説明

電子機器のアンテナ取付構造及び該構造を備えた電子機器

【課題】筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行うと共に、アンテナを確実に筐体に固定する。
【解決手段】下部筐体の下部リアカバー26の内部側に形成された嵌合孔部26bに、インサート金具37を嵌め込んで配置し、アンテナ15のサポート金具35を下部リアカバー26の外部側に形成された嵌合孔部26aに嵌め込んで配置し、雄ねじ部材39を凹部33a内に挿入し、専用ドライバを用いて、サポート金具35の雌ねじ部35aに螺合させ、さらに、インサート金具37の雌ねじ部37aに螺合させることによって、アンテナ15が下部筐体12に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器のアンテナ取付構造及び該構造を備えた電子機器に係り、携帯電話機等の電子機器の筐体に、例えば固定式のアンテナが取り付けられたアンテナ取付構造及び該構造を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯電話機等の無線通信機能を有する電子機器においては、アンテナとして、伸縮収納機能を持つロッドアンテナも用いられているが、最近は、携帯電話機の小型化、薄型化に伴って、構成部品の実装スペースが限られてきているので、伸張機能のない固定式のアンテナが主として用いられるようになってきている。
すなわち、伸縮収納機能を持つアンテナの場合には、収納状態で、伸張時に用いるストレートエレメントを筐体内に格納する必要があり、このため、他の構成部品の収納スペースが制限されるので、携帯電話機等では、固定式のアンテナを用いる例が増えている。
この固定式のアンテナ101は、図10に示すように、ヘリカルアンテナ素子102aが格納されたコイル部102と、コイル部102を保護するキャップ部103と、筐体105に取り付けられる軸部104と有している。
【0003】
アンテナ101は、軸部104が筐体105の上端部に形成された挿通孔105aから筐体105内に挿通され、軸部104に形成された環状溝104aに金属製のEリング106が嵌着されることによって、筐体105に固定され、このEリング106が筐体105の内壁の挿通孔105aの縁部に当接して、アンテナ101を軸部104の軸方向に沿って引く抜こうとする力に抗して、アンテナ101の軸方向に沿った変位を制止している。
このEリング106は、アンテナ101の軸部104を挿通孔105aから筐体105内に挿通した後、専用の取着治具を用いて把持され、アンテナ101の軸部104に形成された環状溝104aに圧入される。Eリング106は、軸部104の周面を中心(軸)に向けて押圧した状態で軸部104に固着される。
【0004】
しかしながら、筐体の内部側でアンテナを固定しているために、アンテナの破損等のた、めにアンテナを交換する必要がある場合には、ねじ等の固定具を取り外して筐体を開けて、さらに、アンテナを固定するEリングを取り外す必要があるので、手間と時間がかかるという問題がある。
また、筐体を開けた際に、作業者が交換作業中に誤って、露出した基板に触れてしまったり、基板を水に濡らしてしまったり、また、組立時に異物を混入させてしまう可能性があり、アンテナの交換作業によって、不具合の原因を作ってしまうという問題もある。
また、一旦、軸部に圧入したEリングは、容易には取り外すことができないという問題もある。
このため、アンテナを、外部側からねじ込むことによって、保持金具を介して筐体に取り付けて、筐体を開けることなくアンテナの交換が可能なようにする技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。なお、キャップ部をコイル部(アンテナ本体部)着脱可能とする技術も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開2000−114836号公報
【特許文献2】特開平11−234016号公報(図20)
【特許文献3】登録実用新案第3063107号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、筐体を開けることなく簡単にアンテナを交換することができるものの、例えば、ユーザが、不用意に不充分な機能のアンテナと交換してしまったり、また、悪意を持つ者のいたずらによって、ユーザの知らぬ間に取り外されたり、交換されたりすることがあり、所定の通信機能を失ってしまう虞があるという点である。
また、筐体を開けることなく簡単にアンテナを交換することができるものの、例えば、ねじ等の緩みで脱落して紛失し、通信機能を失ってしまう虞があるという点である。
【0006】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行うことができると共に、例えば、ユーザが、不充分な機能のアンテナと交換してしまったり、また、悪意を持つ者のいたずらによって、ユーザの知らぬ間にアンテナを取り外されたり、ダミーと交換されたりすることを防止することができ、高い安全性を確保することができる電子機器のアンテナ取付構造及び該構造を備えた電子機器を提供することを第1の目的としている。
また、筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行うことができると共に、交換の必要がない通常の使用時には、簡単に脱落したりせずに、アンテナを確実に筐体に固定することができる電子機器のアンテナ取付構造及び該構造を備えた電子機器を提供することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、アンテナが、電子機器の筐体に取り付けられている電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記アンテナは、アンテナ素子が内蔵されたアンテナ本体部と、該アンテナ本体部の後端部に設けられ、内部にアンテナ側雌ねじ部が貫通状態で螺設された取付軸部とを有し、上記筐体には、外部側に上記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれる軸部嵌合凹部が形成され、上記アンテナ本体部には、上記アンテナ側雌ねじ部に連通し、該アンテナ側雌ねじ部と螺合する雄ねじ部材が挿通される挿通孔が形成され、上記軸部嵌合凹部に上記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれ、上記雄ねじ部材が、上記アンテナ側雌ねじ部と螺合し、かつ、上記筐体を貫通した状態で該筐体に固定されることによって、上記アンテナが上記筐体に取り付けられていることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記アンテナは、上記アンテナ本体部の少なくとも一部を覆って保護する本体カバー部を有し、上記本体カバー部は、上記挿通孔に挿入され、上記雄ねじ部材の頭部を押える突起部を有し、上記軸部嵌合孔部に上記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれ、上記雄ねじ部材が、上記アンテナ側雌ねじ部と螺合し、上記突起部によって、上記頭部を押えられ、かつ、上記筐体を貫通した状態で該筐体に固定されることによって、上記アンテナが上記筐体に取り付けられていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、記筐体には、内部側に上記軸部嵌合凹部に連通して、上記雄ねじ部材に螺合する筐体側雌ねじ部が内部に形成された取付補助部材の少なくとも前端部が嵌め込まれる部材嵌合凹部が、上記アンテナ側雌ねじ部と上記筐体側雌ねじ部との軸心が一致するように形成され、上記軸部嵌合孔部に上記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれ、上記部材嵌合孔部に上記取付補助部材の少なくとも前端部が嵌め込まれ、上記雄ねじ部材が、上記アンテナ側雌ねじ部及び上記筐体側雌ねじ部と螺合していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記筐体には、内部側に上記アンテナ側雌ねじ部に連通して、上記雄ねじ部材に螺合する筐体側雌ねじ部が、その軸心が上記アンテナ側雌ねじ部の軸心と一致するように形成され、上記雄ねじ部材が、上記アンテナ側雌ねじ部及び上記筐体側雌ねじ部と螺合していることを特徴としている。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記雄ねじ部材の上記頭部には、上記雄ねじ部材を軸の周りに回転させるための専用工具の先端の形状に対応した所定の形状の嵌合溝が形成されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記嵌合溝は、少なくともマイナスドライバ、プラスドライバ、及び六角レンチの先端に嵌合しない形状又は配置状態とされていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記嵌合溝は、Y字状溝、大の字状溝、X字状溝、又は軸の周りに等角度間隔で配置された複数の小穴状凹部からなっていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項8記載の発明は、請求項2乃至7のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記本体カバー部は、壁面に所定の模様が施され、又は彩色された複数の本体カバー部のなかから選択されて用いられることを特徴としている。
【0015】
また、請求項9記載の発明は、請求項2乃至8のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記本体カバー部は、所定の外観形状を有する複数の本体カバー部のなかから選択されて用いられることを特徴としている。
【0016】
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記雄ねじ部材は、その後端部が上記筐体の内部側に突出した状態で配置されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記取付軸部及び上記雄ねじ部材は導電性部材からなり、上記取付軸部は、上記アンテナ素子に電気的に接続され、かつ、上記雄ねじ部材は、給電金具を介して、上記筐体内に実装された基板の所定の部位に形成された接点に電気的に接続されることによって、上記アンテナ素子は、給電可能とされていることを特徴としている。
【0018】
また、請求項12記載の発明は、請求項5乃至11のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記アンテナ本体部の上記挿通孔内に上記専用工具の先端部を挿入して、その先端を上記雄ねじ部材の上記頭部の上記嵌合溝に嵌合させて、上記雄ねじ部材を回転させて、上記アンテナ側雌ねじ部及び上記筐体から引く抜くことによって、上記アンテナと上記筐体との結合を解き、上記アンテナの上記筐体からの取外しが可能とされていることを特徴としている。
【0019】
また、請求項13記載の発明は、請求項12記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記アンテナを上記筐体からの取り外した後、取り外した又は別の上記アンテナの上記取付軸部を上記軸部嵌合凹部に嵌め込み、上記アンテナ本体部の上記挿通孔内に上記雄ねじ部材を挿入し、上記挿通孔内に上記専用工具の先端部を挿入して、その先端を上記雄ねじ部材の上記頭部の上記嵌合溝に嵌合させて、上記雄ねじ部材を回転させて、上記アンテナ側雌ねじ部及び上記筐体にねじ込むことによって、上記アンテナと上記筐体とを結合させることが可能とされていることを特徴としている。
【0020】
また、請求項14記載の発明は、請求項1乃至13のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造に係り、上記アンテナ素子は、ヘリカルアンテナ素子であることを特徴としている。
【0021】
また、請求項15記載の発明に係る電子機器は、請求項1乃至14のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
この発明の構成によれば、アンテナ本体部の挿通孔内に専用工具を挿入して、雄ねじ部材を回転させて、アンテナ側雌ねじ部及び筐体から引く抜いて、アンテナを筐体からの取り外し、アンテナの取付軸部を軸部嵌合凹部に嵌め込み、アンテナ本体部の挿通孔内に雄ねじ部材を挿入し、挿通孔内に専用工具を挿入して、雄ねじ部材を回転させて、アンテナ側雌ねじ部及び筐体にねじ込んで、アンテナと筐体とを結合させることができるので、筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行うことができる。
また、雄ねじ部材は、アンテナ本体部の挿通孔内に埋め込まれているので、例えば、ユーザが、不充分な機能のアンテナと交換してしまったり、また、悪意を持つ者のいたずらによって、ユーザの知らぬ間にアンテナを取り外されたり、ダミーと交換されたりすることを防止することができ、高い安全性を確保することができる。
【0023】
また、本体カバー部が、アンテナ本体部挿通孔を覆うことによって、雄ねじ部材を隠すことができ、雄ねじ部材の不正な取り外しを防止し、一段と高い安全性を確保することができる。
また、雄ねじ部材として、頭部に、雄ねじ部材を軸の周りに回転させるための専用工具の先端の形状に対応した所定の形状の嵌合溝が形成されているものを用いることによって、雄ねじ部材の不正な取り外しを確実に防止し、さらに一段と高い安全性を確保することができる。
【0024】
また、本体カバー部の突起部が雄ねじ部材の頭部を押えることによって、雄ねじ部材の緩みを防止して、交換の必要がない通常の使用時には、簡単に脱落したりせずに、アンテナを確実に筐体に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
アンテナ本体部の挿通孔内に専用工具を挿入して、雄ねじ部材を回転させて、アンテナ側雌ねじ部及び筐体から引く抜いて、アンテナを筐体からの取り外し、アンテナの取付軸部を軸部嵌合凹部に嵌め込み、アンテナ本体部の挿通孔内に雄ねじ部材を挿入し、挿通孔内に専用工具を挿入して、雄ねじ部材を回転させて、アンテナ側雌ねじ部及び筐体にねじ込んで、アンテナと筐体とを結合させることによって、筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行い、また、雄ねじ部材が、アンテナ本体部の挿通孔内に埋め込まれていることによって、例えば、ユーザが、不充分な機能のアンテナと交換してしまったり、また、悪意を持つ者のいたずらによって、ユーザの知らぬ間にアンテナを取り外されたり、ダミーと交換されたりすることを防止し、高い安全性を確保するという第1の目的を実現した。
【0026】
また、筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行うことができると共に、本体カバー部の突起部が雄ねじ部材の頭部を押えることによって、雄ねじ部材の緩みを防止して、交換の必要がない通常の使用時には、簡単に脱落したりせずに、アンテナを確実に筐体に固定するという第2の目的を実現した。
【実施例1】
【0027】
図1は、この発明の第1実施例である携帯電話機のアンテナ取付構造の構成を説明するための断面図、図2は、同携帯電話機の構成を模式的に示す斜視図、図3は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図4は、同携帯電話機のアンテナの構成を説明するための分解斜視図、図5は、同アンテナの構成を説明するための断面図、図6は、同アンテナのキャップ部の斜視図、また、図7及び図8は、同アンテナを構成する交換用のキャップ部の斜視図である。
【0028】
この例の携帯電話機1は、折畳可能な筐体を備えると共に、本来の通話機能のほか、例えば電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有し、図2及び図3に示すように、上部ユニット2と下部ユニット3とが、折畳可能なようにヒンジ部4で相互に結合されて構成されている。
上部ユニット2は、図2及び図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体6を構成する上部筐体7に、折畳時に内側となる側に配設され液晶表示装置を有してなり例えば機能設定画面や待受画面等が表示される表示部8と、受話音声を出力するスピーカを有してなる受話部9と、着信時に着信音を発生するリンガ発生部11とが実装されて概略構成されている。
【0029】
下部ユニット3は、図2及び図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体6を構成する下部筐体12に、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部13と、制御部13が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部14と、下部筐体12に固定されたアンテナ15を介して無線電波の送受信を行い、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部16と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部17と、送話音声を入力するマイクロフォンを有してなる送話部18と、バッテリパックを有する電源部19とが実装されて概略構成されている。
【0030】
なお、上記筐体6は、ヒンジ部4で相互に結合された上部筐体7と下部筐体12とからなり、ヒンジ部4は、上部筐体7と下部筐体12とを回転自在に結合して当該携帯電話機1に折畳可能な構造を付与している。
また、表示部8等を構成する各種電子部品は、上部基板21上に配置され、各種電子部品が搭載された上部基板21及び表示部8を構成する光学部品等は、上部筐体7を構成する上部フロントケース22と上部リアカバー23とによって、上下両方向から押さえられるようにして、上部筐体7内に格納される。
また、制御部13、記憶部14及び無線通信部16等を構成する各種電子部品は、下部基板24上に配置され、下部基板24等は、下部筐体12を構成する下部フロントケース25と下部リアカバー26とによって、上下両方向から押さえられるようにして、下部筐体12内に格納される。
なお、上部基板21と下部基板24とは、FPC(Flexible Printed Circuit)を含む上下基板接続部27によって電気的に接続されている。
【0031】
表示部8は、上部筐体7の内側の面に配設され例えば透過型の液晶表示装置28を有してなっている。液晶表示装置28は、液晶パネルと、液晶パネルに照明光を与えるバックライト装置と、液晶パネルを駆動する駆動回路とを有している。
液晶パネルは、例えばTFT(Thin Film Transistor)構造の透過型の液晶表示パネルであり、TFTと透明画素電極とが多数形成されているTFT基板と、TFT基板と数[μm]の間隙を介して対向して固定され、着色層(カラーフィルタ)が形成された対向基板と、上記間隙に封入された液晶層と、TFT基板、対向基板の外側に配設された一対の偏向板とを有している。
【0032】
制御部13は、CPU(中央処理装置)等からなり、記憶部14に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部14に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し各種制御処理を実行する。
記憶部14は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部13が実行する操作制御処理プログラムや、通信制御処理プログラム、表示制御処理プログラム、ホームページを閲覧するためのプログラムとしてのブラウザ、電子メールを作成したり送受信するためのプログラムとしてのメーラ等の各種処理プログラム等をが記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や通信履歴情報、電話帳情報等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部14には、制御部13がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
【0033】
この例のアンテナ取付構造31は、図1と、図4乃至図6とに示すように、携帯電話機1の構成部品としてのアンテナ15のコイル部33の端部に設けられ、内部に雌ねじ部35aが螺設された外形円筒状のサポート金具35の端部が、下部筐体12の下部リアカバー26の上端部の表面側に形成されサポート金具35の径に略等しい径の嵌合孔部26aに嵌め込まれ、内部に雌ねじ部37aが螺設されたインサート金具37が、下部リアカバー26の上端部の内部側(裏面側)に、インサート金具37の径に略等しい径を有し、嵌合孔部26aに軸心が一致するように連通させて形成された嵌合孔部26bに、雌ねじ部35a,37a同士の軸心が一致するように、嵌め込まれて固定され、サポート金具35及びインサート金具37の雌ねじ部35a,37aに、雄ねじ部材39が螺合することによって、サポート金具35とインサート金具37とが、雄ねじ部材39を介して互いに結合し、アンテナ15が下部筐体12に固定されて概略構成されている。
【0034】
インサート金具37は、給電金具41を介して、下部基板24の所定の部位に形成された接点に電気的に接続されている。これによって、ヘリカルアンテナ素子32は、サポート金具35、インサート金具37、雄ねじ部材39及び給電金具41を介して下部基板24に接続され、給電可能とされる。
また、この例の雄ねじ部材39の頭部39aには、雄ねじ部材39を回転させるための専用ドライバに先端の形状に対応した所定の形状の溝(嵌合溝)が形成されている。この溝は、マイナスドライバや、プラスドライバ、六角レンチ等の先端に嵌合しない形状及び配置状態とされ、例えば、Y字状溝や、大の字状溝、X字状溝(直交していない溝)、軸の周りに等角度間隔で配置された複数(例えば2つ)の小穴等からなっている。
なお、下部リアカバー26の表面とコイル部33(及びキャップ部34)の下端面とは、例えばOリング(不図示)を介して接合されている。
【0035】
この例のアンテナ15は、ヘリカルアンテナ素子32が内蔵されたコイル部33と、コイル部33を保護するキャップ部34と、コイル部33の下端部に設けられ、内部に雌ねじ部35aが螺設されたサポート金具35とを有してなっている。
コイル部33は、中空形状の容器内にヘリカルアンテナ素子32が格納され、中央部の凹部33aには、雄ねじ部材39の上部とキャップ部34の突起部34bが挿入される。
また、この凹部33aには、アンテナ交換時には、雄ねじ部材39と、雄ねじ部材39を回転させて軸方向に沿ってねじ込むための専用ドライバの先端部が挿入される。
【0036】
キャップ部34は、円筒形状のキャップ状の外形を呈し、内部にコイル部33が収納可能な凹部34aを有し、かつ、断面略E字形とされるように、中央部にコイル部33の中央部の凹部33aに挿入される円柱状の突起部34bを有している。なお、この突起部34bの先端面34sは、雄ねじ部材39の頭部39aを上方から押える機能を有している。
また、キャップ部34の外壁部には、必要に応じて、意匠上の又は識別のための模様が施されている。図6には、模様無しのキャップ部34を示す。
また、サポート金具35は、ヘリカルアンテナ素子32の下端部と接触し、電気的に接続されている。
【0037】
無線通信部16は、RF回路や、変復調回路、ベースバンド処理回路等からなり、音声やデータを変調してアンテナ15を介して無線電波として送信すると共に、無線電波をアンテナ15を介して受信して音声やデータに復調し、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる。
操作部17は、下部筐体12に実装され、例えば合成樹脂製の多数のキーボタンが、例えば合成ゴム製の弾性体からなるシート部材上の所定の位置に接着されてなるキーシートがドーム状に突起しスイッチを構成する金属板接点が絶縁性シートの裏面側に設けられてなるメタルドームシートを介して、各種電子部品が搭載された下部基板上に配置されて構成されている。
【0038】
携帯電話機本体にアンテナ15を取り付けるには、まず、下部筐体12の下部リアカバー26の上端部の表面側に形成された嵌合孔部26bに、インサート金具37を嵌め込んで固定する。この状態で、インサート金具37の側面部には、給電金具41が弾性的に接触し、インサート金具37は、給電金具41を介して下部基板24に電気的に接続されることとなる。
次に、アンテナ15からキャップ部34を外し、サポート金具35を、下部リアカバー26の上端部の表面側に形成された嵌合孔部26aに嵌め込む。
この状態で、サポート金具35の雌ねじ部35aとインサート金具37の雌ねじ部37aの軸心が一致するように、サポート金具35がインサート金具37に対して位置決めされて、コイル部33及びサポート金具35が配置される。
【0039】
次に、コイル部33の凹部33aに、上方から、雄ねじ部材39を頭部39aを上側にして挿入し、専用ドライバを差し入れて、雄ねじ部材39を時計周りに回転させ、雄ねじ部材39を、サポート金具35の雌ねじ部35aと螺合させ、さらに、インサート金具37の雌ねじ部37aと螺合させる。
これによって、サポート金具35は、インサート金具37及び下部リアカバー26に対して固定される。
次に、キャップ部34を突起部34bが凹部33aに挿入されるようにコイル部33に取り付ける。ここで、突起部34bの先端面34sは、雄ねじ部材39の頭部39aを上方から押える。これによって、雄ねじ部材39の緩みによる脱落が防止される。
こうして、ヘリカルアンテナ素子32は、サポート金具35、インサート金具37、雄ねじ部材39及び給電金具41を介して下部基板24に接続されて、給電可能とされ、アンテナ15は、下部筐体12に取り付けられる。
【0040】
アンテナ15を取り外すには、まず、キャップ部34を外してコイル部33を露出させる。
次に、コイル部33の凹部33aに専用ドライバを差し入れて、雄ねじ部材39を反時計周りに回転させて、インサート金具37及びサポート金具35から引く抜く。
これによって、サポート金具35は、嵌合孔部26aから取出可能となり、コイル部33及びサポート金具35を引っ張って、下部筐体12のリアカバー26から取り外す。
交換する場合には、新しいアンテナ15を用意し、アンテナ15からキャップ部34を外し、サポート金具35を、リアカバー26の上端部の表面側に形成された嵌合孔部26aに嵌め込む。
【0041】
次に、コイル部33の凹部33aに、上方から、雄ねじ部材39を頭部39aを上側にして挿入し、専用ドライバを差し入れて、雄ねじ部材39を時計周りに回転させ、雄ねじ部材39を、サポート金具35の雌ねじ部35aと螺合させ、さらに、インサート金具37の雌ねじ部37aと螺合させる。
次に、キャップ部34を突起部34bが凹部33aに挿入されるようにコイル部33に取り付ける。こうして、新しいアンテナ15が、下部筐体12に取り付けられ、交換が完了する。
ここで、例えば、新しいアンテナ15に交換するためには、キャップ部34を取り外し、さらに、専用ドライバを用意して、雄ねじ部材39を回転させる必要があり、例えば、悪意を持つ者のいたずらによって、ユーザの知らぬ間にアンテナを取り外されたり、ダミーと交換されたりすることが防止される。
【0042】
また、キャップ部34のほかに、別のキャップ部34A,34B,…が用意されている場合には、用途に応じて、キャップ部34をコイル部33から取り外し、キャップ部34A,34Bを取り付ける。
【0043】
このように、この例の構成によれば、アンテナ交換時には、外部側からキャップ部34を取り外し、専用ドライバを用いて雄ねじ部材39を取り外せばよいので、筐体を開けることなく簡単かつ迅速にアンテナの交換を行うことができる。
また、例えば、新しいアンテナ15に交換するためには、キャップ部34を取り外し、さらに、専用ドライバを用意して、雄ねじ部材39を回転させる必要があるので、例えば、ユーザが、不用意に不充分な機能のアンテナと交換してしまったり、悪意を持つ者のいたずらによって、ユーザの知らぬ間にアンテナを取り外されたり、ダミーと交換されたりすることを防止して、所定の通信機能を失ってしまうことを未然に防止することができる。したがって、高い安全性を確保することができる。
【0044】
また、キャップ部34を突起部34bが凹部33aに挿入されるようにコイル部33に取り付けられ、突起部34bの先端面34sは、雄ねじ部材39の頭部39aを上方から押えるので、雄ねじ部材39の緩みを防止し、アンテナ15を確実に下部筐体12に固定することができる。したがって、アンテナ15の脱落を防止して、通信機能を失ってしまうことを防止することができる。
また、様々なキャップ部を用意して、用途に応じて、キャップ部34を交換して用いることができる。
【実施例2】
【0045】
図9は、この発明の第2実施例である携帯電話機のアンテナ取付構造の構成を説明するための断面図である。
この例の携帯電話機のアンテナ取付構造が、上述した実施例1のアンテナ取付構造と大きく異なるところは、雄ねじ部を下部リアカバーに直接タッピングした点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0046】
この例のアンテナ取付構造31Aは、図9に示すように、携帯電話機の構成部品としてのアンテナ15のコイル部33の端部に設けられ、内部に雌ねじ部35aが螺設された外形円筒状のサポート金具35の端部が、下部筐体12のリアカバー26Aの上端部の表面側に形成されサポート金具35の径に略等しい径の嵌合孔部26aに嵌め込まれ、リアカバー26の上端部の内部側(裏面側)に、雌ねじ部35aと軸心が一致するように雌ねじ部26cが形成され、サポート金具35の雌ねじ部35a、雌ねじ部26cに、雄ねじ部材39が螺合することによって、アンテナ15が下部筐体12に固定されて概略構成されている。
雄ねじ部材39は、給電金具42を介して、下部基板24の所定の部位に形成された接点に電気的に接続されている。これによって、ヘリカルアンテナ素子32は、サポート金具35、雄ねじ部材39及び給電金具42を介して下部基板24に接続され、給電可能とされる。
【0047】
このように、この例の構成によれば、上述した実施例1と略同一の効果を得ることができる。
加えて、実施例1で用いたサポート金具35を廃することができるので、必要な部品点数を低減して、コストを低減することができる。
【0048】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、キャップ部の形状を、円筒形状とする場合について述べたが、球状や、円錐状等の回転体形状としても良いし、非対称な形状としても良い。また、例えば、先端部を球状としても良い。
また、固定式のアンテナに限らず、伸縮収納機能を有するアンテナにも適用することができる。
【0049】
また、雄ねじ部材は、一端部のみならず、両端部に、専用ドライバで回転させるための溝を形成しておいて、例えば、最初の組立時には、雄ねじ部材を筐体の内部側からねじ込むようにしても良い。
また、キャップ部は、コイル部全体を覆わなくても、上端部のみ覆っても良いし、凹部33a内に例えば鍔付きの円柱状部材を挿入して、雄ねじ部材を隠し、かつ、雄ねじ部材を上方から押える機能のみを持たせるようにしても良い。また、単に、凹部33aの入り口を塞ぐのみとしても良い。
また、少なくとも凹部33aの入り口が塞がれていれば、雄ねじ部材として、専用ドライバ以外のマイナスドライバや、プラスドライバ、六角レンチ等で回転可能なねじを用いても良い。
【0050】
また、キャップ部34をコイル部33に嵌着する場合について述べたが、ねじ込むように構成しても良い。また、キャップ部を下部リアカバー26にねじ込むようにして、突起部34bが雄ねじ部材39を一段と確実に押えるように構成しても良い。
また、インサート金具37を下部リアカバー26に嵌め込んで固定する場合について述べたが、ねじ込んで固定するようにしても良い。
また、キャップ部34の配置を省略し、例えば、コイル部33の凹部33aの内壁と雄ねじ部材39の頭部39aとを同色として、雄ねじ部材39が目立たないようにしても良い。
また、例えば、実施例1では、コイル部33に凹部33aを、サポート金具35に雌ねじ部35aを、インサート金具37に雌ねじ部37aをそれぞれ1つずつ設け、1本の雄ねじ部材39を用いて互いに結合させる場合について述べたが、それぞれ、複数設けて、複数箇所で結合させるようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0051】
携帯端末としては、携帯電話機のほか、簡易型携帯電話(PHS)端末や、携帯情報端末(PDA)、携帯型のコンピュータに対して適用できる。また、電子機器として、携帯端末のほか、無線通信機能を有するコンピュータ等に対して適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の第1実施例である携帯電話機のアンテナ取付構造の構成を説明するための断面図である。
【図2】同携帯電話機の構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図4】同携帯電話機のアンテナの構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】同アンテナの構成を説明するための断面図である。
【図6】同アンテナのキャップ部の斜視図である。
【図7】同アンテナを構成する交換用のキャップ部の斜視図である。
【図8】同アンテナを構成する交換用のキャップ部の斜視図である。
【図9】この発明の第2実施例である携帯電話機のアンテナ取付構造の構成を説明するための断面図である。
【図10】従来技術を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0053】
1 携帯電話機(電子機器)
2 上部ユニット
3 下部ユニット
6 筐体
7 上部筐体
12 下部筐体
15 アンテナ
18 下部基板
25 下部フロントケース
26,26A 下部リアカバー
26a 嵌合孔部(軸部嵌合凹部)
26b 嵌合孔部(部材嵌合凹部)
26c 雌ねじ部(筐体側雌ねじ部)
32 ヘリカルアンテナ素子
33 コイル部(アンテナ本体部)
33a 凹部(挿通孔)
34,34A,34B キャップ部(本体カバー部)
34a 凹部
34b 突起部
35 サポート金具(取付軸部)
35a 雌ねじ部(アンテナ側雌ねじ部)
37 インサート金具(取付補助部材)
37a 雌ねじ部(筐体側雌ねじ部)
39 雄ねじ部材
39a 頭部
41,42 給電金具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナが、電子機器の筐体に取り付けられている電子機器のアンテナ取付構造であって、
前記アンテナは、アンテナ素子が内蔵されたアンテナ本体部と、該アンテナ本体部の後端部に設けられ、内部にアンテナ側雌ねじ部が貫通状態で螺設された取付軸部とを有し、
前記筐体には、外部側に前記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれる軸部嵌合凹部が形成され、
前記アンテナ本体部には、前記アンテナ側雌ねじ部に連通し、該アンテナ側雌ねじ部と螺合する雄ねじ部材が挿通される挿通孔が形成され、
前記軸部嵌合凹部に前記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれ、前記雄ねじ部材が、前記アンテナ側雌ねじ部と螺合し、かつ、前記筐体を貫通した状態で該筐体に固定されることによって、前記アンテナが前記筐体に取り付けられている
ことを特徴とする電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項2】
前記アンテナは、前記アンテナ本体部の少なくとも一部を覆って保護する本体カバー部を有し、
前記本体カバー部は、前記挿通孔に挿入され、前記雄ねじ部材の頭部を押える突起部を有し、
前記軸部嵌合孔部に前記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれ、前記雄ねじ部材が、前記アンテナ側雌ねじ部と螺合し、前記突起部によって、前記頭部を押えられ、かつ、前記筐体を貫通した状態で該筐体に固定されることによって、前記アンテナが前記筐体に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項3】
前記筐体には、内部側に前記軸部嵌合凹部に連通して、前記雄ねじ部材に螺合する筐体側雌ねじ部が内部に形成された取付補助部材の少なくとも前端部が嵌め込まれる部材嵌合凹部が、前記アンテナ側雌ねじ部と前記筐体側雌ねじ部との軸心が一致するように形成され、
前記軸部嵌合孔部に前記取付軸部の少なくとも後端部が嵌め込まれ、前記部材嵌合孔部に前記取付補助部材の少なくとも前端部が嵌め込まれ、前記雄ねじ部材が、前記アンテナ側雌ねじ部及び前記筐体側雌ねじ部と螺合している
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項4】
前記筐体には、内部側に前記アンテナ側雌ねじ部に連通して、前記雄ねじ部材に螺合する筐体側雌ねじ部が、その軸心が前記アンテナ側雌ねじ部の軸心と一致するように形成され、前記雄ねじ部材が、前記アンテナ側雌ねじ部及び前記筐体側雌ねじ部と螺合している
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項5】
前記雄ねじ部材の前記頭部には、前記雄ねじ部材を軸の周りに回転させるための専用工具の先端の形状に対応した所定の形状の嵌合溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項6】
前記嵌合溝は、少なくともマイナスドライバ、プラスドライバ、及び六角レンチの先端に嵌合しない形状又は配置状態とされていることを特徴とする請求項5記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項7】
前記嵌合溝は、Y字状溝、大の字状溝、X字状溝、又は軸の周りに等角度間隔で配置された複数の小穴状凹部からなっていることを特徴とする請求項6記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項8】
前記本体カバー部は、壁面に所定の模様が施され、又は彩色された複数の本体カバー部のなかから選択されて用いられることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項9】
前記本体カバー部は、所定の外観形状を有する複数の本体カバー部のなかから選択されて用いられることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項10】
前記雄ねじ部材は、その後端部が前記筐体の内部側に突出した状態で配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項11】
前記取付軸部及び前記雄ねじ部材は導電性部材からなり、前記取付軸部は、前記アンテナ素子に電気的に接続され、かつ、前記雄ねじ部材は、給電金具を介して、前記筐体内に実装された基板の所定の部位に形成された接点に電気的に接続されることによって、前記アンテナ素子は、給電可能とされていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項12】
前記アンテナ本体部の前記挿通孔内に前記専用工具の先端部を挿入して、その先端を前記雄ねじ部材の前記頭部の前記嵌合溝に嵌合させて、前記雄ねじ部材を回転させて、前記アンテナ側雌ねじ部及び前記筐体から引く抜くことによって、前記アンテナと前記筐体との結合を解き、前記アンテナの前記筐体からの取外しが可能とされていることを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項13】
前記アンテナを前記筐体からの取り外した後、取り外した又は別の前記アンテナの前記取付軸部を前記軸部嵌合凹部に嵌め込み、前記アンテナ本体部の前記挿通孔内に前記雄ねじ部材を挿入し、前記挿通孔内に前記専用工具の先端部を挿入して、その先端を前記雄ねじ部材の前記頭部の前記嵌合溝に嵌合させて、前記雄ねじ部材を回転させて、前記アンテナ側雌ねじ部及び前記筐体にねじ込むことによって、前記アンテナと前記筐体とを結合させることが可能とされていることを特徴とする請求項12記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項14】
前記アンテナ素子は、ヘリカルアンテナ素子であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1に記載の電子機器のアンテナ取付構造を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−25334(P2006−25334A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203255(P2004−203255)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】