説明

電子機器、サーバ装置およびメールシステム

【課題】送信元から送信先へ同様の外観を有する絵文字を送信すること。
【解決手段】本発明に係る携帯電話端末(電子機器)1aは、メールを送受信する通信部26と、制御部22を備える。制御部22は、通信部26から送信される送信メールが第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、送信メールが第1の文字コード体系と異なる第2の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、送信メールに含まれる絵文字コードを当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えるとともに、当該画像データと対応づけて第1の文字コード体系を識別するための識別情報および絵文字コードを送信メールに付加した上で当該送信メールを通信部26から送信させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、サーバ装置およびメールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールサービスにおいて、通常の文字に加えて、人物の表情や各種物品をシンボル化した絵文字が用いられることがある。それぞれの絵文字には、特定の文字コードである絵文字コードが割り当てられ、絵文字は、通常の文字と同様に、メールの本文や件名中にテキストの一部として表示される。かかる絵文字は、例えば、メールの送信者の意図等を暗示させたり、メールを装飾したりするために用いられる。
【0003】
ところで、絵文字と絵文字コードとの対応は、電子メールサービスによって異なる場合がある。そのため、ある電子メールサービスの利用者が絵文字コードを含むメールを他の電子メールサービスの利用者へ送信した場合、送信先では、絵文字コードに対応する絵文字が正しく表示されない場合がある。
【0004】
そこで、特許文献1では、メールを受信する端末内に絵文字変換テーブルをもたせ、受信したメールに含まれる絵文字コードを、絵文字変換テーブルを用いて変換する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−139514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、同じ対象をシンボル化した絵文字であっても、絵文字の外観は、電子メールサービスによって差異がある場合がある。そのため、上記の従来技術を用いて絵文字コードの変換を行っても、送信者がメール作成時に見る絵文字の外観と、送信先において表示される絵文字の外観とが異なってしまい、送信者の意図が送信先へ適切に伝わらないことがある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、送信元から送信先へ同様の外観を有する絵文字を送信することができる電子機器、サーバ装置およびメールシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電子機器であって、メールを送受信する通信部と、前記通信部から送信される送信メールが第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、前記送信メールが前記第1の文字コード体系と異なる第2の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、前記送信メールに含まれる前記絵文字コードを当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えるとともに、当該画像データと対応づけて前記第1の文字コード体系を識別するための識別情報および前記絵文字コードを前記送信メールに付加した上で当該送信メールを前記通信部から送信させる制御部とを備えることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記電子機器は、記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを対応づけて前記記憶部に記憶させることが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている画像データが前記送信メールに含まれ、かつ、前記送信メールが当該画像データと対応づけて記憶されている前記識別情報によって識別される文字コード体系と同一の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、前記画像データを当該画像データと対応づけて記憶されている絵文字コードに置き換えた上で前記送信メールを前記通信部から送信させることが好ましい。
【0011】
また、前記制御部は、前記通信部から送信される送信メールが前記第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、前記送信メールが前記第2の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、前記絵文字コードに対応する画像データと対応づけて、前記第1の文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードを前記他の電子機器へ送信済であると、前記送信メールに含まれる前記絵文字コードを、当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えることなく、前記絵文字コードと対応づけて前記識別情報を前記送信メールに付加した上で当該送信メールを前記通信部から送信させることが好ましい。
【0012】
また、前記制御部は、前記通信部から送信される送信メールに絵文字コードに対応する画像データを含める場合には、当該送信メールの本文を書式付き文書として送信させ、当該送信メールに前記画像データを含めない場合には、当該送信メールの本文を平文として送信させることが好ましい。
【0013】
また、前記制御部は、前記記憶部に対応づけて記憶されている前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを、前記通信部によって受信される受信メールを中継するサーバ装置へ送信させることが好ましい。
【0014】
また、前記制御部は、前記通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを、前記通信部によって受信される受信メールを中継するサーバ装置へ送信させることが好ましい。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電子機器であって、メールを送受信する通信部と、記憶部と、前記通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを対応づけて前記記憶部に記憶させる制御部とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、サーバ装置であって、絵文字コードおよび当該絵文字コードが含まれる文字コード体系を識別するための識別情報と、前記絵文字コードに対応する画像データとを対応づけて記憶する記憶部と、中継すべきメールを送受信する通信部と、前記記憶部に記憶されている画像データが前記通信部によって受信されるメールに含まれ、かつ、前記メールが当該画像データと対応づけて記憶されている前記識別情報によって識別される文字コード体系と同一の文字コード体系を用いる電子機器へ送信される場合に、前記画像データを当該画像データと対応づけて記憶されている絵文字コードに置き換える制御部とを備えることを特徴とする。
【0017】
ここで、前記通信部は、メールの送信先の電子機器から、絵文字コードおよび当該絵文字コードが含まれる文字コード体系を識別するための識別情報と、前記絵文字コードに対応する画像データとが対応づけて含まれる更新情報を受信し、前記制御部は、前記更新情報に含まれる前記絵文字コードおよび前記識別情報と、前記画像データとを対応づけて前記記憶部に記憶させることが好ましい。
【0018】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の電子機器と第2の電子機器とを含むメールシステムであって、前記第1の電子機器は、メールを送受信する第1の通信部と、前記第1の通信部から前記第2の電子機器へ向けて送信される送信メールが第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、前記第2の電子機器が前記第1の文字コード体系と異なる第2の文字コード体系を用いる場合に、前記送信メールに含まれる前記絵文字コードを当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えるとともに、当該画像データと対応づけて前記第1の文字コード体系を識別するための識別情報および前記絵文字コードを前記送信メールに付加した上で当該送信メールを前記第1の通信部から送信させる第1の制御部とを備え、前記第2の電子機器は、メールを送受信する第2の通信部と、前記第2の通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを対応づけて記憶部に記憶させる第2の制御部とを備えることを特徴とする。
【0019】
ここで、前記メールシステムは、前記第1の電子機器および前記第2の電子機器の間で送受信されるメールを中継するサーバ装置をさらに備え、前記第2の制御部は、前記記憶部に対応づけて記憶されている前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを含む更新情報を前記サーバ装置へ送信させ、前記サーバ装置は、絵文字コードおよび当該絵文字コードが含まれる文字コード体系を識別するための識別情報と、当該絵文字コードに対応する画像データとを記憶する記憶部と、前記更新情報を受信する通信部と、前記更新情報に含まれる前記絵文字コードおよび前記識別情報と、前記画像データとを対応づけて前記記憶部に記憶させる更新部と、前記記憶部に記憶されている画像データが中継対象のメールに含まれ、かつ、前記メールが当該画像データと対応づけて記憶されている前記識別情報によって識別される文字コード体系と同一の文字コード体系を用いる電子機器へ送信される場合に、前記画像データを当該画像データと対応づけて記憶されている絵文字コードと置き換える置換部とを備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る電子機器、サーバ装置およびメールシステムは、送信元から送信先へ同様の外観を有する絵文字を送信することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、メールシステムの構成を示す図である。
【図2】図2は、携帯電話端末の表示部に表示されるメールの一例を示す図である。
【図3】図3は、実施形態1に係る携帯電話端末の機能的な構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、文字コード体系情報の一例を示す図である。
【図5】図5は、絵文字データの一例を示す図である。
【図6】図6は、サーバ装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、絵文字データの一例を示す図である。
【図8】図8は、絵文字変換表の一例を示す図である。
【図9】図9は、メール送信処理の処理手順を示すフロー図である。
【図10】図10は、メール受信処理の処理手順を示すフロー図である。
【図11】図11は、更新通知受信処理の処理手順を示すフロー図である。
【図12】図12は、メール中継処理の処理手順を示すフロー図である。
【図13】図13は、実施形態2に係る携帯電話端末の機能的な構成を示すブロック図である。
【図14】図14は、送信先管理データの一例を示す図である。
【図15】図15は、メール送信処理の処理手順を示すフロー図である。
【図16】図16は、メール受信処理の処理手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、メールの送受信を行う電子機器の一例として、携帯電話端末を取り上げるが、本発明の適用対象は携帯電話端末に限定されるものではない。本発明は、メールの送受信を行う各種の電子機器、例えば、PHS(Personal Handy-phone System)、パソコン、携帯情報端末、ゲーム機等に対しても適用できる。
【0023】
(実施形態1)
まず、図1を参照しながら実施形態1に係るメールシステムの構成について説明する。図1は、実施形態1に係るメールシステムの構成を示す図である。図1に示すように、実施形態1に係るメールシステムは、携帯電話端末1a〜1dと、基地局2a〜2dと、サーバ装置3Aおよび3Bとを含む。
【0024】
携帯電話端末1a〜1dは、無線通信機能と、無線通信によるメールの送受信機能とを有する。携帯電話端末1a〜1dは、メールの送受信機能によって、絵文字を含むメールを送受信することができる。図2は、携帯電話端末1a〜1dの表示部に表示されるメールの一例を示す図である。図2に示す例では、笑顔をシンボル化した絵文字E1と、ビールジョッキを絵文字化した絵文字E2とがメールの本文中にテキストの一部として表示されている。
【0025】
ここで、携帯電話端末1aおよび1bは、事業者Aの提供する回線を通じて通信を行うように構成されており、携帯電話端末1cおよび1dは、事業者Bの提供する回線を通じて通信を行うように構成されているものとする。また、事業者Aおよび事業者Bは、少なくとも絵文字に関して異なる文字コード体系を利用しているものとする。文字コード体系とは、表示される文字と文字コードとの対応関係を意味する。
【0026】
絵文字に関して異なる文字コード体系を利用しているということは、同様の外観を有する絵文字に対して、同一の文字コード(絵文字コード)が割り当てられていないということを意味する。このため、携帯電話端末1aから携帯電話端末1bへ絵文字を含むメールを送信した場合は、受信側で絵文字が正しく表示されるが、携帯電話端末1aから携帯電話端末1cへ同じメールを送信した場合、そのままでは受信側で絵文字が正しく表示されない。
【0027】
そこで、携帯電話端末1a〜1dは、異なる文字コード体系を用いる端末へ絵文字を含むメールを送信する場合に、送信先の端末でも正しく表示されるように絵文字を変換する機能を有する。携帯電話端末1a〜1dが有する絵文字変換機能の詳細については後述する。
【0028】
基地局2aおよび2bは、事業者Aのネットワークであるネットワーク4Aに接続される。基地局2aおよび2bは、携帯電話端末1aまたは1bと無線信号回線を確立し、確立された無線信号回線を通じて携帯電話端末1aや1bが他の装置と通信を行うことを可能にする。基地局2cおよび2dは、事業者Bのネットワークであるネットワーク4Bに接続される。基地局2cおよび2dは、携帯電話端末1cまたは1dと無線信号回線を確立し、確立された無線信号回線を通じて携帯電話端末1cや1dが他の装置と通信を行うことを可能にする。
【0029】
サーバ装置3Aは、ネットワーク4Aに接続され、携帯電話端末1aおよび1bに対してメールサービスを提供する。具体的には、サーバ装置3Aは、携帯電話端末1aおよび1bから送信されたメールの中継、携帯電話端末1aおよび1b宛に送信されたメールのメールボックスへの保管や携帯電話端末1aおよび1bへの配信等を行う。
【0030】
サーバ装置3Bは、ネットワーク4Bに接続され、携帯電話端末1cおよび1dに対してメールサービスを提供する。具体的には、サーバ装置3Bは、携帯電話端末1cおよび1dから送信されたメールの中継、携帯電話端末1cおよび1d宛に送信されたメールのメールボックスへの保管や携帯電話端末1cおよび1dへの配信等を行う。
【0031】
また、サーバ装置3Aおよび3Bは、絵文字を変換する機能を有する。サーバ装置3Aおよび3Bが有する絵文字変換機能の詳細については後述する。ネットワーク4Aおよびネットワーク4Bは、インターネット等の事業者間ネットワーク5によって接続される。
【0032】
なお、図1に示したメールシステムの構成は一例であり、各種装置やネットワークの数はこの通りである必要はない。また、3つ以上の事業者がメールシステムに含まれてもよい。
【0033】
次に、図3を参照しながら、図1に示した携帯電話端末1a〜1dの機能的な構成について説明する。なお、携帯電話端末1a〜1dは、同様の構成を有するため、ここでは、携帯電話端末1aを例として構成の説明を行うこととする。図3は、携帯電話端末1aの機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、携帯電話端末1aは、制御部22と、記憶部24と、通信部26と、操作部13と、音声処理部30と、表示部32とを有する。
【0034】
記憶部24は、各種情報を記憶する記憶装置である。記憶部24は、携帯電話端末1a内に固定的に設けられたフラッシュメモリ等の記憶媒体に情報を記憶させるものであってもよいし、メモリカード等の取り出し可能な記憶媒体と、記憶媒体の読み書き装置との組み合わせとして構成されていてもよい。
【0035】
記憶部24には、制御部22での処理に利用されるデータやプログラムが記憶される。記憶部24に記憶されるプログラムには、メールプログラム24aが含まれる。記憶部24に記憶されるデータには、文字コード体系情報24bと、絵文字データ24cと、アドレス帳データ24dとが含まれる。また、記憶部24には、画像記憶部24eが設けられる。画像記憶部24eには、絵文字と同様の外観で表示される画像データが格納される。なお、画像記憶部24eには、少なくとも携帯電話端末1aで用いられる文字コード体系に属する全ての絵文字に対応する画像データが予め格納されることが望ましい。
【0036】
メールプログラム24aは、メールの送信、受信、編集、閲覧、絵文字の変換等の機能を実現するためのプログラムである。文字コード体系情報24bは、メールの送信先または送信元の端末において利用されている文字コード体系を判別するために用いられる。絵文字データ24cは、画像記憶部24eに格納されている画像データと、その画像データと同様の外観を有する絵文字との対応を保持する。アドレス帳データ24dは、通信相手の電話番号やメールアドレス等を保持する。
【0037】
通信部26は、アンテナ26aを有し、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式等による無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信および情報通信を行う。操作部13は、各種のキーやボタンを含み、これらのキーやボタンが利用者によって操作されると、その操作内容に対応する信号を発生させる。そして、発生した信号は、利用者の指示として制御部22へ入力される。
【0038】
音声処理部30は、マイク15に入力される音声信号やレシーバ16から出力される音声信号の処理を実行する。表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro-Luminescence)パネル等で構成された表示パネルを備え、制御部22の制御に基づいて各種の文字や画像等を表示パネルに表示させる。
【0039】
制御部22は、携帯電話端末1aの全体的な動作を統括的に制御する。すなわち、制御部22は、携帯電話端末1aの各種の処理が、操作部13の操作や携帯電話端末1aの記憶部24に記憶されるソフトウェアに応じて適切な手順で実行されるように、通信部26や、音声処理部30や、表示部32等の動作を制御する。
【0040】
制御部22は、記憶部24に記憶されているコンピュータプログラム(例えば、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。制御部22は、例えば、マイクロプロセッサユニット(MPU:Micro Processing Unit)で構成され、コンピュータプログラムに定義された手順に従って携帯電話端末1aの各種の処理を実行する。すなわち、制御部22は、記憶部24に記憶されるコンピュータプログラムから命令列を順次読み込んで処理を実行する。
【0041】
制御部22は、携帯電話端末1aの制御の一部として、メールプログラム24aに含まれる命令列を順次読み込み、記憶部24に記憶されている各種データを参照することにより、絵文字の変換機能を実現させる。
【0042】
次に、図4および図5を参照しながら、図3に示した文字コード体系情報24bおよび絵文字データ24cについてさらに詳しく説明する。図4は、文字コード体系情報24bの一例を示す図である。図5は、絵文字データ24cの一例を示す図である。
【0043】
図4に示すように、文字コード体系情報24bは、ドメイン名、体系識別番号といった項目を有し、ドメイン毎にデータが登録される。ドメイン名の項目には、ドメインの名称、すなわち、メールアドレスの「@」以降に付加される値が格納される。体系識別番号の項目には、ドメイン内の端末で利用される文字コード体系を識別するための識別情報が格納される。なお、以下の説明では、体系識別番号の項目の値を体系識別番号と呼ぶこともある。
【0044】
図4に示す文字コード体系情報24bの例の1行目では、ドメイン名の項目に「xxxx.com」が格納され、体系識別番号の項目に「CD001」が格納されている。このデータは、送信しようとしているメールの送信先アドレスの「@」以降が「xxxx.com」である場合、メールの送信先の端末では、「CD001」という識別情報で識別される文字コード体系が用いられていることを示している。また、このデータは、受信したメールの送信元アドレスの「@」以降が「xxxx.com」である場合、メールの送信元の端末では、「CD001」という識別情報で識別される文字コード体系が用いられていることを示している。
【0045】
また、図5に示すように、絵文字データ24cは、体系識別番号、絵文字コード、画像データ、ハッシュ値といった項目を有し、文字コード体系毎かつ絵文字コード毎にデータが登録される。体系識別番号の項目には、絵文字コードが属する文字コード体系を識別するための識別情報が格納される。絵文字コードの項目には、絵文字コードの値が格納される。
【0046】
画像データの項目には、体系識別番号の項目の値と絵文字コードの項目の値とによって特定される絵文字と同様の外観を有する画像データの画像記憶部24eでの格納位置を示すパス名等の値が格納される。ハッシュ値の項目には、画像データを所定のハッシュ関数に入力して得られたハッシュ値(ダイジェスト)が格納される。なお、ハッシュ値の項目の値は、画像データの同一性を判定するために用いられるが、画像データの同一性を判定する他の手段があればハッシュ値の項目は不要である。
【0047】
図5に示す絵文字データ24cの例の1行目では、体系識別番号の項目に「CD001」が格納され、絵文字コードの項目に「XXXX」が格納され、画像データの項目に「CD001/smile.png」が格納され、ハッシュ値の項目に「KD8F65HYS」が格納されている。このデータは、「CD001」という識別情報で識別される文字コード体系において「XXXX」という絵文字コードを割り当てられている絵文字と同様の外観を有する画像データが、「CD001」というフォルダ内に「smile.png」という名前で格納されていることを示している。また、このデータは、その画像データのハッシュ値が「KD8F65HYS」であることを示している。
【0048】
次に、図6を参照しながら、図1に示したサーバ装置3Aおよび3Bの機能的な構成について説明する。なお、サーバ装置3Aおよび3Bは、同様の構成を有するため、ここでは、サーバ装置3Aを例として構成の説明を行うこととする。図6は、サーバ装置3Aの機能的な構成を示すブロック図である。図6に示すように、サーバ装置3Aは、制御部42と、記憶部44と、通信部46とを有する。
【0049】
記憶部44は、例えば、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置またはハードディスク装置等の磁気記憶装置であり、各種情報を記憶する。なお、記憶部44が、サーバ装置3Aとは異なる他の装置内に設けられ、サーバ装置3Aが、LAN(Local Area Network)やSAN(Storage Area Network)等のネットワークを介して記憶部44にアクセスする構成であってもよい。
【0050】
記憶部44には、制御部42での処理に利用されるデータやプログラムが記憶される。記憶部44に記憶されるプログラムには、メール中継プログラム44aが含まれる。記憶部44に記憶されるデータには、文字コード体系情報44bと、絵文字データ44cと、絵文字変換表44dとが含まれる。また、記憶部44には、画像記憶部44eが設けられる。画像記憶部44eには、絵文字と同様の外観で表示される画像データが格納される。
【0051】
メール中継プログラム44aは、メールの中継、保管、配信、絵文字の変換等の機能を実現するためのプログラムである。文字コード体系情報44bは、図4に示した文字コード体系情報24bと同様の情報であり、メールの送信先または送信元の端末において利用されている文字コード体系を判別するために用いられる。絵文字データ44cは、画像記憶部44eに格納されている画像データと、その画像データと同様の外観を有する絵文字との対応を保持する。絵文字変換表44dは、異なる文字コード体系間で絵文字コードを変換するための情報であり、同様または類似する外観を有する絵文字の絵文字コードの対応を保持する。なお、絵文字変換表44dには、既知の文字コード体系間で絵文字コードを変換するための情報が予め格納される。
【0052】
通信部46は、光ケーブルや同軸ケーブル等による高速な通信回線を介して他の装置と通信を行う。
【0053】
制御部42は、サーバ装置3Aの全体的な動作を統括的に制御する。すなわち、制御部42は、サーバ装置3Aの各種の処理が、記憶部44に記憶されるソフトウェア等に応じて適切な手順で実行されるように、通信部46等の動作を制御する。
【0054】
制御部42は、記憶部44に記憶されているコンピュータプログラム(例えば、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。制御部42は、例えば、MPUで構成され、コンピュータプログラムに定義された手順に従ってMPUの各種の処理を実行する。すなわち、制御部42は、記憶部44に記憶されるコンピュータプログラムから命令列を順次読み込んで処理を実行する。
【0055】
制御部42は、MPUの制御の一部として、メール中継プログラム44aに含まれる命令列を順次読み込み、記憶部44に記憶されている各種データを参照することにより、絵文字の変換機能を実現させる。
【0056】
次に、図7および図8を参照しながら、図6に示した絵文字データ44cおよび絵文字変換表44dについてさらに詳しく説明する。図7は、絵文字データ44cの一例を示す図である。図8は、絵文字変換表44dの一例を示す図である。
【0057】
図7に示すように、絵文字データ44cは、図5に示した絵文字データ24cと同様の構成を有する。後述するように、絵文字データ44cには携帯電話端末1a等から送信された絵文字データ更新通知に基づいて絵文字に関する情報が蓄積されていくため、絵文字データ44cは、絵文字データ24cと比較して、より多くの情報が保持される。
【0058】
また、図8に示すように、絵文字変換表44dは、送信元の体系識別番号、送信元の絵文字コード、送信先の体系識別番号、送信先の絵文字コードといった項目を有し、同様または類似する外観を有する絵文字の組み合わせ毎にデータが格納される。送信元の体系識別番号の項目には、メールの送信元において用いられる文字コード体系を識別するための識別情報が格納される。送信元の絵文字コードの項目には、メールの送信元の文字コード体系における絵文字の絵文字コードの値が格納される。送信先の体系識別番号の項目には、メールの送信先において用いられる文字コード体系を識別するための識別情報が格納される。送信先の絵文字コードの項目には、メールの送信先の文字コード体系における、送信元の絵文字と同様または類似する外観を有する絵文字の絵文字コードの値が格納される。
【0059】
次に、図9および図10を参照しながら、図3に示した携帯電話端末1aの動作について説明する。図9は、携帯電話端末1aのメール送信処理の処理手順を示すフロー図である。図10は、携帯電話端末1aのメール受信処理の処理手順を示すフロー図である。なお、携帯電話端末1aのメール送信処理およびメール受信処理は、携帯電話端末1aの制御部22がメールプログラム24aに基づいて演算を実行することによって実現される。
【0060】
図9に示すように、メールの送信に際して、制御部22は、ステップS101として、送信先の文字コード体系がどの文字コード体系であるかを判定する。送信先の文字コード体系がどの文字コード体系であるかは、メール送信先アドレスの「@」以降を取得して、文字コード体系情報24bと照合することによって判定される。
【0061】
続いて、制御部22は、ステップS102として、送信先の文字コード体系が自装置の文字コード体系と異なるかを判定する。送信先の文字コード体系が自装置の文字コード体系と異なる場合(ステップS102,Yes)、制御部22は、ステップS103として、送信対象のメールに絵文字コードが含まれているかを判定する。なお、ステップS102とステップS103の順序は逆でもよい。
【0062】
そして、送信対象のメールに絵文字コードが含まれている場合(ステップS103,Yes)、制御部22は、ステップS104として、送信対象のメールの本文の形式を書式付き文書へ変換する。ここで、書式付き文書とは、文字と同様の大きさで文字と同じ行の中に画像データを表示させることができる文書であり、例えば、HTML(HyperText Markup Language)形式の文書である。なお、送信対象のメールの本文が既に書式付き文書であれば、メールの本文の形式を変更しなくてよい。
【0063】
続いて、制御部22は、ステップS105として、メールに含まれる各絵文字コードを、その絵文字コードに対応する絵文字と同様の外観を有する画像データに置き換える。さらに、制御部22は、ステップS106として、置き換えた画像データと対応づけて、自装置の文字コード体系を識別するための体系識別番号と、置き換えられた絵文字コードとをメールに付加する。
【0064】
例えば、自装置の文字コード体系を識別するための体系識別番号が「CD001」であり、絵文字データ24cの内容が図5の通りであり、送信対象のメール中に「XXXX」という絵文字コードを含む以下の行があったものとする。なお、[XXXX]は、「XXXX」という絵文字コードに対応する絵文字であり、例えば、図2に示した絵文字E1のように表示されるものとする。
元気ですか[XXXX]
【0065】
この場合、制御部22は、絵文字データ24cから体系識別番号の項目の値が「CD001」で絵文字コードの項目の値が「XXXX」の行を検索する。そして、制御部22は、検索された行の画像データの項目の値に基づいて、絵文字コードが「XXXX」である絵文字と同様の外観を有する画像データを画像記憶部24eから取得する。そして、制御部22は、例えば、以下のように書き換えるとともに、cid(Content−ID)と対応づけて画像データを添付する。
元気ですか<img src=”cid:CD001_XXXX”>
【0066】
この例において、Content−IDのアンダーバー(「_」)よりも前の部分が体系識別番号であり、アンダーバーよりも後ろの部分が絵文字コードである。なお、ここでは体系識別番号および絵文字コードをContent−IDとしてメールに付加する例を示したが、これは一例であり、体系識別番号および絵文字コードは、メールヘッダ等のメールの他の部分に付加されてもよいし、画像データ中にEXIF(Exchangeable Image File Format)情報等のメタ情報の一部として付加されてもよい。
【0067】
こうして絵文字コードを画像データに置き換えた後、制御部22は、ステップS107として、絵文字コード変換済フラグをメールヘッダに付加する。絵文字コード変換済フラグとは、送信元で用いられている文字コード体系に属する絵文字コードがメール中に残っていないことを示すフラグである。
【0068】
送信先の文字コード体系が自装置の文字コード体系と同一の場合(ステップS102,No)、あるいは、送信対象のメールに絵文字コードが含まれていない場合(ステップS103,No)、ステップS104からステップS107は実行されない。
【0069】
続いて、制御部22は、ステップS108として、送信対象のメールに画像データが含まれているかを判定する。なお、ここでは、単に添付されているだけで、文字とともにテキスト中に表示されるように設定されていない画像データ、すなわち、絵文字を置き換えた画像データ以外の画像データは無視することとしてもよい。送信対象のメールに画像データが含まれていない場合(ステップS108,No)、制御部22は、ステップS113として、メールを送信してメール送信処理を終了させる。
【0070】
送信対象のメールに画像データが含まれている場合(ステップS108,Yes)、制御部22は、ステップS109として、メールに含まれる各画像データに対応する体系識別番号の値と絵文字コードの値とを絵文字データ24cから取得する。具体的には、制御部22は、メールに含まれる画像データのハッシュ値を算出し、ハッシュ値が一致する行があれば、その行の体系識別番号の値と絵文字コードの値とを絵文字データ24cから取得する。このようにすることにより、メールに含まれる画像データと同様の外観を有する絵文字の絵文字コードと、その絵文字コードが属する文字コード体系の識別情報とを取得することができる。
【0071】
なお、画像データと同様の外観を有する絵文字の絵文字コードと、その絵文字コードが属する文字コード体系の識別情報とを取得するために画像データのハッシュ値を用いる方式は一例であり、他の方式を用いてもよい。例えば、画像データ中に、その画像データと同様の外観を有する絵文字の絵文字コードと、その絵文字コードが属する文字コード体系の識別情報とが埋め込まれている場合には、それらの値を取得してもよい。また、画像データと同様の外観を有する絵文字の絵文字コードと、その絵文字コードが属する文字コード体系の識別情報とがメールに付加されている場合には、それらの値を取得してもよい。
【0072】
そして、制御部22は、ステップS110として、取得した体系識別番号の値の中に送信先の文字コード体系の識別情報と同じ値のものがあれば、その値に対応する画像データを、送信先の文字コード体系の絵文字コードに置き換える。具体的は、制御部22は、メールに添付されている画像データを削除し、その画像を表示させるためのメール中の記述に代えて、画像データに対応する絵文字コードを埋め込む。
【0073】
なお、送信先の文字コード体系の絵文字コードと同様の外観を有する画像データは、例えば、他の端末から絵文字コードと同様の外観を有する画像データを含むメールが送信され、送信されたメールの本文を引用して返信が行われる場合にメール中に含まれる。また、送信先の文字コード体系の絵文字コードと同様の外観を有する画像データは、携帯電話端末1aの利用者が、画像記憶部24eからその画像データを選択して本文等に埋め込んだ場合にもメール中に含まれる。
【0074】
こうして画像データの置き換えを行った後、制御部22は、ステップS111として、送信対象のメールに画像データがまだ含まれているかを判定する。送信対象のメールに画像データがもう含まれていない場合(ステップS111,No)、制御部22は、ステップS112として、送信対象のメールの本文の形式を平文へ変換する。画像データが含まれている場合(ステップS111,Yes)、メールの本文の形式は維持される。なお、メールに画像データが含まれていない場合であっても、フォントの色やサイズ等の書式の指定がメール中に含まれる場合は、メールの本文の形式を維持してよい。
【0075】
そして、制御部22は、ステップS113として、メールを送信してメール送信処理を終了させる。
【0076】
このように、携帯電話端末1aは、メールの送信先が異なる文字コード体系を用いている場合、絵文字コードを、その絵文字コードに対応する絵文字と同様の外観を有する画像データに置き換える。このようにすることにより、送信先において、絵文字が、化けることなく、送信元において表示されていたままの外観で表示される。
【0077】
また、携帯電話端末1aは、メールの送信先で用いられている文字コード体系の絵文字と同様の外観を有する画像データがメールに含まれる場合に、その画像データを、同様の外観を有する絵文字の絵文字コードに置き換える。絵文字と同様の外観を有する画像データは通常1Kバイト程度のサイズであるのに対し、1つの絵文字コードのサイズは、4バイト程度に過ぎない。このため、画像データを絵文字コードに置き換えることにより、メールのサイズを小さくし、通信量を削減することができる。
【0078】
また、携帯電話端末1aは、メールに画像データが含まれない場合に、メールの本文を平文として送信する。メールの本文を平文とすることにより、書式を指定するタグ等が不要となり、メールのサイズを小さくし、通信量を削減することができる。
【0079】
続いて、メール受信処理について説明する。図10に示すように、ステップS201としてメールが受信されると、制御部22は、ステップS202として、受信したメールが書式付きメールであるかを判定する。書式付きメールとは、本文の形式が書式付き文書であるメールである。
【0080】
メールが書式付きメールである場合(ステップS202,Yes)、制御部22は、ステップS203として、受信したメールが画像データを含むかを判定する。メールが画像データを含む場合(ステップS203,Yes)、制御部22は、ステップS204として、画像データと対応づけて体系識別番号と絵文字コードがメールに付加されているかを判定する。
【0081】
体系識別番号と絵文字コードがメールに付加されている場合(ステップS204,Yes)、制御部22は、ステップS205として、付加されている体系識別番号と絵文字コードの組み合わせのうち、絵文字データ24cに登録されていないものを抽出する。そして、該当する組み合わせがあった場合(ステップS206,Yes)、制御部22は、ステップS207として、抽出した体系識別番号と絵文字コードの組み合わせを、対応する画像データと対応づけて絵文字データ24cに登録する。このとき、制御部22は、対応する画像データを画像記憶部24eに格納するとともに、格納位置を画像データの項目に設定し、画像データのハッシュ値を算出してハッシュ値の項目に設定する。
【0082】
続いて、制御部22は、ステップS208として、抽出した体系識別番号と絵文字コードの組み合わせと、対応する画像データとを含む絵文字データ更新通知を生成し、サーバ装置3Aへ送信する。そして、制御部22は、ステップS209として、記憶部24へのメールの保存、または、表示部32へのメールの表示を行ってメール受信処理を終了させる。
【0083】
メールが書式付きメールでない場合(ステップS202,No)、メールが画像データを含まない場合(ステップS203,No)、制御部22は、ステップS205からステップS208を実行することなく、ステップS209を実行して、メール受信処理を終了させる。また、制御部22は、体系識別番号と絵文字コードがメールに付加されていない場合も(ステップS204,No)、ステップS205からステップS208を実行することなく、ステップS209を実行して、メール受信処理を終了させる。また、制御部22は、未登録の体系識別番号と絵文字コードの組み合わせがなかった場合(ステップS206,No)、ステップS207およびステップS208を実行することなく、ステップS209を実行して、メール受信処理を終了させる。
【0084】
このように、携帯電話端末1aは、未登録の体系識別番号と絵文字コードの組み合わせがメールに付加されていた場合に、未登録の体系識別番号と絵文字コードの組み合わせを対応する画像データとともに絵文字データ24cに登録する。このため、携帯電話端末1aは、新しいメールサービスが開始される等して新しい文字コード体系ができた場合や既存の文字コード体系に新たな絵文字が追加された場合に、新たな絵文字に関する情報を学習することができる。
【0085】
なお、絵文字データ更新通知の作成と送信を実行するタイミングは、メールの受信時でなくてもよい。例えば、利用者がメールを閲覧するタイミングで絵文字データ更新通知の作成と送信を実行することとしてもよいし、未処理のメールを対象として、定期的にまたは定時に絵文字データ更新通知の作成と送信を実行することとしてもよい。また、生成するたびに絵文字データ更新通知を送信するのではなく、生成した絵文字データ更新通知を記憶部24に記憶させておき、定期的にまたは定時に一括して送信してもよい。
【0086】
次に、図11および図12を参照しながら、図6に示したサーバ装置3Aの動作について説明する。図11は、サーバ装置3Aの更新通知受信処理の処理手順を示すフロー図である。図12は、サーバ装置3Aのメール中継処理の処理手順を示すフロー図である。なお、サーバ装置3Aの更新通知受信処理およびメール中継処理は、サーバ装置3Aの制御部42がメール中継プログラム44aに基づいて演算を実行することによって実現される。
【0087】
図11に示すように、ステップS301として絵文字データ更新通知が受信されると、制御部42は、ステップS302として、通知に含まれる体系識別番号と絵文字コードの組み合わせのうち、絵文字データ44cに登録されていないものを抽出する。
【0088】
そして、該当する組み合わせがあった場合(ステップS303,Yes)、制御部42は、ステップS304として、抽出した体系識別番号と絵文字コードの組み合わせを、対応する画像データと対応づけて絵文字データ44cに登録する。このとき、制御部42は、対応する画像データを画像記憶部44eに格納するとともに、格納位置を画像データの項目に設定し、画像データのハッシュ値を算出してハッシュ値の項目に設定する。そして、制御部42は、更新通知受信処理を終了させる。
【0089】
未登録の体系識別番号と絵文字コードの組み合わせがなかった場合(ステップS303,No)、ステップS304を実行することなく、更新通知受信処理を終了させる。
【0090】
このように、サーバ装置3Aの絵文字データ44cには、携帯電話端末1a等から送信される絵文字データ更新通知に基づいて、絵文字に関する情報が追加されていく。このため、サーバ装置3Aは、新しいメールサービスが開始される等して新しい文字コード体系ができた場合や既存の文字コード体系に新たな絵文字が追加された場合に、新たな絵文字に関する情報を学習することができる。
【0091】
続いて、メール中継処理について説明する。図12に示すように、ステップS401として中継すべきメールが受信されると、制御部42は、ステップS402として、送信元の文字コード体系がどの文字コード体系であるかを判定する。送信元の文字コード体系がどの文字コード体系であるかは、メール送信元アドレスの「@」以降を取得して、文字コード体系情報44bと照合することによって判定される。また、制御部42は、ステップS403として、送信先の文字コード体系がどの文字コード体系であるかを判定する。
【0092】
続いて、制御部42は、ステップS404として、送信元の文字コード体系と送信先の文字コード体系が異なるかを判定する。文字コード体系が異なる場合(ステップS404,Yes)、制御部42は、ステップS405として、中継すべきメールのヘッダに絵文字コード変換済フラグが付加されているかを判定する。絵文字コード変換済フラグが付加されているということは、送信元で用いられている文字コード体系に属する絵文字コードが変換済みであり、メール中に残っていないことを意味する。
【0093】
絵文字コード変換済フラグが付加されていない場合(ステップS405,No)、制御部42は、ステップS406として、中継すべきメールに、送信元の文字コード体系の絵文字コードが含まれているかを判定する。
【0094】
そして、送信元の文字コード体系の絵文字コードが含まれている場合(ステップS406,Yes)、制御部42は、ステップS407として、絵文字変換表44dに基づいて、送信元の文字コード体系の絵文字コードを送信先の文字コード体系の絵文字コードへ置き換える。例えば、送信元の文字コード体系を識別するための体系識別番号が「CD001」であり、送信先の文字コード体系を識別するための体系識別番号が「CD002」であり、絵文字変換表44dの内容が図8の通りであったものとする。この場合、中継すべきメールに含まれる「XXXX」という絵文字コードは、制御部42によって、「XX11」に置き換えられる。
【0095】
なお、中継すべきメールに含まれる絵文字に関する情報が絵文字データ44cに含まれている場合、図9のステップS105と同様に、絵文字を同様の外観を有する画像データに置き換えてもよい。この場合、図9のステップS106と同様に、置き換えた画像データと対応づけて送信元の文字コード体系を識別するための体系識別番号と、置き換えられた絵文字コードとをメールに付加することが好ましい。絵文字変換表44dに対応づけて登録されている絵文字は、異なる文字コード体系に属するものであるため、類似してはいるものの、送信先の利用者に与える印象が異なる場合がある。絵文字を画像データに置き換えることにより、送信元で表示される絵文字と同様の絵文字を送信先でも表示させることができる。
【0096】
こうして絵文字コードを変換または置換した後、制御部42は、ステップS408として、絵文字コード変換済フラグをメールヘッダに付加する。
【0097】
送信元の文字コード体系と送信先の文字コード体系とが同一の場合(ステップS404,No)、あるいは、中継すべきメールに絵文字コード変換済フラグが付加されている場合(ステップS405,Yes)、ステップS407およびステップS408は実行されない。また、中継すべきメールに絵文字コードが含まれていない場合も(ステップS406,No)、ステップS407およびステップS408は実行されない。
【0098】
続いて、制御部42は、ステップS409として、中継すべきメールに画像データが含まれているかを判定する。なお、ここでは、単に添付されているだけで、文字とともにテキスト中に表示されるように設定されていない画像データは無視することとしてもよい。中継すべきメールに画像データが含まれていない場合(ステップS409,No)、制御部42は、ステップS414として、メールを送信または送信先アドレスに対応するメールボックスに保存してメール中継処理を終了させる。
【0099】
中継すべきメールに画像データが含まれている場合(ステップS409,Yes)、制御部42は、ステップS410として、メールに含まれる各画像データに対応する体系識別番号の値と絵文字コードの値とを絵文字データ44cから取得する。なお、画像データに対応する体系識別番号の値と絵文字コードの値の取得は、画像データのハッシュ値に基づいて行ってもよいし、他の情報に基づいて行ってもよい。
【0100】
そして、制御部42は、ステップS411として、取得した体系識別番号の値の中に送信先の文字コード体系の識別情報と同じ値のものがあれば、その値に対応する画像データを、送信先の文字コード体系の絵文字コードに置き換える。具体的は、制御部42は、メールに添付されている画像データを削除し、その画像を表示させるためのメール中の記述に代えて、画像データに対応する絵文字コードを埋め込む。
【0101】
こうして画像データの置き換えを行った後、制御部42は、ステップS412として、メールに画像データがまだ含まれているかを判定する。メールに画像データがもう含まれていない場合(ステップS412,No)、制御部42は、ステップS413として、メールの本文の形式を平文へ変換する。画像データが含まれている場合(ステップS412,Yes)、メールの本文の形式は維持される。なお、メールに画像データが含まれていない場合であっても、フォントの色やサイズ等の書式の指定がメール中に含まれる場合は、メールの本文の形式を維持してよい。
【0102】
そして、制御部42は、ステップS414として、メールを送信または送信先アドレスに対応するメールボックスに保存してメール中継処理を終了させる。
【0103】
このように、サーバ装置3Aは、メールの送信先で用いられている絵文字と同様の外観を有する画像データがメールに含まれる場合に、その画像データを、同様の外観を有する絵文字の絵文字コードに置き換える。また、サーバ装置3Aは、メールに画像データが含まれない場合に、メール本文を平文として送信する。このため、送信元と送信先とで絵文字を同様に表示させつつ、メールのサイズを小さくし、通信量を削減することができる。
【0104】
(実施形態2)
実施形態1では、メールの送信先が異なる文字コード体系を用いている場合に、絵文字コードを、その絵文字コードに対応する絵文字と同様の外観を有する画像データに置き換える携帯電話端末について説明した。ここで、送信した画像データを送信先の端末が記憶していることを前提とすれば、送信先へ一度送信したことがある画像データについては、再度送信しなくても、送信先では送信済の画像データを表示することが可能である。
【0105】
そこで、実施形態2では、送信した画像データを送信先の端末が記憶していることを前提とした例について説明する。なお、以下では、主として、実施形態1との相違部分について説明することとする。また、既に説明した部分と同様の部分には既に説明した部分と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0106】
まず、図13を参照しながら、実施形態2に係る携帯電話端末101aの機能的な構成について説明する。図13は、携帯電話端末101aの機能的な構成を示すブロック図である。図13に示すように、携帯電話端末101aは、制御部22と、記憶部24と、通信部26と、操作部13と、音声処理部30と、表示部32とを有する。
【0107】
記憶部24には、制御部22での処理に利用されるデータやプログラムが記憶される。記憶部24に記憶されるプログラムには、メールプログラム124aが含まれる。記憶部24に記憶されるデータには、文字コード体系情報24bと、絵文字データ24cと、アドレス帳データ24dと、送信先管理データ124fとが含まれる。また、記憶部24には、画像記憶部24eが設けられる。
【0108】
メールプログラム124aは、メールの送信、受信、編集、閲覧、絵文字の変換等の機能を実現するためのプログラムである。メールプログラム124aは、絵文字に対応する画像データを送信済の送信先に対しては同じ画像データを再度送信させない点において、実施形態1で説明したメールプログラム24aと異なる。送信先管理データ124fは、絵文字に対応する画像データをどの送信先へ送信したことがあるかを管理するために用いられる。
【0109】
次に、図14を参照しながら、図13に示した送信先管理データ124fについてさらに詳しく説明する。図14は、送信先管理データ124fの一例を示す図である。
【0110】
図14に示すように、送信先管理データ124fは、送信先アドレス、絵文字コードといった項目を有する。送信先アドレスの項目には、絵文字を画像データに置き換えたメールの送信先アドレスが格納される。絵文字コードの項目には、画像データに置き換えられた絵文字コードが格納される。
【0111】
図14に示す送信先管理データ124fの例の1行目では、送信先アドレスの項目に「taro@yyy.net」が格納され、絵文字コードの項目に「XXXX」が格納されている。このデータは、「taro@yyy.net」を送信先アドレスとするメールを送信するに際して、メールに含まれる「XXXX」という絵文字コードが画像データに置き換えられたことを示している。これは、換言すると、「taro@yyy.net」というメールアドレスを有する端末に対して、「XXXX」という絵文字コードに対応する画像データを送信済みであるということである。
【0112】
なお、記憶部24の記憶容量が圧迫されることを防止するため、送信先管理データ124fに記憶される情報の量に上限を設け、LRU(Least Recently Used)ロジック等によって送信先管理データ124fに記憶される情報の量を制限してもよい。送信先管理データ124fから古い情報が失われても、送信済の画像データが再送信されるだけであり、不都合はない。
【0113】
次に、図15および図16を参照しながら、図13に示した携帯電話端末101aの動作について説明する。図15は、携帯電話端末101aのメール送信処理の処理手順を示すフロー図である。図16は、携帯電話端末101aのメール受信処理の処理手順を示すフロー図である。なお、携帯電話端末101aのメール送信処理およびメール受信処理は、携帯電話端末101aの制御部22がメールプログラム124aに基づいて演算を実行することによって実現される。
【0114】
図15に示すメール送信処理において、ステップS501からステップS504は、図9に示したステップS101からステップS104と同様であり、ステップS510からステップS516は、図9に示したステップS107からステップS113と同様である。そこで、ここでは、ステップS505からステップS509について説明する。
【0115】
送信対象のメールに絵文字コードが含まれている場合、制御部22は、ステップS505として、送信先へ画像データを送信済の絵文字コードを送信先管理データ124fから取得する。そして、制御部22は、ステップS506として、送信先へ画像データを送信済の絵文字コードがメール中にあれば、絵文字コードを画像データに置き換えることなく、その絵文字コードと対応づけて、自装置の文字コード体系を識別するための体系識別番号をメールに付加する。
【0116】
例えば、自装置の文字コード体系を識別するための体系識別番号が「CD001」であり、送信先に対して「XXXX」という絵文字コードに対応する画像データを送信したことがあるものとする。そして、送信対象のメール中に「XXXX」という絵文字コードを含む以下の行があったものとする。なお、[XXXX]は、「XXXX」という絵文字コードに対応する絵文字であり、例えば、図2に示した絵文字E1のように表示されるものとする。
元気ですか[XXXX]
【0117】
この場合、制御部22は、例えば、以下のように「XXXX」という絵文字コードの前後にタグを追加することにより、絵文字コードと対応づけて体系識別番号をメールに付加する。
元気ですか<emoji cd=”CD001”>[XXXX]</emoji>
【0118】
続いて、制御部22は、ステップS507として、画像データを未送信の各絵文字コードを、その絵文字コードに対応する絵文字と同様の外観を有する画像データに置き換える。さらに、制御部22は、ステップS508として、置き換えた画像データと対応づけて、自装置の文字コード体系を識別するための体系識別番号と、置き換えられた絵文字コードとをメールに付加する。
【0119】
そして、制御部22は、ステップS509として、メールの送信先アドレスと画像データに置き換えられた絵文字コードとを対応づけて送信先管理データ124fに登録する。なお、送信先管理データ124fへの登録は、メールの送信が正常に完了した後に実行してもよい。
【0120】
続いて、メール受信処理について説明する。図16に示すメール受信処理において、ステップS601からステップS608は、図10に示したステップS201からステップS108と同様である。そこで、ここでは、ステップS609からステップS612について説明する。
【0121】
制御部22は、ステップS609として、受信したメール内に、絵文字コードと対応づけて付加された体系識別番号が含まれているかを判定する。
【0122】
体系識別番号が含まれている場合(ステップS609,Yes)、制御部22は、ステップS610として、絵文字データ24cを参照して、体系識別番号と、体系識別番号と対応づけられている絵文字コードとに対応する画像データを画像記憶部24eから取得する。そして、制御部22は、ステップS611として、体系識別番号と対応づけられている絵文字コードを対応する画像データに置き換える。
【0123】
受信したメール内に、絵文字コードと対応づけて付加された体系識別番号が含まれない場合(ステップS609,No)、ステップS610およびステップS611は実行されない。
【0124】
その後、制御部22は、ステップS612として、記憶部24へのメールの保存、または、表示部32へのメールの表示を行ってメール受信処理を終了させる。
【0125】
このように、携帯電話端末101aは、送信先へ送信済の画像データと同一の画像データを送信することを抑止する。このため、メールのサイズを小さくし、通信量を削減することができる。
【0126】
(他の実施形態)
なお、上述した携帯電話端末1a等の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。例えば、メールプログラム24a等のプログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと統合されていてもよい。
【0127】
また、携帯電話端末1a等の携帯電話端末がメールの送信時に行うこととした絵文字コードの置換処理等をサーバ装置3A等のサーバ装置が行うこととしてもよい。また、携帯電話端末1a等の携帯電話端末は、画像データと対応づけて体系識別番号および絵文字コードが付加されたメールが受信された場合に、画像データと、体系識別番号および絵文字コードとを対応づけて記憶することなく、絵文字データ更新通知を送信してもよい。
【0128】
また、上記の各実施形態では、1つの端末が1つの文字コード体系を用いることを前提としたが、1つの端末が複数の文字コード体系を用いる場合にも本発明を適用することができる。例えば、パソコンは、複数のメールサービスを利用することができ、それぞれのメールサービスで用いられる文字コード体系は、少なくとも絵文字部分について異なる場合がある。このような場合でも、メールの送信時に送信元アドレスの「@」以降を取得して文字コード体系情報24bと照合することによって、利用中のメールサービスにおける自装置の文字コード体系を特定することができる。
【符号の説明】
【0129】
1a〜1d、101a 携帯電話端末
13 操作部
15 マイク
16 レシーバ
22 制御部
24 記憶部
24a、124a メールプログラム
24b 文字コード体系情報
24c 絵文字データ
24d アドレス帳データ
24e 画像記憶部
124f 送信先管理データ
26 通信部
26a アンテナ
30 音声処理部
32 表示部
42 制御部
3A、3B サーバ装置
44 記憶部
44a メール中継プログラム
44b 文字コード体系情報
44c 絵文字データ
44d 絵文字変換表
44e 画像記憶部
46 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メールを送受信する通信部と、
前記通信部から送信される送信メールが第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、前記送信メールが前記第1の文字コード体系と異なる第2の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、前記送信メールに含まれる前記絵文字コードを当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えるとともに、当該画像データと対応づけて前記第1の文字コード体系を識別するための識別情報および前記絵文字コードを前記送信メールに付加した上で当該送信メールを前記通信部から送信させる制御部と
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを対応づけて前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている画像データが前記送信メールに含まれ、かつ、前記送信メールが当該画像データと対応づけて記憶されている前記識別情報によって識別される文字コード体系と同一の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、前記画像データを当該画像データと対応づけて記憶されている絵文字コードに置き換えた上で前記送信メールを前記通信部から送信させることを特徴とする請求項2に記憶の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記通信部から送信される送信メールが前記第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、前記送信メールが前記第2の文字コード体系を用いる他の電子機器へ送信される場合に、前記絵文字コードに対応する画像データと対応づけて、前記第1の文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードを前記他の電子機器へ送信済であると、前記送信メールに含まれる前記絵文字コードを、当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えることなく、前記絵文字コードと対応づけて前記識別情報を前記送信メールに付加した上で当該送信メールを前記通信部から送信させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記通信部から送信される送信メールに絵文字コードに対応する画像データを含める場合には、当該送信メールの本文を書式付き文書として送信させ、当該送信メールに前記画像データを含めない場合には、当該送信メールの本文を平文として送信させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記記憶部に対応づけて記憶されている前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを、前記通信部によって受信される受信メールを中継するサーバ装置へ送信させることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項7】
前記制御部は、前記通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを、前記通信部によって受信される受信メールを中継するサーバ装置へ送信させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項8】
メールを送受信する通信部と、
記憶部と、
前記通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを対応づけて前記記憶部に記憶させる制御部と
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
絵文字コードおよび当該絵文字コードが含まれる文字コード体系を識別するための識別情報と、前記絵文字コードに対応する画像データとを対応づけて記憶する記憶部と、
中継すべきメールを送受信する通信部と、
前記記憶部に記憶されている画像データが前記通信部によって受信されるメールに含まれ、かつ、前記メールが当該画像データと対応づけて記憶されている前記識別情報によって識別される文字コード体系と同一の文字コード体系を用いる電子機器へ送信される場合に、前記画像データを当該画像データと対応づけて記憶されている絵文字コードに置き換える制御部と
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項10】
前記通信部は、メールの送信先の電子機器から、絵文字コードおよび当該絵文字コードが含まれる文字コード体系を識別するための識別情報と、前記絵文字コードに対応する画像データとが対応づけて含まれる更新情報を受信し、
前記制御部は、前記更新情報に含まれる前記絵文字コードおよび前記識別情報と、前記画像データとを対応づけて前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項9に記載のサーバ装置。
【請求項11】
第1の電子機器と第2の電子機器とを含むメールシステムであって、
前記第1の電子機器は、
メールを送受信する第1の通信部と、
前記第1の通信部から前記第2の電子機器へ向けて送信される送信メールが第1の文字コード体系に含まれる絵文字コードを含み、かつ、前記第2の電子機器が前記第1の文字コード体系と異なる第2の文字コード体系を用いる場合に、前記送信メールに含まれる前記絵文字コードを当該絵文字コードに対応する画像データに置き換えるとともに、当該画像データと対応づけて前記第1の文字コード体系を識別するための識別情報および前記絵文字コードを前記送信メールに付加した上で当該送信メールを前記第1の通信部から送信させる第1の制御部とを備え、
前記第2の電子機器は、
メールを送受信する第2の通信部と、
前記第2の通信部によって受信された受信メールに画像データが含まれ、かつ、当該画像データと対応づけて文字コード体系を識別するための前記識別情報および前記絵文字コードが前記受信メールに付加されている場合に、前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを対応づけて記憶部に記憶させる第2の制御部とを備える
ことを特徴とするメールシステム。
【請求項12】
前記第1の電子機器および前記第2の電子機器の間で送受信されるメールを中継するサーバ装置をさらに備え、
前記第2の制御部は、前記記憶部に対応づけて記憶されている前記画像データと、前記識別情報および前記絵文字コードとを含む更新情報を前記サーバ装置へ送信させ、
前記サーバ装置は、
絵文字コードおよび当該絵文字コードが含まれる文字コード体系を識別するための識別情報と、当該絵文字コードに対応する画像データとを記憶する記憶部と、
前記更新情報を受信する通信部と、
前記更新情報に含まれる前記絵文字コードおよび前記識別情報と、前記画像データとを対応づけて前記記憶部に記憶させる更新部と、
前記記憶部に記憶されている画像データが中継対象のメールに含まれ、かつ、前記メールが当該画像データと対応づけて記憶されている前記識別情報によって識別される文字コード体系と同一の文字コード体系を用いる電子機器へ送信される場合に、前記画像データを当該画像データと対応づけて記憶されている絵文字コードと置き換える置換部と
を備えることを特徴とする請求項11に記載のメールシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−128685(P2012−128685A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279784(P2010−279784)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】