電子メールシステム、電子メールシステムの制御方法、中継装置、プログラム、及び情報記憶媒体
【課題】ユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能な電子メールシステムを提供すること。
【解決手段】電子メール送信部(220)は、ユーザの代替メールアドレス宛に送信された電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、ユーザの実メールアドレス宛に送信する。不達メールデータ保存部(230)は、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先で受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部(410)に記憶させる。不達メールデータ送信部(110)は、ユーザが使用する端末装置に、該ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを送信する。
【解決手段】電子メール送信部(220)は、ユーザの代替メールアドレス宛に送信された電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、ユーザの実メールアドレス宛に送信する。不達メールデータ保存部(230)は、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先で受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部(410)に記憶させる。不達メールデータ送信部(110)は、ユーザが使用する端末装置に、該ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子メールシステム、電子メールシステムの制御方法、中継装置、プログラム、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールを送受信することによって、他者とやり取りすることが一般的に行われている。例えば、電子商取引システムでは、商品の販売者又はサービスの提供者と、ユーザと、の間のやり取りが電子メールによって行われている。
【0003】
電子メールは様々な理由によって相手に届かない場合がある。例えば、ユーザが受信拒否の設定を行っている場合や、ユーザがメールアドレスを変更してしまった場合等には、商品の販売者又はサービスの提供者からの電子メールがユーザに届かない場合がある。この点、特許文献1には、電子メールを相手に届けることができない場合に、予め登録された代替手段(例えばファクシミリやポケベル等)を用いて相手にメッセージを伝える技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−237873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の技術では、代替手段を予め登録しておく必要があり、代替手段が予め登録されていない場合には、電子メールの内容をユーザに伝えることができず、ユーザは電子メールの内容を知ることができなかった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、ユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能な電子メールシステム、電子メールシステムの制御方法、中継装置、プログラム、及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る電子メールシステムは、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムにおいて、前記中継装置は、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、を含み、前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得手段と、前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る電子メールシステムの制御方法は、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムの制御方法において、前記中継装置が、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信ステップと、前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得ステップと、前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信ステップと、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存ステップと、前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得ステップと、前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得ステップによって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る中継装置は、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置において、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行うようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記履歴データは、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを示すデータを含むようにしてもよい。前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを示すデータを含むようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて、該ユーザ識別情報に係るユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、取得された実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを前記ユーザの端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行うようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す前記通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて、前記不達メールデータ記憶手段に記憶させるようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行うようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールの本体又はヘッダを含むデータを前記不達メールデータとして前記不達メールデータ記憶手段に記憶させるようにしてもよい。前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる、前記不達になった電子メールの本文又はヘッダは、該電子メールの送信先であった前記ユーザの前記ユーザ識別情報を含むようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザ宛の実メールアドレスに送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報と、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる前記不達になった電子メールの本文又はヘッダに含まれるユーザ識別情報と、に基づいて取得する手段と、取得された不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含むようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレスを記憶してなる手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを取得する手段と、取得された実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合に、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、前記ユーザの実メールアドレスが前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更された場合に、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含むようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は前記ユーザの実メールアドレスであってもよい。前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの実メールアドレスを取得するようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信するようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含むようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は前記ユーザの代替メールアドレスであってもよい。前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの代替メールアドレスを取得するようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、該電子メールの送信者に対する通知を実行する手段を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継と、前記ユーザから前記販売者又は前記提供者宛に送信される電子メールの中継と、を行うようにしてもよい。前記電子メール受信手段は、前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された電子メールを受信する手段と、前記販売者又は前記提供者宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された電子メールを受信する手段と、を含むようにしてもよい。前記実メールアドレス取得手段は、前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスを取得する手段と、を含むようにしてもよい。前記電子メール送信手段は、前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を前記所定の通知先に設定し、かつ、該電子メールの送信元又は返信先を前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレスに設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する第1送信手段と、前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する第2送信手段と、を含むようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記第2送信手段は、前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて取得される情報を、該電子メールの本文又はヘッダに付加する情報付加手段と、前記情報が付加された前記電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記所定の通知先は前記中継装置であり、前記中継装置は前記不達メールデータ保存手段を含むようにしてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す図である。
【図2】商品画面の一例を示す図である。
【図3】購入履歴画面の一例を示す図である。
【図4】不達メール一覧画面の一例を示す図である。
【図5】不達メール詳細画面の一例を示す図である。
【図6】ユーザテーブルの一例を示す図である。
【図7】店舗テーブルの一例を示す図である。
【図8】取引履歴テーブルの一例を示す図である。
【図9】店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れを示す図である。
【図10A】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図10B】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図11】第1実施形態に係る電子商取引システムの機能ブロック図である。
【図12】メールアドレステーブルの一例を示す図である。
【図13】不達メールテーブルの一例を示す図である。
【図14】第1実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【図15】第1実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【図16】第1実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【図17】不達メールテーブルの一例を示す図である。
【図18】不達メールテーブルの一例を示す図である。
【図19】店舗テーブルの他の一例を示す図である。
【図20】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図21】ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合の流れを示すである。
【図22A】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図22B】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図23】第2実施形態に係る電子商取引システムの機能ブロック図である。
【図24】第2実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明を電子商取引システムに適用した場合について説明する。すなわち、複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現する電子商取引システムにおいて、本発明の実施形態に係る電子メールシステムを実現する場合の例について説明する。
【0025】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係る電子商取引システム1は、電子商取引サーバ10と、中継サーバ20(中継装置)と、データベース30,40と、メールサーバ3,4と、店舗端末5と、ユーザ端末6とを含む。なお、図1では省略されているが、実際には複数の店舗端末5と複数のユーザ端末6とが含まれる。電子商取引サーバ10と、中継サーバ20と、メールサーバ3,4と、店舗端末5、ユーザ端末6とは、例えばインターネット等を含んで構成される通信ネットワーク2に接続され、相互にデータ通信が可能になっている。
【0026】
電子商取引サーバ10は、例えば仮想商店街のポータルとして機能するサーバである。例えば、電子商取引サーバ10は、プログラムに従って処理を実行する制御部(例えばCPU等)と、主記憶部(例えばRAM等)と、補助記憶部(例えばハードディスク)と、光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムやデータを読み取る光ディスクドライブと、通信インタフェースとを備えている。電子商取引サーバ10は、店舗端末5又はユーザ端末6から受信した処理要求に基づく処理を実行する。
【0027】
電子商取引サーバ10はデータベース30にアクセスできるようになっている。データベース30には、例えば、仮想商店街を利用するユーザに関するデータ、仮想商店街に出店している店舗に関するデータ、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータや、仮想商店街で行われた取引の履歴に関するデータ等が記憶される。なお、データベース30は電子商取引サーバ10とは別のサーバ内に構築されていてもよいし、電子商取引サーバ10内に構築されていてもよい。なお、中継サーバ20もデータベース30にアクセスするようにしてもよい。
【0028】
店舗端末5は、仮想商店街に出店する店舗側に設けられた情報処理装置である。店舗端末5は、例えばパーソナルコンピュータ等である。例えば、電子商取引サーバ10から提供される専用画面が店舗端末5で表示される。店舗側の担当者は、この専用画面において、仮想商店街で販売する商品の情報等を登録したり、商品の購入状況を確認したりできるようになっている。
【0029】
ユーザ端末6はユーザによって操作される情報処理装置である。ユーザ端末6は、例えば携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末6は仮想商店街で商品を購入するために用いられる。
【0030】
本実施形態の場合、例えば、電子商取引サーバ10ではHTTPデーモンが起動される。また、店舗端末5又はユーザ端末6ではブラウザが起動され、店舗端末5又はユーザ端末6からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)が電子商取引サーバ10に送信される。また、電子商取引サーバ10からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末5又はユーザ端末6に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記述されたページデータが店舗端末5又はユーザ端末6に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づく画面が店舗端末5又はユーザ端末6に備えられた表示部に表示される。
【0031】
メールサーバ3,4は、電子メールの送信及び受信を行う一般的なメールサーバである。メールサーバ3,4は、仮想商店街を運営する企業によって提供されるものであってもよいし、仮想商店街を運営する企業とは異なる企業によって提供されるものであってもよい。なお以下では、店舗はメールサーバ3を利用し、ユーザはメールサーバ4を利用していることとして説明する。なお、仮想商店街に出店するすべての店舗が同じメールサーバを利用しなければならないわけではなく、各店舗はそれぞれ任意のメールサーバを利用するようにしてもよい。同様に、すべてのユーザが同じメールサーバを利用しなければならないわけではなく、各ユーザは任意のメールサーバを利用することになる。
【0032】
中継サーバ20は、店舗とユーザと間で送受信される電子メールの中継を行うためのサーバである。電子商取引サーバ10と同様、中継サーバ20は、例えば制御部と、主記憶部と、補助記憶部と、光ディスクドライブと、通信インタフェースとを備える。中継サーバ20は仮想商店街を運営する企業によって管理される。
【0033】
中継サーバ20はデータベース40にアクセスできるようになっている。データベース40には、電子メールの中継を行うためのデータが記憶される。データベース40は中継サーバ20とは別のサーバ内に構築されていてもよいし、中継サーバ20内に構築されていてもよい。なお、電子商取引サーバ10もデータベース40にアクセスできるようになっている。
【0034】
仮想商店街で商品を購入する場合の流れについて説明する。仮想商店街で商品を購入しようとするユーザはユーザ端末6から電子商取引サーバ10にアクセスする。例えば、ユーザはユーザID及びパスワードを入力することによって電子商取引システム1へのログインを完了した後、商品を検索したり、商品のカテゴリを選択したりすることによって、所望の商品を探す。
【0035】
図2は、ユーザ端末6の表示部に表示される商品画面の一例を示す。図2に示す商品画面50には商品の名称、画像、価格が表示されている。図2に示す商品画面50は「ブーツA」を購入するための画面となっている。商品を購入するユーザは、サイズ選択欄51及び数量選択欄52において所望のサイズ及び数量を選択した後、購入ボタン53をクリックする。購入ボタン53がクリックされると、購入手続きを行うための購入画面(図示せず)がユーザ端末6の表示部に表示される。ユーザは購入画面で購入手続きを行う。
【0036】
商品が購入されると、商品を購入したユーザに関する情報(例えば、氏名、住所、及びメールアドレス等)が店舗に伝えられる。店舗は注文を受け付けたことや商品の発送スケジュール等を伝えるために電子メールをユーザに送信する。
【0037】
なお、店舗から送信された電子メールは様々な理由によってユーザに届かない場合がある。例えば、ユーザが受信拒否の設定を行っている場合や、ユーザがメールアドレスを変更してしまった場合には、店舗からの電子メールがユーザに届かなくなってしまう場合がある。店舗からの電子メールが届かないと、注文が店舗に受け付けられたか否かや商品の発送スケジュール等をユーザは確認できなくなり、ユーザが不満を感じてしまう場合がある。
【0038】
この点、電子商取引システム1は、店舗からの電子メールがユーザに届かなかった場合であっても、電子メールの内容をユーザが知ることができるように担保するための機能を備えている。以下、この機能について説明する。
【0039】
電子商取引システム1の場合、店舗からユーザ宛に送信された電子メールであって、かつ、ユーザに届かなかった電子メール(以下「不達メール」と呼ぶ。)が保存されるようになっており、ユーザは電子商取引サーバ10にアクセスすることによって不達メールを参照できるようになっている。
【0040】
具体的には、ユーザは購入履歴画面にアクセスすることによって不達メールを確認することができるようになっている。図3は、ユーザ端末6の表示部に表示される購入履歴画面の一例を示している。なお、購入履歴画面は、電子商取引システム1へのログインが完了した後に、例えば、ユーザがトップ画面(図示せず)等において所定のリンクボタンをクリックすることによって表示される画面である。図3に示す購入履歴画面60には購入履歴一覧61が表示されている。購入履歴一覧61にはユーザが過去に購入した商品の一覧が表示されている。購入履歴一覧61では、各取引に関連づけてリンクボタン62が表示されている。リンクボタン62がクリックされると、取引の詳細情報を示す画面(図示せず)が表示される。
【0041】
また、購入履歴画面60には、不達メールの一覧を表示するためのリンクボタン63も表示されている。リンクボタン63がクリックされると、不達メール一覧画面がユーザ端末6の表示部に表示される。
【0042】
図4は不達メール一覧画面の一例を示す。図4に示す不達メール一覧画面70には不達メール一覧71が表示されている。不達メール一覧71には、不達メールに関する情報として、件名、送信元である店舗のメールアドレス、送信先であるユーザのメールアドレス、及び送信日時が表示されている。また不達メール一覧71では、各不達メールに関連づけてリンクボタン72が表示されている。リンクボタン72は不達メールの内容を表示するためのリンクボタンである。なお、不達メール一覧画面70には、購入履歴画面60に戻るためのリンクボタン73も表示されている。
【0043】
不達メールの内容を確認する場合、ユーザは所望の不達メールに関連づけて表示されているリンクボタン72をクリックする。リンクボタン72がクリックされると、不達メール詳細画面がユーザ端末6の表示部に表示される。
【0044】
図5は不達メール詳細画面の一例を示す。図5に示す不達メール詳細画面80には、不達メール一覧画面70で選択された不達メールの基本情報81及び内容82が表示される。例えば、不達メールのヘッダ及び本文が不達メールの内容82として表示される。なお、不達メール詳細画面80には、不達メール一覧画面70に戻るためのリンクボタン83も表示されている。
【0045】
以上のように、電子商取引システム1では、店舗からユーザ宛に送信された電子メールが不達になった場合であっても、ユーザは不達メール一覧画面70及び不達メール詳細画面80を参照することによって、その電子メールの内容を知ることができるようになっている。以下、このような機能を実現するための構成について説明する。
【0046】
まず、データベース30に記憶されるデータについて説明する。図6,7,8はデータベース30に記憶されるデータの一例を示す。
【0047】
図6はユーザテーブルの一例を示す。仮想商店街を利用するユーザの情報がユーザテーブルに登録される。図6に示すユーザテーブルは「ユーザID」、「氏名」、「住所」、「実メールアドレス」、及び「代替メールアドレス」フィールドを含んでいる。「ユーザID」フィールドには、ユーザを一意に識別するためのユーザIDが登録される。「氏名」及び「住所」フィールドにはユーザの氏名及び住所が登録される。なお、図6では省略されているが、ユーザテーブルには、ユーザのパスワードを登録するための「パスワード」フィールド等の他のフィールドも含まれる。
【0048】
「実メールアドレス」フィールドにはユーザの実メールアドレスが登録され、「代替メールアドレス」フィールドにはユーザの代替メールアドレスが登録される。「実メールアドレス」とは、仮想商店街を運営する企業又は仮想商店街に出店する店舗からのメールを受け取るためのメールアドレスとしてユーザ自身が指定したメールアドレスである。一方、「代替メールアドレス」とは、ユーザ自身が指定したメールアドレスとは別に、電子商取引システム1側でユーザに対して設定したメールアドレスである。
【0049】
電子商取引システム1では、ユーザの情報を店舗に伝える際、代替メールアドレスをユーザのメールアドレスとして店舗に伝え、実メールアドレスを店舗に伝えないようになっている。このため、店舗からユーザへの電子メールはユーザの代替メールアドレス宛に送信される。なお、代替メールアドレスは中継サーバ20で管理されているメールアドレスであり、代替メールアドレス宛に送信された電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0050】
図7は店舗テーブルの一例を示す。仮想商店街に出店する店舗に関する情報が店舗テーブルに登録される。図7に示す店舗テーブルは「店舗ID」、「店舗名」、及び「メールアドレス」フィールドを含んでいる。「店舗ID」フィールドには、店舗を一意に識別するための店舗IDが登録される。「店舗名」及び「メールアドレス」フィールドには店舗の名称及びメールアドレスが登録される。
【0051】
図8は取引履歴テーブルの一例を示す。仮想商店街において行われた取引の履歴が取引履歴テーブルに登録される。図8に示す取引履歴テーブルは「受注番号」、「ユーザID」、「ユーザメールアドレス」、「店舗ID」、「店舗メールアドレス」、「日時」、「商品ID」、「個数」、及び「金額」フィールドを含んでいる。
【0052】
「受注番号」フィールドには、ユーザからの注文を一意に識別するための受注番号が登録される。「ユーザID」フィールドには、商品を注文したユーザのユーザIDが登録され、「ユーザメールアドレス」フィールドには、商品を注文した時点におけるユーザの実メールアドレスが登録される。「店舗ID」フィールドには、商品を販売する店舗の店舗IDが登録され、「店舗メールアドレス」フィールドには、商品を販売する店舗のメールアドレスが登録される。「日時」フィールドには、ユーザからの注文が受け付けられた日時が登録される。「商品ID」フィールドには、ユーザによって注文された商品の商品IDが登録される。なお、各商品の詳細情報は商品テーブル(図示せず)に登録される。「個数」フィールドには、ユーザによって注文された商品の個数が登録され、「金額」フィールドにはユーザの支払金額が登録される。
【0053】
次に、電子商取引システム1において、店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れについて説明する。図9は、店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れについて説明するための図である。また、図10A及び図10Bは、店舗端末5からユーザ端末6に電子メールが届くまでの間における電子メールの送信元及び送信先情報の変化について説明するための図である。なお、図10A及び図10Bでは、店舗IDが「S0001」である店舗から、ユーザIDが「U0001」であるユーザ宛に電子メールが送信される場合を想定している。
【0054】
図10A及び図10Bにおいて、「Envelop From」は、電子メール本体(本文及びヘッダ)に付加される送信元情報を示し、「Envelop To」は、電子メール本体に付加される送信先情報を示している。電子メールの配送は「Envelop From」及び「Envelop To」に基づいて実行される。また、「From」は、電子メールのヘッダに保持される送信元情報を示し、「To」は、電子メールのヘッダに保持される送信先情報を示している。
【0055】
店舗からユーザへの電子メールは店舗端末5からメールサーバ3を介して送信される。図10Aは、メールサーバ3から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。図10Aに示すように、「Envelop From」及び「From」には、電子メールの送信元である店舗のメールアドレスが設定される。また、「Envelop To」及び「To」には、電子メールの送信先であるユーザのメールアドレスが設定される。先述したように、店舗にはユーザのメールアドレスとして代替メールアドレスが伝えられるため、「Envelop To」及び「To」には、ユーザの代替メールアドレスが設定される。
【0056】
代替メールアドレスは中継サーバ20によって管理されるメールアドレスであるため、ユーザの代替メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0057】
中継サーバ20では、ユーザの代替メールアドレスが送信先として設定されている電子メールが受信された場合、該電子メールがユーザの実メールアドレス宛に送信される。図10Bは、中継サーバ20から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。
【0058】
図10Bに示すように、「From」には、元々の送信元である店舗のメールアドレスが設定される。一方、「Envelop From」には、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレスが設定される。このメールアドレスは、電子メールが不達になったことを示す通知を受け取るためのメールアドレスである。電子メールが不達になった場合、電子メールが不達になったことが、「Envelop From」に設定されたメールアドレス宛に通知される。このため、「Envelop From」が上記のように設定されていることによって、電子メールが不達になった場合にはその旨が中継サーバ20に通知される。
【0059】
また、「Envelop To」及び「To」にはユーザの実メールアドレスが設定される。実メールアドレスはメールサーバ4によって管理されるメールアドレスであるため、ユーザの実メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールはメールサーバ4に送信される。
【0060】
メールサーバ4では、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、該電子メールが保管される。ユーザ宛の電子メールの受信要求がユーザ端末6からメールサーバ4に送信された場合、メールサーバ4はユーザ宛に届いた電子メールをユーザ端末6に送信する。上記に説明したようにして、店舗からユーザへの電子メールがユーザ端末6に届くようになっている。
【0061】
なお、先述したように、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になった場合、不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われる。具体的には、不達になったことを示すメッセージとともに、不達になった電子メール(本文及びヘッダ)が中継サーバ20に戻るようになっている。この場合、中継サーバ20は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する。不達になった電子メールがデータベース40に保存されることによって、店舗から送信された電子メールがユーザに届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保されることになる。
【0062】
ここで、不達になった店舗からユーザへの電子メールを保存するための構成と、不達メールをユーザに提示するための構成とについて、さらに詳しく説明する。
【0063】
図11は、電子商取引システム1において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連するものを示す機能ブロック図である。図11に示すように、電子商取引システム1は、電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、不達メールデータ保存部230、メールアドレス記憶部400、不達メールデータ記憶部410、ユーザ識別情報取得部100、及び不達メールデータ送信部110を含んでいる。
【0064】
例えば、電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、及び不達メールデータ保存部230は中継サーバ20において実現される。また、メールアドレス記憶部400及び不達メールデータ記憶部410はデータベース40によって実現され、ユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110は電子商取引サーバ10において実現される。
【0065】
なお、電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、及び不達メールデータ保存部230は、不達メールを保存するための機能ブロックである。一方、ユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110は不達メールをユーザに提示するための機能ブロックである。
【0066】
電子メール受信部200は代替メールアドレス宛に送信されたメールを受信する。
【0067】
代替メールアドレス宛の電子メールが受信された場合、実メールアドレス取得部210は、該代替メールアドレスと、実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する。
【0068】
例えば、実メールアドレス取得部210は、メールアドレス記憶部400の記憶内容に基づいて、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する。図12は、メールアドレス記憶部400に記憶されるメールアドレステーブルの一例を示す。図12に示すメールアドレステーブルでは、ユーザの実メールアドレスとユーザの代替メールアドレスとが対応づけて記憶されている。実メールアドレス取得部210はメールアドレステーブルを参照し、代替メールアドレスに対応づけて記憶された実メールアドレスを取得する。
【0069】
なお、データベース30に記憶されるユーザテーブルにおいても、ユーザの実メールアドレス及び代替メールアドレスが対応づけて記憶されているため、実メールアドレス取得部210はユーザテーブルを参照するようにしてもよい。
【0070】
また、実メールアドレス及び代替メールアドレスの関係が、実メールアドレスを所定の規則に従って変換することによって代替メールアドレスが得られ、かつ、代替メールアドレスを所定の規則に従って変換することによって実メールアドレスが得られるような関係にある場合、実メールアドレス取得部210は、代替メールアドレスを所定の規則に従って変換することによって実メールアドレスを取得するようにしてもよい。この場合、「所定の規則」が、上記の「実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係に関する情報」に相当することになる。
【0071】
電子メール送信部220は、電子メール受信部200によって受信された電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210によって取得された実メールアドレス宛に送信する。先述したように、本実施形態の場合、電子メールが不達になった場合に電子メールが不達になったことが中継サーバ20に通知されるように、電子メールの送信元及び送信先情報が設定される(図10B参照)。このため、本実施形態の場合、中継サーバ20が「所定の通知先」に相当している。
【0072】
不達メールデータ保存部230は、実メールアドレス取得部210によって取得された実メールアドレス宛に送信された電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先(本実施形態の場合、中継サーバ20)において受信された場合に、不達になった電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部410に保存する。
【0073】
図13は、不達メールデータ記憶部410に記憶される不達メールテーブルの一例を示す。不達になった電子メールが不達メールテーブルに登録される。図13に示す不達メールテーブルは、「メールID」、「件名」、「送信元」、「送信先」、「送信日時」、及び「メール本体」フィールドを含んでいる。
【0074】
「メールID」フィールドには、電子メールを一意に識別するためのメールIDが登録される。「件名」フィールドには、電子メールの件名が登録される。「送信元」フィールドには、電子メールの「From」に設定されたメールアドレスが登録され、「送信先」フィールドには、電子メールの「To」に設定されたメールアドレスが登録される。「送信日時」フィールドには電子メールの送信日時が登録される。「メール本体」フィールドには電子メールの本体(本文及びヘッダ)が登録される。なお、「件名」、「送信元」、「送信先」、「送信日時」フィールドに登録される情報は電子メールの本体(本文及びヘッダ)に含まれているため、これらのフィールドは省略するようにしてもよい。
【0075】
不達メールデータ保存部230は、不達になった電子メールを不達メールテーブルに登録する。この場合、不達メールテーブルの各レコードが上記の「不達メールデータ」に相当している。
【0076】
ユーザ識別情報取得部100は、ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得する。本実施形態の場合、例えば、ユーザ端末6が上記の「ユーザが使用する端末装置」に相当し、ユーザIDが上記の「ユーザ識別情報」に相当する。例えば、ユーザ識別情報取得部100は、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされることによってユーザ端末6から送信されるユーザIDを取得する。
【0077】
なお、「ユーザが使用する端末装置」とは、ユーザが所有している端末装置に限られない。すなわち、他人が所有する端末装置をユーザが使用するようにしてもよく、その場合には該端末装置が「ユーザが使用する端末装置」に相当する。また、ユーザの実メールアドレス又は代替メールアドレスが「ユーザ識別情報」に相当するようにしてもよい。この態様については後述する。
【0078】
不達メールデータ送信部110は、不達メールデータ記憶部410の記憶内容に基づいて、「ユーザ識別情報取得部100によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」を示す不達メールデータを、ユーザが使用する端末装置に送信する。本実施形態の場合、不達メールデータ送信部110は、不達メール一覧画面70又は不達メール詳細画面80の画面データをユーザ端末6に送信する。
【0079】
上記に説明した電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、及び不達メールデータ保存部230は、中継サーバ20の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって実現される。図14は、上記の機能ブロックを実現するために中継サーバ20の制御部が実行する処理の一例を示すフロー図である。中継サーバ20の制御部が図14に示す処理を補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部が上記の機能ブロックとして機能するようになる。
【0080】
図14に示すように、中継サーバ20の制御部(電子メール受信部200)は代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されたか否かを判定する(S101)。代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されていない場合、中継サーバ20の制御部は後述のステップS104の処理を実行する。一方、代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、中継サーバ20の制御部(実メールアドレス取得部210)は代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する(S102)。例えば、制御部はメールアドレステーブル(図12)を参照し、代替メールアドレスに対応づけられた実メールアドレスを取得する。
【0081】
実メールアドレスが取得された後、中継サーバ20の制御部(電子メール送信部220)は、ステップS101で受信された電子メールを実メールアドレス宛に送信する(S103)。この場合、制御部は、「Envelop To」及び「To」をステップS102で取得された実メールアドレスに変更する(図10B)。また、制御部は、「Envelop From」を、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレス(電子メールが不達になったことを示す通知を受け取るためのメールアドレス)に変更する(図10B)。
【0082】
その後、中継サーバ20の制御部は、実メールアドレス宛に送信された電子メールが不達になったことを示す通知が受信されたか否かを判定する(S104)。この通知が受信された場合、中継サーバ20の制御部(不達メールデータ保存部230)は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する(S105)。
【0083】
例えば、制御部は不達メールテーブル(図13)に新たなレコードを追加する。そして、制御部は、新たなに追加されたレコードの「メールID」フィールドに、既存のメールIDと重複しないようにして設定されるメールIDを登録する。また、制御部は、新たに追加されたレコードの「件名」に、不達になった電子メールの件名を登録する。同様に、制御部は、新たに追加されたレコードの「送信元」及び「送信先」フィールドに、不達になった電子メールの「From」及び「To」に設定されたメールアドレスを登録する。さらに、制御部は、新たに追加されたレコードの「送信日時」及び「メール本体」フィールドに、不達になった電子メールの送信日時及びメール本体を登録する。
【0084】
ステップS104において上記の通知が受信されたと判定されなかった場合、又は、ステップS105の処理が実行された場合、中継サーバ20の制御部はステップS101の処理を再実行する。
【0085】
また、上記に説明したユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110は、電子商取引サーバ10の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって実現される。図15及び図16は、ユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110を実現するために電子商取引サーバ10の制御部が実行する処理の一例を示すフロー図である。図15に示す処理は、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされた場合に実行される処理である。また図16は、不達メール一覧画面70のリンクボタン72がクリックされた場合に実行される処理である。電子商取引サーバ10の制御部が図15又は図16に示す処理を補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部がユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110として機能するようになる。
【0086】
まず、図15に示す処理について説明する。購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされた場合、ユーザ端末6の制御部は不達メール一覧画面70の画面データを電子商取引サーバ10に要求する(S201)。なお、購入履歴画面60は、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザのユーザIDを電子商取引サーバ10に送信するように設定されている。すなわち、リンクボタン63にはユーザIDが関連付けられており、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザIDを電子商取引サーバ10に送信するようになっている。
【0087】
例えば、リンクボタン63には不達メール一覧画面70のURLが関連付けられており、さらに、不達メール一覧画面70のURLにはユーザIDが引数として関連付けられている。その結果、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザIDが電子商取引サーバ10に送信されるようになっている。あるいは、購入履歴画面60に埋め込まれた隠しフィールドにユーザIDが設定されており、リンクボタン63がクリックされた場合には隠しフィールドに設定されたユーザIDが電子商取引サーバ10に送信されるようになっている。
【0088】
電子商取引サーバ10の制御部(ユーザ識別情報取得部100)は、上記の要求とともに送信されたユーザIDを取得する。また制御部、取得されたユーザIDが示すユーザが送信先に設定された不達メールの一覧データを取得する(S202)。例えば、制御部は取引履歴テーブル(図8)にアクセスし、受信されたユーザIDが「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は、見つかったレコードの「ユーザメールアドレス」フィールドに登録されているメールアドレスを取得する。さらに、制御部は不達メールテーブル(図13)にアクセスし、取得されたメールアドレスが「送信先」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。すなわち、見つかったレコードの「メールID」、「件名」、「送信元」、「送信先」、「送信日時」、及び「メール本体」フィールドに登録されているデータが不達メールの一覧データとして取得される。
【0089】
ステップS202の処理が実行された後、電子商取引サーバ10の制御部は、ステップS202で取得されたデータに基づいて、不達メール一覧画面70の画面データを生成する(S203)。なお、不達メール一覧画面70の画面データは、不達メール一覧画面70のリンクボタン72がクリックされた場合に該リンクボタン72に対応する不達メールのメールIDが電子商取引サーバ10に送信されるように設定される。例えば、リンクボタン72にメールIDが関連付けられ、かつ、リンクボタン72がクリックされた場合にメールIDが電子商取引サーバ10に送信されるように、不達メール一覧画面70の画面データは設定される。
【0090】
不達メール一覧画面70の画面データが生成された後、制御部(不達メールデータ送信部110)は該画面データをユーザ端末6に返信する(S204)。画面データを受信したユーザ端末6では、該画面データに基づいて、不達メール一覧画面70が表示部に表示される(S205)。
【0091】
次に、図16に示す処理について説明する。不達メール一覧画面70のリンクボタン72がクリックされた場合、ユーザ端末6の制御部は不達メール詳細画面80の画面データを電子商取引サーバ10に要求する(S301)。上述したように、不達メール一覧画面70は、リンクボタン72がクリックされた場合に該リンクボタン72に対応する不達メールのメールIDを電子商取引サーバ10に送信するように設定されている。例えば、リンクボタン72にはメールIDが関連付けられており、リンクボタン72がクリックされた場合にメールIDを電子商取引サーバ10に送信するようになっている。
【0092】
上記の要求を受け付けた電子商取引サーバ10の制御部は、該要求とともに受信されたメールIDが示す不達メールのデータを取得する(S302)。すなわち、制御部は不達メールテーブル(図13)にアクセスし、受信されたメールIDが「メールID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを上記のデータとして取得する。
【0093】
ステップS302の処理が実行された後、電子商取引サーバ10の制御部は、ステップS302で取得されたデータに基づいて、不達メール詳細画面80の画面データを生成する(S303)。そして、制御部は該画面データをユーザ端末6に返信する(S304)。画面データを受信したユーザ端末6では、該画面データに基づいて、不達メール詳細画面80が表示部に表示される(S305)。
【0094】
以上に説明した電子商取引システム1によれば、店舗からユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能になる。
【0095】
また、電子商取引システム1では、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する場合(図15のステップS202)、ユーザが過去に商品を購入した際に使用された実メールアドレスを取引履歴テーブルから取得し、その実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようになっている。このようにすることによって、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メール(変更前の実メールアドレス宛の不達メール)を不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0096】
ここで、第1実施形態に係る電子商取引システム1の変形例について説明する。
【0097】
(1)例えば、ユーザの実メールアドレスが変更された場合には、不達メールテーブル(図13)に記憶されたユーザの実メールアドレスも同様に変更するようにしてもよい。
【0098】
例えば、ユーザIDが「U0001」であるユーザの実メールアドレスが「taro@aaa.jp」(第1メールアドレス)から「yamada@ddd.jp」(第2メールアドレス)に変更される場合を想定する。この場合、ユーザテーブル(図6)の「実メールアドレス」フィールドに登録された「taro@aaa.jp」が「yamada@ddd.jp」に変更される。また、メールアドレステーブル(図12)の「実メールアドレス」フィールドに登録された「taro@aaa.jp」も「yamada@ddd.jp」に変更される。
【0099】
さらに、この場合、不達メールテーブルの「送信先」フィールドに登録された「taro@aaa.jp」も「yamada@ddd.jp」に変更するようにすればよい。
【0100】
また、この場合、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際には(図15のステップS202)、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされたことによってユーザ端末6から送信されたユーザIDと、ユーザテーブルと、に基づいて、ユーザの実メールアドレスを取得するようにすればよい。そして、その実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようにすればよい。すなわち、取得された実メールアドレスが「送信先」フィールドに登録されたレコードを不達メールテーブルから取得するようにすればよい。
【0101】
上記のようにしても、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メールを不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0102】
ところで、以上では、購入履歴画面60を、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を電子商取引サーバ10に送信するように設定することとして説明したが、購入履歴画面60を、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの実メールアドレス(ユーザ識別情報)を電子商取引サーバ10に送信するように設定するようにしてもよい。すなわち、リンクボタン63にユーザの実メールアドレスを関連付けておき、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの実メールアドレスが電子商取引サーバ10に送信されるようにしてもよい。
【0103】
この場合、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際には(図15のステップS202)、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされたことによってユーザ端末6からユーザの実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようにすればよい。
【0104】
あるいは、購入履歴画面60を、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの代替メールアドレス(ユーザ識別情報)を電子商取引サーバ10に送信するように設定するようにしてもよい。すなわち、リンクボタン63にユーザの代替メールアドレスを関連付けておき、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの代替メールアドレスが電子商取引サーバ10に送信されるようにしてもよい。
【0105】
この場合、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際には(図15のステップS202)、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされたことによってユーザ端末6から送信されたユーザの代替メールアドレスと、実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係を示す情報と、に基づいて、ユーザの実メールアドレスを取得するようにすればよい。例えば、ユーザの代替メールアドレスと、ユーザテーブル(図6)又はメールアドレステーブル(図12)と、に基づいて、ユーザの実メールアドレスを取得するようにすればよい。そして、取得された実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようにすればよい。
【0106】
(2)また例えば、不達になった電子メールを不達メールテーブル(図13)に登録する場合、電子メールの送信先に設定されているユーザのユーザIDが電子メールの本文又はヘッダに含まれているようにしてもよい。なお、ユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに含めるタイミングは、不達になった電子メールを不達メールテーブルに登録するタイミングであってもよいし、中継サーバ20が、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールをユーザの実メールアドレス宛に送信するタイミングであってもよい。
【0107】
この場合、図14に示す処理は下記に説明するように変更される。
【0108】
まず、不達になった電子メールを不達メールテーブルに登録する際にユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに含める場合について説明する。この場合、例えば、図14のステップS105において、中継サーバ20の制御部は、不達になった電子メールの送信先に設定されているユーザのユーザIDを、該電子メールの「Envelop To」又は「To」に設定されたユーザの実メールアドレスに基づいて取得する。具体的には、制御部はユーザテーブルにアクセスすることによって、実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。そして、制御部は、不達になった電子メールのメール本体(本文及びヘッダ)を「メール本体」フィールドに登録する際に、取得されたユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに追加する。
【0109】
中継サーバ20が、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールをユーザの実メールアドレス宛に送信する際にユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに含める場合についても説明する。この場合、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールの「Envelop To」又は「To」に設定されたユーザの代替メールアドレスに基づいて、中継サーバ20の制御部はユーザのユーザIDを取得する。すなわち、制御部はユーザテーブルにアクセスすることによって、代替メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。そして、制御部は、ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メールの本文又はヘッダに、取得されたユーザIDを追加する。
【0110】
以上では、ユーザテーブルにアクセスすることによって、実メールアドレス又は代替メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得することとして説明したが、メールアドレステーブル(図12)において、ユーザIDと実メールアドレスと代替メールアドレスとを対応づけて記憶しておくようにしてもよい。こうすれば、中継サーバ20の制御部はメールアドレステーブルを参照することによって、実メールアドレス又は代替メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得できるようになる。
【0111】
また例えば、図15に示す処理は下記に説明するように変更される。すなわち、図15のステップS202において、電子商取引サーバ10の制御部は不達メールテーブル(図13)にアクセスし、「メール本体」フィールドに登録されたメールの本体又はヘッダに、ステップS201で受信されたユーザIDが含まれているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。
【0112】
このようにすれば、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際に(図15のステップS202)、ユーザIDによって不達メールを取得できるようになる。その結果、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メールを不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0113】
(3)また例えば、不達メールテーブル(図13)は、不達になった電子メールの送信先として設定されているユーザのユーザIDを登録するための「ユーザID」フィールドを含むようにしてもよい。図17は、この場合の不達メールテーブルの一例を示す。図17に示す不達メールテーブルには「ユーザID」フィールドが追加されている。「ユーザID」フィールド以外のフィールドは図13に示す不達メールテーブルと同様である。
【0114】
図17に示す不達メールテーブルを用いる場合、図14及び図15に示した処理は下記に説明するように変更される。
【0115】
例えば、図14のステップS105において、中継サーバ20の制御部は、不達になった電子メールの送信先として設定されているユーザのユーザIDを、該電子メールの「Envelop To」又は「To」に設定されたユーザの実メールアドレスに基づいて取得する。具体的には、制御部はユーザテーブルにアクセスすることによって、実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。そして、制御部は、不達メールテーブルに新たに追加したレコードの「ユーザID」フィールドにそのユーザIDを登録する。
【0116】
なお、メールアドレステーブル(図12)において、ユーザIDと実メールアドレスと代替メールアドレスとを対応づけて記憶しておくようにしてもよい。こうすれば、中継サーバ20の制御部はメールアドレステーブルを参照することによって、実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得できるようになる。
【0117】
また例えば、図15のステップS203において、電子商取引サーバ10の制御部は不達メールテーブル(図17)にアクセスし、ステップS201で受信されたユーザIDが「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。
【0118】
このようにしても、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際に(図15のステップS202)、ユーザIDによって不達メールを取得できるようになる。その結果、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メールを不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0119】
(4)また例えば、上記に説明した第1実施形態では、不達になった電子メールのみが不達メールデータ記憶部410に記憶されるようにしたが、中継サーバ20からユーザの実メールアドレス宛に送信された全ての電子メールが不達メールデータ記憶部410に記憶されるようにしてもよい。
【0120】
図18は、この場合の不達メールデータ記憶部410に記憶される不達メールテーブルの一例を示す。図18に示す不達メールテーブルは、図13に示す不達メールテーブルの代わりに記憶される。図18に示す不達メールテーブルには、中継サーバ20からユーザの実メールアドレス宛に送信された全ての電子メールが登録される。
【0121】
図18に示す不達メールテーブルには「不達フラグ」フィールドが追加されている。「不達フラグ」フィールド以外のフィールドは、図13に示す不達メールテーブルと同様である。「不達フラグ」フィールドには、電子メールが不達になったか否かを示す情報が登録される。図18に示す不達メールテーブルの場合、「0」又は「1」が「不達フラグ」フィールドに登録されている。値「0」は電子メールが不達になっていないこと(すなわち、電子メールが正常に届いたこと)を示し、値「1」は電子メールが不達になったことを示す。この場合、「不達フラグ」フィールドの値が「1」であるレコードが「不達メールデータ」に相当する。
【0122】
図18に示す不達メールテーブルが用いられる場合、図14及び図15に示した処理は下記に説明するように変更される。
【0123】
例えば、図14のステップS103の処理が実行された後、中継サーバ20の制御部は、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールを不達メールテーブルに登録する。すなわち、制御部は新たなレコードを不達メールテーブルに追加し、新たに追加されたレコードの各フィールドに、送信された電子メールの情報等を登録する。なお、新たに追加されたレコードの「不達フラグ」フィールドには、例えば「0」が登録される。そして、上記の処理を実行した後に制御部はステップS104の処理を実行する。
【0124】
また例えば、図14のステップS105の処理を実行する代わりに、次に説明するような処理を制御部は実行する。すなわち、制御部は不達メールテーブルにアクセスし、不達になった電子メールのレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードの「不達フラグ」フィールドを「0」から「1」に更新する。
【0125】
また例えば、図15のステップS203において、電子商取引サーバ10の制御部は取引履歴テーブルにアクセスし、ステップS201で受信されたユーザIDが「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は、見つかったレコードの「ユーザメールアドレス」フィールドに登録されているメールアドレスを取得する。その後、制御部は不達メールテーブルにアクセスし、取得されたメールアドレスが「送信先」フィールドに登録され、かつ、「不達フラグ」フィールドが「1」であるレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。
【0126】
なお、上記に説明した変形例3と本変形例4とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、図18に示した不達メールテーブルにおいても、「ユーザID」フィールドを追加するようにしてもよい。また、上記に説明した変形例2と本変形例4とを組み合わせるようにしてもよい。
【0127】
(5)また例えば、ユーザの実メールアドレス宛の電子メールが不達になった場合、ユーザ宛の電子メールが不達になったことを、電子メールの送信者(店舗)に通知するようにしてもよい。
【0128】
例えば、中継サーバ20の制御部は、ユーザ宛の電子メールが不達になったことを示す電子メールを店舗のメールアドレス宛に送信するようにしてもよい。
【0129】
また例えば、電子商取引サーバ10の制御部は、店舗端末5から電子商取引サーバ10にアクセスした場合に店舗端末5に表示される画面に、ユーザ宛の電子メールが不達になったことを示すメッセージや画像等を表示させるようにしてもよい。なお、店舗端末5から電子商取引サーバ10にアクセスした場合に、不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80と同様の画面が店舗端末5に表示されるようにしてもよい。例えば不達メール一覧画面70では「店舗からユーザ宛に送信した電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」の一覧が表示されるようにすればよい。なお、この場合、上記の画面を見るように店舗の担当者に促すような電子メールを店舗のメールアドレスに送信するようにしてもよい。
【0130】
このようにすれば、ユーザ宛に送信した電子メールがユーザに届かなかったことを店舗の担当者に知らせることが可能になる。
【0131】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る電子商取引システムについて説明する。第2実施形態に係る電子商取引システム1の全体構成は第1実施形態と同様である。第2実施形態に係る電子商取引システム1も第1実施形態と同様の仮想商店街を提供する。
【0132】
第2実施形態に係る電子商取引システム1では、ユーザから店舗宛に返信される電子メールも中継サーバ20を介して送信される。以下、第2実施形態に係る電子商取引システム1について、主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0133】
第2実施形態に係る電子商取引システム1では、店舗に対しても代替メールアドレスが設定される。図19は第2実施形態における店舗テーブルの一例を示す。図19に示す店舗テーブルは、「実メールアドレス」及び「代替メールアドレス」フィールドを含む点で、図7に示す店舗テーブルとは異なる。
【0134】
第2実施形態に係る電子商取引システム1において店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れについて説明する。店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れは基本的に第1実施形態と同様であるため、図9を参照しながら説明する。
【0135】
店舗からユーザへの電子メールは店舗端末5からメールサーバ3を介して送信される。メールサーバ3から送信された電子メールの送信元及び送信先情報は第1実施形態と同様である(図10A)。この場合、ユーザの代替メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されているため、電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0136】
中継サーバ20では、ユーザの代替メールアドレスが送信先として設定された電子メールが受信された場合、該電子メールがユーザの実メールアドレス宛に送信される。図20は、中継サーバ20から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。
【0137】
図20に示すように、「From」には店舗の代替メールアドレスが設定される。店舗の代替メールアドレスを「From」に設定しておくのは、ユーザ端末6から店舗宛への電子メールの返信が中継サーバ20を介して行われるようにするためである。なお、図20では省略されているが、「Reply−to」に店舗の代替メールアドレスを設定するようにしてもよい。
【0138】
「Envelop From」には、第1実施形態と同様、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレスが設定される。電子メールが不達になった場合には、その旨が中継サーバ20に通知されるようにするためである。
【0139】
また、第1実施形態と同様、「Envelop To」及び「To」にはユーザの実メールアドレスが設定される。実メールアドレスはメールサーバ4によって管理されるメールアドレスであるため、ユーザの実メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールはメールサーバ4に送信される。
【0140】
メールサーバ4では、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、該電子メールが保管される。ユーザ宛の電子メールの受信要求がユーザ端末6からメールサーバ4に送信された場合、メールサーバ4はユーザ宛に届いた電子メールをユーザ端末6に送信する。上記に説明したようにして、店舗からユーザへの電子メールがユーザ端末6に届くようになっている。
【0141】
なお、第1実施形態と同様、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になった場合、不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われる。そして、中継サーバ20は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する。
【0142】
次に、ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合の流れについて説明する。図21は、ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合の流れについて説明するための図である。また、図22A及び図22Bは、ユーザ端末6から店舗端末5に電子メールが届くまでの間における電子メールの送信元及び送信先情報の変化について説明するための図である。なお、図22A及び図22Bでは、ユーザIDが「U0001」であるユーザから、店舗IDが「S0001」である店舗宛に電子メールが送信される場合を想定している。
【0143】
ユーザから店舗への電子メールはユーザ端末6からメールサーバ4を介して送信される。図22Aは、メールサーバ4から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。図22Aに示すように、「Envelop From」及び「From」には、電子メールの返信元であるユーザの実メールアドレスが設定される。また、「Envelop To」及び「To」には、電子メールの返信先である店舗のメールアドレスが設定される。先述したように、ユーザ端末6で受信された店舗からの電子メールでは、「From」に店舗の代替メールアドレスが設定されているため(図20)、ユーザから店舗への返信メールでは、店舗の代替メールアドレスが「Envelop To」及び「To」に設定される。
【0144】
代替メールアドレスは中継サーバ20によって管理されるメールアドレスであるため、店舗の代替メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0145】
中継サーバ20では、店舗の代替メールアドレスが送信先として設定されている電子メールが受信された場合、該電子メールが店舗の実メールアドレス宛に送信される。図22Bは、中継サーバ20から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。
【0146】
図22Bに示すように、「From」には、返信元であるユーザの代替メールアドレスが設定される。ユーザの代替メールアドレスを「From」に設定しておくのは、ユーザの実メールアドレスを秘匿するためである。
【0147】
一方、「Envelop From」には、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレスが設定される。電子メールが不達になった場合には、その旨が中継サーバ20に通知されるようにするためである。
【0148】
また、「Envelop To」及び「To」には店舗の実メールアドレスが設定される。店舗の実メールアドレスはメールサーバ3によって管理されるメールアドレスであるため、店舗の実メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールはメールサーバ3に送信される。
【0149】
メールサーバ3では、店舗の実メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、該電子メールが保管される。店舗宛の電子メールの受信要求が店舗端末5からメールサーバ3に送信された場合、メールサーバ3は店舗宛に届いた電子メールを店舗端末5に送信する。上記に説明したようにして、ユーザから店舗への電子メールが店舗端末5に届くようになっている。
【0150】
なお、第2実施形態に係る電子商取引システム1では、中継サーバ20から店舗の実メールアドレス宛に電子メールが送信される場合、電子メールの本文又はヘッダに、データベース30の記憶内容に基づいて得られる情報が付加されるようになっている。詳細については後述する。
【0151】
また、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になった場合、不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われる。この場合、中継サーバ20は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存するようにしてもよい。このようにして、ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合であっても、不達になった電子メールをデータベース40に保存するようにしてもよい。
【0152】
第2実施形態に係る電子商取引システム1において実現される機能ブロックについて説明する。図23は、第2実施形態に係る電子商取引システム1において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連するものを示す機能ブロック図である。図23に示すように、第2実施形態に係る電子商取引システム1は、電子メール受信部200a、実メールアドレス取得部210a、電子メール送信部220a、不達メールデータ保存部230a、情報付加部240、メールアドレス記憶部400a、不達メールデータ記憶部410a、履歴データ記憶部300、ユーザ識別情報取得部100a、及び不達メールデータ送信部110aを含んでいる。
【0153】
例えば、電子メール受信部200a、実メールアドレス取得部210a、電子メール送信部220a、不達メールデータ保存部230a、及び情報付加部240は中継サーバ20において実現される。また、メールアドレス記憶部400a及び不達メールデータ記憶部410aはデータベース40によって実現され、ユーザ識別情報取得部100a及び不達メールデータ送信部110aは電子商取引サーバ10において実現される。また、履歴データ記憶部300はデータベース30によって実現される。
【0154】
電子メール受信部200aは、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールを受信する。また、電子メール受信部200aは、店舗の代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールを受信する。
【0155】
代替メールアドレス宛の電子メールが受信された場合、実メールアドレス取得部210aは、該代替メールアドレスと、実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する。例えば、店舗の代替メールアドレス宛の電子メールが受信された場合、実メールアドレス取得部210aは、メールアドレス記憶部400aの記憶内容に基づいて、店舗の実メールアドレスを取得する。
【0156】
メールアドレス記憶部400aには、第1実施形態におけるメールアドレス記憶部400と同様に、メールアドレステーブルが記憶される。ただし、メールアドレス記憶部400aに記憶されるメールアドレステーブルには、ユーザの実メールアドレス及び代替メールアドレスだけでなく、店舗の実メールアドレス及び代替メールアドレスも記憶される。
【0157】
情報付加部240は、電子メール受信部200aによって受信された電子メールの本文又はヘッダに、履歴データ記憶部300の記憶内容に基づいて取得される情報を付加する。
【0158】
履歴データ記憶部300は、ユーザIDに対応づけて、ユーザの商品の購入の履歴を示す履歴データを記憶する。本実施形態の場合、取引履歴テーブの各レコードが「履歴データ」に相当している。
【0159】
本実施形態では、電子メール受信部200aによって受信された電子メールがユーザから店舗宛に返信される電子メールである場合に、情報付加部240は、履歴データ記憶部300の記憶内容に基づいて取得される情報を電子メールの本文又はヘッダに付加する。例えば、情報付加部240は、電子メール受信部200aによって受信された電子メールに付加する情報を、該電子メールの返信元であるユーザのユーザIDと、該電子メールの返信先である店舗の店舗IDと、の組み合わせに対応づけて記憶される取引履歴データに基づいて取得する。
【0160】
例えば、情報付加部240は、電子メールの返信元であるユーザが、電子メールの返信先である店舗の商品を購入した際の受注番号を取得する。そして、情報付加部240は、取得した受注番号を電子メールの件名や本文の先頭に付加する。こうすれば、店舗の担当者は、ユーザから返信された電子メールがどの取引に関するものであるかを一見して把握できるようになる。
【0161】
また例えば、情報付加部240は、電子メールの返信元であるユーザが、電子メールの返信先である店舗の商品を購入した回数を取得するようにしてもよい。そして、情報付加部240はその回数を電子メールの件名や本文の先頭に付加するようにしてもよい。あるいは、情報付加部240は、その回数に応じたメッセージを電子メールの本文又はヘッダに追加するようにしてもよい。例えば、上記の回数が所定の基準回数よりも多い場合、情報付加部240は「お得意様から返信メールです。」とのメッセージを電子メールの件名や本文の先頭に付加するようにしてもよい。こうすれば、店舗の担当者は、ユーザが店舗をどの程度利用しているのかを一見して把握できるようになる。
【0162】
電子メール送信部220aは、電子メール受信部200aによって受信された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス宛に送信する。なお、電子メール受信部200aによって受信された電子メールの本文又はヘッダに対して情報付加部240によって情報が付加された場合、電子メール送信部200aは、情報付加部240によって情報が付加された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス宛に送信する。第1実施形態と同様、例えば中継サーバ20が「所定の通知先」として設定される。
【0163】
例えば、電子メール受信部200aによって受信された電子メールが店舗からユーザ宛に送信される電子メールである場合、電子メール送信部220aは、電子メール受信部200aによって受信された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス(すなわち、ユーザの実メールアドレス)宛に送信する。
【0164】
なお、ユーザの実メールアドレス宛に送信された上記の電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先で受信された場合、不達メールデータ保存部230aは、不達になった電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部410aに保存する。不達メールデータ記憶部410aには、第1実施形態における不達メールデータ記憶部410に記憶される不達メールテーブルと同様のメールテーブルが記憶され、不達になった電子メールのデータが不達メールテーブルに登録される。
【0165】
一方、電子メール受信部200aによって受信された電子メールがユーザから店舗宛に返信される電子メールである場合には、上述したように、情報付加部240によって電子メールの本文又はヘッダに情報が付加されるため、電子メール送信部220aは、情報付加部240によって情報が付加された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス(すなわち、店舗の実メールアドレス)宛に送信する。
【0166】
なお、店舗の実メールアドレス宛に送信された上記の電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先で受信された場合にも、不達メールデータ保存部230aは、不達になった電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部410aに保存するようにしてもよい。
【0167】
ユーザ識別情報取得部100aは、第1実施形態におけるユーザ識別情報取得部100と同様、ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得する。第1実施形態と同様、例えば、ユーザ端末6が上記の「ユーザが使用する端末装置」に相当し、ユーザIDが上記の「ユーザ識別情報」に相当する。例えば、ユーザ識別情報取得部100aは、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされることによってユーザ端末6から送信されるユーザIDを取得する。
【0168】
なお、第1実施形態と同様、「ユーザが使用する端末装置」とは、ユーザが所有している端末装置に限られない。また、ユーザの実メールアドレス又は代替メールアドレスが「ユーザ識別情報」に相当するようにしてもよい。
【0169】
不達メールデータ送信部110aは、第1実施形態における不達メールデータ送信部110と同様、「ユーザ識別情報取得部100aによって取得されたユーザ識別情報が識別するユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」を示す不達メールデータを、不達メールデータ記憶部410aの記憶内容に基づいて、ユーザが使用する端末装置に送信する。例えば、第1実施形態における不達メールデータ送信部110aと同様、不達メールデータ送信部110aは不達メール一覧画面70又は不達メール詳細画面80の画面データをユーザ端末6に送信する。
【0170】
以上に説明した電子メール受信部200a、実メールアドレス取得部210a、電子メール送信部220a、不達メールデータ保存部230a、及び情報付加部240は、中継サーバ20の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって実現される。図24は、これらの機能ブロックを実現するために制御部が実行する処理の一例を示すフロー図である。中継サーバ20の制御部が図24に示す処理を補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部が上記の機能ブロックとして機能するようになる。
【0171】
図24に示すように、中継サーバ20の制御部(電子メール受信部200a)は代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されたか否かを判定する(S401)。代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されていない場合、制御部は後述のステップS406の処理を実行する。
【0172】
一方、代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、中継サーバ20制御部(実メールアドレス取得部210a)は、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する(S402)。例えば、制御部はメールアドレステーブル(図12)を参照し、代替メールアドレスに対応づけられた実メールアドレスを取得する。
【0173】
また、中継サーバ20の制御部は、受信された電子メールがユーザから店舗宛に返信された電子メールであるか否かを判定する(S403)。例えば、制御部は、ステップS402で取得された実メールアドレスがユーザテーブル又は店舗テーブルのどちらに登録されているかを判定することによって、受信された電子メールが店舗宛の電子メールであるか否かを判定する。
【0174】
受信された電子メールが店舗宛の電子メールである場合、中継サーバ20の制御部(情報付加部240)は電子メールに付加する情報を取得する(S404)。
【0175】
例えば、受信された電子メールが店舗宛の電子メールである場合、ステップS402で取得された実メールアドレスは店舗の実メールアドレスであるため、制御部は店舗テーブルにアクセスし、その実メールアドレスに対応づけられた店舗IDを取得する。また、受信された電子メールが店舗宛の電子メールである場合、ユーザの実メールアドレスが「From」に設定されているため(図22A)、制御部はユーザテーブルにアクセスし、その実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。
【0176】
そして、制御部は取引履歴テーブルにアクセスし、上記のようにして取得した店舗ID及びユーザIDがそれぞれ「店舗ID」及び「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。制御部は、見つかったレコードに基づいて、電子メールに付加する情報を取得する。例えば、制御部は、見つかったレコードの「受注番号」フィールドに登録されている受注番号を、電子メールに付加する情報として取得する。また例えば、制御部は、見つかったレコードの数が基準回数よりも多い場合、「お得意様から返信メールです。」とのメッセージを、電子メールに付加する情報として取得する。
【0177】
ステップS404の処理が実行された場合、中継サーバ20の制御部(情報付加部240及び電子メール送信部220a)は、ステップS401で受信された電子メールの本文又はヘッダに、ステップS404で取得された情報を付加した後、該電子メールを、ステップS402で取得された実メールアドレス宛に送信する(S405)。
【0178】
一方、ステップS403において店舗宛の電子メールでないと判定された場合、制御部(電子メール送信部220a)は、ステップS401で受信された電子メールを、ステップS402で取得された実メールアドレス宛に送信する(S405)。
【0179】
なお、ステップS405において、制御部は、ステップS402で取得された実メールアドレスを「Envelop To」及び「To」に設定する。また、制御部は、電子メールが不達になったことを示す通知を中継サーバ20で受信するための所定のメールアドレスを「Envelop From」に設定する。さらに、制御部は、ステップS401で受信された電子メールの「From」に設定されていた実メールアドレスに対応する代替メールアドレスを「From」に設定する。
【0180】
ステップS405の処理が実行された後、中継サーバ20の制御部は、実メールアドレス宛に送信した電子メールが不達になったことを示す通知が受信されたか否かを判定する(S406)。この通知が受信された場合、制御部(不達メールデータ保存部230a)は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する(S407)。この処理は、図14のステップS105と同様である。ただし、第2実施形態では、「From」に代替メールアドレスが設定されているため、該代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得し、該実メールアドレスを「送信元」フィールドに登録する。
【0181】
ステップS406において上記の通知が受信されたと判定されなかった場合、又は、ステップS407の処理が実行された場合、中継サーバ20の制御部はステップS401の処理を再実行する。
【0182】
一方、上記に説明したユーザ識別情報取得部100a及び不達メールデータ送信部110aは、電子商取引サーバ10の制御部が補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って処理を実行することによって実現される。ユーザ識別情報取得部100a及び不達メールデータ送信部110aを実現するために電子商取引サーバ10の制御部が実行する処理は、第1実施形態(図15及び図16)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0183】
以上に説明した第2実施形態に係る電子商取引システム1によれば、ユーザから店舗宛に返信される電子メールも中継サーバ20を介して送信されるようになる。その結果、例えば、ユーザから店舗への返信をユーザの実メールアドレスを秘匿しつつ行うことが可能になる。
【0184】
また、第2実施形態に係る電子商取引システム1によれば、ユーザから店舗に返信される電子メールに、ユーザと店舗との間の取引履歴に基づいた情報を付加することが可能になる。すなわち、ユーザに対する商品販売を行う店舗に対して有益な情報を提供することが可能になり、ユーザに対する商品販売を行う店舗を支援することが可能になる。
【0185】
ここで、第2実施形態に係る電子商取引システム1の変形例について説明する。
【0186】
例えば、情報付加部240は、店舗からユーザ宛に送信される電子メールの本文又はヘッダにも情報を付加するようにしてもよい。このようにすれば、商品を購入するユーザに対して有益な情報を提供することが可能になる。
【0187】
また例えば、不達メールデータ送信部110aは、「店舗端末5から送信された店舗識別情報に係る店舗の実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」を示す不達メールデータを、不達メールデータ記憶部410aの記憶内容に基づいて、店舗端末5に送信するようにしてもよい。例えば、不達メールデータ送信部110aは、不達メール一覧画面70及び不達メール詳細画面80と同様の画面の画面データを店舗端末5に送信するようにしてもよい。
【0188】
このようにすれば、店舗宛の電子メールが届かなかった場合であっても、店舗の担当者が電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能になる。
【0189】
なお、本発明は以上に説明した第1実施形態及び第2実施形態に限定されるものではない。
【0190】
例えば、以上では、ユーザ識別情報取得部100,100a、及び不達メールデータ送信部110,110aを電子商取引サーバ10において実現することとして説明したが、ユーザ識別情報取得部100,100a、及び不達メールデータ送信部110,110aは、電子商取引サーバ10以外のサーバにおいて実現するようにしてもよい。
【0191】
また例えば、以上では、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われるように設定していたが、上記の通知は、中継サーバ20以外のサーバに対して行われるようにしてもよい。この場合、不達メールデータ保存部230,230aは上記の通知を受け取るサーバにおいて実現するようにすればよい。
【0192】
電子商取引システム1では、衣服や食品等の物だけでなく、例えば電子書籍データ、音楽データ、又は映像データ等のデータを商品として販売するようにしてもよい。また、電子商取引システム1では、店舗と消費者との間の商取引に限らず、消費者同士の商取引が行われるようにしてもよい。
【0193】
また、電子商取引システム1では、サービスを提供する提供者によってサービスが提供されるようにしてもよい。提供者によって提供されるサービスをユーザが利用するような場合であっても、販売者によって販売される商品をユーザが購入するような場合と同様に、提供者とユーザとの間で電子メールによるやりとりが行われるのであれば、本発明を適用することができる。
【0194】
また、本発明は電子商取引システム以外にも適用することが可能である。すなわち、本発明の実施形態に係る電子メールシステムは、電子商取引システム以外のシステムにおいても実現することが可能である。
【符号の説明】
【0195】
1 電子商取引システム、2 通信ネットワーク、3,4 メールサーバ、5 店舗端末、6 ユーザ端末、10 電子商取引サーバ、20 中継サーバ、30,40 データベース、50 商品画面、60 購入履歴画面、70 不達メール一覧画面、80 不達メール詳細画面、100,100a ユーザ識別情報取得部、110,110a 不達メールデータ送信部、200,200a 電子メール受信部、210,210a 実メールアドレス取得部、220,220a 電子メール送信部、230,230a 不達メールデータ保存部、240 情報付加部、300 購入履歴データ記憶部、400,400a メールアドレス記憶部、410,410a 不達メールデータ記憶部。
【技術分野】
【0001】
本発明は電子メールシステム、電子メールシステムの制御方法、中継装置、プログラム、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールを送受信することによって、他者とやり取りすることが一般的に行われている。例えば、電子商取引システムでは、商品の販売者又はサービスの提供者と、ユーザと、の間のやり取りが電子メールによって行われている。
【0003】
電子メールは様々な理由によって相手に届かない場合がある。例えば、ユーザが受信拒否の設定を行っている場合や、ユーザがメールアドレスを変更してしまった場合等には、商品の販売者又はサービスの提供者からの電子メールがユーザに届かない場合がある。この点、特許文献1には、電子メールを相手に届けることができない場合に、予め登録された代替手段(例えばファクシミリやポケベル等)を用いて相手にメッセージを伝える技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−237873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の技術では、代替手段を予め登録しておく必要があり、代替手段が予め登録されていない場合には、電子メールの内容をユーザに伝えることができず、ユーザは電子メールの内容を知ることができなかった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、ユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能な電子メールシステム、電子メールシステムの制御方法、中継装置、プログラム、及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る電子メールシステムは、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムにおいて、前記中継装置は、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、を含み、前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得手段と、前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る電子メールシステムの制御方法は、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムの制御方法において、前記中継装置が、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信ステップと、前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得ステップと、前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信ステップと、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存ステップと、前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得ステップと、前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得ステップによって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る中継装置は、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置において、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行うようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記履歴データは、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを示すデータを含むようにしてもよい。前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを示すデータを含むようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて、該ユーザ識別情報に係るユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、取得された実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを前記ユーザの端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行うようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す前記通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて、前記不達メールデータ記憶手段に記憶させるようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行うようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールの本体又はヘッダを含むデータを前記不達メールデータとして前記不達メールデータ記憶手段に記憶させるようにしてもよい。前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる、前記不達になった電子メールの本文又はヘッダは、該電子メールの送信先であった前記ユーザの前記ユーザ識別情報を含むようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザ宛の実メールアドレスに送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報と、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる前記不達になった電子メールの本文又はヘッダに含まれるユーザ識別情報と、に基づいて取得する手段と、取得された不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含むようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレスを記憶してなる手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを取得する手段と、取得された実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合に、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、前記ユーザの実メールアドレスが前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更された場合に、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含むようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は前記ユーザの実メールアドレスであってもよい。前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの実メールアドレスを取得するようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信するようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含むようにしてもよい。前記ユーザ識別情報は前記ユーザの代替メールアドレスであってもよい。前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの代替メールアドレスを取得するようにしてもよい。前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、該電子メールの送信者に対する通知を実行する手段を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継と、前記ユーザから前記販売者又は前記提供者宛に送信される電子メールの中継と、を行うようにしてもよい。前記電子メール受信手段は、前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された電子メールを受信する手段と、前記販売者又は前記提供者宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された電子メールを受信する手段と、を含むようにしてもよい。前記実メールアドレス取得手段は、前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスを取得する手段と、を含むようにしてもよい。前記電子メール送信手段は、前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を前記所定の通知先に設定し、かつ、該電子メールの送信元又は返信先を前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレスに設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する第1送信手段と、前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する第2送信手段と、を含むようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であってもよい。前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記第2送信手段は、前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて取得される情報を、該電子メールの本文又はヘッダに付加する情報付加手段と、前記情報が付加された前記電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する手段と、を含むようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記所定の通知先は前記中継装置であり、前記中継装置は前記不達メールデータ保存手段を含むようにしてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す図である。
【図2】商品画面の一例を示す図である。
【図3】購入履歴画面の一例を示す図である。
【図4】不達メール一覧画面の一例を示す図である。
【図5】不達メール詳細画面の一例を示す図である。
【図6】ユーザテーブルの一例を示す図である。
【図7】店舗テーブルの一例を示す図である。
【図8】取引履歴テーブルの一例を示す図である。
【図9】店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れを示す図である。
【図10A】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図10B】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図11】第1実施形態に係る電子商取引システムの機能ブロック図である。
【図12】メールアドレステーブルの一例を示す図である。
【図13】不達メールテーブルの一例を示す図である。
【図14】第1実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【図15】第1実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【図16】第1実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【図17】不達メールテーブルの一例を示す図である。
【図18】不達メールテーブルの一例を示す図である。
【図19】店舗テーブルの他の一例を示す図である。
【図20】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図21】ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合の流れを示すである。
【図22A】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図22B】電子メールの送信元及び送信先情報の一例を示す図である。
【図23】第2実施形態に係る電子商取引システムの機能ブロック図である。
【図24】第2実施形態に係る電子商取引システムで実行される処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明を電子商取引システムに適用した場合について説明する。すなわち、複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現する電子商取引システムにおいて、本発明の実施形態に係る電子メールシステムを実現する場合の例について説明する。
【0025】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子商取引システムの全体構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係る電子商取引システム1は、電子商取引サーバ10と、中継サーバ20(中継装置)と、データベース30,40と、メールサーバ3,4と、店舗端末5と、ユーザ端末6とを含む。なお、図1では省略されているが、実際には複数の店舗端末5と複数のユーザ端末6とが含まれる。電子商取引サーバ10と、中継サーバ20と、メールサーバ3,4と、店舗端末5、ユーザ端末6とは、例えばインターネット等を含んで構成される通信ネットワーク2に接続され、相互にデータ通信が可能になっている。
【0026】
電子商取引サーバ10は、例えば仮想商店街のポータルとして機能するサーバである。例えば、電子商取引サーバ10は、プログラムに従って処理を実行する制御部(例えばCPU等)と、主記憶部(例えばRAM等)と、補助記憶部(例えばハードディスク)と、光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムやデータを読み取る光ディスクドライブと、通信インタフェースとを備えている。電子商取引サーバ10は、店舗端末5又はユーザ端末6から受信した処理要求に基づく処理を実行する。
【0027】
電子商取引サーバ10はデータベース30にアクセスできるようになっている。データベース30には、例えば、仮想商店街を利用するユーザに関するデータ、仮想商店街に出店している店舗に関するデータ、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータや、仮想商店街で行われた取引の履歴に関するデータ等が記憶される。なお、データベース30は電子商取引サーバ10とは別のサーバ内に構築されていてもよいし、電子商取引サーバ10内に構築されていてもよい。なお、中継サーバ20もデータベース30にアクセスするようにしてもよい。
【0028】
店舗端末5は、仮想商店街に出店する店舗側に設けられた情報処理装置である。店舗端末5は、例えばパーソナルコンピュータ等である。例えば、電子商取引サーバ10から提供される専用画面が店舗端末5で表示される。店舗側の担当者は、この専用画面において、仮想商店街で販売する商品の情報等を登録したり、商品の購入状況を確認したりできるようになっている。
【0029】
ユーザ端末6はユーザによって操作される情報処理装置である。ユーザ端末6は、例えば携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末6は仮想商店街で商品を購入するために用いられる。
【0030】
本実施形態の場合、例えば、電子商取引サーバ10ではHTTPデーモンが起動される。また、店舗端末5又はユーザ端末6ではブラウザが起動され、店舗端末5又はユーザ端末6からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)が電子商取引サーバ10に送信される。また、電子商取引サーバ10からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末5又はユーザ端末6に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記述されたページデータが店舗端末5又はユーザ端末6に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づく画面が店舗端末5又はユーザ端末6に備えられた表示部に表示される。
【0031】
メールサーバ3,4は、電子メールの送信及び受信を行う一般的なメールサーバである。メールサーバ3,4は、仮想商店街を運営する企業によって提供されるものであってもよいし、仮想商店街を運営する企業とは異なる企業によって提供されるものであってもよい。なお以下では、店舗はメールサーバ3を利用し、ユーザはメールサーバ4を利用していることとして説明する。なお、仮想商店街に出店するすべての店舗が同じメールサーバを利用しなければならないわけではなく、各店舗はそれぞれ任意のメールサーバを利用するようにしてもよい。同様に、すべてのユーザが同じメールサーバを利用しなければならないわけではなく、各ユーザは任意のメールサーバを利用することになる。
【0032】
中継サーバ20は、店舗とユーザと間で送受信される電子メールの中継を行うためのサーバである。電子商取引サーバ10と同様、中継サーバ20は、例えば制御部と、主記憶部と、補助記憶部と、光ディスクドライブと、通信インタフェースとを備える。中継サーバ20は仮想商店街を運営する企業によって管理される。
【0033】
中継サーバ20はデータベース40にアクセスできるようになっている。データベース40には、電子メールの中継を行うためのデータが記憶される。データベース40は中継サーバ20とは別のサーバ内に構築されていてもよいし、中継サーバ20内に構築されていてもよい。なお、電子商取引サーバ10もデータベース40にアクセスできるようになっている。
【0034】
仮想商店街で商品を購入する場合の流れについて説明する。仮想商店街で商品を購入しようとするユーザはユーザ端末6から電子商取引サーバ10にアクセスする。例えば、ユーザはユーザID及びパスワードを入力することによって電子商取引システム1へのログインを完了した後、商品を検索したり、商品のカテゴリを選択したりすることによって、所望の商品を探す。
【0035】
図2は、ユーザ端末6の表示部に表示される商品画面の一例を示す。図2に示す商品画面50には商品の名称、画像、価格が表示されている。図2に示す商品画面50は「ブーツA」を購入するための画面となっている。商品を購入するユーザは、サイズ選択欄51及び数量選択欄52において所望のサイズ及び数量を選択した後、購入ボタン53をクリックする。購入ボタン53がクリックされると、購入手続きを行うための購入画面(図示せず)がユーザ端末6の表示部に表示される。ユーザは購入画面で購入手続きを行う。
【0036】
商品が購入されると、商品を購入したユーザに関する情報(例えば、氏名、住所、及びメールアドレス等)が店舗に伝えられる。店舗は注文を受け付けたことや商品の発送スケジュール等を伝えるために電子メールをユーザに送信する。
【0037】
なお、店舗から送信された電子メールは様々な理由によってユーザに届かない場合がある。例えば、ユーザが受信拒否の設定を行っている場合や、ユーザがメールアドレスを変更してしまった場合には、店舗からの電子メールがユーザに届かなくなってしまう場合がある。店舗からの電子メールが届かないと、注文が店舗に受け付けられたか否かや商品の発送スケジュール等をユーザは確認できなくなり、ユーザが不満を感じてしまう場合がある。
【0038】
この点、電子商取引システム1は、店舗からの電子メールがユーザに届かなかった場合であっても、電子メールの内容をユーザが知ることができるように担保するための機能を備えている。以下、この機能について説明する。
【0039】
電子商取引システム1の場合、店舗からユーザ宛に送信された電子メールであって、かつ、ユーザに届かなかった電子メール(以下「不達メール」と呼ぶ。)が保存されるようになっており、ユーザは電子商取引サーバ10にアクセスすることによって不達メールを参照できるようになっている。
【0040】
具体的には、ユーザは購入履歴画面にアクセスすることによって不達メールを確認することができるようになっている。図3は、ユーザ端末6の表示部に表示される購入履歴画面の一例を示している。なお、購入履歴画面は、電子商取引システム1へのログインが完了した後に、例えば、ユーザがトップ画面(図示せず)等において所定のリンクボタンをクリックすることによって表示される画面である。図3に示す購入履歴画面60には購入履歴一覧61が表示されている。購入履歴一覧61にはユーザが過去に購入した商品の一覧が表示されている。購入履歴一覧61では、各取引に関連づけてリンクボタン62が表示されている。リンクボタン62がクリックされると、取引の詳細情報を示す画面(図示せず)が表示される。
【0041】
また、購入履歴画面60には、不達メールの一覧を表示するためのリンクボタン63も表示されている。リンクボタン63がクリックされると、不達メール一覧画面がユーザ端末6の表示部に表示される。
【0042】
図4は不達メール一覧画面の一例を示す。図4に示す不達メール一覧画面70には不達メール一覧71が表示されている。不達メール一覧71には、不達メールに関する情報として、件名、送信元である店舗のメールアドレス、送信先であるユーザのメールアドレス、及び送信日時が表示されている。また不達メール一覧71では、各不達メールに関連づけてリンクボタン72が表示されている。リンクボタン72は不達メールの内容を表示するためのリンクボタンである。なお、不達メール一覧画面70には、購入履歴画面60に戻るためのリンクボタン73も表示されている。
【0043】
不達メールの内容を確認する場合、ユーザは所望の不達メールに関連づけて表示されているリンクボタン72をクリックする。リンクボタン72がクリックされると、不達メール詳細画面がユーザ端末6の表示部に表示される。
【0044】
図5は不達メール詳細画面の一例を示す。図5に示す不達メール詳細画面80には、不達メール一覧画面70で選択された不達メールの基本情報81及び内容82が表示される。例えば、不達メールのヘッダ及び本文が不達メールの内容82として表示される。なお、不達メール詳細画面80には、不達メール一覧画面70に戻るためのリンクボタン83も表示されている。
【0045】
以上のように、電子商取引システム1では、店舗からユーザ宛に送信された電子メールが不達になった場合であっても、ユーザは不達メール一覧画面70及び不達メール詳細画面80を参照することによって、その電子メールの内容を知ることができるようになっている。以下、このような機能を実現するための構成について説明する。
【0046】
まず、データベース30に記憶されるデータについて説明する。図6,7,8はデータベース30に記憶されるデータの一例を示す。
【0047】
図6はユーザテーブルの一例を示す。仮想商店街を利用するユーザの情報がユーザテーブルに登録される。図6に示すユーザテーブルは「ユーザID」、「氏名」、「住所」、「実メールアドレス」、及び「代替メールアドレス」フィールドを含んでいる。「ユーザID」フィールドには、ユーザを一意に識別するためのユーザIDが登録される。「氏名」及び「住所」フィールドにはユーザの氏名及び住所が登録される。なお、図6では省略されているが、ユーザテーブルには、ユーザのパスワードを登録するための「パスワード」フィールド等の他のフィールドも含まれる。
【0048】
「実メールアドレス」フィールドにはユーザの実メールアドレスが登録され、「代替メールアドレス」フィールドにはユーザの代替メールアドレスが登録される。「実メールアドレス」とは、仮想商店街を運営する企業又は仮想商店街に出店する店舗からのメールを受け取るためのメールアドレスとしてユーザ自身が指定したメールアドレスである。一方、「代替メールアドレス」とは、ユーザ自身が指定したメールアドレスとは別に、電子商取引システム1側でユーザに対して設定したメールアドレスである。
【0049】
電子商取引システム1では、ユーザの情報を店舗に伝える際、代替メールアドレスをユーザのメールアドレスとして店舗に伝え、実メールアドレスを店舗に伝えないようになっている。このため、店舗からユーザへの電子メールはユーザの代替メールアドレス宛に送信される。なお、代替メールアドレスは中継サーバ20で管理されているメールアドレスであり、代替メールアドレス宛に送信された電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0050】
図7は店舗テーブルの一例を示す。仮想商店街に出店する店舗に関する情報が店舗テーブルに登録される。図7に示す店舗テーブルは「店舗ID」、「店舗名」、及び「メールアドレス」フィールドを含んでいる。「店舗ID」フィールドには、店舗を一意に識別するための店舗IDが登録される。「店舗名」及び「メールアドレス」フィールドには店舗の名称及びメールアドレスが登録される。
【0051】
図8は取引履歴テーブルの一例を示す。仮想商店街において行われた取引の履歴が取引履歴テーブルに登録される。図8に示す取引履歴テーブルは「受注番号」、「ユーザID」、「ユーザメールアドレス」、「店舗ID」、「店舗メールアドレス」、「日時」、「商品ID」、「個数」、及び「金額」フィールドを含んでいる。
【0052】
「受注番号」フィールドには、ユーザからの注文を一意に識別するための受注番号が登録される。「ユーザID」フィールドには、商品を注文したユーザのユーザIDが登録され、「ユーザメールアドレス」フィールドには、商品を注文した時点におけるユーザの実メールアドレスが登録される。「店舗ID」フィールドには、商品を販売する店舗の店舗IDが登録され、「店舗メールアドレス」フィールドには、商品を販売する店舗のメールアドレスが登録される。「日時」フィールドには、ユーザからの注文が受け付けられた日時が登録される。「商品ID」フィールドには、ユーザによって注文された商品の商品IDが登録される。なお、各商品の詳細情報は商品テーブル(図示せず)に登録される。「個数」フィールドには、ユーザによって注文された商品の個数が登録され、「金額」フィールドにはユーザの支払金額が登録される。
【0053】
次に、電子商取引システム1において、店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れについて説明する。図9は、店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れについて説明するための図である。また、図10A及び図10Bは、店舗端末5からユーザ端末6に電子メールが届くまでの間における電子メールの送信元及び送信先情報の変化について説明するための図である。なお、図10A及び図10Bでは、店舗IDが「S0001」である店舗から、ユーザIDが「U0001」であるユーザ宛に電子メールが送信される場合を想定している。
【0054】
図10A及び図10Bにおいて、「Envelop From」は、電子メール本体(本文及びヘッダ)に付加される送信元情報を示し、「Envelop To」は、電子メール本体に付加される送信先情報を示している。電子メールの配送は「Envelop From」及び「Envelop To」に基づいて実行される。また、「From」は、電子メールのヘッダに保持される送信元情報を示し、「To」は、電子メールのヘッダに保持される送信先情報を示している。
【0055】
店舗からユーザへの電子メールは店舗端末5からメールサーバ3を介して送信される。図10Aは、メールサーバ3から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。図10Aに示すように、「Envelop From」及び「From」には、電子メールの送信元である店舗のメールアドレスが設定される。また、「Envelop To」及び「To」には、電子メールの送信先であるユーザのメールアドレスが設定される。先述したように、店舗にはユーザのメールアドレスとして代替メールアドレスが伝えられるため、「Envelop To」及び「To」には、ユーザの代替メールアドレスが設定される。
【0056】
代替メールアドレスは中継サーバ20によって管理されるメールアドレスであるため、ユーザの代替メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0057】
中継サーバ20では、ユーザの代替メールアドレスが送信先として設定されている電子メールが受信された場合、該電子メールがユーザの実メールアドレス宛に送信される。図10Bは、中継サーバ20から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。
【0058】
図10Bに示すように、「From」には、元々の送信元である店舗のメールアドレスが設定される。一方、「Envelop From」には、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレスが設定される。このメールアドレスは、電子メールが不達になったことを示す通知を受け取るためのメールアドレスである。電子メールが不達になった場合、電子メールが不達になったことが、「Envelop From」に設定されたメールアドレス宛に通知される。このため、「Envelop From」が上記のように設定されていることによって、電子メールが不達になった場合にはその旨が中継サーバ20に通知される。
【0059】
また、「Envelop To」及び「To」にはユーザの実メールアドレスが設定される。実メールアドレスはメールサーバ4によって管理されるメールアドレスであるため、ユーザの実メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールはメールサーバ4に送信される。
【0060】
メールサーバ4では、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、該電子メールが保管される。ユーザ宛の電子メールの受信要求がユーザ端末6からメールサーバ4に送信された場合、メールサーバ4はユーザ宛に届いた電子メールをユーザ端末6に送信する。上記に説明したようにして、店舗からユーザへの電子メールがユーザ端末6に届くようになっている。
【0061】
なお、先述したように、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になった場合、不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われる。具体的には、不達になったことを示すメッセージとともに、不達になった電子メール(本文及びヘッダ)が中継サーバ20に戻るようになっている。この場合、中継サーバ20は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する。不達になった電子メールがデータベース40に保存されることによって、店舗から送信された電子メールがユーザに届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保されることになる。
【0062】
ここで、不達になった店舗からユーザへの電子メールを保存するための構成と、不達メールをユーザに提示するための構成とについて、さらに詳しく説明する。
【0063】
図11は、電子商取引システム1において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連するものを示す機能ブロック図である。図11に示すように、電子商取引システム1は、電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、不達メールデータ保存部230、メールアドレス記憶部400、不達メールデータ記憶部410、ユーザ識別情報取得部100、及び不達メールデータ送信部110を含んでいる。
【0064】
例えば、電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、及び不達メールデータ保存部230は中継サーバ20において実現される。また、メールアドレス記憶部400及び不達メールデータ記憶部410はデータベース40によって実現され、ユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110は電子商取引サーバ10において実現される。
【0065】
なお、電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、及び不達メールデータ保存部230は、不達メールを保存するための機能ブロックである。一方、ユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110は不達メールをユーザに提示するための機能ブロックである。
【0066】
電子メール受信部200は代替メールアドレス宛に送信されたメールを受信する。
【0067】
代替メールアドレス宛の電子メールが受信された場合、実メールアドレス取得部210は、該代替メールアドレスと、実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する。
【0068】
例えば、実メールアドレス取得部210は、メールアドレス記憶部400の記憶内容に基づいて、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する。図12は、メールアドレス記憶部400に記憶されるメールアドレステーブルの一例を示す。図12に示すメールアドレステーブルでは、ユーザの実メールアドレスとユーザの代替メールアドレスとが対応づけて記憶されている。実メールアドレス取得部210はメールアドレステーブルを参照し、代替メールアドレスに対応づけて記憶された実メールアドレスを取得する。
【0069】
なお、データベース30に記憶されるユーザテーブルにおいても、ユーザの実メールアドレス及び代替メールアドレスが対応づけて記憶されているため、実メールアドレス取得部210はユーザテーブルを参照するようにしてもよい。
【0070】
また、実メールアドレス及び代替メールアドレスの関係が、実メールアドレスを所定の規則に従って変換することによって代替メールアドレスが得られ、かつ、代替メールアドレスを所定の規則に従って変換することによって実メールアドレスが得られるような関係にある場合、実メールアドレス取得部210は、代替メールアドレスを所定の規則に従って変換することによって実メールアドレスを取得するようにしてもよい。この場合、「所定の規則」が、上記の「実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係に関する情報」に相当することになる。
【0071】
電子メール送信部220は、電子メール受信部200によって受信された電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210によって取得された実メールアドレス宛に送信する。先述したように、本実施形態の場合、電子メールが不達になった場合に電子メールが不達になったことが中継サーバ20に通知されるように、電子メールの送信元及び送信先情報が設定される(図10B参照)。このため、本実施形態の場合、中継サーバ20が「所定の通知先」に相当している。
【0072】
不達メールデータ保存部230は、実メールアドレス取得部210によって取得された実メールアドレス宛に送信された電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先(本実施形態の場合、中継サーバ20)において受信された場合に、不達になった電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部410に保存する。
【0073】
図13は、不達メールデータ記憶部410に記憶される不達メールテーブルの一例を示す。不達になった電子メールが不達メールテーブルに登録される。図13に示す不達メールテーブルは、「メールID」、「件名」、「送信元」、「送信先」、「送信日時」、及び「メール本体」フィールドを含んでいる。
【0074】
「メールID」フィールドには、電子メールを一意に識別するためのメールIDが登録される。「件名」フィールドには、電子メールの件名が登録される。「送信元」フィールドには、電子メールの「From」に設定されたメールアドレスが登録され、「送信先」フィールドには、電子メールの「To」に設定されたメールアドレスが登録される。「送信日時」フィールドには電子メールの送信日時が登録される。「メール本体」フィールドには電子メールの本体(本文及びヘッダ)が登録される。なお、「件名」、「送信元」、「送信先」、「送信日時」フィールドに登録される情報は電子メールの本体(本文及びヘッダ)に含まれているため、これらのフィールドは省略するようにしてもよい。
【0075】
不達メールデータ保存部230は、不達になった電子メールを不達メールテーブルに登録する。この場合、不達メールテーブルの各レコードが上記の「不達メールデータ」に相当している。
【0076】
ユーザ識別情報取得部100は、ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得する。本実施形態の場合、例えば、ユーザ端末6が上記の「ユーザが使用する端末装置」に相当し、ユーザIDが上記の「ユーザ識別情報」に相当する。例えば、ユーザ識別情報取得部100は、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされることによってユーザ端末6から送信されるユーザIDを取得する。
【0077】
なお、「ユーザが使用する端末装置」とは、ユーザが所有している端末装置に限られない。すなわち、他人が所有する端末装置をユーザが使用するようにしてもよく、その場合には該端末装置が「ユーザが使用する端末装置」に相当する。また、ユーザの実メールアドレス又は代替メールアドレスが「ユーザ識別情報」に相当するようにしてもよい。この態様については後述する。
【0078】
不達メールデータ送信部110は、不達メールデータ記憶部410の記憶内容に基づいて、「ユーザ識別情報取得部100によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」を示す不達メールデータを、ユーザが使用する端末装置に送信する。本実施形態の場合、不達メールデータ送信部110は、不達メール一覧画面70又は不達メール詳細画面80の画面データをユーザ端末6に送信する。
【0079】
上記に説明した電子メール受信部200、実メールアドレス取得部210、電子メール送信部220、及び不達メールデータ保存部230は、中継サーバ20の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって実現される。図14は、上記の機能ブロックを実現するために中継サーバ20の制御部が実行する処理の一例を示すフロー図である。中継サーバ20の制御部が図14に示す処理を補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部が上記の機能ブロックとして機能するようになる。
【0080】
図14に示すように、中継サーバ20の制御部(電子メール受信部200)は代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されたか否かを判定する(S101)。代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されていない場合、中継サーバ20の制御部は後述のステップS104の処理を実行する。一方、代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、中継サーバ20の制御部(実メールアドレス取得部210)は代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する(S102)。例えば、制御部はメールアドレステーブル(図12)を参照し、代替メールアドレスに対応づけられた実メールアドレスを取得する。
【0081】
実メールアドレスが取得された後、中継サーバ20の制御部(電子メール送信部220)は、ステップS101で受信された電子メールを実メールアドレス宛に送信する(S103)。この場合、制御部は、「Envelop To」及び「To」をステップS102で取得された実メールアドレスに変更する(図10B)。また、制御部は、「Envelop From」を、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレス(電子メールが不達になったことを示す通知を受け取るためのメールアドレス)に変更する(図10B)。
【0082】
その後、中継サーバ20の制御部は、実メールアドレス宛に送信された電子メールが不達になったことを示す通知が受信されたか否かを判定する(S104)。この通知が受信された場合、中継サーバ20の制御部(不達メールデータ保存部230)は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する(S105)。
【0083】
例えば、制御部は不達メールテーブル(図13)に新たなレコードを追加する。そして、制御部は、新たなに追加されたレコードの「メールID」フィールドに、既存のメールIDと重複しないようにして設定されるメールIDを登録する。また、制御部は、新たに追加されたレコードの「件名」に、不達になった電子メールの件名を登録する。同様に、制御部は、新たに追加されたレコードの「送信元」及び「送信先」フィールドに、不達になった電子メールの「From」及び「To」に設定されたメールアドレスを登録する。さらに、制御部は、新たに追加されたレコードの「送信日時」及び「メール本体」フィールドに、不達になった電子メールの送信日時及びメール本体を登録する。
【0084】
ステップS104において上記の通知が受信されたと判定されなかった場合、又は、ステップS105の処理が実行された場合、中継サーバ20の制御部はステップS101の処理を再実行する。
【0085】
また、上記に説明したユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110は、電子商取引サーバ10の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって実現される。図15及び図16は、ユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110を実現するために電子商取引サーバ10の制御部が実行する処理の一例を示すフロー図である。図15に示す処理は、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされた場合に実行される処理である。また図16は、不達メール一覧画面70のリンクボタン72がクリックされた場合に実行される処理である。電子商取引サーバ10の制御部が図15又は図16に示す処理を補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部がユーザ識別情報取得部100及び不達メールデータ送信部110として機能するようになる。
【0086】
まず、図15に示す処理について説明する。購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされた場合、ユーザ端末6の制御部は不達メール一覧画面70の画面データを電子商取引サーバ10に要求する(S201)。なお、購入履歴画面60は、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザのユーザIDを電子商取引サーバ10に送信するように設定されている。すなわち、リンクボタン63にはユーザIDが関連付けられており、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザIDを電子商取引サーバ10に送信するようになっている。
【0087】
例えば、リンクボタン63には不達メール一覧画面70のURLが関連付けられており、さらに、不達メール一覧画面70のURLにはユーザIDが引数として関連付けられている。その結果、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザIDが電子商取引サーバ10に送信されるようになっている。あるいは、購入履歴画面60に埋め込まれた隠しフィールドにユーザIDが設定されており、リンクボタン63がクリックされた場合には隠しフィールドに設定されたユーザIDが電子商取引サーバ10に送信されるようになっている。
【0088】
電子商取引サーバ10の制御部(ユーザ識別情報取得部100)は、上記の要求とともに送信されたユーザIDを取得する。また制御部、取得されたユーザIDが示すユーザが送信先に設定された不達メールの一覧データを取得する(S202)。例えば、制御部は取引履歴テーブル(図8)にアクセスし、受信されたユーザIDが「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は、見つかったレコードの「ユーザメールアドレス」フィールドに登録されているメールアドレスを取得する。さらに、制御部は不達メールテーブル(図13)にアクセスし、取得されたメールアドレスが「送信先」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。すなわち、見つかったレコードの「メールID」、「件名」、「送信元」、「送信先」、「送信日時」、及び「メール本体」フィールドに登録されているデータが不達メールの一覧データとして取得される。
【0089】
ステップS202の処理が実行された後、電子商取引サーバ10の制御部は、ステップS202で取得されたデータに基づいて、不達メール一覧画面70の画面データを生成する(S203)。なお、不達メール一覧画面70の画面データは、不達メール一覧画面70のリンクボタン72がクリックされた場合に該リンクボタン72に対応する不達メールのメールIDが電子商取引サーバ10に送信されるように設定される。例えば、リンクボタン72にメールIDが関連付けられ、かつ、リンクボタン72がクリックされた場合にメールIDが電子商取引サーバ10に送信されるように、不達メール一覧画面70の画面データは設定される。
【0090】
不達メール一覧画面70の画面データが生成された後、制御部(不達メールデータ送信部110)は該画面データをユーザ端末6に返信する(S204)。画面データを受信したユーザ端末6では、該画面データに基づいて、不達メール一覧画面70が表示部に表示される(S205)。
【0091】
次に、図16に示す処理について説明する。不達メール一覧画面70のリンクボタン72がクリックされた場合、ユーザ端末6の制御部は不達メール詳細画面80の画面データを電子商取引サーバ10に要求する(S301)。上述したように、不達メール一覧画面70は、リンクボタン72がクリックされた場合に該リンクボタン72に対応する不達メールのメールIDを電子商取引サーバ10に送信するように設定されている。例えば、リンクボタン72にはメールIDが関連付けられており、リンクボタン72がクリックされた場合にメールIDを電子商取引サーバ10に送信するようになっている。
【0092】
上記の要求を受け付けた電子商取引サーバ10の制御部は、該要求とともに受信されたメールIDが示す不達メールのデータを取得する(S302)。すなわち、制御部は不達メールテーブル(図13)にアクセスし、受信されたメールIDが「メールID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを上記のデータとして取得する。
【0093】
ステップS302の処理が実行された後、電子商取引サーバ10の制御部は、ステップS302で取得されたデータに基づいて、不達メール詳細画面80の画面データを生成する(S303)。そして、制御部は該画面データをユーザ端末6に返信する(S304)。画面データを受信したユーザ端末6では、該画面データに基づいて、不達メール詳細画面80が表示部に表示される(S305)。
【0094】
以上に説明した電子商取引システム1によれば、店舗からユーザ宛に送信された電子メールが届かなかった場合であっても、ユーザが電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能になる。
【0095】
また、電子商取引システム1では、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する場合(図15のステップS202)、ユーザが過去に商品を購入した際に使用された実メールアドレスを取引履歴テーブルから取得し、その実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようになっている。このようにすることによって、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メール(変更前の実メールアドレス宛の不達メール)を不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0096】
ここで、第1実施形態に係る電子商取引システム1の変形例について説明する。
【0097】
(1)例えば、ユーザの実メールアドレスが変更された場合には、不達メールテーブル(図13)に記憶されたユーザの実メールアドレスも同様に変更するようにしてもよい。
【0098】
例えば、ユーザIDが「U0001」であるユーザの実メールアドレスが「taro@aaa.jp」(第1メールアドレス)から「yamada@ddd.jp」(第2メールアドレス)に変更される場合を想定する。この場合、ユーザテーブル(図6)の「実メールアドレス」フィールドに登録された「taro@aaa.jp」が「yamada@ddd.jp」に変更される。また、メールアドレステーブル(図12)の「実メールアドレス」フィールドに登録された「taro@aaa.jp」も「yamada@ddd.jp」に変更される。
【0099】
さらに、この場合、不達メールテーブルの「送信先」フィールドに登録された「taro@aaa.jp」も「yamada@ddd.jp」に変更するようにすればよい。
【0100】
また、この場合、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際には(図15のステップS202)、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされたことによってユーザ端末6から送信されたユーザIDと、ユーザテーブルと、に基づいて、ユーザの実メールアドレスを取得するようにすればよい。そして、その実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようにすればよい。すなわち、取得された実メールアドレスが「送信先」フィールドに登録されたレコードを不達メールテーブルから取得するようにすればよい。
【0101】
上記のようにしても、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メールを不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0102】
ところで、以上では、購入履歴画面60を、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を電子商取引サーバ10に送信するように設定することとして説明したが、購入履歴画面60を、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの実メールアドレス(ユーザ識別情報)を電子商取引サーバ10に送信するように設定するようにしてもよい。すなわち、リンクボタン63にユーザの実メールアドレスを関連付けておき、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの実メールアドレスが電子商取引サーバ10に送信されるようにしてもよい。
【0103】
この場合、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際には(図15のステップS202)、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされたことによってユーザ端末6からユーザの実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようにすればよい。
【0104】
あるいは、購入履歴画面60を、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの代替メールアドレス(ユーザ識別情報)を電子商取引サーバ10に送信するように設定するようにしてもよい。すなわち、リンクボタン63にユーザの代替メールアドレスを関連付けておき、リンクボタン63がクリックされた場合にユーザの代替メールアドレスが電子商取引サーバ10に送信されるようにしてもよい。
【0105】
この場合、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際には(図15のステップS202)、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされたことによってユーザ端末6から送信されたユーザの代替メールアドレスと、実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係を示す情報と、に基づいて、ユーザの実メールアドレスを取得するようにすればよい。例えば、ユーザの代替メールアドレスと、ユーザテーブル(図6)又はメールアドレステーブル(図12)と、に基づいて、ユーザの実メールアドレスを取得するようにすればよい。そして、取得された実メールアドレスに基づいて、不達メールテーブル(図13)から不達メールを取得するようにすればよい。
【0106】
(2)また例えば、不達になった電子メールを不達メールテーブル(図13)に登録する場合、電子メールの送信先に設定されているユーザのユーザIDが電子メールの本文又はヘッダに含まれているようにしてもよい。なお、ユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに含めるタイミングは、不達になった電子メールを不達メールテーブルに登録するタイミングであってもよいし、中継サーバ20が、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールをユーザの実メールアドレス宛に送信するタイミングであってもよい。
【0107】
この場合、図14に示す処理は下記に説明するように変更される。
【0108】
まず、不達になった電子メールを不達メールテーブルに登録する際にユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに含める場合について説明する。この場合、例えば、図14のステップS105において、中継サーバ20の制御部は、不達になった電子メールの送信先に設定されているユーザのユーザIDを、該電子メールの「Envelop To」又は「To」に設定されたユーザの実メールアドレスに基づいて取得する。具体的には、制御部はユーザテーブルにアクセスすることによって、実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。そして、制御部は、不達になった電子メールのメール本体(本文及びヘッダ)を「メール本体」フィールドに登録する際に、取得されたユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに追加する。
【0109】
中継サーバ20が、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールをユーザの実メールアドレス宛に送信する際にユーザIDを電子メールの本文又はヘッダに含める場合についても説明する。この場合、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールの「Envelop To」又は「To」に設定されたユーザの代替メールアドレスに基づいて、中継サーバ20の制御部はユーザのユーザIDを取得する。すなわち、制御部はユーザテーブルにアクセスすることによって、代替メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。そして、制御部は、ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メールの本文又はヘッダに、取得されたユーザIDを追加する。
【0110】
以上では、ユーザテーブルにアクセスすることによって、実メールアドレス又は代替メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得することとして説明したが、メールアドレステーブル(図12)において、ユーザIDと実メールアドレスと代替メールアドレスとを対応づけて記憶しておくようにしてもよい。こうすれば、中継サーバ20の制御部はメールアドレステーブルを参照することによって、実メールアドレス又は代替メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得できるようになる。
【0111】
また例えば、図15に示す処理は下記に説明するように変更される。すなわち、図15のステップS202において、電子商取引サーバ10の制御部は不達メールテーブル(図13)にアクセスし、「メール本体」フィールドに登録されたメールの本体又はヘッダに、ステップS201で受信されたユーザIDが含まれているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。
【0112】
このようにすれば、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際に(図15のステップS202)、ユーザIDによって不達メールを取得できるようになる。その結果、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メールを不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0113】
(3)また例えば、不達メールテーブル(図13)は、不達になった電子メールの送信先として設定されているユーザのユーザIDを登録するための「ユーザID」フィールドを含むようにしてもよい。図17は、この場合の不達メールテーブルの一例を示す。図17に示す不達メールテーブルには「ユーザID」フィールドが追加されている。「ユーザID」フィールド以外のフィールドは図13に示す不達メールテーブルと同様である。
【0114】
図17に示す不達メールテーブルを用いる場合、図14及び図15に示した処理は下記に説明するように変更される。
【0115】
例えば、図14のステップS105において、中継サーバ20の制御部は、不達になった電子メールの送信先として設定されているユーザのユーザIDを、該電子メールの「Envelop To」又は「To」に設定されたユーザの実メールアドレスに基づいて取得する。具体的には、制御部はユーザテーブルにアクセスすることによって、実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。そして、制御部は、不達メールテーブルに新たに追加したレコードの「ユーザID」フィールドにそのユーザIDを登録する。
【0116】
なお、メールアドレステーブル(図12)において、ユーザIDと実メールアドレスと代替メールアドレスとを対応づけて記憶しておくようにしてもよい。こうすれば、中継サーバ20の制御部はメールアドレステーブルを参照することによって、実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得できるようになる。
【0117】
また例えば、図15のステップS203において、電子商取引サーバ10の制御部は不達メールテーブル(図17)にアクセスし、ステップS201で受信されたユーザIDが「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。
【0118】
このようにしても、不達メール一覧画面70に表示する不達メールを取得する際に(図15のステップS202)、ユーザIDによって不達メールを取得できるようになる。その結果、ユーザの実メールアドレスが変更された場合であっても、実メールアドレスが変更される前の不達メールを不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80に表示させることが可能になる。
【0119】
(4)また例えば、上記に説明した第1実施形態では、不達になった電子メールのみが不達メールデータ記憶部410に記憶されるようにしたが、中継サーバ20からユーザの実メールアドレス宛に送信された全ての電子メールが不達メールデータ記憶部410に記憶されるようにしてもよい。
【0120】
図18は、この場合の不達メールデータ記憶部410に記憶される不達メールテーブルの一例を示す。図18に示す不達メールテーブルは、図13に示す不達メールテーブルの代わりに記憶される。図18に示す不達メールテーブルには、中継サーバ20からユーザの実メールアドレス宛に送信された全ての電子メールが登録される。
【0121】
図18に示す不達メールテーブルには「不達フラグ」フィールドが追加されている。「不達フラグ」フィールド以外のフィールドは、図13に示す不達メールテーブルと同様である。「不達フラグ」フィールドには、電子メールが不達になったか否かを示す情報が登録される。図18に示す不達メールテーブルの場合、「0」又は「1」が「不達フラグ」フィールドに登録されている。値「0」は電子メールが不達になっていないこと(すなわち、電子メールが正常に届いたこと)を示し、値「1」は電子メールが不達になったことを示す。この場合、「不達フラグ」フィールドの値が「1」であるレコードが「不達メールデータ」に相当する。
【0122】
図18に示す不達メールテーブルが用いられる場合、図14及び図15に示した処理は下記に説明するように変更される。
【0123】
例えば、図14のステップS103の処理が実行された後、中継サーバ20の制御部は、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールを不達メールテーブルに登録する。すなわち、制御部は新たなレコードを不達メールテーブルに追加し、新たに追加されたレコードの各フィールドに、送信された電子メールの情報等を登録する。なお、新たに追加されたレコードの「不達フラグ」フィールドには、例えば「0」が登録される。そして、上記の処理を実行した後に制御部はステップS104の処理を実行する。
【0124】
また例えば、図14のステップS105の処理を実行する代わりに、次に説明するような処理を制御部は実行する。すなわち、制御部は不達メールテーブルにアクセスし、不達になった電子メールのレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードの「不達フラグ」フィールドを「0」から「1」に更新する。
【0125】
また例えば、図15のステップS203において、電子商取引サーバ10の制御部は取引履歴テーブルにアクセスし、ステップS201で受信されたユーザIDが「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。そして、制御部は、見つかったレコードの「ユーザメールアドレス」フィールドに登録されているメールアドレスを取得する。その後、制御部は不達メールテーブルにアクセスし、取得されたメールアドレスが「送信先」フィールドに登録され、かつ、「不達フラグ」フィールドが「1」であるレコードを検索する。そして、制御部は見つかったレコードを不達メールの一覧データとして取得する。
【0126】
なお、上記に説明した変形例3と本変形例4とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、図18に示した不達メールテーブルにおいても、「ユーザID」フィールドを追加するようにしてもよい。また、上記に説明した変形例2と本変形例4とを組み合わせるようにしてもよい。
【0127】
(5)また例えば、ユーザの実メールアドレス宛の電子メールが不達になった場合、ユーザ宛の電子メールが不達になったことを、電子メールの送信者(店舗)に通知するようにしてもよい。
【0128】
例えば、中継サーバ20の制御部は、ユーザ宛の電子メールが不達になったことを示す電子メールを店舗のメールアドレス宛に送信するようにしてもよい。
【0129】
また例えば、電子商取引サーバ10の制御部は、店舗端末5から電子商取引サーバ10にアクセスした場合に店舗端末5に表示される画面に、ユーザ宛の電子メールが不達になったことを示すメッセージや画像等を表示させるようにしてもよい。なお、店舗端末5から電子商取引サーバ10にアクセスした場合に、不達メール一覧画面70や不達メール詳細画面80と同様の画面が店舗端末5に表示されるようにしてもよい。例えば不達メール一覧画面70では「店舗からユーザ宛に送信した電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」の一覧が表示されるようにすればよい。なお、この場合、上記の画面を見るように店舗の担当者に促すような電子メールを店舗のメールアドレスに送信するようにしてもよい。
【0130】
このようにすれば、ユーザ宛に送信した電子メールがユーザに届かなかったことを店舗の担当者に知らせることが可能になる。
【0131】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る電子商取引システムについて説明する。第2実施形態に係る電子商取引システム1の全体構成は第1実施形態と同様である。第2実施形態に係る電子商取引システム1も第1実施形態と同様の仮想商店街を提供する。
【0132】
第2実施形態に係る電子商取引システム1では、ユーザから店舗宛に返信される電子メールも中継サーバ20を介して送信される。以下、第2実施形態に係る電子商取引システム1について、主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0133】
第2実施形態に係る電子商取引システム1では、店舗に対しても代替メールアドレスが設定される。図19は第2実施形態における店舗テーブルの一例を示す。図19に示す店舗テーブルは、「実メールアドレス」及び「代替メールアドレス」フィールドを含む点で、図7に示す店舗テーブルとは異なる。
【0134】
第2実施形態に係る電子商取引システム1において店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れについて説明する。店舗からユーザ宛に電子メールが送信される場合の流れは基本的に第1実施形態と同様であるため、図9を参照しながら説明する。
【0135】
店舗からユーザへの電子メールは店舗端末5からメールサーバ3を介して送信される。メールサーバ3から送信された電子メールの送信元及び送信先情報は第1実施形態と同様である(図10A)。この場合、ユーザの代替メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されているため、電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0136】
中継サーバ20では、ユーザの代替メールアドレスが送信先として設定された電子メールが受信された場合、該電子メールがユーザの実メールアドレス宛に送信される。図20は、中継サーバ20から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。
【0137】
図20に示すように、「From」には店舗の代替メールアドレスが設定される。店舗の代替メールアドレスを「From」に設定しておくのは、ユーザ端末6から店舗宛への電子メールの返信が中継サーバ20を介して行われるようにするためである。なお、図20では省略されているが、「Reply−to」に店舗の代替メールアドレスを設定するようにしてもよい。
【0138】
「Envelop From」には、第1実施形態と同様、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレスが設定される。電子メールが不達になった場合には、その旨が中継サーバ20に通知されるようにするためである。
【0139】
また、第1実施形態と同様、「Envelop To」及び「To」にはユーザの実メールアドレスが設定される。実メールアドレスはメールサーバ4によって管理されるメールアドレスであるため、ユーザの実メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールはメールサーバ4に送信される。
【0140】
メールサーバ4では、ユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、該電子メールが保管される。ユーザ宛の電子メールの受信要求がユーザ端末6からメールサーバ4に送信された場合、メールサーバ4はユーザ宛に届いた電子メールをユーザ端末6に送信する。上記に説明したようにして、店舗からユーザへの電子メールがユーザ端末6に届くようになっている。
【0141】
なお、第1実施形態と同様、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になった場合、不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われる。そして、中継サーバ20は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する。
【0142】
次に、ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合の流れについて説明する。図21は、ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合の流れについて説明するための図である。また、図22A及び図22Bは、ユーザ端末6から店舗端末5に電子メールが届くまでの間における電子メールの送信元及び送信先情報の変化について説明するための図である。なお、図22A及び図22Bでは、ユーザIDが「U0001」であるユーザから、店舗IDが「S0001」である店舗宛に電子メールが送信される場合を想定している。
【0143】
ユーザから店舗への電子メールはユーザ端末6からメールサーバ4を介して送信される。図22Aは、メールサーバ4から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。図22Aに示すように、「Envelop From」及び「From」には、電子メールの返信元であるユーザの実メールアドレスが設定される。また、「Envelop To」及び「To」には、電子メールの返信先である店舗のメールアドレスが設定される。先述したように、ユーザ端末6で受信された店舗からの電子メールでは、「From」に店舗の代替メールアドレスが設定されているため(図20)、ユーザから店舗への返信メールでは、店舗の代替メールアドレスが「Envelop To」及び「To」に設定される。
【0144】
代替メールアドレスは中継サーバ20によって管理されるメールアドレスであるため、店舗の代替メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールは中継サーバ20に送信される。
【0145】
中継サーバ20では、店舗の代替メールアドレスが送信先として設定されている電子メールが受信された場合、該電子メールが店舗の実メールアドレス宛に送信される。図22Bは、中継サーバ20から送信された電子メールの送信元及び送信先情報を示している。
【0146】
図22Bに示すように、「From」には、返信元であるユーザの代替メールアドレスが設定される。ユーザの代替メールアドレスを「From」に設定しておくのは、ユーザの実メールアドレスを秘匿するためである。
【0147】
一方、「Envelop From」には、中継サーバ20で管理されている所定のメールアドレスが設定される。電子メールが不達になった場合には、その旨が中継サーバ20に通知されるようにするためである。
【0148】
また、「Envelop To」及び「To」には店舗の実メールアドレスが設定される。店舗の実メールアドレスはメールサーバ3によって管理されるメールアドレスであるため、店舗の実メールアドレスが送信先(Envelop To)として設定されている電子メールはメールサーバ3に送信される。
【0149】
メールサーバ3では、店舗の実メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、該電子メールが保管される。店舗宛の電子メールの受信要求が店舗端末5からメールサーバ3に送信された場合、メールサーバ3は店舗宛に届いた電子メールを店舗端末5に送信する。上記に説明したようにして、ユーザから店舗への電子メールが店舗端末5に届くようになっている。
【0150】
なお、第2実施形態に係る電子商取引システム1では、中継サーバ20から店舗の実メールアドレス宛に電子メールが送信される場合、電子メールの本文又はヘッダに、データベース30の記憶内容に基づいて得られる情報が付加されるようになっている。詳細については後述する。
【0151】
また、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になった場合、不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われる。この場合、中継サーバ20は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存するようにしてもよい。このようにして、ユーザから店舗宛に電子メールが返信される場合であっても、不達になった電子メールをデータベース40に保存するようにしてもよい。
【0152】
第2実施形態に係る電子商取引システム1において実現される機能ブロックについて説明する。図23は、第2実施形態に係る電子商取引システム1において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連するものを示す機能ブロック図である。図23に示すように、第2実施形態に係る電子商取引システム1は、電子メール受信部200a、実メールアドレス取得部210a、電子メール送信部220a、不達メールデータ保存部230a、情報付加部240、メールアドレス記憶部400a、不達メールデータ記憶部410a、履歴データ記憶部300、ユーザ識別情報取得部100a、及び不達メールデータ送信部110aを含んでいる。
【0153】
例えば、電子メール受信部200a、実メールアドレス取得部210a、電子メール送信部220a、不達メールデータ保存部230a、及び情報付加部240は中継サーバ20において実現される。また、メールアドレス記憶部400a及び不達メールデータ記憶部410aはデータベース40によって実現され、ユーザ識別情報取得部100a及び不達メールデータ送信部110aは電子商取引サーバ10において実現される。また、履歴データ記憶部300はデータベース30によって実現される。
【0154】
電子メール受信部200aは、ユーザの代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールを受信する。また、電子メール受信部200aは、店舗の代替メールアドレス宛に送信されてきた電子メールを受信する。
【0155】
代替メールアドレス宛の電子メールが受信された場合、実メールアドレス取得部210aは、該代替メールアドレスと、実メールアドレスと代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する。例えば、店舗の代替メールアドレス宛の電子メールが受信された場合、実メールアドレス取得部210aは、メールアドレス記憶部400aの記憶内容に基づいて、店舗の実メールアドレスを取得する。
【0156】
メールアドレス記憶部400aには、第1実施形態におけるメールアドレス記憶部400と同様に、メールアドレステーブルが記憶される。ただし、メールアドレス記憶部400aに記憶されるメールアドレステーブルには、ユーザの実メールアドレス及び代替メールアドレスだけでなく、店舗の実メールアドレス及び代替メールアドレスも記憶される。
【0157】
情報付加部240は、電子メール受信部200aによって受信された電子メールの本文又はヘッダに、履歴データ記憶部300の記憶内容に基づいて取得される情報を付加する。
【0158】
履歴データ記憶部300は、ユーザIDに対応づけて、ユーザの商品の購入の履歴を示す履歴データを記憶する。本実施形態の場合、取引履歴テーブの各レコードが「履歴データ」に相当している。
【0159】
本実施形態では、電子メール受信部200aによって受信された電子メールがユーザから店舗宛に返信される電子メールである場合に、情報付加部240は、履歴データ記憶部300の記憶内容に基づいて取得される情報を電子メールの本文又はヘッダに付加する。例えば、情報付加部240は、電子メール受信部200aによって受信された電子メールに付加する情報を、該電子メールの返信元であるユーザのユーザIDと、該電子メールの返信先である店舗の店舗IDと、の組み合わせに対応づけて記憶される取引履歴データに基づいて取得する。
【0160】
例えば、情報付加部240は、電子メールの返信元であるユーザが、電子メールの返信先である店舗の商品を購入した際の受注番号を取得する。そして、情報付加部240は、取得した受注番号を電子メールの件名や本文の先頭に付加する。こうすれば、店舗の担当者は、ユーザから返信された電子メールがどの取引に関するものであるかを一見して把握できるようになる。
【0161】
また例えば、情報付加部240は、電子メールの返信元であるユーザが、電子メールの返信先である店舗の商品を購入した回数を取得するようにしてもよい。そして、情報付加部240はその回数を電子メールの件名や本文の先頭に付加するようにしてもよい。あるいは、情報付加部240は、その回数に応じたメッセージを電子メールの本文又はヘッダに追加するようにしてもよい。例えば、上記の回数が所定の基準回数よりも多い場合、情報付加部240は「お得意様から返信メールです。」とのメッセージを電子メールの件名や本文の先頭に付加するようにしてもよい。こうすれば、店舗の担当者は、ユーザが店舗をどの程度利用しているのかを一見して把握できるようになる。
【0162】
電子メール送信部220aは、電子メール受信部200aによって受信された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス宛に送信する。なお、電子メール受信部200aによって受信された電子メールの本文又はヘッダに対して情報付加部240によって情報が付加された場合、電子メール送信部200aは、情報付加部240によって情報が付加された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス宛に送信する。第1実施形態と同様、例えば中継サーバ20が「所定の通知先」として設定される。
【0163】
例えば、電子メール受信部200aによって受信された電子メールが店舗からユーザ宛に送信される電子メールである場合、電子メール送信部220aは、電子メール受信部200aによって受信された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス(すなわち、ユーザの実メールアドレス)宛に送信する。
【0164】
なお、ユーザの実メールアドレス宛に送信された上記の電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先で受信された場合、不達メールデータ保存部230aは、不達になった電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部410aに保存する。不達メールデータ記憶部410aには、第1実施形態における不達メールデータ記憶部410に記憶される不達メールテーブルと同様のメールテーブルが記憶され、不達になった電子メールのデータが不達メールテーブルに登録される。
【0165】
一方、電子メール受信部200aによって受信された電子メールがユーザから店舗宛に返信される電子メールである場合には、上述したように、情報付加部240によって電子メールの本文又はヘッダに情報が付加されるため、電子メール送信部220aは、情報付加部240によって情報が付加された電子メールを、該電子メールが不達となった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、実メールアドレス取得部210aによって取得された実メールアドレス(すなわち、店舗の実メールアドレス)宛に送信する。
【0166】
なお、店舗の実メールアドレス宛に送信された上記の電子メールが不達になったことを示す通知が所定の通知先で受信された場合にも、不達メールデータ保存部230aは、不達になった電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶部410aに保存するようにしてもよい。
【0167】
ユーザ識別情報取得部100aは、第1実施形態におけるユーザ識別情報取得部100と同様、ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得する。第1実施形態と同様、例えば、ユーザ端末6が上記の「ユーザが使用する端末装置」に相当し、ユーザIDが上記の「ユーザ識別情報」に相当する。例えば、ユーザ識別情報取得部100aは、購入履歴画面60のリンクボタン63がクリックされることによってユーザ端末6から送信されるユーザIDを取得する。
【0168】
なお、第1実施形態と同様、「ユーザが使用する端末装置」とは、ユーザが所有している端末装置に限られない。また、ユーザの実メールアドレス又は代替メールアドレスが「ユーザ識別情報」に相当するようにしてもよい。
【0169】
不達メールデータ送信部110aは、第1実施形態における不達メールデータ送信部110と同様、「ユーザ識別情報取得部100aによって取得されたユーザ識別情報が識別するユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」を示す不達メールデータを、不達メールデータ記憶部410aの記憶内容に基づいて、ユーザが使用する端末装置に送信する。例えば、第1実施形態における不達メールデータ送信部110aと同様、不達メールデータ送信部110aは不達メール一覧画面70又は不達メール詳細画面80の画面データをユーザ端末6に送信する。
【0170】
以上に説明した電子メール受信部200a、実メールアドレス取得部210a、電子メール送信部220a、不達メールデータ保存部230a、及び情報付加部240は、中継サーバ20の制御部がプログラムに従って処理を実行することによって実現される。図24は、これらの機能ブロックを実現するために制御部が実行する処理の一例を示すフロー図である。中継サーバ20の制御部が図24に示す処理を補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部が上記の機能ブロックとして機能するようになる。
【0171】
図24に示すように、中継サーバ20の制御部(電子メール受信部200a)は代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されたか否かを判定する(S401)。代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信されていない場合、制御部は後述のステップS406の処理を実行する。
【0172】
一方、代替メールアドレス宛に送信された電子メールが受信された場合、中継サーバ20制御部(実メールアドレス取得部210a)は、代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得する(S402)。例えば、制御部はメールアドレステーブル(図12)を参照し、代替メールアドレスに対応づけられた実メールアドレスを取得する。
【0173】
また、中継サーバ20の制御部は、受信された電子メールがユーザから店舗宛に返信された電子メールであるか否かを判定する(S403)。例えば、制御部は、ステップS402で取得された実メールアドレスがユーザテーブル又は店舗テーブルのどちらに登録されているかを判定することによって、受信された電子メールが店舗宛の電子メールであるか否かを判定する。
【0174】
受信された電子メールが店舗宛の電子メールである場合、中継サーバ20の制御部(情報付加部240)は電子メールに付加する情報を取得する(S404)。
【0175】
例えば、受信された電子メールが店舗宛の電子メールである場合、ステップS402で取得された実メールアドレスは店舗の実メールアドレスであるため、制御部は店舗テーブルにアクセスし、その実メールアドレスに対応づけられた店舗IDを取得する。また、受信された電子メールが店舗宛の電子メールである場合、ユーザの実メールアドレスが「From」に設定されているため(図22A)、制御部はユーザテーブルにアクセスし、その実メールアドレスに対応づけられたユーザIDを取得する。
【0176】
そして、制御部は取引履歴テーブルにアクセスし、上記のようにして取得した店舗ID及びユーザIDがそれぞれ「店舗ID」及び「ユーザID」フィールドに登録されているレコードを検索する。制御部は、見つかったレコードに基づいて、電子メールに付加する情報を取得する。例えば、制御部は、見つかったレコードの「受注番号」フィールドに登録されている受注番号を、電子メールに付加する情報として取得する。また例えば、制御部は、見つかったレコードの数が基準回数よりも多い場合、「お得意様から返信メールです。」とのメッセージを、電子メールに付加する情報として取得する。
【0177】
ステップS404の処理が実行された場合、中継サーバ20の制御部(情報付加部240及び電子メール送信部220a)は、ステップS401で受信された電子メールの本文又はヘッダに、ステップS404で取得された情報を付加した後、該電子メールを、ステップS402で取得された実メールアドレス宛に送信する(S405)。
【0178】
一方、ステップS403において店舗宛の電子メールでないと判定された場合、制御部(電子メール送信部220a)は、ステップS401で受信された電子メールを、ステップS402で取得された実メールアドレス宛に送信する(S405)。
【0179】
なお、ステップS405において、制御部は、ステップS402で取得された実メールアドレスを「Envelop To」及び「To」に設定する。また、制御部は、電子メールが不達になったことを示す通知を中継サーバ20で受信するための所定のメールアドレスを「Envelop From」に設定する。さらに、制御部は、ステップS401で受信された電子メールの「From」に設定されていた実メールアドレスに対応する代替メールアドレスを「From」に設定する。
【0180】
ステップS405の処理が実行された後、中継サーバ20の制御部は、実メールアドレス宛に送信した電子メールが不達になったことを示す通知が受信されたか否かを判定する(S406)。この通知が受信された場合、制御部(不達メールデータ保存部230a)は、不達になった電子メールのデータをデータベース40に保存する(S407)。この処理は、図14のステップS105と同様である。ただし、第2実施形態では、「From」に代替メールアドレスが設定されているため、該代替メールアドレスに対応する実メールアドレスを取得し、該実メールアドレスを「送信元」フィールドに登録する。
【0181】
ステップS406において上記の通知が受信されたと判定されなかった場合、又は、ステップS407の処理が実行された場合、中継サーバ20の制御部はステップS401の処理を再実行する。
【0182】
一方、上記に説明したユーザ識別情報取得部100a及び不達メールデータ送信部110aは、電子商取引サーバ10の制御部が補助記憶部又は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムに従って処理を実行することによって実現される。ユーザ識別情報取得部100a及び不達メールデータ送信部110aを実現するために電子商取引サーバ10の制御部が実行する処理は、第1実施形態(図15及び図16)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0183】
以上に説明した第2実施形態に係る電子商取引システム1によれば、ユーザから店舗宛に返信される電子メールも中継サーバ20を介して送信されるようになる。その結果、例えば、ユーザから店舗への返信をユーザの実メールアドレスを秘匿しつつ行うことが可能になる。
【0184】
また、第2実施形態に係る電子商取引システム1によれば、ユーザから店舗に返信される電子メールに、ユーザと店舗との間の取引履歴に基づいた情報を付加することが可能になる。すなわち、ユーザに対する商品販売を行う店舗に対して有益な情報を提供することが可能になり、ユーザに対する商品販売を行う店舗を支援することが可能になる。
【0185】
ここで、第2実施形態に係る電子商取引システム1の変形例について説明する。
【0186】
例えば、情報付加部240は、店舗からユーザ宛に送信される電子メールの本文又はヘッダにも情報を付加するようにしてもよい。このようにすれば、商品を購入するユーザに対して有益な情報を提供することが可能になる。
【0187】
また例えば、不達メールデータ送信部110aは、「店舗端末5から送信された店舗識別情報に係る店舗の実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メール」を示す不達メールデータを、不達メールデータ記憶部410aの記憶内容に基づいて、店舗端末5に送信するようにしてもよい。例えば、不達メールデータ送信部110aは、不達メール一覧画面70及び不達メール詳細画面80と同様の画面の画面データを店舗端末5に送信するようにしてもよい。
【0188】
このようにすれば、店舗宛の電子メールが届かなかった場合であっても、店舗の担当者が電子メールの内容を知ることができるように担保することが可能になる。
【0189】
なお、本発明は以上に説明した第1実施形態及び第2実施形態に限定されるものではない。
【0190】
例えば、以上では、ユーザ識別情報取得部100,100a、及び不達メールデータ送信部110,110aを電子商取引サーバ10において実現することとして説明したが、ユーザ識別情報取得部100,100a、及び不達メールデータ送信部110,110aは、電子商取引サーバ10以外のサーバにおいて実現するようにしてもよい。
【0191】
また例えば、以上では、中継サーバ20から送信された電子メールが不達になったことを示す通知が中継サーバ20に対して行われるように設定していたが、上記の通知は、中継サーバ20以外のサーバに対して行われるようにしてもよい。この場合、不達メールデータ保存部230,230aは上記の通知を受け取るサーバにおいて実現するようにすればよい。
【0192】
電子商取引システム1では、衣服や食品等の物だけでなく、例えば電子書籍データ、音楽データ、又は映像データ等のデータを商品として販売するようにしてもよい。また、電子商取引システム1では、店舗と消費者との間の商取引に限らず、消費者同士の商取引が行われるようにしてもよい。
【0193】
また、電子商取引システム1では、サービスを提供する提供者によってサービスが提供されるようにしてもよい。提供者によって提供されるサービスをユーザが利用するような場合であっても、販売者によって販売される商品をユーザが購入するような場合と同様に、提供者とユーザとの間で電子メールによるやりとりが行われるのであれば、本発明を適用することができる。
【0194】
また、本発明は電子商取引システム以外にも適用することが可能である。すなわち、本発明の実施形態に係る電子メールシステムは、電子商取引システム以外のシステムにおいても実現することが可能である。
【符号の説明】
【0195】
1 電子商取引システム、2 通信ネットワーク、3,4 メールサーバ、5 店舗端末、6 ユーザ端末、10 電子商取引サーバ、20 中継サーバ、30,40 データベース、50 商品画面、60 購入履歴画面、70 不達メール一覧画面、80 不達メール詳細画面、100,100a ユーザ識別情報取得部、110,110a 不達メールデータ送信部、200,200a 電子メール受信部、210,210a 実メールアドレス取得部、220,220a 電子メール送信部、230,230a 不達メールデータ保存部、240 情報付加部、300 購入履歴データ記憶部、400,400a メールアドレス記憶部、410,410a 不達メールデータ記憶部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、を含み、
前記電子メールシステムは、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、
前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得手段と、
前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行い、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記履歴データは、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを示すデータを含み、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを示すデータを含み、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて、該ユーザ識別情報に係るユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、
取得された実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを前記ユーザの端末装置に送信する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行い、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す前記通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて、前記不達メールデータ記憶手段に記憶させ、
前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される不達メールデータを前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行い、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールの本体又はヘッダを含むデータを前記不達メールデータとして前記不達メールデータ記憶手段に記憶させ、
前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる、前記不達になった電子メールの本文又はヘッダは、該電子メールの送信先であった前記ユーザの前記ユーザ識別情報を含み、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報と、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる前記不達になった電子メールの本文又はヘッダに含まれるユーザ識別情報と、に基づいて取得する手段と、
取得された不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含み、
前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレスを記憶してなる手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを取得する手段と、
取得された実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含み、
前記電子メールシステムは、
前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合に、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、
前記ユーザの実メールアドレスが前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更された場合に、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含み、
前記ユーザ識別情報は前記ユーザの実メールアドレスであり、
前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの実メールアドレスを取得し、
前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信し、
前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含み、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項7】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含み、
前記ユーザ識別情報は前記ユーザの代替メールアドレスであり、
前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの代替メールアドレスを取得し、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、
取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含み、
前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含み、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、該電子メールの送信者に対する通知を実行する手段を含むことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継と、前記ユーザから前記販売者又は前記提供者宛に送信される電子メールの中継と、を行い、
前記電子メール受信手段は、
前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された電子メールを受信する手段と、
前記販売者又は前記提供者宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された電子メールを受信する手段と、を含み、
前記実メールアドレス取得手段は、
前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、
前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスを取得する手段と、を含み、
前記電子メール送信手段は、
前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を前記所定の通知先に設定し、かつ、該電子メールの送信元又は返信先を前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレスに設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する第1送信手段と、
前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する第2送信手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項10】
請求項9に記載の電子メールシステムにおいて、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記第2送信手段は、
前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて取得される情報を、該電子メールの本文又はヘッダに付加する情報付加手段と、
前記情報が付加された前記電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、
前記所定の通知先は前記中継装置であり、
前記中継装置は前記不達メールデータ保存手段を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項12】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムの制御方法において、
前記中継装置が、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信ステップと、
前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得ステップと、
前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信ステップと、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存ステップと、
前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得ステップと、
前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得ステップによって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信ステップと、
を含むことを特徴とする電子メールシステムの制御方法。
【請求項13】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置において、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、
を含むことを特徴とする中継装置。
【請求項14】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項15】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項1】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、を含み、
前記電子メールシステムは、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、
前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得手段と、
前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行い、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記履歴データは、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを示すデータを含み、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを示すデータを含み、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて、該ユーザ識別情報に係るユーザが前記商品又は前記サービスを購入又は利用した際に用いられた該ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、
取得された実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを前記ユーザの端末装置に送信する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行い、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す前記通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて、前記不達メールデータ記憶手段に記憶させ、
前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される不達メールデータを前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行い、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記不達メールデータ保存手段は、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールの本体又はヘッダを含むデータを前記不達メールデータとして前記不達メールデータ記憶手段に記憶させ、
前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる、前記不達になった電子メールの本文又はヘッダは、該電子メールの送信先であった前記ユーザの前記ユーザ識別情報を含み、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す不達メールデータを、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報と、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる前記不達になった電子メールの本文又はヘッダに含まれるユーザ識別情報と、に基づいて取得する手段と、
取得された不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含み、
前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレスを記憶してなる手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得されたユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを取得する手段と、
取得された実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含み、
前記電子メールシステムは、
前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合に、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、
前記ユーザの実メールアドレスが前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更された場合に、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含み、
前記ユーザ識別情報は前記ユーザの実メールアドレスであり、
前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの実メールアドレスを取得し、
前記不達メールデータ送信手段は、前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信し、
前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含み、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項7】
請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、
前記不達メールデータは、前記不達になった電子メールの送信先であった前記ユーザの実メールアドレスを含み、
前記ユーザ識別情報は前記ユーザの代替メールアドレスであり、
前記ユーザ識別情報取得手段は、前記端末装置から前記ユーザ識別情報として送信された前記ユーザの代替メールアドレスを取得し、
前記不達メールデータ送信手段は、
前記ユーザ識別情報取得手段によって取得された前記ユーザの代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、
取得された前記ユーザの実メールアドレスを含む前記不達メールデータを前記端末装置に送信する手段と、を含み、
前記電子メールシステムは、前記ユーザの実メールアドレスが第1メールアドレスから第2メールアドレスに変更された場合、前記不達メールデータ記憶手段に記憶される不達メールデータに含まれる該ユーザの実メールアドレスを前記第1メールアドレスから前記第2メールアドレスに変更する手段を含み、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、該電子メールの送信者に対する通知を実行する手段を含むことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、
前記中継装置は、商品の販売者又はサービスの提供者から前記ユーザ宛に送信される電子メールの中継と、前記ユーザから前記販売者又は前記提供者宛に送信される電子メールの中継と、を行い、
前記電子メール受信手段は、
前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された電子メールを受信する手段と、
前記販売者又は前記提供者宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された電子メールを受信する手段と、を含み、
前記実メールアドレス取得手段は、
前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する手段と、
前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する前記情報と、に基づいて、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレスを取得する手段と、を含み、
前記電子メール送信手段は、
前記ユーザの代替メールアドレス宛に前記販売者又は前記提供者から送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を前記所定の通知先に設定し、かつ、該電子メールの送信元又は返信先を前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレスに設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する第1送信手段と、
前記販売者又は提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する第2送信手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項10】
請求項9に記載の電子メールシステムにおいて、
前記ユーザ識別情報は、前記商品又は前記サービスを購入又は利用するユーザを識別するために用いられる識別情報であり、
前記電子メールシステムは、前記ユーザ識別情報に関連付けて、該ユーザ識別情報に係るユーザの前記商品の購入又は前記サービスの利用の履歴に関する履歴データを記憶してなる履歴データ記憶手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記第2送信手段は、
前記販売者又は前記提供者の代替メールアドレス宛に前記ユーザから送信された前記電子メールが受信された場合、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて記憶される履歴データに基づいて取得される情報を、該電子メールの本文又はヘッダに付加する情報付加手段と、
前記情報が付加された前記電子メールを、該電子メールの送信元又は返信先を前記ユーザの代替メールアドレスに設定した上で、前記販売者又は前記提供者の実メールアドレス宛に送信する手段と、を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、
前記所定の通知先は前記中継装置であり、
前記中継装置は前記不達メールデータ保存手段を含む、
ことを特徴とする電子メールシステム。
【請求項12】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置を含む電子メールシステムの制御方法において、
前記中継装置が、前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信ステップと、
前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得ステップと、
前記中継装置が、前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信ステップと、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存ステップと、
前記ユーザが使用する端末装置から送信されたユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得ステップと、
前記不達メールデータ記憶手段の記憶内容に基づいて、前記ユーザ識別情報取得ステップによって取得されたユーザ識別情報に係るユーザの実メールアドレス宛に送信された電子メールであって、かつ、不達になった電子メールを示す前記不達メールデータを前記端末装置に送信する不達メールデータ送信ステップと、
を含むことを特徴とする電子メールシステムの制御方法。
【請求項13】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置において、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段と、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段と、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段と、
を含むことを特徴とする中継装置。
【請求項14】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項15】
ユーザ宛に送信される電子メールの中継を行う中継装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ユーザ宛の電子メールを前記中継装置が受信するために前記ユーザの実メールアドレスの代わりに用いられる代替メールアドレス宛に送信された電子メールを受信する電子メール受信手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該代替メールアドレスと、前記実メールアドレスと前記代替メールアドレスとの対応関係に関する情報と、に基づいて、前記ユーザの実メールアドレスを取得する実メールアドレス取得手段、
前記代替メールアドレス宛に送信された前記電子メールが受信された場合、該電子メールを、該電子メールが不達になった場合の通知先を所定の通知先に設定した上で、前記ユーザの実メールアドレス宛に送信する電子メール送信手段、及び、
前記ユーザの実メールアドレス宛に送信された前記電子メールが不達になったことを示す通知が前記所定の通知先において受信された場合、不達になった該電子メールを示す不達メールデータを不達メールデータ記憶手段に記憶させる不達メールデータ保存手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図2】
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【図23】
【図24】
【公開番号】特開2012−234360(P2012−234360A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102479(P2011−102479)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【特許番号】特許第4879361号(P4879361)
【特許公報発行日】平成24年2月22日(2012.2.22)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【特許番号】特許第4879361号(P4879361)
【特許公報発行日】平成24年2月22日(2012.2.22)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
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