説明

電子レンジ調理可能な冷凍生地製品

「スラック時間」なしに冷凍状態から直接ベーキングオーブン(例えば、電子レンジ)に入れて、消費者に受け入れられるベークドパン製品を製造することができる電子レンジ調理可能な冷凍生地製品が開示されている。幾つかの実施形態では、例えば電子レンジ調理可能な冷凍サンドイッチまたはピザが得られる各種食品成分を含有している部分的または完全に包まれた部分を含み得る。発酵させた後冷凍保存のために製品を急速冷凍するステップを含む、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品の製造方法も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジ調理可能な冷凍生地、電子レンジ調理可能な冷凍生地を含む製品(例えば、パン、サンドイッチ及びピザ製品)及び前記製品の製造方法に関する。冷凍状態から直接マイクロ波放射により調理され得る電子レンジ調理可能な冷凍生地製品も提供される。
【背景技術】
【0002】
パンのような穀粒を主成分とするベークド製品は聖書史以来ヒトのための必需食料品である。幾つかのタイプの細かく粉砕した穀粒を追加成分(例えば、甘味料、卵、脂肪、ミルク等)と混合し、生じた生地を焼成すると適度な保存安定性を有するベークド製品が得られる。通常、生地混合物は焼成の直前に、選択した成分から新たに調製される。できたばかりの生地は限られた安定性しか有しておらず、調製するのに時間がかかる。
【0003】
食品科学者は米国における食料雑貨店の冷蔵部門から入手可能な冷蔵生地製品を開発したが、これらの製品は多くの場合焼成する前に発酵させる必要があり、通常、冷凍製品ではない。現在存在している冷凍パン生地製品は解凍しなければならず、この場合も焼成する前に発酵させる必要がある。これらの製品は、消費者に受け入れられるベークド食品を製造する一方で、凍結/解凍に耐えるように特別に配合され得る。通常、冷凍パン生地を周囲温度まで解凍させた後、通常の周囲温度よりもやや高い非焼成温度でねかせて(発酵させて)膨張した開放穀粒生地構造を生じさせ、これをオーブンで焼成すると適当な最終製品が得られる。解凍させた生地をねかせるまたは発酵させる時間を製パン業界では「スラック時間」と呼んでいる。
【0004】
全製パン工程を短縮するために上記手順の変更が開発された。製パン業者は、作りたての生地を発酵させた後、品物を部分的に焼成、すなわち「パーベイク(par bake)」して生地構造を固定し得る。次いで、パーベークド製品は消費者に流通されるために冷凍され、消費者は消費する直前にパーベークド製品を例えば従来式のオーブンで焼成して仕上げる。これらが公知の「こんがり焼いて供される(brown-and-serve)」ベークドパン製品である。
【0005】
パンや他の生地製品を冷凍することは、食品の冷凍保存中に多くの物理的変化が生ずるので問題となり得る。これらの問題の中には、主に保存中の温度変動による氷晶の平均サイズの成長を伴う変化がある。冷凍食品で起こり得る他の変化は、過飽和による非冷凍相からの溶質の沈降、架橋によるタンパク質不溶化、ポリマー凝集、脂質酸化、及び酸化または加水分解により生ずる色素変化である。生地製品は、急速劣化及び水分損失のために特殊な問題も呈し得る。水性相が凍結し、デンプンがもはや結晶化できなくなるまでは、劣化速度は温度が低下するにつれて加速する。劣化を防止するためには、冷凍プロセス自体の間にできるだけ早く、製品に+10℃(50°F)〜−5℃の温度帯を通過させる必要があり得る。
【0006】
パン生地及び詰め物またはトッピング材料を組み合わせた各種の包まれた(enrobed)または外皮を含む食品が開発された。食品を冷凍させる場合、食品は適当な最終パン製品を得るべく従来式のオーブンまたは電子レンジで焼成する前に冷凍生地部分を発酵させるための「スラック時間」を必要としうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
消費者に受け入れられる調理食品を得るために「スラック時間」なしに冷凍状態で直接電子レンジに入れることができる冷凍生地製品を提供することが有用である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本明細書の開示は、約38〜約55重量%の穀粉、約2.0〜約6.0重量%のパン酵母、約0.5〜約2.0重量%の塩、約0.2〜約1.0重量%の粒状スクロース、約1.0〜約3.0重量%の乳化剤、約2.0〜約6.0重量%の食用油、約4.0〜約12.0重量%の甘味料(例えば、液体甘味料)、約0.2〜約2.0重量%の膨張剤、約0.2〜約2.0重量%のグルテン(例えば、高強度グルテン)及び約20.0〜約50.0重量%の水を含む電子レンジ調理可能な冷凍生地製品に関する。特定の実施形態では、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品は強力粉、白小麦粉、ライ麦粉、硬質赤冬小麦粉(hard red winter wheat)、全粒小麦粉またはその混合物を含む;乳化剤は約0.2〜約2.0重量%の90K水和グリセリルモノステアレートと約0.2〜約3.9重量%のステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)の混合物であり得る;甘味料は液体ハイフルクトースコーンシロップであり得る;膨張剤は約0.1〜約1.0重量%の非封入炭酸水素ナトリウムと約0.1〜約1.0重量%のリン酸一カルシウムの混合物であり得る。
【0009】
本明細書中に記載されている電子レンジ調理可能な冷凍製品は、調理前に解凍したりまたは更に発酵させる必要なく電子レンジでまたは他の従来の調理システムにより調理され得る。最終の冷凍生地製品は電子レンジ調理中または他の従来の調理プロセス中に発酵させ続けてもよい。幾つかの実施形態では、Maillose溶液を生地製品に対して約1.0〜約5.0重量%の量でスプレーして、例えば電子レンジでの調理中自然な褐変反応を強化させてもよい。
【0010】
本発明の別の態様では、電子レンジ調理可能な冷凍の包まれたサンドイッチ製品の製造を記載する。冷凍されていない状態の本明細書中に記載されている生地で他の食品成分(例えば、肉、卵、チーズ、トマトソース、果物、野菜、大豆製品、調味料等)の周りを覆い、その後冷凍(例えば、瞬間冷凍)すると、電子レンジ調理可能な冷凍の包まれたサンドイッチ製品が得られる。幾つかの実施形態では食品成分は生地製品中に部分的に包まれ得(例えば、ハンバーガー)、他の実施形態では生地が食品成分を完全に覆ってもよい(例えば、サンドイッチ、カルツォーネ)。他の実施形態では、本発明の生地を上記したような他の食品成分が生地の上面に載っている電子レンジ調理可能な冷凍製品(例えば、ピザ)の土台または外皮としてもよい。
【0011】
本発明の更なる実施形態は、スラック時間を介在させることなく冷凍状態から調理品に、例えば電子レンジで焼成したり、調理することができる電子レンジ調理可能な冷凍パン生地に関する。前記生地は通常、構造を付与する量の穀粉及び甘味料(例えば、流体コーンシロップ)を含む。前記生地は、所望の密度を有する最終製品を与えるのに有効な量の酵母及び有効な量の乳化剤を含有している。前記生地は、最終製品に所望の密度を与えるのに有効な量の膨張剤(例えば、非封入膨張剤)をも含む。一旦調製し、冷凍させたら、電子レンジ調理可能な冷凍生地は冷凍庫温度条件下で安定であり、スラック時間なしに冷凍状態から直接、マイクロ波エネルギーまたは対流式オーブン加熱/従来式オーブン加熱を用いてパンの固さまで焼成する。幾つかの実施形態では、マイクロ波エネルギーが好ましい。
【0012】
本発明の更なる実施形態では、食品成分(例えば、肉、卵、野菜、チーズ、果物、大豆製品、トマトソース等)を例えば詰め物として上記した生パン生地中に包んでもよい。前記食品成分を前もって調理したり及び/またはカットしてもよい。食品成分を完全にまたは部分的に生地で包んでも、または生地の片面上に載せてもよい。得られた製品は流通及び保存のために冷凍され、冷凍状態から調理され得る。電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を調理するためにマイクロ波エネルギーまたは対流式オーブン加熱/従来式オーブン加熱が適当である。
【0013】
典型的には、冷凍操作の長さは冷凍生地製品の大きさ及び重量により左右されるが、冷凍は非常に迅速に、例えば約30秒〜約20分間、約30秒〜約10分間、または約30秒〜約3分間で行われる。しかし、当然のことながら冷凍保存中の冷凍生地製品の品質を更に高めるために非常に迅速な冷凍プロセスが好ましい。幾つかの実施形態では、瞬間冷凍が当業者に公知の方法を用いてなされる。
【0014】
幾つかの実施形態では、約38〜約55重量%の穀粉、約2.0〜約6.0重量%のパン酵母、約0.5〜約2.0重量%の塩、約0.2〜約1.0重量%の粒状スクロース、約0.2〜約2.0重量%の膨張剤及び約0.2〜約2.0重量%のグルテン(例えば、高強度グルテン)を含む乾燥成分;約1.0〜約3.0重量%の乳化剤、約2.0〜約6.0重量%の食用油、約4.0〜約12.0重量%の甘味料(例えば、液体甘味料)及び約20.0〜約50.0重量%の水を含む液体成分を混合することにより製造される電子レンジ調理可能な冷凍生地製品が提供される。次いで、この生地を休ませ、発酵させ、整形し、中身を詰めた後、冷凍すると、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品が得られる。
【0015】
本発明の他の実施形態では、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品は、上記した乾燥成分、液体成分及び水を混合するステップを含む方法により製造される。前記した混合ステップはまず穀粉及びパン酵母を混合し;次いで他の乾燥成分を添加し、混合し;次いで水を除く液体成分を添加し、混合し;次いで水を漸増させながら添加し、同時に混合して生地を整形することを含む。生地混合物を延伸可能となるまで混合した後、生地を周囲温度で約30〜約60分間休ませる。
【0016】
幾つかの実施形態では、生地混合物をカットし、丸めて、生地断片とし、この生地断片を例えば約100〜約130°F、約60〜約100%の相対湿度で約10〜約30分間発酵させ、例えば生地断片の温度を約30秒〜約20分間で少なくとも約0°F以下の温度に下げることにより生地断片を急速に冷凍し、冷凍生地製品を形成することによって、休ませた生地を更に加工する。次いで、冷凍生地製品は調理したくなるまで冷凍保存で保持できる。
【0017】
サンドイッチやピザの実施形態のような更に他の実施形態では、上記の休ませた生地を更にシート状にし、カットし、非冷凍生地製品に形成し、場合により生地の表面に約1.0〜約5.0%のMaillose溶液をスプレーすることにより生地を加工してもよい。場合によりスプレーした生地製品の表面上に、例えば直径が約1.0〜約4.0インチの食品成分を載せ、次いで非冷凍生地製品の第2シートで覆った後、場合により生地の表面にMaillose溶液をスプレーする。次いで、非冷凍生地製品を例えば約100〜約130°F、約60〜約100%の相対湿度で約10〜約30分間発酵させる。ある実施形態では、保存のために生地の底を固めるため、及び輸送中の安定性を高めるために追加のステップを加えてもよい。非冷凍生地製品を場合により、約250〜約280°Fの温度で約2〜約5分間、または生地製品が約175〜約200°Fの温度に達するまで底から加熱(例えば、揚げる、焼く、焦がすまたは網焼き)してもよい。また、非冷凍生地製品を場合により、例えば約260〜約290°Fの温度のオーブンで約5〜約10分間パーベークしてもよい。生地製品の冷凍は、冷凍生地製品を形成すべく非冷凍生地製品の温度を例えば少なくとも0°F以下の温度に約30秒〜約20分間で下げることによりなされる。次いで、冷凍生地製品は例えば電子レンジで調理することにより加熱されるまで冷凍保存で保持される。
【0018】
更なる実施形態では、休ませた生地をシート状にし、カットし、非冷凍生地製品に形成し、場合により生地の表面に約1.0〜約5.0%のMaillose溶液をスプレーすることにより該生地を更に改良させてもよい。スプレーした生地製品の表面に対して、例えば直径が約0.05〜約3.0インチの食品成分を載せる。次いで、非冷凍生地製品を例えば約100〜約130°F、約60〜約100%の相対湿度で約10〜約30分間発酵させる。ある実施形態では、保存のために生地の底を固めるため、及び輸送中の安定性を高めるために追加のステップを加えてもよい。非冷凍生地製品を場合により、約250〜約280°Fの温度で約2〜約5分間、または生地製品が約175〜約200°Fの温度に達するまで底から加熱(例えば、揚げる、焼く、焦がすまたは網焼き)してもよい。また、非冷凍生地製品を場合により、約260〜約290°Fの温度のオーブンで約5〜約10分間パーベークしてもよい。生地製品の冷凍は、冷凍生地製品を形成すべく非冷凍生地製品の温度を約30秒〜約20分間で例えば少なくとも0°F以下の温度に下げることによりなされる。次いで、冷凍生地製品は調理されるまで冷凍保存で保持され得る。
【0019】
冷凍生地製品は冷凍庫温度条件下で安定であり、解凍することなく冷凍状態からマイクロ波エネルギーまたは対流式オーブン加熱/従来式オーブン加熱を用いてパンの固さまで直接焼成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本明細書中、以下の用語は次の一般的意味を有している:
乳化剤:水及び脂質の両方に対して親和性を有し、2つの非混和性液体からエマルションを形成する能力を有する表面活性物質。典型的な乳化剤には水和グリセリルモノステアレート、モノグリセリド及びジグリセリド、datem、ステアロイル乳酸ナトリウム等が含まれる。水と相互作用または水を結合し得る複数のヒドロキシ基を含む乳化剤は水活性低下剤でもあると認められている。本発明の代替実施形態では、以下の乳化剤、すなわちステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)、ステアロイル乳酸カルシウム(CSL)、エトキシル化モノグリセリド(EOM)、datem、スクロースエステル、ポリソルベート60、モノ−及びジグリセリド、コハク酸モノグリセリド、レシチン、水和乳酸エステル等が使用され得る。datemはモノ−及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルである。
【0021】
発酵:製パンにおいて、この用語は、整形し、フライパン等に置いた後、膨張が始まり、生成物が発酵する期間を意味する。通常、生成物は2倍の大きさになるまで、またはローフの片側の上に軽く置いた指がへこみを残すまで発酵させるが、生成物は発酵を生じさせるのに必要な時間の一部だけ発酵させてもよい。生成物は通常、湿った非通風環境で約100〜約130°F(例えば、100〜120°F、105〜125°F、110〜130°F、または115〜125°F)の温度、約60〜約100%(例えば、60〜75%、65〜80%、70〜85%、75〜90%、80〜95%、または85〜100%)の相対湿度で約10〜約40分間(例えば、10〜15分間、10〜25分間、20〜30分間、または25〜40分間)発酵させる。
【0022】
丸め、整形、型詰めまたは成形:第1の型及び場合により続く型に入れる。典型的には、生地ピースを滑らかな乾いた外表面を有する所望の形状に加工する。これにより、生地からのその後のガス拡散が最小限になり、また最終型詰め(整形)をより一定にするような生地が製造される。
【0023】
シート整形:混合した生地をホッパーに供給し、連続シートに押し出す生地製造の一般的方法。シート整形により、生地は容易にカット、整形されて、サンドイッチパンまたはピザ外皮の製造に供され得る使用可能な形態に整形される。
【0024】
ステアロイル乳酸ナトリウム(SSL):ローフ容積、生地耐性、グルテン強度、機械加工性及びベークドパンのクラムの柔らかさを改善するためにパン生地中に使用される乳化剤。
【0025】
上記したように、現在消費者が入手可能な各種の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品は焼成前に発酵させるためのスラック時間を必要とし得る。本発明は、冷凍状態からマイクロ波エネルギー焼成、従来式オーブン焼成又は、対流式オーブン焼成を用いて直接焼成または調理することができる電子レンジ調理可能な冷凍生地を提供する。幾つかの実施形態では、マイクロ波焼成が好ましい。生地製品は(1)独立のパン製品として生地を使用すること;(2)食品成分を完全に包むために生地を使用することにより、パンで覆われた加熱された中身を有する温かい最終食品(例えば、包まれたサンドイッチまたはカルツォーネ)を製造すること;(3)食品成分を部分的に包むために生地を使用することにより、パンで覆われたホットサンドイッチを有する温かい最終食品(例えば、ハンバーガーまたは朝食用サンドイッチ)を製造すること;または(4)追加の食品成分のための土台(例えば、ピザ)として機能するために生地を使用すること、を含めた多くの状況で使用することができる。生地組成物を製造し、冷凍させる方法並びに冷凍生地組成物を調理する方法も開示されている。
【0026】
電子レンジ調理可能な冷凍製品には電子レンジ調理可能な冷凍生地が含まれ得る。電子レンジ調理可能な冷凍生地はまず、典型的には穀粉、水、酵母、塩、膨張剤、食用油、甘味料(例えば、コーンシロップのような液体甘味料)、スクロース、乳化剤及び場合によりグルテンを下記の量で含み得る非冷凍生地として調製される。
【0027】
穀粉成分は、最終ベークド製品の質感、味及び見かけを含めたパン生地の構造に寄与する。有用な穀粉には強力粉、白小麦粉、ライ麦粉、硬質小麦粉、軟質小麦粉、大麦粉、高アミロース穀粉及び低アミロース穀粉が含まれる。ある実施形態では、生地は約35〜約65(例えば、35〜45、38〜55、42〜50、40〜62、46〜57、50〜65、または53〜57)重量%の穀粉を含む。製パンで使用される穀粉の品質は、穀粉のグルテン形成性貯蔵タンパク質の量及び品質により影響される生地の粘弾性により判断され得る。最終パン製品の強度及び弾性はグルテンの強度により決められるので、本発明の生地製品の幾つかの実施形態では、生地の約0.1〜約3.0(例えば、0.2〜0.6、0.4〜1.0、0.6〜1.5、0.5〜2.5、1.0〜2.2、または2.4〜2.8)重量%のグルテンが添加される。グルテンは高強度グルテンであり得る。
【0028】
ある実施形態では、生地は、生地の一次発酵作用を与える酵母成分を含み得る。酵母成分は市販のベーキング酵母、例えば乾燥粉末形態のものまたは固体塊のものであり得る。幾つかの実施形態では、約2.0〜約6.0(例えば、2.0〜4.0、2.5〜4.5、2.8〜3.3、3.0〜6.0、3.5〜5.5、3.8〜4.2、5.3〜5.9、2.1〜4.7、または3.6〜5.8)重量%で酵母成分を生地中に存在させる。
【0029】
幾つかの実施形態では、生地は約38〜約55(例えば、44〜54)重量%の穀粉及び約0.2〜約2.0(例えば、0.4〜0.8)重量%のグルテン(例えば、高強度グルテン)を含む。ある実施形態では、生地は、生地を発酵させるために約2.0〜約6.0(例えば、2.5〜3.5)重量%のパン酵母を含む。
【0030】
生地は約0.5〜約2.0(例えば、1.0〜1.7)重量%の塩;約0.2〜約1.0(例えば、0.4〜0.8)重量%の粒状スクロース;約0.2〜約2.0(例えば、0.3〜0.8)重量%の膨張剤(非封入炭酸水素ナトリウムとリン酸一カルシウムの混合物を含み得る);約1.0〜約3.0(例えば、1.2〜2.0)重量%の乳化剤(90K水和グリセリルモノステアレートとステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)の混合物を含み得る);約2.0〜約6.0(例えば、3.5〜4.5)重量%の食用油(例えば、大豆油、カノーラ油、トランス脂肪を全くまたは少ししか含有しない油等);約4.0〜約12.0(例えば、7.0〜9.0)%の甘味料(例えば、ハイフルクトースコーンシロップを含み得る液体甘味料);及び約25〜約40重量%の水も含み得る。
【0031】
本発明には、冷凍可能な及び/または電子レンジ調理可能な冷凍の生地、並びに電子レンジ調理可能な冷凍製品の製造方法も含まれる。典型的には、まず生生地を作成する。所望の生地成分を混合するために市販の混合機を使用することができる。前記方法は、生地が均質で延伸可能となるまで、穀粉及び他の各種成分を必要量の水と第1のスピードで約1〜3分間混合し、次に第2のスピードで約10〜15分間混合するステップを含む。次いで、生生地を周囲温度で約20〜約40分間休ませた後、所望の大きさの単位に分け、丸め、発酵させ、保存及び流通のために急速に冷凍(または、瞬間冷凍)させる。冷凍した生地を焼成するためにマイクロ波加熱を使用する場合には、生生地に水性カラメル着色液をスプレーするかまたは塗った後に、冷凍し、包装することができる。Mailloseと称される着色剤はウィスコンシン州マニトウォックに所在のRed Arrow Products Companyから入手可能である。加熱すると、Maillose溶液はベークド生地製品の外側に茶色の焼き色を与える。場合により、Mailloseを発酵後及び/または冷凍後に適用してもよい。
【0032】
電子レンジ調理可能な冷凍生地により少なくとも部分的に囲まれている(例えば、部分的に包まれている)部分を含む電子レンジ調理可能な冷凍製品の製造方法も提供する。生地成分を上記したように混合し、休ませた後、生地を所望の形状に整形する(例えば、シート状にする、カットする、丸める等)。次いで、場合により生地に約1.0〜約5.0重量%のMaillose溶液をスプレーした後、生地製品上に(例えば、直径が約1.0〜約4.0インチの)追加の所望食品成分を載せる。追加の食品成分が生地製品の有効表面を部分的、実質的または完全に覆ってもよい。追加の食品成分にはホットドッグ、ハンバーガー、他の肉製品(例えば、ペパローニ、ソーセージ、七面鳥、豚肉、ラム肉、牛肉、牛挽肉、SPAM(商品名)、ベーコン、鳥肉またはハム)、チーズ、豆腐、他の大豆製品、(卵代替品、液体卵製品等を含めた)卵、野菜(例えば、コショウ、オリーブ、トマト、タマネギ、ニンニク、ブロッコリー、アスパラガスまたはほうれん草)、果物(例えば、リンゴ、バナナ、チェリー、イチゴ、ブルーベリー、ラズベリーまたはナシ)、木の実(例えば、クルミ、アーモンド、ペカンまたはピーナッツ)、トマトソース、チョコレート、砂糖衣または詰め物、或いは調味料(例えば、ケチャップ、マヨネーズ、サルサ、マスタードまたは薬味)が含まれ得る。次いで、食品成分を、場合によりMaillose溶液がスプレーされている生地の第2の部分で部分的または完全に包み、得られた製品を発酵させる。
【0033】
幾つかの実施形態では、得られる製品の保存性を更に高めるために発酵させた製品の底に熱を加えてもよい(例えば、揚げる、焼く、焦がすまたは網焼きする)。製品の底を約250〜約280°Fの温度に約2〜約5分間、または生地製品が約175〜約200°Fの温度に達するまで加熱し得る。非冷凍生地製品を場合によりオーブンにおいて、例えば約260〜約290°Fの温度で約5〜約10分間パーベークした後、急速に冷凍することもできる。
【0034】
本発明の別の実施形態では、電子レンジ調理可能な冷凍ピザ製品は本明細書中に記載されている電子レンジ調理可能な冷凍生地を用いて作成される。部分的または完全に包まれているサンドイッチ製品を製造するための上記した方法を使用して上記製品を製造することができるが、生地を追加の食品成分のための土台または外皮として使用する場合、及び生地の追加部分が必要でない場合は除かれる。食品成分をピザ製品に典型的なサイズ(例えば、約0.05〜約3.0インチの直径)の生地の表面上に載せてもよく、上記した食品成分が含まれ得る。食品成分を載せた後、ピザを発酵させ、場合により底部分を加熱し(例えば、網焼きし)、場合によりオーブンにおいてパーベークし、その後急速に冷凍することができる。
【0035】
食品を冷凍することは、より良い官能的品質を与え、最終製品中の栄養素をいくぶん良好に保持し得るので、他の保存手段(例えば、熱処理)よりも多くの利点を有している。加えて、殆どの食品腐敗菌は冷凍食品保存温度では増殖できず、実際にはその数が減ることがあり得る。しかしながら、冷凍中、冷凍生地製品のマトリックス中の水分の損失が増えるにつれ冷凍生地製品が次第に望ましくなくなるので、前記水分の昇華及び損失を最小限とすべく遊離水分を結合させる努力がなされない限り、前記水分は冷凍保存中に昇華する。このために、水分はしばしば製品表面上に蓄積する。温度勾配が逆になった場合、水分は元の場所には戻らない。より低い冷凍保存温度も推奨されるが、流通業者による保存温度の管理には限界がある。急速な劣化や水分損失のために生地製品は特別な問題を有している。水性相が凍結し、デンプンがもはや結晶化できなくなるまでは温度を低下させるにつれて劣化速度が増加する。劣化を防ぐためには、製品を、冷凍プロセス自体の間にできるだけ早く+10℃(50°F)〜−5℃の温度帯を通過させることが必要である。
【0036】
水分の移行及び損失、劣化を抑える1つの方法は、生地製品を当業者に周知の幾つかの「瞬間」冷凍法の1つによりできるだけ急速に冷凍させることである。おおまかに言えば、「瞬間」冷凍法は機械的または低温的と定義され得る。密閉機械システムはコンプレッサー、コンデンサー、膨張弁及び蒸発装置を必要とする。低温システムはオープンであり、液体窒素、二酸化炭素または大気を使用する。
【0037】
本発明には、本明細書中に記載されている電子レンジ調理可能な冷凍生地製品のいずれかを調理する方法も包含される。電子レンジ調理可能な冷凍生地製品は、解凍することなく冷凍状態から直接、マイクロ波エネルギーまたは対流式オーブン加熱/従来式オーブン加熱を用いて所望のパンの固さまで焼成され得る。マイクロ波を用いるならば、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品はプレート、ナプキン、ペーパータオル、プラスチック容器、ガラス調理皿、金属化マイクロ波サセプタフィルム、紙容器、または他の特殊なもしくは許可されている電子レンジで使用可能な調理容器に載せて調理され得る。
【0038】
1つの実施形態では、調理中に電子レンジ調理可能な冷凍生地製品に隣接して特定の距離だけ離れている全ての側面での垂直に延びる壁を有している繊維質材料(例えば、紙)から構成されているトレーを使用することによって、生地が水平方向に膨らむのを少なくとも部分的に抑える。このタイプの調理容器は最終の調理ずみ生地製品の高さを高くして、消費者に対する調理ずみ生地製品の印象を高め得る。別の実施形態では、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品は、調理中生じる恐れがある圧縮を開放するための場所を与えるために適当に離間させた孔を含む繊維質材料(例えば、紙)から構成されている特殊なトレー中に閉じ込められ得る。このトレーは、生地が加熱時に水平方向よりもむしろ垂直方向に膨らむのを促す(例えば、強制する)大きさの壁を有していてもよい。更なる実施形態では、トレーはすべての側面で均等に調理されるように電子レンジの床から上に約0.25〜約3インチ(例えば、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、1.75、2.0、2.25、2.5、2.75または3インチ)の距離に配置してもよい。電子レンジ調理可能な冷凍生地製品は、生地が完全に調理されるまで、追加成分が存在するならばこれらの成分が十分に熱くなるまで加熱され得る。例えば、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品からなる135g(4 oz.)のサンドイッチ製品を電子レンジにおいて調理しようとする場合には、高で1〜2分間調理し、更に1〜2分間設けた後、消費する。
【0039】
以下の実施例で開示されている好ましいパン生地組成物は本発明の範囲をうまく説明するために配合した。
【実施例1】
【0040】
表1に詳記した成分(すべて重量で量る)を有するパン生地組成物を上記の方法に従って混合する。
【表1】

【0041】
成分を混合し、混和した後、生地を第1のスピードで1分間混合し、次に第2のスピードで13分間混合する。生地を周囲温度で30分間休ませる。休ませた後、生地をカットし、丸め、整形する。生地を110°F、90%の相対湿度で30分間発酵させた後、3.0% Maillose溶液を適用する。いったん発酵させたら生地を0°Fの冷凍庫にすぐに入れ、完全に凍結するまで入れておき、次にポリ袋に詰め、使用するまで冷凍状態を保持する。
【実施例2】
【0042】
実施例1に詳記した電子レンジ調理可能な冷凍生地製品組成物を用いて、電子レンジ調理可能な冷凍の完全に包まれているサンドイッチ製品を作る。上記したように混合し、休ませた後、生地をシーターでシート状にし、生地のシートをハンバーガーフライパン(直径3.5インチのくぼみ)上にゆるく載せる。場合により、生地表面に3% Maillose溶液をスプレーする。冷蔵されている予めカットしたサンドイッチ成分(直径2.5インチ)を生地のくぼみの中央に載せる。第2の生地を第1のようにシート状にし、場合によりMaillose溶液をスプレーし、第1シート上にMaillose側を下にして載せる。サンドイッチを直径4インチのクッキーカッターでカットし、余った生地を除く。作ったサンドイッチを110°F、90%の相対湿度で30分間発酵させる。場合により発酵させたサンドイッチの底を270°Fに3〜3.5分間、または生地が190°Fの温度に達するまでグリルの表面上で網焼きすることにより加熱してもよい。次いで、サンドイッチを280°Fに設定したオーブンにおいて7分間パーベークしてもよい。これらの最後の2つのステップの一方または両方を省略してもよいが、保存性を高めるため及び/または商業化のために生地を固めるために使用し得る。焼成していないかまたはパーベークしたサンドイッチを0°Fの冷凍庫にすぐに入れ、触って冷たくなるまで(約1時間)入れておく。次いで、サンドイッチを冷凍庫から取り出し、3% Maillose溶液をスプレーし、完全に凍結されるまで(約3時間)冷凍庫に戻す。冷凍したサンドイッチをポリ袋に詰め、使用するまで冷凍状態を保持する。サンドイッチを調理し、加熱するために、製品を冷凍庫から取り出し、調理するために例えばガラス皿、紙皿、ナプキン、または電子レンジ調理可能なサセプタ包装材料を含めた適当な電子レンジ用包装材料に載せて電子レンジに入れ、電子レンジにおいて1.5〜2分間加熱する。次いで、サンドイッチを平衡にするために1〜2分間放置する。或いは、サンドイッチを従来式のオーブンにおいて325°Fで約20分間加熱してもよい。
【実施例3】
【0043】
実施例1に詳記した電子レンジ調理可能な冷凍生地製品組成物を用いて、電子レンジ調理可能な冷凍ピザ製品を作る。上記したように混合し、休ませた後、生地をカットし、整形し、場合により3% Maillose溶液をスプレーする。冷蔵した予めカットした(直径1.5インチ)ピザ成分を生地の表面上に載せる。作ったピザを110°F、90%の相対湿度で30分間発酵させ、更に場合により3% Maillose溶液をスプレーする。場合により、発酵させたピザの底を270°Fに3〜3.5分間、または生地が190°Fの温度に達するまでグリルの表面で網焼きすることにより加熱してもよい。次いで、ピザを280°Fに設定したオーブンにおいて7分間パーベークしてもよい。これらの最後の2つのステップは保存性を高めるため、商業化のために生地を固めるために使用され得る。焼成していないかまたはパーベークしたピザを0°Fの冷凍庫にすぐに入れ、凍結されるまで(約4時間)入れておく。冷凍したピザをポリ袋に詰め、使用するまで冷凍状態を保持する。
【0044】
本発明の主題を好ましい実施形態を参照して具体的に示し、記載してきたが、当業者は発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく形態及び詳細に各種変化を加え得ることを理解している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子レンジ調理可能な冷凍生地製品の生地が、
a.約38〜約55重量%の穀粉、
b.約2.0〜約6.0重量%のパン酵母、
c.約0.5〜約2.0重量%の塩、
d.約0.2〜約1.0重量%の粒状スクロース、
e.約1.0〜約3.0重量%の乳化剤、
f.約2.0〜約6.0重量%の食用油、
g.約4.0〜約12.0重量%の液体甘味料、
h.約0.2〜約2.0重量%の膨張剤、
i.約0.2〜約2.0重量%のグルテン、
j.約20.0〜約50.0重量%の水
を含む、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項2】
穀粉が強力粉、白小麦粉、ライ麦粉、硬質赤冬小麦粉、全粒小麦粉及びその混合物から選択される、請求項1に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項3】
乳化剤が90K水和グリセリルモノステアレートとSSLとの混合物を含む、請求項1に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項4】
約0.2〜約2.0重量%の90K水和グリセリルモノステアレートが存在する、請求項3に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項5】
約0.2〜約3.0重量%のSSLが存在する、請求項3に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項6】
甘味料がハイフルクトースコーンシロップである、請求項1に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項7】
膨張剤が非封入炭酸水素ナトリウムとリン酸一カルシウムとの混合物を含む、請求項1に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項8】
約0.1〜約1.0重量%の非封入炭酸水素ナトリウムが存在する、請求項7に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項9】
約0.1〜約1.0重量%のリン酸一カルシウムが存在する、請求項7に記載の電子レンジ調理可能な冷凍生地製品。
【請求項10】
電子レンジ調理可能な冷凍生地によって少なくとも部分的に包まれている食品成分を含む部分を含む電子レンジ調理可能な冷凍製品であって、前記電子レンジ調理可能な冷凍生地が、
a.約38〜約55重量%の穀粉、
b.約2.0〜約6.0重量%のパン酵母、
c.約0.5〜約2.0重量%の塩、
d.約0.2〜約1.0重量%の粒状スクロース、
e.約1.0〜約3.0重量%の乳化剤、
f.約2.0〜約6.0重量%の食用油、
g.約4.0〜約12.0重量%の液体甘味料、
h.約0.2〜約2.0重量%の膨張剤、
i.約0.2〜約2.0重量%の高強度グルテン、
j.約20.0〜約50.0重量%の水
を含む、前記電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項11】
穀粉が強力粉、白小麦粉、ライ麦粉、硬質赤冬小麦粉、全粒小麦粉及びその混合物から選択される、請求項10に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項12】
乳化剤が90K水和グリセリルモノステアレートとSSLとの混合物を含む、請求項10に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項13】
約0.2〜約2.0重量%の90K水和グリセリルモノステアレートが存在する、請求項12に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項14】
約0.2〜約3.0重量%のSSLが存在する、請求項12に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項15】
甘味料がハイフルクトースコーンシロップである、請求項10に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項16】
膨張剤が非封入炭酸水素ナトリウムとリン酸一カルシウムとの混合物を含む、請求項10に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項17】
約0.1〜約1.0重量%の非封入炭酸水素ナトリウムが存在する、請求項16に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項18】
約0.1〜約1.0重量%のリン酸一カルシウムが存在する、請求項16に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項19】
食品成分が肉、卵、チーズ、トマトソース、調味料、大豆製品、果物及び野菜からなる群から選択される、請求項10に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項20】
電子レンジ調理可能な冷凍生地製品の食品成分が完全に包まれている、請求項19に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項21】
電子レンジ調理可能な冷凍生地製品がサンドイッチである、請求項20に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項22】
電子レンジ調理可能な冷凍生地の表面上に食品成分を含む電子レンジ調理可能な冷凍製品であって、前記電子レンジ調理可能な冷凍生地が、
a.約38〜約55重量%の穀粉、
b.約2.0〜約6.0重量%のパン酵母、
c.約0.5〜約2.0重量%の塩、
d.約0.2〜約1.0重量%の粒状スクロース、
e.約1.0〜約3.0重量%の乳化剤、
f.約2.0〜約6.0重量%の食用油、
g.約4.0〜約12.0重量%の甘味料、
h.約0.2〜約2.0重量%の膨張剤、
i.約0.2〜約2.0重量%の高強度グルテン、
j.約20.0〜約50.0重量%の水
を含む、前記電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項23】
穀粉が強力粉、白小麦粉、ライ麦粉、硬質赤冬小麦粉、全粒小麦粉及びその混合物から選択される、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項24】
乳化剤が90K水和グリセリルモノステアレートとSSLとの混合物を含む、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項25】
約0.2〜約2.0重量%の90K水和グリセリルモノステアレートが存在する、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項26】
約0.2〜約3.0重量%のSSLが存在する、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項27】
甘味料がハイフルクトースコーンシロップである、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項28】
膨張剤が非封入炭酸水素ナトリウムとリン酸一カルシウムとの混合物を含む、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項29】
約0.1〜約1.0重量%の非封入炭酸水素ナトリウムが存在する、請求項28に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項30】
約0.1〜約1.0重量%のリン酸一カルシウムが存在する、請求項28に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項31】
食品成分が肉、卵、チーズ、トマトソース、調味料、大豆製品、果物及び野菜からなる群から選択される、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項32】
電子レンジ調理可能な冷凍生地製品がピザである、請求項22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項33】
電子レンジ調理可能な冷凍生地が、39.93重量%の強力粉、13.31重量%のウルトラグレイン硬質赤冬小麦粉、0.53重量%の高強度グルテン、3.19重量%の酵母、1.20重量%の塩、0.60重量%のスクロース、3.99重量%の食用油、0.53重量%の90K水和グリセリルモノステアレート、1.06重量%のSSL、7.98重量%のハイフルクトースコーンシロップ、0.27重量%のリン酸一カルシウム、0.27重量%の非封入炭酸水素ナトリウム、及び27.14重量%の水を含む、請求項1、10または22に記載の電子レンジ調理可能な冷凍製品。
【請求項34】
a.1)約38〜約55重量%の穀粉、2)約2.0〜約6.0重量%のパン酵母、3)約0.5〜約2.0重量%の塩、4)約0.2〜約1.0重量%の粒状スクロース、5)約1.0〜約3.0重量%の乳化剤、6)約2.0〜約6.0重量%の食用油、7)約4.0〜約12.0重量%の液体甘味料、8)約0.2〜約2.0重量%の膨張剤、9)約0.2〜約2.0重量%の高強度グルテン、10)約20.0〜約50.0重量%の水を用意するステップ;
b.混合容器に穀粉及び酵母を加え、一緒に混合して、穀粉及び酵母の乾燥混合物を形成するステップ;
c.穀粉及び酵母のドライ混合物に塩及び粒状スクロースを添加し、混合して、乾燥成分混合物を形成するステップ;
d.混合した乾燥成分混合物に水を除く残りの成分を添加し、混合して、プレ生地混合物を形成するステップ;
e.プレ生地混合物に水を添加し、得られる生地が延伸可能となるまで混合するステップ;及び
f.生地を休ませるステップ;
を含む、生地製品の製造方法。
【請求項35】
更に、
a.生地を非冷凍生地製品に形成すること;
b.非冷凍生地製品を発酵させること;及び
c.場合により、生地表面に約1.0〜約5.0重量%のMaillose溶液をスプレーすること;
を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
更に、
a.生地を非冷凍生地製品に形成すること;
b.場合により、生地表面に約1.0〜約5.0重量%のMaillose溶液をスプレーすること;
c.非冷凍生地製品の表面上に食品成分を載せること;
d.非冷凍生地製品及びその食品成分を第2の非冷凍生地製品で覆い、場合により2つの非冷凍生地製品の端を一緒に閉じること;
e.非冷凍生地製品を発酵させること;及び
f.場合により、第2の生地表面に約1.0〜約5.0重量%のMaillose溶液をスプレーすること;
を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
更に、
a.生地を非冷凍生地製品に形成すること;
b.非冷凍生地製品の表面上に食品成分を載せること;
c.非冷凍生地製品を発酵させること;及び
d.場合により、生地表面に約1.0〜約5.0重量%のMaillose溶液をスプレーすること;
を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
更に、生地製品を冷凍することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
更に、以下のステップa)及び/またはb)、次いでステップc):
a.非冷凍生地製品の底を加熱すること;
b.非冷凍生地製品をパーベーキングすること;及び
c.生地製品を冷凍すること;
を含む、請求項36または37に記載の方法。
【請求項40】
食品成分が肉、卵、チーズ、トマトソース、調味料、大豆製品、果物及び野菜からなる群から選択される、請求項36または37に記載の方法。
【請求項41】
a.冷凍庫から電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を取り出すこと;及び
b.電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を前もって解凍することなく、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を電子レンジにおいて電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を調理するのに十分な時間加熱することによって、調理ずみパン製品を製造すること;
を含む、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品から調理ずみパン製品を製造する方法。
【請求項42】
a.冷凍庫から電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を取り出すこと;及び
b.電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を前もって解凍することなく、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を、備え付けの特殊な電子レンジトレーを用いて、電子レンジにおいて電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を調理するのに十分な時間加熱することによって、調理ずみパン製品を製造すること;
を含む、電子レンジ調理可能な冷凍生地製品から調理ずみパン製品を製造する方法。
【請求項43】
調理時に電子レンジ調理可能な冷凍生地製品が垂直方向に膨らむのを促すために、特殊な電子レンジ調理可能なトレーに電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を閉じ込めて、特殊な電子レンジ調理可能なトレーを用いずに製造したものと比べたときに最終の調理ずみパン製品の高さを高める、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
調理時に電子レンジ調理可能な冷凍生地が水平方向に膨らむのを抑えるために、特殊な電子レンジ調理可能なトレーに電子レンジ調理可能な冷凍生地製品を閉じ込める、請求項42に記載の方法。

【公表番号】特表2009−534037(P2009−534037A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506669(P2009−506669)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/065637
【国際公開番号】WO2007/124236
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(508259412)ファースト プロダクツ,インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】