説明

電子機器、及び通信システム

【課題】ユーザが伝えたい感情を、他のユーザに伝えることができる電子機器、及び通信システムを提供する。
【解決手段】本発明の電子機器は、加速度センサ、感圧センサ、マイクのうちの少なくとも1つを有し、ユーザから与えられた物理量を検出するセンサ部と、前記センサ部から出力された前記センサ信号を、ユーザの感情状態を表す情報である感情情報へ変換する変換部と、前記変換部から出力された前記感情情報の他の装置への送信と、前記他の装置から送信された感情情報の受信とを行なう通信部とを有し、前記変換部は、前記通信部で受信した前記感情情報を出力信号へ変換し、前記変換された前記出力信号により駆動を行なう出力部をさらに有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
音声、画像、及び文字のみならず、ユーザの感情状態を、送信装置から受信装置にリアルタイムに伝達することを目的とした通信システムが、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−5945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された通信システムは、送信装置のユーザの体温、脈拍などの生体情報を、送信装置のユーザが伝えたい感情とは無関係に検出していた。このため、送信装置のユーザは、伝えたい感情を受信装置のユーザに伝えることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが伝えたい感情を、他のユーザに伝えることができる電子機器、及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、加速度センサ、感圧センサ、及びマイクのうち少なくとも1つを有し、ユーザから与えられた物理量を検出するセンサ部と、前記センサ部から出力された前記センサ信号を、ユーザの感情状態を表す情報である感情情報へ変換する変換部と、前記変換部から出力された前記感情情報の他の装置への送信と、前記他の装置から送信された感情情報の受信とを行なう通信部とを有し、前記変換部は、前記通信部で受信した前記感情情報を出力信号へ変換し、前記変換された前記出力信号により駆動を行なう出力部をさらに有することを特徴とする電子機器である。
【0007】
また、本発明は、前記他の装置から送信された前記他の装置のユーザの感情状態を表す情報である感情情報の受信を行なう通信部と、前記通信部で受信した前記感情情報を出力信号へ変換する変換部と、前記変換された前記出力信号により駆動を行なう出力部とを有することを特徴とする電子機器である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子機器及び通信システムは、ユーザが伝えたい感情を、他のユーザに伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態における、感覚交感システムの構成例である。
【図2】本発明の第1実施形態における、感覚交感装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態における、感覚交感システムの構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1には、感覚交感システム(通信システム)の構成例が示されている。感覚交感システムは、複数の感覚交感装置(電子機器)100を備える。感覚交感装置100は、ユーザが伝えたい感情に応じてそのユーザが自装置に与えた物理量を、加速度センサ、感圧センサ、温度センサ、湿度センサ、マイク、及びイメージセンサのうち、少なくとも1つのセンサにより検出する。また、感覚交感装置100は、検出した物理量の種別毎に、その物理量に応じたセンサ信号に基づく信号を、他の感覚交感装置100に送信する。なお、送信先となる他の感覚交感装置100は、予め定められているものとする。
【0011】
図1(A)には、感覚交感システムの構成例として、感覚交感装置100−1が、感覚交感装置100−2に、センサ信号に基づく信号を送信する場合の構成例が示されている。また、図1(B)には、感覚交感システムの別の構成例として、感覚交感装置100−1が、複数の感覚交感装置100−n(nは、2以上の整数)に、センサ信号に基づく信号を送信する場合の構成例が示されている。図1に示されているように、感覚交感装置100は、1つ又は複数の他の感覚交感装置100に、センサ信号に基づく信号を送信する。
【0012】
次に、感覚交感装置の構成を説明する。
図2には、感覚交感装置の構成例が、ブロック図で示されている。感覚交感装置100は、センサ部110と、通信部120と、変換部130と、記憶部140と、電源部150と、出力部160とを備える。
【0013】
電源部150は、各部に電力を供給する。
センサ部110は、ユーザが自装置に与えた物理量を各種センサにより検出し、検出した物理量の種別毎に、センサ信号を出力する。センサ部110は、加速度センサ111と、感圧センサ112と、温度センサ113と、湿度センサ114と、マイク115と、イメージセンサ116と、画像解析部117とを備える。
【0014】
加速度センサ111は、ユーザが自装置に与えた打撃又は振動などによる加速度を検出し、検出した加速度に応じたセンサ信号を、変換部130に出力する。加速度センサ111は、例えば、0.0[G]から2.0[G]まで、0.2[G]間隔(10段階(レベル))で加速度を検出する。また、加速度センサ111は、ユーザが自装置に与えた振動の周期を、検出した加速度に基づいて算出してもよい。加速度センサ111は、例えば、0[Hz]から20[Hz]まで、2[Hz]間隔(10段階)で、振動の周期(周波数)を算出する。また、加速度センサ111は、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さを、検出した加速度に基づいて算出してもよい。加速度センサ111は、例えば、0[秒]から5[秒]まで、1[秒]間隔(5段階)で、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さを算出する。
【0015】
感圧センサ112は、ユーザが自装置に加えた圧力(例えば、筐体を把持する力による圧力)を検出し、検出した圧力に応じたセンサ信号を、変換部130に出力する。感圧センサ112は、例えば、ユーザが自装置に加えた圧力を、5[Pa]毎に10段階で検出する。
【0016】
温度センサ113は、ユーザが自装置に与えた温度(例えば、筐体を把持する掌の温度)を検出し、検出した温度に応じたセンサ信号を、変換部130に出力する。温度センサ113は、例えば、ユーザが自装置に与えた温度を、摂氏35[度]から0.2[度]毎に、10段階で検出する。
【0017】
湿度センサ114は、ユーザが自装置に与えた湿度(例えば、筐体を把持する掌の水分量)を検出し、検出した湿度に応じた第1センサ信号を、変換部130に出力する。湿度センサ114は、例えば、ユーザが自装置に与えた湿度を、0[%]から100[%]まで、10[%]間隔(10段階)で検出する。
【0018】
マイク115は、ユーザが自装置に伝えた音(例えば、ユーザの音声の周波数及び音量)を検出し、検出した音に応じたセンサ信号を、変換部130に出力する。例えば、マイク115は、音声が続いた時間の長さに応じたセンサ信号を出力する。ここで、例えば、マイク115は、ユーザの音声が続いた時間の長さを、0[秒]から5[秒]まで、1[秒]間隔(5段階)で検出し、検出した音声が続いた時間の長さに応じたセンサ信号を出力する。
【0019】
イメージセンサ116は、ユーザの顔を撮像し、ユーザの顔が撮像された画像を、画像解析部117に出力する。
画像解析部117は、ユーザの顔が撮像された画像に対して、パターンマッチングを実行する。また、画像解析部117は、パターンマッチングを実行した画像を、ユーザの感情状態を表す補助情報である感情補助情報「喜」「怒」「哀」「楽」のいずれか1つ以上に対応させる。例えば、画像解析部117は、パターンマッチングを実行した結果、ユーザの顔が笑顔であると判定した場合、ユーザの笑顔が撮像された画像を、感情補助情報「喜」及び「楽」に対応させる。画像解析部117は、感情補助情報に対応させて、ユーザの顔が撮像された画像を変換部130に出力する。
【0020】
また、センサ部110は、タッチパネル(不図示)を備えてもよい。タッチパネルは、ユーザからの操作入力を受け付ける操作ボタンを表示する。ここで、タッチパネルには、感情補助情報「喜」「怒」「哀」「楽」にそれぞれ対応する操作ボタンが表示される。例えば、ユーザが「喜」に対応する操作ボタンを押下した場合、タッチパネルは、感情補助情報「喜」に対応する操作ボタンが押下されたことを示すセンサ信号を、変換部130に出力する。また、感情補助情報「怒」「哀」「楽」についても同様に、タッチパネルは、対応する操作ボタンが押下されたことを示すセンサ信号を出力する。
【0021】
変換部130は、センサ信号をセンサ部110から物理量毎に取得する。また、変換部130は、センサ部110から感情補助情報を取得する。また、変換部130は、取得したセンサ信号のレベルに、検出された物理量の種別毎の係数を乗算することで、係数を乗算したセンサ信号(以下、「係数乗算センサ信号」という)を、通信部120に出力する。ここで、係数は、物理量の種別毎に予め定められているものとする。
【0022】
例えば、変換部130は、加速度に応じたセンサ信号のレベルに、検出された加速度に対応する予め定められた係数を乗算する。また、変換部130は、振動の周期に応じたセンサ信号のレベルに、検出された振動の周期に対応する予め定められた係数を乗算する。圧力、温度、湿度、及び音量についても、同様である。
【0023】
変換部130は、センサ部110の加速度センサ111から取得したセンサ信号に基づいて、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さを検出し、検出した時間の長さを通信部120に出力する。また、変換部130は、センサ部110のマイク115から取得したセンサ信号に基づいて、センサ部110が検出した音声が続いた時間の長さを検出し、検出した時間の長さを通信部120に出力する。ここで、変換部130は、予め定められた固定時間の長さを出力してもよい。
【0024】
また、センサ部110がタッチパネル(不図示)を備える場合、変換部130は、感情補助情報をタッチパネル(不図示)から取得する。また、変換部130は、ユーザの顔が撮像された画像と、この画像に対応する感情補助情報とを、画像解析部117から取得する。さらに、変換部130は、ユーザの顔が撮像された画像を出力部160及び通信部120に転送する。
【0025】
変換部130は、画像解析部117及びタッチパネルの少なくとも一方から感情補助情報を取得した場合、取得した感情補助情報を、ユーザの感情状態を表す情報である感情情報として、通信部120に出力する。一方、画像解析部117及びタッチパネルのいずれからも感情補助情報を取得していない場合、変換部130は、センサ部110のマイク115が検出した音声の周波数に基づいて感情情報を判定し、判定結果を通信部120に出力する。ここで、変換部130は、音声の周波数に基づいて、ユーザの音声が、笑い声(喜び、楽しみ)・嗚咽(哀しみ)・慟哭(怒り)のいずれであるかを判定する。
【0026】
具体的には、ユーザが男性である場合、変換部130は、例えば、音声の周波数が100[Hz]未満であれば「嗚咽」、音声の周波数が100[Hz]以上350[Hz]未満であれば「慟哭」、音声の周波数が350[Hz]以上であれば「笑い声」と判定する。一方、ユーザが女性である場合、変換部130は、例えば、音声の周波数が250[Hz]未満であれば「嗚咽」、音声の周波数が250[Hz]以上500[Hz]未満であれば「慟哭」、音声の周波数が500[Hz]以上であれば「笑い声」と判定する。
【0027】
このように、変換部130は、ユーザの音声が、笑い声(喜び、楽しみ)・嗚咽(哀しみ)・慟哭(怒り)のいずれであるかを判定し、その判定結果に対応する感情情報(「喜」「怒」「哀」「楽」)を通信部120に出力する。
【0028】
また、変換部130は、画像解析部117及びタッチパネルのいずれからも感情補助情報を取得しておらず、かつ、ユーザの音声の周波数に基づいた感情情報の判定結果もない場合、センサ部110の画像解析部117が画像に基づいて出力した感情補助情報を取得し、取得した感情補助情報を、感情情報として記憶部140及び通信部120に出力する。
【0029】
また、変換部130は、通信部120が受信した係数乗算センサ信号を取得し、取得した係数乗算センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を、取得した係数乗算センサ信号に付加し、異なる種別の物理量を示す情報が付加された係数乗算センサ信号を記憶部140及び出力部160に出力してもよい。
【0030】
例えば、通信部120から取得した係数乗算センサ信号が、物理量「加速度」を表していたとする。変換部130は、物理量「加速度」とは異なる種別の物理量「温度」を示す情報を、取得した係数乗算センサ信号に付加することで、物理量「加速度」及び「温度」を示す情報が付加された係数乗算センサ信号を、記憶部140及び出力部160に出力する。ここで、異なる種別の物理量をいずれの物理量とするかは、所定条件に基づいて適宜定められてよい。
【0031】
これにより、感覚交感装置100は、複数の物理量を用いて効果的に、ユーザが伝えたい感情を他のユーザに伝えることができる。
【0032】
また、自装置のセンサ部110が出力したセンサ信号についても同様に、変換部130は、センサ部110が出力したセンサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を、係数乗算センサ信号に付加して、通信部120に出力してもよい。
【0033】
例えば、自装置のセンサ部110から取得した係数乗算センサ信号が、物理量「温度」を表していたとする。変換部130は、物理量「温度」とは異なる種別の物理量「圧力」を示す情報を、取得した係数乗算センサ信号に付加することで、物理量「温度」及び「圧力」を示す情報が付加された係数乗算センサ信号を、通信部120に出力する。
【0034】
また、変換部130は、画像解析部117が出力した画像信号についても、その画像信号に、物理量を示す情報を付加して、通信部120に出力してもよい。
【0035】
通信部120には、物理量の種別毎に、係数乗算センサ信号が変換部130から入力される。通信部120は、物理量の種別毎に入力された係数乗算センサ信号を、他の感覚交感装置100に送信する。
また、通信部120には、感情情報が変換部130から入力される。通信部120は、入力された感情情報を、他の感覚交感装置100に送信する。
【0036】
また、通信部120には、ユーザの顔が撮像された画像と、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さと、音声が続いた時間の長さとが、変換部130から入力される。通信部120は、ユーザの顔が撮像された画像と、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さと、音声が続いた時間の長さとを、他の感覚交感装置100に送信する。
【0037】
また、通信部120は、係数乗算センサ信号を他の感覚交感装置100から受信し、受信した係数乗算センサ信号を変換部130に出力する。また、通信部120は、感情情報を他の感覚交感装置100から受信し、受信した感情情報を変換部130に出力する。また、通信部120は、ユーザの顔が撮像された画像と、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さと、音声が続いた時間の長さとを、他の感覚交感装置100から受信し、これらを変換部130に出力する。
【0038】
記憶部140は、物理量の種別毎に、変換部130が算出した係数乗算センサ信号を記憶する。また、記憶部140は、通信部120が受信して変換部130が出力した感情情報と、ユーザが自装置に振動を与え続けた時間の長さと、音声が続いた時間の長さとを記憶する。また、記憶部140は、感情情報「喜」「怒」「哀」「楽」に対応させて予め定められた音信号を、感情情報毎に予め記憶している。また、記憶部140は、感情情報に対応させて予め定められた色信号を、感情情報毎に予め記憶している。また、記憶部140は、感情情報に対応させて予め定められた画像信号を、感情情報毎に予め記憶している。なお、記憶部140は、ユーザの顔が撮像された画像を記憶してもよい。
【0039】
出力部160は、振動部161と、加圧部162と、冷熱部163と、加湿部164と、スピーカ部165と、照明部166と、表示部167とを備える。出力部160は、振動部161、加圧部162、冷熱部163、加湿部164、及びスピーカ部165のうち少なくとも1つを、通信部120が他の感覚交感装置100から受信した係数乗算センサ信号に応じて駆動させる。
【0040】
振動部161は、係数乗算センサ信号が示す加速度及び周期と、振動時間との少なくとも1つに応じて振動する。例えば、加速度のレベル(段階)に基づく係数乗算センサ信号の値が「3.6」である場合、振動部161は、(振動定格入力0.1)+(最大入力0.05)×(係数乗算センサ信号の値3.6)=0.28[W]で振動する。振動部161は、例えば、回転モータ、リニアモータ、圧電素子、又は人工筋肉素子である。
【0041】
加圧部162は、係数乗算センサ信号が示す圧力に応じて、力を発生させる(加圧)。加圧部162は、例えば、マイクロポンプ、超音波により駆動するリニアアクチュエータ、圧電素子、人工筋肉、又はピエゾ素子である。
【0042】
冷熱部163は、係数乗算センサ信号が示す温度に応じて、冷熱部163の温度を変化させる。例えば、温度のレベルに基づく係数乗算センサ信号の値が「2.0」である場合、冷熱部163は、所定の温度(例えば、摂氏35[度])を基準として、その基準から、0.5×(係数乗算センサ信号の値2.0)=摂氏1.0[度]だけ、冷熱部163の温度を上昇させる。冷熱部163は、例えば、ペルチェ素子である。
【0043】
加湿部164は、係数乗算センサ信号が示す湿度に応じて、加湿部164の表面の湿度を変化させる。例えば、湿度のレベルに基づく係数乗算センサ信号の値が「3.0」である場合、加湿部164は、所定の環境湿度(例えば、50[%])を用いて、(100−環境湿度/10)×(係数乗算センサ信号の値3.0)[%]だけ、加湿部164の表面の湿度を上昇させる。
【0044】
加湿部164は、例えば、超音波振動子により水蒸気を発生させ、発生させた水蒸気を浸透膜に通すことで、自装置の表面に湿り気を与える。また、加湿部164は、例えば、微細な毛細管による膜、又は層の間に隙間のある二層の膜中に、マイクロバルブと毛細管効果とにより水を送り込むことで、自装置の表面に湿り気を与えてもよい。また、加湿部164は、例えば、ペルチェ素子により空気中の水蒸気を結露させ、結露させた水蒸気を、湿り気を与えるための水として使用してもよい。なお、水は、小型タンク(不図示)に蓄えられてもよい。
【0045】
スピーカ部165は、通信部120が受信して変換部130が出力した感情情報に対応する音信号を、記憶部140から取得し、取得した音信号に応じた音を出力する。ここで、スピーカ部165は、係数乗算センサ信号の値が示す音量に応じて、音を出力する。また、スピーカ部165は、係数乗算センサ信号の値に応じて、出力する音の時間の長さを定めてもよい。
【0046】
照明部166は、通信部120が受信して変換部130が出力した感情情報に対応する色信号を、記憶部140から取得し、取得した色信号が示す色で発光する。例えば、変換部130が出力した感情情報が「怒」であった場合、照明部166は、赤色で発光する。また、照明部166は、変換部130が出力した係数乗算センサ信号の値が示す音量又は加速度に応じて、光量を定める。
【0047】
表示部167は、通信部120が受信して変換部130が出力した感情情報を取得する。表示部167は、取得した感情情報に対応する所定の画像を表示する。例えば、変換部130が出力した感情情報が「喜」であった場合、表示部167は、喜びをユーザに想起させる所定の画像を表示する。また、表示部167は、ユーザの顔が撮像された画像を表示してもよい。
【0048】
なお、出力部160は、振動部161と、加圧部162と、冷熱部163と、加湿部164と、スピーカ部165と、照明部166と、表示部167とのうち、少なくとも1つを備えていればよい。
【0049】
以上のように、感覚交感装置100は、ユーザが自装置に与えた物理量を加速度センサ111、感圧センサ112、温度センサ113、湿度センサ114、及びマイク115のうち少なくとも1つにより検出し、該検出した物理量に応じた第1センサ信号を物理量の種別毎に出力するセンサ部110と、センサ部110が出力した前記第1センサ信号を取得し、該取得した第1センサ信号のレベルに前記物理量の種別毎の係数を乗算した第2センサ信号を出力する変換部130と、変換部130が前記第2センサ信号を出力した場合、該出力した第2センサ信号を他の感覚交感装置100に送信し、他の感覚交感装置100から前記第2センサ信号を受信した場合、該受信した第2センサ信号を出力する通信部120と、通信部120が出力した前記受信した第2センサ信号を取得し、該取得した第2センサ信号に応じて、振動部161、加圧部162、冷熱部163、加湿部164、及びスピーカ部165のうち少なくとも1つを駆動する出力部160と、を備える。
【0050】
これにより、感覚交感装置100は、ユーザが伝えたい感情を、他のユーザに伝えることができる。また、ユーザは、他のユーザの感情を認識することができる。
【0051】
また、感覚交感装置100が、通信部120が受信した第2センサ信号を取得し、該取得した第2センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を前記取得した第2センサ信号に付加し、該付加した第2センサ信号を出力する変換部130を備え、出力部160は、該付加した第2センサ信号を取得し、変換部130が付加した物理量を示す情報に応じて駆動する。
【0052】
これにより、感覚交感装置は、他の感覚交感装置から受信した係数乗算センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量に応じて、自装置の出力部を駆動させることができるので、他の感覚交感装置のユーザが伝えたい感情を、複数の物理量を用いて効果的に、自装置のユーザに伝えることができる。また、ユーザは、他のユーザの感情をより認識することができる。
【0053】
また、変換部130は、前記第1センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を前記乗算した第2センサ信号に付加して、該付加した第2センサ信号を出力し、出力部160は、該付加した第2センサ信号を取得し、変換部130が付加した物理量を示す情報に応じて駆動する。
【0054】
これにより、感覚交感装置は、自装置のセンサが検出した物理量の種別とは異なる種別の物理量に応じて、他の感覚交感装置の出力部を駆動させることができるので、自装置のユーザが伝えたい感情を、複数の物理量を用いて効果的に、他の感覚交感装置のユーザに伝えることができる。また、ユーザは、他のユーザの感情をより認識することができる。
【0055】
また、他の感覚交感装置100は、複数でもよい。これにより、感覚交感装置は、自装置のセンサ部が出力したセンサ信号に応じて、他の感覚交感装置の出力部を駆動させるので、自装置のユーザが伝えたい感情を、複数の他の感覚交感装置のユーザに伝えることができる。
【0056】
また、感覚交感装置100は、センサ信号及び係数乗算センサ信号が表す情報のうち、少なくとも1つを記憶する記憶部140を備え、出力部160は、記憶部140に記憶された当該信号が表す情報に応じて駆動する。
【0057】
これにより、感覚交感装置100は、他の感覚交感装置から係数乗算センサ信号が表す情報を受信して記憶し、記憶された係数乗算センサ信号が表す情報に応じて、自装置の出力部を駆動させるので、他の感覚交感装置のユーザが伝えたい感情を、所定の時間が経過した後でも、自装置のユーザに伝えることができる。また、ユーザは、他のユーザが過去に感じた感情を思い起こすことができる。
【0058】
また、感覚交感装置100は、イメージセンサ116が撮像した画像に応じて、画像信号を出力する画像解析部117と、画像を表示する表示部167と、を備え、表示部167は、画像解析部117が出力した画像信号に対応する画像を表示する。これにより、感覚交感装置100は、ユーザが伝えたい感情を、そのユーザの顔が撮像された画像に基づいて、他のユーザに効果的に伝えることができる。
【0059】
また、変換部130は、前記画像信号に物理量を示す情報を付加して出力し、出力部160は、該画像信号に付加された物理量を示す情報に応じて駆動する。これにより、感覚交感装置100は、ユーザが伝えたい感情を、ユーザの顔が撮像された画像に基づいて、視覚以外の感覚により、他のユーザに効果的に伝えることができる。
【0060】
また、上述したように、感覚交感装置100(受信装置)は、他の感覚交感装置100から送信された他の感覚交感装置100のユーザの感情状態を表す情報である感情情報の受信を行なう通信部120と、通信部120で受信した感情情報を出力信号へ変換する変換部130と、変換された出力信号により駆動を行なう出力部160とを有する。ここで、感覚交感装置100(受信装置)は、感情情報と、変換された出力信号との対応関係を記憶する記憶部140をさらに有してもよい。また、出力部160は、振動部161と、加圧部162と、冷熱部163と、加湿部164と、スピーカ部165と、表示部167と、を有してもよい。
【0061】
<係数乗算センサ信号の合計値に基づいて、出力部の出力値を定める場合>
出力部160(図2を参照)は、係数乗算センサ信号のセンサ毎の合計値に基づいて、出力部160が備える各部の出力値を定めてもよい。例えば、出力部160は、変換部130が出力した係数乗算センサ信号のセンサ毎の合計値に応じて、スピーカ部165の音量を定めてもよい。
【0062】
加速度に応じたセンサ信号のレベルに乗算する係数と、周期に応じたセンサ信号のレベルに乗算する係数と、圧力に応じたセンサ信号のレベルに乗算する係数と、温度に応じたセンサ信号のレベルに乗算する係数と、湿度に応じたセンサ信号のレベルに乗算する係数と、音量に応じたセンサ信号のレベルに乗算する係数とを合計した値が、例えば、7.1であったとする。この場合、係数乗算センサ信号のセンサ毎の合計値は、最大で、10段階×7.1=71となる。
【0063】
仮に、加速度に基づく係数乗算センサ信号の値と、周期に基づく係数乗算センサ信号の値と、圧力に基づく係数乗算センサ信号の値と、温度に基づく係数乗算センサ信号の値と、湿度に基づく係数乗算センサ信号の値と、音量に基づく係数乗算センサ信号の値とを合計した値が、21.2であったとする。この場合、21.2/71=約0.3なので、出力部160は、スピーカ部165の音量を、10段階のうち第3段階の音量と定める。
【0064】
また、出力部160は、感情情報に応じて予め定められたパターンにより、出力部160が備える各部を駆動してもよい。
【0065】
<ユーザが自装置に与えた物理量に基づいて、自装置の出力部を駆動させる場合>
感覚交感装置100は、ユーザが自装置に与えた物理量に基づいて、他の感覚交感装置100の出力部でなく、自装置の出力部を駆動させてもよい。この場合、感覚交感システムが備える感覚交感装置100の数は、1つでよい。
【0066】
変換部130は、自装置のセンサ部110が出力したセンサ信号に基づいて、係数乗算センサ信号及び感情情報を、記憶部140に記憶させる。センサ部110のタッチパッド(不図示)等を介して、ユーザからの操作入力を受け付けた場合、変換部130は、記憶部140に記憶された係数乗算センサ信号及び感情情報を、自装置の出力部160に出力する。出力部160は、記憶された係数乗算センサ信号及び感情情報に基づいて、出力部160の各部を駆動させる。
【0067】
以上のように、感覚交感装置100は、ユーザが自装置に与えた物理量を、加速度センサ111、感圧センサ112、温度センサ113、湿度センサ114、及びマイク115のうち少なくとも1つが検出し、該検出した物理量に応じた第1センサ信号を、当該検出した物理量の種別毎に出力するセンサ部110と、センサ部110が出力した前記第1センサ信号を取得し、該取得した第1センサ信号のレベルに、前記物理量の種別毎の係数を乗算した第2センサ信号を、記憶部140に記憶させ、該記憶させた第2センサ信号を出力する変換部130と、変換部130が出力した前記記憶させた第2センサ信号を取得し、該取得した第2センサ信号に応じて、振動する振動部161、加圧する加圧部162、温度を変化させる冷熱部163、加湿する加湿部164、及び音を出すスピーカ部165のうち少なくとも1つを駆動する出力部160と、を備える。
【0068】
これにより、感覚交感装置は、自装置のセンサ部からセンサ信号を受信して記憶し、記憶したセンサ信号に応じて、自装置の出力部を駆動させるので、自装置のユーザが伝えたい感情を、所定の時間が経過した後でも、複数の物理量を用いて自装置のユーザに伝えることができる。また、ユーザは、自らが過去に感じた感情を思い起こすことができる。
【0069】
また、変換部130は、次のようにしてもよい。変換部130は、自装置のセンサ部110が出力したセンサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を、係数乗算センサ信号に付加して、その係数乗算センサ信号と、感情情報とを、記憶部140に記憶させる。また、変換部130は、記憶部140に記憶させた係数乗算センサ信号及び感情情報を、自装置の出力部160に出力する。
【0070】
例えば、自装置のセンサ部110から取得した係数乗算センサ信号が、物理量「加速度」に応じていたとする。変換部130は、物理量「加速度」とは異なる種別の物理量「温度」を示す情報を、取得した係数乗算センサ信号に付加して、物理量「加速度」及び「温度」を示す情報が付加された係数乗算センサ信号と、感情情報とを、記憶部140に記憶させる。出力部160は、記憶された係数乗算センサ信号と、感情情報と応じて駆動する。
【0071】
以上のように、変換部130は、前記第1センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を、前記乗算した第2センサ信号に付加して、該付加した第2センサ信号を記憶させ、出力部160は、記憶された該付加した第2センサ信号を取得し、変換部130が付加した物理量を示す情報に応じて駆動する。
【0072】
これにより、感覚交感装置は、自装置のセンサが検出した物理量の種別とは異なる種別の物理量に応じて、自装置の出力部を駆動させることができるので、自装置のユーザが伝えたい感情を、所定の時間が経過した後でも、複数の物理量を用いて効果的に、自装置のユーザに伝えることができる。また、ユーザは、自らが過去に感じた感情をより思い起こすことができる。
【0073】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第2実施形態では、複数の感覚交感装置が係数乗算センサ信号を送信する点が、第1実施形態と異なる。以下では、第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0074】
図3には、感覚交感システムの構成例が示されている。図3(A)には、感覚交感システムの構成例として、感覚交感装置100−1〜100−3が、感覚交感装置100−4に、係数乗算センサ信号を送信する場合の構成例が示されている。また、図3(B)には、感覚交感システムの別の構成例として、感覚交感装置100−1〜100−3が、感覚交感装置100−4〜100−6に、係数乗算センサ信号を送信する場合の構成例が示されている。図3に示されているように、複数の感覚交感装置100が、1つ又は複数の他の感覚交感装置100に、係数乗算センサ信号を送信する。
【0075】
ここで、係数乗算センサ信号を受信した感覚交感装置100は、係数乗算センサ信号を送信した感覚交感装置100の数に応じて、係数乗算センサ信号の感覚交感装置100毎の合計値を、指数的に変化させてもよい。これにより、送信された係数乗算センサ信号の感覚交感装置100毎の合計値が小さい場合でも、係数乗算センサ信号を受信した感覚交感装置100は、出力部160(図2を参照)を大きく駆動させることができる。
【0076】
以上のように、複数の感覚交感装置100は、1つ又は複数の他の感覚交感装置100に、係数乗算センサ信号を送信する。これにより、複数の感覚交感装置は、自装置のセンサ部が出力したセンサ信号に応じて、他の感覚交感装置の出力部を駆動させるので、複数の送信装置の各ユーザが伝えたい感情に基づく感覚を、受信装置のユーザに伝えることができる。例えば、複数の感覚交感装置は、試合を観戦している複数の観客(複数の感覚交感装置の各ユーザ)が伝えたい感情に基づく感覚を、試合会場から離れた場所に居る他の感覚交感装置のユーザに伝えることができる。
【0077】
<感情情報に応じて、係数乗算センサ信号の値を加算する場合>
変換部130(図2を参照)は、感情情報に応じて、係数乗算センサ信号の値を加算してもよい。
【0078】
変換部130は、感情情報「喜」又は「楽」を送信した感覚交感装置100が送信した係数乗算センサ信号の平均値(以下、「ポジティブ信号の平均値」という)と、感情情報「怒」又は「哀」を送信した感覚交感装置100が送信した係数乗算センサ信号の平均値(以下、「ネガティブ信号の平均値」という)とを算出する。
【0079】
さらに、変換部130は、ポジティブ信号の平均値を正値とし、ネガティブ信号の平均値を負値として、ポジティブ信号の平均値とネガティブ信号の平均値とを加算した値を、係数乗算センサ信号の新たな値とする。
【0080】
係数乗算センサ信号の新たな値が、正値である場合、変換部130は、正値に対応する予め定められたパターンにより、係数乗算センサ信号の新たな値に応じて、出力部160を駆動させる。一方、係数乗算センサ信号の新たな値が、負値である場合、変換部130は、負値に対応する予め定められたパターンにより、係数乗算センサ信号の新たな値に応じて、出力部160を駆動させる。
【0081】
例えば、ポジティブ信号の平均値が正値「+1」、ネガティブ信号の平均値が負値「−2」であったとする。この場合、係数乗算センサ信号の新たな値は、負値「−1」となる。変換部130は、負値に対応する予め定められたパターン(例えば、照明部166が青く発光することを含むパターン)により、係数乗算センサ信号の新たな値「−1」に対応する光量で、照明部166を発光させる。
【0082】
<感情情報を相手に送信する前に、その感情情報をユーザに確認させる場合>
感覚交感装置100は、他の感覚交感装置100に感情情報を送信する前に、その感情情報をユーザ(送信者)に事前通知してもよい。変換部130(図2を参照)は、通信部120に感情情報を出力する前に、その感情情報を出力部160に出力する。
【0083】
出力部160の表示部167は、変換部130から入力された感情情報(例えば、「怒」)に対応する所定の画像(例えば、「怒」という文字画像)を表示する。また、出力部160の照明部166は、変換部130から入力された感情情報(例えば、「怒」)に対応する所定の色(例えば、赤色)で発光する。また、出力部160のスピーカ部165は、変換部130から入力された感情情報(例えば、「怒」)に対応する音声(例えば、「怒鳴り声」)又はメロディーを出力する。
【0084】
このようにして、感情情報は、他の感覚交感装置100に送信される直前に、ユーザ(送信者)に事前通知される。ユーザは、事前通知された感情情報を他の感覚交感装置100に送信することを許可するか否かを指示するため、センサ部110又は表示部167のタッチパネル(不図示)を介して指示を操作入力する。
【0085】
他の感覚交感装置100に送信することを許可する場合、ユーザ(送信者)は、タッチパネルに表示された「OK」ボタンを押下する。一方、他の感覚交感装置100に送信することを許可しない場合、ユーザ(送信者)は、タッチパネルに表示された「NG」ボタンを押下する。これらの操作入力に応じたセンサ信号は、変換部130に入力される。
【0086】
また、ユーザ(送信者)は、事前通知された感情情報を他の感覚交感装置100に送信することを許可するか否かを指示するため、自らの感覚交感装置100を移動させる、傾ける又は振動させるというような、特定の操作入力動作を行ってもよい。これらの操作入力に応じたセンサ信号は、変換部130に入力される。
【0087】
変換部130は、他の感覚交感装置100に送信することを許可することを、操作入力に応じたセンサ信号が示している場合のみ、感情情報を通信部120に出力する。これにより、変換部130は、ユーザ(送信側)が意図した感情とは異なる感情情報を、他の感覚交感装置100(相手側)に送信してしまうことを防ぐことができる。
【0088】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0089】
例えば、感覚交感装置が実行する通信は、無線通信又は有線通信のいずれであってもよい。また、例えば、表示部167は、係数乗算センサ信号の値を表示してもよい。また、例えば、複数の異なる感情情報を受信した場合、変換部130は、予め定められた条件に基づいて、複数の異なる感情情報から1つの感情情報を選択してもよい。
【0090】
なお、以上に説明した感覚交感装置及び感覚交感システムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0091】
100…感覚交感装置、110…センサ部、111…加速度センサ、112…感圧センサ、113…温度センサ、114…湿度センサ、115…マイク、116…イメージセンサ、117…画像解析部、120…通信部、130…変換部、140…記憶部、160…出力部、161…振動部、162…加圧部、163…冷熱部、164…加湿部、165…スピーカ部、166…照明部、167…表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度センサ、感圧センサ、及びマイクのうち少なくとも1つを有し、ユーザから与えられた物理量を検出するセンサ部と、
前記センサ部から出力された前記センサ信号を、ユーザの感情状態を表す情報である感情情報へ変換する変換部と、
前記変換部から出力された前記感情情報の他の装置への送信と、前記他の装置から送信された感情情報の受信とを行なう通信部とを有し、
前記変換部は、前記通信部で受信した前記感情情報を出力信号へ変換し、
前記変換された前記出力信号により駆動を行なう出力部をさらに有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記センサ信号と前記感情情報との対応関係と、前記感情情報と前記出力信号との対応関係とを記憶する記憶部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記センサ部は、加速度センサと感圧センサと温度センサと湿度センサとマイクとを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記出力部は、振動部と加圧部と冷熱部と加湿部とスピーカ部と表示部とを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項5】
イメージセンサを有し、
前記変換部は、前記イメージセンサが撮像した画像から前記感情情報を生成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項6】
ユーザから自装置に与えられた物理量を加速度センサ、感圧センサ、温度センサ、湿度センサ、及びマイクのうち少なくとも1つにより検出し、前記検出した物理量に応じた第1センサ信号を物理量の種別毎に出力するセンサ部と、
前記センサ部が出力した前記第1センサ信号を取得し、前記取得した第1センサ信号を変換した第2センサ信号を出力する第1変換部と、
前記第1変換部が出力した前記第2センサ信号の他の装置への送信と、前記他の装置からの前記第2センサ信号の受信とを行なう通信部と、
前記通信部が受信した前記第2センサ信号を取得し、前記取得した第2センサ信号に応じて、振動部、加圧部、冷熱部、加湿部、及びスピーカ部のうち少なくとも1つを駆動する出力部と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
第1変換部は、前記取得した第1センサ信号のレベルに前記物理量の種別毎の係数を乗算した第2センサ信号を出力することを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記通信部が受信した前記第2センサ信号を前記通信部から取得し、前記取得した第2センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を前記取得した第2センサ信号に付加し、前記付加した第2センサ信号を出力する第2変換部を備え、
前記出力部は、前記付加した第2センサ信号を取得し、前記第2変換部が付加した物理量を示す情報に応じて駆動することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1変換部は、前記第1センサ信号が表す物理量の種別とは異なる種別の物理量を示す情報を前記乗算した第2センサ信号に付加して、前記付加した第2センサ信号を出力し、
前記出力部は、前記付加した第2センサ信号を取得し、前記第1変換部が付加した物理量を示す情報に応じて駆動することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の電子機器。
【請求項10】
前記他の装置は、複数であることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項11】
前記第1センサ信号及び前記第2センサ信号が表す情報のうち、少なくとも1つを記憶する記憶部
を備え、
前記出力部は、前記記憶部に記憶された当前記信号が表す情報に応じて駆動することを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項12】
イメージセンサが撮像した画像に応じて画像信号を出力する画像解析部と、
画像を表示する表示部と、
を備え、
前記表示部は、前記画像解析部が出力した前記画像信号に対応する画像を表示することを特徴とする請求項6から請求項11のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項13】
前記第1変換部は、前記画像信号に物理量を示す情報を付加して出力し、
前記出力部は、前記画像信号に付加された物理量を示す情報に応じて駆動することを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
請求項6から請求項13のいずれか1つに記載の第1の電子機器及び第2の電子機器
を備え、
第1の電子機器は、前記第2センサ信号を前記第2の電子機器に送信し、
前記第2の電子機器は、前記第2センサ信号を受信し、前記受信した第2センサ信号に応じて駆動することを特徴とする通信システム。
【請求項15】
ユーザから自装置に与えられた物理量を加速度センサ、感圧センサ、温度センサ、湿度センサ、及びマイクのうち少なくとも1つにより検出し、前記検出した物理量に応じた第1センサ信号を物理量の種別毎に出力するセンサ部と、
前記センサ部が出力した前記第1センサ信号を取得し、前記取得した第1センサ信号を変換した第2センサ信号を、記憶部に記憶させ、前記記憶させた第2センサ信号を出力する変換部と、
前記変換部が出力した前記記憶させた第2センサ信号を取得し、前記取得した第2センサ信号に応じて、振動部、加圧部、冷熱部、加湿部、及びスピーカ部のうち少なくとも1つを駆動する出力部と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項16】
第1変換部は、前記取得した第1センサ信号のレベルに前記物理量の種別毎の係数を乗算した第2センサ信号を出力することを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記他の装置から送信された前記他の装置のユーザの感情状態を表す情報である感情情報の受信を行なう通信部と、
前記通信部で受信した前記感情情報を出力信号へ変換する変換部と、
前記変換された前記出力信号により駆動を行なう出力部と
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項18】
前記感情情報と、前記出力信号との対応関係を記憶する記憶部をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の電子機器。
【請求項19】
前記出力部は、振動部と、加圧部と、冷熱部と、加湿部と、スピーカ部と、表示部と、を有することを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−75089(P2012−75089A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181402(P2011−181402)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】