電子機器
【課題】テレビジョン受信装置のスタンバイ状態において、外部装置に電源を供給することが可能な電子機器を提供する。
【解決手段】電源を供給する電源手段と、前記電源手段から電源の供給を受け、着脱自在に接続される外部装置に当該電源を供給するコネクタインタフェースと、を備え、前記コネクタインタフェースは、所定の通信規格に準じたコネクタ形状を有し、且つ、通信用の接点が無効化されている。
【解決手段】電源を供給する電源手段と、前記電源手段から電源の供給を受け、着脱自在に接続される外部装置に当該電源を供給するコネクタインタフェースと、を備え、前記コネクタインタフェースは、所定の通信規格に準じたコネクタ形状を有し、且つ、通信用の接点が無効化されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、テレビジョン受信装置においては、USBメモリなどに格納された写真データ等に基づいて写真を表示画面に表示するなどの用途のために、USBコネクタが設けられているものが存在する。また、このUSBコネクタから電源を供給して、携帯電話等の外部機器を充電するものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−339067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、テレビジョン受信装置では、リモコン等による電源オフの指示に応じて、消費電力を低下させたスタンバイ状態に移行することが行われている。また、このスタンバイ状態では、USBコネクタも無効化されるため、USBコネクタに外部機器を接続しても充電を行うことはできない。そのため、テレビジョン受信装置のUSBコネクタを用いて外部機器の充電を行うためには、電源をオンとしておく必要があり利便性に欠けるものとなっていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、テレビジョン受信装置のスタンバイ状態において、外部装置に電源を供給することが可能な電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施の形態の電子機器は、電源手段と、コネクタインタフェースとを備える。電源手段は、電源を供給する。コネクタインタフェースは、電源手段から電源の供給を受け、着脱自在に接続される外部装置に当該電源を供給する。また、コネクタインタフェースは、所定の通信規格に準じたコネクタ形状を有し、且つ、通信用の接点が無効化されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図2】図2は、第1の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【図3】図3は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図4】図4は、給電コネクタに係る設定変更画面の一例を示す図。
【図5】図5は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【図6】図6は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置の処理フローチャート。
【図7】図7は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図8】図8は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【図9】図9は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置の処理フローチャート。
【図10】図10は、第4の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図11】図11は、第4の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る電子機器の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るテレビジョン受信装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、テレビジョン受信装置100は、入力側に放送波受信用のアンテナ11が接続されている。テレビジョン受信装置100のユーザは、テレビジョン受信装置100に設けられた操作部26又はリモートコントローラ28を介して、本装置の操作を行うことが可能となっている。
【0010】
テレビジョン受信装置100は、受信したデジタルテレビジョン放送信号をデコードすることにより放送番組を表示し、ユーザは受信した放送番組を視聴できるようになっている。また、外部の表示装置や音声出力装置を利用して放送番組を視聴できるようにもなっており、受信した放送番組を記録することも可能である。
【0011】
放送波受信用のアンテナ11で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子12を介して地上デジタル放送用のチューナ13に供給される。
【0012】
チューナ13は、制御部16の制御に従い、所望のチャネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号を復調器14に出力する。復調器14は、制御部16の制御に従い、チューナ13で選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、復号器15に出力する。
【0013】
復号器15は、制御部16の制御に従い、トランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部17内のSTDバッファ(図示せず)へ出力する。また、復号器15は、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部17内のセクション部172へ出力する。ここで、信号処理部17は、デコーダ171とセクション部172とを備え、入力された信号の処理を行う。
【0014】
デコーダ171は、テレビ視聴時には、復号器15から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部18及び音声処理部19に出力する。一方、番組録画時には、復号器15から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施した信号を、制御部16を介して記憶装置29(例えば、HDD)に記憶(録画)する。
【0015】
また、デコーダ171は、録画番組再生時には、制御部16を介して記憶装置29から読み出された録画番組のデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部18及び音声処理部19に出力している。
【0016】
さらに、デコーダ171は、外部機器の表示画面表示時には、テレビジョン受信装置100に接続された外部機器から制御部16を介して受信したデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部18及び音声処理部19に出力している。
【0017】
制御部16には、信号処理部17から、番組を取得するための各種データ(B−CASデスクランブル用の鍵情報等)や電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)、字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部16は、これら入力された情報からEPG、字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部18へ出力する。
【0018】
また、制御部16は、番組録画及び番組予約録画を制御する機能を有する。番組予約受付時には、表示装置22が有する液晶ディスプレイ上に電子番組ガイド(EPG)情報を表示し、操作部26又はリモートコントローラ28を介したユーザ入力により予約内容を所定の記憶手段に設定する。そして、設定された時刻に予約番組を録画するようチューナ13、復調器14、復号器15及び信号処理部17を制御する。
【0019】
セクション部172は、復号器15から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)、字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部16へ出力する。
【0020】
グラフィック処理部18は、信号処理部17内のデコーダ171から供給されるデジタルの映像信号と、OSD(On Screen Display)信号生成部20で生成されるOSD信号と、データ放送による画像データと、制御部16により生成されたEPG、字幕信号とを合成して映像処理部21へ出力する機能を有する。また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部18は、制御部16からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
【0021】
グラフィック処理部18から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部21に供給される。この映像処理部21は、入力されたデジタルの映像信号を、液晶ディスプレイ等で構成される表示装置22で表示可能なアナログ映像信号に変換した後、表示装置22に出力して、表示装置22の表示画面上に映像表示させる。また、出力端子23を介して外部の表示装置(図示せず)に、当該外部の表示装置で表示可能なフォーマットの映像信号を出力して映像表示させることもできる。なお、表示装置22はテレビジョン受信装置100に内蔵してもよいし、テレビジョン受信装置100に外付けしてもよい。
【0022】
また、音声処理部19は、入力されたデジタルの音声信号を、音声出力装置24で再生可能なアナログ音声信号に変換した後、音声出力装置24に出力して音声を再生させる。また、出力端子25を介して外部の音声出力装置(図示せず)に、当該音声出力装置で再生可能なフォーマットの音声信号を出力して音声再生させることもできる。
【0023】
ここで、このテレビジョン受信装置100は、各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部16によって制御している。この制御部16は、CPU(central processing nit)161、CPU161が実行するプログラムを格納したROM(Read Only Memory)162、CPU161に作業エリアを提供するためのRAM(Random Access Memory)163、各種の設定情報や制御情報等が格納された不揮発性メモリ164を有している。CPU161は、各種プログラムと協働することで、各部の動作を統括的に制御する。
【0024】
具体的に、制御部16は、操作部26からの操作情報を受け、又は、リモートコントローラ28から送出された操作情報を受光部27を介して受信し、その操作内容(例えば、チャネル切替操作等)が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0025】
また、制御部16は、操作部26又はリモートコントローラ28を介したユーザ入力に応じて、テレビジョン受信装置100の状態を稼動状態又はスタンバイ状態に切り替える機能を有する。具体的に、制御部16は、電源オンの指示を受け付けると、後述する電源供給制御部31を制御し、テレビジョン受信装置100の各部(後述する給電コネクタ32は除く)へ電源を供給させることで、テレビジョン受信装置100を稼動状態に移行させる。また、制御部16は、電源オフの指示を受け付けると、後述する電源供給制御部31を制御し、テレビジョン受信装置100の各部への電源供給量を減少させることで、稼動状態よりも消費電力が少ないスタンバイ状態へ移行させる。なお、スタンバイ状態では、受光部27や制御部16の一部、後述する電源供給制御部31等、稼動状態へ移行するのに必要な部位に電源供給が行われる。
【0026】
電源部30には、配線用差込接続器等を介して外部からAC電源(商用電源)が供給される。電源部30は、供給されたAC電源に整流等の処理を施した後、電源供給線L1を介して電源供給制御部31と給電コネクタ32とに供給する。
【0027】
電源供給制御部31は、制御部16の制御に従い、テレビジョン受信装置100の稼働時(稼働状態)において、給電コネクタ32を除くテレビジョン受信装置100の各部へ電源を供給する。また、電源供給制御部31は、テレビジョン受信装置100のスタンバイ時(スタンバイ状態)において、例えば受光部27や制御部16等、スタンバイ時に電源を必要とする構成へ電源を供給する。
【0028】
給電コネクタ32は、電源部30から供給された電源を、当該給電コネクタ32に着脱自在に接続される携帯機器MEに供給することで、接続された携帯機器MEの充電等を行う。なお、給電コネクタ32のコネクタ形状は特に問わないものとするが、携帯電話等の携帯型情報装置や携帯型音楽プレーヤ等の携帯機器MEで汎用的に用いられる規格(例えば、USB(Universal Serial Bus)や、IEEE1394等)に準じることが好ましい。本実施形態では、USB Type A Receptacleと呼ばれるコネクタ形状を用いた例について説明する。また、給電コネクタ32と携帯機器MEとの接続は、接続ケーブル等を介して接続する形態としてもよいし、直接接続する形態としてもよい。
【0029】
図2は、テレビジョン受信装置100の電源供給に係る構成を説明するための図である。電源部30は、電源供給線L1を介して電源供給制御部31と給電コネクタ32とに電源を供給する。ここで、電源供給線L1は、本体用供給線L11と給電用供給線L12とに分岐され、本体用供給線L11は電源供給制御部31に、給電用供給線L12は給電コネクタ32にそれぞれ接続されている。
【0030】
電源供給制御部31は、本体用供給線L11を介して入力された電源を、制御部16の制御に従い、給電コネクタ32を除くテレビジョン受信装置100の各部に供給する。
【0031】
また、給電コネクタ32は、図2に示すように、電源供給に係る端子として高電位側電源端子TVB(VBUS)及び低電位側電源端子TGD(GND)を有するとともに、信号の授受に係る端子としてD+端子TDP及びD−端子TDNを有している。
【0032】
ここで、高電位側電源端子TVBは、給電用供給線L12に接続されており、低電位側電源端子TGD(GND)は、図示しないグランド素子に接続されている。また、信号の授受に係るD+端子TDP及びD−端子TDNは、共に図示しないグランド素子に接続されており、これら端子により信号授受が行われないよう無効化されている。なお、図2の例では、グランド素子に接続することで、D+端子TDP及びD−端子TDNの信号授受機能を無効化する形態としたが、これに限らず、他の方法を用いて信号授受機能を無効化する形態としてもよい。
【0033】
上記の構成において、給電コネクタ32は、電源供給制御部31とは異なる供給線(給電用供給線L12)を介して電源部30から電源供給を受ける。そのため、給電コネクタ32は、テレビジョン受信装置100の状態(稼働状態及びスタンバイ状態)に依らず、電源部30にAC電源が供給されている限り、携帯機器MEに電源を供給することが可能となる。
【0034】
これにより、テレビジョン受信装置100がスタンバイ状態であっても、給電コネクタ32に携帯機器MEを接続することで、当該携帯機器MEに電源を供給することが可能であるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0035】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、外部からAC電源(商用電源)が電源部30に供給されている間、給電コネクタ32に電源供給が行われる構成を説明した。第2の実施形態では、給電コネクタ32への電源供給をオン/オフすることが可能な構成について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を援用する。
【0036】
図3は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置100aの構成の一例を示す図である。図3に示すように、テレビジョン受信装置100aは、上述した制御部16及び電源供給制御部31に代えて、制御部16a及び電源供給制御部31aを備える点が、図1の構成と異なっている。また、電源部30と給電コネクタ32との間の供給線(給電用供給線L12)上に切替部33を設けた点が、図1の構成と異なっている。
【0037】
制御部16aは、上述した制御部16と同様の機能を有する。また制御部16aは、本実施形態に特有の機能として、給電コネクタ32への電源供給をオンとするか否かを設定するためのGUI(以下、設定変更画面という)をユーザに提供する機能を有する。具体的に、制御部16aは、操作部26又はリモートコントローラ28を介した所定のユーザ入力により、給電コネクタ32の設定変更が指示されると、グラフィック処理部18、OSD信号生成部20及び映像処理部21を制御することで、図4に示すような設定変更画面を表示装置22に表示させる。
【0038】
ここで、図4は、給電コネクタ32に係る設定変更画面の一例を示す図である。同図に示すように、この設定変更画面では、テレビジョン受信装置100aの稼働時及びスタンバイ時の各々において、給電コネクタ32による給電を有効とするか否かを設定することが可能となっている。ユーザは、操作部26又はリモートコントローラ28を介して、領域A11及びA12に有効か無効かを設定し、確定ボタンB11を選択(押下)することで、その設定内容が制御部16aに通知される。
【0039】
制御部16aは、設定内容が確定されると、この設定内容を設定情報として、電源供給制御部31aが読み取り可能な記憶媒体(不揮発性メモリ164又は記憶装置29)に記憶する。なお、図4の例では、テレビジョン受信装置100aの状態毎に有効/無効を設定可能な構成としたが、これに限らず、何れか一方の状態(例えば、スタンバイ時)について、有効/無効を設定する構成としてもよいし、状態を問わずに単に有効/無効を設定する構成としてもよい。
【0040】
電源供給制御部31aは、電源供給制御部31と同様の機能を有する。また、電源供給制御部31aは、本実施形態に特有の機能として、テレビジョン受信装置100aの状態切替時及び設定情報の更新時において、不揮発性メモリ164や記憶装置29に記憶された設定情報を参照し、この設定内容に応じて切替部33をオン/オフ制御することで、電源部30から給電コネクタ32への電源供給を制御する。
【0041】
例えば、図4に示した設定内容が設定情報として記憶されている場合、電源供給制御部31aは、スタンバイ状態から稼働状態への切り替え時に、切替部33をオンとすることで、テレビジョン受信装置100aの稼働時に給電コネクタ32から電源供給されるよう制御する。また、電源供給制御部31aは、稼働状態からスタンバイ状態への切り替え時に、切替部33をオフとすることで、テレビジョン受信装置100aのスタンバイ時に給電コネクタ32から電源供給がされないよう制御する。
【0042】
切替部33は、スイッチング素子等であり、電源供給制御部31aの指示に応じて、電源部30と給電コネクタ32(高電位側電源端子TVB)とをオン(接続)/オフ(切断)する。
【0043】
図5は、テレビジョン受信装置100aの電源供給に係る構成の説明図である。同図では、切替部33を、PNP型のトランジスタを用いて実現した例を示している。この切替部33は、PNP型のトランジスタ331と、トランジスタ331のベース−エミッタ間を接続する抵抗332と、トランジスタ331のベースと電源供給制御部31aとの間に接続された抵抗333とを有している。ここで、トランジスタ331のエミッタは給電用供給線L12に接続されており、ベースは電源供給制御部31aに接続されており、コレクタは給電コネクタ32の高電位側電源端子TVBに接続されている。
【0044】
図5の構成において、給電コネクタ32による給電を有効とする場合、電源供給制御部31aは、ローレベルの電位を、抵抗333を介してトランジスタ331のベースに印加することで、コレクタ−エミッタ間を導通させる。また、給電コネクタ32による給電を無効とする場合、電源供給制御部31aは、ハイレベルの電位を、抵抗333を介してトランジスタ331のベースに印加することで、コレクタ−エミッタ間を非導通とする。
【0045】
このような構成を採用することで、電源部30から給電コネクタ32への電源供給、即ち給電コネクタ32による給電を制御することができる。なお、切替部33の構成は、図5の例に限らず、他のスイッチング素子や他の構成を用いてもよい。
【0046】
次に、図6を参照し、テレビジョン受信装置100aの動作について説明する。以下の説明においては、ユーザは、リモートコントローラ28により操作を行うものとする。
【0047】
図6は、テレビジョン受信装置100aの処理フローチャートである。制御部16aは、受光部27を介して、リモートコントローラ28の操作がなされたことを検出すると、当該操作が給電コネクタ32の設定変更を指示するものか否かを判定する(ステップS11)。
【0048】
ステップS11において、給電コネクタ32の設定変更を指示する操作と判定した場合(ステップS11;Yes)、制御部16aは、グラフィック処理部18、OSD信号生成部20及び映像処理部21を制御することで、設定変更画面(図4参照)を表示装置22に表示させる(ステップS12)。ユーザは、設定変更画面に基づき、リモートコントローラ28を操作することで、給電コネクタ32による給電を有効とするか否かを設定し、その設定内容を確定ボタンB11等の押下により確定する。
【0049】
制御部16aは、設定変更画面での設定内容が確定すると、この設定変更画面を消去し、確定した設定内容を設定情報として記憶媒体(不揮発性メモリ164又は記憶装置29)に記憶する(ステップS13)。なお、記録媒体に設定情報が既に存在する場合には、新たな設定内容で上書きすることで設定情報を更新するものとする。
【0050】
電源供給制御部31aは、設定情報を常時又は定期的に確認し、設定情報の更新(新規作成も含む)を検出すると、その設定内容に応じて切替部33をオン又はオフに切り替える(ステップS14)。そして、ステップS11に再び戻る。
【0051】
また、ステップS11において、受光部27を介しテレビジョン受信装置100aの状態を切り替える電源オン又は電源オフを指示する操作がなされたと判定すると(ステップS11;No→ステップS15;Yes)、制御部16aは、稼動状態又はスタンバイ状態への移行を電源供給制御部31aに指示する。電源供給制御部31aでは、制御部16aから指示された状態に応じた電源を、テレビジョン受信装置100a本体に供給する(ステップS16)。
【0052】
続いて、制御部16aは、上述したステップS14において、制御部16aから指示された状態の設定内容に応じて切替部33をオン又はオフとし、ステップS11に再び戻る。
【0053】
また、ステップS11において、受光部27を介し給電コネクタ32の設定変更及び電源オン/オフ以外の他の処理が指示されたと判定すると(ステップS11;No→ステップS15;No)、制御部16aは、当該他の処理を実行し(ステップS17)、ステップS11に再び戻る。
【0054】
以上のように、本実施形態のテレビジョン受信装置100aによれば、テレビジョン受信装置100aの状態に応じて、給電コネクタ32の給電機能を制御することができる。これにより、使用環境に応じて給電コネクタ32の給電機能を制限することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、スタンバイ状態において切替部33をオンとするよう設定することで、テレビジョン受信装置100aがスタンバイ状態であっても携帯機器MEへの電源供給が可能となるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0055】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、信号の授受に係るD+端子TDP及びD−端子TDNを有効化した通常のUSB(USB Type A Receptacle)コネクタを、給電コネクタ32として用いる場合の構成について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を援用する。
【0056】
図7は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置100bの構成の一例を示す図である。図7に示すように、テレビジョン受信装置100bは、上述した制御部16及び電源供給制御部31に代えて、制御部16b及び電源供給制御部31bを備える点が、図1の構成と異なっている。また、電源部30と給電コネクタ32との間に切替部34を設けた点が、図1の構成と異なっている。
【0057】
制御部16bは、上述した制御部16及び制御部16aと同様の機能を有する。また制御部16bは、本実施形態に特有の機能として、切替部34を介して給電コネクタ32と接続され、当該給電コネクタ32に接続された携帯機器MEとの間でデータ信号の授受を行う。
【0058】
電源供給制御部31bは、電源供給制御部31及び電源供給制御部31aと同様の機能を有する。また、電源供給制御部31bは、本実施形態に特有の機能として、テレビジョン受信装置100bの状態切替時において、切替部34の後述する第2切替部34bをオン/オフ制御することで、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNを有効化/無効化する。
【0059】
切替部34は、電源供給制御部31bの指示に応じて、電源部30と給電コネクタ32とのオン(接続)/オフ(切断)、制御部16bと給電コネクタ32とのオン(接続)/オフ(切断)とを個別に行う機能部である。
【0060】
ここで、図8は、テレビジョン受信装置100bの電源供給に係る構成の説明図である。図8に示すように、切替部34は、第1切替部34aと第2切替部34bとを有している。
【0061】
図8の構成において、電源部30からの給電用供給線L12は、第1切替部34aを介して給電コネクタ32の高電位側電源端子TVBに接続されている。また、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNは、第2切替部34bを介して制御部16bに接続されている。
【0062】
第1切替部34aは、スイッチング素子等であり、電源供給制御部31bの指示に応じて、電源部30と給電コネクタ32(高電位側電源端子TVB)とをオン(接続)/オフ(切断)する。また、第2切替部34bは、第1切替部34aと同様のスイッチング素子等であり、制御部16と給電コネクタ32(D+端子TDP及びD−端子TDN)とをオン(接続)/オフ(切断)する。なお、第1切替部34a及び第2切替部34bの構成は、特に問わず、図8に示したPNP型のトランジスタを用いて実現する形態としてもよい。
【0063】
電源供給制御部31bは、制御部16bから稼働状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオンとすることで、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNを有効化し、データ信号の授受が可能な通常のUSBコネクタとして給電コネクタ32を機能させる。また、電源供給制御部31bは、制御部16bからスタンバイ状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオフとし、給電コネクタ32と制御部16bとの間の信号線を無効化する。
【0064】
このような構成を採用することで、テレビジョン受信装置100bの状態に応じて、給電コネクタ32の機能、即ち通常のUSBコネクタとして用いるか、給電用のコネクタとして用いるかを使い分けることができる。
【0065】
次に、図9を参照し、テレビジョン受信装置100bの動作について説明する。以下の説明においては、ユーザは、リモートコントローラ28により操作を行うものとする。なお、第1切替部34aの切替動作については、上述した第2の実施形態の処理フローチャート(図6参照)と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
図9は、テレビジョン受信装置100bの処理フローチャートである。制御部16bは、受光部27を介しテレビジョン受信装置100aの状態を切り替える電源オン又は電源オフを指示する操作が行われるまで待機する(ステップS21;No)。ここで、電源オン又は電源オフを指示する操作がなされたと判定すると(ステップS21;Yes)、その操作内容が電源オン又は電源オフの何れかを判定する(ステップS22)。
【0067】
ステップS22において、操作内容が電源オンを指示するものであった場合(ステップS22;Yes)、制御部16bは、稼働状態への移行を電源供給制御部31bに指示する。電源供給制御部31bでは、制御部16bから稼働状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオンとすることで、給電コネクタ32を通常のUSBコネクタとして機能させた後(ステップS23)、ステップS21に再び戻る。
【0068】
一方、ステップS22において、操作内容が電源オフを指示するものであった場合(ステップS22;No)、制御部16bは、スタンバイ状態への移行を電源供給制御部31bに指示する。電源供給制御部31bでは、制御部16bからスタンバイ状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオフとすることで、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNを無効化した後(ステップS24)、ステップS21に再び戻る。
【0069】
以上のように、本実施形態のテレビジョン受信装置100bによれば、テレビジョン受信装置100bの状態に応じて、給電コネクタ32を通常のUSBコネクタとして用いるか、給電用のコネクタとして用いるかを使い分けることができる。これにより、上記実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、テレビジョン受信装置100bの電源オフ時に、不要なデータ信号が制御部16bに到達することを防止することができる。
【0070】
なお、本実施形態では、テレビジョン受信装置100bの電源オフ時に、制御部16bと給電コネクタ32(D+端子TDP及びD−端子TDN)との接続を切断することでD+端子TDP及びD−端子TDNを無効化する形態としたが、これに限らず、テレビジョン受信装置100bの電源オフ時に、D+端子TDP及びD−端子TDNの接続先を図示しないグランド素子に切り替える等することで、当該D+端子TDP及びD−端子TDNを無効化する形態としてもよい。
【0071】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、給電コネクタ32への電源供給をオン/オフすることが可能な他の構成について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を援用する。
【0072】
図10は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置100cの構成の一例を示す図である。図10に示すように、テレビジョン受信装置100cは、電源部30と給電コネクタ32との間の供給線(給電用供給線L12)上に切替部35を追加した点が、図1の構成と異なっている。
【0073】
切替部35は、スライドスイッチやディップスイッチ等のハードウェアスイッチであり、そのスイッチ設定に応じて、電源部30と給電コネクタ32とをオン(接続)/オフ(切断)する。
【0074】
図11は、テレビジョン受信装置100cの電源供給に係る構成を説明するための図である。同図では、切替部35を、1回路2接点スライドスイッチを用いて実現した例を示している。ここで、切替部35の第1接点351は、給電コネクタ32の高電位側電源端子TVBに接続されており、第2接点352は、給電用供給線L12に接続されている。また、切替部35の第3接点353は、無接続となっている。
【0075】
切替部35において、第1接点351と第2接点352とを接続することで(図11の状態)、切替部35はオンとなり、給電コネクタ32に電源が供給される。また、第2接点352と、第3接点353とを接続することで、切替部35はオフとなり、給電コネクタ32への電源供給が停止される。
【0076】
本実施形態では、上記の構成を採用することで、電源部30から給電コネクタ32への電源供給を制御することが可能となる。これにより、使用環境に応じて給電コネクタ32の給電機能を制限することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、切替部35をオンとすることで、テレビジョン受信装置100cがスタンバイ状態であっても携帯機器MEへの電源供給が可能となるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、切替部35の構成は、図5の例に限らず、他のスイッチング素子や他の構成を用いてもよい。
【0077】
以上のように、本実施形態のテレビジョン受信装置100cによれば、テレビジョン受信装置100cの状態に応じて、給電コネクタ32の給電機能を制御することができる。これにより、使用環境に応じて給電コネクタ32の給電機能を制限することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、テレビジョン受信装置100cのスタンバイ状態において切替部35をオンとするよう設定することで、スタンバイ状態に携帯機器MEへの電源供給が可能となるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0078】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0079】
例えば、上記実施形態では、電源供給制御部31、31a、31bを独立した機能部として設けた構成としたが、これに限らず、電源供給制御部31、31a、31bの機能を制御部16、16a、16bが有する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0080】
100、100a、100b、100c テレビジョン受信装置
16、16a、16b 制御部
26 操作部
27 受光部
28 リモートコントローラ
30 電源部
31、31a、31b 電源供給制御部
32 給電コネクタ
33、34、35 切替部
34a 第1切替部
34b 第2切替部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、テレビジョン受信装置においては、USBメモリなどに格納された写真データ等に基づいて写真を表示画面に表示するなどの用途のために、USBコネクタが設けられているものが存在する。また、このUSBコネクタから電源を供給して、携帯電話等の外部機器を充電するものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−339067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、テレビジョン受信装置では、リモコン等による電源オフの指示に応じて、消費電力を低下させたスタンバイ状態に移行することが行われている。また、このスタンバイ状態では、USBコネクタも無効化されるため、USBコネクタに外部機器を接続しても充電を行うことはできない。そのため、テレビジョン受信装置のUSBコネクタを用いて外部機器の充電を行うためには、電源をオンとしておく必要があり利便性に欠けるものとなっていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、テレビジョン受信装置のスタンバイ状態において、外部装置に電源を供給することが可能な電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施の形態の電子機器は、電源手段と、コネクタインタフェースとを備える。電源手段は、電源を供給する。コネクタインタフェースは、電源手段から電源の供給を受け、着脱自在に接続される外部装置に当該電源を供給する。また、コネクタインタフェースは、所定の通信規格に準じたコネクタ形状を有し、且つ、通信用の接点が無効化されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図2】図2は、第1の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【図3】図3は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図4】図4は、給電コネクタに係る設定変更画面の一例を示す図。
【図5】図5は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【図6】図6は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置の処理フローチャート。
【図7】図7は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図8】図8は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【図9】図9は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置の処理フローチャート。
【図10】図10は、第4の実施形態に係るテレビジョン受信装置の構成の一例を示す図。
【図11】図11は、第4の実施形態に係るテレビジョン受信装置の電源供給に係る構成を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る電子機器の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るテレビジョン受信装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、テレビジョン受信装置100は、入力側に放送波受信用のアンテナ11が接続されている。テレビジョン受信装置100のユーザは、テレビジョン受信装置100に設けられた操作部26又はリモートコントローラ28を介して、本装置の操作を行うことが可能となっている。
【0010】
テレビジョン受信装置100は、受信したデジタルテレビジョン放送信号をデコードすることにより放送番組を表示し、ユーザは受信した放送番組を視聴できるようになっている。また、外部の表示装置や音声出力装置を利用して放送番組を視聴できるようにもなっており、受信した放送番組を記録することも可能である。
【0011】
放送波受信用のアンテナ11で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子12を介して地上デジタル放送用のチューナ13に供給される。
【0012】
チューナ13は、制御部16の制御に従い、所望のチャネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号を復調器14に出力する。復調器14は、制御部16の制御に従い、チューナ13で選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、復号器15に出力する。
【0013】
復号器15は、制御部16の制御に従い、トランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部17内のSTDバッファ(図示せず)へ出力する。また、復号器15は、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部17内のセクション部172へ出力する。ここで、信号処理部17は、デコーダ171とセクション部172とを備え、入力された信号の処理を行う。
【0014】
デコーダ171は、テレビ視聴時には、復号器15から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部18及び音声処理部19に出力する。一方、番組録画時には、復号器15から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施した信号を、制御部16を介して記憶装置29(例えば、HDD)に記憶(録画)する。
【0015】
また、デコーダ171は、録画番組再生時には、制御部16を介して記憶装置29から読み出された録画番組のデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部18及び音声処理部19に出力している。
【0016】
さらに、デコーダ171は、外部機器の表示画面表示時には、テレビジョン受信装置100に接続された外部機器から制御部16を介して受信したデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部18及び音声処理部19に出力している。
【0017】
制御部16には、信号処理部17から、番組を取得するための各種データ(B−CASデスクランブル用の鍵情報等)や電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)、字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部16は、これら入力された情報からEPG、字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部18へ出力する。
【0018】
また、制御部16は、番組録画及び番組予約録画を制御する機能を有する。番組予約受付時には、表示装置22が有する液晶ディスプレイ上に電子番組ガイド(EPG)情報を表示し、操作部26又はリモートコントローラ28を介したユーザ入力により予約内容を所定の記憶手段に設定する。そして、設定された時刻に予約番組を録画するようチューナ13、復調器14、復号器15及び信号処理部17を制御する。
【0019】
セクション部172は、復号器15から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)、字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部16へ出力する。
【0020】
グラフィック処理部18は、信号処理部17内のデコーダ171から供給されるデジタルの映像信号と、OSD(On Screen Display)信号生成部20で生成されるOSD信号と、データ放送による画像データと、制御部16により生成されたEPG、字幕信号とを合成して映像処理部21へ出力する機能を有する。また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部18は、制御部16からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
【0021】
グラフィック処理部18から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部21に供給される。この映像処理部21は、入力されたデジタルの映像信号を、液晶ディスプレイ等で構成される表示装置22で表示可能なアナログ映像信号に変換した後、表示装置22に出力して、表示装置22の表示画面上に映像表示させる。また、出力端子23を介して外部の表示装置(図示せず)に、当該外部の表示装置で表示可能なフォーマットの映像信号を出力して映像表示させることもできる。なお、表示装置22はテレビジョン受信装置100に内蔵してもよいし、テレビジョン受信装置100に外付けしてもよい。
【0022】
また、音声処理部19は、入力されたデジタルの音声信号を、音声出力装置24で再生可能なアナログ音声信号に変換した後、音声出力装置24に出力して音声を再生させる。また、出力端子25を介して外部の音声出力装置(図示せず)に、当該音声出力装置で再生可能なフォーマットの音声信号を出力して音声再生させることもできる。
【0023】
ここで、このテレビジョン受信装置100は、各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部16によって制御している。この制御部16は、CPU(central processing nit)161、CPU161が実行するプログラムを格納したROM(Read Only Memory)162、CPU161に作業エリアを提供するためのRAM(Random Access Memory)163、各種の設定情報や制御情報等が格納された不揮発性メモリ164を有している。CPU161は、各種プログラムと協働することで、各部の動作を統括的に制御する。
【0024】
具体的に、制御部16は、操作部26からの操作情報を受け、又は、リモートコントローラ28から送出された操作情報を受光部27を介して受信し、その操作内容(例えば、チャネル切替操作等)が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0025】
また、制御部16は、操作部26又はリモートコントローラ28を介したユーザ入力に応じて、テレビジョン受信装置100の状態を稼動状態又はスタンバイ状態に切り替える機能を有する。具体的に、制御部16は、電源オンの指示を受け付けると、後述する電源供給制御部31を制御し、テレビジョン受信装置100の各部(後述する給電コネクタ32は除く)へ電源を供給させることで、テレビジョン受信装置100を稼動状態に移行させる。また、制御部16は、電源オフの指示を受け付けると、後述する電源供給制御部31を制御し、テレビジョン受信装置100の各部への電源供給量を減少させることで、稼動状態よりも消費電力が少ないスタンバイ状態へ移行させる。なお、スタンバイ状態では、受光部27や制御部16の一部、後述する電源供給制御部31等、稼動状態へ移行するのに必要な部位に電源供給が行われる。
【0026】
電源部30には、配線用差込接続器等を介して外部からAC電源(商用電源)が供給される。電源部30は、供給されたAC電源に整流等の処理を施した後、電源供給線L1を介して電源供給制御部31と給電コネクタ32とに供給する。
【0027】
電源供給制御部31は、制御部16の制御に従い、テレビジョン受信装置100の稼働時(稼働状態)において、給電コネクタ32を除くテレビジョン受信装置100の各部へ電源を供給する。また、電源供給制御部31は、テレビジョン受信装置100のスタンバイ時(スタンバイ状態)において、例えば受光部27や制御部16等、スタンバイ時に電源を必要とする構成へ電源を供給する。
【0028】
給電コネクタ32は、電源部30から供給された電源を、当該給電コネクタ32に着脱自在に接続される携帯機器MEに供給することで、接続された携帯機器MEの充電等を行う。なお、給電コネクタ32のコネクタ形状は特に問わないものとするが、携帯電話等の携帯型情報装置や携帯型音楽プレーヤ等の携帯機器MEで汎用的に用いられる規格(例えば、USB(Universal Serial Bus)や、IEEE1394等)に準じることが好ましい。本実施形態では、USB Type A Receptacleと呼ばれるコネクタ形状を用いた例について説明する。また、給電コネクタ32と携帯機器MEとの接続は、接続ケーブル等を介して接続する形態としてもよいし、直接接続する形態としてもよい。
【0029】
図2は、テレビジョン受信装置100の電源供給に係る構成を説明するための図である。電源部30は、電源供給線L1を介して電源供給制御部31と給電コネクタ32とに電源を供給する。ここで、電源供給線L1は、本体用供給線L11と給電用供給線L12とに分岐され、本体用供給線L11は電源供給制御部31に、給電用供給線L12は給電コネクタ32にそれぞれ接続されている。
【0030】
電源供給制御部31は、本体用供給線L11を介して入力された電源を、制御部16の制御に従い、給電コネクタ32を除くテレビジョン受信装置100の各部に供給する。
【0031】
また、給電コネクタ32は、図2に示すように、電源供給に係る端子として高電位側電源端子TVB(VBUS)及び低電位側電源端子TGD(GND)を有するとともに、信号の授受に係る端子としてD+端子TDP及びD−端子TDNを有している。
【0032】
ここで、高電位側電源端子TVBは、給電用供給線L12に接続されており、低電位側電源端子TGD(GND)は、図示しないグランド素子に接続されている。また、信号の授受に係るD+端子TDP及びD−端子TDNは、共に図示しないグランド素子に接続されており、これら端子により信号授受が行われないよう無効化されている。なお、図2の例では、グランド素子に接続することで、D+端子TDP及びD−端子TDNの信号授受機能を無効化する形態としたが、これに限らず、他の方法を用いて信号授受機能を無効化する形態としてもよい。
【0033】
上記の構成において、給電コネクタ32は、電源供給制御部31とは異なる供給線(給電用供給線L12)を介して電源部30から電源供給を受ける。そのため、給電コネクタ32は、テレビジョン受信装置100の状態(稼働状態及びスタンバイ状態)に依らず、電源部30にAC電源が供給されている限り、携帯機器MEに電源を供給することが可能となる。
【0034】
これにより、テレビジョン受信装置100がスタンバイ状態であっても、給電コネクタ32に携帯機器MEを接続することで、当該携帯機器MEに電源を供給することが可能であるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0035】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、外部からAC電源(商用電源)が電源部30に供給されている間、給電コネクタ32に電源供給が行われる構成を説明した。第2の実施形態では、給電コネクタ32への電源供給をオン/オフすることが可能な構成について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を援用する。
【0036】
図3は、第2の実施形態に係るテレビジョン受信装置100aの構成の一例を示す図である。図3に示すように、テレビジョン受信装置100aは、上述した制御部16及び電源供給制御部31に代えて、制御部16a及び電源供給制御部31aを備える点が、図1の構成と異なっている。また、電源部30と給電コネクタ32との間の供給線(給電用供給線L12)上に切替部33を設けた点が、図1の構成と異なっている。
【0037】
制御部16aは、上述した制御部16と同様の機能を有する。また制御部16aは、本実施形態に特有の機能として、給電コネクタ32への電源供給をオンとするか否かを設定するためのGUI(以下、設定変更画面という)をユーザに提供する機能を有する。具体的に、制御部16aは、操作部26又はリモートコントローラ28を介した所定のユーザ入力により、給電コネクタ32の設定変更が指示されると、グラフィック処理部18、OSD信号生成部20及び映像処理部21を制御することで、図4に示すような設定変更画面を表示装置22に表示させる。
【0038】
ここで、図4は、給電コネクタ32に係る設定変更画面の一例を示す図である。同図に示すように、この設定変更画面では、テレビジョン受信装置100aの稼働時及びスタンバイ時の各々において、給電コネクタ32による給電を有効とするか否かを設定することが可能となっている。ユーザは、操作部26又はリモートコントローラ28を介して、領域A11及びA12に有効か無効かを設定し、確定ボタンB11を選択(押下)することで、その設定内容が制御部16aに通知される。
【0039】
制御部16aは、設定内容が確定されると、この設定内容を設定情報として、電源供給制御部31aが読み取り可能な記憶媒体(不揮発性メモリ164又は記憶装置29)に記憶する。なお、図4の例では、テレビジョン受信装置100aの状態毎に有効/無効を設定可能な構成としたが、これに限らず、何れか一方の状態(例えば、スタンバイ時)について、有効/無効を設定する構成としてもよいし、状態を問わずに単に有効/無効を設定する構成としてもよい。
【0040】
電源供給制御部31aは、電源供給制御部31と同様の機能を有する。また、電源供給制御部31aは、本実施形態に特有の機能として、テレビジョン受信装置100aの状態切替時及び設定情報の更新時において、不揮発性メモリ164や記憶装置29に記憶された設定情報を参照し、この設定内容に応じて切替部33をオン/オフ制御することで、電源部30から給電コネクタ32への電源供給を制御する。
【0041】
例えば、図4に示した設定内容が設定情報として記憶されている場合、電源供給制御部31aは、スタンバイ状態から稼働状態への切り替え時に、切替部33をオンとすることで、テレビジョン受信装置100aの稼働時に給電コネクタ32から電源供給されるよう制御する。また、電源供給制御部31aは、稼働状態からスタンバイ状態への切り替え時に、切替部33をオフとすることで、テレビジョン受信装置100aのスタンバイ時に給電コネクタ32から電源供給がされないよう制御する。
【0042】
切替部33は、スイッチング素子等であり、電源供給制御部31aの指示に応じて、電源部30と給電コネクタ32(高電位側電源端子TVB)とをオン(接続)/オフ(切断)する。
【0043】
図5は、テレビジョン受信装置100aの電源供給に係る構成の説明図である。同図では、切替部33を、PNP型のトランジスタを用いて実現した例を示している。この切替部33は、PNP型のトランジスタ331と、トランジスタ331のベース−エミッタ間を接続する抵抗332と、トランジスタ331のベースと電源供給制御部31aとの間に接続された抵抗333とを有している。ここで、トランジスタ331のエミッタは給電用供給線L12に接続されており、ベースは電源供給制御部31aに接続されており、コレクタは給電コネクタ32の高電位側電源端子TVBに接続されている。
【0044】
図5の構成において、給電コネクタ32による給電を有効とする場合、電源供給制御部31aは、ローレベルの電位を、抵抗333を介してトランジスタ331のベースに印加することで、コレクタ−エミッタ間を導通させる。また、給電コネクタ32による給電を無効とする場合、電源供給制御部31aは、ハイレベルの電位を、抵抗333を介してトランジスタ331のベースに印加することで、コレクタ−エミッタ間を非導通とする。
【0045】
このような構成を採用することで、電源部30から給電コネクタ32への電源供給、即ち給電コネクタ32による給電を制御することができる。なお、切替部33の構成は、図5の例に限らず、他のスイッチング素子や他の構成を用いてもよい。
【0046】
次に、図6を参照し、テレビジョン受信装置100aの動作について説明する。以下の説明においては、ユーザは、リモートコントローラ28により操作を行うものとする。
【0047】
図6は、テレビジョン受信装置100aの処理フローチャートである。制御部16aは、受光部27を介して、リモートコントローラ28の操作がなされたことを検出すると、当該操作が給電コネクタ32の設定変更を指示するものか否かを判定する(ステップS11)。
【0048】
ステップS11において、給電コネクタ32の設定変更を指示する操作と判定した場合(ステップS11;Yes)、制御部16aは、グラフィック処理部18、OSD信号生成部20及び映像処理部21を制御することで、設定変更画面(図4参照)を表示装置22に表示させる(ステップS12)。ユーザは、設定変更画面に基づき、リモートコントローラ28を操作することで、給電コネクタ32による給電を有効とするか否かを設定し、その設定内容を確定ボタンB11等の押下により確定する。
【0049】
制御部16aは、設定変更画面での設定内容が確定すると、この設定変更画面を消去し、確定した設定内容を設定情報として記憶媒体(不揮発性メモリ164又は記憶装置29)に記憶する(ステップS13)。なお、記録媒体に設定情報が既に存在する場合には、新たな設定内容で上書きすることで設定情報を更新するものとする。
【0050】
電源供給制御部31aは、設定情報を常時又は定期的に確認し、設定情報の更新(新規作成も含む)を検出すると、その設定内容に応じて切替部33をオン又はオフに切り替える(ステップS14)。そして、ステップS11に再び戻る。
【0051】
また、ステップS11において、受光部27を介しテレビジョン受信装置100aの状態を切り替える電源オン又は電源オフを指示する操作がなされたと判定すると(ステップS11;No→ステップS15;Yes)、制御部16aは、稼動状態又はスタンバイ状態への移行を電源供給制御部31aに指示する。電源供給制御部31aでは、制御部16aから指示された状態に応じた電源を、テレビジョン受信装置100a本体に供給する(ステップS16)。
【0052】
続いて、制御部16aは、上述したステップS14において、制御部16aから指示された状態の設定内容に応じて切替部33をオン又はオフとし、ステップS11に再び戻る。
【0053】
また、ステップS11において、受光部27を介し給電コネクタ32の設定変更及び電源オン/オフ以外の他の処理が指示されたと判定すると(ステップS11;No→ステップS15;No)、制御部16aは、当該他の処理を実行し(ステップS17)、ステップS11に再び戻る。
【0054】
以上のように、本実施形態のテレビジョン受信装置100aによれば、テレビジョン受信装置100aの状態に応じて、給電コネクタ32の給電機能を制御することができる。これにより、使用環境に応じて給電コネクタ32の給電機能を制限することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、スタンバイ状態において切替部33をオンとするよう設定することで、テレビジョン受信装置100aがスタンバイ状態であっても携帯機器MEへの電源供給が可能となるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0055】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、信号の授受に係るD+端子TDP及びD−端子TDNを有効化した通常のUSB(USB Type A Receptacle)コネクタを、給電コネクタ32として用いる場合の構成について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を援用する。
【0056】
図7は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置100bの構成の一例を示す図である。図7に示すように、テレビジョン受信装置100bは、上述した制御部16及び電源供給制御部31に代えて、制御部16b及び電源供給制御部31bを備える点が、図1の構成と異なっている。また、電源部30と給電コネクタ32との間に切替部34を設けた点が、図1の構成と異なっている。
【0057】
制御部16bは、上述した制御部16及び制御部16aと同様の機能を有する。また制御部16bは、本実施形態に特有の機能として、切替部34を介して給電コネクタ32と接続され、当該給電コネクタ32に接続された携帯機器MEとの間でデータ信号の授受を行う。
【0058】
電源供給制御部31bは、電源供給制御部31及び電源供給制御部31aと同様の機能を有する。また、電源供給制御部31bは、本実施形態に特有の機能として、テレビジョン受信装置100bの状態切替時において、切替部34の後述する第2切替部34bをオン/オフ制御することで、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNを有効化/無効化する。
【0059】
切替部34は、電源供給制御部31bの指示に応じて、電源部30と給電コネクタ32とのオン(接続)/オフ(切断)、制御部16bと給電コネクタ32とのオン(接続)/オフ(切断)とを個別に行う機能部である。
【0060】
ここで、図8は、テレビジョン受信装置100bの電源供給に係る構成の説明図である。図8に示すように、切替部34は、第1切替部34aと第2切替部34bとを有している。
【0061】
図8の構成において、電源部30からの給電用供給線L12は、第1切替部34aを介して給電コネクタ32の高電位側電源端子TVBに接続されている。また、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNは、第2切替部34bを介して制御部16bに接続されている。
【0062】
第1切替部34aは、スイッチング素子等であり、電源供給制御部31bの指示に応じて、電源部30と給電コネクタ32(高電位側電源端子TVB)とをオン(接続)/オフ(切断)する。また、第2切替部34bは、第1切替部34aと同様のスイッチング素子等であり、制御部16と給電コネクタ32(D+端子TDP及びD−端子TDN)とをオン(接続)/オフ(切断)する。なお、第1切替部34a及び第2切替部34bの構成は、特に問わず、図8に示したPNP型のトランジスタを用いて実現する形態としてもよい。
【0063】
電源供給制御部31bは、制御部16bから稼働状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオンとすることで、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNを有効化し、データ信号の授受が可能な通常のUSBコネクタとして給電コネクタ32を機能させる。また、電源供給制御部31bは、制御部16bからスタンバイ状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオフとし、給電コネクタ32と制御部16bとの間の信号線を無効化する。
【0064】
このような構成を採用することで、テレビジョン受信装置100bの状態に応じて、給電コネクタ32の機能、即ち通常のUSBコネクタとして用いるか、給電用のコネクタとして用いるかを使い分けることができる。
【0065】
次に、図9を参照し、テレビジョン受信装置100bの動作について説明する。以下の説明においては、ユーザは、リモートコントローラ28により操作を行うものとする。なお、第1切替部34aの切替動作については、上述した第2の実施形態の処理フローチャート(図6参照)と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
図9は、テレビジョン受信装置100bの処理フローチャートである。制御部16bは、受光部27を介しテレビジョン受信装置100aの状態を切り替える電源オン又は電源オフを指示する操作が行われるまで待機する(ステップS21;No)。ここで、電源オン又は電源オフを指示する操作がなされたと判定すると(ステップS21;Yes)、その操作内容が電源オン又は電源オフの何れかを判定する(ステップS22)。
【0067】
ステップS22において、操作内容が電源オンを指示するものであった場合(ステップS22;Yes)、制御部16bは、稼働状態への移行を電源供給制御部31bに指示する。電源供給制御部31bでは、制御部16bから稼働状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオンとすることで、給電コネクタ32を通常のUSBコネクタとして機能させた後(ステップS23)、ステップS21に再び戻る。
【0068】
一方、ステップS22において、操作内容が電源オフを指示するものであった場合(ステップS22;No)、制御部16bは、スタンバイ状態への移行を電源供給制御部31bに指示する。電源供給制御部31bでは、制御部16bからスタンバイ状態への移行が指示されると、第2切替部34bをオフとすることで、給電コネクタ32のD+端子TDP及びD−端子TDNを無効化した後(ステップS24)、ステップS21に再び戻る。
【0069】
以上のように、本実施形態のテレビジョン受信装置100bによれば、テレビジョン受信装置100bの状態に応じて、給電コネクタ32を通常のUSBコネクタとして用いるか、給電用のコネクタとして用いるかを使い分けることができる。これにより、上記実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、テレビジョン受信装置100bの電源オフ時に、不要なデータ信号が制御部16bに到達することを防止することができる。
【0070】
なお、本実施形態では、テレビジョン受信装置100bの電源オフ時に、制御部16bと給電コネクタ32(D+端子TDP及びD−端子TDN)との接続を切断することでD+端子TDP及びD−端子TDNを無効化する形態としたが、これに限らず、テレビジョン受信装置100bの電源オフ時に、D+端子TDP及びD−端子TDNの接続先を図示しないグランド素子に切り替える等することで、当該D+端子TDP及びD−端子TDNを無効化する形態としてもよい。
【0071】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、給電コネクタ32への電源供給をオン/オフすることが可能な他の構成について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を援用する。
【0072】
図10は、第3の実施形態に係るテレビジョン受信装置100cの構成の一例を示す図である。図10に示すように、テレビジョン受信装置100cは、電源部30と給電コネクタ32との間の供給線(給電用供給線L12)上に切替部35を追加した点が、図1の構成と異なっている。
【0073】
切替部35は、スライドスイッチやディップスイッチ等のハードウェアスイッチであり、そのスイッチ設定に応じて、電源部30と給電コネクタ32とをオン(接続)/オフ(切断)する。
【0074】
図11は、テレビジョン受信装置100cの電源供給に係る構成を説明するための図である。同図では、切替部35を、1回路2接点スライドスイッチを用いて実現した例を示している。ここで、切替部35の第1接点351は、給電コネクタ32の高電位側電源端子TVBに接続されており、第2接点352は、給電用供給線L12に接続されている。また、切替部35の第3接点353は、無接続となっている。
【0075】
切替部35において、第1接点351と第2接点352とを接続することで(図11の状態)、切替部35はオンとなり、給電コネクタ32に電源が供給される。また、第2接点352と、第3接点353とを接続することで、切替部35はオフとなり、給電コネクタ32への電源供給が停止される。
【0076】
本実施形態では、上記の構成を採用することで、電源部30から給電コネクタ32への電源供給を制御することが可能となる。これにより、使用環境に応じて給電コネクタ32の給電機能を制限することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、切替部35をオンとすることで、テレビジョン受信装置100cがスタンバイ状態であっても携帯機器MEへの電源供給が可能となるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、切替部35の構成は、図5の例に限らず、他のスイッチング素子や他の構成を用いてもよい。
【0077】
以上のように、本実施形態のテレビジョン受信装置100cによれば、テレビジョン受信装置100cの状態に応じて、給電コネクタ32の給電機能を制御することができる。これにより、使用環境に応じて給電コネクタ32の給電機能を制限することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、テレビジョン受信装置100cのスタンバイ状態において切替部35をオンとするよう設定することで、スタンバイ状態に携帯機器MEへの電源供給が可能となるため、充電等の用に供する等、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0078】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0079】
例えば、上記実施形態では、電源供給制御部31、31a、31bを独立した機能部として設けた構成としたが、これに限らず、電源供給制御部31、31a、31bの機能を制御部16、16a、16bが有する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0080】
100、100a、100b、100c テレビジョン受信装置
16、16a、16b 制御部
26 操作部
27 受光部
28 リモートコントローラ
30 電源部
31、31a、31b 電源供給制御部
32 給電コネクタ
33、34、35 切替部
34a 第1切替部
34b 第2切替部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源を供給する電源手段と、
前記電源手段から電源の供給を受け、着脱自在に接続される外部装置に当該電源を供給するコネクタインタフェースと、
を備え、
前記コネクタインタフェースは、所定の通信規格に準じたコネクタ形状を有し、且つ、通信用の接点が無効化されている電子機器。
【請求項2】
前記コネクタインタフェースとは異なる経路で前記電源手段から電源の供給を受け、自装置が設けられた本体装置各部への電源供給を制御することで、前記本体装置を稼動状態又は当該稼動状態での消費電力よりも低いスタンバイ状態に移行させる制御手段を更に備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
外部から電源オン/オフの指示を受け付ける受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記電源オンの指示に応じて前記本体装置を前記稼動状態とするとともに、前記電源オフの指示に応じて前記本体装置を前記スタンバイ状態とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記受付手段は、前記本体装置に設けられた操作部又はリモートコントローラとして構成されている請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記電源手段と前記コネクタインタフェースとを接続する経路上に設けられ、当該接続をオン/オフする切替手段を更に備える請求項1〜4の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記本体装置の状態に応じて、前記切替手段のオン/オフ動作を制御する切替制御手段を更に備える請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電子機器は、表示装置を内蔵し又は外付けの表示装置を接続可能であり、
前記内蔵の表示装置又は前記外付けの表示装置の表示画面に、前記切替手段の設定画面を表示する表示制御手段を更に備え、
前記切替制御手段は、前記設定画面に基づき設定された設定内容に従い、前記切替手段のオン/オフ動作を制御する請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記切替制御手段は、前記本体装置の状態に応じて、前記コネクタインタフェースの通信用の接点を有効化/無効化する請求項6又は7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記切替制御手段は、前記本体装置が前記稼動状態のときに前記通信用の接点を有効化し、前記本体装置が前記スタンバイ状態のときに前記通信用の接点を無効化する請求項8に記載の電子機器。
【請求項1】
電源を供給する電源手段と、
前記電源手段から電源の供給を受け、着脱自在に接続される外部装置に当該電源を供給するコネクタインタフェースと、
を備え、
前記コネクタインタフェースは、所定の通信規格に準じたコネクタ形状を有し、且つ、通信用の接点が無効化されている電子機器。
【請求項2】
前記コネクタインタフェースとは異なる経路で前記電源手段から電源の供給を受け、自装置が設けられた本体装置各部への電源供給を制御することで、前記本体装置を稼動状態又は当該稼動状態での消費電力よりも低いスタンバイ状態に移行させる制御手段を更に備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
外部から電源オン/オフの指示を受け付ける受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記電源オンの指示に応じて前記本体装置を前記稼動状態とするとともに、前記電源オフの指示に応じて前記本体装置を前記スタンバイ状態とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記受付手段は、前記本体装置に設けられた操作部又はリモートコントローラとして構成されている請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記電源手段と前記コネクタインタフェースとを接続する経路上に設けられ、当該接続をオン/オフする切替手段を更に備える請求項1〜4の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記本体装置の状態に応じて、前記切替手段のオン/オフ動作を制御する切替制御手段を更に備える請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電子機器は、表示装置を内蔵し又は外付けの表示装置を接続可能であり、
前記内蔵の表示装置又は前記外付けの表示装置の表示画面に、前記切替手段の設定画面を表示する表示制御手段を更に備え、
前記切替制御手段は、前記設定画面に基づき設定された設定内容に従い、前記切替手段のオン/オフ動作を制御する請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記切替制御手段は、前記本体装置の状態に応じて、前記コネクタインタフェースの通信用の接点を有効化/無効化する請求項6又は7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記切替制御手段は、前記本体装置が前記稼動状態のときに前記通信用の接点を有効化し、前記本体装置が前記スタンバイ状態のときに前記通信用の接点を無効化する請求項8に記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−256379(P2012−256379A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−221424(P2012−221424)
【出願日】平成24年10月3日(2012.10.3)
【分割の表示】特願2011−122362(P2011−122362)の分割
【原出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年10月3日(2012.10.3)
【分割の表示】特願2011−122362(P2011−122362)の分割
【原出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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