電子機器
【課題】電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することが可能な電子機器を提供する。
【解決手段】この電子機器(ビデオカメラ1)は、電池30と電池31とを収納する電池収納部9の電池蓋10と、電池30と電池31とを接続するとともに、電池蓋10に取り付けられる1つの電池切片12と、電池蓋10を開閉するように回動させるための金属性の軸部13と、軸部13に電気的に接続され、電位を計測することが可能な電位計測部17と、電池蓋10に設けられ、電池30または電池31の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された台座10bまたはリブ10cとを備え、電池切片12は、電池蓋10を閉じた際に、軸部13に当接されるように構成されている。
【解決手段】この電子機器(ビデオカメラ1)は、電池30と電池31とを収納する電池収納部9の電池蓋10と、電池30と電池31とを接続するとともに、電池蓋10に取り付けられる1つの電池切片12と、電池蓋10を開閉するように回動させるための金属性の軸部13と、軸部13に電気的に接続され、電位を計測することが可能な電位計測部17と、電池蓋10に設けられ、電池30または電池31の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された台座10bまたはリブ10cとを備え、電池切片12は、電池蓋10を閉じた際に、軸部13に当接されるように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器に関し、特に、2つの電池を収納する電池収納部の電池蓋と、2つの電池を接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの電池を収納する電池収納部の電池蓋と、2つの電池を接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、2つの電池が収納される電池収納部の電池蓋と、2つの電池を接続するとともに、電池蓋に取り付けられる端子板(電池切片)と、電圧を計測する電圧検出部(電位計測手段)と、電圧検出部に接続される電圧検出部材とを備えた記録再生装置(電子機器)が開示されている。この特許文献1による記録再生装置では、電池蓋を閉じた際に、電池蓋に取り付けられた端子板の一部を電圧検出部材に当接させて、2つの電池それぞれの電圧を検出することが可能なように構成されている。これによって、電池の誤挿入(逆挿入)を電気的にチェックすることが可能である。なお、この記録再生装置には、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止する手段は設けられていない。
【0004】
【特許文献1】特開2001−111254号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の記録再生装置では、2つの電池それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入(逆挿入)を電気的にチェックすることが可能である一方で、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができないので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することが可能な電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による電子機器は、第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、第1の電池と第2の電池とを接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器において、電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、電池蓋に設けられ、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材と、軸部の両端を支持する金属性の軸受部とをさらに備えている。また、電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含み、電池蓋から離間する方向に付勢するように形成され、電池蓋を閉じた際に第1の電池により付勢方向に抗して押圧されることによって、フック部が軸部に当接されるように構成されるとともに、第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、電位計測手段は、軸受部を介して軸部に電気的に接続されている。また、誤挿入防止部材は、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部と、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも低くなるように開口部に形成された第2誤挿入防止部とを含み、第2誤挿入防止部は、第1の電池のプラス端子が当接した場合は、第1の電池が電池切片に当接しないように構成されている。
【0008】
この第1の局面による電子機器では、上記のように、電池蓋に、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材を設けることによって、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができる。また、第1の電池と第2の電池とを接続する電池切片を、電池蓋を閉じた際に、軸部に当接されるように構成し、電位計測手段を、軸部に電気的に接続することによって、電池蓋を閉じた際に、電池切片と電位計測手段とを軸部を介して電気的に接続することができるので、2つの電池の間の電位(中間電位)を計測することができ、その結果、2つの電池それぞれの電圧を検出することができる。すなわち、この第1の局面による電子機器では、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止するとともに、2つの電池それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入をチェックすることができるので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0009】
また、第1の局面による電子機器では、軸部の両端を支持する金属性の軸受部をさらに設け、電位計測手段を、軸受部を介して軸部に電気的に接続することによって、軸部は、両端の2点を軸受部に電気的に接続されるので、電池蓋を閉じた際に、軸部と軸受部とを介して、確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。また、電池切片を、L字形状のフック部を一体的に含むとともに、電池蓋を閉じた際に、フック部が軸部に当接されるように構成することによって、フック部をL字形状によって確実に軸部に当接することができるので、電池蓋を閉じた際に、軸部を介して、より確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。また、電池切片を、電池蓋から離間する方向に付勢するように形成するとともに、第1の電池により付勢方向に抗して押圧されることにより軸部に当接されるように構成することによって、不勢力を利用して、確実に電池切片を電池に当接させることができるとともに、その押圧力によって確実に電池切片を軸部に当接させることができる。また、誤挿入防止部材を、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部を含むように構成することによって、電池のマイナス端子を第1誤挿入防止部に当接させて、電池切片に当接されないようにすることができる。これにより、電池のプラス端子を挿入すべき部分に電池のマイナス端子が誤挿入されるのを防止することができる。また、電池切片を、第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有するように構成し、誤挿入防止部材を、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも低くなるように開口部に形成された第2誤挿入防止部を含むように構成するとともに、第2誤挿入防止部を、第1の電池のプラス端子が当接された場合は、第1の電池が電池切片に当接しないように構成することによって、電池のマイナス端子のみを電池切片に当接させることができるので、電池のマイナス端子を挿入すべき部分に電池のプラス端子が誤挿入されるのを防止することができる。
【0010】
この発明の第2の局面による電子機器は、第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、第1の電池と第2の電池とを接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、軸部に電気的に接続され、電位を計測することが可能な電位計測手段と、電池蓋に設けられ、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材とを備え、電池切片は、電池蓋を閉じた際に、軸部に当接されるように構成されている。
【0011】
この第2の局面による電子機器では、上記のように、電池蓋に、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材を設けることによって、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができる。また、第1の電池と第2の電池とを接続する電池切片を、電池蓋を閉じた際に、軸部に当接されるように構成し、電位計測手段を、軸部に電気的に接続することによって、電池蓋を閉じた際に、電池切片と電位計測手段とを軸部を介して電気的に接続することができるので、2つの電池の間の電位(中間電位)を計測することができ、その結果、2つの電池それぞれの電圧を検出することができる。すなわち、この第2の局面による電子機器では、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止するとともに、2つの電池それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入をチェックすることができるので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0012】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、軸部の両端を支持する金属性の軸受部をさらに備え、電位計測手段は、軸受部を介して軸部に電気的に接続されている。このように構成すれば、軸部は、両端の2点を軸受部に電気的に接続されるので、電池蓋を閉じた際に、軸部と軸受部とを介して、確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。
【0013】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含むとともに、電池蓋を閉じた際に、フック部が軸部に当接されるように構成されている。このように構成すれば、フック部をL字形状によって確実に軸部に当接することができるので、電池蓋を閉じた際に、軸部を介して、より確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。
【0014】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、電池切片は、電池蓋から離間する方向に付勢するように形成されるとともに、第1の電池により付勢方向に抗して押圧されることによって、軸部に当接されるように構成されている。このように構成すれば、不勢力を利用して、確実に電池切片を電池に当接させることができるとともに、その押圧力によって確実に電池切片を軸部に当接させることができる。
【0015】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、誤挿入防止部材は、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部を含んでいる。このように構成すれば、電池のマイナス端子を第1誤挿入防止部に当接させて、電池切片に当接されないようにすることができる。これにより、電池のプラス端子を挿入すべき部分に電池のマイナス端子が誤挿入されるのを防止することができる。
【0016】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、電池切片は、第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、誤挿入防止部材は、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも低くなるように開口部に形成された第2誤挿入防止部を含み、第2誤挿入防止部は、第1の電池のプラス端子が当接された場合は、第1の電池が電池切片に当接しないように構成されている。このように構成すれば、電池のマイナス端子のみを電池切片に当接させることができるので、電池のマイナス端子を挿入すべき部分に電池のプラス端子が誤挿入されるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1および図2は、本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。また、図3〜図12は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの構成を説明するための図である。図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態によるビデオカメラ1の構成について説明する。なお、ビデオカメラ1は、本発明の「電子機器」の一例である。
【0019】
本発明の一実施形態によるビデオカメラ1は、図1および図2に示すように、レンズ部2(図1参照)と、ファインダ3(図2参照)と、フラッシュ4(図1参照)と、液晶表示画面5(図2参照)と、左右上下方向ボタンからなる操作ボタン6(図2参照)と、電源ボタン7と、撮影ボタン8とを備えている。
【0020】
また、レンズ部2は、ビデオカメラ1の装置本体の内部に複数のレンズを含み、これらのレンズが装置本体の内部で移動することにより被写体のズーム撮影が可能なように構成されている。また、ファインダ3は、ユーザがファインダ3を介して被写体を見ながら、撮影範囲を決定することが可能なように構成されている。また、フラッシュ4は、静止画の撮影時に発光する機能を有している。また、液晶表示画面5は、撮影時には、被写体を表示するとともに、撮影後には、撮影された被写体を表示することが可能なように構成されている。また、操作ボタン6は、液晶表示画面5に表示される画像の再生操作や、各種撮影モードの設定操作などを行うために設けられている。また、撮影ボタン8は、押圧されることによって、図示しない撮影機能の動作が開始され、または、停止されるように構成されている。
【0021】
ここで、本実施形態では、図2に示すように、ビデオカメラ1は、2本の電池30および電池31(図8参照)を収納する電池収納部9と、電池収納部9を閉塞するための電池蓋10と、装置本体の骨格を形成するシャーシ11(図8参照)とをさらに備えている。なお、電池30は、本発明の「第1の電池」の一例であり、電池31は、本発明の「第2の電池」の一例である。
【0022】
また、図3および図4に示すように、ビデオカメラ1は、電池30と電池31(図8参照)とを直列的に接続するための電池切片12と、電池蓋10を開閉するように回動させるための金属性の軸部13と、軸部13の両端を支持する金属性の軸受部14と、A/Dコンバータ15と、装置本体全体を制御する制御部16と、電位を計測することが可能な電位計測部17とがさらに備えられている。また、A/Dコンバータ15、制御部16および電位計測部17は、それぞれプリント基板18(Printed Circuit board、以下PCB)に設置されている。なお、電位計測部17は、本発明の「電位計測手段」の一例である。
【0023】
また、電池蓋10は、軸部13が挿入される細長状に形成された開口部10aを有している。これにより、図5および図6に示すように、電池蓋10は、矢印Aおよび矢印B方向にスライドされるとともに、矢印G方向に軸部13を回転軸として回動されることが可能である。
【0024】
また、図3および図4に示すように、電池切片12は、電池30のプラス端子30a(図8参照)よりも大きく、かつ、マイナス端子30b(図8参照)よりも小さい大きさの開口部12aと、電池31のプラス端子31a(図8参照)と当接する接点12bと、アーム部12cと、アーム部12cの側部に取り付けられたL字形状のフック部12dと、ストッパ部12eと、電池蓋10に取り付けられる取付部12fとを一体的に含んでいる。また、図10に示すように、電池切片12の開口部12aの周囲部12g、接点12b、アーム部12cおよびストッパ部12eは、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成されている。
【0025】
また、図8に示すように、開口部12aの周囲部12gは、電池蓋10が閉じられた際に、電池30のマイナス端子30bにより付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に撓むように構成されている。これにより、不勢力を利用して周囲部12gを電池30のマイナス端子30bに確実に当接させることが可能である。また、開口部12aの内側には、電池蓋10に一体的に形成された台座10bが配置されている。また、台座10bは、電池蓋10から離間する方向に形成されている周囲部12gの高さよりも低くなるように形成されるとともに、電池30のプラス端子30aが当接した場合は、周囲部12gが電池30に当接しないように構成されている。これにより、図9に示すように、電池30が、プラス端子30aが台座10bに当接される方向に誤挿入された場合には、周囲部12gに当接されないので、電池30を電池切片12に電気的に接続されないようにすることが可能である。なお、台座10bは、本発明の「第2誤挿入防止部」の一例である。
【0026】
また、図8に示すように、電池切片12の接点12bは、電池蓋10が閉じられる際に、電池31のプラス端子31aにより付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に撓むように構成されている。これにより、不勢力を利用して接点12bを電池31のプラス端子31aに確実に当接させることが可能である。
【0027】
また、図3および図4に示すように、電池切片12の接点12bの側部には、電池蓋10に一体的に形成されたリブ10cが配置されている。また、図7に示すように、リブ10cは、電池蓋10から離間する方向に形成されている接点12bの高さよりも高くなるように形成されている。これにより、図9に示すように、電池31が、マイナス端子31bがリブ10cに当接される方向に誤挿入された場合には、接点12bに当接されないので、電池31を電池切片12に電気的に接続されないようにすることが可能である。なお、リブ10cは、本発明の「第1誤挿入防止部」の一例である。
【0028】
また、図7に示すように、電池切片12のアーム部12cは、電池30が電池収納部9に挿入されていない場合には、軸部13に当接するように構成されている。これにより、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成せれているアーム部12cが、電池蓋10から離間し過ぎないように規制することが可能である。
【0029】
また、図8に示すように、電池蓋10が閉じられる際に、開口部12aの周囲部12gが電池30によって付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に変形されることに伴って、L字形状のフック部12dは、矢印D方向に移動されて軸部13に当接されるように構成されている。
【0030】
また、図10に示すように、電池切片12のストッパ部12eは、端部が円弧形状に形成されている。また、図11に示すように、ストッパ部12eは、電池蓋10が閉じられる際に、矢印A方向にスライドされることによって、装置本体に設けられたボス部19に当接されて、端部の円弧形状に沿って矢印D方向に押し下げられるように変形し、ボス部19の矢印B方向側から矢印A方向側に移動されて係合されるように構成されている。これにより、ストッパ部12eは、矢印B方向への移動を規制されるので、電池蓋10が不用意に矢印B方向にスライドされて開いてしまうのを防止することが可能である。
【0031】
また、図12に示すように、電池切片12は、取付部12fに設けられた孔部12hに挿入されたビス40によって、電池蓋10に一体的に形成された留め座10dに締め付けられている。また、電池切片12の取付部12fの反対側(矢印E方向側)の端部は、電池蓋10に一体的に形成されたL字形状の留め部10eによって、電池蓋10から離間する方向に移動するのを規制されている。したがって、電池切片12は、アーム部12cが軸部13に当接されていること、取付部12fがビス40によって電池蓋10の留め座10dに締め付けられていること、および、留め部10eによって電池蓋10から離間する方向に移動するのを規制されていることによって、確実に電池蓋10に取り付けられている。
【0032】
また、図3に示すように、軸部13は、その両端を軸受部14に支持されて固定されている。これにより、軸部13と軸受部14とを確実に接続することができるので、確実に電気的に接続させることが可能である。
【0033】
また、図3に示すように、軸受部14は、コの字形状に形成され、その内側の側面で軸部13を支持している。また、図3および図4に示すように、軸受部14は、一体的に形成された接合部14aを有し、接合部14aに設けられた孔部に挿入されたビス41によってPCB18に取り付けられている。また、接合部14aとPCB18に設置されているA/Dコンバータ15とは電気的に接続されている。
【0034】
また、A/Dコンバータ15は、電池切片12から、軸部13および軸受部14を介して検出される電位をアナログ値からデジタル値に変換するように構成されている。
【0035】
また、制御部16は、A/Dコンバータ15によってデジタル化された電位を電位計測部17で計測するように制御するように構成されている。したがって、電位計測部17は、実質的に軸受部14を介して軸部13に電気的に接続されるように構成されている。
【0036】
また、図8に示すように、電池30が、電池収納部9にプラス端子30aが奥側(矢印C方向側)に配置される方向(電池30の正常な挿入方向)に挿入された場合に、電池収納部9の奥側に設置されている接点20は、電池30のプラス端子30aに当接するように構成されている。また、接点20は、PCB18のA/Dコンバータ15に電気的に接続されている。また、電池31が、電池収納部9にマイナス端子31bが奥側に配置される方向(電池31の正常な挿入方向)に挿入された場合に、電池収納部9の奥側に設置されている接点21は、電池31のマイナス端子31bに当接するように構成されている。また、接点21は、グラウンド接続としてシャーシ11に電気的に接続されている。
【0037】
図13は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラのブロック図である。次に、図8および図13を参照して、ビデオカメラ1の電池収納部9に電池30および電池31がそれぞれ正常に挿入されて電池蓋10が閉じられている際に、それぞれの電池の電圧を検出する動作について説明する。
【0038】
まず、電池30のプラス端子30aに当接する接点20とPCB18に設置されているA/Dコンバータ15との間の部分(図8および図13に示すノードa)の電位は、A/Dコンバータ15によってアナログ値からデジタル値に変換されて、電位計測部17によって計測される。また、軸受部14とPCB18に設置されているA/Dコンバータ15との間の部分(図8および図13に示すノードb)の電位は、ノードaの電位と同様に、A/Dコンバータ15によってアナログ値からデジタル値に変換されて、電位計測部17によって計測される。これにより、電池30と電池31との間の中間電位を計測することが可能である。また、電池31のマイナス端子31bに当接する接点21とシャーシ11との間の部分(図8および図13に示すノードc)の電位は、接点21とシャーシ11とがグラウンド接続として接続されていることにより、実質的にゼロと考えられる。これにより、電池30と電池31との電圧が検出される。具体的には、ノードaの電位とノードbの電位との差が、電池30の電圧として検出され、ノードbの電位とノードcの電位との差が、電池31の電圧として検出される。すなわち、それぞれの電池の残量を検出することが可能であるとともに、正常な状態における電圧値と比較することによって、電池が誤挿入されているなどの不具合をチェックすることが可能である。
【0039】
次に、図10および図11を参照して、ビデオカメラ1の電池蓋10を閉じる動作について説明する。
【0040】
まず、図10に示すように、電池蓋10が装置本体の矢印B方向側に飛び出した状態から、電池蓋10が矢印A方向にスライドされることによって、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成されたストッパ部12eの円弧形状の端部が、装置本体のボス部19に当接され、端部の円弧形状に沿って矢印D方向に押し下げられる。そして、図11に示すように、円弧形状の端部がボス部19の下側を通って、ボス部19の矢印B方向側から矢印A方向側に移動されて係合される。また、これと並行して、開口部12aの周囲部12gが電池30によって付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に変形される。これに伴って、L字形状のフック部12dが、矢印D方向に移動されて軸部13に当接される。
【0041】
本実施形態では、上記のように、電池蓋10に、電池30または電池31の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された台座10bまたはリブ10cを設けることによって、電池収納部9に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができる。また、電池30と電池31とを接続する電池切片12を、電池蓋10を閉じた際に、軸部13に当接されるように構成し、電位計測部17を、軸部13に電気的に接続することによって、電池蓋10を閉じた際に、電池切片12と電位計測部17とを軸部13を介して電気的に接続することができるので、電池30および電池31の間の電位(中間電位)を計測することができ、その結果、電池30および電池31それぞれの電圧を検出することができる。すなわち、このビデオカメラ1では、電池収納部9に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止するとともに、電池30および電池31それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入をチェックすることができるので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、軸部13の両端を支持する金属性の軸受部14をさらに設け、電位計測部17を、軸受部14を介して軸部13に電気的に接続することによって、軸部13は、両端の2点を軸受部14に電気的に接続されるので、電池蓋10を閉じた際に、軸部13と軸受部14とを介して、確実に電池切片12と電位計測部17とを電気的に接続することができる。
【0043】
また、本実施形態では、電池切片12を、L字形状のフック部12dを一体的に含むとともに、電池蓋10を閉じた際に、フック部12dが軸部13に当接されるように構成することによって、フック部12dをL字形状によって確実に軸部13に当接することができるので、電池蓋10を閉じた際に、軸部13を介して、より確実に電池切片12と電位計測部17とを電気的に接続することができる。
【0044】
また、本実施形態では、電池切片12を、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成するとともに、電池30により付勢方向に抗して押圧されることにより軸部13に当接されるように構成することによって、不勢力を利用して、確実に電池切片12を電池30に当接させることができるとともに、その押圧力によって確実に電池切片12を軸部13に当接させることができる。
【0045】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0046】
たとえば、上記実施形態では、電子機器の一例としてビデオカメラを示したが、本発明はこれに限らず、複数の電池を接続する電池切片を備えた電子機器であれば、他の電子機器にも適用可能である。
【0047】
また、上記実施形態では、第1誤挿入防止部材の一例としてリブを示したが、本発明はこれに限らず、プラス端子のみが電池切片に当接されるように構成された誤挿入防止部材であれば、他の誤挿入防止部材を用いてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、第2誤挿入防止部材の一例として台座を示したが、本発明はこれに限らず、マイナス端子のみが電池切片に当接されるように構成された誤挿入防止部材であれば、他の誤挿入防止部材を用いてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、電子機器の一例としてのビデオカメラが、充電機能を有さない構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、充電機能を有する電子機器に適用してもよい。この場合には、満充電検知および過充電防止などのための電圧を検出することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの電池蓋周辺を示す斜視図である。
【図4】図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの電池蓋周辺を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるビデオカメラの側面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるビデオカメラの側面図である。
【図7】図4の100−100線に沿った断面図である。
【図8】図4の100−100線に沿った断面図において、電池を正常に挿入した場合を示した図である。
【図9】図4の100−100線に沿った断面図において、電池を反対に挿入(誤挿入)した場合を示した図である。
【図10】図4の200−200線に沿った断面図である。
【図11】図4の200−200線に沿った断面図において、電池蓋を閉じる動作を説明するための図である。
【図12】図4の300−300線に沿った断面図である。
【図13】図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラのブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
1 ビデオカメラ(電子機器)
9 電池収納部
10 電池蓋
10b 台座(第2誤挿入防止部)
10c リブ(第1誤挿入防止部)
12 電池切片
12a 開口部
12d フック部
13 軸部
14 軸受部
17 電位計測部(電位計測手段)
30 電池(第1の電池)
30a プラス端子
30b マイナス端子
31 電池(第2の電池)
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器に関し、特に、2つの電池を収納する電池収納部の電池蓋と、2つの電池を接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの電池を収納する電池収納部の電池蓋と、2つの電池を接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、2つの電池が収納される電池収納部の電池蓋と、2つの電池を接続するとともに、電池蓋に取り付けられる端子板(電池切片)と、電圧を計測する電圧検出部(電位計測手段)と、電圧検出部に接続される電圧検出部材とを備えた記録再生装置(電子機器)が開示されている。この特許文献1による記録再生装置では、電池蓋を閉じた際に、電池蓋に取り付けられた端子板の一部を電圧検出部材に当接させて、2つの電池それぞれの電圧を検出することが可能なように構成されている。これによって、電池の誤挿入(逆挿入)を電気的にチェックすることが可能である。なお、この記録再生装置には、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止する手段は設けられていない。
【0004】
【特許文献1】特開2001−111254号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の記録再生装置では、2つの電池それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入(逆挿入)を電気的にチェックすることが可能である一方で、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができないので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することが可能な電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による電子機器は、第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、第1の電池と第2の電池とを接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器において、電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、電池蓋に設けられ、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材と、軸部の両端を支持する金属性の軸受部とをさらに備えている。また、電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含み、電池蓋から離間する方向に付勢するように形成され、電池蓋を閉じた際に第1の電池により付勢方向に抗して押圧されることによって、フック部が軸部に当接されるように構成されるとともに、第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、電位計測手段は、軸受部を介して軸部に電気的に接続されている。また、誤挿入防止部材は、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部と、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも低くなるように開口部に形成された第2誤挿入防止部とを含み、第2誤挿入防止部は、第1の電池のプラス端子が当接した場合は、第1の電池が電池切片に当接しないように構成されている。
【0008】
この第1の局面による電子機器では、上記のように、電池蓋に、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材を設けることによって、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができる。また、第1の電池と第2の電池とを接続する電池切片を、電池蓋を閉じた際に、軸部に当接されるように構成し、電位計測手段を、軸部に電気的に接続することによって、電池蓋を閉じた際に、電池切片と電位計測手段とを軸部を介して電気的に接続することができるので、2つの電池の間の電位(中間電位)を計測することができ、その結果、2つの電池それぞれの電圧を検出することができる。すなわち、この第1の局面による電子機器では、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止するとともに、2つの電池それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入をチェックすることができるので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0009】
また、第1の局面による電子機器では、軸部の両端を支持する金属性の軸受部をさらに設け、電位計測手段を、軸受部を介して軸部に電気的に接続することによって、軸部は、両端の2点を軸受部に電気的に接続されるので、電池蓋を閉じた際に、軸部と軸受部とを介して、確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。また、電池切片を、L字形状のフック部を一体的に含むとともに、電池蓋を閉じた際に、フック部が軸部に当接されるように構成することによって、フック部をL字形状によって確実に軸部に当接することができるので、電池蓋を閉じた際に、軸部を介して、より確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。また、電池切片を、電池蓋から離間する方向に付勢するように形成するとともに、第1の電池により付勢方向に抗して押圧されることにより軸部に当接されるように構成することによって、不勢力を利用して、確実に電池切片を電池に当接させることができるとともに、その押圧力によって確実に電池切片を軸部に当接させることができる。また、誤挿入防止部材を、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部を含むように構成することによって、電池のマイナス端子を第1誤挿入防止部に当接させて、電池切片に当接されないようにすることができる。これにより、電池のプラス端子を挿入すべき部分に電池のマイナス端子が誤挿入されるのを防止することができる。また、電池切片を、第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有するように構成し、誤挿入防止部材を、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも低くなるように開口部に形成された第2誤挿入防止部を含むように構成するとともに、第2誤挿入防止部を、第1の電池のプラス端子が当接された場合は、第1の電池が電池切片に当接しないように構成することによって、電池のマイナス端子のみを電池切片に当接させることができるので、電池のマイナス端子を挿入すべき部分に電池のプラス端子が誤挿入されるのを防止することができる。
【0010】
この発明の第2の局面による電子機器は、第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、第1の電池と第2の電池とを接続するとともに、電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、軸部に電気的に接続され、電位を計測することが可能な電位計測手段と、電池蓋に設けられ、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材とを備え、電池切片は、電池蓋を閉じた際に、軸部に当接されるように構成されている。
【0011】
この第2の局面による電子機器では、上記のように、電池蓋に、第1の電池および第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材を設けることによって、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができる。また、第1の電池と第2の電池とを接続する電池切片を、電池蓋を閉じた際に、軸部に当接されるように構成し、電位計測手段を、軸部に電気的に接続することによって、電池蓋を閉じた際に、電池切片と電位計測手段とを軸部を介して電気的に接続することができるので、2つの電池の間の電位(中間電位)を計測することができ、その結果、2つの電池それぞれの電圧を検出することができる。すなわち、この第2の局面による電子機器では、電池収納部に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止するとともに、2つの電池それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入をチェックすることができるので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0012】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、軸部の両端を支持する金属性の軸受部をさらに備え、電位計測手段は、軸受部を介して軸部に電気的に接続されている。このように構成すれば、軸部は、両端の2点を軸受部に電気的に接続されるので、電池蓋を閉じた際に、軸部と軸受部とを介して、確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。
【0013】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含むとともに、電池蓋を閉じた際に、フック部が軸部に当接されるように構成されている。このように構成すれば、フック部をL字形状によって確実に軸部に当接することができるので、電池蓋を閉じた際に、軸部を介して、より確実に電池切片と電位計測手段とを電気的に接続することができる。
【0014】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、電池切片は、電池蓋から離間する方向に付勢するように形成されるとともに、第1の電池により付勢方向に抗して押圧されることによって、軸部に当接されるように構成されている。このように構成すれば、不勢力を利用して、確実に電池切片を電池に当接させることができるとともに、その押圧力によって確実に電池切片を軸部に当接させることができる。
【0015】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、誤挿入防止部材は、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部を含んでいる。このように構成すれば、電池のマイナス端子を第1誤挿入防止部に当接させて、電池切片に当接されないようにすることができる。これにより、電池のプラス端子を挿入すべき部分に電池のマイナス端子が誤挿入されるのを防止することができる。
【0016】
上記第2の局面による電子機器において、好ましくは、電池切片は、第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、誤挿入防止部材は、電池蓋に取り付けられた電池切片の高さよりも低くなるように開口部に形成された第2誤挿入防止部を含み、第2誤挿入防止部は、第1の電池のプラス端子が当接された場合は、第1の電池が電池切片に当接しないように構成されている。このように構成すれば、電池のマイナス端子のみを電池切片に当接させることができるので、電池のマイナス端子を挿入すべき部分に電池のプラス端子が誤挿入されるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1および図2は、本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。また、図3〜図12は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの構成を説明するための図である。図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態によるビデオカメラ1の構成について説明する。なお、ビデオカメラ1は、本発明の「電子機器」の一例である。
【0019】
本発明の一実施形態によるビデオカメラ1は、図1および図2に示すように、レンズ部2(図1参照)と、ファインダ3(図2参照)と、フラッシュ4(図1参照)と、液晶表示画面5(図2参照)と、左右上下方向ボタンからなる操作ボタン6(図2参照)と、電源ボタン7と、撮影ボタン8とを備えている。
【0020】
また、レンズ部2は、ビデオカメラ1の装置本体の内部に複数のレンズを含み、これらのレンズが装置本体の内部で移動することにより被写体のズーム撮影が可能なように構成されている。また、ファインダ3は、ユーザがファインダ3を介して被写体を見ながら、撮影範囲を決定することが可能なように構成されている。また、フラッシュ4は、静止画の撮影時に発光する機能を有している。また、液晶表示画面5は、撮影時には、被写体を表示するとともに、撮影後には、撮影された被写体を表示することが可能なように構成されている。また、操作ボタン6は、液晶表示画面5に表示される画像の再生操作や、各種撮影モードの設定操作などを行うために設けられている。また、撮影ボタン8は、押圧されることによって、図示しない撮影機能の動作が開始され、または、停止されるように構成されている。
【0021】
ここで、本実施形態では、図2に示すように、ビデオカメラ1は、2本の電池30および電池31(図8参照)を収納する電池収納部9と、電池収納部9を閉塞するための電池蓋10と、装置本体の骨格を形成するシャーシ11(図8参照)とをさらに備えている。なお、電池30は、本発明の「第1の電池」の一例であり、電池31は、本発明の「第2の電池」の一例である。
【0022】
また、図3および図4に示すように、ビデオカメラ1は、電池30と電池31(図8参照)とを直列的に接続するための電池切片12と、電池蓋10を開閉するように回動させるための金属性の軸部13と、軸部13の両端を支持する金属性の軸受部14と、A/Dコンバータ15と、装置本体全体を制御する制御部16と、電位を計測することが可能な電位計測部17とがさらに備えられている。また、A/Dコンバータ15、制御部16および電位計測部17は、それぞれプリント基板18(Printed Circuit board、以下PCB)に設置されている。なお、電位計測部17は、本発明の「電位計測手段」の一例である。
【0023】
また、電池蓋10は、軸部13が挿入される細長状に形成された開口部10aを有している。これにより、図5および図6に示すように、電池蓋10は、矢印Aおよび矢印B方向にスライドされるとともに、矢印G方向に軸部13を回転軸として回動されることが可能である。
【0024】
また、図3および図4に示すように、電池切片12は、電池30のプラス端子30a(図8参照)よりも大きく、かつ、マイナス端子30b(図8参照)よりも小さい大きさの開口部12aと、電池31のプラス端子31a(図8参照)と当接する接点12bと、アーム部12cと、アーム部12cの側部に取り付けられたL字形状のフック部12dと、ストッパ部12eと、電池蓋10に取り付けられる取付部12fとを一体的に含んでいる。また、図10に示すように、電池切片12の開口部12aの周囲部12g、接点12b、アーム部12cおよびストッパ部12eは、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成されている。
【0025】
また、図8に示すように、開口部12aの周囲部12gは、電池蓋10が閉じられた際に、電池30のマイナス端子30bにより付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に撓むように構成されている。これにより、不勢力を利用して周囲部12gを電池30のマイナス端子30bに確実に当接させることが可能である。また、開口部12aの内側には、電池蓋10に一体的に形成された台座10bが配置されている。また、台座10bは、電池蓋10から離間する方向に形成されている周囲部12gの高さよりも低くなるように形成されるとともに、電池30のプラス端子30aが当接した場合は、周囲部12gが電池30に当接しないように構成されている。これにより、図9に示すように、電池30が、プラス端子30aが台座10bに当接される方向に誤挿入された場合には、周囲部12gに当接されないので、電池30を電池切片12に電気的に接続されないようにすることが可能である。なお、台座10bは、本発明の「第2誤挿入防止部」の一例である。
【0026】
また、図8に示すように、電池切片12の接点12bは、電池蓋10が閉じられる際に、電池31のプラス端子31aにより付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に撓むように構成されている。これにより、不勢力を利用して接点12bを電池31のプラス端子31aに確実に当接させることが可能である。
【0027】
また、図3および図4に示すように、電池切片12の接点12bの側部には、電池蓋10に一体的に形成されたリブ10cが配置されている。また、図7に示すように、リブ10cは、電池蓋10から離間する方向に形成されている接点12bの高さよりも高くなるように形成されている。これにより、図9に示すように、電池31が、マイナス端子31bがリブ10cに当接される方向に誤挿入された場合には、接点12bに当接されないので、電池31を電池切片12に電気的に接続されないようにすることが可能である。なお、リブ10cは、本発明の「第1誤挿入防止部」の一例である。
【0028】
また、図7に示すように、電池切片12のアーム部12cは、電池30が電池収納部9に挿入されていない場合には、軸部13に当接するように構成されている。これにより、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成せれているアーム部12cが、電池蓋10から離間し過ぎないように規制することが可能である。
【0029】
また、図8に示すように、電池蓋10が閉じられる際に、開口部12aの周囲部12gが電池30によって付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に変形されることに伴って、L字形状のフック部12dは、矢印D方向に移動されて軸部13に当接されるように構成されている。
【0030】
また、図10に示すように、電池切片12のストッパ部12eは、端部が円弧形状に形成されている。また、図11に示すように、ストッパ部12eは、電池蓋10が閉じられる際に、矢印A方向にスライドされることによって、装置本体に設けられたボス部19に当接されて、端部の円弧形状に沿って矢印D方向に押し下げられるように変形し、ボス部19の矢印B方向側から矢印A方向側に移動されて係合されるように構成されている。これにより、ストッパ部12eは、矢印B方向への移動を規制されるので、電池蓋10が不用意に矢印B方向にスライドされて開いてしまうのを防止することが可能である。
【0031】
また、図12に示すように、電池切片12は、取付部12fに設けられた孔部12hに挿入されたビス40によって、電池蓋10に一体的に形成された留め座10dに締め付けられている。また、電池切片12の取付部12fの反対側(矢印E方向側)の端部は、電池蓋10に一体的に形成されたL字形状の留め部10eによって、電池蓋10から離間する方向に移動するのを規制されている。したがって、電池切片12は、アーム部12cが軸部13に当接されていること、取付部12fがビス40によって電池蓋10の留め座10dに締め付けられていること、および、留め部10eによって電池蓋10から離間する方向に移動するのを規制されていることによって、確実に電池蓋10に取り付けられている。
【0032】
また、図3に示すように、軸部13は、その両端を軸受部14に支持されて固定されている。これにより、軸部13と軸受部14とを確実に接続することができるので、確実に電気的に接続させることが可能である。
【0033】
また、図3に示すように、軸受部14は、コの字形状に形成され、その内側の側面で軸部13を支持している。また、図3および図4に示すように、軸受部14は、一体的に形成された接合部14aを有し、接合部14aに設けられた孔部に挿入されたビス41によってPCB18に取り付けられている。また、接合部14aとPCB18に設置されているA/Dコンバータ15とは電気的に接続されている。
【0034】
また、A/Dコンバータ15は、電池切片12から、軸部13および軸受部14を介して検出される電位をアナログ値からデジタル値に変換するように構成されている。
【0035】
また、制御部16は、A/Dコンバータ15によってデジタル化された電位を電位計測部17で計測するように制御するように構成されている。したがって、電位計測部17は、実質的に軸受部14を介して軸部13に電気的に接続されるように構成されている。
【0036】
また、図8に示すように、電池30が、電池収納部9にプラス端子30aが奥側(矢印C方向側)に配置される方向(電池30の正常な挿入方向)に挿入された場合に、電池収納部9の奥側に設置されている接点20は、電池30のプラス端子30aに当接するように構成されている。また、接点20は、PCB18のA/Dコンバータ15に電気的に接続されている。また、電池31が、電池収納部9にマイナス端子31bが奥側に配置される方向(電池31の正常な挿入方向)に挿入された場合に、電池収納部9の奥側に設置されている接点21は、電池31のマイナス端子31bに当接するように構成されている。また、接点21は、グラウンド接続としてシャーシ11に電気的に接続されている。
【0037】
図13は、図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラのブロック図である。次に、図8および図13を参照して、ビデオカメラ1の電池収納部9に電池30および電池31がそれぞれ正常に挿入されて電池蓋10が閉じられている際に、それぞれの電池の電圧を検出する動作について説明する。
【0038】
まず、電池30のプラス端子30aに当接する接点20とPCB18に設置されているA/Dコンバータ15との間の部分(図8および図13に示すノードa)の電位は、A/Dコンバータ15によってアナログ値からデジタル値に変換されて、電位計測部17によって計測される。また、軸受部14とPCB18に設置されているA/Dコンバータ15との間の部分(図8および図13に示すノードb)の電位は、ノードaの電位と同様に、A/Dコンバータ15によってアナログ値からデジタル値に変換されて、電位計測部17によって計測される。これにより、電池30と電池31との間の中間電位を計測することが可能である。また、電池31のマイナス端子31bに当接する接点21とシャーシ11との間の部分(図8および図13に示すノードc)の電位は、接点21とシャーシ11とがグラウンド接続として接続されていることにより、実質的にゼロと考えられる。これにより、電池30と電池31との電圧が検出される。具体的には、ノードaの電位とノードbの電位との差が、電池30の電圧として検出され、ノードbの電位とノードcの電位との差が、電池31の電圧として検出される。すなわち、それぞれの電池の残量を検出することが可能であるとともに、正常な状態における電圧値と比較することによって、電池が誤挿入されているなどの不具合をチェックすることが可能である。
【0039】
次に、図10および図11を参照して、ビデオカメラ1の電池蓋10を閉じる動作について説明する。
【0040】
まず、図10に示すように、電池蓋10が装置本体の矢印B方向側に飛び出した状態から、電池蓋10が矢印A方向にスライドされることによって、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成されたストッパ部12eの円弧形状の端部が、装置本体のボス部19に当接され、端部の円弧形状に沿って矢印D方向に押し下げられる。そして、図11に示すように、円弧形状の端部がボス部19の下側を通って、ボス部19の矢印B方向側から矢印A方向側に移動されて係合される。また、これと並行して、開口部12aの周囲部12gが電池30によって付勢方向(矢印C方向)に抗して押圧されて、矢印D方向に変形される。これに伴って、L字形状のフック部12dが、矢印D方向に移動されて軸部13に当接される。
【0041】
本実施形態では、上記のように、電池蓋10に、電池30または電池31の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された台座10bまたはリブ10cを設けることによって、電池収納部9に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止することができる。また、電池30と電池31とを接続する電池切片12を、電池蓋10を閉じた際に、軸部13に当接されるように構成し、電位計測部17を、軸部13に電気的に接続することによって、電池蓋10を閉じた際に、電池切片12と電位計測部17とを軸部13を介して電気的に接続することができるので、電池30および電池31の間の電位(中間電位)を計測することができ、その結果、電池30および電池31それぞれの電圧を検出することができる。すなわち、このビデオカメラ1では、電池収納部9に誤った方向に電池が誤挿入されるのを防止するとともに、電池30および電池31それぞれの電圧を検出することによって、電池の誤挿入をチェックすることができるので、電池の誤挿入による不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、軸部13の両端を支持する金属性の軸受部14をさらに設け、電位計測部17を、軸受部14を介して軸部13に電気的に接続することによって、軸部13は、両端の2点を軸受部14に電気的に接続されるので、電池蓋10を閉じた際に、軸部13と軸受部14とを介して、確実に電池切片12と電位計測部17とを電気的に接続することができる。
【0043】
また、本実施形態では、電池切片12を、L字形状のフック部12dを一体的に含むとともに、電池蓋10を閉じた際に、フック部12dが軸部13に当接されるように構成することによって、フック部12dをL字形状によって確実に軸部13に当接することができるので、電池蓋10を閉じた際に、軸部13を介して、より確実に電池切片12と電位計測部17とを電気的に接続することができる。
【0044】
また、本実施形態では、電池切片12を、電池蓋10から離間する方向に付勢するように形成するとともに、電池30により付勢方向に抗して押圧されることにより軸部13に当接されるように構成することによって、不勢力を利用して、確実に電池切片12を電池30に当接させることができるとともに、その押圧力によって確実に電池切片12を軸部13に当接させることができる。
【0045】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0046】
たとえば、上記実施形態では、電子機器の一例としてビデオカメラを示したが、本発明はこれに限らず、複数の電池を接続する電池切片を備えた電子機器であれば、他の電子機器にも適用可能である。
【0047】
また、上記実施形態では、第1誤挿入防止部材の一例としてリブを示したが、本発明はこれに限らず、プラス端子のみが電池切片に当接されるように構成された誤挿入防止部材であれば、他の誤挿入防止部材を用いてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、第2誤挿入防止部材の一例として台座を示したが、本発明はこれに限らず、マイナス端子のみが電池切片に当接されるように構成された誤挿入防止部材であれば、他の誤挿入防止部材を用いてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、電子機器の一例としてのビデオカメラが、充電機能を有さない構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、充電機能を有する電子機器に適用してもよい。この場合には、満充電検知および過充電防止などのための電圧を検出することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるビデオカメラの全体構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの電池蓋周辺を示す斜視図である。
【図4】図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラの電池蓋周辺を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるビデオカメラの側面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるビデオカメラの側面図である。
【図7】図4の100−100線に沿った断面図である。
【図8】図4の100−100線に沿った断面図において、電池を正常に挿入した場合を示した図である。
【図9】図4の100−100線に沿った断面図において、電池を反対に挿入(誤挿入)した場合を示した図である。
【図10】図4の200−200線に沿った断面図である。
【図11】図4の200−200線に沿った断面図において、電池蓋を閉じる動作を説明するための図である。
【図12】図4の300−300線に沿った断面図である。
【図13】図1に示した本発明の一実施形態によるビデオカメラのブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
1 ビデオカメラ(電子機器)
9 電池収納部
10 電池蓋
10b 台座(第2誤挿入防止部)
10c リブ(第1誤挿入防止部)
12 電池切片
12a 開口部
12d フック部
13 軸部
14 軸受部
17 電位計測部(電位計測手段)
30 電池(第1の電池)
30a プラス端子
30b マイナス端子
31 電池(第2の電池)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、前記第1の電池と前記第2の電池とを接続するとともに、前記電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器において、
前記電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、
前記電池蓋に設けられ、前記第1の電池および前記第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材と、
前記軸部の両端を支持する金属性の軸受部とをさらに備え、
前記電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含み、前記電池蓋から離間する方向に付勢するように形成され、前記電池蓋を閉じた際に前記第1の電池により前記付勢方向に抗して押圧されることによって、前記フック部が前記軸部に当接されるように構成されるとともに、前記第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、
前記電位計測手段は、前記軸受部を介して前記軸部に電気的に接続され、
前記誤挿入防止部材は、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部と、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも低くなるように前記開口部に形成された第2誤挿入防止部とを含み、
前記第2誤挿入防止部は、前記第1の電池の前記プラス端子が当接した場合は、前記第1の電池が前記電池切片に当接しないように構成されている、電子機器。
【請求項2】
第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、
前記第1の電池と前記第2の電池とを接続するとともに、前記電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、
前記電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、
前記軸部に電気的に接続され、電位を計測することが可能な電位計測手段と、
前記電池蓋に設けられ、前記第1の電池および前記第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材とを備え、
前記電池切片は、前記電池蓋を閉じた際に、前記軸部に当接されるように構成されている、電子機器。
【請求項3】
前記軸部の両端を支持する金属性の軸受部をさらに備え、
前記電位計測手段は、前記軸受部を介して前記軸部に電気的に接続されている、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含むとともに、前記電池蓋を閉じた際に、前記フック部が前記軸部に当接されるように構成されている、請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記電池切片は、前記電池蓋から離間する方向に付勢するように形成されるとともに、前記第1の電池により前記付勢方向に抗して押圧されることによって、前記軸部に当接されるように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記誤挿入防止部材は、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部を含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電池切片は、前記第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、
前記誤挿入防止部材は、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも低くなるように前記開口部に形成された第2誤挿入防止部を含み、
前記第2誤挿入防止部は、前記第1の電池のプラス端子が当接した場合は、前記第1の電池が前記電池切片に当接しないように構成されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項1】
第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、前記第1の電池と前記第2の電池とを接続するとともに、前記電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、電位を計測することが可能な電位計測手段とを備えた電子機器において、
前記電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、
前記電池蓋に設けられ、前記第1の電池および前記第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材と、
前記軸部の両端を支持する金属性の軸受部とをさらに備え、
前記電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含み、前記電池蓋から離間する方向に付勢するように形成され、前記電池蓋を閉じた際に前記第1の電池により前記付勢方向に抗して押圧されることによって、前記フック部が前記軸部に当接されるように構成されるとともに、前記第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、
前記電位計測手段は、前記軸受部を介して前記軸部に電気的に接続され、
前記誤挿入防止部材は、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部と、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも低くなるように前記開口部に形成された第2誤挿入防止部とを含み、
前記第2誤挿入防止部は、前記第1の電池の前記プラス端子が当接した場合は、前記第1の電池が前記電池切片に当接しないように構成されている、電子機器。
【請求項2】
第1の電池と第2の電池とを収納する電池収納部の電池蓋と、
前記第1の電池と前記第2の電池とを接続するとともに、前記電池蓋に取り付けられる1つの電池切片と、
前記電池蓋を開閉するように回動させるための金属性の軸部と、
前記軸部に電気的に接続され、電位を計測することが可能な電位計測手段と、
前記電池蓋に設けられ、前記第1の電池および前記第2の電池の少なくとも一方の誤挿入を防止するように配置された誤挿入防止部材とを備え、
前記電池切片は、前記電池蓋を閉じた際に、前記軸部に当接されるように構成されている、電子機器。
【請求項3】
前記軸部の両端を支持する金属性の軸受部をさらに備え、
前記電位計測手段は、前記軸受部を介して前記軸部に電気的に接続されている、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記電池切片は、L字形状のフック部を一体的に含むとともに、前記電池蓋を閉じた際に、前記フック部が前記軸部に当接されるように構成されている、請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記電池切片は、前記電池蓋から離間する方向に付勢するように形成されるとともに、前記第1の電池により前記付勢方向に抗して押圧されることによって、前記軸部に当接されるように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記誤挿入防止部材は、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも高くなるように形成される第1誤挿入防止部を含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電池切片は、前記第1の電池のプラス端子よりも大きく、かつ、マイナス端子よりも小さい大きさの開口部を有し、
前記誤挿入防止部材は、前記電池蓋に取り付けられた前記電池切片の高さよりも低くなるように前記開口部に形成された第2誤挿入防止部を含み、
前記第2誤挿入防止部は、前記第1の電池のプラス端子が当接した場合は、前記第1の電池が前記電池切片に当接しないように構成されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−269966(P2008−269966A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−111675(P2007−111675)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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