説明

電子機器、及び電子装置の接続方法

【課題】使用者が電子装置の組み合わせを選択し、携帯可能な電子機器を提供する。使用者の電子機器を携帯する際の負担を軽減する。使用者が太陽電池の脱着を選択でき、太陽電池の受光面の向きを選択して接続可能な電子機器を提供する。
【解決手段】具体的には、連結具を介して脱着可能に複数の電子装置を支軸に連結した電子機器を用いればよい。該電子装置の少なくとも一つの電子装置は、対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称である。加えて、当該電子装置は連結具を介して支軸に脱着可能であるため、一回転軸を中心に反転して、連結具に連結できる。そして、第1の接続端子群と、連結具に備えた第2の接続端子群を介して、複数の電子装置が接続可能な構成とすればよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電子装置を備える電子機器に関する。電子装置の接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の集積化が進み演算素子の処理能力が向上した結果、電子機器が小型化、高機能化し、そして安価に入手できるようになった。また、記憶素子の集積化が進み大容量化した結果、大量の情報を携帯することが容易になった。さらに、社会の情報伝達基盤が充足したことも加わり、携帯可能な電子機器を利用して、外出先であっても大量の情報を取り扱うことができるようになった。
【0003】
携帯型の電子機器の一例としては、情報処理の操作を行う操作部と再生表示部とが折りたためて、さらに個別に分離することもできる情報処理装置が考案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−327683
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器の多くは多機能化により利便性を高める傾向が強く、使用者が必要とする機能のみを選択できる電子機器は未だ実現途上である。例えばパーソナルコンピュータは、使用者がソフトウエアで実現できる機能を自由に選択できる電子機器の一態様である。しかし、ハードウエアによってのみ実現できる機能を自由に選択できる電子機器は少なく、特に携帯可能な小型の電子機器の多くは製造業者が機能の選択、及び組み合わせを決定している。その結果、使用者は自らが必要とする機能を備えたものを、製造業者が提供する電子機器の中から選択せざるを得ず、ときとして複数の電子機器を携帯する必要に迫られる。
【0006】
携帯する電子機器が複数になると、容積、及び重量が大きくなってしまい利便性を損なうという不具合が生じる。特に、電子機器が内蔵する電池の重量はその電子機器の重量のうち高い割合を占める。従って、複数の電子機器を携帯する場合、電池の重量が可搬性を損ねていると言うこともできる。また、多機能化された電子機器を複数携帯する場合は、一部の機能が重複することになり、使用者に無駄な負担を強いることになる。
【0007】
また、大容量の電池や、大きな受光面を備えた太陽電池などが組み込まれた電子機器は、電灯線からの受電が困難な場合には便利であるが、電灯線からの受電が容易な場合には不要であり、むしろ電子機器の可搬性を損なうため便宜とは言い難い。さらに、太陽電池が組み込まれた電子機器は、太陽電池を光源に向けて使用する態様が好ましく、使用態様の自由度を損なうという問題がある。
【0008】
また、携帯する複数の電子機器のうち使用頻度の低い電子機器が内蔵する電池に電力が残っていても、使用頻度の高い電子機器はその電力を利用できない。その結果、使用頻度の高い電子機器ばかりが内蔵する電池の電力を使い切り、その電子機器は使用できなくなるという不便を感じることになる。
【0009】
本発明は、このような技術的背景のもとでなされたものである。したがってその目的は、必要とする機能を備える電子装置を使用者が選択し、組み合わせることが可能な電子機器を提供することを課題の一とする。
【0010】
また、携帯する際の使用者の負担を軽減できる電子機器を提供することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は機能ごとに分割された複数の電子装置を、必要に応じて自由に組み合わせて使用する方法に着目した。
【0012】
具体的には、連結具を介して複数の電子装置を支軸に回転並びに脱着可能に連結した電子機器を用いればよい。該電子機器の少なくとも一つの電子装置は、対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称である。加えて、当該電子装置は連結具を介して支軸に脱着可能であるため、一回転軸を中心に反転して、連結具に連結できる。そして、第1の接続端子群と、連結具に備えた第2の接続端子群を介して、複数の電子装置が互いに接続可能な構成とすればよい。
【0013】
すなわち、本発明の一態様は、回転自在な第1の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、回転自在な第2の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置と、第1の支軸、及び第2の支軸を束ねる結束具を有する。加えて、第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、第2の電子装置は対を成す他の第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並ぶ。さらに、連結具は第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、第1の接続端子群と第2の接続端子群を介して、第1の電子装置が第2の電子装置と電気的に接続する電子機器である。
【0014】
上記の構成とすることで、使用者は必要とする機能を備えた電子装置を選択して携帯できる。使用者が必要とする電子装置を選択して組み合わせた当該電子機器は不要な構成が省かれているため重量が軽く、容積が小さく、携帯に好適である。また、使用者は第1の電子装置の第1の面と、第2の電子装置の第1の面の向きを自在に変えて使用することができ、便利である。
【0015】
また、支軸の数は2つに限らず、結束具が束ねる支軸は3つ以上設けることができる。支軸の数を増すことで、組み合わせる電子装置の数を増やすことができる。
【0016】
また、本発明の一態様は、回転自在な支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置を有する。加えて、第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、第2の電子装置は対を成す他の第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並ぶ。さらに、連結具は第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、第1の接続端子群と第2の接続端子群を介して、第1の電子装置が第2の電子装置と電気的に接続する電子機器である。
【0017】
上記の構成とすることで、使用者は必要とする機能を備えた電子装置を選択して携帯できる。使用者が必要とする電子装置を選択して組み合わせた当該電子機器は不要な構成が省かれているため重量が軽く、容積が小さく、携帯に好適である。また、使用者は第1の電子装置の第1の面と、第2の電子装置の第1の面の向きを自在に変えて使用することができ、便利である。
【0018】
また、いずれの電子装置も連結具から脱着できるため、電子装置の組み合わせの幅が広く使用者の利便性が高い。また、連結具から取り外してそれぞれの電子装置を利用できるため、携帯性に優れる。
【0019】
また、本発明の一態様は、回転自在な第1の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、回転自在な第2の支軸に固定された連結具に保持された第2の電子装置と、第1の支軸、及び第2の支軸を束ねる結束具を有する。さらに、第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、連結具は第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備える。さらに、第1の接続端子群と第2の接続端子群を介して、第1の電子装置が第2の電子装置と電気的に接続する電子機器である。
【0020】
上記の構成とすることで、使用者は必要とする機能を備えた電子装置を選択して携帯できる。使用者が必要とする電子装置を選択して組み合わせた当該電子機器は不要な構成が省かれているため重量が軽く、容積が小さく、携帯に好適である。また、使用者は第1の電子装置の第1の面の向きを自在に変えて使用することができ、便利である。
【0021】
また、第1の支軸と第2の支軸の距離を離して設ける構成とすることで、種々の厚みの電子装置を組み合わせて使用することができる。
【0022】
また、本発明の一態様は、回転自在な支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、支軸に固定された連結具に保持された第2の電子装置を有する。加えて、第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、連結具は第1の電子装置と電気的に接続する第2の接続端子群を備える。さらに、第1の接続端子群と第2の接続端子群を介して、第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器である。
【0023】
上記の構成とすることで、使用者は必要とする機能を備えた電子装置を選択して携帯できる。使用者が必要とする電子装置を選択して組み合わせた当該電子機器は不要な構成が省かれているため重量が軽く、容積が小さく、携帯に好適である。また、使用者は第1の電子装置の第1の面の向きを自在に変えて使用することができ、便利である。
【0024】
また、本発明の一態様は、第1の接続端子群、及び第2の接続端子群を介して、一方の電子装置が他方の電子装置に電力を供給する上記の電子機器である。
【0025】
上記の構成とすることで、双方の電子装置が備える電力を共有できる。
【0026】
また、本発明の一態様は、第1の接続端子群、及び第2の接続端子群を介して、太陽電池を備えた一方の電子装置が他方の電子装置に電力を供給する上記の電子機器である。
【0027】
上記の構成とすることで、使用者が太陽電池の脱着を選択でき、太陽電池の受光面の向きを選択して接続できる。例えば、見開きの状態、折りたたみの状態等の使用態様にかかわらず、電子機器の第1の面の向きと、太陽電池の受光面の向きを使用者が自由に選択できる。その結果、当該電子機器が使用中であっても、使用中でなくても、太陽電池を光源に向けることができ、発電に好適である。
【0028】
また、本発明の一態様は、結束具に回転可能に束ねられた第1の支軸、及び第2の支軸に、連結具を介して第1の電子装置、及び第2の電子装置を脱着可能に連結し、それぞれの第1の面を見開きで使用者に向ける、上記の電子機器の使用方法である。
【0029】
上記の使用方法によれば、第1の電子装置の第1の面と、第2の電子装置の第1の面を共に使用者側に向けて利用することができ、便利である。
【0030】
また、第1の支軸と第2の支軸を中心に第1の電子装置、及び第2の電子装置を回転し、互いの第1の面を向かい合わせて閉じることで、それぞれの第1の面を保護できる。
【0031】
また、本発明の一態様は、結束具に回転可能に束ねられた第1の支軸、及び第2の支軸に、連結具を介して第1の電子装置、及び第2の電子装置を脱着可能に連結し、一方の電子装置の第1の面を他方の電子装置で覆い、他方の電子装置の第1の面を使用者に向ける、上記の電子機器の使用方法である。
【0032】
上記の使用方法によれば、一方の電子装置の第1の面を他方の電子装置で覆い、保護できる。
【0033】
なお本明細書においては、電子装置が備える複数の面のうち、使用者が操作、観察、乃至入力等を主に行う面、又は当該装置が受光、受信、表示等を主に行う面を、電子装置の第1の面とし、該電子装置の第1の面の背面を第2の面とする。また、使用者が操作、観察、乃至入力等を主に行う面、又は当該装置が受光、受信、表示等を主に行う面を一方の面に特定できない場合は、便宜的に一方の面を電子装置の第1の面とし、その背面を第2の面とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、使用者が必要とする機能を備える電子装置を選択し、組み合わせ、そして携帯可能な電子機器を提供することができる。
【0035】
携帯する際の使用者の負担を軽減できる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図2】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図3】実施の形態に係わる電子装置の構成を説明する図。
【図4】実施の形態に係わるベースユニットの構成を説明する図。
【図5】実施の形態に係わる電子装置とベースユニットの構成を説明する図。
【図6】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図7】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図8】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図9】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図10】実施の形態に係わる液晶表示装置の各構成を説明するブロック図。
【図11】実施の形態に係わる液晶表示装置の駆動回路と画素の構成を説明する図。
【図12】実施の形態に係わる液晶表示装置の動作を説明するタイミングチャート。
【図13】実施の形態に係わる液晶表示装置の表示制御回路の動作を説明するタイミングチャート。
【図14】実施の形態に係わる動画を表示する期間と静止画を表示する期間におけるフレーム期間毎の画像信号の書き込み頻度を模式的に示す図。
【図15】実施の形態に係わる酸化物半導体層を含むトランジスタ及びその作製方法の一例を説明する図。
【図16】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図17】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図18】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図19】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【図20】実施の形態に係わる電子機器の構成を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0038】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器を図1、乃至図8、及び図16乃至20を用いて説明する。具体的には、連結具を介して複数の電子装置を支軸に回転並びに脱着可能に連結した電子機器の構成を説明する。該電子機器の少なくとも一つの電子装置は、対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称である。加えて、当該電子装置は連結具を介して支軸に脱着可能であるため、一回転軸を中心に反転して、連結具に連結できる。そして、第1の接続端子群と、連結具に備えた第2の接続端子群を介して、複数の電子装置が互いに接続可能な構成を備えている。
【0039】
本実施の形態で例示する電子機器10は、第1の電子装置100、第2の電子装置200、及びベースユニット300を備える。電子機器10の斜視図を図1、及び図2に示す。
【0040】
ベースユニット300の第1の支軸310に第1の電子装置100が、ベースユニット300の第2の支軸320に第2の電子装置200がそれぞれ回転自在に保持されている。また、一対の連結具330a、及び連結具330bを介して、第1の電子装置100が第1の支軸310に脱着可能に固定され、一対の連結具340a、及び連結具340bを介して、第2の電子装置200が第2の支軸320に脱着可能に固定されている。なお、ベースユニット300を介して第1の電子装置100と第2の電子装置200は電気的に接続されている。
【0041】
第1の電子装置100、及び第2の電子装置200の構成について説明する。斜視図を図3(A)に示す。第1の電子装置100は第1の面100a、その背面に位置する図示されていない第2の面100b、一対の第1の接続端子群130L、及び130Rを有する。また、第2の電子装置200は第1の面200a、その背面に位置する図示されていない第2の面200b、並びに一対の第1の接続端子群230L、及び230Rを有する。
【0042】
第1の電子装置100と第2の電子装置200は、それぞれ独立して動作可能な電子装置である。独立して動作可能な電子装置としては、例えば表示機能を備えた記憶装置、太陽電池と二次電池を備えた電源装置、入力装置、入力機能を備えた表示装置、入力機能を備えた演算装置、表示装置等をその例に挙げることができる。
【0043】
第1の接続端子群130Lは少なくとも極性が異なる端子を備えている。本発明の一態様の電子装置は電力、又は電気信号を、極性が異なる端子に電位差として出力する。もしくは、本発明の一態様の電子装置は電力、又は電気信号を、極性が異なる端子に電位差として入力する。例えば、電子装置が太陽電池と、太陽電池で発電した電力を蓄える二次電池を備える直流電源装置である場合、当該電子装置は極性が異なる端子(陽極、及び陰極)に直流電力を出力する。また、電子装置が直流電力で動作する表示装置である場合、当該電子装置は極性が異なる端子(陽極、及び陰極)から直流電力を入力して動作する。なお電子装置が出力、又は入力する電流は直流である場合に限らない。電子装置が出力、又は入力する電流が交流である場合は、極性が反転する場合がある。
【0044】
第1の接続端子群130Lの構成の一例について、図3(B)に示す斜視図を用いて説明する。第1の接続端子群130Lは、凹構造を有する端子131L、端子132L、並びに第1の嵌合部138を有する。なお、第1の接続端子群130L、第1の接続端子群130R、第1の接続端子群230L、及び第1の接続端子群230Rはいずれも同じ構成を有する。
【0045】
第1の接続端子群130Lは極性の異なる端子を有し、第1の電子装置100は端子131Lと端子132Lに異なる電位を出力し、又は第1の電子装置100は、端子131Lと端子132Lから異なる電位が入力される。第1の接続端子群130Lの極性を、端子131Lの電位から、端子132Lの電位に向かう矢印で図中に示す。なお、第1の接続端子群130L、第1の接続端子群130R、第1の接続端子群230L、及び第1の接続端子群230Rに付記された図中の矢印は、端子131Lと同じ電位となる端子から、端子132Lと同じ電位となる端子に向かう矢印である。また、第1の電子装置100内で端子131Lと131Rは互いに接続され、端子132Lと132Rは互いに接続されている。電子装置が出力、又は入力する電流が交流である場合、極性が反転する場合があるが、端子の配置について回転軸に対する端子の対称性は損なわれない。
【0046】
例えば、第1の電子装置100に設けた第1の接続端子群に設けた一方の端子131Lに第2の電子装置200から低い電位を与え、他の端子132Lに高い電位を与えることで、第1の電子装置100に第2の電子装置200から電力や信号を供給できる。
【0047】
それぞれの第1の接続端子群に付記された図中の矢印は、第1の接続端子群の極性を示している。本発明の一態様が備える電子装置の少なくとも一つは一回転軸を中心に極性を対称にして、対をなす第1の接続端子群を備えている。具体的には、図3(C)に矢印で示すように、一回転軸P1−Q1を中心に極性が対称に配されている。
【0048】
本実施の形態で例示する第1の接続端子群130Lはベースユニット300が備える連結具330aと脱着可能に連結できる。本実施の形態で例示する第1の接続端子群130Lと130Rの端子は一回転軸P1−Q1を中心に極性を対称に配することで、一回転軸P1−Q1を中心に第1の電子装置100は反転してベースユニットに接続できる。なお、ここでいう連結とは、電気的な接続だけでなく力学的な接続も意味する。例えば、本実施の形態で例示する第1の接続端子群130Lは、凹構造を有する第1の接続端子群130Lと、凸構造を有する連結具330aが互いに嵌合して連結する。
【0049】
また、電子機器10が備える第1の電子装置100と第2の電子装置200がそれぞれ独立した電源を内蔵する場合、ベースユニットを介して互いの電源を共有できる構成としてもよい。例えば、第1の電子装置100は内蔵する電源を自ら用いるだけでなく、電力を第1の接続端子群130Lに出力してもよい。具体的には第1の接続端子群130Lをベースユニットの連結具が備える第2の接続端子群に電気的に接続することにより、第1の電子装置100は電力を他の連結具が備える第2の接続端子群に出力できる。ここで他の連結具に第2の電子装置200の第1の接続端子群230Rが連結されていれば、第1の接続端子群230Rを介して、電力を第1の電子装置100から第2の電子装置200に出力することができる。また、第2の電子装置200から第1の電子装置100に電力を供給することも同様にできる。
【0050】
このような構成とすることで、複数の電子装置の電源を互いに共有できる。例えば、複数の電子装置のうち使用頻度が高い電子装置は、内蔵する電池の電力を使い切っても、使用頻度の低い電子装置が備える電池を使用できるため便利である。
【0051】
ベースユニット300の構成について説明する。斜視図を図4に示す。ベースユニット300は、第1の支軸310、第2の支軸320、結束具350、一対の連結具330a、及び連結具330b、並びに一対の連結具340a、及び連結具340bを備えている。
【0052】
結束具350は第1の支軸310、及び第2の支軸320をそれぞれ回転自在に束ねている。本実施の形態では、結束具350は二つの支軸を束ねているがこれに限定されず、3本以上の支軸を束ねるものであってもよい。結束具が3本の支軸を束ねる場合について、図16に示す。束ねる支軸の数を増やすことで、連結可能な電子装置の数を増やすことができる。
【0053】
なお、連結可能な電子装置の数は束ねる支軸の数に制限されない。例えば、回転自在な一本の支軸に固定された一方の連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、同じ支軸に固定された他方の連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置を備える構成であってもよい。この構成に加えて、第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、第2の電子装置は対を成す他の第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並ぶ。さらに、連結具は第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、第1の接続端子群と第2の接続端子群を介して、第1の電子装置が第2の電子装置と電気的に接続する電子機器は本発明の一態様である。
【0054】
また、ベースユニットと電子装置が一体となっていてもよい。ベースユニットを備えた一方の電子装置に他方の電子装置が連結する電子機器の例を、図17に示す。なお、図17(A)の電子機器は図3に示す第1の接続端子群と連結具の連結方法と同様の方法で連結し、図17(B)の電子機器は図7に示す第1の接続端子群と連結具の連結方法と同様の方法で連結する。
【0055】
連結具330bの構成について図4を用いて説明する。連結具330bは第2の接続端子群333bを有する。第2の接続端子群333bは少なくとも極性が異なる端子を備えている。例えば、本実施の形態で例示する第2の接続端子群333bは端子331b、及び端子332bを備える。また、第2の嵌合部338bを有する。
【0056】
連結具330a、連結具330b、連結具340a、及び連結具340bは全て同じ構成を有する。一対の連結具330a、及び連結具330bは向かい合って第1の支軸310に固定されているため、それぞれに設けた第2の接続端子群は、同じ極性の端子を一回転軸を中心に対称に並べて備える。また、一対の連結具340a、及び連結具340bは向かい合って第2の支軸320に固定されているため、それぞれに設けた第2の接続端子群は、同じ極性の端子を一回転軸を中心に対称に並べて備える。
【0057】
本実施の形態では、第2の接続端子群333a、第2の接続端子群333b、第2の接続端子群343a、及び第2の接続端子群343bがそれぞれ備える端子において、同じ極性を有する端子同士が電気的に接続され、同電位となっている。具体的には、第2の接続端子群333aの端子332a、第2の接続端子群333bの端子332b、第2の接続端子群343aの端子342a、及び第2の接続端子群343bの図示されていない端子は接続され全て同電位となっており、第2の接続端子群333aの図示されていない端子、第2の接続端子群333bの端子331b、第2の接続端子群343aの端子341a、及び第2の接続端子群343bの端子341bは接続され全て同電位となっている。
【0058】
第1の電子装置100、及び第2の電子装置200とベースユニット300の連結方法について図5を用いて説明する。なおここでは、第1の電子装置100に設けた第1の接続端子群130Lとベースユニット300に設けた連結具330aの連結方法について説明するが、他の連結部分も同様の連結方法とすればよい。
【0059】
本実施の形態で例示する第1の電子装置100に設けた第1の接続端子群130Lは凹部を有し、ベースユニット300が備える連結具330aは凸部を有し、凹部と凸部が互いに嵌合して連結する。なお、第1の接続端子群130Lに設けた第1の嵌合部138に、第2の接続端子群333aに設けた第2の嵌合部338aが嵌合して、第1の電子装置100は第1の支軸310に固定される。また、開放機構337aを押下することで、第2の嵌合部338aが第1の嵌合部138から抜けて、第1の電子装置100は連結具330aから脱着可能となる。
【0060】
本実施の形態で例示する電子機器10は、ベースユニット300に固定する第1の電子装置100、並びに第2の電子装置200の向きを自由に変えて使用できる。
【0061】
例えば、図1(A)では、第1の電子装置100、及び第2の電子装置200を、ベースユニット300を中心に見開きの状態、すなわち第1の電子装置100の第1の面100a、及び第2の電子装置200の第1の面200aがベースユニット300を中心に一方の方向を向いた状態となっている。
【0062】
ベースユニット300を中心に二つの電子装置の第1の面を見開きの状態、言い換えると一方の方向を向いた状態とすることで、電子装置を一方の方向から利用でき、便利である。例えば、第1の電子装置100、及び第2の電子装置200が共に表示装置である場合、本実施の形態で例示する電子機器10を見開きで利用すると、表示画面が2倍となり表示可能な情報量が倍増する。
【0063】
また、図1(B)に例示するように、電子機器10の第1の電子装置100、及び第2の電子装置200のそれぞれの第1の面を内側にしてベースユニット300を中心に折りたたむこともできる。
【0064】
このように折りたたむことで、それぞれの筐体でそれぞれの第1の面を保護し、不注意による損傷から第1の面を保護し、意図しない操作を防ぐことができる。
【0065】
また、第1の電子装置100と第2の電子装置200は、それぞれ独立して動作可能な電子装置である。従って、図1(C)に例示するように、一対の連結具330a及び連結具330bから、第1の電子装置100を外して使用することができる。
【0066】
使用者が必要とする機能を備えた電子装置を選択してベースユニット300から外して用いることができるため、携帯する際の重量および容積が軽くなり、使用者の負担を軽減できる。
【0067】
電子機器10の別の使用方法の一態様を図2に示す。図2(A)では、ベースユニット300に対し第1の電子装置100、及び第2の電子装置200を同じ向きで連結する。図2(B)に示すようにベースユニット300を中心に折りたたみ、図2(C)に示すように第2の電子装置200の第1の面200aを第1の電子装置100の図示されていない第2の面で覆うことができる。
【0068】
このように折りたたむことで、第1の電子装置100の第1の面100aを利用可能な状態としながら、第2の電子装置200の第1の面200aを保護し、不注意による損傷から第1の面200aを保護し、意図しない操作を防ぐことができる。
【0069】
本発明の一態様の電子機器が備える複数の電子装置が、互いを識別する方法を説明する。具体的には、連結具を介して、それぞれが電源回路に開閉器を備える複数の電子装置を支軸に回転並びに脱着可能に連結した電子機器において、最初に開閉器をオン状態とした電子装置を第1の電子装置とし、第1の電子装置に次いで電源回路の開閉器をオン状態とした電子装置を第2の電子装置とすればよい。言い換えれば、開閉器をオン状態とした後に、オン状態となっている他の電子装置の数nを調べ、n+1を自らの電子装置の識別番号とすればよい。
【0070】
このような認識方法によれば、使用者は自らの電子機器に他人の電子装置を接続して使用することができ、便利である。
【0071】
また、本発明の一態様の電子機器が備える複数の電子装置が、互いを識別する別の方法について説明する。具体的には、連結具を介して、それぞれが識別信号回路を備える複数の電子装置を支軸に回転並びに脱着可能に連結した電子機器において、それぞれの電子装置に重複することなく識別信号を設定すればよい。例えば、第1の電子装置には識別信号00を割り当て、第2の電子装置には識別信号01を割り当てればよい。
【0072】
このような認識方法によれば、使用者はそれぞれの電子装置を初めて使用する際にのみ識別信号を設定すればよく便利である。
【0073】
本発明の電子機器に用いることができる、別の態様の電子装置、並びにベースユニットの斜視図を図6乃至図8に示す。
【0074】
図6(A)に、第1の電子装置140、第2の電子装置240を示す。第1の電子装置140は図示されていない第1の面140aの側に第1の接続端子群150aを備え、第1の面140aの背面に位置する第2の面140bの側に第1の接続端子群150aと対をなす第1の接続端子群150bを有する。また、第2の電子装置240は第1の面240aの側に第1の接続端子群250aを備え、第1の面240aの背面に位置する図示されていない第2の面240bの側に第1の接続端子群250aと対をなす第1の接続端子群250bを有する。
【0075】
第1の電子装置140と第2の電子装置240は、それぞれ独立して動作可能な電子装置である。独立して動作可能な電子装置としては、例えば表示機能を備えた記憶装置、太陽電池と二次電池を備えた電源装置、入力装置、入力機能を備えた表示装置、入力機能を備えた演算装置、表示装置等をその例に挙げることができる。
【0076】
第1の接続端子群150aは少なくとも極性が異なる端子を備えている。第1の接続端子群150aの構成の一例について、図6(B)に示す斜視図を用いて説明する。第1の接続端子群150aは、凹構造を有する端子151a、乃至端子155aを有する。なお、第1の接続端子群150a、第1の接続端子群150b、第1の接続端子群250a、及び第1の接続端子群250bはいずれも同じ構成を有する。
【0077】
なお、図中の矢印は第1の接続端子群の極性を示し、端子151aと同じ電位となる端子から、端子155aと同じ電位となる端子に向かう矢印で極性を示している。また、第1の電子装置140内で端子151aと151bは互いに接続され同じ電位であり、端子152aと152bは互いに接続され同じ電位であり、端子153aと153bは互いに接続され同じ電位であり、端子154aと154bは互いに接続され同じ電位であり、端子155aと155bは互いに接続され同じ電位である。
【0078】
例えば、第1の電子装置140に設けた第1の接続端子群に設けた一つの端子151aに第2の電子装置240から低い電位を与え、他の端子152a、乃至端子155aに高い電位を与えることで、第1の電子装置140に第2の電子装置240から電力や信号を供給できる。
【0079】
本発明の一態様が備える電子装置の少なくとも一つは一回転軸を中心に極性を対称にして、対をなす第1の接続端子群を備えている。具体的には、図6(C)に矢印で示すように、一回転軸P2−Q2を中心に極性が対称に配されている。
【0080】
なお、ベースユニット300hはガイドピン157a、及びガイドピン157bを有する。また、電子装置はガイドピンと嵌合するガイド孔を有する。第1の電子装置140が備えるガイド孔156a、及びガイド孔156bを、図6(B)に図示する。ガイドピンとガイド孔が嵌合することにより、電子装置とベースユニットが確実に連結できる。また、ガイドピンとガイド孔が嵌合することにより、電子装置の第1の接続端子群と接続するベースユニットの第2の接続端子群に加わる応力を緩和できる。
【0081】
本実施の形態で例示する第1の接続端子群150aはベースユニット300hが備える連結具と脱着可能に連結できる。本実施の形態で例示する第1の接続端子群150aと150bの端子は一回転軸P2−Q2を中心に極性を対称に配することで、一回転軸P2−Q2を中心に第1の電子装置140は反転してベースユニット300hに接続できる。なお、ここでいう連結とは、電気的な接続だけでなく力学的な接続も意味する。
【0082】
図7(A)に、第1の電子装置160、第2の電子装置260を示す。第1の電子装置160は図示されていない第1の面160a、その背面に位置する第2の面160b、第1の接続端子群170R、第1の接続端子群170C、第1の接続端子群170Lを有する。また、第2の電子装置260は第1の面260a、その背面に位置する図示されていない第2の面260b、第1の接続端子群270R、第1の接続端子群270C、第1の接続端子群270Lを有する。
【0083】
第1の電子装置160と第2の電子装置260は、それぞれ独立して動作可能な電子装置である。独立して動作可能な電子装置としては、例えば表示機能を備えた記憶装置、太陽電池と二次電池を備えた電源装置、入力装置、入力機能を備えた表示装置、入力機能を備えた演算装置、表示装置等をその例に挙げることができる。
【0084】
第1の接続端子群170R、第1の接続端子群170C、及び第1の接続端子群170Lは少なくとも極性が異なる端子を備えている。また、第1の接続端子群170R、第1の接続端子群170C、及び第1の接続端子群170Lは同じ構成を有し、その構成の一例を図7(B)に示す斜視図を用いて説明する。なお、第1の接続端子群170Cは、凸構造を有する端子171a、乃至端子175aと、凸構造を有する端子171b、乃至端子175bを有する。
【0085】
また、第1の接続端子群170Rと、第1の接続端子群270Rは同じ構成を有し、第1の接続端子群170Cと、第1の接続端子群270Cは同じ構成を有し、第1の接続端子群170Lと、第1の接続端子群270Lは同じ構成を有する。
【0086】
なお、図中の矢印は第1の接続端子群の極性を示し、端子171aと同じ電位となる端子から、端子175aと同じ電位となる端子に向かう矢印で極性を示している。また、第1の電子装置160内で端子171aと171bは互いに接続され同じ電位であり、端子172aと172bは互いに接続され同じ電位であり、端子173aと173bは互いに接続され同じ電位であり、端子174aと174bは互いに接続され同じ電位であり、端子175aと175bは互いに接続され同じ電位である。
【0087】
例えば、第1の電子装置160に設けた第1の接続端子群に設けた一つの端子171aに第2の電子装置260から低い電位を与え、他の端子172a、乃至端子175aに高い電位を与えることで、第1の電子装置160に第2の電子装置260から電力や信号を供給できる。
【0088】
本発明の一態様の電子装置が備える対をなす第1の接続端子群は一回転軸を中心に極性を対称にしている。具体的には、図7(C)に矢印で示すように、第1の接続端子群は一回転軸P3−Q3を中心に対称にしている。
【0089】
本実施の形態で例示する一対の第1の接続端子群170R、一対の第1の接続端子群170C、及び一対の第1の接続端子群170Lはベースユニット300iが備える連結具と脱着可能に連結できる。本実施の形態で例示する第1の接続端子群170Cの端子は一回転軸P3−Q3を中心に極性を対称に配することで、一回転軸P3−Q3を中心に第1の電子装置160を反転してベースユニットに接続できる。
【0090】
本発明の別の態様の斜視図を図8(A)に示す。図に示す電子機器は、第1の電子装置105、第2の電子装置205、及び第3の電子装置305を備え、それぞれがベースユニット300を介して連結されている。また、第1の電子装置105、第2の電子装置205、及び第3の電子装置305は同じ構成を有し、それぞれ第1の接続端子群を4つ備えている。
【0091】
第1の電子装置105、及び第2の電子装置205が備える第1の接続端子群の配置を図8(B)に示す。第1の電子装置105は第1の接続端子群135a、乃至第1の接続端子群135dを有し、第2の電子装置205は第1の接続端子群235a、乃至第1の接続端子群235dを有する。第1の接続端子群135a、乃至第1の接続端子群135d、並びに第1の接続端子群235a、乃至第1の接続端子群235dは、図3(B)に説明した第1の接続端子群130Lと同じ構成を有する。
【0092】
なお、図中の矢印は第1の接続端子群の極性を示し、第1の電子装置105、第2の電子装置205、及び第3の電子装置305は一回転軸を中心に極性を対称にして、対をなす第1の接続端子群を二つ備えている。具体的には第1の電子装置105を用いて説明する。第1の電子装置105の第1の接続端子群135aと第1の接続端子群135dは対をなし、回転軸P4−Q4を中心に極性が対称に配置されている。また、第1の電子装置105の第1の接続端子群135aと第1の接続端子群135bは別の対をなし、回転軸P5−Q5を中心に極性が対称に配置されている。
【0093】
このような配置とすることで、第1の電子装置105を回転軸P4−Q4、または回転軸P5−Q5を中心に反転してベースユニット300に連結できる。また、二組の第1の接続端子群を備えることで、一台の電子装置を介して他の電子装置を接続できる。例えば第2の電子装置205を介して、第1の電子装置105及び第3の電子装置305を接続できる。
【0094】
また、本発明の別の態様の斜視図を図18に示す。第1の電子装置180は第1の面180aに第1の接続端子群191a乃至第1の接続端子群194aを回転軸P9−Q9を中心に位相を90°ずつ違えて備える。また、第1の接続端子群191aと対になる第1の接続端子群191b、第1の接続端子群192aと対になる第1の接続端子群192b、第1の接続端子群193aと対になる第1の接続端子群193b、第1の接続端子群194aと対になる第1の接続端子群194bをそれぞれの背面に備える。
【0095】
なお、図中の矢印は第1の接続端子群の極性を示し、対をなす第1の接続端子群は一回転軸(具体的には回転軸P7−Q7、及び回転軸P8−Q8)を中心に極性を対称に配置されている。また、回転軸P9−Q9を中心に位相を90°ずつ違えて第1の接続端子群を設けることで、回転軸P9−Q9を中心に第1の電子装置180を90°回転して連結することも可能となる。その結果図19に例示するように、4つの電子装置を2方向に連結して用いることもできる。
【0096】
また、本発明の別の態様の斜視図を図20に示す。第1の電子装置160と第2の電子装置260は、接続ケーブル390を介して互いに接続して電子機器を構成する。第1の電子装置160、第2の電子装置260は同じ構成を有し、それぞれ第1の接続端子群を3つ備えている。また、接続ケーブル390の両端には第1の接続端子群と連結する連結具が設けられ、連結具は第1の接続端子群と電気的に接続する第2の接続端子群を備えている。
【0097】
第1の電子装置160は、第1の接続端子群170Lを備えている。第1の接続端子群170Lは、第1の面160a側の複数の端子と、第2の面160b側の複数の端子とが対をなしている。第1の接続端子群170Lと、第2の電子装置260が有する第1の接続端子群270Rは、接続ケーブル390に設けた連結具を介して電気的に接続できる。なお、図中の矢印は第1の接続端子群の極性を示すものであり、対をなす第1の接続端子群は一回転軸を中心に極性を対称に設けられている。従って、接続ケーブル390の端部に設けた連結具は反転しても接続が可能である。第1の電子装置160と第2の電子装置260の接続に際し、使用者が連結具の方向を詳細に確認することなく接続ができるため便利である。
【0098】
本実施の形態で例示する電子機器によれば、多機能な電子機器から単機能の電子機器まで、使用者が必要とする機能のみを選択し、または組み合わせて携帯できる電子機器を提供できる。そして、当該電子機器の重量を軽量に、またその容積を小さくできるため、使用者の当該電子機器を携帯する際の負担を軽減できる。
【0099】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0100】
(実施の形態2)
本実施の形態では、第1の電子装置に太陽電池を備えた電源装置9630を用い、第2の電子装置に記憶装置を備えた表示装置9631を用いる電子機器9600について、図9を用いて説明する。電子機器9600の外観を図9(A)に斜視図で示す。また、電子機器9600のブロック図を図9(B)に示す。
【0101】
電源装置9630は筐体に太陽電池9633、並びに充放電回路9634を備える。太陽電池9633としては、例えばシリコン半導体を用いたものを用いることができ、単結晶、多結晶、又は非晶質のシリコン半導体であってもよいし、これらを積層して組み合わせたものであってもよい。もちろん、化合物半導体を用いる太陽電池であっても、色素増感型の太陽電池を適用してもよい。
【0102】
また、電源装置9630の筐体は一対の第1の接続端子群を備え、ベースユニット300の支軸に連結具を介して連結できる。
【0103】
充放電回路9634は、バッテリー9635、コンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3を備える。コンバータ9636はDCDCコンバータである。
【0104】
次に電源装置9630の動作について説明する。太陽電池9633が外光9650を受ける場合、スイッチSW1をオンにして太陽電池9633が発電した電力をコンバータ9636及びコンバータ9637で昇圧または降圧し、ベースユニット300を介して表示装置9631に供給する。また、スイッチSW1をオフに、スイッチSW2をオンにして太陽電池9633が発電した電力をコンバータ9636で昇圧または降圧し、バッテリー9635に供給して充電する。
【0105】
外光9650が不足し、太陽電池9633が発電しない場合、スイッチSW1をオフに、スイッチSW3をオンにして、コンバータ9637でバッテリー9635に蓄電された電力を昇圧または降圧してベースユニット300を介して表示装置9631に供給する。
【0106】
なお、ベースユニット300を介して接続される表示装置9631が消費する電力の量、外光9650の強さ、バッテリー9635の充電量等の状況に応じて、スイッチSW1乃至SW3はオン、オフを適宜選択して用いるようにすればよい。
【0107】
なお本実施の形態ではバッテリー9635の充電手段として、太陽電池9633を例示したが、他の手段によりバッテリー9635を充電する構成であってもよい。また他の充電手段を組み合わせて行う構成としてもよい。
【0108】
表示装置9631は、制御回路9620、表示回路9623、記憶回路9624、入力回路9622、並びに電源回路9621を有する。
【0109】
また、表示装置9631の筐体は一対の第1の接続端子群を備え、ベースユニット300の支軸に連結具を介して連結できる。
【0110】
制御回路9620は記憶回路9624、表示回路9623、及び入力回路9622を制御する。記憶回路9624は記憶素子や記憶媒体に保存された情報を読み出す機能を備える。また、使用者が記憶素子や記憶媒体に情報を書き込めるようにしてもよい。表示回路9623は、液晶表示パネルや電気泳動型の表示パネルを備える。入力回路としてはキーボードの他、タッチセンサを設けた表示パネルを用いて、座標を選択して入力する方法を適用してもよい。
【0111】
電源回路9621は制御回路9620、表示回路9623、記憶回路9624、並びに入力回路9622に電源電位を供給する。また、電源回路9621はバッテリーを備え、表示装置9631は単体でも動作可能とする。
【0112】
制御回路9620は、入力回路9622から入力される使用者の指示に従って、記憶回路9624に保存された情報を表示回路9623に出力する。また、制御回路9620は、入力回路9622から入力される使用者の指示に従って、情報を記憶回路9624に保存する機能を備えても良い。
【0113】
表示装置9631をこのような構成とすることで、例えば電子化された書籍、写真、乃至映像を表示装置9631に保存し、使用者は必要に応じて電子化された情報を再生、表示できる。また、機能を限定することで表示装置9631を軽量に提供できるため、使用者が携帯する際の負担が少なく外出先等であっても再生、表示が可能であり便利である。
【0114】
電子機器9600が備える電源装置9630と、表示装置9631は、ベースユニット300を介して互いに連結している。ベースユニット300を介して電源装置9630と表示装置9631を互いに連結する方法としては、図5に例示した構成を適用できる。
【0115】
すなわち図5に示す第1の電子装置100に電源装置9630を適用し、コンバータ9637から第1の接続端子群130Lの一方の端子に電源電位を出力する。また、第2の電子装置200に表示装置9631を適用し、第1の接続端子群230Lの一方の端子に電源回路が電源電位を出力する端子を接続する。なお、第1の接続端子群130Lの電源電位を出力する端子と、第1の接続端子群230Lの電源電位を出力する端子は、同じ極性である。
【0116】
ベースユニット300の連結具330aに設けた第2の接続端子群と、連結具340aに設けた第2の接続端子群は、同じ極性を有する端子同士が電気的に接続され同電位となっている。従って、第1の電子装置100の第1の接続端子群とベースユニット300の連結具を連結し、第2の電子装置200の第1の接続端子群とベースユニット300の連結具を接続することにより、第1の電子装置から第2の電子装置に電力を供給できる。具体的には、電源装置9630から、表示装置9631に電源電位を供給できる。
【0117】
次に本実施の形態の電子機器9600の使用方法の一態様について説明する。
【0118】
本実施の形態の電子機器9600を見開きで使用する態様を図9(A)に示す。このような態様で使用することで、電源装置9630に搭載した太陽電池で発電しながら、表示装置9631に表示される文字、画像を鑑賞でき、バッテリーの残量を気にすることなく電子機器9600を使用できる。なお、図9(A)には図の右側に表示装置9631を、図の左側に電源装置9630を配置した使用方法を例示したが、ベースユニットへの取り付けは左右反対であっても構わない。
【0119】
また、本実施の形態の電子機器を閉じて使用する態様を図9(C)に示す。このような態様で使用することで、表示装置9631を使用していない期間に、電源装置9630に搭載した太陽電池で発電し、内蔵するバッテリー9635の充電を行うことができる。
【0120】
また、図示しないが表示装置9631の表示パネルを使用者に向けて折りたたむことで、例えば飛行機や電車など公共交通手段の限られた空間においても表示装置9631を使用できるため便利である。
【0121】
本実施の形態で例示する電子機器によれば、多機能な電子機器から単機能の電子機器まで、使用者が必要とする機能のみを選択し、または組み合わせて携帯できる電子機器を提供できる。そして、当該電子機器の重量を軽量に、またその容積を小さくできるため、使用者の当該電子機器を携帯する際の負担を軽減できる。
【0122】
また、電灯線からの受電が困難な場合であっても、また、当該電子機器が使用中であっても、使用していなくても、太陽電池が受光し易い電子機器を提供できる。
【0123】
また、本実施の形態で例示する電子機器は、第1の電子装置と第2の電子装置の向きがどのような向きであってもベースユニットに連結することができる。そのため、使用者の利き手が右手であっても、左手であっても、表示装置に表示する文字が縦書きであっても、横書きであっても使用者の要望に応じて第1の電子装置と、第2の電子装置をベースユニットに連結でき、便利である。
【0124】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0125】
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2に適用可能な消費電力が低減された液晶表示装置、及びその駆動方法の一形態を、図10、乃至図14を用いて説明する。
【0126】
本実施の形態で例示する液晶表示装置1100の構成を、図10のブロック図に示す。液晶表示装置1100は、画像処理回路1110、電源1116、表示制御回路1113、表示パネル1120を有する。透過型液晶表示装置、又は半透過型液晶表示装置の場合、さらに光源としてバックライト部1130を設ける。
【0127】
液晶表示装置1100は、接続された外部機器から画像信号(画像信号Data)が供給されている。電源1116はオン状態とすることで、表示制御回路1113に電源電位(高電源電位Vdd、低電源電位Vss、及び共通電位Vcom)を供給する。表示制御回路1113は制御信号(スタートパルスSP、及びクロック信号CK)を表示パネル1120に供給する。
【0128】
なお高電源電位Vddとは、基準電位より高い電位のことであり、低電源電位Vssとは基準電位以下の電位のことをいう。なお高電源電位Vdd及び低電源電位Vssともに、トランジスタが動作できる程度の電位であることが望ましい。なお高電源電位Vdd及び低電源電位Vssを併せて、電源電圧と呼ぶこともある。
【0129】
共通電位Vcomは、画素電極に供給される画像信号の電位に対して基準となる固定電位であればよく、一例としてはグラウンド電位であってもよい。
【0130】
画像信号Dataは、ドット反転駆動、ソースライン反転駆動、ゲートライン反転駆動、フレーム反転駆動等の方法で適宜反転し、液晶表示装置1100に入力する構成とすればよい。また、画像信号がアナログの信号の場合には、A/Dコンバータ等を介してデジタルの信号に変換して、液晶表示装置1100に供給する構成とすればよい。
【0131】
本実施の形態では、固定電位である共通電位Vcomが、電源1116から表示制御回路1113を介して共通電極1128及び容量素子1210の一方の電極に与えられている。
【0132】
表示制御回路1113は、表示パネル1120に画像処理回路1110で処理された画像信号、制御信号(具体的にはスタートパルスSP、及びクロック信号CK等の制御信号の供給または停止の切り替えを制御するための信号)、並びに電源電位(高電源電位Vdd、低電源電位Vss、及び共通電位Vcom)を供給し、バックライト部1130にバックライト制御信号(具体的にはバックライト制御回路1131がバックライトの点灯、及び消灯を制御するための信号)を供給する。
【0133】
画像処理回路1110は、入力される画像信号(画像信号Data)を解析、演算、乃至加工し、処理した画像信号を制御信号と共に表示制御回路1113に出力する。
【0134】
例えば画像処理回路1110は、入力される画像信号Dataを解析し動画であるか静止画であるかを判断し、判断結果を含む制御信号を表示制御回路1113に出力できる。また、画像処理回路1110は、静止画を含む画像信号Dataから1フレームの静止画を切り出し、静止画であることを意味する制御信号と共に表示制御回路1113に出力できる。また、画像処理回路1110は、動画を含む画像信号Dataから動画を検知し、動画であることを意味する制御信号と共に連続するフレームを表示制御回路1113に出力できる。
【0135】
画像処理回路1110は入力される画像信号Dataに応じて本実施の形態の液晶表示装置1100に異なる動作をさせる。なお、本実施の形態において、画像処理回路1110が画像を静止画と判断しておこなう動作を静止画表示モード、画像処理回路1110が画像を動画と判断しておこなう動作を動画表示モードとよぶ。また、本明細書では静止画表示の時に表示される画像を静止画像とよぶ。
【0136】
また、本実施の形態で例示される画像処理回路1110は、表示モード切り替え機能を有していてもよい。表示モード切り替え機能は、画像処理回路1110の判断によらず、当該液晶表示装置の利用者が手動または外部接続機器を用いて当該液晶表示装置の動作モードを選択し、動画表示モードまたは静止画表示モードを切り替える機能である。
【0137】
上述した機能は画像処理回路1110が有する機能の一例であり、表示装置の用途に応じて種々の画像処理機能を選択して適用すればよい。
【0138】
なお、デジタル信号に変換された画像信号は演算(例えば画像信号の差分を検出する等)が容易であるため、入力される画像信号(画像信号Data)がアナログの信号の場合には、A/Dコンバータ等を画像処理回路1110に設けることができる。
【0139】
表示パネル1120は一対の基板(第1の基板と第2の基板)を有する。また、液晶層を一対の基板の間に挟持して液晶素子1215を形成している。第1の基板上には、駆動回路部1121、画素部1122、端子部1126、及びスイッチング素子1127が設けられている。第2の基板上には、共通電極1128(コモン電極、または対向電極ともいう)が設けられている。なお、本実施の形態においては、共通接続部(コモンコンタクトともいう)が第1の基板、または第2の基板に設けられ、第1の基板上の接続部と第2の基板上の共通電極1128が接続されている。
【0140】
画素部1122には、複数のゲート線1124(走査線)、及びソース線1125(信号線)が設けられており、複数の画素1123がゲート線1124及びソース線1125に環囲されてマトリクス状に設けられている。なお、本実施の形態で例示する表示パネルにおいては、ゲート線1124はゲート線側駆動回路1121Aから延在し、ソース線1125はソース線側駆動回路1121Bから延在している。
【0141】
画素1123はスイッチング素子としてトランジスタ1214、該トランジスタ1214と接続する容量素子1210、及び液晶素子1215を有する(図11参照。)。
【0142】
トランジスタ1214は、ゲート電極が画素部1122に設けられた複数のゲート線1124のうちの一つと接続され、ソース電極またはドレイン電極の一方が複数のソース線1125のうちの一つと接続され、ソース電極またはドレイン電極の他方が容量素子1210の一方の電極、及び液晶素子1215の一方の電極(画素電極)と接続される。
【0143】
またトランジスタ1214はオフ電流が低減されたトランジスタを用いることが好ましく、例えば実施の形態4で説明するトランジスタが好適である。オフ電流が低減されていると、オフ状態のトランジスタ1214は、液晶素子1215、及び容量素子1210に安定して電荷を保持できる。また、オフ電流が充分低減されたトランジスタ1214を用いることによって、容量素子1210を設けることなく画素1213を構成することもできる。
【0144】
このような構成とすることで画素1123は、トランジスタ1214がオフ状態になる前に書き込まれた状態を長時間に渡って保持でき、消費電力を低減できる。
【0145】
液晶素子1215は、液晶の光学的変調作用によって光の透過又は非透過を制御する素子である。液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界によって制御される。液晶にかかる電界方向は液晶材料、駆動方法、及び電極構造によって異なり、適宜選択することができる。例えば、液晶の厚さ方向(いわゆる縦方向)に電界をかける駆動方法を用いる場合は液晶を挟持するように第1の基板に画素電極を、第2の基板に共通電極をそれぞれ設ける構造とすればよい。また、液晶に基板面内方向(いわゆる横電界)に電界をかける駆動方法を用いる場合は、液晶に対して同一面に、画素電極と共通電極を設ける構造とすればよい。また画素電極及び共通電極は、多様な開口パターンを有する形状としてもよい。
【0146】
液晶素子に適用する液晶の一例としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、ディスコチック液晶、サーモトロピック液晶、リオトロピック液晶、低分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC)、強誘電液晶、反強誘電液晶、主鎖型液晶、側鎖型高分子液晶、バナナ型液晶などを挙げることができる。
【0147】
また、液晶の駆動モードとしては、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード、PNLC(Polymer Network Liquid Crystal)モード、ゲストホストモードなどを用いることができる。また、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モードなどを適宜用いることができる。もちろん、本実施の形態においては光学的変調作用によって光の透過又は非透過を制御する素子であれば、液晶材料、駆動方法、及び電極構造は特に限定されない。
【0148】
なお、本実施の形態で例示する液晶素子は第1の基板に設けられた画素電極と、第2の基板に設けられた画素電極に対向する共通電極の間に生じる縦方向の電界により、液晶の配向を制御するが、例示した液晶材料、又は液晶の駆動モードに応じ、画素電極を適宜変更して横電界により液晶の配向を制御する構成にすることもできる。
【0149】
端子部1126は、表示制御回路1113が出力する所定の信号(高電源電位Vdd、低電源電位Vss、スタートパルスSP、クロック信号CK、画像信号Data、共通電位Vcom等)等を駆動回路部1121、又は共通電極1128に供給する入力端子である。
【0150】
駆動回路部1121は、ゲート線側駆動回路1121A、ソース線側駆動回路1121Bを有する。ゲート線側駆動回路1121A、ソース線側駆動回路1121Bは、複数の画素を有する画素部1122を駆動するための駆動回路であり、シフトレジスタ回路(シフトレジスタともいう)を有する。
【0151】
なお、ゲート線側駆動回路1121A、及びソース線側駆動回路1121Bは、画素部1122と同じ基板に形成されるものでもよいし、別の基板に形成されるものであってもよい。
【0152】
また駆動回路部1121には、表示制御回路1113によって制御された高電源電位Vdd、低電源電位Vss、スタートパルスSP、クロック信号CK、画像信号Dataが供給される。
【0153】
スイッチング素子1127としては、トランジスタを用いることができる。スイッチング素子1127のゲート電極は端子1126Aに接続され、表示制御回路1113が出力する制御信号に応じて、共通電位Vcomを、端子1126Bを介して共通電極1128に供給する。スイッチング素子1127のソース電極またはドレイン電極の一方を端子1126Bに接続し、他方を共通電極1128に接続して、表示制御回路1113から共通電極1128に共通電位Vcomが供給されるようにすればよい。なお、スイッチング素子1127は駆動回路部1121、または画素部1122と同じ基板に形成されるものでもよいし、別の基板に形成されるものであってもよい。
【0154】
特に、スイッチング素子1127として実施の形態4で説明するオフ電流が低減されたトランジスタを用いることにより、液晶素子1215の両端子に加わる電圧の経時的な低下を抑制できる。
【0155】
本実施の態様においては、表示制御回路1113から表示パネル1120の共通電極1128に共通電位Vcomを供給する回路にのみスイッチング素子1127を設ける構成とするが、表示パネル1120と接続する他の配線にもスイッチング素子を設ける構成とすることができる。表示パネル1120と接続する配線に設けたスイッチング素子をオフ状態とすることにより、表示パネル1120側の回路を浮遊状態にできる。
【0156】
共通電極1128は、表示制御回路1113に制御された共通電位Vcomを与える共通電位線と、共通接続部において電気的に接続する。
【0157】
共通接続部の具体的な一例としては、絶縁性球体に金属薄膜が被覆された導電粒子を間に介することにより共通電極1128と共通電位線との電気的な接続を図ることができる。なお、共通接続部は、表示パネル1120内に複数箇所設けられる構成としてもよい。
【0158】
また、測光回路を液晶表示装置に設けてもよい。測光回路を設けた液晶表示装置は当該液晶表示装置がおかれている環境の明るさを検知できる。液晶表示装置が薄暗い環境で使用されていることが判明すると表示制御回路1113はバックライト1132の光の強度を高めるように制御して表示画面の良好な視認性を確保し、反対に液晶表示装置が極めて明るい外光下(例えば屋外の直射日光下)で利用されていることが判明すると、表示制御回路1113はバックライト1132の光の強度を抑えるように制御しバックライト1132が消費する電力を低下させる。このように、測光回路から入力される信号に応じて、表示制御回路1113がバックライト、サイドライト等の光源の駆動方法を制御することができる。
【0159】
バックライト部1130はバックライト制御回路1131、及びバックライト1132を有する。バックライト1132は、液晶表示装置1100の用途に応じて選択して組み合わせればよく、発光ダイオード(LED)などを用いることができる。バックライト1132には例えば白色の発光素子(例えばLED)を配置することができる。バックライト制御回路1131には、表示制御回路1113からバックライトを制御するバックライト信号、及び電源電位が供給される。もちろんバックライト部1130を用いず、外光で表示を視認できる反射型の液晶表示パネルは消費電力が少ないため好ましい。
【0160】
なお、必要に応じて光学フィルム(偏光フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルムなど)も適宜組み合わせて用いることができる。半透過型液晶表示装置に用いられるバックライト等の光源は、液晶表示装置1100の用途に応じて選択して組み合わせればよく、冷陰極管や発光ダイオード(LED)などを用いることができる。また複数のLED光源、または複数のエレクトロルミネセンス(EL)光源などを用いて面光源を構成してもよい。面光源として、3種類以上のLEDを用いてもよいし、白色発光のLEDを用いてもよい。なお、バックライトにRGBの発光ダイオード等を配置し、時分割によりカラー表示する継時加法混色法(フィールドシーケンシャル法)を採用するときには、カラーフィルタを設けない場合もある。バックライトの光を吸収するカラーフィルタを用いない継時加法混色法を適用することで、消費電力を低減できる。
【0161】
次に、図10に例示した液晶表示装置1100の駆動方法について、図11、乃至図14を用いて説明する。本実施の形態で説明する液晶表示装置の駆動方法は、表示する画像の特性に応じて、表示パネルの書き換え頻度(または周波数)を変える表示方法である。具体的には、連続するフレームの画像信号が異なる画像(動画)を表示する場合は、フレーム毎に画像信号が書き込まれる表示モードを用いる。一方、連続するフレームの画像信号が同一な画像(静止画)を表示する場合は、同一な画像を表示し続ける期間に新たに画像信号は書き込まれないか、書き込む頻度を極めて低くし、さらに液晶素子に電圧を印加する画素電極及び共通電極の電位を浮遊状態(フローティング)にして液晶素子にかかる電圧を保持し、新たに電位を供給することなく静止画の表示を行う表示モードを用いる。
【0162】
なお、液晶表示装置は動画と静止画を組み合わせて画面に表示する。動画は、複数のフレームに時分割した複数の異なる画像を高速に切り替えることで人間の目に動く画像として認識される画像をいう。具体的には、1秒間に60回(60フレーム)以上画像を切り替えることで、人間の目にはちらつきが少なく動画と認識されるものとなる。一方、静止画は、動画及び部分動画と異なり、複数のフレーム期間に時分割した複数の画像を高速に切り替えて動作させていても、連続するフレーム期間、例えばnフレーム目と、(n+1)フレーム目とで変化しない画像のことをいう。
【0163】
はじめに、液晶表示装置の電源1116をオン状態として電力を供給する。表示制御回路1113は電源電位(高電源電位Vdd、低電源電位Vss、及び共通電位Vcom)、並びに制御信号(スタートパルスSP、及びクロック信号CK)を表示パネル1120に供給する。
【0164】
なお、画像信号(画像信号Data)は液晶表示装置1100に接続された外部機器から液晶表示装置1100に供給される。液晶表示装置1100の画像処理回路1110は、入力される画像信号を解析する。ここでは動画と静止画を判別し、動画と静止画で異なる信号を出力する処理を行う場合について説明する。
【0165】
例えば画像処理回路1110は、入力される画像信号(画像信号Data)が動画から静止画に移行する際、入力される画像信号から静止画を切り出し、静止画であることを意味する制御信号と共に表示制御回路1113に出力する。また、入力される画像信号(画像信号Data)が静止画から動画に移行する際に、動画を含む画像信号を、動画であることを意味する制御信号と共に表示制御回路1113に出力する。
【0166】
次に、画素に供給する信号の様子を、図11に示す液晶表示装置の等価回路図、及び図12に示すタイミングチャートを用いて説明する。
【0167】
図12に、表示制御回路1113がゲート線側駆動回路1121Aに供給するクロック信号GCK、及びスタートパルスGSPを示す。また、表示制御回路1113がソース線側駆動回路1121Bに供給するクロック信号SCK、及びスタートパルスSSPを示す。なお、クロック信号の出力のタイミングを説明するために、図12ではクロック信号の波形を単純な矩形波で示す。
【0168】
また図12に、ソース線1125の電位、画素電極の電位、端子1126Aの電位、端子1126Bの電位、並びに共通電極の電位を示す。
【0169】
図12において期間1401は、動画を表示するための画像信号を書き込む期間に相当する。期間1401では画像信号、共通電位が画素部1122の各画素、共通電極に供給されるように動作する。
【0170】
また、期間1402は、静止画を表示する期間に相当する。期間1402では、画素部1122の各画素への画像信号、共通電極への共通電位の供給を停止することとなる。なお図12に示す期間1402では、駆動回路部の動作を停止するよう各信号を供給する構成について示したが、期間1402の長さ及びリフレッシュレートによって、定期的に画像信号を書き込むことで静止画の画像の劣化を防ぐ構成とすることが好ましい。
【0171】
まず、動画を表示するための画像信号を書き込む期間1401におけるタイミングチャートを説明する。期間1401では、クロック信号GCKとして、常時クロック信号が供給され、スタートパルスGSPとして、垂直同期周波数に応じたパルスが供給される。また、期間1401では、クロック信号SCKとして、常時クロック信号が供給され、スタートパルスSSPとして、1ゲート選択期間に応じたパルスが供給される。
【0172】
また、各行の画素に画像信号Dataがソース線1125を介して供給され、ゲート線1124の電位に応じて画素電極にソース線1125の電位が供給される。
【0173】
また、表示制御回路1113がスイッチング素子1127の端子1126Aにスイッチング素子1127を導通状態とする電位を供給し、端子1126Bを介して共通電極に共通電位を供給する。
【0174】
次に、静止画を表示する期間1402におけるタイミングチャートを説明する。期間1402では、クロック信号GCK、スタートパルスGSP、クロック信号SCK、及びスタートパルスSSPは共に停止する。また、期間1402において、ソース線1125に供給していた画像信号Dataは停止する。クロック信号GCK及びスタートパルスGSPが共に停止する期間1402では、トランジスタ1214が非導通状態となり画素電極の電位が浮遊状態となる。
【0175】
また、表示制御回路1113がスイッチング素子1127の端子1126Aにスイッチング素子1127を非導通状態とする電位を供給し、共通電極の電位を浮遊状態にする。
【0176】
期間1402では、液晶素子1215の両端の電極、即ち画素電極及び共通電極の電位を浮遊状態にして、新たに電位を供給することなく、静止画の表示を行うことができる。
【0177】
また、ゲート線側駆動回路1121A、及びソース線側駆動回路1121Bに供給するクロック信号、及びスタートパルスを停止することにより低消費電力化を図ることができる。
【0178】
特に、トランジスタ1214及びスイッチング素子1127としてオフ電流が低減されたトランジスタを用いることにより、液晶素子1215の両端子に加わる電圧が経時的に低下する現象を抑制できる。
【0179】
次に、動画から静止画に切り替える期間(図12中の期間1403)、及び静止画から動画に切り替える期間もしくは静止画を書き替える期間(図12中の期間1404)における表示制御回路の動作を、図13(A)、(B)を用いて説明する。図13(A)、(B)は表示制御回路が出力する、高電源電位Vdd、クロック信号(ここではGCK)、スタートパルス信号(ここではGSP)、及び端子1126Aの電位を示す。
【0180】
動画から静止画に切り替える期間1403の表示制御回路の動作を図13(A)に示す。表示制御回路は、スタートパルスGSPを停止する(図13(A)のE1、第1のステップ)。次いで、スタートパルス信号GSPの停止後、パルス出力がシフトレジスタの最終段まで達した後に、複数のクロック信号GCKを停止する(図13(A)のE2、第2のステップ)。次いで、電源電圧の高電源電位Vddを低電源電位Vssにする(図13(A)のE3、第3のステップ)。次いで、端子1126Aの電位を、スイッチング素子1127が非導通状態となる電位にする(図13(A)のE4、第4のステップ)。
【0181】
以上の手順をもって、駆動回路部1121の誤動作を引き起こすことなく、駆動回路部1121に供給する信号を停止できる。動画から静止画に切り替える際の誤動作はノイズを生じ、ノイズは静止画として保持されるため、誤動作が少ない表示制御回路を搭載した液晶表示装置は画像の劣化が少ない静止画を表示できる。
【0182】
次に静止画から動画に切り替える期間もしくは静止画を書き替える期間1404の表示制御回路の動作を図13(B)に示す。表示制御回路は、端子1126Aの電位をスイッチング素子1127が導通状態となる電位にする(図13(B)のS1、第1のステップ)。次いで、電源電圧を低電源電位Vssから高電源電位Vddにする(図13(B)のS2、第2のステップ)。次いで、クロック信号GCKとして後に与える通常のクロック信号GCKより長いパルス信号でハイの電位を与えた後、複数のクロック信号GCKを供給する(図13(B)のS3、第3のステップ)。次いでスタートパルス信号GSPを供給する(図13(B)のS4、第4のステップ)。
【0183】
以上の手順をもって、駆動回路部1121の誤動作を引き起こすことなく駆動回路部1121に駆動信号の供給を再開できる。各配線の電位を適宜順番に動画表示時に戻すことで、誤動作なく駆動回路部の駆動を行うことができる。
【0184】
また、図14に、動画を表示する期間601、または静止画を表示する期間602における、フレーム期間毎の画像信号の書き込み頻度を模式的に示す。図14中、「W」は画像信号の書き込み期間であることをあらわし、「H」は画像信号を保持する期間であることを示している。また、図14中、期間603は1フレーム期間を表したものであるが、別の期間であってもよい。
【0185】
このように、本実施の形態の液晶表示装置の構成において、期間602で表示される静止画の画像信号は期間604に書き込まれ、期間604で書き込まれた画像信号は、期間602の他の期間で保持される。
【0186】
本実施の形態に例示した液晶表示装置は、静止画を表示する期間において画像信号の書き込み頻度を低減できる。その結果、静止画を表示する際の低消費電力化を図ることができ、携帯可能な太陽電池等と組み合わせて使用することで、外出先、移動中など電灯線からの電力の確保が困難な場所でも長い時間使用できる。
【0187】
また、同一の画像を複数回書き換えて静止画を表示する場合、画像の切り替わりが視認できると、人間は目に疲労を感じることもあり得る。本実施の形態の液晶表示装置は、画像信号の書き込み頻度が削減されているため、目の疲労を減らすといった効果もある。
【0188】
特に、本実施の形態の液晶表示装置は、オフ電流が低減されたトランジスタを各画素、並びに共通電極のスイッチング素子に適用することにより、保持容量で電圧を保持できる期間(時間)を長く取ることができる。その結果、画像信号の書き込み頻度を画期的に低減することが可能になり、静止画を表示する際の低消費電力化、及び目の疲労の低減に、顕著な効果を有する。
【0189】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0190】
本実施の形態で例示する消費電力が低減された液晶表示装置を実施の形態1乃至実施の形態2に適用することにより、多機能な電子機器から単機能の電子機器まで、使用者が必要とする機能のみを選択し、または組み合わせて携帯できる電子機器を提供できる。そして、当該電子機器の重量を軽量に、またその容積を小さくできるため、使用者の当該電子機器を携帯する際の負担を軽減できる。
【0191】
また、電灯線からの受電が困難な場合であっても、また、当該電子機器が使用中であっても、使用していなくても、太陽電池が受光し易い電子機器を提供できる。
【0192】
また、本実施の形態で例示する消費電力が低減された液晶表示装置と他の電子装置は、どのような向きであってもベースユニットに連結することができる。そのため、使用者の利き手が右手であっても、左手であっても、表示装置に表示する文字が縦書きであっても、横書きであっても使用者の要望に応じて第1の電子装置と、第2の電子装置をベースユニットに連結でき、便利である。
【0193】
(実施の形態4)
本実施の形態は、実施の形態3で説明した消費電力が低減された液晶表示装置に適用可能な酸化物半導体層を含むトランジスタの構成、及びその作製方法の一例を、図15を用いて詳細に説明する。
【0194】
図15(A)乃至(E)にトランジスタの断面構造の一例を示す。図15(A)乃至(E)に示すトランジスタ510はボトムゲート構造の逆スタガ型トランジスタである。なお、トランジスタの構造はこれに限られず、トップゲート構造のトランジスタであってもよい。
【0195】
以下、図15(A)乃至(E)を用い、基板505上にトランジスタ510を作製する工程を説明する。
【0196】
まず、絶縁表面を有する基板505上に導電膜を形成した後、第1のフォトリソグラフィ工程によりゲート電極層511を形成する。なお、レジストマスクをインクジェット法で形成してもよい。レジストマスクをインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる。
【0197】
本実施の形態では絶縁表面を有する基板505としてガラス基板を用いる。
【0198】
下地膜となる絶縁膜を基板505とゲート電極層511との間に設けてもよい。下地膜は、基板505からの不純物元素の拡散を防止する機能があり、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、又は酸化窒化シリコン膜から選ばれた一又は複数の膜による積層構造により形成することができる。
【0199】
また、ゲート電極層511の材料は、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらを主成分とする合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。
【0200】
次いで、ゲート絶縁層507をゲート電極層511上に形成する。ゲート絶縁層507は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層、酸化アルミニウム層、窒化アルミニウム層、酸化窒化アルミニウム層、窒化酸化アルミニウム層、又は酸化ハフニウム層を単層で又は積層して形成することができる。
【0201】
本実施の形態の酸化物半導体は、不純物を除去され、I型化又は実質的にI型化された酸化物半導体を用いる。このような高純度化された酸化物半導体は界面準位、界面電荷に対して極めて敏感であるため、酸化物半導体層とゲート絶縁層との界面は重要である。そのため高純度化された酸化物半導体に接するゲート絶縁層は、高品質化が要求される。
【0202】
例えば、μ波(例えば周波数2.45GHz)を用いた高密度プラズマCVDは、緻密で絶縁耐圧の高い高品質な絶縁層を形成できるので好ましい。高純度化された酸化物半導体と高品質ゲート絶縁層とが密接することにより、界面準位を低減して界面特性を良好なものとすることができるからである。
【0203】
もちろん、ゲート絶縁層として良質な絶縁層を形成できるものであれば、スパッタリング法やプラズマCVD法など他の成膜方法を適用することができる。また、成膜後の熱処理によってゲート絶縁層の膜質、酸化物半導体との界面特性が改質される絶縁層であっても良い。いずれにしても、ゲート絶縁層としての膜質が良好であることは勿論のこと、酸化物半導体との界面準位密度を低減し、良好な界面を形成できるものであれば良い。
【0204】
また、ゲート絶縁層507、酸化物半導体膜530に水素、水酸基及び水分がなるべく含まれないようにするために、酸化物半導体膜530の成膜の前処理として、スパッタリング装置の予備加熱室でゲート電極層511が形成された基板505、又はゲート絶縁層507までが形成された基板505を予備加熱し、基板505に吸着した水素、水分などの不純物を脱離し排気することが好ましい。なお、予備加熱室に設ける排気手段はクライオポンプが好ましい。なお、この予備加熱の処理は省略することもできる。またこの予備加熱は、絶縁層516の成膜前に、ソース電極層515a及びドレイン電極層515bまで形成した基板505にも同様に行ってもよい。
【0205】
次いで、ゲート絶縁層507上に、膜厚2nm以上200nm以下、好ましくは5nm以上30nm以下の酸化物半導体膜530を形成する(図15(A)参照。)。
【0206】
なお、酸化物半導体膜530をスパッタリング法により成膜する前に、アルゴンガスを導入してプラズマを発生させる逆スパッタを行い、ゲート絶縁層507の表面に付着している粉状物質(パーティクル、ごみともいう)を除去することが好ましい。逆スパッタとは、アルゴン雰囲気下で基板にRF電源を用いて電圧を印加して基板近傍にプラズマを形成して表面を改質する方法である。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウム、酸素などを用いてもよい。
【0207】
酸化物半導体膜530に用いる酸化物半導体としては、四元系金属酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn−O系酸化物半導体や、三元系金属酸化物であるIn−Ga−Zn−O系酸化物半導体、In−Sn−Zn−O系酸化物半導体、In−Al−Zn−O系酸化物半導体、Sn−Ga−Zn−O系酸化物半導体、Al−Ga−Zn−O系酸化物半導体、Sn−Al−Zn−O系酸化物半導体や、二元系金属酸化物であるIn−Zn−O系酸化物半導体、Sn−Zn−O系酸化物半導体、Al−Zn−O系酸化物半導体、Zn−Mg−O系酸化物半導体、Sn−Mg−O系酸化物半導体、In−Mg−O系酸化物半導体、In−Ga−O系酸化物半導体や、一元系金属酸化物であるIn−O系酸化物半導体、Sn−O系酸化物半導体、Zn−O系酸化物半導体などを用いることができる。また、上記酸化物半導体にSiOを含んでもよい。ここで、例えば、In−Ga−Zn−O系酸化物半導体とは、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)を有する酸化物膜、という意味であり、その組成比はとくに問わない。また、InとGaとZn以外の元素を含んでもよい。本実施の形態では、酸化物半導体膜530としてIn−Ga−Zn−O系酸化物ターゲットを用いてスパッタリング法により成膜する。この段階での断面図が図15(A)に相当する。
【0208】
また、酸化物半導体としてIn−Zn−O系の材料を用いる場合、用いるターゲットの組成比は、原子数比で、In:Zn=50:1〜1:2(モル数比に換算するとIn:ZnO=25:1〜1:4)、好ましくはIn:Zn=20:1〜1:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=10:1〜1:2)、さらに好ましくはIn:Zn=15:1〜1.5:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=15:2〜3:4)とする。例えば、In−Zn−O系酸化物半導体の形成に用いるターゲットは、原子数比がIn:Zn:O=X:Y:Zのとき、Z>1.5X+Yとする。
【0209】
酸化物半導体膜530をスパッタリング法で作製するためのターゲットとしては、例えば、組成比として、In:Ga:ZnO=1:1:1[mol数比]の酸化物ターゲットを用い、In−Ga−Zn−O膜を成膜する。また、このターゲットの材料及び組成に限定されず、例えば、In:Ga:ZnO=1:1:2[mol数比]の酸化物ターゲットを用いてもよい。
【0210】
また、酸化物ターゲットの充填率は90%以上100%以下、好ましくは95%以上99.9%である。充填率の高い金属酸化物ターゲットを用いることにより、成膜した酸化物半導体膜は緻密な膜とすることができる。
【0211】
酸化物半導体膜530を、成膜する際に用いるスパッタガスは水素、水、水酸基又は水素化物などの不純物が除去された高純度ガスを用いることが好ましい。
【0212】
減圧状態に保持された成膜室内に基板を保持し、基板温度を100℃以上600℃以下好ましくは200℃以上400℃以下とする。基板を加熱しながら成膜することにより、成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物濃度を低減することができる。また、スパッタリングによる損傷が軽減される。そして、成膜室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタガスを導入し、上記ターゲットを用いて基板505上に酸化物半導体膜530を成膜する。成膜室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプ、例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段としては、ターボポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて排気した成膜室は、例えば、水素原子、水(HO)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該成膜室で成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物の濃度を低減できる。
【0213】
スパッタリング法を行う雰囲気は、希ガス(代表的にはアルゴン)、酸素、または希ガスと酸素の混合雰囲気とすればよい。
【0214】
成膜条件の一例としては、基板とターゲットの間との距離を100mm、圧力0.6Pa、直流(DC)電源0.5kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気下の条件が適用される。なお、パルス直流電源を用いると、成膜時に発生する粉状物質(パーティクル、ごみともいう)が軽減でき、膜厚分布も均一となるために好ましい。
【0215】
次いで、酸化物半導体膜530を第2のフォトリソグラフィ工程により島状の酸化物半導体層に加工する。また、島状の酸化物半導体層を形成するためのレジストマスクをインクジェット法で形成してもよい。レジストマスクをインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる。
【0216】
また、ゲート絶縁層507にコンタクトホールを形成する場合、その工程は酸化物半導体膜530の加工時に同時に行うことができる。
【0217】
なお、ここでの酸化物半導体膜530のエッチングは、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよく、両方を用いてもよい。例えば、酸化物半導体膜530のウェットエッチングに用いるエッチング液としては、燐酸と酢酸と硝酸を混ぜた溶液などを用いることができる。また、ITO07N(関東化学社製)を用いてもよい。
【0218】
次いで、酸化物半導体層に第1の加熱処理を行う。この第1の加熱処理によって酸化物半導体層の脱水化または脱水素化を行うことができる。第1の加熱処理の温度は、400℃以上750℃以下、または400℃以上基板の歪み点未満とする。ここでは、加熱処理装置の一つである電気炉に基板を導入し、酸化物半導体層に対して窒素雰囲気下450℃において1時間の加熱処理を行った後、大気に触れることなく、酸化物半導体層への水や水素の再混入を防ぎ、酸化物半導体層531を得る(図15(B)参照。)。
【0219】
なお、加熱処理装置は電気炉に限られず、抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導または熱輻射によって、被処理物を加熱する装置を用いてもよい。例えば、GRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)装置、LRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)装置等のRTA(Rapid Thermal Anneal)装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。GRTA装置は、高温のガスを用いて加熱処理を行う装置である。高温のガスには、アルゴンなどの希ガス、または窒素のような、加熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体が用いられる。
【0220】
例えば、第1の加熱処理として、650℃〜700℃の高温に加熱した不活性ガス中に基板を移動させて入れ、数分間加熱した後、基板を移動させて高温に加熱した不活性ガス中から出すGRTAを行ってもよい。
【0221】
なお、第1の加熱処理においては、窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスに、水、水素などが含まれないことが好ましい。または、加熱処理装置に導入する窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上好ましくは7N(99.99999%)以上(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
【0222】
また、第1の加熱処理で酸化物半導体層を加熱した後、同じ炉に高純度の酸素ガス、高純度のNOガス、又は超乾燥エア(露点が−40℃以下、好ましくは−60℃以下)を導入してもよい。酸素ガスまたはNOガスに、水、水素などが含まれないことが好ましい。または、加熱処理装置に導入する酸素ガスまたはNOガスの純度を、6N以上好ましくは7N以上(即ち、酸素ガスまたはNOガス中の不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。酸素ガス又はNOガスの作用により、脱水化または脱水素化処理による不純物の排除工程によって同時に減少してしまった酸化物半導体を構成する主成分材料である酸素を供給することによって、酸化物半導体層を高純度化及び電気的にI型(真性)化する。
【0223】
また、酸化物半導体層の第1の加熱処理は、島状の酸化物半導体層に加工する前の酸化物半導体膜530に行うこともできる。その場合には、第1の加熱処理後に、加熱装置から基板を取り出し、フォトリソグラフィ工程を行う。
【0224】
なお、第1の加熱処理は、上記以外にも、酸化物半導体層成膜後であれば、酸化物半導体層上にソース電極層及びドレイン電極層を積層させた後、あるいは、ソース電極層及びドレイン電極層上に絶縁層を形成した後、のいずれで行っても良い。
【0225】
また、ゲート絶縁層507にコンタクトホールを形成する場合、その工程は酸化物半導体膜530に第1の加熱処理を行う前でも行った後に行ってもよい。
【0226】
また、酸化物半導体層を2回に分けて成膜し、2回に分けて加熱処理を行うことで、下地部材の材料が、酸化物、窒化物、金属など材料を問わず、膜厚の厚い結晶領域(単結晶領域)、即ち、膜表面に垂直にc軸配向した結晶領域を有する酸化物半導体層を形成してもよい。例えば、3nm以上15nm以下の第1の酸化物半導体膜を成膜し、窒素、酸素、希ガス、または乾燥空気の雰囲気下で450℃以上850℃以下、好ましくは550℃以上750℃以下の第1の加熱処理を行い、表面を含む領域に結晶領域(板状結晶を含む)を有する第1の酸化物半導体膜を形成する。そして、第1の酸化物半導体膜よりも厚い第2の酸化物半導体膜を形成し、450℃以上850℃以下、好ましくは600℃以上700℃以下の第2の加熱処理を行い、第1の酸化物半導体膜を結晶成長の種として、上方に結晶成長させ、第2の酸化物半導体膜の全体を結晶化させ、結果として膜厚の厚い結晶領域を有する酸化物半導体層を形成してもよい。
【0227】
次いで、ゲート絶縁層507、及び酸化物半導体層531上に、ソース電極層及びドレイン電極層(これと同じ層で形成される配線を含む)となる導電膜を形成する。ソース電極層、及びドレイン電極層に用いる導電膜としては、例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を含む金属膜、または上述した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。また、Al、Cuなどの金属膜の下側又は上側の一方または双方にTi、Mo、Wなどの高融点金属膜またはそれらの金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)を積層させた構成としても良い。特に酸化物半導体層と接する側にチタンを含む導電膜を設けることが好ましい。
【0228】
第3のフォトリソグラフィ工程により導電膜上にレジストマスクを形成し、選択的にエッチングを行ってソース電極層515a、ドレイン電極層515bを形成した後、レジストマスクを除去する(図15(C)参照。)。
【0229】
第3のフォトリソグラフィ工程でのレジストマスク形成時の露光には、紫外線やKrFレーザ光やArFレーザ光を用いるとよい。酸化物半導体層531上で隣り合うソース電極層の下端部とドレイン電極層の下端部との間隔幅によって後に形成されるトランジスタのチャネル長Lが決定される。なお、チャネル長L=25nm未満の露光を行う場合には、数nm〜数10nmと極めて波長が短い超紫外線(Extreme Ultraviolet)を用いて第3のフォトリソグラフィ工程でのレジストマスク形成時の露光を行うとよい。超紫外線による露光は、解像度が高く焦点深度も大きい。従って、後に形成されるトランジスタのチャネル長Lを10nm以上1000nm以下とすることも可能であり、回路の動作速度を高速化できる。
【0230】
また、フォトリソグラフィ工程で用いるフォトマスク数及び工程数を削減するため、透過した光が複数の強度となる露光マスクである多階調マスクによって形成されたレジストマスクを用いてエッチング工程を行ってもよい。多階調マスクを用いて形成したレジストマスクは複数の膜厚を有する形状となり、エッチングを行うことでさらに形状を変形することができるため、異なるパターンに加工する複数のエッチング工程に用いることができる。よって、一枚の多階調マスクによって、少なくとも二種類以上の異なるパターンに対応するレジストマスクを形成することができる。よって露光マスク数を削減することができ、対応するフォトリソグラフィ工程も削減できるため、工程の簡略化が可能となる。
【0231】
なお、導電膜のエッチングの際に、酸化物半導体層531がエッチングされ、分断することのないようエッチング条件を最適化することが望まれる。しかしながら、導電膜のみをエッチングし、酸化物半導体層531を全くエッチングしないという条件を得ることは難しく、導電膜のエッチングの際に酸化物半導体層531は一部のみがエッチングされ、溝部(凹部)を有する酸化物半導体層となることもある。
【0232】
本実施の形態では、導電膜としてTi膜を用い、酸化物半導体層531にはIn−Ga−Zn−O系酸化物半導体を用いたので、エッチャントとしてアンモニア過水(アンモニア、水、過酸化水素水の混合液)を用いる。
【0233】
次いで、NO、N、またはArなどのガスを用いたプラズマ処理を行い、露出している酸化物半導体層の表面に付着した吸着水などを除去してもよい。プラズマ処理を行った場合、大気に触れることなく、酸化物半導体層の一部に接する保護絶縁膜となる絶縁層516を形成する。
【0234】
絶縁層516は、少なくとも1nm以上の膜厚とし、スパッタ法など、絶縁層516に水、水素等の不純物を混入させない方法を適宜用いて形成することができる。絶縁層516に水素が含まれると、その水素の酸化物半導体層への侵入、又は水素による酸化物半導体層中の酸素の引き抜き、が生じ酸化物半導体層のバックチャネルが低抵抗化(N型化)してしまい、寄生チャネルが形成されるおそれがある。よって、絶縁層516はできるだけ水素を含まない膜になるように、成膜方法に水素を用いないことが重要である。
【0235】
本実施の形態では、絶縁層516として膜厚200nmの酸化シリコン膜をスパッタリング法を用いて成膜する。成膜時の基板温度は、室温以上300℃以下とすればよく、本実施の形態では100℃とする。酸化シリコン膜のスパッタ法による成膜は、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下、酸素雰囲気下、または希ガスと酸素の混合雰囲気下において行うことができる。また、ターゲットとして酸化シリコンターゲットまたはシリコンターゲットを用いることができる。例えば、シリコンターゲットを用いて、酸素を含む雰囲気下でスパッタ法により酸化シリコンを形成することができる。酸化物半導体層に接して形成する絶縁層516は、水分や、水素イオンや、OHなどの不純物を含まず、これらが外部から侵入することをブロックする無機絶縁膜を用い、代表的には酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、または酸化窒化アルミニウム膜などを用いる。
【0236】
酸化物半導体膜530の成膜時と同様に、絶縁層516の成膜室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプ(クライオポンプなど)を用いることが好ましい。クライオポンプを用いて排気した成膜室で成膜した絶縁層516に含まれる不純物の濃度を低減できる。また、絶縁層516の成膜室内の残留水分を除去するための排気手段としては、ターボポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。
【0237】
絶縁層516を、成膜する際に用いるスパッタガスは水素、水、水酸基又は水素化物などの不純物が除去された高純度ガスを用いることが好ましい。
【0238】
次いで、不活性ガス雰囲気下、または酸素ガス雰囲気下で第2の加熱処理(好ましくは200℃以上400℃以下、例えば250℃以上350℃以下)を行う。例えば、窒素雰囲気下で250℃、1時間の第2の加熱処理を行う。第2の加熱処理を行うと、酸化物半導体層の一部(チャネル形成領域)が絶縁層516と接した状態で加熱される。
【0239】
以上の工程を経ることによって、酸化物半導体膜に対して第1の加熱処理を行って水素、水分、水酸基又は水素化物(水素化合物ともいう)などの不純物を酸化物半導体層より意図的に排除し、かつ不純物の排除工程によって同時に減少してしまう酸化物半導体を構成する主成分材料の一つである酸素を供給することができる。よって、酸化物半導体層は高純度化及び電気的にI型(真性)化する。
【0240】
以上の工程でトランジスタ510が形成される(図15(D)参照。)。
【0241】
また、絶縁層516に欠陥を多く含む酸化シリコン層を用いると、酸化シリコン層形成後の加熱処理によって酸化物半導体層中に含まれる水素、水分、水酸基又は水素化物などの不純物を酸化物絶縁層に拡散させ、酸化物半導体層中に含まれる該不純物をより低減させる効果を奏する。
【0242】
絶縁層516上にさらに保護絶縁層506を形成してもよい。保護絶縁層506は、例えば、RFスパッタ法を用いて窒化シリコン膜を形成する。RFスパッタ法は、量産性がよいため、保護絶縁層の成膜方法として好ましい。保護絶縁層は、水分などの不純物を含まず、これらが外部から侵入することをブロックする無機絶縁膜を用い、窒化シリコン膜、窒化アルミニウム膜などを用いる。本実施の形態では、窒化シリコン膜を用いて保護絶縁層506を形成する(図15(E)参照。)。
【0243】
本実施の形態では、保護絶縁層506として、絶縁層516まで形成された基板505を100℃〜400℃の温度に加熱し、水素及び水分が除去された高純度窒素を含むスパッタガスを導入しシリコン半導体のターゲットを用いて窒化シリコン膜を成膜する。この場合においても、絶縁層516と同様に、処理室内の残留水分を除去しつつ保護絶縁層506を成膜することが好ましい。
【0244】
保護絶縁層の形成後、さらに大気中、100℃以上200℃以下、1時間以上30時間以下での加熱処理を行ってもよい。この加熱処理は一定の加熱温度を保持して加熱してもよいし、室温から、100℃以上200℃以下の加熱温度への昇温と、加熱温度から室温までの降温を複数回くりかえして行ってもよい。
【0245】
本実施の形態で例示したトランジスタは、高い電界効果移動度が得られるため、高速駆動が可能である。よって、液晶表示装置の画素部に酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることで、高画質な画像を提供することができる。また、酸化物半導体層を含むトランジスタによって、同一基板上に駆動回路部または画素部を作り分けて作製することができるため、液晶表示装置の部品点数を削減することができる。
【0246】
高純度化された酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることにより、オフ状態における電流値(オフ電流値)をより低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、書き込み間隔も長く設定できる。実施の形態3の方法により、リフレッシュ動作の頻度をより少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を高くできる。
【0247】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0248】
10 電子機器
100 電子装置
100a 面
100b 面
105 電子装置
130L 接続端子群
130R 接続端子群
131L 端子
132L 端子
135a 接続端子群
135b 接続端子群
135d 接続端子群
138 嵌合部
140 電子装置
140a 面
140b 面
150a 接続端子群
150b 接続端子群
151a 端子
152a 端子
153a 端子
154a 端子
155a 端子
160 電子装置
160a 面
160b 面
170C 接続端子群
170L 接続端子群
170R 接続端子群
171a 端子
171b 端子
172a 端子
173a 端子
174a 端子
175a 端子
175b 端子
180 電子装置
180a 面
191a 接続端子群
191b 接続端子群
192a 接続端子群
192b 接続端子群
193a 接続端子群
193b 接続端子群
194a 接続端子群
194b 接続端子群
200 電子装置
200a 面
200b 面
205 電子装置
230L 接続端子群
230R 接続端子群
235a 接続端子群
235d 接続端子群
240 電子装置
240a 面
240b 面
250a 接続端子群
250b 接続端子群
260 電子装置
260a 面
260b 面
270C 接続端子群
270L 接続端子群
270R 接続端子群
300 ベースユニット
300h ベースユニット
300i ベースユニット
305 電子装置
310 支軸
320 支軸
330a 連結具
330b 連結具
331b 端子
332a 端子
332b 端子
333a 接続端子群
333b 接続端子群
337a 開放機構
338a 嵌合部
338b 嵌合部
340a 連結具
340b 連結具
341a 端子
342a 端子
343a 接続端子群
343b 接続端子群
350 結束具
505 基板
506 保護絶縁層
507 ゲート絶縁層
510 トランジスタ
511 ゲート電極層
515a ソース電極層
515b ドレイン電極層
516 絶縁層
530 酸化物半導体膜
531 酸化物半導体層
601 期間
602 期間
603 期間
604 期間
1100 液晶表示装置
1110 画像処理回路
1113 表示制御回路
1116 電源
1120 表示パネル
1121 駆動回路部
1121A ゲート線側駆動回路
1121B ソース線側駆動回路
1122 画素部
1123 画素
1124 ゲート線
1125 ソース線
1126 端子部
1126A 端子
1126B 端子
1127 スイッチング素子
1128 共通電極
1130 バックライト部
1131 バックライト制御回路
1132 バックライト
1210 容量素子
1213 画素
1214 トランジスタ
1215 液晶素子
1401 期間
1402 期間
1403 期間
1404 期間
9600 電子機器
9620 制御回路
9621 電源回路
9622 入力回路
9623 表示回路
9624 記憶回路
9630 電源装置
9631 表示装置
9633 太陽電池
9634 充放電回路
9635 バッテリー
9636 コンバータ
9637 コンバータ
9650 外光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在な第1の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、
回転自在な第2の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置と、
前記第1の支軸、及び前記第2の支軸を束ねる結束具を有し、
前記第1の電子装置は対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記第2の電子装置は対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記連結具は前記第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、
前記第1の接続端子群と前記第2の接続端子群を介して、前記第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器。
【請求項2】
回転自在な支軸に固定された第1の連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、
前記支軸に固定された第2の連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置を有し、
前記第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記第2の電子装置は対を成す他の第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記連結具は前記第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、
前記第1の接続端子群と前記第2の接続端子群を介して、前記第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器。
【請求項3】
回転自在な第1の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、
回転自在な第2の支軸に固定された連結具に保持された第2の電子装置と、
前記第1の支軸、及び前記第2の支軸を束ねる結束具を有し、
前記第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を、一回転軸を中心に極性を対称に並べて備え、
前記連結具は前記第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、
前記第1の接続端子群と前記第2の接続端子群を介して、前記第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器。
【請求項4】
回転自在な支軸に固定された第1の連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、
前記支軸に固定された第2の連結具に保持された第2の電子装置を有し、
前記第1の電子装置は対を成す第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記連結具は前記第1の電子装置と電気的に接続する第2の接続端子群を備え、
前記第1の接続端子群と前記第2の接続端子群を介して、前記第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器。
【請求項5】
前記第1の接続端子群、及び前記第2の接続端子群を介して、一方の電子装置が他方の電子装置に電力を供給する請求項1乃至請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1の接続端子群、及び前記第2の接続端子群を介して、太陽電池を備えた一方の電子装置が他方の電子装置に電力を供給する請求項1乃至請求項5記載の電子機器。
【請求項7】
回転自在な第1の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、
回転自在な第2の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置と、
前記第1の支軸、及び前記第2の支軸を束ねる結束具を有し、
前記第1の電子装置は対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記第2の電子装置は対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記連結具は前記第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、
前記第1の接続端子群と前記第2の接続端子群を介して、前記第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器において、
前記第1の支軸に固定された連結具に前記第1の電子装置を脱着可能に連結し、
前記第2の支軸に固定された連結具に前記第2の電子装置を脱着可能に連結し、それぞれの第1の面を見開きで使用者に向ける電子機器の使用方法。
【請求項8】
回転自在な第1の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第1の電子装置と、
回転自在な第2の支軸に固定された連結具に脱着可能に保持された第2の電子装置と、
前記第1の支軸、及び前記第2の支軸を束ねる結束具を有し、
前記第1の電子装置は対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記第2の電子装置は対をなす第1の接続端子群を備え、その極性は一回転軸を中心に対称に並び、
前記連結具は前記第1の接続端子群と接続する第2の接続端子群を備え、
前記第1の接続端子群と前記第2の接続端子群を介して、前記第1の電子装置が前記第2の電子装置と電気的に接続する電子機器において、
前記第1の支軸に固定された連結具に前記第1の電子装置を脱着可能に連結し、
前記第2の支軸に固定された連結具に前記第2の電子装置を脱着可能に連結し、一方の電子装置の第1の面を他方の電子装置で覆い、他方の電子装置の第1の面を使用者に向ける電子機器の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−258187(P2011−258187A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106084(P2011−106084)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】