説明

電子プレゼンテーシヨンシステム機器

【目的】 簡単な操作で各種資料の呈示、追加編集、記録を行うことができる電子プレゼンテーシヨンシステム機器を提供する。
【構成】 スタイラスペンなどの入力手段11、情報を表示する表示手段12、情報を記憶する情報記憶手段13、情報をネツトワークにより送信する送信手段14を有する情報送信部16と、スタイラスペンなどの入力手段11、情報を表示する表示手段12、情報を記憶する情報記憶手段13、情報を受信する受信手段15を有する複数の情報受信部17と、前記情報送信部16と複数の前記情報受信部17とを接続するネツトワーク18を備えた。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、講演や学会発表等において簡単な操作で各種資料の呈示、追加入力、記録を行うことができる電子プレゼンテーシヨンシステム機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、講演や学会発表等においてオーバーヘツドプロジエクタ(OHP)やスライドによるプレゼンテーシヨンが行われている。しかし、手元に配られる資料とOHPの資料とが異なる場合が多いため、参加者がメモを取りたい時に図や表や文字の資料が細かくて見づらかつたり、OHPの内容を写している間に発表が進行してしまう場合がある。従つて、OHPの資料は手元にあると見やすいし、その資料に対してメモを取ることにより余計な時間を取らなくて済む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この資料を参加者の分だけ紙にコピーしたのでは、非常に多くの参加者を対象にする場合に膨大な手間が掛かつてしまうという欠点があつた。
【0004】この発明は、上記従来方式が持つていた講演等において参加者が情報を記録、追加入力することが難しいという欠点を解決し、以て簡単な操作で各種資料の呈示、追加編集、記録を行うことができる電子プレゼンテーシヨンシステム機器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、スタイラスペンなどの入力手段、情報を表示する表示手段、情報を記憶する情報記憶手段、情報をネツトワークにより送信する送信手段を有する情報送信部と、スタイラスペンなどの入力手段、情報を表示する表示手段、情報を記憶する情報記憶手段、情報を受信する受信手段を有する複数の情報受信部と、前記情報送信部と複数の前記情報受信部とを接続するネツトワークを備えた第1の手段により達成される。
【0006】また上記目的は、第1の手段において、情報の転送を自由に行うために、情報受信部が前記送信手段を、一方、前記情報送信部が前記受信手段を備えた第2の手段により達成される。
【0007】
【作用】本発明は、スタイラスペンによる入力手段11、情報を表示する液晶表示手段12、情報を記憶する情報記憶手段13、情報をネツトワーク18により送信する送信手段14を有する情報送信部16と、スタイラスペンによる入力手段11、情報を表示する液晶表示手段12、情報を受信する受信手段15、情報を記憶する情報記憶手段13を有する複数の情報受信部17と、前記情報送信部16と前記情報受信部17とを接続するネツトワーク18を備え、前記情報送信部16からの情報をネツトワーク18を介して複数の前記情報受信部17に送信することを可能としたことにより、参加者に対し発表者の資料を簡単に提供することができ、かつ参加者が自由に追加入力、および記録することを可能にしたものである。
【0008】また、講演等が一方的な説明になつてしまうという問題を解決するために、情報受信部17が情報の送信手段14を、情報送信部16が情報の受信手段15を備えることにより、情報の転送を各々の参加者間で自由に行うことを可能にした。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】図1は第1の実施例に係る電子プレゼンテーシヨンシステム機器のブロツク図であり、特許請求の範囲中、請求項1の内容を示している。
【0011】電子プレゼンテーシヨンシステムは、情報送信部16と複数の情報受信部17とネツトワーク18から構成され、情報送信部16と複数の情報受信部17がネツトワーク18によつて接続されている。情報送信部16は、ペン入力手段11、液晶表示手段12、情報記憶手段13、情報送信手段14から構成される。情報送信部17は、ペン入力手段11、液晶表示手段12、情報記憶手段13、情報受信手段15から構成される。
【0012】図2は第2の実施例に係る電子プレゼンテーシヨンシステム機器のブロツク図であり、特許請求の範囲中、請求項2の内容を示している。
【0013】本システムは、複数の情報送受信部22と情報表示部23とネツトワーク18から構成されている。情報送受信部22は、ペン入力手段11、液晶表示手段12、情報記憶手段13、情報送信手段14、情報受信手段15から構成される。また、情報表示部23は、1又は複数の情報表示手段21と情報受信手段15から構成される。
【0014】図3は本発明の情報送信部16、あるいは情報受信部17、あるいは情報送受信部22の端末装置の一実施例の外観を表した図である。
【0015】発表者あるいは参加者の机32上に置かれたペン入力端末装置31は、ペン入力手段11、液晶表示手段12を備える。
【0016】図4は本発明の一実施例に関する端末装置の構成ブロツク図である。端末装置41は、プログラムを実行し各種のI/Oの制御を司るCPU43、CPU43やアプリケーシヨンプログラムがワーク用に使用したり伝送情報が一時記録されるメインメモリ44、アプリケーシヨンプログラムや情報が記録されている補助記憶手段45、持ち運び可能なメデイアに情報を記録するためのフロツピーデイスク装置や磁気テープ装置などの外部記憶手段46、通常はキーボードやマウスのインタフエースとなるがここではペン入力端末装置31のペン入力手段11とのインタフエースとなるキーボード/マウス入力I/F47、通常は画面表示手段とのインタフエースとなりここではペン入力端末装置31の液晶表示手段12とのインタフエースとなるRGB出力I/F48、ネツトワーク18とのインタフエースとなるネツトワークI/F49から構成される。
【0017】ペン入力手段11によつて入力された情報は、キーボード/マウス入力I/F47によつて情報が変換され、さらにCPU43によつてその情報が解釈されメインメモリ44に記録される。そしてRGB出力I/F48によつて情報が変換されて、液晶表示手段12上に表示される。
【0018】端末装置41の機能をまとめると、(1)補助記憶手段45あるいは外部記憶手段46から情報を読み出し、液晶表示手段12に表示する、(2)ペン入力手段11により手書き入力が可能、(3)液晶表示手段12に表示されている情報を補助記憶手段45あるいは外部記憶手段46に記憶することが可能、(4)ネツトワークI/F49およびネツトワーク18を介し情報の送信または受信の通信機能を有する、などである。
【0019】図5は端末装置41の画面表示例を表す図である。
【0020】画面は各種コマンドメニユー領域52、資料表示領域53、資料一覧表示領域54から構成される。コマンドメニユー領域52には、各種のコマンドを実行するためのボタンが配列されており、「表示」ボタン52a、「送信」ボタン52b、「記録」ボタン52c、「読出」ボタン52d、「作成」ボタン52e、「印刷」ボタン52f、「終了」ボタン52gがある。また、資料表示領域53はある一枚の資料を実寸で表示する領域である。資料一覧表示領域54は全資料を縮小して表示する領域である。資料の数が多いために縮小表示情報54aを全て表示できない場合は、スクロールバー54bによりスクロールさせて全ての縮小表示情報54aを参照することが可能である。また、任意の縮小表示情報54aを選択することにより、資料表示領域53に実寸表示することが可能である。
【0021】図6は端末装置41の操作手順に従い表示された画面表示例を示す図である。図6を使つて電子プレゼンテーシヨンシステムの一実施例に関してその手順を説明する。図6の(1)は初期画面を表している。ここで発表者は、図6の(2)のようにコマンドメニユー領域52のうち、「読出」ボタン52dを選択し、さらに補助記憶装置45、あるいは外部記憶装置46のどの装置からか、またどの情報であるかなどを選択すると、その情報が読み出されて資料一覧表示領域54に一覧表示される。次に図6の(3)のようにどの情報を表示するのか、資料一覧表示領域54に表示されている縮小表示情報54aを選択し、コマンドメニユー領域52の「表示」ボタン52aを選択することによつて、資料表示領域53に選択された資料が実寸表示される。さらに、図6の(4)のようにコマンドメニユー領域52の「送信」ボタン52bを選択することによつて、資料表示領域53に表示されている情報がネツトワーク18を介して情報受信部17の各端末装置41に送信される。図6の(5)は情報受信部17の端末装置41の画面表示例を示すものである。また、初期画面の状態で初めて情報を受信した時は、資料表示領域53には発表者が送信した情報と同じ情報が表示され、資料一覧表示領域54には、資料表示領域53に表示された情報の縮小表示情報だけが表示される。図6の(6)では、参加者が受信した画像に対し、ペン入力手段11によつて資料表示領域53にメモを入力している。また、この操作は送信側でも可能である。発表者がさらに情報を送信すると、受信側の画面表示は図6の(7)のようになる。それまでに入力した情報は資料一覧表示領域54の縮小表示情報54aに縮小表示され、資料表示領域53には新しく受信した情報が表示される。さらに、資料一覧表示領域54に新しく受信した情報の縮小表示情報54aが追加表示される。
【0022】このようにして順次情報の受信が行われるが、情報の表示およびメモの追加入力は何時でも行うことができる。そして、必要な時に情報の記録を行うことができる。図6の(8)のようにコマンドメニユー領域52の「記録」ボタン52cを選択し、さらに資料一覧表示領域54に表示された縮小表示情報54aのうちどの情報を記録するかを選択し、補助記憶装置45、あるいは外部記憶装置46に情報を記録することができる。また、コマンドメニユー領域52の「作成」ボタン52eにより、何も書かれていない資料を新規作成することが可能であるし、プリンタが端末装置41に接続されていればコマンドメニユー領域52の「印刷」ボタン52fにより、印刷することも可能である。アプリケーシヨンプログラムを終了する場合は、コマンドメニユー領域52の「終了」ボタン52gを選択することによつて終了する。
【0023】受信側でペン入力した情報は、受信した情報と共に情報記憶手段13に記録することも可能であるし、送信手段がある場合は他の端末に送信することも可能である。また、送信側では白紙の資料を新規作成し、ペン入力して情報を送信することも可能である。これらは、ペン入力手段11による簡便な入力手段があることにより実現される。
【0024】さらに、図2に示す電子プレゼンテーシヨンシステム機器では、ペン入力手段11と情報送信手段14を持つ全ての端末装置41から、情報の送信が可能となることで従来情報の呈示が一方向的であつた問題が解決される。また、情報表示部23の情報表示手段21には大画面のものを採用することにより、従来のOHPやスライドと同じような感覚で資料の説明を行うことも可能である。
【0025】なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、ペン入力端末装置31が端末装置41に組み込まれていてもよいし、外部記憶装置46がペン入力端末装置31内にあつてもよい。または、端末装置41が非常に小型軽量で持ち運びが容易で、参加者および発表者は自分の端末装置41を会場に持つてきて、ネツトワークI/Fに接続することによつてネツトワーク18が構築されるようなシステムであつてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では発表者と参加者を各端末装置とネツトワークによつて接続し、簡単に情報を呈示できるようにすると共に、参加者が受信した情報にスタイラスペンによる入力手段により簡単に追加入力することができ、かつ必要な情報を記録することが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る電子プレゼンテーシヨンシステム機器のブロツク図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る電子プレゼンテーシヨンシステム機器のブロツク図である。
【図3】本発明の一実施例を表す机上に置かれた端末装置の外観斜視図である。
【図4】本発明の一実施例を表す端末装置のブロツク図である。
【図5】端末装置の画面表示例を表す説明図である。
【図6】端末装置の操作手順に従い表示された画面表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 ペン入力手段(入力手段)
12 液晶表示手段(表示手段)
13 情報記憶手段
14 情報送信手段
15 情報受信手段
16 情報送信部
17 情報受信部
18 ネツトワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】 スタイラスペンなどの入力手段、情報を表示する表示手段、情報を記憶する情報記憶手段、情報をネツトワークにより送信する送信手段を有する情報送信部と、スタイラスペンなどの入力手段、情報を表示する表示手段、情報を記憶する情報記憶手段、情報を受信する受信手段を有する複数の情報受信部と、前記情報送信部と複数の前記情報受信部とを接続するネツトワークを備えたことを特徴とする電子プレゼンテーシヨンシステム機器。
【請求項2】 請求項1記載において、情報の転送を自由に行うために、情報受信部が前記送信手段を、一方、前記情報送信部が前記受信手段を備えることを特徴とする電子プレゼンテーシヨンシステム機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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