説明

電子機器、データ管理システム、及びデータ管理方法

【課題】外部記憶装置の消費電力を低減する電子機器、データ管理システム、及びデータ管理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】実施の形態の電子機器は、外部記憶装置から、前記外部記憶装置が記憶するコンテンツに関するデータを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツに関するデータに基づいて、複数の記憶装置に記憶されたコンテンツに関するデータを示す表示画像を作成する表示作成手段と、を具備し、前記受信手段は、起動してから前記表示画像を作成する指示を受けるまでの間に前記コンテンツに関するデータを受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は電子機器、データ管理システム、及びデータ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、デジタルテレビジョン等の電子機器において、外部の記憶装置(例えば、HDD)と接続可能であり、外部の記憶装置に格納されているコンテンツを視聴することの可能な電子機器が提供されている。
【0003】
これらの電子機器の中では、複数の外部記憶装置を接続でき、別々の外部記憶装置に格納されているコンテンツ、又は別々の外部記憶装置が出力可能なコンテンツをシームレスに鑑賞することの可能なものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特願2007−104328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような電子機器において、例えばリスト表示/コンテンツ検索等によって複数の外部記憶装置に格納されているコンテンツの最新の情報を確認する場合には、その都度、確認する外部記憶装置の全てをアクティブな状態(例えばHDDであれば磁気ディスクが回転/ヘッドが動作している状態)にして、最新のコンテンツの情報を確認する場合があり、これによる外部記憶装置の消費電力は大きいものとなっていた。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、外部記憶装置の消費電力を低減する電子機器、データ管理システム、及びデータ管理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の電子機器は、外部記憶装置から、前記外部記憶装置が記憶するコンテンツに関するデータを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツに関するデータに基づいて、複数の記憶装置に記憶されたコンテンツに関するデータを示す表示画像を作成する表示作成手段と、を具備し、前記受信手段は、起動してから前記表示画像を作成する指示を受けるまでの間に前記コンテンツに関するデータを受信する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態におけるデータ管理システムの構成、及びDTVの内部構成の一例を示すブロック図。
【図2】実施形態におけるメタDBの一例を示す概念図。
【図3】実施形態におけるコンテンツリストの一例を示す図。
【図4】実施形態におけるコンテンツ検索画面の一例を示す図。
【図5】実施形態におけるメタDBの作成/更新に関する処理の一例を示すフロー図。
【図6】実施形態におけるメタDBの更新処理の一例を示すフロー図。
【図7】実施形態におけるコンテンツリスト/コンテンツ検索画面の作成処理の一例を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態を図面を参照しながら、以下で説明する。
【0010】
まず、本実施形態における電子機器の一例であるDTV1のハードウェア構成、およびデータ管理システムについて説明する。
【0011】
図1は本実施形態におけるデータ管理システム13の構成、及びDTV1の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
データ管理システム13はDTV1、外部HDD3乃至10、USBハブ11、12を有しており、外部HDD3乃至10に格納されているコンテンツの管理を行うことができるシステムである。
【0013】
DTV1(デジタルテレビジョン:Digital Television)は受信した放送信号に応じた映像を表示部に表示することが出来る、本実施形態における電子機器の一例である。なお、本実施の形態では、電子機器をDTV1に搭載した場合について説明するが、これに限定されず、例えばSTB(Set Top box)等の他の電子機器、放送受信機能付き携帯電話、電子機器が搭載された映像記録装置、およびPC(Personal Computer)等に使用することが可能である。
【0014】
DTV1は、装置各部の動作を制御する制御部156を備えている。制御部156は、CPU159(Central Processing Unit)等を内蔵している。制御部156は、操作部116から入力される操作信号や、リモートコントローラ117から送信され受光部118を介して受信する操作信号に応じて、ROM(Read Only Memory)157に予め記憶されたシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを起動させる。制御部156は、RAM(Random Access Memory)158をCPU159のワークメモリとして、起動したプログラムに従い、装置各部の動作を制御する。また制御部156は、各種設定に必要な情報等を例えばNANDフラッシュメモリ等のような不揮発性のメモリであるフラッシュメモリ160に格納して使用する。
【0015】
入力端子144は、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ143が受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号を衛星デジタル放送用のチューナ145に供給する。チューナ145は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器146に送信する。PSK復調器146は、TS(Transport Stream)の復調を行い、復調したTSをTS復号器147aに供給し、TS復号器147aは、TSをデジタル映像信信号、デジタル音声信号、およびデータ信号を含むデジタル信号に復号した後、信号処理部100にこれを出力する。ここでのデジタル映像信号とはDTV1が出力可能な映像に関するデジタル信号であり、音声信号はDTV1が出力可能な音声に関するデジタル信号である。またデータ信号とは、復調したサービスについての各種情報を示すデジタル信号である。
【0016】
入力端子149は、地上波デジタル放送受信用のアンテナ148が受信した地上波デジタルテレビジョン放送信号を地上波デジタル放送用のチューナ150に供給する。チューナ150は第1のチューナ150a及び第2のチューナ150bの二つのチューナを有している。チューナ150の第1のチューナ150a及び第2のチューナ150bは、それぞれ受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号を2つ存在するOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器151に送信する。OFDM復調器151は、TSの復調を行い、復調したTSをそれぞれの対応するTS復号器147bに供給し、TS復号器147bは、TSをデジタル映像信号及び音声信号等に復号した後、信号処理部100にこれを出力する。チューナ150の第1のチューナ150a及び第2のチューナ150bのそれぞれで取得した地上波デジタルテレビジョン放送は、2つのOFDM復調器151、TS復号器147bによってそれぞれ同時にデジタル映像信号、音デジタル音声信号、及びデータ信号を含むデジタル信号として復号された後に、信号処理部100に出力されることが可能である。
【0017】
アンテナ148は、地上波アナログ放送信号も受信可能である。受信された地上波アナログ放送信号は、図示しない分配器によって分配されて、アナログチューナ168に供給される。アナログチューナ168は、受信したアナログ放送信号のチューニングを行い、チューニングしたアナログ放送信号をアナログ復調器169に送信する。アナログ復調器169はアナログ放送信号の復調を行い、復調したアナログ放送信号を信号処理部100に出力する。また、DTV1は、一例として、アンテナ148が接続される入力端子149にCATV(Common Antenna Television)用のチューナを接続することによってCATVも視聴することができる。
【0018】
信号処理部100は、TS復号器147a、147b、または制御部156から出力されたデジタル信号に、適切な信号処理を施す。より具体的には、信号処理部100はデジタル信号を映像信号、デジタル音声信号、およびデータ信号に分離する。分離された映像信号はグラフィック処理部152に、音声信号は音声処理部153に出力される。また信号処理部100は、アナログ復調器169から出力された放送信号を、所定のデジタルフォーマットの映像信号及び音声信号に変換する。デジタルに変換された映像信号はグラフィック処理部152に、音声信号は音声処理部153に出力される。また信号処理部100は、ライン入力端子137からの入力信号にも所定のデジタル信号処理を施す。
【0019】
OSD(On Screen Display)信号生成部154は、制御部156の制御に従って、UI(ユーザ・インタフェース)画面などを表示するためのOSD信号を生成する。また信号処理部100においてデジタル放送信号から分離されたデータ信号は、OSD信号生成部154により適切なフォーマットのOSD信号に変換され、グラフィック処理部152に出力される。
【0020】
グラフィック処理部152は、信号処理部100から出力されるデジタルの映像信号のデコード処理を行う。デコードされた映像信号は、OSD信号生成部154から出力されたOSD信号と重ね合わせて合成され、映像処理部155に出力される。グラフィック処理部152は、デコードされた映像信号またはOSD信号を、映像処理部155に選択的に出力することもできる。
【0021】
映像処理部155は、グラフィック処理部152から出力された信号を、表示部120で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換する。アナログに変換された映像信号は、表示部120に表示される。
【0022】
音声処理部153は、入力された音声信号を、スピーカ110で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換する。アナログに変換された音声信号は、スピーカ110に出力されて再生される。
【0023】
LAN端子131は、LANI/F164を介して制御部156に接続されている。LAN端子131は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用される。本実施形態においてLAN端子131にはLANケーブルが接続されており、インターネット2と通信可能となっている。
【0024】
USB(Universal Serial Bus)端子132、133は、USB I/F165、166を介して制御部156に接続されている。USB端子132、133は、一般的なUSB対応ポートとして使用される。USB端子132、133には、例えばハブを介して、携帯電話、デジタルカメラ、各種メモリカードに対するカードリーダ/ライタ、外部HDD、キーボード等が可能である。制御部156は、USB端子132、133を介して接続される機器との間で、情報の通信(送受信)を行うことができる。本実施形態においては、USB端子132、133にはそれぞれUSBハブ11、12が接続されており、USBハブ11、12は複数の外部HDD3乃至10と接続されている。
【0025】
内蔵HDD170(ハードディスクドライブ:Hard Disk Drive)はDTV1に内蔵される磁気記憶媒体であってDTV1が有する各種情報を記憶する機能を有している。また、内蔵HDD170には、内蔵HDD170に格納されているコンテンツ及び外部HDD3乃至10に格納されているコンテンツのメタ情報が一括して登録されているメタDB(データベース:Data Base)が格納されている。このメタDBについては図2を用いて後述にて説明を行う。
【0026】
外部HDD3乃至10はDTV1と情報の送受信の可能な磁気記憶装置であって、それぞれ複数のコンテンツおよびこれらのコンテンツに関するメタデータを格納しているHDDである。ここで、コンテンツとは、例えばユーザが録画したテレビ番組等の映像音声情報を指す。また、コンテンツとはテレビ番組等に限定されず、映像提供業者から提供される映像音声情報や、ユーザが撮影した映像音声情報であってもよい。本実施形態においては外部記憶装置の一例をHDDとして例示するが、これに限定されず、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)プレイヤー等の光ディスクプレイヤー等であってもよいし、例えば、SSD(Solid State Disk)やSDカードのような半導体記憶装置であってもよい。また、DTV1は接続された外部HDDを登録することが可能であり、接続された外部HDDから機器に個別に割り当てられている識別情報を取得し、この識別情報を用いて機器登録を行う。
【0027】
外部HDD3乃至10は同様の内部構成を有しているため、外部HDD3の内部構成を代表して以下にて説明し、他についてはこれを割愛する。
【0028】
外部HDD3は制御部31、電源制御部32、及びDE33を有している。
【0029】
制御部31は外部HDD3全体の動作を制御する機能を有している。DTV1と通信可能であり、DTV1からの要求に基づいて外部HDD3内に格納されているデータの読み出し/書き込みを制御することができる。
【0030】
電源制御部32は外部HDD3の外部から供給される電力を制御する機能を有している。外部HDD3がアクティブ状態/スタンバイ状態となっている場合には、電源制御部32は制御部31に対して電力を供給し、電源OFF状態となっている場合には制御部31に電力を供給しない。
【0031】
DE33はディスクエンクロージャー(Disk Enclosure)と呼ばれる機構部であって、磁気ディスク及びヘッドを有しており、制御部31からの指示に基づいて機械的に動作し、磁気ディスクに格納されたデータの読み出し/書き込みを実行する。
【0032】
外部HDD3は、アクティブ状態/スタンバイ状態/電源OFF状態の3つの電源ステータスを持つ。
【0033】
アクティブ状態とは、データの読み出し/書き込みを実行する状態であり、制御部31とDE33の両方に電力が供給されている。アクティブ状態のとき制御部31は電源制御部32から供給される電力の一部をDE33に供給し、DE33を動作させる。
【0034】
スタンバイ状態とは、DE33に電力が供給されず、制御部31に電力が供給されている状態である。制御部31は電源制御部32から供給される電力をDE33に供給せず、このとき外部HDD3はDTV1からの要求を待機することが可能である。
【0035】
電源OFF状態とは、制御部31とDE33との両方に電力が供給されていない状態である。
【0036】
つまり3つの電源ステータスにおいて、制御部31及びDE33に電力が供給されているアクティブ状態が最も電力消費が大きく、スタンバイ状態、電源OFF状態の順で消費電力が小さくなる。また、アクティブ状態ではDE33の機械的動作が行われるため、スタンバイ状態と比較して、消費電力はかなり大きくなる。
【0037】
USBハブ11及び12はそれぞれ、4つの外部HDDを接続可能なUSBのハブである。
【0038】
次に、上述のメタDBについて図2を参照して説明を行う。
【0039】
図2は本実施形態におけるメタDB21の一例を示す概念図である。
【0040】
上述のように、DTV1の内蔵HDD170には、内蔵HDD170に格納されているコンテンツ及び外部HDD3乃至10に格納されているコンテンツのメタ情報が一括して登録されているメタDB21が格納されている。
【0041】
メタDB21はそれぞれのコンテンツと、このコンテンツに関するメタ情報とが対応付けられて登録されている。図2では、メタDB21にはコンテンツの格納先のHDDの情報、コンテンツタイトル、番組の放送時間、記録開始時刻、記録終了時刻、ジャンル、番組詳細情報等が対応付けられて示されている。
【0042】
上述はメタDB21に登録される情報の一例であり、登録される情報は他にもHD/SD情報、アスペクト比、アーカイブ情報、録画の正常終了/異常終了の情報等の種々の情報が考えられる。このメタDB21に登録される情報は例えば番組の録画時等にTSから復号されたデータ信号に含まれるSI(Service Information)より取得可能な情報を含んでいても良い。
【0043】
メタDB21には内蔵HDD170及び接続されている外部HDD3乃至10内のコンテンツの情報が登録されており、ユーザはこのコンテンツの情報を用いて外部HDDを横断してコンテンツのリストを見たり、コンテンツ検索を実行したりできる。
【0044】
本実施形態におけるコンテンツリストの一例を図3に示す。図3には、本実施形態におけるコンテンツリスト301の一例が示されている。
【0045】
DTV1はメタDB21に登録された情報に基づいてコンテンツリストを作成、表示することができる。ユーザよりコンテンツリスト301の表示指示を受けると制御部156は内蔵HDD170に格納されたメタDB21より情報を取得し、コンテンツリスト301の画像を作成し、表示部120に表示する。メタDB21には内蔵HDD170及びUSBを介して接続されている外部HDD内のコンテンツの情報が登録されており、コンテンツリスト301によってユーザは記録装置(HDD)をシームレスにそれぞれのコンテンツを確認することができる。
【0046】
また、本実施形態におけるコンテンツ検索画面の一例を図4に示す。図4には、本実施形態におけるコンテンツ検索画面41の一例が示されている。
【0047】
制御部156はメタDB21に登録された情報に基づいてコンテンツ検索画面41を作成、表示することができる。ユーザよりコンテンツ検索画面41の表示指示を受けると制御部156は内蔵HDD170に格納されたメタDB21よりコンテンツの情報を取得し、コンテンツ検索画面41の画像を作成し、表示部120に表示する。また、ユーザからの指示に基づいて内蔵HDD170及びUSBを介して接続されている外部HDD内のコンテンツに関してメタDB21を参照して記録装置(HDD)をシームレスにコンテンツの検索を実行することができる。
【0048】
次に、メタDBの更新に関する処理フローについて説明を行う。
【0049】
図5は、本実施形態におけるメタDB21の更新に関する処理の一例を示すフロー図である。
【0050】
まず、DTV1が起動すると(ステップS51)、制御部156は接続されている外部HDDに対して、格納しているコンテンツのメタデータをDTV1へ送信するよう指示を送る(ステップS52)。ここで、制御部156はDTV1が起動したとき接続されている複数のHDDに対して同時に、ステップS52における指示を送信するとしてもよいし、所定間隔の時間を空けてそれぞれのHDDに対して順次指示を送信するとしてもよい。またこのとき、例えば第1のHDDに指示信号を送信した10秒程度後に第2のHDDに対して指示信号を送信するとしてもよい。この場合、接続されているHDDのスピンアップするタイミングにずれがでるため、全体として同時に多くの電力消費が発生することを回避することができ、さらに、複数HDDの同時スピンアップによる騒音の問題も低減することができる。
【0051】
上記指示を受信した外部HDDは、スタンバイ状態からアクティブ状態へと遷移し、格納している全てのコンテンツのメタデータを読み出して、DTV1に対して送信する。ここで外部HDDのスタンバイ状態からアクティブ状態への遷移をスピンアップとも呼ぶ。このとき、外部HDDは自身の格納するコンテンツのメタデータを纏めたメタDBを有しているとしてもよい。メタDBを有するとしたとき、外部HDDは自身のメタDB全てをDTV1に送信するとしてもよいし、前回メタDBを送信した時点との差分の情報を送るとしてもよい。外部HDDが差分情報をのみを送る場合には、メタDB全てを送る場合と比較して送信するデータの量を小さくすることができる。
【0052】
制御部156は外部HDDよりデータを受信すると、これに基づいてメタDB21を更新する(ステップS53)。メタDB21の更新処理については図6を用いて後述にて説明を行う。
【0053】
制御部156はステップS53においてメタDB21の更新処理が完了すると、接続されている全ての外部HDDに対して、スタンバイ状態へと遷移するように指示を送信する(ステップS54)。ここでアクティブ状態からスタンバイ状態への遷移のことをスピンダウンとも呼ぶ。
【0054】
次に制御部156は、メタDB21の更新が必要か否かを判別する(ステップS55)。ここで、判断する基準としては外部HDDの接続が解除されたか否か、新たな外部HDDが接続されたか否か、放送波の録画等によって外部HDDの記録内容に変更があったか否か等がある。今まで接続されていた外部HDDの接続が解除された場合、新たな外部HDDが接続された場合、または外部HDDの記録内容に変更があった場合には(ステップS55:Yes)、制御部156はメタDB21の更新処理を実行する(ステップS56)。
【0055】
メタDB21の更新が必要ないと判別するとき(ステップS55:No)、またはメタDB21の更新処理(ステップS56)の実行後、制御部156はユーザからのシャットダウン指示を受信したか否かを判別する(ステップS57)。
【0056】
制御部156はユーザからのシャットダウン指示を受信していないとき(ステップS57:No)にはステップS55に戻り、受信したとき(ステップS57:No)にはシャットダウンを実行する(ステップS58)。
【0057】
以上で一連の処理フローは終了となる。
【0058】
次に、上述の処理フローのステップS53、ステップS56におけるメタDB21更新処理について説明を行う。
【0059】
図6は、本実施形態におけるメタDB21の更新処理の一例を示すフロー図である。
【0060】
メタDB21の更新処理では、制御部156はまず、外部HDDの登録情報を確認し、機器登録されているが接続されていない外部HDDがあるか否かを判別する(ステップS61)。
【0061】
登録されているが接続されていない外部HDDが存在する場合(ステップS61:Yes)、この時点でこの外部HDDに格納されているコンテンツは視聴することができないため、接続されていない外部HDDが格納しているコンテンツのメタデータをメタDB21から削除する(ステップS62)。このとき、メタDB21にメタデータが存在するままとしてしまうと、リスト表示/検索表示等にてユーザが視聴することのできないコンテンツを表示してしまうこととなる。このため、本実施形態ではメタDB21内の接続されていない外部HDDに対応するコンテンツのメタデータを削除するが、これに限定されず、対応するコンテンツのメタデータをリスト表示/検索表示等に選択されないように無効化するとしてもよい。このとき、例えばメタDB21中のコンテンツに対応するデータの一部に無効化のフラグを立てるとしてもよい。このように構成した場合、制御部156はリスト表示/検索表示等を作成する場合には、無効化のフラグが立っているコンテンツについては、リストに載せたり、検索の対象としたりしない。
【0062】
登録されているが接続されていない外部HDDが存在しない場合(ステップS61:No)、またはステップS62での削除処理の終了後、制御部156は登録されていないが接続されている外部HDDが存在するか否かの判別を行う(ステップS63)。
【0063】
登録されていないが接続されている外部HDDが存在する場合(ステップS63:Yes)、制御部156はこの外部HDDを登録する(ステップS64)。処理の図示は省略するが、制御部156はここでまず、ユーザに外部HDDを登録してよいか否か選択させるための例えばポップアップ表示を作成する。このポップアップ表示を用いて、ユーザが登録を許可する場合には外部HDDを登録し、許可しない場合には登録を行わずにステップS65へと処理が進む。
【0064】
登録されていないが接続されている外部HDDが存在しない場合(ステップS63:No)、またはステップS64での外部HDDの登録処理の実行後、制御部156は更新すべき情報が存在するか否かの判別を行う(ステップS65)。ここでの、更新すべき情報が存在するか否かの判別とは、例えば図5におけるステップS53では、接続された外部HDDから収集したメタデータと、DTV1の有するメタDBとを比較し、差分が存在するか否かの判別等をいう。または、図5におけるステップS56では録画処理の実行によるコンテンツの追加、記録していたコンテンツの削除等によって内蔵HDD又は外部HDDのメタデータに変化が生じたか否かの判別等をいう。例えば、ステップS53での差分が存在する場合や、ステップS56での変化が生じた場合には、制御部156は更新すべき情報が存在すると判別して(ステップS65:Yes)、更新すべき情報の更新を実行する(ステップS66)。
【0065】
更新すべき情報が存在しない場合(ステップS65:No)、またはステップS66の終了後はメタDB21の更新処理フローは終了となる。
【0066】
次に、コンテンツリスト301またはコンテンツ検索画面41の表示処理について説明を行う。
【0067】
図7は本実施形態におけるコンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41の作成処理の一例を示すフロー図である。
【0068】
まず、制御部156はユーザよりコンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41作成の指示を受信したか否かを判別する(ステップS71)。ステップS71で受信しない間は(ステップS71:No)、受信するまで待機する。
【0069】
ユーザよりコンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41作成の指示を受信すると(ステップS71:Yes)、制御部156は内蔵HDD170に格納されたメタDB21よりデータを取得し(ステップS72)、取得した情報に基づいてコンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41を作成する(ステップS73)。更に作成したコンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41を表示部120に表示する(ステップS74)。
【0070】
以上で一連の処理フローは終了となる。
【0071】
本実施形態によれば、制御部156は起動時(起動したタイミング)にメタDB21を一度更新し、更にメタDB21の内容に変更が必要である場合にメタDB21を更新する。これによってDTV1に格納されているメタDB21の情報はDTV1の起動中には常に最新の情報となっている。例えば、起動時にメタDB21を更新しない場合には、DTV1がシャットダウンされている間に外部HDDの内容が更新されてしまうと、DTV1の起動後であっても、この情報はメタDB21に更新されない。つまり、コンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41を作成するときに、メタDB21が最新の状態となっているかどうかわからないため、最新の情報を表示するためには外部HDDの全てをスピンアップさせ(アクティブ状態とし)、それぞれより情報(メタデータ)を取得する必要がある。これにより、コンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41の作成時には、外部HDDの電力消費が大きなものとなってしまう。また、コンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41の作成時に接続されている全ての外部HDDが動作するため、騒音の問題も発生する。
【0072】
本実施形態においては、DTV1起動中には、外部HDDに関するメタDB21は常に最新の情報となっているため、図7に示すように、コンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41の作成時に外部HDDの全てをスピンアップさせる必要がなく消費電力、騒音を低減できる。また更に、外部HDDにアクセスする必要がないため、コンテンツリスト301/コンテンツ検索画面41の作成処理を高速に行うことができる。
【0073】
メタDB21に登録されている機器がUSBを介して接続された外部HDDの場合には、制御部156は外部HDDのコンテンツのデータの更新状況を把握することができるが、例えばメタDB21にEthernet(登録商標)等によって接続されているネットワーク上のNAS(Network Attached Storage)に格納されたコンテンツのデータが格納さているとすると、このNASについて制御部156はコンテンツのデータの更新状況を把握することが困難であるため、この場合には図7におけるステップS72に処理を実行するとき、NASに対して、格納しているコンテンツのメタデータを送信するように指示を行い、USBで接続されているHDDには指示を行わないとしても良い。このように構成することで、最新のメタデータを有しているか否かを確認できないNASからはメタデータをもらうため、ステップS74にて表示されるデータは最新のものとなる。
【0074】
また、DTV1のような電子機器には、例えば起動時に自動的に外部HDD等の外部記憶装置をアクティブ状態とさせるものがある。このような場合にDTV1は、この外部HDDのアクティブ状態への遷移を利用してメタDB21の更新を行うことができ、より消費電力の手低減に寄与することができる。
【0075】
本実施形態においては、メタDB21は内蔵HDD170に格納されているものとして例示したが、これに限定されず、メタDB21はフラッシュメモリ160に格納されていてもよい。
【0076】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1…DTV、2…インターネット、3…HDD、4…HDD、5…HDD、6…HDD、7…HDD、8…HDD、9…HDD、10…HDD、11…USBハブ、12…USBハブ、13…データ管理システム、110…スピーカ、120…表示部、100…信号処理部、116…操作部、117…リモートコントローラ、118…受光部、119…メモリカード、131…LAN端子、133…USB端子、137…ライン入力端子、143…アンテナ、144…入力端子、145…チューナ、146…PSK復調器、147…TS復号器、148…アンテナ、149…入力端子、150…チューナ、150a…第1のチューナ、150b…第2のチューナ、151…OFDM復調器、152…グラフィック処理部、153…音声処理部、154…OSD信号生成部、155…映像処理部、156…制御部、157…ROM、158…RAM、159…CPU、160…フラッシュメモリ、164…LAN I/F、166…USB I/F、168…アナログチューナ、169…アナログ復調器、170…内蔵HDD、31…制御部、32…電源制御部、33…ディスクユニット、21…メタDB、301…コンテンツリスト、41…コンテンツ検索画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶装置から、前記外部記憶装置が記憶するコンテンツに関するデータを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記コンテンツに関するデータに基づいて、複数の記憶装置に記憶されたコンテンツに関するデータを示す表示画像を作成する表示作成手段と、を具備し、
前記受信手段は、起動してから前記表示画像を作成する指示を受けるまでの間に前記コンテンツに関するデータを受信する電子機器。
【請求項2】
前記外部記憶装置に格納されるコンテンツに追加または削除がある場合、この外部記憶装置について前記受信手段が受信したデータを更新する更新手段を更に具備する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示作成手段は、前記受信手段が受信したデータについてのコンテンツ、及び前記更新手段が更新したデータについてのコンテンツの少なくともどちらか一方を含むコンテンツを検索するための検索表示を作成する請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示作成手段は、前記受信手段が受信したデータについてのコンテンツ、及び前記更新手段が更新したデータについてのコンテンツの少なくともどちらか一方を含むコンテンツのリスト表示を作成する請求項2記載の電子機器。
【請求項5】
前記受信手段は、複数の前記外部記憶装置から、それぞれの前記外部記憶装置が記憶するコンテンツに関するデータを受信する請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
前記更新手段は、前記コンテンツに関するデータを纏めたデータベースを更新する請求項2記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示作成手段が作成した表示画像を表示する表示部を更に具備する請求項1記載の電子機器。
【請求項8】
記憶装置と、
前記記憶装置から、前記記憶装置が記憶するコンテンツに関するデータを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツに関するデータに基づいて、複数の記憶装置に記憶されたコンテンツに関するデータを示す表示画像を作成する表示作成手段と、を具備し、前記受信手段は、起動してから前記表示画像を作成する指示を受けるまでの間に前記コンテンツに関するデータを受信する電子機器と、
を具備するデータ管理システム。
【請求項9】
外部記憶装置から、前記外部記憶装置が記憶するコンテンツに関するデータを受信し、
受信した前記コンテンツに関するデータに基づいて、複数の記憶装置に記憶されたコンテンツに関するデータを示す表示画像を作成するデータ管理方法であって、
起動してから前記表示画像を作成する指示を受けるまでの間に前記コンテンツに関するデータを受信するデータ管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−142786(P2012−142786A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294067(P2010−294067)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】