説明

電子商店の管理支援装置及びそのプログラム

【課題】複数の電子商店サイトを開設している事業者の管理負担を軽減する。
【解決手段】各電子商店サイトに登録するべき商品ないし役務の在庫数の情報を含む登録情報を格納する登録情報格納部111と、電子商店サーバに送信するリクエストの宛先URI及びリクエストに含めるべき登録情報のデータ様式を規定する、各電子商店サイト毎のシナリオ情報を格納するシナリオ情報格納部112と、前記シナリオ情報を参照しこれに基づいてそれぞれの電子商店サーバに前記登録情報を登録するためのリクエストを送信する送信処理部12とを具備する管理支援装置1を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電子商店サイトを開設している場合における各電子商店サイト上の登録情報の更新や在庫の管理等を支援する管理支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、各種産品やホテルの客室の予約、果ては保険商品等までもがオンラインの電子商店で取引されており、多数の小売事業者がこのような電子商店を出店している。電子商店サイト開設のためのインフラストラクチャ(例えば、下記特許文献を参照)を事業者に供与する電子商店街(オンラインモール、サイバーモール)運営会社も、複数が存在している。
【特許文献1】特開2002−304537号公報
【特許文献2】特開2001−195460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の通り、電子商店街の運営会社は複数存在し、事業者の側も複数の運営会社を利用して複数の電子商店サイトを開設することができる。複数の電子商店サイトを開設してそれぞれに商品を出品すれば、より多くの需要者のアクセスを得られ、売上の向上を見込める。
【0004】
一方、各電子商店サイト上の登録情報の更新やその他の管理の負担は、電子商店サイトの数に比例して増大する。現状、電子商店サイトに商品の情報をアップロードしたり、電子商店サイトを通じて受注した商品個数の情報をダウンロードしたりする際には、電子商店サイトの管理担当者がパーソナルコンピュータ及びウェブブラウザプログラム等を使用して個々の運営会社のサーバにアクセスし、手作業で情報の入力、送信または受信の操作を行わなければならない。事程左様に、複数の電子商店サイトを管理するのは容易なことではない。
【0005】
さらに、各電子商店サイトにおける商品の在庫数は刻々と変動し、特定の電子商店サイトでの受注が在庫を上回る状況も発生し得る。そうなれば、他の電子商店サイトの在庫を減らしてその電子商店サイトの在庫に充当する処置が必要となるが、このときにもやはり管理担当者が手作業で各電子商店サイト上の在庫数の更新を行わなければならない。在庫切れは販売機会のロスにつながることから、各電子商店サイトの在庫数の調整はリアルタイムに実施するのが理想ではあるが、それを人手によって実現することは困難を伴う。
【0006】
以上に着目してなされた本発明は、複数の電子商店サイトを開設している事業者の管理負担を軽減しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、同種の商品ないし役務を複数の電子商店サイトに出品し各電子商店サイトを通じて需要者に供給する行為を支援するものであって、電子商店サイトに登録するべき商品ないし役務に関する情報または商品ないし役務の在庫数の情報を含む登録情報を格納する登録情報格納部と、前記登録情報を電子商店サイトに登録する目的で電子商店サイトを司るサーバに送信するリクエストの宛先及びリクエストに含めるべき登録情報のデータ様式を規定する、各電子商店サイト毎のシナリオ情報を格納するシナリオ情報格納部と、前記シナリオ情報を参照しこれに基づいてそれぞれの電子商店サイトを司るサーバに前記登録情報を登録するためのリクエストを送信する送信処理部とを具備する管理支援装置を構成した。ここで、「商品ないし役務」とは、狭義の商品に限定されず、ホテルの客室の予約、列車や航空機の座席の予約、保険商品の販売、種々の役務の提供等を包含する概念である。「需要者に供給する」とは、商品の譲渡や貸渡し、役務の提供等をいう。「商品ないし役務に関する情報」とは、商品ないし役務の内容を需要者に知らしめるための情報であり、商品ないし役務の名称、価格、その特徴を説明するテキスト、画像、音声等のデータがこれに当たる。なお、「電子商店サイト」は、いわゆるネットオークションサイトや求人サイト等であることがある。
【0008】
本管理支援装置は、各々の電子商店サーバにアクセスして情報をアップロード/ダウンロードする操作を代理し、以て事業者の電子商店サイト管理の負担を軽減するものである。一般に、電子商店サーバは、情報のアップロード/ダウンロードを行うためのウェブページを事業者に向けて公開している。ウェブページはウェブフォームを含んでおり、このウェブフォームを介して情報の入力及びアップロード命令、ダウンロード命令を受け付ける。「シナリオ情報」は、電子商店サーバにアクセスしてウェブフォームを取得し、ウェブフォームに情報を入力し、アップロード命令またはダウンロード命令を発するために必要な仕様を規定する。より具体的には、ウェブフォームの取得に係るHTTP(HyperText Transfar Protocol)リクエストの送信先URI(Uniform Resource Identifier)、ウェブフォームに入力する情報とその情報に付与する属性名(HTML(HyperText Markup Language)の<INPUT>タグのNAME属性値等)との関係、アップロード命令またはダウンロード命令に係るHTTPリクエストの送信先URI等を規定する。電子商店サーバがウェブフォーム以外の方法、例えば電子メールやFTP(File Transfar Protocol)によって情報のアップロード/ダウンロードを受け付ける場合には、シナリオ情報は電子メールアドレスやFTPリクエストの送信先URI、送受信する電子メールまたはデータファイルに情報を記述するときのデータ様式等を規定する。
【0009】
電子商店街の運営会社毎にサーバへのアクセス方法や手順、データ様式(ウェブフォームの内容等)が異なるが、運営会社毎のシナリオ情報、換言すれば電子商店サイト毎のシナリオ情報を保持しておくことで、運営会社間の相異を吸収してそれぞれのサーバに適切にアクセスすることが可能となる。何れかの運営会社のサーバにおいて仕様変更が行われたとしても、該当のサーバについてのシナリオ情報を改訂するのみで対応できる利点もある。
【0010】
加えて、何れかの電子商店サイトにおける商品ないし役務の在庫数の変動に関する情報を含む在庫変動情報を受信する受信処理部と、前記登録情報及び前記在庫変動情報を参照して、他の電子商店サイトに登録している在庫数を更新する必要がある場合にその更新後の値を算定する更新値算定部とをさらに具備し、前記更新後の値を改新した登録情報として前記登録情報格納部に格納するとともに前記送信処理部を介して他の電子商店サイトに登録するものとすれば、各電子商店サイトの在庫数の調整を担わせることができるようになる。「在庫変動情報」は、電子商店において売買契約、売買予約やそのキャンセル等の在庫数を変動させる取引処理が行われた事実に関する情報等であって、通常は電子商店サーバから受信して取得する。
【0011】
また、事業者が現実世界に店舗を保有している場合、その実店舗における商品ないし役務の売れ行きや商品の入荷、棚卸し等に応じて各電子商店の在庫数を更新しなければならないこともあり得る。ついては、実在の店舗、倉庫等における商品ないし役務の在庫数の変動に関する情報を含む在庫変動情報を受信する受信処理部と、前記登録情報及び前記在庫変動情報を参照して、電子商店サイトに登録している在庫数を更新する必要がある場合にその更新後の値を算定する更新値算定部とをさらに具備し、前記更新後の値を改新した登録情報として前記登録情報格納部に格納するとともに前記送信処理部を介して電子商店サイトに登録するものとしてもよい。ここでの「在庫変動情報」は、実在の店舗において売買、売買予約やそのキャンセル等が行われた事実に関する情報、商品の入荷による在庫増の情報、商品の出荷または棚卸しによる在庫減の情報等であって、POS(Point Of Sales)システムや在庫管理システム等から受信して取得する。
【0012】
商品ないし役務の供給可能な在庫総数を登録情報として前記登録情報格納部に格納し、この在庫総数を前記送信処理部を介して全ての電子商店サイトに登録するものとし、前記受信処理部を介して在庫変動情報を受信した際には前記更新値算定部が在庫総数の更新後の値を算定するようにすれば、各電子商店の在庫数を個別に管理せずに済み、需要者のアクセスが集中した特定の電子商店サイトで在庫が尽きるといった事象も回避できる。
【0013】
あるいは、各電子商店サイト毎の商品ないし役務の在庫の割当比率の設定情報を格納する設定情報格納部をさらに具備し、各電子商店サイト毎に商品ないし役務の在庫数を登録情報として前記登録情報格納部に格納し、それら在庫数を前記送信処理部を介してそれぞれの電子商店サイトに登録するものとし、前記受信処理部を介して在庫変動情報を受信した際には前記更新値算定部が前記登録情報をも参照した上で各電子商店サイト毎の在庫数の更新後の値を算定するようにして、在庫数を個別管理してもよい。
【0014】
在庫数を個別管理するのであれば、各電子商店サイト毎の商品ないし役務の在庫数を登録情報として前記登録情報格納部に格納し、それら在庫数を前記送信処理部を介してそれぞれの電子商店サイトに登録するものとし、前記受信処理部を介して在庫変動情報を受信した際、ある電子商店サイトの在庫数が所定閾値以下またはこれを下回る状態となった場合には、前記更新値算定部が該当の電子商店サイトの在庫数を所定数だけ増加させ、その分他の電子商店サイトの在庫数を減少させるようにして更新後の値を算定する態様も考えられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の電子商店サイトを開設している事業者の管理負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。システムの全体概要を、図1に示す。本実施形態の管理支援装置1は、インターネットに代表されるネットワーク上に公開された複数の電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスし、そのサーバ2との間で情報を授受することができる。並びに、実在の店舗、倉庫等に付設されたPOSシステムまたは在庫管理システム3とWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等を介して接続しており、そのシステムとの間で情報を授受することができる。
【0017】
管理支援装置1は、例えば、図2に示すように、プロセッサ1a、メインメモリ1b、補助記憶デバイス1c、表示制御デバイス1d、ディスプレイ1e、操作入力デバイス1f、通信インタフェース1g等のハードウェア資源を備え、これらがコントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)1hにより制御されて連携動作するものである。補助記憶デバイス1cは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、光学ディスクドライブ、その他である。表示制御デバイス1dは、プロセッサ1aより受けた描画指令を基に表示させるべき画像データを生成してディスプレイ1eに向けて送出するビデオチップ(グラフィクスチップ)、画像データ等を一時的に格納しておくビデオメモリ等を要素とする。操作入力デバイス1fは、手指で操作可能な押下ボタン、キーボードや、マウス、トラックパッド、タッチパネル等のポインティングデバイスである。通信インタフェース1gは、インターネット、WAN、LAN等の電気通信回線を介した情報通信を行うためのデバイスであり、NIC(Network Interface Card)や無線LANトランシーバに代表されるが、これら以外にUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等のインタフェースを採用することもできる。
【0018】
通常、プロセッサ1aによって実行されるべきプログラムが補助記憶デバイス1cに格納されており、プログラムの実行の際には補助記憶デバイス1cからメインメモリ1bに読み込まれ、プロセッサ1aによって解読される。本実施形態では、既知のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされ、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。その上で、本発明に係る管理支援装置1を構成するために必要となるプログラムがインストールされており、これらプログラムに従い上記ハードウェア資源を作動して、図3に示すデータベース11、送信処理部12、受信処理部13、更新値算定部14としての機能を発揮する。
【0019】
データベース11は、メインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cの記憶領域を利用して種々の情報を格納する。データベース11は、下記登録情報格納部111、シナリオ情報格納部112及び設定情報格納部113を内包する。
【0020】
登録情報格納部111は、各電子商店サイトに登録するべき登録情報を格納する。登録情報は、電子商店に出品する商品ないし役務に関する情報、及び/または、その商品ないし役務の在庫数の情報である。商品ないし役務に関する情報は、図4に例示するように、商品ないし役務を識別する商品識別子と、その商品ないし役務の名称、価格、商品ないし役務の特徴を説明するテキスト、画像等のデータとを関連付けてなる。因みに、商品が被服や服飾品のようなものである場合、商品識別子に商品IDとともに商品色ID、商品サイズID等が含まれることがある。在庫数の情報は、図5に例示するように、供給可能な在庫総数と、各電子商店サイト毎の在庫数とに分かれる。在庫総数は、電子商店群を通じて需要者に販売等することが可能な総数量を示す。在庫総数の情報は、商品ないし役務を識別する商品識別子と、その商品ないし役務の供給可能な総数量とを関連付けてなる。翻って、各電子商店サイト毎の在庫数の情報は、電子商店サイトを識別する電子商店識別子と、その電子商店サイトに出品する商品ないし役務を識別する商品識別子と、その商品ないし役務の在庫数量とを関連付けてなる。
【0021】
シナリオ情報格納部112は、各電子商店サイト毎のシナリオ情報を格納する。シナリオ情報は、電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスする方法、手順や、サーバ2に情報を送信するときのデータ様式を規定する情報であり、下記送信処理部12、受信処理部13によって解釈される。シナリオ情報は、一または複数の命令を記述したスクリプト様のテキスト(特に、XML(Extensible Markup Language)等を採用した構造化テキスト)データであって、電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けてある。シナリオ情報の要素となる命令語には、少なくとも以下が存在する。即ち、認証命令、受信データ解析命令、値送信命令、ファイル送信命令、URI指定命令、制御構文命令である。
○認証命令は、電子商店サーバ2が事業者に向けて公開している情報のアップロード/ダウンロード用のウェブページやFTPサーバ、または電子メールアカウント等にログインする旨の命令であり、オプションとしてユーザ認証子(ユーザID及び/またはパスワード、電子メールアカウント等)を定義できる。通常、ユーザ認証子自体をシナリオ情報中に記述するが、ユーザ認証子がデータベース11の何れかの領域に格納されている場合にはその格納場所を示す情報を記述する。その場合、データベース11の該当場所を参照してユーザ認証子を取得することになる。
○受信データ解析命令は、電子商店サーバ2へのアクセスに伴い電子商店サーバ2から受信したデータを解析する、特に文字列パターンマッチングを行う旨の命令であり、オプションとして検索対象範囲及び検索条件(キーとなる文字列等)、検索結果として何を取得するのかを定義できる。例えば、電子商店サーバ2からウェブフォームを含むウェブページのHTMLデータ、スクリプト等がもたらされ、そのウェブフォームに情報を入力してサーバ2に返信、即ちHTTPリクエストを送信することを考えると、HTMLの<INPUT>タグのNAME属性値、VALUE属性値等を知得する必要が生じる。受信データ解析命令は、そのような属性値をウェブページのデータから抽出する処理等を命ずるものである。なお、FTPにより受信したデータファイルや電子メールの本文、添付ファイル等を解析することも可能である。
○値送信命令は、電子商店サーバ2へ何らかの値を送信する旨の命令であり、オプションとして送信値及びその送信値に付与する(送信値が如何なるものであるのかを識別する)名前を定義できる。例えば、商品ないし在庫数の情報をウェブフォームに入力して電子商店サーバ2に返信するのであれば、送信値となる商品識別子及び在庫数の値の情報をデータベース11の登録情報格納部111から取得し、それらの情報に対応したNAME属性値を付与して、HTTPリクエストに含めて送信する。送信値に関するオプションは、送信値それ自体、データベース11に格納している送信値の格納場所を示す情報、または上記の受信データ解析命令の実行結果として取得される値(を表す変数)の何れかである。送信値に付与する名前に関するオプションは、名前値それ自体、データベース11に格納している名前値の格納場所を示す情報、または上記の受信データ解析命令の実行結果として取得される値の何れかであり、特にHTMLデータを解析した結果得られる値(<INPUT>タグ内のNAME属性値等)を用いることが可能である。なお、送信値及びその名前を内容に記述した電子メールの形で送信することも可能である。
○ファイル送信命令は、電子商店サーバ2へ何らかのデータファイルを送信する旨の命令であり、オプションとして送信ファイル及びその送信ファイルに付与する(ファイルが如何なるものであるのかを識別する)名前を定義できる。例えば、商品を撮影した画像ファイルをウェブフォームに入力して電子商店サーバ2に返信するのであれば、送信対象の画像ファイルをデータベース11の登録情報格納部111から取得し、そのファイルに対応したNAME属性値を付与して、HTTPリクエストに含めて送信する。送信ファイルに関するオプションは、データベース11に格納している送信ファイルの格納場所を示す情報(ディレクトリパスであることがある)である。送信ファイルに付与する名前に関するオプションは、名前値それ自体、データベース11に格納している名前値の格納場所を示す情報、または上記の受信データ解析命令の実行結果として取得される値の何れかである。なお、送信ファイルをFTPや電子メールの添付ファイルの形で送信することも可能である。
○URI指定命令は、所要のプロトコルに則ったリクエストの送信先を指定する旨の命令であり、オプションとしてURIを定義できる(通信プロトコルを指定することもあり得る)。このURI指定命令は、複数のウェブページからなるウェブサイトに対して、次に遷移するべきウェブページを指定するためにも作用する。URIに関するオプションは、URIそれ自体、データベース11に格納しているURIの格納場所を示す情報、または上記の受信データ解析命令の実行結果として取得されるURIの何れかである。
○制御構文命令は、汎用的なプログラミング言語における“if”命令、“for”命令の如く条件分岐や反復ループ等を実現するためのもので、オプションとして分岐条件、ループ回数、ループ離脱条件等を定義できる。分岐条件式、ループ離脱条件式の項に、上記の受信データ解析命令の実行結果として取得される値を用いることも可能である。
シナリオ情報は、人がコンピュータ及びウェブブラウザプログラム等を使用して個々の電子商店サーバ2にアクセスする作業手順を模すものであると言える。
【0022】
設定情報格納部113は、複数の電子商店サイトの在庫数の自動調整に関する設定情報を格納する。本管理支援装置1では、商品ないし役務の在庫総数を各電子商店サイトにどのように割り当てるかを、少なくとも以下から選択することができる。即ち、「総数設定」、「比率設定」、「絶対値設定」である。
○「総数設定」の態様では、全ての電子商店サイトにおける在庫数を、供給可能な在庫総数と同数とする。「総数設定」の態様では、ある電子商店サイトで売買が成立して在庫数がn個減少したとき、在庫総数がn個減少することから、それに応じて他の全ての電子商店サイトにおける在庫数をn個減少させる。
○「比率設定」の態様では、予め定められた電子商店サイト毎の割当比率に従って供給可能な在庫総数を案分する。「比率設定」の態様では、ある電子商店サイトで売買が成立して在庫数がn個減少したとき、在庫総数がn個減少することから、その在庫総数と割当比率とに基づき(売買が行われた電子商店サイトを含む)各電子商店サイトに割り当てるべき在庫数を再計算し、それに応じて全ての電子商店サイトにおける在庫数を更新する。
○「絶対値設定」の態様では、各電子商店サイトの在庫数を、予め定められた割当数に維持する。「絶対値設定」の態様では、ある電子商店サイトで売買が成立して在庫数がn個減少したとき、そのn個分の在庫を在庫総数から該当の電子商店サイトに即座に補充するものとする。在庫総数は、やはりn個減少する。
加えて、本管理支援装置1では、何れかの電子商店サイトの在庫数が所定閾値以下またはこれを下回る状態となったときに、該当の電子商店サイトの在庫数を所定数だけ増加させ、その替わりに他の一または複数の電子商店サイトの在庫数を減少させる「機会ロス回避」を行うことができる。典型的には、ある電子商店サイトの在庫数が0になったときに、その電子商店サイトの在庫数を1個増加させるとともに、割当在庫数が最も多い電子商店サイトの在庫数を1個減少させる。さらには、「比率設定」または「絶対値設定」の下で、供給可能な在庫総数が電子商店サイトの数を下回ったり、予め定められた各電子商店サイト毎の割当数の総計を下回ったりしたときに「総数設定」に自動的に移行することもできる。設定情報は、図6に例示するように、「総数設定」、「比率設定」、「絶対値設定」の何れの態様をとるかの選択、「機会ロス回避」処理の要否、各電子商店サイト毎の割当比率及び/または割当数の情報を含む。各電子商店サイト毎の割当比率または割当数の情報は、電子商店サイトを識別する電子商店識別子と、その電子商店サイトに出品する商品ないし役務を識別する商品識別子と、その商品ないし役務の割当比率または割当数とを関連付けてなる。
【0023】
送信処理部12は、通信インタフェース1g及びインターネット、WAN、LAN等を介して電子商店サーバ2に登録情報を送信する。その際、シナリオ情報格納部112に格納しているシナリオ情報を参照する。より具体的には、URI指定命令及び認証命令に従い電子商店サーバ2にアクセスし、受信データ解析命令に従い電子商店サーバ2からもたらされるウェブページの内容を解析し、値送信命令及び/またはファイル送信命令に従い対象の電子商店サーバ2に適合したデータ様式のリクエストを生成して、指定されたURIを宛先として送信する。
【0024】
受信処理部13は、通信インタフェース1g及びインターネット、WAN、LAN等を介して電子商店サーバ2から在庫変動情報を受信する。在庫変動情報は、各電子商店における商品ないし役務の在庫数の変動を示す情報である。ある電子商店サイトにて売買注文や予約注文を受注すれば、その電子商店サイトにおける該当の商品ないし役務の在庫数が減少する。在庫変動情報は、例えばこのような受注の事実に関する情報であって、図7に例示するように、対象の商品ないし役務を識別する商品識別子と、その商品ないし役務の増減分量とを関連付けてなる。電子商店サーバ2は、在庫変動情報を、事業者に向けて公開するウェブページ上に表示(ウェブページのデータに含めて送信)したり、CSV(Comma Separated Values)形式等のデータファイルとしてFTP送信したり、または電子メールに添付して送信したりして事業者側に提供する。受信処理部13は、在庫変動情報の受信に際し、シナリオ情報格納部112に格納しているシナリオ情報を参照する。より具体的には、URI指定命令及び認証命令に従い電子商店サーバ2にアクセスし、電子商店サーバ2からもたらされるウェブページの内容を解析してその中から在庫変動情報を抽出したり、電子商店サーバ2がFTP送信する在庫変動情報のデータファイルを受信したり、または電子メール受信サーバ2にアクセスして在庫変動情報を含む電子メールを受信したりする。
【0025】
なお、受信処理部13は、POSシステムまたは在庫管理システム3から在庫変動情報を受信することもできる。ここでの在庫変動情報は、実在の店舗、倉庫等における商品ないし役務の在庫数の変動を示す情報である。店舗、倉庫等から商品を出荷し、あるいは逆に店舗、倉庫等に商品を入荷するにあたり、POSシステムまたは在庫管理システム3では、その商品に付されているバーコード、二次元コードやRFID(Radio Frequency Identification)タグ等を専用の読み取り装置で読み取り、商品の出入荷の事実を感知するとともに、本管理支援装置1に向けて在庫変動情報を送信する。店舗等にて役務の提供またはその予約を受注したときにも、同様に在庫変動情報を送信する。受信処理部13は、これらの在庫変動情報を受信する。
【0026】
更新値算定部14は、何れかの電子商店サイトに登録している商品ないし役務の在庫数を更新するべき場合に、その更新後の在庫数値を算定する。既に述べたように、本実施形態の管理支援装置1は、「総数設定」、「比率設定」または「絶対値設定」の下で、商品ないし役務の供給可能な在庫総数を各電子商店サイトに割り当てる。ある電子商店サイトにおける在庫数が変動したり、供給可能な在庫総数が変動したりすると、各電子商店サイトに割り当てるべき在庫数を再計算する必要が生じる。加えて、何れかの電子商店サイトの在庫数が極端に減少した暁には、「機会ロス回避」処理を行うことがある。更新値算定部14は、上記の在庫変動情報を受信したときに、この在庫変動情報と、現状の電子商店における在庫数及び在庫総数に関する登録情報と、在庫数の自動調整に関する設定情報とに基づき、各電子商店に割り当てる在庫数の更新値を再計算する。より具体的には、在庫変動情報に含まれる商品識別子をキーとして登録情報格納部111を検索し、その商品識別子で識別される商品ないし役務の各電子商店毎の在庫数及び供給可能な在庫総数の情報を抽出する。次いで、設定情報格納部113に格納している設定情報を参照し、「総数設定」、「比率設定」、「絶対値設定」等のうちの何れの規則に則って在庫数を再計算するか、あるいは「機会ロス回避」を行うか否かを確認する。しかる後、該当の商品ないし役務について、それぞれの電子商店に割り当てるべき在庫数の更新値及び在庫総数の更新値を算定する。そして、算定した各電子商店毎の更新値及び在庫総数の更新値を改新した登録情報として登録情報格納部111に格納する。並びに、各電子商店毎の更新値を、送信処理部12を介して各電子商店サイトに登録する。
【0027】
本管理支援装置1がプログラムに従い実行する処理の手順を、図8〜図13のフローチャートを参照して述べる。予め、登録情報格納部111には、各電子商店に出品するべき商品ないし役務に関する情報、及び各電子商店に割り当てる在庫数に関する情報を格納している。これらの登録情報は、事業者の管理担当者の手によって作成される。また、シナリオ情報格納部112には、各電子商店の運営会社のサーバ2にアクセスする方法、手順、データ様式等の仕様を規定したシナリオ情報を格納してある。これらのシナリオ情報は、事業者の管理担当者の手によって作成されることもあれば、電子商店サーバ2が事業者に向けて公開している情報のアップロード/ダウンロード用のウェブページのデータを自動解析する(管理支援装置1上で実行可能な)プログラムによって作成されることもある。
【0028】
電子商店サイトに商品ないし役務を新規出品し、または出品商品ないし役務を更改するときの処理手順を、図8に示す。管理支援装置1は、登録情報のアップロード先となる電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられたシナリオ情報を、シナリオ情報格納部112から読み出す(ステップS1)。相前後して、商品ないし役務に関する情報と、その商品ないし役務を識別する商品識別子及びアップロード先の電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられた在庫数の情報とを、登録情報格納部111から読み出す(ステップS2)。そして、シナリオ情報に基づき、当該電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスを開始し(ステップS3)、登録情報格納部111から読み出した登録情報をアップロードするためのリクエストを生成してこの電子商店サーバ2に向けて送信する(ステップS4)。上記ステップS1〜S4の処理を、各電子商店サイトについて反復的に実行する(ステップS5)。
【0029】
電子商店サイトにおける商品ないし役務の在庫数を自動調整するときの処理手順を、図9に示す。まず、管理支援装置1は、各電子商店サイトにおける在庫数の変動に関する在庫変動情報を収集する。管理支援装置1は、在庫変動情報のダウンロード元となる電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられたシナリオ情報を、シナリオ情報格納部112から読み出す(ステップS6)。そして、シナリオ情報に基づき、当該電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスを開始し(ステップS7)、在庫変動情報をダウンロードするためのリクエストを生成してこの電子商店サーバ2に向けて送信し(ステップS8)、在庫変動情報を受信する(ステップS9)。しかる後、受信した在庫変動情報を解析し、当該電子商店サイトにてどの商品ないし役務がどれだけ増減したのかを知得する(ステップS10)。上記ステップS6〜S10の処理を、各電子商店サイトについて反復的に実行する(ステップS11)。また、管理支援装置1は、実在する店舗、倉庫等における在庫数の変動に関する在庫変動情報をも取得する。即ち、POSシステムまたは在庫管理システム3にアクセスして(ステップS12)、在庫変動情報を受信する(ステップS13)。しかる後、受信した在庫変動情報を解析し、実在の店舗、倉庫等にてどの商品ないし役務がどれだけ増減したのかを知得する(ステップS14)。
【0030】
引き続き、管理支援装置1は、各電子商店サイトに割り当てる在庫数の再計算及び再登録を行う。管理支援装置1は、「総数設定」、「比率設定」、「絶対値設定」等のうちの何れの態様をとるかの選択に係る情報、あるいは「機会ロス回避」処理の要否に係る情報を、設定情報格納部113から読み出す(ステップS15)。以降の在庫数更新処理(サブルーチンR)は、設定に対応して異なる。
【0031】
「総数設定」の下では、図10に示すように、何れかの電子商店サイトまたは実在の店舗、倉庫等で在庫数の変動が発生した商品ないし役務について、その商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた在庫総数の情報を、登録情報格納部111から読み出す(ステップS16)。次に、供給可能な在庫総数を再計算する(ステップS17)。例えば、在庫変動情報を受信する以前の登録情報に示された在庫総数がx個、在庫変動情報に示された在庫数の増減分量がy個であれば、再計算した在庫総数はx±y個となる。しかして、登録情報格納部111に格納している、当該商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた各電子商店毎の在庫数及び在庫総数の情報を、おしなべて再計算した在庫総数の値に書き換える(ステップS18)。並びに、在庫数の更新値のアップロード先となる電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられたシナリオ情報を、シナリオ情報格納部112から読み出す(ステップS19)。そして、シナリオ情報に基づき、当該電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスを開始し(ステップS20)、在庫数の更新値をアップロードするためのリクエストを生成してこの電子商店サーバ2に向けて送信する(ステップS21)。上記ステップS19〜S21の処理を、各電子商店サイトについて反復的に実行する(ステップS22)。
【0032】
「比率設定」の下では、図11に示すように、何れかの電子商店サイトまたは実在の店舗、倉庫等で在庫数の変動が発生した商品ないし役務について、その商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた在庫総数の情報を、登録情報格納部111から読み出す(ステップS23)。次に、供給可能な在庫総数を再計算する(ステップS24)。さらに、当該商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた各電子商店サイト毎の割当比率の情報を、設定情報格納部113から読み出す(ステップS27)。そして、再計算した在庫総数と、各電子商店サイト毎の割当比率とに基づき、各電子商店に割り当てる在庫数の更新値を再計算する(ステップS28)。但し、在庫総数が電子商店サイトの数を下回った場合には(ステップS25)、「総数設定」と同様に全ての電子商店の在庫数を在庫総数と同数とする(ステップS26)。しかして、登録情報格納部111に格納している、当該商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた各電子商店毎の在庫数及び在庫総数の情報を、再計算した在庫数及び在庫総数の値に書き換える(ステップS 29)。並びに、在庫数の更新値のアップロード先となる電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられたシナリオ情報を、シナリオ情報格納部112から読み出す(ステップS30)。そして、シナリオ情報に基づき、当該電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスを開始し(ステップS31)、在庫数の更新値をアップロードするためのリクエストを生成してこの電子商店サーバ2に向けて送信する(ステップS32)。上記ステップS20〜S32の処理を、各電子商店サイトについて反復的に実行する(ステップS33)。
【0033】
「絶対値設定」の下では、図12に示すように、何れかの電子商店サイトまたは実在の店舗、倉庫等で在庫数の変動が発生した商品ないし役務について、その商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた在庫総数の情報を、登録情報格納部111から読み出す(ステップS34)。次に、供給可能な在庫総数を再計算する(ステップS35)。また、当該商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた各電子商店サイト毎の割当数の情報を、設定情報格納部113から読み出す(ステップS36)。この割当数は、各電子商店サイトに登録するべき在庫数の更新値となるものである。但し、在庫総数が各電子商店サイト毎の割当数の総計を下回った場合には(ステップS37)、「総数設定」と同様に全ての電子商店の在庫数を在庫総数と同数とする(ステップS38)。しかして、登録情報格納部111に格納している、当該商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた各電子商店毎の在庫数及び在庫総数の情報を、再計算した在庫数及び在庫総数の値に書き換える(ステップS39)。並びに、在庫数の更新値のアップロード先となる電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられたシナリオ情報を、シナリオ情報格納部112から読み出す(ステップS40)。そして、シナリオ情報に基づき、当該電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスを開始し(ステップS41)、在庫数の更新値をアップロードするためのリクエストを生成してこの電子商店サーバ2に向けて送信する(ステップS42)。上記ステップS40〜S42の処理を、各電子商店サイトについて反復的に実行する(ステップS43)。
【0034】
「機会ロス回避」を要とする設定の下では、図13に示すように、何れかの電子商店サイトまたは実在の店舗、倉庫等で在庫数の変動が発生した商品ないし役務について、その商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた在庫総数の情報、及び各電子商店サイト毎の在庫数の情報を、登録情報格納部111から読み出す(ステップS44)。次に、供給可能な在庫総数を再計算する(ステップS45)。また、各電子商店毎の在庫数の更新値を再計算する(ステップS46)。例えば、在庫変動情報を受信する以前の登録情報に示されたある電子商店サイトの在庫数がv個、在庫変動情報に示されたその電子商店サイトの在庫数の増減分量がw個であれば、再計算したその電子商店サイトの在庫数はv±w個となる。この再計算で、何れかの電子商店サイトの在庫数が所定閾値(典型的には、0)以下となった場合には(ステップS47)、該当の電子商店サイトの在庫数を所定数(典型的には、1)だけ増加させる補充処理を行う(ステップS48)。ステップS48では、該当の電子商店サイトの在庫数を増加させた分だけ、他の電子商店サイト(典型的には、当該商品ないし役務の在庫数が最も多い電子商店サイト)の在庫数及び/または供給可能な在庫総数を減少させる。しかして、登録情報格納部111に格納している、当該商品ないし役務を識別する商品識別子に関連付けられた各電子商店毎の在庫数及び在庫総数の情報を、再計算した在庫数及び在庫総数の値に書き換える(ステップS49)。並びに、在庫数の更新値のアップロード先となる電子商店サイトを識別する電子商店識別子に関連付けられたシナリオ情報を、シナリオ情報格納部112から読み出す(ステップS50)。そして、シナリオ情報に基づき、当該電子商店サイトを司るサーバ2にアクセスを開始し(ステップS51)、在庫数の更新値をアップロードするためのリクエストを生成してこの電子商店サーバ2に向けて送信する(ステップS52)。上記ステップS50〜S52の処理を、各電子商店サイトについて反復的に実行する(ステップS53)。
【0035】
在庫切れによる販売機械のロスを回避するべく、図9に示した在庫数の自動調整プロセスはなるべく高い頻度で繰り返しすることが望ましい。本管理支援装置1は、プログラムに従い、図9の在庫数の自動調整プロセスを数十秒から数分または数十分おきに実行する。このとき、各回のプロセス実行間のタイムラグをランダムに長くしたり短くしたりする。
【0036】
本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。特に、図8〜図13に示す各部の機能を複数のコンピュータに分散させ、それらの協働により管理支援装置1として成立させることを妨げない。
【0037】
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る管理支援装置を含むシステムの全体概要を示す図。
【図2】本発明の一実施形態の管理支援装置が具備するハードウェア資源を示す図。
【図3】同実施形態の管理支援装置の機能ブロック図。
【図4】登録情報の内容を例示する図。
【図5】登録情報の内容を例示する図。
【図6】設定情報の内容を例示する図。
【図7】在庫変動情報の内容を例示する図。
【図8】同実施形態の管理支援装置がプログラムに従い実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図9】同実施形態の管理支援装置がプログラムに従い実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図10】同実施形態の管理支援装置がプログラムに従い実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図11】同実施形態の管理支援装置がプログラムに従い実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図12】同実施形態の管理支援装置がプログラムに従い実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図13】同実施形態の管理支援装置がプログラムに従い実行する処理の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0039】
1…管理支援装置
111…登録情報格納部
112…シナリオ情報格納部
113…設定情報格納部
12…送信値処理部
13…受信処理部
14…更新値算定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同種の商品ないし役務を複数の電子商店サイトに出品し各電子商店サイトを通じて需要者に供給する行為を支援するものであって、
電子商店サイトに登録するべき商品ないし役務に関する情報または商品ないし役務の在庫数の情報を含む登録情報を格納する登録情報格納部と、
前記登録情報を電子商店サイトに登録する目的で電子商店サイトを司るサーバに送信するリクエストの宛先及びリクエストに含めるべき登録情報のデータ様式を規定する、各電子商店サイト毎のシナリオ情報を格納するシナリオ情報格納部と、
前記シナリオ情報を参照しこれに基づいてそれぞれの電子商店サイトを司るサーバに前記登録情報を登録するためのリクエストを送信する送信処理部と
を具備する管理支援装置。
【請求項2】
何れかの電子商店サイトにおける商品ないし役務の在庫数の変動に関する情報を含む在庫変動情報を受信する受信処理部と、
前記登録情報及び前記在庫変動情報を参照して、他の電子商店サイトに登録している在庫数を更新する必要がある場合にその更新後の値を算定する更新値算定部とをさらに具備し、
前記更新後の値を改新した登録情報として前記登録情報格納部に格納するとともに前記送信処理部を介して他の電子商店サイトに登録する請求項1記載の管理支援装置。
【請求項3】
実在の店舗、倉庫等における商品ないし役務の在庫数の変動に関する情報を含む在庫変動情報を受信する受信処理部と、
前記登録情報及び前記在庫変動情報を参照して、電子商店サイトに登録している在庫数を更新する必要がある場合にその更新後の値を算定する更新値算定部とをさらに具備し、
前記更新後の値を改新した登録情報として前記登録情報格納部に格納するとともに前記送信処理部を介して電子商店サイトに登録する請求項1記載の管理支援装置。
【請求項4】
商品ないし役務の供給可能な在庫総数を登録情報として前記登録情報格納部に格納し、この在庫総数を前記送信処理部を介して全ての電子商店サイトに登録するものとし、
前記受信処理部を介して在庫変動情報を受信した際には前記更新値算定部が在庫総数の更新後の値を算定する請求項2または3記載の管理支援装置。
【請求項5】
各電子商店サイト毎の商品ないし役務の在庫の割当比率の設定情報を格納する設定情報格納部をさらに具備し、
各電子商店サイト毎に商品ないし役務の在庫数を登録情報として前記登録情報格納部に格納し、それら在庫数を前記送信処理部を介してそれぞれの電子商店サイトに登録するものとし、
前記受信処理部を介して在庫変動情報を受信した際には前記更新値算定部が前記登録情報をも参照した上で各電子商店サイト毎の在庫数の更新後の値を算定する請求項2または3記載の管理支援装置。
【請求項6】
各電子商店サイト毎に商品ないし役務の在庫数を登録情報として前記登録情報格納部に格納し、それら在庫数を前記送信処理部を介してそれぞれの電子商店サイトに登録するものとし、
前記受信処理部を介して在庫変動情報を受信した際、ある電子商店サイトの在庫数が所定閾値以下またはこれを下回る状態となった場合には、前記更新値算定部が該当の電子商店サイトの在庫数を所定数だけ増加させ、その分他の電子商店サイトの在庫数を減少させるようにして更新後の値を算定する請求項2または3記載の管理支援装置。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6記載の管理支援装置を構成するために用いられるものであって、コンピュータを、
電子商店サイトに登録するべき商品ないし役務に関する情報または商品ないし役務の在庫数の情報を含む登録情報を格納する登録情報格納部、
前記登録情報を電子商店サイトに登録する目的で電子商店サイトを司るサーバに送信するリクエストの宛先及びリクエストに含めるべき登録情報のデータ様式を規定する、各電子商店サイト毎のシナリオ情報を格納するシナリオ情報格納部、並びに、
前記シナリオ情報を参照しこれに基づいてそれぞれの電子商店サイトを司るサーバに前記登録情報を登録するためのリクエストを送信する送信処理部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−97056(P2008−97056A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−274382(P2006−274382)
【出願日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(300081637)カゴヤ・ジャパン株式会社 (2)