電子メールシステム
【課題】 メールの着信を自動的に確認でき、メールの文字数制限が無く、かつ過去のメールでも簡単に確認できる電子メールシステムを提供すること。
【解決手段】 電子メールシステム1は、既存の電子メールサーバ3から所定のメールを定期的に読み出してメールデータDB23に記録するメール読出記録手段11と、メールデータDB23に記録されたメールを閲覧するメール閲覧画面にアクセスするためのアドレス情報を携帯電話機4に送信するメールアクセス情報送信手段12と、前記アドレス情報に基づいてメール閲覧画面にアクセスした利用者の認証を行う認証手段13と、認証された利用者のメールをメールデータDB23から読み出して携帯電話機4のブラウザによって閲覧可能にするメール表示手段14とを備える。ブラウザ機能でメールを閲覧できるため、文字数制限が無くなる。
【解決手段】 電子メールシステム1は、既存の電子メールサーバ3から所定のメールを定期的に読み出してメールデータDB23に記録するメール読出記録手段11と、メールデータDB23に記録されたメールを閲覧するメール閲覧画面にアクセスするためのアドレス情報を携帯電話機4に送信するメールアクセス情報送信手段12と、前記アドレス情報に基づいてメール閲覧画面にアクセスした利用者の認証を行う認証手段13と、認証された利用者のメールをメールデータDB23から読み出して携帯電話機4のブラウザによって閲覧可能にするメール表示手段14とを備える。ブラウザ機能でメールを閲覧できるため、文字数制限が無くなる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子メールシステムに係り、特に電子メールを携帯電話等のような小型の通信端末で効率的に閲覧できる電子メールシステムに関する。
【0002】
【背景技術】情報伝達手段として広く利用されている電子メールは、従来は、パソコン(PC)で使用されていたが、近年では、携帯電話機でも使用されている。ところで、PCではメールの着信は所定のメールサーバにPC側からアクセスして確認しなければならない。このため、各利用者(ユーザー)は、メールの着信確認を行うたびに、所定のメールサーバにアクセスする操作を行わなければならず、煩雑であった。特に、メールはユーザーが着信確認するまでは、ユーザーに送信されないため、着信したメールをできるだけ迅速に内容確認したいユーザーは、数分おきにメール着信の確認等を行う場合もあり、操作が煩雑であるとともに、一般的なユーザーが利用するダイヤルアップ回線による接続の場合には、接続の度に料金が発生し、コストが高くなるという問題がある。
【0003】これに対し、携帯電話機では、その携帯電話機宛のメールが送られると、携帯電話サービスを提供する電気通信事業者(キャリア)から、携帯電話機に直接その電子メールが送信されるため、携帯電話機に自動的にかつ即座にメールが送信される。このため、PCのような着信確認操作を不要にでき、かつメールの着信確認が不要なため、無駄な通信料が発生することもないという利点がある。その上、携帯電話機であれば、外出時等でもメールを容易に確認できるという利点もある。このため、近年では、会社あるいは自宅のパソコンに送られた電子メールを、自分の携帯電話機用の電子メールに転送し、携帯電話機でそのメールを確認することも多くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、携帯電話機は、小型化のために液晶画面等の表示装置が小さく、かつメモリ容量等もパソコンなどに比べて非常に小さいため、受信できるメールは、例えば約250文字程度に文字数が制限されていた。このため、制限文字数以上の長文の電子メールを受け取った場合でも、その制限文字数分しか読むことができず、それ以降の内容を確認できないという問題があった。特に、メール送信者側で携帯電話用と認識してメールを作成している場合には、送信者側も文字数制限を注意して作成することが多いために問題は少ないが、会社等のパソコン宛のメールを転送して携帯電話機で読む場合には、送信者側で文字数制限を考慮していないため、内容を十分に把握できない場合等もあり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0005】さらに、携帯電話機に送られたメールは、携帯電話機のメモリに保存されるが、このメモリ容量はパソコン等に比べて小さいため、数多くのメールを保存できず、新規のメールを受信してメモリ容量をオーバーしそうな場合には、古いメール等を削除しなければならず、過去のメールを再度確認することができないという問題もあった。
【0006】一方、このような文字数制限やメモリ容量の問題を無くすために、近年では、携帯電話機に搭載されるようになったインターネットのホームページを閲覧するブラウザ機能を利用して電子メールの全文を読めるようにしたサービスも開始されている。すなわち、携帯電話機宛やパソコン宛の電子メールをWeb(ウエブ)のホームページ上に書き込んで、携帯電話機から上記ホームページにアクセスすることで、メールの内容を閲覧できるようにされている。
【0007】しかしながら、ホームページに書き込まれたメールを確認するには、そのホームページのサービスサイトにアクセスして新着メールがあるか否かを確認しなければならない。つまり、通常のPCにおけるメールの着信確認と同様な作業が必要であり、作業が煩雑になったり、通信料が嵩むという同様の問題が生じる。
【0008】本発明の目的は、メールの着信を自動的に確認できるとともに、メールの文字数制限が無く、かつ過去のメールであっても簡単に確認することができる電子メールシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電子メールシステムは、既存の電子メールサーバから所定のメールアドレス宛に送られたメールを定期的に読み出してメールデータデータベースに記録するメール読出記録手段と、このメールデータデータベースに記録されたメールを閲覧するメール閲覧画面にアクセスするためのアドレス情報を、予め設定された通信端末に送信するメールアクセス情報送信手段と、前記アドレス情報に基づいて前記メール閲覧画面にアクセスした利用者の認証を行う認証手段と、認証された利用者のメールを前記メールデータデータベースから読み出して通信端末のブラウザによって閲覧可能にするメール表示手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】このような本発明では、通信端末のブラウザ機能を利用して本電子メールシステムにアクセスすることで電子メールを閲覧できるため、電子メールを携帯電話機等の通信端末に直接送信する場合のような文字数の制限を無くすことができる。このため、長い文章の電子メールであってもその全文を確実に閲覧することができる。また、電子メールシステムのメール読出記録手段が、既存の電子メールサーバに定期的にアクセスし、新着メールがあった場合のみ、通信端末に閲覧用のアドレス情報等を付加して通知しているため、利用者は電子メールの着信を自らが確認する必要が無く、自動的にその着信を知ることができる。このため、メール着信確認の操作を不要にできて煩雑な作業が無くすことができるとともに、通信料等も軽減することができる。
【0011】前記メール読出記録手段は、利用者を特定するユーザーコードと、電子メールサーバから読み出す前記メールアドレスと、前記既存の電子メールサーバを特定する電子メールサーバ情報とが記録されたメールアドレスデータベースを参照し、このメールアドレスデータベースに記録された前記メールアドレス宛のメールを前記電子メールサーバから読み出すように構成されていることが好ましい。
【0012】このようなメールアドレスデータベースを備えていれば、各利用者にこのシステムで通信端末に転送させたいメールアドレスを設定させることができ、利便性が高まる。また、複数のメールアドレスを有する利用者であっても、それらのメールアドレスを入力しておくことで、各メールアドレス宛のメールを通信端末でまとめて閲覧することができ、利便性をより一層向上できる。さらに、本システムは、例えば社内にある固定された電子メールサーバのみから電子メールを読み出す場合にも利用できるが、各メールアドレスに対応する電子メールサーバ情報が登録されていれば、複数の異なる電子メールサーバからも電子メールを読み出すことができ、利便性をより一層高めることができるとともに、不特定の一般ユーザー向けにも本電子メースシステムのサービスを提供することができる。このため、特に文字数制限の厳しい携帯電話機で電子メールを受信しているユーザーに対して、新規でかつ有用なメールサービスを提供することができる。
【0013】前記メール読出記録手段は、読み出したメールのユーザーコードと、同一ユーザーコードの各メールを識別するメール識別コードと、メールヘッダと、メール本文と、を前記メールデータデータベースに記録することが好ましい。
【0014】送信者等の情報が含まれているメールヘッダと、メール本文とを分けて記憶すれば、送信者や件名等のメールヘッダに記録されている情報を取り出して各メールの要約情報等を容易に作成できる。また、メール識別コードを備えているため、同一ユーザーコードの複数のメールを確実に識別して表示などの処理を行うことができる。
【0015】前記メールアクセス情報送信手段は、前記アドレス情報に認証コードを付加して送信するとともに、前記通信端末のブラウザで、認証コードが付加されたアドレス情報を利用してメール閲覧画面にアクセスすると、前記認証手段はその付加された認証コードに基づいて認証を自動的に行うように構成されていることが好ましい。
【0016】通信端末では、メールアクセス情報送信手段から送られたアドレス情報を選択することなどで、そのアドレスで指定されるメール閲覧画面(電子メールサービスのホームページなど)に接続される。この際、前記メールアクセス情報送信手段から送られるアドレス情報に認証コードを付加しておけば、そのアドレス情報を選択した際に、電子メールシステム側に認証コードも送信でき、電子メールシステム側の認証手段ではそのコードにより自動的に認証を実行できる。このため、各利用者が通信端末上でIDやパスワード等のその利用者を認証するための情報を入力する必要がなく、メール閲覧時の操作性を向上できる。
【0017】前記メール表示手段は、少なくとも認証された利用者のメールがメールデータデータベースに複数記録されている場合には、これらの各メールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示し、利用者が特定のメールを選択した際には、そのメールの全文をメール閲覧画面に表示するように構成されていることが好ましい。ここで、要約情報としては、少なくともそのメールの送信者と、件名とを含むものであることが好ましい。
【0018】このように構成されていれば、利用者は、複数のメールが記録されている場合でも、そのメールの要約情報が表記された一覧表を参照することで、実際に全文を閲覧したいメールを容易に特定でき、メール内容を効率的に閲覧できる。
【0019】また、前記メール表示手段は、メール閲覧画面に検索画面を表示し、検索画面に入力されたキーワードに基づいて前記メールデータデータベース内のメールデータを検索し、該当するメールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示する検索機能を備えていることが好ましい。
【0020】このような検索手段を備えていれば、所定のキーワードに合致するメールのみを一覧表示でき、その中から全文を閲覧したいメールを容易に選択できるため、メール内容を効率的に閲覧できる。
【0021】ここで、前記利用者を特定するユーザーコードと、そのユーザーの識別データと、そのユーザーのパスワードと、前記通信端末への送信に用いられる通信端末メールアドレスとを、少なくとも備えるユーザー設定データベースを有することが好ましい。
【0022】ユーザの識別データ(ID)やパスワード(PW)をデータベースに記録するように構成すれば、各ユーザー自らがこのデータベースにアクセスして入力することもでき、設定作業が容易になる。なお、ユーザー設定データベースには、着信メールを通信端末に通知することが可能な時間や、所定の送信者や特定の情報が含まれるメール等の着信通知を行わないメールを選別するための条件を設定するフィルター条件などの情報も記録することが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1には、本実施形態の電子メールシステム1が示されている。電子メールシステム1は、コンピュータで構成され、具体的には、CPU等からなり各種プログラムを実行する制御装置10と、各データベースやプログラムが記憶されるハードディスクやメモリからなる記憶装置20と、モデム、ターミナルアダプタ、ルータ等からなる通信制御装置30とを備えている。さらに、図示しないキーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタなども適宜設けられている。
【0024】この電子メールシステム1は、通信制御装置30を介して通信回線網2に接続されている。この通信回線網2は、アナログ公衆回線網、デジタル公衆回線網(ISDN)、デジタル専用線、携帯電話機等の移動体通信網、LAN等の少なくともデータ通信が可能な様々な回線を含むものである。本実施形態では、移動体通信網2Aと、各公衆回線網や専用線等で構成されるインターネット網2Bとを備えて構成されている。
【0025】通信回線網2には、各企業やインターネットプロバイダ等に設置されているメールサーバ3が接続されているとともに、携帯電話機4、通信機能付きPDA(personal digital assistants)5、PC(パーソナルコンピュータ)6が接続されている。なお、本実施形態においては、携帯電話機4および通信機能付きPDA5によって通信端末が構成されている。すなわち、通信端末とは、通信機能およびブラウザ機能を有するものであればよい。また、単体で通信機能およびブラウザ機能を有するものに限らず、例えば、通信機能を有する携帯電話機等とブラウザ機能を有するPDA等とを組み合わせたものでもよい。
【0026】制御装置10は、メール読出記録手段11、メールアクセス情報送信手段12、認証手段13、メール表示手段14を備えて構成されている。また、記憶装置20には、ユーザーデータベース(以下データベースをDBと略す)21、メールアドレスDB22、メールデータDB23、ユーザー設定DB24の各データベースが記憶されている。
【0027】ユーザーDB21は、図2に示すように、ユーザー名211およびユーザーコード212とが記憶されている。ユーザー名211には、電子メールシステム1を利用する利用者の名前が記憶され、ユーザーコード212にはその利用者名に対応して一意に決められたコードが記憶されている。
【0028】メールアドレスDB22は、図3に示すように、前記ユーザーコード221と、メールアドレス222と、メールサーバ情報223と、パスワード224、読出間隔225とが記憶されている。メールアドレス222には、利用者が携帯電話機4等の通信端末に転送を希望する既存のメールアドレスが記憶される。また、メールサーバ情報223には、その既存のメールアドレス宛のメールが記憶される各メールサーバ3を特定するための情報が記憶される。例えば、インターネットメール用の各メールサーバ3においては、受信側メールサーバ(POPサーバ)のアドレス情報が記憶される。パスワード224には、各メールサーバ3から前記メールアドレス222のメールを読み出す際に認証を行うためのパスワードが記憶されている。
【0029】また、読出間隔225には、前記メールサーバ3にアクセスして着信メールを確認し、読み出す時間間隔が設定されている。これらの情報は、各利用者が通信回線網2を介して電子メールシステム1にアクセスし、携帯電話機4やPC6等を利用して入力することで設定できるようにされている。なお、複数のメールサーバ3からのメール転送を希望するユーザーは、図3の「CC00004」 のように各メールアドレス222毎に、メールサーバ情報223、パスワード224、読出間隔225を設定すればよい。
【0030】メールデータDB23は、図4に示すように、前記ユーザーコード231、メール識別コード232、メールヘッダ233、メール本文234、送信済フラグ235が記憶されている。このメールデータDB23には、各メールサーバ3から読み出したメール内容がメールヘッダ233と、メール本文234とに分けられて記憶される。メールヘッダ233には、メールの発信者や経路情報、表題などの様々な制御情報が記述されている電子メールの先頭部分が記憶される。また、メール本文234には、メールヘッダに続く本文部分が記憶される。
【0031】メール識別コード232は、メールデータDB23に同一の利用者(ユーザーコード)宛のメールが複数登録されている際に、これらのメールを識別できるように設定されるものである。送信済フラグ235は、後述するように、通信端末に通知した際に所定のデータ(例えば「1」)が記録され、通知を保留した場合等、未通知の場合には所定のデータ(例えば「0」)が記録される。
【0032】ユーザー設定DB24は、図5に示すように、前記ユーザーコード241、ユーザーID242、ユーザーPW243、携帯電話メールアドレス244、転送開始時間245、転送終了時間246、フィルター条件247が記憶されている。ユーザーID242およびユーザーPW243は、認証手段13において電子メールシステム1にアクセスするユーザーを認証する際に利用されるデータである。携帯電話メールアドレス244には、本電子メールシステム1でメールを転送する通信端末である携帯電話機4のメールアドレスが記憶される。転送開始時間245、転送終了時間246には、本システム1によってメール転送を開始する時間および終了する時間が記憶される。
【0033】フィルター条件247には、利用者がメールの読み込みを拒否したいメールの条件が登録される。例えば、特定の発信者からのメールをすべて拒否したい場合には、その発信元のメールアドレスを登録すればよい。これらの情報も、各利用者が通信回線網2を介して電子メールシステム1にアクセスし、携帯電話機4やPC6で入力することで設定できる。
【0034】このような本実施形態の電子メールシステム1の動作を、図6〜8に示すフローチャートや携帯電話機4の画面を参照して説明する。
【0035】(A)メールサーバ3からのメール読出記録処理前記メール読出記録手段11は、各ユーザーコード221毎に、メールアドレスDB22の読出間隔225で設定された時間間隔で、前記メールサーバ3にアクセスして該当するメールを読み出してメールデータDB23に記録するように構成されている。すなわち、図6に示すように、前記メール読出記録手段11は、タイマーを利用して時間をカウントし(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)、設定時間、例えば30分が経過したかを判断する(S2)。
【0036】設定時間経過すると、メール読出記録手段11は、メールアドレスDB22からユーザーコード221、メールアドレス222、メールサーバ情報223、パスワード224等のユーザーが利用している既存のメールサーバ3からそのユーザー宛のメールを読み出すために必要な情報(読込先メール情報)を取得する(S3)。
【0037】メール読出記録手段11は、この読込先メール情報を用いてメールサーバ3にアクセスする(S4)。ここで、そのユーザー宛の新着メールが無ければ(S5)、タイマーカウント(S1)に戻る。一方、新着メールが有れば(S5)、読み出したメールがフィルター条件247に合致するかをチェックし(S6)、フィルター条件247に合致しないメールで有れば、その読み出したメールをメールデータDB23に記録する。この際、メールデータは、メールヘッダ233とメール本文234とに分けて記録される。また、ユーザーコード231を記録する際に、同一のユーザーコード231が既に記録されているかを検索し、記録されていなければ、1つめのメールであることを識別するコード(例えば「1」)をメール識別コード232に記録する。また、同一ユーザーコード231が記録されている場合には、そのデータに付されたメール識別コード232とは異なるコード(例えば、「その同一ユーザコードに付された識別コード232の中の最大値+1」)のコードを記録する(S7)。一方、読み出したメールがフィルター条件247に合致する場合(S6)、タイマーカウント(S1)に戻る。
【0038】新着メールをメールデータDB23に記録した際には(S7)、続いてメール着信通知処理(S8)を行い、その処理が完了したら、タイマーカウント(S1)に戻る。
【0039】(B)メール着信通知処理メール着信通知処理は、図7に示すように、新着メールを読み出したユーザーコードに基づいてユーザー設定DB24を検索し、そのユーザーの転送先の携帯電話メールアドレス244を読み出す(S11)。
【0040】ここで、転送可能時間内であるかをチェックする(S12)。本実施形態では、転送開始時間245、転送終了時間246に時間が記録されていない場合(初期設定)には、常時転送可能として取り扱い、これらに時間が入力されている場合には、その時間内であれば通知処理を行い、時間外であれば通知処理を行わない。
【0041】転送可能時間のチェックを行った際(S12)に転送が可能であれば、メールアクセス情報送信手段12は、そのメールを閲覧する際に必要なメールアクセス情報、具体的には、電子メールシステム1のメール閲覧画面(メール閲覧用Web(WWW、world wide web))のURL(uniform resource locators:Webのアドレス)、ユーザーID242、ユーザーPW243、メール識別コード232と、メールデータの要約情報とを、そのユーザーの携帯電話メールアドレス244に送信する(S13)。ここで、前記メールデータの要約情報とは、少なくとも送信元の情報と、メールの表題(サブジェクト)とを含むものである。但し、送信するメールの件数や文字数などによって、付加するメールデータの内容を適宜調整してもよい。例えば、送信送信メールが1通しかなく、本文全体を送信可能な場合には、本文全体を付加して送信してもよい。また、メールが複数件ある場合や本文の文字数が制限を越える場合には、その本文を要約して付加するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーはメール内容をより把握できて利便性が高まる。
【0042】携帯電話メールアドレス244に送信したメールデータは、メールデータDB23の送信済フラグ235に、送信済みを表すデータ(例えば、「1」)を記録する(S14)。なお、送信済フラグ235は、初期値は未送信を示すデータ(例えば「0」)が記録されており、送信済みになった場合のみデータが上書きされるようにされている。そして、時間外で通知処理を行わなかった場合等、送信済フラグ235が「0」のメールデータは、転送開始時間になった時にメールアクセス情報送信手段12が改めて送信するようにされている。以上の処理が終了すると、図6のタイマーカウント(S1)に戻る。
【0043】(C)メール閲覧アクセス処理上記の携帯電話宛に送信されたメールアクセス情報は、携帯電話サービス会社の各基地局等の移動体通信網2Aを経由して各ユーザーの携帯電話機4に送信される。各携帯電話機4の画面4Aには、通常のメールと同様に、新着メール着信が表示され、各ユーザーが新着メールの中のメールアクセス情報を開くと、図8に示すような、メールが表示される。このメールの本文には、新着メール数301、メール閲覧用WebのURL302、新着メールの要約情報303が記載されている。なお、URL302には、ユーザーID242(図8では「Who=xxxx」)、ユーザーPW243(同「Pass=yyy」)、メール識別コード232(同「No=zzz」)も付記されている。さらに、要約情報303には、各メールの送信者と、件名とが識別コードとともに記載されている。
【0044】図9に示すように、メールを受信したユーザーが、受信したメールのURL302部分を選択して所定のキーを押すと、「Web to tag」(ホームページの閲覧モードへの移行機能)が働いて、そのURL302の情報が電子メールシステム1に送信される(S21)。電子メールシステム1では、このURL302の情報を受入れ、そのURL302にユーザーID242、ユーザーPW243、メール識別コード232が付記されているかを確認する(S22)。
【0045】ここで、通常、受信したメールアクセス情報を選択して「Web to tag」の機能で電子メールシステム1にアクセスした場合には、ID242、PW243、識別コード232は自動的に付記されている。これに対し、過去に受信したメールを再度閲覧するために、携帯電話機4やPC6のブラウザ機能を利用して電子メールシステム1のメール閲覧画面にアクセスした場合には、ID242、PW243、識別コード232は自動的に入力されない。このため、電子メールシステム1では、ID242、PW243、識別コード232が有るか否かを確認し、その有無で処理を変えるようにしている。
【0046】ID242,PW243が存在しない場合には(S23)、電子メールシステム1は、図10に示すID242,PW243の入力画面をユーザーの携帯電話機4に送信し(S24)、画面4Aに表示する(S25)。携帯電話機4にID242,PW243の入力画面が表示された場合には、ユーザーは所定のID、PWを入力し、電子メールシステム1に送信する(S26)。
【0047】電子メールシステム1は、送信されたID、PWをユーザー設定DB24を用いて照合し(S27)、合致した場合には後述するメニュー処理に移行する(S28,S29)。一方、合致しない場合には、入力画面送信処理を繰り返す(S24)。
【0048】一方、電子メールシステム1で受け取ったアクセス情報にID242,PW243が有る場合には(S23)、そのID、PWをユーザー設定DB24を用いて照合し(S30)、合致しない場合には、ID242,PW243の入力画面送信処理に移行する(S31)。
【0049】また、ID、PWが合致する場合には(S31)、さらに識別コード232が有るか否かをチェックし(S32)、識別コード232が無ければメニュー処理に移行する(S29)。一方、識別コード232が有れば、その識別コード232で指示されるメール全文を順次表示するメール1頁表示処理に移行する(S33)。
【0050】(d)メニュー処理メニュー処理に移行すると、電子メールシステム1は、図11に示すように、メニュー画面を携帯電話機4に送信し(S41)、携帯電話機4の画面4Aには図12に示すようなメニュー画面が表示される(S42)。そして、ユーザーはメニューの中から実行したいメニューを選択し、電子メールシステム1に送信する(S43)。具体的には、メニューを選択して所定のキーを押すことで「Web to tag」機能を実行するか、メニューの番号を携帯電話機4のキーで入力することで選択送信される。
【0051】電子メールシステム1は、選択したメニューの情報を受け取ると(S44)、着信順が選択されたか否か(S45)、キーワード検索が選択されたか否か(S46)、ユーザー設定が選択されたか否か(S47)を順次判断し、それぞれ選択された処理、つまり着信順メール表示処理(S48)、キーワード検索処理(S49)、ユーザー設定処理(S50)を実行する。また、メニュー画面でそのメニュー画面を終了させるキー(例えば、他の機能を実行するキー等)が選択されてメニューの終了が指示された場合には(S51)、メニュー処理を終了する。なお、終了が指示されていない場合には、再度メニュー画面の送信処理(S41)に戻る。
【0052】(e)着信順メール表示処理図13に示すように、着信順メール表示処理に移行すると、電子メールシステム1は、着信メール一覧をWebを介して送信し(S61)、図14に示すような着信メール一覧の1画面毎に、ユーザーの携帯電話機4の画面4Aに表示する(S62)。ここで、着信メール一覧には、新着メールだけでなく、電子メールシステム1のメールデータDB23に記録されている各ユーザーのメール一覧が、上から新着順に表示される。
【0053】そして、ユーザーが次頁キー(例えば、携帯電話機4の番号「9」)を押し(S63)、電子メールシステム1で次頁キー入力が検出されると(S64)、一覧画面の次頁が表示される(S65)。また、ユーザーが一覧表示されているメールから、閲覧したいメールを「Web to tag」機能で選択し(S63)、電子メールシステム1でその選択入力が検出されると(S66)、選択されたメールの表示処理(メール1頁表示処理)が行われる(S67)。
【0054】さらに、ユーザーがメニューに戻るキー(例えば、携帯電話機4の番号「0」)を押し(S63)、電子メールシステム1で「メニュー戻り入力」が検出されると(S68)、メニュー処理に戻る(S69)。
【0055】(f)メール1頁表示処理メール1頁表示処理では、図15に示すように、選択されたメールがWeb形式に加工されて1頁ずつ送信され(S71)、図16に示すように、携帯電話機4の画面4Aに表示される(S72)。そして、ユーザーが携帯電話機4の所定のキー(ボタン)を押し(S73)、所定の処理が指示された場合には(S74)、指示された処理が実行される(S75)。
【0056】例えば、図16,17に示すように、携帯電話機4ではWebの情報は画面1頁分ずつ送信されるため、次頁キー(例えば携帯電話機の「9」のキー)を押すと次頁のデータが表示される。同様に、次メールキー(例えば「#」キー)を押すと、次のメールが選択されてその1頁目が表示される。一方、前メールキー(例えば「7」キー)を押すと、前のメールが選択されて1頁目が表示される。
【0057】また、返信キー(例えば「2」キー)を押すと、選択されたメールの返信メール作成画面になる。この際、返信メールの宛先には、選択したメールの送信元のアドレスが自動入力されるなど、返信メールを容易に入力できるようにされている。さらに、削除キー(例えば「4」キー)を押すと、メールの削除処理画面が表示され、その画面で削除実行キーを押すと、選択されたメールがメールデータDB23から削除される。
【0058】また、戻るキー(例えば「*」キー」)を押すとメール一覧画面に戻り、メニューキー(例えば「0」キー)を押すと、メニュー画面に戻る。これらの各キーの処理は、図16に示すように、メール本文の最後にも表示され、メールの最後まで閲覧した利用者が容易に処理を選択できるようにされている。
【0059】(g)キーワード検索処理図18に示すように、キーワード検索処理に移行すると、電子メールシステム1は、キーワード入力画面をWebを介して送信する(S81)。すると、図19に示すようなキーワード検索画面がユーザーの携帯電話機4の画面4Aに表示される。そして、ユーザーがキーワードを入力して「検索」を押すと(S82)、電子メールシステム1は受け取ったキーワードでメールデータDB23に蓄積されたそのユーザーのメールデータ(ヘッダ、本文)を検索する(S84)。なお、この検索画面でメニューに戻るキーを押すと(S82,83)、メニュー処理に戻る(S85)。
【0060】検索が実行され、検索で合致したメールが抽出されると、その抽出メールデータの番号、送信者、件名をWeb上で見られるように加工してWeb上に表示する(S86)。ユーザーは、着信順メール表示処理の場合と同様に、ブラウザ機能でWeb表示された一覧を閲覧し(S87)ユーザーの次頁表示あるいはメール選択処理に基づき(S88)、次頁表示処理あるいは選択されたメールの1頁表示処理が行われる(S89)。これらの処理は、着信順メール表示処理と同様であるので詳細は略す。
【0061】これらの処理が終わると、キーワード入力画面に戻り、適宜処理が続行される(S81)。なお、メール1頁表示処理では、図17に示すように、各画面に直接移動することもできる。
【0062】(h)ユーザー設定処理メニューの「ユーザー設定」を選択すると、設定画面が表示され、設定画面で「mailユーザ設定」、「サーバ設定」、「フィルタ設定」、「パスワード変更選択受付け」等の設定処理が行われる。例えば、「mailユーザ設定」では、新着通知送付先設定、返信時メールアドレス設定、新着通知(する、しない)の設定、通知可時間帯(通知開始時間、通知終了時間)の設定等が行え、その設定情報はユーザー設定DB24に保存される。
【0063】同様に、「フィルタ設定」では、前記フィルター条件247の設定ができ、このフィルター条件247もユーザー設定DB24に記録される。なお、フィルター条件247としては、前記の送信元を設定する他、特定のキーワードが件名や本文に含まれる場合のメール読み込み(受信)を禁止するような設定も可能である。また、「パスワード変更」では、パスワード(PW)243の変更ができ、ユーザー設定DB24に保存される。これにより、利用者は定期的にPW243を変更することもでき、セキュリティを向上させることができる。
【0064】また、「サーバ設定」では、既存メールアドレスの設定(複数可)し、メールアドレスDB22にそのユーザの設定データとして保存される。
【0065】このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)メールをWeb形式に加工して表示できるため、携帯電話機4等の通信端末のブラウザ機能で閲覧できる。このため、通常の携帯電話機4にメールを直接送信する場合のようにメールの文字数制限が無く、長文であってもその全文を確実に閲覧することができる。
【0066】(2)メール読出記録手段11が定期的にメールサーバ3にアクセスし、新着メールが着信した場合に、その着信をメールによって通知しているので、ユーザーは電子メールの着信を自らが確認する必要が無く、自動的にその着信を知ることができる。このため、メール着信確認の操作を不要にできて煩雑な作業が無くすことができるとともに、通信料等も軽減することができる。
【0067】(3)着信の通知メールには、メール送信者や件名などの要約情報303も付記されているので、ユーザーは即座に確認が必要なメールか否かも判断でき、メール閲覧操作をより簡単に行うことができる。
【0068】(4)着信の通知メールには、そのメール本文を読むためのアドレス情報(URL302)も付いているため、ユーザーはその通知メールを開いたら、表記されているアドレスのホームページを開くことで即座にそのメールを確認できる。特に、携帯電話機4では、ホームページのURL302が記載されていれば、「Web to tag」の機能で簡単にそのホームページを閲覧できるため、簡単な操作でメールの確認を行うことができる。
【0069】(5)その上、前記URL302には、そのユーザーを特定するためのIDやPWおよび各メールの識別コードが付記されているため、そのURL302を利用して電子メールシステム1にアクセスすれば、ID、PWの入力も不要にでき、識別コードで特定されるメールを即座に閲覧することができ、非常に簡単な操作でメールを確認できる。
【0070】(6)また、メールデータはメールデータDB23に記憶されているので、新着メール以外の以前のメールも再度閲覧することができる。特に、サーバコンピュータなどで構成される電子メールシステム1は、携帯電話機4等に比べて非常に大きな記憶容量のハードディスク等からなる記憶装置20を備えているため、携帯電話機4のメモリに記憶する場合に比べて非常に多くのメールを保存しておくことができ、過去のメール参照も容易に行うことができる。
【0071】(7)各ユーザーは、メールアドレスDB22に複数のメールアドレスを登録することができ、複数のメールアドレスのメールを携帯電話機4でまとめて閲覧することができるため、利便性をより一層向上できる。特に、メールアドレスDB22には、メールサーバ情報223に各メールサーバ3を登録することで、複数の異なる電子メールサーバ3からも電子メールを読み出すことができ、利便性をより一層高めることができる。その上、不特定の一般ユーザー向けにも本電子メースシステム1のサービスを提供することができるため、特に文字数制限の厳しい携帯電話機4で電子メールを受信しているユーザーに対して、新規でかつ有用なメールサービスを提供することができる。
【0072】(8)メール表示手段14にキーワード検索機能を設けたので、所定のキーワードに合致するメールのみを一覧表示でき、その中から全文を閲覧したいメールを容易に選択できるため、メール内容を効率的に閲覧できる。
【0073】(9)各ユーザーは、ユーザー設定DB24やメールアドレスDB22に、転送開始時間245、転送終了時間246、フィルター条件247、読出間隔225等を設定できるため、各ユーザーの使用状況に応じた利用方法を設定でき、使い勝手の良いサービスを提供できる。
【0074】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
【0075】例えば、要約情報としては、メールの送信者および件名のみに限らず、例えば、本文の何文字かを表示したりしてもよく、これらは文字数やメールの数等に応じて適宜設定されるようにしてもよい。
【0076】また、本電子メースシステム1は、各企業で社員を対象にしたものでもよいし、一般ユーザーを対象にしてもよく、携帯電話機4等のメールの文字数制限の厳しい通信端末を利用しているユーザーに対し、そのサービスを広く提供できる。
【0077】さらに、各制御装置10のメール読出記録手段11、メールアクセス情報送信手段12、認証手段13、メール表示手段14の具体的な構成や処理内容は、前記実施形態のもののみに限らず、適宜な処理を実行できるように追加してもよい。例えば、前記実施形態では、フィルター条件247に合致したメールを電子メールサーバ3から読み出さないように設定していたが、メールの読み出しは行うが、携帯電話機4への通知は行わない条件として利用してもよい。また、記憶装置20の各DB21〜24のデータ項目は前記実施形態に限らず、実施に応じて適宜追加、変更してもよい。
【0078】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、メールの着信を自動的に確認できるとともに、メールの文字数制限が無く、かつ過去のメールであっても簡単に確認することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の電子メースシステムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態のユーザーデータベース21の構成を示す図である。
【図3】本実施形態のメールアドレスデータベース22の構成を示す図である。
【図4】本実施形態のメールデータデータベース23の構成を示す図である。
【図5】本実施形態のユーザー設定データベース24の構成を示す図である。
【図6】本実施形態のメール読出記録処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態のメール着信通知処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の着信通知メールの一例を示す図である。
【図9】本実施形態のメール閲覧アクセス処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態のIDおよびPWの入力画面の一例を示す図である。
【図11】本実施形態のメニュー処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態のメニュー選択画面の一例を示す図である。
【図13】本実施形態の着信順メール表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態の着信順メールの一覧表示画面の一例を示す図である。
【図15】本実施形態のメール1頁表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態のメール1頁表示画面の一例を示す図である。
【図17】本実施形態のメール1頁表示画面からの操作例を示す図である。
【図18】本実施形態のキーワード検索処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】本実施形態のキーワード検索画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 電子メールシステム
2 通信回線網
2A 移動体通信網
2B インターネット網
3 電子メールサーバ
4 携帯電話機
4A 画面
10 制御装置
11 メール読出記録手段
12 メールアクセス情報送信手段
13 認証手段
14 メール表示手段
20 記憶装置
21 ユーザーデータベース
22 メールアドレスデータベース
23 メールデータデータベース
24 ユーザー設定データベース
30 通信制御装置
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子メールシステムに係り、特に電子メールを携帯電話等のような小型の通信端末で効率的に閲覧できる電子メールシステムに関する。
【0002】
【背景技術】情報伝達手段として広く利用されている電子メールは、従来は、パソコン(PC)で使用されていたが、近年では、携帯電話機でも使用されている。ところで、PCではメールの着信は所定のメールサーバにPC側からアクセスして確認しなければならない。このため、各利用者(ユーザー)は、メールの着信確認を行うたびに、所定のメールサーバにアクセスする操作を行わなければならず、煩雑であった。特に、メールはユーザーが着信確認するまでは、ユーザーに送信されないため、着信したメールをできるだけ迅速に内容確認したいユーザーは、数分おきにメール着信の確認等を行う場合もあり、操作が煩雑であるとともに、一般的なユーザーが利用するダイヤルアップ回線による接続の場合には、接続の度に料金が発生し、コストが高くなるという問題がある。
【0003】これに対し、携帯電話機では、その携帯電話機宛のメールが送られると、携帯電話サービスを提供する電気通信事業者(キャリア)から、携帯電話機に直接その電子メールが送信されるため、携帯電話機に自動的にかつ即座にメールが送信される。このため、PCのような着信確認操作を不要にでき、かつメールの着信確認が不要なため、無駄な通信料が発生することもないという利点がある。その上、携帯電話機であれば、外出時等でもメールを容易に確認できるという利点もある。このため、近年では、会社あるいは自宅のパソコンに送られた電子メールを、自分の携帯電話機用の電子メールに転送し、携帯電話機でそのメールを確認することも多くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、携帯電話機は、小型化のために液晶画面等の表示装置が小さく、かつメモリ容量等もパソコンなどに比べて非常に小さいため、受信できるメールは、例えば約250文字程度に文字数が制限されていた。このため、制限文字数以上の長文の電子メールを受け取った場合でも、その制限文字数分しか読むことができず、それ以降の内容を確認できないという問題があった。特に、メール送信者側で携帯電話用と認識してメールを作成している場合には、送信者側も文字数制限を注意して作成することが多いために問題は少ないが、会社等のパソコン宛のメールを転送して携帯電話機で読む場合には、送信者側で文字数制限を考慮していないため、内容を十分に把握できない場合等もあり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0005】さらに、携帯電話機に送られたメールは、携帯電話機のメモリに保存されるが、このメモリ容量はパソコン等に比べて小さいため、数多くのメールを保存できず、新規のメールを受信してメモリ容量をオーバーしそうな場合には、古いメール等を削除しなければならず、過去のメールを再度確認することができないという問題もあった。
【0006】一方、このような文字数制限やメモリ容量の問題を無くすために、近年では、携帯電話機に搭載されるようになったインターネットのホームページを閲覧するブラウザ機能を利用して電子メールの全文を読めるようにしたサービスも開始されている。すなわち、携帯電話機宛やパソコン宛の電子メールをWeb(ウエブ)のホームページ上に書き込んで、携帯電話機から上記ホームページにアクセスすることで、メールの内容を閲覧できるようにされている。
【0007】しかしながら、ホームページに書き込まれたメールを確認するには、そのホームページのサービスサイトにアクセスして新着メールがあるか否かを確認しなければならない。つまり、通常のPCにおけるメールの着信確認と同様な作業が必要であり、作業が煩雑になったり、通信料が嵩むという同様の問題が生じる。
【0008】本発明の目的は、メールの着信を自動的に確認できるとともに、メールの文字数制限が無く、かつ過去のメールであっても簡単に確認することができる電子メールシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電子メールシステムは、既存の電子メールサーバから所定のメールアドレス宛に送られたメールを定期的に読み出してメールデータデータベースに記録するメール読出記録手段と、このメールデータデータベースに記録されたメールを閲覧するメール閲覧画面にアクセスするためのアドレス情報を、予め設定された通信端末に送信するメールアクセス情報送信手段と、前記アドレス情報に基づいて前記メール閲覧画面にアクセスした利用者の認証を行う認証手段と、認証された利用者のメールを前記メールデータデータベースから読み出して通信端末のブラウザによって閲覧可能にするメール表示手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】このような本発明では、通信端末のブラウザ機能を利用して本電子メールシステムにアクセスすることで電子メールを閲覧できるため、電子メールを携帯電話機等の通信端末に直接送信する場合のような文字数の制限を無くすことができる。このため、長い文章の電子メールであってもその全文を確実に閲覧することができる。また、電子メールシステムのメール読出記録手段が、既存の電子メールサーバに定期的にアクセスし、新着メールがあった場合のみ、通信端末に閲覧用のアドレス情報等を付加して通知しているため、利用者は電子メールの着信を自らが確認する必要が無く、自動的にその着信を知ることができる。このため、メール着信確認の操作を不要にできて煩雑な作業が無くすことができるとともに、通信料等も軽減することができる。
【0011】前記メール読出記録手段は、利用者を特定するユーザーコードと、電子メールサーバから読み出す前記メールアドレスと、前記既存の電子メールサーバを特定する電子メールサーバ情報とが記録されたメールアドレスデータベースを参照し、このメールアドレスデータベースに記録された前記メールアドレス宛のメールを前記電子メールサーバから読み出すように構成されていることが好ましい。
【0012】このようなメールアドレスデータベースを備えていれば、各利用者にこのシステムで通信端末に転送させたいメールアドレスを設定させることができ、利便性が高まる。また、複数のメールアドレスを有する利用者であっても、それらのメールアドレスを入力しておくことで、各メールアドレス宛のメールを通信端末でまとめて閲覧することができ、利便性をより一層向上できる。さらに、本システムは、例えば社内にある固定された電子メールサーバのみから電子メールを読み出す場合にも利用できるが、各メールアドレスに対応する電子メールサーバ情報が登録されていれば、複数の異なる電子メールサーバからも電子メールを読み出すことができ、利便性をより一層高めることができるとともに、不特定の一般ユーザー向けにも本電子メースシステムのサービスを提供することができる。このため、特に文字数制限の厳しい携帯電話機で電子メールを受信しているユーザーに対して、新規でかつ有用なメールサービスを提供することができる。
【0013】前記メール読出記録手段は、読み出したメールのユーザーコードと、同一ユーザーコードの各メールを識別するメール識別コードと、メールヘッダと、メール本文と、を前記メールデータデータベースに記録することが好ましい。
【0014】送信者等の情報が含まれているメールヘッダと、メール本文とを分けて記憶すれば、送信者や件名等のメールヘッダに記録されている情報を取り出して各メールの要約情報等を容易に作成できる。また、メール識別コードを備えているため、同一ユーザーコードの複数のメールを確実に識別して表示などの処理を行うことができる。
【0015】前記メールアクセス情報送信手段は、前記アドレス情報に認証コードを付加して送信するとともに、前記通信端末のブラウザで、認証コードが付加されたアドレス情報を利用してメール閲覧画面にアクセスすると、前記認証手段はその付加された認証コードに基づいて認証を自動的に行うように構成されていることが好ましい。
【0016】通信端末では、メールアクセス情報送信手段から送られたアドレス情報を選択することなどで、そのアドレスで指定されるメール閲覧画面(電子メールサービスのホームページなど)に接続される。この際、前記メールアクセス情報送信手段から送られるアドレス情報に認証コードを付加しておけば、そのアドレス情報を選択した際に、電子メールシステム側に認証コードも送信でき、電子メールシステム側の認証手段ではそのコードにより自動的に認証を実行できる。このため、各利用者が通信端末上でIDやパスワード等のその利用者を認証するための情報を入力する必要がなく、メール閲覧時の操作性を向上できる。
【0017】前記メール表示手段は、少なくとも認証された利用者のメールがメールデータデータベースに複数記録されている場合には、これらの各メールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示し、利用者が特定のメールを選択した際には、そのメールの全文をメール閲覧画面に表示するように構成されていることが好ましい。ここで、要約情報としては、少なくともそのメールの送信者と、件名とを含むものであることが好ましい。
【0018】このように構成されていれば、利用者は、複数のメールが記録されている場合でも、そのメールの要約情報が表記された一覧表を参照することで、実際に全文を閲覧したいメールを容易に特定でき、メール内容を効率的に閲覧できる。
【0019】また、前記メール表示手段は、メール閲覧画面に検索画面を表示し、検索画面に入力されたキーワードに基づいて前記メールデータデータベース内のメールデータを検索し、該当するメールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示する検索機能を備えていることが好ましい。
【0020】このような検索手段を備えていれば、所定のキーワードに合致するメールのみを一覧表示でき、その中から全文を閲覧したいメールを容易に選択できるため、メール内容を効率的に閲覧できる。
【0021】ここで、前記利用者を特定するユーザーコードと、そのユーザーの識別データと、そのユーザーのパスワードと、前記通信端末への送信に用いられる通信端末メールアドレスとを、少なくとも備えるユーザー設定データベースを有することが好ましい。
【0022】ユーザの識別データ(ID)やパスワード(PW)をデータベースに記録するように構成すれば、各ユーザー自らがこのデータベースにアクセスして入力することもでき、設定作業が容易になる。なお、ユーザー設定データベースには、着信メールを通信端末に通知することが可能な時間や、所定の送信者や特定の情報が含まれるメール等の着信通知を行わないメールを選別するための条件を設定するフィルター条件などの情報も記録することが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1には、本実施形態の電子メールシステム1が示されている。電子メールシステム1は、コンピュータで構成され、具体的には、CPU等からなり各種プログラムを実行する制御装置10と、各データベースやプログラムが記憶されるハードディスクやメモリからなる記憶装置20と、モデム、ターミナルアダプタ、ルータ等からなる通信制御装置30とを備えている。さらに、図示しないキーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタなども適宜設けられている。
【0024】この電子メールシステム1は、通信制御装置30を介して通信回線網2に接続されている。この通信回線網2は、アナログ公衆回線網、デジタル公衆回線網(ISDN)、デジタル専用線、携帯電話機等の移動体通信網、LAN等の少なくともデータ通信が可能な様々な回線を含むものである。本実施形態では、移動体通信網2Aと、各公衆回線網や専用線等で構成されるインターネット網2Bとを備えて構成されている。
【0025】通信回線網2には、各企業やインターネットプロバイダ等に設置されているメールサーバ3が接続されているとともに、携帯電話機4、通信機能付きPDA(personal digital assistants)5、PC(パーソナルコンピュータ)6が接続されている。なお、本実施形態においては、携帯電話機4および通信機能付きPDA5によって通信端末が構成されている。すなわち、通信端末とは、通信機能およびブラウザ機能を有するものであればよい。また、単体で通信機能およびブラウザ機能を有するものに限らず、例えば、通信機能を有する携帯電話機等とブラウザ機能を有するPDA等とを組み合わせたものでもよい。
【0026】制御装置10は、メール読出記録手段11、メールアクセス情報送信手段12、認証手段13、メール表示手段14を備えて構成されている。また、記憶装置20には、ユーザーデータベース(以下データベースをDBと略す)21、メールアドレスDB22、メールデータDB23、ユーザー設定DB24の各データベースが記憶されている。
【0027】ユーザーDB21は、図2に示すように、ユーザー名211およびユーザーコード212とが記憶されている。ユーザー名211には、電子メールシステム1を利用する利用者の名前が記憶され、ユーザーコード212にはその利用者名に対応して一意に決められたコードが記憶されている。
【0028】メールアドレスDB22は、図3に示すように、前記ユーザーコード221と、メールアドレス222と、メールサーバ情報223と、パスワード224、読出間隔225とが記憶されている。メールアドレス222には、利用者が携帯電話機4等の通信端末に転送を希望する既存のメールアドレスが記憶される。また、メールサーバ情報223には、その既存のメールアドレス宛のメールが記憶される各メールサーバ3を特定するための情報が記憶される。例えば、インターネットメール用の各メールサーバ3においては、受信側メールサーバ(POPサーバ)のアドレス情報が記憶される。パスワード224には、各メールサーバ3から前記メールアドレス222のメールを読み出す際に認証を行うためのパスワードが記憶されている。
【0029】また、読出間隔225には、前記メールサーバ3にアクセスして着信メールを確認し、読み出す時間間隔が設定されている。これらの情報は、各利用者が通信回線網2を介して電子メールシステム1にアクセスし、携帯電話機4やPC6等を利用して入力することで設定できるようにされている。なお、複数のメールサーバ3からのメール転送を希望するユーザーは、図3の「CC00004」 のように各メールアドレス222毎に、メールサーバ情報223、パスワード224、読出間隔225を設定すればよい。
【0030】メールデータDB23は、図4に示すように、前記ユーザーコード231、メール識別コード232、メールヘッダ233、メール本文234、送信済フラグ235が記憶されている。このメールデータDB23には、各メールサーバ3から読み出したメール内容がメールヘッダ233と、メール本文234とに分けられて記憶される。メールヘッダ233には、メールの発信者や経路情報、表題などの様々な制御情報が記述されている電子メールの先頭部分が記憶される。また、メール本文234には、メールヘッダに続く本文部分が記憶される。
【0031】メール識別コード232は、メールデータDB23に同一の利用者(ユーザーコード)宛のメールが複数登録されている際に、これらのメールを識別できるように設定されるものである。送信済フラグ235は、後述するように、通信端末に通知した際に所定のデータ(例えば「1」)が記録され、通知を保留した場合等、未通知の場合には所定のデータ(例えば「0」)が記録される。
【0032】ユーザー設定DB24は、図5に示すように、前記ユーザーコード241、ユーザーID242、ユーザーPW243、携帯電話メールアドレス244、転送開始時間245、転送終了時間246、フィルター条件247が記憶されている。ユーザーID242およびユーザーPW243は、認証手段13において電子メールシステム1にアクセスするユーザーを認証する際に利用されるデータである。携帯電話メールアドレス244には、本電子メールシステム1でメールを転送する通信端末である携帯電話機4のメールアドレスが記憶される。転送開始時間245、転送終了時間246には、本システム1によってメール転送を開始する時間および終了する時間が記憶される。
【0033】フィルター条件247には、利用者がメールの読み込みを拒否したいメールの条件が登録される。例えば、特定の発信者からのメールをすべて拒否したい場合には、その発信元のメールアドレスを登録すればよい。これらの情報も、各利用者が通信回線網2を介して電子メールシステム1にアクセスし、携帯電話機4やPC6で入力することで設定できる。
【0034】このような本実施形態の電子メールシステム1の動作を、図6〜8に示すフローチャートや携帯電話機4の画面を参照して説明する。
【0035】(A)メールサーバ3からのメール読出記録処理前記メール読出記録手段11は、各ユーザーコード221毎に、メールアドレスDB22の読出間隔225で設定された時間間隔で、前記メールサーバ3にアクセスして該当するメールを読み出してメールデータDB23に記録するように構成されている。すなわち、図6に示すように、前記メール読出記録手段11は、タイマーを利用して時間をカウントし(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)、設定時間、例えば30分が経過したかを判断する(S2)。
【0036】設定時間経過すると、メール読出記録手段11は、メールアドレスDB22からユーザーコード221、メールアドレス222、メールサーバ情報223、パスワード224等のユーザーが利用している既存のメールサーバ3からそのユーザー宛のメールを読み出すために必要な情報(読込先メール情報)を取得する(S3)。
【0037】メール読出記録手段11は、この読込先メール情報を用いてメールサーバ3にアクセスする(S4)。ここで、そのユーザー宛の新着メールが無ければ(S5)、タイマーカウント(S1)に戻る。一方、新着メールが有れば(S5)、読み出したメールがフィルター条件247に合致するかをチェックし(S6)、フィルター条件247に合致しないメールで有れば、その読み出したメールをメールデータDB23に記録する。この際、メールデータは、メールヘッダ233とメール本文234とに分けて記録される。また、ユーザーコード231を記録する際に、同一のユーザーコード231が既に記録されているかを検索し、記録されていなければ、1つめのメールであることを識別するコード(例えば「1」)をメール識別コード232に記録する。また、同一ユーザーコード231が記録されている場合には、そのデータに付されたメール識別コード232とは異なるコード(例えば、「その同一ユーザコードに付された識別コード232の中の最大値+1」)のコードを記録する(S7)。一方、読み出したメールがフィルター条件247に合致する場合(S6)、タイマーカウント(S1)に戻る。
【0038】新着メールをメールデータDB23に記録した際には(S7)、続いてメール着信通知処理(S8)を行い、その処理が完了したら、タイマーカウント(S1)に戻る。
【0039】(B)メール着信通知処理メール着信通知処理は、図7に示すように、新着メールを読み出したユーザーコードに基づいてユーザー設定DB24を検索し、そのユーザーの転送先の携帯電話メールアドレス244を読み出す(S11)。
【0040】ここで、転送可能時間内であるかをチェックする(S12)。本実施形態では、転送開始時間245、転送終了時間246に時間が記録されていない場合(初期設定)には、常時転送可能として取り扱い、これらに時間が入力されている場合には、その時間内であれば通知処理を行い、時間外であれば通知処理を行わない。
【0041】転送可能時間のチェックを行った際(S12)に転送が可能であれば、メールアクセス情報送信手段12は、そのメールを閲覧する際に必要なメールアクセス情報、具体的には、電子メールシステム1のメール閲覧画面(メール閲覧用Web(WWW、world wide web))のURL(uniform resource locators:Webのアドレス)、ユーザーID242、ユーザーPW243、メール識別コード232と、メールデータの要約情報とを、そのユーザーの携帯電話メールアドレス244に送信する(S13)。ここで、前記メールデータの要約情報とは、少なくとも送信元の情報と、メールの表題(サブジェクト)とを含むものである。但し、送信するメールの件数や文字数などによって、付加するメールデータの内容を適宜調整してもよい。例えば、送信送信メールが1通しかなく、本文全体を送信可能な場合には、本文全体を付加して送信してもよい。また、メールが複数件ある場合や本文の文字数が制限を越える場合には、その本文を要約して付加するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーはメール内容をより把握できて利便性が高まる。
【0042】携帯電話メールアドレス244に送信したメールデータは、メールデータDB23の送信済フラグ235に、送信済みを表すデータ(例えば、「1」)を記録する(S14)。なお、送信済フラグ235は、初期値は未送信を示すデータ(例えば「0」)が記録されており、送信済みになった場合のみデータが上書きされるようにされている。そして、時間外で通知処理を行わなかった場合等、送信済フラグ235が「0」のメールデータは、転送開始時間になった時にメールアクセス情報送信手段12が改めて送信するようにされている。以上の処理が終了すると、図6のタイマーカウント(S1)に戻る。
【0043】(C)メール閲覧アクセス処理上記の携帯電話宛に送信されたメールアクセス情報は、携帯電話サービス会社の各基地局等の移動体通信網2Aを経由して各ユーザーの携帯電話機4に送信される。各携帯電話機4の画面4Aには、通常のメールと同様に、新着メール着信が表示され、各ユーザーが新着メールの中のメールアクセス情報を開くと、図8に示すような、メールが表示される。このメールの本文には、新着メール数301、メール閲覧用WebのURL302、新着メールの要約情報303が記載されている。なお、URL302には、ユーザーID242(図8では「Who=xxxx」)、ユーザーPW243(同「Pass=yyy」)、メール識別コード232(同「No=zzz」)も付記されている。さらに、要約情報303には、各メールの送信者と、件名とが識別コードとともに記載されている。
【0044】図9に示すように、メールを受信したユーザーが、受信したメールのURL302部分を選択して所定のキーを押すと、「Web to tag」(ホームページの閲覧モードへの移行機能)が働いて、そのURL302の情報が電子メールシステム1に送信される(S21)。電子メールシステム1では、このURL302の情報を受入れ、そのURL302にユーザーID242、ユーザーPW243、メール識別コード232が付記されているかを確認する(S22)。
【0045】ここで、通常、受信したメールアクセス情報を選択して「Web to tag」の機能で電子メールシステム1にアクセスした場合には、ID242、PW243、識別コード232は自動的に付記されている。これに対し、過去に受信したメールを再度閲覧するために、携帯電話機4やPC6のブラウザ機能を利用して電子メールシステム1のメール閲覧画面にアクセスした場合には、ID242、PW243、識別コード232は自動的に入力されない。このため、電子メールシステム1では、ID242、PW243、識別コード232が有るか否かを確認し、その有無で処理を変えるようにしている。
【0046】ID242,PW243が存在しない場合には(S23)、電子メールシステム1は、図10に示すID242,PW243の入力画面をユーザーの携帯電話機4に送信し(S24)、画面4Aに表示する(S25)。携帯電話機4にID242,PW243の入力画面が表示された場合には、ユーザーは所定のID、PWを入力し、電子メールシステム1に送信する(S26)。
【0047】電子メールシステム1は、送信されたID、PWをユーザー設定DB24を用いて照合し(S27)、合致した場合には後述するメニュー処理に移行する(S28,S29)。一方、合致しない場合には、入力画面送信処理を繰り返す(S24)。
【0048】一方、電子メールシステム1で受け取ったアクセス情報にID242,PW243が有る場合には(S23)、そのID、PWをユーザー設定DB24を用いて照合し(S30)、合致しない場合には、ID242,PW243の入力画面送信処理に移行する(S31)。
【0049】また、ID、PWが合致する場合には(S31)、さらに識別コード232が有るか否かをチェックし(S32)、識別コード232が無ければメニュー処理に移行する(S29)。一方、識別コード232が有れば、その識別コード232で指示されるメール全文を順次表示するメール1頁表示処理に移行する(S33)。
【0050】(d)メニュー処理メニュー処理に移行すると、電子メールシステム1は、図11に示すように、メニュー画面を携帯電話機4に送信し(S41)、携帯電話機4の画面4Aには図12に示すようなメニュー画面が表示される(S42)。そして、ユーザーはメニューの中から実行したいメニューを選択し、電子メールシステム1に送信する(S43)。具体的には、メニューを選択して所定のキーを押すことで「Web to tag」機能を実行するか、メニューの番号を携帯電話機4のキーで入力することで選択送信される。
【0051】電子メールシステム1は、選択したメニューの情報を受け取ると(S44)、着信順が選択されたか否か(S45)、キーワード検索が選択されたか否か(S46)、ユーザー設定が選択されたか否か(S47)を順次判断し、それぞれ選択された処理、つまり着信順メール表示処理(S48)、キーワード検索処理(S49)、ユーザー設定処理(S50)を実行する。また、メニュー画面でそのメニュー画面を終了させるキー(例えば、他の機能を実行するキー等)が選択されてメニューの終了が指示された場合には(S51)、メニュー処理を終了する。なお、終了が指示されていない場合には、再度メニュー画面の送信処理(S41)に戻る。
【0052】(e)着信順メール表示処理図13に示すように、着信順メール表示処理に移行すると、電子メールシステム1は、着信メール一覧をWebを介して送信し(S61)、図14に示すような着信メール一覧の1画面毎に、ユーザーの携帯電話機4の画面4Aに表示する(S62)。ここで、着信メール一覧には、新着メールだけでなく、電子メールシステム1のメールデータDB23に記録されている各ユーザーのメール一覧が、上から新着順に表示される。
【0053】そして、ユーザーが次頁キー(例えば、携帯電話機4の番号「9」)を押し(S63)、電子メールシステム1で次頁キー入力が検出されると(S64)、一覧画面の次頁が表示される(S65)。また、ユーザーが一覧表示されているメールから、閲覧したいメールを「Web to tag」機能で選択し(S63)、電子メールシステム1でその選択入力が検出されると(S66)、選択されたメールの表示処理(メール1頁表示処理)が行われる(S67)。
【0054】さらに、ユーザーがメニューに戻るキー(例えば、携帯電話機4の番号「0」)を押し(S63)、電子メールシステム1で「メニュー戻り入力」が検出されると(S68)、メニュー処理に戻る(S69)。
【0055】(f)メール1頁表示処理メール1頁表示処理では、図15に示すように、選択されたメールがWeb形式に加工されて1頁ずつ送信され(S71)、図16に示すように、携帯電話機4の画面4Aに表示される(S72)。そして、ユーザーが携帯電話機4の所定のキー(ボタン)を押し(S73)、所定の処理が指示された場合には(S74)、指示された処理が実行される(S75)。
【0056】例えば、図16,17に示すように、携帯電話機4ではWebの情報は画面1頁分ずつ送信されるため、次頁キー(例えば携帯電話機の「9」のキー)を押すと次頁のデータが表示される。同様に、次メールキー(例えば「#」キー)を押すと、次のメールが選択されてその1頁目が表示される。一方、前メールキー(例えば「7」キー)を押すと、前のメールが選択されて1頁目が表示される。
【0057】また、返信キー(例えば「2」キー)を押すと、選択されたメールの返信メール作成画面になる。この際、返信メールの宛先には、選択したメールの送信元のアドレスが自動入力されるなど、返信メールを容易に入力できるようにされている。さらに、削除キー(例えば「4」キー)を押すと、メールの削除処理画面が表示され、その画面で削除実行キーを押すと、選択されたメールがメールデータDB23から削除される。
【0058】また、戻るキー(例えば「*」キー」)を押すとメール一覧画面に戻り、メニューキー(例えば「0」キー)を押すと、メニュー画面に戻る。これらの各キーの処理は、図16に示すように、メール本文の最後にも表示され、メールの最後まで閲覧した利用者が容易に処理を選択できるようにされている。
【0059】(g)キーワード検索処理図18に示すように、キーワード検索処理に移行すると、電子メールシステム1は、キーワード入力画面をWebを介して送信する(S81)。すると、図19に示すようなキーワード検索画面がユーザーの携帯電話機4の画面4Aに表示される。そして、ユーザーがキーワードを入力して「検索」を押すと(S82)、電子メールシステム1は受け取ったキーワードでメールデータDB23に蓄積されたそのユーザーのメールデータ(ヘッダ、本文)を検索する(S84)。なお、この検索画面でメニューに戻るキーを押すと(S82,83)、メニュー処理に戻る(S85)。
【0060】検索が実行され、検索で合致したメールが抽出されると、その抽出メールデータの番号、送信者、件名をWeb上で見られるように加工してWeb上に表示する(S86)。ユーザーは、着信順メール表示処理の場合と同様に、ブラウザ機能でWeb表示された一覧を閲覧し(S87)ユーザーの次頁表示あるいはメール選択処理に基づき(S88)、次頁表示処理あるいは選択されたメールの1頁表示処理が行われる(S89)。これらの処理は、着信順メール表示処理と同様であるので詳細は略す。
【0061】これらの処理が終わると、キーワード入力画面に戻り、適宜処理が続行される(S81)。なお、メール1頁表示処理では、図17に示すように、各画面に直接移動することもできる。
【0062】(h)ユーザー設定処理メニューの「ユーザー設定」を選択すると、設定画面が表示され、設定画面で「mailユーザ設定」、「サーバ設定」、「フィルタ設定」、「パスワード変更選択受付け」等の設定処理が行われる。例えば、「mailユーザ設定」では、新着通知送付先設定、返信時メールアドレス設定、新着通知(する、しない)の設定、通知可時間帯(通知開始時間、通知終了時間)の設定等が行え、その設定情報はユーザー設定DB24に保存される。
【0063】同様に、「フィルタ設定」では、前記フィルター条件247の設定ができ、このフィルター条件247もユーザー設定DB24に記録される。なお、フィルター条件247としては、前記の送信元を設定する他、特定のキーワードが件名や本文に含まれる場合のメール読み込み(受信)を禁止するような設定も可能である。また、「パスワード変更」では、パスワード(PW)243の変更ができ、ユーザー設定DB24に保存される。これにより、利用者は定期的にPW243を変更することもでき、セキュリティを向上させることができる。
【0064】また、「サーバ設定」では、既存メールアドレスの設定(複数可)し、メールアドレスDB22にそのユーザの設定データとして保存される。
【0065】このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)メールをWeb形式に加工して表示できるため、携帯電話機4等の通信端末のブラウザ機能で閲覧できる。このため、通常の携帯電話機4にメールを直接送信する場合のようにメールの文字数制限が無く、長文であってもその全文を確実に閲覧することができる。
【0066】(2)メール読出記録手段11が定期的にメールサーバ3にアクセスし、新着メールが着信した場合に、その着信をメールによって通知しているので、ユーザーは電子メールの着信を自らが確認する必要が無く、自動的にその着信を知ることができる。このため、メール着信確認の操作を不要にできて煩雑な作業が無くすことができるとともに、通信料等も軽減することができる。
【0067】(3)着信の通知メールには、メール送信者や件名などの要約情報303も付記されているので、ユーザーは即座に確認が必要なメールか否かも判断でき、メール閲覧操作をより簡単に行うことができる。
【0068】(4)着信の通知メールには、そのメール本文を読むためのアドレス情報(URL302)も付いているため、ユーザーはその通知メールを開いたら、表記されているアドレスのホームページを開くことで即座にそのメールを確認できる。特に、携帯電話機4では、ホームページのURL302が記載されていれば、「Web to tag」の機能で簡単にそのホームページを閲覧できるため、簡単な操作でメールの確認を行うことができる。
【0069】(5)その上、前記URL302には、そのユーザーを特定するためのIDやPWおよび各メールの識別コードが付記されているため、そのURL302を利用して電子メールシステム1にアクセスすれば、ID、PWの入力も不要にでき、識別コードで特定されるメールを即座に閲覧することができ、非常に簡単な操作でメールを確認できる。
【0070】(6)また、メールデータはメールデータDB23に記憶されているので、新着メール以外の以前のメールも再度閲覧することができる。特に、サーバコンピュータなどで構成される電子メールシステム1は、携帯電話機4等に比べて非常に大きな記憶容量のハードディスク等からなる記憶装置20を備えているため、携帯電話機4のメモリに記憶する場合に比べて非常に多くのメールを保存しておくことができ、過去のメール参照も容易に行うことができる。
【0071】(7)各ユーザーは、メールアドレスDB22に複数のメールアドレスを登録することができ、複数のメールアドレスのメールを携帯電話機4でまとめて閲覧することができるため、利便性をより一層向上できる。特に、メールアドレスDB22には、メールサーバ情報223に各メールサーバ3を登録することで、複数の異なる電子メールサーバ3からも電子メールを読み出すことができ、利便性をより一層高めることができる。その上、不特定の一般ユーザー向けにも本電子メースシステム1のサービスを提供することができるため、特に文字数制限の厳しい携帯電話機4で電子メールを受信しているユーザーに対して、新規でかつ有用なメールサービスを提供することができる。
【0072】(8)メール表示手段14にキーワード検索機能を設けたので、所定のキーワードに合致するメールのみを一覧表示でき、その中から全文を閲覧したいメールを容易に選択できるため、メール内容を効率的に閲覧できる。
【0073】(9)各ユーザーは、ユーザー設定DB24やメールアドレスDB22に、転送開始時間245、転送終了時間246、フィルター条件247、読出間隔225等を設定できるため、各ユーザーの使用状況に応じた利用方法を設定でき、使い勝手の良いサービスを提供できる。
【0074】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
【0075】例えば、要約情報としては、メールの送信者および件名のみに限らず、例えば、本文の何文字かを表示したりしてもよく、これらは文字数やメールの数等に応じて適宜設定されるようにしてもよい。
【0076】また、本電子メースシステム1は、各企業で社員を対象にしたものでもよいし、一般ユーザーを対象にしてもよく、携帯電話機4等のメールの文字数制限の厳しい通信端末を利用しているユーザーに対し、そのサービスを広く提供できる。
【0077】さらに、各制御装置10のメール読出記録手段11、メールアクセス情報送信手段12、認証手段13、メール表示手段14の具体的な構成や処理内容は、前記実施形態のもののみに限らず、適宜な処理を実行できるように追加してもよい。例えば、前記実施形態では、フィルター条件247に合致したメールを電子メールサーバ3から読み出さないように設定していたが、メールの読み出しは行うが、携帯電話機4への通知は行わない条件として利用してもよい。また、記憶装置20の各DB21〜24のデータ項目は前記実施形態に限らず、実施に応じて適宜追加、変更してもよい。
【0078】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、メールの着信を自動的に確認できるとともに、メールの文字数制限が無く、かつ過去のメールであっても簡単に確認することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の電子メースシステムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態のユーザーデータベース21の構成を示す図である。
【図3】本実施形態のメールアドレスデータベース22の構成を示す図である。
【図4】本実施形態のメールデータデータベース23の構成を示す図である。
【図5】本実施形態のユーザー設定データベース24の構成を示す図である。
【図6】本実施形態のメール読出記録処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態のメール着信通知処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の着信通知メールの一例を示す図である。
【図9】本実施形態のメール閲覧アクセス処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態のIDおよびPWの入力画面の一例を示す図である。
【図11】本実施形態のメニュー処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態のメニュー選択画面の一例を示す図である。
【図13】本実施形態の着信順メール表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態の着信順メールの一覧表示画面の一例を示す図である。
【図15】本実施形態のメール1頁表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態のメール1頁表示画面の一例を示す図である。
【図17】本実施形態のメール1頁表示画面からの操作例を示す図である。
【図18】本実施形態のキーワード検索処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】本実施形態のキーワード検索画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 電子メールシステム
2 通信回線網
2A 移動体通信網
2B インターネット網
3 電子メールサーバ
4 携帯電話機
4A 画面
10 制御装置
11 メール読出記録手段
12 メールアクセス情報送信手段
13 認証手段
14 メール表示手段
20 記憶装置
21 ユーザーデータベース
22 メールアドレスデータベース
23 メールデータデータベース
24 ユーザー設定データベース
30 通信制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 既存の電子メールサーバから所定のメールアドレス宛に送られたメールを定期的に読み出してメールデータデータベースに記録するメール読出記録手段と、このメールデータデータベースに記録されたメールを閲覧するメール閲覧画面にアクセスするためのアドレス情報を、予め設定された通信端末に送信するメールアクセス情報送信手段と、前記アドレス情報に基づいて前記メール閲覧画面にアクセスした利用者の認証を行う認証手段と、認証された利用者のメールを前記メールデータデータベースから読み出して通信端末のブラウザによって閲覧可能にするメール表示手段と、を備えることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項2】 請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、前記メール読出記録手段は、利用者を特定するユーザーコードと、電子メールサーバから読み出す前記メールアドレスと、前記既存の電子メールサーバを特定する電子メールサーバ情報とが記録されたメールアドレスデータベースを参照し、このメールアドレスデータベースに記録された前記メールアドレス宛のメールを前記電子メールサーバから読み出すように構成されていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項3】 請求項2に記載の電子メールシステムにおいて、前記メール読出記録手段は、読み出したメールのユーザーコードと、同一ユーザーコードの各メールを識別するメール識別コードと、メールヘッダと、メール本文と、を前記メールデータデータベースに記録することを特徴とする電子メールシステム。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記メールアクセス情報送信手段は、前記アドレス情報に認証コードを付加して送信するとともに、前記通信端末のブラウザで、認証コードが付加されたアドレス情報を利用してメール閲覧画面にアクセスすると、前記認証手段はその付加された認証コードに基づいて認証を自動的に行うように構成されていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記メール表示手段は、少なくとも認証された利用者のメールがメールデータデータベースに複数記録されている場合には、これらの各メールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示し、利用者が特定のメールを選択した際には、そのメールの全文をメール閲覧画面に表示するように構成されていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記メール表示手段は、メール閲覧画面に検索画面を表示し、検索画面に入力されたキーワードに基づいて前記メールデータデータベース内のメールデータを検索し、該当するメールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示する検索機能を備えていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記利用者を特定するユーザーコードと、そのユーザーの識別データと、そのユーザーのパスワードと、前記通信端末への送信に用いられる通信端末メールアドレスとを、少なくとも備えるユーザー設定データベースを有することを特徴とする電子メールシステム。
【請求項1】 既存の電子メールサーバから所定のメールアドレス宛に送られたメールを定期的に読み出してメールデータデータベースに記録するメール読出記録手段と、このメールデータデータベースに記録されたメールを閲覧するメール閲覧画面にアクセスするためのアドレス情報を、予め設定された通信端末に送信するメールアクセス情報送信手段と、前記アドレス情報に基づいて前記メール閲覧画面にアクセスした利用者の認証を行う認証手段と、認証された利用者のメールを前記メールデータデータベースから読み出して通信端末のブラウザによって閲覧可能にするメール表示手段と、を備えることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項2】 請求項1に記載の電子メールシステムにおいて、前記メール読出記録手段は、利用者を特定するユーザーコードと、電子メールサーバから読み出す前記メールアドレスと、前記既存の電子メールサーバを特定する電子メールサーバ情報とが記録されたメールアドレスデータベースを参照し、このメールアドレスデータベースに記録された前記メールアドレス宛のメールを前記電子メールサーバから読み出すように構成されていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項3】 請求項2に記載の電子メールシステムにおいて、前記メール読出記録手段は、読み出したメールのユーザーコードと、同一ユーザーコードの各メールを識別するメール識別コードと、メールヘッダと、メール本文と、を前記メールデータデータベースに記録することを特徴とする電子メールシステム。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記メールアクセス情報送信手段は、前記アドレス情報に認証コードを付加して送信するとともに、前記通信端末のブラウザで、認証コードが付加されたアドレス情報を利用してメール閲覧画面にアクセスすると、前記認証手段はその付加された認証コードに基づいて認証を自動的に行うように構成されていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記メール表示手段は、少なくとも認証された利用者のメールがメールデータデータベースに複数記録されている場合には、これらの各メールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示し、利用者が特定のメールを選択した際には、そのメールの全文をメール閲覧画面に表示するように構成されていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記メール表示手段は、メール閲覧画面に検索画面を表示し、検索画面に入力されたキーワードに基づいて前記メールデータデータベース内のメールデータを検索し、該当するメールの要約情報を作成してメール閲覧画面に一覧表示する検索機能を備えていることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子メールシステムにおいて、前記利用者を特定するユーザーコードと、そのユーザーの識別データと、そのユーザーのパスワードと、前記通信端末への送信に用いられる通信端末メールアドレスとを、少なくとも備えるユーザー設定データベースを有することを特徴とする電子メールシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図10】
【図12】
【図14】
【図19】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図15】
【図13】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図10】
【図12】
【図14】
【図19】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図15】
【図13】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2001−331427(P2001−331427A)
【公開日】平成13年11月30日(2001.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−153174(P2000−153174)
【出願日】平成12年5月24日(2000.5.24)
【出願人】(393026179)株式会社コムスクエア (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成13年11月30日(2001.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成12年5月24日(2000.5.24)
【出願人】(393026179)株式会社コムスクエア (6)
【Fターム(参考)】
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