説明

電子機器及び再生方法

【課題】同時に記録した記録済番組を再生する際に、既に再生した区間を考慮した再生開始位置から番組の再生を開始する電子機器及び再生方法を提供する。
【解決手段】実施形態において、電子機器は、放送受信部と、記録部と、制御部と、を具備する。放送受信部は、複数のチャンネルの放送信号を受信する。記録部は、前記放送受信部が受信した複数チャンネルの番組を同時に記録する。制御部は、前記記録媒体が記録した前記番組を再生中に前記チャンネルを切り換える切り換え信号によって切り換えられたチャンネルの番組に、既に再生されたことがあることを示す識別子の有無を検出して番組再生開始位置を切り換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、2以上の番組を同時に記録し、要求された番組を再生する電子機器及び再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記録装置の記録容量の増大や低下価格化に伴い、同時に放送されている複数チャンネルの番組を同時に受信して録画する電子機器がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−349745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の放送波から複数チャンネルの番組を同時に録画している状態で、他のチャンネルの録画中の番組を再生する場合、チャンネルの切り換えを指示した時点の時刻の録画位置から番組が再生される。
【0005】
このため、他のチャンネルと異なる別のチャンネルの番組を一時的に再生し、既に一部を再生した他のチャンネルの番組をもう一度再生する場合、他のチャンネルの番組は、既に再生した再生済区間と連続しない位置から再生される。
【0006】
本発明の目的は、同時に放送されている複数チャンネルの番組を同時に記録した記録済番組を再生する際に、既に再生した区間を考慮した再生開始位置から番組の再生を開始する電子機器及び再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、電子機器は、放送受信部と、記録部と、制御部と、を具備する。放送受信部は、複数のチャンネルの放送信号を受信する。記録部は、前記放送受信部が受信した複数チャンネルの番組を同時に記録する。制御部は、前記記録媒体が記録した前記番組を再生中に前記チャンネルを切り換える切り換え信号によって切り換えられたチャンネルの番組に、既に再生されたことがあることを示す識別子の有無を検出して番組再生開始位置を切り換える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態における電子機器(テレビジョン放送受信装置)の一例を示す概略図。
【図2】実施形態におけるコントローラ(リモートコントローラ)の一例を示す概略図。
【図3】実施形態における再生方法の一例を示す概略図。
【図4】実施形態における電子機器(テレビジョン放送受信装置)の一例を示す概略図。
【図5】実施形態における録画番組情報リストの一例を示す概略図。
【図6】実施形態における録画番組情報リストの一例を示す概略図。
【図7】実施形態における過去番組表の表示の一例を示す概略図。
【図8】実施形態における過去番組表の表示の一例を示す概略図。
【図9】実施形態における過去番組表の表示の一例を示す概略図。
【図10】実施形態における過去番組表の表示の一例を示す概略図。
【図11】実施形態における過去番組表の表示の一例を示す概略図。
【図12】実施形態における過去番組表の表示設定方法の一例を示す概略図。
【図13】実施形態における過去番組表の表示設定方法の一例を示す概略図。
【図14】実施形態における電子機器(記録再生装置)の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、この発明を適用した電子機器(テレビジョン放送受信装置、以下、テレビ受信装置と略称する)の構成を概略的に示す。なお、実施形態においては、本発明の電子機器としてテレビ受信装置を例に説明するが、これに限定されることはない。すなわち、放送受信装置、放送受信機能付き携帯電話、放送受信機能付きパーソナルコンピュータ、及び放送受信装置が搭載された映像記録装置等、放送受信装置を備えた機器であれば何でも良い。また、放送は空中を伝播してくる電波を受信するものに限らず、ケーブルやIP(インターネット・プロトコル)網等のネットワークを介して放送局から配信される番組を受信可能な放送でも良い。なお、番組は、コンテンツ(ストリーム)とも称され、映像及び音声もしくは音楽等を含む。また、映像は、動画と静止画、あるいはテキストを主体とした文字放送やデータ放送の表示等を含む。
【0011】
図1に示すテレビ受信装置101は、放送受信部1、記録媒体2、記録再生制御部3、録画番組情報記憶部(録画番組情報テーブル)4及び主制御部5、を少なくとも含む。なお、放送受信部1にはアンテナANTが、記録再生制御部3にはスピーカ9及びディスプレイ10が、それぞれ接続する。
【0012】
アンテナANTを介して受信する複数のチャンネルのデジタル放送信号(放送波)は、放送受信部1においてチャンネルごとの放送信号として分離され、復調される。
【0013】
放送受信部1が復調した個々のチャンネルの放送信号が含む番組は、記録媒体2に、所定の形式で記録される(記録媒体2は、番組を保持する)。
【0014】
記録再生制御部3は、放送受信部1からの放送信号を解析し、番組ごとに記録媒体2に記録し、録画した番組の再生開始の物理アドレスが(例えばユーザにより)外部から指定されることで、該当番組の再生を開始する機能を持つ。
【0015】
録画番組情報テーブル4は、記録した番組表の放送時間、記録媒体2に記録した番組の先頭の物理アドレスと、ユーザが当該番組を再生した場合の最後の位置の物理アドレスとを保持する。なお、録画した番組の再生開始の物理アドレスは、チャンネル切り換え装置(例えばリモコン装置/リモートコントローラ)50を用いるユーザ操作(制御入力)により、任意に指示される。
【0016】
図2に、チャンネル切り換え装置50を説明する。
【0017】
チャンネル切り換え装置50は、例えば受信チャンネルに対応する数値データもしくは制御信号を出力するダイレクトチャンネル指示キー51、及びアップダウン方式でチャンネルに対応する数値データもしくは制御信号を出力するアップダウン切り換えキー52、を少なくとも含む。
【0018】
図3は、実施形態をソフトウエア的に説明する。
【0019】
同時に放送されている複数チャンネルの番組を同時に録画した録画済番組を再生する際に、記録媒体に記録された番組を再生中に、チャンネル切り換え装置のダイレクトチャネル指示キーあるいはチャンネルアップダウンキーによるチャンネル切り換えの指示を受けたとき[20]、再生中の番組(すなわちチャンネル切り換え指示を受けつけた際に視聴中の番組)の放送開始時間に、切り換え要求を受信した時刻の再生位置を加算して「過去視聴時刻(既に(過去に)再生されたことがあることを示す、例えば再生終了時刻等、である識別子/レジュームポイントと称することもある)」を計算する[21]。
【0020】
切り換え指示を受けたチャンネルについて、録画番組情報テーブルから過去視聴時刻が含まれる番組を検索する[22]。
【0021】
切り換え指示を受けたチャンネルについて、録画番組情報テーブルから過去視聴時刻が含まれる番組が見つかった場合[22−YES]、図4により以下に説明する録画番組情報テーブル中の図5に示すような録画番組詳細情報を検索し、該当する番組にレジュームポイント(既に(過去に)再生されたことがあることを示す、例えば再生終了時刻等、である識別子)が記録されているか否か(記録がない場合を「0」とする)をチェックする[23]。
【0022】
レジュームポイントが記録されている場合[23−YES]、記録媒体2が保持する当該番組のレジュームポイントを指定し、その番組の再生を開始する[24]。
【0023】
レジュームポイントが記録されていない(記録されている値が「0」である)場合[23−NO]、記録媒体2が保持する当該番組の先頭位置(録画開始時点)を指定し、その番組の再生を開始する[25]。
【0024】
なお、切り換え指示を受けたチャンネルについて、録画番組情報テーブルから過去視聴時刻が含まれる番組が見つからない場合[22−NO]、例えば「該当する番組がない」というエラーメッセージを表示する[26]。
【0025】
図4に、図3により上述した録画番組情報テーブル(録画番組情報保持部)が保持する録画番組情報(個々のチャンネルにおいて録画した番組の情報を、時間帯と関連付けて保持した情報)の一例を示す。
【0026】
図4に示す録画番組情報は、チャンネル(放送波)毎に、任意の時間帯に録画した番組情報を示し、例えば2011年8月22日の17:00〜18:00の間に、チャンネルCH1において、[001−0002]で示される番組が録画されていることがわかる。なお、[001−0002]は、システム(記録再生制御部3及び主制御部5)が、録画した番組に対して割り当てたシーケンス番号(重複しない一連性のある番号)である。
【0027】
また、シーケンス番号は、番組の長さ(時間長)に対応し、CH3における[003−0002]のように、複数の時間帯を跨ぐ場合もある。例えば、CH3における2011年8月22日17:00〜18:00の間(時間帯)と2011年8月22日18:00〜19:00の間(時間帯)は、同じシーケンス番号[003−0002]となる。
【0028】
図5に、図3により上述した録画番組情報テーブル(録画番組情報保持部)が保持する録画詳細情報(任意の1チャンネルについて、例えば[録画開始時刻]、[録画終了時刻]、[物理アドレス]、[レジュームポイント]等の(管理)項目により、録画した番組の情報を、時間帯と関連付けて保持した情報)の一例を示す。
【0029】
図5に示す録画詳細情報は、図4に示したシーケンス番号により区分される番組毎に、番組の放送開始と終了時間、記録媒体2に記録された当該番組の先頭を示す物理アドレス等を含む。なお、過去に部分的に再生されたことのある番組については、物理アドレス中の任意の位置(時間基準あるいは記録媒体に占めるデータサイズ基準等)を示す[レジュームポイント]を含む。
【0030】
図5から、CH1における[001−0002]は、放送時間が2011年8月22日17:10〜17:55で、物理アドレスは、例えば[0x000000020]であることがわかる。なお、[フィルド]レジュームポイントは、ユーザが当該番組を再生したことがある場合であって、最も新しい再生における、最後の位置(時間長)の物理アドレスを記録したものである。また、[フィルド]の初期値を「0」とし、レジュームポイントの[フィルド]が「0」である場合、該当の番組が一度も再生されていないか、終了時点まで再生され、次回の再生が先頭からの再生になることを示す。
【0031】
図6に、図1に示したテレビ受信装置(電子機器)のより具体的な実施形態の一例を示す。
【0032】
図6に示すテレビ受信装置101は、アンテナ11が受信する放送波が入力する入力端子12、チューナ13、TS(Transport Stream,トランスポートストリーム)処理部111、信号処理部112、グラフィック処理部113、OSD(On Screen Display,オンスクリーンディスプレイ)信号生成部114、音声処理部115、映像処理部116、HDD(Hard Disk Drive)117、制御部118、操作部123、受信部124、第1のカードI/F(Interface,インタフェース)125、第1のカードホルダ126、第2のカードI/F(インタフェース)128、第2のカードホルダ129、明るさセンサ131、通信I/F(インタフェース)132、LAN端子133、USBI/F(インタフェース)134、USB端子135、i.LINKI/F(インタフェース)136、i.LINK端子137、HDMII/F(インタフェース)138、HDMI端子139、映像表示部(ディスプレイ)110、及びスピーカ(オーディオ再生部)109、を備える。
【0033】
制御部118は、ROM(Read Only Memory,読み出し専用メモリ)119、RAM(Random Access Memory,ランダムアクセスメモリ)120、不揮発性メモリ121、録画再生制御部122(図1における録画再生制御部3に相当)、チャンネル切り換え制御部140、及びCPU(Central Processing Unit,主制御装置)を備える。
【0034】
アンテナ11は、放送形式として地上波デジタル放送、BSデジタル放送及びCSデジタル放送等を受信することができる。入力端子12は、アンテナ11が受信した放送信号を複数のチューナ13に入力する。チューナ13は、制御部118からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を地上波デジタル放送、BSデジタル放送及びCSデジタル放送の3種類の中から選局し、この選局された放送信号を復調(地上デジタル放送の場合にはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調、BSデジタル放送及びCSデジタル放送の場合にはPSK(Phase Shift Keying)復調)し、所望の番組を含んだTSを得る。復調された放送信号は、TS処理部111に入力する。
【0035】
チューナ13は、複数設けられ、受信する放送波に応じてチューナ13A、13B、13Cと符号をつけ、特に区別する必要が無い場合にはこれらを単にチューナ13と称す。なお、図6に記載したテレビ受信装置101においては、チューナ13Aを視聴用、チューナ13B及び13Cを録画用とする。
【0036】
TS処理部111は、選局されたチャンネルのTSがチューナ13から入力され、これら複数のTSを1つのTSに再多重して、信号処理部112に出力する。
【0037】
また、TS処理部111は、録画を行う場合、チューナ13B及び13Cで選局された複数のTSがチューナ13から入力され、これら複数のTSを1つのTSに再多重して、信号処理部112に出力する。
【0038】
信号処理部112は、TS処理部111から出力された複数のチャンネルが多重されたTSに、所定のデジタル信号処理を施す。デジタル信号処理が施されたTSは、データ信号、映像信号及び音声信号に分離される。分離された映像信号は、グラフィック処理部113に、音声信号は音声処理部115に、データ信号はOSD信号生成部114若しくは制御部118に、それぞれ出力される。また、録画のためにTS処理部111によって再多重されたTSは、制御部118に出力される。
【0039】
上述のデータ信号には、放送された番組に関する各種の情報が含まれている。番組に関する情報として、時刻情報がある。日本の地上デジタル放送においては、社団法人電波産業会(ARIB)の標準規格であるARIB STD−B10で番組配列情報のテーブルとして、時刻日付テーブル(TDT:Time and Date Table)と、サマータイム実施時のオフセット時間情報を含む時刻日付オフセットテーブル(TOT:Time Offset Table)とが定められており、これらのテーブルにより日本標準時(JST=協定世界時(UTC)+9)と、修正ユリウス日(MJD)による現在日付と現在時刻とが伝送される。
【0040】
図6に示すテレビ受信装置101においては、現在日付と現在時刻として、時刻日付オフセットテーブル(TOT)を用いるものとする。日本における地上デジタル放送の運用規定を定めたARIB TR−B14では、時刻日付オフセットテーブル(TOT)が送信されるデフォルト周期として5秒が定められており、TOTは5秒に1回の周期で送信される。
【0041】
また、データ信号に含まれる番組に関する情報としては、EPG(Electric Program Guide,電子番組表)情報がある。EPG情報には、チャンネル情報、チャンネル番号、番組名、スケジュール等が含まれる。EPG情報は、本実施形態においては、現在から一週間先までの番組についての番組表、及び録画した番組についての過去番組表を生成するために用いられる。
【0042】
グラフィック処理部113は、信号処理部112から出力されるデジタルの映像信号のデコード処理を行う。デコードされた映像信号は、OSD信号生成部114から出力されたOSD信号と重ね合わせて合成され、映像処理部116に出力される。グラフィック処理部113は、デコードされた映像信号またはOSD信号を、映像処理部116に選択的に出力する。
【0043】
OSD信号生成部114は、制御部118の制御に従って、UI(ユーザ・インタフェース)画面などを表示するためのOSD信号を生成する。なお、上述した信号処理部112においてデジタル放送信号から分離されたデータ信号は、OSD信号生成部114により、所定のフォーマットのOSD信号に変換され、グラフィック処理部113に出力される。
【0044】
音声処理部115は、信号処理部112から入力された音声信号を、スピーカ109で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換する。アナログに変換された音声信号は、スピーカ109に出力され、再生される。
【0045】
映像処理部116は、グラフィック処理部113から出力された信号を映像表示部110で表示可能なフォーマットの映像信号に変換し、映像表示部110に供給する。
【0046】
HDD117は、録画再生制御部122による制御に基づいて、チャンネルごとのTSを格納する。
【0047】
制御部118は、操作部123から入力される操作信号、リモートコントローラ150から送信され、受信部124を介して受信される操作信号に応じて、ROM119に予め記録されたシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを起動させる。
【0048】
制御部18はまた、起動したプログラムに従い、RAM(SDRAM)120をワークメモリとして、装置各部の動作を制御する。
【0049】
ROM119は、CPUが実行するシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを格納する。RAM120は、CPUが各種プログラムを展開するためのワーキングメモリである。不揮発性メモリ121は、各部の動作制御に必要な各種の設定情報及び制御情報等を格納する。本実施形態においては、録画番組を再生する直前に視聴していた放送のチャンネル情報を格納しているとする。
【0050】
録画再生制御部122は、テレビ受信装置101における任意の(複数の)チャンネルの番組の録画、及び録画した(HDDに記録された)番組を再生する機能の制御を行う。すなわち、録画再生制御部122は、TS処理部111から出力された複数チャンネルの放送進行が多重されているTSをチャンネルごとのTSに戻し、HDD117の物理アドレスに従い、所定の形式で記録する。
【0051】
なお、録画再生制御部122は、録画したデータの再生する制御を実行し、HDD117に格納したチャンネルごとのTSを読み出して再生させた後、映像表示部110に表示させ、及びまたはスピーカ109から音声(及びオーディオ)出力を出力させる。また、LAN対応HDD専用ポートとしてのLAN端子133を通じて、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、所定の保護情報に従い、HDD117にハイビジョン画質による番組の情報記録を行う。
【0052】
図7及び図8に、図1〜図6を用いて説明した「複数チャンネルの番組を録画し、一定期間保持することにより、既に放送が終了した番組についても通常の番組と同様に番組の指定(選択)により再生できる」テレビ受信装置において、録画済の番組を一覧表示する過去番組表において、既に再生した録画済番組についてその番組の再生の度合い、を表示する例を示す。
【0053】
例えば、図3により説明した通り、番組を視聴中に、チャンネル切り換えの指示を受けた場合、視聴中の番組と同時刻に録画された別のチャンネル(チャンネル切り換え指示により指示されたチャンネル)の番組のレジュームポイントから、そのチャンネルの番組の再生が開始される。なお、レジュームポイントすなわち途中(レジュームポイント)まで過去に再生された番組については、図7に示すように、例えば背景色を変更することで、過去に再生されたことがあることを表示する。また、図8に示すように、途中(レジュームポイント)まで過去に再生された番組については、タイトルの色を変えることにより表示してもよい。
【0054】
図9及び図10に、図7及び図8により説明したレジュームポイントの別の表示例を示す。
【0055】
図9に示す例は、レジュームポイント(途中)まで過去に再生された番組について、表示欄の任意の位置に、例えばアイコン(icon)または記号等を表示することで、過去に再生されたことがあることを表示する。なお、例えば囲み数字([数字列])等により、既に再生されたことのある時間(経過時間)を表示してもよい。例えば、番組の先頭(開始時刻)から45分間、既に番組が再生されている場合、[45]という表示を表示することが可能である。
【0056】
図10に示す例は、レジュームポイント(途中)まで過去に再生された番組について、表示欄の任意の位置に、例えば矢印あるいはバーグラフ状の長さを伴う表示を用いて途中まで再生された番組であることを表示する。なお、矢印あるいはバーグラフの長さを、既に再生された番組の長さに概ね比例させた長さとし、既に再生した時間長を可視的に表示してもよい。また、矢印あるいはバーグラフの先端部(開始時刻を起点(端)と称する場合に、終点(端)側)の所定の位置に、最終視聴時刻(番組の時間長内における視聴終了時刻)すなわちレジュームポイントを時刻表示することも可能である。
【0057】
なお、図9及び図10に示すように、レジュームポイントを、過去に再生が終了している時刻として表示することにより、その番組の概略の残り時間をユーザに報知することができる。
【0058】
図11は、図7〜図10により説明したレジュームポイントの表示例であり、既に再生した番組について、チャンネルまたは時間帯の少なくとも一方を連続したバー(棒)状に表示したものである。
【0059】
なお、図11に示す表示方法を用いることで、既に録画されている番組について、どの程度視聴した番組があるか(視聴すべき番組はどのくらいあるか)を、容易に判別可能となる。
【0060】
続いて、図1〜図6を用いて説明した「複数チャンネルの番組を録画し、一定期間保持することにより、既に放送が終了した番組についても通常の番組と同様に番組の指定(選択)により再生できる」テレビ受信装置において、例えば図3により説明した番組を視聴中に、チャンネル切り換えの指示の入力があった場合、レジュームポイントすなわち途中まで過去に再生された番組の再生方法とその設定(選択)について説明する。
【0061】
再生方法としては、図3及び図4により既に説明したが、
A)番組を視聴中である現在時刻を維持して、チャンネルを変更する(視聴中の番組と同時刻に録画された指定した別のチャンネルの番組のレジュームポイント(識別子)から再生開始)
B)番組を視聴中である現在時刻と開始時刻が一番近い時刻である番組を(その)レジュームポイント(識別子)から再生する(視聴中の番組との開始時刻が一番近い時刻の番組のレジュームポイント(識別子)から再生)
C)チャンネル毎に保持したレジュームポイント(最後に視聴した位置(時刻))から再生開始
等、がある。
【0062】
以下、その再生方法をユーザが設定可能とする設定画面の画面表示例を、図12及び図13により説明する。
【0063】
図12は、図2に示したチャンネル切り換え装置50によるユーザ操作(制御入力)により、表示画面1201にメニュー画面1211を表示させ、切り換え装置50による操作入力により、設定メニュー(例えば、「タイムシフト設定」)1212を選択して入力を決定することで、上述した「番組を視聴中にチャンネル切り換えの指示の入力があった場合に、A)〜C)に示したいずれかの再生方法を選択可能な『レジューム再生』設定メニュー1222が表示される。
【0064】
以下、ユーザは、上述のA)〜C)のいずれかに対応するメニューを選択し、入力を決定する(切り換え装置50による操作入力を確定する制御信号を入力する)ことで、選択したメニューが設定される。
【0065】
図13は、図1212により説明した設定方法の別の例を示し、チャンネル切り換え装置50によるユーザ操作(制御入力)により、表示画面1301にクイックメニュー画面1311を表示させ、切り換え装置50による操作入力により、『レジューム再生』表示1312を選択して制御入力を決定することで、A)〜C)に示したいずれかの再生方法を選択可能な『レジューム再生』設定メニュー1322が表示される。
【0066】
以下、ユーザは、上述のA)〜C)のいずれかに対応するレジューム再生メニューを選択し、入力を決定することで、選択したメニューが設定される。
【0067】
図14に、図1に示したテレビ受信装置と実質的に同様に機能する記録再生装置(レコーダ装置)の実施形態の一例を示す。
【0068】
レコーダ装置(記録再生装置)201は、所定の容量の記録媒体を内蔵したレコーダ装置であり、例えば地上デジタル放送、衛星デジタル放送及び有線方式で番組を配信する配信事業者(ケーブルテレビジョン事業体)等の供給元(以下、CAS(Conditional Access System)と呼称する)が提供するさまざまなコンテンツを受信して再生信号を出力するとともに、ユーザが希望するコンテンツ(ストリーム)については、ユーザの希望する画質及び音質により記録できる。
【0069】
レコーダ装置201は、任意数の入力211a,211b,・・・,211n−1,211n(nは、正の整数)から入力される信号を受信する受信処理モジュール211、受信処理モジュール211が受信するコンテンツ(番組)を、コンテンツの供給元が用意した識別情報に基づいてCASカード(ユーザの識別のためのID(識別符号)が記録された識別機構)を選択するCAS制御モジュール212、受信したコンテンツを、表示装置が表示可能な信号として出力するための信号選択モジュール213、デコードモジュール214及びA/V(Audio/Video)出力モジュール215のそれぞれを制御するとともに、モジュール間の信号の受け渡しを管理する主制御モジュール216を含む。また、レコーダ装置201は、ユーザの要求に従い、受信したコンテンツを記録する記録再生制御モジュール217をさらに有する。なお、図1により説明したテレビ受信装置101と同様、以下に「モジュール」と呼称する要素は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、CPU(マイクロコンピュータ)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0070】
受信処理モジュール211は、211a,211b,・・・,211n−1,211n(nは、正の整数)毎に、入力信号から所定のチャンネルを選局(チューニング)するチューナーモジュール、チューナーモジュールで選局された信号からコンテンツ供給元すなわちCAS事業体の情報やCASが用意した契約情報等を含む管理情報とコンテンツを含んだトランスポートストリーム(TS)を分離するTS分離モジュール、TS分離モジュールが分離した管理情報から、以下に説明するCAS制御モジュールによりCASが提供する識別情報(CASカード)を用いて、CAS側で施された暗号化キー(鍵)を解除(デスクランブル)し、コンテンツの映像信号及び音声信号(PES(Packetized Elementary Stream))を得るデスクランブラモジュールを含む。
【0071】
CAS制御モジュール212は、コンテンツ供給元すなわちCASが用意した契約情報等に基づく識別符号(ID)を保持した識別カード(CASカード)127(130)からIDを読み取り、ユーザによるコンテンツの受信(視聴)を許可する。CASカード130(127)は、供給元あるいは配信事業者の事業形態に基づき、複数種類が用意されている。なお、CAS制御モジュール212は、例えば2枚のCASカード127(130)を収容可能である。
【0072】
CASカードは、周知の通り、「社団法人電波産業会(ARIB)」が管理する「ARIB TR−B15」に準拠し、1枚のカードで2つのストリームをデスクランブル(暗号化キーの解除)可能である。従って、CAS制御モジュール212においては、2枚のCASカードが挿入可能であるから、最大で4ストリーム(チャンネル)を受信できる。なお、CASカードは、B−CASカードとも称され、青カードと呼ばれる第1の規格のカードと、赤カードと呼ばれる第2の規格のカードに区分される。
【0073】
第1の規格のカード(青カード)は、全てのコンテンツが現時点では無料である(視聴に対する対価の要求すなわち課金がない)地上デジタル放送のストリームのみをデスクランブル可能なID(識別符号)を保持したカードである。
【0074】
第2の規格のカード(赤カード)は、有料(視聴に対して対価を要求(課金)する)放送についてもデスクランブル可能なID(識別符号)を保持したカードであり、地上デジタル放送のストリームに加え、例えばCSデジタル放送や配信事業者が光ファイバ網を経由して供給するストリーム(コンテンツ)も受信可能である。なお、第2の規格のカード(赤カード)は、現行の全ての事業体が提供するストリーム(コンテンツ)を受信可能である(赤カードは、受信対象の事業体による制約を受けない)。
【0075】
信号選択モジュール213は、主要な構成及びその機能は広く知られているので詳細な説明を省略するが、受信処理モジュール211または記録再生制御モジュール217から供給される各信号を、信号毎に規定された処理方法に従い、引き続くデコードモジュール214がデコード可能に、処理する。
【0076】
受信モジュール211が出力する信号が、衛星放送すなわちBS(Broadcasting Satellite,放送衛星)またはCS(Communication Satellite,通信衛星)により提供される衛星デジタル放送信号である場合、チューナーモジュールで選局されたチャンネルのコンテンツは、PSK復調モジュールにより復調され、トランスポートストリーム(TS)が取り出されたのち、TS復号モジュールにより、復号処理(デパケット)される。これにより、選択したコンテンツのデジタルの映像信号及び音声(オーディオ)信号(PES)が得られる。
【0077】
受信モジュール211が出力する信号が、地上デジタル放送信号である場合、チューナーモジュールで選局されたチャンネルのコンテンツは、OFDM復調モジュールにより復調され、トランスポートストリーム(TS)が取り出されて、以下、衛星放送信号と同様に、処理される。
【0078】
受信モジュール211が出力する信号が、地上アナログ放送信号である場合、選局されたチャンネルのコンテンツは、アナログ復調モジュールによりアナログの映像信号および音声信号(オーディオ)に復調される。
【0079】
なお、後段に説明する記録再生制御モジュール217が出力する信号は、通常は、MPEG−2あるいは、−4(H.264−AVC)規格(オーディオ/音声はMEPG−2)に基づいて圧縮された信号であり、そのまま後段のデコードモジュール214へ出力される。
【0080】
デコードモジュール214は、主要な構成及びその機能は広く知られているので詳細な説明を省略するが、信号選択モジュール213から出力されるPESをデコードし、選択されたコンテンツの映像信号および音声(オーディオ)信号を出力する。映像信号及びオーディオ(音声)信号は、図示しないがD/Aコンバータによりアナログ信号に変換され、後段のA/V出力モジュール215に供給される。なお、デコードされた信号から、TSに含まれているセクション情報、各種データ(サービス情報)、電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)および字幕情報等も取り出される。デコードモジュール214はまた、信号選択モジュール213からアナログの映像信号および音声(オーディオ)信号が供給された場合には、そのまま後段のA/V出力モジュール215に出力する。また、デコードモジュール214は、記録再生制御モジュール217からの圧縮された信号については、(圧縮方法に対応する)デコーダでデコードし、図示しないD/Aコンバータによりアナログ信号に変換して、後段のA/V出力モジュール215に出力する。
【0081】
A/V出力モジュール215は、主要な構成及びその機能は広く知られているので詳細な説明を省略するが、外部に接続されるモニタ装置(ディスプレイ)が表示(再生)可能な映像出力を生成する映像処理モジュールと外部に接続されるオーディオ(音声)再生装置、すなわちスピーカあるいはヘッドホン等が再生可能なオーディオ出力(音声を含む)を出力するためのオーディオ処理モジュールとを含む。映像出力については、デコードモジュール214から供給されるデジタルの映像信号と、例えば操作ガイドやエラーメッセージ等であり、OSD信号生成モジュールで生成されるOSD信号と、データ放送等である場合に生成される画像(テキスト)データと、TSから取得したEPGデータあるいは字幕信号等を合成して、映像出力218に出力する。オーディオ出力については、必要に応じ、予め用意された案内(音声ガイド)を、適時重畳して、オーディオ出力219に出力する。なお、テレビ受信装置等、表示装置及びスピーカが一体的に設けられている場合には、映像処理モジュール及びオーディオ処理モジュールの出力が、そのまま供給されることはいうまでもない。
【0082】
主制御モジュール216は、主要な構成及びその機能は広く知られているので一部を除いて詳細な説明を省略するが、番組データベース処理モジュール216A、視聴制御モジュール216B、メモリモジュール216C、表示制御モジュール216D及びMPU(マイクロプロセッサ、あるいはコアプロセッサ)216Eを少なくとも含む。
【0083】
番組データベース処理モジュール216Aは、例えばEPGの表示やEPGにより取得したコンテンツの情報に従う録画予約の受け付け等の機能に利用される。
【0084】
視聴制御モジュール216Bは、CASカードが保持するID(識別符号)に従う任意のチューナーによるコンテンツの受信(チャンネルまたはCAS事業体の選択)や、コンテンツが含む管理情報(CAS事業体の情報)の取得等に利用される。
【0085】
メモリモジュール216Cは、ROM、RAM、及び各種の設定情報や制御情報等が格納され、保持される不揮発性メモリを含む。なお、RAMは、取得したEPGデータも保持する。また、不揮発性メモリ(NVM)は、録画予約を実現するための予約情報、直前に視聴あるいは録画していたチャンネル(CAS)情報等を保持する。
【0086】
表示制御モジュール216Dは、A/V出力モジュール215に出力すべきOSD信号の生成や操作ガイドとして表示される画像表示(アイコン(icon)表示やGUIにおいて表示すべきさまざまな表示)を制御する。
【0087】
主制御モジュール216は、上述した受信処理モジュール1、CAS制御モジュール212、信号選択モジュール213、デコードモジュール214及びA/V出力モジュール215のそれぞれを制御するとともに、モジュール間の信号の受け渡しを管理する。
【0088】
また、主制御モジュール216は、図示しない操作モジュールにより入力される操作情報、または図示しないリモコン(リモート端末)から送出された操作情報を図示しないリモコン受信モジュールにより受信したリモコン入力に対応する操作内容が反映されるように、上述した各モジュールを制御するとともに、メモリモジュール216Cが含むROMが保持するプログラムに従い、起動プログラムを実行し、次の入力、または録画予約等に備えた待機状態をセットする。
【0089】
また、主制御モジュール216は、ROMに格納されている制御プログラムに基づいて、後段に説明するが、記録再生制御モジュール217が有する記録媒体について、欠陥場所検出、未記録領域検出、録画情報記録位置設定、UDF記録、及びA/Vアドレス設定等を実行する。なお、主制御モジュール216は、詳述しないが、ディレクトリ検出部、VMG(ビデオ管理情報)作成部、コピー関連情報検知部、コピー及びスクランブリング情報処理部(RDI処理部)、パケットヘッダ処理部、シーケンスヘッダ処理部、アスペクト比情報処理部、編集を実行する際の管理情報を処理する編集時管理情報制御部、あるいは録画を実行する際の管理情報を処理する録画時管理情報制御部、等として所定の動作あるいは処理を実現するための、さまざまな信号処理ブロックを含む。
【0090】
主制御モジュール6はまた、設定された『予約録画』に関する、例えば[開始日時],[終了日時],[チャンネル]及び[レート]等の情報を保持し、設定された予約録画を実現する。
【0091】
主制御モジュール216はまた、記録制御モジュール217が含む、任意数、例えば4セットのHDD217A〜217Dに記録すべきコンテンツとその記録方法(記録モジュール毎の用途)の変更を制御する。
【0092】
主制御モジュール216はまた、デコードされた信号から、TSに含まれているセクション情報、各種データ(サービス情報)、電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)、字幕情報を取得する。
【0093】
記録再生制御モジュール217は、記録モード(レート)による違いがあるが、百時間程度のコンテンツの録画が可能なHDD(記録モジュール)を含み、受信したコンテンツあるいは入力される情報(映像及び音声あるいは静止画等)を保持する。なお、記録モジュール(HDD)は、2セット以上用意されてもよく、図14に示す例では、4セット(7A〜7D)である。また、記録モジュールが複数用意される場合、それぞれが同一あってもよく、もちろん異なるものであってもよい。また、記録モジュールとしては、例えば半導体メモリ(メモリカード)であってもよいし、両者が併用されてもよいことはいうまでもない。
【0094】
なお、記録モジュール217A〜217Dは、ユーザが個々の番組(コンテンツ)について、番組録画日、番組開始時刻、番組終了時刻、毎週/毎日等の繰り返しの有無、番組が放送されるチャンネル(CAS事業体)、レート、及び録画先等である記録条件を録画対象の番組毎に指定する録画(記録)であって、PVR(Personal Video Recording,第一の記録方法)に用いるグループと、番組に固有の放送時間(開始時刻、終了時刻及び録画日)等に比較してユーザが設定する動作モードを優先し、一定条件下で繰り返し録画するループ記録(第二の記録方法)に用いるグループと、に大別される(通常は、記録容量比で概ね1:1である)。従って、例えば記録モジュール217A及び217BがPVRのために割りあてられ、記録モジュール7C及び7Dがループ記録のために割りあてられる。なお、PVRは、永久的な保存を目的とした映像等の記録に適している。
【0095】
第一の記録方法は、より具体的には、ユーザによる録画開始指示、例えば図示しない録画開始ボタンあるいは切り換え装置50(図2参照)からの録画開始信号の入力により、任意のチャンネルまたは入力の番組の録画および指定された開始時間と終了時間に従い任意のチャンネルまたは入力の番組を録画する記録方法である。なお、録画開始ボタンあるいは切り換え装置50からの録画開始信号により録画が開始された場合、例えば録画停止(終了)ボタンあるいは切り換え装置50からの録画停止(終了)信号が入力されるまで、録画が継続される。また、一定時間、例えば6時間を経過した時点で、自動的に録画を中止するような制御を併用することも可能である。
【0096】
第二の記録方法は、より具体的には、設定された記録時間帯において1以上のチャンネル信号に対応した番組をループ録画する記録方法であり、例えば上述した記録モジュール217Cおよび217Dに任意のチャンネルの番組を順次記録し、記録領域の残り記録容量が無くなった場合には、記録されている番組のうちの古い番組から順に消去して(引き続いて)上書き記録する記録方法である。すなわち、第二の記録方法は、設定された動作条件に従って一定期間かつ所定チャンネル数の番組について、例えば、毎日午前10時から正午まで、チャンネル(CAS事業体)A〜Dといった一定条件において、2以上のチャンネルが指定されている場合には同時に(並列して)それぞれのチャンネルの番組を録画し、指定されているチャンネル数が1である場合にはそのチャンネルの番組を、残り記録容量が無くなった場合には、順次上書きしながら繰り返し録画する方法である。なお、それぞれの記録モジュールにおいては、記録領域を、記録すべきチャンネル数に合わせて、仮想的に、予め区分(分割)してもよい。このとき、記録領域の区分(分割)は、記録容量に基づいて、例えば、1/4あるいは1/2等に区分されてもよい。
【0097】
また、例えばPVRに割り当てられた記録モジュール217A及び217Bに記録される番組とループ記録(複数のチャンネルのデジタル放送信号をチャンネル毎に記録し、所定時間、そのデータを保持する記録方式)で記録モジュール217C及び217Dに記録される番組が重複した場合、両者を同時に実行することで、ループ記録で記録された番組が更新により削除された場合であってもユーザが希望した番組は、確実にPVRに残る。なお、重複した場合には、PVRの記録を中止し、ループ記録において記録された番組をPVR化することも可能である。
【0098】
このように、実施形態を適用することで、同時に放送されている複数チャンネルの番組を同時に録画した録画済番組を再生する際に、既に再生した再生済区間を考慮した再生開始位置から番組の再生を開始することができる。また、既に再生した再生済区間を考慮した再生開始方法は、ユーザにより選択及び設定可能であり、ユーザの利便性が向上する。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0100】
1…放送受信部、2…記録媒体、3…記録再生制御部、4…録画番組情報記憶部(録画番組情報テーブル)、5…主制御部、9…スピーカ、10…ディスプレイ、11…アンテナ、12…入力端子、13…チューナ、101…テレビジョン放送受信装置、109…スピーカ、110…映像表示部、111…TS処理部、112…信号処理部、113…グラフィック処理部、114…OSD信号生成部、115…音声処理部、116…映像処理部、117…HDD、118…制御部、119…ROM、120…RAM、121…不揮発性メモリ、122…録画再生制御部、123…操作部、124…受信部、125…第1のカードI/F、126…第1のカードホルダ、127…第1のカード、128…第2のカードI/F、129…第2のカードホルダ、130…第2のカード、131…明るさセンサ、132…通信I/F、133…LAN端子、134…USB…I/F、135…USB端子、136…i.LINK…I/F、137…i.LINK端子、138…HDMI…I/F、139…HDMI端子、140…チャンネル切換制御部、150…リモートコントローラ、201…記録再生装置、211…受信処理モジュール、212…CAS制御モジュール、213…信号選択モジュール、214…デコードモジュール、215…A(Audio)/V(Video)出力モジュール、216…主制御モジュール、217…記録再生制御モジュール、217A〜217D…記録モジュール(HDD)、218…映像出力、219…オーディオ(音声)出力。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のチャンネルの放送信号を受信する放送受信部と、
前記放送受信部が受信した複数チャンネルの番組を同時に記録する記録部と、
前記記録媒体が記録した前記番組を再生中に前記チャンネルを切り換える切り換え信号によって切り換えられたチャンネルの番組に、既に再生されたことがあることを示す識別子の有無を検出して番組再生開始位置を切り換える制御部と、
を具備する電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記記録媒体が記録した前記番組中に、前記識別子がある場合、その番組の識別子で規定される位置から番組を再生し、前記識別子がない場合、前記番組の先頭から再生する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記電子機器は、再生された番組を表示する表示部を具備する請求項1または2記載の電子機器。
【請求項4】
複数のチャンネルの既に記録された番組の再生中に、チャンネルを切り換える切り換え指示を受けつけ、
指示されたチャンネルの番組中に、既に再生されたことがあることを示す識別子がある場合に、
指示された番組の再生開始位置を識別子に従って、切り換える
再生方法。
【請求項5】
前記切り換え信号により指示されたチャンネルの番組が前記識別子を含む場合、その番組の前記識別子で規定される位置から番組を再生し、前記識別子がない場合、その番組の先頭から再生する請求項4記載の再生方法。
【請求項6】
複数のチャンネルの放送信号を受信する放送受信部と、
前記放送受信部が受信した複数チャンネルの番組を同時に記録する記録部と、
前記記録媒体が記録した前記番組を再生中に前記チャンネルを切り換える切り換え信号によって切り換えられたチャンネルの番組に、既に再生されたことがあることを示す識別子の有無を検出して番組再生開始位置を切り換える制御部と、
前記制御部が再生する番組を表示する表示部と、
を具備する表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−115775(P2013−115775A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263019(P2011−263019)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】