記憶する情報記憶手段と、前記太陽電池による発電動作を検出する発電検出手段と、この発電検出手段により前記太陽電池による発電動作が検出されるのに応じて、前記情報記憶手段により記憶された当該タグ固有の識別子を送信する識別子送信手段と、前記読み取り装置から送信されたコマンド信号を受信するコマンド受信手段と、このコマンド受信手段により受信されたコマンド信号に当該タグ固有の識別子が付加されている場合に、前記情報記憶手段により記憶された情報を送信する情報送信手段とを備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の読み取り装置は、太陽電池を備えた電子タグと通信する読み取り装置であって、ユーザ操作に応じて光を照射する光照射手段と、この光照射手段による光の照射に応答して前記電子タグから送信された当該タグ固有の識別子を受信する識別子受信手段と、この識別子受信手段により受信された前記電子タグの固有の識別子を付加したコマンド信号を送信するコマンド送信手段と、このコマンド送信手段によるコマンド信号の送信に応答して前記電子タグから送信された情報を受信する情報受信手段とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザ所望の電子タグに狙いを定めてその情報だけを明確に読み取ることが可能になる電子タグシステム、およびその電子タグ、読み取り装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係る電子タグシステムにおける電子タグ(RF-ID)10のリーダライタ20による読み取り状態を示す外観図である。
【0018】
本電子タグシステムにおける電子タグ10は、太陽電池セル11を備えている。またリーダライタ20は、ユーザ操作されるトリガキー21aのキー入力に応じて前記電子タグ10の読み取りあるいはバーコードBCDの読み取りを行うための可視光レーザLを出力するスキャナ機能(RFID高速モード/バーコドモード)を備えている。
【0019】
このためリーダライタ20は、前記バーコードBCDは勿論、所望の電子タグ10を選択的に狙って可視光レーザLを照射することができる。
【0020】
なお、本実施形態のリーダライタ20は、携帯電話によって構成されており、本体正面に前記トリガキー21aを有する入力部21および表示部22を備えている。
【0021】
電子タグ10の太陽電池セル11は、リーダライタ20から照射される可視光レーザLを当該レーザの透過フィルタ11fを介して受光し電力に変換する。そして、電子タグ10は、前記リーダライタ20から照射された可視光レーザLをその太陽電池セル11により受光し電力変換することに応答して当該タグ10のID信号を応答送信する機能を備えている。
【0022】
このためリーダライタ20は、そのRFID高速モードにおいて、可視光レーザLを選択的に照射した1つの電子タグ10だけからのID応答信号を受信することができる。
【0023】
なお、前記リーダライタ20は、トリガキー21aのキー入力に応じて可視光レーザLを出力するスキャナ機能(RFID高速モード/バーコードモード)だけではなく、同トリガキー21aのキー入力に応じて当初から電子タグ10に対する電波によるアクセスコマンド信号を送信する通常の読み取り機能(RFID通常モード)も備えている。
【0024】
そして、電子タグ10は、前記リーダライタ20によりRFID高速モードで可視光レーザLが太陽電池セル11に受光された場合に高速のプロトコルB(図6,図7(B)参照)に従い動作する当該プロトコルB用の回路系統と電子通常モードで電波によるアクセスコマンド信号が受信された場合に通常のプロトコルA(図6,図7(A)参照)に従い動作する当該プロトコルA用の回路系統とを備える(図3参照)。
【0025】
図2は、前記電子タグシステムにおけるリーダライタ20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0026】
リーダライタ20は、CPU23を備えている。
【0027】
CPU23は、ROM24に予め記憶されている制御プログラムに従い、RAM25を作業用メモリとして回路各部の動作を制御するもので、このCPU23には、前記トリガキー21aなどの各種のキーを備えた入力部21、当該CPU23により処理される種々の情報を表示する表示部22、前記ROM24、RAM25が接続される他、アンテナ26を有するRFIDリーダライタ部27、可視光レーザLの発光部およびその反射光の受光部を有するバーコードスキャナ28などが接続される。
【0028】
RFIDリーダライタ部27は、RFID高速モードやRFID通常モードにおいて、入力部21におけるユーザ操作に応じて、電子タグ10に対するアクセス信号,コマンド信号をアンテナ26から送信したり、その応答信号を受信したりする。
【0029】
バーコードスキャナ28は、前記RFID高速モードまたはバーコードモードにおいて、トリガキー21aの操作に応じて可視光レーザLを発光出力すると共に、バーコードモードでは、前記可視光レーザLの反射光を受光し一次画像として抽出する。
【0030】
なお、RFIDリーダライタ部27は、CPU23の制御により、RFID高速モードでは前記高速のプロトコルBに基づいたコマンド受付状態となり、RFID通常モードでは前記通常のプロトコルAに基づいたコマンド受付状態となる。
【0031】
図3は、前記電子タグシステムにおける電子タグ10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0032】
図4は、前記電子タグ10における電流検出器17の構成を示す回路図である。
【0033】
図5は、前記電子タグ10における通常プロトコルA用の整合回路12aおよび高速プロトコルB用の整合回路12bの構成を示す回路図である。
【0034】
電子タグ10は、前記リーダライタ20から送信された無線電波のコマンド信号をアンテナ12により受信する。このアンテナ12により受信されたコマンド信号は、マルチプレクサ13を介して通常プロトコルA用の整合回路12aまたは高速プロトコルB用の整合回路12bにて整合される。
【0035】
通常プロトコルA用の整合回路12aにて整合された受信信号はプロトコルA用変復調回路13aに供給されてデジタルデータに復調されロジック回路14に送られる。また、同通常プロトコルA用の整合回路12aにて整合された受信信号はクロック抽出回路18aに供給されて動作クロックが抽出される。
【0036】
高速プロトコルB用の整合回路12bにて整合された受信信号はプロトコルB用変復調回路13bに供給されてデジタルデータに復調されロジック回路14に送られる。
【0037】
そしてまた、前記通常プロトコルA用の整合回路12aまたは高速プロトコルB用の整合回路12bにより整合された受信信号は、何れの場合にも整流回路15により整流されて電源回路16に供給される。
【0038】
一方、太陽電池セル11が前記リーダライタ20から照射された可視光レーザLを受光することにより変換された電力信号は、電流検出器17を介して前記電源回路16に供給される。
【0039】
電流検出器(動作切替回路)17は、前記太陽電池セル11において可視光レーザLの受光により発電された電力の電流を検出し、この電流検出(Hiレベル)に応じて、前記マルチプレクサ13には、高速プロトコルB用の整合回路12bに切り替える動作切り替え信号を送信し、ロジック回路14には、プロトコルB用変復調回路13bに切り替える動作切り替え信号を送信する。またこれと共に電流検出器17は、太陽電池セル11による発電電力の電流を検出することで、プロトコルB用のクロック生成回路18bに電力を供給して動作クロックを生成させる。
【0040】
すなわち、この電子タグ10において、太陽電池セル11により前記リーダライタ20からの可視光レーザLが受光されたRFID高速モードでは、受信信号を整流して得た受信電力に当該太陽電池セル11により発電された電力をも加えた電源回路16からの電源電圧に基づき、高速プロトコルB用のクロック生成回路18bにより生成された動作クロックに従い、高速プロトコルB用の整合回路12bおよび変復調回路13bによってロジック回路14との間での送受信処理が実行される。
【0041】
一方で、太陽電池セル11により前記リーダライタ20からの可視光レーザLが受光されないRFID通常モードでは、受信信号を整流して得た受信電力相当のみの電源回路16からの電源電圧に基づき、通常プロトコルA用のクロック抽出回路18aにより抽出された動作クロックに従い、通常プロトコルA用の整合回路12aおよび変復調回路13aによってロジック回路14との間での送受信処理が実行される。
【0042】
ロジック回路14は、前記リーダライタ20から送信されたコマンド信号に従い、高速プロトコルB用の変復調回路13bまたは通常プロトコルA用の変復調回路13aにより復調されたコマンドの内容に応じて不揮発性メモリ19に対するタグIDや物品情報などの書き込みあるいは読み出しを行う。このロジック回路14により読み出されたタグIDや物品情報などのデータは、前記高速プロトコルB用の変復調回路13bまたは通常プロトコルA用の変復調回路13aにより変調され、整合回路12bまたは12aを経てアンテナ12から前記コマンド送信元のリーダライタ20へ送信される。
【0043】
図6は、前記電子タグ10においてRFID通常モードで使用される低速プロトコルの規格とRFID高速モードで使用される高速プロトコルの規格とを対比して示す図である。
【0044】
この電子タグ10でのRFID通常モードでは、低速のプロトコルとして、例えば周波数13.56MHz、速度6.62〜26.48kbps、変調方式[ASK;振幅シフトキーイング]であるISO15693を使用する。またRFID高速モードでは、高速プロトコルとして、例えば周波数860〜960MHz、速度26.7〜640kbps、変調方式[ASK;振幅シフトキーイング]であるISO1800−6TypeCを使用する。
【0045】
図7は、前記電子タグ10におけるRFID通常モードでの低速プロトコル(ISO15693)による通信状態とRFID高速モードでの高速プロトコル(ISO1800−6TypeC)による通信状態とを対比して示す図である。
【0046】
ここで、各プロトコルにおけるコマンドは、当該タグ10のID(識別子)を要求するコマンドを示し、低速プロトコル(ISO15693)では“Inventry”コマンド、高速プロトコル(ISO1800−6TypeC)では“Query”コマンドを例に示す。
【0047】
このような低速プロトコル(ISO15693)と高速プロトコル(ISO1800−6TypeC)の両者を実装するには、その整合部分、データ変調方式、コマンド体系の全てが異なるので、前記図3で示した通り低速プロトコル用と高速プロトコル用とで2系統の回路が必要になるが、この2系統の回路を太陽電池セル11からの発電に従い切り替えるので、異なるプロトコル部分の同時回路動作がなく、無駄な電力消費を防止することができる。
【0048】
すなわち、リーダライタ20からユーザ所望の電子タグ10の太陽電池セル11に対して可視光レーザLを照射してコマンド送信するRFID高速モードでは、当該太陽電池セル11によって発電された電力を加えた電源回路16からの電源電圧によって回路各部が駆動されるので、前記高速プロトコル(ISO1800−6TypeC)の規格に応じた高速プロトコルB用の整合回路12b、変復調回路13b、クロック生成回路18bによる高速動作が可能になり、例えば不揮発性メモリ19からのデータの読み出し・送信処理が高速に実行される。
【0049】
次に、前記構成の電子タグシステムの動作について説明する。
【0050】
図8は、前記電子タグシステムの動作シーケンスを示す図である。
【0051】
リーダライタ20において電子高速モードを設定し、入力部21のトリガキー21aの操作に伴いバーコードスキャナ28から出力される可視光レーザLを所望の電子タグ(1)10の太陽電池セル11に向けて照射すると(ステップS1)、この電子タグ10では、前記太陽電池セル11からの発電電力が電流検出器17において検出(Hiレベル)されることで、通信動作の回路系が高速プロトコルB用の整合回路12bと変復調回路13bに切り替えられると共に、クロック生成回路18bにより高速プロトコルB用の動作クロックが生成され、高速動作の状態に設定される(ステップS2)。
【0052】
すると、ロジック回路14により不揮発性メモリ19に記憶されている当該タグ(1)10のID(識別子)が読み出され、前記高速プロトコルB用変復調回路13bにより変調された後、同高速プロトコルB用整合回路12bからアンテナ12を介して応答送信される(ステップS3)。
【0053】
この場合、例えば当該電子タグ(1)10に隣接してタグ(2),タグ(3)が存在していても、リーダライタ20からの可視光レーザLは前記タグ(1)の太陽電池セル11に対してだけ照射されているので、タグ(2),タグ(3)が動作することはなく、リーダライタ20には、ユーザ所望の電子タグ(1)10のタグIDだけが応答送信信号として受信され、表示部22に表示される(ステップS4)。
【0054】
こうして、リーダライタ20において、ユーザ所望の電子タグ(1)10からのタグIDが応答表示されると、入力部21に対するユーザ操作に応じて、前記タグ(1)10のタグIDを付加したアクセスコマンドが生成され、このアクセスコマンドがRFIDリーダライタ部27からアンテナ26を介して電子タグ(1)10へ送信される(ステップS5)。
【0055】
電子タグ(1)10において、当該タグ(1)10自身のタグIDが付加されたアクセスコマンドが受信され、高速プロトコルB用整合回路12bから変復調回路13bを介して復調されると、ロジック回路14により前記アクセスコマンドに応じた応答送信信号が生成された後、高速プロトコルB用変復調回路13bにより変調され、同高速プロトコルB用整合回路12bからアンテナ12を介して応答送信される(ステップS6)。
【0056】
この場合、例えば当該電子タグ(1)10に隣接した前記リーダライタ20からの通信範囲内にタグ(2)が存在していても、当該リーダライタ20からのアクセスコマンドに付加されたタグIDは該タグ(2)のタグIDとは違い一致しないので、コマンド応答処理がされることはなく、リーダライタ20には、ユーザ所望の電子タグ(1)10からのコマンド応答送信信号だけが受信され、例えばタグ(1)10が付けられた物品の情報が表示部22に表示される(ステップS7)。
【0057】
そして、前記ステップS5〜S7と同様に、リーダライタ20からの所望の電子タグ(1)10のタグIDを付加したアクセスコマンド信号の送信処理、および当該電子タグ(1)10からのコマンド応答信号の送信処理が、ユーザ所望のコマンドに応じて繰り返し実行された後に、ユーザによるアクセス終了操作に応じて前記バーコードスキャナ28からの可視光レーザLの出力処理およびコマンド信号(電波)の送信処理が終了されると(ステップS8)、前記電子タグ(1)10には前記可視光レーザLおよびコマンド信号の何れも入力されなくなり動作停止となる(ステップS9)。
【0058】
次に、より詳細なシステム動作について説明する。
【0059】
図9は、前記電子タグシステムの一連の動作に伴うリーダライタ20でのスキャンモード処理を示すフローチャートである。
【0060】
図10は、前記電子タグシステムの一連の動作に伴う電子タグ10でのRFID制御処理を示すフローチャートである。
【0061】
リーダライタ20において、入力部21のユーザ操作に応じて電子タグ10あるいはバーコードBCDからの情報読み取りを行うためのスキャンモードに設定されると、可視光レーザLを使用して電子タグ10の読み取りを行うRFID高速モード、または可視光レーザLを使用せず電波通信のみにより電子タグ10の読み取りを行うRFID通常モード、またはバーコードの読み取りを行うバーコードモードの何れかをユーザにより選択するためのモード選択画面が表示部22に表示される(ステップA1)。
【0062】
このモード選択画面において、ユーザ操作に応じたモード選択入力が受け付けられると(ステップA2)、RFID高速モード、RFID通常モード、バーコードモードの何れが選択されたか判断される(ステップA3)。
【0063】
このステップA3において電子高速モードが選択されたと判断されると、RFIDリーダライタ部27が高速プロトコルB用の信号受付状態にセットされる(ステップA4)。
【0064】
そして、所望の電子タグ10の太陽電池セル11に対して可視光レーザLを照射すべく、入力部21のトリガキー21aがユーザ操作により入力されると(ステップA5(True))、バーコードスキャナ28から可視光レーザLが出力照射される(ステップA6)。
【0065】
ここで、前記ユーザ所望の電子タグ10において、前記リーダライタ20から出力された可視光レーザLが太陽電池セル11に照射されると、当該太陽電池セル11により発電された電力信号が電流検出器17により検出され(ステップB1)、その検出出力レベルがHiレベルに切り替わる(ステップB2(True))。
【0066】
すると、マルチプレクサ13によりアンテナ12からの結線が高速プロトコルB用の整合回路12bに切り替えられると共に(ステップB3)、クロック生成回路18bが動作して高速プロトコルB用の動作クロックが生成され(ステップB4)、さらにロジック回路14が高速プロトコルB用の変復調回路13bに対応する動作に切り替えられる(ステップB5)。
【0067】
すると、ロジック回路14により不揮発性メモリ19に記憶されている本タグ10のID(識別子)が読み出されて(ステップB6)、前記高速プロトコルB用変復調回路13bによりID応答信号が変調生成され、前記高速プロトコルB用の整合回路12bを介してアンテナ12から送信される(ステップB7)。
【0068】
リーダライタ20において、前記所望の電子タグ10から送信されたID応答信号がRFIDリーダライタ部27にて受信されると(ステップA7)、これに伴い前記バーコードスキャナ28のリニアイメージャにより読み取られた一次画像がCPU23に転送されデコード処理される(ステップA8)。
【0069】
ここで、前記RFIDリーダライタ部27による電子タグ10からのID応答信号の受信に応じて、CPU23によりID応答有りと判断された場合には(ステップA9(True))、入力部21に対するユーザ操作に応じて、前記応答受信されたタグIDを付加した例えば物品情報読み出しのためのアクセスコマンドが生成され、このアクセスコマンドがRFIDリーダライタ部27からアンテナ26を介してアクセス先の電子タグ10へ送信される(ステップA10)。
【0070】
電子タグ10において、当該タグ10自身のIDが付加されたアクセスコマンドが受信され、高速プロトコルB用整合回路12bから変復調回路13bを介して復調されると、ロジック回路14により前記アクセスコマンドに応じて不揮発性メモリ19から読み出された物品情報の応答送信信号が生成された後、高速プロトコルB用変復調回路13bにより変調され、同高速プロトコルB用整合回路12bからアンテナ12を介して応答送信される(ステップB8)。
【0071】
リーダライタ20において、前記電子タグ10からのコマンド応答送信信号が受信されると(ステップA11)、このコマンド応答信号は、CPU23によるアプリケーション処理に従い例えばタグ10が付けられている物品の情報として表示部22に表示される(ステップA12)。
【0072】
一方、このリーダライタ20において、今回のRFID高速モードを設定してのスキャンモード処理にあっても、前記ステップA6におけるレーザ照射が実際にはバーコードBCDに対して行われたことで、前記ステップA8においてバーコードスキャナ28のリニアイメージャにより読み取られた一次画像がCPU23に転送されデコード処理されるのに応じて、前記バーコードBCDのデコード処理が成功したと判断された場合には(ステップA13(True))、前記バーコードスキャナ28によるレーザ照射が終了される(ステップA14)。
【0073】
そして、前記デコード処理されたバーコードBCDの読み取り内容が表示部22に表示された後(ステップA15)、このバーコードデータに応じてCPU23によるアプリケーション処理が実行される(ステップA16)。
【0074】
これにより、リーダライタ20において電子高速モードを設定して所望の電子タグ10の太陽電池セル11に対し可視光レーザLを照射すると、この可視光レーザLの照射された電子タグ10からのみ当該タグIDが応答受信されるので、例えば多数の類似の物品にそれぞれ付けられた多数の電子タグ(1)10,(2)10,(3)10,…が存在していても、ユーザ所望の電子タグ(1)10だけを可視光レーザLにより指定して照射し、当該タグ(1)10だけのタグIDおよびその物品情報などを容易に読み出すことができる。
【0075】
また、このRFID高速モードの設定状態にあっても、前記可視光レーザLをバーコードBCDに照射した場合には、当該バーコードBCDの読み取りを行うことができる。
【0076】
一方、前記ステップA3において、RFID通常モードが選択されたと判断されると、RFIDリーダライタ部27が通常プロトコルA用の信号受付状態にセットされる(ステップA17)。
【0077】
この場合、電子タグ10では、太陽電池セル11に可視光レーザLが照射されることはなく電力の発電は行われないので、電流検出器17による検出出力レベルはLowレベルのまま維持される(ステップB1)。すると、マルチプレクサ13によりアンテナ12からの結線が通常プロトコルA用の整合回路12aに切り替えられると共に(ステップB9)、ロジック回路14が通常プロトコルA用の変復調回路13aに対応する動作に切り替えられ(ステップB10)、クロック抽出回路18aが動作して通常プロトコルA用の動作クロックが生成される。
【0078】
そして、前記リーダライタ20において、入力部21のトリガキー21aがユーザ操作により入力されると(ステップA18(True))、電子タグ10に対する例えばタグID読み出しのためのアクセスコマンドが生成され、このアクセスコマンドがRFIDリーダライタ部27からアンテナ26を介して送信される(ステップA19)。
【0079】
電子タグ10において、前記リーダライタ20から送信されたアクセスコマンドが受信され、通常プロトコルA用整合回路12aから変復調回路13aを介して復調されると、ロジック回路14により前記アクセスコマンドに応じて不揮発性メモリ19から読み出されたタグIDの応答送信信号が生成された後、通常プロトコルA用変復調回路13aにより変調され、同通常プロトコルA用整合回路12aからアンテナ12を介して応答送信される(ステップB8)。
【0080】
リーダライタ20において、前記電子タグ10からのコマンド応答送信信号が受信されることで(ステップA20)、CPU23によりコマンド応答信号の受信有りと判断されると(ステップA21(True))、当該受信された1つあるいは複数の電子タグ10…それぞれの例えばタグIDが表示部22に表示される(ステップA22)。
【0081】
すると、CPU23によるアプリケーション処理に従い例えば前記複数の電子タグ10…それぞれのタグIDに基づいた処理が実行される(ステップA23)。
【0082】
これにより、リーダライタ20において電子通常モードを設定してトリガキー21aを操作しアクセスコマンド信号を送信させると、このコマンド信号が受信された全ての電子タグ10からの各タグIDが応答受信されるので、例えば隣接した複数の物品にそれぞれ付けられた電子タグ(1)10,(2)10,(3)10,…からの各タグIDを一括して読み出し一覧表示させることができる。
【0083】
一方、前記ステップA3において、バーコードモードが選択されたと判断された状態で、読み取り対象のバーコードBCDに対して可視光レーザLを照射すべく、入力部21のトリガキー21aがユーザ操作により入力されると(ステップA24(True))、バーコードスキャナ28から可視光レーザLが出力照射される(ステップA25)。
【0084】
すると、前記可視光レーザLが照射されたバーコードBCDからの反射光によって、バーコードスキャナ28のリニアイメージャにより読み取られた一次画像がCPU23に転送され(ステップA26)、デコード処理される(ステップA27)。
【0085】
そして、前記バーコードBCDのデコード処理が成功したと判断された場合には(ステップA28(True))、前記バーコードスキャナ28によるレーザ照射が終了され(ステップA29)、前記デコード処理されたバーコードBCDの読み取り内容が表示部22に表示された後(ステップA30)、このバーコードデータに応じたCPU23によるアプリケーション処理が実行される(ステップA31)。
【0086】
これにより、リーダライタ20において、前記RFID高速モードあるいはRFID通常モードを選択して、各モードに応じた電子タグ10の読み取り処理が行えるだけでなく、バーコードモードの選択により、可視光レーザLをバーコードBCDに照射して、当該バーコードBCDの読み取りを行うこともできる。
【0087】
したがって、前記構成の電子タグシステムによれば、リーダライタ20のトリガキー21aの操作に応じて出力される可視光レーザLを、ユーザ所望の電子タグ10に設けられた太陽電池セル11に対して照射すると、当該太陽電池セル11による光電変換動作に応じて、当該タグ10のタグID(識別子)が応答信号として送信され前記リーダライタ20に受信される。そして、当該リーダライタ20は、受信された所望の電子タグ10のタグIDに基づき当該タグ10に記憶されている物品情報などを読み取ることができるので、例えば多数の類似の物品にそれぞれ付けられた多数の電子タグ(1)10,(2)10,(3)10,…が存在していても、ユーザ所望の電子タグ(1)10だけを可視光レーザLにより指定して照射し、当該タグ(1)10だけのタグIDおよびその物品情報などを容易且つ明確に読み取ることができる。また、電子タグ(1)10のタグIDを読み取った後に、この電子タグ(1)10へ必要な情報を書込むことができる。
【0088】
また、前記構成の電子タグシステムによれば、電子タグ10は、通常プロトコルA用の通信回路系(12a,13a)と、高速プロトコルB用の通信回路系(12b,13b)とを備え、太陽電池セル11に対して前記リーダライタ20から可視光レーザLが照射された場合には、当該太陽電池セル11による発電電力を電源として加え、前記高速プロトコルB用の通信回路系(12b,13b)を動作させると共に、当該高速プロトコルB用のクロック生成回路18bを動作させて動作クロックを生成し、前記リーダライタ20との高速な通信処理を可能としたので、RFID高速モードでは、ユーザ所望の電子タグ10だけに絞った明確な情報の読み取りが行えるだけなく、そのタグ情報の読み取りを高速に行うことができる。
【0089】
さらに、前記構成の電子タグシステムによれば、前記トリガキー21aの操作に応じて出力される可視光レーザLをバーコードBCDに照射して、当該バーコードBCDの読み取りを行うこともできる。
【0090】
なお、前記実施形態において、リーダライタ20から電子タグ10の太陽電池セル11に対して可視光レーザLを照射するモードでは、高速プロトコルB用の通信回路系(12b,13b)に切り替えて高速な通信処理を行わせ、また前記レーザ照射を行わずに電波によりアクセスコマンドを送信するモードでは、通常プロトコルA用の通信回路系(12a,13a)に切り替えて通常速度の通信処理を行わせる構成としたが、前記高速プロトコルと通常プロトコルとの切り替えに限らず、通信方式や通信データ量、あるいは使用メモリ容量の切り替えを行う構成としてもよい。
【0091】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施形態に係る電子タグシステムにおける電子タグ10のリーダライタ20による読み取り状態を示す外観図。
【図2】前記電子タグシステムにおけるリーダライタ20の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記電子タグシステムにおける電子タグ10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図4】前記電子タグ10における電流検出器17の構成を示す回路図。
【図5】前記電子タグ10における通常プロトコルA用の整合回路12aおよび高速プロトコルB用の整合回路12bの構成を示す回路図。
【図6】前記電子タグ10においてRFID通常モードで使用される低速プロトコルの規格とRFID高速モードで使用される高速プロトコルの規格とを対比して示す図。
【図7】前記電子タグ10におけるRFID通常モードでの低速プロトコル(ISO15693)による通信状態とRFID高速モードでの高速プロトコル(ISO1800−6TypeC)による通信状態とを対比して示す図。
【図8】前記電子タグシステムの動作シーケンスを示す図。
【図9】前記電子タグシステムの一連の動作に伴うリーダライタ20でのスキャンモード処理を示すフローチャート。
【図10】前記電子タグシステムの一連の動作に伴う電子タグ10でのRFID制御処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0093】
10 …電子タグ
11 …太陽電池セル
11f…可視光レーザ透過フィルタ
12 …タグのアンテナ
12a…通常プロトコル用整合回路
12b…高速プロトコル用整合回路
13 …マルチプレクサ
13a…通常プロトコル用変復調回路
13b…高速プロトコル用変復調回路
14 …ロジック回路
15 …整流回路
16 …電源回路
17 …電流検出器(動作切替回路)
18a…クロック抽出回路
18b…高速プロトコルB用クロック生成回路
19 …不揮発性メモリ
20 …リーダライタ
21 …入力部
21a…トリガキー
22 …表示部
23 …CPU
24 …ROM
25 …RAM
26 …リーダライタのアンテナ
27 …RFIDリーダライタ部
28 …バーコードスキャナ
L …可視光レーザ
BCD…バーコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池を備えた電子タグと、当該電子タグと通信する読み取り装置からなる電子タグシステムであって、
前記電子タグは、
当該タグ固有の識別子を含む情報を記憶する情報記憶手段と、
前記太陽電池による発電動作を検出する発電検出手段と、
この発電検出手段により前記太陽電池による発電動作が検出されるのに応じて、前記情報記憶手段により記憶された当該タグ固有の識別子を送信する識別子送信手段と、
前記読み取り装置から送信されたコマンド信号を受信するコマンド受信手段と、
このコマンド受信手段により受信されたコマンド信号に当該タグ固有の識別子が付加されている場合に、前記情報記憶手段により記憶された情報を送信する情報送信手段とを備え、
前記読み取り装置は、
ユーザ操作に応じて光を照射する光照射手段と、
この光照射手段による光の照射に応答して前記電子タグの識別子送信手段により送信された当該タグ固有の識別子を受信する識別子受信手段と、
この識別子受信手段により受信された前記電子タグの固有の識別子を付加したコマンド信号を送信するコマンド送信手段と、
このコマンド送信手段によるコマンド信号の送信に応答して前記電子タグの情報送信手段により送信された情報を受信する情報受信手段とを備えた、
ことを特徴とする電子タグシステム。
【請求項2】
前記電子タグは、
第1のプロトコルにより動作する第1の回路系と当該第1の回路系よりも高い電力消費の第2のプロトコルにより動作する第2の回路系とを備え、
前記発電検出手段により前記太陽電池による発電動作が検出された場合には、前記第2の回路系に切り替えて、前記識別子送信手段による識別子の送信処理、前記コマンド受信手段によるコマンド信号の受信処理、前記情報送信手段による情報の送信処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子タグシステム。
【請求項3】
前記読み取り装置は、
前記光照射手段による光の照射に応答してバーコードの画像を読み取る画像読み取り手段と、
この画像読み取り手段により読み取られたバーコードの画像に基づき当該バーコードに対応する情報をデコードするデコード手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子タグシステム。
【請求項4】
太陽電池を備え、読み取り装置と通信する電子タグであって、
当該タグ固有の識別子を含む情報を記憶する情報記憶手段と、
前記太陽電池による発電動作を検出する発電検出手段と、
この発電検出手段により前記太陽電池による発電動作が検出されるのに応じて、前記情報記憶手段により記憶された当該タグ固有の識別子を送信する識別子送信手段と、
前記読み取り装置から送信されたコマンド信号を受信するコマンド受信手段と、
このコマンド受信手段により受信されたコマンド信号に当該タグ固有の識別子が付加されている場合に、前記情報記憶手段により記憶された情報を送信する情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする電子タグ。
【請求項5】
太陽電池を備えた電子タグと通信する読み取り装置であって、
ユーザ操作に応じて光を照射する光照射手段と、
この光照射手段による光の照射に応答して前記電子タグから送信された当該タグ固有の識別子を受信する識別子受信手段と、
この識別子受信手段により受信された前記電子タグの固有の識別子を付加したコマンド信号を送信するコマンド送信手段と、
このコマンド送信手段によるコマンド信号の送信に応答して前記電子タグから送信された情報を受信する情報受信手段と、
を備えたことを特徴とする読み取り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−86910(P2009−86910A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−254438(P2007−254438)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】