説明

電子バラスト装置とランプ動作方法

【課題】単一のバラストを使用した複数の光レベル照明装置を提供する。
【解決手段】第1ランプ駆動回路を介して第1ランプセットを動作し、それらとの組合せで第2ランプ駆動回路を介して第2ランプセットを選択的に動作する方法において、前記第2ランプセットのランプの端子と前記バラストの電源に選択的に接続されるように適合した制御回路とに接続された第1入力線を介して、前記第2ランプセットのランプを流れる直流に対応した第1の値を監視し、基準電流に対応する第2の値を、前記第2ランプ駆動回路に接続された第2入力線を介して監視し、前記第2の値に対する前記第1の値の比を計算し、その計算比に基づいて前記第2ランプ駆動回路を動作させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願と同時に本出願人により出願された「障害時における電子バラストのリセット」と題する米国特許出願第12/474080号、及び本出願と同時に本出願人により出願された「二重ランプ電子バラストに対するランプの再点灯回路」と題する米国特許出願第12/474141号の全記載内容をここに引用して本書の記載に加える。
【0002】
本発明は一般に多数組のランプに電力を供給するための電子バラスト制御装置または回路に関する。本発明は特に第1のランプセットと組み合わせて第2ランプセットを選択的に動作させる電子バラスト制御装置または回路に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、2レベル照明装置のような複数レベル照明装置は、各種の異なった照明が行われる分野に広く使用されている。例えば2レベル照明装置はオーバーヘッド照明に広く使用されている。このような照明装置は全光照明が不要な場合に一部の照明を消すことによりエネルギーを節約できる。
【0004】
2レベル照明装置の典型的な実施形態には、2個の電力スイッチと2個のバラストが含まれる。この場合、照明システムの各電力スイッチが照明システム内の一方のバラストのみを制御する。両方のスイッチを同時に入れると両方のバラストに電力が供給され、こうして照明システムから全光出力が生じる。片方のスイッチのみを入れると照明システムの片方のバラストだけに電力が供給され、それにより光のレベルが低下して消費エネルギーが減じる。
【0005】
しかし、2個のバラストの代わりに1個のバラストを使用できれば経済的である。単一のバラストのみを使用する2レベル照明システムの1つの実施形態では、各ランプセットに対して1個のスイッチを使用する。したがって、この実施形態では2個のスイッチを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
1個のバラスト回路又は装置(以下「バラスト」と称する)のみを使用する2レベル照明装置の他の実施形態では、バラストは各ランプセットを制御する2個の制御器を含む。一方のランプセットを遮断するには、そのランプセットに対応する制御器への供給電圧を引き下げる(例えば接地する)ことによりその制御器を不能にする。しかし、この実施形態では制御器が不能にされてもその制御器への供給電圧は依然として電源から供給されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は単一のバラストを使用した複数レベル照明装置を提供する。より具体的には、本発明は第1ランプセット及び第2ランプセットよりなる2組のランプセットを駆動するように構成されたバラストにおいて使用される制御回路を提供する。第1のランプセットは第1制御器とそれに接続された第1ランプ駆動回路を介して駆動される。第2ランプセットは第2制御器とそれに接続された第2ランプ駆動回路を介して駆動される。制御回路は、第2ランプ駆動回路を選択的に動作させる第2制御器に接続され、それにより第1ランプが付勢されている間に第2ランプセットを選択的に付勢する。
【0008】
特に、第2制御器は第1値と第2値を監視し、これらの値を比較し、そして、両者の比較結果に基づいて決定を行う。第1値は第2ランプセットのランプフィラメントを流れる電流(第1電流)に対応する。第2値は基準電流(第2電流)に対応する。第2制御器は第1値/第2値の比を決定する。第2制御器が第1値/第2値なる比が所定の比よりも小さいかまたは等しいと決定すると、第2制御器は第2ランプ駆動回路をオフにする。第2制御器が第1値/第2値なる比が所定の比よりも大きいと決定すると、第2制御器は第2ランプ駆動回路をオンにする。第2制御器は、この比が、所定の比に等しいかまたは小さい値から、所定の比よりも大きい値に変化する時、バラストを再始動させる。
【0009】
上記制御回路は第1入力端子及び第2入力端子を有する。第1入力端子は接地されている。制御回路は第1入力端子と第2入力端子の間の電位状態(例えば正か非正か)の関数として第1電流を減じる。一つの実施形態では、第2入力端子はバラストの電源の正端子(例えば高電圧端子または中性端子)に接続される。従って、制御回路は第1電流を、第2入力端子の電源の正端子への接続状態の関数として減じる。従って、第2ランプ駆動回路はオンになり、第2ランプセットは、制御回路の第2入力端子の、電源の正端子への接続状態の関数として付勢される。
【0010】
本発明の他の目的及び特徴は以下の説明で明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は本発明の一実施例による、複数のランプに給電するための電子バラストのブロック回路図である。
【図2】図2は図1の実施例による電子バラストに含まれる制御器を、一部分ブロックで示した回路図である。
【図3】図3は図1の実施例による電子バラストに含まれる制御回路を示すブロック回路図である。
【図4】図4は図1の実施例による電子バラストに含まれる他の制御回路を示すブロック回路図である。
【図5】図5は複数のランプを図1の電子バラストに接続するための配線図である。
【図6】図6は複数のランプを図1の電子バラストに接続するための配線図である。
【図7】図7は複数のランプを図1の電子バラストに接続するための配線図である。
【0012】
図面を通じて対応する参照符号は対応する部品を示す。
【実施例】
【0013】
図1は第1ランプセット(図1には図示していない)と選択的に第2ランプセット(図1には図示していない)に給電するための本発明の実施例による電子バラスト(以下バラストと称する)100を例示している。バラスト100は交流電源(例えば標準家庭電源)に接続するための高電圧端子(ライン電圧入力端子)104を有する。バラスト100はまた中性端子106、接地電位に接続可能な接地端子108を有する。バラスト100は交流電源から高電圧端子104を経て交流電力を受ける。
【0014】
共に図1に図示されるように、バラスト100は電磁干渉(EMI)フィルタ及び整流器(たとえば全波整流器)110を有する。回路110の電磁干渉フィルタの部分はバラスト100によって生じる可能性のある雑音が交流電源に逆流しないようにする。回路110の整流器の部分は交流電源から受け取った交流電圧を直流電圧に変換する。この整流器は直流母線112に接続された第1出力端子と、接地接続点114で接地された第2出力端子を有する。回路110の整流器の部分は直流母線112に直流電圧を出力する。
【0015】
バラスト100は、第1ランプセットを駆動するための、第1ランプ駆動回路120A、第1制御器122A、及び第1フィラメント健全性検査回路124Aを含む。同様に、バラスト100は第2ランプセットを駆動するための、第2ランプ駆動回路120B、第2制御器122B、及び第2フィラメント健全性検査回路124Bを含む。第1ランプ駆動回路120A、第1制御器122A及び第1フィラメント健全性検査回路124Aは、第2ランプ駆動回路120B、第2制御器122B及び第2フィラメント健全性検査回路124Bにそれぞれ対応する後述の構成要素を有する。対応する要素は対応する参照数字を付してある。図示しないが、バラスト100には追加のランプを動作させる追加の構成要素(例えば第3ランプセットを駆動するための、第3ランプ駆動回路、第3制御器、及び第3フィラメント健全性検査回路、第4ランプセットを駆動するための、第4ランプ駆動回路、第4制御器、及び第4フィラメント健全性検査回路、等)が含まれていてもよい。
【0016】
第2ランプ駆動回路120Bは直流母線112及び接地点114に接続されている。第2ランプ駆動回路120Bは直流母線112から直流電力を受け、第2ランプセットを動作させるための交流電力を生成する。第2ランプ駆動回路120Bは、第1母線コンデンサC1B、力率補正回路130B、第2母線コンデンサC2B、インバータ132B、及び共振回路134Bを有する。第1母線コンデンサC1Bは直流母線112と接地電位114との間に挿入されていて整流された直流電圧を整える。力率補正回路130B(例えばブーストコンバータ)は、調整された整流直流電圧を受け取って、高電圧直流母線136Bに高直流電圧を供給する。たとえば、力率補正回路130Bは約450Vの電圧を高電圧直流母線136Bに供給する。第2母線コンデンサC2B(たとえば電界コンデンサ)は高電圧直流母線136Bと接地点114の間に短絡形態で接続されている。第2母線コンデンサC2Bは高直流電圧を整え、低インピーダンス電圧源の電圧をインバータ132Bに供給する。インバータ132B(たとえばハーフブリッジインバータ)は調整された高直流電圧を受け取ってそれを交流電圧に変換する。インバータ132Bは交流電圧を共振回路134Bに供給する。共振回路134B(例えば図示されない共振コンデンサと共振コイルより成る)は交流電圧を第2ランプセットに供給してそれらを付勢する。
【0017】
第2ランプセットは1個以上のランプを含むことができる。図示の実施例では共振回路134Bは2個のランプ(L1B、L2Bとする)まで点灯できる。ランプL1B、L2Bは第1フィラメントと第2フィラメントをそれぞれ含み、各フィラメントは第1及び第2端子を含む。第2共振回路134Bは第1出力端子対140Bと、第2出力端子対142Bと、第3出力端子対144Bを含む。図7のように、第1出力端子対140BはランプL1Bの第1フィラメントの両端(すなわち、ランプL1Bの第1フィラメントの第1及び第2端子)へ接続されるように適合している。第2出力端子対142BはランプL1Bの第2フィラメントの第2端子とランプL2Bの第1フィラメントの第1端子に接続されるように適合している。第3出力端子対144BはランプL2Bの第2フィラメントの両端(すなわち、ランプL2Bの第2フィラメントの第1及び第2端子)へ接続されるようになっている。さらに、バラスト100は、ランプL1Bの第2フィラメントの第1端子をランプL2Bの第1フィラメントの第2端子に接続している。
【0018】
動作において、第2制御器122Bは第2駆動回路120Bの動作を制御する。たとえば1実施例において、第2制御器122Bは、力率制御回路130Bの動作を制御するための第1及び第2出力端150B(図1参照)を有する。第2制御器122Bは第1及び第2出力端150Bからの第1出力を介して力率制御回路130Bに電力信号を送り、それにより力率制御回路130Bの付勢(例えばオン、オフ)を制御する。第2制御器122Bは第1及び第2出力端150Bからの第2出力を介して力率制御回路130Bに制御信号を送り、それにより力率制御回路130Bの電圧昇圧(ブースト)動作を制御する。同様に、第2制御器122Bは第3及び第4出力端152B(図1に共に図示)を有し、インバータ132Bの動作を制御する。第2制御器122Bは第3及び第4出力端152Bの第3出力端を介してインバータ132Bに電力信号を送ってインバータ132Bの付勢を制御する(例えばオン、オフ)。第2制御器122Bは制御信号を第3及び第4出力端152Bの第4出力端を介してインバータ132Bに送ってその切替え動作を制御(可能化または不能化)を行う。
【0019】
特に、定常状態動作中に、第2制御器122Bはそのパルス幅変調装置(図2の要素214)を介してインバータ132Bの切替え動作を制御することにより、電力を共振回路134Bに供給する。共振回路134Bはそれがインバータ132Bから電力を受けるか否かに依存して第2ランプセット(すなわちL1B,L2B)を点灯させる。上に述べたように、各ランプL1B、L2Bは第1フィラメントと第2フィラメントを有するとともに、これらのフィラメントはそれぞれ第1端子と第2端子を有する。第2制御器122Bが、第2フィラメント健全性検査回路124Bを介して、ランプL2Bの第2フィラメントが電気的に導通していないこと(破断、不完全、または第3出力対144Bの一部または全部から切断されていること)を決定した場合には、第2制御器122Bはインバータ132Bの切替え動作を阻止する。
【0020】
第2制御器122Bは第1電流入力端160Bで受け取る第1電流I1に相当する第1電流値を監視する。また、第2制御器122Bは第2電流入力端162Bで受け取る第2電流I2に相当する第2電流値を監視する。第2制御器122Bは第2ランプ駆動回路120Bの動作を、監視している第1電流値と第2電流値の相対値の関数として制御する。図1の電子バラスト100に示したように、第2フィラメント健全性検査回路124Bは第1電流I1を抵抗R25Bを介して制御器122Bの第1電流入力端160Bに供給する。第2フィラメント健全性検査回路124Bは欠陥検出回路であって、ランプL2Bの第2フィラメントが第3出力対144Bに接続されたとき、他のフィラメントが出力対140B、142B、144Bに接続されたか否かに無関係に、第1電流I1を第2制御器122Bに供給する。図1のバラスト100によると、第2フィラメント健全性検査回路124Bはまた抵抗R21BとR23Bを含む。抵抗R25Bは高直流母線136Bと第3出力対144Bの第1端子との間に接続される。直流阻止コンデンサCDC1B及びCDC2Bは高直流母線136Bと抵抗R25Bのアノードの間に挿入されていて、抵抗R25Bを介して第3出力対144Bに提供される電圧を減じる。第3出力対144Bの第2端子は抵抗R21BとR23Bを介して第2制御器122Bの第1入力端160Bに接続されている。したがって、第2制御器122Bの第1入力端160Bへ供給される第1電流I1は、少なくとも一部は高直流母線136Bから第3出力対144Bに接続されているランプのフィラメント(例えばランプL2の第2フィラメント)に供給される直流電流を表す。
【0021】
抵抗R29B、R33B及びR22Bを有する抵抗回路は、基準電流I2を第2制御器122Bの第2電流入力端162Bへ供給する。第2制御器122Bは第1電流I1を基準電流である第2電流I2と比較して第1電流/第2電流(I1/I2)なる計算比を決定する。この計算比が所定値より小さいか又は等しければ、第2制御器122Bは第2ランプ駆動回路120Bを不能にし、それにより第2ランプセットを動作させない。ある実施形態では、第2制御器122Bはインバータ132Bの切替え動作を阻止することにより第2ランプ駆動回路120Bを不能にする(すなわち、インバータ132Bが共振回路134Bと第2ランプセットを付勢するのを阻止する)。もしも計算比(I1/I2)が所定比よりも大きければ第2制御器122Bは第2ランプ駆動回路120Bを可能にし、第2ランプセットが動作される。ある実施形態では、第2制御器122Bはインバータ132Bの切替え動作を駆動することにより第2ランプ駆動回路120Bを可能にし、それにより共振回路134Bと第2ランプセットに電力を供給する。ある実施形態では、第2制御器122Bにより使用される所定比は3/4である。ある実施形態では所定比は2(もしくはそれ以上)値の比の代わりに単一値でよい(例えば3/4の代わりに0.75)。第2制御器122Bが、計算比が所定比より低い値から所定比に変動したことを決定した時、第2制御器122Bはバラスト100を検査し、そして上記のように第2ランプセットは欠陥となる。もしも第2制御器122Bが欠陥を有しないことを見出したら、第2制御器122Bはバラスト100を再始動させる。
【0022】
図2は第2制御器122Bの詳細図である。ある実施形態では、第2制御器122Bはドイツ国ノイビベリ所在のInfineonTechnologies, AGから市販されているOS2331418又はICB2FLOSRAM(商品番号)の制御器を使用してもよい。上に検討したように、第2制御器122Bは第1電流入力端160Bで第1電流I1を監視し受け入れる。第1制御器ダイオード206のアノードが第1電流入力端160Bに接続され、第1制御器ダイオード206のカソードが第1制御器抵抗208の第1側に接続されている。第1制御器抵抗208の第2側は第2制御器122Bの動作電圧ノード216に接続されている。第2制御器ダイオード202のアノードは第2電流入力端162Bに接続され、第2制御器ダイオード202のカソードは第2制御器抵抗204の第1側に接続されている。第2制御器抵抗204の第2側は第2制御器122Bの動作電圧ノード216に接続されている。ある実施形態では、コンデンサ(図2には図示せず)が、動作電圧ノード216と接地電位との間に挿入されていてもよい。
【0023】
図2に示した第2制御器122Bは、さらに第2制御器ダイオード202のカソードへ接続された負入力端と第1制御器ダイオード206のカソードへ接続された正入力端とを含む比較器210を有する。比較器210の出力は第2制御器122Bの論理回路212に接続されている。論理回路212は第2ランプ駆動回路120Bを可能にするか不能にするかを決定する(例えばインバータ132Bの切替え動作を阻止するかまたは可能にする)。論理回路212はパラメータを第2制御器122Bのパルス幅変調(PWM)装置214にロードしてインバータ132Bの切替え動作の可能化または阻止をおこない、またパルス幅変調装置214は負荷されたパラメータの関数としてインバータ132Bを制御する。第1及び第2電流が第2制御器122Bに供給されると、動作電圧ノード216は第2制御器122Bのための動作電圧を生じ、制御器122Bはノード216から動作電流を引き出し、そしてバラスト100の始動を行う。第2制御器122Bはまた第1電流I1と第2電流I2の分析を行い、上述のように欠損を決定する。
【0024】
図1を参照するに、ある実施形態ではバラスト100は第2制御器122Bが追加的に第1電流I1と第2電流I2を分析・監視して第2ランプ駆動回路120Bを選択された動作モードで動作させるようにしてもよい。より具体的には、バラスト100は第2制御器122Bの第1電流入力端160Bに接続された制御回路170を含むことができる。1つの実施形態では、制御回路170は接地電位に接続された第1入力端子172と正電位に選択接続するための第2入力端子174とを有するように構成されて、第2入力端子174と第1入力端子172の間に正電位(電圧)が存在するようにする。他の実施形態では、第1入力端子172は低い正電位に接続され、第2入力端子174は選択的に高い正電位に接続されるように構成され、それにより第2入力端子174と第1入力端子172の間に正電位(電圧)が存在するようにする。制御回路170は、第1電流I1を、第2制御器122Bにより決定された第1電流I1と第2電流I2の計算比(I1/I2)が、(正電位が第2入力端子174と第1入力端子172の間に存在するか否かに依存して)所定の比以下に落ちるようにする。バラスト100では、制御回路170の第2入力端子174は交流電源の正端子(例えば104、106)に選択的に接続出来るように構成されている。従って、制御回路170は第1電流I1を減じることにより、第2制御器122Bにより決定された第1電流I1と第2電流I2の計算比(I1/I2)が制御回路170の交流電源への接続状態に依存する所定の比以下に落ちるようにする。
【0025】
このようにして、制御回路170は、バラスト100に、多数のスイッチを使用しないで複数レベルの照明機能を具備させるとともに、第2のランプセットに接続するための出力線を無くすることを可能にする。より具体的には、制御回路170はバラスト100が第1動作モードまたは第2動作モードで選択的に動作することを可能にする。第1動作モードでは第1ランプ駆動回路120Aと第2ランプ駆動回路120Bが同時に可能にされ、それにより第1及び第2ランプセットが同時に付勢できる。第2動作モードでは、第1ランプ駆動回路120Aが可能にされ、第2ランプ駆動回路120Bが不能にされ、その結果、第1ランプセットだけが付勢できる。動作モードは制御回路170の第2入力端子174と第1入力端子172の間に存在する電圧が正か否かに基づいて選択される。たとえば以下に説明するように、図3は図1に示したバラスト100のようなバラストに使用される制御回路370の実施例であって、第2及び第1入力端子174、172の間に存在する電圧が正でない時にはバラストを第1動作モードで動作させ、第2及び第1入力端子174、172の間に正の電圧が存在するときにはバラストを第2動作モードで動作させる。図4の制御回路470は制御回路370の他の実施形態である。制御回路470は図1に示したバラスト100のようなバラストで使用することができ、第2及び第1入力端子174、172の間に正の電圧が存在するときに第1動作モードでバラストを動作させ、第2及び第1入力端子174、172の間に存在する電圧が正でない時には第2動作モードでバラストを動作させる。
【0026】
図3を参照するに、図示の制御回路370は第1電流I1を減少するように構成されている。これにより、第2入力端子174と第1入力端子172との間に正電位が存在している間に、第2制御器122Bにより決定される第1電流と第2電流の計算された比I1/I2は第2制御器122Bに保存されている所定比よりも低くなる。従って、制御回路370が図1のバラスト100に使用されている実施形態では、第2制御器122Bは、第2入力端子174と第1入力端子172との間に正電位が存在している間(例えば第2入力端子174が電源の高電圧端子104又は中性端子106に接続されている間)に、第2ランプ駆動回路120Bを不能にし、それにより第2ランプセットをオフにする。他方、第2制御器122Bは、第2入力端子174と第1入力端子172との間に正でない電圧が存在している間(例えば第2入力端子174が電源の高電圧端子104又は中性端子106から遮断されている間)に、第2ランプ駆動回路120Bを可能にする。
【0027】
制御回路370は第1制御ダイオードD1を含む。このダイオードのアノードは第1及び第2入力端子172、174に接続されている。コンデンサC32が第1入力端子172と第1制御ダイオードD1のアノードに接続されて、制御回路370で生じることがある雑音(例えば電磁干渉雑音)が交流電源へ逆送されるのを防止している。第1制御ダイオードD1のカソードは抵抗回路網R51、R52、R43を経てトランジスタQ6のゲート端子に接続されている。第2端子174が交流電源の正端子(例えば104、106)に接続されているとき、正電圧が第1制御ダイオードD1のアノードに存在する。従って、第1制御ダイオードD1は抵抗回路網R51、R52、R43に電流を流す。抵抗回路網R51、R52、R43は抵抗R52とR43の間に接続されているトランジスタQ6のゲート端子に対する電圧分割器として作用する。抵抗R43とトランジスタQ6のソースは接地されている。従って、抵抗R43を流れる電流はトランジスタQ6のゲート端子とソース端子の間に電圧を生じる。このゲートとソースの間の電圧により、トランジスタQ6はオンとなる。制御回路370は発生したゲート・ソース間電圧を濾波して平滑化するために調整コンデンサC8とC3を有する。
【0028】
制御回路370は直流母線112に接続されている。抵抗回路網R38、R37、R49及びR11は制御回路370が直流母線から受ける直流電圧を減少する。コンデンサC11は制御回路370により直流母線112から受ける直流電圧を濾波する。図3に示した制御回路370によると、トランジスタQ6のドレイン端子は抵抗R37、R38、R49を介して直流母線112に接続されている。第2制御ダイオードD16のカソードは直列抵抗R38、R37、R49と抵抗R11の結合点に接続されている。第2制御ダイオードD16のアノードは抵抗R23Bを介して第2制御器122Bの第1電流入力端R160Bに接続されている。トランジスタQ6がオンのとき、電流は抵抗R49、R11を介して引かれ、それにより第2制御ダイオードD16のカソードの電圧VCを第2制御ダイオードD16のアノードの電圧VAよりも低くする。第2制御ダイオードD16のアノードの電圧VAよりも第2制御ダイオードD16のカソードの電圧VCの方が低くなると、ダイオードD16は導通して第1電流I1を減じ、その結果、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2が第2制御器122B内に保存されている所定比よりも低くなる。
【0029】
他方、図3に例示した制御回路370によると、第2端子174が交流電源の正端子から切り離された場合、第1制御ダイオードD1のアノードには正でない電圧が存在する。従って、第1制御ダイオードD1は抵抗回路網R51、R52、R43に電流は流れず、トランジスタQ6のゲート端子とソース端子の間に電圧が生じない。そのため、トランジスタQ6は第2端子174が電源から切断されている間は導通せず、第2制御ダイオードD16のカソードの電圧VCは第2制御ダイオードD16のアノードの電圧VAよりも高く維持される。第2制御ダイオードD16のアノードの電圧VAが第2制御ダイオードD16のカソードの電圧VCよりも低いので、第2制御ダイオードD16は導通せず、第1電流I1は減少せず、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2が第2制御器122B内に保存されている所定比よりも低くならない。
【0030】
図4を参照するに、図示の制御回路470は図3の制御回路370と同一の構成部品のほか、追加の反転部品R61、R62、R46及びトランジスタQ7を含む。反転部品R61、R62、R46、Q7は第1電流I1での交流電源への接続状態にある制御回路370に関して説明した効果を反転する。詳しく説明するに、制御回路470は、正でない電位が第2入力端子174と第1入力端子172との間に存在するとき、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2が、第2制御器122B内に保存されている所定比よりも低くなるように第1電流I1を減じる設計になっている。従って、制御回路470がバラスト100内で使用される実施形態では、第2入力端子174と第1入力端子172との間に正でない電位が存在する間(例えば第2入力端子174が交流電源の中性端子106と高電圧端子104から切断されている場合)には、第2制御器122Bは第2ランプ駆動回路120Bを不能にし、第2ランプセットをオフにする。あるいは、第2制御器122Bは、第2入力端子174と第1入力端子172との間に正電位が存在するときには(例えば第2入力端子174が高電圧端子104または交流電源の中性端子106に接続されている場合)、第2ランプ駆動回路120Bが可能になり、その結果第2ランプセットが動作される。
【0031】
図3に例示した制御回路370に関連して検討したように、第2端子174が交流電源の正端子(例えば104、106)に接続されている場合、正電圧が第1制御ダイオードD1のアノードに存在する。従って第1制御ダイオードD1は抵抗回路網R51、R52及びR43に電流を導き、トランジスタQ6のゲート端子とソース端子間に電圧を生じる。トランジスタQ6は、ゲート・ソース間電圧が存在する間はオンになる。トランジスタQ6は抵抗R61とR62を介して直流母線112に接続されている。抵抗R46は抵抗R62とトランジスタQ7のゲート・ソース端子間とに接続されている。従って、トランジスタQ6がオンの間には抵抗R61とR62を通して電流が流れるが、抵抗R46には電流は流れない。一方、トランジスタQ7に電圧が発生しなければ、トランジスタQ7はオフになり、第2制御ダイオードD16のカソードの電圧Vcは第2制御ダイオードD16アノード電圧VAよりも低下しない。第2制御ダイオードD16のアノード電圧VAはVcよりも低いので第2制御ダイオードD16は導通せず、第1電流I1は減少しない。第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2は第2制御器122Bに保存されている所定比よりも低下しない。
【0032】
一方、第2端子174が交流電源の正端子から切断される場合には、正でない電圧が第1制御ダイオードD1のアノードに存在する。従って、第1制御ダイオードD1は抵抗回路網R51、R52及びR43を通して通電せず、トランジスタQ6のゲート端子とソース端子間に電圧は生じないのでトランジスタQ6はオフである。トランジスタQ6がオフの場合、電流は抵抗R61、R62及びR46を流れて、トランジスタQ7のゲート・ソース間電圧を生じ、それによりトランジスタQ7はオンになる。トランジスタQ7のドレイン端子は抵抗R38、R37及びR49を介して直流電源に接続されている。抵抗R11は抵抗R49とトランジスタQ7の接地点との間に接続されている。トランジスタQ7がオンの場合、直流母線112からの電流は、抵抗R49とR11に流れ、第2制御ダイオードD16のカソード電圧Vcを第2制御ダイオードD16のアノード電圧VAよりも低くする。第2制御ダイオードD16のアノード電圧VAが第2制御ダイオードD16のカソード電圧Vcよりも高いと、第2制御ダイオードD16には電流が流れ、それにより第1電流I1を減少するので、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2は第2制御器122Bに保存されている所定比よりも低下する。
【0033】
図1に示したバラスト100はいろいろな異なった第1及び第2ランプセットを含む各種のランプセットと共に使用できる。図5〜7はそれぞれ第1及び第2ランプセットを本発明の実施形態のバラスト100に接続するための各形態をそれぞれ例示する配線図である。図5を参照するに、第1ランプセットは1個のランプL2A、第2ランプセットは1個のランプL2Bを有する。制御回路170を介して第1動作モードが選択されると、バラスト100が動作して2個のランプL2AとL2Bが点灯できる。制御回路170を介して第2動作モードが選択されると、バラスト100が動作して1個のランプのみ(図5のランプL2A)が点灯できる。図6を参照すると、第1ランプセットは2個のランプL1A、L2Aを有し、第2ランプセットは1個のランプL2Bを有する。制御回路170を介して第1動作モードが選択されると、バラスト100が動作して3個のランプL1A、L2A、L2Bが点灯できる。制御回路170を介して第2動作モードが選択されると、バラスト100が動作して2個のランプのみ(図6のL1A、L2A)が点灯できる。図7を参照すると、第1ランプセットは2個のランプL1A、L2Aを有し、第2ランプセットは2個のランプL1B、L2Bを有する。制御回路170を介して第1動作モードが選択されると、バラスト100が動作して4個のランプL1A、L2A、L1B、L2Bが点灯できる。制御回路170を介して第2動作モードが選択されると、バラスト100が動作して2個のランプのみ(図7のL1A、L2A)が点灯できる。
【0034】
ある実施形態では、バラスト100は1個以上のセンサを、制御回路170の第2入力端子174を交流電源102に選択的に接続或いは切断するために使用できる。例えばセンサは運動、温度、光、圧力、及び/又は音等(これらに限らない)の1以上の環境パラメータを感知するように構成してもよい。センサは制御回路170の第2入力端子174と交流電源の正電圧端子(例えば高電圧端子104、中性端子106)との間に接続される。1つの実施形態では、センサは制御回路170の第2入力端子174を、感知した環境パラメータに応じて交流電源の正電圧端子に接続し或いはそこから切断することができる。他の実施形態では、センサは制御回路170の第2入力端子174を、感知した環境パラメータに応じて交流電源の正電圧端子から切断し、或いはそこへ接続することができる。
【0035】
1つの実施形態では、センサは運動が所定の時間検出されない場合に第2ランプ駆動回路120Bを不能にすることにより、第2ランプセットのエネルギーを保存する運動センサであってもよい。具体的には、運動センサが運動を検出するとき、運動センサは制御回路170の第2入力端子174と交流電源の正端子(例えば104、106)の間の接続状態により、バラスト100が第1動作モードで動作するようにする。所定時間、運動センサが運動を感知しなければ、制御回路170の第2入力端子174と交流電源の正端子(例えば104、106)の間の接続状態は、バラスト100が第2動作モードで動作させる状態にされる。
【0036】
ある実施形態では、部品R38、R37、D16、C11、及びR11は、第2制御器122Bが限定ではないが電力遮断などの障害が検出したときに、第2制御器122Bに対する機能の加速リセットを実行する追加の機能を備えても良い。かかる構成では、部品R38、R37、D16、C11、及びR11は電流減少回路を構成する。電流減少回路は第2制御器122Bの第1電流入力端160Bに流入する第1電流I1を減少させるので、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2は第2制御器122Bに保存されている所定比よりも低下する。その結果、第2制御器122Bは予め定義しておいた障害リセット時間の経過の前にリセットする。
【0037】
1つの実施形態では、オプションとしてバラスト100はdv/dt回路(図示せず)を含んでも良い。ここでの説明の目的で、dv/dt回路は第2ランプ駆動回路120Bと第2制御器122Bに関連して記載される。しかし、dv/dt回路は第1ランプ駆動回路120A及び第1制御器122A、及び/又は第2ランプ駆動回路120B及び第2制御器122Bと関連することもできる。dv/dt回路は第2ランプセット(例えばL1B、L2B)のランプの交換に応じて過渡期間に対して第1電流I1を減少する。動作において、dv/dt回路はランプL1Bの第2端子に接続されている第2出力対142Bの電圧を速い電圧変改に対して監視し、そして、電圧の時間変化が閾値を越えたときにスイッチをオンにする。例えば、dv/dt回路は、ランプL1Bの第2フィラメント又はランプL2Bの第1フィラメントが、所定の切断期間の後にバラスト100を再接続するとき、第1電流I1を低下し、このスイッチをオンにして、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2は、第2制御器122Bに保存されている所定比よりも低下する。過渡期間が経過すると、第1電流I1は元に戻り、第2制御器122Bにより決定される第1電流I1と第2電流I2の計算比I1/I2は所定比又はそれ以上になり、そして第2制御器122Bは第2ランプ駆動回路120Bを可能にすることでバラスト100を再スタートさせる。
【0038】
本発明の範囲で他の修正例又は変形例がある得ることは当業者に明らかであろう。
【符号の説明】
【0039】
100 電子バラスト
104 高電圧端子
106 中性端子
110 電磁干渉(EMI)フィルタ及び整流器
112 直流母線
114 接地接続点
120A 第1ランプ駆動回路
120B 第2ランプ駆動回路
122A 第1制御器
122B 第2制御器
124A 第1フィラメント健全性検査回路
124B 第2フィラメント健全性検査回路
130B 力率補正回路
132B インバータ
134B 第2共振回路
136B 高電圧直流母線
140B 第1出力端子対
142B 第2出力端子対
144B 第3出力端子対
150B 第1及び第2出力端
152B 第3及び第4出力端
160B 第1電流入力端
162B 第2電流入力端
170 制御回路
172 第1入力端子
174 第2入力端子
202 第2制御器ダイオード
204 第2制御器抵抗
206 第1制御器ダイオード
208 第1制御器抵抗
210 比較器
216 動作電圧ノード
212 論理回路
214 パルス幅変調(PWM)装置
370 制御回路
470 制御回路
CDC1B、CDC2B 直流阻止コンデンサ
L1A、L1B、L2A、L2B ランプ
D1 第1制御ダイオード
D16 第2制御ダイオード
Q6 トランジスタ
Q7 トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ランプセットと選択的に動作する第2ランプセットとを組み合わせて動作させるバラスト装置において、
交流電源から交流電流電力を受けて整流して直流母線に直流を供給する整流器、
可能化されたときに前記直流母線から直流電圧を受けて交流電力を前記ランプセットに供給する第1及び第2ランプ駆動回路、
前記第2ランプ駆動回路を制御するため、前記第2ランプセットにおけるランプのフィラメントに流れる電流に対応する第1の値を監視し、基準電流に対応する第2の値を監視し、前記第2の値に対する前記第1の値の比を計算し、その計算比に基づいて前記第2ランプ駆動回路を動作させる制御器であって、
前記計算比が所定の比より小さい時には前記第2ランプ駆動回路を不能にし、
前記計算比が所定の比以上の時には前記第2ランプ駆動回路を可能にするように構成された制御器、及び
前記電源に選択的に接続されるように構成された第1入力端子及び第2入力端子を有し、正電位が前記第1入力端子及び第2入力端子の間に存在するときには前記第2ランプセットのランプフィラメントへの電流を、前記制御器により決定された前記計算比が所定の比より小さくなるまで減少させるように構成された制御回路、
を含むバラスト装置。
【請求項2】
前記第2ランプ駆動回路は力率補正回路と、インバータと、共振回路を含み、該共振回路は共振コイルと共振コンデンサを含んでいる請求項1に記載のバラスト装置。
【請求項3】
前記第1ランプセット及び第2ランプセットはそれぞれ複数のランプを含む請求項1に記載のバラスト装置。
【請求項4】
前記第1ランプ駆動回路は前記制御回路とは独立に可能にされる請求項1に記載のバラスト装置。
【請求項5】
前記制御回路は、アノードとカソードを有するダイオードを含み、前記アノードは前記制御器から前記第2ランプセットにおけるランプのフィラメントを流れる電流を受けるように前記制御器の入力端に接続されていて第1電圧を有し、前記カソードは直流母線に接続されていて第2電圧を有し、前記ダイオードは、前記第2電圧が前記第1電圧よりも低い場合に前記アノードから前記カソードに直流電流を流し、前記制御回路は、該制御回路の前記第1入力端子と第2入力端子の間に正電位が存在する場合に前記第2電圧を前記第1電圧以下に低下させるように構成されている請求項1に記載のバラスト装置。
【請求項6】
前記制御回路の前記第1入力端子は接地電位に選択的に接続し、
前記第2入力端子は、前記第1及び第2入力端子間に正電位が存在するように前記電源の正電圧端子に選択的に接続されている、
請求項1に記載のバラスト装置。
【請求項7】
バラスト装置は環境パラメータを検知するセンサを含み、該センサは前記制御回路の前記第2入力端子と前記電源の正電圧端子との間に接続され、前記センサは検出した環境パラメータに応じて前記制御回路の前記第2入力端子を前記電源の正電圧端子に接続し、その他の場合には前記制御回路の前記第2入力端子を前記電源の正電圧端子に接続しないように構成されている請求項6に記載のバラスト装置。
【請求項8】
第1ランプセットと選択的に動作する第2ランプセットとを組み合わせて動作させるバラスト装置において、
交流電源から交流電流電力を受けて整流して直流母線に直流を供給する整流器、
可能化されたときに前記直流母線から直流電圧を受けて交流電力を前記ランプセットに供給する第1及び第2ランプ駆動回路、
前記第2ランプ駆動回路を制御するため、前記第2ランプセットにおける一つのランプのフィラメントに流れる電流に対応する第1の値を監視し、基準電流に対応する第2の値を監視し、前記第2の値に対する前記第1の値の比を計算し、その計算比に基づいて前記第2ランプ駆動回路を動作させる制御器であって、
前記計算比が所定の比より小さい時には前記第2ランプ駆動回路を不能にし、
前記計算比が所定の比以上の時には前記第2ランプ駆動回路を可能にするように構成された制御器、及び
前記電源に選択的に接続されるように構成された第1入力端子及び第2入力端子を有し、正でない電位が前記第1入力端子及び第2入力端子の間に存在するときには前記第2ランプセットのランプフィラメントへの電流を、前記制御器により決定された前記計算比が所定の比より小さくなるまで減少させるように構成された制御回路、
を含むバラスト装置。
【請求項9】
前記第2ランプ駆動回路は、力率補正回路とインバータと共振回路を含み、該共振回路は共振コイルと共振コンデンサを含んでいる請求項8に記載のバラスト装置。
【請求項10】
前記第1ランプセット及び第2ランプセットはそれぞれ複数のランプを含む請求項8に記載のバラスト装置。
【請求項11】
前記第1ランプ駆動回路は前記制御回路とは独立に可能にされる請求項8に記載のバラスト装置。
【請求項12】
前記制御回路は、アノードとカソードを有するダイオードを含み、前記アノードは前記制御器から前記第2ランプセットにおけるランプのフィラメントを流れる電流を受けるように前記制御器の入力端に接続されていて第1電圧を有し、前記カソードは直流母線に接続されていて第2電圧を有し、前記ダイオードは、前記第2電圧が前記第1電圧よりも低い場合に前記アノードから前記カソードに直流電流を流し、前記制御回路は、該制御回路の前記第1入力端子と第2入力端子の間に正でない電位が存在する場合に前記第2電圧を前記第1電圧以下に低下させるように構成されている請求項8に記載のバラスト装置。
【請求項13】
前記制御回路の前記第1入力端子は接地電位に選択的に接続し、
前記第2入力端子は、前記第1及び第2入力端子間に正電位が存在するように前記電源の正電圧端子に接続され、前記第1及び第2入力端子間に正でない電位が存在するように前記電源の前記正電位端子から切断されるように構成されている、
請求項8に記載のバラスト装置。
【請求項14】
前記バラスト装置は環境パラメータを検知するセンサを含み、該センサは前記制御回路の前記第2入力端子と前記電源の正電圧端子との間に接続され、前記センサは検出した環境パラメータに応じて前記制御回路の前記第2入力端子を前記電源の正電圧端子に接続せず、その他の場合には前記制御回路の前記第2入力端子を前記電源の正電圧端子に接続するように構成されている請求項13に記載のバラスト装置。
【請求項15】
バラスト装置の第1ランプ駆動回路を介して第1ランプセットを動作し、それらとの組合せで第2ランプ駆動回路を介して第2ランプセットを選択的に動作する方法において、
前記第2ランプセットのランプの端子と前記バラストの電源に選択的に接続されるように適合した制御回路とに接続された第1入力線を介して、前記第2ランプセットのランプを流れる直流に対応した第1の値を監視し、
基準電流に対応する第2の値を、前記第2ランプ駆動回路に接続された第2入力線を介して監視し、
前記第2の値に対する前記第1の値の比を計算し、
その計算比に基づいて前記第2ランプ駆動回路を動作させる制御を含み、
前記制御は、
前記計算比が所定の比以上の時には前記第2ランプ駆動回路を可能にして、前記第2ランプセットを動作させ、
前記計算比が所定の比より小さい時には前記第2ランプ駆動回路を不能にし、前記第2ランプセットの動作を阻害し、
前記制御回路により、前記第2ランプセットのランプを流れる電流を、前記制御回路の前記電源への接続状態に応じて、前記決定された前記計算比が前記所定の比より小さくなるまで減少させること、
よりなるランプセットの動作方法。
【請求項16】
前記減少は、前記制御回路が電源の正電圧端子と接続されたときに、前記制御回路により、前記決定された前記計算比が前記所定の比より小さくなるまで前記第2ランプセットのランプを流れる電流を減少させることである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記減少は、前記制御回路が電源の正電圧端子から遮断されたときに、前記制御回路により、前記計算比が前記所定の比より小さくなるまで第2ランプセットのランプに流れる電流を減少させることである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記制御回路の前記電源への接続状態は運動センサに応じるものである請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−278006(P2010−278006A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−121824(P2010−121824)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】