説明

電子時計

【課題】小型化できる圧力センサを備えた電子時計を提供する。
【解決手段】外装ケース2と、この外装ケース2内に設けられ、圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの外周側面を取り囲むように形成され、圧力センサを保護すると共に、圧力センサを支持可能な保護ケース38とを備え、外装ケース2に、圧力センサ、及び保護ケース38を収納可能なセンサ収納開口部22を形成し、このセンサ収納開口部22の中央部側に保護ケース38を配置し、センサ収納開口部22の内側面22aと、保護ケース2の外周面との間に、これらセンサ収納開口部22と保護ケース28との相互に所定のシメシロを介して嵌合される筒状部50を有するケース保持パッキン5を設け、このケース保持パッキン5に、保護ケース28の外装ケース2から外側に向かって抜ける方向への移動を規制する内フランジ部54を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば大気圧や水圧を測定可能な圧力センサを備えた電子時計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の電子時計として、例えば、圧力センサ等のセンサユニットが設けられているセンサ付腕時計がある。このセンサ付腕時計の中には、機器ケース(外装ケース)に開口部を形成し、この開口部に、機器ケースの外側からセンサユニットを収納しているものがある。この場合、センサユニットは、パッキンを介して押さえパネルによって開口部内に押さえ付けられるように構成されており、これにより機器ケース内のシール性を確保している。また、押さえパネルの上から蓋プレートを被せ、この蓋プレートをビスを用いて機器ケースに固定することにより、押さえパネルの押圧状態を維持できるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−282489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、蓋プレートを用いて押さえパネルの押圧状態を維持するために、蓋プレートをビスを用いて固定する必要がある。このため、蓋プレートにビスを挿入させるスペースを確保する必要があると共に、機器ケースにビスを螺合させるためのスペースを確保する必要がある。よって、この分、センサ付腕時計が大型化してしまうという課題がある。
【0005】
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、小型化できる圧力センサを備えた電子時計を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係る電子時計は、外装ケースと、この外装ケース内に設けられ、圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの外周側面を取り囲むように形成され、前記圧力センサを保護すると共に、前記圧力センサを支持可能な保護ケースとを備え、前記外装ケースに、前記圧力センサ、及び前記保護ケースを収納可能なセンサ収納開口部を形成し、このセンサ収納開口部の中央部側に前記保護ケースを配置し、前記センサ収納開口部の内側面と、前記保護ケースの外側面との間に、これらセンサ収納開口部と保護ケースとの相互に所定のシメシロを介して嵌合される筒状部を有するケース保持パッキンを設け、このケース保持パッキンに、前記保護ケースの前記外装ケースから外側に向かって抜ける方向への移動を規制する保護ケース抜け規制部を設けたことを特徴とする。
【0007】
このように構成することで、外装ケースに形成されたセンサ収納開口部の内側面と、保護ケースの外側面とにケース保持パッキンの筒状部による側圧が作用する。この側圧によって、ケース保持パッキンと保護ケースとの間の摺動抵抗が増大し、外装ケースからの保護ケースの抜けを防止できる。
また、ケース保持パッキンに保護ケース抜け規制部を設けることにより、例えば、外装ケースの外圧よりも内圧が大きくなった場合であっても、外装ケースからの保護ケースの抜けを確実に防止できる。このため、圧力センサを支持する保護ケースの外装ケースからの抜けを、従来のように蓋プレート等を用いて外側から押さえ付けることなく、防止することができる。よって、従来のように、蓋プレートや、この蓋プレートを固定するためのビス、及びビスを挿入、螺合させるためのスペースを確保する必要がなくなるので、部品点数を減少させることができると共に、電子機器全体を小型化することができる。
【0008】
本発明に係る電子時計は、前記保護ケース抜け規制部は、前記筒状部に形成された内フランジ部であることを特徴とする。
【0009】
このように構成することで、簡素な構造で安価に、外装ケースからの保護ケースの抜けを防止できる。
【0010】
本発明に係る電子時計は、前記センサ収納開口部の内側面には、前記外装ケースの厚さ方向内側に、前記ケース保持パッキンの前記外装ケースから外側に向かって抜ける方向への移動を規制するパッキン抜け規制部を設けたことを特徴とする。
【0011】
このように構成することで、外装ケースからのケース保持パッキンの抜けを確実に防止できる。このため、このケース保持パッキンにより、保護ケースの抜けが確実に防止され、製品の信頼性を向上させることができる。
【0012】
本発明に係る電子時計は、前記センサ収納開口部の内側面に、他の部分よりも面粗さの粗い粗面部を形成し、この粗面部を前記パッキン抜け規制部として構成したことを特徴とする。
【0013】
このように構成することで、簡素な構造で安価に、外装ケースからのケース保持パッキンの抜けを防止できる。
【0014】
本発明に係る電子時計は、前記筒状部の軸方向外側端面に溝部を形成すると共に、この溝部に挿入可能に形成され、この溝部を前記筒状部の厚さ方向に押し広げる挿入具を設けたことを特徴とする。
【0015】
このように構成することで、ケース保持パッキンによって外装ケースに形成されたセンサ収納開口部の内側面と、保護ケースの外側面とに作用する側圧を大きくすることができる。このため、ケース保持パッキンと保護ケースとの間の摺動抵抗がさらに増大し、外装ケースからの保護ケースの抜けをより確実に防止できる。
また、ケース保持パッキンの筒状部の肉厚を、溝部を形成する分だけ薄肉化できるので、例えばケース保持パッキンを金型成形する場合、成形時のヒケの発生を防止できる。このため、製品の寸法ばらつきを軽減することができ、ケース保持パッキンによるシール性を向上させることができる。
【0016】
本発明に係る電子時計は、前記筒状部に、前記センサ収納開口部と係合可能なフック部を設けたことを特徴とする。
【0017】
このように構成することで、外装ケースからのケース保持パッキンの抜けを確実に防止できる。このため、このケース保持パッキンにより、保護ケースの抜けが確実に防止され、製品の信頼性を向上させることができる。
【0018】
本発明に係る電子時計は、前記保護ケースの軸方向外側端に導電性のシートを配置し、このシートに、前記外装ケースに設けられる裏蓋に接触可能な裏蓋接触部を設けたことを特徴とする。
【0019】
このように構成することで、簡素な構造で導電性のシートで圧力センサをその前面から覆うことができる。そして、裏蓋にシートを接触させてこのシートを接地させることにより、圧力センサの静電気による誤動作を防止できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外装ケースに形成されたセンサ収納開口部の内側面と、保護ケースの外側面とにケース保持パッキンの筒状部による側圧が作用する。この側圧によって、ケース保持パッキンと保護ケースとの間の摺動抵抗が増大し、外装ケースからの保護ケースの抜けを防止できる。
また、ケース保持パッキンに保護ケース抜け規制部を設けることにより、例えば、外装ケースの外圧よりも内圧が大きくなった場合であっても、外装ケースからの保護ケースの抜けを確実に防止できる。このため、圧力センサを支持する保護ケースの外装ケースからの抜けを、従来のように蓋プレート等を用いて外側から押さえ付けることなく、防止することができる。よって、従来のように、蓋プレートや、この蓋プレートを固定するためのビス、及びビスを挿入、螺合するスペースを確保する必要がなくなるので、部品点数を減少させることができると共に、電子機器全体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態における圧力センサ付電子時計の裏蓋を取り外した状態の背面図である。
【図2】本発明の第1実施形態における圧力センサ付電子時計の縦断面図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるセンサ収納開口部の詳細を示し、(a)は外装ケースのセンサ収納開口部付近の断面図、(b)は(a)のB矢視図である。
【図5】本発明の第1実施形態におけるセンサカバーの平面図である。
【図6】本発明の第1実施形態におけるセンサユニットを示し、(a)は、一方からみた平面図、(b)は、側面図、(c)は、他方からみた平面図である。
【図7】本発明の第1実施形態におけるセンサユニットにケース保持パッキンを取り付けた状態を示し、(a)は、一方からみた平面図、(b)は、側面図、(c)は、他方からみた平面図である。
【図8】図2のCからみた透視図である。
【図9】本発明の第2実施形態における圧力センサ付電子時計の縦断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態における圧力センサ付電子時計の縦断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態における圧力センサ付電子時計の縦断面図である。
【図12】図11のDからみた透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1実施形態)
(圧力センサ付電子時計)
次に、この発明の第1実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1は、圧力センサ付電子時計1の背面側からみた平面図であって、裏蓋11を取り外した状態を示す。図2は、圧力センサ付電子時計1の縦断面図、図3は、図2のA部拡大図である。尚、圧力センサ付電子時計1は、ユーザに装着した状態で、ユーザの腕に接する面を背面側、この背面側とは反対側であって、且つ外方に向く側の面を外表面側と表現する。
【0023】
図1〜図3に示すように、圧力センサ付電子時計1は、外装ケース2と、この外装ケース2内に設けられた時計ムーブメント3、およびセンサユニット4とを備えており、このセンサユニット4がケース保持パッキン5を介して外装ケース2内に支持されている。
外装ケース2の側面には、6時側と12時側とにそれぞれ時計バンド(不図示)を取り付けるためのバンド取り付け部2a,2bが形成されている。また、外装ケース2の側面には、複数(この実施形態では4つ)の切替えスイッチ20が取り付けられている。この切替えスイッチ20は、後述の液晶パネル15に表示される内容を切替えるためのものである。
【0024】
外装ケース2の中央の大部分には、平面視略円形状の開口部6が形成されていると共に、背面側(図1における紙面手前側、図2における下側)と、外表面側(図1における紙面奥側、図2における紙面上側)とに、それぞれ開口部6よりも段差により拡径された凹部7,8が形成されている。背面側の凹部7には、段差面7aにリング状のパッキン9を装着するためのパッキン溝10が形成されている。凹部7には、パッキン溝10にパッキン9を装着した上から金属製の裏蓋11が開口部6を閉塞するように設けられている。
【0025】
一方、外装ケース2の外表面側に形成されている凹部8には、内周面に装着されたパッキン12を介して開口部6を閉塞するようにフェイスガラス13が設けられている。これら裏蓋11とフェイスガラス13とにより閉塞された開口部6の内部空間に、時計ムーブメント3が配置される。
時計ムーブメント3は、略リング状に形成されたパネル枠14を有し、このパネル枠14が外装ケース2の開口部6に取り付けられている。また、パネル枠14には、外表面側に液晶パネル15が保持されている。すなわち、液晶パネル15は、パネル枠14を介して外装ケース2に取り付けられた状態になっている。
【0026】
液晶パネル15は、一対のガラス基板(不図示)間に液晶が封入されたものであって、時刻表示やセンサユニット4による検出結果等の表示を行う。また、液晶パネル15の背面側には、この液晶パネル15を背面側から証明する不図示のEL(Electroluminescence)パネルが設けられている。
パネル枠14の背面側には、メイン回路基板18が設けられている。メイン回路基板18は、開口部6の形状に対応するように平面視略円形状に形成されており、その表面に所定の配線パターンが形成されている。この配線パターンの所定の位置には、それぞれ電子部品が実装されている。電子部品としては、液晶パネル15に表示する内容や時刻の発振を司るICチップやコンデンサ等が挙げられる。
【0027】
また、メイン回路基板18の外表面側であって、かつ液晶パネル15の外周部に対応する位置には、メイン回路基板18と液晶パネル15とを跨るように導電性ゴム41が設けられている。この導電性ゴム41を介して、メイン回路基板18と液晶パネル15とが電気的に接続される。さらに、メイン回路基板18の背面側には電池枠21が固定されており、この電池枠21に不図示の電池が保持されている。
ここで、外装ケース2の側面には、3時側(図1、図2における左側)にセンサ収納開口部22が形成されている。このセンサ収納開口部22にケース保持パッキン5が内嵌され、さらに、ケース保持パッキン5の中央部にセンサユニット4が配置されるようになっている。
【0028】
図4は、センサ収納開口部22の詳細を示し、(a)は外装ケース2のセンサ収納開口部22付近の断面図、(b)は(a)のB矢視図である。
図2〜図4に示すように、センサ収納開口部22は、軸方向平面視略円形状に形成されている。また、センサ収納開口部22は、時計ムーブメント3側である内側(図2〜図4における右側)に、段差により縮径された縮径部23が形成されている。この縮径部23は、ケース保持パッキン5の位置決めを行うためのものである。
【0029】
さらに、センサ収納開口部22の内周面22aには、軸方向略中央に粗面部24が形成されている。この粗面部24は、ケース保持パッキン5の滑り止めとして機能するものであって、センサ収納開口部22の内周面22aにローレット加工を施すことにより形成される。
また、センサ収納開口部22の軸方向外側(図2〜図4における左側)には、センサ収納開口部22よりも段さにより拡径された平面視略円形状の凹部25が形成されている。この凹部25には、センサ収納開口部22を閉塞するように、センサカバー60が設けられている。
【0030】
図5は、センサカバー60の平面図である。
図2、図3、図5に示すように、センサカバー60は、外装ケース2の凹部25に対応するように、略円板状に形成されている。センサカバー60には、大部分に複数のスリット62が形成されている。また、このスリット62を介して外圧がセンサカバー60の内側に伝達される。
また、センサカバー60の内面側には、外周部に平面視略円環状の凸部61が形成されている。この凸部61の端面に、接着テープ63が貼付されており、この接着テープ63を介して凸部61が凹部25の段差面25aに接着されている。これにより、凹部25にセンサカバー60が取り付けられる。
【0031】
図2〜図4に戻り、センサ収納開口部22の軸方向内側には、このセンサ収納開口部22を閉塞する壁部26が形成されている。壁部26には、センサ収納開口部22と、時計ムーブメント3が配置されている外装ケース2の開口部6とを連通する連通口27が形成されている。そして、壁部26に、センサユニット4が載置されている。
【0032】
(センサユニット)
図6は、センサユニット4を示し、(a)は、一方からみた平面図、(b)は、側面図、(c)は、他方からみた平面図である。
図2、図6に示すように、センサユニット4はサブ回路基板31を有している。サブ回路基板31は、平面視略四角形状に形成されており、その表面に所定の配線パターン(不図示)が施されている。この配線パターンの所定の位置に、圧力センサ32が実装されている。
【0033】
圧力センサ32は、例えば気圧を測定するブリッジ抵抗等の半導体圧力センサである。尚、圧力センサ32を、気圧に代わって水圧を測定する圧力センサとしてもよい。
また、サブ回路基板31には、フレキシブル基板33の一端が接続されている。フレキシブル基板33の他端には、フレキシブル基板33をメイン回路基板18に電気的に接続するための接続部34が一体成形されている。接続部34には、フレキシブル基板33の配線パターン33aの端末部に形成された複数(この実施形態では4つ)のランド部35が均等配置されている。
【0034】
各ランド部35の中心には、それぞれ接続部34を貫通するスルーホール36が形成されている。このスルーホール36には、ボルト37が挿通される。ボルト37は、時計ムーブメント3の電池枠21に締結固定されるようになっている。ここで、電池枠21には、ボルト37が螺入される部位に、ボルト37を取り囲むようにコイルスプリング等の導通部材(不図示)が挿入されている。この導通部材の両端が、それぞれ接続部34のランド部35と、メイン回路基板18に形成されている所定の配線パターンとに接触されている。これにより、サブ回路基板31とメイン回路基板18とが電気的に接続される。
【0035】
また、サブ回路基板31には、圧力センサ32の周囲を取り囲むように筒状に形成された保護ケース38が接着されている。保護ケース38は、圧力センサ32を外部から保護するためのものであって、ステンレス等の金属により形成されている。この保護ケース38は、サブ回路基板31との間で気密性が確保された状態で接着されており、その内部にゲル状の充填部材が充填されている。
【0036】
このように構成されたセンサユニット4は、外装ケース2のセンサ収納開口部22内に、保護ケース38の開口部38aをセンサカバー60側に向けた状態でセットされ、センサユニット4のサブ回路基板31に接続されているフレキシブル基板33の一端が、クッションシート40を介して外装ケース2の壁部26に取り付けられた状態になっている。
【0037】
(ケース保持パッキン)
図7は、センサユニット4にケース保持パッキン5を取り付けた状態を示し、(a)は、一方からみた平面図、(b)は、側面図、(c)は、他方からみた平面図である。図8は、図2のCからみた透視図である。
図2、図3、図7、図8に示すように、ケース保持パッキン5は樹脂からなり、外装ケース2に形成されているセンサ収納開口部22に内嵌可能な筒状部50を有している。筒状部50の内周面50aは、保護ケース38を内嵌可能に形成されており、その直径は、保護ケース38の外周面38bの直径よりもやや小さく設定されている。
【0038】
また、筒状部50の外周面50bの直径は、センサユニット4を構成するサブ回路基板31の外形状よりも大きくなるように、つまり、サブ回路基板31の対角線の長さよりも大きくなるように、設定されている。さらに、筒状部50の外周面50bの直径は、センサ収納開口部22の内径よりもやや大きく設定されている。
すなわち、ケース保持パッキン5は、センサ収納開口部22の内周面22aと、保護ケース38の外周面38bとの間に、これらセンサ収納開口部22と保護ケース38との相互に所定のシメシロを介して嵌合されるようになっている。そして、筒状部50のサブ回路基板31側の端面50cがセンサ収納開口部22に形成されている縮径部23の段差面23aに当接することで、ケース保持パッキン5の位置決めが行われる。
【0039】
また、筒状部50の内周面50aには、サブ回路基板31側の端部に、このサブ回路基板31との干渉を避けるように逃げ凹部51が形成されている。さらに、筒状部50の内周面50aには、軸方向略中央よりもややサブ回路基板31側から逃げ凹部51に至る間に、僅かに拡径された保護ケース昜受け入れ部52が形成されている。
【0040】
一方、筒状部50の外周面50bには、軸方向略中央からサブ回路基板31側の端面50cに至る間に、僅かに縮径された外装ケース昜受け入れ部53が形成されている。
また、筒状部50のサブ回路基板31とは反対側の端面50dには、内フランジ部54が形成されている。この内フランジ部54は、センサユニット4の外装ケース2からの抜けを防止する機能を有している(詳細は後述する)。
【0041】
(センサユニットの取り付け)
次に、図2、図3、図6、図7に基づいて、外装ケース2へのセンサユニット4の取り付け手順と、ケース保持パッキン5の作用について説明する。
図2、図3、図6、図7に示すように、外装ケース2にセンサユニット4を取り付けるにあたって、ケース保持パッキン5の逃げ凹部51が形成されている側の端面50cに、センサユニット4の保護ケース38の先端を向ける。そして、この先端をケース保持パッキン5の筒状部50の内周面50aに差し込み、筒状部50と保護ケース38とを嵌合させる。
【0042】
このとき、筒状部50の内周面50aの直径は、保護ケース38の外周面38bの直径よりもやや小さく設定され、筒状部50に保護ケース38がシメシロを介して嵌合される。ここで、ケース保持パッキン5の内周面50aには、僅かに拡径された保護ケース昜受け入れ部52が形成されており、この保護ケース昜受け入れ部52を介してケース保持パッキン5の奥まで保護ケース38が差し込まれる。このため、ケース保持パッキン5への保護ケース38の差し込み初めは、両者5,38の間にガタがあり、ケース保持パッキン5に保護ケース38をスムーズに差し込むことができる。
【0043】
筒状部50に保護ケース38を差し込むことにより、ケース保持パッキン5、及び保護ケース38が一体化される他、圧力センサ32が実装されているサブ回路基板31も一体化される。すなわち、保護ケース38は、圧力センサ32を外部から保護する役割の他に、圧力センサ32をサブ回路基板31を介して支持する役割も有している。
【0044】
続いて、このように一体化されたケース保持パッキン5、及びセンサユニット4を外装ケース2に組み付ける。具体的には、センサユニット4を構成するサブ回路基板31を外装ケース2のセンサ収納開口部22側に向ける。そして、このまま外装ケース2の外側からケース保持パッキン5をセンサ収納開口部22に差し込み、センサ収納開口部22とケース保持パッキン5とを嵌合させる。
このとき、外装ケース2の壁部26に形成されている連通口27に、フレキシブル基板33の接続部34を通し、この接続部34を電池枠21に固定する。そして、フレキシブル基板33とメイン回路基板18とを、不図示の導通部材を介して電気的に接続する。
【0045】
また、筒状部50の外周面50bの直径は、センサ収納開口部22の内径よりもやや大きく設定され、センサ収納開口部22にケース保持パッキン5の筒状部50がシメシロを介して嵌合される。
このように、センサ収納開口部22の内周面22aと、保護ケース38の外周面38bとにより、ケース保持パッキン5の筒状部50が僅かに圧縮変形されるような状態となる。このため、それぞれセンサ収納開口部22の内周面22aと、ケース保持パッキン5の筒状部50の外周面50bとが密接すると共に、ケース保持パッキン5の筒状部50の内周面50aと保護ケース38の外周面38bとが密接する。よって、センサ収納開口部22と保護ケース38との間が完全にシールされ、この間から水や塵埃が内部に浸入することが防止される。
【0046】
また、センサ収納開口部22の内周面22aと、保護ケース38の外周面38bとによりケース保持パッキン5の筒状部50が僅かに圧縮変形されるので、この筒状部50によって、センサ収納開口部22の内周面22aと、保護ケース38の外周面38bとに側圧が作用する。この側圧によって、センサ収納開口部22の内周面22aとケース保持パッキン5の筒状部50の外周面50bとの間の摺動抵抗が増大すると共に、ケース保持パッキン5の筒状部50の内周面50aと保護ケース38の外周面38bとの間の摺動抵抗が増大する。これにより、センサ収納開口部22内に、ケース保持パッキン5、及びセンサユニット4が固定される。
【0047】
ここで、ケース保持パッキン5の筒状部50には、外周面50bに僅かに縮径された外装ケース昜受け入れ部53が形成されており、この外装ケース昜受け入れ部53を介してセンサ収納開口部22の奥までケース保持パッキン5の筒状部50が差し込まれる。このため、センサ収納開口部22への筒状部50の差し込み初めは、両者22,50の間にガタがあり、センサ収納開口部22に筒状部50をスムーズに差し込むことができる。
【0048】
また、センサ収納開口部22の縮径部23の段差面23aに、筒状部50のサブ回路基板31側の端面50cが当接するまで筒状部50を押し込むと、センサ収納開口部22の内周面22aに形成されている粗面部24に筒状部50の外周面50bが当接する。粗面部24は、ローレット加工を施すことにより形成されているので、粗面部24での筒状部50の外周面50bの摺動抵抗が増大する。このため、さらに、センサ収納開口部22からケース保持パッキン5が抜けにくくなる。
【0049】
さらに、筒状部50のサブ回路基板31とは反対側の端面50dには、内フランジ部54が形成されている。ここで、センサユニット4の保護ケース38は、筒状部50の内フランジ部54とは反対側から差し込まれて嵌合されている。このため、内フランジ部54は、保護ケース38の外装ケース2の外側への抜け方向を規制する壁として機能する。これにより、外装ケース2の外圧よりも内圧が大きくなった場合であっても、ケース保持パッキン5からセンサユニット4が外装ケース2の外側に抜け出てしまうことを防止できる。
【0050】
センサ収納開口部22内に、ケース保持パッキン5、及びセンサユニット4を固定した後、外側から外装ケース2の凹部25にセンサカバー60を取り付ける。このとき、センサカバー60の凸部61に接着テープ63を貼付し、この接着テープ63を凹部25の段差面25aに接着する。これにより、外装ケース2へのセンサユニット4の取り付けが完了する。
【0051】
このような構成のもと、センサカバー60のスリット62を介してセンサ収納開口部22内に大気や水が導入されると、センサユニット4の保護ケース38内に充填されている充填部材39が押圧され、この押圧力が圧力センサ32によって検出される。ここで、保護ケース38は、サブ回路基板31との間で気密性が確保された状態で接着されているので、充填部材39が漏れ出ることがない。また、外部からの圧力を受けた場合であっても、この圧力がサブ回路基板31と保護ケース38との間から内部の充填部材39へと伝達されることがない。このため、圧力センサ32は、センサカバー60のスリット62を介して伝達される圧力を高精度に検出することができる。
【0052】
圧力センサ32による検出結果は、信号としてサブ回路基板31、及びフレキシブル基板33を介してメイン回路基板18に出力される。そして、メイン回路基板18に実装されているICチップ等に入力され、このICチップ等の算出結果に基づいて液晶パネル15に算出内容が表示される。
【0053】
したがって、上述の第1実施形態によれば、センサ収納開口部22にケース保持パッキン5を介してセンサユニット4をセットし、ケース保持パッキン5による側圧を利用してセンサ収納開口部22内にセンサユニット4を確実に固定できる。このため、従来のように、センサユニット4を外側から別部材で押え付ける必要がなく、センサカバー60も接着テープ63で外装ケース2に固定することができる。よって、従来のようにセンサカバー60を固定するためのビス等も必要なく、部品点数を減少させることができると共に、外装ケース2の小型化を図ることができる。この結果、圧力センサ付電子時計1全体を小型化できる。
【0054】
また、ケース保持パッキン5の筒状部50には、サブ回路基板31とは反対側の端面50dに内フランジ部54が形成されているので、簡素な構造で安価に、ケース保持パッキン5からセンサユニット4が外装ケース2の外側に抜け出てしまうことを確実に防止できる。
さらに、センサ収納開口部22の内周面22aには、軸方向略中央に粗面部24が形成されており、ケース保持パッキン5を押し込むと、粗面部24に筒状部50の外周面50bが当接するように構成されているので、粗面部24での筒状部50の外周面50bの摺動抵抗が増大し、センサ収納開口部22からケース保持パッキン5をさらに抜けにくくすることができる。このため、簡素な構造で安価に、圧力センサ付電子時計1の製品の信頼性を向上できる。
【0055】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を図9に基づいて説明する。尚、第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する(以下の実施形態についても同様)。
図9は、この第2実施形態における圧力センサ付電子時計201の縦断面図であって、前述の第1実施形態の図2に対応している。
この第2実施形態において、圧力センサ付電子時計1は、外装ケース2と、この外装ケース2内に設けられた時計ムーブメント3、およびセンサユニット4とを備えており、このセンサユニット4がケース保持パッキン205を介して外装ケース2内に支持されている点、外装ケース2の側面にセンサ収納開口部22が形成されており、このセンサ収納開口部22にケース保持パッキン205が内嵌され、さらに、ケース保持パッキン205の中央部にセンサユニット4が配置されている点、ケース保持パッキン205によって、センサ収納開口部22の内周面22aと、保護ケース38の外周面38bとに側圧が作用し、ケース保持パッキン205、及びセンサユニット4の抜けが規制されている点、センサ収納開口部22には、ケース保持パッキン205、及びセンサユニット4の外側からセンサカバー60が接着テープ63等を用いて取り付けられている点等の基本的構成は、前述した第1実施形態と同様である(以下の実施形態についても同様)。
【0056】
ここで、第2実施形態と第1実施形態との相違点は、第2実施形態のケース保持パッキン205には、このケース保持パッキン205を固定するための挿入リング71が設けられているのに対し、第1実施形態のケース保持パッキン5には、挿入リング71が設けられていない点にある。
【0057】
より具体的には、図9に示すように、ケース保持パッキン205の筒状部250には、サブ回路基板31とは反対側の端面50dに、内フランジ部54の外周を取り囲むように軸方向平面視略円環状の溝部72が形成されている。
この溝部72に挿入可能なように、挿入リング71が設けられている。挿入リング71の肉厚は、溝部72の溝幅よりもやや大きくなるように設定されている。
【0058】
このような構成のもと、ケース保持パッキン205にセンサユニット4を取り付け、これらケース保持パッキン205、及びセンサユニット4をセンサ収納開口部22の外側から取り付けた後、ケース保持パッキン205の溝部72に、挿入リング71を挿入する。
すると、溝部72が幅方向に押し広げられ、ケース保持パッキン205によるセンサ収納開口部22の内周面22aに対する押圧力が大きくなると共に、ケース保持パッキン205による保護ケース38の外周面38bに対する押圧力が大きくなる。
【0059】
したがって、上述の第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、ケース保持パッキン205によるセンサ収納開口部22の内周面22a、及び保護ケース38の外周面38bに対する押圧力が大きくなるので、この分、摺動抵抗が大きくなり、さらに確実にセンサユニット4の外装ケース2からの抜けを防止することができる。
【0060】
また、ケース保持パッキン205の筒状部250に溝部72を形成する分、筒状部250の肉厚を薄肉化することができる。つまり、例えば、上述の第1実施形態における筒状部50の肉厚を約1.5mm程度としたとき、この第2実施形態における筒状部250の肉厚を約0.5mm程度で均等に設定することができる。
このため、例えばケース保持パッキン205を金型成形する場合、成形時のヒケの発生を防止できる。このため、ケース保持パッキン205の成形後の寸法ばらつきを軽減することができ、ケース保持パッキン205によるシール性や組立性を向上させることができる。
【0061】
尚、上述の第2実施形態では、筒状部250の端面50dに、軸方向平面視略円環状の溝部72を形成すると共に、この溝部72に挿入可能な挿入リング71を設けた場合について説明した。しかしながら、溝部72を全周に亘って形成せず、周方向に沿って複数個所に溝部を形成し、これに対応するように、挿入リング71も断続的に形成された溝部に対応するように複数に分割構成してもよい。
【0062】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を図10に基づいて説明する。
図10は、この第3実施形態における圧力センサ付電子時計301の縦断面図であって、前述の第1実施形態の図2に対応している。
ここで、第3実施形態と第1実施形態との相違点は、第3実施形態のセンサユニット304には、保護ケース38の軸方向外側端に、導電性のシート73が配置されているのに対し、第1実施形態のセンサユニット4には、シート73が配置されていない点にある。
【0063】
より具体的には、図10に示すように、シート73は、保護ケース38の軸方向外側端を覆うように形成されたシート本体74を有している。シート本体74の裏蓋11側周縁には、裏蓋接触部75が一体成形されている。裏蓋接触部75は、シート本体74からケース保持パッキン305の筒状部350におけるサブ回路基板31とは反対側の端面50dに沿って延出し、この後、外装ケース302の内側に入り込むように屈曲し、その先端が裏蓋11に接触するように形成されている。
【0064】
ケース保持パッキン305を構成する筒状部50に形成されている内フランジ部54には、シート73の裏蓋接触部75に対応する部位に、この裏蓋接触部75との干渉を回避するための切除部76が形成されている。また、外装ケース302の裏蓋接触部75に対応する部位、つまり、外装ケース302に形成されているセンサ収納開口部22の裏蓋11側と、凹部25の裏蓋11側には、シート73を、保護ケース38の軸方向外側端から裏蓋11に至る間に敷設することができるように、切除部77が形成されている。
【0065】
また、外装ケース302の凹部25に取り付けられるセンサカバー360には、センサ収納開口部22、及び切除部77を閉塞するように、裏蓋11に至るまで延出した延出部78が一体成形されている。この延出部78にも、凹部25にセンサカバー360を取り付けるための接着テープ63が貼付されている。
さらに、裏蓋11には、センサカバー360の延出部78に対応する部位に、この延出部78を受け入れ可能な切り欠き部79が形成されている。
【0066】
このような構成のもと、外装ケースのセンサ収納開口部22に、シート73が取り付けられたセンサユニット304を取り付ける際、外装ケース302の裏蓋接触部75に対応する部位に切除部77が形成されているので、シート73の裏蓋接触部75を、この先端が裏蓋11に接触するように容易に引き回すことができる。
裏蓋接触部75を裏蓋11まで引き込んだ後、この外側からセンサカバー360を取り付ける。このとき、センサカバー360に形成されている延出部78が裏蓋11に至るまで延出しているので、この延出部78によって、シート73の裏蓋接触部75が押さえ付けられる。このようにして固定されたシート73は、裏蓋11が金属により形成されているのでアースされる。
【0067】
したがって、上述の第3実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様の効果に加え、シート73によって圧力センサ32の静電気による誤動作を防止することができる。
また、外装ケース302に切除部77を形成することで、シート73の裏蓋接触部75の引き回しを容易に行うことができるので、組立性が悪化することを防止できる。
さらに、センサカバー360に延出部78が形成されているので、シート73が外部に露出することがなく、美観性を損なう虞がない。
さらに、センサカバー360の延出部78が、外側からシート73の裏蓋接触部75を押え付けるので、シート73を確実に固定できる。このため、製品信頼性の高い圧力センサ付電子時計301を提供することができる。
【0068】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を図11、図12に基づいて説明する。
図11は、この第4実施形態における圧力センサ付電子時計401の縦断面図であって、前述の第3実施形態の図10に対応している。図12は、図11のDからみた透視図である。
ここで、第4実施形態と第3実施形態との相違点は、第4実施形態のケース保持パッキン405には、センサ収納開口部22に係合可能なフック部81が一体成形されているのに対し、第3実施形態のケース保持パッキン305には、フック部81が一体成形されていない点にある。
【0069】
より具体的には、図11、図12に示すように、ケース保持パッキン405の筒状部450には、サブ回路基板31側の端面450cに、周方向に等間隔に配置された複数(この第4実施形態では4つ)のフック部81が一体成形されている。フック部81は、筒状部450の端面450cから時計ムーブメント3が収納されている開口部6側に向かって延出するアーム部81aと、このアーム部81aの先端に一体成形されている鉤部81bとにより構成されている。
【0070】
一方、センサ収納開口部22の軸方向内側に、このセンサ収納開口部22を閉塞するように形成された壁部26には、フック部81に対応する部位に、このフック部81を挿通可能な開口部82が形成されている。この開口部82を介してフック部81のアーム部81aがセンサ収納開口部22の軸方向内側に延出し、鉤部81bがセンサ収納開口部22の周縁に係合する。
【0071】
したがって、上述の第4実施形態によれば、前述の第3実施形態と同様の効果に加え、外装ケース302からのケース保持パッキン405の抜けをより確実に防止でき、この結果、外装ケース302からのセンサユニット304の抜けをより確実に防止できる。
【0072】
尚、上述の第4実施形態では、ケース保持パッキン405の筒状部450に、4つのフック部81を一体成形した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、少なくとも2つのフック部81が形成されていればよい。このように構成することで、外装ケース302からのケース保持パッキン405の抜けをより確実に防止できる。
また、上述の第4実施形態のフック部81を第1実施形態のケース保持パッキン5や、第2実施形態のケース保持パッキン205に適用することも可能である。
【0073】
さらに、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、外装ケース2,302に形成されている凹部25にセンサカバー60,360を取り付けるにあたって、これらセンサカバー60,360に接着テープ63を貼付した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、凹部25にセンサカバー60,360をビス等の固定部材を用いずに固定できるものであればよい。例えば、接着テープ63に代わって、接着剤等を用いてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1,201,301,401 圧力センサ付電子時計
2,302 外装ケース
5,205,305,405 ケース保持パッキン
22 センサ収納開口部
22a 内周面(内側面)
24 粗面部
32 圧力センサ
38 保護ケース
38b 外周面(外側面)
50,250,350,450 筒状部
54 内フランジ部
71 挿入リング
72 溝部
73 シート
74 シート本体
75 裏蓋接触部
81 フック部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装ケースと、
この外装ケース内に設けられ、圧力を検出する圧力センサと、
この圧力センサの外周側面を取り囲むように形成され、前記圧力センサを保護すると共に、前記圧力センサを支持可能な保護ケースとを備え、
前記外装ケースに、前記圧力センサ、及び前記保護ケースを収納可能なセンサ収納開口部を形成し、このセンサ収納開口部の中央部側に前記保護ケースを配置し、
前記センサ収納開口部の内側面と、前記保護ケースの外側面との間に、これらセンサ収納開口部と保護ケースとの相互に所定のシメシロを介して嵌合される筒状部を有するケース保持パッキンを設け、
このケース保持パッキンに、前記保護ケースの前記外装ケースから外側に向かって抜ける方向への移動を規制する保護ケース抜け規制部を設けたことを特徴とする電子時計。
【請求項2】
前記保護ケース抜け規制部は、前記筒状部に形成された内フランジ部であることを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
【請求項3】
前記センサ収納開口部の内側面には、前記外装ケースの厚さ方向内側に、前記ケース保持パッキンの前記外装ケースから外側に向かって抜ける方向への移動を規制するパッキン抜け規制部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子時計。
【請求項4】
前記センサ収納開口部の内側面に、他の部分よりも面粗さの粗い粗面部を形成し、この粗面部を前記パッキン抜け規制部として構成したことを特徴とする請求項3に記載の電子時計。
【請求項5】
前記筒状部の軸方向外側端面に溝部を形成すると共に、この溝部に挿入可能に形成され、この溝部を前記筒状部の厚さ方向に押し広げる挿入具を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の電子時計。
【請求項6】
前記筒状部に、前記センサ収納開口部と係合可能なフック部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の電子時計。
【請求項7】
前記保護ケースの軸方向外側端に導電性のシートを配置し、このシートに、前記外装ケースに設けられる裏蓋に接触可能な裏蓋接触部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の電子時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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