説明

電子機器、制御システム及び制御方法

【課題】外部との通信が可能な機器が自発的に動作状況を変更した場合に、ユーザに対して機器の動作状況を通知することで、好適な制御を可能とする電子機器、制御システム及び制御方法を提供する。
【解決手段】実施形態において、電子機器は、第一の通信部と、第二の通信部と、を具備する。第一の通信部は、近距離無線通信または限定的なネットワークにより、制御対象機器と通信する。第二の通信部は、ネットワークを介して端末装置と通信し、前記制御対象機器が当該制御対象機器をユーザからの操作入力と独立に動作変更することに応じて、前記動作変更の内容を示す変更通知を前記端末装置に送信する。また、第一の通信部は、前記変更通知に応じて前記端末装置から送信された制御指示を前記第二の通信部が受信した場合、当該制御指示に応じた制御を前記制御対象機器に指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、空間波またはネットワークにより受信する番組やコンテンツを表示する電子機器、制御システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放送局(放送事業者)あるいは配信事業者が供給する番組(またはコンテンツ)を受信して再生し、表示する表示装置や情報処理装置には、番組を録画する録画機能を持つものがある。録画機能に対する録画予約の方法としてメール形式の録画予約を受け付けることもでき、その場合、表示装置や情報処理装置は、外部との通信が可能である。
【0003】
また、外部との通信が可能な表示装置や情報処理装置は、例えば家庭内や小規模事業所内に用意されるLAN(Local Area Network)や近距離無線通信装置を介して、相互に通信可能なさまざまな機器、例えば空調装置などと通信が可能である。
【0004】
なお、例えば空調装置においても外部との通信が可能な通信機能を有するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4155803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
家庭内や小規模事業所内において、外部との通信が可能な機器が複数存在し、かつそれぞれの機器が相互間で通信可能である場合、個々の機器と外部との通信が輻輳することがある。
【0007】
また、個々の装置のそれぞれと通信する場合、誤指示などに起因して、通信相手先機器が意図しない別の機器になる場合がある。
【0008】
なお、外部との通信が可能な機器のそれぞれが、自発的に動作状況を変更した場合に、ユーザ(携帯端末装置)に対して電子機器の動作状況を通知することで、より好適な制御が可能となることが期待できる。
【0009】
本発明は、外部との通信が可能な機器のそれぞれが、自発的に動作状況を変更した場合に、ユーザに対してそれぞれの機器の動作状況を通知することで、より好適な制御を可能とする電子機器、制御システム及び制御方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態によれば、電子機器は、第一の通信部と、第二の通信部と、を具備する。第一の通信部は、近距離無線通信または限定的なネットワークにより、制御対象機器と通信する。第二の通信部は、ネットワークを介して端末装置と通信し、前記制御対象機器が当該制御対象機器をユーザからの操作入力と独立に動作変更することに応じて、前記動作変更の内容を示す変更通知を前記端末装置に送信する。また、第一の通信部は、前記変更通知に応じて前記端末装置から送信された制御指示を前記第二の通信部が受信した場合、当該制御指示に応じた制御を前記制御対象機器に指示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態を適用する視聴装置及び視聴装置と接続する相互通信可能な機器の配列の一例を示す。
【図2】実施形態を適用する視聴装置の一例を示す。
【図3】実施形態を適用する視聴装置と接続する相互通信可能な機器の一例を示す。
【図4】実施形態を適用する視聴装置及び視聴装置と接続する相互通信可能な機器の配列の一例を示す。
【図5】実施形態を適用する視聴装置及び視聴装置と接続する相互通信可能な機器の動作の一例を示す。
【図6】実施形態を適用する視聴装置及び視聴装置と接続する相互通信可能な機器の動作ならびにユーザ(携帯端末装置)との間の通知の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する要素や構成は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(Central Processing Unit、CPU)すなわち処理装置等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0013】
図1に一例を示すが、実施形態を適用する電子機器110は、例えば家庭内(あるいは小規模事業所内)などの限られた領域内のプライベートネットワークにおいて、さまざまな通信相手先機器100と、相互に通信可能に位置する。
【0014】
電子機器110は、例えば放送局(放送事業者)、あるいは配信事業者が供給する番組(またはコンテンツ)を受信して再生し、表示する表示装置、例えばテレビジョン装置である。なお、電子機器110は、例えばモニタ装置(ディスプレイ)とSTB(Set Top Box、広義には外部チューナ装置と解され、狭義にはコンテンツ配信事業者が設置する分岐器等を示す)とが組み合わせられた装置、モニタ装置に接続して利用される録画再生装置(レコーダ)、もしくはPC(パーソナルコンピュータ)であってもよい。
【0015】
また、電子機器110は、上述のプライベートネットワークにおいて、近距離無線通信またはPLC(Power Line Communication)もしくはLAN(Local Area Network)により、電子機器110との間で相互に通信が可能である。なお、近距離無線通信には、例えばBluetooth(登録商標)[ブルートゥース(登録商標)]が利用可能である。なお、ブルートゥースは、IEEE802.15.1規格に準拠し、従来バージョンにおいて、2.4GHz帯において、1Mbpsの無線通信が可能な通信部である。但し、出力(電波強度)と到達距離に制限(クラス)があり、最大出力で100m(メートル)の通信が可能である。また、バージョン間の互換性が無いが、バージョン4.0においては、24Mbpsの通信が可能である。
【0016】
電子機器110はまた、通信回線を用いる外部との通信及びデータの受け渡しが可能であり、例えば携帯端末装置120との間で、メールによる制御コマンドの受信あるいは制御コマンドに対する応答が可能である。
【0017】
通信相手先機器100は、上述のプライベートネットワークにおいて、例えば近距離無線通信またはPLCもしくはLANにより、電子機器110との間で相互に通信が可能なさまざまな機器であって、例えば空調装置(エアコンディショナー(エアコン)または扇風機)あるいは照明装置などである。
【0018】
電子機器110は、オーディオ(Audio)/ビデオ(Video)コンテンツ、あるいは文字などのテキストデータや写真データなど、種々のデータ、例えばビデオ(Video、動画)については、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−1、−2、−4(H.264/AVC)、オーディオ(Audio、音声/音楽)については、例えばMP3(MPEG Audio layer-3)、AC3(Audio Code number 3)、リニアPCM(Pulse Coded Modulation)、静止画については、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)、等に従って符号化されたデジタル情報(番組)を処理できる。
【0019】
電子機器110は、図2に一例を示すが、アンテナ111a、アンテナ111aと接続した無線通信部111、データ処理部112、表示部113、ホームコントロールインタフェース114、ネットワークインタフェース115、制御履歴記憶部116、受信データ記憶部117、CPU(Central Processing Unit、主制御装置)118、及び制御部119を、少なくとも含む。
【0020】
無線通信部111は、アンテナ111aを介して受信したデータを近距離無線通信規格に従い符号化し、あるいは相手先機器100との間で通信し、もしくは相手先機器100に対して所定の制御コマンドを送信する。なお、無線通信部111が受信したデータは、制御部119と主制御装置(CPU)118とにより復号し、受信データ記憶部117に格納(保存)する。また、無線通信部111が、例えばブルートゥースに準拠する場合、相手先機器100との間の制御コマンドの受け渡し(送信と受信)に、SPP(Serial Port Profile)を用いることが好ましい。
【0021】
データ処理部112は、無線通信部111が受信し、制御部119とCPU118とにより復号したデータをもとに予め保持している所定の環境データと比較して、通信相手先機器100、例えば図1に示す例において、個々の部屋a−dに位置する制御対象である家電製品、例えば空調装置あるいは照明装置などの制御方法を決定する。
【0022】
データ処理部112はまた、外部ネットワークを介して、ユーザすなわち携帯端末装置120からコマンドが送られてきた場合においては、受信した制御コマンドを無線通信部111により復号し、復号した制御量に従い、ホームコントロールインタフェース114に(制御対象装置に対応する)コマンドが送られ、対象となる家電機器100が操作される(任意の機器の動作が制御される)。また、個々の機器100の制御履歴は、時刻データ(または日時データもしくはカレンダーデータ)とともに、制御履歴記憶部116に保存される。なお、時刻データ(または日時データまたはカレンダーデータ)は、制御履歴記憶部116に、例えば時計部(計時部)を用意して参照することもできるし、例えばCPU118に入力されるクロックをカウントするものであってもよい。
【0023】
表示部113は、通常の番組(コンテンツ)の表示に加え、ユーザの要求により、環境情報(制御対象情報の変化)や制御履歴(ユーザ要求に対する応答)等を受信データ記憶部117及び制御履歴記憶部116が保持するデータに基づいて表示する。
【0024】
ホームコントロールインタフェース114は、データ処理部112から届いたコマンドを元に、個々の家電装置(空調装置や照明装置)を制御する。なお、ホームコントロールインタフェース114は、電子機器110と一体的に設けられてもよいし、独立に設けられてもよい。ホームコントロールに用いる通信規格には様々な種類がある。例えばPLCと赤外線通信を用いるX10、PLCや有線/無線LAN、Bluetooth(登録商標)を用いるエコネット(ECHONET)、独自の近距離無線通信を用いるZ-waveやZigBee Home Automationといったものがあるが、本実施形態においては、特に限定しない。
【0025】
ネットワークインタフェース115は、ホームコントロールによる制御結果を、外部ネットワークを介して、ユーザすなわち携帯端末装置120に通知する。なお、また、ネットワークインタフェース115は、ユーザが所有している携帯端末装置120から送られてきたデータを、取得(受信)する。
【0026】
制御履歴記憶部116は、上述したが、ホームコントロールによる制御結果(操作情報)を記憶しておく。なお、ユーザすなわち携帯端末装置120にデータを送る場合や、ユーザが表示部113に履歴を表示しようとする場合は、本記憶部116が保持する情報が表示される。
【0027】
受信データ記憶部117は、無線通信部111が復号処理した通信相手先機器100のセンサ103が取得した気温や湿度の情報、あるいはユーザまたは第三者を含むユーザの在室などに関するデータを記憶する。
【0028】
CPU118は、制御部119とともに電子機器110全体の処理制御を行う。また、制御部119は、CPU118の制御の下で電子機器110の制御を行う。
【0029】
なお、表示部113は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)などである。また、モニタ装置などのために、外部出力部が用意されてもよい。同様に、音声(Audio)出力のための外部出力部やヘッドホン向けの出力端子が用意されてもよい。
【0030】
通信相手先機器(電子機器110に検出した環境条件を通知する、以下センサデバイスと呼称する)100は、図3に一例を示すが、アンテナ101a、アンテナ101aと接続した無線通信部101、データ処理部102、センサ103、センサ情報記憶部104、CPU(主制御装置)105、及び制御部106を、少なくとも含む。
【0031】
無線通信部101は、アンテナ101aを介して受信したデータを、例えば近距離無線通信規格に従い符号化し、あるいは電子機器110との間で通信し、もしくは電子機器110に対して所定の制御コマンドを送信する。なお、無線通信部101が受信したデータは、制御部106と主制御装置(CPU)105とにより符号化し、電子機器110に対して送信する。また、無線通信部101からの電子機器110への通信は、上述のブルートゥースに準拠する通信方式であり、SPPを用いることが好ましい。
【0032】
データ処理部102は、センサ103が取得したデータ、例えば温度(気温)、湿度、あるいは明るさなどを、無線通信部101が送信可能な形式に符号化し、センサ情報記憶部(104)に供給する。なお、センサ103は、用途毎に複数設けられてもよく、例えば部屋の温度(気温)や湿度を測定する温度(湿度)センサ、人や動物(ペット)などの存在を検出する人感センサ(赤外線センサ)、あるいは部屋の明るさを検出する光センサなどの少なくとも1つを含んでおり、複数種類のセンサが設けられる場合、これらセンサはそれぞれ別機器であってもよいし、あるいは複数センサが1つの機器内にもうけられてもよい。
【0033】
センサ情報記憶部104は、センサ103から取得する温度、湿度あるいは明るさなどの情報(データ)を、データ処理部102によって符号化されるまで、保存する。
【0034】
CPU105は、制御部106とともにセンサデバイス100全体の処理制御を行う。また、制御部106は、CPU105の下で、センサデバイス100の制御を行う。
【0035】
上述した電子機器(テレビ装置)110は、図1に示す例において、任意の部屋に位置される。
【0036】
個々の部屋a−n(図1参照)に位置するセンサデバイス100A−100Nは、
それぞれの部屋の情報、例えば人または動物がいる、
日差しや発熱源などの影響で温度(気温)が上昇している、
誰もいないのに室内の照明が点灯している、
などを推定可能な種々のデータを、センサ情報記憶部104に入力する。
【0037】
例えば、ある部屋の人感センサの出力が人間または動物がいることを示し、当該部屋の温度センサの出力が人間または動物がいる場合の部屋の快適性の高い温度よりも高いことを示す場合、CPU105は、例えば当該部屋の空調装置(家電装置)を動作すべきである、と判断し、無線通信部101を通じて携帯端末装置(ユーザ)120に通知する。あるいは、空調装置(センサデバイス)100A−100Nの少なくとも1つが、人感センサの出力が人間または動物がいることを示し、温度センサの出力が人間または動物がいる場合の部屋の快適性の高い温度よりも高いことを示す場合を検出し、自発的に動作状況を変更(この場合、空調装置をオン(動作))した場合に、ユーザ(携帯端末装置)120に対して、空調機器等の機器の動作状況を通知することで、(例えばユーザによる応答制御により、)より好適な制御を可能とすることができる。また、あるいはCPU105は、いずれかの部屋の空調装置を動作すべきと判別した場合、携帯端末装置(ユーザ)120通知することなく当該空調装置に動作変更を指示し、当該指示の後に携帯端末装置(ユーザ)120に対して空調装置の動作状況を通知しても良い。
【0038】
例えば、人感センサの出力が人間または動物がいないことを示し、光センサが照明装置が点灯していることを示す場合、CPU105は、例えば照明装置をオフすべきである、と判断し、無線通信部101を通じて携帯端末装置120に通知する。また、電子機器110に予め用意されたオフタイマまたはクロック(計時部)の出力に従い、電子機器110の電源がオフされる。あるいは、空調装置(センサデバイス)100A−100Nの少なくとも1つが、人感センサの出力が人間または動物がいないことを示し、光センサが照明装置が点灯していることを示す場合、自発的に照明装置のオフを設定し、近距離無線通信規格に従い、ユーザ(携帯端末装置)120に対して、照明装置がオフしたことを通知することで、(例えばユーザによる応答制御により、)例えば、一定時間の間だけ、再び点灯する等の制御が可能となる。
【0039】
なお、人感センサの出力が人間または動物がいることを示すが、人間ではない、と判断できる出力、例えばこまめに移動する、あるいは発熱量が人間に比較して少ない、などの場合には、動物(ペット)がいると判断し、例えば空調装置を動作すべきである、と判断するための温度条件を人間がいる場合に比較して、高く設定する、その設定温度を超える温度センサの出力が得られた場合に、無線通信部101を通じて、携帯端末装置120に通知する。
【0040】
また、それぞれのセンサの出力は、制御履歴記憶部116に、時刻データ(または日時データもしくはカレンダーデータ)とともに記憶する。
【0041】
一方、センサデバイス(家電装置)100からの通知を受けた携帯端末装置120の所有者であるユーザは、図4に示すように、届いた家電機器の制御履歴の情報を基に、上述のホームコントロールのウェブ(制御用データ保持部及び制御部)を起動し、指示された部屋の空調装置の動作を制御する。
【0042】
図4の例では、携帯端末装置120からの制御情報は、電子機器110のネットワークインタフェース115を経由してCPU118に入力される。これにより、ホームコントロールインタフェース114に、制御対象装置、ここでは空調装置、に対応する制御コマンドが送られ、予め設定されている条件に従い、空調装置が動作される。
【0043】
なお、図4の例では、ユーザ(携帯端末装置)120からの指示により空調装置が動作したこと、及びその結果、すなわち室温の変化などが報知される。従って、ユーザ(携帯端末装置)120は、例えば設定温度を変更する、あるいはオフタイマを設定するなどの必要に応じて生じることのある次の動作を設定し、指示することができる。
【0044】
以下に、携帯端末装置(ユーザ)120とホームコントロールインタフェース114により、図1及び図2により一例を説明した家庭内の家電装置の動作を制御する例をソフトウエア的に説明する(図5)。
【0045】
センサデバイスから、環境情報データ(人間がいる、照明装置が点灯しているなど)を近距離無線通信により受信する[51]。
【0046】
受信した環境情報データから、部屋の環境が快適な環境か、例えば人間がいる場合、空調装置をオンすべきかどうか、すなわち予め用意された環境条件からの変動量を判断する[52]。なお予め用意された環境条件とは、例えばある日付において人間が快適と感じる環境条件(温度、湿度等)を示すものである。
【0047】
次に、その部屋に人や動物がいないか解析する[53]。
【0048】
人や動物がいた場合において、部屋の環境があまり快適ではない環境である、すなわち上述の予め用意された環境条件からの変動量が大きい、と判断された場合、ホームコントロールインタフェースを介して、その部屋の家電機器の動作を制御し、快適な環境を作る[54]。
【0049】
家電機器の制御を行った後、ユーザの携帯端末装置に、環境情報データと制御データを送る[55]。
【0050】
ユーザ(携帯端末装置)は、送られてきたデータから、環境情報データに対応して任意の機器が動作したか否か、を判断し、修正が必要であると判断した場合、制御量、例えば設定温度の変更、などをネットワークを通じて、電子機器110に指示する[56]。
【0051】
(ユーザ)による修正があった場合[56−YES]、ホームコントロールインタフェース114を介して、その部屋の家電機器が制御され、部屋の環境を変更する[54]〜[56]。
【0052】
図6に、図1、図4及び図5が示す、外部との通信が可能で、それぞれの機器が相互間で通信可能である場合における機器相互間の制御のシーケンスを示す。
【0053】
図6において、ホームコントロールのためのホームコントロールインタフェース114と電子機器(テレビ装置)110との間でポーリングが行われる[61]/[62]。
【0054】
任意のセンサデバイス100A〜100N(Nは正の整数)のセンサ103が、例えば部屋N(Nは正の整数)における温度上昇を検出すると(A)、センサデバイス100A〜100Nからホームコントロールインタフェース114に、温度変化が検出されたことが通知される[63]。
【0055】
ホームコントロールインタフェース114は、通知された温度変化と予め用意された快適性とを比較し[64]、センサデバイス(空調機器/家電製品)100A〜100Nを動作すべき、と判断した場合[65]、センサデバイス100A〜100Nに動作または動作状況の変更を指示する[66]。
【0056】
ホームコントロールインタフェース114はまた、センサデバイス100A〜100Nに指示した動作指示または動作状況の変更の内容を電子機器(テレビ装置)110に通知する[67]。
【0057】
ホームコントロールインタフェース114はまた、センサデバイス100A〜100Nから、指示した動作指示または動作状況の変更の内容に対する動作結果の通知を受け取り[68]、電子機器(テレビ装置)110に通知する[69]。
【0058】
以下、通知を受けた電子機器(テレビ装置)110は、ネットワークもしくは基地局を介在する通信により、ユーザ(携帯端末装置)120に、センサデバイス100A〜100Nに指示した動作指示または動作状況の変更の内容、及びンサデバイス100A〜100Nからの動作結果を、通知する[70]。
【0059】
通知を受けたユーザ(携帯端末装置)120は、必要に応じて、制御量の変更あるいは動作状況の再確認、などを電子機器(テレビ装置)110に通知する[71]。
【0060】
ユーザ(携帯端末装置)120からの通知を受け付けた電子機器(テレビ装置)110は、ホームコントロールインタフェース114に、ユーザ(携帯端末装置)120が要求する制御量の変更あるいは動作状況の再確認などを通知する[72]。
【0061】
ホームコントロールインタフェース114は、センサデバイス100A〜100Nに、ユーザ(携帯端末装置)120からの通知を伝達する[73]。
【0062】
ホームコントロールインタフェース114からの通知(ユーザからの要求)を受け付けたセンサデバイス100A〜100Nは、通知(ユーザからの要求)に従う動作変更あるいは動作状況のチェックを行い、所定時間経過後、センサ103からの入力(センサ検出値)を取得し、ホームコントロールインタフェース114に返信(通知)する[74]。
【0063】
ホームコントロールインタフェース114は、通知(ユーザからの要求)に従う動作変更あるいは動作状況のチェックに従うセンサデバイス100A〜100Nの動作結果ある意は動作状況を、電子機器110に通知する[75]。
【0064】
ホームコントロールインタフェース114からの通知(動作結果ある意は動作状況)を受け取った電子機器110は、ユーザ(携帯端末装置)120が要求する制御量の変更あるいは動作状況の再確認などを通知する[76]。
【0065】
なお上述のシーケンスにおいては、部屋に温度上昇等の環境の変化があった場合、センサデバイス(空調機器/家電製品)100A〜100Nの動作/動作変更の要否をホームコントロールインタフェース114が判別しているが、当該判別はセンサデバイス自身において行っても良い。即ちセンサデバイス(空調機器/家電製品)100A〜100Nは、温度上昇があった場合に、自装置の動作/動作変更の要否を判別し、当該判別結果に応じて動作/動作変更を制御する。そして動作/動作変更を実行した場合には、当該動作/動作変更の内容をホームコントロールインタフェース114を介して電子機器(テレビ装置)110に通知する。そして通知を受けた電子機器(テレビ装置)110は、ネットワークもしくは基地局を介在する通信により、ユーザ(携帯端末装置)120に、センサデバイス100A〜100Nが実行した動作/動作変更の内容を通知する。そして各機器は上述シーケンスの[71]以下の処理を実行する。
【0066】
何れにせよセンサデバイス(空調機器/家電製品)100A〜100Nは、一般的にはリモートコントローラや操作パネルからのユーザ操作入力信号に応答して動作/動作変更を実行するが、本実施形態においては、環境の変化が検出された場合におけるユーザ操作を受けることなく、当該環境の変化に応じて自装置の動作変更を実行する。そして当該動作変更の内容が携帯端末装置120に通知され、携帯操作端末から動作変更の指示があると、当該動作変更指示に応じて動作変更する。
【0067】
なお、上述した実施の形態は、近距離無線通信可能なセンサが搭載されたデバイス(センサデバイス)が家庭内の各部屋に置いてあることを前提として、
家に体の不自由な人・子供・ペットなど家電機器の操作が困難な人・動物がいた場合、そのセンサデバイスによりそれらが存在する部屋を特定し、
その部屋の気温や湿度などの情報を取得し、
その情報を近距離無線通信でテレビやタブレットなどディスプレイを搭載した端末に送信し、その端末がホームコントロールによりエアコン(空調機器)などの家電機器を制御するシステムとして実現できる。
【0068】
また、例えば、上記情報はテレビやタブレットなどのディスプレイを搭載した端末からネットワークを介して外出中のユーザの携帯端末にメールで送られるものである。
【0069】
すなわち、センサを搭載した近距離無線通信可能なデバイスが、センサから得たデータを、ネットワークと接続している家電制御が可能な端末に送ることができる。
【0070】
上記センサを搭載した近距離無線通信可能なデバイスは、温度センサ・湿度センサ・人感センサなどを搭載する。
【0071】
上記家電制御が可能な端末は、受信したデータをもとに使用している部屋を認識し、その部屋の環境を、家にいる人・動物が快適・安全に過ごすことのできる所定の環境(温度/湿度等)かどうかを判断し、その部屋の家電機器の制御を行うものである。
【0072】
上記家電制御が可能な端末は、あらかじめ快適な環境と想定される所定の環境(温度/湿度等)の数値を保持し、それと比較することによって快適かどうかを判断し、制御するものである。
【0073】
上記家電制御が可能な端末における家電制御方法は、X10など電気配線や、ケーブルなどを用いる方法や、LANなど無線を用いるホームネットワーク制御方法を用いて実現できる。
【0074】
上記家電制御が可能な端末は、テレビやタブレットなどモニタを有し、常にネットワークに接続している。また、センサデバイスからの情報の受信が可能な近距離無線通信も搭載する。
【0075】
上記対象となる部屋の家電機器とは、エアコン・空調・加湿器・除湿機・扇風機など部屋の環境をユーザに合わせて快適にできる家電機器を含む。
【0076】
上記における家電制御が可能な端末は、ネットワークを介してユーザが所有している携帯端末に部屋の環境情報や家電機器の制御情報をメールで送ることができる。
【0077】
上記近距離無線通信は、Bluetoothなどその無線特有のアドレス、コード、キー、デバイスネームなどで各々の携帯端末を認識できる通信方法を含む。
【0078】
なお、ユーザが所有している携帯端末装置は、メールで、環境情報データと制御履歴をメールで受け取る。また、メールやブラウザで家庭内の家電機器を制御することができる。
【0079】
上記ユーザが所有している携帯端末装置は、携帯電話装置や、PC(Personal Computer)や、PDA(Personal Digital assistant)などメッセージ等を受け取ることができるものである。
【0080】
なお、上記家電制御が可能な端末は、制御履歴とそのときの消費電力のログ(記録)を内部で保存し、閲覧可能なものである。
【0081】
従い、ユーザは外出中に携帯端末で家電機器の制御も可能となるため細やかな操作が遠隔で可能となり、家にいる人・動物は快適・安全に過ごせる。
【0082】
さらに、ディスプレイを搭載した端末では家電機器の制御履歴やそれによる消費電力等のログの閲覧が可能となる。
【0083】
また、例えば、上記センサデバイスは温度センサ・湿度センサ・人感センサなどを搭載している近距離無線通信可能なデバイスである。
【0084】
すなわち、家電機器の操作が困難な人・動物を家に置いて出かけるとき、気温や湿度などに応じて調整することができないため家に残された人・動物は体調を崩してしまう可能性を低減できる。
【0085】
また、人・動物のいる部屋を認識し、その部屋の各家電機器のみの制御をするため、余分な機器を動かさずに、かつ一番省電力な制御も可能となるので節電にもなる。
【0086】
以上説明したように、実施形態を適用することで、外部との通信が可能な機器が複数存在し、かつそれぞれの機器が相互間で通信可能である場合、個々の機器と外部との通信が輻輳することなく、個々の装置のそれぞれを適切に制御できる。
【0087】
また、外部との通信が可能な機器が自発的に動作した場合等において、動作状況を変更したことがユーザ(携帯端末装置)に通知される。これにより、動作状況の変更を確認したユーザは、例えば携帯端末装置からの応答制御により、より好適な制御を実現することができる。
【0088】
なお、部屋の快適性は、例えば季節ごとの調整範囲を含むことが知られており、予め用意されている条件、例えば夏における冷房温度は、設定温度(予め用意された条件)よりやや低めに変更されてもよい。同様に、例えば冬における暖房温度は、設定温度(予め用意された条件)よりやや高めに変更されてもよい。
【0089】
また、制御履歴記憶部が保持する制御履歴(制御結果)に従い、予め用意される条件を見直すことも可能である。
【0090】
従って、外部との通信が可能な機器のそれぞれが自発的に動作状況を変更した場合に、ユーザ(携帯端末装置)に対して、それぞれの機器の動作状況を、個々の機器が(自発的に)通知することにより、より好適な制御を可能とする表示装置、情報処理装置及び制御システムが得られる。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
100A〜100N…相互通信可能な機器(センサデバイス/視聴装置と通信する第一装置)、101…無線通信部、101a…アンテナ、102…データ処理部、103…センサ、104…センサ情報記憶部、105…CPU(主制御装置)、106…制御部、110…テレビ装置(視聴装置/電子機器)、111…無線通信部、111a…アンテナ、112…データ処理部、113…表示部、114…ホームコントロールインタフェース、115…ネットワークインタフェース、116…制御履歴記憶部、117…受信データ記憶部、118…CPU(主制御装置)、119…制御部、120…ユーザ(携帯端末装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離無線通信または限定的なネットワークにより、制御対象機器と通信する第一の通信部と、
ネットワークを介して端末装置と通信し、前記制御対象機器が当該制御対象機器をユーザからの操作入力と独立に動作変更することに応じて、前記動作変更の内容を示す変更通知を前記端末装置に送信する第二の通信部と、
を具備し、
前記第一の通信部は、前記変更通知に応じて前記端末装置から送信された制御指示を前記第二の通信部が受信した場合、当該制御指示に応じた制御を前記制御対象機器に指示する電子機器。
【請求項2】
前記第一の通信部は、センサからのセンサ情報を受信し、
前記電子機器は、
前記第一の通信部が受信した前記センサ情報をもとに、予め保持している所定の環境データと比較して、前記制御対象機器の制御方法及び制御量を設定する設定部を更に具備し、
前記第一の通信部は、前記設定部が設定した制御方法及び制御量での動作指示を前記制御対象機器宛てに出力し、
前記第二の通信部は、前記第一の通信部が前記動作指示を出力した場合、前記設定部が設定した前記制御対象機器の制御方法及び制御量を示す前記変更通知を前記端末装置に送信する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記第一の通信部に前記センサ情報を入力するとともに、前記第二の通信部が受け付けた前記制御指示を制御対象機器に指示する指示部と、
前記第一の通信部を介して受け付けた前記センサ情報を記憶する記憶部と、
前記センサからの情報、前記設定部した前記制御方法及び制御量及び前記第一の通信部が受け付けた制御指示の履歴を保持する履歴保持部を更に具備する請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記第一の通信部は、前記制御対象機器が当該制御対象機器の制御をユーザからの指示と独立に変更した場合に通知を受信し、
前記第二の通信部は、前記第一の通信部が前記制御対象機器から通知を受信した場合に、前記制御対象機器の制御変更の内容を示す前記変更通知を前記端末装置に送信する請求項1記載の電子機器。
【請求項5】
前記履歴保持部が保持する前記履歴及び受信した番組を表示する表示部をさらに具備する請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
環境情報を取得するセンサと、
前記センサが取得した前記環境情報を送受信する近距離通信部と、
を含む制御対象機器と、
近距離無線通信または限定的なネットワークにおいて通信する第一の通信部と、
ネットワークを介して端末装置と通信し、前記制御対象機器が当該制御対象機器をユーザからの操作入力と独立に動作変更することに応じて、前記動作変更の内容を示す変更通知を前記端末装置に送信する第二の通信部と、
前記第一の通信部に前記近距離通信部を経由して前記制御対象機器の前記センサからの情報を入力するとともに、前記第一の通信部が受け付けた制御指示を前記近距離通信部を経由して前記制御対象機器に指示する指示部と、
前記第一の通信部が受信した情報をもとに予め保持している所定の環境データと比較して、制御対象機器の制御方法及び制御量を設定する設定部と、
前記第一の通信部を介して受け付けた前記センサからの情報を、記憶する記憶部と、
前記センサからの情報、前記設定部した前記制御方法及び制御量及び前記第一の通信部が受け付けた制御指示の履歴を保持する履歴保持部と、
を具備し、
前記第一の通信部は、前記変更通知に応じて前記端末装置から送信された制御指示を前記第二の通信部が受信した場合、当該制御指示に応じた制御を前記制御対象機器に指示する電子機器と、
を含む制御システム。
【請求項7】
前記履歴保持部が保持する前記履歴及び受信した番組を表示する表示部をさらに具備する請求項6記載の制御システム。
【請求項8】
前記第二の通信部は、ネットワークを介して端末装置に、前記設定部が設定した前記制御対象機器の制御方法及び制御量を通知する請求項6または7記載の制御システム。
【請求項9】
前記第一の通信部は、ネットワークを介して端末装置からの前記設定部が設定した前記制御対象機器の制御方法及び制御量の変更を受け付ける請求項6または7記載の制御システム。
【請求項10】
センサデバイスから、環境情報データを近距離無線通信により受信し、
受信した環境情報データから、予め用意された環境条件からの変動量を判断し、
予め用意された環境条件からの変動量が一定値より大きいと判断した場合に、ユーザからの操作入力に制御対象機器に制御を指示し、
制御対象機器の制御指示後、携帯端末装置に、その指示に従う動作変更することに応じた動作変更の内容と制御データを送信し、
環境情報データに対応した任意の機器の動作に対し、携帯端末装置からの修正要求、または新たな制御量を受け付ける
制御方法。
【請求項11】
センサデバイスからの環境情報データを近距離無線通信により受信し、携帯端末装置との間の通信に、ネットワークを用いる請求項10記載の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−77901(P2013−77901A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215315(P2011−215315)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】