電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラム
【課題】不意の大音量から操作者の耳を確実に保護すると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができるようにする。
【解決手段】制御部は、音声出力要求を受けると、警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させ、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過した後に、楽曲等を主音声出力部8に出力させる。操作者が警報アナウンスを聞くことにより、主音声出力部8の振動板26に耳部を接近させて、音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止することによって、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者が、耳部に障害を被ることを防止することができる。
【解決手段】制御部は、音声出力要求を受けると、警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させ、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過した後に、楽曲等を主音声出力部8に出力させる。操作者が警報アナウンスを聞くことにより、主音声出力部8の振動板26に耳部を接近させて、音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止することによって、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者が、耳部に障害を被ることを防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラムに係り、例えば、着信音等の比較的大音量の音声を出力する機能と受話音声等の比較的小音量の音声を出力する機能とを合わせ持つ電気音響変換器を備えた携帯電話機等の電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動中や外出先でも使用可能であるという高い利便性によって、携帯電話機等の携帯型の電子機器が広く普及してきている。
また、携帯電話機として、本来の通話機能のみならず、電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有するものが普及している。
このような携帯電話機では、筐体内に、受話音声を出力する受話部と、液晶表示装置からなる表示部と、各種操作キー等からなる操作部と、送話音声を入力する送話部と、着信時に着信音を出力すると共に、楽曲再生時等に楽曲を出力する小型スピーカからなる音声出力部と、伝言メッセージ等が記憶される記憶部とが実装されている。
【0003】
この携帯電話機において、着信があると、音声出力部から着信音が出力され、操作者(ユーザ)が、操作部の通話開始キーを押下すると、通話が可能となり、操作者は、耳元に受話部を当てて受話部から出力される受話音声を聴くことができる。
また、記憶部に記憶された伝言メッセージ等は、受話部から出力される。また、例えば、サイトからダウンロードしたプログラムを実行して、ゲーム等を楽しむような場合には、表示部の画面を見ながら、音声出力部から出力される楽曲や音声を聞くこととなる。
【0004】
ところで、受話音声を出力する機能と着信音等を出力する機能とを合せ持つ電気音響変換器が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、実装スペースの削減によって、機器の小型化、軽量化及び低コスト化を実現するために、この電気音響変換器を携帯電話機に搭載することが試みられている。
ここで、上記受話部と音声出力部とを一体化した電気音響変換器を用いることにより、この電気音響変換器を操作者の耳元に当てた状態で伝言メッセージ等を聴いているときに、例えば着信して、突然大音量の着信音が鳴るケースも想定されるので、操作者の聴覚への害を防止するために、着信音量を徐々に大きくする技術を採用することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−179701号公報
【特許文献2】特開2004−146934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、電気音響変換器(スピーカ等)から、比較的大音量の音として、着信音のような単純な音響信号のほかに、例えば、ダウンロードした楽曲を再生出力させたいような場合に、最初の小音量の部分を聴き逃してしまうことがあるという点である。
【0007】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、不意の大音量から操作者(ユーザ)の耳を確実に保護することができると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器に係り、上記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力手段を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴としている。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、警報として、音源としての上記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴としている。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、上記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、上記電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴としている。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載の電子機器に係り、第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の上記電気音響変換手段を備え、上記警報出力手段は、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、上記第1の電気音響変換手段及び上記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴としている。
【0013】
また、請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の電子機器に係り、上記音響出力制御手段は、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴としている。
【0014】
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、上記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴としている。
【0015】
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1に記載の電子機器に係り、振動を発生させる振動手段を備え、上記警報出力手段は、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を上記振動手段に発生させる振動発生制御手段を有することを特徴としている。
【0016】
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載の電子機器に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載の電子機器に係り、上記アクチュエータは圧電素子を有してなり、上記振動板の所定の部位に接触していることを特徴としている。
【0018】
また、請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか1に記載の電子機器に係り、少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、上記警報出力手段は、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを上記表示手段に表示させる表示制御手段を有することを特徴としている。
【0019】
また、請求項12記載の発明は、請求項11記載の電子機器に係り、上記振動板は、透明部材からなり、上記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴としている。
【0020】
また、請求項13記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1に記載の電子機器に係り、少なくとも通話を行うための通信手段を備え、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴としている。
【0021】
また、請求項14記載の発明は、請求項3乃至13のいずれか1に記載の電子機器に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶手段と、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する上記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成手段とを備え、上記音響出力制御手段は、上記検査情報生成手段によって生成された上記音量検査情報に基づいて、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段に、上記音声メッセージを出力させることを特徴としている。
【0022】
また、請求項15記載の発明は、請求項13又は14記載の電子機器に係り、携帯電話機からなることを特徴としている。
【0023】
また、請求項16記載の発明は、電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力ステップを含むことを特徴としている。
【0024】
また、請求項17記載の発明は、請求項16記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記警報出力ステップでは、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴としている。
【0025】
また、請求項18記載の発明は、請求項17記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記警報出力ステップでは、警報として、音源としての上記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴としている。
【0026】
また、請求項19記載の発明は、請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記警報出力ステップは、上記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、上記電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴としている。
【0027】
また、請求項20記載の発明は、請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の上記電気音響変換手段を備え、上記警報出力ステップは、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、上記第1の電気音響変換手段及び上記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴としている。
【0028】
また、請求項21記載の発明は、請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記音響出力制御ステップでは、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴としている。
【0029】
また、請求項22記載の発明は、請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記音響出力制御ステップでは、上記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴としている。
【0030】
また、請求項23記載の発明は、請求項16乃至22のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、振動を発生させる振動手段を備え、上記警報出力ステップは、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を上記振動手段に発生させる振動発生制御ステップを含むことを特徴としている。
【0031】
また、請求項24記載の発明は、請求項16乃至23のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴としている。
【0032】
また、請求項25記載の発明は、請求項24記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記アクチュエータは圧電素子を有してなり、上記振動板の所定の部位に接触していることを特徴としている。
【0033】
また、請求項26記載の発明は、請求項16乃至25のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、上記警報出力ステップは、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを上記表示手段に表示させる表示制御ステップを含むことを特徴としている。
【0034】
また、請求項27記載の発明は、請求項26記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記振動板は、透明部材からなり、上記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴としている。
【0035】
また、請求項28記載の発明は、請求項16乃至27のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、少なくとも通話を行うための通信手段を備え、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴としている。
【0036】
また、請求項29記載の発明は、請求項18乃至28のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶ステップと、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する上記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成ステップとを含み、上記音響出力制御ステップでは、上記検査情報生成ステップで生成された上記音量検査情報に基づいて、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段に、上記音声メッセージを出力させることを特徴としている。
【0037】
また、請求項30記載の発明は、請求項28又は29記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、携帯電話機からなることを特徴としている。
【0038】
また、請求項31記載の発明に係る音響出力制御プログラムは、コンピュータに請求項16乃至30のうちいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法を実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0039】
この発明の構成によれば、警報出力手段が、電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力するので、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護することができると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
警報出力手段が、電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力することによって、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護すると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取るというの目的を実現した。
【実施例1】
【0041】
図1は、この発明の第1実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、図2は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図3は、同携帯電話機の主音声出力部の構成を説明するための説明図、図4は、同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図、また、図5は、同携帯電話機の使用方法を説明するための説明図である。
この例の携帯電話機1は、折畳可能な筐体を備えると共に、本来の通話機能のほか、例えば電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有し、図1及び図2に示すように、上部ユニット2と下部ユニット3とが、折畳可能なようにヒンジ部4で相互に結合されて構成されている。
【0042】
上側ユニット2は、図1及び図2に示すように、折畳可能な扁平な筐体5を構成する上部筐体6に、フラットパネルスピーカからなり、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や楽曲再生時に音声を出力する主音声出力部8と、主音声出力部8を駆動するための圧電駆動部9と、液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や、待受画面等が表示される表示部11と、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部12とが実装されて概略構成されている。
【0043】
下部ユニット3は、図1及び図2に示すように、折畳可能な扁平な筐体5を構成する下部筐体14に、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部15と、制御部15が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部16と、スピーカを有し、有し着信時に着信音を出力すると共に、主音声出力部8から比較的大音量の音声が出力される直前に警報アナウンス(音声メッセージ)を出力する補助音声出力部17と、補助音声出力部17に、例えば、警報信号を供給する補助スピーカ駆動部18と、アンテナ19を介して無線電波の送受信を行い、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部21と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部22と、送話音声を入力するマイクロフォンからなる送話部23と、バッテリパックからなる電源部24とが実装されて概略構成されている。
【0044】
筐体5は、ヒンジ部4で相互に結合された上部筐体6と下部筐体14とからなり、ヒンジ部4は、上部筐体6と下部筐体14とを回転自在に結合して当該携帯電話機1に折畳可能な構造を付与している。
操作者(ユーザ)Pは、例えば通話時には、筐体5を開いて、主音声出力部8の振動板26を頭部Qの耳部Rに当てて、送話部23を口部Sに近接させた状態(通話ポジション)で、当該携帯電話機1を使用する(図5参照)。
【0045】
主音声出力部8は、フラットパネルスピーカからなり、図3に示すように、例えばアクリル樹脂製の透明部材が用いられ、液晶表示パネル29を保護するスクリーン部材を兼ねる振動板26と、圧電素子を有し振動板26を振動させて音波を放射させるアクチュエータモジュール27と、上部筐体6内部への塵埃等の異物の侵入を防止するための扁平な枠状のガスケット部材(不図示)とを備えてなっている。
アクチュエータモジュール27は、制御部15によって制御される圧電駆動部9を介して、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板26を振動させる。
付けられている。
【0046】
表示部11は、上側筐体6の内側の面に配設され例えば透過型の液晶表示装置を有してなっている。液晶表示装置は、液晶表示パネル29と、液晶表示パネル29に照明光を与えるバックライト装置と、液晶表示パネル29を駆動する駆動回路と、液晶表示パネル29やバックライト装置を保持する保持フレームとを有してなっている。
液晶表示パネル29は、例えばTFT(Thin Film Transistor)構造の透過型の液晶表示パネルであり、TFTと透明画素電極とが多数形成されているTFT基板と、TFT基板と数[μm]の間隙を介して対向して固定され、着色層(カラーフィルタ)が形成された対向基板と、上記間隙に封入された液晶層と、TFT基板、対向基板の外側に配設された一対の偏向板とを有している。
【0047】
バックライト装置は、点状光源としての複数のLEDからなる光源ユニットと、光源ユニットから出射した光を受光し面状の照明光を液晶表示パネル29へ向けて出射する導光板、輝度のばらつきを補正するための拡散シート及び導光板側から入射した照明光を集光するプリズムシートを含む光学部材群とを有してなり、液晶表示パネル29に裏面側から照明光を照射して、液晶表示パネル29を透過した光を観察者に視認させる。
【0048】
制御部15は、CPU(中央処理装置)等を有してなり、記憶部16に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部16に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、音声出力制御処理等を実行する。
この例では、制御部15は、主音声出力部8に、比較的小音量で音声出力を行わせるレシーバモードと、主音声出力部8に、比較的大音量で音声出力を行うスピーカモードとのうち何れか一方の鳴動モードを、要求や状況に応じて選択して、主音声出力部8を鳴動させ、かつ、主音声出力部8から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、補助音声出力部17に出力させる音声出力制御処理を実行する。
【0049】
制御部15は、例えば、通話時には受話音声を、伝言メッセージ再生時には記録された音声を、主音声出力部8にレシーバモードで出力させ、動画や音楽再生時に音声や楽曲を、主音声出力部8にスピーカモードで出力させる。
また、制御部15は、主音声出力部8から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、補助音声出力部17に出力させ、着信時に、着信音を補助音声出力部17に出力させる。
【0050】
制御部15は、主音声出力部8から大音量の音声を出力させる場合には、操作者Pに注意を喚起するための例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させ、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1を耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過後に、大音量の音声を出力させるように、圧電駆動部9や補助スピーカ駆動部18等を制御する。
操作者Pがこの警報アナウンスを聞くことにより、操作者Pが図5に示すように、通話ポジションで携帯電話機1を使用している場合には、耳部Rから携帯電話機1を離し、主音声出力部8の振動板26に耳部Rを接近させて、音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止し、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者Pが、耳部Rに障害を被ることが防止される。
【0051】
記憶部16は、ROM、RAM等の半導体メモリ等からなり、制御部15が実行する通信制御処理プログラムや、音声出力制御処理プログラム、ブラウザ、メーラ等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や、通信履歴情報、電話帳情報、警告アナウンス情報、文字メッセージ情報、着信時に出力させる着信用通知楽曲、音声付き動画ファイル等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部16には、制御部15がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
上記音声出力制御処理プログラムには、音声出力要求の有無を監視する手順と、音声出力要求を受けた場合に、警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させる手順と、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過したか否か判断する手順と、所定の猶予時間経過したと判断される場合に、所定の楽曲や音声を主音声出力部8に出力させる手順とが記述されている。
【0052】
無線通信部21は、RF回路や、変復調回路、ベースバンド処理回路等からなり、音声やデータを変調してアンテナ19を介して無線電波として送信すると共に、無線電波をアンテナ19を介して受信して音声やデータに復調し、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる。
操作部22は、ブラウザを起動させてホームページを閲覧するためのブラウザモード選択キー、操作を決定するために用いられる決定キー、操作メニューを表示させるためのメニューキー、文字入力モードを切り換えるための入力モード切替えキー、電話帳を登録したり検索するための電話帳キー、音声通話を行うために用いる通話開始キー、操作を1つ前の状態へ戻すクリアキー、及び電源の入切りを行った各種操作を中止するために用いられる電源キーを含む機能キー群と、表示部11に表示された表示画面上のカーソルを上下左右方向へ移動させるためのカーソルキーと、例えば数字等を入力するためのテンキー群とを有している。
【0053】
次に、図4及び図5を参照して、この例の携帯電話機1について説明する。
操作者Pが、筐体5を開いて、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合に、操作部22を操作すると、制御部15は、プログラム実行要求を受け、音声出力要求を含むか否か判断する(ステップSA11(図4))。
制御部15は、音声出力要求を含むと判断すると、ステップSA12へ進み、例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させるように、補助スピーカ駆動部18を駆動制御する。
次に、制御部15は、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1を耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過したか否か判断する(ステップSA13)。
【0054】
制御部15は、所定の猶予時間経過したと判断した場合は、記憶部16に記憶された例えば動画ファイルを実行し、圧電駆動部9を制御して、主音声出力部8に所定の音声や楽曲を出力させ(ステップSA14)、表示部11に画像(動画)を表示させる。
ここで、制御部15は、圧電駆動部9を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュール27に供給されるようにする。アクチュエータモジュール27は、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板26を振動させる。振動板26からは、音波が直接放射される。操作者Pは、表示部11の表示画面を見ることができる。
【0055】
操作者Pがこの警報アナウンスを聞くことにより、主音声出力部8の振動板26に耳部Rを接近させて、図5に示すような通話ポジションで携帯電話機1を保持して音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止し、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者Pが、耳部Rに障害を被ることが防止される。
なお、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合のほか、メール読上機能を用いる場合にも、振動板26から音声が放射される。また、着信があった場合は、制御部15は、着信音を補助音声出力部17に出力させる。
【0056】
このように、この例の構成によれば、制御部15は、主音声出力部8から比較的大音量の音声が出力される前に、補助音声出力部17に、注意を喚起するための警報アナウンスを出力させるので、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護することができると共に、操作者は、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる。
すなわち、例えば、ダウンロードした楽曲を再生出力させたいような場合に、徐々に音量を増加させる従来技術におけるように、最初の小音量の部分を聴き逃してしまうようなことがない。
【実施例2】
【0057】
この例が上述した実施例1と大きく異なるところは、比較的短い警報アナウンスを繰り返し出力するように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の携帯電話機1の制御部15は、警報アナウンスとして、「大きな音が鳴りますので、携帯電話機1を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の比較的長いメッセージに代えて、「大きな音が鳴ります」や「大音量注意」等の比較的短いメッセージを補助音声出力部17に繰り返し出力させ、かつ、所定の繰返回数出力したならば、スピーカモードで音声や楽曲等を主音声出力部8に出力させる。
【0058】
この例の構成によれば、上述した実施例1と略同様の効果を得ることができる。
加えて、警報アナウンスを聞き逃すことなく、確実に警報内容を操作者に把握させることができる。
【実施例3】
【0059】
この例が上述した実施例1と大きく異なるところは、警報アナウンスの出力と同時に、主音声出力部の振動板を比較的低周波数で振動させて振動による警報を付加した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を省略する。
この例では、制御部15は、振動発生制御手段として機能し、補助音声出力部17に警報アナウンスを出力させるのと同時に、振動手段としての主音声出力部8の振動板26を、所定の振動パターンで振動させる。
【0060】
この例の構成によれば、上述した実施例1と略同様の効果を得ることができる。
加えて、振動によっても警報を伝達できるので、確実に警報内容を操作者に把握させることができる。
【実施例4】
【0061】
図6は、この発明の第4実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、また、図7は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図8は、同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
この例が上述した実施例1と大きく異なるところは、補助音声出力部17と補助スピーカ駆動部18とを廃した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0062】
この例の携帯電話機1Aは、図6及び図7に示すように、上部ユニット26と下部ユニット27とが、折畳可能なようにヒンジ部28で相互に結合されて構成されている。
上側ユニット26は、筐体29を構成する上部筐体31に、フラットパネルスピーカからなり、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や音楽再生時に音声を出力し、かつ、着信時に着信音を出力し、大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを出力する音声出力部32と、音声出力部32を駆動するための圧電駆動部33と、表示部34と、発光部35とが実装されて概略構成されている。
下部ユニット27は、図7及び図8に示すように、筐体29を構成する下部筐体36に、制御部37と、記憶部38と、アンテナ39と、無線通信部41と、操作部42と、送話部43と、電源部44とが実装されて概略構成されている。
【0063】
制御部37は、CPU(中央処理装置)等を有してなり、記憶部38に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部38に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、音声出力制御処理等を実行する。
この例では、制御部37は、音声出力部32に、比較的小音量で音声出力を行わせるレシーバモードと、音声出力部32に、比較的大音量で音声出力を行うスピーカモードとのうち何れか一方の鳴動モードを、要求や状況に応じて選択して、音声出力部32を鳴動させ、かつ、音声出力部32から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、音声出力部32に出力させる音声出力制御処理を実行する。
【0064】
制御部37は、例えば、通話時には受話音声を、伝言メッセージ再生時には記録された音声を、音声出力部32にレシーバモードで出力させ、音声出力部32から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、音声出力部32にレシーバモードで出力させる。
また、制御部37は、動画や音楽再生時に音声や楽曲を、音声出力部32にスピーカモードで出力させ、着信時に着信音を、音声出力部32にスピーカモードで出力させる。
【0065】
また、制御部37は、音声出力部32から大音量の音声を出力させる場合には、操作者Pに注意を喚起するための例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを音声出力部32に出力させ、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1Aを耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過後に、大音量の音声を出力させるように、圧電駆動部33等を制御する。
【0066】
操作者Pがこの警報アナウンスを聞くことにより、操作者Pが、通話ポジションで携帯電話機1Aを使用している場合には、耳部Rから携帯電話機1Aを離し、音声出力部32の振動板に耳部Rを接近させて、音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止し、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者Pが、耳部Rに障害を被ることが防止される。
【0067】
記憶部38は、ROM、RAM等の半導体メモリ等からなり、制御部37が実行する通信制御処理プログラムや、音声出力制御処理プログラム、ブラウザ、メーラ等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や、通信履歴情報、電話帳情報、警告アナウンス情報、文字メッセージ情報、着信時に出力させる着信用通知楽曲、音声付き動画ファイル等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部38には、制御部37がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
【0068】
上記音声出力制御処理プログラムには、音声出力要求を受けた場合に、スピーカモードでの音声出力であるか否か判断する手順と、スピーカモードである場合に、レシーバモードに切り換えてから、警報アナウンスを音声出力部32に出力させる手順と、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過したか否か判断する手順と、所定の猶予時間経過したと判断される場合に、スピーカモードに切り換えて、所定の楽曲や音声を音声出力部32に出力させる手順とが記述されている。
【0069】
次に、図8を参照して、この例の携帯電話機1Aについて説明する。
操作者Pが、筐体26を開いて、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合に、操作部42を操作すると、制御部37は、プログラム実行要求を受け、音声出力要求を含むか否か判断する(ステップSB11(図8))。
制御部37が、音声出力要求を含むと判断すると、次に、スピーカモードでの音声出力であるか否か判断する(ステップSB12)。ここで、スピーカモードである場合は、ステップSB13へ進み、レシーバモードである場合は、ステップSB17へ進む。
【0070】
次に、ステップSB13では、制御部37は、レシーバモードに切り換え、ステップSB14で、例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを音声出力部32に出力させるように、圧電駆動部33を駆動制御する。
次に、制御部37は、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1Aを耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過したか否か判断する(ステップSB15)。
制御部37は、所定の猶予時間経過したと判断した場合は、スピーカモードに切り換え(ステップSB16)、記憶部38に記憶された例えば動画ファイルを実行し、圧電駆動部33を制御して、音声出力部32に所定の音声や楽曲を出力させ(ステップSB17)、表示部34に画像(動画)を表示させる。
【0071】
ここで、制御部37は、圧電駆動部33を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュールに供給されるようにする。アクチュエータモジュールは、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板を振動させる。振動板からは、音波が直接放射される。操作者Pは、表示部34の表示画面を見ることができる。
なお、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合のほか、メール読上機能を用いる場合にも、振動板から音声が放射される。
【0072】
この例の構成によれば、制御部37は、音声出力部32から比較的大音量の音声が出力される前に、音声出力部32に、注意を喚起するための警報アナウンスを出力させるので、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護することができると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる。
すなわち、例えば、ダウンロードした楽曲を再生出力させたいような場合に、徐々に音量を増加させる従来技術におけるように、最初の小音量の部分を聴き逃してしまうようなことがない。
また、警報アナウンスは、比較的小音量で出力されるので、操作者に不快感や違和感を与えることがない。
また、補助音声出力部17と補助スピーカ駆動部18とを廃したので、機器の小型化、軽量化及び低コスト化に一段と寄与することができる。
【実施例5】
【0073】
図9は、この発明の第5実施例である携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
この例が上述した実施例4と大きく異なるところは、操作者からの要求時に加えて、着信時等に警告メッセージを発するように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例4の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の携帯電話機1Aの記憶部38には、音声出力制御処理プログラムが記憶され、この音声出力制御処理プログラムには、着信有りを検知した場合に、音声出力処理中か否かか判断する手順と、音声出力処理中の場合に、スピーカモードで出力されているか否か判断する手順と、スピーカモードである場合に、レシ−バモードへ切り換え、警報アナウンスを音声出力部32に出力させる手順と、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過したか否か判断する手順と、所定の猶予時間経過したと判断した場合に、スピーカモードに切り換え、補助出力部32に着信音を出力させる手順とが記述されている。
【0074】
次に、図9を参照して、この例の携帯電話機1Aについて説明する。
電源投入後、この例の携帯電話機1Aの制御部37は、操作者による入力操作や着信を待機する待受けモードに入る。制御部37は、着信の有無を監視し(ステップSC11(図9))、着信有りを検知した場合は、音声出力処理中か否か、すなわち、現在、音声出力部32から音声が出力されているか否か判断する(ステップSC12)。音声出力処理中で、例えば、操作者が通話ポジションで携帯電話機1Aを保持し、音声出力部32から伝言メッセージが出力されているような場合は、ステップSC13へ進み、音声出力処理中でない場合は、ステップSC18へ進む。
【0075】
ステップSC13では、スピーカモードで出力されているか否か判断し、スピーカモードである場合は、ステップSC14へ進み、レシ−バモードである場合は、ステップSC15へ進む。
ステップSC14では、レシ−バモードへ切り換え、ステップSC15で、例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを音声出力部32に出力させるように、圧電駆動部33を駆動制御する。
【0076】
次に、制御部37は、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1Aを耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過したか否か判断する(ステップSC16)。
制御部37は、所定の猶予時間経過したと判断した場合は、スピーカモードに切り換え(ステップSC17)、圧電駆動部33を制御し、音声出力部32に着信音を出力させる(ステップSC18)。また、制御部37は、発光部35を制御してLEDを発光させ、着信通知を行う。
【0077】
次に、操作部42の通話開始キーの押下によって、制御部37は、音声出力部32に着信音の出力を停止させると共に、通話処理を開始し(ステップSC19)、通話相手からの音声は、音声出力部32から出力される。
すなわち、制御部37は、圧電駆動部33を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュールに供給されるようにする。アクチュエータモジュールは、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板を振動させ、振動板からは、音波が直接放射される。
操作者Pは、通話ポジションで、受話音声を聞き、送話部43に向けて発声して、通話を行うことができる。通信切断がなれると(ステップSC20)、制御部37は、通話処理を終了する。
【0078】
この例の構成によれば、上述した実施例4と略同様の効果を得ることができる。
加えて、例えば、操作者が通話ポジションで携帯電話機1Aを保持し、音声出力部32から出力されている伝言メッセージを聴いているような場合に、着信があったときでも、音声出力部32から警報アナウンスを出力し、操作者が携帯電話機1Aを耳元から十分に離したと推定できるタイミングで、着信音を出力させるので、不意の大音量から操作者の耳部を一段と確実に保護することができる。
【実施例6】
【0079】
図10は、この発明の第6実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、また、図11は、同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
この例が上述した実施例4と大きく異なるところは、フラットパネルスピーカに代えて、受話音声を発する機能と着信音等を発する機能とを有する音声出力部を設けた点である。
これ以外の構成は、上述した実施例4の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の携帯電話機1Bは、図10及び図11に示すように、上部ユニット46と下部ユニット47とが、折畳可能なようにヒンジ部48で相互に結合されて構成されている。
【0080】
上部ユニット46は、筐体49を構成する上部筐体51に、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や音楽再生時に音声を出力し、かつ、着信時に着信音を出力し、大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを出力する音声出力部52と、音声出力部52を駆動するためのスピーカ駆動部53と、表示部54と、発光部55とが実装されて概略構成されている。
下部ユニット47は、図10及び図11に示すように、筐体49を構成する下部筐体56に、制御部57と、記憶部58と、アンテナ59と、無線通信部61と、操作部62と、送話部63と、電源部64とが実装されて概略構成されている。
【0081】
この例の構成によれば、上述した実施例4と略同様の効果を得ることができる。
加えて、補助音声出力部17と補助スピーカ駆動部18とを廃したので、機器の小型化、軽量化及び低コスト化に一段と寄与することができる。
【0082】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、主音声出力部に耳部を付けた状態で、大音量が出力されるのを回避する場合について述べたが、スピーカを耳部に付ける状況でなくても、例えば、大音量が出力される直前に、警告を行うようにしても良い。例えば、周囲に人が大勢いると想定される音声出力を制限するモードに設定されているような場合に、楽曲再生操作がなされたときに、警告又は確認のメッセージを出力するようにしても良い。
特に、楽曲の途中で急激に音量が大きくなる直前に、警告又は確認のメッセージを出力するようにしても良い。この場合は、音響出力制御手段及び検査情報生成手段としての制御部が、予め楽曲データの音量のチェックを、設定により又は自動的に実行する。なお、サイトから楽曲データ等をダウンロードする場合には、ダウンロード時に音量のチェックを実行するようにしても良い。
また、レシ−バモード及びスピーカモードの2つのモードに限らず、音量の異なる3段階以上のモード切換えを行うようにしても良い。
【0083】
また、実施例1では、補助音声出力部から警報アナウンスを発する場合について述べたが、主音声出力部からレシ−バモードで発するようにしても良い。また、例えば、主音声出力部から着信音を発するようにしても良い。この場合も、警報アナウンスは補助音声出力部から発するようにしても良いし、主音声出力部から発するようにしても良い。
また、警報アナウンスは、合成音声でも操作者が予め入力した音声でも良い。また、警報アナウンスの内容はユーザが設定可能なように構成しても良い。また、警報アナウンスに限らず、他の警報音を発するようにしても良い。
また、視覚化情報として、文字メッセージに限らず、例えば手話等の動作を動画によって表示させるようにしても良い。また、文字メッセージの表示を省略するようにしても良い。
また、警報アナウンスを主音声出力部及び補助音声出力部の両方から同時に出力するようにしても良い。
また、補助音声出力部から、着信音を発する場合に、比較的大音量で出力し、警報アナウンスを発する場合には、比較的小音量で出力するように構成しても良い。すなわち、補助音声出力部からの音声出力についても、主音声出力部から音声出力する際のレシ−バモード及びスピーカモードに相当したモード切換えを適用するようにしても良い。
【0084】
また、実施例2で、警報アナウンスを一定回数繰り返した後にスピーカモードに切り換える場合について述べたが、警報アナウンスの繰返回数は、状況に応じて変更するように構成しても良い。
また、実施例3で、警報アナウンスの出力に先立って、振動板を振動させるようにしても良い。また、振動板を比較的低周波数で振動させるのに代えて、主音声出力部とは別に、専用のバイブレータを設けるようにしても良い。
また、実施例6で、音声出力部52に加えて、例えば、図12に示すように、着信音出力専用のスピーカを付加するようにしても良い。
すなわち、この携帯電話機1Cは、同図に示すように、上部ユニット66と下部ユニット67とが、折畳可能なようにヒンジ部で相互に結合されて構成される。上側ユニット66は、上部筐体に、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や音楽再生時に音声を出力し、かつ、補助音声出力部75から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを出力する主音声出力部68と、主音声出力部68を駆動するための圧電駆動部69と、表示部71と、発光部72とが実装されて概略構成される。
また、下部ユニット67は、下部筐体に、制御部73と、記憶部74と、スピーカを有し、着信時に着信音を出力する補助音声出力部75と、補助スピーカ駆動部76と、アンテナ77と、無線通信部78と、操作部79と、送話部81と、電源部82とが実装されて概略構成される。
【0085】
また、警報対象としてブザーやベルからの出力を含めるようにしても良い。
また、イヤホンやヘッドホンを用いる場合にも適用できる。また、マイクロフォンが装着されたヘッドセットを用いる場合にも適用できる。
また、着信時に限らず、例えば、電池残量に応じて警報を出す場合に適用するようにしても良い。
また、電子カメラユニットを付加して、撮影機能や、テレビ電話機能を持たせるようにしても良い。この場合、例えば主音声出力部から撮影時に擬似シャッタ音を発生させるようにしても良い。
【0086】
表示部は、液晶パネルに限らず、LEDを用いた自発光ディスプレイを用いても良い。また、エレクトロルミネッセンス素子を用いたディスプレイでも良いし、DMD(digital micromirror device)等の反射型ミラーデバイスをを用いたものでも良い。
また、単に開閉のみ可能な折畳式の携帯電話機に限らず、2軸ヒンジで、上部ユニットと下部ユニットとが、互いに開閉自在で、かつ、開閉を行うための回動軸に直交する回動軸の周りにも一方のユニットが他方のユニットに対して回動自在に相互に結合された携帯電話機にも適用できるし、折畳式以外のストレートタイプの携帯電話機にも適用できる。
また、筐体は、例えば、マグネシウム合金製のダイカスト成形品でも良いし、合成樹脂製としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0087】
携帯型の電子機器としては、携帯電話機のほか、簡易型携帯電話(PHS)端末や、携帯情報端末(PDA)、携帯型のコンピュータに対して適用できる。また、電子機器として、音声出力部を備えた表示装置や音響装置、パーソナルコンピュータ等に対して適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】この発明の第1実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図2】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】同携帯電話機の主音声出力部の構成を説明するための説明図である。
【図4】同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
【図5】同携帯電話機の使用方法を説明するための説明図である。
【図6】この発明の第4実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図7】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図8】同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
【図9】この発明の第5実施例である携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
【図10】この発明の第6実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図11】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図12】この発明の第6実施例の変形例である携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0089】
1,1A,1B,1C 携帯電話機(電子機器)
2 上部ユニット
3 下部ユニット
8 主音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
9 圧電駆動部
11,34,54,71 表示部(表示手段)
15,37,57,73 制御部(警報出力手段の一部、音響出力制御手段、表示制御手段、検査情報生成手段)
16,38,58,74 記憶部(記憶手段)
17 補助音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段、警報出力手段の一部)
18 補助スピーカ駆動部
21,41,61,78 無線通信部(通信手段)
22,42,62,79 操作部
23,43,63,81 送話部
26 振動板
27 アクチュエータモジュール(アクチュエータ)
32 音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
33 圧電駆動部
52 音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
53 スピーカ駆動部
68 主音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
69 主スピーカ駆動部
75 補助音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
76 補助スピーカ駆動部
P 操作者
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラムに係り、例えば、着信音等の比較的大音量の音声を出力する機能と受話音声等の比較的小音量の音声を出力する機能とを合わせ持つ電気音響変換器を備えた携帯電話機等の電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動中や外出先でも使用可能であるという高い利便性によって、携帯電話機等の携帯型の電子機器が広く普及してきている。
また、携帯電話機として、本来の通話機能のみならず、電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有するものが普及している。
このような携帯電話機では、筐体内に、受話音声を出力する受話部と、液晶表示装置からなる表示部と、各種操作キー等からなる操作部と、送話音声を入力する送話部と、着信時に着信音を出力すると共に、楽曲再生時等に楽曲を出力する小型スピーカからなる音声出力部と、伝言メッセージ等が記憶される記憶部とが実装されている。
【0003】
この携帯電話機において、着信があると、音声出力部から着信音が出力され、操作者(ユーザ)が、操作部の通話開始キーを押下すると、通話が可能となり、操作者は、耳元に受話部を当てて受話部から出力される受話音声を聴くことができる。
また、記憶部に記憶された伝言メッセージ等は、受話部から出力される。また、例えば、サイトからダウンロードしたプログラムを実行して、ゲーム等を楽しむような場合には、表示部の画面を見ながら、音声出力部から出力される楽曲や音声を聞くこととなる。
【0004】
ところで、受話音声を出力する機能と着信音等を出力する機能とを合せ持つ電気音響変換器が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、実装スペースの削減によって、機器の小型化、軽量化及び低コスト化を実現するために、この電気音響変換器を携帯電話機に搭載することが試みられている。
ここで、上記受話部と音声出力部とを一体化した電気音響変換器を用いることにより、この電気音響変換器を操作者の耳元に当てた状態で伝言メッセージ等を聴いているときに、例えば着信して、突然大音量の着信音が鳴るケースも想定されるので、操作者の聴覚への害を防止するために、着信音量を徐々に大きくする技術を採用することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−179701号公報
【特許文献2】特開2004−146934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、電気音響変換器(スピーカ等)から、比較的大音量の音として、着信音のような単純な音響信号のほかに、例えば、ダウンロードした楽曲を再生出力させたいような場合に、最初の小音量の部分を聴き逃してしまうことがあるという点である。
【0007】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、不意の大音量から操作者(ユーザ)の耳を確実に保護することができると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる電子機器、該電子機器における音響出力制御方法及び音響出力制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器に係り、上記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力手段を備えたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴としている。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、警報として、音源としての上記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴としている。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、上記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、上記電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴としている。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載の電子機器に係り、第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の上記電気音響変換手段を備え、上記警報出力手段は、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、上記第1の電気音響変換手段及び上記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴としている。
【0013】
また、請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の電子機器に係り、上記音響出力制御手段は、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴としている。
【0014】
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載の電子機器に係り、上記警報出力手段は、上記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴としている。
【0015】
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1に記載の電子機器に係り、振動を発生させる振動手段を備え、上記警報出力手段は、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を上記振動手段に発生させる振動発生制御手段を有することを特徴としている。
【0016】
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載の電子機器に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載の電子機器に係り、上記アクチュエータは圧電素子を有してなり、上記振動板の所定の部位に接触していることを特徴としている。
【0018】
また、請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか1に記載の電子機器に係り、少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、上記警報出力手段は、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを上記表示手段に表示させる表示制御手段を有することを特徴としている。
【0019】
また、請求項12記載の発明は、請求項11記載の電子機器に係り、上記振動板は、透明部材からなり、上記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴としている。
【0020】
また、請求項13記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1に記載の電子機器に係り、少なくとも通話を行うための通信手段を備え、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴としている。
【0021】
また、請求項14記載の発明は、請求項3乃至13のいずれか1に記載の電子機器に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶手段と、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する上記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成手段とを備え、上記音響出力制御手段は、上記検査情報生成手段によって生成された上記音量検査情報に基づいて、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段に、上記音声メッセージを出力させることを特徴としている。
【0022】
また、請求項15記載の発明は、請求項13又は14記載の電子機器に係り、携帯電話機からなることを特徴としている。
【0023】
また、請求項16記載の発明は、電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力ステップを含むことを特徴としている。
【0024】
また、請求項17記載の発明は、請求項16記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記警報出力ステップでは、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴としている。
【0025】
また、請求項18記載の発明は、請求項17記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記警報出力ステップでは、警報として、音源としての上記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴としている。
【0026】
また、請求項19記載の発明は、請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記警報出力ステップは、上記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、上記電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴としている。
【0027】
また、請求項20記載の発明は、請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の上記電気音響変換手段を備え、上記警報出力ステップは、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、上記第1の電気音響変換手段又は/及び上記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、上記第1の電気音響変換手段及び上記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴としている。
【0028】
また、請求項21記載の発明は、請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記音響出力制御ステップでは、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴としている。
【0029】
また、請求項22記載の発明は、請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記音響出力制御ステップでは、上記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴としている。
【0030】
また、請求項23記載の発明は、請求項16乃至22のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、振動を発生させる振動手段を備え、上記警報出力ステップは、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を上記振動手段に発生させる振動発生制御ステップを含むことを特徴としている。
【0031】
また、請求項24記載の発明は、請求項16乃至23のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴としている。
【0032】
また、請求項25記載の発明は、請求項24記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記アクチュエータは圧電素子を有してなり、上記振動板の所定の部位に接触していることを特徴としている。
【0033】
また、請求項26記載の発明は、請求項16乃至25のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、上記警報出力ステップは、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを上記表示手段に表示させる表示制御ステップを含むことを特徴としている。
【0034】
また、請求項27記載の発明は、請求項26記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記振動板は、透明部材からなり、上記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴としている。
【0035】
また、請求項28記載の発明は、請求項16乃至27のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、少なくとも通話を行うための通信手段を備え、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴としている。
【0036】
また、請求項29記載の発明は、請求項18乃至28のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶ステップと、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する上記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成ステップとを含み、上記音響出力制御ステップでは、上記検査情報生成ステップで生成された上記音量検査情報に基づいて、上記電気音響変換手段、上記第1の電気音響変換手段又は上記第2の電気音響変換手段に、上記音声メッセージを出力させることを特徴としている。
【0037】
また、請求項30記載の発明は、請求項28又は29記載の電子機器における音響出力制御方法に係り、上記電子機器は、携帯電話機からなることを特徴としている。
【0038】
また、請求項31記載の発明に係る音響出力制御プログラムは、コンピュータに請求項16乃至30のうちいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法を実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0039】
この発明の構成によれば、警報出力手段が、電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力するので、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護することができると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
警報出力手段が、電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力することによって、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護すると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取るというの目的を実現した。
【実施例1】
【0041】
図1は、この発明の第1実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、図2は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図3は、同携帯電話機の主音声出力部の構成を説明するための説明図、図4は、同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図、また、図5は、同携帯電話機の使用方法を説明するための説明図である。
この例の携帯電話機1は、折畳可能な筐体を備えると共に、本来の通話機能のほか、例えば電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有し、図1及び図2に示すように、上部ユニット2と下部ユニット3とが、折畳可能なようにヒンジ部4で相互に結合されて構成されている。
【0042】
上側ユニット2は、図1及び図2に示すように、折畳可能な扁平な筐体5を構成する上部筐体6に、フラットパネルスピーカからなり、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や楽曲再生時に音声を出力する主音声出力部8と、主音声出力部8を駆動するための圧電駆動部9と、液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や、待受画面等が表示される表示部11と、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部12とが実装されて概略構成されている。
【0043】
下部ユニット3は、図1及び図2に示すように、折畳可能な扁平な筐体5を構成する下部筐体14に、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部15と、制御部15が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部16と、スピーカを有し、有し着信時に着信音を出力すると共に、主音声出力部8から比較的大音量の音声が出力される直前に警報アナウンス(音声メッセージ)を出力する補助音声出力部17と、補助音声出力部17に、例えば、警報信号を供給する補助スピーカ駆動部18と、アンテナ19を介して無線電波の送受信を行い、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部21と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部22と、送話音声を入力するマイクロフォンからなる送話部23と、バッテリパックからなる電源部24とが実装されて概略構成されている。
【0044】
筐体5は、ヒンジ部4で相互に結合された上部筐体6と下部筐体14とからなり、ヒンジ部4は、上部筐体6と下部筐体14とを回転自在に結合して当該携帯電話機1に折畳可能な構造を付与している。
操作者(ユーザ)Pは、例えば通話時には、筐体5を開いて、主音声出力部8の振動板26を頭部Qの耳部Rに当てて、送話部23を口部Sに近接させた状態(通話ポジション)で、当該携帯電話機1を使用する(図5参照)。
【0045】
主音声出力部8は、フラットパネルスピーカからなり、図3に示すように、例えばアクリル樹脂製の透明部材が用いられ、液晶表示パネル29を保護するスクリーン部材を兼ねる振動板26と、圧電素子を有し振動板26を振動させて音波を放射させるアクチュエータモジュール27と、上部筐体6内部への塵埃等の異物の侵入を防止するための扁平な枠状のガスケット部材(不図示)とを備えてなっている。
アクチュエータモジュール27は、制御部15によって制御される圧電駆動部9を介して、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板26を振動させる。
付けられている。
【0046】
表示部11は、上側筐体6の内側の面に配設され例えば透過型の液晶表示装置を有してなっている。液晶表示装置は、液晶表示パネル29と、液晶表示パネル29に照明光を与えるバックライト装置と、液晶表示パネル29を駆動する駆動回路と、液晶表示パネル29やバックライト装置を保持する保持フレームとを有してなっている。
液晶表示パネル29は、例えばTFT(Thin Film Transistor)構造の透過型の液晶表示パネルであり、TFTと透明画素電極とが多数形成されているTFT基板と、TFT基板と数[μm]の間隙を介して対向して固定され、着色層(カラーフィルタ)が形成された対向基板と、上記間隙に封入された液晶層と、TFT基板、対向基板の外側に配設された一対の偏向板とを有している。
【0047】
バックライト装置は、点状光源としての複数のLEDからなる光源ユニットと、光源ユニットから出射した光を受光し面状の照明光を液晶表示パネル29へ向けて出射する導光板、輝度のばらつきを補正するための拡散シート及び導光板側から入射した照明光を集光するプリズムシートを含む光学部材群とを有してなり、液晶表示パネル29に裏面側から照明光を照射して、液晶表示パネル29を透過した光を観察者に視認させる。
【0048】
制御部15は、CPU(中央処理装置)等を有してなり、記憶部16に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部16に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、音声出力制御処理等を実行する。
この例では、制御部15は、主音声出力部8に、比較的小音量で音声出力を行わせるレシーバモードと、主音声出力部8に、比較的大音量で音声出力を行うスピーカモードとのうち何れか一方の鳴動モードを、要求や状況に応じて選択して、主音声出力部8を鳴動させ、かつ、主音声出力部8から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、補助音声出力部17に出力させる音声出力制御処理を実行する。
【0049】
制御部15は、例えば、通話時には受話音声を、伝言メッセージ再生時には記録された音声を、主音声出力部8にレシーバモードで出力させ、動画や音楽再生時に音声や楽曲を、主音声出力部8にスピーカモードで出力させる。
また、制御部15は、主音声出力部8から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、補助音声出力部17に出力させ、着信時に、着信音を補助音声出力部17に出力させる。
【0050】
制御部15は、主音声出力部8から大音量の音声を出力させる場合には、操作者Pに注意を喚起するための例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させ、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1を耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過後に、大音量の音声を出力させるように、圧電駆動部9や補助スピーカ駆動部18等を制御する。
操作者Pがこの警報アナウンスを聞くことにより、操作者Pが図5に示すように、通話ポジションで携帯電話機1を使用している場合には、耳部Rから携帯電話機1を離し、主音声出力部8の振動板26に耳部Rを接近させて、音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止し、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者Pが、耳部Rに障害を被ることが防止される。
【0051】
記憶部16は、ROM、RAM等の半導体メモリ等からなり、制御部15が実行する通信制御処理プログラムや、音声出力制御処理プログラム、ブラウザ、メーラ等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や、通信履歴情報、電話帳情報、警告アナウンス情報、文字メッセージ情報、着信時に出力させる着信用通知楽曲、音声付き動画ファイル等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部16には、制御部15がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
上記音声出力制御処理プログラムには、音声出力要求の有無を監視する手順と、音声出力要求を受けた場合に、警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させる手順と、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過したか否か判断する手順と、所定の猶予時間経過したと判断される場合に、所定の楽曲や音声を主音声出力部8に出力させる手順とが記述されている。
【0052】
無線通信部21は、RF回路や、変復調回路、ベースバンド処理回路等からなり、音声やデータを変調してアンテナ19を介して無線電波として送信すると共に、無線電波をアンテナ19を介して受信して音声やデータに復調し、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる。
操作部22は、ブラウザを起動させてホームページを閲覧するためのブラウザモード選択キー、操作を決定するために用いられる決定キー、操作メニューを表示させるためのメニューキー、文字入力モードを切り換えるための入力モード切替えキー、電話帳を登録したり検索するための電話帳キー、音声通話を行うために用いる通話開始キー、操作を1つ前の状態へ戻すクリアキー、及び電源の入切りを行った各種操作を中止するために用いられる電源キーを含む機能キー群と、表示部11に表示された表示画面上のカーソルを上下左右方向へ移動させるためのカーソルキーと、例えば数字等を入力するためのテンキー群とを有している。
【0053】
次に、図4及び図5を参照して、この例の携帯電話機1について説明する。
操作者Pが、筐体5を開いて、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合に、操作部22を操作すると、制御部15は、プログラム実行要求を受け、音声出力要求を含むか否か判断する(ステップSA11(図4))。
制御部15は、音声出力要求を含むと判断すると、ステップSA12へ進み、例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを補助音声出力部17に出力させるように、補助スピーカ駆動部18を駆動制御する。
次に、制御部15は、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1を耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過したか否か判断する(ステップSA13)。
【0054】
制御部15は、所定の猶予時間経過したと判断した場合は、記憶部16に記憶された例えば動画ファイルを実行し、圧電駆動部9を制御して、主音声出力部8に所定の音声や楽曲を出力させ(ステップSA14)、表示部11に画像(動画)を表示させる。
ここで、制御部15は、圧電駆動部9を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュール27に供給されるようにする。アクチュエータモジュール27は、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板26を振動させる。振動板26からは、音波が直接放射される。操作者Pは、表示部11の表示画面を見ることができる。
【0055】
操作者Pがこの警報アナウンスを聞くことにより、主音声出力部8の振動板26に耳部Rを接近させて、図5に示すような通話ポジションで携帯電話機1を保持して音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止し、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者Pが、耳部Rに障害を被ることが防止される。
なお、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合のほか、メール読上機能を用いる場合にも、振動板26から音声が放射される。また、着信があった場合は、制御部15は、着信音を補助音声出力部17に出力させる。
【0056】
このように、この例の構成によれば、制御部15は、主音声出力部8から比較的大音量の音声が出力される前に、補助音声出力部17に、注意を喚起するための警報アナウンスを出力させるので、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護することができると共に、操作者は、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる。
すなわち、例えば、ダウンロードした楽曲を再生出力させたいような場合に、徐々に音量を増加させる従来技術におけるように、最初の小音量の部分を聴き逃してしまうようなことがない。
【実施例2】
【0057】
この例が上述した実施例1と大きく異なるところは、比較的短い警報アナウンスを繰り返し出力するように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の携帯電話機1の制御部15は、警報アナウンスとして、「大きな音が鳴りますので、携帯電話機1を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の比較的長いメッセージに代えて、「大きな音が鳴ります」や「大音量注意」等の比較的短いメッセージを補助音声出力部17に繰り返し出力させ、かつ、所定の繰返回数出力したならば、スピーカモードで音声や楽曲等を主音声出力部8に出力させる。
【0058】
この例の構成によれば、上述した実施例1と略同様の効果を得ることができる。
加えて、警報アナウンスを聞き逃すことなく、確実に警報内容を操作者に把握させることができる。
【実施例3】
【0059】
この例が上述した実施例1と大きく異なるところは、警報アナウンスの出力と同時に、主音声出力部の振動板を比較的低周波数で振動させて振動による警報を付加した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を省略する。
この例では、制御部15は、振動発生制御手段として機能し、補助音声出力部17に警報アナウンスを出力させるのと同時に、振動手段としての主音声出力部8の振動板26を、所定の振動パターンで振動させる。
【0060】
この例の構成によれば、上述した実施例1と略同様の効果を得ることができる。
加えて、振動によっても警報を伝達できるので、確実に警報内容を操作者に把握させることができる。
【実施例4】
【0061】
図6は、この発明の第4実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、また、図7は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図8は、同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
この例が上述した実施例1と大きく異なるところは、補助音声出力部17と補助スピーカ駆動部18とを廃した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0062】
この例の携帯電話機1Aは、図6及び図7に示すように、上部ユニット26と下部ユニット27とが、折畳可能なようにヒンジ部28で相互に結合されて構成されている。
上側ユニット26は、筐体29を構成する上部筐体31に、フラットパネルスピーカからなり、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や音楽再生時に音声を出力し、かつ、着信時に着信音を出力し、大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを出力する音声出力部32と、音声出力部32を駆動するための圧電駆動部33と、表示部34と、発光部35とが実装されて概略構成されている。
下部ユニット27は、図7及び図8に示すように、筐体29を構成する下部筐体36に、制御部37と、記憶部38と、アンテナ39と、無線通信部41と、操作部42と、送話部43と、電源部44とが実装されて概略構成されている。
【0063】
制御部37は、CPU(中央処理装置)等を有してなり、記憶部38に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部38に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、音声出力制御処理等を実行する。
この例では、制御部37は、音声出力部32に、比較的小音量で音声出力を行わせるレシーバモードと、音声出力部32に、比較的大音量で音声出力を行うスピーカモードとのうち何れか一方の鳴動モードを、要求や状況に応じて選択して、音声出力部32を鳴動させ、かつ、音声出力部32から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、音声出力部32に出力させる音声出力制御処理を実行する。
【0064】
制御部37は、例えば、通話時には受話音声を、伝言メッセージ再生時には記録された音声を、音声出力部32にレシーバモードで出力させ、音声出力部32から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを、音声出力部32にレシーバモードで出力させる。
また、制御部37は、動画や音楽再生時に音声や楽曲を、音声出力部32にスピーカモードで出力させ、着信時に着信音を、音声出力部32にスピーカモードで出力させる。
【0065】
また、制御部37は、音声出力部32から大音量の音声を出力させる場合には、操作者Pに注意を喚起するための例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを音声出力部32に出力させ、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1Aを耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過後に、大音量の音声を出力させるように、圧電駆動部33等を制御する。
【0066】
操作者Pがこの警報アナウンスを聞くことにより、操作者Pが、通話ポジションで携帯電話機1Aを使用している場合には、耳部Rから携帯電話機1Aを離し、音声出力部32の振動板に耳部Rを接近させて、音声を確認しようとしていた場合には、この動作を中止し、大音量によって、不快感を覚えたり、操作者Pが、耳部Rに障害を被ることが防止される。
【0067】
記憶部38は、ROM、RAM等の半導体メモリ等からなり、制御部37が実行する通信制御処理プログラムや、音声出力制御処理プログラム、ブラウザ、メーラ等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や、通信履歴情報、電話帳情報、警告アナウンス情報、文字メッセージ情報、着信時に出力させる着信用通知楽曲、音声付き動画ファイル等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部38には、制御部37がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
【0068】
上記音声出力制御処理プログラムには、音声出力要求を受けた場合に、スピーカモードでの音声出力であるか否か判断する手順と、スピーカモードである場合に、レシーバモードに切り換えてから、警報アナウンスを音声出力部32に出力させる手順と、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過したか否か判断する手順と、所定の猶予時間経過したと判断される場合に、スピーカモードに切り換えて、所定の楽曲や音声を音声出力部32に出力させる手順とが記述されている。
【0069】
次に、図8を参照して、この例の携帯電話機1Aについて説明する。
操作者Pが、筐体26を開いて、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合に、操作部42を操作すると、制御部37は、プログラム実行要求を受け、音声出力要求を含むか否か判断する(ステップSB11(図8))。
制御部37が、音声出力要求を含むと判断すると、次に、スピーカモードでの音声出力であるか否か判断する(ステップSB12)。ここで、スピーカモードである場合は、ステップSB13へ進み、レシーバモードである場合は、ステップSB17へ進む。
【0070】
次に、ステップSB13では、制御部37は、レシーバモードに切り換え、ステップSB14で、例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを音声出力部32に出力させるように、圧電駆動部33を駆動制御する。
次に、制御部37は、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1Aを耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過したか否か判断する(ステップSB15)。
制御部37は、所定の猶予時間経過したと判断した場合は、スピーカモードに切り換え(ステップSB16)、記憶部38に記憶された例えば動画ファイルを実行し、圧電駆動部33を制御して、音声出力部32に所定の音声や楽曲を出力させ(ステップSB17)、表示部34に画像(動画)を表示させる。
【0071】
ここで、制御部37は、圧電駆動部33を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュールに供給されるようにする。アクチュエータモジュールは、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板を振動させる。振動板からは、音波が直接放射される。操作者Pは、表示部34の表示画面を見ることができる。
なお、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合のほか、メール読上機能を用いる場合にも、振動板から音声が放射される。
【0072】
この例の構成によれば、制御部37は、音声出力部32から比較的大音量の音声が出力される前に、音声出力部32に、注意を喚起するための警報アナウンスを出力させるので、不意の大音量から操作者の耳を確実に保護することができると共に、警報対象の情報としての音声を確実に聴き取ることができる。
すなわち、例えば、ダウンロードした楽曲を再生出力させたいような場合に、徐々に音量を増加させる従来技術におけるように、最初の小音量の部分を聴き逃してしまうようなことがない。
また、警報アナウンスは、比較的小音量で出力されるので、操作者に不快感や違和感を与えることがない。
また、補助音声出力部17と補助スピーカ駆動部18とを廃したので、機器の小型化、軽量化及び低コスト化に一段と寄与することができる。
【実施例5】
【0073】
図9は、この発明の第5実施例である携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
この例が上述した実施例4と大きく異なるところは、操作者からの要求時に加えて、着信時等に警告メッセージを発するように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例4の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の携帯電話機1Aの記憶部38には、音声出力制御処理プログラムが記憶され、この音声出力制御処理プログラムには、着信有りを検知した場合に、音声出力処理中か否かか判断する手順と、音声出力処理中の場合に、スピーカモードで出力されているか否か判断する手順と、スピーカモードである場合に、レシ−バモードへ切り換え、警報アナウンスを音声出力部32に出力させる手順と、警報アナウンスの出力を開始してから、所定の猶予時間経過したか否か判断する手順と、所定の猶予時間経過したと判断した場合に、スピーカモードに切り換え、補助出力部32に着信音を出力させる手順とが記述されている。
【0074】
次に、図9を参照して、この例の携帯電話機1Aについて説明する。
電源投入後、この例の携帯電話機1Aの制御部37は、操作者による入力操作や着信を待機する待受けモードに入る。制御部37は、着信の有無を監視し(ステップSC11(図9))、着信有りを検知した場合は、音声出力処理中か否か、すなわち、現在、音声出力部32から音声が出力されているか否か判断する(ステップSC12)。音声出力処理中で、例えば、操作者が通話ポジションで携帯電話機1Aを保持し、音声出力部32から伝言メッセージが出力されているような場合は、ステップSC13へ進み、音声出力処理中でない場合は、ステップSC18へ進む。
【0075】
ステップSC13では、スピーカモードで出力されているか否か判断し、スピーカモードである場合は、ステップSC14へ進み、レシ−バモードである場合は、ステップSC15へ進む。
ステップSC14では、レシ−バモードへ切り換え、ステップSC15で、例えば「大きな音が鳴りますので、携帯電話機を耳元から20cm以上お離し下さいませ。」等の警報アナウンスを音声出力部32に出力させるように、圧電駆動部33を駆動制御する。
【0076】
次に、制御部37は、警報アナウンスの出力を開始してから、携帯電話機1Aを耳部Rから離すために必要な所定の猶予時間経過したか否か判断する(ステップSC16)。
制御部37は、所定の猶予時間経過したと判断した場合は、スピーカモードに切り換え(ステップSC17)、圧電駆動部33を制御し、音声出力部32に着信音を出力させる(ステップSC18)。また、制御部37は、発光部35を制御してLEDを発光させ、着信通知を行う。
【0077】
次に、操作部42の通話開始キーの押下によって、制御部37は、音声出力部32に着信音の出力を停止させると共に、通話処理を開始し(ステップSC19)、通話相手からの音声は、音声出力部32から出力される。
すなわち、制御部37は、圧電駆動部33を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュールに供給されるようにする。アクチュエータモジュールは、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板を振動させ、振動板からは、音波が直接放射される。
操作者Pは、通話ポジションで、受話音声を聞き、送話部43に向けて発声して、通話を行うことができる。通信切断がなれると(ステップSC20)、制御部37は、通話処理を終了する。
【0078】
この例の構成によれば、上述した実施例4と略同様の効果を得ることができる。
加えて、例えば、操作者が通話ポジションで携帯電話機1Aを保持し、音声出力部32から出力されている伝言メッセージを聴いているような場合に、着信があったときでも、音声出力部32から警報アナウンスを出力し、操作者が携帯電話機1Aを耳元から十分に離したと推定できるタイミングで、着信音を出力させるので、不意の大音量から操作者の耳部を一段と確実に保護することができる。
【実施例6】
【0079】
図10は、この発明の第6実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図、また、図11は、同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
この例が上述した実施例4と大きく異なるところは、フラットパネルスピーカに代えて、受話音声を発する機能と着信音等を発する機能とを有する音声出力部を設けた点である。
これ以外の構成は、上述した実施例4の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の携帯電話機1Bは、図10及び図11に示すように、上部ユニット46と下部ユニット47とが、折畳可能なようにヒンジ部48で相互に結合されて構成されている。
【0080】
上部ユニット46は、筐体49を構成する上部筐体51に、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や音楽再生時に音声を出力し、かつ、着信時に着信音を出力し、大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを出力する音声出力部52と、音声出力部52を駆動するためのスピーカ駆動部53と、表示部54と、発光部55とが実装されて概略構成されている。
下部ユニット47は、図10及び図11に示すように、筐体49を構成する下部筐体56に、制御部57と、記憶部58と、アンテナ59と、無線通信部61と、操作部62と、送話部63と、電源部64とが実装されて概略構成されている。
【0081】
この例の構成によれば、上述した実施例4と略同様の効果を得ることができる。
加えて、補助音声出力部17と補助スピーカ駆動部18とを廃したので、機器の小型化、軽量化及び低コスト化に一段と寄与することができる。
【0082】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、主音声出力部に耳部を付けた状態で、大音量が出力されるのを回避する場合について述べたが、スピーカを耳部に付ける状況でなくても、例えば、大音量が出力される直前に、警告を行うようにしても良い。例えば、周囲に人が大勢いると想定される音声出力を制限するモードに設定されているような場合に、楽曲再生操作がなされたときに、警告又は確認のメッセージを出力するようにしても良い。
特に、楽曲の途中で急激に音量が大きくなる直前に、警告又は確認のメッセージを出力するようにしても良い。この場合は、音響出力制御手段及び検査情報生成手段としての制御部が、予め楽曲データの音量のチェックを、設定により又は自動的に実行する。なお、サイトから楽曲データ等をダウンロードする場合には、ダウンロード時に音量のチェックを実行するようにしても良い。
また、レシ−バモード及びスピーカモードの2つのモードに限らず、音量の異なる3段階以上のモード切換えを行うようにしても良い。
【0083】
また、実施例1では、補助音声出力部から警報アナウンスを発する場合について述べたが、主音声出力部からレシ−バモードで発するようにしても良い。また、例えば、主音声出力部から着信音を発するようにしても良い。この場合も、警報アナウンスは補助音声出力部から発するようにしても良いし、主音声出力部から発するようにしても良い。
また、警報アナウンスは、合成音声でも操作者が予め入力した音声でも良い。また、警報アナウンスの内容はユーザが設定可能なように構成しても良い。また、警報アナウンスに限らず、他の警報音を発するようにしても良い。
また、視覚化情報として、文字メッセージに限らず、例えば手話等の動作を動画によって表示させるようにしても良い。また、文字メッセージの表示を省略するようにしても良い。
また、警報アナウンスを主音声出力部及び補助音声出力部の両方から同時に出力するようにしても良い。
また、補助音声出力部から、着信音を発する場合に、比較的大音量で出力し、警報アナウンスを発する場合には、比較的小音量で出力するように構成しても良い。すなわち、補助音声出力部からの音声出力についても、主音声出力部から音声出力する際のレシ−バモード及びスピーカモードに相当したモード切換えを適用するようにしても良い。
【0084】
また、実施例2で、警報アナウンスを一定回数繰り返した後にスピーカモードに切り換える場合について述べたが、警報アナウンスの繰返回数は、状況に応じて変更するように構成しても良い。
また、実施例3で、警報アナウンスの出力に先立って、振動板を振動させるようにしても良い。また、振動板を比較的低周波数で振動させるのに代えて、主音声出力部とは別に、専用のバイブレータを設けるようにしても良い。
また、実施例6で、音声出力部52に加えて、例えば、図12に示すように、着信音出力専用のスピーカを付加するようにしても良い。
すなわち、この携帯電話機1Cは、同図に示すように、上部ユニット66と下部ユニット67とが、折畳可能なようにヒンジ部で相互に結合されて構成される。上側ユニット66は、上部筐体に、例えば、通話時に受話音声を出力すると共に動画や音楽再生時に音声を出力し、かつ、補助音声出力部75から大音量の音声が出力される直前に警報アナウンスを出力する主音声出力部68と、主音声出力部68を駆動するための圧電駆動部69と、表示部71と、発光部72とが実装されて概略構成される。
また、下部ユニット67は、下部筐体に、制御部73と、記憶部74と、スピーカを有し、着信時に着信音を出力する補助音声出力部75と、補助スピーカ駆動部76と、アンテナ77と、無線通信部78と、操作部79と、送話部81と、電源部82とが実装されて概略構成される。
【0085】
また、警報対象としてブザーやベルからの出力を含めるようにしても良い。
また、イヤホンやヘッドホンを用いる場合にも適用できる。また、マイクロフォンが装着されたヘッドセットを用いる場合にも適用できる。
また、着信時に限らず、例えば、電池残量に応じて警報を出す場合に適用するようにしても良い。
また、電子カメラユニットを付加して、撮影機能や、テレビ電話機能を持たせるようにしても良い。この場合、例えば主音声出力部から撮影時に擬似シャッタ音を発生させるようにしても良い。
【0086】
表示部は、液晶パネルに限らず、LEDを用いた自発光ディスプレイを用いても良い。また、エレクトロルミネッセンス素子を用いたディスプレイでも良いし、DMD(digital micromirror device)等の反射型ミラーデバイスをを用いたものでも良い。
また、単に開閉のみ可能な折畳式の携帯電話機に限らず、2軸ヒンジで、上部ユニットと下部ユニットとが、互いに開閉自在で、かつ、開閉を行うための回動軸に直交する回動軸の周りにも一方のユニットが他方のユニットに対して回動自在に相互に結合された携帯電話機にも適用できるし、折畳式以外のストレートタイプの携帯電話機にも適用できる。
また、筐体は、例えば、マグネシウム合金製のダイカスト成形品でも良いし、合成樹脂製としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0087】
携帯型の電子機器としては、携帯電話機のほか、簡易型携帯電話(PHS)端末や、携帯情報端末(PDA)、携帯型のコンピュータに対して適用できる。また、電子機器として、音声出力部を備えた表示装置や音響装置、パーソナルコンピュータ等に対して適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】この発明の第1実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図2】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】同携帯電話機の主音声出力部の構成を説明するための説明図である。
【図4】同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
【図5】同携帯電話機の使用方法を説明するための説明図である。
【図6】この発明の第4実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図7】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図8】同携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
【図9】この発明の第5実施例である携帯電話機の動作を説明するための処理手順図である。
【図10】この発明の第6実施例である携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図11】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図12】この発明の第6実施例の変形例である携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0089】
1,1A,1B,1C 携帯電話機(電子機器)
2 上部ユニット
3 下部ユニット
8 主音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
9 圧電駆動部
11,34,54,71 表示部(表示手段)
15,37,57,73 制御部(警報出力手段の一部、音響出力制御手段、表示制御手段、検査情報生成手段)
16,38,58,74 記憶部(記憶手段)
17 補助音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段、警報出力手段の一部)
18 補助スピーカ駆動部
21,41,61,78 無線通信部(通信手段)
22,42,62,79 操作部
23,43,63,81 送話部
26 振動板
27 アクチュエータモジュール(アクチュエータ)
32 音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
33 圧電駆動部
52 音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
53 スピーカ駆動部
68 主音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
69 主スピーカ駆動部
75 補助音声出力部(電気音響変換手段、第1の電気音響変換手段、第2の電気音響変換手段)
76 補助スピーカ駆動部
P 操作者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器であって、
前記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力手段を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記警報出力手段は、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記警報出力手段は、警報として、音源としての前記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記警報出力手段は、前記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、前記電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の前記電気音響変換手段を備え、
前記警報出力手段は、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、前記第1の電気音響変換手段及び前記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項6】
前記音響出力制御手段は、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴とする請求項4又は5記載の電子機器。
【請求項7】
前記警報出力手段は、前記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴とする請求項6記載の電子機器。
【請求項8】
振動を発生させる振動手段を備え、前記警報出力手段は、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を前記振動手段に発生させる振動発生制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項10】
前記アクチュエータは圧電素子を有してなり、前記振動板の所定の部位に接触していることを特徴とする請求項9記載の電子機器。
【請求項11】
少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、前記警報出力手段は、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを前記表示手段に表示させる表示制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項12】
前記振動板は、透明部材からなり、前記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴とする請求項11記載の電子機器。
【請求項13】
少なくとも通話を行うための通信手段を備え、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項14】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶手段と、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する前記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成手段とを備え、
前記音響出力制御手段は、前記検査情報生成手段によって生成された前記音量検査情報に基づいて、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段に、前記音声メッセージを出力させる
ことを特徴とする請求項3乃至13のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項15】
携帯電話機からなることを特徴とする請求項13又は14記載の電子機器。
【請求項16】
電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器における音響出力制御方法であって、
前記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力ステップを含むことを特徴とする電子機器における音響出力制御方法。
【請求項17】
前記警報出力ステップでは、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴とする請求項16記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項18】
前記警報出力ステップでは、警報として、音源としての前記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴とする請求項17記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項19】
前記警報出力ステップは、前記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、前記電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴とする請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項20】
前記電子機器は、第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の前記電気音響変換手段を備え、
前記警報出力ステップは、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、前記第1の電気音響変換手段及び前記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴とする請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項21】
前記音響出力制御ステップでは、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴とする請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項22】
前記音響出力制御ステップでは、前記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴とする請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項23】
前記電子機器は、振動を発生させる振動手段を備え、前記警報出力ステップは、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を前記振動手段に発生させる振動発生制御ステップを含むことを特徴とする請求項16乃至22のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項24】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴とする請求項16乃至23のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項25】
前記アクチュエータは圧電素子を有してなり、前記振動板の所定の部位に接触していることを特徴とする請求項24記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項26】
前記電子機器は、少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、前記警報出力ステップは、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを前記表示手段に表示させる表示制御ステップを含むことを特徴とする請求項16乃至25のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項27】
前記振動板は、透明部材からなり、前記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴とする請求項26記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項28】
前記電子機器は、少なくとも通話を行うための通信手段を備え、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴とする請求項16乃至27のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項29】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶ステップと、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する前記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成ステップとを含み、
前記音響出力制御ステップでは、前記検査情報生成ステップで生成された前記音量検査情報に基づいて、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段に、前記音声メッセージを出力させる
ことを特徴とする請求項18乃至28のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項30】
前記電子機器は、携帯電話機からなることを特徴とする請求項28又は29記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項31】
コンピュータに請求項16乃至30のうちいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法を実行させることを特徴とする音響出力制御プログラム。
【請求項1】
電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器であって、
前記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力手段を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記警報出力手段は、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記警報出力手段は、警報として、音源としての前記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記警報出力手段は、前記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、前記電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の前記電気音響変換手段を備え、
前記警報出力手段は、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、前記第1の電気音響変換手段及び前記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御手段を有することを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項6】
前記音響出力制御手段は、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴とする請求項4又は5記載の電子機器。
【請求項7】
前記警報出力手段は、前記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴とする請求項6記載の電子機器。
【請求項8】
振動を発生させる振動手段を備え、前記警報出力手段は、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を前記振動手段に発生させる振動発生制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項10】
前記アクチュエータは圧電素子を有してなり、前記振動板の所定の部位に接触していることを特徴とする請求項9記載の電子機器。
【請求項11】
少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、前記警報出力手段は、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを前記表示手段に表示させる表示制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項12】
前記振動板は、透明部材からなり、前記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴とする請求項11記載の電子機器。
【請求項13】
少なくとも通話を行うための通信手段を備え、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項14】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶手段と、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する前記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成手段とを備え、
前記音響出力制御手段は、前記検査情報生成手段によって生成された前記音量検査情報に基づいて、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段に、前記音声メッセージを出力させる
ことを特徴とする請求項3乃至13のいずれか1に記載の電子機器。
【請求項15】
携帯電話機からなることを特徴とする請求項13又は14記載の電子機器。
【請求項16】
電気信号を対応する音波に変換して放射する単数又は複数の電気音響変換手段を備えた電子機器における音響出力制御方法であって、
前記電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための警報を出力する警報出力ステップを含むことを特徴とする電子機器における音響出力制御方法。
【請求項17】
前記警報出力ステップでは、警報として比較的小音量の音波を放射することを特徴とする請求項16記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項18】
前記警報出力ステップでは、警報として、音源としての前記電気音響変換手段から耳部を離すべき旨の音声メッセージを比較的小音量で出力することを特徴とする請求項17記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項19】
前記警報出力ステップは、前記電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、比較的大音量の音波を放射するように、前記電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴とする請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項20】
前記電子機器は、第1の電気音響変換手段と第2の電気音響変換手段とを含む複数の前記電気音響変換手段を備え、
前記警報出力ステップは、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、警報として比較的小音量で音声メッセージを出力した後に、前記第1の電気音響変換手段又は/及び前記第2の電気音響変換手段が、比較的大音量の音波を放射するように、前記第1の電気音響変換手段及び前記第2の電気音響変換手段を制御する音響出力制御ステップを含むことを特徴とする請求項18記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項21】
前記音響出力制御ステップでは、警報の出力を開始してから所定の猶予時間経過後に、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射されるように、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段を制御することを特徴とする請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項22】
前記音響出力制御ステップでは、前記猶予時間内に、比較的短い音声メッセージを繰り返し出力することを特徴とする請求項19又は20記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項23】
前記電子機器は、振動を発生させる振動手段を備え、前記警報出力ステップは、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための所定のパターンの振動を前記振動手段に発生させる振動発生制御ステップを含むことを特徴とする請求項16乃至22のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項24】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、アクチュエータによって振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカを有してなっていることを特徴とする請求項16乃至23のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項25】
前記アクチュエータは圧電素子を有してなり、前記振動板の所定の部位に接触していることを特徴とする請求項24記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項26】
前記電子機器は、少なくとも文字情報を表示させる表示手段を備え、前記警報出力ステップは、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から比較的大音量の音波が放射される前に、注意を喚起するための文字メッセージを前記表示手段に表示させる表示制御ステップを含むことを特徴とする請求項16乃至25のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項27】
前記振動板は、透明部材からなり、前記表示手段の表示画面を保護するためのスクリーン部材を兼ねることを特徴とする請求項26記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項28】
前記電子機器は、少なくとも通話を行うための通信手段を備え、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段は、比較的小音量の音波としての受話音声を出力することを特徴とする請求項16乃至27のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項29】
前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段から出力される音波の相対的音量情報を含む音響情報を記憶するための記憶ステップと、予め設定された相対的音量以上の音波に対応する前記相対的音量情報を抽出して音量検査情報を生成する検査情報生成ステップとを含み、
前記音響出力制御ステップでは、前記検査情報生成ステップで生成された前記音量検査情報に基づいて、前記電気音響変換手段、前記第1の電気音響変換手段又は前記第2の電気音響変換手段に、前記音声メッセージを出力させる
ことを特徴とする請求項18乃至28のいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項30】
前記電子機器は、携帯電話機からなることを特徴とする請求項28又は29記載の電子機器における音響出力制御方法。
【請求項31】
コンピュータに請求項16乃至30のうちいずれか1に記載の電子機器における音響出力制御方法を実行させることを特徴とする音響出力制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−197146(P2006−197146A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5781(P2005−5781)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
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