説明

電子書籍装置、サーバ装置、読書情報処理方法、およびプログラム

【課題】読書履歴情報を用いてコミュニケーション支援ができなかった。
【解決手段】電子書籍の読書行為指示を受け付ける受付部と、読書行為指示に応じて電子書籍を表示する電子書籍表示部と、読書行為指示に応じて表示している電子書籍のページをめくるページめくり部と、読書行為指示に応じて読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、読書履歴情報を蓄積する読書情報蓄積部と、他人の1以上の読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、読書情報受信部が受信した他人の1以上の読書履歴情報と、格納されている1以上の読書履歴情報とから、ユーザと他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部とを具備する電子書籍装置により、読書履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子書籍装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、簡単にユーザの嗜好情報を共有することができる情報処理装置があった(特許文献1参照)。
【0003】
また、ユーザ間のコミュニケーションを支援するシステムであり、興味や嗜好の似た利用者を精度よく選定することを可能とするシステムがあった(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−141746号公報(第1頁、第1図等)
【特許文献2】特開2009−151828号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術においては、2以上のユーザの読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できるシステムは存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の電子書籍装置は、書籍のタイトル、1以上のページを有する1以上の電子書籍を格納し得る電子書籍格納部と、ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報を格納し得る読書情報格納部と、電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、受付部がオープン指示を受け付けた場合、オープン指示に対応する電子書籍を電子書籍格納部から読み出し、表示する電子書籍表示部と、受付部がページめくり指示を受け付けた場合、ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、受付部が受け付けた読書行為指示に応じて、電子書籍から、読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報を読書情報格納部に蓄積する読書情報蓄積部と、他人の1以上の読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、読書情報受信部が受信した他人の1以上の読書履歴情報と、読書情報格納部に格納されている1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、ユーザと他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部とを具備する電子書籍装置である。
【0007】
かかる構成により、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0008】
また、本第二の発明の電子書籍装置は、第一の発明に対して、受付部は、電子書籍を識別する書籍識別子と、書籍識別子により識別される電子書籍に対するユーザの意見または見解を示す情報であるユーザ意思情報とを有する1以上のユーザ入力情報をも受け付け、読書情報蓄積部は、1以上のユーザ入力情報をも読書情報格納部に蓄積し、読書情報受信部は、他人の1以上のユーザ入力情報をも受信し、関連読書情報取得部は、読書情報受信部が受信した他人の1以上のユーザ入力情報と、読書情報格納部に格納されている1以上のユーザ入力情報とから関連読書情報を取得する電子書籍装置である。
【0009】
かかる構成により、読んだ書籍に対して入力した情報であるユーザ入力情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0010】
また、本第三の発明の電子書籍装置は、第一または第二の発明に対して、関連読書情報表示部は、読書情報受信部が受信した1以上の読書履歴情報、または読書情報受信部が受信した1以上のユーザ入力情報によって、関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更する、または、読書情報格納部の1以上の読書履歴情報、または読書情報格納部の1以上のユーザ入力情報によって、関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更する電子書籍装置である。
【0011】
かかる構成により、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを極めて効果的に支援できる。
【0012】
また、本第四の発明の電子書籍装置は、第三の発明に対して、読書履歴情報またはユーザ入力情報は、時刻に関する情報である時刻情報を有し、関連読書情報表示部は、1以上の各関連読書情報に対応する読書情報受信部が受信した読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応する読書情報受信部が受信したユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示する、または1以上の各関連読書情報に対応する読書情報格納部の読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応する読書情報格納部の1以上のユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示する電子書籍装置である。
【0013】
かかる構成により、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを極めて効果的に支援できる。
【0014】
また、本第五の発明の電子書籍装置は、第一から第四いずれかの発明に対して、他の電子書籍装置から他人の名刺情報を受信する名刺情報受信部と、他人の名刺情報を表示する名刺情報表示部とをさらに具備し、関連読書情報と他人の名刺情報とが同一の画面に一時に表示できる電子書籍装置である。
【0015】
かかる構成により、相手の名刺情報と読書に関する情報との両方を用いて、他人とコミュニケーションをとることを極めて効果的に支援できる。
【0016】
また、本第六の発明の電子書籍システムは、2以上の電子書籍装置とサーバ装置とを具備する電子書籍システムであって、電子書籍装置は、書籍のタイトル、1以上のページ有する1以上の電子書籍を格納し得る電子書籍格納部と、電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、受付部がオープン指示を受け付けた場合、オープン指示に対応する電子書籍を表示する電子書籍表示部と、受付部がページめくり指示を受け付けた場合、ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、受付部が受け付けた読書行為指示に応じて、電子書籍から、読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報をサーバ装置に送信する読書情報送信部と、ユーザと他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を、サーバ装置から受信する関連読書情報受信部と、関連読書情報受信部が受信した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部とを具備し、サーバ装置は、ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報を格納し得る読書情報格納部と、2以上の各電子書籍装置から、読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、読書情報受信部が受信した読書履歴情報を、電子書籍装置に対応付けて読書情報格納部に蓄積する読書情報蓄積部と、読書情報受信部が受信した一のユーザの1以上の読書履歴情報と、読書情報格納部に格納されている他のユーザの1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、一のユーザと他のユーザとの読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を、一のユーザまたは他のユーザの少なくとも一方の電子書籍装置に送信する関連読書情報送信部とを具備する電子書籍システムである。
【0017】
かかる構成により、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0018】
また、本第七の発明の電子書籍システムは、第六の発明に対して、受付部は、電子書籍を識別する書籍識別子と、書籍識別子により識別される電子書籍に対するユーザの意見または見解を示す情報であるユーザ意思情報とを有する1以上のユーザ入力情報をも受け付け、読書情報送信部は、1以上のユーザ入力情報をもサーバ装置に送信し、読書情報受信部は、2以上の各電子書籍装置から、1以上のユーザ入力情報をも受信し、関連読書情報取得部は、読書情報受信部が受信した一のユーザの1以上のユーザ入力情報と、読書情報格納部に格納されている他のユーザの1以上のユーザ入力情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、一のユーザと他のユーザとの読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する電子書籍システムである。
【0019】
かかる構成により、読んだ書籍に対して入力した情報であるユーザ入力情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0020】
また、本第八の発明の電子書籍システムは、第六または第七の発明に対して、電子書籍装置は、他人の名刺情報を受信する名刺情報受信部と、他人の名刺情報を表示する名刺情報表示部とをさらに具備し、関連読書情報と他人の名刺情報とが同一の画面に一時に表示できる電子書籍システムである。
【0021】
かかる構成により、相手の名刺情報と読書に関する情報との両方を用いて、他人とコミュニケーションをとることを極めて効果的に支援できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明による電子書籍装置によれば、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施の形態1電子書籍装置を利用する場合の利用態様を示す概念図
【図2】同電子書籍装置のブロック図
【図3】同電子書籍装置の動作について説明するフローチャート
【図4】同読書履歴情報構成処理の動作について説明するフローチャート
【図5】同関連読書情報取得処理の動作について説明するフローチャート
【図6】同電子書籍管理表を示す図
【図7】同読書履歴情報管理表を示す図
【図8】同ユーザ入力情報管理表を示す図
【図9】同電子書籍管理表を示す図
【図10】同読書履歴情報管理表を示す図
【図11】同ユーザ入力情報管理表を示す図
【図12】同名刺情報格納部の名刺情報を示す図
【図13】同関連読書情報取得条件管理表を示す図
【図14】同関連読書情報の例を示す図
【図15】実施の形態2における電子書籍システムの概念図
【図16】同電子書籍システムのブロック図
【図17】同電子書籍装置の動作について説明するフローチャート
【図18】同サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図19】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【図20】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、電子書籍装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0025】
(実施の形態1)
【0026】
本実施の形態において、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる電子書籍装置について説明する。
【0027】
本実施の形態において、読書履歴情報等を他人と交換し、他人とのコミュニケーションを活発化するための情報である関連読書情報を出力する電子書籍装置について説明する。
【0028】
図1は、本実施の形態における電子書籍装置1を利用する場合の利用態様を示す概念図である。図1において、二人のユーザの各電子書籍装置が、読書履歴情報等を交換した後、コミュニケーションを活発化するために関連読書情報を出力する。関連読書情報とは、読書を行った書籍に関する情報であり、ユーザと他人との読書に関する関連を示す情報である。関連とは、共通すること、相違することなどを含む概念である。関連読書情報には、例えば、読書に関して一のユーザと他のユーザとが共通する情報である共通情報、読書に関して一のユーザと他のユーザとが相違する情報である相違情報などがある。共通情報は、例えば、一のユーザと他のユーザの両者が読んだ書籍のタイトルや、両者が読んだ書籍の著者や、両者が感動した書籍のタイトルやページやコンテンツ(箇所)、両者が読んだ書籍の共通するジャンル、両者が読んだ書籍に出現する用語やキーワード等である。相違情報は、一のユーザが読んでいて、他のユーザが読んでいない書籍のタイトルや著者やジャンル、一のユーザが感動したが、他のユーザが感動していない書籍のタイトルやページやコンテンツ等である。なお、関連読書情報は、共通情報だけでも良い。
【0029】
図2は、本実施の形態における電子書籍装置1のブロック図である。電子書籍装置1は、電子書籍格納部101、読書情報格納部102、受付部103、電子書籍表示部104、ページめくり部105、読書履歴情報取得部106、読書情報蓄積部107、読書情報送信部108、読書情報受信部109、関連読書情報取得部110、関連読書情報表示部111、書籍購入部112、読書情報表示部113、名刺情報格納部114、名刺情報送信部115、名刺情報受信部116、および名刺情報表示部117を備える。
【0030】
電子書籍格納部101は、1以上の電子書籍を格納し得る。電子書籍は、書籍のタイトルを含む書誌情報と1以上のページ(書籍の内容)を有する。また、書誌情報は、書籍のタイトル以外に、例えば、書籍識別子、著者、出版社、発行年、ジャンルなどを有しても良い。書籍識別子は、例えば、ISBN(国際標準図書番号)である。なお、書誌情報は、書籍のタイトルを含まない、と考えても良い。電子書籍のデータ構造は問わないことは言うまでもない。
【0031】
読書情報格納部102は、1以上の読書履歴情報を格納し得る。また、読書情報格納部102は、1以上のユーザ入力情報も格納し得る。なお、読書履歴情報とユーザ入力情報の両方を読書情報と言う。ここで、読書履歴情報とは、ユーザが行った読書行為に関する履歴の情報である。読書履歴情報は、読書の経過、履歴を示す情報であるとも言える。また、読書履歴情報は、通常、タイトル、ページ番号、時刻を示す時刻情報を有する。ただし、読書履歴情報は、既読の書籍の書籍識別子のみでも良い。また、読書履歴情報は、購入したが読んでいない書籍の書籍識別子のみでも良い。なお、一定時間以上、ページの表示状態が継続した場合に、読書履歴情報が取得されることは好適である。つまり、ぱらぱらめくりの場合等、一時のみオープンした頁の情報について、読書履歴情報に含めないことは好適である。また、電子書籍装置1の読書履歴情報取得部106は、例えば、当該電子書籍装置1の保有者のジャンルごとの読む速さに関する情報(読書速度情報)を保持しており、かかる情報に従って、当該ページを読んだのか、ぱらぱらめくっただけなのかを判断することは好適である。例えば、読書履歴情報取得部106は、「ジャンル「小説」、1分/ページ」「ジャンル「専門書」、2分/ページ」「ジャンル「雑誌」、30秒/ページ」などの読書速度情報を格納しており、かかる読書速度情報を用いて、読書速度情報が示す速度と同程度以上の速度でページがめくられれば、当該ページを既読とし、所定の条件(例えば、読書速度情報が示す1ページあたりの読書時間の70%以内)を満たすほど読書速度情報が示す速度より速い速度でページがめくられれば、ぱらぱらめくり(既読ではない)と判断することは好適である。
また、ユーザ入力情報は、電子書籍に関してユーザが入力した情報である。ユーザ入力情報は、通常、ユーザ意思情報と、ユーザにより当該ユーザ意思情報が入力された際の電子書籍を識別する書籍識別子とを有する情報である。ユーザ意思情報は、書籍識別子により識別される電子書籍に対するユーザの意見または見解を示す情報である。また、ユーザ意思情報は、通常、文書であるが、良かったか良くなかったかを示すフラグ、感動したか否かを示すフラグ等でも良い。また、ユーザ意思情報と対に、書籍の箇所を特定する情報(ページや段落番号や相対的位置など)を受け付けても良い。
【0032】
受付部103は、指示やデータ等を受け付ける。指示とは、例えば、電子書籍の読書のための指示である読書行為指示や、読書履歴情報またはユーザ入力情報などを送信する指示である送信指示、電子書籍を購入する指示である購入指示等である。また、読書行為指示とは、例えば、電子書籍を開く指示であるオープン指示、ページをめくる指示であるページめくり指示、電子書籍を閉じる指示であるクローズ指示等である。また、データとは、例えば、ユーザ意思情報である。また、受付部103は、ユーザからユーザ意思情報を受け付けた場合、表示中の書籍の書籍識別子やページ識別子やコンテンツ識別子等を取得し、ユーザ入力情報を構成しても良い。かかる場合、受付部103は、ユーザ入力情報を受け付けた、と考えても良い。また、送信指示は、さらに名刺情報を送信することも含む指示でも良い。また、書籍識別子は、通常、ISBN等のIDであるが、タイトルや、タイトルと著者の組み合わせの情報等でも良い。また、購入指示は、通常、書籍識別子や、決裁のためのクレジットカードに関する情報(クレジットカードの番号、パスワード、有効期限等)を含む。
【0033】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。つまり、指示やデータ等の入力手段は、キーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部103は、キーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0034】
電子書籍表示部104は、受付部103がオープン指示を受け付けた場合、オープン指示に対応する電子書籍を電子書籍格納部101から読み出し、表示する。
【0035】
ページめくり部105は、受付部103がページめくり指示を受け付けた場合、ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示する。ページめくり部105は、電子書籍表示部104にページめくりの指示をすると考えても良い。ここで、異なるページとは、例えば、次ページ、前ページ、任意のページ等である。つまり、ページめくり指示には、例えば、次ページの表示を指示する次ページ表示指示、前ページの表示を指示する前ページ表示指示、ページ番号を有する任意のページの表示指示等がある。
【0036】
読書履歴情報取得部106は、受付部103が受け付けた読書行為指示に応じて、電子書籍から、読書履歴情報を取得する。読書履歴情報は、通常、表示中の書籍のタイトル、ページ番号、時刻情報を有する。ただし、読書履歴情報は、タイトルや書籍識別子のみでも良い。なお、一定時間以上、ページの表示状態が継続した場合に、読書履歴情報を取得することは好適である。つまり、ぱらぱらめくりの場合等、一時のみオープンした頁について、読書履歴情報に含めないことは好適である。読書履歴情報取得部106は、ユーザからのページめくり指示等の指示があるごとに、読書履歴情報を取得することは好適であるが、読書履歴情報を取得するタイミングが問わない。
【0037】
読書情報蓄積部107は、読書履歴情報取得部106が取得した読書履歴情報を読書情報格納部102に蓄積する。また、読書情報蓄積部107は、1以上のユーザ入力情報をも読書情報格納部102に蓄積することは好適である。なお、読書情報蓄積部107は、受付部103が受け付けたユーザ意思情報に書籍識別子等を付加して、ユーザ入力情報を構成した後、当該ユーザ入力情報を読書情報格納部102に蓄積しても良い。なお、ユーザ入力情報は、ユーザ意思情報と書籍識別子だけでも良いし、ユーザ意思情報と書籍識別子とページ識別子、ユーザ意思情報と書籍識別子とコンテンツ識別子等でも良い。なお、ユーザ意思情報が、例えば、ユーザがコンテンツを指示した後に入力された場合、読書情報蓄積部107は、当該指示されたコンテンツのコンテンツ識別子を取得し、当該コンテンツ識別子とユーザ意思情報とを有するユーザ入力情報を構成し、蓄積する。
【0038】
読書情報送信部108は、読書履歴情報取得部106が取得した読書履歴情報、または受付部103が受け付けたユーザ入力情報を送信する。読書情報送信部108は、通常、他の電子書籍装置1に読書履歴情報等を直接、送信するが、図示しないサーバ装置を経由して読書履歴情報等を他の電子書籍装置1に送信しても良い。
また、読書情報送信部108は、予め決められた条件(条件は読書情報送信部108等が保持している)に合致する読書履歴情報またはユーザ入力情報のみを送信しても良い。予め決められた条件とは、例えば、「特定のジャンル(ビジネス書、小説等)の電子書籍に対応する読書履歴情報のみを送信すること」や「特定の場所や時間に行った読書行為に対応する読書履歴情報のみを送信すること」などである。
また、読書情報送信部108は、モードを管理しており、モードごとに、送信する読書履歴情報やユーザ入力情報の条件を管理していても良い。かかる場合、読書情報送信部108は、モードを読み出し、当該モードに対応する条件に合致する読書履歴情報やユーザ入力情報のみを送信する。ここで、モードとは、例えば、営業モード、同僚モード、親友モード、特殊モードなどである。例えば、読書情報送信部108は、営業モードに対応付けて、営業用にかしこまった内容(敬語などの予め決められた用語を含む)のユーザ入力情報のみを送信することを示す条件を格納している。また、例えば、読書情報送信部108は、同僚モードに対応付けて、特定のジャンル(ビジネス書等)の電子書籍に対応する読書履歴情報のみを送信することを示す条件を格納している。また、例えば、読書情報送信部108は、親友モードに対応付けて、すべての読書履歴情報とユーザ入力情報とを送信することを示す条件を格納している。さらに、特殊モードに対応付けて、ユーザが電子書籍のジャンルを細かく選択して情報開示することを示す条件を格納している。かかる特殊モードの場合、読書情報送信部108は、送信前に、送信する情報を選択する画面を表示し、ユーザの指示に応じた情報のみを選択して、送信する。
また、読書情報送信部108が読書履歴情報またはユーザ入力情報を送信する場合に、自動モードと手動モードが存在することは好適である。つまり、読書情報送信部108は、自動モードを示す情報または手動モードを示す情報を格納している。そして、読書情報送信部108が自動モードを示す情報を格納している場合、読書情報送信部108は、インタラクションなしに、読書履歴情報またはユーザ入力情報を送信する。また、読書情報送信部108が手動モードを示す情報を格納している場合、読書情報送信部108は、ユーザからの指示により、読書履歴情報またはユーザ入力情報を送信する。かかる指示は、送信する情報を特定する情報や、送信する相手端末等を特定する情報などが含まれることは好適である。なお、自動モードである場合、送信する相手端末等を特定する情報を格納しており、かかる相手端末等のみに情報を送信できることが好適である。なお、自動モードと手動モードとは切替可能であることは好適である。
【0039】
読書情報受信部109は、他人の1以上の読書履歴情報を他の電子書籍装置1から受信する。読書情報受信部109は、他人の1以上のユーザ入力情報をも他の電子書籍装置1から受信することは好適である。
【0040】
関連読書情報取得部110は、読書情報受信部109が受信した他人の1以上の読書履歴情報と、読書情報格納部102に格納されている1以上の読書履歴情報とから、1以上の関連読書情報を取得する。
【0041】
また、関連読書情報取得部110は、読書情報受信部109が受信した他人の1以上のユーザ入力情報と、読書情報格納部102に格納されている1以上のユーザ入力情報とから関連読書情報を取得する。
【0042】
関連読書情報取得部110は、2ユーザの読書履歴情報の集合から、関連読書情報を取得する処理のみを行っても良いし、2ユーザのユーザ入力情報の集合から、関連読書情報を取得する処理のみを行っても良い。ただし、関連読書情報取得部110は、読書履歴情報とユーザ入力情報との両方を用いて、関連読書情報を取得する(上記の両処理を行う)ことは好適である。
【0043】
関連読書情報表示部111は、関連読書情報取得部110が取得した1以上の関連読書情報を表示する。
【0044】
関連読書情報表示部111は、読書情報受信部109が受信した1以上の読書履歴情報、または読書情報受信部109が受信した1以上のユーザ入力情報によって、関連読書情報取得部110が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更することは好適である。また、読書情報格納部102の1以上の読書履歴情報、または読書情報格納部102の1以上のユーザ入力情報によって、関連読書情報取得部110が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更しても良い。かかる場合、一のユーザの電子書籍装置1に表示される関連読書情報と、他のユーザの電子書籍装置1に表示される関連読書情報とは、その表示態様が異なる。
【0045】
また、関連読書情報表示部111は、1以上の各関連読書情報に対応する読書情報受信部109が受信した読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示しても良い。また、関連読書情報表示部111は、1以上の各関連読書情報に対応する読書情報受信部109が受信したユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示しても良い。視覚的に目立つ態様とは、関連読書情報のリストの上位に配置されること、他と異なる文字色(例えば、赤字)や他と異なるフォント(例えば、Boldフォント)で表示されること等である。
また、関連読書情報表示部111は、予め決められた関連読書情報の種類の順(順とは、関連読書情報の配置の順番であり、例えば、ディスプレイの上部が先、下部が後である。)に、関連読書情報を表示することは好適である。例えば、関連読書情報の種類が共通情報と相違情報である場合、関連読書情報表示部111は、共通情報の次に相違情報を表示するようにしても良い。また、例えば、関連読書情報の種類がジャンル同一、タイトル同一、著者同一、KW同一、見解同一(肯定または否定)である場合、共通情報の表示において、関連読書情報表示部111は、例えば、ジャンル同一、タイトル同一、著者同一、KW同一、見解同一(肯定または否定)の順番に表示しても良い。
また、関連読書情報の種類が相手または自分が既読か未読かである場合、関連読書情報表示部111は、例えば、相手既読かつ自分未読に関する関連読書情報を表示した後に、相手未読かつ自分既読に関する関連読書情報を表示しても良い。かかる場合は、相手優先の表示モードである。また、関連読書情報表示部111は、例えば、相手未読かつ自分既読に関する関連読書情報を表示した後に、相手既読かつ自分未読に関する関連読書情報を表示しても良い。かかる場合は、自分優先の表示モードである。
上記の関連読書情報表示部111の処理により、相手と話をする話題を容易にみつけることができ、効果的なコミュニケーションを図ることができる。
さらに、関連読書情報表示部111は、共通情報、相違情報にかかわらず、日付の新しい順番に関連読書情報を表示してもよい。このように表示することで、最近の読書履歴から、コミュニケーションを図る情報を得ることができる。
【0046】
書籍購入部112は、受付部103が購入指示を受け付けた場合、当該購入指示に対応する電子書籍を購入する処理を行う。購入処理とは、例えば、電子書籍を管理する書籍サーバ装置(図示しない)から電子書籍をダウンロードする処理、および決裁のために書籍サーバ装置にクレジットカードに関する情報を送信する処理(かかる処理を決裁処理という。)を含む。なお、書籍購入部112の処理は公知技術である。なお、購入指示は、通常、書籍識別子を含む。
【0047】
読書情報表示部113は、読書情報受信部109が受信した他人の読書情報を表示する。つまり、読書情報表示部113は、読書情報受信部109が受信した他人の読書履歴情報、または/およびユーザ入力情報を表示する。なお、電子書籍装置1において、読書情報表示部113の処理と関連読書情報表示部111の処理とのどちらか一方が行われても良い。
【0048】
名刺情報格納部114は、自分の名刺情報を含む1以上の名刺情報を格納し得る。
【0049】
名刺情報送信部115は、名刺情報送信指示に応じて、名刺情報格納部114に格納されている自分の名刺情報を読み出し、他の電子書籍装置1に送信する。
【0050】
名刺情報受信部116は、他の電子書籍装置1から他人の名刺情報を受信する。なお、名刺情報受信部116は、図示しないサーバ装置から他人の名刺情報を受信しても良い。
【0051】
名刺情報表示部117は、名刺情報受信部116が受信した名刺情報を表示する。なお、電子書籍装置1において、名刺情報表示部117の処理は行われなくても良い。
【0052】
電子書籍格納部101、読書情報格納部102、および名刺情報格納部114は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0053】
電子書籍格納部101等に電子書籍等が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して電子書籍等が電子書籍格納部101で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された電子書籍等が電子書籍格納部101等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された電子書籍等が電子書籍格納部101等で記憶されるようになってもよい。
【0054】
電子書籍表示部104、ページめくり部105、関連読書情報表示部111、読書情報表示部113、および名刺情報表示部117は、ディスプレイデバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。電子書籍表示部104等は、ディスプレイデバイスのドライバーソフトまたは、ディスプレイデバイスのドライバーソフトとディスプレイデバイス等で実現され得る。
【0055】
読書履歴情報取得部106、読書情報蓄積部107、および関連読書情報取得部110は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。読書履歴情報取得部106等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0056】
読書情報送信部108、および名刺情報送信部115は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0057】
読書情報受信部109、および名刺情報受信部116は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0058】
次に、電子書籍装置1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0059】
(ステップS301)受付部103は、指示やデータ等を受け付けたか否かを判断する。指示等を受け付ければステップS302に行き、指示等を受け付けなければステップS317に行く。
【0060】
(ステップS302)電子書籍表示部104またはページめくり部105は、ステップS301で受け付けた指示が読書行為指示であるか否かを判断する。読書行為指示であればステップS303に行き、読書行為指示でなければステップS306に行く。
【0061】
(ステップS303)電子書籍表示部104またはページめくり部105は、ステップS301で受け付けた読書行為指示に応じて、電子書籍の表示制御を行う。つまり、ステップS301で受け付けた読書行為指示がオープン指示であれば、電子書籍表示部104は、オープン指示に含まれる書籍識別子で識別される電子書籍を電子書籍格納部101から読み出し、表示する。また、ステップS301で受け付けた読書行為指示がページめくり指示であれば、ページめくり部105は、ページめくり指示に対応するページに表示を切り替える。
【0062】
(ステップS304)読書履歴情報取得部106は、ステップS303における表示制御に対応した読書履歴情報を構成する。読書履歴情報を構成する読書履歴情報構成処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0063】
(ステップS305)読書情報蓄積部107は、ステップS304で構成された読書履歴情報を読書情報格納部102に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0064】
(ステップS306)読書情報蓄積部107は、ステップS301で受け付けられた指示等がユーザ意思情報であるか否かを判断する。ユーザ意思情報であればステップS307に行き、ユーザ意思情報でなければステップS309に行く。
【0065】
(ステップS307)読書情報蓄積部107は、表示中の電子書籍の書籍識別子およびページ識別子を取得し、当該書籍識別子およびページ識別子と、ステップS301で受け付けられたユーザ意思情報とを有するユーザ入力情報を構成する。
【0066】
(ステップS308)読書情報蓄積部107は、ステップS307で構成したユーザ入力情報を読書情報格納部102に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0067】
(ステップS309)書籍購入部112は、ステップS301で受け付けられた指示等が購入指示であるか否かを判断する。購入指示であればステップS310に行き、購入指示でなければステップS314に行く。
【0068】
(ステップS310)書籍購入部112は、購入指示が有する書籍識別子およびクレジットカードの情報等を用いて、購入命令を構成する。
【0069】
(ステップS311)書籍購入部112は、ステップS310で構成した購入命令を図示しない書籍サーバ装置に送信する。
【0070】
(ステップS312)書籍購入部112は、ステップS311における購入命令の送信に対応して、電子書籍を受信したか否かを判断する。電子書籍を受信すればステップS313に行き、電子書籍を受信しなければステップS312に戻る。
【0071】
(ステップS313)書籍購入部112は、ステップS312で受信した電子書籍を、電子書籍格納部101に蓄積する。かかる処理により、電子書籍の購入が完了する。ステップS301に戻る。なお、書籍購入部112が電子書籍を電子書籍格納部101に蓄積した後、読書履歴情報取得部106は、当該電子書籍の書籍識別子やタイトル等のみからなる読書履歴情報(既読のページ識別子等を有さない読書履歴情報)を構成し、読書情報蓄積部107が当該読書履歴情報を読書情報格納部102に蓄積することは好適である。かかる書籍識別子のみからなる読書履歴情報は、書籍を購入したが、未読であることを示す。
【0072】
(ステップS314)読書情報送信部108は、ステップS301で受け付けられた指示等が送信指示であるか否かを判断する。送信指示であればステップS315に行き、送信指示でなければステップS301に戻る。
【0073】
(ステップS315)読書情報送信部108は、1以上の読書情報(自分の読書情報)を送信する。なお、読書情報は、通常、読書履歴情報およびユーザ入力情報であるが、読書履歴情報またはユーザ入力情報の一方でも良い。読書情報の送信先は、通常、他の電子書籍装置1である。
【0074】
(ステップS316)名刺情報送信部115は、名刺情報格納部114に格納されている自分の名刺情報を送信する。ステップS301に戻る。名刺情報の送信先も、通常、他の電子書籍装置1であるが、図示しないサーバ装置でも良い。サーバ装置に名刺情報が送信される場合、通常、当該サーバ装置経由で、名刺情報が他の電子書籍装置1に送信される。
【0075】
(ステップS317)読書情報受信部109および名刺情報受信部116は、読書情報と名刺情報を受信したか否かを判断する。読書情報と名刺情報を受信すればステップS318に行き、受信しなければステップS301に戻る。
【0076】
(ステップS318)関連読書情報取得部110は、ステップS317で受信された読書情報と、読書情報格納部102の読書情報とを用いて、関連読書情報を取得する。関連読書情報取得処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
(ステップS319)関連読書情報表示部111は、ステップS318で取得された関連読書情報を表示する。
【0078】
(ステップS320)名刺情報表示部117は、ステップS317で受信された名刺情報を表示する。ステップS301に戻る。
【0079】
なお、図3のフローチャートにおいて、読書情報と名刺情報を送信したが、読書情報のみを送信しても良い。
【0080】
また、図3のフローチャートにおいて、読書情報と名刺情報を受信したが、読書情報のみを受信しても良い。
【0081】
さらに、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0082】
次に、ステップS304の読書履歴情報構成処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0083】
(ステップS401)読書履歴情報取得部106は、ステップS301で受け付けられた指示がオープン指示であるか否かを判断する。オープン指示であればステップS402に行き、オープン指示でなければステップS404に行く。
【0084】
(ステップS402)読書履歴情報取得部106は、オープン指示に含まれる書籍識別子を取得する。
【0085】
(ステップS403)読書履歴情報取得部106は、ステップS402で取得した書籍識別子を予め決められたバッファに蓄積する。なお、このバッファは、カレント書籍識別子バッファである。上位処理にリターンする。
【0086】
(ステップS404)読書履歴情報取得部106は、ステップS301で受け付けられた指示がページめくり指示であるか否かを判断する。ページめくり指示であればステップS405に行き、ページめくり指示でなければステップS409に行く。
【0087】
(ステップS405)読書履歴情報取得部106は、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。条件を満たせばステップS406に行き、条件を満たさなければ上位処理にリターンする。なお、予め決められた条件とは、直前に表示していたページを読んだと判断するための条件である。予め決められた条件は、例えば、直前に表示していたページの表示時間が「n秒(nは例えば60)以上」、または、ページの表示中に、ユーザ意思情報が入力されたこと等である。なお、電子書籍装置1において、ここでは、ページが表示された場合に、ページの表示時間をカウントするタイマーが動作する、とする。
【0088】
(ステップS406)読書履歴情報取得部106は、直前に表示していたページのページ識別子または、直前に表示していたページに存在するコンテンツのコンテンツ識別子を取得する。なお、読書履歴情報取得部106は、後述するページ識別子バッファからページ識別子を取得する。また、読書履歴情報取得部106は、図示しないコンテンツ識別子バッファからコンテンツ識別子を取得する。なお、コンテンツ識別子バッファには、表示中のコンテンツのコンテンツ識別子が格納されても良いし、ユーザが指示し、受付部103が受け付けたコンテンツのコンテンツ識別子が格納されても良い。
【0089】
(ステップS407)読書履歴情報取得部106は、カレント書籍識別子バッファの書籍識別子と、ステップS406で取得したページ識別子またはコンテンツ識別子と時刻情報等を有する読書履歴情報を構成する。なお、読書履歴情報取得部106は、図示しない時計やサーバ装置から現在時刻(時刻情報)を取得できる、とする。
【0090】
(ステップS408)読書履歴情報取得部106は、現在、表示されているページのページ識別子を図示しないバッファ(ページ識別子バッファ)に蓄積する。上位処理にリターンする。
【0091】
(ステップS409)読書履歴情報取得部106は、ステップS301で受け付けられた指示がクローズ指示であるか否かを判断する。クローズ指示であればステップS410に行き、クローズ指示でなければステップS414に行く。なお、ステップS414に行く場合は、ステップS301で受け付けられた指示がその他の指示である場合である。
【0092】
(ステップS410)読書履歴情報取得部106は、直前に表示していたページのページ識別子を取得し、かつ、カレント書籍識別子バッファの書籍識別子を取得し、当該ページ識別子で識別される直前に表示していたページが、書籍識別子で識別される書籍の最終ページであるか否かを判断する。最終ページであればステップS411に行き、最終ページでなければステップS405に行く。なお、電子書籍格納部101に、各書籍の最終ページのページ識別子を保持していても良いし、電子書籍(実体のデータ)から最終ページのページ識別子を取得しても良い。
【0093】
(ステップS411)読書履歴情報取得部106は、カレント書籍識別子バッファの書籍識別子で識別される書籍について、すべてのページを読んでいるか否かを判断する。すべてのページを読んでいる場合はステップS412に行き、すべてのページを読んでいない場合はステップS405に行く。なお、読書履歴情報取得部106は、例えば、書籍識別子をキーとして読書情報格納部102の読書履歴情報を検索し、書籍識別子と対になるすべてのページ識別子が読書情報格納部102に格納されているか否かにより、すべてのページを読んでいるか否かを判断しても良い。読書履歴情報取得部106は、通常、書籍識別子と対になる1以上の読書履歴情報を読書情報格納部102から取得し、当該1以上の読書履歴情報からすべてのページを読んでいるか否かを判断する。
【0094】
(ステップS412)読書履歴情報取得部106は、カレント書籍識別子バッファの書籍識別子と、既読を示す情報(例えば、フラグ)とを有する読書履歴情報を構成する。
【0095】
(ステップS413)読書履歴情報取得部106は、読書情報格納部102から、カレント書籍識別子バッファの書籍識別子を含む読書履歴情報を削除する。上位処理にリターンする。
【0096】
(ステップS414)読書履歴情報取得部106は、指示に応じて、読書履歴情報を構成する。上位処理にリターンする。本ステップにおいて、例えば、ページ内の画像データを拡大表示する指示が受け付けられた場合、読書履歴情報取得部106は、当該画像データを識別するコンテンツ識別子と、書籍識別子とを含む読書履歴情報を構成する。また、例えば、ページ内の音声データを再生する指示が受け付けられた場合、読書履歴情報取得部106は、当該音声データを識別するコンテンツ識別子と、書籍識別子とを含む読書履歴情報を構成する。
【0097】
なお、図4のフローチャートにおいて、ステップS413の処理は行わなくても良い。
【0098】
次に、ステップS318の関連読書情報取得処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0099】
(ステップS501)関連読書情報取得部110は、受信された1以上の読書履歴情報(以下、適宜、第一読書履歴情報集合という。)と、読書情報格納部102の1以上の読書履歴情報(以下、適宜、第二読書履歴情報集合という。)とから、共通する書籍のタイトルを取得する。なお、第一読書履歴情報集合は相手方の読書履歴情報集合であり、第二読書履歴情報集合は自分の読書履歴情報集合である。また、ここでは、読書履歴情報は時刻情報を含むとする。ここで、共通する書籍のタイトルを取得する対象は、既読を示す読書履歴情報のみからであることが好適であるが、第一読書履歴情報集合および第二読書履歴情報集合のすべてからでも良い。なお、かかる共通情報の取得は、お互いが読んだ書籍の話題を提供できることになる。
【0100】
(ステップS502)関連読書情報取得部110は、ステップS501で取得したタイトルに対応する時刻情報(受信された1以上の読書履歴情報内の時刻情報)、またはタイトルに対応するユーザ入力情報(受信情報に含まれるユーザ入力情報)の数をキーとして、タイトルをソートする。なお、受信情報とは、受信された読書履歴情報またはユーザ入力情報を言う。また、時刻情報をキーとしてソートする場合は、通常、時刻が新しい方が上位になるように、時刻情報の降順にタイトルをソートする。
【0101】
(ステップS503)関連読書情報取得部110は、第一読書履歴情報集合と、第二読書履歴情報集合とから、共通する書誌情報(例えば、著者、ジャンル、出版社など)を取得する。なお、かかる共通情報の取得は、お互いが読んだ書籍の書誌情報に関する話題を提供できることになる。
【0102】
(ステップS504)関連読書情報取得部110は、書誌情報の数、書誌情報に対応する時刻情報(受信情報内の時刻情報)、またはユーザ入力情報(受信情報に含まれるユーザ入力情報)の数をキーとして、書誌情報をソートする。なお、ソートする書誌情報はユニーク処理される、とする。
【0103】
(ステップS505)関連読書情報取得部110は、自分が既読であり、相手が購入済みであるが未読である書籍のタイトルを取得する。例えば、関連読書情報取得部110は、第二読書履歴情報集合から、既読フラグと対になる1以上のタイトル(第二タイトル群という。)を取得する。また、関連読書情報取得部110は、第一読書履歴情報集合から、未読フラグと対になる1以上のタイトル、または既読のページ識別子等を有さない読書履歴情報に含まれる1以上のタイトル(第一タイトル群という。)を取得する。そして、関連読書情報取得部110は、第一タイトル群と第二タイトル群との共通の1以上のタイトルを取得する。なお、かかる相違情報の取得は、既読の書籍について、相手に教えてあげることにより、コミュニケーションを活発化できることになる。
【0104】
(ステップS506)関連読書情報取得部110は、ステップS505で取得した1以上のタイトルを、各タイトルに対応する読書情報格納部102の1以上の時刻情報、またはユーザ入力情報の数をキーとしてソートする。つまり、関連読書情報取得部110は、ステップS505で取得した1以上のタイトルについて、自分が読んだ時刻の新しい順、または自分が入力したユーザ意思情報の数が多い順に降順にソートする。
【0105】
(ステップS507)関連読書情報取得部110は、受信情報の中で、ユーザ入力情報が存在して、自分が未読または未購入の書籍のタイトルを取得する。例えば、関連読書情報取得部110は、受信情報の中で、ユーザ入力情報が存在する1以上の書籍(相手が興味を示した書籍)の1以上のタイトルを取得する。そして、関連読書情報取得部110は、取得した1以上のタイトルの書籍のうちで、自分が未読または未購入の書籍のタイトルをキーとして、読書情報格納部102を検索し、未読の書籍のタイトルを取得し、または読書情報格納部102に存在しない未購入の書籍のタイトルを取得する。なお、かかる相違情報の取得は、相手が既読の書籍について、教えてもらったり、質問したりできることにより、コミュニケーションを活発化できることになる。
【0106】
(ステップS508)関連読書情報取得部110は、ステップS507で取得した1以上のタイトルを、各タイトルに対応する受信情報の中の1以上の時刻情報、またはユーザ入力情報の数をキーとしてソートする。
【0107】
(ステップS509)関連読書情報取得部110は、相手の既読の書誌の書誌情報の中で、自分が未読または未購入の書籍の書籍情報を取得する。例えば、関連読書情報取得部110は、受信情報の中で、相手の既読の書誌の書誌情報(例えば、著者、ジャンルなど)を取得する。次に、関連読書情報取得部110は、取得した各書誌情報をキーとして、読書情報格納部102を検索し、未読の書籍の書誌情報を取得し、または読書情報格納部102に存在しない書誌情報を取得する。なお、かかる相違情報の取得は、相手が既読の書籍の書誌情報について、教えてもらったり、質問したりできることにより、コミュニケーションを活発化できることになる。
【0108】
(ステップS510)関連読書情報取得部110は、ステップS509で取得した1以上の各書誌情報について、受信情報内での出現回数(既読数)を取得し、当該既読数をキーとして、1以上の書誌情報をソートする。
【0109】
(ステップS511)関連読書情報取得部110は、相手の既読の電子書誌から抽出したキーワード(KW)[第一KW群]と、自分の既読の電子書誌から抽出したKW[第二KW群]とを取得し、第一KW群と第二KW群の中で、一致する1以上のKWを取得する。なお、KWは、電子書籍が別途、有しても良いし、関連読書情報取得部110が電子書籍の実体データから抽出しても良い。電子書籍からKWを抽出する処理は、例えば、形態素解析を行い、名詞または名詞句と名詞等の出現回数を取得し、出現回数が所定の条件を満たすほど多い(例えば、100以上、上位3つ等)名詞または名詞句を電子書籍のKWとする処理である。ただし、電子書籍からKWを抽出する処理は公知技術であり、その方法は問わない。また、本ステップにおける共通情報の取得は、お互い既読の書籍が有するKWについて話題を提供できることになる。
【0110】
(ステップS512)関連読書情報取得部110は、相手の既読の電子書誌、自分の既読の電子書誌の中での、KWの出現頻度の降順に、ステップS511で取得した1以上のKWをソートする。
【0111】
(ステップS513)関連読書情報取得部110は、相手の既読の電子書誌の1以上のユーザ意思情報を検査し、肯定的なユーザ意思情報に対応する電子書籍のタイトルまたは書誌情報[第一肯定タイトル等]を取得する。また、関連読書情報取得部110は、自分の既読の電子書誌の1以上のユーザ意思情報を検査し、肯定的なユーザ意思情報に対応する電子書籍のタイトルまたは書誌情報[第二肯定タイトル等]を取得する。そして、関連読書情報取得部110は、第一肯定タイトル等と第二肯定タイトル等とから、一致するタイトルまたは書誌情報を取得する。なお、関連読書情報取得部110は、例えば、肯定的な用語「良い」「すばらしい」「感動した」等を格納している肯定用語辞書を保持しており、かかる肯定用語辞書を用いて、ユーザ意思情報が肯定的か否かを判断する。ユーザ意思情報などの文等が肯定的か否定的かを判断する技術は公知技術である。かかる判断手法は問わない。なお、かかる共通情報の取得は、お互いが肯定的な書籍や書誌情報について話題を提供できることになる。
【0112】
(ステップS514)関連読書情報取得部110は、相手の既読の電子書誌の1以上のユーザ意思情報を検査し、否定的なユーザ意思情報に対応する電子書籍のタイトルまたは書誌情報[第一否定タイトル等]を取得する。また、関連読書情報取得部110は、自分の既読の電子書誌の1以上のユーザ意思情報を検査し、否定的なユーザ意思情報に対応する電子書籍のタイトルまたは書誌情報[第二否定タイトル等]を取得する。そして、関連読書情報取得部110は、第一否定タイトル等と第二否定タイトル等とから、一致するタイトルまたは書誌情報を取得する。なお、関連読書情報取得部110は、例えば、否定的な用語「面白くない」「今一つ」等を格納している否定用語辞書を保持しており、かかる否定用語辞書を用いて、ユーザ意思情報が否定的か否かを判断する。ユーザ意思情報などの文等が肯定的か否定的かを判断する技術は公知技術である。かかる判断手法は問わない。上位処理にリターンする。なお、かかる共通情報の取得は、お互いが否定的な書籍について話題を提供できることになる。
【0113】
なお、図5のフローチャートにおいて、受信された読書履歴情報集合およびユーザ入力情報(第一読書情報)と、読書情報格納部102の読書履歴情報集合およびユーザ入力情報(第二読書情報)とを用いて、条件に合致する関連読書情報(タイトル、または書誌情報、またはKW等)を取得した。ここで、条件は、第一読書情報と第二読書情報の中で、共通の情報(共通情報)を取得するための条件である共通情報条件、相違する情報(相違情報)を取得するための条件である相違情報条件があった。なお、共通情報条件を用いて共通情報を取得する処理は、ステップS501、S503、S511、S513,S514である。相違情報条件を用いて相違情報を取得する処理は、ステップS505、S507、S509である。
【0114】
また、図5のフローチャートにおいて、具体的に上記に挙げた条件や取得情報ではない、他の条件や取得情報でも良く、条件等は問わない。
【0115】
以下、本実施の形態における電子書籍装置1の具体的な動作について説明する。今、ユーザA(山田一郎さん)は電子書籍装置1Aを保持している。また、ユーザB(太田次郎さん)は電子書籍装置1Bを保持している。
【0116】
また、電子書籍装置1Aの電子書籍格納部101には、ユーザAが購入した電子書籍が格納されている。電子書籍装置1Aの電子書籍格納部101が管理する電子書籍管理表を図6に示す。電子書籍管理表は、「ID」「タイトル」「書誌情報」「最終ページ」「書籍」の属性値を有するレコードを、電子書籍の数だけ有する。「ID」は書籍識別子である。「タイトル」は書籍のタイトルである。「書誌情報」は「著者」、「ジャンル」、「出版社」などの情報を有する。「最終ページ」は書籍の最終ページ番号(ページ数)である。「書籍」は電子書籍の実体データである。ユーザAが電子書籍装置1Aに購入指示を入力した場合、受付部103は購入指示を受け付け、書籍購入部112が購入処理により、ダウンロードした情報が、電子書籍管理表の各レコードである。
【0117】
また、電子書籍装置1Aの読書情報格納部102には、図7に示す読書履歴情報管理表が格納されている、とする。読書履歴情報管理表は、「ID」「読書履歴情報」を有するレコードが1以上格納されている。「ID」は書籍識別子である。「読書履歴情報」は「既読ページ」「時刻」「タイトル」「著者」「ジャンル」「出版社」等の属性値を有する。「既読ページ」は、既読のページを識別する情報が格納される属性である。既読のページを識別する情報は、例えば、ページ識別子「1」や「25」、ページ識別子の範囲「1−85」、全ページ(既読)を示す「all」、未読を示す「NULL(空)」などである。また、「時刻」は、ここでは、最後に書籍を読んだ時刻情報が格納される。なお、読書履歴情報管理表において、ページごとに、当該ページを開いた時刻、または当該ページを読み終えた時刻を管理しても良い。また、図7の「ID=5655」のレコードにおいて、ユーザAがページめくり指示を入力し、「86」ページが表示され、一定の条件を満たすほど長い時間、「86」ページが表示されていた場合(「86」ページが読まれた場合)、読書履歴情報取得部106は、カレント書籍識別子バッファの書籍識別子「5655」とページ識別子「86」とを取得し、書籍識別子「5655」で識別されるレコードの既読ページの属性値「1−86」を取得し、読書情報蓄積部107は、当該既読ページの属性値を「1−86」に更新する。また、例えば、図7の「ID=5655」のレコードにおいて、「90」ページが読まれた場合(86ページから89ページまでが飛ばされた場合)、例えば、既読ページの属性値は「1−85,90」に更新される。また、図7の「ID=2199」のレコードにおいて、既読ページが「NULL」であるので、本書籍は購入したが未読であることを示す。かかる場合、属性「時刻」の値は電子書籍を購入した時刻の情報である。
【0118】
また、電子書籍装置1Aの読書情報格納部102には、図8に示すユーザ入力情報管理表が格納されている、とする。ユーザ入力情報管理表は、「ID」「ユーザ入力情報」を有するレコードが1以上格納されている。「ID」は書籍識別子である。「ユーザ入力情報」は「ユーザ意思情報」「時刻」「タイトル」「ページ識別子」「コンテンツ識別子」「著者」「ジャンル」「出版社」等の属性値を有する。図8において、第一レコードが、書籍識別子「ID=1234」の電子書籍の25ページが表示されている状況において、電子書籍装置1AのユーザAが、電子書籍装置1Aに対して、ユーザ意思情報「面白いねえ」を入力したことを示す。そして、かかる入力時刻が「2010/8/3 10:09」であったことを示す。つまり、書籍識別子「ID=1234」の電子書籍の25ページが表示されている状況において、ユーザAがユーザ意思情報「面白いねえ」を入力した場合、受付部103はユーザ意思情報「面白いねえ」を受け付ける。そして、読書情報蓄積部107は、表示中の電子書籍の書籍識別子「ID=1234」およびページ識別子「25」を取得し、当該書籍識別子およびページ識別子と受け付けられたユーザ意思情報「面白いねえ」と時刻情報「2010/8/3 10:09」と書籍の書誌情報等を有するユーザ入力情報を構成する。そして、読書情報蓄積部107は、構成したユーザ入力情報を読書情報格納部102に蓄積する。
【0119】
また、図8において、第三レコードは、書籍識別子「ID=1234」の電子書籍の215ページが表示されている状況において、電子書籍装置1AのユーザAが、電子書籍装置1Aに対して、電子書籍装置1Aが具備するボタン「感動」を押下し、ユーザ意思情報「感動(値が「1」)」が入力されたことを示す。なお、かかる場合、電子書籍装置1Aは、画面に「感動」ボタンを保持しており、受付部103が「感動」ボタンの押下を受け付けた場合、読書情報蓄積部107は、表示中の電子書籍の書籍識別子「ID=1234」とページ識別子「215」と、ユーザ意思情報「感動(値が「1」)」等を取得し、ユーザ入力情報を構成する。そして、読書情報蓄積部107は、構成したユーザ入力情報を読書情報格納部102に蓄積する。
【0120】
また、電子書籍装置1Bの電子書籍格納部101には、ユーザBが購入した電子書籍が格納されている。電子書籍装置1Bの電子書籍格納部101が管理する電子書籍管理表を図9に示す。
【0121】
また、電子書籍装置1Bの読書情報格納部102には、図10に示す読書履歴情報管理表が格納されている、とする。
【0122】
また、電子書籍装置1Bの読書情報格納部102には、図11に示すユーザ入力情報管理表が格納されている、とする。
【0123】
さらに、電子書籍装置1Aの名刺情報格納部114には、図12(A)に示す名刺情報が格納されており、電子書籍装置1Bの名刺情報格納部114には、図12(B)に示す名刺情報が格納されている、とする。
【0124】
かかる状況で、ユーザAとユーザBとは、それぞれ電子書籍装置1Aと電子書籍装置1Bとに対して、送信指示を入力した、とする。そして、電子書籍装置1Aの受付部103は、送信指示を受け付ける。そして、電子書籍装置1Aの読書情報送信部108は、読書情報格納部102から1以上の読書情報(図7の読書履歴情報管理表と図8のユーザ入力情報管理表)を読み出し、当該1以上の読書情報を電子書籍装置1Bに送信する。また、電子書籍装置1Aの名刺情報送信部115は、名刺情報格納部114の名刺情報(図12(A))を読み出し、電子書籍装置1Bに送信する。また、電子書籍装置1Bの受付部103も送信指示を受け付ける。そして、電子書籍装置1Bの読書情報送信部108は、読書情報格納部102から1以上の読書情報(図10の読書履歴情報管理表と図11のユーザ入力情報管理表)を読み出し、当該1以上の読書情報を電子書籍装置1Aに送信する。さらに、電子書籍装置1Bの名刺情報送信部115は、名刺情報格納部114の名刺情報(図12(B))を読み出し、電子書籍装置1Aに送信する。
【0125】
次に、電子書籍装置1Aの読書情報受信部109および名刺情報受信部116は、電子書籍装置1Bから1以上の読書情報と名刺情報を受信する。さらに、電子書籍装置1Bの読書情報受信部109および名刺情報受信部116は、電子書籍装置1Aから1以上の読書情報と名刺情報を受信する。
【0126】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、以下のように関連読書情報取得処理を行う。なお、関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表を保持しており、かかる関連読書情報取得条件管理表に従って、関連読書情報取得処理を行う、とする。関連読書情報取得条件管理表は、「ID」「関連読書情報カテゴリー」「条件」「取得する関連読書情報」を有する。「ID」はレコードを識別する情報である。「関連読書情報カテゴリー」は、レコードの種類を示す。「条件」は関連読書情報を取得するための条件を示す。「取得する関連読書情報」は、関連読書情報の内容を示す。つまり、関連読書情報取得部110は、「条件」に合致した場合に、「取得する関連読書情報」で特定される情報を関連読書情報として取得する。
【0127】
まず、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第一レコードを読み出す。そして、関連読書情報取得部110は、第一レコードの条件「タイトルが同一」に従って、図7の読書履歴情報が有するタイトルと図10の読書履歴情報が有するタイトルとを比較し、図7と図10の両者に含まれるタイトル「タイトルA」を検知する。ここで、関連読書情報取得部110が取得する情報は、既読(既読ページ=all)の書籍のみを対象としても良いし、読書履歴情報管理表のすべての書籍を対象としても良い。かかることは、他の条件においても同様である。次に、関連読書情報取得部110は、第一レコードの「取得する関連読書情報」に従って「タイトルA」を関連読書情報として取得する。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「共通情報(タイトルが同一):タイトルA」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0128】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第二レコードを読み出す。そして、第二レコードの条件「著者が同一」に従って、図7の読書履歴情報が有する著者と図10の読書履歴情報が有する著者とを比較し、共通の著者である「作者A」を検知する。次に、関連読書情報取得部110は、第二レコードの「取得する関連読書情報」に従って「作者A」を関連読書情報として取得する。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「共通情報(著者が同一):作者A」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0129】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第三レコードを読み出す。そして、第三レコードの条件「ジャンルが同一」に従って、図7の読書履歴情報が有するジャンルと図10の読書履歴情報が有するジャンルとを比較し、共通のジャンルである「小説」を検知する。第三レコードの「取得する関連読書情報(相手側のタイトル、ジャンル、著者)」に従って、図10の読書履歴情報管理表から、ジャンル「小説」に対応する「タイトル、ジャンル、著者」を関連読書情報として取得する。そして、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、「タイトルA,小説,作者A」「タイトルZ,小説,作者Z」等を取得する。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「共通情報(ジャンルが同一):「タイトルA,小説,作者A」「タイトルZ,小説,作者Z」」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0130】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第四レコードを読み出す。そして、第四レコードの条件「自分が既読、かつ相手が未読」に従って、図7の読書履歴情報管理表において既読(既読ページ=all)であり、かつ、図10の読書履歴情報管理表において未読(既読ページが“all”でない、または読書履歴情報管理表に存在しない)書籍識別子を取得しようとするが、取得できなかった、とする。
【0131】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第五レコードを読み出す。そして、第五レコードの条件「相手にユーザ入力情報が存在、かつ自分が未読(未購入も含む)」に従って、図11のユーザ入力情報管理表に存在するレコードの「ID」であり、図7の読書履歴情報管理表に存在しない「ID」または、図7の読書履歴情報管理表において「既読ページ=NULL」の「ID」を取得する。そして、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、ID「8211」を取得した、とする。次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、第五レコードの「取得する関連読書情報(タイトル)」に従って、図11のユーザ入力情報管理表から、ID「8211」と対になるタイトル「タイトルX」を関連読書情報として取得する。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「相違情報(相手にユーザ入力情報が存在、自分が未読):タイトルX」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0132】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第六レコードを読み出す。そして、第六レコードの条件「相手が既読かつ自分が未読(未購入も含む)」に従って、図10の読書履歴情報管理表の「既読ページ=all」に対応する「ID」であり、図7の読書履歴情報管理表に存在しない「ID」または、図7の読書履歴情報管理表において、既読ページが“all”でないの「ID」を取得する。そして、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、ID「8211」を取得した、とする。次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、第六レコードの「取得する関連読書情報(タイトル,著者)」に従って、図10の読書履歴情報管理表から、ID「8211」と対になるタイトル「タイトルX,作者X」を関連読書情報として取得する。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「相違情報(相手が既読、自分が未読):タイトルX,作者X」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0133】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第七レコードを読み出す。そして、第七レコードの条件「自分が既読かつ相手が既読」に従って、図7の読書履歴情報管理表の「既読ページ=all」に対応する「ID」であり、図10の読書履歴情報管理表の「既読ページ=all」に対応する「ID」を取得する。そして、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、ID「1234」を得た、とする。次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、第七レコードの「取得する関連読書情報(共通するKW)」に従って、ID「1234」の電子書籍からキーワードを取得する。ここで、関連読書情報取得部110は、例えば、電子書籍に含まれる1以上の文を形態素解析し、すべての名詞または名詞句を取得する。そして、出現頻度が高い順に、例えば、3つの名詞または名詞句を取得する、とする。ここで、関連読書情報取得部110は、「KW1」「KW2」「KW3」を関連読書情報として取得できた、とする。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「共通情報(自分が既読、相手が既読):「KW1」「KW2」「KW3」」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0134】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、図13に示す関連読書情報取得条件管理表の第八レコードを読み出す。そして、第八レコードの条件「相手に肯定的なユーザ意思情報が存在、かつ自分に肯定的なユーザ意思情報が存在」に従って、図8のユーザ入力情報管理表のユーザ意思情報を解析し、肯定的なユーザ意思情報と対になる「ID=1234」を取得する。また、関連読書情報取得部110は、図11のユーザ入力情報管理表のユーザ意思情報を解析し、肯定的なユーザ意思情報と対になる「ID=1234、8211」を取得する。そして、関連読書情報取得部110は、共通する「ID=1234」を取得する。次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報取得部110は、第八レコードの「取得する関連読書情報(タイトル、著者)」に従って、ID「1234」と対になる「タイトルA」「作者A」を、関連読書情報として、図11のユーザ入力情報管理表等から取得する。なお、関連読書情報取得部110は、「関連読書情報カテゴリー」「条件」を含めて「共通情報(相手に肯定的なユーザ意思情報が存在、自分に肯定的なユーザ意思情報が存在):「タイトルA」「作者A」」を、関連読書情報として構成することは好適である。
【0135】
次に、電子書籍装置1Aの関連読書情報表示部111は、関連読書情報取得部110が取得した関連読書情報を表示する。ここで、電子書籍装置1Aに表示される関連読書情報の例は、図14である。なお、関連読書情報の表示において、関連読書情報表示部111は、関連読書情報の種類(例えば、共通情報か相違情報か)に応じて、表示態様を変えることは好適である。例えば、関連読書情報表示部111は、共通情報を、視覚的に目立つ態様で表示することは好適である。
【0136】
また、電子書籍装置1Aの名刺情報表示部117は、ユーザBの名刺情報を表示する。ここで、電子書籍装置1Aにおいて、名刺情報と関連読書情報とが、同一の画面に一時に表示されることは好適である。相手の名刺を見ながら、読書についての話題のお話ができ、話が盛り上がるからである。
【0137】
また、電子書籍装置1Aの読書情報表示部113は、ユーザBの読書情報を表示しても良い。つまり、電子書籍装置1Aにおいて、読書情報と関連読書情報と名刺情報のうちの1種類以上の情報が表示される。そして、読書情報と関連読書情報と名刺情報のうちの2種類以上の情報が、画面に同時に表示されることは好適である。
【0138】
電子書籍装置1Bにおいても、電子書籍装置1Aと同様の処理がなされ、電子書籍装置1Bに関連読書情報とユーザAの名刺情報が表示される。なお、電子書籍装置1Bには、図13と異なる関連読書情報取得条件管理表が管理されていても良い。
【0139】
また、電子書籍装置1Aと電子書籍装置1Bとでは、受信される情報(読書履歴情報とユーザ入力情報)と格納されている情報(読書履歴情報とユーザ入力情報)とが逆になるので、同じ関連読書情報が取得できた場合でも、関連読書情報を表示する態様が異なっていることは好適である。例えば、電子書籍装置1Aの関連読書情報表示部は、1以上の各関連読書情報に対応するユーザBの読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応するユーザBのユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示しても良い。その逆に、電子書籍装置1Bの関連読書情報表示部は、1以上の各関連読書情報に対応するユーザAの読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応するユーザAのユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示しても良い。かかる場合は、相手の情報を主として考慮して、関連読書情報を表示する態様である。
【0140】
また、電子書籍装置1Aの関連読書情報表示部は、1以上の各関連読書情報に対応するユーザAの読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応するユーザAの1以上のユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示しても良い。その逆に、電子書籍装置1Bの関連読書情報表示部は、1以上の各関連読書情報に対応するユーザBの読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応するユーザBの1以上のユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示しても良い。かかる場合は、自分の情報を主として考慮して、関連読書情報を表示する態様である。
【0141】
以上、本実施の形態によれば、読書の履歴情報やユーザ入力情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0142】
また、本実施の形態によれば、相手の名刺情報と読書に関する情報との両方を用いて、他人とコミュニケーションをとることを極めて効果的に支援できる。
【0143】
なお、本実施の形態によれば、電子書籍装置1に、名刺情報を送受信する機能が存在しなくても良い。
【0144】
また、本実施の形態において、上述したように、関連読書情報表示部111は、読書情報受信部109が受信した1以上の読書履歴情報、または読書情報受信部109が受信した1以上のユーザ入力情報によって、関連読書情報取得部110が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更することは好適である。また、関連読書情報表示部111は、読書情報格納部102の1以上の読書履歴情報、または読書情報格納部102の1以上のユーザ入力情報によって、関連読書情報取得部110が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更することは好適である。例えば、読書履歴情報またはユーザ入力情報は、時刻に関する情報である時刻情報を有し、関連読書情報表示部111は、1以上の各関連読書情報に対応する読書情報受信部109が受信した読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応する読書情報受信部109が受信したユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示することは好適である。また、関連読書情報表示部111は、1以上の各関連読書情報に対応する読書情報格納部102の読書履歴情報が有する時刻情報が示す時刻、または1以上の各関連読書情報に対応する読書情報格納部102の1以上のユーザ入力情報が有する時刻情報が示す時刻が新しいほど視覚的に目立つ態様で、1以上の関連読書情報を表示することは好適である。
【0145】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における電子書籍装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、書籍のタイトル、1以上のページ有する1以上の電子書籍と、ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報とを格納しており、コンピュータを、電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、前記受付部がオープン指示を受け付けた場合、当該オープン指示に対応する電子書籍を表示する電子書籍表示部と、前記受付部がページめくり指示を受け付けた場合、当該ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、前記受付部が受け付けた読書行為指示に応じて、前記電子書籍から、読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、前記読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報を前記記憶媒体に蓄積する読書情報蓄積部と、他人の1以上の読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、前記読書情報受信部が受信した他人の1以上の読書履歴情報と、前記記憶媒体に格納されている1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記ユーザと前記他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部として機能させるためのプログラム、である。
【0146】
また、上記プログラムにおいて、前記受付部は、電子書籍を識別する書籍識別子と、当該書籍識別子により識別される電子書籍に対するユーザの意見または見解を示す情報であるユーザ意思情報とを有する1以上のユーザ入力情報をも受け付け、前記読書情報蓄積部は、前記1以上のユーザ入力情報をも前記読書情報格納部に蓄積し、前記読書情報受信部は、他人の1以上のユーザ入力情報をも受信し、前記関連読書情報取得部は、前記読書情報受信部が受信した他人の1以上のユーザ入力情報と、前記読書情報格納部に格納されている1以上のユーザ入力情報とから関連読書情報を取得するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0147】
また、上記プログラムにおいて、他の電子書籍装置から他人の名刺情報を受信する名刺情報受信部と、前記他人の名刺情報を表示する名刺情報表示部とをさらに具備し、前記関連読書情報と前記他人の名刺情報とが同一の画面に一時に表示できるものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0148】
(実施の形態2)
【0149】
本実施の形態において、実施の形態1と比較して装置構成が異なる。つまり、本実施の形態において、サーバ装置が2以上の電子書籍装置から受信した読書情報を用いて、関連読書情報を取得し、1以上の電子書籍装置に送信する。
【0150】
図15は、本実施の形態における電子書籍システム2の概念図である。電子書籍システム2は、2以上の電子書籍装置21、およびサーバ装置22を備える。
【0151】
図16は、本実施の形態における電子書籍システム2のブロック図である。電子書籍装置21は、指示送信部210、電子書籍格納部101、受付部103、電子書籍表示部104、ページめくり部105、読書履歴情報取得部106、読書情報受信部109、読書情報送信部216、関連読書情報受信部217、関連読書情報表示部218、書籍購入部112、読書情報表示部113、名刺情報格納部114、名刺情報送信部115、名刺情報受信部116、および名刺情報表示部117を具備する。
【0152】
サーバ装置22は、指示受信部220、読書情報格納部221、読書情報受信部222、読書情報蓄積部223、関連読書情報取得部110、および関連読書情報送信部225を具備する。
【0153】
電子書籍装置21を構成する指示送信部210は、受付部103が受け付けた関連読書情報取得指示をサーバ装置22に送信する。関連読書情報取得指示は、通常、自己の装置識別子と他人の電子書籍装置21の装置識別子とを有する。そして、関連読書情報取得指示は、自己と他人の関連読書情報を取得する指示である。なお、受付部103は、通常、ユーザから関連読書情報取得指示を受け付ける。
【0154】
読書情報送信部216は、読書履歴情報取得部106が取得した読書履歴情報をサーバ装置22に送信する。ここで、読書情報送信部216は、通常、電子書籍装置21を識別する装置識別子と読書履歴情報をサーバ装置22に送信する。なお、装置識別子とは、IPアドレス、MACアドレスなどの装置を識別する情報でも良いし、ユーザを識別する情報でも良い。また、読書情報送信部216は、1以上のユーザ入力情報をもサーバ装置22に送信することは好適である。ユーザ入力情報を送信する場合も、読書情報送信部216は、通常、装置識別子もサーバ装置22に送信する。読書情報送信部216は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0155】
関連読書情報受信部217は、ユーザと他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を、サーバ装置22から受信する。関連読書情報受信部217は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0156】
関連読書情報表示部218は、関連読書情報受信部217が受信した関連読書情報を表示する。関連読書情報表示部218は、ディスプレイデバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。関連読書情報表示部218は、ディスプレイデバイスのドライバーソフトまたは、ディスプレイデバイスのドライバーソフトとディスプレイデバイス等で実現され得る。
【0157】
サーバ装置22を構成する指示受信部220は、電子書籍装置21から関連読書情報取得指示を受信する。指示受信部220は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0158】
読書情報格納部221は、1以上の読書履歴情報を、装置識別子と対応づけて格納し得る。また、読書情報格納部221は、1以上のユーザ入力情報も、装置識別子と対応づけて格納し得る。読書情報格納部221は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0159】
読書情報受信部222は、2以上の各電子書籍装置21から、読書履歴情報を受信する。また、読書情報受信部222は、2以上の各電子書籍装置21から、1以上のユーザ入力情報をも受信することは好適である。ここで、通常、読書履歴情報およびユーザ入力情報は、装置識別子とともに送信されてくる。読書情報受信部222は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0160】
読書情報蓄積部223は、読書情報受信部222が受信した読書履歴情報を、読書情報格納部221に蓄積する。読書情報蓄積部223は、読書情報受信部222が受信した読書履歴情報を、例えば、電子書籍装置21(装置識別子)やユーザ識別子等に対応付けて読書情報格納部221に蓄積する。なお、ユーザ識別子は、ユーザを識別する情報である。読書情報蓄積部223は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。読書情報蓄積部223の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0161】
関連読書情報送信部225は、関連読書情報取得部110が取得した1以上の関連読書情報を、一のユーザまたは他のユーザの電子書籍装置21に送信する。
【0162】
関連読書情報送信部225は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
次に、電子書籍システム2の動作について説明する。まず、電子書籍装置21の動作について、図17のフローチャートを用いて説明する。図17のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと同一のステップについて説明を省略する。
【0163】
(ステップS1701)読書情報送信部216は、送信する読書履歴情報を構成する。通常、読書情報送信部216は、読書履歴情報取得部106が取得した読書履歴情報に装置識別子を付加して、送信する読書履歴情報を構成する。なお、装置識別子は、電子書籍装置21が予め保持している。
【0164】
(ステップS1702)読書情報送信部216は、ステップS1701で構成した読書履歴情報をサーバ装置22に送信する。ステップS301に戻る。
【0165】
(ステップS1703)読書情報送信部216は、送信するユーザ入力情報を構成する。通常、読書情報送信部216は、受付部103が受け付けたユーザ入力情報に装置識別子を付加して、送信するユーザ入力情報を構成する。
【0166】
(ステップS1704)読書情報送信部216は、ステップS1703で構成したユーザ入力情報をサーバ装置22に送信する。ステップS301に戻る。
【0167】
(ステップS1705)受付部103は、関連読書情報取得指示を受け付けたか否かを判断する。関連読書情報取得指示を受け付ければステップS1706に行き、関連読書情報取得指示を受け付けなければステップS301に戻る。
【0168】
(ステップS1706)指示送信部210は、受付部103が受け付けた関連読書情報取得指示をサーバ装置22に送信する。
【0169】
(ステップS1707)関連読書情報受信部217は、関連読書情報を受信したか否かを判断する。関連読書情報を受信すればステップS1708に行き、受信しなければステップS1707に戻る。
【0170】
(ステップS1708)関連読書情報表示部218は、ステップS1707で受信された関連読書情報を表示する。ステップS301に戻る。
【0171】
(ステップS1709)読書情報表示部113は、読書情報受信部109が受信した他人の読書情報を表示する。
【0172】
(ステップS1710)名刺情報表示部117は、名刺情報受信部116が受信した他人の名刺情報を表示する。ステップS301に戻る。
【0173】
なお、図17のフローチャートにおいて、他人の名刺情報と他人の読書情報と関連読書情報とは同じ画面に一時に表示することは好適である。また、図17のフローチャートにおいて、他人の名刺情報と他人の読書情報と関連読書情報のうち、1または2つの情報のみを表示しても良い。
【0174】
また、図17のフローチャートにおいて、読書履歴情報やユーザ入力情報の送信するタイミングは問わない。ユーザの指示により、一括して、読書履歴情報やユーザ入力情報を送信しても良いし、読書行為指示やユーザ入力情報を受け付けるごとに、読書履歴情報やユーザ入力情報を送信しても良い。なお、一括して読書履歴情報やユーザ入力情報を送信する場合、電子書籍装置21は、電子書籍装置21が有する読書情報格納手段(図示しない)に、読書履歴情報やユーザ入力情報を格納しておく。
【0175】
また、図17のフローチャートにおいて、関連読書情報を受信するためのトリガーは問わない。
【0176】
さらに、図17のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0177】
次に、サーバ装置22の動作について、図18のフローチャートを用いて説明する。図18のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと同一のステップについて説明を省略する。
【0178】
(ステップS1801)読書情報受信部222は、読書情報を受信したか否かを判断する。読書情報を受信すればステップS1802に行き、読書情報を受信しなければステップS1803に行く。なお、読書情報は、通常、読書履歴情報やユーザ入力情報である。また、読書履歴情報やユーザ入力情報は、装置識別子を有する。
【0179】
(ステップS1802)読書情報蓄積部223は、ステップS1801で受信された読書情報を読書情報格納部221に蓄積する。ステップS1801に戻る。
【0180】
(ステップS1803)指示受信部220は、関連読書情報取得指示を受信したか否かを判断する。関連読書情報取得指示を受信すればステップS318に行き、受信しなければステップS1801に戻る。
【0181】
(ステップS1804)関連読書情報送信部225は、ステップS318で取得された関連読書情報を電子書籍装置21に送信する。なお、関連読書情報送信部225は、関連読書情報取得指示に含まれる2つの装置識別子で識別される2つの電子書籍装置21に関連読書情報を送信しても良いし、関連読書情報取得指示を送信した電子書籍装置21のみに、関連読書情報を送信しても良い。ステップS1801に戻る。
【0182】
なお、図18のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0183】
以下、処理を行う装置の分担が異なるが、処理の内容は、実施の形態1で説明した処理と同様である。
【0184】
つまり、今、ユーザA(山田一郎さん)は電子書籍装置2Aを保持している。また、ユーザB(太田次郎さん)は電子書籍装置2Bを保持している、とする。
【0185】
また、電子書籍装置2Aの電子書籍格納部101には、ユーザAが購入した電子書籍が格納されている図6の電子書籍管理表が管理されている。
【0186】
また、電子書籍装置2Aの読書情報格納部102には、図7に示す読書履歴情報管理表が格納されている、とする。
【0187】
また、電子書籍装置2Aの読書情報格納部102には、図8に示すユーザ入力情報管理表が格納されている、とする。
【0188】
また、電子書籍装置2Bの電子書籍格納部101には、ユーザBが購入した電子書籍が格納されている。電子書籍装置2Bの電子書籍格納部101が管理する電子書籍管理表を図9に示す。
【0189】
また、電子書籍装置2Bの読書情報格納部102には、図10に示す読書履歴情報管理表が格納されている、とする。
【0190】
また、電子書籍装置2Bの読書情報格納部102には、図11に示すユーザ入力情報管理表が格納されている、とする。
【0191】
さらに、電子書籍装置2Aの名刺情報格納部114には、図12(A)に示す名刺情報が格納されており、電子書籍装置2Bの名刺情報格納部114には、図12(B)に示す名刺情報が格納されている、とする。
【0192】
そして、ユーザAの指示、または電子書籍装置2Aの操作等の都度、図7に示す読書履歴情報管理表、図8のユーザ入力情報管理表、および図12(A)の名刺情報が、サーバ装置22に送信され、サーバ装置22に蓄積された、とする。
【0193】
また、ユーザBの指示、または電子書籍装置2Bの操作等の都度、図10に示す読書履歴情報管理表、図11のユーザ入力情報管理表、および図12(B)の名刺情報が、サーバ装置22に送信され、サーバ装置22に蓄積された、とする。
【0194】
かかる状況で、ユーザAは、電子書籍装置2Aに関連読書情報取得指示を入力した、とする。この関連読書情報取得指示は、電子書籍装置2Aの装置識別子と電子書籍装置2Bの装置識別子を有する。
【0195】
すると、電子書籍装置2Aの受付部103は関連読書情報取得指示を受け付ける。そして、電子書籍装置2Aの指示送信部210は、受付部103が受け付けた関連読書情報取得指示をサーバ装置22に送信する。
【0196】
次に、サーバ装置22の指示受信部220は、関連読書情報取得指示を受信する。そして、サーバ装置22の関連読書情報取得部110は、電子書籍装置2Aの装置識別子と電子書籍装置2Bの装置識別子に対応する読書履歴情報管理表とユーザ入力情報管理表とを読み出し、当該読書履歴情報管理表とユーザ入力情報管理表とを用いて、図14に示す関連読書情報を取得した、とする。そして、関連読書情報送信部225は、図14に示す関連読書情報を電子書籍装置2Aに送信する。
【0197】
次に、電子書籍装置2Aの関連読書情報受信部217は図14に示す関連読書情報を受信し、関連読書情報表示部218は図14に示す関連読書情報を表示する。
【0198】
なお、関連読書情報送信部225は、図14に示す関連読書情報を電子書籍装置2Bに送信しても良い。かかる場合、電子書籍装置2Bの関連読書情報受信部217は図14に示す関連読書情報を受信し、関連読書情報表示部218は図14に示す関連読書情報を表示する。
【0199】
また、サーバ装置22は、ユーザBの名刺情報を電子書籍装置2Aに送信し、ユーザAの名刺情報を電子書籍装置2Bに送信しても良い。かかる場合、電子書籍装置2Aの名刺情報受信部116はユーザBの名刺情報を受信し、名刺情報表示部117はユーザBの名刺情報を表示する。また、電子書籍装置2Bの名刺情報受信部116はユーザAの名刺情報を受信し、名刺情報表示部117はユーザAの名刺情報を表示する。
【0200】
以上、本実施の形態によれば、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0201】
また、本実施の形態によれば、読んだ書籍に対して入力した情報であるユーザ入力情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる。
【0202】
また、本実施の形態によれば、相手の名刺情報と読書に関する情報との両方を用いて、他人とコミュニケーションをとることを極めて効果的に支援できる。
【0203】
さらに、本実施の形態によれば、サーバ装置22が関連読書情報の取得や送信を行うので、電子書籍装置21の構成は簡易な構成で足りる。
【0204】
なお、なお、本実施の形態における電子書籍装置21を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、書籍のタイトル、1以上のページ有する1以上の電子書籍を格納しており、コンピュータを、電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、前記受付部がオープン指示を受け付けた場合、当該オープン指示に対応する電子書籍を表示する電子書籍表示部と、前記受付部がページめくり指示を受け付けた場合、当該ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、前記受付部が受け付けた読書行為指示に応じて、前記電子書籍から、読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、前記読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報を前記サーバ装置に送信する読書情報送信部と、前記ユーザと前記他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を、前記サーバ装置から受信する関連読書情報受信部と、前記関連読書情報受信部が受信した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部として機能させるためのプログラム、である。
【0205】
また、サーバ装置22を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報を格納しており、コンピュータを、前記2以上の各電子書籍装置から、読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、前記読書情報受信部が受信した読書履歴情報を、前記電子書籍装置に対応付けて前記記憶媒体に蓄積する読書情報蓄積部と、前記読書情報受信部が受信した一のユーザの1以上の読書履歴情報と、前記記憶媒体に格納されている他のユーザの1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記一のユーザと前記他のユーザとの読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を、前記一のユーザまたは前記他のユーザの電子書籍装置に送信する関連読書情報送信部として機能させるためのプログラム、である。
【0206】
また、上記の実施の形態において説明した読書情報処理方法は以下の方法である。つまり、記憶媒体に、2以上の各ユーザの1以上の読書履歴情報を格納しており、関連読書情報取得部、および関連読書情報出力部とを具備する読書情報処理方法であって、関連読書情報取得部が、一のユーザの1以上の読書履歴情報と、他のユーザの1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、ユーザと他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得ステップと、関連読書情報出力部が、関連読書情報取得ステップで取得された1以上の関連読書情報を出力する関連読書情報出力ステップとを具備する読書情報処理方法である。なお、関連読書情報出力部における出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。また、関連読書情報出力部は、関連読書情報送信部225と同一でも良い。
【0207】
また、上記の読書情報処理方法において、記憶媒体に、2以上の各ユーザのユーザ入力情報をも格納しており、関連読書情報取得ステップにおいて、一のユーザの1以上のユーザ入力情報と、他のユーザの1以上のユーザ入力情報とから、1以上の関連読書情報を取得することは好適である。
また、図19は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の電子書籍装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図19は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図20は、コンピュータシステム340のブロック図である。
【0208】
図19において、コンピュータシステム340は、FDドライブ、CD−ROMドライブを含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
【0209】
図20において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、MPU3413と、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3415とに接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0210】
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の電子書籍装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0211】
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の電子書籍装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0212】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0213】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0214】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0215】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0216】
以上のように、本発明にかかる電子書籍装置は、読書の履歴情報に基づいて、他人とコミュニケーションをとることを支援できる、という効果を有し、電子書籍装置等として有用である。
【符号の説明】
【0217】
1、21 電子書籍装置
2 電子書籍システム
21 各電子書籍装置
22 サーバ装置
101 電子書籍格納部
102、221 読書情報格納部
103 受付部
104 電子書籍表示部
105 ページめくり部
106 読書履歴情報取得部
107、223 読書情報蓄積部
108、216 読書情報送信部
109、222 読書情報受信部
110 関連読書情報取得部
111、218 関連読書情報表示部
112 書籍購入部
113 読書情報表示部
114 名刺情報格納部
115 名刺情報送信部
116 名刺情報受信部
117 名刺情報表示部
210 指示送信部
217 関連読書情報受信部
220 指示受信部
225 関連読書情報送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書籍のタイトル、1以上のページを有する1以上の電子書籍を格納し得る電子書籍格納部と、
ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報を格納し得る読書情報格納部と、
電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、
前記受付部がオープン指示を受け付けた場合、当該オープン指示に対応する電子書籍を前記電子書籍格納部から読み出し、表示する電子書籍表示部と、
前記受付部がページめくり指示を受け付けた場合、当該ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、
前記受付部が受け付けた読書行為指示に対応した読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、
前記読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報を前記読書情報格納部に蓄積する読書情報蓄積部と、
他人の1以上の読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、
前記読書情報受信部が受信した他人の1以上の読書履歴情報と、前記読書情報格納部に格納されている1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記ユーザと前記他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、
前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部とを具備する電子書籍装置。
【請求項2】
前記受付部は、
電子書籍を識別する書籍識別子と、当該書籍識別子により識別される電子書籍に対するユーザの意見または見解を示す情報であるユーザ意思情報とを有する1以上のユーザ入力情報をも受け付け、
前記読書情報蓄積部は、
前記1以上のユーザ入力情報をも前記読書情報格納部に蓄積し、
前記読書情報受信部は、
他人の1以上のユーザ入力情報をも受信し、
前記関連読書情報取得部は、
前記読書情報受信部が受信した他人の1以上のユーザ入力情報と、前記読書情報格納部に格納されている1以上のユーザ入力情報とから関連読書情報を取得する請求項1記載の電子書籍装置。
【請求項3】
前記関連読書情報表示部は、
前記読書情報受信部が受信した1以上の読書履歴情報、または前記読書情報受信部が受信した1以上のユーザ入力情報によって、前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更する、または、
前記読書情報格納部の1以上の読書履歴情報、または前記読書情報格納部の1以上のユーザ入力情報によって、前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する態様を変更する請求項1または請求項2記載の電子書籍装置。
【請求項4】
他の電子書籍装置から他人の名刺情報を受信する名刺情報受信部と、
前記他人の名刺情報を表示する名刺情報表示部とをさらに具備し、
前記関連読書情報と前記他人の名刺情報とが同一の画面に一時に表示できる請求項1から請求項3いずれか記載の電子書籍装置。
【請求項5】
2以上の電子書籍装置とサーバ装置とを具備する電子書籍システムを構成するサーバ装置であって、
前記電子書籍装置は、
書籍のタイトル、1以上のページ有する1以上の電子書籍を格納し得る電子書籍格納部と、
電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、
前記受付部がオープン指示を受け付けた場合、当該オープン指示に対応する電子書籍を表示する電子書籍表示部と、
前記受付部がページめくり指示を受け付けた場合、当該ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、
前記受付部が受け付けた読書行為指示に対応した読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、
前記読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報を前記サーバ装置に送信する読書情報送信部と、
前記ユーザと前記他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を、前記サーバ装置から受信する関連読書情報受信部と、
前記関連読書情報受信部が受信した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部とを具備し、
前記サーバ装置は、
ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報を格納し得る読書情報格納部と、
前記2以上の各電子書籍装置から、読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、
前記読書情報受信部が受信した読書履歴情報を、前記読書情報格納部に蓄積する読書情報蓄積部と、
前記読書情報受信部が受信した一のユーザの1以上の読書履歴情報と、前記読書情報格納部に格納されている他のユーザの1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記一のユーザと前記他のユーザとの読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、
前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を、前記一のユーザまたは前記他のユーザの少なくとも一方の電子書籍装置に送信する関連読書情報送信部とを具備する電子書籍システムを構成するサーバ装置。
【請求項6】
前記受付部は、
電子書籍を識別する書籍識別子と、当該書籍識別子により識別される電子書籍に対するユーザの意見または見解を示す情報であるユーザ意思情報とを有する1以上のユーザ入力情報をも受け付け、
前記読書情報送信部は、
前記1以上のユーザ入力情報をも前記サーバ装置に送信し、
前記読書情報受信部は、
前記2以上の各電子書籍装置から、1以上のユーザ入力情報をも受信し、
前記関連読書情報取得部は、
前記読書情報受信部が受信した一のユーザの1以上のユーザ入力情報と、前記読書情報格納部に格納されている他のユーザの1以上のユーザ入力情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記一のユーザと前記他のユーザとの読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する請求項5記載の電子書籍システムを構成するサーバ装置。
【請求項7】
前記電子書籍装置は、
他人の名刺情報を受信する名刺情報受信部と、
前記他人の名刺情報を表示する名刺情報表示部とをさらに具備し、
前記関連読書情報と前記他人の名刺情報とが同一の画面に一時に表示できる請求項5または請求項6記載の電子書籍システムを構成するサーバ装置。
【請求項8】
記憶媒体に、
2以上の各ユーザの1以上の読書履歴情報を格納しており、
関連読書情報取得部、および関連読書情報出力部とを具備する読書情報処理方法であって、
前記関連読書情報取得部が、一のユーザの1以上の読書履歴情報と、他のユーザの1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記ユーザと前記他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得ステップと、
前記関連読書情報出力部が、前記関連読書情報取得ステップで取得された1以上の関連読書情報を出力する関連読書情報出力ステップとを具備する読書情報処理方法。
【請求項9】
前記記憶媒体に、
2以上の各ユーザのユーザ入力情報をも格納しており、
前記関連読書情報取得ステップにおいて、
一のユーザの1以上のユーザ入力情報と、他のユーザの1以上のユーザ入力情報とから、1以上の関連読書情報を取得する請求項8記載の読書情報処理方法。
【請求項10】
記憶媒体に、
書籍のタイトル、1以上のページ有する1以上の電子書籍と、
ユーザが行った読書行為に関する情報である1以上の読書履歴情報とを格納しており、
コンピュータを、
電子書籍を開く指示であるオープン指示、およびページをめくる指示であるページめくり指示を含む読書行為指示を受け付ける受付部と、
前記受付部がオープン指示を受け付けた場合、当該オープン指示に対応する電子書籍を表示する電子書籍表示部と、
前記受付部がページめくり指示を受け付けた場合、当該ページめくり指示に従って、表示している電子書籍のページとは異なるページを表示するページめくり部と、
前記受付部が受け付けた読書行為指示に応じて、前記電子書籍から、読書履歴情報を取得する読書履歴情報取得部と、
前記読書履歴情報取得部が取得した読書履歴情報を前記記憶媒体に蓄積する読書情報蓄積部と、
他人の1以上の読書履歴情報を受信する読書情報受信部と、
前記読書情報受信部が受信した他人の1以上の読書履歴情報と、前記記憶媒体に格納されている1以上の読書履歴情報とから、読書を行った書籍に関する情報であり、前記ユーザと前記他人との読書に関する関連を示す情報である1以上の関連読書情報を取得する関連読書情報取得部と、
前記関連読書情報取得部が取得した1以上の関連読書情報を表示する関連読書情報表示部として機能させるためのプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図1】
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【図6】
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【図9】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−194772(P2012−194772A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58165(P2011−58165)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(507228172)株式会社JSOL (23)
【Fターム(参考)】