電子機器
【課題】携帯端末機器と電子機器との通信を伴い記憶媒体に記憶されたコンテンツの再生を行う場合に、詳細な視聴制限の設定が可能な電子機器を提供する。
【解決手段】情報再生機器1は携帯端末2と通信を行うBluetooth(登録商標)モジュール7と、コンテンツを記憶した第1のSDカード3を着脱可能である第1のSDカードスロット8とを有する。情報再生機器1は、各コンテンツに対し再生許可の設定を行う。
【解決手段】情報再生機器1は携帯端末2と通信を行うBluetooth(登録商標)モジュール7と、コンテンツを記憶した第1のSDカード3を着脱可能である第1のSDカードスロット8とを有する。情報再生機器1は、各コンテンツに対し再生許可の設定を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを再生する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の1つに録画されたコンテンツを、携帯電話などの携帯端末機器からの遠隔操作により再生を実施する情報再生機器がある。特許文献1には、サーバーに携帯端末機器及び情報再生機器を登録し、登録されている情報再生機器に記憶されているコンテンツを携帯端末機器から利用可能とした情報視聴システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−234200号公報(第24頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の情報視聴システムは、情報再生機器及び携帯端末機器の情報の登録さえすれば、コンテンツの再生が可能となってしまう。従って、所定のコンテンツを所定のユーザーにのみ視聴可能にするような、詳細な視聴制限の設定ができないという問題がある。
【0005】
そこで本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、携帯端末機器と電子機器との通信を伴い記憶媒体に記憶されたコンテンツの再生を行う場合に、詳細な視聴制限の設定が可能な電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る電子機器は、携帯端末機との通信を行う通信部と、前記携帯端末機に対して、記憶媒体に記憶されているコンテンツの再生許可を設定する設定手段と、前記記憶媒体に記憶されているコンテンツに関する情報を、前記通信部を介して前記再生許可が設定されている前記携帯端末機に対して出力する出力手段と、を具備することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、携帯端末機器と電子機器との通信を伴い記憶媒体に記憶されたコンテンツの再生を行う場合に、詳細な視聴制限の設定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器によるコンテンツ視聴システムを示した図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1の再生までの設定手順を示したフローチャート。
【図3】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器によるコンテンツの再生許可状態を表示した画面の例。
【図4】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器のハードウェアを示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図6】本発明の第1の実施の形態における携帯端末によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図7】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器による再生判別手順のフローチャート。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例における情報再生機器によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図9】本発明の第1の実施の形態の変形例における携帯端末によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図10】本発明の第2の実施の形態における情報再生機器によるコンテンツ視聴システムを示した図。
【図11】本発明の第2の実施の形態における情報再生機器のハードウェアを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図11を用いて説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1によるコンテンツ視聴システム100を示した図である。本実施の形態におけるコンテンツ視聴システム100は、情報再生機器1と、携帯端末2と、第1のSD(Secure Digital)カード3と、表示装置4と、リモコン5とを主たる構成としている。第1のSDカード3は本発明に係る記憶媒体に該当する。まず、本実施の形態におけるコンテンツ視聴システム100の主な構成要素について説明する。
【0011】
情報再生機器1は、Bluetooth(登録商標)モジュール7と、第1のSDカードスロット8と、赤外線受信部9とを備えている。Bluetoothモジュール7は本発明に係る通信部に該当する。Bluetoothモジュール7は、Bluetooth通信機能を有する携帯端末2とBluetooth規格に準じた通信(以下「Bluetooth通信」という)を行う。このBluetoothはBluetooth Special Interest Group Incorporatedが所有する商標または登録商標である。第1のSDカードスロット8は、第1のSDカード3が着脱可能であり、第1のSDカード3に記憶されたコンテンツ等を読み出す。また情報再生機器1は、リモコン5や携帯端末2からの再生指示を受け付け、後述する手順に従い表示装置4に出力する。即ち、第1のSDカード3を装着したのみではコンテンツの再生表示は行わず、後述する諸設定の判別を行った後にコンテンツのリスト表示及び再生を行う。赤外線受信部9はリモコン5からの再生指示や、諸設定の指示を受信する。
【0012】
携帯端末2は、Bluetooth通信機能を有し、情報再生機器1のBluetoothモジュール7とBluetooth通信を行う。例えば携帯電話などが挙げられる。
【0013】
第1のSDカード3は、動画配信サービスやネットワーク上からダウンロードした映画等のコンテンツを記憶している。第1のSDカード3は第1のSDカードスロット8に着脱可能であり、情報再生機器1によりコンテンツのデータが読み込まれ再生される。
【0014】
表示装置4は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、第1のSDカード3に記憶されたコンテンツのリスト表示や再生指示されたコンテンツの表示を行う。表示装置4がリモコンを備える場合、そのリモコンからも情報再生機器1へ再生指示等を行うことができるとしても良い。この場合、表示装置4のリモコンから発せられる制御信号は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)コネクタ16等の出力部を介して情報再生機器1に伝送される。
【0015】
リモコン5は、ユーザーの操作に応じた制御信号を赤外線通信により赤外線受信部9へ送信する。例えば、表示装置4に表示されたコンテンツリストから再生を行うコンテンツの選択を行う場合や、コンテンツ再生の指示等である。
【0016】
次に、上述の構成要素からなるコンテンツ視聴システム100において、通信可能とする携帯端末2の設定からコンテンツ再生までの処理を説明する。以下、特筆しない限り、第1のSDカード3は情報再生機器1の第1のSDカードスロット8に装着した第1のSDカード3を指す。図2は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1の再生までの設定手順を示したフローチャートである。再生までの設定は、情報再生機器1と通信可能な携帯端末2を登録し(ステップS1)、フラグ付けを行い(ステップS2)、再生判別(ステップS3)の順番で行う。ここで「フラグ付け」とはコンテンツに対し再生を許可する携帯端末2の設定を行うことである。
【0017】
再生許可設定の前段階として、情報再生機器1と通信可能な携帯端末2を事前登録しておく(ステップS1)。この携帯端末2の登録は、携帯端末2のMAC(Media Access Control)アドレスや、携帯端末2が携帯電話の場合には電話番号等を、情報再生機器1又は第1のSDカード3に記憶する。
【0018】
尚、ステップS1において、携帯端末2に対してフラグ付けの優先順位を設定しても良い。即ち、上位の携帯端末2により施されたフラグは、下位の携帯端末2によって変更することができない。例えば保護者の携帯端末2を子供の携帯端末2に比して優先度を高く設定した場合に、保護者の携帯端末2により設定されたフラグ付けは子供の携帯端末2によっては変更が不可能である。これにより第1のSDカード3に記憶されたコンテンツを情報再生機器1にて再生する場合に、ユーザーに応じた適切なコンテンツ再生が行われる。
【0019】
次に、第1のSDカード3に記憶されたコンテンツに対しフラグ付けを行う(ステップS2)。このフラグ付けは、ステップS1において設定した携帯端末2と情報再生機器1との通信が確立している状態で行うとする。図3を用いてフラグ付けの例を示し、フラグ付け手順の詳細は図5と、図6と、図8及び図9のフローチャートを用いて後述する。図3は本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1によるコンテンツの再生許可状態を表示した画面の例である。図3に示した例においては、コンテンツリストと、携帯端末2と、コンテンツの再生許可の状態とが表示されている。ここでコンテンツリストとは、第1のSDカード3に記憶されているコンテンツである。また携帯端末リストは、ステップS1で情報再生機器1と通信可能であると設定された携帯端末2のリストである。
【0020】
図3の例では、第1のSDカード3には映画αと、スポーツβと、ドラマγが記憶されている。また、ステップS1において情報再生機器1と通信可能と設定された携帯端末2は携帯端末Aと、携帯端末Bと、携帯端末Cである。映画αについては携帯端末A及び携帯端末Bに再生が許可され、携帯端末Cには許可されていない。スポーツβについては3台の携帯端末2に再生が許可されている。ドラマγについては携帯端末Aのみに再生が許可され、携帯端末B及び携帯端末Cには許可されていない。このようにコンテンツについて携帯端末2ごとに再生を許可するか否かの設定がされている状態を、フラグ付けがされているという。各コンテンツに対するフラグ付けの情報は、情報再生機器1若しくは第1のSDカード3に記憶される。
【0021】
次に、情報再生機器1はフラグ付けされているコンテンツの再生判別を行う(ステップS3)。再生判別手順の詳細は、図7のフローチャートを用いて後述する。再生判別とは即ち、再生を許可するとフラグ付けされた携帯端末2との通信が確立した場合はそのコンテンツの再生を行い、再生を許可しないとフラグ付けされた携帯端末2と通信が確立した場合はそのコンテンツの再生は行わない。図3の例においては、情報再生機器1と携帯端末Aとの通信が確立した場合、映画αと、スポーツβと、ドラマγを再生することが可能である。また携帯端末Bとの通信が確立した場合、スポーツβ及びドラマγが再生可能であるが、ドラマγは再生不可能である。また携帯端末Cとの通信が確立した場合、スポーツβが再生可能であるが、映画α及びドラマγは再生不可能である。
【0022】
尚、本実施の形態では情報再生機器1によるコンテンツ視聴システム100を以上のように構成するものとしたが、必ずしもこれに限られない。例えば、リモコン5をコンテンツ視聴システム100に含まない場合は、情報再生機器1に設けられた操作装置によって情報再生機器1の操作を行う構成にすれば良い。また表示装置4をコンテンツ視聴システム100に含まない場合は、携帯端末2の画面にて再生を行うとすれば良い。
【0023】
次に図4を用いて情報再生機器1の構成を説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1のハードウェアを示す図である。
【0024】
情報再生機器1は、Bluetoothモジュール7と、赤外線受信部9と、RAM(Random Access Memory)11と、ROM(Read Only Memory)12と、CPU(Central Processing Unit)13と、LAN(Local Area Network)コネクタ14と、USB(Universal Serial Bus)コネクタ15と、HDMIコネクタ16と、電源入力コネクタ17と、電源コントローラ18と、第1のSDカードコントローラ19と、映像信号出力端子20と、第1のSDカードコネクタ21とを主たる構成としている。各要素はバスBと接続している。
【0025】
Bluetoothモジュール7はBluetooth通信機能を有する外部機器と、Bluetooth通信を行う。また携帯端末2の画面にてコンテンツをリスト表示させる場合には、読み込んだコンテンツ情報等を携帯端末2へ出力する。
【0026】
赤外線受信部9はリモコン5からコマンドを赤外線通信等により受信し、指示内容を情報再生機器1に伝送する。
【0027】
RAM11は、各種プログラムを展開する記憶装置である。
【0028】
ROM12は、各種プログラムを格納する記憶装置である。後述するフラグ付けアプリケーションや、再生アプリケーション等を格納している。通信可能な携帯端末2の端末情報及び各コンテンツに対するフラグ付けの情報を情報再生機器1に記憶する場合は、それらの記憶を行う。
【0029】
CPU13は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行し、情報再生機器1全体の動作を制御する中央処理装置である。
【0030】
LANコネクタ14は、ネットワークに接続する場合のLANケーブル等を着脱可能な端子である。
【0031】
USBコネクタ15は、USBメモリ等を着脱可能な端子である。
【0032】
HDMIコネクタ16は、再生するデジタル映像信号を表示装置4に伝送するためのインタフェース端子である。HDMIコネクタ16は映像信号に加え各種制御信号を送受信することが可能であり、表示装置4が受信した制御信号に基づき情報再生機器1の操作が可能としても良い。また、表示装置4にコンテンツをリスト表示させる場合には、読み込んだコンテンツ情報等を表示装置4へ出力する。
【0033】
電源入力コネクタ17は、外部電源装置から情報再生機器1の起動電力を入力する端子である。
【0034】
電源コントローラ18は、電源入力コネクタ17から入力された電力を制御する。
【0035】
第1のSDカードコントローラ19は、第1のSDカード3のコンテンツ情報等を読み出す。
【0036】
映像信号出力端子20は、再生するアナログ映像信号を表示装置4に伝送するコンポジット端子である。また、表示装置4にコンテンツをリスト表示させる場合には、読み込んだコンテンツ情報等を表示装置4へ出力する。
【0037】
第1のSDカードコネクタ21は第1のSDカード3を着脱可能な端子である。
【0038】
バスBは、各ハードウェアを接続する伝送路である。
【0039】
尚、本実施の形態では情報再生機器1を以上のように構成するものとしたが、必ずしもこれに限られない。LANコネクタ14や、USBコネクタ15を含まない構成としても良く、また表示装置4に出力するHDMIコネクタ16及び映像信号出力端子20は何れかを含む構成でも良い。また、SDカードスロット8やSDカードコントローラ19は、1つに限られず複数含まれる構成としても良い。本発明の実施の形態は、Bluetoothモジュール7と、SDカードコントローラ19と、第1のSDカードコネクタ21との機能により実現される。
【0040】
次に、情報再生機器1で行うコンテンツに対するフラグ付けの手順を、図5を用いて説明する。このフラグ付けは、図3に示したコンテンツの再生までの設定手順のステップS2である。この手順は情報再生機器1のROM12に記憶されているフラグ付けアプリケーションにより実行される。図5は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1によるフラグ付け処理のフローチャートである。
【0041】
まず、情報再生機器1のフラグ付けアプリケーションを起動させる(ステップS11)。次に、情報再生機器1の第1のSDカードスロット8に第1のSDカード3が装着されたか否かを判別する(ステップS12)。
【0042】
その結果、第1のSDカード3が認識されなかった場合(ステップS12のNo)、後述するステップS19に進む。一方、第1のSDカード3が認識された場合(ステップS12のYes)、次に情報再生機器1は、携帯端末2とのBluetooth通信が確立されているか否かを判別する(ステップS13)。
【0043】
その結果、携帯端末2とのBluetooth通信が確立されていないと判別した場合(ステップS13のNo)、Bluetooth通信を確立したと判別するまで以後の処理は行わない。一方、携帯端末2とのBluetooth通信が確立したと判別した場合(ステップS13のYes)、次に情報再生機器1は、読み込んだMACアドレスを元に、事前に情報再生機器1に登録された携帯端末2であるか否かを判別する(ステップS14)。
【0044】
Bluetooth通信が確立するまでの処理を簡単に説明する。まず、携帯端末2は通信圏内にBluetooth通信を行う機器が存在するか否かを判別する。Bluetooth通信を行う機器が圏内に存在すると判別した場合、その機器間でBluetoothモジュールのMACアドレスを読み込む等の初期設定を行う。Bluetooth通信の初期設定がされた後、PIN(Personal Identification Number)コードを入力し、Bluetooth通信の通信認証を実行し、Bluetooth通信が確立する。
【0045】
その結果、登録された携帯端末2ではないと判別した場合(ステップS14のNo)、後述するステップS19に進む。一方、登録された携帯端末2であると判別した場合(ステップS14のYes)、次に情報再生機器1は、コンテンツに対するフラグ付けの要求がされたか否かを判別する(ステップS15)。
【0046】
その結果、フラグ付けの要求が無いと判別した場合(ステップS15のNo)、後述するステップS19に進む。一方、フラグ付けの要求がされたと判別した場合(ステップS15のYes)、次に情報再生機器1は、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されているか否かを判別する(ステップS16)。
【0047】
その結果、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていると判別した場合(ステップS16のYes)、表示装置4又は携帯端末2に第1のSDカード3に記憶されているコンテンツのリストを表示し、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS16´)。一方、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていないと判別した場合(ステップS16のNo)、及びフラグ付けを行うコンテンツを選択した場合(ステップS16´)、そのコンテンツに対しフラグ付けを行う(ステップS17)。即ち、そのコンテンツについて再生を許可する携帯端末2を選択する。
【0048】
次に情報再生機器1は、他のコンテンツにもフラグ付けを行うか否かを判別する(ステップS18)。その結果、他のコンテンツにもフラグ付けを行うと判別した場合(ステップS18のYes)、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS16´)。
【0049】
以後の処理は上述と同様であるので説明は省略する。一方、他のコンテンツにフラグ付けを行わないと判別した場合(ステップS18のNo)、次にアプリケーションを終了するか否かを判別する(ステップS19)。フラグ付けを行わないと判別する場合は、例えばSDカードに記憶されているコンテンツが1つの場合や、他のコンテンツについては再生について制限をかける必要が無いと判断された場合である。
【0050】
その結果、フラグ付けアプリケーションを終了すると判別した場合(ステップS19のYes)、情報再生機器1はフラグ付けアプリケーションを終了する(ステップS20)。一方、フラグ付けアプリケーションを終了しないと判別した場合(ステップS19のNo)、情報再生機器1は再びステップS12からの処理を行う。
【0051】
また、上述の情報再生機器1によるコンテンツのフラグ付けを、携帯端末2で行うことができるようにしても良い。この場合は、情報再生機器1のROM12に記憶されているフラグ付けアプリケーションをBluetooth通信経由で携帯端末2にダウンロードすることにより実行される。または携帯端末2がネットワークにアクセスし、ダウンロードするものとしても良い。図6は、本発明の第1の実施の形態における携帯端末2によるフラグ付け処理のフローチャートである。
【0052】
まず、携帯端末2は、携帯端末2のフラグ付けアプリケーションを起動させる(ステップS21)。次に携帯端末2は、情報再生機器1とBluetooth通信が確立したか否かを判別する(ステップS22)。
【0053】
その結果、情報再生機器1とBluetooth通信が確立していないと判別した場合(ステップS22のNo)、Bluetooth通信が確立したと判別するまで以後の処理は行わない。一方、Bluetooth通信が確立したと判別した場合(ステップS22のYes)、次に携帯端末2は、読み込んだMACアドレスを元に情報再生機器1にて自装置が通信可能な携帯端末2として登録されているか否かを判別する(ステップS23)。
【0054】
その結果、情報再生機器1にて自装置が登録されていない場合(ステップS23のNo)、後述するステップS29に進む。一方、情報再生機器1にて自装置が登録されている場合(ステップS23のYes)、次に、携帯端末2は、情報再生機器1の第1のSDカードスロット8に装着された第1のSDカード3を認識したか否かを判別する(ステップS24)。
【0055】
その結果、第1のSDカード3が認識していないと判別した場合(ステップS24のNo)、後述するステップS29に進む。一方、第1のSDカード3が認識したと判別した場合(ステップS24のYes)、次に携帯端末2は、コンテンツに対するフラグ付けの要求がされたか否かを判別する(ステップS25)。
【0056】
その結果、フラグ付けの要求されていないと判別した場合(ステップS25のNo)、後述するステップS29に進む。一方、フラグ付けの要求がされたと判別した場合(ステップS25のYes)、次に携帯端末2は、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されているか否かを判別する(ステップS26)。
【0057】
その結果、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていると判別した場合(ステップS26のYes)、表示装置4又は携帯端末2に第1のSDカード3に記憶されているコンテンツのリストを表示し、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS26´)。一方、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていないと判別した場合(ステップS26のNo)、及びフラグ付けを行うコンテンツを選択した場合(ステップS26´)、そのコンテンツに対しフラグ付けを行う(ステップS27)。次に携帯端末2は、他のコンテンツにもフラグ付けを行うか否かを判別する(ステップS28)。
【0058】
その結果、他のコンテンツにもフラグ付けを行うと判別した場合(ステップS28のNo)、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS26´)。以後の処理は上述と同様であるので説明は省略する。一方、他のコンテンツにフラグ付けを行わないと判別した場合(ステップS28のNo)、次に、携帯端末2は、フラグ付けアプリケーションを終了するか否かを判別する(ステップS29)。フラグ付けを行わないと判別する場合は、例えばSDカードに記憶されているコンテンツが1つの場合や、他のコンテンツについては再生について制限をつける必要が無いと判断された場合である。
【0059】
その結果、フラグ付けアプリケーションを終了すると判別した場合(ステップS29のYes)、携帯端末2はフラグ付けアプリケーションを終了する(ステップS30)。一方、フラグ付けアプリケーションを終了しないと判別した場合(ステップS29のNo)、携帯端末2は再びステップS22からの処理手順を行う。
【0060】
次に、情報再生機器1で行うコンテンツ再生判別の手順を、図7を用いて説明する。この再生判別は、図3に示したコンテンツの再生までの設定手順のステップS3である。この再生判別の手順は情報再生機器1のROM12に記憶されている再生アプリケーションにより実行される。図7は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1による再生判別手順のフローチャートである。
【0061】
まず情報再生機器1は、再生アプリケーションを起動させる(ステップS41)。次に情報再生機器1は第1のSDカード3を認識したか否かを判別する(ステップS42)。
【0062】
その結果、第1のSDカード3を認識していないと判別した場合(ステップS42のNo)、第1のSDカード3を認識するまで以後の処理は行わない。一方、第1のSDカード3を認識したと判別した場合(ステップS42のYes)、次に情報再生機器1は、携帯端末2とBluetooth通信が確立されているか否かを判別する(ステップS43)。
【0063】
その結果、携帯端末2とのBluetooth通信が確立されていないと判別した場合(ステップS43のNo)、以後の処理はBluetooth通信が確立されたと判別するまで行わない。一方、携帯端末2との通信が確立されたと判別した場合(ステップS43のYes)、次に情報再生機器1は、読み込んだMACアドレスを元に、事前に情報再生機器1に登録された携帯端末2であるか否かを判別する(ステップS44)。
【0064】
その結果、登録された携帯端末2でないと判別した場合(ステップS44のNo)、後述するステップS50に進む。一方、登録された携帯端末2であると判別した場合(ステップS44のYes)、次に情報再生機器1は、コンテンツの再生要求がされたか否かを判別する(ステップS45)。
【0065】
その結果、コンテンツの再生要求がされていないと判別した場合(ステップS45のNo)、再生要求がされたと判別するまで以後の処理は行わない。一方、コンテンツの再生要求がされたと判別した場合(ステップS45のYes)、次に情報再生機器1は、第1のSDカード3にコンテンツが複数記憶されているか否かを判別する(ステップS46)。
【0066】
その結果、第1のSDカード3にコンテンツが複数記憶されていると判別した場合(ステップ46のYes)、第1のSDカード3に記憶されているコンテンツを、携帯端末2又は表示装置4にリスト表示した中から、再生を行うコンテンツを選択する(ステップ46´)。一方、第1のSDカード3にコンテンツが複数記憶されていないと判別した場合(ステップS46のNo)、及び再生を行うコンテンツが選択された場合(ステップS46´)、コンテンツがフラグ付けされているか否かを判別する(ステップS47)。
【0067】
その結果、コンテンツにフラグ付けされていないと判別した場合(ステップS47のNo)、そのコンテンツを再生する(ステップS49)。一方、コンテンツにフラグ付けされていると判別した場合(ステップS47のYes)、次に情報再生機器1は、通信中の携帯端末2にそのコンテンツの再生が許可されているか否かを判別する(ステップS48)。
【0068】
その結果、通信中の携帯端末2にそのコンテンツの再生が許可されていないと判別した場合(ステップS48のNo)、後述するステップS50に進む。一方、通信中の携帯端末2にそのコンテンツの再生が許可されていると判別した場合(ステップS48のYes)、そのコンテンツを再生する(ステップS49)。
【0069】
次に情報再生機器1は、再生アプリケーションを終了するか否かを判別する(ステップS50)。その結果、再生アプリケーションを終了しないと判別した場合(ステップS50のNo)、再びステップS42からの手順に従って処理を行う。一方、再生アプリケーションを終了すると判別した場合(ステップS50のYes)、再生アプリケーションを終了する(ステップS51)。
【0070】
本実施の形態における情報再生機器1によれば、通信可能と設定した携帯端末2とBluetooth通信が確立しない限り第1のSDカード3に記憶されたコンテンツの再生がされず、第1のSDカード3の不正利用が防止される。更にコンテンツのフラグ付けを施されたコンテンツについては、再生の許可された携帯端末2との通信が無い限り、そのコンテンツの再生が行われず、ユーザーに対応した詳細な視聴制限の設定が可能となる。
【0071】
またコンテンツ視聴システム100に携帯端末2を加えた構成により、SDカードを情報再生機器1に装着した場合、記憶したコンテンツを携帯端末2の画面にリスト表示することができる。SDカードは他のメディアに比して、小型でありメディアの表面にタイトル等のコンテンツ内容を印刷することが困難である。本実施の形態によれば、SDカードに記憶したコンテンツのリストを携帯端末2の画面に表示させることができ、利便性が高い。また表示装置4の大画面上に表示する前に、予め携帯端末2の小型画面で確認することが可能であり、有害コンテンツが青少年の目に触れることを防止できる。
【0072】
尚、本実施の形態においては、情報再生機器1と携帯端末2との無線通信についてBluetooth通信を例にとったが、無線LANやZigbee(登録商標)といった通信方式でも良い。また携帯端末2についても、携帯電話のみでなく非接触式IC(Integrated Circuit)カード等でも良い。
【0073】
(第1の実施の形態の変形例)
上述の第1の実施の形態ではフラグ付けをコンテンツごとに行うとしたが、フラグ付けをSDカードごとに行えるとしても良い。即ち、そのSDカードに記憶されているコンテンツ全てにフラグ付けが一斉に行うことが可能である。図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例における情報再生機器によるフラグ付け処理のフローチャートである。第1の実施の形態と同様のステップは同じ符号で示す。本変形例が第1の実施の形態と異なる点は、ステップS16と、ステップS16´と、ステップS18とが無くなり、ステップS15がステップS15´に、ステップS17がステップS17´に夫々代わる点である。
【0074】
情報再生機器1が、ステップS14で事前に通信を許可すると登録された携帯端末2であると判別した場合(ステップS14のYes)、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があったか否かを判別する(ステップS15´)。その結果、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求がないと判別した場合(ステップS15´のNo)、後述するステップS19に進む。一方、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があると判別した場合(ステップS15´のYes)、その第1のSDカード3にフラグ付けを行う(ステップS17´)。以後の処理は第1の実施の形態と同様である。
【0075】
また、同様にして携帯端末2においてもSDカードについてフラグ付けが行えるとしても良い。図9は、本発明の第1の実施の形態の変形例における携帯端末2によるフラグ付け処理のフローチャートである。第1の実施の形態と同様のステップは同じ符号で示す。
【0076】
本変形例と第1の実施の形態とが異なる点は、ステップS26と、ステップS26´と、ステップS28とが無くなり、ステップS25がステップS25´に、ステップS27がステップS27´に夫々代わる点である。
【0077】
携帯端末2が、ステップS24で第1のSDカード3が認識されたと判別した場合(ステップS24のYes)、次に第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があったか否かを判別する(ステップS25´)。その結果、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求がないと判別した場合(ステップS25´のNo)、後述するステップS29に進む。一方、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があると判別した場合(ステップS25´のYes)、その第1のSDカード3にフラグ付けを行う(ステップS27´)。
【0078】
本変形例によるSDカードに対するフラグ付けは、SDカードを個人専用として使用する場合に特に利便性が高い。即ち、あるSDカードについてその所有者の携帯端末2とフラグ付けを設定すれば、その所有者の携帯端末2との通信が確立しない限り再生を行うことができないため、SDカードの不正使用を防止することができる。
【0079】
(第2の実施の形態)
図10は、本発明の第2の実施の形態における情報再生機器1によるコンテンツ視聴システム100を示した図である。本実施の形態におけるコンテンツ視聴システム100は、情報再生機器1と、携帯端末2と、第1のSDカード3と、表示装置4と、リモコン5と、第2のSDカード6とを主たる構成としている。第2のSDカード6はBluetooth通信機能を有するSDカードであることを特徴とし、本発明に係る第2の記憶媒体に該当する。
【0080】
図11は、本発明の第2の実施の形態における情報再生機器のハードウェアを示す図である。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、情報再生機器1のハードウェアにBluetoothモジュール7を有さず、代わりに第2のSDカードコントローラ22と、第2のSDカードコネクタ23とを有する。
【0081】
本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、情報再生機器1がBluetooth通信機能を有さない点である。第2のSDカードスロット10にBluetooth通信機能を有する第2のSDカード6を装着することで、第1の実施の形態と同様のBluetooth通信機能を有する。即ち、第1の実施の形態と同様に、コンテンツの再生には通信可能と設定した携帯端末2とBluetooth通信が確立することが必要である。
【0082】
更にフラグ付けがされたコンテンツについては、再生許可された携帯端末2との通信の確立が必要であり、ユーザーに対応した詳細な視聴制限の設定が可能となる。また、SDカードに記憶されたコンテンツの内容を携帯端末2にて確認できる点も、第1の実施の形態と同様である。
【符号の説明】
【0083】
1…情報再生機器、2…携帯端末、3…第1のSDカード、4…表示装置、5…リモコン、6…第2のSDカード、7…Bluetoothモジュール、8…第1のSDカードスロット、9…赤外線受信部、10…第2のSDカードスロット、11…RAM、12…ROM、13…CPU、14…LANコネクタ、15…USBコネクタ、16…HDMIコネクタ、17…電源入力コネクタ、18…電源コントローラ、19…第1のSDカードコントローラ、20…映像信号出力端子、21…第1のSDカードコネクタ、22…第2のSDカードコントローラ、23…第2のSDカードコネクタ、100…コンテンツ視聴システム 。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを再生する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の1つに録画されたコンテンツを、携帯電話などの携帯端末機器からの遠隔操作により再生を実施する情報再生機器がある。特許文献1には、サーバーに携帯端末機器及び情報再生機器を登録し、登録されている情報再生機器に記憶されているコンテンツを携帯端末機器から利用可能とした情報視聴システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−234200号公報(第24頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の情報視聴システムは、情報再生機器及び携帯端末機器の情報の登録さえすれば、コンテンツの再生が可能となってしまう。従って、所定のコンテンツを所定のユーザーにのみ視聴可能にするような、詳細な視聴制限の設定ができないという問題がある。
【0005】
そこで本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、携帯端末機器と電子機器との通信を伴い記憶媒体に記憶されたコンテンツの再生を行う場合に、詳細な視聴制限の設定が可能な電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る電子機器は、携帯端末機との通信を行う通信部と、前記携帯端末機に対して、記憶媒体に記憶されているコンテンツの再生許可を設定する設定手段と、前記記憶媒体に記憶されているコンテンツに関する情報を、前記通信部を介して前記再生許可が設定されている前記携帯端末機に対して出力する出力手段と、を具備することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、携帯端末機器と電子機器との通信を伴い記憶媒体に記憶されたコンテンツの再生を行う場合に、詳細な視聴制限の設定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器によるコンテンツ視聴システムを示した図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1の再生までの設定手順を示したフローチャート。
【図3】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器によるコンテンツの再生許可状態を表示した画面の例。
【図4】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器のハードウェアを示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図6】本発明の第1の実施の形態における携帯端末によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図7】本発明の第1の実施の形態における情報再生機器による再生判別手順のフローチャート。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例における情報再生機器によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図9】本発明の第1の実施の形態の変形例における携帯端末によるフラグ付け処理のフローチャート。
【図10】本発明の第2の実施の形態における情報再生機器によるコンテンツ視聴システムを示した図。
【図11】本発明の第2の実施の形態における情報再生機器のハードウェアを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図11を用いて説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1によるコンテンツ視聴システム100を示した図である。本実施の形態におけるコンテンツ視聴システム100は、情報再生機器1と、携帯端末2と、第1のSD(Secure Digital)カード3と、表示装置4と、リモコン5とを主たる構成としている。第1のSDカード3は本発明に係る記憶媒体に該当する。まず、本実施の形態におけるコンテンツ視聴システム100の主な構成要素について説明する。
【0011】
情報再生機器1は、Bluetooth(登録商標)モジュール7と、第1のSDカードスロット8と、赤外線受信部9とを備えている。Bluetoothモジュール7は本発明に係る通信部に該当する。Bluetoothモジュール7は、Bluetooth通信機能を有する携帯端末2とBluetooth規格に準じた通信(以下「Bluetooth通信」という)を行う。このBluetoothはBluetooth Special Interest Group Incorporatedが所有する商標または登録商標である。第1のSDカードスロット8は、第1のSDカード3が着脱可能であり、第1のSDカード3に記憶されたコンテンツ等を読み出す。また情報再生機器1は、リモコン5や携帯端末2からの再生指示を受け付け、後述する手順に従い表示装置4に出力する。即ち、第1のSDカード3を装着したのみではコンテンツの再生表示は行わず、後述する諸設定の判別を行った後にコンテンツのリスト表示及び再生を行う。赤外線受信部9はリモコン5からの再生指示や、諸設定の指示を受信する。
【0012】
携帯端末2は、Bluetooth通信機能を有し、情報再生機器1のBluetoothモジュール7とBluetooth通信を行う。例えば携帯電話などが挙げられる。
【0013】
第1のSDカード3は、動画配信サービスやネットワーク上からダウンロードした映画等のコンテンツを記憶している。第1のSDカード3は第1のSDカードスロット8に着脱可能であり、情報再生機器1によりコンテンツのデータが読み込まれ再生される。
【0014】
表示装置4は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、第1のSDカード3に記憶されたコンテンツのリスト表示や再生指示されたコンテンツの表示を行う。表示装置4がリモコンを備える場合、そのリモコンからも情報再生機器1へ再生指示等を行うことができるとしても良い。この場合、表示装置4のリモコンから発せられる制御信号は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)コネクタ16等の出力部を介して情報再生機器1に伝送される。
【0015】
リモコン5は、ユーザーの操作に応じた制御信号を赤外線通信により赤外線受信部9へ送信する。例えば、表示装置4に表示されたコンテンツリストから再生を行うコンテンツの選択を行う場合や、コンテンツ再生の指示等である。
【0016】
次に、上述の構成要素からなるコンテンツ視聴システム100において、通信可能とする携帯端末2の設定からコンテンツ再生までの処理を説明する。以下、特筆しない限り、第1のSDカード3は情報再生機器1の第1のSDカードスロット8に装着した第1のSDカード3を指す。図2は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1の再生までの設定手順を示したフローチャートである。再生までの設定は、情報再生機器1と通信可能な携帯端末2を登録し(ステップS1)、フラグ付けを行い(ステップS2)、再生判別(ステップS3)の順番で行う。ここで「フラグ付け」とはコンテンツに対し再生を許可する携帯端末2の設定を行うことである。
【0017】
再生許可設定の前段階として、情報再生機器1と通信可能な携帯端末2を事前登録しておく(ステップS1)。この携帯端末2の登録は、携帯端末2のMAC(Media Access Control)アドレスや、携帯端末2が携帯電話の場合には電話番号等を、情報再生機器1又は第1のSDカード3に記憶する。
【0018】
尚、ステップS1において、携帯端末2に対してフラグ付けの優先順位を設定しても良い。即ち、上位の携帯端末2により施されたフラグは、下位の携帯端末2によって変更することができない。例えば保護者の携帯端末2を子供の携帯端末2に比して優先度を高く設定した場合に、保護者の携帯端末2により設定されたフラグ付けは子供の携帯端末2によっては変更が不可能である。これにより第1のSDカード3に記憶されたコンテンツを情報再生機器1にて再生する場合に、ユーザーに応じた適切なコンテンツ再生が行われる。
【0019】
次に、第1のSDカード3に記憶されたコンテンツに対しフラグ付けを行う(ステップS2)。このフラグ付けは、ステップS1において設定した携帯端末2と情報再生機器1との通信が確立している状態で行うとする。図3を用いてフラグ付けの例を示し、フラグ付け手順の詳細は図5と、図6と、図8及び図9のフローチャートを用いて後述する。図3は本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1によるコンテンツの再生許可状態を表示した画面の例である。図3に示した例においては、コンテンツリストと、携帯端末2と、コンテンツの再生許可の状態とが表示されている。ここでコンテンツリストとは、第1のSDカード3に記憶されているコンテンツである。また携帯端末リストは、ステップS1で情報再生機器1と通信可能であると設定された携帯端末2のリストである。
【0020】
図3の例では、第1のSDカード3には映画αと、スポーツβと、ドラマγが記憶されている。また、ステップS1において情報再生機器1と通信可能と設定された携帯端末2は携帯端末Aと、携帯端末Bと、携帯端末Cである。映画αについては携帯端末A及び携帯端末Bに再生が許可され、携帯端末Cには許可されていない。スポーツβについては3台の携帯端末2に再生が許可されている。ドラマγについては携帯端末Aのみに再生が許可され、携帯端末B及び携帯端末Cには許可されていない。このようにコンテンツについて携帯端末2ごとに再生を許可するか否かの設定がされている状態を、フラグ付けがされているという。各コンテンツに対するフラグ付けの情報は、情報再生機器1若しくは第1のSDカード3に記憶される。
【0021】
次に、情報再生機器1はフラグ付けされているコンテンツの再生判別を行う(ステップS3)。再生判別手順の詳細は、図7のフローチャートを用いて後述する。再生判別とは即ち、再生を許可するとフラグ付けされた携帯端末2との通信が確立した場合はそのコンテンツの再生を行い、再生を許可しないとフラグ付けされた携帯端末2と通信が確立した場合はそのコンテンツの再生は行わない。図3の例においては、情報再生機器1と携帯端末Aとの通信が確立した場合、映画αと、スポーツβと、ドラマγを再生することが可能である。また携帯端末Bとの通信が確立した場合、スポーツβ及びドラマγが再生可能であるが、ドラマγは再生不可能である。また携帯端末Cとの通信が確立した場合、スポーツβが再生可能であるが、映画α及びドラマγは再生不可能である。
【0022】
尚、本実施の形態では情報再生機器1によるコンテンツ視聴システム100を以上のように構成するものとしたが、必ずしもこれに限られない。例えば、リモコン5をコンテンツ視聴システム100に含まない場合は、情報再生機器1に設けられた操作装置によって情報再生機器1の操作を行う構成にすれば良い。また表示装置4をコンテンツ視聴システム100に含まない場合は、携帯端末2の画面にて再生を行うとすれば良い。
【0023】
次に図4を用いて情報再生機器1の構成を説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1のハードウェアを示す図である。
【0024】
情報再生機器1は、Bluetoothモジュール7と、赤外線受信部9と、RAM(Random Access Memory)11と、ROM(Read Only Memory)12と、CPU(Central Processing Unit)13と、LAN(Local Area Network)コネクタ14と、USB(Universal Serial Bus)コネクタ15と、HDMIコネクタ16と、電源入力コネクタ17と、電源コントローラ18と、第1のSDカードコントローラ19と、映像信号出力端子20と、第1のSDカードコネクタ21とを主たる構成としている。各要素はバスBと接続している。
【0025】
Bluetoothモジュール7はBluetooth通信機能を有する外部機器と、Bluetooth通信を行う。また携帯端末2の画面にてコンテンツをリスト表示させる場合には、読み込んだコンテンツ情報等を携帯端末2へ出力する。
【0026】
赤外線受信部9はリモコン5からコマンドを赤外線通信等により受信し、指示内容を情報再生機器1に伝送する。
【0027】
RAM11は、各種プログラムを展開する記憶装置である。
【0028】
ROM12は、各種プログラムを格納する記憶装置である。後述するフラグ付けアプリケーションや、再生アプリケーション等を格納している。通信可能な携帯端末2の端末情報及び各コンテンツに対するフラグ付けの情報を情報再生機器1に記憶する場合は、それらの記憶を行う。
【0029】
CPU13は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行し、情報再生機器1全体の動作を制御する中央処理装置である。
【0030】
LANコネクタ14は、ネットワークに接続する場合のLANケーブル等を着脱可能な端子である。
【0031】
USBコネクタ15は、USBメモリ等を着脱可能な端子である。
【0032】
HDMIコネクタ16は、再生するデジタル映像信号を表示装置4に伝送するためのインタフェース端子である。HDMIコネクタ16は映像信号に加え各種制御信号を送受信することが可能であり、表示装置4が受信した制御信号に基づき情報再生機器1の操作が可能としても良い。また、表示装置4にコンテンツをリスト表示させる場合には、読み込んだコンテンツ情報等を表示装置4へ出力する。
【0033】
電源入力コネクタ17は、外部電源装置から情報再生機器1の起動電力を入力する端子である。
【0034】
電源コントローラ18は、電源入力コネクタ17から入力された電力を制御する。
【0035】
第1のSDカードコントローラ19は、第1のSDカード3のコンテンツ情報等を読み出す。
【0036】
映像信号出力端子20は、再生するアナログ映像信号を表示装置4に伝送するコンポジット端子である。また、表示装置4にコンテンツをリスト表示させる場合には、読み込んだコンテンツ情報等を表示装置4へ出力する。
【0037】
第1のSDカードコネクタ21は第1のSDカード3を着脱可能な端子である。
【0038】
バスBは、各ハードウェアを接続する伝送路である。
【0039】
尚、本実施の形態では情報再生機器1を以上のように構成するものとしたが、必ずしもこれに限られない。LANコネクタ14や、USBコネクタ15を含まない構成としても良く、また表示装置4に出力するHDMIコネクタ16及び映像信号出力端子20は何れかを含む構成でも良い。また、SDカードスロット8やSDカードコントローラ19は、1つに限られず複数含まれる構成としても良い。本発明の実施の形態は、Bluetoothモジュール7と、SDカードコントローラ19と、第1のSDカードコネクタ21との機能により実現される。
【0040】
次に、情報再生機器1で行うコンテンツに対するフラグ付けの手順を、図5を用いて説明する。このフラグ付けは、図3に示したコンテンツの再生までの設定手順のステップS2である。この手順は情報再生機器1のROM12に記憶されているフラグ付けアプリケーションにより実行される。図5は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1によるフラグ付け処理のフローチャートである。
【0041】
まず、情報再生機器1のフラグ付けアプリケーションを起動させる(ステップS11)。次に、情報再生機器1の第1のSDカードスロット8に第1のSDカード3が装着されたか否かを判別する(ステップS12)。
【0042】
その結果、第1のSDカード3が認識されなかった場合(ステップS12のNo)、後述するステップS19に進む。一方、第1のSDカード3が認識された場合(ステップS12のYes)、次に情報再生機器1は、携帯端末2とのBluetooth通信が確立されているか否かを判別する(ステップS13)。
【0043】
その結果、携帯端末2とのBluetooth通信が確立されていないと判別した場合(ステップS13のNo)、Bluetooth通信を確立したと判別するまで以後の処理は行わない。一方、携帯端末2とのBluetooth通信が確立したと判別した場合(ステップS13のYes)、次に情報再生機器1は、読み込んだMACアドレスを元に、事前に情報再生機器1に登録された携帯端末2であるか否かを判別する(ステップS14)。
【0044】
Bluetooth通信が確立するまでの処理を簡単に説明する。まず、携帯端末2は通信圏内にBluetooth通信を行う機器が存在するか否かを判別する。Bluetooth通信を行う機器が圏内に存在すると判別した場合、その機器間でBluetoothモジュールのMACアドレスを読み込む等の初期設定を行う。Bluetooth通信の初期設定がされた後、PIN(Personal Identification Number)コードを入力し、Bluetooth通信の通信認証を実行し、Bluetooth通信が確立する。
【0045】
その結果、登録された携帯端末2ではないと判別した場合(ステップS14のNo)、後述するステップS19に進む。一方、登録された携帯端末2であると判別した場合(ステップS14のYes)、次に情報再生機器1は、コンテンツに対するフラグ付けの要求がされたか否かを判別する(ステップS15)。
【0046】
その結果、フラグ付けの要求が無いと判別した場合(ステップS15のNo)、後述するステップS19に進む。一方、フラグ付けの要求がされたと判別した場合(ステップS15のYes)、次に情報再生機器1は、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されているか否かを判別する(ステップS16)。
【0047】
その結果、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていると判別した場合(ステップS16のYes)、表示装置4又は携帯端末2に第1のSDカード3に記憶されているコンテンツのリストを表示し、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS16´)。一方、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていないと判別した場合(ステップS16のNo)、及びフラグ付けを行うコンテンツを選択した場合(ステップS16´)、そのコンテンツに対しフラグ付けを行う(ステップS17)。即ち、そのコンテンツについて再生を許可する携帯端末2を選択する。
【0048】
次に情報再生機器1は、他のコンテンツにもフラグ付けを行うか否かを判別する(ステップS18)。その結果、他のコンテンツにもフラグ付けを行うと判別した場合(ステップS18のYes)、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS16´)。
【0049】
以後の処理は上述と同様であるので説明は省略する。一方、他のコンテンツにフラグ付けを行わないと判別した場合(ステップS18のNo)、次にアプリケーションを終了するか否かを判別する(ステップS19)。フラグ付けを行わないと判別する場合は、例えばSDカードに記憶されているコンテンツが1つの場合や、他のコンテンツについては再生について制限をかける必要が無いと判断された場合である。
【0050】
その結果、フラグ付けアプリケーションを終了すると判別した場合(ステップS19のYes)、情報再生機器1はフラグ付けアプリケーションを終了する(ステップS20)。一方、フラグ付けアプリケーションを終了しないと判別した場合(ステップS19のNo)、情報再生機器1は再びステップS12からの処理を行う。
【0051】
また、上述の情報再生機器1によるコンテンツのフラグ付けを、携帯端末2で行うことができるようにしても良い。この場合は、情報再生機器1のROM12に記憶されているフラグ付けアプリケーションをBluetooth通信経由で携帯端末2にダウンロードすることにより実行される。または携帯端末2がネットワークにアクセスし、ダウンロードするものとしても良い。図6は、本発明の第1の実施の形態における携帯端末2によるフラグ付け処理のフローチャートである。
【0052】
まず、携帯端末2は、携帯端末2のフラグ付けアプリケーションを起動させる(ステップS21)。次に携帯端末2は、情報再生機器1とBluetooth通信が確立したか否かを判別する(ステップS22)。
【0053】
その結果、情報再生機器1とBluetooth通信が確立していないと判別した場合(ステップS22のNo)、Bluetooth通信が確立したと判別するまで以後の処理は行わない。一方、Bluetooth通信が確立したと判別した場合(ステップS22のYes)、次に携帯端末2は、読み込んだMACアドレスを元に情報再生機器1にて自装置が通信可能な携帯端末2として登録されているか否かを判別する(ステップS23)。
【0054】
その結果、情報再生機器1にて自装置が登録されていない場合(ステップS23のNo)、後述するステップS29に進む。一方、情報再生機器1にて自装置が登録されている場合(ステップS23のYes)、次に、携帯端末2は、情報再生機器1の第1のSDカードスロット8に装着された第1のSDカード3を認識したか否かを判別する(ステップS24)。
【0055】
その結果、第1のSDカード3が認識していないと判別した場合(ステップS24のNo)、後述するステップS29に進む。一方、第1のSDカード3が認識したと判別した場合(ステップS24のYes)、次に携帯端末2は、コンテンツに対するフラグ付けの要求がされたか否かを判別する(ステップS25)。
【0056】
その結果、フラグ付けの要求されていないと判別した場合(ステップS25のNo)、後述するステップS29に進む。一方、フラグ付けの要求がされたと判別した場合(ステップS25のYes)、次に携帯端末2は、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されているか否かを判別する(ステップS26)。
【0057】
その結果、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていると判別した場合(ステップS26のYes)、表示装置4又は携帯端末2に第1のSDカード3に記憶されているコンテンツのリストを表示し、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS26´)。一方、第1のSDカード3に複数のコンテンツが記憶されていないと判別した場合(ステップS26のNo)、及びフラグ付けを行うコンテンツを選択した場合(ステップS26´)、そのコンテンツに対しフラグ付けを行う(ステップS27)。次に携帯端末2は、他のコンテンツにもフラグ付けを行うか否かを判別する(ステップS28)。
【0058】
その結果、他のコンテンツにもフラグ付けを行うと判別した場合(ステップS28のNo)、フラグ付けを行うコンテンツの選択を行う(ステップS26´)。以後の処理は上述と同様であるので説明は省略する。一方、他のコンテンツにフラグ付けを行わないと判別した場合(ステップS28のNo)、次に、携帯端末2は、フラグ付けアプリケーションを終了するか否かを判別する(ステップS29)。フラグ付けを行わないと判別する場合は、例えばSDカードに記憶されているコンテンツが1つの場合や、他のコンテンツについては再生について制限をつける必要が無いと判断された場合である。
【0059】
その結果、フラグ付けアプリケーションを終了すると判別した場合(ステップS29のYes)、携帯端末2はフラグ付けアプリケーションを終了する(ステップS30)。一方、フラグ付けアプリケーションを終了しないと判別した場合(ステップS29のNo)、携帯端末2は再びステップS22からの処理手順を行う。
【0060】
次に、情報再生機器1で行うコンテンツ再生判別の手順を、図7を用いて説明する。この再生判別は、図3に示したコンテンツの再生までの設定手順のステップS3である。この再生判別の手順は情報再生機器1のROM12に記憶されている再生アプリケーションにより実行される。図7は、本発明の第1の実施の形態における情報再生機器1による再生判別手順のフローチャートである。
【0061】
まず情報再生機器1は、再生アプリケーションを起動させる(ステップS41)。次に情報再生機器1は第1のSDカード3を認識したか否かを判別する(ステップS42)。
【0062】
その結果、第1のSDカード3を認識していないと判別した場合(ステップS42のNo)、第1のSDカード3を認識するまで以後の処理は行わない。一方、第1のSDカード3を認識したと判別した場合(ステップS42のYes)、次に情報再生機器1は、携帯端末2とBluetooth通信が確立されているか否かを判別する(ステップS43)。
【0063】
その結果、携帯端末2とのBluetooth通信が確立されていないと判別した場合(ステップS43のNo)、以後の処理はBluetooth通信が確立されたと判別するまで行わない。一方、携帯端末2との通信が確立されたと判別した場合(ステップS43のYes)、次に情報再生機器1は、読み込んだMACアドレスを元に、事前に情報再生機器1に登録された携帯端末2であるか否かを判別する(ステップS44)。
【0064】
その結果、登録された携帯端末2でないと判別した場合(ステップS44のNo)、後述するステップS50に進む。一方、登録された携帯端末2であると判別した場合(ステップS44のYes)、次に情報再生機器1は、コンテンツの再生要求がされたか否かを判別する(ステップS45)。
【0065】
その結果、コンテンツの再生要求がされていないと判別した場合(ステップS45のNo)、再生要求がされたと判別するまで以後の処理は行わない。一方、コンテンツの再生要求がされたと判別した場合(ステップS45のYes)、次に情報再生機器1は、第1のSDカード3にコンテンツが複数記憶されているか否かを判別する(ステップS46)。
【0066】
その結果、第1のSDカード3にコンテンツが複数記憶されていると判別した場合(ステップ46のYes)、第1のSDカード3に記憶されているコンテンツを、携帯端末2又は表示装置4にリスト表示した中から、再生を行うコンテンツを選択する(ステップ46´)。一方、第1のSDカード3にコンテンツが複数記憶されていないと判別した場合(ステップS46のNo)、及び再生を行うコンテンツが選択された場合(ステップS46´)、コンテンツがフラグ付けされているか否かを判別する(ステップS47)。
【0067】
その結果、コンテンツにフラグ付けされていないと判別した場合(ステップS47のNo)、そのコンテンツを再生する(ステップS49)。一方、コンテンツにフラグ付けされていると判別した場合(ステップS47のYes)、次に情報再生機器1は、通信中の携帯端末2にそのコンテンツの再生が許可されているか否かを判別する(ステップS48)。
【0068】
その結果、通信中の携帯端末2にそのコンテンツの再生が許可されていないと判別した場合(ステップS48のNo)、後述するステップS50に進む。一方、通信中の携帯端末2にそのコンテンツの再生が許可されていると判別した場合(ステップS48のYes)、そのコンテンツを再生する(ステップS49)。
【0069】
次に情報再生機器1は、再生アプリケーションを終了するか否かを判別する(ステップS50)。その結果、再生アプリケーションを終了しないと判別した場合(ステップS50のNo)、再びステップS42からの手順に従って処理を行う。一方、再生アプリケーションを終了すると判別した場合(ステップS50のYes)、再生アプリケーションを終了する(ステップS51)。
【0070】
本実施の形態における情報再生機器1によれば、通信可能と設定した携帯端末2とBluetooth通信が確立しない限り第1のSDカード3に記憶されたコンテンツの再生がされず、第1のSDカード3の不正利用が防止される。更にコンテンツのフラグ付けを施されたコンテンツについては、再生の許可された携帯端末2との通信が無い限り、そのコンテンツの再生が行われず、ユーザーに対応した詳細な視聴制限の設定が可能となる。
【0071】
またコンテンツ視聴システム100に携帯端末2を加えた構成により、SDカードを情報再生機器1に装着した場合、記憶したコンテンツを携帯端末2の画面にリスト表示することができる。SDカードは他のメディアに比して、小型でありメディアの表面にタイトル等のコンテンツ内容を印刷することが困難である。本実施の形態によれば、SDカードに記憶したコンテンツのリストを携帯端末2の画面に表示させることができ、利便性が高い。また表示装置4の大画面上に表示する前に、予め携帯端末2の小型画面で確認することが可能であり、有害コンテンツが青少年の目に触れることを防止できる。
【0072】
尚、本実施の形態においては、情報再生機器1と携帯端末2との無線通信についてBluetooth通信を例にとったが、無線LANやZigbee(登録商標)といった通信方式でも良い。また携帯端末2についても、携帯電話のみでなく非接触式IC(Integrated Circuit)カード等でも良い。
【0073】
(第1の実施の形態の変形例)
上述の第1の実施の形態ではフラグ付けをコンテンツごとに行うとしたが、フラグ付けをSDカードごとに行えるとしても良い。即ち、そのSDカードに記憶されているコンテンツ全てにフラグ付けが一斉に行うことが可能である。図8は、本発明の第1の実施の形態の変形例における情報再生機器によるフラグ付け処理のフローチャートである。第1の実施の形態と同様のステップは同じ符号で示す。本変形例が第1の実施の形態と異なる点は、ステップS16と、ステップS16´と、ステップS18とが無くなり、ステップS15がステップS15´に、ステップS17がステップS17´に夫々代わる点である。
【0074】
情報再生機器1が、ステップS14で事前に通信を許可すると登録された携帯端末2であると判別した場合(ステップS14のYes)、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があったか否かを判別する(ステップS15´)。その結果、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求がないと判別した場合(ステップS15´のNo)、後述するステップS19に進む。一方、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があると判別した場合(ステップS15´のYes)、その第1のSDカード3にフラグ付けを行う(ステップS17´)。以後の処理は第1の実施の形態と同様である。
【0075】
また、同様にして携帯端末2においてもSDカードについてフラグ付けが行えるとしても良い。図9は、本発明の第1の実施の形態の変形例における携帯端末2によるフラグ付け処理のフローチャートである。第1の実施の形態と同様のステップは同じ符号で示す。
【0076】
本変形例と第1の実施の形態とが異なる点は、ステップS26と、ステップS26´と、ステップS28とが無くなり、ステップS25がステップS25´に、ステップS27がステップS27´に夫々代わる点である。
【0077】
携帯端末2が、ステップS24で第1のSDカード3が認識されたと判別した場合(ステップS24のYes)、次に第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があったか否かを判別する(ステップS25´)。その結果、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求がないと判別した場合(ステップS25´のNo)、後述するステップS29に進む。一方、第1のSDカード3についてフラグ付けの要求があると判別した場合(ステップS25´のYes)、その第1のSDカード3にフラグ付けを行う(ステップS27´)。
【0078】
本変形例によるSDカードに対するフラグ付けは、SDカードを個人専用として使用する場合に特に利便性が高い。即ち、あるSDカードについてその所有者の携帯端末2とフラグ付けを設定すれば、その所有者の携帯端末2との通信が確立しない限り再生を行うことができないため、SDカードの不正使用を防止することができる。
【0079】
(第2の実施の形態)
図10は、本発明の第2の実施の形態における情報再生機器1によるコンテンツ視聴システム100を示した図である。本実施の形態におけるコンテンツ視聴システム100は、情報再生機器1と、携帯端末2と、第1のSDカード3と、表示装置4と、リモコン5と、第2のSDカード6とを主たる構成としている。第2のSDカード6はBluetooth通信機能を有するSDカードであることを特徴とし、本発明に係る第2の記憶媒体に該当する。
【0080】
図11は、本発明の第2の実施の形態における情報再生機器のハードウェアを示す図である。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、情報再生機器1のハードウェアにBluetoothモジュール7を有さず、代わりに第2のSDカードコントローラ22と、第2のSDカードコネクタ23とを有する。
【0081】
本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、情報再生機器1がBluetooth通信機能を有さない点である。第2のSDカードスロット10にBluetooth通信機能を有する第2のSDカード6を装着することで、第1の実施の形態と同様のBluetooth通信機能を有する。即ち、第1の実施の形態と同様に、コンテンツの再生には通信可能と設定した携帯端末2とBluetooth通信が確立することが必要である。
【0082】
更にフラグ付けがされたコンテンツについては、再生許可された携帯端末2との通信の確立が必要であり、ユーザーに対応した詳細な視聴制限の設定が可能となる。また、SDカードに記憶されたコンテンツの内容を携帯端末2にて確認できる点も、第1の実施の形態と同様である。
【符号の説明】
【0083】
1…情報再生機器、2…携帯端末、3…第1のSDカード、4…表示装置、5…リモコン、6…第2のSDカード、7…Bluetoothモジュール、8…第1のSDカードスロット、9…赤外線受信部、10…第2のSDカードスロット、11…RAM、12…ROM、13…CPU、14…LANコネクタ、15…USBコネクタ、16…HDMIコネクタ、17…電源入力コネクタ、18…電源コントローラ、19…第1のSDカードコントローラ、20…映像信号出力端子、21…第1のSDカードコネクタ、22…第2のSDカードコントローラ、23…第2のSDカードコネクタ、100…コンテンツ視聴システム 。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末機との通信を行う通信部と、
前記携帯端末機に対して、記憶媒体に記憶されているコンテンツの再生許可を設定する設定手段と、
前記記憶媒体に記憶されているコンテンツに関する情報を、前記通信部を介して前記再生許可が設定されている前記携帯端末機に対して出力する出力手段と、
を具備することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記設定手段は、ユーザが前記再生許可を設定するためのメニューを表示手段に表示するよう制御する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記メニューは、前記再生許可を設定するための前記携帯端末機のリストを含む請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記メニューは、前記記憶媒体に記憶されたコンテンツのリストを含む請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記出力手段は、前記コンテンツに関する情報を、前記通信部を介して通信が確立している携帯端末機に対して出力する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項1】
携帯端末機との通信を行う通信部と、
前記携帯端末機に対して、記憶媒体に記憶されているコンテンツの再生許可を設定する設定手段と、
前記記憶媒体に記憶されているコンテンツに関する情報を、前記通信部を介して前記再生許可が設定されている前記携帯端末機に対して出力する出力手段と、
を具備することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記設定手段は、ユーザが前記再生許可を設定するためのメニューを表示手段に表示するよう制御する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記メニューは、前記再生許可を設定するための前記携帯端末機のリストを含む請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記メニューは、前記記憶媒体に記憶されたコンテンツのリストを含む請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記出力手段は、前記コンテンツに関する情報を、前記通信部を介して通信が確立している携帯端末機に対して出力する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−256333(P2012−256333A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−165299(P2012−165299)
【出願日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【分割の表示】特願2008−287917(P2008−287917)の分割
【原出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【分割の表示】特願2008−287917(P2008−287917)の分割
【原出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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