説明

電子機器

【課題】 落下等の衝撃による表示装置の破損を防止できる電子機器を提供する。
【解決手段】 電子機器10は、表示装置26と、表示装置26を収容する筐体(第2筐体)12と、表示装置26を保持する保持部28とを備えている。表示装置26は、張り合わされた2枚のガラス基板31,32と、2枚のガラス基板31,32を保持するホルダ35とを含む。さらに、表示装置26は、2枚のガラス基板のうちの一方のガラス基板が他方のガラス基板よりも突出した部分である1枚ガラス部37と、2枚のガラス基板31,32のどちらも他方のガラス基板から突出していない部分である2枚ガラス部38とを有する。加えて、収容部24と表示装置26のホルダ35の1枚ガラス部37側との間に空隙42が設けられ、保持部28で2枚ガラス部38側が保持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体に表示装置が収容され、筐体の内面に設けられた保持部に表示装置が保持された電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、通常、筐体に表示装置が収容されている。この電子機器として、落下等の衝撃から表示装置を保護するように構成されたものが知られている。
例えば、特許文献1には、表示パネルの下側と表示パネル用フレキシブルプリント配線基板の間に補強板を配置することにより、落下等により表示装置に衝撃が加わっても、表示パネルの破損を防止できることが記載されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−209037号公報(段落0007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では、電子機器は、筐体に対して表示装置の大画面化が求められている。
大画面化された表示装置は、大画面化に伴って、従来に比較して重量が増加するため、筐体が落下した際の衝撃を緩和するためには、接触片の湾曲半径を大きくする必要がある。
しかしながら、筐体の幅方向に沿った線を中心として湾曲する接触片は、湾曲半径を大きくすると、筐体の厚み寸法に影響を及ぼし、好ましくない。
【0005】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、落下等の衝撃による表示装置の破損を防止できる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器は、表示装置と、前記表示装置を収容する筐体と、前記筐体の内面に設けられ、前記表示装置を保持する保持部と、を備え、前記表示装置は、張り合わされた2枚のガラス基板と、前記2枚のガラス基板を保持するホルダとを含み、前記2枚のガラス基板のうちの一方のガラス基板が他方のガラス基板よりも突出した部分である1枚ガラス部と、前記2枚のガラス基板のどちらも他方のガラス基板から突出していない部分である2枚ガラス部とを有し、前記筐体の内面と前記表示装置の前記ホルダの前記1枚ガラス部側との間に空隙が設けられ、前記保持部は、前記表示装置の前記ホルダの前記2枚ガラス部側を保持する。
【0007】
本発明においては、保持部を介して2枚ガラス部側を筐体の内面に固定するとともに、筐体の内面と1枚ガラス部側との間に空隙を設けたため、衝撃耐性が低い1枚ガラス部への、落下衝撃等の負荷軽減が可能となる。
さらに、落下等による衝撃緩和対策の追加の部品を必要とせず、部品点数の削減に貢献することが可能となる。
【0008】
また、本発明の電子機器は、前記保持部は、第1係合部を有し、前記表示装置の前記ホルダは、前記2枚ガラス部側に第2係合部を有し、前記第1係合部および前記第2係合部が互いに係合することにより、前記保持部が前記表示装置を保持する。
【0009】
2枚ガラス部側の固定はホルダに設けた第2係合部と、保持部(筐体)に設けた第1係合部とを係合させることにより行うことができる。
これにより、ホルダに表示装置を取り付ける時に、第2係合部および第1係合部の係合により位置規制を行うことができるので組立作業が容易になる。
また、筐体にホルダを接着剤やテープで固定する場合に比べて分解が容易になる。
【0010】
さらに、本発明の電子機器は、前記第1係合部が前記筐体の長手方向に延び、かつ、前記筐体の幅方向に屈曲する溝状であるとともに、前記第2係合部が前記第1係合部に対応した略L字状である。
【0011】
よって、第1係合部および第2係合部を筐体の厚み方向に延ばす必要がない。
これにより、筐体が薄型の場合でも第1係合部および第2係合部の長さを確保可能であり、第1係合部および第2係合部の柔軟性を確保できる。
【0012】
また、本発明の電子機器は、前記ホルダの外側端面と、前記筐体の内面との間に空隙が設けられている。
このように、ホルダの外側端面と筐体の内面との間に空隙を設けることにより1枚ガラス部側に伝わる衝撃を緩和できる。
【0013】
さらに、本発明の電子機器は、前記ホルダにおける前記1枚ガラス部側の外側端面と、前記筐体の内面との間に空隙が設けられているとともに、前記ホルダにおける前記1枚ガラス部側の外側端面と、前記筐体の内面とのうちの一方に設けられて他方に向かう緩衝リブを有する。
【0014】
1枚ガラス部側に空隙を設け、空隙に緩衝リブを備えた。よって、例えば、筐体に極端に大きな衝撃が生じた場合に、1枚ガラス部側にも緩衝リブを経て衝撃を分散させることができる。
これにより、1枚ガラス部側に衝撃が集中することを防いで、1枚ガラス部側の破損を防止できる。
【0015】
また、本発明の電子機器は、前記筐体の長手方向に沿った前記第1係合部における壁部の断面積よりも前記第2係合部における前記壁部に当接するリブの断面積が大きく、かつ、前記筐体の厚み方向に沿った前記壁部の断面積が前記リブの断面積よりも大きい。
【0016】
一般的に、表示装置のホルダに筐体よりも柔軟性の高い樹脂を使用するので、衝撃をホルダ側の第2係合部(リブ)に衝撃を集中させる方がリブの破損を抑えられる。
そこで、筐体の長手方向に沿った第1係合部における壁部の断面積よりも第2係合部における壁部に当接するリブの断面積を大きくすることにより、ホルダ側の第2係合部に衝撃を集中させることができる。
【0017】
加えて、筐体の厚み方向に沿った壁部の断面積をリブの断面積よりも大きくすることにより、厚みに差を設けてホルダ側の第2係合部を撓み易くさせることができる。
このように、ホルダ側のリブに衝撃を集中させ、かつ、ホルダ側のリブを撓み易くすることにより、ホルダ側のリブに伝わった衝撃を表示装置に伝わる前に吸収し易くできる。
【0018】
また、本発明の電子機器は、前記1枚ガラス部に表示装置用フレキシブルプリント配線基板が接続された。
本発明においては、1枚ガラス部に表示装置用フレキシブルプリント配線基板が接続されているため、1枚ガラス部だけではなく、表示装置用フレキシブルプリント配線基板も保護できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の電子機器によれば、フレキシブルプリント配線基板が接続される1枚ガラス部の反対側を筐体に固定し、収容部と1枚ガラス部側との間に空隙を設けることにより、落下等の衝撃による表示装置の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る電子機器の使用状態(開状態)を示す斜視図
【図2】図1の第2筐体からカバーを分解した状態を示す分解斜視図
【図3】図2の第2筐体から表示装置を分解した状態を示す分解斜視図
【図4】図3の表示装置を示す断面図
【図5】図2のI部矢視図
【図6】図2のII部拡大図
【図7】図2のIII部拡大図
【図8】図3のIV部拡大図
【図9】本発明に係る電子機器の第1係合部および第2係合部を示す分解斜視図
【図10】本発明に係る電子機器の第1係合部に第2係合部を係合させた状態を示す平面図
【図11】本発明に係る電子機器のケースを示す斜視図
【図12】図11のV部拡大図
【図13】比較例の第2係合部を示す斜視図
【図14】本発明に係る第1係合部および第2係合部の長手方向に沿った断面積を説明する平面図
【図15】本発明に係る第1係合部および第2係合部の厚み寸法に沿った断面積を説明する分解斜視図
【図16】本発明に係る第2係合部を弾性変形させて衝撃を吸収する例を説明する平面図
【図17】本発明に係る電子機器の変形例1を示す平面図
【図18】本発明に係る電子機器の変形例2を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る電子機器について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態である電子機器10は、略矩形体状に形成された第1筐体11と、略矩形体状に形成された第2筐体(筐体)12と、第1筐体11および第2筐体12を開閉自在に連結する連結部13とを備えた開閉式の携帯端末である。
【0022】
この電子機器10は、連結部13を中心として相対的に回動することにより、第1筐体11および第2筐体12が互いに重なり合う携帯状態(閉状態)と、第1筐体11および第2筐体12が互いに離れる方向に展開された展開状態(図1参照)とを取り得る。
第1筐体11は、第1筐体11の表面11Aに複数の操作キー15等を備えた操作部14が設けられている。
【0023】
図2に示すように、電子機器10は、第2筐体12内に設けられた収容部24(図3も参照)と、収容部24に収容された表示装置26と、表示装置26を保持する保持部28(図11も参照)とを備えている。すなわち、表示装置26は、第2筐体12内に収容されている。
【0024】
図3に示すように、第2筐体12は、厚み方向に互いに組み合わされる樹脂製のケース21およびカバー22を備えている。
ケース21に表示装置26が収容され、表示装置26がカバー22で覆われている。
ケース21の内側に収容部24が設けられ、収容部24の内面24Aに保持部28が設けられている。
【0025】
表示装置26は、2枚の張り合わされたガラス基板31,32(図4も参照)と、2枚のガラス基板31,32を保持するホルダ35とを含む。
図4に示すように、張り合わされた2枚のガラス基板31,32は、表示装置26用のフレキシブルプリント配線基板36が接続された1枚ガラス部37と、1枚ガラス部37の反対側に設けられた2枚ガラス部38とを有する。
【0026】
1枚ガラス部37は、フレキシブルプリント配線基板36を接続するために、2枚のガラス基板31,32のうちの下側のガラス基板(一方のガラス基板)31が、上側のガラス基板(他方のガラス基板)32よりも突出されている。
下側のガラス基板31が上側のガラス基板32よりも突出されることにより、1枚ガラス部37は比較的衝撃に弱い。
【0027】
2枚ガラス部38は、2枚のガラス基板31,32の端縁31A,31Bが面一に設けられることにより、2枚のガラス基板31,32のどちらも他方のガラス基板から突出しないように形成されている。
2枚のガラス基板31,32の端縁31A,31Bが面一に設けられることにより、2枚ガラス部38は、1枚ガラス部37に対し衝撃に強い。
【0028】
図5に示すように、ホルダ35は、張り合わされた2枚のガラス基板31,32を収納可能に略矩形状に形成されている。
ホルダ35の外側端面35Aは、2枚ガラス部38側の外側端面35Cが、収容部24の内面24Aに対して空隙41(図6、図9参照)離して設けられている。
【0029】
図6に示すように、ホルダ35の外側端面35Cと収容部24の内面24Aとの間に空隙41を設けることにより、電子機器10が落下した場合に、ケース21から1枚ガラス部37側に伝わる衝撃を緩和できる。
【0030】
図7に示すように、ホルダ35の外側端面35Aは、1枚ガラス部37側の外側端面35Bが、収容部24の内面24Aに対して空隙42が形成されている。
このように、ホルダ35の外側端面35Bと収容部24の内面24Aとの間に空隙42を設けることにより、電子機器10が落下した場合に、ケース21から1枚ガラス部37側に伝わる衝撃を緩和できる。
【0031】
さらに、ホルダ35における1枚ガラス部37側の外側端面35Bに緩衝リブ44が設けられている。緩衝リブ44は、収容部24の内面24Aに向けて膨出されている。
よって、例えば、ケース21に極端に大きな衝撃が生じた場合に、1枚ガラス部37側にも緩衝リブ44を経て衝撃を分散させることができる。
これにより、1枚ガラス部37側に衝撃が集中することを防いで、1枚ガラス部37側の破損を防止できる。
【0032】
図8に示すように、ホルダ35は、外側端面35Aのうち2枚ガラス部38側の外側端面35Cに第2係合部48を有する。
第2係合部48は、外側端面35Cの両側部から突出された基リブ48Aと、基リブ48Aから幅方向内側に突出された折曲リブ(リブ)48Bとを有し、基リブ48Aおよび折曲リブ48Bで略L字状に形成されている。
図9、図10に示すように、第2係合部48が第1係合部46に係合されることによりホルダ35がケース21に保持される。
【0033】
図11に示すように、ケース21の内側に収容部24が設けられ、収容部24の内面24Aに保持部28が設けられている。
保持部28は、第2係合部48に係合可能に対応した一対の第1係合部46を有する。
【0034】
図12に示すように、第1係合部46は、ケース21の長手方向(矢印A方向)に延び、かつ、ケースの幅方向(矢印B方向)に屈曲させることにより、第2係合部48(図6、図9参照)に対応させて略L字形溝状に形成された係合溝である。
図6に示すように、第1係合部46が第2係合部48に対応させて略L字状に形成されることにより、第1係合部46に第2係合部48が係合される。
【0035】
図5に示すように、一対の第1係合部46に一対の第2係合部48が各々係合されることにより、ホルダ35の2枚ガラス部38側が保持部28に保持される。
ホルダ35の2枚ガラス部38側が保持部28に保持されることにより、表示装置26が保持部28に保持される。
すなわち、保持部28は、表示装置26のホルダ35の2枚ガラス部38側を保持する部位である。
【0036】
このように、一対の第2係合部48を一対の第1係合部46に各々係合させることにより、ホルダ35の2枚ガラス部38側を保持部28に保持できる。
これにより、筐体12に表示装置26を取り付ける時に、一対の第2係合部48および一対の第1係合部46の係合により位置規制を行うことができるので組立作業が容易になる。
また、保持部28にホルダ35を接着剤やテープで固定する場合に比べて分解が容易になる。
【0037】
さらに、図12に示すように、第1係合部46がケース21の長手方向(矢印A方向)に延出され、かつ、ケース21の幅方向(矢印B方向)に屈曲する溝状に形成されている。
さらに、図9に示すように、第1係合部46に対応させて第2係合部48が略L字状に形成されている。
【0038】
よって、第1係合部46および第2係合部48を、ケース21の厚み方向(矢印C方向)に延ばす必要がない。
これにより、ケース21が薄型の場合でも第1係合部46および第2係合部48を略L字状に形成して、第1係合部46および第2係合部48の長さL1を確保して第1係合部46および第2係合部48の柔軟性を確保できる。
【0039】
これに対して、図13に示す比較例のように、第2係合部51を、ケースの厚み方向(矢印C方向)に延ばして長さL2を確保するためには、ケースを薄型に保つことが難しい。
【0040】
ここで、図14に示すように、ケース21の長手方向(矢印A方向)に沿った第1係合部46における壁部46Aの壁部幅寸法(断面積)はW1である。
また、第2係合部48における壁部46Aに当接する折曲リブ(リブ)48Bのリブ幅寸法(断面積)はW2である。
第2係合部48のリブ幅寸法W2は第1係合部46の壁部幅寸法W1より大きい。
【0041】
また、図15に示すように、ケース21の厚み方向に沿った第1係合部46における壁部46Aの壁部厚み寸法(断面積)はW3である。
また、第2係合部48における壁部46Aに当接する折曲リブ48Bのリブ厚み寸法(断面積)はW4である。
第1係合部46の壁部厚み寸法W3は第2係合部48のリブ厚み寸法W4より大きい。
【0042】
ここで、一般的に、表示装置のホルダ35にケース21よりも柔軟性の高い樹脂が使用されるので、衝撃をホルダ35側の第2係合部48に衝撃を集中させる方が第2係合部48の破損を抑えられる。
そこで、第2係合部48のリブ幅寸法W2を第1係合部46の壁部幅寸法W1より大きくした。よって、ホルダ35側の第2係合部48に衝撃を集中させることができる。
【0043】
加えて、第1係合部46の壁部厚み寸法W3を第2係合部48のリブ厚み寸法W4より大きくした。よって、厚みに差を設けて第2係合部48を撓み易くさせることができる。
このように、第2係合部48に衝撃を集中させ、かつ、第2係合部48を撓み易くすることにより、第2係合部48を弾性変形させることができる(図16参照)。
【0044】
図16に示すように、電子機器10が矢印方向に落下した場合に、第2係合部48を弾性変形させて、第2係合部48に伝わった衝撃を表示装置26に伝わる前に吸収し易くできる。
ここで、図16においては、第2係合部48の弾性変形による衝撃吸収の例を理解し易くするために第2係合部48の弾性変形状態を実変形より大きく表示した。
【0045】
以上説明したように、電子機器10によれば、表示装置26用のフレキシブルプリント配線基板36が接続される1枚ガラス部37の反対側、すなわち、保持部28を介して2枚ガラス部38側を保持するホルダ35を収容部24に固定した。
さらに、収容部24の内面24Aとホルダ35の1枚ガラス部37側(外側端面35B)との間に空隙42を設けた。
【0046】
このように、2枚ガラス部38側でホルダ35を収容部24に固定し、1枚ガラス部37側では固定しないことにより、電子機器10が落下した場合に、表示装置26の衝撃耐性の低い1枚ガラス部37への落下衝撃等の負荷軽減が可能となる。
さらに、電子機器10の落下等による衝撃緩和対策部品を必要とせず、部品点数の削減に貢献することが可能となる。
【0047】
実施形態で示す電子機器10の変形例を図17、図18で説明する。
(変形例1)
図17に示す変形例1の電子機器60は、実施形態の第2係合部48を第2係合部62に代え、さらに、第2係合部62に対応させて第2係合部(図示せず)を形成したもので、その他の構成は実施形態の電子機器10と同様である。
【0048】
第2係合部62は、外側端面35Cの両側部から突出された基リブ62Aと、基リブ62Aから幅方向外側に突出された折曲リブ62Bとを有し、基リブ62Aおよび折曲リブ62Bで略L字状に形成されている。
変形例1の電子機器60によれば、実施形態の電子機器10と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(変形例2)
図18に示す変形例2の電子機器70は、実施形態の第2係合部48を第2係合部72に代え、さらに、第2係合部72に対応させて第2係合部(図示せず)を形成したもので、その他の構成は実施形態の電子機器10と同様である。
【0050】
第2係合部72は、外側端面35Cの中央部から突出された基リブ72Aと、基リブ72Aから幅方向外側に突出された一対の折曲リブ72Bとを有し、基リブ72Aおよび一対の折曲リブ72Bで略T字状に形成されている。
【0051】
変形例2の電子機器70によれば、実施形態の電子機器10と同様の効果を得ることができる。
加えて、第2係合部72を基リブ72Aおよび一対の折曲リブ72Bで略T字状に形成することにより、基リブ72Aを一つに減らすことができるので構成の簡素化が図れる。
【0052】
なお、本発明に係る電子機器は、前述した実施形態に限定されるものではなく適宜変更、改良等が可能である。
例えば、実施形態では、ホルダ35における1枚ガラス部37側の外側端面35Bに緩衝リブ44を設け、緩衝リブ44を収容部24の内面24Aに向けて膨出させた例について説明したが、これに限るものではない。
例えば、収容部24の内面24Aに緩衝リブ44を設け、緩衝リブ44をホルダ35における1枚ガラス部37側の外側端面35Bに向けて膨出させることも可能である。
【0053】
また、実施形態では、壁部46Aの幅寸法(断面積)W1、折曲リブ48Bの幅寸法(断面積)W2、壁部46Aの厚み寸法(断面積)W3および折曲リブ48Bの厚み寸法(断面積)W4を外形を変えて調整する例について説明したがこれに限らない。
例えば、壁部46Aや折曲リブ48Bの断面積を肉抜きする構造(中空構造)とすることにより調整することも可能である。
【0054】
さらに、実施形態で使用した電子機器、第2筐体、収容部、表示装置、保持部、ガラス基板、ホルダ、フレキシブルプリント配線基板、1枚ガラス部、2枚ガラス部、第1係合部、第2係合部および緩衝リブ等の形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、筐体の内側に収容部が設けられて収容部に表示装置が収容され、収容部の内面に保持部が設けられて保持部に表示装置が保持された電子機器への適用に好適である。
【符号の説明】
【0056】
10,60,70 電子機器
11 第1筐体
12 第2筐体(筐体)
13 連結部
14 操作部
21 ケース
22 カバー
24 収容部
24A 収容部の内面
26 表示装置
28 保持部
31 下側のガラス基板(一方のガラス基板)
32 上側のガラス基板(他方のガラス基板)
35 ホルダ
35A,35B,35C ホルダの外側端面
36 フレキシブルプリント配線基板
37 1枚ガラス部
38 2枚ガラス部
41,42 空隙
44 緩衝リブ
46 第1係合部
46A 壁部
48,51,62,72 第2係合部
48A,62A,72A 基リブ
48B,62B,72B 折曲リブ(リブ)
W1 壁部幅寸法(断面積)
W2 リブ幅寸法(断面積)
W3 壁部厚み寸法(断面積)
W4 リブ厚み寸法(断面積)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
前記表示装置を収容する筐体と、
前記筐体の内面に設けられ、前記表示装置を保持する保持部と、を備え、
前記表示装置は、張り合わされた2枚のガラス基板と、前記2枚のガラス基板を保持するホルダとを含み、前記2枚のガラス基板のうちの一方のガラス基板が他方のガラス基板よりも突出した部分である1枚ガラス部と、前記2枚のガラス基板のどちらも他方のガラス基板から突出していない部分である2枚ガラス部とを有し、
前記筐体の内面と前記表示装置の前記ホルダの前記1枚ガラス部側との間に空隙が設けられ、
前記保持部は、前記表示装置の前記ホルダの前記2枚ガラス部側を保持する電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記保持部は、第1係合部を有し、
前記表示装置の前記ホルダは、前記2枚ガラス部側に第2係合部を有し、
前記第1係合部および前記第2係合部が互いに係合することにより、前記保持部が前記表示装置を保持する電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記第1係合部が前記筐体の長手方向に延び、かつ、前記筐体の幅方向に屈曲する溝状であるとともに、
前記第2係合部が前記第1係合部に対応した略L字状である電子機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器であって、
前記ホルダの外側端面と、前記筐体の内面との間に空隙が設けられている電子機器。
【請求項5】
請求項3に記載の電子機器であって、
前記ホルダにおける前記1枚ガラス部側の外側端面と、前記筐体の内面との間に空隙が設けられているとともに、
前記ホルダにおける前記1枚ガラス部側の外側端面と、前記筐体の内面とのうちの一方に設けられて他方に向かう緩衝リブを有する電子機器。
【請求項6】
請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載の電子機器であって、
前記筐体の長手方向に沿った前記第1係合部における壁部の断面積よりも前記第2係合部における前記壁部に当接するリブの断面積が大きく、かつ、前記筐体の厚み方向に沿った前記壁部の断面積が前記リブの断面積よりも大きい電子機器。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1項に記載の電子機器であって、
前記1枚ガラス部に表示装置用フレキシブルプリント配線基板が接続された電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2012−168325(P2012−168325A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28743(P2011−28743)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】