説明

電子機器

【課題】複数のコンテンツを連続して順序づけて複数選択する際の操作性を向上させる電子機器を提供する。
【解決手段】表示画面21,31を有する表示部と、表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネル22,32と、前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態とする選択部72と、前記選択部が選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶する記憶部61と、を具え、前記選択部は、前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、前記記憶部に記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面とタッチパネルを有する電子機器に関するものであり、より具体的には、複数のコンテンツを選択する際の操作性を向上できる電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の情報を表示可能な表示画面を有し、該表示画面にタッチパネル式の操作手段を具えた電子機器が知られている(例えば特許文献1参照)。
タッチパネルとして、指圧センサ方式、抵抗膜方式、静電容量方式のものが知られており、ユーザは、表示画面に表示された文字やイメージを視認するだけでなく、タッチパネルをタップ、ダブルタップ、フリック、ドラッグ等することで搭載されたアプリケーションに応じたデータやフォルダ(以下「コンテンツ」と称する)の操作、編集等の処理を行なうことができる。
【0003】
例えば、アプリケーションがメールソフトである場合、メール作成時にイメージデータ、文書データなどのコンテンツをタッチパネルの操作によってメールに添付することができる。
また、音楽プレーヤの場合、音楽データや音楽ファイルをタッチパネルの操作により選択し、聴取することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−4797号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
イメージデータなどのコンテンツをメールに添付したり、その他操作のために選択する場合に、ユーザはコンテンツを1つずつ指定する必要があり、複数のコンテンツを選択するには、上記操作を繰り返す必要があった。従って、操作に手間がかかり、操作性が十分ではない。
【0006】
また、予め定義された選択肢を選択することのできる所謂チェックボックスにより、コンテンツを複数選択することも可能であるが、この場合でも、選択したいコンテンツに対応するラジオボタンを1つずつタップ等により指定する必要があり、操作に手間がかかり、また、選択された順序は反映されない。
【0007】
本発明の目的は、複数のコンテンツを連続して順序づけて選択する際の操作性を向上させる電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、
表示画面を有する表示部と、
表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネルと、
前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態とする選択部と、
前記選択部が選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶する記憶部と、を具え、
前記選択部は、前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、前記記憶部に記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除するものである。
【0009】
また、本発明の電子機器のプログラムは、
表示画面を有する表示部と、
表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネルと、を有する電子機器のコンピュータに、
前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態する手順と、
選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶する手順と、
前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除する手順と、
を実行させる。
【0010】
さらに、本発明の電子機器の制御方法は、
表示画面を有する表示部と、
表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネルと、を具える電子機器の制御方法であって、
前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態とし、
選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶し、
前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、前記記憶部に記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電子機器によれば、ユーザは、表示画面に表示されたコンテンツを視認しつつ、タッチパネルにタッチ入力し、その受け付けたタッチ入力の順にコンテンツを選択することができる。選択されたコンテンツを用いて、その選択順序に応じたリストが作成される。この操作は、自由度が高く、直感的な操作であるから、電子機器の操作性を可及的に高めることができる。
また、重複してコンテンツを選択した場合には、その選択状態は解除されるから、コンテンツが重複して選択されることを防止できる。
選択状態となったコンテンツは、例えば、タッチパネルからの入力がなくなることで確定され、例えば、選択されたコンテンツのリストの作成に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明が適用される電子機器の一例を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の電子機器のブロック図である。
【図3】図3は、ファイルマネージャ画面の一例を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の動作の一例を示すフローチャート図である。
【図5】重複コンテンツを無効とする処理の例を示す説明図である。
【図6】図6は、選択されたコンテンツをメールに添付した状態を示す表示画面の説明図である。
【図7】図7は、音楽ファイルのプレイリスト作成画面を示す説明図である。
【図8】メールにコンテンツを添付して送信するフローチャート図である。
【図9】図8のフローチャート図に対応した表示画面の説明図である。
【図10】図10は、動画再生画面においてお気に入りリストの作成画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図1に示すように、2つの表示画面(21)(31)を有し、各表示画面(21)(31)にタッチパネル(22)(32)を具える携帯型の電子機器(10)に本発明を適用した実施例について説明する。なお、図示の電子機器(10)は、説明のためのものであり、具体的な構造、構成について、本発明を限定的に解釈すべきでないことは勿論である。
【0014】
電子機器(10)は、プラットフォームとなるオペレーティングシステム上で1又は複数のアプリケーションを起動し、表示画面(21)(31)に各種情報を表示し、ユーザがタッチパネル(22)及び/又はタッチパネル(32)を操作することで、操作、編集などの処理を行なうことができる。
【0015】
まず、本実施例に係る携帯型電子機器(10)の構造について説明を行なう。
電子機器(10)は、図1に示すように、ユーザの所望するアプリケーションに対応して、文字、図形、イメージ、映像、音楽、動画等の情報を表示可能な2つの表示画面(21)(31)と、該表示画面の表面にユーザが触れることで操作可能なタッチパネル(22)(32)とを有する表示部(20)(30)を、連結機構(40)によって相対的に開閉やスライド等により移動可能に連結して構成することができる。なお、表示部(20)(30)は、2つに限定されるものではない。
【0016】
第1表示部(20)及び第2表示部(30)は、図1に示すように、一方の面が開口した筺体(23)(33)内に、情報を表示可能な表示画面(21)(31)が開口側から視認可能となるように収容されている。表示画面(21)(31)は、後述する制御手段(60)(図2参照)に電気的に接続され、各種情報を表示可能となっている。なお、図1において、紙面右奥側に位置する表示部を第1表示部(20)、左手前側に位置する表示部を第2表示部(30)と称する。
【0017】
表示画面(21)(31)は、液晶ディスプレイを例示できる。表示画面(21)(31)の開口側には、図1に示すように、ユーザが指先(100)等で触れることにより操作可能なタッチパネル(22)(32)を有する。タッチパネル(22)(32)は、筺体(23)(33)の開口を塞ぐように配設され、表示画面(21)(31)が視認可能となるよう透明に形成されている。タッチパネル(22)(32)として、指圧センサ方式、静電容量方式、抵抗膜方式のものを例示できる。
【0018】
第1表示部(20)と第2表示部(30)は、連結機構(40)により、相対的に移動可能とすることができ、詳細な構成の説明は省略するが、例えば、第1表示部(20)を第2表示部(30)に対してスライド可能及び/又は回動可能とする構成を例示できる。
【0019】
図2は、本発明の電子機器のブロック図の一例を示している。
電子機器(10)のすべての制御は、図2に示すように、CPU等から構成される制御手段(60)により行なわれ、制御手段(60)には、以下で詳細に説明するように、タッチパネル(22)(32)がタッチパネル判定部(25)(35)を介して接続されており、また、表示画面(21)(31)、オペレーティングシステム制御部(70)、アプリケーション制御部(71)、選択部(72)、記憶部となるメモリ(61)等が接続されている。
【0020】
第1タッチパネル(22)及び第2タッチパネル(32)は、夫々第1タッチパネル判定部(25)、第2タッチパネル判定部(35)を介して制御手段(60)に電気的に接続されている。第1タッチパネル(22)及び第2タッチパネル(32)からのユーザの入力は、座標情報としてタッチパネル判定部(25)(35)を介して制御手段(60)に送信され、制御手段(60)は、入力に応じて、表示画面(21)(31)の情報を編集、操作等行なう。
【0021】
ユーザが指(100)やスタイラスペン等によりタッチパネル(22)(32)に対して行なうことのできる操作内容として、比較的短くタッチパネル(22)(32)に触れるタップやダブルタップ、タッチパネル(22)(32)に触れる時間が、これらよりも長く、タッチパネル(22)(32)にタッチしたままタッチポイントを移動させる操作である所謂ドラッグ、タッチパネル(22)(32)をタッチしてから素早く払う操作である所謂フリック、タッチパネル(22)(32)を2つの指等でタッチしたままその距離を変える所謂ピンチ、タッチパネル(22)(32)の同じ位置を長押しする所謂ロングタッチ、タッチパネル(22)(32)に触れたまま、タッチパネル(22)(32)をなぞる所謂スワイプを例示することができる。
【0022】
第1表示画面(21)、第2表示画面(31)は、制御手段(60)に電気的に接続されて、使用するオペレーティングシステムやアプリケーションソフトに対応した各種情報を表示可能となっている。
【0023】
電子機器(10)に搭載されるオペレーティングシステムは、制御手段(60)に電気的に接続されたオペレーティングシステム制御部(70)によって作動する。オペレーティングシステムは、アプリケーションのインターフェースとなるシステムであり、アプリケーションの起動、終了、音量調整、時刻表示、アラーム設定、その他のシステム的な動作を行なうものである。
【0024】
また、電子機器(10)で起動する各種アプリケーションは、前記オペレーティングシステム上で、制御手段(60)に電気的に接続されたアプリケーション制御部(71)によって作動する。アプリケーションとして、メールソフト、音楽プレーヤ、ブラウザ、ビューワーソフト等を例示することができる。
【0025】
オペレーティングシステムやアプリケーションを起動し、コンテンツ表示操作を行なうことで(フローチャート図4のステップ1参照)、図3に示すように、第1表示画面(21)及び/又は第2表示画面(31)に複数のコンテンツを一覧表示することができる(ステップ2)。なお、図示の画面は、ファイル管理のためのファイルマネージャ画面であり、画面中にイメージデータをサムネイル(80)(80)で表示したものである。サムネイル表示に代えて、コンテンツを画像、アイコン、ファイル名やフォルダで表示することもできるし、コンテンツの格納されたフォルダ名毎に表示することもできる。
【0026】
具体的実施形態のコンテンツとして、メールソフトを起動している場合には、添付することのできるイメージデータ等のデータの一覧、音楽プレーヤの場合は音楽データの一覧、ブラウザの場合はリンク(お気に入り)の一覧、ビューワーソフトの場合、イメージデータや動画データの一覧を例示できる。
【0027】
コンテンツは、制御手段(60)に電気的に接続された記憶部であるメモリ(61)に格納しておくことができる。なお、メモリ(61)には、これらコンテンツの他、オペレーティングシステムやアプリケーション、電子機器(10)の各種動作が格納される。
【0028】
上記したようにコンテンツを表示画面(21)(31)に表示した状態で、選択部(72)により複数のコンテンツを選択する。選択部(72)は制御手段(60)に接続されている。
選択部(72)は、コンテンツが表示画面(21)(31)に表示された状態で、ユーザが指(100)等でタッチパネル(22)(32)に触れ(ステップ3)、表示画面(21)(31)のコンテンツ表示位置とタッチ位置が一致したときに(ステップ4)、コンテンツを選択して抽出し、そのリストを作成する。
【0029】
より具体的には、選択部(72)は、タッチパネル(22)(32)へのユーザの操作により、タッチパネル判定部(25)(35)へ信号が入力されると(ステップ3)、次に示すコンテンツ選択処理を行なう(ステップ5〜7)。
【0030】
コンテンツ選択処理は、図3に示すように、表示手段(21)(31)に表示されたコンテンツを視認しながら、タッチパネル(22)(32)に触れ(ステップ3)、タッチパネル(22)(32)を指(100)等で所望する複数のコンテンツを順にタッチ入力して(例えば、タップ)、コンテンツを選択する処理である。
【0031】
選択部(72)は、上記タップ操作された位置にコンテンツがあった場合には、該当するコンテンツを選択状態とする(ステップ5)。
例えば、図3に実線Lに示す順で、ユーザが指(100)等でサムネイル(80)(80)をA、B、A、D、E、H(Aは重複して選択されている)の順でタップ等により選択していくと、A、B、D、E及びHのサムネイル(80)(80)が夫々選択状態となる。
【0032】
選択状態となったことが視認し易いように、選択状態となったサムネイル(80)(80)を点滅させたり、サムネイル(80)(80)の外周に枠等を表示することが望ましい。
また、サムネイルの端部にチェックボックス(83)(83)を設けておき、選択したときにチェックを入れるようにしてもよい。さらに、選択順序を判り易くするために、チェックボックス(83)(83)に図3に示すように、選択順序を表わす数字(図では1〜5)を表示するようにすることが望ましい。
【0033】
なお、スライドしたときにコンテンツを2度以上選択すると、同じコンテンツが複数回重複して選択されることとなる(図5の選択順参照)。具体的には、上記した図3に実線Lの順でコンテンツを選択していくと、サムネイルAは、重複して選択されることになる。この重複したサムネイルについては、そのまま後述するリストに複数回登場するようにしてもよいが、フローチャート図4のステップ6及びステップ7に示すように、その重複を避けるために、図5のリストに示すように、後で選択された重複コンテンツを無効とする。
【0034】
コンテンツのサムネイル(80)(80)やアイコンなどが複数の画面に亘って配置されている場合は、表示画面(21)(31)の端をフリックしたり、表示画面(21)(31)の端を所定時間タッチしていると(ステップ8)、隣の画面にスクロールするようにして、選択動作を継続させることが望ましい(ステップ9)。
【0035】
上記ユーザが所望のコンテンツを選択し終えるまで続けられる。例えば、選択動作の終了は、所定時間(例えば3秒間)の間に、引き続いてステップ1のコンテンツ選択が行われたときには続行され、所定時間を経過すると、選択動作を終了とみなし(ステップ10)、コンテンツ選択処理にて選択されたコンテンツを確定することができる(ステップ11)。これにより、選択部(72)は、選択されたコンテンツのリストを作成する。作成されたリストは、メールへの添付(図6参照)やプレイリストのライブラリ作成(図7参照)に用いることができる。
【0036】
また、スライド動作が完了した後、所定時間内に、選択された何れかのコンテンツをタップなどにより再度選択することで、リストから削除することもできる。
【0037】
その他、図7に示すように、画面上に「OK」(81)、「Cancel」(82)等のサムネイルを表示しておき、「OK」(81)のサムネイルが選択された場合にはリスト作成を行ない、「Cancel」(82)のサムネイルが選択されたときには、リスト作成を中止するようにしてもよい。
【0038】
上記により、ユーザは、コンテンツのサムネイル(80)(80)を視認しながら、直感的な操作により複数のコンテンツを選択することができるため、操作性が可及的に向上する。
【0039】
図6は、図3乃至図5で作成されたリストをメールソフトのメールに添付した状態を示している。図では、作成されたリストの順にコンテンツ(図示では.jpgイメージ)を添付している。なお、メールへの添付等のように、コンテンツに順序が重要視されない場合は、コンテンツの日付順、ファイル名順等で添付するようにしてもよい。
【0040】
図7は、図1に示した2つの表示画面(21)(31)を有する電子機器(10)を用い、アプリケーションとして音楽プレーヤを起動した状態を示している。図示では、上側の第1表示画面(21)に複数のプレイリスト(ライブラリ)を表示し、下側の第2表示画面(31)にプレイリストの作成画面を表示している。ユーザが、第1表示画面(21)から作成したプレイリスト(図示では「Ema’s play list」(84)であって、説明を判り易くするためにリスト作成後の状態を示している)をタッチパネル(22)の操作により選択すると、アプリケーションにより第2表示画面(31)にメモリ(61)に格納されている音楽ファイル(図示では「Music
Album 1〜10」)がサムネイル(80)(80)で表示されている。
【0041】
この状態で、フローチャート図4、及び、図7中に実線L1で示すように、演奏したいアルバム順にコンテンツを選択することで、アルバム2、6、7、10、9、5、1、2、及び3の順序で音楽ファイルが選択される。なお、アルバム2は重複するために、フローチャート図4のステップ3及びステップ4、図5で説明した要領で、後から選択された重複ファイルを無効としている。スライド動作を完了し、所定時間経過又は「OK」(81)をタップ等することで、リストが作成され、選択された順序で「Ema’s play list」(84)に登録することができる。
登録されたプレイリストを再生することで、所望の音楽ファイルを所望の順序で聴取することができる。
【0042】
このように、音楽ファイル等の場合は、ユーザの好みに応じて演奏順序が重要となってくるため、選択された順序でリストを作成することが好適である。
【0043】
図8及び図9は、コンテンツを添付したメールの作成、送信の流れ及びその画面表示の具体例を示している。
メールソフトを起動した状態で、図8のステップ21に示すようにメール作成コマンドが入力されると、図8のステップ22及び図9(a)に示すように、メール作成画面(90)が表示される。このとき、図9(a)中、符号(91)で示すように、コンテンツ添付のボタンを操作すると(ステップ23)、図9(b)に示すように、コンテンツの選択画面(93)が表示され、図4にて説明したコンテンツ選択処理が行なわれる(ステップ24)。より具体的には、図9(b)に示すように、添付するコンテンツの格納箇所を指定する選択画面(93)を表示し、ユーザが例えば所望のフォルダを選択すると、図9(c)に示すように選択されたフォルダに含まれるコンテンツの一覧画面(94)が表示される。
【0044】
アプリケーション等によっては、タッチパネルをタップ等する操作は、再生等の他の操作動作と認識されてしまうことがあるから、本発明によるコンテンツの選択処理に移行することを確認するボタン(95)を設けることができる。
【0045】
確認ボタン(95)が操作されると、図9(d)に示すように、チェックボックス(96)付きのファイルの一覧画面(97)へと移行し、フローチャート図4の要領で、所望のファイルを選択する。これにより、図9(e)に示すように、選択されたファイルのチェックボックスにはチェックマーク(98)が付され、選択したコンテンツが添付される(ステップ25)。
【0046】
なお、コンテンツを確定する前に、ポップアップ(99)等で選択されたコンテンツを添付してよいかどうかを確認するようにしてもよい。
【0047】
メールにコンテンツが添付された後、ユーザがメール作成画面にてメール送信を選択すると(ステップ26)、コンテンツの添付されたメールが送信される(ステップ27)。
【0048】
図10は、動画再生ソフトに本発明を適用した実施例である。
図示の実施例では、上側の表示画面(21)に動画再生画面を表示し、下側の表示画面(31)にインターネット等から検索した動画の一覧(90a)と、作成されるお気に入りリストのファイル名(90b)を表示するようにしている。
【0049】
フローチャート図4の要領で、動画が選択されると(図示では動画の1、2及び5が順に選択されている)、選択された動画の一覧が、選択された順でお気に入りリストに追加される。なお、このとき、お気に入りリスト内のコンテンツについて、バッファリングを行なっておくことで、動画の再生をスムーズに行なうことができる。
【0050】
本発明によれば、ユーザは所望するコンテンツを順次選択していくだけで、複数のコンテンツを選択し、順序づけてリストを作成することができ、その操作は極めて直感的であるから、操作性を可及的に向上することができる。
【0051】
なお、本発明は、上記したメールソフトや音楽プレーヤのアプリケーションに限定されるものではなく、ブラウザやビューワーソフト等にも適用することができることは勿論である。
【0052】
例えば、ブラウザでは、ブラウザ上で複数のイメージファイルが表示されている場合に、イメージファイルの選択順序に応じて、イメージファイルの保存順序を変えたり、複数のリンクが表示されているときに、リンクを選択する順序に応じて、次に開くリンクを決定するようにしてもよい。また、リンクを選択する順序に応じて、別ウィンドウでリンクを開いていくようにしてもよい。
【0053】
その他、複数のコンテンツをまとめて削除したい場合にも、削除したいコンテンツを順に選択することができる。この場合には、選択順序は必要な情報ではないから、順序付けを省略することもできる。
【0054】
上記のとおり、直感的な操作で複数のコンテンツを選択することができるから、感覚的に操作しやすい電子機器を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、複数のコンテンツを直感的な操作で順序づけて選択することのできる操作性にすぐれた電子機器として有用である。
【符号の説明】
【0056】
(10) 電子機器
(20) 第1表示部
(21) 第1表示画面
(22) 第1タッチパネル
(25) 第1タッチパネル判定部
(30) 第2表示部
(31) 第2表示画面
(32) 第2タッチパネル
(35) 第2タッチパネル判定部
(40) 連結機構
(60) 制御手段
(61) メモリ(記憶部)
(70) オペレーティングシステム制御部
(71) アプリケーション制御部
(72) 選択部
(80) サムネイル
(83) チェックボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面を有する表示部と、
表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネルと、
前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態とする選択部と、
前記選択部が選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶する記憶部と、を具え、
前記選択部は、前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、前記記憶部に記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
選択部は、コンテンツを確定した後、タッチパネルへのタッチ入力により選択された何れかのコンテンツが再度選択されると、再度選択されたコンテンツを前記記憶部に記憶された順序より削除する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
コンテンツは、少なくとも画像、ファイル名の何れかが含まれる請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
コンテンツは、少なくとも画像、ファイル名、アイコン、サムネイル、フォルダの何れかにより表示される請求項1乃至請求項3の何れかに記載の電子機器。
【請求項5】
表示画面を有する表示部と、
表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネルと、を有する電子機器のコンピュータに、
前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態する手順と、
選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶する手順と、
前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除する手順と、
を実行させることを特徴とする電子機器のプログラム。
【請求項6】
表示画面を有する表示部と、
表示画面上に設けられ、タッチ入力を受け付けるタッチパネルと、を具える電子機器の制御方法であって、
前記表示部に、複数のコンテンツが表示されているとき、前記タッチパネルが受け付けたタッチ入力に基づいてコンテンツを選択状態とし、
選択状態とした前記コンテンツの選択順を記憶し、
前記選択状態となった前記コンテンツが再度選択された場合、選択状態を解除し、前記記憶部に記憶された前記コンテンツの選択順より前記選択状態が解除された前記コンテンツを削除することを特徴とする電子機器の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−230527(P2012−230527A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98047(P2011−98047)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】