説明

電子デバイス実装方法及び電子デバイス実装体

【課題】デバイスを破損させることなく、また歩留まり良く、フレキシブル基板に電子デバイスを実装させることができる電子デバイス搭載方法を提供する。
【解決手段】下面に導電部材を有する電子デバイス21,22をフレキシブル基板10に搭載する方法であって、電子デバイス21,22をフレキシブル基板10の上面に接合させる第1工程と、フレキシブル基板10の下面側からフレキシブル基板10に開口211,221を形成して、電子デバイス21,22の下面に設けられた導電部材を部分的に露呈させる第2工程と、フレキシブル基板10の下面に電子デバイス21,22の導電部材と電気的に接続する配線パターン30を形成する第3工程と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスのフレキシブル基板への実装方法に係り、特にフレキシブル基板に電子デバイスを搭載して電気的に接合する際、過剰な圧力を掛けなくとも、良好に且つ確実に接合する方法及びその方法によって電子デバイスを実装した電子デバイス実装体に関する。
【背景技術】
【0002】
医療における画像診断、工業における非破壊検査など様々な分野で超音波デバイスが活用されている。小型超音波プローブを狭い場所や体内奥深くに挿入することで、表面からでは超音波の減衰により可視化できない部位において精密な検査や診断が可能となる。例えば医療機器としては血管の中に挿入し血管内側から血管内狭窄部や血管壁を検査する血管内超音波内視鏡などが知られている。
【0003】
非特許文献1には血管内超音波内視鏡が開示されている。この血管内超音波内視鏡は先端部に超音波振動部を備えている。この超音波振動部は、可撓性のポリマーシート上に複数個の直線状の超音波振動子を平行に並べて配置し、ポリマーシートを丸めて円筒状に形成することで構成されている。この血管内超音波内視鏡を血管内に挿入することで、血管内腔から周囲を観察することが可能になる。
【0004】
この非特許文献1に開示の血管内超音波内視鏡は、超音波振動子であるPZT(ジルコンチタン酸鉛)を凸面形状に形成することで、超音波振動子の指向性を低減するように構成されている。PZTは三元系金属酸化物であるチタン酸鉛とジルコン酸鉛の混晶であり、組成式はPb(Zr,Ti1-x)Oで、x=0.525付近に正方晶と菱面体晶とのモルフォトロピック相境界が存在し、その近傍の組成において最も大きな圧電特性を示す。このような構成によって、超音波振動子の凸面から超音波が拡散して放射されることで、超音波振動子の指向性が拡がる。
【0005】
また、柔軟な基板に超音波振動子のような電子デバイスを実装する場合、Au−Au接合を利用することが考えられる。このAu−Au接合方式は、電子デバイスと基板との各接合部位に金めっき層を形成し、これらの金めっき層を重ね合わせ、所望の荷重を加えると共に、超音波ホーンからの振動によって金めっき層同士を融着する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】南部雅幸他著「凸形表面送波子を用いたリングアレイプローブ」,電気学会論文誌E,121巻3号,2001年刊、107乃至112頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1に開示の超音波振動子であるPZTの加工は困難であり、微小化には限界がある。さらに、従来、小型超音波プローブは量産が難しく、歩留まりに劣っていた。
【0008】
例えば超音波振動子の微小化を図るため又は組立の際の自由度を向上させるために、柔軟なフレキシブル基板を利用することが考えられる。このフレキシブル基板を用いて振動子やその配線を搭載することで、その特性を利用して素子を搭載した状態で折り畳み縮小化することができる。ここで、フレキシブル基板に電子デバイスを接合するために、Au−Au接合方式を利用することが考えられるが、このAu−Au接合方式は、温度、圧力、超音波強度などの接合条件となるパラメータが多く調節が容易ではないので歩留まりが良くない。特に、接合面同士を接着させる際に、接合させる金表面をそれぞれ平坦にして所定の圧力で両者を重ね合わせる必要があるため手間がかかり、さらにこの圧力が大きすぎると基板に搭載したPZTが脆いため破損してしまう。また、接着材や半田では、接合面積が微小な場合に、接着剤の液量調整や、半田の体積量の調整が容易ではない。
【0009】
また、小型でも高い超音波強度、高感度を実現するために、超音波素子としてPZTよりも電気エネルギーと音響エネルギーの変換効率に優れるマグネシウムニオブ酸・チタン酸鉛固溶体(Pb(Mg1/3Nb2/3)O−PbTiO:以下、PMN−PTと呼ぶ。)などの圧電単結晶が適している。このPMN−PTは、分極処理操作が不要で、電界の極性を問わず、歪のヒステリシスが基本的にほとんどない特性を有する電歪セラミックスである。しかしながら、PMN−PTは、PZTなどの圧電セラミックよりも脆く、さらに微細加工が難しいという欠点がある。PZT、PMN−PTのなどのセンサ素子に限らず、電子デバイスをフレキシブル基板に実装する場合、大きな圧力によってデバイスが破損する虞がある。
【0010】
そこで、本発明は、電子デバイスを破損させることなく、また歩留まり良く、フレキシブル基板に電子デバイスを実装させることができる電子デバイス実装方法及び電子デバイス実装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、下面に導電部材を有する電子デバイスをフレキシブル基板に実装する方法であって、電子デバイスをフレキシブル基板の上面に接合させる第1工程と、フレキシブル基板の下面側から当該フレキシブル基板に開口を形成して、デバイスの下面に設けられた導電部材を部分的に露呈させる第2工程と、フレキシブル基板の下面に、デバイスの導電部材と電気的に接続する配線パターンを形成する第3工程と、を備えたことを特徴としている。
ここで、電子デバイスとは、完成品に限らず、完成品から一部の構成を省略した半製品を含む。
例えば、第2工程では、レーザーアブレーション或いはドライエッチングによって、前記フレキシブル基板に開口を形成する。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、下面に導電部材を有する複数の電子デバイスと、複数の電子デバイスが上面に搭載されたフレキシブル基板と、フレキシブル基板の下面側に設けられた複数の配線と、を備え、フレキシブル基板は電子デバイスの下面に対応した位置に開口を有し、各配線は開口を介して対応する電子デバイスに接続された、電子デバイス実装体であって、各配線が、フレキシブル基板の下面側で当該フレキシブル基板の下面からの高さを変えて互いに電気的に分離するように、配設されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、強い荷重に脆い材料、例えばPZTなどで成る圧電体をフレキシブル基板に対して強い荷重を利用して接合させることを行わないので、圧電体の破壊を防止することができる。これにより、Au−Au接合のような手間や調整を不要とすることができるので、歩留まりを向上させることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態に係る超音波装置、(B)は第1実施形態の第1変形例に係る超音波装置、(C)は第1実施形態の第2変形例に係る超音波装置、(D)は第1実施形態の第3変形例に係る超音波装置、(E)は第1実施形態の第4変形例に係る超音波装置、(F)は第1実施形態の第5変形例に係る超音波装置、(G)は第2実施形態に係る超音波装置をそれぞれ示す斜視図である。
【図2】(A)は図1(B)に示す超音波デバイスの平面図であり、(B)は図1(B)に示す超音波デバイスの底面図である。
【図3】図2(A)に示す超音波デバイスのα1−α1線に沿った概略断面図である。
【図4】(A)〜(E)は本発明の実施形態に係るセンサユニットの製造工程を示す図である。
【図5】(F)〜(J)は本発明の実施形態に係るセンサユニットの製造工程を示す図である。
【図6】(A)〜(E)は本発明の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する製造工程を示す図である。
【図7】(F)〜(I)は本発明の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【図8】(J)〜(M)は本発明の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【図9】(N)〜(Q)は本発明の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る超音波デバイスの平面図である。
【図11】図10のα2−α2線に沿った超音波デバイスの概略断面図である。
【図12】(A)〜(E)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットの製造工程を示す図である。
【図13】(F)〜(J)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットの製造工程を示す図である。
【図14】(K)〜(N)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットの製造工程を示す図である。
【図15】(A1)〜(E)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【図16】(F)〜(I)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【図17】(J)〜(M)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【図18】(N)及び(O)は本発明の他の実施形態に係るセンサユニットをフレキシブル基板に実装する工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態の電子デバイス実装方法は、フレキシブル基板のように撓みやすい基板に微小な電子デバイスを実装する際に有用である。以下の説明では、血管内に挿入される極細径に形成されたカテーテル先端部に微細な超音波デバイスを搭載した超音波装置を例に説明する。
先ず、(A)先端部に超音波デバイスを備えた超音波装置の概要について説明し、次に(B)超音波振動子をフレキシブル基板に実装した超音波デバイスの構造について説明し、さらに(C)超音波振動子をフレキシブル基板に実装する方法について説明する。また、(C)の実装方法では、(C−1)電子デバイスとしてのセンサユニットの作製手順と、(C−2)センサユニットをフレキシブル基板への実装の手順とを説明する。
【0016】
(A)超音波装置の概要
図1(A)は本発明の第1実施形態に係る超音波装置100の斜視図である。
この超音波装置100は、円筒状のカテーテル110と、このカテーテル110内を挿通するガイドワイヤ120と、このガイドワイヤ120の先端部に取り付けられ超音波の送信及び受信を行う超音波デバイス1と、を備えている。
【0017】
この超音波装置100は、カテーテル110やガイドワイヤ120の進行方向ではなく、側面方向を観察するイメジャー、つまり側方視超音波内視鏡として機能する。このため、超音波装置100は、超音波がガイドワイヤ120の径方向へ向けて送信されるようガイドワイヤ120の側面121に超音波デバイス1を取り付けている。
【0018】
超音波デバイス1は、ガイドワイヤ120の側面に取り付けられるフレキシブル基板10と、フレキシブル基板10上に設けられ当該フレキシブル基板10の面が臨むガイドワイヤ120の径方向へ超音波を送信する及びその反射を受信するセンサユニット20とを備えている。
【0019】
この超音波装置100は、超音波デバイス1がカテーテル110によって覆われないようカテーテル110の先端からガイドワイヤ120の先端部を突出させた状態で使用に供される。なお、このフレキシブル基板10には配線が設けられ、この配線は図示することを省略する制御装置からガイドワイヤ120に沿って配策されたケーブル(図示省略)に接続されている。そして、制御装置は、センサユニット20からの電気信号を、データ処理によって例えば画像に変換する。
【0020】
この超音波装置では、図1(A)に示すようにガイドワイヤ120を回転させることで、超音波を照射する方向を変えて異なる生体部位を観察することができる。
【0021】
図1(B)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る超音波装置101の斜視図である。第1実施形態の超音波装置100と同様の構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
この超音波装置101は、カテーテル110と、ガイドワイヤ120と、このガイドワイヤ120の先端部に取り付けられた超音波デバイス1Aと、を備えている。
【0022】
この超音波装置101は、超音波デバイス1がカテーテル110によって覆われないようカテーテル110の先端をガイドワイヤ120の先端部から突出させた状態で、センサユニット20から超音波を送信し返ってくる信号を基に血液の速さを計測する、つまりドップラ血流速センサとして機能する。
【0023】
このため、超音波デバイス1Aは、ガイドワイヤの長手方向に沿って二つのセンサユニット20を距離を置いてフレキシブル基板10に設けている。つまり血管内を流れる上流側と下流側とに位置するよう、二つのセンサユニット20がフレキシブル基板10上に配置されている。制御装置は、センサユニット20からの電気信号をデータ処理して例えば血液の速さを計算する。
【0024】
図1(C)は本発明の第1実施形態の第2変形例に係る超音波装置102の斜視図である。第1実施形態の超音波装置100等と同様の構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
この超音波装置102は、カテーテル110と、ガイドワイヤ120と、このガイドワイヤ120の先端部に取り付けられた超音波デバイス1と、を備えている。
【0025】
この超音波装置102は、超音波デバイス1がカテーテル110によって覆われないようカテーテル110の先端をガイドワイヤ120の先端部から突出させた状態で、超音波を2方向に送信して、血管の直径を計測する、つまり血管径計測センサとして機能する。
【0026】
このため、超音波装置102は超音波デバイス1を二つ備え、一方の超音波デバイス1が超音波をガイドワイヤ120の径方向へ向けて送信するようガイドワイヤ120の側面121に取り付けられ、この取付位置からガイドワイヤ120の軸周りに180度回転した位置に他方の超音波デバイス1が設けられている。制御装置は、センサユニット20からの電気信号をデータ処理して血管の直径を計算する。
【0027】
図1(D)は本発明の第1実施形態の第3変形例に係る超音波装置103の斜視図である。第1実施形態の超音波装置100等と同様の構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
この超音波装置103は、カテーテル110と、ガイドワイヤ120と、このガイドワイヤ120の先端部に取り付けられた超音波デバイス1Bと、を備えている。
【0028】
この超音波装置103は、カテーテル110やガイドワイヤ120の進行方向を観察するイメジャー、つまり前方視超音波内視鏡として機能する。このため、超音波装置103は、超音波がガイドワイヤ120の進行方向へ向けて送信されるようガイドワイヤ120の先端面に超音波デバイス1Bを取り付けている。
【0029】
超音波デバイス1Bでは、フレキシブル基板10がガイドワイヤ120の先端面を覆うように折り曲げられて形成されており、センサユニット20がガイドワイヤ120の進行方向を臨むようにフレキシブル基板10に取り付けられている。制御装置は、センサユニット20からの電気信号をデータ処理して画像に変換する。
【0030】
図1(E)は本発明の第1実施形態の第4変形例に係る超音波装置104の斜視図である。第1実施形態の超音波装置100等と同様の構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
この超音波装置104は、カテーテル110と、ガイドワイヤ120と、このガイドワイヤ120の先端部に取り付けられた超音波デバイス1Cと、を備えている。
【0031】
この超音波装置104は、カテーテル110やガイドワイヤ120の進行方向へ向けて超音波を送信して返ってくる超音波を受信して血液の速さを計測する、つまり血流速センサとして機能する。このため、超音波装置104は、超音波がガイドワイヤ120の進行方向へ向けて送信されるようガイドワイヤ120の先端面に超音波デバイス1Cを取り付けている。
【0032】
超音波デバイス1Cでは、フレキシブル基板10の一部がガイドワイヤ120の先端面を覆うようにL字型に折り曲げられて形成されており、センサユニット20がガイドワイヤ120の進行方向を臨むようにフレキシブル基板10に取り付けられている。制御装置は、センサユニット20からの電気信号を基に、データ処理によって血液の速さを計算する。
【0033】
図1(F)は本発明の第1実施形態の第5変形例に係る超音波装置105の斜視図である。第1実施形態の超音波装置100等と同様の構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
この超音波装置105は、カテーテル110と、ガイドワイヤ120と、このガイドワイヤ120の先端部に取り付けられた超音波デバイス1Dと、を備えている。
【0034】
この超音波装置105は、カテーテル110やガイドワイヤ120の進行方向と、ガイドワイヤ120の径方向に沿った2つの側面方向とに向けて超音波を送信して返ってくる超音波を受信して血液の流量を計測する、つまり血流量計測センサとして機能する。
【0035】
超音波デバイス1Dでは、フレキシブル基板10の先端面と、それに隣接する側面の2箇所とを覆うように、フレキシブル基板がコ字型に折り曲げられて形成されている。具体的には、フレキシブル基板10は、3つの小片部11A,11B,11Cをコ字型に連結して成る。センサユニット20は各小片部11A,11B,11C上に設けられ当該小片部11A,11B,11Cの面が臨む方向へ超音波を送信し返ってくる超音波を受信する。制御装置は、各センサユニット20からの電気信号をデータ処理して血流量を計算する。
【0036】
図1(G)は本発明の第2実施形態に係る超音波装置150の斜視図である。第1実施形態の超音波装置100等と同様の構成には、同じ符号を付してその説明を省略する。
この超音波装置150は、超音波デバイス2がシート状に構成されており、例えば患者の手首に貼付して使用に供され、患者の脈を計測する。このため、超音波デバイス2は、患者の皮膚の動きに従動するフレキシブル基板10と、このフレキシブル基板10に実装された複数のセンサユニット20と、を備えている。制御装置は、各センサユニット20からの電気信号を基に、データ処理によって患者の脈を計測する。
【0037】
(B)超音波デバイスの構造について
以下、超音波デバイスの構造として図1(B)に示す超音波デバイス1Aを例に説明するが、他の超音波デバイス1,1B,1C,1Dも超音波デバイス1Aと同様である。
図2(A)は図1(B)に示す超音波デバイス1Aの平面図であり、図2(B)は図1(B)に示す超音波デバイス1Aの底面図である。図3は図2(A)に示す超音波デバイス1Aのα1−α1線に沿った概略断面図である。
【0038】
超音波デバイス1Aは、ガイドワイヤ120の先端部に取り付けられた状態で血管内に挿入され、超音波を発振して血液の流速を計測する。このため、超音波デバイス1Aは、下面がガイドワイヤ120の側面に接合されるフレキシブル基板10と、フレキシブル基板10の上面11に実装され超音波の送信及び受信を行う2つのセンサユニット20と、フレキシブル基板10の下面12に形成されセンサユニット20に接続された配線パターン30と、を備えている。
【0039】
フレキシブル基板10は、絶縁性の樹脂で細幅の板片状に形成されている。図2(A)に示すように、長手方向の一方の端部10F側に、2つの超音波センサユニット20を取り付ける領域が設けられている。一方の端部10F側に近接した第1取付領域210と、この第1取付領域210より他方の端部10E側寄りの位置に第2取付領域220とが、設けられている。第1取付領域210と第2取付領域220とには、図2(A)に示すように、配線パターン30への接続用の開口211,221が形成されている。また、後方の端部10E側には、グランド用の開口230が形成されている。
【0040】
本実施形態のフレキシブル基板10は、具体的には、長さ11.7mm、幅0.8mmに形成されている。さらに、フレキシブル基板10では、長手方向の一方の端部10Fから他方の端部10E側へ0.2mm距離を置いた位置に第1取付領域210が設けられ、この第1取付領域210から他方の端部10E側へ1.5mm距離を置いた位置に第2取付領域220が設けられている。また、第1取付領域210から離れた位置に第2取付領域220を設けるのは、後述するように、二つのセンサユニット20を利用して、血液の流速を測るために、二つの超音波振動子を備える必要があるからである。第1取付領域210と第2取付領域220とは、図1(A)に示す幅0.8mm、長さ1.5mmのセンサユニット20が取り付けられる。
【0041】
2つのセンサユニット20に関して、以下、両者を区別するため、一方を第1センサユニット21と呼び、他方を第2センサユニット22と呼ぶ。
【0042】
第1センサユニット21と第2センサユニット22とは、それぞれ、図3に示すように、フレキシブル基板10の上面11に形成された枠部25と、枠部25の内側に設けられたバッキング部26と、バッキング部26の上面に設けた超音波振動子27と、を備えている。
【0043】
枠部25はフレキシブル基板10の上面11に矩形の枠型に形成されている。本実施形態では、枠部25はエポキシ樹脂で100μm〜200μm程度の高さに形成されている。第1センサユニット21と第2センサユニット22の各枠部25は、図2(A)に示す第1取付領域210と第2取付領域220との外周縁に沿って形成されている。なお、図3は模式的な断面図であるため、図2に示す構造と図3に示す構造とは寸法の比率が相違している。
【0044】
バッキング部26は、タングステンを混ぜたエポキシ樹脂を枠部25の内側に充填して形成されている。このバッキング部26は、超音波振動子27から発振する超音波を短パルスとするための部材であるが、強度に脆い超音波振動子27をフレキシブル基板10に取り付ける際に、超音波振動子27に加わる荷重を吸収する役割も果たしている。
【0045】
超音波振動子27は、圧電体27Aを表側電極27Bと裏側電極27Cとで挟んで構成されている。圧電体27AにはPZTのほか、圧電特性に優れ音響インピーダンスが生体の値に近い圧電単結晶のPMN−PT(マグネシウムニオブ酸チタン酸亜鉛)を用いることが好ましい。表側電極27Bは、図示するように、超音波振動子27毎に分断されておらず共通電極となっているが、裏側電極27Cは超音波振動子27毎に分離されている。
【0046】
さらに、バッキング部26の側面からバッキング部26の下面に亘って導電層29が設けられている。この導電層29はバッキング部26の上面に接する裏側電極27Cに電気的に接続されている。
【0047】
第1センサユニット21と第2センサユニット22とを構成する各導電層29は、図3に示すように、フレキシブル基板10に形成された開口211,221で一部が露呈しており、これらの開口211,221に現れた導電層29の部位に電気的に接続するよう配線パターン30がフレキシブル基板10の下面12に設けられている。第1センサユニット21の導電層29に繋がる配線31が第2センサユニット22の導電層29に繋がる配線32と電気的に分離するように、配線31と配線32とはフレキシブル基板10の下面12で距離を置いて設けられている。
【0048】
さらに、本実施形態では、支持部28が枠部25と超音波振動子27との外側に設けられている。この支持部28はフレキシブル基板10から超音波振動子27が剥離することを防止するよう超音波振動子27を支持する。この支持部28は例えば絶縁性の樹脂剤が固化して構成されている。絶縁性の樹脂剤としては、ポリイミド系の樹脂を利用することができるが、感光性のある全芳香族ポリイミド前躯体の溶液に限定されるものではないことは勿論である。
【0049】
(C)超音波振動子のフレキシブル基板への実装方法について
本発明の実施形態に係る実装方法は、以下のステップA1〜A3を備えている。
ステップA1: 第1センサユニット21と第2センサユニット22とをフレキシブル基板10の上面11に絶縁性の樹脂剤で接着するステップ。
ステップA2: フレキシブル基板10の下面12側に、第1センサユニット21と第2センサユニット22の下面の導電層29が部分的に現れるよう、フレキシブル基板10の下面12側から開口211,221を形成するステップ。
ステップA3: 第1センサユニット21及び第2センサユニット22の各導電層29と電気的に接続するように、フレキシブル基板10の下面12に金属層を堆積させて配線パターン30を形成するステップ。なお、予め配線パターンが形成されたフレキシブル基板を用い、上記のステップA3において開口周辺に金属層を堆積させて配線パターンと導電層29とを電気的に接続してもよい。
【0050】
以下、図4及び図5に基づいて第1センサユニット21、第2センサユニット22の製造方法について説明し、図6〜図9に基づいて第1センサユニット21及び第2センサユニット22をフレキシブル基板10に実装する手順について説明する。
【0051】
(C−1)電子デバイスとしてのセンサユニットの作製手順
第1センサユニット21と第2センサユニット22との作製工程は以下の通りである。
図4及び図5は第1センサユニット21と第2センサユニット22の作製工程を示す図である。
先ず、図4(A)に示すように、用意した圧電体27Aの下面に、レジストを塗布してフォトリソグラフィーによってパターンを形成して枠部25を形成する(図4(B))。
【0052】
次に、枠部25を有する圧電体27Aの下面全体にAuめっき層301を形成する(図4(C))。なお、図示を省略するが、Auめっき層301は、圧電体27Aの下面全体に形成されたAu/Cr層上に形成されている。本実施形態では、Au/Cr層を5μm程度の厚みに形成する。このAu/Cr層はCr層とその上に形成されたAu層とで構成される。このAu/Cr層の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。これらのAu/Cr層とAuめっき層301とは、超音波振動子27の裏側電極27C及び導電層29の一部を構成する。
【0053】
次に、枠部25で囲われる領域S1に接合時の荷重を吸収等する機能のバッキング材302を充填する(図4(D))。バッキング材302を充填後、図4(E)に示すように、圧電体27Aの下面に存在する不要なAuめっき層301及びAu/Cr層をエッチングによって除去する。
【0054】
さらに、図5(F)に示すように圧電体27Aの下面側にエポキシ樹脂303を塗布した後、図5(G)に示すように不要なバッキング材302と枠部25とを研磨等で除去する。これにより、バッキング部26と枠部25との境界部分に設けられたAuめっき層301が部分的に面出ししたバッキング材302の下面に隣接して現れることになる。
【0055】
次に、図5(H)に示すように、PMN−PTで成る圧電体27Aの上面を例えば、厚さが90μm程度になるよう研磨する。このように研磨された圧電体27Aの上面と、Auめっき層301が現れたバッキング部26の下面とに、図5(I)に示すように、Cr層とAu層とを順に形成して成るAu/Cr層304をそれぞれ形成する。Au/Cr層304の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。なお、バッキング部26の下面側に形成されたAu/Cr層304は導電層29の一部となる。また、図ではAu/Cr層304を簡略して表している。
【0056】
次に、図5(J)に示すように、各枠部25周りを境界として、余剰部分を削除する。このようにして得られた素子は、表側電極27B(図3)を備えていない第1センサユニット21と第2センサユニット22とに相当する。以下の説明で、表側電極27Bを備えていない第1センサユニット21と第2センサユニット22とを、それぞれ第1中間ユニット21′、第2中間ユニット22′と呼ぶ。図5では省略するが、第1中間ユニット21′、第2中間ユニット22′をフレキシブル基板10に取り付けた状態で、表側電極27Bを圧電体27Aの上面に形成することで、第1センサユニット21と第2センサユニット22とが完成する。
【0057】
(C−2)センサユニットをフレキシブル基板に実装する手順
次に、このように作製した第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とをフレキシブル基板10へ搭載する手順について説明する。
図6(A)に示すように、フレキシブル基板10の下面側の全体に、Cr層311を形成する。フレキシブル基板10としては、厚さ25μm或いは50μm程度のポリイミドフィルムを利用することができる。Cr層311の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。
【0058】
次に、図6(B)に示すように、レジスト312をCr層311の上に塗布して、さらにその上にレジスト312を塗布する。そして、図6(C)に示すようにレジスト312を図示省略するマスクを介して露光し、その後現像して、第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とをフレキシブル基板10上にボンディングする際の位置決め用のパターンを形成する。つまり、ボンディングの位置のパターニングを行う。次に、図6(D)に示すように不要なCr層311をエッチングによって除去し、さらに図6(E)に示すようにレジスト312を除去することで素子ボンディング位置決め用パターン313が形成される。
【0059】
次に、図7(F)に示すようにフレキシブル基板10の上面に、絶縁性の樹脂剤315を塗布する。そして、この絶縁性樹脂で薄膜を形成する。本実施形態では、ポリイミドフィルムを製膜する。薄膜が半乾き状態のときに、この薄膜の上から第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とを、素子ボンディング位置決め用パターン313を利用してフレキシブル基板10の第1取付領域210と第2取付領域220とに載せる(図7(G))。
【0060】
このときフリップチップボンダーを利用して、第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とをフレキシブル基板10に重ね合わせた状態で、それらに荷重を加えつつ超音波ホーンを介して超音波によって振動を与えて、絶縁性樹脂の薄膜を部分的に溶かし、第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とをフレキシブル基板10に取り付ける。
【0061】
本実施形態で利用する絶縁性樹脂として光感光性を有する樹脂剤を利用するが、絶縁性樹脂として光感光性のない例えばポリイミドフィルムを利用して、通常のレジストと組み合わせてパターンニングが行われてもよい。
【0062】
さらに、第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とを含むフレキシブル基板10の上面に絶縁性の樹脂剤315を塗布して(図7(H))、30分間、230度の熱を加える処理を行うことで、樹脂剤315が硬化して第1センサユニット21と第2センサユニット22とを囲繞する樹脂膜316が形成される。この樹脂膜316によって第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′とがフレキシブル基板10に固定される(図7(I))。
【0063】
次に、図8(J)に示すように第1中間ユニット21′と第2中間ユニット22′との上面を覆う樹脂膜316を研磨して、圧電体27Aの上面の面出しを行う。
【0064】
続いて、図8(K)に示すように、フレキシブル基板10に部分的に開口211,221,230を形成する。開口211は、第1中間ユニット21′の下面に形成された導電層29が一部現れるように形成する。第2中間ユニット22′用の開口221も同様である。また、グランド用の開口230も形成する。
【0065】
本実施形態では、これらの開口211,221,230の形成には、レーザーアブレーションやドライエッチングなどを利用することができる。なお、このとき、フレキシブル基板10の融点が導電層29や圧電体27Aよりも低いため、フレキシブル基板10にだけ部分的に開口を形成することができる。
【0066】
次に、フレキシブル基板10の下面にCr層とAu層とを順に形成して成るAu/Cr層を構成する(図8(L))。具体的には、基板10の下面にCr層321Aを形成する。この際、素子ボンディング位置決め用パターン313(図8(K))を構成するCr層はCr層321Aに取り込まれる。このCr層321AにAu層321Bが積層している。
Au層321Bの形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。
さらに、Au層321Bの上にレジスト322を塗布した後(図8(M))、図示を省略するマスクを利用してレジスト322を部分的に露光し、その後現像して、エッチング用マスクとしてレジスト322を形成する(図9(N))。つまり配線31,32を形成するためのパターニングを行う。さらに不要なCr層321A及びAu層321Bをエッチングによって除去する(図9(O))。次に、エッチングマスクとしてのレジスト322をアセトンなどの有機溶剤により除去する(図9(P))。
【0067】
次に、図9(Q)に示すように、フレキシブル基板10の上面にAu/Cr層325を形成して、表側電極27Bを形成する。このAu/Cr層325は、前述の図8(L)のAu/Cr層、つまりCr層321Aの上にAu層321Bを積層した構造と同様に構成されるが、図9(Q)を含む以後の図面では、Au/Cr層を模式的に一つの層で表す。Au/Cr層の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。これにより、フレキシブル基板10上に第1センサユニット21と第2センサユニット22の搭載が完了する。
【0068】
このように、本実施形態に係る第1センサユニット21と第2センサユニット22とをフレキシブル基板10へ搭載する方法によれば、強い荷重に脆い材料、つまりPZTなどで成る圧電体27Aをフレキシブル基板10に対して強い荷重を利用して接合させることを行わないので、圧電体27Aの破壊を防止することができる。これにより、Au−Au接合方式のような手間や調整を不要とすることができるので、歩留まりを向上させることが期待できる。
【0069】
次に、他の超音波デバイスの構造例について説明する。
図10は本発明の他の実施形態に係る超音波デバイス3の平面図であり、図11は図10のα2−α2線に沿った超音波デバイス3の概略断面図である。前述の超音波デバイス1Aの構成と同様のものには同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0070】
超音波デバイス3は、ガイドワイヤ120(図1参照)の先端部に取り付けられた状態で血管内に挿入され、超音波を発振し、照射方向を観察するイメジャー、つまり超音波内視鏡として機能する。このため、超音波デバイス3は、下面側がガイドワイヤ120の側面に接合されるフレキシブル基板10′と、フレキシブル基板10′の上面11′に実装され超音波の送信及び受信を行うセンサユニット20′と、フレキシブル基板10′の下面12′に形成されセンサユニット20′に接続された配線パターン30′と、を備えている。
【0071】
フレキシブル基板10′は、絶縁性の樹脂で、例えば細幅の板片状に形成されている。このフレキシブル基板10′には図11に示すように、開口411が形成されている。本実施例のフレキシブル基板10′は、例えば長さ7.5mm、幅2.5mm程度に形成されている。このフレキシブル基板10′の上面に図10及び図11に示す幅2.4mm、長さ2.4mmのセンサユニット20′が取り付けられる。
【0072】
センサユニット20′は、図11に示すように、フレキシブル基板10′の上面11′に形成された収容部45と、収容部45によってフレキシブル基板10′上に支持される複数のバッキング部26と、各バッキング部26の上面に設けた超音波振動子27と、を備えている。
【0073】
収容部45はフレキシブル基板10′の上面11′に円盤状に形成されている。具体的には、図10及び図11に示すように、収容部45は中央に開口45Aを備えている。この開口45Aはフレキシブル基板10′の開口411と重なり、これらの開口45A,411が連続して一つの貫通孔を形成する。さらに、収容部45は、開口45Aを中心として、放射状に配列した複数の取付穴45Bを有する。図10では、超音波振動子27の表示を省略しており、符号45Bの引き出し線で特定した部分が取付穴45Bを表している。本実施例では、収容部45は100μm〜200μm程度の高さに形成されている。収容部45は例えば絶縁性の樹脂剤が硬化して構成される。例えばポリイミド系の樹脂を利用することができるが、感光性のある全芳香族ポリイミド前躯体の溶液に限定されるものではないことは勿論である。
【0074】
バッキング部26は、タングステンを混ぜたエポキシ樹脂を収容部45の取付穴45B(図10参照)内に充填して形成されている。このバッキング部26は、超音波振動子27から発振する超音波を短パルスとするための部材であるが、強度に脆い超音波振動子27をフレキシブル基板10′に取り付ける際に、超音波振動子27に加わる荷重を吸収する役割も果たす。
【0075】
各超音波振動子27は、圧電体27Aを表側電極27Bと裏側電極27Cとで挟んで構成されている。圧電体27AにはPZTのほか、圧電特性に優れ音響インピーダンスが生体の値に近い圧電単結晶のPMN−PT(マグネシウムニオブ酸チタン酸鉛)を用いることが好ましい。表側電極27Bは、図示するように、超音波振動子27毎に分断されておらず共通電極となっているが、裏側電極27Cは超音波振動子27毎に分離されている。
【0076】
本実施形態では、各超音波振動子27が図10に示す取付穴45Bの位置と同じ位置にそれぞれ配置される。具体的には、収容部45の開口45Aを中心とした仮想の円C1と、この円C1よりも半径の小さい仮想の円C2とを想定した場合、超音波振動子27は、外側の円C1に沿って円環状に配置される第1グループと、内側の円C2に沿って円環状に配置された第2グループと、に分類される。第1グループと第2グループとにおいて、各超音波振動子27は開口45Aまわりに等角度間隔に設けられている。
【0077】
さらに、本実施形態では、隣り合う圧電体27A同士を電気的に分離するために、圧電体27A同士の間に第1分離部28Aが設けられている。この第1分離部28Aは、絶縁性の樹脂で形成されている。さらに、本例では図11に示すように、第2グループに属する超音波振動子27の外側に、第2分離部28Bが設けられている。この第2分離部28Bは、第1分離部28Aと同じ樹脂材料で構成されている。例えばエポキシ樹脂を利用することができる。
【0078】
さらに、各バッキング部26の側面からバッキング部26の下面に亘って導電層29が設けられている。この導電層29はバッキング部26の上面に接する裏側電極27Cに電気的に接続されている。
【0079】
センサユニット20′を構成する各導電層29では、図11に示すように、フレキシブル基板10′に形成された開口421に重なる部分がフレキシブル基板10′で覆われない。これらの開口421に対応した位置の導電層29に電気的に接続するよう配線パターン30′がフレキシブル基板10′の下面12′側に設けられている。配線パターン30′として、第1配線パターン31′、第2配線パターン32′及び第3配線パターン33′が設けられている。
【0080】
第1グループの超音波振動子27と接続する第1配線パターン31′は、フレキシブル基板10′の下面12′に形成されている。第1配線パターン31′を構成する各配線31A′同士は互いに電気的に分離している。各配線31A′は第1グループの超音波振動子27の直下に形成された開口421を介して、一つの超音波振動子27の導電層29と繋がっている。
【0081】
第2グループの超音波振動子27と接続する第2配線パターン32′は、上記の第1配線パターン31′と異なる面内、つまり第1配線パターン31′が設けられるフレキシブル基板10′の下面12′上に形成されてはいない。具体的には、フレキシブル基板10′の下面12′に形成された第1配線パターン31′は絶縁性の第1樹脂層35で覆われていて、この第1樹脂層35の下面に第2配線パターン32′が形成されている。配線パターン32′を構成する各配線32A′同士は互いに電気的に分離している。各配線32A′は第2グループの超音波振動子27の直下に形成された開口421を介して、一つの超音波振動子27の導電層29と繋がっている。
【0082】
さらに、本実施形態では、第1樹脂層35の下面35Aに形成された第2配線パターン32′は絶縁性の第2樹脂層36で覆われていて、この第2樹脂層36の下面36Aに第3配線パターン33′が形成されている。この第3配線パターン33′はフレキシブル基板10′に形成された開口411を介して表側電極27Bに接続されている。
なお、本実施形態では、説明の便宜上、第1樹脂層35と第2樹脂層36とを区別するが、これらは同じ樹脂材料で構成されてもよい。
【0083】
このように第1配線パターン31′と第2配線パターン32′とは、第1樹脂層35と第2樹脂層36とで覆われるので、各第1配線パターン31′と第2配線パターン32′とを引き出すための開口37が第1樹脂層35と第2樹脂層36とを貫通するように形成されている。これらの各開口37の内壁を通って、第2樹脂層36の下面36Aに、第1配線パターン31′の各配線31A′と第2配線パターン32′の各配線32A′とが引き出されている。なお、各配線31A′,32A′が干渉しないよう各開口37の位置が選定されている。
【0084】
本実施例の超音波デバイス3を製造する手順について、以下説明する。
超音波デバイス3の製造方法は、以下のステップB1〜B3を備えている。
ステップB1: センサユニット20′をフレキシブル基板10′の上面11′に絶縁性の樹脂剤で接着するステップ。
ステップB2: センサユニット20′の下面、具体的には導電層29が部分的に現れるよう、フレキシブル基板10′の下面12′に開口421を形成するステップ。このとき、フレキシブル基板10′にはセンサユニット20′の開口45Aと繋がる開口411が形成される。
ステップB3: フレキシブル基板10′の下面12′側で、第1グループの超音波振動子27と接続する第1配線パターン31′と、第2グループの超音波振動子27と接続する第2配線パターン32′とを、電気的に分離するように、フレキシブル基板10′の下面12′からの高さを変えて、配設するステップ。
【0085】
以下、図12〜図14に基づいてセンサユニット20′の製造方法について説明し、図15〜図18に基づいてセンサユニット20′をフレキシブル基板10′に実装する手順について説明する。
【0086】
センサユニット20′の作製工程は以下の通りである。
先ず、図12(A)に示すように、用意した圧電体27Aの下面に、レジスト55を塗布してフォトリソグラフィーによってパターンを形成して、取付穴45Bを備えた収容部45を形成する(図12(B))。
【0087】
次に、収容部45を有する圧電体27Aの下面全体にAuめっき層401を形成する(図12(C))。なお、図示を省略するが、Auめっき層401は、圧電体27Aの下面全体に形成されたAu/Cr層上に形成されている。本実施形態では、Au/Cr層を5μm程度の厚みに形成する。このAu/Cr層はCr層とその上に形成されたAu層とで構成される。このAu/Cr層の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。これらのAu/Cr層とAuめっき層401とは、超音波振動子27の裏側電極27C及び導電層29(図11参照)の一部を構成する。
【0088】
次に、収容部45の取付穴45Bの領域S1′に圧電体27Aをフレキシブル基板10′に接合する時の荷重を吸収等する機能のバッキング材402を充填する(図12(D))。バッキング材402を充填後、図12(E)に示すように、不要なバッキング材402と収容部45とを研磨等で除去する。これにより、バッキング部26と収容部45との境界部分に設けられたAuめっき層401が、部分的に面出ししたバッキング材402の下面に隣接して現れることになる。
【0089】
次に、Auめっき層401が現れたバッキング部26の下面側の全体に、図13(F)に示すように、Cr層とAu層とを順に形成して成るAu/Cr層404を形成する。Au/Cr層404の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。なお、バッキング部26の下面側に形成されたAu/Cr層404は導電層29(図11参照)の一部となる。
【0090】
次に、ポジレジスト412をAu/Cr層404の上に塗布して、図13(G)に示すようにポジレジスト412のパターニングを行う。具体的には、ポジレジスト412を図示を省略するマスクを介して露光し、その後現像して導電層29に対応したパターンに形成する。次に、図13(H)に示すように不要なAu/Cr層404をエッチングによって除去し、さらに図13(I)に示すようにポジレジスト412を除去することで導電層29が形成される。
【0091】
次に、図13(J)に示すように、PMN−PTで成る圧電体27Aの上面を研磨する。例えば、厚さが90μm程度になるよう研磨する。
【0092】
続いて、圧電体27Aの上面全域にレジストとして機能するテープ413を貼付し、図14(K)に示すようにテープ413を図示を省略するマスクを介して露光し、その後現像して、テープ413のパターニングを行う。具体的には、各超音波振動子27同士を区切るための第1樹脂部28A及び第2樹脂部28Bが配設される領域を除いて、テープ413が圧電体27Aの上面に設けられる。
【0093】
そして、図14(L)に示すように、サンドブラストによってテープ413で被覆されていない圧電体27Aの上面に研磨材(図示省略)を吹き付けて、圧電体27Aの上面側から収容部45へ向けて凹んだ溝部45Cを形成する。この溝部45Cによって、各バッキング部26上の圧電体27Aが分離される。圧電体27Aの分離作業が終了したら、図14(M)に示すようにテープ413を除去し、図14(N)に示すように溝部45Cに絶縁性の樹脂70を詰める。この樹脂70が硬化して、第1樹脂部28A及び第2樹脂部28Bを構成する。
このようにして得られた素子は、表側電極27Bを備えていないセンサユニット20′に相当する。以下の説明で、表側電極27Bを備えていないセンサユニット20′を中間ユニット20″と呼ぶ。図14では省略するが、中間ユニット20″をフレキシブル基板10′に取り付けた状態で、表側電極27Bを圧電体27Aの上面に形成することで、センサユニット20′が完成する。
【0094】
次に、図15(A1)に示すようにフレキシブル基板10′の上面に、絶縁性の樹脂剤415を塗布する。そして、この絶縁性樹脂での薄膜415Aを形成する。本実施形態では、ポリイミドフィルムを製膜する。薄膜が半乾き状態のときに、この薄膜415Aの上から中間ユニット20″を載せる(図15(A1))。なお、図15(A2)に示すように、予め配線パターン90が形成されたフレキシブル基板10Dを用いてもよい。
【0095】
本実施形態で利用する絶縁性樹脂として感光性を有する樹脂剤を用いているが、絶縁性樹脂として感光性のない例えばポリイミドフィルムを利用してもよい。
【0096】
次に、中間ユニット20″をフレキシブル基板10′の上面に載せた状態で、例えば30分間、230度の熱を加える処理を行うことで、中間ユニット20″まわりの樹脂剤415が硬化して薄膜415Aを構成する。この薄膜415Aによって中間ユニット20″がフレキシブル基板10′に固定される(図15(B))。
【0097】
次に、図15(C)に示すように、フレキシブル基板10′に部分的に開口411,421を形成する。開口421は、中間ユニット20″の下面に形成された各導電層29が一部現れるように形成する。開口411は、中間ユニット20″の開口45Aと連続した貫通孔を構成するようにフレキシブル基板10′に形成される。
【0098】
本実施形態では、これらの開口411,421の形成には、レーザーアブレーションやドライエッチングなどを利用することができる。なお、このとき、フレキシブル基板10′の融点が導電層29や圧電体27Aよりも低いため、フレキシブル基板10′にだけ部分的に開口411,421を形成することができる。
【0099】
次に、フレキシブル基板10′の下面12′にCr層とAu層との順で積層して構成されるAu/Cr層431を形成する(図15(D))。このとき、第1グループの超音波振動子27の導電層29を部分的に露呈させるための開口の内面と、第2グループの超音波振動子27の導電層29を部分的に露呈させるための開口の内面にも、Au/Cr層431が形成される。Au/Cr層431の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。
さらに、Au/Cr層431の上に全面的にポジレジスト441を塗布した後、図示を省略するマスクを利用してポジレジスト441を部分的に露光し、その後現像して、ポジレジスト441のパターニングを行う(図15(E))。具体的には、第1グループの各超音波振動子27の導電層29に接続される第1配線パターン31′を形成するように、ポジレジスト441のパターンが形成される。このポジレジスト441は、第2グループの各超音波振動子27の導電層29を部分的に露呈する開口421に形成した金属層のエッチングによる除去を防止するためにも配置される。次に、不要なAu/Cr層431のエッチングによる除去を行い、さらにポジレジスト441を除去する(図16(F))。これにより第1配線パターン31′が形成される。
【0100】
次に、図16(G)に示すようにフレキシブル基板10′の下面12′に形成された第1配線パターン31′を覆うように、それらの下側から絶縁性の樹脂剤451(例えばフォトニース)を塗布する。そして、絶縁性の第1樹脂層35を形成する。本実施形態では、第1樹脂層35に対して、図示を省略するマスクを介して露光し、その後現像することで、第1樹脂層35のパターニングを行う。このとき、第2グループの超音波振動子27の導電層29が部分的に露呈するための開口を有するように、第1樹脂層35を形成する。さらに、第1樹脂層35のパターンは、第1配線パターン31′の一端部を露呈するための開口を有する。
【0101】
次に、第1樹脂層35の下面35AにCr層とAu層とを順に形成して成るAu/Cr層432を形成する(図16(H))。このとき、第2グループの超音波振動子27の導電層29を部分的に露呈させるための開口の内面と、第1配線パターン31′の一端部を露呈させるための開口の内面にも、Au/Cr層432が形成される。Au/Cr層432の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。
【0102】
さらに、Au/Cr層432上に全面的にポジレジスト442を塗布した後、図示を省略するマスクを利用してポジレジスト442を部分的に露光し、その後現像することによって、ポジレジスト442のパターニングを行う(図16(I))。具体的には、第2グループの各超音波振動子27の導電層29に接続される第2配線パターン32′を形成するためのパターニングを行う。さらに、ポジレジスト442のパターンは、第1配線パターン31′に接続する配線を形成するためにも利用される。パターニング後、不要なAu/Cr層432のエッチングによる除去を行い、さらにポジレジスト442を除去する(図17(J))。これにより第2配線パターン32′が形成される。
【0103】
次に、図17(K)に示すように第1樹脂層35及び第2配線パターン32′を下側からそれぞれ覆うように、絶縁性の樹脂剤452(例えばフォトニース)を塗布する。そして、この絶縁性樹脂剤を乾燥させて第2樹脂層36を形成する。本実施形態では、第2樹脂層36に対して、図示を省略するマスクを介して露光し、その後現像することで、第2樹脂層36のパターニングを行う。具体的には、第2樹脂層36の下面36Aから、第2グループの超音波振動子27に接続した第2配線パターン32′の一端部を露呈させ、さらに第1グループの超音波振動子27に接続した第1配線パターン31′の一端部を露呈させるよう、第2樹脂層36は開口を備えて形成されている。
【0104】
次に、第2樹脂層36の下面36AにCr層とAu層とを順に積層してAu/Cr層433を形成する(図17(L))。この際、Au/Cr層433は、第1配線パターン31′及び第2配線パターン32′を部分的に露呈させるための開口の内面にも形成される。Au/Cr層433の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。
【0105】
さらに、Au/Cr層433の上に全面的にポジレジスト443を塗布した後、図示を省略するマスクを利用してポジレジスト443を部分的に露光及び現像し、ポジレジスト443のパターニングを行う(図17(M))。具体的には、表側電極27Bに接続される第3配線パターン33′を形成するよう、ポジレジスト443のパターンを形成する。さらに、ポジレジスト443のパターンは、第1配線パターン31′と第2配線パターン32′とに接続する配線を形成するためにも利用される。パターニング後、不要なAu/Cr層433のエッチングによる除去を行い、ポジレジスト443を除去する(図18(N))。これにより第3配線パターン33′と第1配線パターン31′につながる配線31Bと、第2配線パターン32′につながる配線32Bと、が形成される。この配線パターン33′はグランド用に用いられる。第3配線パターン33′と配線31Bと配線32Bとは、第2樹脂層36の下面上で、電気的に分離している。
【0106】
次に、フレキシブル基板10′の上面側の全域にCr層とAu層とを積層したAu/Cr層434を形成する(図18(O))。Au/Cr層434の形成には、スパッタリング、真空蒸着法などの薄膜成形方法を利用することができる。Au/Cr層434は配線パターン33′に接続する。これにより、フレキシブル基板10′上にセンサユニット20′の搭載が完了する。
【0107】
このように、本実施形態に係るセンサユニット20′をフレキシブル基板10′へ搭載する方法によれば、強い荷重に脆い材料、つまりPZTなどで成る圧電体27Aをフレキシブル基板10′に対して強い荷重を利用して接合させていないので、圧電体27Aの破壊を防止することができる。これにより、Au−Au接合方式のような手間や調整を不要とし、歩留まりを向上させることが期待できる。
【0108】
さらに、フレキシブル基板10′の上面11′に複数の超音波振動子27を設け、これらの裏側電極27Cに、フレキシブル基板10′を貫通した開口421を介して接続される配線31A′,32A′をフレキシブル基板10′の下面側に設ける場合、本実施形態によれば、第1グループの超音波振動子27に接続される配線31A′と、第2グループの超音波振動子27に接続される配線32A′とが、フレキシブル基板10′の下面12′からの距離が異なる位置で接触しないように配置されているため、各配線31A′,32A′同士を電気的に分離することが容易である。
【0109】
本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施をすることができる。
上記では、基板に電子デバイスを実装した後に基板底面側から電子デバイスを部分的に露呈させるための開口を形成するが、この開口を形成する際に基板に載せた電子デバイスは上記説明のように半製品に限定されものではなく、完成品であってもよいことは勿論である。
上記説明では、基板底面側の配線パターンがセンサユニット底面に形成された導電層に電気的に接続されているが、配線に接続される導電部材はこれに限らず、裏側電極であってもよい。
上記説明の数値は例示である。
上記説明では、電子デバイス実装体として、フレキシブル基板上にセンサユニットを搭載した超音波デバイスを例示したが、電子デバイス実装体は超音波デバイスに限定されるものではない。
例えば、フレキシブル基板に搭載するデバイスは、圧電素子に限定されるものではなく、下面に電極部を有する電子デバイスであればよく、集積回路やCMOSセンサ等であってもよい。また、電子デバイスから送信される波長は、超音波に限定されるものではない。
また、上記説明で、第1センサユニット21と第2センサユニット22とに支持部28を設ける場合を説明したが、支持部28を備えずにこれらの第1センサユニットと第2センサユニットとを構成してもよい。
さらに、フレキシブル基板に搭載するセンサユニットなどのデバイスの数は、二つに限定されるものではなく、図1(A)に示すように一つ、図1(F)に示すように三つ、また図1(G)に示すように三つ以上であってもよい。
また、フレキシブル基板として、感光性の樹脂基板を用い、フォトレジストによって当該基板に開口を形成して、基板の開口に現れた電子デバイスの電極部分を、フレキシブル基板の下面に形成した配線パターンと接続するように構成してもよい。
上記の配線パターンなどの金属層の材質は例示である。
上記では、図11などで超音波振動子をフレキシブル基板の一方の面に複数設け、他方の面に複数の配線を設け、各配線がフレキシブル基板を貫通した開口を介して接続した構成を説明したが、フレキシブル基板の他方の面で、各配線を互い違いに設けるための樹脂層の数は、前記の説明に限定されるものではなく、3つ以上でもよい。
また、上記説明では、本発明の実施形態として医療における画像診断などに利用する超音波デバイスを説明したが、本発明は工業における非破壊検査などにも利用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0110】
1,1A〜1D,2,3 超音波デバイス
10,10′ フレキシブル基板
11,11′ フレキシブル基板の上面
12,12′ フレキシブル基板の下面
13A,13B,13C フレキシブル基板の小片部
20,20′ センサユニット
20″ 中間ユニット
21 第1センサユニット
21′ 第1中間ユニット
22 第2センサユニット
22′ 第2中間ユニット
25 枠部
26 バッキング部
27 超音波振動子
27A 圧電体
27B 表側電極
27C 裏側電極
28 支持部
29 導電層
30,31′,32′ 配線パターン
31,31A′,32,32A′ 配線
100〜105,200 超音波装置
110 カテーテル
120 ガイドワイヤ
121 ガイドワイヤの側面
210 第1取付領域
211 第1取付領域の開口
220 第2取付領域
221 第2取付領域の開口
230 グランド用の開口
301 Auめっき層
302 バッキング材
303 エポキシ樹脂
304,321,431,432,433 Au/Cr層
311 Cr層
312,322,441,442,443 レジスト
315,415,451,452 樹脂剤
316 樹脂膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に導電部材を有する電子デバイスをフレキシブル基板に搭載する方法であって、
上記電子デバイスを上記フレキシブル基板の上面に接合させる第1工程と、
上記フレキシブル基板の下面側から当該フレキシブル基板に開口を形成して、上記電子デバイスの下面に設けられた上記導電部材を部分的に露呈させる第2工程と、
上記フレキシブル基板の下面に、上記電子デバイスの導電部材と電気的に接続するパターンを形成する第3工程と、を備えたことを特徴とする、電子デバイス搭載方法。
【請求項2】
前記第2工程が、レーザーアブレーション或いはドライエッチングによって、前記フレキシブル基板に開口を形成することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス搭載方法。
【請求項3】
前記第1工程で、前記電子デバイスが絶縁性の樹脂剤によって前記フレキシブル基板に接合されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子デバイス搭載方法。
【請求項4】
下面に前記導電部材を有する複数の電子デバイスと、
上記複数の電子デバイスが上面に搭載されたフレキシブル基板と、
上記フレキシブル基板の下面側に設けられた複数の配線と、を備え、
上記フレキシブル基板は上記電子デバイスの下面に対応した位置に開口を有し、
各配線は上記開口を介して対応する電子デバイスに接続された、電子デバイス実装体であって、
各配線が、上記フレキシブル基板の下面側で当該フレキシブル基板の下面からの高さを変えて互いに電気的に分離するように、配設されていることを特徴とする、電子デバイス実装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−102399(P2013−102399A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246008(P2011−246008)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、株式会社インテリジェン           ト・コスモス研究機構 委託研究「先進予防型健康社会創生クラ           スター構想(時空を超えたユビキタスな健康管理環境技術の確立           」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【Fターム(参考)】