説明

電子機器、経路探索方法、経路探索プログラムおよび経路探索プログラムが格納された記録媒体

【課題】コンテンツの放送地域にかかわらず、コンテンツを視聴できる地点までルート探索ができる電子機器を提供する。
【解決手段】地点検索部170は、コンテンツ決定部160で決定されたコンテンツを視聴する視聴地点を、情報取得部120が取得し記憶部140に格納されている情報テーブル141に基づいて、コンテンツが受信できる地域の中から検索する。ナビゲーション部180は、現在位置取得部130が取得した現在位置情報147および地点検索部170の検索結果に基づいて、現在地点から視聴地点までの経路を検索し、検索結果を出力部190に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション機能を有する電子機器に関し、特に、番組を受信可能な地点へのナビゲーション機能を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動しながらテレビ番組を受信する機会が多くなっている。例えば、テレビチューナを備えた車の中でもテレビ番組を視聴できる。また、テレビチューナを備えた携帯端末により、移動しながらテレビ番組を視聴するスタイルも生まれつつある。
【0003】
このように移動しながらテレビ番組を視聴する場合、移動中に番組の放送地域をまたぐことがある。このような状況に対応するための技術として、ナビゲーション装置を利用するものがある。
【0004】
例えば、特許文献1には、ナビゲーション処理部が示す推奨ルート上の各走行予定地域について走行予定時間帯を求め、各走行予定地域の各走行予定時間帯を組み合わせた番組放送予定をユーザに提示する装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、特定の位置で各チャネルの受信状態を取得および記憶しておき、移動によって視聴状態が悪化したとき、現在位置と記憶されている受信状態に基づいて、現在位置から最も近い受信可能場所までのルート探索を行なう装置が開示されている。
【特許文献1】特開2006−279860号公報
【特許文献2】特開2004−140522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術は、利用者がいる地点およびその周辺、あるいは、これから行こうとしている地域で見られる番組を提示するというものである。しかし、このような技術を用いたのでは、次のような利用者あるいは放送側のニーズに応えることができない。
【0007】
近い将来、テレビ放送は、地上デジタル放送に移行する。そのため、放送される番組数が以前と比べて格段に増える。これに伴い、放送地域が非常に限定されたローカル番組も増加することが予想される。このようなローカル番組を視聴したいというニーズも少なからずあると考えられるが、従来の技術は、そのようなニーズに応えるものではない。
【0008】
また、各地の施設が独自の動画を放送することが考えられる。例えば、店やコンサート会場が、そのコマーシャルを放送する、あるいは、観光施設が観光情報を放送するといったことが考えられる。この場合、放送側には、番組の視聴者を特定の場所まで誘導したいというニーズがある。例えば、コマーシャルを流す場合、店やコンサート会場は、視聴者にその店の前あるいはコンサート会場のある場所まで来てほしい。また、観光施設は、流した観光情報に対応する観光地に来てほしい。しかしながら、利用者が従来の技術を用いて番組を視聴する限り、このような放送側のニーズは満たされない。
【0009】
また、移動体での視聴を前提とした場合、受信感度がよいエリアで番組を視聴するのが好ましいため、放送側が、視聴者を受信感度がよいエリアへ誘導することができると便利である。しかし、従来の技術では、このような誘導はできない。
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、コンテンツの放送地域にかかわらず、コンテンツを視聴できる地点までルート探索ができる電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1つの局面に係る本願発明は、外部からデータを取得する取得手段と、コンテンツを特定可能な第1の情報およびコンテンツを取得可能な地点を特定可能な第2の情報を取得する情報取得手段と、外部からの指示を受け付ける入力手段と、指示に基づいて、第1の情報で特定されるコンテンツの中から視聴対象コンテンツを決定するコンテンツ決定手段と、決定されたコンテンツに関する第2の情報に基づいて、決定されたコンテンツを取得可能な視聴地点を決定する地点決定手段と、現在位置を取得する現在位置取得手段と、現在位置から視聴地点までの経路を探索する経路探索手段とを備える。
【0012】
好ましくは、第2の情報は、コンテンツを取得可能な地域の情報を含み、地点決定手段は、地域の中から視聴地点を決定する。
【0013】
好ましくは、地点決定手段は、地域のうち現在位置に最も近い地点を視聴地点として決定する。
【0014】
好ましくは、所定の地点を記憶する第1の記憶手段をさらに備え、地点決定手段は、地域に含まれる所定の地点の中から視聴地点を決定する。
【0015】
好ましくは、コンテンツを取得できた過去視聴地点を記憶する第2の記憶手段をさらに備え、地点決定手段は、地域内の過去視聴地点の中から視聴地点を決定する。
【0016】
さらに好ましくは、第2の記憶手段は、過去視聴地点におけるコンテンツの受信感度をさらに記憶し、地点決定手段は、地域内の過去視聴地点のうち、受信感度の最も高い地点を視聴地点として決定する。
【0017】
好ましくは、第2の情報は、コンテンツの発信地点の情報を含み、地点決定手段は、発信地点を視聴地点として決定する。
【0018】
好ましくは、情報取得手段は、コンテンツの期限情報をさらに取得し、期限情報に基づいて、情報取得手段により取得された情報のうち、期限の切れたものを削除する管理手段をさらに備える。
【0019】
好ましくは、情報取得手段は、情報を複数のコンテンツについて取得し、コンテンツ決定手段は、指示に基づいて、第1の情報で特定されるコンテンツの中から視聴対象コンテンツを選択する。
【0020】
他の局面に係る本願発明は、電子機器がコンテンツを取得できる地点までの経路を探索する経路探索方法であって、コンテンツを特定可能な第1の情報およびコンテンツを取得可能な地点を特定可能な第2の情報を取得するステップと、第1の情報で特定されるコンテンツの中から視聴対象コンテンツを決定するステップと、決定されたコンテンツに関する第2の情報に基づいて、決定されたコンテンツを取得可能な視聴地点を決定するステップと、現在位置を取得するステップと、現在位置から視聴地点までの経路を探索するステップとを備える。
【0021】
さらに他の局面に係る本願発明は、電子機器にコンテンツを取得できる地点までの経路を探索させるための経路探索プログラムであって、コンテンツを特定可能な第1の情報およびコンテンツを取得可能な地点を特定可能な第2の情報を取得するステップと、第1の情報で特定されるコンテンツの中から視聴対象コンテンツを決定するステップと、決定されたコンテンツに関する第2の情報に基づいて、決定されたコンテンツを取得可能な視聴地点を決定するステップと、現在位置を取得するステップと、現在位置から視聴地点までの経路を探索するステップとを電子機器に実行させる。
【0022】
さらに他の局面に係る本願発明は、上述の経路探索プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、コンテンツを受信可能な地点を特定するための情報を取得し、当該情報に基づいて、選択された番組を視聴できる地域までのナビゲーションを行なうことができる。したがって、利用者は、視聴したい番組を、その番組の放送地点にかかわらず、視聴できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部分には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0025】
(1.本発明の概略)
図1は、本発明に係るナビゲーション装置100の機能的構成を示すブロック図である。図1を参照して、本発明の機能的構成について説明する。
【0026】
ナビゲーション装置100は、コンテンツ取得部110と、情報取得部120と、現在位置取得部130と、記憶部140と、管理部148と、入力部150と、コンテンツ決定部160と、地点検索部170と、ナビゲーション部180と、出力部190とを備える。
【0027】
コンテンツ取得部110は、テレビ放送局10あるいは一般放送局20からコンテンツを受信する。ここで、コンテンツとは、放送される動画像や音声など、利用者が視聴する対象となるデータのことを指す。また、一般放送局20としては、店に設置されコマーシャルに代表される動画情報を放送するものや、観光地に設置され観光情報を放送するものが含まれるものとする。また、コンテンツ取得部110は、インターネットを介してコンテンツを取得してもよい。
【0028】
情報取得部120は、コンテンツを受信できる地域を特定するための情報を取得する。コンテンツがテレビ番組の場合、EPG(Electronic Program Guide;電子番組表)データベース32(以下、データベースをDBと略すことがある)を記憶するEPGサーバ30から、インターネット、無線、放送波などを介して、このような情報を取得する。なお、EPGサーバ30ではなく、放送局が放送波にEPGデータをのせているのであれば、番組情報を、EPGサーバからではなく、放送局から取得することとなる。また、一般放送局20からも、このような情報を、インターネット、無線、放送波などを介して、取得する。取得される情報の内容の詳細については、後述する。
【0029】
現在位置取得部130は、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)衛星からの電波を受信し、現在位置の情報を取得する。
【0030】
記憶部140は、情報取得部120が取得した情報をまとめた情報テーブル141、過去視聴番組テーブル142、地図DB143、予め登録された複数の地点の情報からなるプリセット地点テーブル144、コンテンツが受信された地点を表わす視聴地点テーブル145、経路DB146、現在位置取得部130が取得した現在位置情報147を記憶する。
【0031】
管理部148は、コンテンツ取得部110によるコンテンツの取得の状況を監視し、コンテンツの取得の状況に基づいて、情報テーブル141、過去視聴番組テーブル142、過去視聴地点テーブル145を作成または更新する。また、情報テーブル141の中から、期限の切れた情報を削除する。
【0032】
入力部150は、外部からの指示を受け付ける。利用者は、入力部150を用いて、ナビゲーション装置100に指示を出す。
【0033】
コンテンツ決定部160は、入力部150が受け付けた指示に基づいて、情報テーブル141の中からユーザの視聴対象となる1つのコンテンツ(以下、視聴対象コンテンツとよぶ)を決定する。また、視聴対象コンテンツを受信できる地域を特定するための情報を、情報テーブル141から取得する。
【0034】
地点検索部170は、情報テーブル141、地図DB143、プリセット地点テーブル144、視聴地点テーブル145に基づいて、コンテンツ決定部160により決定された視聴対象コンテンツの視聴地点を決定する。
【0035】
ナビゲーション部180は、地点検索部170により決定された視聴地点、経路DB146、および、現在位置情報147に基づいて、現在位置から視聴地点までのルートを検索する。また、ルートに沿った案内を出力部190に出力する。
【0036】
図2は、ナビゲーション装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、ナビゲーション装置100は、入力キー210と、CPU(Central Processing Unit)220と、RAM(Random Access Memory)230と、ハードディスク240と、GPSアンテナ250と、GPS受信回路252と、放送受信用アンテナ255と、放送受信回路257と、ネットワークインターフェース(I/F)258と、光ディスクドライブ260と、ディスプレイ270と、スピーカ280と、これらを接続するバス290とを備える。
【0037】
入力キー210は、外部からの指示を受け付ける。なお、入力キー210は、入力部150として機能する装置の一例であって、タッチパネル等の他の装置であってもよい。
【0038】
ハードディスク240は、情報テーブル141、過去視聴番組テーブル142、地図DB143、プリセット地点テーブル144、視聴地点テーブル145、経路DB146、現在位置情報147、番組検索プログラム242、地点検索プログラム244、ナビゲーションプログラム246を格納する。なお、ハードディスク240は、記憶部140として機能する装置の一例であって、他の書き込み可能な記録媒体を代わりに用いてもよい。
【0039】
番組検索プログラム242、地点検索プログラム244、ナビゲーションプログラム246は、それぞれ、CPU220に、番組検索、地点検索、ナビゲーションを実行させるためのプログラムである。これらは、もともとハードディスク240に格納されていてもよいし、CD(Compact Disc)に代表される光ディスク262等の記録媒体に格納されて流通されていてもよい。後者の場合、そのような光ディスク262を光ディスクドライブ260で読み取り、読み取って得られるプログラムをハードディスク240に格納することとなる。
【0040】
CPU220は、入力キー210の受け付けた指示に基づいて、ハードディスク240から各種プログラムをRAM230に呼び出し、番組検索、地点検索、ルート検索などを実行する。
【0041】
GPSアンテナ250は、GPS信号を受信する。GPS受信回路252は、受信されたGPS電波を現在位置情報に変換する。また、放送受信アンテナ250は、放送局等からの電波を受信する。放送受信回路257は、放送受信アンテナ250が受信した電波を、コンテンツ、番組情報、動画情報、観光情報等に変換する。ネットワークI/F258は、インターネットなどの外部ネットワークとの情報の送受を行なう。例えば、EPGサーバ30からEPG DB32を取得する。また、インターネットを介してコンテンツそのものを取得できてもよい。
【0042】
ディスプレイ270は、コンテンツや、番組検索画面、ルート検索結果などナビゲーション装置100内部の情報を表示する。スピーカ280は、コンテンツの音声情報などを音声出力する。
【0043】
図3は、本発明に係るナビゲーション装置100の使用の流れを説明するための図である。図3には、使用の流れに沿って、ディスプレイ270に表示される画面を示している。
【0044】
まず、利用者は、図3(a)のようなメニュー表示から、入力キー210を操作し、利用したい機能を選ぶ。本説明では、利用者が、EPGからテレビ番組を検索する「番組検索」機能を選択するものとする。
【0045】
次に、番組検索機能が選択されると、図3(b)のような、検索条件を表示する画面が表示される。本説明では、利用者が、「五十音検索」を選択するものとする。
【0046】
「五十音検索」が選択されると、図3(c1)のような、番組名が50音順に並んだ画面が表示される。利用者は、入力キー210を操作し、この中から番組を選択する。
【0047】
なお、番組検索条件には、五十音検索の他に、ジャンル検索、地域検索、近距離検索、開始(または終了)時刻検索、開始(または終了)指定時刻検索、視聴頻度検索、キーワード検索があり、それぞれに対応して、図3(c2)〜(c8−2)のような画面が表示される。
【0048】
番組が選択されると、ナビゲーション装置100は、選択された番組を視聴できる視聴地点を検索し、決定する。そして、現在地点から視聴地点までのルートを検索する。このとき、ディスプレイ270には、例えば、図3(d)(e)のような検索中であることを示す画面を表示される。なお、ナビゲーション装置100は、視聴地点の候補点を複数抽出する場合もあり、その場合、候補点を表示した画面をディスプレイに表示する。利用者は、その画面を参照しつつ入力キー210を操作して、視聴地点を決定する。
【0049】
検索の結果、ルートを決定すると、ナビゲーション装置100は、図3(f)のように、現在地から視聴地点までの経路をディスプレイ270に表示する。利用者が、その経路を採用することを決定すると、ナビゲーション装置100は、図3(g)のような表示に切り替え、ルート案内をする。
【0050】
図4は、本発明に係るナビゲーション装置が行なう処理の概略を示すフローチャートである。
【0051】
ナビゲーション装置100は、ステップS401において、情報取得部120により、番組情報を受信する。ここでの、番組情報は、テレビ番組に関する番組情報(狭義の番組情報)、コマーシャル等の動画情報、観光地や観光施設についての観光情報を含む。また、ステップS403において、受信された番組情報を記憶部140に情報テーブル141として格納する。
【0052】
ステップS405において、ナビゲーション装置100の管理部148は、情報テーブル141のうち期限の切れた情報を削除する。なお、ステップS405の処置を行なうタイミングは、ステップS403の直後に限られるものではない。例えば、管理部148は、一定時間ごとに、ステップS403の処理を行なってもよい。
【0053】
ナビゲーション装置100のコンテンツ決定部160は、ステップS407において、利用者の指示に基づく方法で番組情報を検索し、検索結果を出力部190に表示する。また、ステップS409において、利用者の指示に基づいて、番組を選択する。
【0054】
ナビゲーション装置100の地点検索部170は、ステップS411において、選択された番組の視聴地点を検索する。
【0055】
ナビゲーション装置100のナビゲーション部180は、ステップS413において、現在地点から視聴地点までのルート検索を行なう。そして、ステップS415において、出力部190に、検索結果の経路を表示させる。さらに、ステップS417において、視聴地点までのルート案内を行なう。
【0056】
(2.番組情報について)
ここで、ステップS401で取得される番組情報について、図5、図6を参照しつつ説明しておく。
【0057】
図5は、テレビ番組の番組情報について説明するための図である。本実施の形態においては、番組情報は、番組名と、放送地域と、放送開始時間と、放送終了時間と、放送終了時間と、ジャンルと、キーワードと、視聴頻度と、番組特徴データと、チャンネル番号と、放送地点とを含むものとする。
【0058】
放送地域は、番組を受信できる地域名の情報である。地図DB143に含まれる地域名に対応する領域を特定するためのデータ(例えば、その地域の外周データ)と組み合わせて、放送地域情報から番組を受信できる位置を知ることができる。
【0059】
なお、番組情報をインターネット経由で受信する場合、基地局の位置情報(例えば、GPS情報)からこの放送地域を特定することができる。
【0060】
本実施の形態においては、放送地域と番組名とは、それぞれ、本実施の形態における視聴地点検索、番組検索にあたって必須であるとする。しかし、放送開始時間、放送終了時間、ジャンル、キーワード、視聴頻度は、番組検索方法によっては、用いられないことがある。視聴頻度の決定のために用いられる番組特徴データおよびチャンネル番号も、やはり、場合によっては、用いられない。番組を受信できる緯度、経度などの地点情報である放送地点も、必須ではない。
【0061】
なお、放送地域は、番組を受信可能な地点を特定するための情報の一例である。他の情報を、番組を受信可能な地点を特定可能な情報として用いてもよい。例えば、放送地点が配信されているのであれば、放送地域を取得せずに、放送地点を取得するという構成でも構わない。また、番組名は、番組を特定可能な情報の一例であって、他の情報を必須としてもよい。つまり、利用者が視聴する番組を選択するにあたって、番組を特定できるような情報を番組名のかわりに必須の情報としてもよい。
【0062】
情報取得部120は、これらの情報を、EPGサーバ30からインターネット、無線等を介して取得する。ただし、視聴頻度、番組特徴データ、放送地点は、現時点のEPGには含まれていない。
【0063】
図6は、動画情報および観光情報について説明するための図である。図6(a)が動画情報、図6(b)が観光情報を説明するための図である。
【0064】
図6(a)を参照して、動画情報は、動画名、動画地点、動画説明、動画期限を含む。動画地点は、配信側がその動画を視聴してほしい地点の情報である。ここでは、動画情報は、コマーシャルであるとして、動画情報で宣伝されている地点であるとする。
【0065】
図6(b)を参照して、観光情報は、観光情報地名、観光情報地点、観光情報説明、観光情報期限を含む。観光情報地点は、観光地がある地点である。
【0066】
情報取得部120は、これらの情報を、一般放送局20から取得する。本実施の形態では、一般放送局20の放送するデータは、このような情報を記したヘッダ部分と、コンテンツを記した本体部分からなるものとする。そして、情報取得部120は、一般放送局20の電波の届く範囲に入ったときに、受信したデータからヘッダ部分を抽出し、情報を取得し、取得した情報を情報テーブル141に記憶しておくものとする。つまり、動画情報や観光情報は、利用者が移動するにつれ、自動的にたまっていく。利用者は、たまった動画情報や観光情報の中から興味のあるものを選択し、その配信地点に移動する。
【0067】
なお、以上では、放送局が放送する番組や動画などに関する情報について説明したが、情報取得部120は、より一般にコンテンツに関する情報を取得するものであればよい。例えば、インターネット上のコンテンツを特定するための情報(コンテンツ名など)と、コンテンツを取得できる地域を指定する情報とを、インターネットを介して取得する、という構成であってもよい。
【0068】
上に説明したような各種情報は、図4のステップS403において、記憶部140に記憶される。その記憶処理の詳細について、図7〜図9を用いて説明する。
【0069】
図7は、各種情報の記憶処理のフローチャートである。
まず、CPU220は、ステップS701において、受信した情報が動画情報かどうか判断する。受信した情報が動画情報である場合(ステップS701においてYes)、ステップS703において、ハードディスク240に動画情報を格納する。この処理の詳細を図8に示す。図8は、動画情報の記憶処理のフローチャートである。図8に示すように、CPU220は、ステップS801からステップS807のそれぞれにおいて、情報テーブル141の動画名フィールド、動画地点フィールド、動画説明フィールド、動画期限フィールドを登録する。
【0070】
図7の説明に戻る。受信した情報が動画情報でない場合(ステップS701においてNo)、CPU220は、ステップS703において、受信した情報が観光情報かどうか判断する。受信した情報が観光情報である場合(ステップS703においてYes)、ステップS705において、ハードディスク240に観光情報を記憶する。この処理の詳細を図9に示す。図9は、観光情報の記憶処理のフローチャートである。図9に示すように、CPU220は、ステップS901からステップS907のそれぞれにおいて、情報テーブル141の観光情報地名フィールド、観光情報地点フィールド、観光情報説明フィールド、観光情報期限フィールドを登録する。
【0071】
図7の説明に戻る。受信した情報が観光情報でない場合(ステップS703においてNo)、CPU220は、ステップS711からステップS729までのそれぞれにおいて、情報テーブル141の番組名フィールド、放送地域フィールド、放送開始時間フィールド、放送終了時間フィールド、ジャンルフィールド、キーワードフィールド、視聴頻度、番組特徴データフィールド、チャンネル番号フィールド、放送地点フィールドを登録する。
【0072】
なお、ステップS701、ステップS705、ステップS709の順序、および、各フィールドの登録の順番は、上に示したものに限られるものではない。
【0073】
(3.番組検索について)
ここからは、図4のステップS407における番組情報検索の詳細について説明する。
【0074】
まず、テレビ番組の番組情報(狭義の番組情報)から、視聴対象となるテレビ番組を検索する番組検索方法について説明する。
【0075】
図10は、番組検索方法のフローチャートである。CPU220は、入力キー210が受け付けた指示に基づいて、ステップS1001において、番組検索方法を選択および決定する。この決定に基づいて、ステップS1003からステップS1021のいずれかの検索処理が行なわれる。以下、ステップS1003からステップS1021で行なわれる処理について説明する。
【0076】
図11は、ステップS1003で実行される五十音検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1101において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得する。そして、ステップS1103において、取得した情報に基づいて番組名を50音順に並び替える。利用者が、視聴したい番組の番組名を知っている場合には、この検索方法が有用である。
【0077】
図12は、ステップS1005で実行されるジャンル順検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1201において、情報テーブル141のジャンルフィールドに登録された情報を取得する。そして、ステップS1203において、情報をジャンル名ごとに並び換える。さらに、ステップS1205において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS1207において、取得した情報に基づいて同じジャンルに含まれる番組の番組名を50音順に並び替える。利用者が、その興味に沿って、番組を検索する場合には、この検索方法が有用である。
【0078】
図13は、ステップS1007で実行される地域順検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1301において、情報テーブル141の放送地域フィールドに登録された情報を取得する。そして、ステップS1303において、番組を放送地域ごとに並び換える。さらに、ステップS1305において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS1307において、取得した情報に基づいて同じ放送地域に含まれる番組の番組名を50音順に並び替える。利用者が、番組を視聴する地域を指定したい場合には、この検索方法が有用である。
【0079】
図14は、ステップS1009で実行される近距離順検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1401において、情報テーブル141の放送地域フィールドに登録された情報を取得し、各番組の放送地域の中から現在地点に最も近い近距離地点を検索する。さらに、ステップS1403において、現在地点から近距離地点までの地点距離を演算する。この距離は、直線距離でもよいし、ルートに沿った距離であってもよい。そして、ステップS1405において、各番組を、地点距離の順に並び換える。さらに、ステップS1407において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS1409において、地点距離が同じ番組の番組名を50音順に並び替える。この方法によれば、利用者は、視聴までの移動距離および移動時間が短い番組を知ることができる。
【0080】
図15は、ステップS1011で実行される開始時刻順検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1501において、情報テーブル141の放送開始時間フィールドに登録された情報を取得する。そして、ステップS1503において、番組を放送開始時間順に並び換える。さらに、ステップS1505において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS1507において、取得した情報に基づいて放送開始時間が同じ番組の番組名を50音順に並び替える。利用者が、あまり待たずに番組を見たいときに、この方法は有用である。
【0081】
図16は、ステップS1013で実行される終了時刻順検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1601において、情報テーブル141の放送終了時間フィールドに登録された情報を取得する。そして、ステップS1603において、番組を放送終了時間ごとに並び換える。さらに、ステップS1605において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS1607において、取得した情報に基づいて放送終了時間が同じ番組の番組名を50音順に並び替える。待ち合わせ等で、利用者が、番組を視聴していたい時間が決まっている場合に、この方法は有用である。例えば、ある時間まで番組を視聴してから、家に帰ってくるなどの場合に、有用である。
【0082】
図17は、ステップS1015で実行される視聴頻度順検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS1701において、情報テーブル141の視聴頻度フィールドに登録された情報を取得する。そして、ステップS1703において、番組を視聴頻度順に並び換える。ここでの並び換えは、単純に、視聴頻度の大小順で行なってもよいし、視聴頻度が第1の値以上のものの視聴頻度レベルを高、第1の値から第2の値までのものの視聴頻度レベルを中、第2の値以下のものの視聴頻度レベルを低とするなど、視聴頻度レベルことに分類し、視聴頻度レベルによって、並び換えてもよい。CPU220は、ステップS1705において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS1707において、取得した情報に基づいて視聴頻度あるいは視聴頻度レベルが同じ番組の番組名を50音順に並び替える。
【0083】
ここで、視聴頻度がどのように登録されるかについて説明しておく。
本実施の形態においては、番組が、検索処理を経て選択された時点で、CPU220は、その番組がどれだけの頻度で視聴されているかを表わす情報を「視聴頻度」として情報テーブル141に登録する。
【0084】
一方、番組が実際に視聴されると、その他の方法、例えば、利用者がチャンネルを指定して番組を視聴した場合も含めて、CPU220は、視聴されている番組の視聴頻度についての情報を「過去視聴頻度」として過去視聴番組テーブル142に登録する。ここで、過去視聴番組テーブル142は、利用者が、番組を視聴する都度、登録あるいは更新されるものである。番組情報と同様に、その番組の放送地域、チャンネル番号、放送開始時間、放送終了時間、視聴頻度、番組特徴データを含む。番組情報との区別のため、これらを、それぞれ、過去視聴地域名、過去視聴チャンネル番号、過去視聴放送開始時間、過去視聴放送終了時間、過去視聴頻度、過去視聴番組特徴データと呼ぶことにする。
【0085】
まず、視聴頻度登録について説明する。図18は、視聴頻度登録のフローチャートである。このフローに示す処理は、視聴対象となる番組が検索処理を経て選択された場合に実行される。
【0086】
視聴頻度を登録するには、選択された番組が、過去に視聴した番組と同一であるかを判定する必要があるため、番組を特定するための番組特徴データが必要になる。本実施の形態では、番組特徴データとして、放送地域名と、番組名と、チャンネル番組との組み合わせと、IDナンバーなどの各番組に固有の番組特徴データの2つとを説明する。
【0087】
前者が用いられる場合、CPU220は、ステップS1801からステップS1805のそれぞれにおいて、地域名、番組名、チャンネル番組を取得する。後者が用いられる場合、ステップS1807において、番組特徴データを取得する。
【0088】
CPU220は、ステップS1809において、番組特徴データに基づいて、過去視聴番組テーブル142に、検索処理を経て選択された番組と、同じ番組の登録情報があるか判断する。
【0089】
同じ番組の登録情報がある場合(ステップS1809においてYes)、CPU220は、ステップS1811において、過去視聴頻度フィールドの情報を取得する。そして、ステップS1813において、視聴頻度フィールドに、取得した情報に所定の値を加えるなどの演算を施したものを書き込む。
【0090】
同じ番組の登録情報がない場合(ステップS1809においてNo)、CPU220は、ステップS1813において、視聴頻度フィールドに、所定の初期値を書き込む。
【0091】
これに対し、過去視聴頻度が更新される方法を、図19を参照して説明する。図19は、過去視聴頻度登録のフローチャートである。
【0092】
ステップS1901において、CPU220は、チャンネル設定の指示に基づいて、番組をディスプレイ270およびスピーカ280に出力させる。
【0093】
ステップS1903において、CPU220は、番組の視聴時間を取得する。そして、ステップS1905において、視聴時間が予め設定された閾値より長いかどうか判断する。
【0094】
視聴時間が閾値より長い場合(ステップS1905においてYes)、CPU220は、ステップS1907以降の処理を行ない、過去視聴頻度を登録あるいは更新する。視聴時間が閾値より短い場合(ステップS1905においてNo)、CPU220は、過去視聴頻度を登録あるいは更新しない。このように、過去視聴頻度を登録するかどうかを、閾値を用いて区別することにより、視聴者が、番組を次々に変えるフリッピングを行なった際に短時間だけ視聴された番組の、視聴頻度は変更されない。したがって、視聴頻度に、ユーザの嗜好をより正確に反映できる。
【0095】
ステップS1907において、CPU220は、視聴されている番組の番組情報データを取得する。また、ステップS1909において、過去視聴番組特徴データを取得する。
【0096】
ステップS1911において、CPU220は、視聴されている番組の番組情報データに含まれる番組特徴データおよび過去視聴番組特徴データに基づいて、現在視聴している番組と同じ番組の登録情報があるか判断する。
【0097】
同じ番組の登録情報がある場合(ステップS1911においてYes)、過去視聴頻度フィールドに所定の値を加えるなどの演算を行なう。
【0098】
同じ番組の登録情報がない場合(ステップS1911においてNo)、ステップS1915において、番組情報データを登録する。そして、ステップS1917において、視聴頻度を初期値に設定する。このような番組は、これまでに視聴されていないため、視聴頻度がとりうる一番低い値を初期値とする。
【0099】
CPU220は、ステップS1919において、ステップS1913の演算結果あるいは、ステップS1917で設定された初期値を、過去視聴頻度フィールドに登録する。
【0100】
以上のように、番組が検索を経て選択されたものかどうかにより、視聴頻度の更新方法を変えることで、利用者の嗜好をより正確に反映した視聴頻度を登録することができる。ただし、番組が検索を経て選択されたかどうかによらず、視聴頻度を選択する構成であっても構わない。
【0101】
図20は、ステップS1017で実行されるキーワード検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS2001において、入力キー210により入力されたキーワードを受け付ける。また、ステップS2003において、キーワードフィールドの情報を取得する。CPU220は、ステップS2005において、入力されたキーワードと、キーワードフィールドのキーワードのマッチングを行ない、一致度の高い番組を抽出する。CPU220は、ステップS2007において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS2009において、取得した情報に基づいて、抽出された番組を番組名の50音順に並び替える。
【0102】
図21は、ステップS1019で実行される開始時刻指定検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS2101において、入力キー210により入力された放送開始時間を受け付ける。また、ステップS2103において、放送開始時間フィールドの情報を取得する。CPU220は、ステップS2105において、入力された放送開始時間と、放送開始時間のマッチングを行ない、一致度の高い番組を抽出する。CPU220は、ステップS2107において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS2109において、取得した情報に基づいて、抽出された番組を番組名の50音順に並び替える。
【0103】
図22は、ステップS1021で実行される終了時刻指定検索のフローチャートである。CPU220は、ステップS2201において、入力キー210により入力された放送終了時間を受け付ける。また、ステップS2203において、放送終了時間フィールドの情報を取得する。CPU220は、ステップS2205において、入力された放送終了時間と、放送終了時間のマッチングを行ない、一致度の高い番組を抽出する。CPU220は、ステップS2207において、情報テーブル141の番組名フィールドに登録された情報を取得し、ステップS2209において、取得した情報に基づいて、抽出された番組を番組名の50音順に並び替える。
【0104】
以上は、テレビ番組の検索方法について説明した。本実施の形態では、動画情報、観光情報は、図6に示すような情報しか含んでいないとしているので、その検索方法はテレビ番組の検索に比べ、シンプルである。例えば、利用者は、蓄積された動画情報の動画名、あるいは、動画説明に基づいて、視聴したい動画を選択する。観光情報についても同様である。
【0105】
(4.地点検索について)
ここからは、図4のステップS411における地点検索の詳細について説明する。
【0106】
図23は、地点検索方法のフローチャートである。CPU220は、入力キー210が受け付けた指示に基づいて、ステップS2301において、地点検索方法を選択および決定する。この決定に基づいて、ステップS2303からステップS2311のいずれかの検索処理が行なわれる。また、検索の結果、複数の地点が抽出された場合、CPU220は、ステップS2313において、入力キー220が受け付けた指示に基づいて、視聴地点を選択および決定する。以下、ステップS2303からステップS2311で行なわれる処理について説明する。
【0107】
図24は、ステップS2303において実行される近距離地点検索について説明するための図である。図24(a)は、近距離地点探索のフローチャート、図24(b)は近距離地点探索の概念図である。
【0108】
CPU220は、ステップS2401において、放送地域フィールドに登録されている放送地域名を取得する。そして、ステップS2403において、取得した放送地域名に対応する放送地域データを地図DB143から取得する。放送地域データは、例えば、その地域の外周データである。
【0109】
ステップS2403において、CPU220は、放送地域データに基づいて、放送地域に含まれる各地点と現在位置との間の距離を取得する。そして、ステップS2405において、放送地域のうち現在位置に最も近い地点を目的地点として決定する。
【0110】
図25は、ステップS2305において実行されるプリセット地点検索について説明するための図である。図25(a)は、プリセット地点探索のフローチャート、図25(b)はプリセット地点探索の概念図である。
【0111】
プリセット地点検索は、予め記憶部140に記憶されているプリセット地点テーブル143に基づいて目的地点を検索するものである。図26は、プリセット地点テーブルについて説明するための図である。プリセット地点テーブルは、予め定められている視聴候補位置の地域名であるプリセット地域名、視聴候補位置の地点名であるプリセット地点名、視聴候補位置の位置情報であるプリセット地点情報を含む。ここで、視聴候補位置は、ナビゲーション装置100の製造時点で登録されるものとする。予め登録される視聴候補位置としては、電波の受信状況などの情報から、番組を視聴しやすい位置が設定されるのが好ましい。また、ユーザが気に入った地点をプリセット地点に登録することもできるものとする。
【0112】
CPU220は、ステップS2501において、放送地域フィールドに登録されている放送地域名を取得する。また、ステップS2503において、プリセット地域名フィールドに登録されているプリセット地域名を取得する。そして、ステップS2505において、プリセット地点テーブルのうち、プリセット地域名が放送地域名に両者が一致する情報を抽出する。ステップS2507において、CPU220は、抽出された情報のプリセット地点情報フィールドを取得する。
【0113】
ステップS2509において、CPU220は、抽出されたプリセット地点と現在位置との間の距離を取得する。そして、ステップS2511において、放送地域のうち現在位置に最も近い地点を目的地点として決定する。
【0114】
図27は、ステップS2307において実行される過去視聴地点検索について説明するための図である。図27(a)は、過去視聴地点検索のフローチャート、図27(b)は、過去視聴地点検索の概念図である。過去視聴地点検索は、過去に番組を視聴したことのある地点の中から、目的位置を決定するものである。
【0115】
過去に番組を視聴した視聴地点の情報は、図28のような視聴地点テーブル144で与えられる。視聴地点テーブル144は、番組を視聴できる地域名である視聴地点地域名、受信したチャンネル番号である視聴地点チャンネル番号、受信したときの受信レベル(例えば、受信時間内での平均値)である視聴地点受信感度、視聴していた位置である視聴地点を含む。視聴地点は、経度、緯度で特定されてもよいし、メッシュデータであってもよい。また、受信感度の登録については、後述する。
【0116】
図27(a)に戻り、ステップS2701において、CPU220は、放送地域フィールドを取得する。また、ステップS2703において、視聴地点地域名フィールドを取得する。そして、ステップS2705において、視聴地点の中に放送地域と一致するものがあるか判断する。
【0117】
一致するものがない場合(ステップS2705においてNo)、過去視聴地点検索はできないので、CPU220は、ステップS2707において、再度、地点検索方法を選択させる。例えば、ステップS2709のような近距離地点検索、あるいは、ステップS2711のようなプリセット地点検索を行ない、検索処理を終了する。
【0118】
一致するものがある場合(ステップS2705においてYes)、CPU220は、ステップS2713において、チャンネル番号フィールドを取得する。また、ステップS2715において、視聴地点チャンネル番組フィールドを取得する。そして、ステップS2717において、視聴地点チャンネルの中にチャンネル番号と一致するものがあるか判断する。つまり、番組を同じチャンネルで視聴したことがあるかを判断する。
【0119】
番組を同じチャンネルで視聴したことがない場合(ステップS2717においてNo)、過去視聴地点検索はできないので、ステップS2707からの処理を実行する。
【0120】
番組を同じチャンネルで視聴したことがある場合(ステップS2717においてYes)、CPU220は、ステップS2719において、視聴地点受信感度フィールドを取得する。そして、ステップS2721において、視聴地点受信感度の順に、過去視聴地点を並び換える。
【0121】
ステップS2723において、CPU220は、最も受信感度の高い視聴地点を目的地点とする。なお、最も受信感度の高い視聴地点が複数ある場合、利用者にその中から選択させる構成であってもよい。
【0122】
図29は、受信感度登録のフローチャートである。
CPU220は、ステップS2901において、チャンネル設定の指示を受け付ける。そして、ステップS2903において、設定されたチャンネルの受信感度を取得する。
【0123】
ステップS2905において、CPU220は、受信感度が閾値より高いか判断する。受信感度が閾値より高い場合(ステップS2905においてYes)、ステップS2907以降の受信感度登録処理を行なう。受信感度が閾値より高くない場合(ステップS2905においてNo)、番組を受信できないので、ステップS2903に戻る。
【0124】
ステップS2907において、CPU220は、現在地点を取得する。また、ステップS2909において、視聴地点フィールドおよび視聴地点チャンネル番号フィールドを取得する。
【0125】
ステップS2911において、現在地点と、同じ地点、同じチャンネルの登録情報があるか判断する。
【0126】
登録情報がある場合(ステップS2911においてYes)、ステップS2913において、視聴地点の受信感度を演算する。例えば、所定の時間、受信感度を測定し、測定された受信感度の時間平均をその地点の受信感度とする。そして、ステップS2915において、演算結果を視聴地点受信感度フィールドに登録する。
【0127】
登録情報がない場合(ステップS2913においてNo)、ステップS2917において、視聴地点の属する地域名を取得し、ステップS2919において、取得した地域名を視聴地点地域フィールドに登録する。さらに、ステップS2921からステップS2925において、視聴地点チャンネル番号フィールド、視聴地点受信感度フィールド、視聴地点フィールドをそれぞれ登録する。なお、ステップS2923においては、視聴地点受信感度を、ステップS2913と同様の方法で演算するものとする。
【0128】
以上は、利用者が選択したチャンネルの受信感度の登録方法について説明したが、各地点で、全チャンネルの受信感度を登録してもよい。このような登録方法を図30を用いて説明する。図30は、全チャンネル登録のフローチャートである。
【0129】
ステップS3001において、CPU220は、チャンネルを初期化する。つまり、設定チャンネルを一番小さい値にする。
【0130】
ステップS3003において、CPU220は、図29のステップS2803以降と同様の処理により過去視聴地点の受信感度を登録する。
【0131】
ステップS3005において、CPU220は、全てのチャンネルで登録が終了したかどうか確認する。全てのチャンネルで登録が終了していない場合(ステップS3005においてNo)、ステップS3207において、次のチャンネルに設定し、ステップS3003に戻る。全てのチャンネルで登録が終了した場合(ステップS3005においてYes)、登録処理を終了する。
【0132】
このような構成により、利用者が視聴していない番組の受信感度についても取得することができ、視聴地点検索の精度が向上する。なお、このような登録は、例えば、番組視聴の開始時に行なうものとする。
【0133】
ところで、過去視聴地点検索においては、番組情報に含まれる放送地域名で特定される地域内に含まれる過去視聴地点の中から、目標地点を検索している。しかしながら、番組情報によれば番組の視聴地域に含まれるはずの地点であっても、当該番組を視聴できない場合がある。逆に、ある番組の視聴地域には含まれないが、当該番組を視聴できる地点も存在する。したがって、このような地点では、取得した番組情報をそのまま用いるのでは、正確に視聴地点検索が行なわれない。
【0134】
そこで、このような受信感度の登録の結果を、情報テーブル141の放送地域フィールドに反映することで、視聴地点検索の精度を向上することができる。
【0135】
具体的には、番組Aの放送地域Aに含まれる地点Aにおいて、受信感度取得の結果、番組Aが視聴できないと分かった場合、放送地域Aに地点Aが含まれないようにする。例えば、地点Aの視聴地点地域名フィールドに、「放送地域なし」との情報を書き込む。
【0136】
逆に、番組Bの放送地域Bに含まれない地点Cにおいて、受信感度取得の結果、番組Bが視聴できると分かった場合、放送地域Bに地点Cが含まれるようにする。例えば、地点Cの視聴地点地域名フィールドに、放送地域Bを追加する。
【0137】
図31は、図23のステップS2309で実行される放送地点検索について説明するための図である。図31(a)は放送地点検索のフローチャート、図31(b)は放送地点検索の概念図である。放送地点検索は、番組情報に放送地点が含まれている場合に用いることができ、放送地点を目的地点とするものである。
【0138】
図31(a)を参照して、CPU220は、ステップS3101において、放送地点フィールドを取得する。そして、ステップS3103において、放送地点を目的地点と決定する。なお、番組情報に含まれる放送地点は、当然に、その番組を視聴できる範囲内に設定されているものとする。
【0139】
図32は、図23のステップS2311で実行される動画地点検索について説明するための図である。図32(a)は動画地点検索のフローチャート、図32(b)は動画地点検索の概念図である。
【0140】
図32(a)を参照して、CPU220は、ステップS3201において、動画地点フィールドを取得する。そして、ステップS3203において、動画地点を目的地点と決定する。なお、観光情報の視聴地点を検索する場合、これと同様の方法により、観光情報地点を目的地点と決定する。
【0141】
(5.ルート検索について)
最後に、現在地点から目的地点までのルートの検索について説明する。図33は、ルート検索方法のフローチャートである。CPU220は、入力キー210への指示に基づいて、ステップS3301において、ルート検索方法を選択する。ルート検索には、ステップS3303で実行される最短ルート検索と、ステップS3305で実行される番組開始時間ルート検索の2つがある。
【0142】
最短ルート検索は、現在地から目的地までの最短ルートを検索するものであり、既存のナビゲーション方法により行なえる。
【0143】
番組開始時間ルート検索は、目的地に到着した時点で、ちょうど番組を視聴できるようにするためのものである。番組開始時間ルート検索について、図34を参照しつつ、説明する。図34は、番組開始時間ルート検索のフローチャートである。
【0144】
CPU220は、ステップS3401において、最短ルート検索を行なう。そして、ステップS3403において、到着時刻を推定する。これらのステップで行なわれる処理は、既存のナビゲーション技術と同様である。
【0145】
ステップS3405において、CPU220は、放送開始時間フィールドを取得する。そして、ステップS3407において、番組開始時刻と推定された到着時刻とが同等か判断する。ここで、「番組開始時刻と推定された到着時刻とが同等」とは、両者が完全に一致する場合の他に、到着時刻と番組開始時刻との差が設定された時間内である場合も含むものとする。
【0146】
番組開始時刻と推定された到着時刻とが同等である場合(ステップS3407においてYes)、CPU220は、ルートをそのルートに決定する。
【0147】
番組開始時刻と推定された到着時刻とが同等でない場合(ステップS3407においてNo)、CPU220は、ステップS3409において、経由地点を設定し、ステップS3401からの処理を繰り返す。すなわち、経由地点を通る最短ルートを検索し、そのルートでの到着時刻を推定し、到着時刻を番組開始時刻と比較する。ここで、経由地点は、予め設定された候補地点の中から選択されるものとする。
【0148】
ステップS3409で実行される経由地点の設定処理の詳細について、図35を参照して説明する。図35は、経由地点設定のフローチャートである。
【0149】
CPU220は、ステップS3501において、経由地点を経由する距離を取得する。また、ステップS3503において、単位距離時間を取得する。単位距離時間は、単位距離を移動するのにかかる時間であり、ナビゲーションシステムがどのような移動体に設置されているか、(例えば、車に設置されているのか、あるいは、携帯電話機に設置されているのか、)によって、定められているものとする。
【0150】
ステップS3505において、CPU220は、単位距離時間と、経由地点経由距離と、最短ルート距離とから、経由地点を経由した場合と、経由しない場合の到着開始時刻の差を求める。
【0151】
ステップS3505で求めた差が、ステップS3407で求めた差を埋めるのに適切でない(両者が、所定の値以上離れているなど)場合、ステップS3507において、経由地の再設定を行なう。
【0152】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】本発明に係るナビゲーション装置100の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】ナビゲーション装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るナビゲーション装置の使用の流れを説明するための図である。
【図4】本発明に係るナビゲーション装置が行なう処理の概略を示すフローチャートである。
【図5】番組情報について説明するための図である。
【図6】動画情報および観光情報について説明するための図である。
【図7】付帯情報の記憶処理のフローチャートである。
【図8】動画情報の記憶処理のフローチャートである。
【図9】観光情報の記憶処理のフローチャートである。
【図10】番組検索方法のフローチャートである。
【図11】五十音検索のフローチャートである。
【図12】ジャンル順検索のフローチャートである。
【図13】地域順検索のフローチャートである。
【図14】近距離順検索のフローチャートである。
【図15】開始時刻順検索のフローチャートである。
【図16】終了時刻順検索のフローチャートである。
【図17】視聴頻度順検索のフローチャートである。
【図18】視聴頻度登録のフローチャートである。
【図19】過去視聴頻度登録のフローチャートである。
【図20】キーワード検索のフローチャートである。
【図21】開始時刻指定検索のフローチャートである。
【図22】終了時刻指定検索のフローチャートである。
【図23】地点検索方法のフローチャートである。
【図24】近距離地点検索について説明するための図である。
【図25】プリセット地点検索について説明するための図である。
【図26】プリセット地点テーブルについて説明するための図である。
【図27】過去視聴地点検索について説明するための図である。
【図28】視聴地点情報について説明するための図である。
【図29】受信感度登録のフローチャートである。
【図30】全チャンネル登録のフローチャートである。
【図31】放送地点検索について説明するための図である。
【図32】動画地点検索について説明するための図である。
【図33】ルート検索方法のフローチャートである。
【図34】番組開始時間ルート検索のフローチャートである。
【図35】経由地点設定のフローチャートである。
【符号の説明】
【0154】
10 テレビ放送局、20 一般放送局、30 EPGサーバ、32 EPGデータベース、40 GPS衛星、100 ナビゲーション装置、110 コンテンツ取得部、120 情報取得部、130 現在位置取得部、140 記憶部、141 情報テーブル、142 過去視聴番組テーブル、143 地図DB、144 プリセット地点テーブル、145 視聴地点テーブル、146 経路DB、147 現在位置情報、148 管理部、150 入力部、160 コンテンツ決定部、170 地点検索部、180 ナビゲーション部、190 出力部、210 入力キー、220 CPU、230 RAM、240 ハードディスク、250 GPSアンテナ、252 GPS受信回路、255 放送受信アンテナ、257 放送受信回路、258 ネットワークI/F、260 光ディスクドライブ、262 光ディスク、270 ディスプレイ、280 スピーカ、290 バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からデータを取得する取得手段と、
コンテンツを特定可能な第1の情報および前記コンテンツを取得可能な地点を特定可能な第2の情報を取得する情報取得手段と、
外部からの指示を受け付ける入力手段と、
前記指示に基づいて、前記第1の情報で特定される前記コンテンツの中から視聴対象コンテンツを決定するコンテンツ決定手段と、
前記決定されたコンテンツに関する前記第2の情報に基づいて、前記決定されたコンテンツを取得可能な視聴地点を決定する地点決定手段と、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
前記現在位置から前記視聴地点までの経路を探索する経路探索手段とを備える、電子機器。
【請求項2】
前記第2の情報は、前記コンテンツを取得可能な地域の情報を含み、
前記地点決定手段は、前記地域の中から前記視聴地点を決定する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記地点決定手段は、前記地域のうち前記現在位置に最も近い地点を前記視聴地点として決定する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
所定の地点を記憶する第1の記憶手段をさらに備え、
前記地点決定手段は、前記地域に含まれる前記所定の地点の中から前記視聴地点を決定する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記コンテンツを取得できた過去視聴地点を記憶する第2の記憶手段をさらに備え、
前記地点決定手段は、前記地域内の前記過去視聴地点の中から前記視聴地点を決定する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第2の記憶手段は、前記過去視聴地点における前記コンテンツの受信感度をさらに記憶し、
前記地点決定手段は、前記地域内の前記過去視聴地点のうち、前記受信感度の最も高い地点を前記視聴地点として決定する、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第2の情報は、前記コンテンツの発信地点の情報を含み、
前記地点決定手段は、前記発信地点を前記視聴地点として決定する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記情報取得手段は、前記コンテンツの期限情報をさらに取得し、
前記期限情報に基づいて、前記情報取得手段により取得された情報のうち、期限の切れたものを削除する管理手段をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記情報取得手段は、前記情報を複数の前記コンテンツについて取得し、
前記コンテンツ決定手段は、前記指示に基づいて、前記第1の情報で特定される前記コンテンツの中から前記視聴対象コンテンツを選択する、請求項1から8のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項10】
電子機器がコンテンツを取得できる地点までの経路を探索する経路探索方法であって、
コンテンツを特定可能な第1の情報および前記コンテンツを取得可能な地点を特定可能な第2の情報を取得するステップと、
前記第1の情報で特定される前記コンテンツの中から視聴対象コンテンツを決定するステップと、
前記決定されたコンテンツに関する前記第2の情報に基づいて、前記決定されたコンテンツを取得可能な視聴地点を決定するステップと、
現在位置を取得するステップと、
前記現在位置から前記視聴地点までの経路を探索するステップとを備える、経路探索方法。
【請求項11】
電子機器にコンテンツを取得できる地点までの経路を探索させるための経路探索プログラムであって、
コンテンツを特定可能な第1の情報および前記コンテンツを取得可能な地点を特定可能な第2の情報を取得するステップと、
前記第1の情報で特定される前記コンテンツの中から視聴対象コンテンツを決定するステップと、
前記決定されたコンテンツに関する前記第2の情報に基づいて、前記決定されたコンテンツを取得可能な視聴地点を決定するステップと、
現在位置を取得するステップと、
前記現在位置から前記視聴地点までの経路を探索するステップとを前記電子機器に実行させるための経路探索プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の経路探索プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2009−229121(P2009−229121A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−71914(P2008−71914)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】