電子機器及び録画再生システム
【課題】番組録画装置が保持する録画済番組を、再生装置が再生可能であることを再生装置において確認可能な電子機器及び録画再生システムを提供する。
【解決手段】実施形態において、録画再生システムは、サーバと、第一の再生装置と、第二の再生装置と、を具備する。サーバは、クラウド上に位置する。第一の再生装置は、サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生する。第二の再生装置は、前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生する。
【解決手段】実施形態において、録画再生システムは、サーバと、第一の再生装置と、第二の再生装置と、を具備する。サーバは、クラウド上に位置する。第一の再生装置は、サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生する。第二の再生装置は、前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、番組録画装置が保持する録画済番組を、再生装置が再生可能であることを再生装置において確認可能な電子機器及び録画再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
番組を録画する番組録画装置(レコーダ)や、録画機能を有するテレビジョン受信装置(テレビ装置)は、例えば家庭内において、複数保有されることが少なくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−45627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の番組録画装置を保有する場合、同一番組を2以上の番組録画装置で録画することもある。
【0005】
本発明の目的は、番組録画装置が保持する録画済番組を、再生装置が再生可能であることを再生装置において確認可能な電子機器及び録画再生システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、録画再生システムは、サーバと、第一の再生装置と、第二の再生装置と、を具備する。サーバは、クラウド上に位置する。第一の再生装置は、サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生する。第二の再生装置は、前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【図2】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図3】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図4】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図5】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図6】実施形態を適用する表示の一例を示す図。
【図7A】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【図7B】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【図8】実施形態を適用する機器情報の表示の一例を示す図。
【図9A】実施形態を適用する受信情報の解析の一例を示す図。
【図9B】実施形態を適用する受信情報の解析の一例を示す図。
【図10】実施形態を適用する録画済番組リストの一例を示す図。
【図11】実施形態を適用する録画済番組リストの一例を示す図。
【図12】実施形態を適用するシステムで用いる端末装置の一例を示す図。
【図13】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、実施形態を適用する番組録画装置の一例を示す。なお、以下に説明する各要素及びまたは構成もしくは「モジュール」と呼称する要素はハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(処理装置やCPU)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0010】
図1に示す番組録画管理システム101は、単一のユーザによる複数利用、あるいは家庭内(または同一視聴契約内)等に代表され、番組の相互再生が認められている閉じたネットワーク内に用意される任意台数の番組録画装置(群)、番組録画装置(群)のそれぞれの録画済番組と録画予約状況を保持し、ネットワークによる制御、例えば録画予約の追加等を設定可能なマネージャ装置10、マネージャ装置10と番組録画装置(群)との間で、コンテンツ(番組、またはタイトルと称することもある)及び制御信号等の受け渡し(送受信あるいは入出力)を受け持つ接続部100を、少なくとも含む。
【0011】
接続部100は、マネージャー装置10が接続されているネットワーク(インターネット)と番組録画装置(群)が接続されている家庭内ネットワークを接続するもので、一般的にはルータと呼ばれる装置が使われる。
【0012】
なお、マネージャー装置10は、上述の番組録画装置(以下に一例を示す)あるいは、ユーザが保有するPC(Personal Computer)をホームサーバとして設定し、このサーバ上のアプリケーションとして構成することも可能である。
【0013】
番組を録画できる任意台数の番組録画装置は、第1のレコーダ(Recorder)<1>110、第2のレコーダ<2>120、第3のレコーダ<3>130、録画機能が用意されたテレビジョン受信装置(以下、テレビ装置と称する)140、第1のPC(Personal Computer)<1>150、第2のPC(PCに限らず携帯可能なモバイルコンピュータ(Mobile Computer)やスマートフォンと呼ばれる端末装置であってもよい)<2>160、及びレコーダ<1>110等の外部記憶装置として利用される、例えば、USB(Universal Serial Bus)を通じて接続するHDD170や、ネットワークを通じて接続する記憶装置、例えばLAN(LAN(Local Area Network)−Disk(HDD)やNAS(Network Attached Storage)−HDD(Hard Disk Drive)等も利用可能である。さらに、例えばBluetooth(登録商標)/ブルートゥース(登録商標)が用意され、それらを経由して、データの受け渡しが可能なレコーダ装置やHDD装置、もしくは携帯可能な端末装置が接続されてもよい。
【0014】
なお、図1に示す番組録画装置のそれぞれにおいて、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、及びレコーダ<3>130は、同一の構成(機種)であってもよい。また、それぞれの番組録画装置は、詳細な説明を省略するが、接続される表示装置(あるいはテレビ装置140)に映像出力としてGUIを表示する表示制御部、任意の放送を受信可能なチューナ、再生対象の番組の映像を接続される表示装置に出力する映像出力部、同じく番組の音声を再生する音声再生部、同じく番組の映像及び音声を記録する記録部、(記録部に対する)録画予約の登録と解除あるいは消去の指示入力が可能な入力部、及び録画予約の登録を記憶する予約保持部、等を少なくとも含む。
【0015】
一方、図1に示す番組録画装置のそれぞれにおいて、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、及びレコーダ<3>130は、それぞれ異なる構成(機種)である場合がある。
【0016】
例えば、レコーダ<1>110が、BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上デジタル放送及びネットワークを経由して配信される番組を録画可能で、レコーダ<2>120及びレコーダ<3>130が、地上デジタル放送のみを録画可能で、他のレコーダで録画された番組を、家庭内ネットワークを経由して(またはDLNA接続により)相互に再生可能である、等である。以下、レコーダ<1>110は、テレビ装置140から表示部を除外したと同等程度の機能を有し、レコーダ<2>120及びレコーダ<3>130は、チューナが受信する放送形式がレコーダ<1>110とテレビ装置140に比較して簡素化(地上デジタル放送専用化)された以外は、レコーダ<1>110あるいはテレビ装置140と同等程度の機能を有するものとして実施形態を説明する。なお、個々の機器は、DNLA−DMP(Digital Media Player)対応であることが好ましい。また、個々の機器は、DNLA−DMP(Digital Media Player)対応であることが好ましい。また、レコーダ<1>110及びレコーダ<2>120は、再生可能な動画ファイルの形式として「MPEG−2」と「MPEG−4(H−264AVC)」をサポートし、レコーダ<3>130は、「MPEG−2」のみをサポートする、等の再生可能なファイル形式、もしくは記録モードに違いがあるものとする。
【0017】
なお、それぞれのレコーダ<1>110、レコーダ<2>120及びレコーダ<3>130においては、記録部(映像音声記録装置)は、例えばHDDのみが装備されている、あるいは光ディスクやメモリカード(SDカード)との間で映像及び音声の記録と再生が可能、もしくはUSBあるいはLANを介して接続可能な記録装置との間で映像及び音声の記録と再生が可能、等の対応するメディア(記録媒体)が異なるものであってもよい。
【0018】
テレビ装置140は、例えば、チューナ(Tuner)、チューナが選局(選択)した番組を再生するための様々な信号処理を受け持つ信号処理部(DSP(Digital Signal Processor))、映像及び音声を記録する記録部(映像音声録画装置)、チューナが選局した番組の映像を表示する表示部、チューナが選局した番組の音声を再生する音声再生部、チューナ装置が選局した番組、すなわち映像及び音声を、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120またはレコーダ<3>130等の記録装置に、デジタル信号で供給する映像音声出力部、表示部にGUI(Graphical User Interface)を表示する表示制御部、及び装置全体の信号制御及び各構成相互の信号のタイミング管理等を受け持つ主制御部((Main Control Unit)、制御ブロックと称することもある)、及びネットワークコントローラ等、を含む。ネットワークコントローラとしては、DLNA−DMC(Digital Media Controller)からの制御信号を受け付ける機能を少なくとも有することが好ましい(上述のDNLA−DMS(Digital Media Server)対応であることが好ましい。
【0019】
なお、テレビ装置140は、記録部への録画予約の登録や解除(消去)の指示(入力)が可能な入力部、及び録画予約の登録を受け付け記憶する予約保持部等、を含む。また、テレビ装置140は、映像(Video)を再生するモニタと音声(Audio)を再生するスピーカとが一体に設けられたものであってもよいし、それぞれが独立して用意されているものであってもよい。
【0020】
チューナは、例えば、地上デジタル放送、BS(Broadcasting Satellite、放送衛星を介して提供される)デジタル放送、CS(Communication Satellite、通信衛星を通じて提供される)デジタル放送、地上アナログ放送、等を受信可能で、テレビ装置140と一体に設けられてもよいし、分離して独立に設けられてもよい。なお、番組供給元として、ネットワーク(通信網)上のサーバ、あるいは配信局(地域ネットワーク基地局)等も利用可能であり、ネットワークを介して提供される番組を選局(選択)するためのチューナとして機能する、例えば、STB(Set Top Box)あるいは、ホームサーバ(Home Saver)等が併用されてもよいし、一体に用意されてもよい。
【0021】
信号処理部は、例えば、地上デジタル放送を受信する場合は、チューナで選局された受信信号から番組供給元(放送局)すなわちCAS(Conditional Access System)事業体の情報やCAS事業体が用意した契約情報等を含む管理情報と番組を含んだトランスポートストリーム(Transport Stream,TS)を分離するTS分離部、TS分離部で分離した管理情報からCAS事業体が提供する識別情報(CASカード)を用い、暗号化キー(鍵)を解除(デスクランブル)し、番組を構成する映像信号及び音声信号すなわちPES(Packetized Elementary Stream)を得るデスクランブラ部、PESから映像信号(Video)と音声信号(Audio)を得る分離部、分離された映像信号及び音声信号をデコードするデコーダ(Decoder)等を含む。
【0022】
なお、CASカードは、デジタル放送における限定受信を実現するための契約情報等を保持し、受信装置(テレビ装置140、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、・・・)側で参照するものである。また、ネットワークを介した番組の配信においては、受信装置に用意されるソフトウエアにおいてCASカードに相当する機能を持たせることで、限定受信を実現する例が一般的である。また、国内のデジタル放送においては、CASカードは、社団法人電波産業会(ARIB)が管理するARIB STD−B25に準拠したCASカードのほか、放送事業者が独自に制定した仕様に基づくCASカードが存在するが、詳細な説明は省略する。
【0023】
記録部(映像音声録画装置)は、例えば、HDDを含み、映像及び音声すなわち番組を所定の記録方式(モード)及びレートで記録する。なお、記録時に、図示しないエンコーダ(Encoder)がエンコードすることはいうまでもない。また、記録部(映像音声録画装置)は、例えばSD(Secure Digital)カードと呼ばれる半導体メモリ(メモリカード)へ映像及び音声を記録し、また既に記録されている映像及び音声を再生するリーダ/ライタ(Reader/Writer)や、例えばDVD(Digital Versatile Disk)規格に代表される光ディスクへの映像及び音声の記録と光ディスクからの映像及び音声の再生が可能なディスクドライブユニット等が、組み合わせて用意されてもよい。もちろん、映像出力として、例えばDVI(Digital Visual Interface)が用意されてもよい。
【0024】
表示部は、例えば、液晶(LCD、Liquid Crystal Display)パネルであり、所定の解像度を有する。なお、外部接続されたモニタ装置もしくは別のテレビ装置であってもよいことはいうまでもない。
【0025】
音声再生部は、デコードされた音声信号を再生するスピーカ等、及び外部出力端子に、音声出力を供給する。なお、光デジタル出力であってもよい。すなわち、光デジタル出力は、モニタ装置(プロジェクタ装置等を含む)とAV(Audio Visual)アンプ装置等の組み合わせに対して有益である。
【0026】
映像音声出力部は、HDMI(High-definition Digital Media Interface)に準拠したコネクタ及びケーブルを含み、HDMIケーブルを介して接続される、例えばレコーダ<1>110及びレコーダ<2>120等に、それぞれが再生可能な最適な条件のデジタル信号で、デコードされた番組の映像及び音声を、供給する。
【0027】
主制御部は、上記各部(要素)すなわちテレビ装置全体の信号制御、及び上記各部(要素)相互の信号のタイミング管理等を受け持つ。
【0028】
なお、テレビ装置140やレコーダ<1>110、レコーダ<2>120、あるいはレコーダ<3>130等においては、通常、コンセントが抜かれている等の物理的に通電が困難な状況下以外において、電力消費の比較的大きな要素を除く主制御部等への2次電源(DC(直流)31Vあるいは24Vもしくは5V等)が、通常確保されており、予め規定された時刻に、内蔵する、または外部記憶装置として接続される記憶装置等を起動することができる。また、チューナが含む地上デジタルチューナが受信する地上デジタル放送から、TOT(Time Offset Table)と呼ばれる「時刻情報」を、常時取得できる。
【0029】
マネージャ装置10は、通信部11、アカウントマネージャ12、グループ番組予約一覧管理部13、番組データ保持部14、予約調整部15、録画済番組リスト保持部16、録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)17、他を含む。なお、マネージャ装置10は、例えば家庭内、あるいは企業(オフィス)内のグループといった信頼できる単位で作成される。また、グループへのアクセス権は、サーバ上に(マネージャ装置に)作成された上述のグループへ、メンバーIDを登録することで可能となる。一方、個々の番組録画装置(レコーダ<1>110及びHDD170、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、テレビ装置140、PC(Personal Computer<1>)150、及びPC<2>(Mobile Computer)160)は、それぞれからメンバーIDを使って上述のグループへアクセスした際に、機器管理ID(MAC(Media Access Control)アドレス)が参照されて、自動的に登録される。
【0030】
通信部11は、上述の接続部100との間及びでコンテンツ(番組)及び制御信号等の受け渡しを受け持つ。通信部11はまた、クラウドコンピューティング(ネットワーク/インターネット)上に公開されているPIM(Personal Information Manager)データ標準に準拠したスケジュール管理アプリケーション、例えば「iカレンダサーバ(i Calendar Store server)」に予め用意された「iカレンダ(i Calendar)」との間の情報の書き込み及び読み出しが可能である。なお、「iカレンダ」は、今日、モバイルPC(図1のPC<2>160に相当)、PDA(Personal Digital assistant)、スマートフォン等に代表される携帯端末、及び携帯電話装置に実装されている、あるいはサポートしている場合が多く、同アプリケーションをサポートした(実装されている)任意の端末装置を用いる他のユーザがアップデートした予定、等を閲覧できる。また、「iカレンダ」は、送信プロトコルに依存しないため、上述のネットワーク上でスケジュールを共用できる。
【0031】
通信部11はまた、ネットワーク網を経由したE−メールの送受信、及び外部サーバ、例えば地上デジタル放送の電子番組表(EPG)を保持したプログラムサーバ(TVプログラムサーバ(TV program Store server))へのアクセス及び同サーバからのEPGデータの取得が可能である。また、接続部100は、例えばLAN(Local Area Network)コントローラを含み、接続される個々の番組録画装置の録画予約状況、録画済番組情報、残り記録容量、及び個々の番組録画装置のアカウント情報、等をマネージャ装置10の通信部11を通じて、マネージャ装置10のアカウントマネージャ12に通知する。
【0032】
より詳細には、通信部11は、図6に表示の一例を示す「iカレンダ」に、マネージャ装置10が管理する上述の任意の番組録画装置からの録画予約を、グループ番組予約一覧部13を通じて書き込む(アップデートする)。なお、「iカレンダ」は、同アプリケーションを実装した、あるいはサポートする任意の端末装置を用い、ネットワーク(インターネット/クラウドコンピューティング)に接続可能であれば任意に利用でき、例えば図7に示すように、各端末装置に用意されたスケジュール表示機能により、上述の任意の番組録画装置において録画予約されている番組の情報や、新規な録画予約が可能であるか、等の情報を、例えば外出先、あるいは勤務先もしくは自宅へ向かう経路上等の制約を受けることなく、随時、確認できる。また、必要に応じて、新規の録画予約の設定(追加)等も随時可能である。
【0033】
アカウントマネージャ12は、上述の番組録画装置を保持したユーザまたはユーザが保持する番組録画装置のアカウント情報を取得し、アカウントを管理するアカウント管理部12−1、個々の番組録画装置の録画可能状況を取得し、録画可能機器を設定する機器情報管理部12−2、個々の番組録画装置の録画予約リスト、及び録画済番組リストを保持する予約リスト管理部12−3を含む。
【0034】
上述の録画予約リストおよび/あるいは録画済番組リストからなるリスト情報は、予約リスト管理部12−3において、上述のグループに登録されている番組録画装置毎のリストとして保持される。なお、予約リスト管理部12−3は、機器情報管理部12−2が保持する機器情報を用いて、上述の録画装置毎のリストをフィルタリングあるいはマージ<merge,[合成、併合、結合]>してグループ番組予約リストあるいはグループ録画済リストを生成する。
【0035】
アカウント管理部12−1が管理する情報としては、例えば
ア>視聴が有料である番組あるいは視聴が無料ではあるが視聴契約を必要とする番組(視聴契約を必要とする番組提供事業者を含む)についてのアカウントの有無、
等であり、例えば、上述の任意の番組録画装置から特定の番組提供事業者が提供する番組の録画予約(録画要求)があった場合、その番組提供事業者との間の契約、すなわちアカウントの有無をチェックし、録画予約の可否を判定する。
【0036】
機器情報管理部12−2が管理する情報としては、例えば
1>BS放送、あるいはCS放送を受信可能な受信契約の有無(CASカードの有無、及び契約の有無)、及びアンテナの接続状況、
2>ネットワークを経由してユーザが希望する番組を取得可能に提供する番組配信事業者との間の受信契約の有無、及びネットワークとの接続契約の有無、及び回線速度、
3>地上デジタル放送の受信を可能とするCASカードの有無(地上デジタル放送の放送事業者に対する受信登録の有無)、
4>番組録画のための記録容量すなわちHDDの空き容量、
5>既に予約されている録画予約の状況、すなわち録画予約をしようとしている時間及びその前後の録画予約の有無、
6>録画予約を受け付ける場合の受付可能時間(予約しようとする番組の開始の何分前まで録画予約が可能であるか)、
7>E−メールによる録画予約を受け付ける時間と録画予約しようとする番組の開始時間(録画予約を送信した場合に、対象の録画機器が録画予約を受け付けるか否か)、
等であり、例えば、上述の任意の番組録画装置から特定の番組提供事業者が提供する番組の録画予約(録画要求)があった場合、録画要求のあった番組録画装置がその番組を録画可能であるか否かをチェックする。なお、例えば、CASカードは、BS放送と地上デジタル放送を受信可能なB−CASカードと地上デジタル放送のみを受信可能なC−CASカードとがあり、アカウント管理部12−1が管理するアカウント情報と併せて、個々の番組録画装置が録画可能な番組及び放送事業者、等を識別する。
【0037】
予約リスト管理部12−3は、上述の番組録画装置それぞれの録画予約状況を、上述の機器情報管理部12−2が参照可能に、番組予約一覧(リスト)として保持する。なお、番組予約一覧リストは、図示する通り、番組録画装置毎に用意される。
【0038】
グループ番組予約一覧管理部13は、上述のアカウントマネージャ12の予約リスト管理部12−3が保持する個々の番組録画装置に録画予約された番組を統合予約表(リスト)として一括して保持するとともに、上述した通信部11を通じ、上述の「iカレンダ(i Calendar)」が保持する上述の個々の番組録画装置の録画予約を更新(アップデート)する。なお、グループ番組予約一覧管理部13が保持する統合予約表は、任意の番組録画装置において、その番組録画装置における録画予約リストを表示させた場合、後段に説明するが、マネージャ装置10が管理する他の番組録画装置において予約されている録画予約も同時に表示できる。
【0039】
番組データ保持部14は、アカウントマネージャ12のアカウント管理部12−1及び機器情報管理部12−2により録画予約状況が管理されている上述の個々の番組録画装置が録画可能な任意の番組の番組データを、録画要求のあった番組録画装置が取得可能に、提供する。なお、番組データは、上述したTVプログラムサーバが提供するEPG(電子番組表)や、上述の番組録画装置を提供する製造メーカが独自に用意したサーバ、及び視聴が無料ではあるが視聴契約を必要とする番組を提供する番組提供事業者が提供する番組一覧(コンテンツテーブル)等を複製したもの、あるいはそれらを統合した一覧表(統合番組表)のいずれであってもよい。
【0040】
個々の番組録画装置は、上述のグループ番組予約リストあるいは録画済リストが必要になった場合、すなわち録画予約の新規登録(録画予約の設定)あるいは録画予約の重複のチェック時に、マネージャ装置10へリクエストを送る。
【0041】
マネージャ装置10は、同リクエストに応じて、予約リスト管理部12−3にてデータベースをフィルタリングして、要求に応じたリストを作成し、リクエストを送信した番組録画装置に返信する。
【0042】
個々の番組録画装置は、このリストを受け取り、すでに録画予約されていないかを確認し、重複していることがチェックできた場合、GUI(Graphical User Interface)あるいはアイコン等を用い、録画予約が重複していることを、表示する。なお、録画予約が重複している場合において、一方の番組録画装置の録画予約を削除する場合、ローカルネットワークを用いた「録画削除リクエスト」を送信する手段あるいは機能を、双方の番組録画装置がサポートしている場合は、これを用いる。この削除処理を終えた後、サーバすなわちマネージャ装置10に、本作業による修正をアップロードする。ローカルにおいて、リクエスト送信手段がない場合は、マネージャ装置10へリクエストを送り、リクエストを受け取った他方の機器において削除処理を実行する。完了待ちの状態においては、図示しないが、GUIにリクエスト中であることを示すアイコンなどを表示する。
【0043】
予約調整部15は、接続部100を通じてマネージャ装置10と接続される上述の任意台数の番組録画装置すなわちテレビ装置140、レコーダ<1>110及びHDD170、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、PC<1>150及びPC<2>160のいずれかまたは2以上から新規に録画予約(録画要求)があった場合、既に他の番組録画装置において「同じ番組についての録画予約」があるか否か、等を判断するとともに、その録画予約を要求した番組録画装置とは異なる番組録画装置による録画を推奨する、等の予約調整を行う。
【0044】
例えば、録画予約を要求した番組録画装置に、放送時間が延長になる可能性がある直前の番組の録画予約があった場合、その時間帯の前後に録画予約がない、別の番組録画装置による録画予約を推奨することで、放送時間が延長になる可能性のある直前の番組の放送時間が実際に延長された場合等であっても、要求のあった番組の録画予約に影響が生じることが抑止される。また、録画予約の要求があった番組録画装置の残り記録容量が少ない場合、等においては、残り記録容量が十分な別の番組録画装置により録画予約を実行することで、録画予約の要求があった番組録画装置において、次の録画予約のために録画済みの番組のいくつかを(他の番組録画装置へ)移動する作業が生じる、等の別の作業が必要となることが低減される。
【0045】
一方、録画予約を要求した番組録画装置において、既に一部の時間が重なる録画予約がある場合、要求のあった新規の録画予約が可能な別の番組録画装置の有無を判定し、録画予約が可能な別の番組録画装置が存在することを、録画予約の要求があった番組録画装置に通知できる。
【0046】
また、予約調整部15は、E−メール等によりマネージャ装置10に対して外部から新規な録画予約の要求があった場合、特に有益である。例えば、特定の番組録画装置を指定した録画予約の要求があった(指定された)番組録画装置に既に録画予約がある、等においては、録画予約の可能な他の番組録画装置による録画予約が可能となる。なお、後段に詳述するが、指定された番組録画装置による録画予約が可能である場合はもちろん、録画予約の可能な他の番組録画装置による録画予約を受け付けた場合においても、返信E−メールにより、ユーザ(外部から予約要求の要求元)に対して、新しい予約先すなわち録画予約が可能な他の番組録画装置による録画予約が可能であることが、通知される。
【0047】
なお、後段に詳述するが、予約調整部15は、マネージャ装置10のアカウントマネージャ12(アカウント管理部12−1、機器情報管理部12−2及び予約リスト管理部12−3)とグループ番組予約一覧管理部13を参照し、番組データ保持部14が保持する番組情報に基づいて、新規な録画予約の要求を実現できる番組録画装置を特定することは言うまでもない。
【0048】
すなわち、予約調整部15により、録画予約の重複を見つけるとともに、重複の問題を、上述した方法により調整して解消する。なお、予約調整部15を、家庭内ネットワークのいずれかの番組録画装置が分担する場合、その番組録画装置がスリープする(電源オフ状態となる)、あるいはネットワークから切り離されることにより、実行不能となるため、同装置がネットワークから切り離される前に、他の番組録画装置に、上述の調整処理を渡すことが必要となる。例えば、ブロードキャストにより家庭内ネットワークに予約調整機能を有する装置があるか否かを確認し、予約調整機能を有する番組録画装置が存在することが確認できた場合に、その番組録画装置に現在の「ステータス」情報、等を渡すことになる。
【0049】
予約調整部15はまた、上述の録画予約の調整が複雑であることが特定できた場合、例えば他の番組録画装置についても、既に一部の時間が重なる録画予約が登録されている場合には、マネージャ装置10に接続されているPC<1>150またはPC(モバイル<2>)160に対し、通信部11を通じて『調整を求める』E−メールを送信し、録画すべき優先度の高い番組の録画予約を実行すべき番組録画装置を、ユーザに特定することを求める。
【0050】
予約調整部15はさらに、録画予約が可能であると推定できるが、実際に設定されている録画予約の確認ができない番組録画装置、例えば電源がオンされていない番組録画装置やE−メールによる録画予約が可能な番組録画装置において、E−メールを受信する時間に至る前である番組録画装置に対する録画予約の有無の確認については、通信部11を通じ、上述の「iカレンダ」を更新する。
【0051】
これにより、例えば電源がオンされていない番組録画装置が、その番組録画装置に設定された(別の)録画予約に従って起動した時点で、「iカレンダ」上でその番組録画装置を特定した録画予約の有無(または登録された録画予約の実行の可否)が判断できる。
【0052】
また、E−メールによる録画予約が可能な番組録画装置がE−メールを受信する時間に至った時点で、「iカレンダ」が保持したその番組録画装置を特定した録画予約の有無(または登録された録画予約の実行の可否が)判断できる。
【0053】
なお、E−メールによる番組の録画予約は、例えば図2に一例を示すメールフォームを用い、
A>識別コード 「dtvopen」
B>パスワード 「@abx3=パスワード」
C>録画日 「20220229」 ← 2022年2月29日
D>録画開始時刻 「acaa=24時制の時間と分」
E>録画終了時刻 「cabd=24時制の時間と分」
F>録画チャンネル 「○○=放送種別に続けて3桁」
G>録画先 「□□=登録された文字と数字」
H>録画モード(レート) 「△△=指定された文字列」
を、送信することで、登録できる。
【0054】
図3は、マネージャ装置10と接続される上述の任意台数の番組録画装置すなわちテレビ受信装置140、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、PC<1>150及びPC<2>160から新規に録画予約(録画要求)があった場合、その新規な録画予約が既に登録されている録画予約に対して予約調整が必要か否かについての判定をソフトウエア的に示す。
【0055】
例えば、図2に一例を示したメールフォームのE−メールにより新規仮予約(新規録画予約)が指示された場合[11]、予約調整が行われる[12]。
【0056】
予約調整において、E−メールにより指示された新規仮予約を変更(修正)する必要があった場合[13−YES]、新規仮予約を変更(修正)することにより録画予約が可能である場合[14−YES]、変更した場合の『録画予約「案」』が、E−メールによりユーザに返信される。なお、『録画予約「案」』としては、例えば「番組録画装置を変更しましたが、録画予約が完了しました。録画予約は、レコーダ<2>(RD−○○○X)です。」等とする[15]。
【0057】
E−メールにより指示された新規仮予約を変更(修正)する必要があり[13−YES]、新規仮予約を変更(修正)することによっても録画予約ができない場合(録画予約変更失敗)[14−NO]、図5に一例を示すような『予約を登録できませんでした。重複した予約が既にあります。』等の、録画予約ができないこと(予約調整失敗)を通知するE−メールが、ユーザに返信される[16]。
【0058】
なお、E−メールにより指示された新規仮予約を変更(修正)する必要がない場合[13−NO]、録画予約が終了したことがE−メールにより返信される[17]。
【0059】
図4は、図3に示した予約調整のより詳細な手順をソフトウエア的に示す。
【0060】
E−メールにより新規仮予約(新規録画予約)が指示された場合[21]、録画時間が重なっていないことがチェックされる[22]。
【0061】
録画時間が重なっている場合[22−NO]、対象の(E−メールにより指示された)新規録画予約の番組を録画できる番組録画装置の有無が、機器情報管理部及びアカウント管理部が保持する情報(機器情報)の参照により、チェックされる[23]。
【0062】
対象の(E−メールにより指示された)新規録画予約の番組を録画できる番組録画装置が存在しない場合[23−NO]、図5に一例を示すような『予約を登録できませんでした。重複した予約が既にあります。』等の、録画予約ができないこと(予約調整失敗)がE−メールによりユーザに返信される[24]。
【0063】
対象の(E−メールにより指示された)新規録画予約の番組を録画できる番組録画装置が存在した場合[23−YES]、例えば「番組録画装置を変更しましたが、録画予約が完了しました。録画予約は、テレビ装置○○Z△△△です。」、等の録画予約が終了したことを通知するE−メールが返信される[25]。
【0064】
なお、予約調整部15による調整は、上述のアカウント管理部及び機器情報管理部が保持する情報ア>及び1>〜7>に従うが、例えば変更先に対するチェックとして、
a)既に予約が入っていないか?
b)録画開始時間までの時間(何分前まで予約設定可能か?)
c)装置がOFFの場合、次に、いつ予約サーバのチェックがあるか?
すなわち対象の装置が予約リストを取りにくるスケジュール、等がある。
【0065】
また、(E−メールにより指定された)番組録画機器において録画が可能であっても、例えばHDD残り記録容量等に基づき、録画予約を振り替える(指定された番組録画機器とは異なる番組録画機器に録画予約を設定する)ことも可能である。
【0066】
録画済番組リスト保持部16は、予約リスト管理部12−3が保持する個々の番組録画装置、すなわち図1に示したレコーダ<1>110、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、テレビ装置140、・・・、HDD170等において、録画予約に従って「録画」が終了した録画済番組の番組名、録画開始日時と終了日時、あるいは録画開始日時と時間(番組長)、チャンネルまたは番組供給元、フォーマット及び録画モード等を、番組録画装置毎に、上述した録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)17が参照可能な形式で、個別リストとして保持する。なお、個別リストには、各録画済番組に固有の情報として、DTCP(Digital Transmission Content Protection)/DTCPをDNLAに適用したDTCP−IP(Internet Protocol)の認証や視聴年齢制限、ダビング(コピー)の許諾及び回数制限等である録画済番組を再生する際に再生が制限を受けることがある環境(要因)に関する情報、等が付属できる。また、各録画済番組の固有の情報には、それを録画した機器の情報、例えば製造メーカ名、録画した装置(内蔵HDD)の製造番号(識別用ID)、等も付加される。
【0067】
録画番組一覧管理部17は、録画済番組リスト保持部16が保持する上述の個々の番組録画装置が録画した番組の(個別)リストを結合し、例えば、上述の「iカレンダ」型式で参照可能な『結合録画済番組リスト』を作成する。なお、上述の統合録画済番組リストは、任意の番組録画装置にて録画済番組が増える(各番組録画装置において、録画予約に従って「録画」が終了する)毎に、マネージャ装置10及び通信部11の制御に従って、更新される。また、「iカレンダ」が表示する統合録画済番組リストも、任意の番組録画装置にて録画済番組が増える(各番組録画装置において、録画予約に従って「録画」が終了する)毎に更新される。
【0068】
なお、個々の録画済番組が同一の番組を含む場合であっても、フォーマット/モード/レート/録画に用いた機器の識別用ID等ともに、一覧表示される(結合録画済番組リストに、それぞれ、リストされる。
【0069】
録画番組一覧管理部17が作成した(「iカレンダ」形式の)『結合録画済番組リスト』は、図6に一例を示す、一般的なブラウザを用いて表示した例において、毎週月曜日に、レコーダ<1>110(図1参照)において、14時00分から「○○○・・・」が録画済であり、22日(月曜日)については、テレビ装置140において、11時00分から「△△△〜〜〜」が録画済であることがわかる。
【0070】
同じく22日については、レコーダ<2>120において、19時00分から「□□・・□□〜」が録画済であることがわかる。
【0071】
なお、図6に示した「iカレンダ」をサポートする任意の端末装置、例えばPC(パーソナルコンピュータ)201(図1参照)や、スマートフォン(X01T(商品名))301(図1参照)等により、図7Aに示すように、随時閲覧することができる。『結合録画済番組リスト』の例を図10に示す。また、スマートフォン301にビューワーが用意されていない場合、等においては、スマートフォン向けプレーヤーアプリ(アプリケーション)をダウンロード(取得)可能に、例えばスマートフォンの製造元もしくは供給元が提供するウェブサイト(ホームページ)へ案内することも可能である(「リンク」が用意されている等)。
【0072】
この場合、再生装置(ローカル)は、録画済番組リストを読み出し、表示装置の画面に表示することができる。その際、番組がローカル(再生装置)にない場合は、録画済番組リストに記述されているプロトコルに対応しているかどうかをチェックし、対応している場合のみ、その番組名をリストに表示することもできる。すなわち、リストされた番組がローカル(再生装置)にない場合、再生装置は、ユーザからリスト中の番組の再生が指示された場合、プロトコルとアドレス情報を参照し、ローカル(再生装置)の場合は、対応する装置(メディアプレーヤ)に再生を指示し、ネットワークの場合は、所定の手順にてネットワーク上のサーバに対して、ストリーミングを含むデータダウンロードを指示することで、任意の装置で録画された録画済番組を再生できる。
【0073】
ところで、任意の番組を録画する際には、番組の録画に用いた録画機器は、その番組を録画することが許可されている。例えば、BSデジタル放送等の番組については、CASカードによる認証の後、録画が可能となる。従って、録画済番組一つひとつは、録画時に要求のある様々な許諾や、録画可能要件をクリアした状態にある。
【0074】
反面、ネットワーク(DNLA)内の特定の録画機器を用いて任意(別)の録画機器が録画した録画済番組を再生しようとした場合、『結合録画済番組リスト』にリストされた全ての番組が全て(任意)の録画機器において、再生できるとは限らない。例えば、対象の録画済番組のフォーマットに対応していない(サポートしていない)、視聴年齢制限があるため再生許諾が必要となる、等の理由により、特定の録画機器(ローカル)から再生要求があった場合は、その録画機器(ローカル)による再生が許可されている番組のみを『結合録画済番組リスト』として提示することが好ましい。
【0075】
このような背景に基づき、図8に示すような、ネットワーク(DNLA)内の録画機器のそれぞれに許容される機能や対応するフォーマット等を示す『機器情報リスト』によりフィルタリングして、録画済番組を再生(視聴)しようとしている録画機器(ローカル)が再生可能な番組のみを提示することが好ましい。
【0076】
図8において、「配信機器」は、任意の録画機器を番組録画に利用した場合に、録画済番組に適用される機能や対応フォーマットを示し、「再生機器」は、任意の録画機器を、録画済番組の再生(視聴)に用いる場合に適用される機能や対応フォーマットを示す。
【0077】
なお、「再生機器」においては、その録画機器(ローカル)が動作中である場合に適用される機能や条件を含む。例えば、通常時(非動作時)に、例えば「TS」形式の放送が標準的な記録モード(レート)で録画された録画済番組[X]を再生可能な録画装置(ローカル)であっても、モード(レート)変換を必要とするダビングのために動作している間は、録画済番組[X]を再生できない、等を条件の一つとしてあげることができる。従って、『機器情報リスト』における「再生機器」欄に、動作状態に従う機能制限の有無、または除外条件等を示す「ステータス」が付属することが好ましい。「ステータス」は、比較的高い頻度で表示することの多い要因または条件に対しては、例えば、アイコン(icon)、もしくはピクトグラム等による表示が好ましい。もちろん、文字列による直接的な表示も可能とする。なお、文字列については、ティッカ(Ticker、一定の表示領域内に文字列を流して(スクロールして)表示)等の手法を用いることで、多くのメッセージを表示できる。
【0078】
また、「再生機器」においては、ローカル(再生しようとしている機器)に予定されている動作と関連して、適用される機能や条件を含む。例えば、ローカルにおいて、再生を予定している番組の終了時間よりも前に実行を開始する必要のある録画予約がある、等を条件の一つとしてあげることができる。従って、『機器情報リスト』における対象の「再生機器」欄に、再生可能時間、または録画予約の実行により再生が中断されることを示す「ステータス」が付属することが好ましい。
【0079】
また、「再生機器」においては、ローカルあるいは任意の装置で、途中まで再生されたことのある番組については、その情報を、表示できる。例えば、ローカルとは異なる機器において、「N(Nは再生時間を示し、時間/分/秒のいずれかまたは組み合わせ)」だけ、もしくはチャプタの数によりY/Z(Yは再生済チャプタ数/Zは全てのチャプタの数)、等を、表示できる。
【0080】
また、「ステータス」、「モード」あるいは「フォーマット」としては、図8と一部が重複する例もあるが、例えば、
□配信機能<送信>として、
○DLNA
○DLNA−DMC(- Digital Media Controller)
○DLNA−DMP(- Digital Media Player)
○DLNA−DMS(- Digital Media Server)
○DTCP−IP(- Internet Protocol)
○ネット de ダビング<R○−E10◇◇K(製品名)にて可能>
○HDMI
□記録モード<送信>として、
○動画<MPEG−1/−2/−4(AVC)/TS(パススルー)/Videoフォーマット/VRフォーマット/解像度/コピーワンス/ダビング10>
○静止画<JPEG(Joint Photographic Experts Group)>
○音楽<WAV(WAVe form audio format)/MP3(MPEG Audio layer-3)/PCM(Pulse Coded Module)>
○配信制限(地域/年齢)
□再生機能<受信>として、
○DLNA
○DLNA−DMC
○DLNA−DMR
○DLNA−DMS
○DTCP−IP
○ネット de ダビング<R○−E10◇◇K(製品名)にて可能>
○HDMI
○電源オフ
○WOL(Wake on LAN)
□記録モード<受信>
○動画<MPEG−1/−2/−4(H−264AVC)/TS(パススルー)/ファイファイナライズ(の有無)/ファイナライズ[実行中]>
○静止画<JPEG>
○音楽<WAV/MP3>
等のいずれか、あるいはその組み合わせを考えることができる。
【0081】
また、配信における機能上の制約(配信制限)については、その情報の有無をサーバにアップロードすべき要素として、
例えば、録画中は、DMS配信できない、等
「配信が番組の再生途中で中止される可能性がある(ため)、録画済リストを要求された場合において、
A)配信上の制約があるか、を確認
A−1)配信制限状態であるかどうかのフラグ、を確認
A−2)配信制限が録画モードの場合、予約リスト、を確認
→該当する予約がコンテンツ再生時間内に発生するか、を確認
A−1)またはA−2)に該当する場合、
B−1)制約のない、他の再生可能機器を探す
B−2)N分後に、再生が停止すること、を(ユーザに)報知
等、を考慮することが必要である。
【0082】
また、機能上の制限について、例えば、
機器の内部状態(state)をサーバにアップロード
→(あるいは)サーバから定期的に問い合わせ
→<state> 電源オン(○)/電源オフ(×)
→[0]:配信制限なし
→[1]:TS録画中は、NG<不可>
→[2]:メンテナンス中は、NG<不可>
等、を考慮することが必要である。
【0083】
また、ローカル(再生装置自身)が保持する番組を、ネットワーク上の機器に開示している再生装置は、
1)ネットワークからの再生を受け付けられない状態になる前に、同期システムの機器情報にそのフラグをセットする
2)ユーザ操作などにより、スリープあるいはOFFする場合は、同期システムの機器情報にそのフラグをセットし、必要に応じて、WOLするための情報(たとえばMACアドレス)を合わせてセットする
ことにより、利便性が向上する。
【0084】
なお、上述の「ローカル(再生機器)」が再生可能な録画済番組を一覧表示する『結合録画済番組リスト』を作成する際の上述したフィルタリングは、図9A及び図9Bに一例を示す通り、ローカル(例えばテレビ装置140)からの録画済番組リストの送信要求があった場合、接続部100、マネージャ装置10の通信部11を経由した録画番組一覧管理部17との接続の確立に続いて、録画済番組リスト保持部16が保持する上述の個々の番組録画装置が録画した番組の(個別)リストの読み出しが要求される[A1]。
【0085】
個別リストの読み出し要求に従い、録画済番組リスト保持部16が保持する上述の個々の番組録画装置が録画した番組の(個別)リストが読みだされ[B1]上述の「iカレンダ」型式で参照可能な『結合録画済番組リスト』が作成される[B2]。
【0086】
作成された『結合録画済番組リスト』は、図9Bに示す解析工程として、図8に一例を示した「録画済番組供給元(配信機器)」リストを参照し[C1]、ローカルが閲覧可能な録画済番組を提供(配信)することのできる配信機器の機能及び条件がリストされる[C2]。同時に、または所定のタイミングで、再生要求のあった機器(ローカル)について、再生可能な録画済番組の情報(再生機器の機能及び条件)を取得[C3]し、配信機器の機能及び条件のリストと比較し[C4]、ローカルが再生できない番組を『結合録画済番組リスト』から除外する[C5]。従って、ローカル(再生要求のあった機器)による再生が可能な録画済番組のみがリスト(フィルタリング)された『結合録画済番組リスト』が得られる[C6]。フィルタリングされた(特定の再生機器向けの)『結合録画済番組リスト』の例を図11に示す。
【0087】
このようにして得られたフィルタリングされた『結合録画済番組リスト』が、図7Bに示す通り、クラウド上の「iカレンダ」として閲覧可能に、アップデートされる[B3]。
【0088】
なお、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」は、ローカル(再生要求のあった機器)に、UI(User Interface)表示可能に、供給される[A2]。
【0089】
また、図9A及び図9Bにより上述した「フィルタリング」は、例えば、
□<再生機器(x)>録画済リスト要求
□クラウドサーバ
○結合録画済リスト作成部 → 録画済リスト蓄積部に「録画済リスト」を要求
○録画済リスト蓄積部は、「録画済リスト」を1つにマージする
→『結合録画済リスト』作成
○録画済リスト蓄積部は、『結合録画済リスト』を送り返す
○結合録画済リスト作成部は、『結合録画済リスト』の[解析]を行う
□[解析]
○番組を配信する機器を取り出す(抽出/サーチ)
○配信機器の配信機能を配信機能リストから取り出す(サーチ/抽出)
○再生機器の再生機能を配信(機能)リストから取り出す(サーチ)
○コンテンツを再生機器が受信できる組み合わせがあるか、を確認(サーチ)
○<Y>配信機器を取り出す(抽出[○]/受信可能)
○<N>統合録画済リストからコンテンツを削除(受信不能/抽出[×])
□クラウドサーバ
○結合録画済リスト作成部 → 『結合録画済リスト』を要求
□<再生機器(x)>録画済リスト受信
と、ソフトウエア的に説明することができる。
【0090】
以下、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」は、ローカルにて、UI表示のために保持され、ローカルの表示条件または表示方法に従い、表示される[A3]。
【0091】
従って、視聴者(ローカルから録画済番組リストを要求したユーザ)は、ローカルにおいて、現在、再生(視聴)できる録画済番組を、再生途中での中断、あるいはローカルに予定された録画予約のキャンセル、あるいは他の録画可能機器への予約変更等を伴うことなく、再生できる。なお、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」は、図8に示した「ステータス」を含むことから、例えば、ローカルに設定されている録画予約が開始するまでの間、といった限定的な番組の再生を選択することも可能である。
【0092】
なお、「iカレンダ」は、ローカルがDLNA−DMPに対応している場合、DLNA−DMCに対応する閲覧装置であるスマートフォン301やPC201(図1を例とした場合、PC<2>160を携行する場合を含む)から、『結合録画済番組リスト』に付属する「ステータス」に従い、ローカルの動作予定(録画予約)を、視聴予定の録画済番組の視聴に影響が及ぶことのないよう、変更することが可能である。また、「iカレンダ」の閲覧に用いる閲覧装置(スマートフォンやPC<2>等)がローカル(再生機器)である(ローカルで「iカレンダ」を閲覧している)場合、ローカルに装備されているフォーマットに適合する録画済番組を、その場で再生(視聴)できる。但し、コピーワンス(Copy Once、移動<Move>のみ可能)な番組については、録画に用いた機器による再生(視聴)を促すメッセージ等を表示させ、番組が不用意に視聴(再生)できなくなる可能性を排除してもよい。
【0093】
図10に、『結合録画済番組リスト(録画リスト)』の表示例を、図11に、レコーダ<3>130向けに「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト(録画リスト)』」の表示例を、示す。なお、それぞれの表示例は、テレビ装置140については、実質的に表示部に表示される表示画面例であるが、レコーダ<3>130については、レコーダ<3>130に接続されるモニタ装置(またはテレビ装置140)において表示される表示画面例である。
【0094】
図10は、『結合録画済番組リスト(録画リスト)』の表示例であり、画面表示1001中の選択番組表示領域1010に、現在、カーソルが位置している(表示が反転表示されている)表示1012で録画されている番組の再生映像が表示される。なお、表示1012〜1019の所定の位置(この例では、左側の先頭付近)の番組録画装置表示欄1011に、それぞれの表示1012〜1019が表示する録画(済)番組を録画した番組録画装置を示す記号またはアイコン(icon)状の識別マークが表示され、それぞれの番組が録画されている番組録画装置が識別可能である。
【0095】
例えば、表示1012〜1014は、テレビ装置(図1の140)、表示1015と1016は、レコーダ<1>(図1の110)、表示1017は、レコーダ<2>(図1の120)、表示1018は、レコーダ<3>(図1の130)に録画されていることがわかる。
【0096】
このことは、レコーダ<3>が、再エンコードすなわちモード変換を必要とせずに再生可能な番組は、表示1018の番組のみであり、例えば表示1015と1016は、この段階では、レコーダ<3>が再生できない(受信対象とならない)ことを示している。
【0097】
図10及び図11により、レコーダ<3>130が再生可能に「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」においては、図10が示す『結合録画済番組リスト』から、表示1018の番組のみが抽出された状態であることが認められる。
【0098】
図12は、例えば、スマートフォン(携帯端末装置)にて、図6に示した『結合録画済番組リスト』(スマートフォンにおいて、図7Aに示すように、『結合録画済番組リスト』が参照可能な状態)から、図8により説明した「ステータス」、「モード」、「フォーマット」及び「配信制限」等を考慮して、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」に従い、任意の再生装置に、録画済番組の再生を指示する例を示す。
【0099】
図7Aに示す例において、特定の番組または日付の表示にユーザが触れることで、あるいはアイコン等により、ユーザが特定の番組または日付を選択することで、一日分または所定時間範囲、もしくは特定の番組名が、図12(a)の例に従い、スマートフォン301の表示領域内に、所定の大きさに表示される(例えば、拡大表示となる)。なお、[LAN]/[dlna]/[結合番組]等の『結合録画済番組リスト』を保持する録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)17(図1参照)へのアクセスを可能とする表示、すなわちアイコン(またはボタン、以下ネットワークアクセスアイコンと称する)311が表示される。
【0100】
ネットワークアクセスアイコン311にユーザが触れることで、またはアイコン311等により、ユーザがアクセスを入力することで、図12(b)に一例を示す、『結合録画済番組リスト』にマージされている番組を保持する記録装置及び再生装置もしくは記録再生装置名、またはアイコン、もしくはピクトグラム(図10の表示1012〜1018の先頭にある記号)が、表示される。
【0101】
以下、例えば、レコーダ<3>130(図1参照)が選択されると、図12(c)に一例を示すが、図8、図9A及び図9Bにより説明したフィルタリングに従い、レコーダ<3>が再生(受信)可能な「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」が321が表示される。なお、単一画面で表示できない場合には、表示がスクロールできることを示す、2方向(送り(順)方向)及び戻り(逆)方向)を示す「矢印ボタン(アイコン)」等が同じ画面に表示されることはいうまでもない。
【0102】
なお、表示については、スマートフォン毎に異なること、製造元(供給元)で分類可能な配列や機能があることは、いうまでもない。
【0103】
また、表示方法、すなわち、個々の『表示』については、例えば、表示すべき文字数に応じてその全長が変化することを基本とするが,文字数が多い場合には,[ticker(ティッカ)]と呼ばれる表示領域内スクロールにより、文字列の先頭から終端までが、表示可能な範囲内を、順次移動する方式(表示方法)、等があり、任意の表示方法が利用できることはいうまでもない。
【0104】
なお、図13に示すように、図6、図7A及び図7Bで説明した「iカレンダ」に代えて、ネットワーク(インターネット/クラウドコンピューティング)上に用意されている『録画済番組リスト保持部(サーバ)』を用いることもできる。
【0105】
このように、本実施の形態によれば、2以上の記録装置が独立に記録した番組を、再生側となる装置の再生能力、動作状態、あるいは番組の特別な区分に従う記録時に用いた装置以外での再生に関する条件等を反映した再生側装置に再生が許可される番組の再生(配信)が可能となる。
【0106】
従って、2以上の記録装置を有するユーザの番組再生時の利便性が向上する。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
10…マネージャ装置、11…通信部、12…アカウントマネージャ、12−1…アカウント管理部、12−2…機器情報管理部、12−3…リスト管理部、13…グループ番組予約一覧管理部、14…番組データ保持部、15…予約調整部、16…録画済番組リスト保持部、17…録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)、100…接続部、101…番組録画管理システム、110…レコーダ<1>、120…レコーダ<2>、130…レコーダ<3>、140…テレビ装置、150…PC(Personal Computer<1>)、160…PC<2>(Mobile Computer)、170…(USB接続)HDD、201…PC(Mobile Computer)、301…スマートフォン(携帯端末装置)。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、番組録画装置が保持する録画済番組を、再生装置が再生可能であることを再生装置において確認可能な電子機器及び録画再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
番組を録画する番組録画装置(レコーダ)や、録画機能を有するテレビジョン受信装置(テレビ装置)は、例えば家庭内において、複数保有されることが少なくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−45627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の番組録画装置を保有する場合、同一番組を2以上の番組録画装置で録画することもある。
【0005】
本発明の目的は、番組録画装置が保持する録画済番組を、再生装置が再生可能であることを再生装置において確認可能な電子機器及び録画再生システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、録画再生システムは、サーバと、第一の再生装置と、第二の再生装置と、を具備する。サーバは、クラウド上に位置する。第一の再生装置は、サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生する。第二の再生装置は、前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【図2】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図3】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図4】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図5】実施形態を適用する予約の一例を示す図。
【図6】実施形態を適用する表示の一例を示す図。
【図7A】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【図7B】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【図8】実施形態を適用する機器情報の表示の一例を示す図。
【図9A】実施形態を適用する受信情報の解析の一例を示す図。
【図9B】実施形態を適用する受信情報の解析の一例を示す図。
【図10】実施形態を適用する録画済番組リストの一例を示す図。
【図11】実施形態を適用する録画済番組リストの一例を示す図。
【図12】実施形態を適用するシステムで用いる端末装置の一例を示す図。
【図13】実施形態を適用するシステムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、実施形態を適用する番組録画装置の一例を示す。なお、以下に説明する各要素及びまたは構成もしくは「モジュール」と呼称する要素はハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(処理装置やCPU)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0010】
図1に示す番組録画管理システム101は、単一のユーザによる複数利用、あるいは家庭内(または同一視聴契約内)等に代表され、番組の相互再生が認められている閉じたネットワーク内に用意される任意台数の番組録画装置(群)、番組録画装置(群)のそれぞれの録画済番組と録画予約状況を保持し、ネットワークによる制御、例えば録画予約の追加等を設定可能なマネージャ装置10、マネージャ装置10と番組録画装置(群)との間で、コンテンツ(番組、またはタイトルと称することもある)及び制御信号等の受け渡し(送受信あるいは入出力)を受け持つ接続部100を、少なくとも含む。
【0011】
接続部100は、マネージャー装置10が接続されているネットワーク(インターネット)と番組録画装置(群)が接続されている家庭内ネットワークを接続するもので、一般的にはルータと呼ばれる装置が使われる。
【0012】
なお、マネージャー装置10は、上述の番組録画装置(以下に一例を示す)あるいは、ユーザが保有するPC(Personal Computer)をホームサーバとして設定し、このサーバ上のアプリケーションとして構成することも可能である。
【0013】
番組を録画できる任意台数の番組録画装置は、第1のレコーダ(Recorder)<1>110、第2のレコーダ<2>120、第3のレコーダ<3>130、録画機能が用意されたテレビジョン受信装置(以下、テレビ装置と称する)140、第1のPC(Personal Computer)<1>150、第2のPC(PCに限らず携帯可能なモバイルコンピュータ(Mobile Computer)やスマートフォンと呼ばれる端末装置であってもよい)<2>160、及びレコーダ<1>110等の外部記憶装置として利用される、例えば、USB(Universal Serial Bus)を通じて接続するHDD170や、ネットワークを通じて接続する記憶装置、例えばLAN(LAN(Local Area Network)−Disk(HDD)やNAS(Network Attached Storage)−HDD(Hard Disk Drive)等も利用可能である。さらに、例えばBluetooth(登録商標)/ブルートゥース(登録商標)が用意され、それらを経由して、データの受け渡しが可能なレコーダ装置やHDD装置、もしくは携帯可能な端末装置が接続されてもよい。
【0014】
なお、図1に示す番組録画装置のそれぞれにおいて、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、及びレコーダ<3>130は、同一の構成(機種)であってもよい。また、それぞれの番組録画装置は、詳細な説明を省略するが、接続される表示装置(あるいはテレビ装置140)に映像出力としてGUIを表示する表示制御部、任意の放送を受信可能なチューナ、再生対象の番組の映像を接続される表示装置に出力する映像出力部、同じく番組の音声を再生する音声再生部、同じく番組の映像及び音声を記録する記録部、(記録部に対する)録画予約の登録と解除あるいは消去の指示入力が可能な入力部、及び録画予約の登録を記憶する予約保持部、等を少なくとも含む。
【0015】
一方、図1に示す番組録画装置のそれぞれにおいて、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、及びレコーダ<3>130は、それぞれ異なる構成(機種)である場合がある。
【0016】
例えば、レコーダ<1>110が、BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上デジタル放送及びネットワークを経由して配信される番組を録画可能で、レコーダ<2>120及びレコーダ<3>130が、地上デジタル放送のみを録画可能で、他のレコーダで録画された番組を、家庭内ネットワークを経由して(またはDLNA接続により)相互に再生可能である、等である。以下、レコーダ<1>110は、テレビ装置140から表示部を除外したと同等程度の機能を有し、レコーダ<2>120及びレコーダ<3>130は、チューナが受信する放送形式がレコーダ<1>110とテレビ装置140に比較して簡素化(地上デジタル放送専用化)された以外は、レコーダ<1>110あるいはテレビ装置140と同等程度の機能を有するものとして実施形態を説明する。なお、個々の機器は、DNLA−DMP(Digital Media Player)対応であることが好ましい。また、個々の機器は、DNLA−DMP(Digital Media Player)対応であることが好ましい。また、レコーダ<1>110及びレコーダ<2>120は、再生可能な動画ファイルの形式として「MPEG−2」と「MPEG−4(H−264AVC)」をサポートし、レコーダ<3>130は、「MPEG−2」のみをサポートする、等の再生可能なファイル形式、もしくは記録モードに違いがあるものとする。
【0017】
なお、それぞれのレコーダ<1>110、レコーダ<2>120及びレコーダ<3>130においては、記録部(映像音声記録装置)は、例えばHDDのみが装備されている、あるいは光ディスクやメモリカード(SDカード)との間で映像及び音声の記録と再生が可能、もしくはUSBあるいはLANを介して接続可能な記録装置との間で映像及び音声の記録と再生が可能、等の対応するメディア(記録媒体)が異なるものであってもよい。
【0018】
テレビ装置140は、例えば、チューナ(Tuner)、チューナが選局(選択)した番組を再生するための様々な信号処理を受け持つ信号処理部(DSP(Digital Signal Processor))、映像及び音声を記録する記録部(映像音声録画装置)、チューナが選局した番組の映像を表示する表示部、チューナが選局した番組の音声を再生する音声再生部、チューナ装置が選局した番組、すなわち映像及び音声を、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120またはレコーダ<3>130等の記録装置に、デジタル信号で供給する映像音声出力部、表示部にGUI(Graphical User Interface)を表示する表示制御部、及び装置全体の信号制御及び各構成相互の信号のタイミング管理等を受け持つ主制御部((Main Control Unit)、制御ブロックと称することもある)、及びネットワークコントローラ等、を含む。ネットワークコントローラとしては、DLNA−DMC(Digital Media Controller)からの制御信号を受け付ける機能を少なくとも有することが好ましい(上述のDNLA−DMS(Digital Media Server)対応であることが好ましい。
【0019】
なお、テレビ装置140は、記録部への録画予約の登録や解除(消去)の指示(入力)が可能な入力部、及び録画予約の登録を受け付け記憶する予約保持部等、を含む。また、テレビ装置140は、映像(Video)を再生するモニタと音声(Audio)を再生するスピーカとが一体に設けられたものであってもよいし、それぞれが独立して用意されているものであってもよい。
【0020】
チューナは、例えば、地上デジタル放送、BS(Broadcasting Satellite、放送衛星を介して提供される)デジタル放送、CS(Communication Satellite、通信衛星を通じて提供される)デジタル放送、地上アナログ放送、等を受信可能で、テレビ装置140と一体に設けられてもよいし、分離して独立に設けられてもよい。なお、番組供給元として、ネットワーク(通信網)上のサーバ、あるいは配信局(地域ネットワーク基地局)等も利用可能であり、ネットワークを介して提供される番組を選局(選択)するためのチューナとして機能する、例えば、STB(Set Top Box)あるいは、ホームサーバ(Home Saver)等が併用されてもよいし、一体に用意されてもよい。
【0021】
信号処理部は、例えば、地上デジタル放送を受信する場合は、チューナで選局された受信信号から番組供給元(放送局)すなわちCAS(Conditional Access System)事業体の情報やCAS事業体が用意した契約情報等を含む管理情報と番組を含んだトランスポートストリーム(Transport Stream,TS)を分離するTS分離部、TS分離部で分離した管理情報からCAS事業体が提供する識別情報(CASカード)を用い、暗号化キー(鍵)を解除(デスクランブル)し、番組を構成する映像信号及び音声信号すなわちPES(Packetized Elementary Stream)を得るデスクランブラ部、PESから映像信号(Video)と音声信号(Audio)を得る分離部、分離された映像信号及び音声信号をデコードするデコーダ(Decoder)等を含む。
【0022】
なお、CASカードは、デジタル放送における限定受信を実現するための契約情報等を保持し、受信装置(テレビ装置140、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、・・・)側で参照するものである。また、ネットワークを介した番組の配信においては、受信装置に用意されるソフトウエアにおいてCASカードに相当する機能を持たせることで、限定受信を実現する例が一般的である。また、国内のデジタル放送においては、CASカードは、社団法人電波産業会(ARIB)が管理するARIB STD−B25に準拠したCASカードのほか、放送事業者が独自に制定した仕様に基づくCASカードが存在するが、詳細な説明は省略する。
【0023】
記録部(映像音声録画装置)は、例えば、HDDを含み、映像及び音声すなわち番組を所定の記録方式(モード)及びレートで記録する。なお、記録時に、図示しないエンコーダ(Encoder)がエンコードすることはいうまでもない。また、記録部(映像音声録画装置)は、例えばSD(Secure Digital)カードと呼ばれる半導体メモリ(メモリカード)へ映像及び音声を記録し、また既に記録されている映像及び音声を再生するリーダ/ライタ(Reader/Writer)や、例えばDVD(Digital Versatile Disk)規格に代表される光ディスクへの映像及び音声の記録と光ディスクからの映像及び音声の再生が可能なディスクドライブユニット等が、組み合わせて用意されてもよい。もちろん、映像出力として、例えばDVI(Digital Visual Interface)が用意されてもよい。
【0024】
表示部は、例えば、液晶(LCD、Liquid Crystal Display)パネルであり、所定の解像度を有する。なお、外部接続されたモニタ装置もしくは別のテレビ装置であってもよいことはいうまでもない。
【0025】
音声再生部は、デコードされた音声信号を再生するスピーカ等、及び外部出力端子に、音声出力を供給する。なお、光デジタル出力であってもよい。すなわち、光デジタル出力は、モニタ装置(プロジェクタ装置等を含む)とAV(Audio Visual)アンプ装置等の組み合わせに対して有益である。
【0026】
映像音声出力部は、HDMI(High-definition Digital Media Interface)に準拠したコネクタ及びケーブルを含み、HDMIケーブルを介して接続される、例えばレコーダ<1>110及びレコーダ<2>120等に、それぞれが再生可能な最適な条件のデジタル信号で、デコードされた番組の映像及び音声を、供給する。
【0027】
主制御部は、上記各部(要素)すなわちテレビ装置全体の信号制御、及び上記各部(要素)相互の信号のタイミング管理等を受け持つ。
【0028】
なお、テレビ装置140やレコーダ<1>110、レコーダ<2>120、あるいはレコーダ<3>130等においては、通常、コンセントが抜かれている等の物理的に通電が困難な状況下以外において、電力消費の比較的大きな要素を除く主制御部等への2次電源(DC(直流)31Vあるいは24Vもしくは5V等)が、通常確保されており、予め規定された時刻に、内蔵する、または外部記憶装置として接続される記憶装置等を起動することができる。また、チューナが含む地上デジタルチューナが受信する地上デジタル放送から、TOT(Time Offset Table)と呼ばれる「時刻情報」を、常時取得できる。
【0029】
マネージャ装置10は、通信部11、アカウントマネージャ12、グループ番組予約一覧管理部13、番組データ保持部14、予約調整部15、録画済番組リスト保持部16、録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)17、他を含む。なお、マネージャ装置10は、例えば家庭内、あるいは企業(オフィス)内のグループといった信頼できる単位で作成される。また、グループへのアクセス権は、サーバ上に(マネージャ装置に)作成された上述のグループへ、メンバーIDを登録することで可能となる。一方、個々の番組録画装置(レコーダ<1>110及びHDD170、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、テレビ装置140、PC(Personal Computer<1>)150、及びPC<2>(Mobile Computer)160)は、それぞれからメンバーIDを使って上述のグループへアクセスした際に、機器管理ID(MAC(Media Access Control)アドレス)が参照されて、自動的に登録される。
【0030】
通信部11は、上述の接続部100との間及びでコンテンツ(番組)及び制御信号等の受け渡しを受け持つ。通信部11はまた、クラウドコンピューティング(ネットワーク/インターネット)上に公開されているPIM(Personal Information Manager)データ標準に準拠したスケジュール管理アプリケーション、例えば「iカレンダサーバ(i Calendar Store server)」に予め用意された「iカレンダ(i Calendar)」との間の情報の書き込み及び読み出しが可能である。なお、「iカレンダ」は、今日、モバイルPC(図1のPC<2>160に相当)、PDA(Personal Digital assistant)、スマートフォン等に代表される携帯端末、及び携帯電話装置に実装されている、あるいはサポートしている場合が多く、同アプリケーションをサポートした(実装されている)任意の端末装置を用いる他のユーザがアップデートした予定、等を閲覧できる。また、「iカレンダ」は、送信プロトコルに依存しないため、上述のネットワーク上でスケジュールを共用できる。
【0031】
通信部11はまた、ネットワーク網を経由したE−メールの送受信、及び外部サーバ、例えば地上デジタル放送の電子番組表(EPG)を保持したプログラムサーバ(TVプログラムサーバ(TV program Store server))へのアクセス及び同サーバからのEPGデータの取得が可能である。また、接続部100は、例えばLAN(Local Area Network)コントローラを含み、接続される個々の番組録画装置の録画予約状況、録画済番組情報、残り記録容量、及び個々の番組録画装置のアカウント情報、等をマネージャ装置10の通信部11を通じて、マネージャ装置10のアカウントマネージャ12に通知する。
【0032】
より詳細には、通信部11は、図6に表示の一例を示す「iカレンダ」に、マネージャ装置10が管理する上述の任意の番組録画装置からの録画予約を、グループ番組予約一覧部13を通じて書き込む(アップデートする)。なお、「iカレンダ」は、同アプリケーションを実装した、あるいはサポートする任意の端末装置を用い、ネットワーク(インターネット/クラウドコンピューティング)に接続可能であれば任意に利用でき、例えば図7に示すように、各端末装置に用意されたスケジュール表示機能により、上述の任意の番組録画装置において録画予約されている番組の情報や、新規な録画予約が可能であるか、等の情報を、例えば外出先、あるいは勤務先もしくは自宅へ向かう経路上等の制約を受けることなく、随時、確認できる。また、必要に応じて、新規の録画予約の設定(追加)等も随時可能である。
【0033】
アカウントマネージャ12は、上述の番組録画装置を保持したユーザまたはユーザが保持する番組録画装置のアカウント情報を取得し、アカウントを管理するアカウント管理部12−1、個々の番組録画装置の録画可能状況を取得し、録画可能機器を設定する機器情報管理部12−2、個々の番組録画装置の録画予約リスト、及び録画済番組リストを保持する予約リスト管理部12−3を含む。
【0034】
上述の録画予約リストおよび/あるいは録画済番組リストからなるリスト情報は、予約リスト管理部12−3において、上述のグループに登録されている番組録画装置毎のリストとして保持される。なお、予約リスト管理部12−3は、機器情報管理部12−2が保持する機器情報を用いて、上述の録画装置毎のリストをフィルタリングあるいはマージ<merge,[合成、併合、結合]>してグループ番組予約リストあるいはグループ録画済リストを生成する。
【0035】
アカウント管理部12−1が管理する情報としては、例えば
ア>視聴が有料である番組あるいは視聴が無料ではあるが視聴契約を必要とする番組(視聴契約を必要とする番組提供事業者を含む)についてのアカウントの有無、
等であり、例えば、上述の任意の番組録画装置から特定の番組提供事業者が提供する番組の録画予約(録画要求)があった場合、その番組提供事業者との間の契約、すなわちアカウントの有無をチェックし、録画予約の可否を判定する。
【0036】
機器情報管理部12−2が管理する情報としては、例えば
1>BS放送、あるいはCS放送を受信可能な受信契約の有無(CASカードの有無、及び契約の有無)、及びアンテナの接続状況、
2>ネットワークを経由してユーザが希望する番組を取得可能に提供する番組配信事業者との間の受信契約の有無、及びネットワークとの接続契約の有無、及び回線速度、
3>地上デジタル放送の受信を可能とするCASカードの有無(地上デジタル放送の放送事業者に対する受信登録の有無)、
4>番組録画のための記録容量すなわちHDDの空き容量、
5>既に予約されている録画予約の状況、すなわち録画予約をしようとしている時間及びその前後の録画予約の有無、
6>録画予約を受け付ける場合の受付可能時間(予約しようとする番組の開始の何分前まで録画予約が可能であるか)、
7>E−メールによる録画予約を受け付ける時間と録画予約しようとする番組の開始時間(録画予約を送信した場合に、対象の録画機器が録画予約を受け付けるか否か)、
等であり、例えば、上述の任意の番組録画装置から特定の番組提供事業者が提供する番組の録画予約(録画要求)があった場合、録画要求のあった番組録画装置がその番組を録画可能であるか否かをチェックする。なお、例えば、CASカードは、BS放送と地上デジタル放送を受信可能なB−CASカードと地上デジタル放送のみを受信可能なC−CASカードとがあり、アカウント管理部12−1が管理するアカウント情報と併せて、個々の番組録画装置が録画可能な番組及び放送事業者、等を識別する。
【0037】
予約リスト管理部12−3は、上述の番組録画装置それぞれの録画予約状況を、上述の機器情報管理部12−2が参照可能に、番組予約一覧(リスト)として保持する。なお、番組予約一覧リストは、図示する通り、番組録画装置毎に用意される。
【0038】
グループ番組予約一覧管理部13は、上述のアカウントマネージャ12の予約リスト管理部12−3が保持する個々の番組録画装置に録画予約された番組を統合予約表(リスト)として一括して保持するとともに、上述した通信部11を通じ、上述の「iカレンダ(i Calendar)」が保持する上述の個々の番組録画装置の録画予約を更新(アップデート)する。なお、グループ番組予約一覧管理部13が保持する統合予約表は、任意の番組録画装置において、その番組録画装置における録画予約リストを表示させた場合、後段に説明するが、マネージャ装置10が管理する他の番組録画装置において予約されている録画予約も同時に表示できる。
【0039】
番組データ保持部14は、アカウントマネージャ12のアカウント管理部12−1及び機器情報管理部12−2により録画予約状況が管理されている上述の個々の番組録画装置が録画可能な任意の番組の番組データを、録画要求のあった番組録画装置が取得可能に、提供する。なお、番組データは、上述したTVプログラムサーバが提供するEPG(電子番組表)や、上述の番組録画装置を提供する製造メーカが独自に用意したサーバ、及び視聴が無料ではあるが視聴契約を必要とする番組を提供する番組提供事業者が提供する番組一覧(コンテンツテーブル)等を複製したもの、あるいはそれらを統合した一覧表(統合番組表)のいずれであってもよい。
【0040】
個々の番組録画装置は、上述のグループ番組予約リストあるいは録画済リストが必要になった場合、すなわち録画予約の新規登録(録画予約の設定)あるいは録画予約の重複のチェック時に、マネージャ装置10へリクエストを送る。
【0041】
マネージャ装置10は、同リクエストに応じて、予約リスト管理部12−3にてデータベースをフィルタリングして、要求に応じたリストを作成し、リクエストを送信した番組録画装置に返信する。
【0042】
個々の番組録画装置は、このリストを受け取り、すでに録画予約されていないかを確認し、重複していることがチェックできた場合、GUI(Graphical User Interface)あるいはアイコン等を用い、録画予約が重複していることを、表示する。なお、録画予約が重複している場合において、一方の番組録画装置の録画予約を削除する場合、ローカルネットワークを用いた「録画削除リクエスト」を送信する手段あるいは機能を、双方の番組録画装置がサポートしている場合は、これを用いる。この削除処理を終えた後、サーバすなわちマネージャ装置10に、本作業による修正をアップロードする。ローカルにおいて、リクエスト送信手段がない場合は、マネージャ装置10へリクエストを送り、リクエストを受け取った他方の機器において削除処理を実行する。完了待ちの状態においては、図示しないが、GUIにリクエスト中であることを示すアイコンなどを表示する。
【0043】
予約調整部15は、接続部100を通じてマネージャ装置10と接続される上述の任意台数の番組録画装置すなわちテレビ装置140、レコーダ<1>110及びHDD170、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、PC<1>150及びPC<2>160のいずれかまたは2以上から新規に録画予約(録画要求)があった場合、既に他の番組録画装置において「同じ番組についての録画予約」があるか否か、等を判断するとともに、その録画予約を要求した番組録画装置とは異なる番組録画装置による録画を推奨する、等の予約調整を行う。
【0044】
例えば、録画予約を要求した番組録画装置に、放送時間が延長になる可能性がある直前の番組の録画予約があった場合、その時間帯の前後に録画予約がない、別の番組録画装置による録画予約を推奨することで、放送時間が延長になる可能性のある直前の番組の放送時間が実際に延長された場合等であっても、要求のあった番組の録画予約に影響が生じることが抑止される。また、録画予約の要求があった番組録画装置の残り記録容量が少ない場合、等においては、残り記録容量が十分な別の番組録画装置により録画予約を実行することで、録画予約の要求があった番組録画装置において、次の録画予約のために録画済みの番組のいくつかを(他の番組録画装置へ)移動する作業が生じる、等の別の作業が必要となることが低減される。
【0045】
一方、録画予約を要求した番組録画装置において、既に一部の時間が重なる録画予約がある場合、要求のあった新規の録画予約が可能な別の番組録画装置の有無を判定し、録画予約が可能な別の番組録画装置が存在することを、録画予約の要求があった番組録画装置に通知できる。
【0046】
また、予約調整部15は、E−メール等によりマネージャ装置10に対して外部から新規な録画予約の要求があった場合、特に有益である。例えば、特定の番組録画装置を指定した録画予約の要求があった(指定された)番組録画装置に既に録画予約がある、等においては、録画予約の可能な他の番組録画装置による録画予約が可能となる。なお、後段に詳述するが、指定された番組録画装置による録画予約が可能である場合はもちろん、録画予約の可能な他の番組録画装置による録画予約を受け付けた場合においても、返信E−メールにより、ユーザ(外部から予約要求の要求元)に対して、新しい予約先すなわち録画予約が可能な他の番組録画装置による録画予約が可能であることが、通知される。
【0047】
なお、後段に詳述するが、予約調整部15は、マネージャ装置10のアカウントマネージャ12(アカウント管理部12−1、機器情報管理部12−2及び予約リスト管理部12−3)とグループ番組予約一覧管理部13を参照し、番組データ保持部14が保持する番組情報に基づいて、新規な録画予約の要求を実現できる番組録画装置を特定することは言うまでもない。
【0048】
すなわち、予約調整部15により、録画予約の重複を見つけるとともに、重複の問題を、上述した方法により調整して解消する。なお、予約調整部15を、家庭内ネットワークのいずれかの番組録画装置が分担する場合、その番組録画装置がスリープする(電源オフ状態となる)、あるいはネットワークから切り離されることにより、実行不能となるため、同装置がネットワークから切り離される前に、他の番組録画装置に、上述の調整処理を渡すことが必要となる。例えば、ブロードキャストにより家庭内ネットワークに予約調整機能を有する装置があるか否かを確認し、予約調整機能を有する番組録画装置が存在することが確認できた場合に、その番組録画装置に現在の「ステータス」情報、等を渡すことになる。
【0049】
予約調整部15はまた、上述の録画予約の調整が複雑であることが特定できた場合、例えば他の番組録画装置についても、既に一部の時間が重なる録画予約が登録されている場合には、マネージャ装置10に接続されているPC<1>150またはPC(モバイル<2>)160に対し、通信部11を通じて『調整を求める』E−メールを送信し、録画すべき優先度の高い番組の録画予約を実行すべき番組録画装置を、ユーザに特定することを求める。
【0050】
予約調整部15はさらに、録画予約が可能であると推定できるが、実際に設定されている録画予約の確認ができない番組録画装置、例えば電源がオンされていない番組録画装置やE−メールによる録画予約が可能な番組録画装置において、E−メールを受信する時間に至る前である番組録画装置に対する録画予約の有無の確認については、通信部11を通じ、上述の「iカレンダ」を更新する。
【0051】
これにより、例えば電源がオンされていない番組録画装置が、その番組録画装置に設定された(別の)録画予約に従って起動した時点で、「iカレンダ」上でその番組録画装置を特定した録画予約の有無(または登録された録画予約の実行の可否)が判断できる。
【0052】
また、E−メールによる録画予約が可能な番組録画装置がE−メールを受信する時間に至った時点で、「iカレンダ」が保持したその番組録画装置を特定した録画予約の有無(または登録された録画予約の実行の可否が)判断できる。
【0053】
なお、E−メールによる番組の録画予約は、例えば図2に一例を示すメールフォームを用い、
A>識別コード 「dtvopen」
B>パスワード 「@abx3=パスワード」
C>録画日 「20220229」 ← 2022年2月29日
D>録画開始時刻 「acaa=24時制の時間と分」
E>録画終了時刻 「cabd=24時制の時間と分」
F>録画チャンネル 「○○=放送種別に続けて3桁」
G>録画先 「□□=登録された文字と数字」
H>録画モード(レート) 「△△=指定された文字列」
を、送信することで、登録できる。
【0054】
図3は、マネージャ装置10と接続される上述の任意台数の番組録画装置すなわちテレビ受信装置140、レコーダ<1>110、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、PC<1>150及びPC<2>160から新規に録画予約(録画要求)があった場合、その新規な録画予約が既に登録されている録画予約に対して予約調整が必要か否かについての判定をソフトウエア的に示す。
【0055】
例えば、図2に一例を示したメールフォームのE−メールにより新規仮予約(新規録画予約)が指示された場合[11]、予約調整が行われる[12]。
【0056】
予約調整において、E−メールにより指示された新規仮予約を変更(修正)する必要があった場合[13−YES]、新規仮予約を変更(修正)することにより録画予約が可能である場合[14−YES]、変更した場合の『録画予約「案」』が、E−メールによりユーザに返信される。なお、『録画予約「案」』としては、例えば「番組録画装置を変更しましたが、録画予約が完了しました。録画予約は、レコーダ<2>(RD−○○○X)です。」等とする[15]。
【0057】
E−メールにより指示された新規仮予約を変更(修正)する必要があり[13−YES]、新規仮予約を変更(修正)することによっても録画予約ができない場合(録画予約変更失敗)[14−NO]、図5に一例を示すような『予約を登録できませんでした。重複した予約が既にあります。』等の、録画予約ができないこと(予約調整失敗)を通知するE−メールが、ユーザに返信される[16]。
【0058】
なお、E−メールにより指示された新規仮予約を変更(修正)する必要がない場合[13−NO]、録画予約が終了したことがE−メールにより返信される[17]。
【0059】
図4は、図3に示した予約調整のより詳細な手順をソフトウエア的に示す。
【0060】
E−メールにより新規仮予約(新規録画予約)が指示された場合[21]、録画時間が重なっていないことがチェックされる[22]。
【0061】
録画時間が重なっている場合[22−NO]、対象の(E−メールにより指示された)新規録画予約の番組を録画できる番組録画装置の有無が、機器情報管理部及びアカウント管理部が保持する情報(機器情報)の参照により、チェックされる[23]。
【0062】
対象の(E−メールにより指示された)新規録画予約の番組を録画できる番組録画装置が存在しない場合[23−NO]、図5に一例を示すような『予約を登録できませんでした。重複した予約が既にあります。』等の、録画予約ができないこと(予約調整失敗)がE−メールによりユーザに返信される[24]。
【0063】
対象の(E−メールにより指示された)新規録画予約の番組を録画できる番組録画装置が存在した場合[23−YES]、例えば「番組録画装置を変更しましたが、録画予約が完了しました。録画予約は、テレビ装置○○Z△△△です。」、等の録画予約が終了したことを通知するE−メールが返信される[25]。
【0064】
なお、予約調整部15による調整は、上述のアカウント管理部及び機器情報管理部が保持する情報ア>及び1>〜7>に従うが、例えば変更先に対するチェックとして、
a)既に予約が入っていないか?
b)録画開始時間までの時間(何分前まで予約設定可能か?)
c)装置がOFFの場合、次に、いつ予約サーバのチェックがあるか?
すなわち対象の装置が予約リストを取りにくるスケジュール、等がある。
【0065】
また、(E−メールにより指定された)番組録画機器において録画が可能であっても、例えばHDD残り記録容量等に基づき、録画予約を振り替える(指定された番組録画機器とは異なる番組録画機器に録画予約を設定する)ことも可能である。
【0066】
録画済番組リスト保持部16は、予約リスト管理部12−3が保持する個々の番組録画装置、すなわち図1に示したレコーダ<1>110、レコーダ<2>120、レコーダ<3>130、テレビ装置140、・・・、HDD170等において、録画予約に従って「録画」が終了した録画済番組の番組名、録画開始日時と終了日時、あるいは録画開始日時と時間(番組長)、チャンネルまたは番組供給元、フォーマット及び録画モード等を、番組録画装置毎に、上述した録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)17が参照可能な形式で、個別リストとして保持する。なお、個別リストには、各録画済番組に固有の情報として、DTCP(Digital Transmission Content Protection)/DTCPをDNLAに適用したDTCP−IP(Internet Protocol)の認証や視聴年齢制限、ダビング(コピー)の許諾及び回数制限等である録画済番組を再生する際に再生が制限を受けることがある環境(要因)に関する情報、等が付属できる。また、各録画済番組の固有の情報には、それを録画した機器の情報、例えば製造メーカ名、録画した装置(内蔵HDD)の製造番号(識別用ID)、等も付加される。
【0067】
録画番組一覧管理部17は、録画済番組リスト保持部16が保持する上述の個々の番組録画装置が録画した番組の(個別)リストを結合し、例えば、上述の「iカレンダ」型式で参照可能な『結合録画済番組リスト』を作成する。なお、上述の統合録画済番組リストは、任意の番組録画装置にて録画済番組が増える(各番組録画装置において、録画予約に従って「録画」が終了する)毎に、マネージャ装置10及び通信部11の制御に従って、更新される。また、「iカレンダ」が表示する統合録画済番組リストも、任意の番組録画装置にて録画済番組が増える(各番組録画装置において、録画予約に従って「録画」が終了する)毎に更新される。
【0068】
なお、個々の録画済番組が同一の番組を含む場合であっても、フォーマット/モード/レート/録画に用いた機器の識別用ID等ともに、一覧表示される(結合録画済番組リストに、それぞれ、リストされる。
【0069】
録画番組一覧管理部17が作成した(「iカレンダ」形式の)『結合録画済番組リスト』は、図6に一例を示す、一般的なブラウザを用いて表示した例において、毎週月曜日に、レコーダ<1>110(図1参照)において、14時00分から「○○○・・・」が録画済であり、22日(月曜日)については、テレビ装置140において、11時00分から「△△△〜〜〜」が録画済であることがわかる。
【0070】
同じく22日については、レコーダ<2>120において、19時00分から「□□・・□□〜」が録画済であることがわかる。
【0071】
なお、図6に示した「iカレンダ」をサポートする任意の端末装置、例えばPC(パーソナルコンピュータ)201(図1参照)や、スマートフォン(X01T(商品名))301(図1参照)等により、図7Aに示すように、随時閲覧することができる。『結合録画済番組リスト』の例を図10に示す。また、スマートフォン301にビューワーが用意されていない場合、等においては、スマートフォン向けプレーヤーアプリ(アプリケーション)をダウンロード(取得)可能に、例えばスマートフォンの製造元もしくは供給元が提供するウェブサイト(ホームページ)へ案内することも可能である(「リンク」が用意されている等)。
【0072】
この場合、再生装置(ローカル)は、録画済番組リストを読み出し、表示装置の画面に表示することができる。その際、番組がローカル(再生装置)にない場合は、録画済番組リストに記述されているプロトコルに対応しているかどうかをチェックし、対応している場合のみ、その番組名をリストに表示することもできる。すなわち、リストされた番組がローカル(再生装置)にない場合、再生装置は、ユーザからリスト中の番組の再生が指示された場合、プロトコルとアドレス情報を参照し、ローカル(再生装置)の場合は、対応する装置(メディアプレーヤ)に再生を指示し、ネットワークの場合は、所定の手順にてネットワーク上のサーバに対して、ストリーミングを含むデータダウンロードを指示することで、任意の装置で録画された録画済番組を再生できる。
【0073】
ところで、任意の番組を録画する際には、番組の録画に用いた録画機器は、その番組を録画することが許可されている。例えば、BSデジタル放送等の番組については、CASカードによる認証の後、録画が可能となる。従って、録画済番組一つひとつは、録画時に要求のある様々な許諾や、録画可能要件をクリアした状態にある。
【0074】
反面、ネットワーク(DNLA)内の特定の録画機器を用いて任意(別)の録画機器が録画した録画済番組を再生しようとした場合、『結合録画済番組リスト』にリストされた全ての番組が全て(任意)の録画機器において、再生できるとは限らない。例えば、対象の録画済番組のフォーマットに対応していない(サポートしていない)、視聴年齢制限があるため再生許諾が必要となる、等の理由により、特定の録画機器(ローカル)から再生要求があった場合は、その録画機器(ローカル)による再生が許可されている番組のみを『結合録画済番組リスト』として提示することが好ましい。
【0075】
このような背景に基づき、図8に示すような、ネットワーク(DNLA)内の録画機器のそれぞれに許容される機能や対応するフォーマット等を示す『機器情報リスト』によりフィルタリングして、録画済番組を再生(視聴)しようとしている録画機器(ローカル)が再生可能な番組のみを提示することが好ましい。
【0076】
図8において、「配信機器」は、任意の録画機器を番組録画に利用した場合に、録画済番組に適用される機能や対応フォーマットを示し、「再生機器」は、任意の録画機器を、録画済番組の再生(視聴)に用いる場合に適用される機能や対応フォーマットを示す。
【0077】
なお、「再生機器」においては、その録画機器(ローカル)が動作中である場合に適用される機能や条件を含む。例えば、通常時(非動作時)に、例えば「TS」形式の放送が標準的な記録モード(レート)で録画された録画済番組[X]を再生可能な録画装置(ローカル)であっても、モード(レート)変換を必要とするダビングのために動作している間は、録画済番組[X]を再生できない、等を条件の一つとしてあげることができる。従って、『機器情報リスト』における「再生機器」欄に、動作状態に従う機能制限の有無、または除外条件等を示す「ステータス」が付属することが好ましい。「ステータス」は、比較的高い頻度で表示することの多い要因または条件に対しては、例えば、アイコン(icon)、もしくはピクトグラム等による表示が好ましい。もちろん、文字列による直接的な表示も可能とする。なお、文字列については、ティッカ(Ticker、一定の表示領域内に文字列を流して(スクロールして)表示)等の手法を用いることで、多くのメッセージを表示できる。
【0078】
また、「再生機器」においては、ローカル(再生しようとしている機器)に予定されている動作と関連して、適用される機能や条件を含む。例えば、ローカルにおいて、再生を予定している番組の終了時間よりも前に実行を開始する必要のある録画予約がある、等を条件の一つとしてあげることができる。従って、『機器情報リスト』における対象の「再生機器」欄に、再生可能時間、または録画予約の実行により再生が中断されることを示す「ステータス」が付属することが好ましい。
【0079】
また、「再生機器」においては、ローカルあるいは任意の装置で、途中まで再生されたことのある番組については、その情報を、表示できる。例えば、ローカルとは異なる機器において、「N(Nは再生時間を示し、時間/分/秒のいずれかまたは組み合わせ)」だけ、もしくはチャプタの数によりY/Z(Yは再生済チャプタ数/Zは全てのチャプタの数)、等を、表示できる。
【0080】
また、「ステータス」、「モード」あるいは「フォーマット」としては、図8と一部が重複する例もあるが、例えば、
□配信機能<送信>として、
○DLNA
○DLNA−DMC(- Digital Media Controller)
○DLNA−DMP(- Digital Media Player)
○DLNA−DMS(- Digital Media Server)
○DTCP−IP(- Internet Protocol)
○ネット de ダビング<R○−E10◇◇K(製品名)にて可能>
○HDMI
□記録モード<送信>として、
○動画<MPEG−1/−2/−4(AVC)/TS(パススルー)/Videoフォーマット/VRフォーマット/解像度/コピーワンス/ダビング10>
○静止画<JPEG(Joint Photographic Experts Group)>
○音楽<WAV(WAVe form audio format)/MP3(MPEG Audio layer-3)/PCM(Pulse Coded Module)>
○配信制限(地域/年齢)
□再生機能<受信>として、
○DLNA
○DLNA−DMC
○DLNA−DMR
○DLNA−DMS
○DTCP−IP
○ネット de ダビング<R○−E10◇◇K(製品名)にて可能>
○HDMI
○電源オフ
○WOL(Wake on LAN)
□記録モード<受信>
○動画<MPEG−1/−2/−4(H−264AVC)/TS(パススルー)/ファイファイナライズ(の有無)/ファイナライズ[実行中]>
○静止画<JPEG>
○音楽<WAV/MP3>
等のいずれか、あるいはその組み合わせを考えることができる。
【0081】
また、配信における機能上の制約(配信制限)については、その情報の有無をサーバにアップロードすべき要素として、
例えば、録画中は、DMS配信できない、等
「配信が番組の再生途中で中止される可能性がある(ため)、録画済リストを要求された場合において、
A)配信上の制約があるか、を確認
A−1)配信制限状態であるかどうかのフラグ、を確認
A−2)配信制限が録画モードの場合、予約リスト、を確認
→該当する予約がコンテンツ再生時間内に発生するか、を確認
A−1)またはA−2)に該当する場合、
B−1)制約のない、他の再生可能機器を探す
B−2)N分後に、再生が停止すること、を(ユーザに)報知
等、を考慮することが必要である。
【0082】
また、機能上の制限について、例えば、
機器の内部状態(state)をサーバにアップロード
→(あるいは)サーバから定期的に問い合わせ
→<state> 電源オン(○)/電源オフ(×)
→[0]:配信制限なし
→[1]:TS録画中は、NG<不可>
→[2]:メンテナンス中は、NG<不可>
等、を考慮することが必要である。
【0083】
また、ローカル(再生装置自身)が保持する番組を、ネットワーク上の機器に開示している再生装置は、
1)ネットワークからの再生を受け付けられない状態になる前に、同期システムの機器情報にそのフラグをセットする
2)ユーザ操作などにより、スリープあるいはOFFする場合は、同期システムの機器情報にそのフラグをセットし、必要に応じて、WOLするための情報(たとえばMACアドレス)を合わせてセットする
ことにより、利便性が向上する。
【0084】
なお、上述の「ローカル(再生機器)」が再生可能な録画済番組を一覧表示する『結合録画済番組リスト』を作成する際の上述したフィルタリングは、図9A及び図9Bに一例を示す通り、ローカル(例えばテレビ装置140)からの録画済番組リストの送信要求があった場合、接続部100、マネージャ装置10の通信部11を経由した録画番組一覧管理部17との接続の確立に続いて、録画済番組リスト保持部16が保持する上述の個々の番組録画装置が録画した番組の(個別)リストの読み出しが要求される[A1]。
【0085】
個別リストの読み出し要求に従い、録画済番組リスト保持部16が保持する上述の個々の番組録画装置が録画した番組の(個別)リストが読みだされ[B1]上述の「iカレンダ」型式で参照可能な『結合録画済番組リスト』が作成される[B2]。
【0086】
作成された『結合録画済番組リスト』は、図9Bに示す解析工程として、図8に一例を示した「録画済番組供給元(配信機器)」リストを参照し[C1]、ローカルが閲覧可能な録画済番組を提供(配信)することのできる配信機器の機能及び条件がリストされる[C2]。同時に、または所定のタイミングで、再生要求のあった機器(ローカル)について、再生可能な録画済番組の情報(再生機器の機能及び条件)を取得[C3]し、配信機器の機能及び条件のリストと比較し[C4]、ローカルが再生できない番組を『結合録画済番組リスト』から除外する[C5]。従って、ローカル(再生要求のあった機器)による再生が可能な録画済番組のみがリスト(フィルタリング)された『結合録画済番組リスト』が得られる[C6]。フィルタリングされた(特定の再生機器向けの)『結合録画済番組リスト』の例を図11に示す。
【0087】
このようにして得られたフィルタリングされた『結合録画済番組リスト』が、図7Bに示す通り、クラウド上の「iカレンダ」として閲覧可能に、アップデートされる[B3]。
【0088】
なお、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」は、ローカル(再生要求のあった機器)に、UI(User Interface)表示可能に、供給される[A2]。
【0089】
また、図9A及び図9Bにより上述した「フィルタリング」は、例えば、
□<再生機器(x)>録画済リスト要求
□クラウドサーバ
○結合録画済リスト作成部 → 録画済リスト蓄積部に「録画済リスト」を要求
○録画済リスト蓄積部は、「録画済リスト」を1つにマージする
→『結合録画済リスト』作成
○録画済リスト蓄積部は、『結合録画済リスト』を送り返す
○結合録画済リスト作成部は、『結合録画済リスト』の[解析]を行う
□[解析]
○番組を配信する機器を取り出す(抽出/サーチ)
○配信機器の配信機能を配信機能リストから取り出す(サーチ/抽出)
○再生機器の再生機能を配信(機能)リストから取り出す(サーチ)
○コンテンツを再生機器が受信できる組み合わせがあるか、を確認(サーチ)
○<Y>配信機器を取り出す(抽出[○]/受信可能)
○<N>統合録画済リストからコンテンツを削除(受信不能/抽出[×])
□クラウドサーバ
○結合録画済リスト作成部 → 『結合録画済リスト』を要求
□<再生機器(x)>録画済リスト受信
と、ソフトウエア的に説明することができる。
【0090】
以下、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」は、ローカルにて、UI表示のために保持され、ローカルの表示条件または表示方法に従い、表示される[A3]。
【0091】
従って、視聴者(ローカルから録画済番組リストを要求したユーザ)は、ローカルにおいて、現在、再生(視聴)できる録画済番組を、再生途中での中断、あるいはローカルに予定された録画予約のキャンセル、あるいは他の録画可能機器への予約変更等を伴うことなく、再生できる。なお、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」は、図8に示した「ステータス」を含むことから、例えば、ローカルに設定されている録画予約が開始するまでの間、といった限定的な番組の再生を選択することも可能である。
【0092】
なお、「iカレンダ」は、ローカルがDLNA−DMPに対応している場合、DLNA−DMCに対応する閲覧装置であるスマートフォン301やPC201(図1を例とした場合、PC<2>160を携行する場合を含む)から、『結合録画済番組リスト』に付属する「ステータス」に従い、ローカルの動作予定(録画予約)を、視聴予定の録画済番組の視聴に影響が及ぶことのないよう、変更することが可能である。また、「iカレンダ」の閲覧に用いる閲覧装置(スマートフォンやPC<2>等)がローカル(再生機器)である(ローカルで「iカレンダ」を閲覧している)場合、ローカルに装備されているフォーマットに適合する録画済番組を、その場で再生(視聴)できる。但し、コピーワンス(Copy Once、移動<Move>のみ可能)な番組については、録画に用いた機器による再生(視聴)を促すメッセージ等を表示させ、番組が不用意に視聴(再生)できなくなる可能性を排除してもよい。
【0093】
図10に、『結合録画済番組リスト(録画リスト)』の表示例を、図11に、レコーダ<3>130向けに「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト(録画リスト)』」の表示例を、示す。なお、それぞれの表示例は、テレビ装置140については、実質的に表示部に表示される表示画面例であるが、レコーダ<3>130については、レコーダ<3>130に接続されるモニタ装置(またはテレビ装置140)において表示される表示画面例である。
【0094】
図10は、『結合録画済番組リスト(録画リスト)』の表示例であり、画面表示1001中の選択番組表示領域1010に、現在、カーソルが位置している(表示が反転表示されている)表示1012で録画されている番組の再生映像が表示される。なお、表示1012〜1019の所定の位置(この例では、左側の先頭付近)の番組録画装置表示欄1011に、それぞれの表示1012〜1019が表示する録画(済)番組を録画した番組録画装置を示す記号またはアイコン(icon)状の識別マークが表示され、それぞれの番組が録画されている番組録画装置が識別可能である。
【0095】
例えば、表示1012〜1014は、テレビ装置(図1の140)、表示1015と1016は、レコーダ<1>(図1の110)、表示1017は、レコーダ<2>(図1の120)、表示1018は、レコーダ<3>(図1の130)に録画されていることがわかる。
【0096】
このことは、レコーダ<3>が、再エンコードすなわちモード変換を必要とせずに再生可能な番組は、表示1018の番組のみであり、例えば表示1015と1016は、この段階では、レコーダ<3>が再生できない(受信対象とならない)ことを示している。
【0097】
図10及び図11により、レコーダ<3>130が再生可能に「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」においては、図10が示す『結合録画済番組リスト』から、表示1018の番組のみが抽出された状態であることが認められる。
【0098】
図12は、例えば、スマートフォン(携帯端末装置)にて、図6に示した『結合録画済番組リスト』(スマートフォンにおいて、図7Aに示すように、『結合録画済番組リスト』が参照可能な状態)から、図8により説明した「ステータス」、「モード」、「フォーマット」及び「配信制限」等を考慮して、「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」に従い、任意の再生装置に、録画済番組の再生を指示する例を示す。
【0099】
図7Aに示す例において、特定の番組または日付の表示にユーザが触れることで、あるいはアイコン等により、ユーザが特定の番組または日付を選択することで、一日分または所定時間範囲、もしくは特定の番組名が、図12(a)の例に従い、スマートフォン301の表示領域内に、所定の大きさに表示される(例えば、拡大表示となる)。なお、[LAN]/[dlna]/[結合番組]等の『結合録画済番組リスト』を保持する録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)17(図1参照)へのアクセスを可能とする表示、すなわちアイコン(またはボタン、以下ネットワークアクセスアイコンと称する)311が表示される。
【0100】
ネットワークアクセスアイコン311にユーザが触れることで、またはアイコン311等により、ユーザがアクセスを入力することで、図12(b)に一例を示す、『結合録画済番組リスト』にマージされている番組を保持する記録装置及び再生装置もしくは記録再生装置名、またはアイコン、もしくはピクトグラム(図10の表示1012〜1018の先頭にある記号)が、表示される。
【0101】
以下、例えば、レコーダ<3>130(図1参照)が選択されると、図12(c)に一例を示すが、図8、図9A及び図9Bにより説明したフィルタリングに従い、レコーダ<3>が再生(受信)可能な「フィルタリングされた『結合録画済番組リスト』」が321が表示される。なお、単一画面で表示できない場合には、表示がスクロールできることを示す、2方向(送り(順)方向)及び戻り(逆)方向)を示す「矢印ボタン(アイコン)」等が同じ画面に表示されることはいうまでもない。
【0102】
なお、表示については、スマートフォン毎に異なること、製造元(供給元)で分類可能な配列や機能があることは、いうまでもない。
【0103】
また、表示方法、すなわち、個々の『表示』については、例えば、表示すべき文字数に応じてその全長が変化することを基本とするが,文字数が多い場合には,[ticker(ティッカ)]と呼ばれる表示領域内スクロールにより、文字列の先頭から終端までが、表示可能な範囲内を、順次移動する方式(表示方法)、等があり、任意の表示方法が利用できることはいうまでもない。
【0104】
なお、図13に示すように、図6、図7A及び図7Bで説明した「iカレンダ」に代えて、ネットワーク(インターネット/クラウドコンピューティング)上に用意されている『録画済番組リスト保持部(サーバ)』を用いることもできる。
【0105】
このように、本実施の形態によれば、2以上の記録装置が独立に記録した番組を、再生側となる装置の再生能力、動作状態、あるいは番組の特別な区分に従う記録時に用いた装置以外での再生に関する条件等を反映した再生側装置に再生が許可される番組の再生(配信)が可能となる。
【0106】
従って、2以上の記録装置を有するユーザの番組再生時の利便性が向上する。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
10…マネージャ装置、11…通信部、12…アカウントマネージャ、12−1…アカウント管理部、12−2…機器情報管理部、12−3…リスト管理部、13…グループ番組予約一覧管理部、14…番組データ保持部、15…予約調整部、16…録画済番組リスト保持部、17…録画番組一覧管理部(結合録画済番組リスト作成部)、100…接続部、101…番組録画管理システム、110…レコーダ<1>、120…レコーダ<2>、130…レコーダ<3>、140…テレビ装置、150…PC(Personal Computer<1>)、160…PC<2>(Mobile Computer)、170…(USB接続)HDD、201…PC(Mobile Computer)、301…スマートフォン(携帯端末装置)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウド上に位置するサーバと、
前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生する第一の再生装置と、
前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生する前記第一の再生装置とは異なる第二の再生装置と、
を具備する録画再生システム。
【請求項2】
前記第一の再生装置が入手する録画済番組リストは、前記第一の再生装置による再生が許可される録画済番組のみを表示する請求項1の録画再生システム。
【請求項3】
前記第二の再生装置が入手する録画済番組リストは、前記第一の再生装置による再生が許可される録画済番組のみを表示する請求項1の録画再生システム。
【請求項4】
前記第二の再生装置が前記第一の再生装置の保持する前記録画済番組を再生することで前記第一の再生装置による前記録画済番組の再生に制限が生じることを前記サーバへ送信する請求項1〜3のいずれかに記載の録画再生システム。
【請求項5】
前記第一の再生装置が前記第二の再生装置の保持する前記録画済番組を再生することで前記第二の再生装置による前記録画済番組の再生に制限が生じることを前記サーバへ送信する請求項1〜3のいずれかに記載の録画再生システム。
【請求項6】
自装置で再生可能な録画済番組リストをクラウド上のサーバから統合録画済番組リストを入手し、表示するネットワーク接続された再生機器が再生可能に、
クラウド上の前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、前記再生装置で再生可能な自装置が保持する録画済番組リストを表示する電子機器。
【請求項7】
録画済番組を保持した第一の電子機器と、
録画済番組を保持した前記第一の電子機器と異なる第二の電子機器と、
前記第一の電子機器が保持する録画済番組のリストと前記第二の電子機器が保持する録画済番組のリストとから統合録画済番組リストを生成するサーバと、
を具備し、
前記第一の電子機器は、前記サーバから前記統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生し、
前記第二の電子機器は、前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生し、
前記第一の電子機器は、前記第二の電子機器の保持する前記録画済番組を再生することで前記第二の電子機器による前記録画済番組の再生に制限が生じることを、前記第二の電子機器は、前記第一の電子機器の保持する前記録画済番組を再生することで前記第一の電子機器による前記録画済番組の再生に制限が生じることを、それぞれ前記サーバへ送信する録画再生システム。
【請求項1】
クラウド上に位置するサーバと、
前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生する第一の再生装置と、
前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生する前記第一の再生装置とは異なる第二の再生装置と、
を具備する録画再生システム。
【請求項2】
前記第一の再生装置が入手する録画済番組リストは、前記第一の再生装置による再生が許可される録画済番組のみを表示する請求項1の録画再生システム。
【請求項3】
前記第二の再生装置が入手する録画済番組リストは、前記第一の再生装置による再生が許可される録画済番組のみを表示する請求項1の録画再生システム。
【請求項4】
前記第二の再生装置が前記第一の再生装置の保持する前記録画済番組を再生することで前記第一の再生装置による前記録画済番組の再生に制限が生じることを前記サーバへ送信する請求項1〜3のいずれかに記載の録画再生システム。
【請求項5】
前記第一の再生装置が前記第二の再生装置の保持する前記録画済番組を再生することで前記第二の再生装置による前記録画済番組の再生に制限が生じることを前記サーバへ送信する請求項1〜3のいずれかに記載の録画再生システム。
【請求項6】
自装置で再生可能な録画済番組リストをクラウド上のサーバから統合録画済番組リストを入手し、表示するネットワーク接続された再生機器が再生可能に、
クラウド上の前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、前記再生装置で再生可能な自装置が保持する録画済番組リストを表示する電子機器。
【請求項7】
録画済番組を保持した第一の電子機器と、
録画済番組を保持した前記第一の電子機器と異なる第二の電子機器と、
前記第一の電子機器が保持する録画済番組のリストと前記第二の電子機器が保持する録画済番組のリストとから統合録画済番組リストを生成するサーバと、
を具備し、
前記第一の電子機器は、前記サーバから前記統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、要求があった録画済番組を再生し、
前記第二の電子機器は、前記サーバから統合録画済番組リストを入手し、自装置で再生可能な録画済番組リストを表示し、再生要求があった録画済番組を再生し、
前記第一の電子機器は、前記第二の電子機器の保持する前記録画済番組を再生することで前記第二の電子機器による前記録画済番組の再生に制限が生じることを、前記第二の電子機器は、前記第一の電子機器の保持する前記録画済番組を再生することで前記第一の電子機器による前記録画済番組の再生に制限が生じることを、それぞれ前記サーバへ送信する録画再生システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−102489(P2013−102489A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−286810(P2012−286810)
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2010−172757(P2010−172757)の分割
【原出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
2.DLNA
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2010−172757(P2010−172757)の分割
【原出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
2.DLNA
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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