説明

電子機器

【課題】部品点数を増加させず且つ機器筐体を大型化させずに、ユニットが機器筐体から抜き取られる際の落下を防止する。
【解決手段】電子部品の実装されているユニット10は、ユニット底板12を有する。ユニット底板12には、ユニット底板12の成形で、下方に突出した突起部13が形成されている。機器筐体1は、ユニット底板12と対向し、ユニット10の収納空間2の底面を形成するユニット載置板3を有する。ユニット載置板3には、ユニット載置板3の成形で上方に突出した突起部5が形成されている。ユニット載置板3の突起部5は、収納空間2内に収納されたユニット10の突起部13の位置よりも開口部4側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器に係り、特に、機器筐体内に着脱自在に装着されるユニットを備えたものに関する。
【背景技術】
【0002】
RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)装置やサーバ装置等の電子機器は、ケース内に各種電子部品を実装して構成されたユニットを、電子機器の外形形状をなす機器筐体内に装着して構成されている。そして、ユニットは、機器筐体内に着脱自在に装着できるように構成され、ユニットの交換や修理、あるいは保守・管理作業が容易にできるように配慮されている。すなわち、RAID装置等の電子機器は、金属製からなる機器筐体で構成されているとともに、その機器筐体内には、各種電子部品及びこれを実装した金属製のケースを有するユニットが出し入れ自在に装着できるように構成されている。
【0003】
上述のユニットは、比較的重量が嵩むので、作業者がユニットの重量を考慮することなく抜き取り作業を行ったとき、つまり、不用意に抜き取り作業を行ったとき、ユニットが機器筐体から離れた瞬間、そのユニットの重量により作業者の手から離れて落下するおそれがある。このため、ユニットが損傷を受けたり、あるいは、落下したユニットが他の部材に衝突してその部材を損傷させたりするおそれがある。
【0004】
上述の欠点を防止するために、特許文献1では、開口部近くまでユニットが引き出されたときに微振動を発生させる微振動発生機構を設け、ユニットが開口部近くまで引き出されたことを作業者に感知させるようにして、落下を防止するようにしている。この微振動発生機構は、ユニットのケースにビス等で固定され、下方に突出した突起が形成されている突起部品と、機器筐体のユニット載置板にビス等で固定され、上方に突出した突起部品と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−236522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
機器筐体からユニットを抜き取る際の落下防止のため、上述の特許文献1に示されるように、微振動発生機構を設けると、部品点数が増加して構造が複雑となるだけでなく、機器筐体内に微振動発生機構等を収容するための空間を必要として機器筐体が大型化するとともに、コスト高になるという新たな問題点が発生してしまう。このため、構造が簡単で、しかもユニットが機器筐体から抜き取られる際の落下を確実に防止することのできる電子機器の出現が待たれている。
【0007】
本発明は、上記要望に応えるためになされたものであって、その目的は、上記問題点を解決することができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電子機器は、上記目的を達成するために、電子部品の実装されているユニットと、開口部から該ユニットが出し入れされる収納空間が内部に形成されている機器筐体と、を備え、前記ユニットは、前記電子部品の搭載されているユニット底板を有し、該ユニット底板には、該ユニット底板の成形で、下方に突出した突起部が形成され、前記機器筐体は、前記ユニット底板と対向し、前記収納空間の底面を形成するユニット載置板を有し、該ユニット載置板には、該ユニット載置板の成形で、上方に突出した突起部が形成され、前記ユニット載置板の前記突起部は、前記収納空間内に収納された前記ユニットの前記突起部の位置よりも前記開口部側であって、該ユニットを該収納空間から出す際に該ユニットの前記突起部と接触し得る位置に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数を増加させず且つ機器筐体を大型化させずに、ユニットが機器筐体から抜き取られる際の落下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る第一実施形態における電子機器の概略構成を示す断面図であって、同図(a)〜(d)は、機器筐体にユニットを装着する状態を示している。
【図2】本発明に係る第一実施形態における電子機器の概略構成を示す断面図であって、同図(a)〜(c)は、機器筐体に装着されているユニットを抜き出す状態を示している。
【図3】本発明に係る第二実施形態における電子機器の斜視図である。
【図4】本発明に係る第二実施形態における電子機器の機器筐体から一部のユニットを抜き出した状態の要部斜視図である。
【図5】図4中のY矢視図である。
【図6】図3中のX−X線の断面図であって、同図(a)〜(d)は、機器筐体に装着されているユニットを抜き出す状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る電子機器の各種実施形態について、図面を用いて説明する。
【0012】
「第一実施形態」
まず、図1及び図2を用いて、本発明に係る電子機器の第一実施形態について説明する。なお、図1及び図2は、電子機器の概略構成を示す断面図であって、図1(a)〜(d)は、機器筐体にユニットを入れる状態を示し、図2(a)〜(c)は、機器筐体に入っているユニットを抜き出す状態を示している。
【0013】
本実施形態の電子機器は、機器筐体1とユニット10とを備えている。以下、図1(a)を用いて機器筐体1について説明する。この機器筐体1は、金属製からなり、プレス加工等により作られている。そして、その内部には、ユニット10を収納するための収納空間2が設けられている。この収納空間2の底面を形成するユニット載置板3には、収納空間2の開口部4側に、ユニット載置板3の成形で、上方に突出した突起部(以下、「筐体突起部」)5が形成されている。筐体突起部5は、ユニット載置板3をプレス加工することで形成されている。
【0014】
次に、ユニット10について説明する。このユニット10は、収納空間2の開口部4から挿入できる大きさに形成されていて、金属製のケース内にCPU等の各種電子部品11,11…を実装して構成され、所定の重量を有している。
【0015】
ユニット10に実装される電子部品11は、金属製のケースの底板に当たるユニット底板12上設けられている。このユニット底板12には、ユニット10の挿入端部側(図1おいて右端側)に、ユニット底板12の成形で、下方に突出した突起部(以下、「ユニット突起部」)13が形成されている。このユニット突起部13は、ユニット10の挿入端部側で、且つ、収納空間2に対するユニット10の出し入れ方向と直交する幅方向における両側に寄ったそれぞれの位置に、設けてもよい。この場合は、ユニット載置板3上にユニット10を安定して載置できる。
【0016】
ユニット突起部13と筐体突起部5との位置関係は、ユニット10が収納空間2に装着されたときに(図1(d)参照)、筐体突起部5の位置よりも奥側となるように決められている。
【0017】
なお、前述の筐体突起部5の突出高さは、ユニット突起部13がユニット載置板3上を摺動するときに、一時的に係止できるように決められているとともに、筐体突起部5上にユニット突起部13が位置したときに、ユニット10の上端が収納空間2の天井に当たらないように決められている(図1(c)及び図2(b)参照)。
【0018】
上記構成からなる電子機器におけるユニット10の機器筐体1に対する装着動作を図1(a)〜(d)を用いて説明する。
【0019】
先ず、各種電子部品11,11…が実装されたユニット10を収納空間2の開口部4と対向させる(図1(a)参照)。次に、ユニット10の挿入先端部を収納空間2の開口部4に入れ(図1(b)参照)、ユニット10をそのまま収納空間2内に押し込む。この過程で、ユニット10に設けられているユニット突起部13が筐体突起部5に当たり、一旦、このユニット10がこの位置に係止される。そして、ユニット突起部13は筐体突起部5上に至る(図1(c)参照)。ユニット突起部13が筐体突起部5を乗り越え、ユニット10の前面側が収納空間2の開口部4の面と一致するまで挿入されると、機器筐体1に対するユニット10の装着が完了する(図1(d)参照)。なお、ユニット10の装着後、必要に応じて、ユニット10を機器筐体1にビス等で固定してよい。
【0020】
次に、図2(a)〜(c)を用いて、機器筐体1からユニット10の抜き出し動作を説明する。
【0021】
図1(d)に示すユニット装着状態から、ユニット10を抜き出す際、ユニット10をビス等で機器筐体1に固定している場合には、このビスを外す。そして、収納空間2内のユニット10を抜き出す。この過程で、ユニット10に設けられているユニット突起部13が筐体突起部5に当たったところで、一旦、このユニット10がこの位置に係止される(図2(a)参照)。筐体突起部5は、開口部4の近くに設けられているので、ユニット10の大部分が抜き出された状態となり、作業者に対して抜き出し作業の注意が喚起される。また、作業者が不用意に抜き出し動作を行っても、それ以上の抜き出しが一旦阻止されるので、ユニット10の重量によりユニット10が作業者の手から離れて落下するのを防止することができる。
【0022】
ユニット突起部13は筐体突起部5に当たってから、筐体突起部5上に至る(図2(b)参照)。そして、ユニット突起部13が筐体突起部5を乗り越え、機器筐体1からユニット10の抜き出しが完了する(図2(c)参照)。なお、ユニット突起部13が筐体突起部5に当たった際、作業者が、ユニット10を僅かに持ち上げて、ユニット突起部13を筐体突起部5上に上げると、作業者は、ユニット10の重量をある程度認識しつつ、ユニット10の抜き出しを行うことになる。この場合、作業者は、ユニット10が収納空間2内から抜き出たときには(図2(c)参照)、ユニット10の重量をある程度認識しているため、ユニット10をしっかりと保持することができる。
【0023】
本実施形態の電子機器では、機器筐体1のユニット載置板3に筐体突起部5が設けられ、ユニット10のユニット底板12にユニット突起部13が設けられているので、作業者が機器筐体1内に装着されているユニット10を不用意に抜き出したときでも、ユニット突起部13が筐体突起部5に一時的に係止されるため、ユニット10が機器筐体1から外れて落下する事態を防止することができる。しかも、ユニット載置板3のプレス加工によりこのユニット載置板3に筐体突起部5が形成され、ユニット底板12のプレス加工によりこのユニット底板12にユニット突起部13が形成されているので、部品点数の増加を回避することができる。よって、当該電子機器を、容易に、かつ、安価に製造することができる。さらに、本実施形態の電子機器では、筐体突起部5及びユニット突起部13が機器筐体1内に余分なスペースを必要としないので、機器の大型化を回避することができる。
【0024】
「第二実施形態」
次に、図3〜図6を用いて本発明に係る電子機器の第二実施形態について説明する。
【0025】
本実施形態の電子機器は、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)装置aである。このRAID装置aは、図3及び図4に示すように、機器筐体1と、その機器筐体1内に装着された第1ユニット10a及び第2ユニット10bとを含んで構成されている。
【0026】
第1ユニット10aは、CPUを中心に構成されたコントローラであり、第2ユニット10bも第1ユニット10aと同様にCPUを中心に構成されたコントローラである。すなわち、RAID装置aには、同一構成のコントローラとしてのユニット10a,10bが二組搭載されていて冗長性が保たれている。
【0027】
第1ユニット10a及び第2ユニット10bは、同一構成であるので、以下、第1ユニット10aを例にして、機器筐体1から第1ユニット10aを抜き出した状態の斜視図である図4を用いて説明する。なお、上述した第一実施形態と同一構成要素については同一符号を用いて説明する。
【0028】
機器筐体1は、周知の各種電子機器の機器筐体と同様に金属製からなり、プレス加工等により作られている。そして、この機器筐体1の外形形状は、平面形状が長方形を呈した直方体からなり、その内部上方には、第1ユニット10aを収納する第1収納空間2aが設けられているとともに、その下方には、第2ユニット10bを収納する第2収納空間2bが設けられている。
【0029】
機器筐体1には、第1収納空間2aの底板を形成するユニット載置板3と、第2収納空間2bの底板を形成するユニット載置板(不図示)とを有している。第1収納空間2aの底板を形成するユニット載置板3は、機器筐体1の内部を上下二つの空間2a,2bに仕切る仕切り板としての役目も成している。また、第2収納空間2bの底板を形成するユニット載置板(不図示)は、機器筐体1の底板としての役目も担っている。
【0030】
平面形状が長方形を呈した直方体からなる機器筐体1で、その長方形の一短辺に相当する部分(図3及び図4において左側の端面)は、開放されていて、第1開口部4a及び第2開口部4bが形成されている。すなわち、第1収納空間2aに対応する部分が第1開口部4aに形成されているとともに、第2収納空間2bに対応する部分が第2開口部4bに形成されている。
【0031】
機器筐体1のユニット載置板3には、このユニット載置板3の成形で、上方に突出した筐体突起部5が形成されている。すなわち、この筐体突起部5は、ユニット載置板3をプレス加工することによりユニット載置板3と一体的に作られている。この筐体突起部5は、ユニット載置板3の中央部よりも第1開口部4a側に設けられている。また、この筐体突起部5は、ユニット載置板3に沿った方向であって、第1収納空間2aに対する第1ユニット10aの出し入れ方向と直交する幅方向に延び、且つ、この幅方向におけるユニット載置板3の一方の端から他方の端まで形成されている。このため、このユニット載置板3は、第1ユニット10aの出し入れ方向に延びる仮想軸回りの剛性が高くなっている。よって、ユニット載置板3上に第1ユニット10aが載った際、ユニット載置板3の前述の幅方向における中央部の変形量を小さくすることができる。なお、筐体突起部5は、第2収納空間2bの底面を形成する前述のユニット載置板にも設けられている。
【0032】
第1ユニット10aは、第1収納空間2aの第1開口部4aから挿入できる大きさに形成されていて、金属製のケース内にCPU等の各種電子部品11,11…を実装して構成され、所定の重量を有している。そして、この第1ユニット10aに実装される電子部品11は、金属製のケースの底板に当たるユニット底板12上設けられている。
【0033】
このユニット底板12には、図4及び図5に示されるように、第1ユニット10aの挿入端部側(図4おいて右端側)に、ユニット底板12の成形で、上方に突出した二つのユニット突起部13a,13bが形成されている。これらユニット突起部13a,13bは、第1ユニット10aの挿入端部側で、かつ、その出し入れ方向と直交する方向の両側近くに設けられる。このように両側に設けた場合、ユニット載置板3上に第1ユニット10aを安定して載置できる。
【0034】
この第1ユニット10aの大きさは、第1開口部4aから挿入できるように決められているとともに、その奥行きは、第1ユニット10aが第1収納空間2aに装着されたとき(図6(a)参照)の挿入端部側に、第1収納空間2aに実装される電源装置や各種カード等の電子部品14が収容できる空間を確保することができるように決められている。
【0035】
各ユニット突起部13a,13bと筐体突起部5との位置関係は、第1ユニット10aが第1収納空間2aに装着されたときに(図6(a)参照)、筐体突起部5の位置よりも奥側となるように決められている。また、前述の筐体突起部5の突出高さは、各ユニット突起部13a,13bがユニット載置板3上を摺動するときに、一時的に係止できるように決められているとともに、筐体突起部5上に各ユニット突起部13a,13bが位置したときに、第1ユニット10aの上端が第1収納空間2aの天井に当たらないように決められている(図6(c))参照)。
【0036】
なお、本実施形態では、第2ユニット10bにも、第1ユニット10aと同様に、ユニット突起部が形成されている。このユニット突起部は、第2収納空間2bの底面を形成するユニット載置板の筐体突起部5に対応するものである。
【0037】
次に、図6(a)〜(d)を用いて、機器筐体1から第1ユニット10aの抜き出し動作を説明する。なお、第1ユニット10aの機器筐体1に対する装着動作については、第一実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0038】
図6(a)に示すユニット装着状態から、第1ユニット10aを抜き出す際、第1ユニット10aをビス等で機器筐体1に固定している場合には、このビスを外す。そして、第1収納空間2a内の第1ユニット10aを抜き出す。この過程で、第一実施形態と同様、第1ユニット10aに設けられているユニット突起部13a,13bが筐体突起部5に当たったところで、一旦、この第1ユニット10aがこの位置に係止される(図6(b)参照)。筐体突起部5は、第1開口部4aの近くに設けられているので、第1ユニット10aの大部分が抜き出された状態となり、作業者に対して抜き出し作業の注意が喚起される。また、作業者が不用意に抜き出し動作を行っても、それ以上の抜き出しが一旦阻止されるので、第1ユニット10aの重量により第1ユニット10aが作業者の手から離れて落下するのを防止することができる。
【0039】
ユニット突起部13a,13bは、筐体突起部5に当たった後、筐体突起部5上に至る(図6(c)参照)。そして、ユニット突起部13a,13bが筐体突起部5を乗り越え、機器筐体1から第1ユニット10aの抜き出しが完了する(図6(d)参照)。なお、ユニット突起部13a,13bが筐体突起部5に当たった際、作業者が、第1ユニット10aを僅かに持ち上げて、ユニット突起部13a,13bを筐体突起部5上に上げると、作業者は、第1ユニット10aの重量をある程度認識しつつ、第1ユニット10aの抜き出しを行うことになる。この場合、作業者は、第1ユニット10aが第1収納空間2a内から抜き出たときには(図6(d)参照)、第1ユニット10aの重量をある程度認識しているため、第1ユニット10aをしっかりと保持することができる。
【0040】
以上、本実施形態でも、第一実施形態と基本的に同様に、機器筐体1のユニット載置板3に筐体突起部5が設けられ、各ユニット10a,10bのユニット底板12にユニット突起部13a,13bが設けられているので、第一実施形態と同様に、各ユニット10a,10bの抜き出し時における各ユニット10a,10bの落下を防止することができると共に、部品点数の増加の回避により、装置コストの抑制及び装置の大型化の回避を図ることができる。
【0041】
特に、本実施形態のように、複数のユニット10a,10bを有するRAID装置aでは、複数のユニット10a,10bが収納される収納空間2a,2bのそれぞれを小さくできるので、より装置の大型化を抑えることができる。
【0042】
なお、以上の各実施形態において、筐体突起部5の開口部4側における突出量の変化率を筐体突起部5の収納空間奥側における突出量の変化率より小さくすることが好ましい。この場合、筐体突起部5の開口部4側における突出量の変化率を小さくする方法として、例えば、筐体突起部5の開口部4(又は開口部4a,4b)側を傾斜の緩やかなテーパー面にする方法や、第一突起とこの第一突起よりも突出量が小さく且つ第一突起の開口部4(又は開口部4a,4b)側に隣接した第二突起とで筐体突起部5を形成する方法等が考えられる。このように、筐体突起部5の開口部4(又は開口部4a,4b)側における突出量の変化率を小さくすることで、ユニット10(又はユニット10a,10b)の機器筐体1に対する装着動作時に、ユニット10(又はユニット10a,10b)を機器筐体1の収納空間2(又は収納空間2a,2b)内にスムーズに入れることができる。また、同様の目的で、ユニット突起部13(又はユニット13a,13b)の収納空間奥側における突出量の変化率を開口部側の変化率より小さくすることが好ましい。
【0043】
また、以上では、電子機器の例として、RAID装置aの例を示したが、電子機器はサーバ装置等の他の電子機器であってもよいことは勿論である。また、上述の例では、機器筐体内に二つの収納空間を設け、それぞれにユニットを収納しているが、これらを三個以上にしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1……機器筐体
2……収納空間
2a……第1収納空間
2b……第2収納空間
3……ユニット載置板
4……開口部
4a……第1開口部
4b……第2開口部
5……突起部(筐体突起部)
a……RAID装置
10……ユニット
10a……第1ユニット
10b……第2ユニット
11……電子部品
12……ユニット底板
13……突起部(ユニット突起部)
13a……第1突起部(第1ユニット突起部)
13b……第2突起部(第2ユニット突起部)
14……電子部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品の実装されているユニットと、開口部から該ユニットが出し入れされる収納空間が内部に形成されている機器筐体と、を備え、
前記ユニットは、前記電子部品の搭載されているユニット底板を有し、該ユニット底板には、該ユニット底板の成形で、下方に突出した突起部が形成され、
前記機器筐体は、前記ユニット底板と対向し、前記収納空間の底面を形成するユニット載置板を有し、該ユニット載置板には、該ユニット載置板の成形で、上方に突出した突起部が形成され、
前記ユニット載置板の前記突起部は、前記収納空間内に収納された前記ユニットの前記突起部の位置よりも前記開口部側であって、該ユニットを該収納空間から出す際に該ユニットの前記突起部と接触し得る位置に設けられている、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記ユニット載置板の前記突起部は、該ユニット載置板に沿った方向であって、前記収納空間に対する前記ユニットの出し入れ方向と直交する幅方向に延び、かつ、該幅方向における該ユニット載置板の一方の端から他方の端まで形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記ユニット載置板の前記突起部は、前記収納空間に対する前記ユニットの出し入れ方向における該ユニット載置板の中央位置よりも、前記開口部の側に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記ユニット底板の前記突起部は、前記ユニット底板に沿った方向で沿った方向であって、前記収納空間に対する前記ユニットの出し入れ方向と直交する幅方向の両側に寄ったそれぞれの位置に、設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−115306(P2013−115306A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261626(P2011−261626)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】