説明

電子機器および記録方法

【課題】通話時の状況を再現することのできる電子機器及び記録方法を提供することを課題とする。
【解決手段】実施形態の電子機器は、第1の記録手段と、電話機能制御手段と、第2の記録手段とを具備する。第1の記録手段は、受信した映像コンテンツを記録する。電話機能制御手段は、外部機器との電話機能の制御を行う。第2の記録手段は前記映像コンテンツを出力するときの、前記電話機能にて前記外部機器より受信する映像及び音声の少なくとも一方を、前記映像コンテンツと対応付けて記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、電子機器および記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、Internet Protocolを用いる電話技術(IP電話技術)が発達しており、電話線に接続されていなくても、ネットワークに接続されている機器であれば友人等と電話を行うことができる。
【0003】
このIP電話機能はPCやDTV等の様々な電子機器に搭載可能となっており、IP電話機能をもちいて音声のみでなく映像も共に通信しあい、お互い電子機器の画面で相手の顔を見て会話を楽しむことができる。
【0004】
動画を視聴可能であって、IP電話機能を電子機器が有している場合、友人と例えば放送波等で提供される映像コンテンツをお互い異なる電子機器で同時に視聴しながら、この電子機器のIP電話機能を用いて電話を行う場合が考えられる。このとき、同じ映像コンテンツを視聴しながら会話をするため、この動画についての話題で盛り上がったり、感動を共有したりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−101625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電話しながら視聴した映像コンテンツを録画した場合、通常、ユーザは録画した映像コンテンツ自体の視聴は可能であるが、会話をしながら放送波の映像コンテンツを視聴したときの状況は再現されず、ユーザはその時の臨場感を感じることはできない。
【0007】
本発明は上記に鑑みたもので、通話時の状況を再現することのできる電子機器及び記録方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の電子機器は、第1の記録手段と、電話機能制御手段と、第2の記録手段とを具備する。第1の記録手段は、受信した映像コンテンツを記録する。電話機能制御手段は、外部機器との電話機能の制御を行う。第2の記録手段は前記映像コンテンツを出力するときの、前記電話機能にて前記外部機器より受信する映像及び音声の少なくとも一方を、前記映像コンテンツと対応付けて記録する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態におけるDTVの内部構造の一例を示すブロック図。
【図2】実施形態における電話機能に関する機能構成の一例を示すブロック図。
【図3】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【図4】実施形態における画面表示の一例を示す図。
【図5】実施形態における記録処理の一例を示すフロー図。
【図6】実施形態における録画リスト表示画面の一例を示す図。
【図7】実施形態における再生モード選択についての表示画面の一例を示す図。
【図8】実施形態における放送番組及び電話記録再生モードで再生時の表示画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下にて、実施形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本実施形態におけるDTV1の内部構造の一例を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、電子機器をDTV(Digital Television)に搭載した場合について説明する。しかし、これに限定されず、電子機器は放送受信装置、放送受信機能付き携帯電話、及び放送受信装置が搭載された映像記録再生装置等としても実施することが可能であり、また、ネットワークを通じて放送局から配信される番組を受信することができる放送受信装置、及びPC(Personal Computer)等としても実施することが可能である。また、これらに限定されない。
【0012】
DTV1は、例えばチューナ、オーディオアンプ、及び信号処理部等の電子装置を格納する本体と、LCD(Liquid Crystal Display)からなる表示部120と、音声を出力するスピーカ110とを有するデジタルテレビジョンである。
【0013】
DTV1は、プラグを介して外部から電力を取得し、アンテナを介して地上波デジタル放送波衛星デジタル放送波放送及びを受信して、受信した放送波の信号を信号処理部でデコードすることにより映像信号、及び音声信号を出力する。表示部120は、デコードされた映像信号を処理して映像を表示する。スピーカ110は、デコードされた音声信号を入力することで音声として出力する。また、DTV1はInternet Protocolを用いて他の機器と電話をする機能を有しており、他の機器より映像及び音声の通信を行い、他の機器から受信する映像及び音声を出力することができる。
【0014】
以下にて、DTV1の内部構造に関して詳細に説明を行う。
【0015】
DTV1は、装置各部の動作を制御する制御部156を備えている。制御部156は、DTV1の多くの機能を実行する電子部品が搭載されたメインボードに搭載されたマイコン(Micro Computer)であり、CPU(Central Processing Unit)等を有している。制御部156は、操作部115から入力される操作信号や、リモートコントローラ116から送信され受光部117を介して受信される操作信号に応じて、ROM(Read Only Memory)157に予め記憶されたシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを起動させる。制御部156は、起動したプログラムに従って、RAM(Random Access Memory)158をワークメモリとして装置各部の動作を制御する。また、制御部156は各種機能を実行するための処理部を有している。この制御部156の内部構成について図2でさらに詳細に説明を行う。
【0016】
入力端子144は、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ143が受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号を衛星デジタル放送用のチューナモジュール145に供給する。チューナモジュール145は2つのチューナから構成されており、それぞれがチューナとしてチューニング機能を実行することが可能である。チューナモジュール145は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器146に送信する。PSK復調器146は、TS(Transport Stream)の復調を行い、復調したTSをTS復号器147aに供給し、TS復号器147aは、TSをデジタル映像信信号、デジタル音声信号、およびデータ信号を含むデジタル信号に復号した後、信号処理部100にこれを出力する。ここでのデジタル映像信号とはDTV1が出力可能な映像に関するデジタル信号であり、音声信号はDTV1が出力可能な音声に関するデジタル信号である。またデータ信号とは、例えばDTV1が電子番組表:EPG(Electronic Program Guide)を生成するときに使用する情報である番組関連情報等を含む、放送波の放送番組に関する情報に関するデジタル信号である。チューナモジュール145にはチューナが複数存在するため、異なる放送局の放送を同時にチューニングすることが可能であり、DTV1は同時に受信した放送波について同時に又は選択的に番組を表示/録画することが可能である。
【0017】
入力端子149は、地上波デジタル放送受信用のアンテナ148が受信した地上波デジタルテレビジョン放送信号を地上波デジタル放送用のチューナモジュール150に供給する。チューナモジュール150は7つのチューナから構成されており、それぞれがチューナとしてチューニング機能を実行することが可能である。チューナモジュール150は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をそれぞれのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器151に送信する。OFDM復調器151は、TSの復調を行い、復調したTSをそれぞれのTS復号器147bに供給し、TS復号器147bは、TSをデジタル映像信号及び音声信号等に復号した後、信号処理部100にこれを出力する。チューナモジュール150にはチューナが複数存在するため、異なる放送局の放送を同時にチューニングすることが可能であり、DTV1は同時に受信した放送波について同時に又は選択的に番組を表示/録画することが可能である。また、DTV1は、一例として、アンテナ148が接続される入力端子149にCATV(Common Antenna Television)用のチューナを接続することによってCATVも視聴することができる。
【0018】
信号処理部100は、TS復号器147a、147b、または制御部156から出力されたデジタル信号に、適切な信号処理を施す。より具体的には、信号処理部100はデジタル信号を映像信号、デジタル音声信号、およびデータ信号に分離する。分離された映像信号はグラフィック処理部152に、音声信号は音声処理部153に出力される。データ信号は、制御部156に出力され各種処理に利用される。また、信号処理部100は、ライン入力端子137からの入力信号にも所定のデジタル信号処理を施す。
【0019】
OSD(On Screen Display)信号生成部154は、制御部156の制御に従って、UI(ユーザ・インタフェース)画面などを表示するためのOSD信号を生成する。また信号処理部100においてデジタル放送信号から分離されたデータ信号は、OSD信号生成部154により適切なフォーマットのOSD信号に変換され、グラフィック処理部152に出力される。
【0020】
グラフィック処理部152は、信号処理部100から出力されるデジタルの映像信号のデコード処理を行う。デコードされた映像信号は、OSD信号生成部154から出力されたOSD信号と重ね合わせて合成され、映像処理部155に出力される。グラフィック処理部152は、デコードされた映像信号またはOSD信号を、映像処理部155に選択的に出力することもできる。
【0021】
映像処理部155は、グラフィック処理部152から出力された信号に対して画質の補正を行った上で、表示処理部155で表示可能なフォーマットの映像信号に変換する。映像処理部155で変換された映像信号は、表示部120に表示される。
【0022】
表示部120はLCDによって構成されており、液晶パネル及びバックライトによってユーザに映像を提供する。
【0023】
音声処理部153は、入力された音声信号を、スピーカ110で再生可能なフォーマットの音声信号に変換する。変換された音声信号は、スピーカ110に出力されて再生される。
【0024】
カメラ118は、例えば表示部120の正面を撮像することのできる撮像手段である。
【0025】
マイク119は、周囲の音声を集音し電気信号に変換することのできる集音手段である。DTV1はカメラ118で撮像した像およびマイク119で集音した音声を用いて、外部機器との間で電話機能(通話機能)を発揮することができる。尚、本実施形態においては、カメラ118及びマイク119がDTV1の内部構成であるものとして説明を行うがこれに限定されず、こられは外付けの構成であってもよい。
【0026】
LAN端子131は、LANI/F164を介して制御部156に接続されている。LAN端子131は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用される。本実施形態においてLAN端子131にはLANケーブルが接続されており、インターネット4と通信可能となっている。
【0027】
USB(Universal Serial Bus)端子133は、USB I/F166を介して制御部156に接続されている。USB端子133は、一般的なUSB対応ポートとして使用される。USB端子133には、例えばハブを介して、携帯電話、デジタルカメラ、各種メモリカードに対するカードリーダ/ライタ、HDD、キーボード等が接続される。制御部156は、USB端子133を介して接続される機器との間で、情報の通信(送受信)を行うことができる。
【0028】
HDD170はDTV1に内蔵される磁気記憶媒体であってDTV1が有する各種情報を記憶する機能を有している。また、HDD170は録画された放送された番組を映像コンテンツとして記憶することも可能である。DTV1はHDD170に記憶(録画)された映像コンテンツを再生し、表示部120に表示することができる。
【0029】
次に、電話機能等について詳細に説明を行う。
【0030】
図2は、本実施形態における電話機能に関する機能構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
電話機能制御部21は、例えば外部機器とIP(Internet Protocol)を用いての電話を実行する機能を有しているアプリケーションであり、電話機能について統合的な制御を実行する。DTV1は、IPを用いてインターネット4を介して通話相手からエンコードされた映像及び音声を受信でき、これらをデコードした上で、映像を表示部120に表示し、音声をスピーカ110より出力する。また、DTV1はユーザが発する声をマイク119によって集音し、カメラ118によってDTV1正面の映像を撮像し、これらの音声及び映像にエンコードを行った上で、インターネット4を介して電話相手の機器に対して送信する。電話機能制御部21は、エンコーダ/デコーダ24や映像作成部25等に所定に指示を送り、これらの機能を制御する。
【0032】
また、電話機機能制御部21は電話機能を利用する場合における映像コンテンツの録画についても所定の指示を行う。この処理については後述にて説明を行う。
【0033】
録画制御部22は、録画機能実行することができ、受信した放送波を映像コンテンツとしてHDD170に対して録画することができる。ここでは録画先の記憶媒体を内蔵HDDであるFDD170として説明を行うが、録画先の記憶媒体は外付けのHDD等の記憶媒体であってもよい。
【0034】
記録制御部23は、HDD170へのデータの読み出し/書き込みを実行する機能を有している。記録制御部23は電話機能制御部21、録画制御部22からの指示に基づいて映像又は音声等をHDD170へのデータの読み出し/書き込みを実行する。
【0035】
エンコーダ/デコーダ24は、所定のコーデックで符号化された映像及び音声信号のデコードし、符号化されていない映像及び音声信号をエンコードする機能を有している。
【0036】
映像生成部25は、電話機能制御部21からの指示に基づいてエンコーダ/デコーダ24でデコードされた映像を用いて表示映像を作成する機能を有している。
【0037】
次に、電話機能を利用しているときの表示部120の表示例について説明を行う。
【0038】
図3は本実施形態における画面表示の一例を示す図である。
【0039】
表示部120には、放送番組表示領域31及び電話先表示領域32を有する放送表示画面33が表示されている。
【0040】
放送表示画面33では、放送波で現在放送されている放送番組(映像コンテンツ)が放送番組表示領域31に表示され、IP電話機能によって相手先から受信する映像が電話先表示領域32に表示されている。つまり、放送表示画面33では、放送波によって放送されている番組(映像コンテンツ)と、IP電話機能によって相手先から受信する映像とを同時に表示する。
【0041】
電話機能を利用しながら番組を視聴する場合には、表示部120に放送表示画面33が表示され、ユーザは通話相手の顔を見ながら通話及び放送番組(映像コンテンツ)の視聴を行うことができる。このとき、相手ユーザと同じ放送番組(映像コンテンツ)を視聴していれば、映像コンテンツについて会話でき、感想を共有することができる。
【0042】
図3の電話先表示領域32は、領域の一部が放送番組表示領域31に重畳している。これによって、ある程度の大きさを持ったまま放送番組表示領域31及び電話先表示領域32を同時に表示することができる。
【0043】
図4は本実施形態における画面表示の一例を示す図である。
【0044】
図4では表示部120には、放送番組表示領域41及び電話先表示領域42を有する放送表示画面43が表示されている。
【0045】
この放送表示画面43では放送番組表示領域41と電話先表示領域42とが重畳していない。つまり、放送表示画面43では、放送番組表示領域41と電話先表示領域42のそれぞれの表示領域に表示されている映像が欠けることがない。
【0046】
DTV1は、上記のように放送波番組(映像コンテンツ)の表示と、電話機能とを同時に実行することが可能ある。また、ユーザが電話をしているときに、放送番組の表示と同時にこの放送番組(映像コンテンツ)の録画を実行することができる。そして、DTV1は更に、放送番組(映像コンテンツ)の録画と同時に電話機能による映像・音声(相手機器から受信する映像・音声及びDTV1が相手機器に送信する映像・音声)を記録することができる。この放送番組(映像コンテンツ)録画と同時に行う電話の映像・音声の記録(以下では電話記録とも呼ぶ)時には、この電話記録と通話時に録画する番組(映像コンテンツ)とを対応付けて管理する。この処理によって、ユーザは録画した番組(映像コンテンツ)を再生する際に、対応付けて記録された(映像コンテンツの録画中に記録された)電話記録を録画番組(映像コンテンツ)と同時に再生することができる。これによりDTV1は録画番組を再生したときに、録画と同時の通話の状況を再現することができる。
【0047】
次に、この録画および記録処理について説明を行う。
【0048】
図5は本実施形態における記録処理の一例を示すフロー図である。
【0049】
まず、電話機能制御部21が着信又は発信があったか否かを判別する(ステップS501)。どちらもない場合には(ステップS501:No)、処理はステップS501に戻る。
【0050】
着信又は発信があったとき(ステップS501:Yes)、電話機能制御部21は電話相手より受信する映像・音声をエンコーダ/デコーダ24にデコードさせる(ステップS502)。
【0051】
次に電話機能制御部21は、設定又はユーザ指示に基づいて放送番組録画及び電話記録の記録を行うか否かを判別する(ステップS503)。ここでの設定とは、ユーザが予め行っていた設定のことを指し、放送番組録画と電話記録を対応付けて記録するか否かの設定である。また、ここでのユーザ指示とは例えばリモートコントローラ116を用いた、放送番組録画及び電話記録を行うか否かのユーザからの指示である。
【0052】
放送番組録画及び電話記録を行う場合(ステップS503)、電話機能制御部21は録画制御部22に現在表示されている放送番組が録画中であるか否かを問い合わせる(ステップS504)。録画中でない場合には(ステップS504:No)、電話機能制御部21は録画制御部22に対して表示中の放送番組の録画を開始するように指示を行い、録画制御部22は録画を開始する(ステップS505)。
【0053】
ステップS504において録画中である場合(ステップS504:Yes)、またステップS505の処理を実行後、電話機能制御部21は電話記録(通話による映像・音声)の記録を開始する(ステップS506)。ここでは、電話相手の機器から送信され、エンコーダ/デコーダ24でデコードした映像及び音声を表示部120及びスピーカ110から出力すると同時に、これらのデータをHDD170に記録する。なお、この時点での表示部120への映像の表示形態の例としては図3及び図4で示したものが挙げられる。
【0054】
次に、電話機能制御部21は通話が終了したか否かを判別する(ステップS507)。電話が終了していない間(ステップS507:No)は、ステップS507の処理をループする。電話が終了したとき(ステップS507:Yes)、電話機能制御部21は電話記録を終了する(ステップS508)。
【0055】
電話記録の終了後、この電話機能制御部21は電話記録と録画番組との対応付けを行う(ステップS509)。このとき、電話機能制御部21は電話記録と録画番組の対応付けを行うと共に、電話記録と通話時刻とを対応付ける。これにより、通話による映像及び音声がそれぞれどの時刻に出力されたものであるかが決められる。なお、この時刻についてはDTV1のSTC(System Time Clock)を用いるとしても良いし、電話の相手先から送られてきたデータに含まれる時刻情報を用いるとしてもよい。さらに、録画している放送番組(映像コンテンツ)のPTS(Presentation Time Stamp)を利用するとしてもよい。また、ここでは通話による映像および音声と時刻との対応付けを記録終了後に行うものとして例示したが、電話記録中に行っているとしてもよい。
【0056】
次に、録画制御部22は録画を終了する否かを判別する(ステップS510)。録画を終了しない間(ステップS510:No)、処理フローはステップS501に戻る。
【0057】
録画が終了するとき(ステップS510:Yes)、録画制御部22は録画の停止処理を実行し(ステップS511)、一連の処理フローは終了となる。
【0058】
以上の処理により、録画番組(映像コンテンツ)とこの番組を見ていたときの電話の内容(電話記録)とを対応付けて記録することができる。
【0059】
次に、この対応付けて記録した録画番組(映像コンテンツ)と電話記録の再生処理について説明を行う。
【0060】
図6は、本実施形態における録画リスト表示画面の一例を示す図である。
【0061】
図6では、表示部120に対象番組表示領域61、録画番組リスト62、及び電話記録表示63を表示する録画リスト表示64が表示されている。
【0062】
録画番組リスト62にはHDD170又は他の記憶媒体に録画された録画番組(映像コンテンツ)のタイトルが上下方向に並んで表示されている。ユーザはリモートコントローラ116の上下キーによって録画番組リスト62の一つを選択でき、現在選択されている録画番組は太枠で囲われている。対象番組表示領域61には、現在選択されている番組についての動画又は静止画が表示されている。録画番組リスト62で示される録画番組の内、電話記録が対応付けて記録されている番組の番組リスト62中には電話記録表示63が表示されている。これによりユーザは電話記録が対応付けられて記録されている録画番組をリストの中から一見して探すことができる。
【0063】
次に、電話記録が対応付けられて記録された録画番組リスト62を選択し、再生(視聴)決定を行った場合について説明する。
【0064】
図7は、本実施形態における再生モード選択についての表示画面の一例を示す図である。
【0065】
図7では、表示部120に対象番組表示領域71及び再生モード選択領域72を表示する再生モード選択表示73が表示されている。
【0066】
対象番組表示領域71には再生決定された録画番組についての動画又は静止画が表示されている。
【0067】
再生モード選択領域72は、録画番組及び電話記録の再生方式(再生モード)を選択するための領域であり、ユーザはリモートコントローラ116の左右キーによって再生モードを選択することができる。再生モードとしては「録画番組のみ」、「録画番組及び電話記録」、「電話記録のみ」の3つのモードが存在する。「録画番組のみ」の再生モードでは、電話記録について映像及び音声を出力せず、録画された番組のみを再生する。「録画番組及び電話記録」の再生モードでは、録画された番組及び電話記録についての映像及び音声を出力する(再生する)。「電話記録のみ」では、電話記録についての映像及び音声のみを出力し、録画番組の再生は行わない。
【0068】
次に、「録画番組及び電話記録」再生モードで再生を行った場合の表示例について説明する。
【0069】
図8は、本実施形態における放送番組及び電話記録再生モードで再生時の表示画面の一例を示す図である。
【0070】
図8では、表示部120に再生番組表示領域81と電話先表示領域82を含む再生表示画面84、及び再生モード選択領域83が表示されている。
【0071】
再生番組表示領域81には、図6の録画リスト表示64によって選択された録画番組(映像コンテンツ)を再生したときの再生画面が表示されている。
【0072】
電話先表示領域82には、再生番組表示領域81に表示されている録画番組(映像コンテンツ)を録画したときに、電話機能によって通話していた相手先から受信した映像(電話記録の一部)が表示されている。
【0073】
電話記録と対応付けられた録画番組を再生する際に、「録画番組及び電話記録」再生モードで再生するようにユーザが選択すると、電話機能制御部21は、HDD170に格納されている録画番組及び電話記録を読み出し、エンコーダ/デコーダ24にてデコードさせた後、再生番組表示領域81と電話先表示領域82を含む再生表示画面84を映像作成部25に表示させ、それぞれの音声をスピーカ110にて出力させる。つまり、電話機能制御部33は番組録画時の放送表示画面33を再現することができる。なお、このときスピーカ110からは録画番組の音声及び電話記録の音声が出力されている。これにより、ユーザは電話をしていたときと同じ感覚で録画番組(映像コンテンツ)を視聴することができる。
【0074】
「録画番組のみ」再生モードで再生を行った場合には、電話先表示領域82が表示されず、再生番組表示領域81が表示される。また、「電話記録のみ」再生モードで再生を行った場合には再生番組表示領域81が表示されず、電話先表示領域82のみが表示される。これらの場合のそれぞれの領域のサイズは任意で決定してよい。
【0075】
また、「録画番組及び電話記録」再生モードでの再生番組表示領域81と電話先表示領域82の表示形態については、図3の放送表示画面33に類似して2つの領域が重畳した再生表示画面84の他にも、図4の放送表示画面43に類似した、2つの領域が重畳していない表示形態が考えられる。
【0076】
尚、再生の途中であっても再生モードの選択が可能であり、再生途中に再生モードを選択する際には再生モード選択領域83が表示される。ユーザはこの再生モード選択領域83の中から再生モードを選択することができ、この選択に基づいて再生モードは変更される。
【0077】
さらに、上記の再生モードの他にも、映像のみ、音声のみについて再生するモードが存在するとしても良い。この例として、録画番組の映像音声を出力し、電話記録については音声のみ出力する再生モードが考えられる。この場合には、ユーザは全画面で録画番組を視聴しつつ、電話音声を聴くことができる。また、録画番組の映像のみを出力し、電話記録の映像音声を出力するような再生モードも考えられる。この場合には、電話の内容をよりクリアに聞き取ることができる。また、映像のみ、音声のみの組み合わせによって他の再生モードも考えられる。
【0078】
本実施形態におけるDTV1は通話時の状況を再現して映像コンテンツを再生することができる。
【0079】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1…DTV、4…インターネット、100…信号処理部、110…スピーカ、115…操作部、116…リモートコントローラ、117…受光部、118…カメラ、119…マイク、120…表示部、131…LAN端子、133…USB端子、137…ライン入力端子、143…アンテナ、144…入力端子、145…チューナ、146…PSK復調器、147…TS復号器、148…アンテナ、149…入力端子、150…チューナ、151…OFDM復調器、152…グラフィック処理部、153…音声処理部、154…信号生成部、155…映像処理部、156…制御部、157…ROM、158…RAM、164…LANI/F、166…USBI/F、170…HDD、21…電話機能制御部、22…録画制御部、23…記録制御部、24…エンコーダ/デコーダ、25…映像作成部、31…放送番組表示領域、32…電話先表示領域、33…放送表示画面、41…放送番組表示領域、42…電話先表示領域、43…放送表示画面、61…対象番組表示領域、62…録画番組リスト、63…電話記録表示、64…録画リスト表示、71…電話機能制御部、72…再生モード選択領域、73…再生モード選択表示、81…再生番組表示領域、82…電話先表示領域、83…再生表示画面、84…再生モード選択領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した映像コンテンツを記録する第1の記録手段と、
外部機器との電話機能の制御を行う電話機能制御手段と、
前記映像コンテンツを出力するときの、前記電話機能にて前記外部機器より受信する映像及び音声の少なくとも一方を、前記映像コンテンツと対応付けて記録する第2の記録手段と、
を具備する電子機器。
【請求項2】
前記第1の記録手段によって記録された前記映像コンテンツと、当該映像コンテンツに対応付けられて記録された映像及び音声の少なくとも一方とを同時に再生する再生手段を更に具備する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記再生手段は、前記映像コンテンツと当該映像コンテンツに対応付けられて記録された映像及び音声の少なくとも一方とを同時に再生する第1の再生モードと、前記映像コンテンツを再生し、当該映像コンテンツに対応付けられて記録された映像及び音声の少なくとも一方を再生しない第2の再生モードとを選択的に実行する請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
再生可能な映像コンテンツを一覧表示画面であって、前記再生可能な映像コンテンツのうち前記前記電話機能にて前記外部機器より受信する映像及び音声の少なくとも一方と対応付けられて記録された映像コンテンツを示す一覧表示を出力する表示出力手段を、更に具備する請求項2記載の電子機器。
【請求項5】
前記再生手段は、前記映像コンテンツの再生中に、再生モードを変更する請求項2記載の電子機器。
【請求項6】
外部ネットワークと接続する接続部と、
前記外部ネットワークを介して前記外部装置との電話を行う請求項1記載の電子機器。
【請求項7】
前記受信した映像コンテンツを表示する表示部を更に具備する請求項1記載の電子機器。
【請求項8】
受信した映像コンテンツを記録し、
外部機器との電話を行い、
前記映像コンテンツを出力するときの、前記電話機能にて前記外部機器より受信する映像及び音声の少なくとも一方を、前記映像コンテンツと対応付けて記録する記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−115788(P2013−115788A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263116(P2011−263116)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】