説明

電子機器の操作ボタン取付構造および操作ボタン取付方法

【課題】操作ボタンの操作方向と異なる方向に向かって固定部材を係合させることによって筐体の内面に操作ボタンを取り付ける場合に、筐体と操作ボタンとの間でビビリ音が生じることのない電子機器の操作ボタン取付構造および操作ボタン取付方法を提供する。
【解決手段】連結部81を介してスピーカ保持部材80と連結されたボタン支持部62をネジ63で筐体30の内面に固定することで、フランジ部61aを開口部30aの縁部に当接させるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば通信機器等の電子機器の操作ボタン取付構造および操作ボタン取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トランシーバや携帯電話等の電子機器としての通信機器には、筐体の内部にスピーカ等の振動が発生する部品が設けられている。また、通信機器は、筐体に設けられた開口部に通信の操作に用いられる操作ボタンが取り付けられている。
前記通信機器では、スピーカによって生じる振動が、筐体および操作ボタンにそれぞれ伝わり、筐体および操作ボタンがそれぞれ振動することに起因して生じる所謂ビビリ音が発生するという問題点がある。
【0003】
筐体と操作ボタンとの間で発生するビビリ音の発生を防止するために、従来の電子機器の操作ボタンの取付構造では、筐体内の開口部の縁部と操作ボタンのフランジ部との間にパッキンを介挿し、筐体と操作ボタンとの隙間を無くすようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
前記操作ボタンの取付構造では、別部材としてパッキンを組付ける必要があり、組付け工数が多くなる。また、前記操作ボタンの取付構造では、パッキンの一部が筐体の開口部から突出した場合に見栄えが悪くなる。
【0005】
このため、パッキンを用いることなく筐体と操作ボタンとの間におけるビビリ音の発生を防止可能な操作ボタンの取付構造としては、筐体の開口部の縁部に操作ボタンのフランジ部を当接させることによって筐体と操作ボタンとの隙間を無くすようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−87329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記操作ボタンの取付構造では、操作ボタンの操作方向に筐体を押し付けながら筐体を組付けることで、筐体と操作ボタンとの隙間を無くすことが可能である。しかし、例えば、操作方向と直交する方向に向かって固定部材を係合させることによって筐体内に操作ボタンを取り付ける場合等、操作ボタンの操作方向と異なる方向に向かって固定部材を係合させることによって筐体の内面に操作ボタンを取り付ける場合には、操作ボタンのフランジ部を筐体の開口部の縁部に当接させることができない。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題を解決することを課題の一例とするものであり、これらの課題を解決することができる電子機器の操作ボタン取付構造および操作ボタン取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る電子機器の操作ボタン取付構造は、筐体の所定の面に設けられた開口部に取り付けられ、開口部に位置する部分を押下操作可能な操作ボタンを備えた電子機器の操作ボタン取付構造であって、操作ボタンは、外周部にフランジ部が設けられたボタン本体と、ボタン本体を押下操作の方向に移動可能に支持するように筐体の内面に固定されるボタン支持部と、を有し、固定部材によってボタン支持部を筐体の内面に固定することに応じて、ボタン本体のフランジ部を筐体内の開口部の縁部に当接させる当接手段が設けられていることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明に係る電子機器の操作ボタン取付方法は、筐体の所定の面に設けられた開口部に、開口部に位置する部分を押下操作可能な操作ボタンを取り付ける電子機器の操作ボタン取付方法であって、操作ボタンは、外周部にフランジ部が設けられたボタン本体と、ボタン本体を押下操作の方向に移動可能に支持するとともに、ボタン本体の押下操作の方向と異なる方向に固定部材を係合させることで筐体の内面に固定されるボタン支持部と、を有し、固定部材によってボタン支持部を筐体の内面に固定することで、ボタン本体のフランジ部を筐体内の開口部の縁部に当接させることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明に係る電子機器の操作ボタン取付構造は、筐体の開口部に前記筐体の内部から取り付けられ、前記開口部に位置するボタン部を押下操作可能な操作ボタンを備えた電子機器の操作ボタン取付構造であって、前記ボタン部の外周部に設けられたフランジ部と、前記操作ボタンを押下操作の方向に移動可能に前記筐体の内部の取付箇所に固定させるボタン支持部と、を有し、前記取付箇所には、前記ボタン支持部の前記取付箇所への取り付けに応じて、前記フランジ部が前記開口部の周囲に当接させる当接手段が設けられていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態を示す音声モニタ装置の概略構成図である。
【図2】移動機の断面図である。
【図3】第2筐体、スピーカ、第2操作ボタンおよびスピーカ保持部材の分解斜視図である。
【図4】第2筐体に対して、第2操作ボタンを固定することなくスピーカ保持部材のみを固定した状態を示す断面図である。
【図5】第2筐体に対して、第2操作ボタンを固定した状態を示す要部断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す第2筐体に対して、第2操作ボタンを固定することなくスピーカ保持部材のみを固定した状態を示す断面図である。
【図7】第2操作ボタンを固定した状態を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1乃至図5は、本発明の第1実施形態を示すものである。本実施形態では、本発明の操作ボタン取付構造を適用した電子機器の一例として、例えば保護者や介護者が、保護者や介護者とは別室に滞在している乳幼児や被介護者を音声で監視するための音声モニタ装置を説明する。
【0012】
この音声モニタ装置は、図1に示すように、乳幼児や被介護者の滞在している室内に設置される主装置10と、保護者や介護者が持ち運び可能に設けられた移動機20と、からなる。
【0013】
主装置10は、筐体11内に乳幼児や被介護者の音声が入力されるマイクロフォン(図示せず)が設けられている。また、主装置10は、移動機20側からの音声信号を出力するためのスピーカ(図示せず)が設けられている。
【0014】
移動機20は、図1に示すように、外周側を覆う筐体30と、筐体30の前面側に設けられ、動作設定の内容や時刻等の情報を表示するためのディスプレイ40と、ディスプレイ40の下方に位置する筐体30の前面側に設けられ、各機能の操作および動作設定を行うための複数の第1操作ボタン50と、筐体30の側面に設けられ、移動機20側から主装置10側に向かって音声信号を送信する際に操作する第2操作ボタン60と、を備えている。
【0015】
筐体30は、図2に示すように、正面側を覆う第1筐体31と背面側を覆う第2筐体32とから構成されている。筐体30の側面に位置する第1筐体31と第2筐体32との間には、第2操作ボタン60を押下動作可能に取り付けるための開口部30aが形成されている。第1筐体31および第2筐体32の開口部30aの縁部には、第2操作ボタン60の押下操作時に第2操作ボタン60の後述するボタン本体のフランジ部を接触させることで、ボタン本体の所定範囲以上の移動を規制するための規制部30bが設けられている。
【0016】
筐体30内には、図2および図3に示すように、第2筐体32側に設けられ、主装置10側からの音声信号を出力するためのスピーカ70と、スピーカ70の前面側に設けられ、スピーカ70を第2筐体32側に保持するためのスピーカ保持部材80と、スピーカ保持部材80の前面側に設けられ、電子回路が構成された基板90と、主装置10側に送信する音声信号が入力されるマイクロフォン(図示せず)と、が設けられている。
【0017】
第2操作ボタン60は、筐体30の開口部30aから外部に露出するボタン本体61と、ボタン本体61を筐体30の幅方向(押下操作方向)に移動自在に支持するとともに、第2筐体32に固定されるボタン支持部62と、を有している。
【0018】
ボタン本体61は、略円形状に形成され、外周部に外側に延びるフランジ部61aが設けられている。また、ボタン本体61には、ボタン本体61の筐体30内側の面から間隔をおいて上下方向に延びるように設けられ、ボタン本体61の押下操作によって基板90上に配置されたプッシュスイッチ91を操作する操作片61bが設けられている。操作片61bは、下端側がボタン本体61の下部側に弾性変形可能なばね部61cに支持され、ボタン本体61と一体に形成されている。
【0019】
ボタン支持部62には、ネジ63をボタン本体61の操作方向に対して直交する方向である前後方向に貫通させるネジ貫通孔62aが設けられている。ボタン支持部62は、固定部材としてのネジ63を前面側からネジ貫通孔62aに通して第2筐体32の内面に設けられた前後方向に延びるネジ孔32aに螺合させることにより、第2筐体32に固定される。ネジ貫通孔62aの内径は、ネジ63に対してボタン支持部62が所定範囲内で第2筐体32の幅方向に移動可能なように、ネジ63のネジ頭以外の部分の外径よりも大きく形成されている。
【0020】
ネジ孔32aの外周部には、図4に示すように、第2筐体32の幅方向外側に向かって下り傾斜となる傾斜面32bが設けられている。また、ボタン支持部62の傾斜面32b側の面には、傾斜面32b上を摺動可能に設けられ、第2筐体32の幅方向外側に向かって後側に斜めに延びる接触面62bが設けられている。
【0021】
第2操作ボタン60およびスピーカ保持部材80は、弾性を有する合成樹脂材料によって一体に形成されている。第2操作ボタン60のボタン支持部62とスピーカ保持部材80との間には、ボタン支持部62およびスピーカ保持部材80をそれぞれ所定位置に配置可能とする弾性変形可能な連結部81が設けられている。スピーカ保持部材80は、4本のネジ82を第2筐体32の内面に設けられたネジ孔32cに螺合させることによって取り付けられる。
【0022】
スピーカ保持部材80と一体に設けられた第2操作ボタン60は、図4に示すように、スピーカ保持部材80を第2筐体32に位置決めした状態において、最終的に固定される位置よりも第2筐体32の幅方向のやや内側に位置している。この状態で、ボタン支持部62のネジ貫通孔62aにネジ63を通してネジ孔32aに螺合させると、ネジ63のネジ頭がボタン支持部62に接触して傾斜面32cと接触面62bとが接触し、ネジ63をねじ込むに従って、傾斜面32cに沿ってボタン支持部62が第2筐体32の幅方向外側に移動する。これにより、第2操作ボタン60は、図5に示すように、ボタン本体61のフランジ部61aが筐体30内面の開口部30aの縁部に当接した状態で位置決めされる。
【0023】
以上のように構成された音声モニタ装置において、移動機20の第2操作ボタン60は、ボタン本体61が筐体30内面の開口部30aの縁部に当接した状態で保持される。このため、筐体30内のスピーカ70から筐体30に振動が伝わる場合においても、筐体30と第2操作ボタン60との間においてビビリ音が発生することはない。
【0024】
また、使用者によって第2操作ボタン60が操作される場合には、ボタン本体61が押下されると、フランジ部61aが規制部30bに接触することによってボタン本体61の所定範囲以上のボタン本体61の移動が規制される。また、ボタン本体61が押下されると、ボタン本体61の幅方向内側に設けられた操作片61bによってプッシュスイッチ91が押下操作される。このとき、操作片61bは、ばね部61cを介してボタン本体61と一体に設けられていることから、プッシュスイッチ91には弾性変形したばね部61cの反発力のみが作用する。また、ボタン本体61は、規制部30bによって所定距離以上の押下方向の移動が規制されるため、ボタン本体61が操作片61bの上端側に接触することはなく、ボタン本体61に作用する力が直接的にプッシュスイッチ91に伝わることはない。
【0025】
このように、本実施形態の電子機器の操作ボタン取付構造によれば、ボタン支持部62をネジ63で筐体30の内面に固定することで、フランジ部61aを開口部30aの縁部に当接させるようにしている。したがって、第2操作ボタン60の押下操作する方向と異なる方向にネジ63を螺合させて第2操作ボタン60を筐体30に取り付ける場合においても筐体30と第2操作ボタン60との間に生じるビビリ音を防ぐことが可能となる。
【0026】
また、筐体30の開口部30a側に向かってボタン支持部62が摺動可能な傾斜面32cを形成するとともに、ボタン支持部62にネジ63の外径寸法よりも大きい内径寸法を有するネジ貫通孔62aを形成することで、フランジ部61aを開口部30aの縁部に当接させるようにしている。これにより、ネジ63をネジ孔32aに螺合させることによって、ボタン支持部62を開口部30a側に移動させ、ボタン本体61を開口部30a側に移動させることができるので、フランジ部61aを確実に筐体30の内面に当接させることが可能となる。
【0027】
また、ボタン支持部62は、変形可能な連結部81を介して筐体30内に取り付けられるスピーカ保持部材80と連結されている。これにより、第2操作ボタン60とスピーカ保持部材80とを一部品として取り扱うことが可能となり、組付け工数の低減を図ることが可能となる。
【0028】
また、第2操作ボタン60には、ばね部61cを介してボタン本体61に連結され、ボタン本体61の押下操作によってプッシュスイッチ91を操作するための操作片61bが設けられ、筐体30には、ボタン本体61の所定距離以上の動作を規制する規制部30bが設けられている。これにより、ボタン本体61を操作する力が直接的にプッシュスイッチ91に伝わることなく、ばね部61cの弾性力によってプッシュスイッチ91を操作することが可能となる。これにより、プッシュスイッチ91に所定以上の力が加わることによるプッシュスイッチ91の破損や故障を防ぐことが可能となる。
【0029】
<第2実施形態>
図6および図7は本発明の第2実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0030】
この音声モニタ装置は、ネジ孔32aの外周部には、傾斜面32cが形成されておらず、上下方向および幅方向に延びる平面32dが形成されている。また、ボタン支持部62のネジ孔32a側の面には、開口部30a側に向かって斜め上方に延びる傾斜面62cが設けられている。第2操作ボタン60は、図6に示すように、開口部30aの縁部に当接するフランジ部61aの面と傾斜面62cとのなす角度θ1が、開口部30aが設けられた筐体30の面と平面32dとのなす角度θ2よりも大きくなるように形成されている。
【0031】
スピーカ保持部材80と一体に設けられた第2操作ボタン60は、図6に示すように、スピーカ保持部材80のみを第2筐体32に位置決めした状態において、最終的に固定される位置よりも第2筐体32のやや前側に位置している。この状態で、ボタン支持部62のネジ貫通孔62aにネジ63を通してネジ孔32aに螺合させると、ネジ63のネジ頭がボタン支持部62に接触し、ネジ63を螺合させるに従って、スピーカ保持部材80に対してボタン支持部62が連結部81を中心に平面32d側に回転する。第2操作ボタン60は、開口部30aの縁部に当接するフランジ部61aの面と傾斜面62cとのなす角度は、開口部30aが設けられた筐体30の面と平面32dとのなす角度よりも大きくなるように形成されている。このため、平面32dに対して傾斜面62cを接触させると、図7に示すように、フランジ部61aが開口部30aの縁部に当接した状態で位置決めされる。
【0032】
このように、本実施形態の電子機器の操作ボタン取付構造によれば、前記実施形態と同様に、第2操作ボタン60の押下操作する方向と異なる方向にネジ63を螺合させて第2操作ボタン60を筐体30に取り付ける場合においても筐体30と第2操作ボタン60との間に生じるビビリ音を防ぐことが可能となる。
【0033】
また、開口部30aの縁部に当接するフランジ部61aの面と傾斜面62cとのなす角度が、開口部30aが設けられた筐体30の面と平面32dとのなす角度よりも大きくなるように第2操作ボタン60を形成することで、フランジ部61aを開口部30aの縁部に当接させるようにしている。これにより、ネジ63をネジ孔32aに螺合させることによって、ボタン支持部62を連結部81を中心に回転させ、ボタン本体61を開口部30a側に移動させることができるので、フランジ部61aを確実に開口部30aの縁部に当接させることが可能となる。
【0034】
尚、前記第1及び第2実施形態では、本発明の操作ボタンの取付構造および取付方法を音声モニタ装置に適用したものを示したが、音声モニタ装置に限られるものではない。例えば、トランシーバや携帯電話など、振動が発生する部品と操作ボタンとを有する電子機器であれば、本発明を適用可能である。
【0035】
また、前記第1および第2実施形態では、第2操作ボタン60をネジ63によって筐体30内に固定するようにしたものを示したが、ネジ63を用いることなく例えばピン等の部材によって筐体30内に第2操作ボタン60を固定するようにしてもよい。
【0036】
また、前記第1および第2実施形態では、操作片61bを、弾性変形可能なばね部61cを介してボタン本体61と一体に形成したものを示したが、これに限られるものではない。操作片61bを別部材とし、捩じりばねを介してボタン本体61に取り付けるようにしてもよい。
【0037】
また、前記第1および第2実施形態では、第2操作ボタン60およびスピーカ保持部材80を一体に形成したものを示したが、それぞれ別部材から形成して変形可能な連結部を介して連結するようにしてもよい。この場合、連結部は、変形するものであれば弾性変形するものに限られず、塑性変形するものでもよい。また、第2操作ボタン60は、筐体30内に取り付けられる部品であればスピーカ保持部材80と異なる部品と一体に形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
20 移動機(電子機器)
30 筐体
30a 開口部
30b 規制部
32 第2筐体
32a ネジ孔
32b 傾斜面
32c ネジ孔
32d 平面
60 第2操作ボタン(操作ボタン)
61 ボタン本体
61a フランジ部
61b 操作片
61c ばね部
62 ボタン支持部
62a ネジ貫通孔
62b 接触面
62c 傾斜面
63 ネジ(固定部材)
80 スピーカ保持部材(他の部品)
82 ネジ
91 プッシュスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の所定の面に設けられた開口部に取り付けられ、開口部に位置する部分を押下操作可能な操作ボタンを備えた電子機器の操作ボタン取付構造であって、
操作ボタンは、外周部にフランジ部が設けられたボタン本体と、ボタン本体を押下操作の方向に移動可能に支持するように筐体の内面に固定されるボタン支持部と、を有し、
固定部材によってボタン支持部を筐体の内面に固定することに応じて、ボタン本体のフランジ部を筐体内の開口部の縁部に当接させる当接手段が設けられている
ことを特徴とする電子機器の操作ボタン取付構造。
【請求項2】
前記当接手段は、筐体の内部のボタン支持部が接触する部分に筐体の開口部側に向かって下り傾斜となるように設けられ、ボタン支持部が摺動可能な傾斜面と、ボタン支持部材に固定部材が貫通するように設けられ、固定部材の筐体に係合する部分の外径寸法よりも大きい内径寸法に形成された貫通孔と、を有している
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の操作ボタン取付構造。
【請求項3】
前記当接手段は、開口部の縁部に当接するフランジ部の面と筐体の内部に接触するボタン保持部の面とのなす角度が、筐体の内部のボタン支持部が接触する面と開口部が設けられた筐体の所定の面とのなす角度よりも大きくなるように操作ボタンを形成することにより構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の操作ボタン取付構造。
【請求項4】
ボタン支持部は、変形可能な連結部を介して筐体内に取り付けられる他の部品と連結されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器の操作ボタンの取付構造。
【請求項5】
筐体内には、ボタン本体の押下操作によって操作される所定の機能を発揮させるためのスイッチが設けられ、
操作ボタンには、押下操作時にボタン本体に作用する力によって少なくとも一部が弾性変形可能であり、弾性変形の反発力によってスイッチを操作する操作片が設けられ、
筐体には、ボタン本体の所定範囲以上の押下操作を規制する規制部が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器の操作ボタン取付構造。
【請求項6】
筐体の所定の面に設けられた開口部に、開口部に位置する部分を押下操作可能な操作ボタンを取り付ける電子機器の操作ボタン取付方法であって、
操作ボタンは、外周部にフランジ部が設けられたボタン本体と、ボタン本体を押下操作の方向に移動可能に支持するとともに、ボタン本体の押下操作の方向と異なる方向に固定部材を係合させることで筐体の内面に固定されるボタン支持部と、を有し、
固定部材によってボタン支持部を筐体の内面に固定することで、ボタン本体のフランジ部を筐体内の開口部の縁部に当接させる
ことを特徴とする電子機器の操作ボタン取付方法。
【請求項7】
筐体の開口部に前記筐体の内部から取り付けられ、前記開口部に位置するボタン部を押下操作可能な操作ボタンを備えた電子機器の操作ボタン取付構造であって、
前記ボタン部の外周部に設けられたフランジ部と、
前記操作ボタンを押下操作の方向に移動可能に前記筐体の内部の取付箇所に固定させるボタン支持部と、を有し、
前記取付箇所には、前記ボタン支持部の前記取付箇所への取り付けに応じて、前記フランジ部が前記開口部の周囲に当接させる当接手段が設けられている
ことを特徴とする電子機器の操作ボタン取付構造。
【請求項8】
前記当接手段は、前記取付箇所に前記ボタン支持部が押し付けられた際に、前記フランジ部が前記開口部の周囲に近接するように形成された、前記取付箇所または前記ボタン支持部の傾斜部である
ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器の操作ボタン取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−252944(P2012−252944A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126285(P2011−126285)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(000111878)パイオニアコミュニケーションズ株式会社 (44)
【Fターム(参考)】