説明

電子機器、及び、アンテナユニット

【課題】アンテナ特性が劣化することを回避しながら端子が配置される領域を防水することが可能な電子機器を提供すること。
【解決手段】電子機器1は、アンテナユニット16と、アンテナユニットが設けられたユニット配置部12aと、を備え、アンテナユニットは、エレメントと、第1の配線及び第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子16c1を有するとともに屈折可能な第1の端子部16cと、第2の配線及び第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子16d1を有するとともに屈折可能な第2の端子部16dと、を備え、ユニット配置部には、第1の貫通穴HL1と第2の貫通穴HL2とが設けられ、第1の端子部は第1の貫通穴に挿入され、第2の端子部は上記第2の貫通穴に挿入され、電子機器は、第1の貫通穴及び第2の貫通穴を塞ぐ被覆部材FLを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の内部を防水するように構成された電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体の内部を防水するように構成された電子機器が知られている。この種の電子機器の一つとして、特許文献1に記載の電子機器は、筐体と、筐体の外部と筐体の内部とを接続するフレキシブル・プリント基板(FPC;Flexible Printed Circuit)と、を備える。
【0003】
FPCは、外部に露出する端子を有する端子部を備える。筐体には、貫通穴が形成されている。FPCの端子部は、貫通穴に挿入されることにより、筐体の内部に配置される。これにより、FPCの端子と、筐体の内部に配置された基板と、が接続される。
【0004】
更に、電子機器は、貫通穴を塞ぐように被覆する被覆部材を備える。これにより、端子が配置された領域(例えば、端子が接続された基板が収容されている領域)を防水することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−146971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、アンテナユニットは、電磁波を送受信するためのエレメントと、外部に露出する2つの端子と、エレメントと2つの端子とをそれぞれが接続する2つの配線と、を有する。例えば、2つの端子の一方は、接地され、2つの端子の他方は、無線信号を送受信するための回路に接続される。
【0007】
また、電子機器においては、防水されない領域である非防水領域にエレメントを配置するとともに、防水される領域である防水領域に端子を配置することが好適である場合がある。
【0008】
この場合、特許文献1に記載の技術をアンテナユニットに適用することにより、2つの配線が平行に並ぶように配置され且つ2つの端子を有する端子部を、1つの貫通穴に挿入することによって、当該2つの端子を防水領域に配置することが考えられる。
【0009】
しかしながら、2つの配線を比較的近い距離にて平行に並ぶように配置すると、2つの配線間で信号が干渉することにより、アンテナ特性(例えば、アンテナユニットによる無線信号の受信感度等)が劣化する虞があった。なお、このような問題は、2つの端子のそれぞれが、異なる回路(例えば、無線信号を送受信するための回路、及び、アンテナユニットに電力を供給するための回路等)に接続されている場合も同様に生じる。
【0010】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「端子が配置される領域を防水する場合にアンテナ特性が劣化すること」を解決することが可能な電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である電子機器は、
アンテナユニットと、
上記アンテナユニットが設けられたユニット配置部と、
を備え、
上記アンテナユニットは、
電磁波を送受信するためのエレメントと、
上記エレメントと電気的に接続された第1の配線と、当該第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子と、を有するとともに屈折可能な第1の端子部と、
上記エレメントと電気的に接続された第2の配線と、当該第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子と、を有するとともに屈折可能な第2の端子部と、
を備え、
上記ユニット配置部には、第1の貫通穴と、第2の貫通穴と、が設けられ、
上記第1の端子部は、上記第1の貫通穴に挿入され、
上記第2の端子部は、上記第2の貫通穴に挿入され、
上記電子機器は、更に、
上記第1の貫通穴及び第2の貫通穴を塞ぐ被覆部材を備える。
【0012】
また、本発明の他の形態であるアンテナユニットは、
電磁波を送受信するためのエレメントと、
上記エレメントと電気的に接続された第1の配線と、当該第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子と、を有するとともに屈折可能な第1の端子部と、
上記エレメントと電気的に接続された第2の配線と、当該第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子と、を有するとともに屈折可能な第2の端子部と、
を備え、
上記第1の端子部は、上記アンテナユニットが設けられるユニット配置部に設けられた第1の貫通穴に挿入され、且つ、
上記第2の端子部は、上記ユニット配置部に設けられた第2の貫通穴に挿入されるように構成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のように構成されることにより、アンテナ特性が劣化することを回避しながら端子が配置される領域を防水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子機器の正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電子機器の背面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る電子機器の左側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る電子機器の右側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る電子機器の上側面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る電子機器の下側面図である。
【図7】図2のVII−VII線により電子機器を切断した断面図である。
【図8】図7の破線により示した領域を拡大した断面図である。
【図9】図2のIX−IX線により電子機器を切断した断面図である。
【図10】図9の破線により示した領域を拡大した断面図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前のアンテナユニットの正面図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前のアンテナユニットの背面図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前のアンテナユニットの左側面図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前のアンテナユニットの右側面図である。
【図15】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前のアンテナユニットの上側面図である。
【図16】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前のアンテナユニットの下側面図である。
【図17】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付けた後の、筐体の正面から背面へ向かう方向にてアンテナユニットを見た図である。
【図18】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付けた後の、筐体の背面から正面へ向かう方向にてアンテナユニットを見た図である。
【図19】図17における左側からアンテナユニットを見た左側面図である。
【図20】図17における右側からアンテナユニットを見た右側面図である。
【図21】図17における上側からアンテナユニットを見た上側面図である。
【図22】図17における下側からアンテナユニットを見た下側面図である。
【図23】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付ける前の、筐体の正面から背面へ向かう方向にてユニット配置部を見た図である。
【図24】本発明の第1実施形態に係るアンテナユニットを電子機器に取り付けた後の、筐体の正面から背面へ向かう方向にてユニット配置部を見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る、電子機器、及び、アンテナユニット、の各実施形態について図1〜図24を参照しながら説明する。
【0016】
<第1実施形態>
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係る電子機器1は、携帯電話端末(本例では、スマートフォン)である。なお、電子機器1は、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance、Personal Digital Assistant)、カーナビゲーション端末、タブレット端末、パーソナル・コンピュータ、又は、ゲーム端末等であってもよい。
【0017】
図1は、電子機器1の正面図である。図2は、電子機器1の背面図である。図3は、図1における左側から電子機器1を見た左側面図である。図4は、図1における右側から電子機器1を見た右側面図である。図5は、図1における上側から電子機器1を見た上側面図である。図6は、図1における下側から電子機器1を見た下側面図である。
【0018】
図7は、図2のVII−VII線により電子機器1を切断した断面図である。図8は、図7の破線により示した領域MA8を拡大した断面図である。図9は、図2のIX−IX線により電子機器1を切断した断面図である。図10は、図9の破線により示した領域MA10を拡大した断面図である。
【0019】
図1乃至図6に示したように、電子機器1は、平板状の、正面視において4つの辺を有する長方形状を有する筐体10を備える。筐体10は、平面である正面FSと、背面RSと、側面SSと、を有する。
【0020】
本例では、ユーザの手の大きさが異なっていてもユーザが電子機器1を保持しやすいように筐体10の短辺方向における背面RSの端部は、筐体10の端に近づくにつれて、背面RSと正面FSとの間の距離が短くなるように湾曲している。更に、筐体10は、背面RSの長辺方向における両端部のうちの一方が湾曲し、且つ、当該両端部のうちの他方が屈曲している。
【0021】
なお、筐体10の短辺方向における背面RSの端部は、筐体10の端に近づくにつれて、背面RSと正面FSとの間の距離が長くなるように、湾曲又は屈曲していてもよい。また、筐体10の短辺方向において、背面RSと正面FSとの間の距離は、同一の長さであってもよい。
【0022】
なお、電子機器1は、複数の筐体を備えていてもよい。この場合、電子機器1は、本発明が、すべての筐体に適用されるように構成されていてもよく、複数の筐体のうちの一部の筐体のみに適用されるように構成されていてもよい。例えば、電子機器1は、折り畳み式、又は、スライド式の電子機器であってもよい。
【0023】
筐体10は、フロントケース11と、リヤケース12と、リヤカバー13と、ディスプレイ14と、を備える。フロントケース11は、筐体10の正面FSの一部を主に構成する。リヤケース12は、筐体10の背面RSの一部と、筐体10の側面SSと、を主に構成する。リヤカバー13は、筐体10の背面RSの一部を主に構成する。ディスプレイ14は、筐体10の正面FSの一部を主に構成する。ディスプレイ14は、情報を表示する。
【0024】
更に、電子機器1は、図7乃至図10に示したように、基板15と、アンテナユニット16と、を備える。
【0025】
基板15は、平板状に形成される。基板15は、筐体10の内部にて、正面FSと略平行に配置される。本例では、基板15は、フロントケース11に固定されている。基板15は、後述するアンテナユニット16の第1の端子16c1及び第2の端子16d1を押圧するためのバネ接点15a,15bを備える。
【0026】
先ず、アンテナユニット16を電子機器1に取り付ける前のアンテナユニット16について説明する。
【0027】
図11は、アンテナユニット16を電子機器1に取り付ける前のアンテナユニット16の正面図である。図12は、アンテナユニット16を電子機器1に取り付ける前のアンテナユニット16の背面図である。図13は、図11における左側からアンテナユニット16を見た左側面図である。図14は、図11における右側からアンテナユニット16を見た右側面図である。図15は、図11における上側からアンテナユニット16を見た上側面図である。図16は、図11における下側からアンテナユニット16を見た下側面図である。
【0028】
図11乃至図16に示したように、アンテナユニット16は、正面MSと背面NSとを有するシート状に形成される。アンテナユニット16は、エレメント配設部16aと、端子部連結部16bと、第1の端子部16cと、第2の端子部16dと、を備える。
【0029】
エレメント配設部16aは、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。エレメント配設部16aには、図示しないエレメントが配設される。エレメントは、電磁波を送受信するための配線である。例えば、エレメントは、一列に並ぶ格子状の配線を含む。
【0030】
端子部連結部16bは、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。端子部連結部16bには、第1の端子部16c及び第2の端子部16dのそれぞれが連結される。
【0031】
アンテナユニット16は、エレメント配設部16aの長辺方向と、端子部連結部16bの長辺方向と、が直交するように形成されている。更に、アンテナユニット16は、エレメント配設部16aの隅部と、端子部連結部16bの隅部と、が連接するように形成されている。
【0032】
端子部連結部16bには、第3の貫通穴HL3と、第4の貫通穴HL4と、が形成されている。第3の貫通穴HL3は、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。第3の貫通穴HL3は、第3の貫通穴HL3の長辺方向が、端子部連結部16bの長辺方向に沿うように(平行となるように)形成されている。
【0033】
第4の貫通穴HL4は、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。第4の貫通穴HL4は、第4の貫通穴HL4の長辺方向が、端子部連結部16bの長辺方向に沿うように(平行となるように)形成されている。第4の貫通穴HL4の長辺方向における長さは、第3の貫通穴HL3の長辺方向における長さよりも短い。更に、第4の貫通穴HL4の短辺方向における長さは、第3の貫通穴HL3の短辺方向における長さよりも僅かに長い。
【0034】
第3の貫通穴HL3と、第4の貫通穴HL4と、は、端子部連結部16bの長辺方向において並ぶように配置される。第3の貫通穴HL3は、端子部連結部16bの長辺方向におけるエレメント配設部16aとの間の距離が、第4の貫通穴HL4よりも長くなるように配置されている。
【0035】
第1の端子部16cは、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。第1の端子部16cの短辺方向における長さは、第3の貫通穴HL3の短辺方向における長さよりも短い。第1の端子部16cの長辺方向における長さは、第3の貫通穴HL3の長辺方向における長さよりも短い。
【0036】
本例では、後述するように、第1の端子部16cを屈折させる際の第1の端子部16cの取り出しやすさ、及び、組み立て性のため、並びに、後述する第1の貫通穴HL1の大きさを小さくするために、第1の端子部16cの長辺方向における長さは、第3の貫通穴HL3の長辺方向における長さよりも短くされている。なお、第1の端子部16cの長辺方向における長さは、第3の貫通穴HL3の長辺方向における長さよりも長くされていてもよい。
【0037】
第1の端子部16cは、アンテナユニット16の背面NSにて外部に露出する第1の端子16c1を有する。
【0038】
端子部連結部16bは、第1の端子部16cと屈折可能に繋がっている(連結されている)。本例では、端子部連結部16bと第1の端子部16cとは、フレキシブル・プリント基板(FPC;Flexible Printed Circuits)16eを介して繋がっている。
【0039】
具体的には、FPC16eは、端子部連結部16bのうちの、第3の貫通穴HL3を形成する縁部のうちの第4の貫通穴HL4との間の距離が最も短い部分(本例では、第3の貫通穴HL3の長辺方向における一端と隣接する部分)と、第1の端子部16cの長辺方向における端と、の間に配設されている。即ち、FPC16eは、端子部連結部16bのうちの、第3の貫通穴HL3を形成する縁部のうちの第4の貫通穴HL4との間の距離が最も短い部分と、第1の端子部16cの長辺方向における端と、を端子部連結部16bの長辺方向にて連結する。即ち、第1の端子部16cは、第3の貫通穴HL3を形成する縁部から延在している、と言うことができる。
【0040】
第1の端子16c1は、第1の端子部16cの中央部よりも、長辺方向にて僅かに先端部(即ち、端子部連結部16bと連結されている端部と反対側の端部)側に配置されている。第1の端子16c1は、図示しない第1の配線を介してエレメントと電気的に接続されている。第1の配線は、第1の端子部16cの長辺方向(第1の方向)に沿って伸びるように第1の端子部16cに配設されている。
【0041】
第2の端子部16dは、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。第2の端子部16dは、第2の端子部16dの長辺方向が、端子部連結部16bの長辺方向に沿うように(平行となるように)形成されている。第2の端子部16dの短辺方向における長さは、第4の貫通穴HL4の短辺方向における長さと略同じである。第2の端子部16dの長辺方向における長さは、第4の貫通穴HL4の長辺方向における長さよりも短い。なお、第2の端子部16dの短辺方向における長さは、第4の貫通穴HL4の短辺方向における長さよりも長くされていてもよい。
【0042】
第2の端子部16dは、アンテナユニット16の背面NS(即ち、第1の端子部16cの第1の端子16c1が配置された面と同じ側の面)にて外部に露出する第2の端子16d1を有する。
【0043】
端子部連結部16bは、第2の端子部16dと屈折可能に連結される。本例では、端子部連結部16bと第2の端子部16dとは、FPC16fを介して繋がっている。
【0044】
具体的には、FPC16fは、第2の端子部16dの短辺方向における端と、端子部連結部16bのうちの、第4の貫通穴HL4を形成する縁部の一部(本例では、第4の貫通穴HL4の短辺方向における一端と隣接する部分)との間に配設されている。即ち、FPC16fは、第2の端子部16dの短辺方向における端と、端子部連結部16bのうちの、第4の貫通穴HL4を形成する縁部の一部と、を連結する。即ち、第2の端子部16dは、第4の貫通穴HL4を形成する縁部から延在している、と言うことができる。
【0045】
第2の端子16d1は、第2の端子部16dのうちの短辺方向における先端部(即ち、端子部連結部16bと連結されている端部と反対側の端部)に配置されている。第2の端子16d1は、図示しない第2の配線を介してエレメントと電気的に接続されている。第2の配線は、第2の端子部16dの短辺方向(第2の方向、即ち、第1の方向と直交する方向)に沿って伸びるように第2の端子部16dに配設されている。
【0046】
なお、エレメント配設部16aと、端子部連結部16bと、第1の端子部16cと、第2の端子部16dと、は同一のフレキシブル・プリント基板により構成されることにより、電気的に接続されていてもよい。
【0047】
次に、アンテナユニット16を電子機器1に取り付けた後のアンテナユニット16について説明する。
【0048】
図17は、アンテナユニット16を電子機器1に取り付けた後の正面FSから背面RSへ向かう方向にてアンテナユニット16を見た図である。図18は、アンテナユニット16を電子機器1に取り付けた後の背面RSから正面FSへ向かう方向にてアンテナユニット16を見た図である。
【0049】
図17及び図18に示したように、アンテナユニット16は、FPC16eが折り曲げられるとともに第1の端子部16cが折り返され、且つ、FPC16fが折り曲げられるとともに第2の端子部16dが折り返された状態にて、電子機器1に取り付けられる。即ち、アンテナユニット16が電子機器1に取り付けられた状態においては、第3の貫通穴HL3は、1辺にFPC16eの折れ曲がりによる凹部を有する長方形状となる。同様に、第4の貫通穴HL4も、1辺にFPC16fの折れ曲がりによる凹部を有する長方形状となる。
【0050】
図19は、図17における左側からアンテナユニット16を見た左側面図である。図20は、図17における右側からアンテナユニット16を見た右側面図である。図21は、図17における上側からアンテナユニット16を見た上側面図である。図22は、図17における下側からアンテナユニット16を見た下側面図である。
【0051】
アンテナユニット16は、図7乃至図10に示したように、筐体10の内部に配設される。具体的には、アンテナユニット16は、筐体10の短辺の1つ(本例では、図2における下側の辺)に沿ってエレメント配設部16aが伸びるように、且つ、筐体10の長辺の1つ(本例では、図2における右側の辺)に沿って端子部連結部16bが延びるように、配設される。
【0052】
即ち、アンテナユニット16は、エレメント配設部16aの長辺方向が筐体10の短辺方向に沿うように(平行になるように)、且つ、端子部連結部16bの長辺方向が筐体10の長辺方向に沿うように(平行になるように)、配置される。更に、アンテナユニット16は、エレメント配設部16a及び端子部連結部16bが、筐体10の正面FSに沿うように(平行になるように)配置される。
【0053】
リヤケース12は、ユニット配置部12aを備える。ユニット配置部12aは、筐体10の隅部にて、正面FSと平行に且つ平板状に形成されている。ユニット配置部12aには、第1の貫通穴HL1と、第2の貫通穴HL2と、が形成されている。
【0054】
図23は、アンテナユニット16を電子機器1に取り付ける前の正面FSから背面RSへ向かう方向にてユニット配置部12aを見た図である。図24は、アンテナユニット16を電子機器1に取り付けた後の正面FSから背面RSへ向かう方向にてユニット配置部12aを見た図である。
【0055】
第1の貫通穴HL1、及び、第2の貫通穴HL2のそれぞれは、長辺と短辺とを有する長方形状を有する。第2の貫通穴HL2は、第2の貫通穴HL2の長辺方向が、第1の貫通穴HL1の長辺方向と平行になるように形成されている。
【0056】
第2の貫通穴HL2の短辺方向における長さは、第4の貫通穴HL4の短辺方向における長さよりも短い。第2の貫通穴HL2の長辺方向における長さは、第4の貫通穴HL4の長辺方向における長さと略同じである。
【0057】
第2の貫通穴HL2は、後述するように、第1の端子部16cを第1の貫通穴HL1に挿入するとともに、ユニット配置部12aに対して折り返すように屈折させた状態における第1の端子部16cと、第4の貫通穴HL4を形成する縁部のうちの第2の端子部16dが繋がっている部分(第2の端子部連結部、本例では、FPC16fと端子部連結部16bとが連結されている部分)と、の間に形成される。
【0058】
アンテナユニット16は、第1の貫通穴HL1の縁部と、第3の貫通穴HL3の凹部以外の縁部と、を合わせ(又は、一致させ)、且つ、第2の貫通穴HL2の縁部と、第2の端子部連結部と、を合わせ(又は、一致させ)た状態にて、アンテナユニット16の正面MSとユニット配置部12aの背面RS側の表面とが両面粘着テープTP1を介して接着されることによりリヤケース12に固定される。なお、両面粘着テープTP1は、防水性を有するように構成されることが好適である。
【0059】
なお、第1の貫通穴HL1、及び、第3の貫通穴HL3の大きさは、異なっていてもよい。また、第1の貫通穴HL1、及び、第3の貫通穴HL3の縁部を合わせやすいように、アンテナユニット16の外形に沿ったガイド状のリブが筐体10に形成されることが好適である。更に、第1の貫通穴HL1、及び、第3の貫通穴HL3の縁部を合わせやすいように、アンテナユニット16に位置決め用の貫通孔が形成され、且つ、その貫通孔へ挿入されるガイドピンがユニット配置部12aに形成されることが好適である。また、第1の端子部16cの短辺方向における長さが第1の貫通穴HL1の短辺方向における長さと略同じであってもよい。
【0060】
なお、第2の貫通穴HL2、及び、第2の端子部連結部を合わせやすいように、アンテナユニット16の外形に沿ったガイド状のリブが筐体10に形成されることが好適である。更に、第2の貫通穴HL2、及び、第2の端子部連結部を合わせやすいように、アンテナユニット16に位置決め用の貫通孔が形成され、且つ、その貫通孔へ挿入されるガイドピンがユニット配置部12aに形成されることが好適である。また、第2の端子部16dの長辺方向における長さが第2の貫通穴HL2の長辺方向における長さと略同じであってもよい。
【0061】
更に、端子部連結部16bの背面NSには、第3の貫通穴HL3及び第4の貫通穴HL4を塞ぐように、防水フィルムFLが両面粘着テープTP2を介して接着される。即ち、防水フィルムFLは、第1の貫通穴HL1及び第2の貫通穴HL2を塞ぐように被覆する被覆部材を構成している。なお、両面粘着テープTP2は、防水性を有するように構成されることが好適である。
【0062】
図7乃至図10及び図17乃至図24に示したように、第1の端子部16cは、第1の貫通穴HL1に挿入されるとともに、端子部連結部16bに対して折り返されるように、第1の端子部16cの長辺方向(第1の方向)にて屈折させられる。これにより、第1の端子部16cの正面MSは、ユニット配置部12aの正面FS側の表面と当接する。
【0063】
同様に、第2の端子部16dは、第2の貫通穴HL2に挿入されるとともに、端子部連結部16bに対して折り返されるように、第2の端子部16dの短辺方向(第1の方向と直交する第2の方向)にて屈折させられる。これにより、第2の端子部16dの正面MSは、ユニット配置部12aの正面FS側の表面と当接する。
【0064】
更に、基板15上に配設されたバネ接点15a,15bは、第1の端子部16cが有する第1の端子16c1、及び、第2の端子部16dが有する第2の端子16d1をユニット配置部12aへ向けて押圧する。これにより、基板15とアンテナユニット16とが電気的に接続される。
【0065】
本例では、第1の端子16c1は、バネ接点15aを介して、基板15内の接地された導体と接続される。また、第2の端子16d1は、バネ接点15bを介して、基板15内の、無線信号を送受信するための回路と電気的に接続される。
【0066】
なお、電子機器1は、第1の端子16c1が、バネ接点15aを介して、基板15内の、無線信号を送受信するための回路と接続され、且つ、第2の端子16d1が、バネ接点15bを介して、基板15内の接地された導体と電気的に接続されていてもよい。
【0067】
また、電子機器1は、第1の端子16c1が、バネ接点15aを介して、基板15内の、無線信号を送受信するための回路と接続され、且つ、第2の端子16d1が、バネ接点15bを介して、アンテナユニット16へ電力を供給するための回路と電気的に接続されていてもよい。
【0068】
また、電子機器1は、第1の端子16c1が、バネ接点15aを介して、基板15内の、第1の無線信号を送受信するための回路と接続され、且つ、第2の端子16d1が、バネ接点15bを介して、第2の無線信号を送受信するための回路と電気的に接続されていてもよい。
【0069】
以上、説明したように、本発明の第1実施形態に係る電子機器1において、第1の端子部16cは、第1の貫通穴HL1に挿入され、且つ、第2の端子部16dは、第2の貫通穴HL2に挿入される。更に、電子機器1は、第1の貫通穴HL1、及び、第2の貫通穴HL2を塞ぐように被覆する被覆部材FLを備える。
【0070】
これによれば、第1の配線と第2の配線とが比較的近い距離にて平行に並ぶように配置されることを回避することができる。これにより、アンテナ特性(例えば、アンテナユニットによる無線信号の受信感度等)が劣化することを回避しながら端子(本例では、第1の端子16c1、及び、第2の端子16d1)が配置される領域を防水することができる。
【0071】
更に、本発明の第1実施形態に係る電子機器1において、第1の配線は、第1の方向に沿うように配置される。加えて、第1の端子部16cは、第1の方向にて屈折されることにより第1の貫通穴HL1に挿入される。更に、第2の配線は、第1の方向と直交する第2の方向に沿うように配置される。加えて、第2の端子部16dは、第2の方向にて屈折されることにより第2の貫通穴HL2に挿入される。
【0072】
これによれば、第1の配線と第2の配線とは、直交する。従って、第1の配線と第2の配線とが比較的近い距離にて平行に並ぶように配置されることを確実に回避することができる。
【0073】
加えて、本発明の第1実施形態に係る電子機器1において、第1の端子部16c、及び、第2の端子部16dのそれぞれは、シート状に形成される。更に、第1の端子部16cは、一方の面に第1の端子16c1を有する。加えて、第2の端子部16dは、第1の端子部16cの、第1の端子16c1が配置された面と同じ側の面に第2の端子16d1を有する。
【0074】
これによれば、アンテナユニット16をユニット配置部12aの表面(本例では、ユニット配置部12aの背面RS側の面)に配置するとともに、2つの端子部(本例では、第1の端子部16c、及び、第2の端子部16d)のそれぞれを、当該表面に対して折り返すように屈折させることにより、ユニット配置部12aの裏面(本例では、ユニット配置部12aの正面FS側の面)にて、2つの端子16c1,16d1のそれぞれを外部に露出させることができる。
【0075】
これにより、2つの端子16c1,16d1のそれぞれがバネ接点15a,15bにより押圧される力は、ユニット配置部12aにより受け止められる。これにより、アンテナユニット16がユニット配置部12aから離れてしまう可能性を低減することができる。
【0076】
更に、本発明の第1実施形態に係る電子機器1において、端子部連結部16bは、短辺と長辺とを有する長方形状に形成される。更に、第3の貫通穴HL3と、第4の貫通穴HL4と、は、長辺方向において並ぶように配置される。加えて、第1の端子部16cは、第3の貫通穴HL3を形成する縁部のうちの第4の貫通穴HL4との間の距離が最も短い部分と長辺方向にて繋がっている。更に、第2の端子部16dは、第4の貫通穴HL4を形成する縁部と短辺方向にて繋がっている。
【0077】
これによれば、比較的狭い領域内に、第1の端子部16cと第2の端子部16dとを形成することができる。更に、被覆部材FLの面積も小さくすることができる。また、第1の配線と第2の配線とが過度に近づくことを回避しながら、第1の貫通穴HL1に挿入された状態における第1の端子16c1と、第2の貫通穴HL2に挿入された状態における第2の端子16d1と、を十分に近づけることができる。
【0078】
加えて、本発明の第1実施形態に係る電子機器1において、第2の貫通穴HL2は、第1の端子部16cをユニット配置部12aに対して折り返すように屈折させた状態における第1の端子部16cと、第4の貫通穴HL4を形成する縁部のうちの第2の端子部16dが繋がっている部分と、の間に形成される。
【0079】
これによれば、アンテナユニット16をユニット配置部12aの表面に配置するとともに、第1の端子部16cを当該表面に対して折り返すように屈折させた状態において、第1の端子部16cを、ユニット配置部12aの裏面に確実に当接させることができる。
【0080】
なお、第1実施形態の第1変形例に係る電子機器1において、アンテナユニット16は、3つ以上の端子を有していてもよい。
また、第1実施形態の第2変形例に係る電子機器1において、第1の配線の配線方向(配線が延びる方向)と第2の配線の配線方向とが、直角以外の角度にて交差するように配置されていてもよい。
【0081】
また、第1実施形態においては、アンテナユニット16の各構成要素は、短辺と長辺とを有する長方形状であったが、正方形状であってもよい。また、アンテナユニット16の各構成要素は、短辺の位置と長辺の位置とを置換した長方形状であってもよい。また、筐体10に形成された、第1の貫通穴HL1、及び、第2の貫通穴HL2は、FPC16e,16fが挿通可能な幅を有していればよい。
【0082】
また、第1実施形態においては、アンテナユニット16の、第1の端子部16c、又は、第2の端子部16dが折り返される方向は、それぞれ、第3の貫通穴HL3の長辺方向、又は、第4の貫通穴HL4の短辺方向に沿う方向であった。
【0083】
ところで、第1実施形態の第3変形例に係る電子機器1において、第1の端子部16c、又は、第2の端子部16dが折り返される方向は、第1の端子16c1と第2の端子16d1とが近傍に配置される範囲において、それぞれ、第3の貫通穴HL3の長辺方向、又は、第4の貫通穴HL4の短辺方向に交差する方向であってもよい。この場合、第1の貫通穴HL1、及び、第2の貫通穴HL2も、第1の端子部16c、及び、第2の端子部16dが折り返される方向に合わせて形成されることが好適である。
【0084】
また、アンテナユニット16は、第1の端子部16cの位置と第2の端子部16dの位置とを置換した構成を有していてもよい。また、第1実施形態においては、アンテナユニット16は、エレメント配設部16aと端子連結部16bとが直交するように形成されていたが、筐体10の形状に沿うような形状を有していてもよい。
【0085】
また、第1実施形態においては、アンテナユニット16の、エレメント配設部16a及び端子連結部16bは、筐体10の正面FSと平行になるように配置されていたが、筐体10の正面FSに対して傾斜するように配置されていてもよい。この場合、リヤケース12のユニット配置部12aは、アンテナユニット16と平行に設けられる。この場合、例えば、筐体10の大きさに対して、エレメント配設部16aが大きい場合であっても、エレメント配設部16aを筐体10の内部に収容することができる。
【0086】
また、第1実施形態の第4変形例に係る電子機器1において、第1の貫通穴HL1、及び、第2の貫通穴HL2は、連接していてもよい。この場合、第1の端子部16c及び第2の端子部16dを折り返すための貫通穴を形成する縁部を設けることが好適である。なお、折り返された、第1の端子部16c及び第2の端子部16dは、第1実施形態と同様に、ユニット配置部12aの裏面に当接する。
【0087】
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0088】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0089】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
【0090】
(付記1)
電子機器であって、
アンテナユニットと、
前記アンテナユニットが設けられたユニット配置部と、
を備え、
前記アンテナユニットは、
電磁波を送受信するためのエレメントと、
前記エレメントと電気的に接続された第1の配線と、当該第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子と、を有するとともに屈折可能な第1の端子部と、
前記エレメントと電気的に接続された第2の配線と、当該第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子と、を有するとともに屈折可能な第2の端子部と、
を備え、
前記ユニット配置部には、第1の貫通穴と、第2の貫通穴と、が設けられ、
前記第1の端子部は、前記第1の貫通穴に挿入され、
前記第2の端子部は、前記第2の貫通穴に挿入され、
前記電子機器は、更に、
前記第1の貫通穴及び第2の貫通穴を塞ぐ被覆部材を備える電子機器。
【0091】
これによれば、第1の配線と第2の配線とが比較的近い距離にて平行に並ぶように配置されることを回避することができる。これにより、アンテナ特性(例えば、アンテナユニットによる無線信号の受信感度等)が劣化することを回避しながら端子が配置される領域を防水することができる。
【0092】
(付記2)
付記1に記載の電子機器であって、
前記第1の配線は、第1の方向に沿うように配置され、
前記第1の端子部は、前記第1の方向にて屈折されることにより前記第1の貫通穴に挿入され、
前記第2の配線は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿うように配置され、
前記第2の端子部は、前記第2の方向にて屈折されることにより前記第2の貫通穴に挿入される電子機器。
【0093】
これによれば、第1の配線と第2の配線とは、直交する。従って、第1の配線と第2の配線とが比較的近い距離にて平行に並ぶように配置されることを確実に回避することができる。
【0094】
(付記3)
付記1又は付記2に記載の電子機器であって、
前記第1の端子部、及び、前記第2の端子部のそれぞれは、シート状であり、
前記第1の端子部は、一方の面に前記第1の端子を有し、
前記第2の端子部は、前記第1の端子部の、前記第1の端子が配置された面と同じ側の面に前記第2の端子を有する電子機器。
【0095】
これによれば、アンテナユニットをユニット配置部の表面に配置するとともに、2つの端子部のそれぞれを、当該表面に対して折り返すように屈折させることにより、ユニット配置部の裏面にて、2つの端子のそれぞれを外部に露出させることができる。これにより、例えば、2つの端子のそれぞれがバネ接点により押圧されることによりバネ接点と接続される場合において、2つの端子がバネ接点によって押圧される力は、ユニット配置部により受け止められる。これにより、アンテナユニットがユニット配置部から離れてしまう可能性を低減することができる。
【0096】
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれかに記載の電子機器であって、
前記アンテナユニットは、
前記エレメントが設けられたエレメント配設部と、
前記第1の端子部及び前記第2の端子部が設けられた端子部連結部と、
を備え、
前記端子部連結部には、第3の貫通穴と、第4の貫通穴と、があり、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部から延在し、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部から延在する電子機器。
【0097】
(付記5)
付記4に記載の電子機器であって、
前記端子部連結部は、短辺と長辺とを有する長方形状であり、
前記第3の貫通穴と、前記第4の貫通穴と、は、長辺方向において並ぶように設けられ、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第4の貫通穴との間の距離が最も短い部分と長辺方向にて連結され、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部と短辺方向にて連結される電子機器。
【0098】
これによれば、比較的狭い領域内に、第1の端子部と第2の端子部とを形成することができる。更に、被覆部材の面積も小さくすることができる。また、第1の配線と第2の配線とが過度に近づくことを回避しながら、第1の貫通穴に挿入された状態における第1の端子と、第2の貫通穴に挿入された状態における第2の端子と、を十分に近づけることができる。
【0099】
(付記6)
付記5に記載の電子機器であって、
前記第2の貫通穴は、前記第1の端子部を前記ユニット配置部に対して折り返すように屈折させた状態における当該第1の端子部と、前記第4の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第2の端子部が連結されている部分と、の間に形成される電子機器。
【0100】
これによれば、アンテナユニットをユニット配置部の表面に配置するとともに、第1の端子部を当該表面に対して折り返すように屈折させた状態において、第1の端子部を、ユニット配置部の裏面に確実に当接させることができる。
【0101】
(付記7)
付記1乃至付記6のいずれかに記載の電子機器であって、
前記アンテナユニットは、シート状である電子機器。
【0102】
(付記8)
アンテナユニットであって、
電磁波を送受信するためのエレメントと、
前記エレメントと電気的に接続された第1の配線と、当該第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子と、を有するとともに屈折可能な第1の端子部と、
前記エレメントと電気的に接続された第2の配線と、当該第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子と、を有するとともに屈折可能な第2の端子部と、
を備え、
前記第1の端子部は、前記アンテナユニットが設けられるユニット配置部に設けられた第1の貫通穴に挿入され、且つ、
前記第2の端子部は、前記ユニット配置部に設けられた第2の貫通穴に挿入されるように構成されたアンテナユニット。
【0103】
(付記9)
付記8に記載のアンテナユニットであって、
前記第1の配線は、第1の方向に沿うように配置され、
前記第1の端子部は、前記第1の方向にて屈折されることにより前記第1の貫通穴に挿入され、
前記第2の配線は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿うように配置され、
前記第2の端子部は、前記第2の方向にて屈折されることにより前記第2の貫通穴に挿入されるように構成されたアンテナユニット。
【0104】
(付記10)
付記8又は付記9に記載のアンテナユニットであって、
前記第1の端子部、及び、前記第2の端子部のそれぞれは、シート状であり、
前記第1の端子部は、一方の面に前記第1の端子を有し、
前記第2の端子部は、前記第1の端子部の、前記第1の端子が配置された面と同じ側の面に前記第2の端子を有するアンテナユニット。
【0105】
(付記11)
付記8乃至付記10のいずれかに記載のアンテナユニットであって、
前記エレメントが設けられたエレメント配設部と、
前記第1の端子部及び前記第2の端子部が設けられた端子部連結部と、
を備え、
前記端子部連結部には、第3の貫通穴と、第4の貫通穴と、があり、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部から延在し、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部から延在するアンテナユニット。
【0106】
(付記12)
付記11に記載のアンテナユニットであって、
前記端子部連結部は、短辺と長辺とを有する長方形状であり、
前記第3の貫通穴と、前記第4の貫通穴と、は、長辺方向において並ぶように設けられ、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第4の貫通穴との間の距離が最も短い部分と長辺方向にて連結され、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部と短辺方向にて連結されるアンテナユニット。
【0107】
(付記13)
付記12に記載のアンテナユニットであって、
前記第2の貫通穴は、前記第1の端子部を前記ユニット配置部に対して折り返すように屈折させた状態における当該第1の端子部と、前記第4の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第2の端子部が連結されている部分と、の間に形成されるアンテナユニット。
【0108】
(付記14)
付記8乃至付記13のいずれかに記載のアンテナユニットであって、
シート状であるアンテナユニット。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、筐体の内部を防水するように構成された電子機器、及び、電磁波を送受信するためのアンテナユニット等に適用可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 電子機器
10 筐体
11 フロントケース
12 リヤケース
12a ユニット配置部
13 リヤカバー
14 ディスプレイ
15 基板
15a,15b バネ接点
16 アンテナユニット
16a エレメント配設部
16b 端子部連結部
16c 第1の端子部
16c1 第1の端子
16d 第2の端子部
16d1 第2の端子
16e,16f FPC
FL 防水フィルム
FS 正面
HL1 第1の貫通穴
HL2 第2の貫通穴
HL3 第3の貫通穴
HL4 第4の貫通穴
MS 正面
NS 背面
RS 背面
SS 側面
TP1,TP2 両面粘着テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器であって、
アンテナユニットと、
前記アンテナユニットが設けられたユニット配置部と、
を備え、
前記アンテナユニットは、
電磁波を送受信するためのエレメントと、
前記エレメントと電気的に接続された第1の配線と、当該第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子と、を有するとともに屈折可能な第1の端子部と、
前記エレメントと電気的に接続された第2の配線と、当該第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子と、を有するとともに屈折可能な第2の端子部と、
を備え、
前記ユニット配置部には、第1の貫通穴と、第2の貫通穴と、が設けられ、
前記第1の端子部は、前記第1の貫通穴に挿入され、
前記第2の端子部は、前記第2の貫通穴に挿入され、
前記電子機器は、更に、
前記第1の貫通穴及び第2の貫通穴を塞ぐ被覆部材を備える電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記第1の配線は、第1の方向に沿うように配置され、
前記第1の端子部は、前記第1の方向にて屈折されることにより前記第1の貫通穴に挿入され、
前記第2の配線は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿うように配置され、
前記第2の端子部は、前記第2の方向にて屈折されることにより前記第2の貫通穴に挿入される電子機器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電子機器であって、
前記第1の端子部、及び、前記第2の端子部のそれぞれは、シート状であり、
前記第1の端子部は、一方の面に前記第1の端子を有し、
前記第2の端子部は、前記第1の端子部の、前記第1の端子が配置された面と同じ側の面に前記第2の端子を有する電子機器。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子機器であって、
前記アンテナユニットは、
前記エレメントが設けられたエレメント配設部と、
前記第1の端子部及び前記第2の端子部が設けられた端子部連結部と、
を備え、
前記端子部連結部には、第3の貫通穴と、第4の貫通穴と、があり、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部から延在し、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部から延在する電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記端子部連結部は、短辺と長辺とを有する長方形状であり、
前記第3の貫通穴と、前記第4の貫通穴と、は、長辺方向において並ぶように設けられ、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第4の貫通穴との間の距離が最も短い部分と長辺方向にて連結され、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部と短辺方向にて連結される電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器であって、
前記第2の貫通穴は、前記第1の端子部を前記ユニット配置部に対して折り返すように屈折させた状態における当該第1の端子部と、前記第4の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第2の端子部が連結されている部分と、の間に形成される電子機器。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子機器であって、
前記アンテナユニットは、シート状である電子機器。
【請求項8】
アンテナユニットであって、
電磁波を送受信するためのエレメントと、
前記エレメントと電気的に接続された第1の配線と、当該第1の配線と接続され且つ外部に露出する第1の端子と、を有するとともに屈折可能な第1の端子部と、
前記エレメントと電気的に接続された第2の配線と、当該第2の配線と接続され且つ外部に露出する第2の端子と、を有するとともに屈折可能な第2の端子部と、
を備え、
前記第1の端子部は、前記アンテナユニットが設けられるユニット配置部に設けられた第1の貫通穴に挿入され、且つ、
前記第2の端子部は、前記ユニット配置部に設けられた第2の貫通穴に挿入されるように構成されたアンテナユニット。
【請求項9】
請求項8に記載のアンテナユニットであって、
前記第1の配線は、第1の方向に沿うように配置され、
前記第1の端子部は、前記第1の方向にて屈折されることにより前記第1の貫通穴に挿入され、
前記第2の配線は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿うように配置され、
前記第2の端子部は、前記第2の方向にて屈折されることにより前記第2の貫通穴に挿入されるように構成されたアンテナユニット。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載のアンテナユニットであって、
前記第1の端子部、及び、前記第2の端子部のそれぞれは、シート状であり、
前記第1の端子部は、一方の面に前記第1の端子を有し、
前記第2の端子部は、前記第1の端子部の、前記第1の端子が配置された面と同じ側の面に前記第2の端子を有するアンテナユニット。
【請求項11】
請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のアンテナユニットであって、
前記エレメントが設けられたエレメント配設部と、
前記第1の端子部及び前記第2の端子部が設けられた端子部連結部と、
を備え、
前記端子部連結部には、第3の貫通穴と、第4の貫通穴と、があり、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部から延在し、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部から延在するアンテナユニット。
【請求項12】
請求項11に記載のアンテナユニットであって、
前記端子部連結部は、短辺と長辺とを有する長方形状であり、
前記第3の貫通穴と、前記第4の貫通穴と、は、長辺方向において並ぶように設けられ、
前記第1の端子部は、前記第3の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第4の貫通穴との間の距離が最も短い部分と長辺方向にて連結され、
前記第2の端子部は、前記第4の貫通穴を形成する縁部と短辺方向にて連結されるアンテナユニット。
【請求項13】
請求項12に記載のアンテナユニットであって、
前記第2の貫通穴は、前記第1の端子部を前記ユニット配置部に対して折り返すように屈折させた状態における当該第1の端子部と、前記第4の貫通穴を形成する縁部のうちの前記第2の端子部が連結されている部分と、の間に形成されるアンテナユニット。
【請求項14】
請求項8乃至請求項13のいずれかに記載のアンテナユニットであって、
シート状であるアンテナユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−106286(P2013−106286A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250281(P2011−250281)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】