説明

電子投票システム、電子投票方法、電子投票プログラム、投票カード発行制御プログラム及び投票制御プログラム

【課題】 電子投票システムにおいて、投票カードの情報が読み出し不能となったり、あるいは投票カードを紛失した場合においても、投票を可能とする電子投票システムを提供する。
【解決手段】 投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票システムであって、投票カード発行装置が、投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行手段と、投票カードに前記発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行手段を含み、投票装置は、投票カードが挿入された場合に投票カードに検査用との情報が付与されているか確認をおこない、付与がなされていない場合に投票カードによる投票を受付け投票カードの発行番号を記録し、付与がなされている場合に投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に投票カードを受付け投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に投票カードによる投票を受付けない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は専用の電子投票端末を用いて選挙の投票を行う電子投票システムに関し、特に、投票カードの情報が読み出し不能となったり、あるいは投票カードを紛失した場合においても、投票を可能とする電子投票システム、投票カード発行装置、投票装置、投票カード発行制御プログラム及び投票制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
選挙やアンケートなどの投票を、コンピュータやネットワークを利用して行う電子投票は、開票のための時間と作業コストを大幅に削減できるため、近年、採用する自治体の数が増加している。しかし、ネットワークを利用して電子投票を行う場合には不正なアクセスが行われる可能性があり、セキュリティを保ちにくいことが指摘されている。
【0003】
一方、投票所の中で投票装置を用いて投票を行う電子投票(以下、投票所型電子投票と略す)は、ネットワークを介さないために、このような情報セキュリティの問題は少ない。投票所で行う電子投票では、投票用紙の代わりにトークンと呼ばれる投票カードが選挙管理人の指定する係員によって配られ、選挙人がこの投票カードを投票装置に挿入すると、1回限りの投票装置の使用が可能になる。この投票カードは情報入出力の可能な媒体であればよく、通常は投票カードが用いられる。投票後は、投票が終了しているか、いないかを表す投票状況情報が、投票装置によって投票カードに記録される。
【0004】
このような投票所型電子投票においては、ネットワークを利用した電子投票の場合のような情報の漏洩は、ほとんど無い。しかしながら、投票所型電子投票においても、投票カードの不良、紛失あるいは選挙人が故意に破壊した場合等には、投票状況情報が失われるため、二重投票の防止対策の確立が難しいという欠点があった。
【0005】
このような電子投票の欠点を解決するため、二重投票防止に類する方法の1例が、例えば特開平07−057015号公報(特許文献1)に記載されている。
【0006】
この特許文献1の方法では、選挙管理人の指定する係員は、選挙人別に投票済みであるか未投票かを識別する選挙人名簿情報に記入し、係員はこの情報を各選挙人の投票カードに書き込み、投票所で投票受付け時に配布するというものである。
【0007】
この方法では、誤って選挙人が投票済みに登録された場合にも、係員が選挙人名簿情報を未投票に書き換え、書き換えた内容を投票カードに書き込み、選挙人に配布することが可能である。
【特許文献1】特開平07−057015号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来の技術は、以下に述べるような問題点があった。
【0009】
特許文献1の方法の場合、投票済みであるか未投票かを識別する情報の修正は選挙人名簿情報で行われていた。投票カードの内容の修正は選挙人名簿情報を反映したものであり、選挙人が投票を終了する迄は、投票カードが誤りなく正常に動作することが前提となっていた。
【0010】
このため、選挙人が受付で投票カードを受け取ってから投票を終了する迄の間に、投票カードが不良となったり、あるいは選挙人による故意の破壊や紛失により投票カードが読めなくなった場合には、選挙人が投票済みであるか否かの確認が不可能となり、選挙人に対し投票カードを再度発行せざるを得ず、選挙人が虚偽の申告をした場合に二重投票が行われるという問題があった。
【0011】
また、一度発行された投票カードを再度発行し直すための機構がないため、発行ミスや発行後のカード不良により新たな投票カードを発行した場合、投票カード発行枚数の記録が、投票した選挙人の数と合わなくなるという問題があった。
【0012】
本発明の第1の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、投票カードの情報が読み出し不能となったり、あるいは投票カードを紛失した場合においても、投票を可能とする電子投票システム、電子投票方法、電子投票プログラム、投票カード発行制御プログラム及び投票制御プログラムを提供することにある。
【0013】
本発明の第2の目的は、投票カードの情報が読み出し不能となったり、あるいは投票カードを紛失した状況であっても、投票の守秘義務を守った上で、投票カードを再発行できる電子投票システム、電子投票方法、電子投票プログラム、投票カード発行制御プログラム及び投票制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するための本発明の電子投票システムは、選挙人が、投票カード発行装置で発行した投票カードを、投票装置に挿入し、投票装置に対して選挙人が候補者を選択する投票操作を行うことにより投票処理を実行する電子投票システムにおいて、投票装置を用いて選挙人が投票操作を行った際に、選挙人が投票したことを示す投票履歴を、投票装置に記録することを特徴とする。
【0015】
本発明の投票カード発行制御プログラムは、電子投票システムにおいて、データの書き込み及び読み出しのできる投票カードを、選挙人に発行するための投票カード発行装置上で実行される投票カード発行制御プログラムであって、投票カードを投票カード発行装置のカード発行部に挿入すると、投票カードの発行区分の入力を要求する投票受付画面を表示し、発行区分に新規を入力すると、投票カードのデータとして、発行番号に新規の発行番号を、投票状況に未投票を、発行区分に新規を記録すると共に、選挙人の氏名と投票カードの発行番号の対応関係を記録し、発行区分に再発行を入力すると、投票状況が投票済みの場合、再発行を停止し、未投票の場合、投票カードのデータとして、発行番号に新規の発行番号を、投票状況に未投票を、発行区分に再発行を記録した投票カードの再発行を行い、発行区分に検査カードを入力すると、データとして、発行番号に発行済みの投票カードの番号を、投票状況に未投票を、発行区分に検査カードを記録した検査カードの発行を行う機能を実行することを特徴とする。
【0016】
本発明の投票カード発行制御プログラムは、電子投票システムにおいて、選挙人が投票所受付で投票カードを受け取った後、当該投票カードを挿入して、投票処理を行うための投票装置上で実行される投票制御プログラムであって、選挙人が投票操作を終了した際に、投票カードに書き込まれたデータの1つである、選挙の投票済あるいは未投票を表す投票状況を、未投票から投票済みに変更し、投票カードの発行番号を含む投票履歴を、投票装置に備える投票履歴記録部に記録する機能を実行することを特徴とする。
【0017】
本発明の電子投票システムは、投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票システムにおいて、投票カード発行装置が、投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行手段と、投票カードに発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行手段を備え、投票装置は、投票カードが挿入された場合に投票カードに検査用との情報が付与されているか確認をおこない、付与がなされていない場合に投票カードによる投票を受付け投票カードの発行番号を記録し、付与がなされている場合に投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に投票カードを受付け投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に投票カードによる投票を受付けないことを特徴とする。
【0018】
本発明の電子投票方法は、投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票システムにおける電子投票方法であって、投票カード発行装置で、投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行ステップと、投票カードに発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行ステップを含み、投票装置で、投票カードが挿入された場合に投票カードに検査用との情報が付与されているか確認をおこない、付与がなされていない場合に投票カードによる投票を受付け投票カードの発行番号を記録し、付与がなされている場合に投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に投票カードを受付け投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に投票カードによる投票を受付けないことを特徴とする。
【0019】
本発明の電子投票プログラムは、電子投票システムにおいて、投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票プログラムであって、投票カード発行装置に、投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行機能と、投票カードに発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行機能を実行させ、投票装置に、投票カードが挿入された場合に投票カードに検査用との情報が付与されているか確認をおこない、付与がなされていない場合に投票カードによる投票を受付け投票カードの発行番号を記録し、付与がなされている場合に投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に投票カードを受付け投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に投票カードによる投票を受付けない機能を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電子投票システム、電子投票方法、電子投票プログラム、投票カード発行制御プログラム及び投票制御プログラムによれば、以下の効果が達成される。
【0021】
第1に、投票カードが紛失したり、あるいは読み取り不能になり、選挙人に対して投票カードの再発行が必要になった場合においても、選挙人氏名と投票カード発行番号の対応関係及び投票済の投票カードの発行番号が記録されているため、選挙人が投票済みかどうかを投票カードが無くても判別でき、二重投票を防止することができる。
【0022】
第2に、選挙人が投票済みかどうかを判別できるために、投票カードの再発行が可能となり、選挙人が実際には未投票であるのに投票できないという問題を解決することができる。
【0023】
第3に、選挙人が投票済みかどうかの情報が格納される投票履歴記録部は、投票内容を記録する媒体とは別に備えられるため、選挙人が投票済みかどうかの判別を、投票内容の秘密を守った上で実行することができる。
【実施例】
【0024】
以下、本発明の好適な実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施例による電子投票システムの構成を示すブロック図である。
【0026】
図1を参照すると、本実施例の電子投票システムは、投票カード発行装置10と、投票装置20と、投票カード30と、検査カード35を備える。
【0027】
投票カード発行装置10は選挙管理人が指定する係員が操作するもので、選挙用のトークンである投票カード30の発行を行なう。投票装置20は選挙人が投票カード30を挿入すると、投票を行なうことができる。また、投票カード30はICカード、光ディスク、磁気カード等の記憶媒体で形成されるカードであって、投票カード30の発行日時、投票の行なわれた場所等の情報を記憶できる。検査カード35は投票カード30が故障して、読み取り不良となった場合に使用する。
【0028】
図2は、本実施例による投票カード30のデータ構成の一例を示す図である。
【0029】
図2を参照すると、投票カード30のデータは、発行番号31と、投票状況32と、発行区分33を備える。発行番号31は投票カード30毎に割り当てられた一連の番号である。この番号は数字で記載するが、英文アルファベット、時間等で記載しても良い。投票状況32は投票が終了しているか、いないかを示す情報を保存する。発行区分33には、新規、再発行、検査カードの3種類があり、カードの種類を識別する情報を記録することができる。
【0030】
図3は、本実施例による投票カード発行装置10の構成を示すブロック図である。
【0031】
図3を参照すると、本実施例による投票カード発行装置10は、投票カード読書き部11と、投票カード制御手段12と、投票カード発行手段13と、投票カード再発行手段14と、検査カード発行手段15と、画面制御手段16と、ディスプレイ17と、投票カード管理データベース(DB)18を備える。
【0032】
投票カード読書き部11は投票カード挿入口を有し、情報のカードへの書き込み及び読み出しをすることができる。投票カード読書き部11には、ICカードリーダ・ライタを利用することができる。投票カード制御手段12は投票カード読書き部11及びカード記載内容を制御する。投票カード発行手段13は画面制御手段16より要求される投票カード発行依頼に基づき、投票カード30の発行処理を行う。再発行手段14は、投票カード管理DB18の内容や投票カード発行手段13から伝えられる情報に基づき、投票カード30の再発行を行なうことができる。
【0033】
検査カード発行手段15は特定の発行番号31を持つ、検査カード35を発行する。画面制御手段16はディスプレイ17の表示を制御する。投票カード管理DB18は、過去の投票カード30の発行状況を管理するためのデータベースである。図4に投票カード管理データベースのデータ構造の一例を示す。
【0034】
図5は、本実施例による投票装置20の構成を示すブロック図である。
【0035】
図5を参照すると、本実施例による投票装置20は、カード挿入部21と、投票カード制御手段22と、投票手段23と、検査手段24と、画面制御手段25と、ディスプレイ26と、投票履歴記録部27を備える。
【0036】
投票カード制御手段22は、カード挿入部21を制御し、投票手段23に選挙人の情報を伝えることができる。投票手段23は画面制御手段25を用いて選挙人に投票を行わせ、またその投票内容を記録することができる。ディスプレイ26は、画面制御手段25により制御され、選挙人はその表示に従って投票を行う。
【0037】
検査手段24は検査カード35が挿入された場合に、投票履歴記録部27を調べ、検査結果を投票手段23に伝える。投票履歴記録部27は、過去の投票履歴を保存することができると共に、不要となったデータを消去する。図6に投票履歴記録部27のデータ構造の一例を示す。
【0038】
次に、本実施例による動作を、図を用いて説明する。本実施例では、発行区分33が新規の投票カード30の発行、発行区分33が新規の投票カード30による投票処理、発行区分33が再発行の投票カード30の発行、発行区分33が検査カード35の発行及び検査カード35での投票処理について、1つずつ詳細に述べる。
【0039】
図7は、本実施例による投票カード発行時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。また、図8に投票カード発行装置10のディスプレイ17の表示の一例を示す。
【0040】
以下、図7を用いて新規の投票カード発行の処理を説明する。なお、必要に応じて、図1、図3、図8の主要な部分を参照する。
【0041】
図7を参照すると、選挙人が投票カード30を受け取りに来ると、選挙管理人の指定する係員は、投票カード発行装置10の投票カード読書き部11に、未使用または、投票済みの投票カード30を挿入する。投票カード30が挿入されると、投票カード制御手段12は投票カード30のカード認証、利用者認証を行った後、投票カード30に記録されている情報を読み込み、当該情報を投票カード発行手段13に伝える(ステップ701)。
【0042】
投票カード発行手段13は投票カード発行の準備ができたことを係員に知らせるため、図8の画面を表示することを画面制御手段16に伝え、画面制御手段16はディスプレイ17に受付画面を表示し、係員からの入力を待つ(ステップ702)。
【0043】
係員は図8の画面を見て、発行区分33は「新規」を選択して、発行ボタンを押す。画面制御手段16は入力された内容を投票カード発行手段13に伝え、投票カード発行手段13は与えられた発行区分33に従って処理を振り分ける(ステップ703)。
【0044】
ここでは、発行区分33は「新規」が選択されているため、投票カード発行手段13は投票カード30の初期化(記録内容の消去)を投票カード制御手段12に指示し、投票カード30が初期化される(ステップ704)。
【0045】
投票カード発行手段13は投票カード管理DB18を参照し、「前回の発行番号+1」を新規の発行番号31として、ディスプレイ17の画面から指示された発行区分33、現在の時刻及び今回発行する投票カード30の情報を、投票カード管理DB18に記録する(ステップ705)。
【0046】
次に、投票カード発行手段13は図2で説明した投票カード30のデータである、発行番号31、投票状況32、発行区分33の三つの情報を投票カード30に書き込み、投票カード30を発行するよう投票カード制御手段12に指示する。ここでは、投票状況32は未投票、発行区分33は新規とする。投票カード制御手段12は指示に従って投票カード30にデータを書き込み、投票カード30を発行する(ステップ706)。
【0047】
投票カード発行手段13は今回の発行番号31、および今回を含めた過去の発行総数に関する情報を画面制御手段16に伝え、画面制御手段16はその情報をディスプレイ17に表示する(ステップ707)。
【0048】
係員は、後の検査カード35の発行に備えて、選挙人の氏名と発行番号31の対応関係を電子ファイルあるいは紙に記録して、保存する。
【0049】
次に、発行区分33が新規の投票カード30による投票処理について説明する。
【0050】
図9は、本実施例による投票装置20での処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお必要に応じて、図1、図2、図5の主要な部分を参照して説明を行う。
【0051】
図9を参照すると、受付で投票カード30を受け取った選挙人は投票装置20のカード挿入部21に投票カード30を挿入する。すると、投票カード制御手段22が投票カード30のカード認証、利用者認証を行った後、投票カード30に記録されている情報を読み込み、投票手段23に伝える(ステップ901)。
【0052】
投票手段23は伝えられた発行区分33の情報を見て処理を振り分ける(ステップ902)。
【0053】
今回は発行区分33が新規なので、投票処理に移り、選挙人に候補者リストを表示し、選挙人は候補者を選択して、投票処理を実行する(ステップ903)。
【0054】
次に、投票手段23は発行番号31及び投票時刻を投票履歴記録部27に記録する(ステップ904)。
【0055】
さらに、投票カード30の投票状況32を未投票から投票済みに変更した情報を投票カード30に書きこむよう投票カード制御手段22に指示し、投票カード制御手段22は投票カード30の投票状況32をを投票済みに変更する(ステップ905)。
【0056】
最後に投票手段23は投票カード制御手段22に指示して、投票カード30を排出する(ステップ911)。
【0057】
次に、発行済みの投票カード30の投票状況32が未投票であった場合に、投票カード30を再発行する手順について説明する。投票カード30を一度発行したものの、選挙人の錯覚等の理由により、再度選挙人に対して投票カード30の発行が必要となった場合や、後に述べる検査カード35により投票が投票装置20で行われていないことが判明した場合に、あらためて投票カード30を発行する場合にこの処理を行う。なお、カード故障による読み取り不良については、後述する検査カード35で説明する。
【0058】
次に、図7を用いて投票カード30の再発行処理について説明する。なお、必要に応じて、図1、図3、図8の主要な部分を参照する。
【0059】
図7を参照すると、最初に、投票管理人の指定する係員は、投票カード発行装置10の投票カード読書き部11に発行済みの投票カード30を挿入する(ステップ701)。
画面制御手段16はディスプレイ17に受付画面を表示し、係員からの入力を待つ(ステップ702)。
【0060】
係員は、発行区分33に「再発行」を選択して、発行ボタンを押す。投票カード発行手段13は係員に選択された発行区分33にしたがって処理を振り分ける(ステップ703)。
【0061】
ここでは「再発行」が選択されたため、当該発行済みの投票カード30の投票状況32を確認し、投票カード30が投票済みの状況であった場合には、エラー処理に移る(ステップ709)。
【0062】
エラー処理では、投票カード発行手段13は、この投票カード30は既に投票済みであり再発行ができないことを表示するよう画面制御手段16に伝え、画面制御手段16はその旨ディスプレイ17に表示を行う。ついで投票カード制御手段12に命じて投票カード30を排出し、処理を終える(ステップ710)。
【0063】
一方、ステップ709で投票状況32が未投票であった場合は、投票カード発行手段13は再発行手段14に読み込み済みの投票カード30内のデータを渡す。ここで再発行手段14は投票カード管理DB18から、投票カード30の発行番号31と同じ番号を持つ投票カード管理DB18内のデータを検索し、該当データを削除する。また、発行区分33「再発行」を投票カード管理DB18に記録すると共に過去の発行枚数を投票カード管理DB18の記録内容をもとに計算し直す(ステップ711)。
【0064】
次いで再発行手段14は、前回と同じ発行番号31と、未投票であることを示す投票状況32、再発行であることを示す発行区分33の三つの情報を投票カード30に書き込み、投票カード30を発行するよう投票カード制御手段13に指示すると、投票カード制御手段13は指示に従って投票カード30にデータを書き込み、投票カード30を再発行する(ステップ712)。
【0065】
次に、処理を投票カード発行手段13に戻し、新規発行の場合と同様に、今回の発行番号31、および今回を含めた過去の発行総数に関する情報を画面制御手段15に伝え、画面制御手段16はその情報をディスプレイ17に表示し、係員は内容を確認する(ステップ707)。
【0066】
次に投票カード発行装置10で検査カード35を発行する場合の処理について、図7を用いて説明する。なお必要に応じて、図1、図2、図3の主要な部分を参照する。
【0067】
投票カード30が読み書き可能な状態であれば、上記のように投票カード30内の投票状況32を確認して投票カード発行装置10で再発行処理ができるが、選挙人が投票カード30が不良のために投票できなった旨を申し出た場合には、検査カード35を発行して検査を先に行う。この検査カード35は、発行区分33が検査カードとなっているカードであって、投票カード発行装置10及び投票装置20での使用ができる。
【0068】
図7を参照すると、係員は、新規に投票カード30を発行する場合と同様、不良となったカード以外の任意の投票カード30を、投票カード読書き部11に挿入する(ステップ701)。
【0069】
画面制御手段16はディスプレイ17に受付画面を表示し、係員からの入力を待つ(ステップ702)。
【0070】
次に、係員は画面から発行区分33として「検査カード」を選択するとともに、不良となった投票カード30の発行時に保存した記録を参照し、選挙人に対応する発行番号31を入力する。投票カード発行手段13は係員に選択された発行区分33に従って、処理を振り分ける。ここでは「検査カード」が選択されているため、投票カード発行手段13は入力された発行番号31を検査カード発行手段15に渡す(ステップ703)。
【0071】
検査カード発行手段15は、検査カード35の初期化を投票カード制御手段12に指示し、カードの内容が消去される(ステップ708)。
【0072】
次に、検査カード発行手段15は渡された発行番号31と、未投票であることを示す投票状況32と、検査カード35であることを示す発行区分33の3つの情報を書き込んだ検査カード35を発行するよう投票カード制御手段12に指示し、投票カード読書き部11はカードにデータを書き込んだ上で、検査カード35を発行する(ステップ713)。
【0073】
次に、検査カード35による、投票装置20での処理について、図9を用いて説明する。なお必要に応じて、図1、図5の主要な部分を参照する。
【0074】
図9を参照すると、発行区分33の検査カード35がカード挿入部21に挿入されると、投票カード制御手段22が検査カード35のカード認証、利用者認証を行った後、検査カード35に記録されている情報を読み込み、投票手段23に伝える(ステップ901)。
【0075】
投票手段23は伝えられた発行区分33を見て処理を選択する(ステップ902)。
【0076】
伝えられた発行区分33は検査カードであるため、投票手段23はカードの情報を検査手段24に伝える。検査手段24は、伝えられた発行番号31を基に、投票履歴記録部27にこの発行番号31が記録されているかを検索し、その結果を投票手段23に返す(ステップ906)。
【0077】
次に、投票履歴の有無を調べる。検査カード35に発行番号31が記録されていない場合は(ステップ907)、投票手段23は画面制御手段25に命じてこの装置では、この発行番号31を持つ投票カード30では投票されていない旨を表示させる(ステップ908)。
【0078】
また、投票カード制御手段22に検査カード35を排出するよう指示し、検査カード35は排出される(ステップ911)。この検査カード35では、履歴の無いことが確認されたため、発行番号31に対応した選挙人は投票を行うことができる。
【0079】
次に、ステップ907において、与えられた発行番号31が記録されていた場合には、投票手段23は検査カード35の投票状況32を未投票から投票済みに変更するよう投票カード制御手段22に指示し、投票カード制御手段22は検査カード35の投票状況32を投票済みに変更する(ステップ909)。
【0080】
投票手段23は画面制御手段25に、投票装置20でこの発行番号31を持つ投票カード30で、既に投票が行われている旨をディスプレイ26に表示させる(ステップ910)。
【0081】
投票手段23は投票カード制御手段22に指示して、検査カード35を排出する(ステップ911)。
【0082】
この検査カード35では、履歴の有ることが確認されたため、発行番号31に対応した選挙人は投票を行うことができない。
【0083】
次に、投票装置20が複数ある場合には、係員は全ての投票装置20で検査カード35による投票が行われていないことを確認した後、検査カード35を投票カード発行装置10に挿入し、カードを再発行する。
【0084】
本実施例においては、選挙人の性別の区別をすることなく説明を行ったが、情報を男女別に入れることによって、発行ミスを検出しやすくなる。これは、男女別にデータを集計するため、不明なカードの選挙人の性別を特定できるようになることによる。図10に選挙人の性別の情報を入れた場合の投票カード発行装置10のディスプレイ17の表示の一例を示す。この場合、図4の投票カード管理データベース18のデータ構造も同様に変更が必要となる。
【0085】
また、本実施例においては、選挙が1種類の場合について述べたが、選挙は1種類の必要はなく、1台の投票装置20で複数選挙を行う場合にも適用できる。この場合、図2に示したカードデータ構成の代わりに、複数選挙の場合の投票カードデータ構成を用いる。図11に、複数選挙の場合の投票カードデータ構成の一例を示す。図11を参照すると、複数選挙の場合の投票カードデータ構成は、選挙コード(1〜N)毎に投票状況33を記載した構成となっている。
【0086】
また、複数選挙の場合、図4の投票カード管理DBは選挙コード毎に別のデータを用意する。また、図6の投票履歴記録部の構造も選挙コード毎にデータを用意する。この場合、図7の投票カード発行装置10の処理フローにおいては、ステップ509の投票状況32の確認処理を各選挙コード毎に行い、投票状況32が投票済みでない選挙コードの選挙については投票カード30の再発行処理を行い、投票状況32が投票済みの選挙については再発行処理を行わない。
【0087】
また、複数選挙の場合、図9の投票装置20での処理について、ステップ906の投票履歴記録部27の検索処理は全ての選挙コードに対応した投票履歴記録部27に対して行い、ステップ907以降の投票状況32の更新処理もすべて選挙コード毎に行う。
【0088】
本実施例の投票カード発行装置10は1台ではなく、複数台からなる構成を取ることもできる。この場合、複数の投票カード発行装置10をネットワークで接続した構成とし、投票カード管理DB18を全ての投票カード発行装置10から同時にアクセス可能とする構成とする。
【0089】
また、上記ネットワーク構成が実現できない場合には、投票カード30の発行番号31に投票カード発行装置10の番号も付与することで、異なる投票カード発行装置10により発行されたカードの識別を行い、また、再発行の投票カード30や検査カード35の発行は、最初に当該投票カード30の新規発行を行った投票カード発行装置10で行うようにする。
【0090】
次に、本実施例の投票装置20を複数台使用する場合においては、各投票装置20をネットワークで結んだ構成を取ることもできる。その場合、投票履歴記録部27は1台の投票装置20内に設け、他の全ての投票装置20の投票手段23及び検査手段24とは、ネットワークを介して通信する形態とすることが好ましい。このようにすることにより、投票履歴記録部27にある履歴情報は1箇所に集約されるため、いずれかの1台の投票装置20で、検査カード35の検査を行えば、上記の実施例で述べたような、全ての投票装置20で検査する冗長的な作業は不要となる。
【0091】
以上説明した実施例によれば、投票カード30を選挙人に発行後、投票カードが紛失したり、あるいは読み取り不能になり、選挙人に対して投票カード30の再発行が必要になった場合においても、選挙人氏名と投票カードの発行番号31の対応関係及び投票済の投票カードの発行番号31が記録されているため、選挙人が投票済みかどうかを投票カードが無くても判別でき、二重投票を防止することができる。
【0092】
また、選挙人が投票済みかどうかを判別できるために、投票カード30の再発行が可能となり、選挙人が実際には未投票であるのに投票できないという問題を解決することができる。
【0093】
次に、本発明の第2の実施例について図面を参照して詳細に説明する。本実施例は、選挙受付装置、すなわち選挙人名簿のDBを内部に持ち、入場葉書を持参した選挙人に対して名簿との照合を行い、受付済みとする処理を行う装置を、投票カード発行装置10に内蔵した場合に対応している。
【0094】
図12は、本実施例による受付処理を内蔵した投票カード発行装置40の構成を示すブロック図である。また、図13は本実施例による選挙人名簿データ構造の一例を示す図である。
【0095】
図12を参照すると、受付手段41は画面制御手段16から送られる、係員が入力した選挙人の名前や番号の情報を基に、選挙人名簿データベース(DB)42を照会または更新する。選挙人名簿DB42は選挙権を有する有権者の情報を持つデータベースであり、図13に示したように、選挙人に割り当てられた識別番号(ID)、選挙人の氏名、住所、性別、投票状況32、投票カード30の発行番号31の情報を格納する。
【0096】
なお、図12に示した、投票カード読書き部11、投票カード制御手段12、投票カード発行手段13、再発行手段14、検査カード発行手段15、画面制御手段16、ディスプレイ17、投票カード管理DB18は、図3で述べたと同様に動作する。
【0097】
次に、本実施例による動作を説明する。なあ、必要に応じて図1、図2の主要な部分を参照する。
【0098】
図12を参照すると、受付処理を内蔵した投票カード発行装置40の投票カード読書き部11に投票カード30が挿入されると、投票カード制御手段12は投票カード30のカード認証、利用者認証を行った後、投票カード30に記録されている情報を読み込み、投票カード発行手段13に伝える。
【0099】
投票カード発行手段13は、投票カード発行の準備ができたことを受付手段41に伝え、受付手段41は画面制御手段16に対し、ディスプレイ17に画像を表示するように指示する。図14に、投票カード発行装置のディスプレイ17の表示の一例を示す。画面制御手段15は画像をディスプレイ17に表示し、係員の入力を待つ。
【0100】
選挙人が受付に来ると、係員は入場葉書に記された番号や名前の情報を受付画面から打ち込み、検索開始ボタンを押す。受付手段41は画面制御手段16から渡された番号や名前の情報を基に選挙人名簿DB(データベース)42を検索し、その結果取得した性別及び投票状況に関する情報を、画面制御手段16を介してディスプレイ17に表示する。
【0101】
投票状況が未投票の場合には、係員は発行ボタンを押す。発行ボタンが押されると、発行区分33が新規の場合に、受付手段41は、性別、発行区分33の情報を、投票カード発行手段13に伝える。また、発行区分33が再発行または検査カードの場合には、発行番号31の情報を、投票カード発行手段13に伝える。投票カード発行手段13は、第1の実施例において画面制御手段16からこれらの情報を伝えられた場合と同様に、図7のステップ703以降の処理を行う。
【0102】
発行区分33が新規の場合には、投票カード発行手段13は、ステップ707の発行枚数表示の後、今回の発行番号31を受付手段41に伝える。受付手段41は、選挙人名簿DB42に記録された選挙人のデータである、投票状況32を投票済みに書き換えると共に、発行番号31を新規の発行番号31で更新する処理を行う。以上に、受付処理を内蔵した投票カード発行装置40を用いた電子投票の構成および動作例について述べた。
【0103】
本実施例においては、選挙人名簿DB42と投票カード管理DB41は別のデータベースとしているが、一つのデータベースとして管理することにより、システムの低価格化、簡略化を実現できる。
【0104】
本発明の電子投票システムにおける投票カード発行装置10は、その機能をハードウェア的に実現することは勿論として、上記した機能を実行する投票カード発行制御プログラム(アプリケーション)100を、コンピュータ処理装置で実行することにより、ソフトウェア的に実現することができる。この投票カード発行制御プログラム100は、磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体に格納され、その記録媒体からコンピュータ処理のできる投票カード発行装置10にロードされ、コンピュータ処理動作を制御することにより、上述した各機能を実現する。
【0105】
また、本発明の電子投票システムにおける投票装置20も、投票カード発行装置10と同様に、投票制御プログラム(アプリケーション)200を、コンピュータ処理のできる投票装置20にロードし、コンピュータ処理動作を制御することにより、上述した各機能を実現する。
【0106】
以上好ましい複数の実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施例に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の第1の実施例による電子投票システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例による投票カードのデータ構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例による投票カード発行装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例による投票カード管理データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例による投票装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施例による投票履歴記録部のデータ構造の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例による投票カード発行時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施例による投票カード発行装置のディスプレイ表示の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例による投票装置での処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施例による選挙人の性別の情報を入れた場合の投票カード発行装置のディスプレイ表示の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施例による複数選挙の場合の投票カードデータ構成の一例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施例による投票カード発行装置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施例による選挙人名簿データ構造の一例を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施例による投票カード発行装置のディスプレイ表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
10:投票カード発行装置
11:投票カード読書き部
12:投票カード制御手段
13:投票カード発行手段
14:再発行手段
15:検査カード発行手段
16:画面制御手段
17:ディスプレイ
18:投票カード管理DB
20:投票装置
21:カード挿入部
22:投票カード制御手段
23:投票手段
24:検査手段
25:画面制御手段
26:ディスプレイ
27:投票履歴記録部
30:投票カード
31:発行番号
32:投票状況
33:発行区分
35:検査カード
40:投票カード発行装置
41:受付手段
42:選挙人名簿DB
100:投票カード発行制御プログラム
200:投票制御プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子投票システムにおいて、データの書き込み及び読み出しのできる投票カードを、選挙人に発行するための投票カード発行装置上で実行される投票カード発行制御プログラムであって、
投票カードを前記投票カード発行装置のカード発行部に挿入すると、前記投票カードの発行区分の入力を要求する投票受付画面を表示し、
前記発行区分に新規を入力すると、前記投票カードのデータとして、前記発行番号に新規の発行番号を、前記投票状況に未投票を、前記発行区分に新規を記録すると共に、前記選挙人の氏名と前記投票カードの発行番号の対応関係を記録し、
前記発行区分に再発行を入力すると、前記投票状況が投票済みの場合、再発行を停止し、未投票の場合、投票カードのデータとして、前記発行番号に新規の発行番号を、前記投票状況に未投票を、前記発行区分に再発行を記録した投票カードの再発行を行い、
前記発行区分に検査カードを入力すると、前記データとして、前記発行番号に発行済みの投票カードの番号を、前記投票状況に未投票を、前記発行区分に検査カードを記録した検査カードの発行を行う機能を実行することを特徴とする投票カード発行制御プログラム。
【請求項2】
電子投票システムにおいて、選挙人が投票所受付で投票カードを受け取った後、当該投票カードを挿入して、投票処理を行うための投票装置上で実行される投票制御プログラムであって、
前記選挙人が投票操作を終了した際に、前記投票カードに書き込まれたデータの1つである、選挙の投票済あるいは未投票を表す投票状況を、未投票から投票済みに変更し、前記投票カードの発行番号を含む投票履歴を、前記投票装置に備える投票履歴記録部に記録する機能を実行することを特徴とする投票制御プログラム。
【請求項3】
前記選挙人が投票カードの不良を申し出た場合に、前記投票カードの検査を行うための検査用カードを前記投票装置に挿入すると、前記投票履歴記録部に前記検査用の投票カードの発行番号が記録されている場合には、投票処理を停止し、前記投票履歴記録部に前記検査用の投票カードの発行番号が記録されていない場合には、投票処理を許可する機能を実行することを特徴とする請求項2に記載の投票制御プログラム。
【請求項4】
投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票システムにおいて、
前記投票カード発行装置が、前記投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行手段と、前記投票カードに前記発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行手段を含み、
前記投票装置は、前記投票カードが挿入された場合に前記投票カードに前記検査用との情報が付与されているか確認をおこない、前記付与がなされていない場合に前記投票カードによる投票を受付け前記投票カードの発行番号を記録し、前記付与がなされている場合に前記投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に前記投票カードを受付け前記投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に前記投票カードによる投票を受付けないことを特徴とする電子投票システム。
【請求項5】
前記投票装置が、前記検査用の情報が付与された前記投票カードの前記発行番号を確認するとき、前記発行番号が未記録の場合に前記発行番号を持つ前記投票カードは投票されていない旨の情報を表示し、記録済みの場合に前記発行番号を持つ前記投票カードは投票済みの旨の情報を表示することを特徴とする請求項4に記載の電子投票システム。
【請求項6】
前記投票装置が、挿入された前記投票カードを受付け前記発行番号を記録する場合に、前記投票カードに投票済みとの情報を付与することを特徴とする請求項4に記載の電子投票システム。
【請求項7】
前記投票カード発行装置が、前記投票カードに投票済みの情報が付与されていない場合に、前記投票番号の前記投票カードを再発行するための再発行手段を備えることを特徴とする請求項4から請求項6の何れかに記載の電子投票システム。
【請求項8】
投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票システムにおける電子投票方法であって、
前記投票カード発行装置で、前記投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行ステップと、前記投票カードに前記発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行ステップを含み、
前記投票装置で、前記投票カードが挿入された場合に前記投票カードに前記検査用との情報が付与されているか確認をおこない、前記付与がなされていない場合に前記投票カードによる投票を受付け前記投票カードの発行番号を記録し、前記付与がなされている場合に前記投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に前記投票カードを受付け前記投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に前記投票カードによる投票を受付けないことを特徴とする電子投票方法。
【請求項9】
前記投票装置で、前記検査用の情報が付与された前記投票カードの前記発行番号を確認するとき、前記発行番号が未記録の場合に前記発行番号を持つ前記投票カードは投票されていない旨の情報を表示し、記録済みの場合に前記発行番号を持つ前記投票カードは投票済みの旨の情報を表示することを特徴とする請求項8に記載の電子投票方法。
【請求項10】
前記投票装置で、挿入された前記投票カードを受付け前記発行番号を記録する場合に、前記投票カードに投票済みとの情報を付与することを特徴とする請求項8に記載の電子投票方法。
【請求項11】
前記投票カード発行装置で、前記投票カードに投票済みの情報が付与されていない場合に、前記投票番号の前記投票カードを再発行するための再発行ステップを含むことを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載の電子投票方法。
【請求項12】
電子投票システムにおいて、投票カード発行装置で発行された投票カードを投票装置に挿入することにより選挙人の投票を受け付ける電子投票プログラムであって、
前記投票カード発行装置に、前記投票カードに新規の発行番号を付与して発行する投票カード発行機能と、前記投票カードに前記発行番号と検査用との情報を付与して発行する検査カード発行機能を実行させ、
前記投票装置に、前記投票カードが挿入された場合に前記投票カードに前記検査用との情報が付与されているか確認をおこない、前記付与がなされていない場合に前記投票カードによる投票を受付け前記投票カードの発行番号を記録し、前記付与がなされている場合に前記投票カードに付与された発行番号が記録済みか確認し、未記録の場合に前記投票カードを受付け前記投票カードの発行番号を記録し、記録済みの場合に前記投票カードによる投票を受付けない機能を実行させることを特徴とする電子投票プログラム。
【請求項13】
前記投票装置に、前記検査用の情報が付与された前記投票カードの前記発行番号を確認するとき、前記発行番号が未記録の場合に前記発行番号を持つ前記投票カードは投票されていない旨の情報を表示し、記録済みの場合に前記発行番号を持つ前記投票カードは投票済みの旨の情報を表示する機能を実行させることを特徴とする請求項12に記載の電子投票プログラム。
【請求項14】
前記投票装置に、挿入された前記投票カードを受付け前記発行番号を記録する場合に、前記投票カードに投票済みとの情報を付与する機能を実行させることを特徴とする請求項12に記載の電子投票プログラム。
【請求項15】
前記投票カード発行装置に、前記投票カードに投票済みの情報が付与されていない場合に、前記投票番号の前記投票カードを再発行するための再発行機能を実行させることを特徴とする請求項12から請求項14の何れかに記載の電子投票プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−146666(P2008−146666A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6173(P2008−6173)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【分割の表示】特願2004−11345(P2004−11345)の分割
【原出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】