説明

電子機器

【課題】自分が映し出された表示画面を確認しながら自分自身を撮影する際にライトの光が目に入りやすい、という問題を解決すること。
【解決手段】撮影範囲の画像を取り込む画像撮影部312と、上記画像撮影部312による撮影範囲が映し出される表示部310と、上記画像撮影部312による撮影方向を照光する照光部321と、を筐体301に備え、上記表示部310が配置されている上記筐体301の端部側とは反対側に、上記表示部310から離間して上記照光部321を配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器にかかり、特に、カメラと被写体を照らすライトを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示画面を有するデジタルカメラ自体や、デジタルカメラ機能が搭載された携帯電話機などの携帯型電子機器が普及している。そして、デジタルカメラ機能が搭載された携帯電話機の中には、図1(B)に示す携帯電話機のように、表示画面410とカメラ412とが同一方向を向いて配置され、ユーザUが自分自身をカメラ412で撮影したプレビュー画像を表示画面410に表示させ、自分自身を撮影することが可能なものもある。そして、このような携帯電話機は、図1(A)に示すように、カメラ412の近傍にライト413を同じ方向に向けて配置している。これは被写体までの距離が遠い場合や、カメラが回動可能に構成され撮影方向が自在に変わる装置では非常に有効な構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−214798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図1に示した携帯電話機では、自分が映し出された表示画面を確認しながら撮影するいわゆる「自分撮り」の場合には、表示画面の近傍にライトが配置されるため、当該ライトの光がユーザUの目に直接入りやすい、という問題が生じる。すると、「自分撮り」を行う撮影者は、眩しさのため目をつぶってしまったり、細目になってしまい、自分の顔を綺麗に撮影することが困難であった。
【0005】
また、カメラ412とライト413と表示画面410とが近傍に配置され、かつ、同じ方向を向いているため、被写体である撮影者のメガネやアクセサリーの金属部分、化粧のファンデーションなどに効率よく光が反射し、場合によっては露光オーバーな場所や、露光不足箇所とのムラが生じるなどの問題もあった。
【0006】
一方で、上記問題を解決する技術として、特許文献1に、照明用ライトの発光量を小さくして発光させる制御を行う技術が開示されている。ところが、特許文献1に開示の技術であっても、表示画面の近傍にライトが配置されているため、当該ライトの光が被写体であるユーザの目に直接入りやすい、という問題は依然として解決していない。
【0007】
そして、上述した問題は、デジタルカメラ機能が搭載された携帯電話機ばかりでなく、いわゆる「自分撮り」が可能なあらゆる電子機器において生じうる。
【0008】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、自分が映し出された表示画面を確認しながら自分自身を撮影する際にライトの光が目に入りやすい、という問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成すべく、本発明の一形態である電子機器は、
撮影範囲の画像を取り込む画像撮影部と、上記画像撮影部による撮影範囲が映し出される表示部と、上記画像撮影部による撮影方向を照光する照光部と、を筐体に備え、
上記表示部が配置されている上記筐体の端部側とは反対側に、上記表示部から離間して上記照光部を配置した、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上のように構成されることにより、自分が映し出された表示画面を確認しながら自分自身を撮影する際に、良好な撮影状況を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に関連する携帯電話機の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における携帯電話機の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における携帯電話機の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における携帯電話機に搭載されたライトの点灯制御の様子を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における携帯電話機の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態における携帯電話機の他の構成例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における携帯電話機の他の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態における携帯電話機に搭載されたライトの点灯制御の他の様子を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における携帯電話機の構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における携帯電話機に搭載されたライトの照光状態を示す図である。
【図11】本発明の付記1における電子機器の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図2乃至図8を参照して説明する。図2乃至図3は、本実施形態における携帯電話機の構成を示す図であり、図4乃至図5は、携帯電話機の動作を示す図である。図6乃至図8は、携帯電話機の他の例を示す図である。
【0013】
[構成]
本実施形態における携帯電話機は、図2(A)及び図2(B)に示すように、一方の筐体1と他方の筐体2とが、ヒンジ3を介して相互に回動可能に連結された折り畳み式筐体を有している。
【0014】
そして、一方の筐体1の折り畳まれたときに内側に位置する面には、液晶ディスプレイなどの表示部10が備えられている。また、一方の筐体1の回動端付近、つまり、図2(A)及び図2(B)で上端付近には、一方の筐体1の幅方向の中央にカメラ12(画像撮影部)が装備されており、その左側には受話音が出力される受話部11が装備されている。
【0015】
ここで、表示部10側に装備されているカメラ12は、携帯電話機に組み込まれたアプリケーションを起動させて使用することで、比較的に距離が近い被写体を撮影するために適したカメラである。そして、カメラ12が撮影範囲の画像が一定時間間隔にて取り込み、かかる画像を表示部10に順次表示されることで、当該表示部10に撮影範囲のプレビュー画像を表示することが可能であり、さらには、シャッターキーを押下することで、取り込んだ撮影範囲の画像を撮影して保存することもできる。かかる機能を装備することで、本実施形態における携帯電話機は、例えば、図2(B)に示すように、携帯電話機を把持したユーザUが自分の顔にカメラ12を向けて自分自身を撮影するいわゆる「自分撮り」が可能である。
【0016】
また、他方の筐体2の折り畳まれたときに内側に位置する面には、方向操作、機能呼び出し、決定操作を行うキーや、文字や数字を入力するためのテンキーなど、複数の操作キーを有する操作部20が設けられている。さらに、他方の筐体2の回動端付近、つまり、図2(A)及び図2(B)で下端付近には、当該他方の筐体2の幅方向の中央に、ライト21が装備されている。例えば、図2(B)の例では、ライト21は操作部20の最下列の中央に配置されている。そして、ライト21は、上述した一方の筐体1に装備されたカメラ12の搭載面側に設けられているため、当該カメラ12による撮影方向を照光することが可能である。但し、上記ライト21は、必ずしも他方の筐体2の回動端付近に装備されていることに限定されない。つまり、ライト21は、表示部10と離間する位置に配置されていればよい。
【0017】
また、上記ライト21は、LED(Light Emitting Diode)にて構成されており、いわゆる「自分撮り」の際に被写体となる自分自身の顔を照らすために十分な光量を得られるよう構成されている。なお、ライト21は、LEDを用いているので直線的な光となりやすいことから、それを防ぐためLED直上に配置した図示しないレンズやシートの形状や色や塗装方法で、光が照明方向へ均等に散乱するよう構成することが好ましい。ここでは、他方の筐体2の操作部20が配置された面から法線方向を中心に、均等に光が散乱するよう構成されている。
【0018】
そして、上記ライト21は、他方の筐体2の回動端付近に設けられていることで、上述した一方の筐体1に装備された表示部10とは離間しており、操作部20を挟んで配置されていることとなる。このとき、折り畳み式筐体が開いた状態で考えると、当該折り畳み式筐体の長手方向の一端側に表示部10が配置されており、その反対側である他端付近にライト21が配置されていると言える。
【0019】
以上のように、表示部10とライト21との距離を離間して配置することで、いわゆる「自分撮り」時に表示部10を見るユーザUの目に、ライト21から出力された光が入射されることを抑制でき、まぶしく感じることを抑制することができる。このとき、ライト21を操作部20の最下列に配置したことで、撮影操作時にユーザの指や手でライト21が隠れることを抑制することができる。また、カメラ12とライト21との距離も大きく離間させた構成としたため、カメラ12の周囲にライト21からの光漏れの対策構造を設ける必要もない。
【0020】
そして、本願実施形態における折り畳み式筐体1,2は、開いたときに一方の筐体1と他方の筐体2とが、所定の角度を持って屈曲して固定される。すると、他方の筐体2の回動端付近に設けたライト21は、図2(B)の矢印Y2に示すように、照射する光の方向が、ユーザUの顔を下方向から照らす状態となる。つまり、図2(B)の矢印Y1に示すカメラ12の撮影方向を表す光軸と、ライト21の照光方向を表す光軸とが、同一又は平行ではなく、筐体1,2から所定の距離だけ離れた箇所で交差する位置関係となる。これにより、表示部10を見ているユーザUの目に、ライト12の光が直接目に入ることを抑制できると共に、適切にユーザUの顔を照光することができる。
【0021】
また、本実施形態における携帯電話機1は、さらに、図3(A)に示すように、他方の筐体2の操作部20配置側とは反対側の面に、メインカメラ22と、このメインカメラ22で撮影する際に被写体を照光するためのメインライト23(第二照光部)と、を備えている。
【0022】
上記メインカメラ22は、図3(B)に示す折り畳み式筐体1,2の内側に配置されたカメラ12よりも高性能であり、例えば、高解像度の画像を取り込み可能である。また、上記メインライト23は、図3(B)に示す折り畳み式筐体1,2の内側に配置されたライト21よりも強い強度の光を照光可能である。
【0023】
ここで、図3(C)に、他方の筐体2の内部構造を示す。他方の筐体2内には、基板4が装備されており、この基板4の操作部20が搭載されている側とは反対側の面、つまり、折り畳み式筐体の外側に位置する面に、上述したメインカメラ22とメインライト23とが搭載されている。これに伴い、基板4のメインライト23が搭載されている面には、当該メインライト23の照光動作を制御するメインライトドライバIC43(第二照光状態制御部)が搭載されている。このメインライトドライバIC43は、メインライト23をONにしたときに、瞬時に出力される光の光量が最大になるよう制御する。
【0024】
また、基板4の操作部20が搭載されている側の面、つまり、折り畳み式筐体の内側に位置する面には、上述したライト21の他、操作部20を構成する複数の操作キーを筐体2の内部側から照光する複数の操作キーライト42(操作キー照光部)が搭載されている。この操作キーライト42は、操作キーを筐体内部側から照光することで、各操作キーの周囲や各操作キーのキートップに形成された半透明部から外部に光が露出し、ユーザUに対して視覚効果を与えるものである。
【0025】
また、基板4の操作キーライト42が搭載されている面には、当該操作キーライト42の照光動作を制御する操作キーライトドライバIC41(操作キー照光状態制御部)が搭載されている。この操作キーライトドライバIC41は、操作キーライト42をONにしたときに、いきなり光量が最大となるように点灯するのではなく、図4に示すように、徐々に光量が増すような点灯を行うよう制御する。なお、このような点灯制御は、PWM制御による点灯であり、詳細な説明は省略する。
【0026】
そして、上記操作キードライバIC41は、ライト21にも接続されており、当該ライト21の照光動作も制御する。このとき、ライト21の照光制御は、上述した操作キーライト42と同様に、いきなり光量が最大となるように点灯するのではなく、図4に示すように、徐々に光量が増すような点灯を行うよう制御する。従って、ユーザUが自分撮りを行うときに照光されるライト21から光は、まぶしさが軽減される。
【0027】
[動作]
次に、上述した携帯電話機の動作を、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、携帯電話機を用いてユーザUが自分自身の顔を撮影するいわゆる「自分撮り」を行う際には、携帯電話機のメニューを表示して撮影機能を起動する(ステップS1)。このとき、カメラが複数搭載されている場合には、メニューから折り畳み式筐体の内側、つまり、表示部10の上側にあるカメラ12を指定する。
【0028】
続いて、撮影機能が起動したら、被写体を照光するライト21を点灯するか、しないかをユーザUが操作し(ステップS2)、点灯操作が行われた場合には、ライト21の光量が徐々に増すよう点灯する。これにより、撮影可能状態となる(ステップS3)。
【0029】
そして、この撮影可能状態では、カメラ12が撮影範囲の画像を一定の時間間隔で取り込み、表示部10に順次プレビュー表示される。従って、ユーザUは、被写体である自分自身の顔が表示部10に表示された状態となり、手鏡のように自身の顔を見ることができる。
【0030】
このとき、ライト21からの光は、ユーザUが見ている表示部10とは離間した位置からユーザUに向かって照光されることとなり、さらに、ユーザUの顔を下方向から照らす状態となっている。従って、表示部10を見ているユーザUの目に、ライト21の光が直接目に入ることを抑制できると共に、適切にユーザUの顔を照光することができる。特に、ライト21がユーザUの顔の下側から光を照射するため、メガネやアクセサリーや化粧で反射した光が、直接カメラ12へと入り難いので、露出のムラが抑えられる。また、ライト21は、上述した操作キーライトドライバIC41により、いきなり光量が最大となるように点灯するのではなく、徐々に光量が増すような点灯を行うよう制御されるため、ユーザUがまぶしく感じることを抑制できる。
【0031】
なお、このとき、表示部10を通常時よりも明るく制御し、当該表示部10の光で被写体であるユーザUの顔を照光するようにしてもよい。例えば、表示部10がLCD(Liquid Crystal Display)である場合にはバックライトの光量を上げ、表示部10が有機EL(electroluminescence)である場合には白面積を増やす。これにより、ライト21のみの照光では、周辺環境が暗い場合にライトの光量が強くなりすぎるため、ユーザUの鼻の周囲に影ができる場合があったが、それを軽減することができる。
【0032】
その後、ユーザUは、表示部10に映し出された自分自身の画像を見て、撮影を行う際にシャッターキーを操作する。これにより、カメラ12から取り込んだ撮影範囲の画像を保存することができる。
【0033】
なお、上記では、携帯電話機の一例として、折り畳み式筐体1,2のものを挙げて説明したが、携帯電話機はいかなる筐体のものであってもよい。例えば、図6(A),(B)に示すように、略長方形状であり相互に重ね合わせられた一対の筐体101,102が、長辺方向にスライドする一対のスライド式筐体101,102を備えた携帯電話機にも、本発明は適用可能である。
【0034】
具体的に、図6(A),(B)の例では、スライドしたときに上方に位置する一方の筐体101には、表示部110と、その上側にカメラ112及び受話部111が装備されている。また、スライドしたときに下方に位置する他方の筐体102には、操作部120と、その下端付近にライト121が装備されている。但し、上記ライト121は、必ずしも他方の筐体102の下端付近に装備されていることに限定されない。つまり、ライト121は、表示部110と離間する位置に配置されていればよい。
【0035】
上記スライド式筐体101,102の携帯電話機であっても、上述同様に、ライト121からの光は、ユーザUが見ている表示部110とは離間した位置からユーザUに向かって照光されることとなる。従って、表示部110を見ているユーザUの目に、ライト121の光が直接目に入ることを抑制できると共に、適切にユーザUの顔を照光することができる。
【0036】
また、携帯電話機は、例えば、図7(A),(B)に示すように、略長方形状の1つの筐体からなるストレート型の携帯電話機であってもよい。具体的に、図7(A),(B)の例では、筐体201の一端側である上側には、表示部210と、その上側にカメラ212及び受話部211が装備されている。また、筐体201の他端側である下側には、操作部220と、さらにその下側であり筐体201の下端付近にライト221が装備されている。但し、上記ライト221は、必ずしも筐体201の下端付近に装備されていることに限定されない。つまり、ライト221は、表示部210と離間する位置に配置されていればよい。
【0037】
上記ストレート型の携帯電話機であっても、上述同様に、ライト221からの光は、ユーザUが見ている表示部210とは離間した位置からユーザUに向かって照光されることとなる。従って、表示部210を見ているユーザUの目に、ライト221の光が直接目に入ることを抑制できると共に、適切にユーザUの顔を照光することができる。
【0038】
なお、上記スライド式筐体を有する携帯電話機やストレート型の携帯電話機では、上述した折り畳み式筐体の携帯電話機と比較して、ライト121,221の照射方向が斜め上方を向いていない。このため、筐体面に対して法線方向ではなく、若干上側(カメラ112,212側)に照光方向を向くよう、ライト121,221の向きや、レンズ、シート部材の形状を工夫してもよい。さらには、ライト21の向きが可動可能なよう当該ライト21を可動機構を介して筐体2に取り付けてもよい。これにより、ライト21の照光方向の光軸を可変することができ、自分撮りの際にユーザUがまぶしくないようにすることができる。
【0039】
なお、上記では、本発明である電子機器の一例として携帯電話機を挙げて説明したが、本発明の電子機器は上述したカメラ12やライト21といった自分を撮影する機能を装備していていればよく、デジタルカメラやポータブルテレビゲーム機など、いかなる電子機器であってもよい。
【0040】
また、上述した表示部10は、必ずしもカメラ12から取り込んだ撮影範囲の画像をプレビュー表示する機能を有していることに限定されない。例えば、表示部10は鏡であってもよく、カメラ12による撮影範囲が反射して映し出されるものであってもよい。
【0041】
なお、上述したライト21,121,221の点灯制御方法は、図8に示すように、周期的に光量を変化させてもよい。また、図8の例では、光量を直線的に変化させる場合を例示したが、正弦関数的な曲線的に変化させてもよい。これにより、ライト21,121,221による影を軽減した状態を狙って写真を撮影したり、補助照明としての表示部との光量とのバランスを見ながら写真を撮影したりすることができる。
【0042】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、図9乃至図10を参照して説明する。図9は、本実施形態における携帯電話機の構成を示す図であり、図10は、ライトによる照光状態を示す図である。
【0043】
本実施形態における携帯電話機は、実施形態1で説明した図2に示す携帯電話機とほぼ同様の構成をとっている。これに加え、本実施形態の携帯電話機は、ライト21を複数配置している点で異なる。具体的に、ライト21は、図9(A),(B)に示すように、操作部20が配置された下側に位置する他方の筐体2の回動端付近(下端付近)に、当該筐体2の幅方向の両側付近にそれぞれ装備されている。
【0044】
なお、上述したライト21の配置は、図6や図7で説明した他の携帯電話機や他の電子機器にも適用可能である。つまり、電子機器の筐体の一端及び他端を結ぶ直線に対して垂直方向である筐体の幅方向に相互に離間して、当該筐体の他端付近に2つのライトを設けてもよい。
【0045】
これにより、図10(A)に示すライト21が一つの場合と比較して、図10(B)に示すように、被写体となるユーザUの鼻Nの両側にできる影の領域を狭めることが可能である。なお、図10(A),(B)は、極端に鼻Nの下側から照明を当てた模式図であるが、図9(B)の矢印Y2に示すように、斜め下側からライトの光があたるため、実際にできる影の領域はさらに少なく、鼻の頭から上方向にできる影を無くすこともできる。
【0046】
なお、上述したライト21は、2つだけに限定されず、さらに多くのライトを筐体の端部付近か他の箇所に設けてもよい。
【0047】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における電子機器の構成の概略を、図11を参照して説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0048】
(付記1)
撮影範囲の画像を取り込む画像撮影部312と、前記画像撮影部312による撮影範囲が映し出される表示部310と、前記画像撮影部312による撮影方向を照光する照光部321と、を筐体301に備え、
前記表示部310が配置されている前記筐体301の端部側とは反対側に、前記表示部310から離間して前記照光部321を配置した、
電子機器。
【0049】
(付記2)
付記1に記載の電子機器であって、
前記筐体の一端側に前記表示部が配置されていると共に、当該表示部よりも前記筐体の他端側に複数の操作キーを有する操作部が配置されており、前記筐体の他端付近に前記表示部から離間して前記操作部を挟んで前記照光部を配置した、
電子機器。
【0050】
(付記3)
付記1又は2に記載の電子機器であって、
前記照光部の照光方向を表す光軸と、前記画像撮影部の撮影方向を表す光軸とが、前記筐体から所定の距離だけ離れた箇所で交差するよう、前記照光部が配置されている、
電子機器。
【0051】
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の電子機器であって、
前記筐体は、前記表示部を備えた一方の筐体と、前記照光部を備えた他方の筐体と、が相互に回動可能に連結された折り畳み式筐体であり、
前記照光部を、前記他方の筐体の回動端付近に配置した、
電子機器。
【0052】
(付記5)
付記4に記載の電子機器であって、
前記折り畳み式筐体が開いたときに、前記一方の筐体と前記他方の筐体とが所定の角度を有して屈曲した状態となる、
電子機器。
【0053】
(付記6)
付記1乃至5のいずれかに記載の電子機器であって、
前記照光部が、前記筐体の一端及び他端を結ぶ直線に対して垂直方向である幅方向に離間して複数配置されている、
電子機器。
【0054】
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載の電子機器であって、
前記操作キーを前記筐体の内部側から照光する操作キー照光部を複数備えると共に、当該操作キー照光部の照光状態を制御する操作キー照光状態制御部を備え、
前記照光部の照光状態を、前記操作キー照光状態制御部にて制御する、
電子機器。
【0055】
(付記8)
付記7に記載の電子機器であって、
前記照光部から照光される光よりも強い強度の光を照光する第二照光部と、当該第二照光部の照光動作を制御する第二照光状態制御部を備え、
前記操作キー照光状態制御部は、前記第二照光部からの光よりも弱い強度の光を前記照光部及び前記操作キー照光部から照光するよう制御する、
電子機器。
【0056】
(付記9)
付記8に記載の電子機器であって、
前記筐体内に設けられた基板のうち前記操作部が配置されている側の面に、前記操作キーと前記操作キー照光部と前記操作キー照光状態制御部とを搭載し、
前記基板のうち前記操作部が配置されている側とは反対側の面に、前記第二照光部と前記第二照光状態制御部とを搭載した、
電子機器。
【符号の説明】
【0057】
1 一方の筐体
10 表示部
11 受話部
12 カメラ
2 他方の筐体
20 操作部
21 ライト
22 メインカメラ
23 メインライト
3 ヒンジ
4 基板
41 操作キーライトドライバIC
42 操作キーライト
43 メインライトドライバIC
101 一方の筐体
110 表示部
111 受話部
112 カメラ
102 他方の筐体
120 操作部
121 ライト
201 筐体
210 表示部
211 受話部
212 カメラ
202 他方の筐体
220 操作部
221 ライト
301 筐体
310 表示部
312 画像撮影部
321 照光部
U ユーザ
N 鼻


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影範囲の画像を取り込む画像撮影部と、前記画像撮影部による撮影範囲が映し出される表示部と、前記画像撮影部による撮影方向を照光する照光部と、を筐体に備え、
前記表示部が配置されている前記筐体の端部側とは反対側に、前記表示部から離間して前記照光部を配置した、
電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記筐体の一端側に前記表示部が配置されていると共に、当該表示部よりも前記筐体の他端側に複数の操作キーを有する操作部が配置されており、前記筐体の他端付近に前記表示部から離間して前記操作部を挟んで前記照光部を配置した、
電子機器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子機器であって、
前記照光部の照光方向を表す光軸と、前記画像撮影部の撮影方向を表す光軸とが、前記筐体から所定の距離だけ離れた箇所で交差するよう、前記照光部が配置されている、
電子機器。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器であって、
前記筐体は、前記表示部を備えた一方の筐体と、前記照光部を備えた他方の筐体と、が相互に回動可能に連結された折り畳み式筐体であり、
前記照光部を、前記他方の筐体の回動端付近に配置した、
電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記折り畳み式筐体が開いたときに、前記一方の筐体と前記他方の筐体とが所定の角度を有して屈曲した状態となる、
電子機器。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の電子機器であって、
前記照光部が、前記筐体の一端及び他端を結ぶ直線に対して垂直方向である幅方向に離間して複数配置されている、
電子機器。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の電子機器であって、
前記操作キーを前記筐体の内部側から照光する操作キー照光部を複数備えると共に、当該操作キー照光部の照光状態を制御する操作キー照光状態制御部を備え、
前記照光部の照光状態を、前記操作キー照光状態制御部にて制御する、
電子機器。
【請求項8】
請求項7に記載の電子機器であって、
前記照光部から照光される光よりも強い強度の光を照光する第二照光部と、当該第二照光部の照光動作を制御する第二照光状態制御部を備え、
前記操作キー照光状態制御部は、前記第二照光部からの光よりも弱い強度の光を前記照光部及び前記操作キー照光部から照光するよう制御する、
電子機器。
【請求項9】
請求項8に記載の電子機器であって、
前記筐体内に設けられた基板のうち前記操作部が配置されている側の面に、前記操作キーと前記操作キー照光部と前記操作キー照光状態制御部とを搭載し、
前記基板のうち前記操作部が配置されている側とは反対側の面に、前記第二照光部と前記第二照光状態制御部とを搭載した、
電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−83529(P2012−83529A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229407(P2010−229407)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】