説明

電子機器

【課題】例えばゲーム等における操作の際の意外性による面白味を高めることができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器1は、接触物による接触を検出するタッチセンサ20と、タッチセンサ20に対する押圧荷重を検出する荷重検出部40と、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、その所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御する制御部10と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関するものである。より詳細には、本発明は、荷重検出部が検出する押圧荷重に応じた処理を行う電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の携帯端末において、操作者による接触を検出する部材として、タッチパネルやタッチスイッチ等のタッチセンサを備える電子機器が増えている。また、携帯端末以外に、電卓、券売機等の機器や、電子レンジ、テレビ、照明器具等の家電製品、産業用機器(FA機器)等、タッチセンサを備える電子機器は広く使用されている。
【0003】
従来、タッチセンサは、種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1は、生産コストが安価であり小型化が可能なアナログタイプの抵抗膜式タッチパネルを提案している。特許文献1に記載されているようなタッチパネルは、スペーサにより僅かな間隔を空けた2枚の導電膜により構成される。このタッチパネルは、導電膜が押圧されて接触した位置を、一方の導電膜にかけられた電圧勾配により、他方の導電膜で電圧として読み取る構成になっている。
【0004】
このようなタッチセンサには、抵抗膜方式の他にも、静電容量方式、光学式等の種々の方式が知られている。いずれの方式のタッチセンサも、操作者の指やスタイラスペン等による接触を検出する。タッチセンサを備えた電子機器は、一般的に、タッチセンサの裏面側に配置した液晶ディスプレイなどの表示部に、操作キーやボタンなどの画像(以下、「オブジェクト」と記す)を表示する。表示部に表示されたオブジェクトに対して操作者が接触する操作を行うと、当該オブジェクトに対応する位置における接触をタッチセンサが検出するようになっている。
【0005】
このようなタッチセンサを備えた電子機器は、使用するアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリケーション」と記す)に応じて、種々のユーザインタフェースを、各種オブジェクトの表示によって構成することができる。したがって、タッチセンサを備えた電子機器は、種々のユーザインタフェースを高い自由度で構成することができる。このような電子機器は、操作者にとって操作がわかり易く使い勝手が良いため、タッチセンサを備えた電子機器は急速に普及している。
【0006】
最近では、すでに市場がほぼ飽和状態とも言える従来の携帯電話端末に取って代わるかの如き勢いで、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等のような、タッチセンサを備えた高性能かつ多機能な電子機器が普及してきている。
【0007】
また、近年、携帯電話やスマートフォンなどの電子機器において使用するために、操作者に種々の操作を要求する各種のゲームやシミュレーションなどのアプリケーションが提供されている。
【0008】
このような様々なゲームなどのアプリケーションは、現在、携帯電話やスマートフォンの端末などを用いて、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などのインターネットサイトからダウンロードすることができる。このようなゲームには、例えば、ネットワークを通じて他のユーザと対戦することができるもの、または他のユーザと協力してプレイするもの、個人で点数を取ることによりランキングで上位を目指すもの等、幅広い種類のものが存在する。
【0009】
特に、タッチセンサを備えたスマートフォンやタブレット型コンピュータ等の電子機器は、上述したようにユーザインタフェースを自由に構成できる。このため、このような電子機器でゲームやシミュレーションなどを行う際には、タッチパネルを用いた多彩な操作を操作者に求めることにより、ゲームやシミュレーションにおける臨場感を高めることができる。このような電子機器において、操作者は、液晶ディスプレイなどの表示部に直接触ることによって、さまざまな態様の操作を行うことができる。
【0010】
さらに、上述したような電子機器は、バイブレータ等によって振動を発生させることができるものが多い。したがって、ゲームやシミュレーションなどにおいて、操作者が行う操作に応じて適切な振動を適切なタイミングで発生させることにより、さらに臨場感を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2003−241898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述したようなタッチセンサを備えたスマートフォンやタブレット型コンピュータ等の電子機器に、さらにタッチセンサに対する押圧荷重を検出する圧力センサなどの荷重検出部を設けることも想定できる。このような、荷重検出部を備えた電子機器は、一般的な携帯電話やスマートフォンとしてはまだ普及していない。しかしながら、荷重検出部を備えた電子機器であれば、タッチセンサに対する所定の押圧荷重が検出された際に所定の処理を行うようにできる。このため、このような電子機器は、操作者に求める操作の態様として、タッチセンサに軽く触れる、タッチセンサを弱く押す、強く押すなど、押圧荷重をかける際の力の加減によって、操作の態様の幅をさらに広げることが期待できる。
【0013】
このように所定の押圧荷重が検出された際に所定の処理を行う電子機器においては、所定の処理が開始されるために満たされるべき押圧荷重の荷重基準は、例えば所定の処理ごとに、予め設定することが想定される。このような設定がされれば、アプリケーションの実行中に、荷重検出部が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出したら、当該荷重基準に関連付けられた処理を開始することができる。例えば電話の通話や音楽ファイルの再生などのようなアプリケーションの操作を行う際には、上述のように押圧荷重の荷重基準が予め設定されていれば、操作者は常に同じ押圧荷重で同じ操作を行うことができるため、好都合である。
【0014】
しかしながら、例えばゲームやシミュレーションなどのアプリケーションを実行する際に、所定の処理が開始されるために満たされるべき押圧荷重の荷重基準が予め設定されていると、操作者に予測困難な意外性や驚きの要素を提供することができないことも想定される。ゲームやシミュレーションなどのアプリケーションにおいては、操作者に若干困難な操作を要求したり、または適切なタイミングを推し量ることを要求したり、あるいは操作者に予測できないタイミングでイベントを発生させたりする意外性の要素が重要である。このような困難性や意外性があってこそ、ゲームやシミュレーションなどを行う操作者にとって面白味のある操作と言えることが多い。ところが、操作者が常に同じ押圧荷重で同じ操作を行うことができると、このようなゲームやシミュレーションなどの場面によっては、必ずしも好都合ではないことも想定される。
【0015】
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、例えばゲーム等において操作者が操作を行う際の予測困難な意外性による面白味を高めることができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成する第1の観点に係る電子機器の発明は、
接触物による接触を検出するタッチセンサと、
前記タッチセンサに対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、
アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
【0017】
第2の観点に係る発明は、第1の観点に係る電子機器において、
前記制御部は、前記荷重検出部が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出している状態で、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御するものである。
【0018】
第3の観点に係る発明は、第1または第2の観点に係る電子機器において、
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準が設定され、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を基準とした所定の範囲内に制限時間内に所定時間維持されたら、前記所定のイベントに関連する処理を開始するように制御するものである。
【0019】
第4の観点に係る発明は、第1または第2の観点に係る電子機器において、
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定した後、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記設定された荷重基準を満たすと、前記所定のイベントに関連する処理を開始するように制御するものである。
【0020】
第5の観点に係る発明は、第4の観点に係る電子機器において、
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定する際に、前記荷重検出部により検出している押圧荷重が前記設定しようとしている荷重基準を既に満たしている場合は、前記所定のイベントを発生させないように制御するものである。
【0021】
第6の観点に係る発明は、第4の観点に係る電子機器において、
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定する際に、前記荷重検出部により検出している押圧荷重が前記設定しようとしている荷重基準を既に満たしている場合は、前記荷重検出部により検出している押圧荷重より高い荷重基準を前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準として設定するように制御するものである。
【0022】
第7の観点に係る発明は、第1乃至第6のうち1つの観点に係る電子機器において、
前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示する触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記所定のイベントが発生したら、前記接触物に対して所定の触感を呈示するように前記触感呈示部を制御するものである。
【0023】
第8の観点に係る発明は、第1乃至第7のうち1つの観点に係る電子機器において、
前記アプリケーションは、複数の異なるイベントを発生し、
前記制御部は、前記異なるイベントごとに、異なる前記荷重基準を設定するように制御するものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、電子機器において、例えばゲーム等において操作者が操作を行う際の予測困難な意外性による面白味を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子機器の実装構造の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子機器が行う処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る電子機器が行う処理の具体例を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電子機器が行う処理の具体例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態においては、本発明による電子機器の一例として、携帯電話やスマートフォンまたはタブレット型コンピュータなどを想定して説明する。しかしながら、本発明による電子機器は、携帯電話やスマートフォンまたはタブレット型コンピュータなどに限定されるものではなく、例えばPDAなどタッチセンサを有する任意の機器などに適用できる。また、本発明は、携帯型の電子機器に限定されるものでもなく、例えば大型の筐体の一部にタッチセンサを備えている端末など、タッチセンサを有する任意の機器にも適用することができる。さらに、本発明は、タッチセンサを備えた電子機器に適用するのが好適であるが、後述するように、タッチセンサを有する機器に限定されるものでもなく、タッチセンサを備えない電子機器にも適用することができる。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器1の概略構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子機器1は、制御部10と、タッチセンサ20と、表示部30と、荷重検出部40と、触感呈示部50と、記憶部60と、通信部70と、音声出力部80と、を備えている。
【0028】
制御部10は、電子機器1を構成する各機能部をはじめとして、電子機器1の全体を制御および管理する。制御部10において行われる処理のうち、本実施の形態特有のものについては、後述する。
【0029】
タッチセンサ20は、通常、表示部30の前面に重畳させて配設することにより構成し、操作者の指やスタイラスなど(以下、「接触物」と総称する)による接触を検出する。このタッチセンサ20は、接触物による接触を検出することにより、当該接触が検出された位置に対応する信号を制御部10に出力する。このタッチセンサ20は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式などの方式のものを用いて構成する。なお、タッチセンサ20が接触物による接触を検出する上で、接触物がタッチセンサ20に物理的に触れることは必須ではない。例えば、タッチセンサ20が光学式である場合は、タッチセンサ20は当該タッチセンサ20上の赤外線が接触物で遮られた位置を検出するため、接触物がタッチセンサ20に触れることは不要である。
【0030】
表示部30は、各アプリケーションに対応する表示を行う他、オブジェクトにより構成されるユーザインタフェースを所定の表示領域に描画して表示する。さらに、表示部30は、各アプリケーションに応じて、入力結果など各種情報などの表示も行う。特に、本実施の形態において、表示部30は、後述するように、電子機器1において拡大・縮小の表示を行うアプリケーションにより、一例として、地図などの画像も表示する。表示部30は、例えば、液晶表示パネル(LCD)や有機EL表示パネル等を用いて構成する。
【0031】
荷重検出部40は、タッチセンサ20に対して操作者が操作を行う際にかかる押圧荷重を検出するもので、例えば歪みゲージセンサを用いて構成する。
【0032】
触感呈示部50は、タッチセンサ20を振動させるもので、例えば、圧電素子または超音波振動子などを用いて構成する。この触感呈示部50は、所定の振動パターンによる振動を発生させることにより、タッチセンサ20に接触している接触物に対して触感を呈示する。本実施の形態において、触感呈示部50は、制御部10から供給される駆動信号に基づいて振動を発生する。
【0033】
記憶部60は、例えばNAND型フラッシュメモリ等によって構成し、電子機器1において実行する各種のアプリケーションを記憶するのみならず、各種の情報を記憶することができる。特に、本実施の形態において、記憶部60は、タッチセンサ20が検出する接触の位置を、任意のタイミングで記憶することができ、さらに、当該接触の位置の履歴なども記憶することができる。また、本実施の形態において、記憶部60は、荷重検出部40が検出する押圧荷重も任意のタイミングで記憶することができ、さらに、当該押圧荷重の履歴なども記憶することができる。
【0034】
通信部70は、図示しないネットワークを介して、他の電子機器や外部のサーバなどと通信を行う。通信部70は、例えばアンテナを備えて、ネットワークを介して他の電子機器などと無線通信を行うことができる。しかしながら、本実施の形態による電子機器1は、ネットワークを介して他の電子機器と無線通信により通信を行う態様に限定されるものではなく、例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信により、ネットワークを介することなく他の電子機器と通信を行うようにもできる。また、本実施の形態による電子機器1は、他の電子機器と無線通信により通信を行う態様に限定されるものではなく、例えば他の電子機器とケーブルにより接続して有線の通信を行うようにもできる。このような場合、通信部70は、他の電子機器に接続されている通信ケーブルを接続可能な端子を備えるようにする。このように、他の電子機器と通信を行うことにより、電子機器1は、アプリケーションの内容によって他の操作者との対戦プレイや協力(連携)プレイを行うことができる。
【0035】
音声出力部80は、例えばスピーカ等により構成し、制御部10から出力される音声信号によって所定の音声を出力する。特にゲームやシミュレーションなどのアプリケーションにおいては、適切な効果音などを適切なタイミングで出力することは、臨場感を高めるために重要である。しかしながら、本発明において、音声の出力については従来技術を適用することにより行うことができるため、詳細な説明は省略する。
【0036】
次に、上述したタッチセンサ20および表示部30と、荷重検出部40および触感呈示部50との構成上の関係について説明する。
【0037】
図2は、図1に示した電子機器1のタッチセンサ20、表示部30、荷重検出部40、および触感呈示部50の実装構造の一例を示す図である。図2(A)は要部断面図であり、図2(B)は要部平面図である。
【0038】
図2(A)に示すように、各種の表示を行う表示部30は、筐体90内に収納保持する。表示部30上には、弾性部材からなるインシュレータ94を介して、タッチセンサ20を保持する。なお、本実施の形態に係る電子機器1は、表示部30およびタッチセンサ20を平面視で矩形状とする。図2においては、タッチセンサ20は、正方形状として示してあるが、タッチセンサ20を実装する電子機器1の仕様に応じて、長方形等とすることもできる。また、この電子機器1は、タッチセンサ20を、図2(B)に仮想線で示す表示部30の表示領域Aから外れた4隅に配設したインシュレータ94を介して、表示部30に保持する。
【0039】
また、筐体90には、表示部30の表示領域から外れたタッチセンサ20の表面領域を覆うようにアッパカバー92を設け、このアッパカバー92とタッチセンサ20との間に、弾性部材からなるインシュレータ96を配設する。
【0040】
なお、タッチセンサ20は、例えば、表面すなわち操作者による操作が行われる面が透明フィルムで構成され、裏面がガラスで構成され、操作面が押圧されると、押圧荷重に応じて表面の透明フィルムが微少量撓む(歪む)構造のものを用いる。
【0041】
さらに、本実施の形態に係る電子機器1は、タッチセンサ20の表面の透明フィルム上で、アッパカバー92で覆われる各辺の近傍に、タッチセンサ20に加わる押圧荷重を検出するための歪みゲージセンサをそれぞれ接着等により設ける。また、タッチセンサ20の裏面のガラス面上で、対向する2つの辺の近傍には、タッチセンサ20を振動させるための圧電素子または超音波振動子などを、それぞれ接着等により設ける。すなわち、図2に示す電子機器1は、図1に示した荷重検出部40を4つの歪みゲージセンサを用いて構成し、触感呈示部50を2つの振動子を用いて構成している。荷重検出部40は、例えば、4つの歪みゲージセンサの出力の平均値などから荷重を検出する。触感呈示部50は、例えば、2つの振動子を同相で駆動する。なお、図2(B)は、図2(A)に示した筐体90、アッパカバー92、およびインシュレータ96の図示を省略している。
【0042】
次に、本実施の形態に係る電子機器1による処理について説明する。
【0043】
以下、本実施の形態における処理を説明するためのひとつの具体例として、電子機器1において、魚釣りゲームのアプリケーションを実行する例について説明する。この魚釣りゲームとは、海や湖や川などの画像を表示部30に表示して、表示画面の中から操作者が所望するポイントに釣り糸を垂らし、適切に操作が行われれば魚を釣り上げることができるという一連の実際の行為を模したものである。しかしながら、この魚釣りゲームは、種々想定できる電子機器1における処理の一例であり、以下に説明する以外にも、種々のゲームまたはシミュレーションをはじめとして、ゲームまたはシミュレーションに限定されず各種の場面に適用することができる。
【0044】
図3は、電子機器1が行う処理を説明するフローチャートである。図3に示す処理は、電子機器1において、上述した魚釣りゲームのアプリケーションを実行することにより開始する。このようなアプリケーションは、記憶部60に予め記憶しておくこともできるし、通信部70が外部と通信を行うことによってダウンロードすることもできる。図3に示す処理が開始すると、制御部10は、アプリケーションにしたがって、魚釣りゲームの画面を表示するように表示部30を制御する(ステップS11)。
【0045】
図4は、電子機器1が行う処理の具体例を説明する図である。ステップS11において、制御部10は、例えば図4(A)に示すような画像を表示部30に表示することができる。図4(A)は、湖または大きめの河川あるいは海などを表示部30に表示した様子を表している。図4(A)の上側以外の部分は、水面の様子を表している。
【0046】
ステップS11においてゲームの画面を表示したら、制御部10は、荷重検出部40により検出される押圧荷重が所定の荷重基準を満たしたか否かを判定する(ステップS12)。ここで、所定の荷重基準とは、当該所定の荷重基準が満たされたことをトリガとして、当該所定の荷重基準が満たされたことに関連付けられた処理を開始するために設定する基準である。このような基準を設定することにより、操作者が誤って軽くタッチセンサ20に触れてしまったような場合には、所定の荷重基準が満たされたことに関連付けられた処理を開始しないようにできるため、誤操作を低減させることができる。また、このようにすることで、操作者の「押した」という意図に基づく操作によって、所定の荷重基準が満たされたことに関連付けられた処理を開始することができる。本実施の形態においては、このような所定の荷重基準として、操作者が通常の操作を行う際の押圧荷重を考慮しつつ、例えば1Nなどの適切な値を予め設定しておく。
【0047】
図4(B)は、操作者が接触物(指)Fによりタッチセンサ20を押圧する操作を行っている様子を表している。本ゲームでは、図4(B)に示すように、タッチセンサ20において接触物による接触が検出された箇所は、釣り糸を垂らす位置に対応している。したがって、図4(A)の段階で、例えば表示部30の一部に「釣り糸を投入したい位置を押して下さい」等の表示を行うことにより、操作者に釣りを行いたい位置を押圧するように求めてもよい。さらに、図4(A)の段階で、魚の存在する位置を示唆する画像として、例えば魚影などを表示部30に表示してもよい。この場合、例えば魚の種類ごとに異なる魚影にして、操作者が釣ることのできる魚が複数種類存在することを示唆すること等もできる。
【0048】
ステップS12において押圧荷重が所定の荷重基準を満たしたら、制御部10は、タッチセンサ20に接触している接触物に対して所定の触感(触感α)を呈示するように触感呈示部50を制御する(ステップS13)。すなわち、図4(B)に示す状態において、操作者が接触物Fの押圧力をある程度強めることにより押圧荷重が所定の荷重基準を満たしたら、接触物Fに触感αが呈示される。ここで呈示する触感αは、接触物Fが接触している位置に釣り糸を投入することを操作者に報知するものである。したがって、触感αは、釣竿を操作することにより釣り糸に付加された「浮き」や「釣り針」などが水面に投下される状況を操作者にイメージさせるような触感とするのが好適である。例えば、触感αは、機械式のキーやボタンを押下した際に得られるような触感を模したクリック触感とすることができる。
【0049】
ステップS13において触感αが呈示されたら、制御部10は、所定の荷重基準が満たされたことに関連付けられた処理を行うように制御する(ステップS14)。すなわち、ステップS14においては、所定の荷重基準が満たされたことにより、操作者が釣り糸を投入したものと判断し、制御部10は、操作者が行った操作の結果を示すような表示を行う。例えば、図4(C)に示すように、タッチセンサ20において接触物Fの接触が検出された位置に釣り糸が投下されたことを示唆するように、釣り糸のついた釣竿Rを表示部30に表示することができる。また、接触物Fの接触が検出された位置には「浮き」および「釣り針」が投入されているが、当該位置は接触物Fが接触しているため操作者には見ることができない。このため、例えば図4(C)の右上に示すように、釣竿Rの釣り糸に付加された浮きBを表すような表示を表示部30において行うのが好適である。図4(C)の右上に示す浮きBは、水中を横から見た状態を示しており、浮きBの上端が水面から突出している様子を表している。すなわち、図4(C)の右上に示す浮きBは、まだ何ら魚などが釣り糸にかかっていないことを示している。
【0050】
ステップS14において例えば図4(C)に示すような画面を表示したら、制御部10は、所定の時間間隔ごとに、タッチセンサ20に接触している接触物に対して所定の触感(触感β)を呈示するように触感呈示部50を制御する(ステップS15)。この触感βは、魚が釣り針に付いた餌をつついている状況を操作者にイメージさせるような触感とするのが好適である。例えば、触感βは、上述したクリック触感よりも弱く感じられる触感として、例えば所定の時間間隔ごとに呈示することができる。または、この触感βの呈示は、所定の時間間隔ごとではなく、例えばランダムな時間間隔とすることもできる。さらに、この触感βは、餌をつついている魚の種類や大きさによって異なるものとすることもできる。
【0051】
ステップS15において触感βが呈示されたら、制御部10は、所定のタイミングで発生するように設定されたイベントが発生したか否かを判定する(ステップS16)。ステップS15において発生するイベントとは、本ゲームにおいては、釣り針に付いた餌に魚が食いつくことを表している。したがって、このようなイベントの発生のタイミングは、例えば魚ごとに予め設定しておいてもよいし、ランダムなタイミングとしてもよいし、または所定の期間において発生する確率を魚ごとに設定しておいたものが発生したか否かを判定するなど、種々の処理とすることができる。
【0052】
ステップS16においてイベントが発生していない場合、制御部10は、ステップS15に戻って処理を続行する。一方、ステップS16においてイベントが発生した場合、制御部10は、タッチセンサ20に接触している接触物に対して所定の触感(触感γ)を呈示するように触感呈示部50を制御する(ステップS17)。この触感γは、魚が釣り針に付いた餌に食いついた状況を操作者にイメージさせるような触感とするのが好適である。例えば、触感γは、上述したクリック触感よりも強く感じられる触感とすることもできるし、あるいは例えば強めの振動が1秒程度継続する触感などとしてもよい。
【0053】
図5(A)は、ステップS16においてイベントが発生し、ステップS17において食感γが呈示された様子を示している。すなわち、図5(A)は、触感呈示部50が振動を発生することにより、当該振動がタッチセンサ20に伝わり、接触物Fに触感が呈示された様子を表している。なお、ステップS17においては、触感γの呈示とともに、図5(A)に示すように、浮きBが水中に沈む様子を表示部30に再現することにより、魚が釣り糸を引いていることを操作者に示唆するような表示を行うのが好適である。
【0054】
ステップS17において触感γが呈示されたら、制御部10は、発生したイベントに関連する処理を開始するための新たな荷重基準を設定するように制御する(ステップS18)。本ゲームの例においては、発生したイベントに関連する処理を開始するための新たな荷重基準とは、発生したイベントを成功させて次の処理を開始させるために、押圧荷重が制限時間内に所定時間維持されるべき荷重基準である。すなわち、本ゲームにおいて、イベント発生後に、荷重検出部40により検出される押圧荷重が、設定された新たな荷重基準に制限時間内に所定時間維持されたら、魚を釣り上げることに成功したと判定する。また、本ゲームにおいて、このような新たな荷重基準は、例えば魚の種類や大きさごとに、異なる基準として予め決定しておいたものが設定されるようにしてもよい。あるいは、このような新たな荷重基準は、もともと決定されていたものではなく、ステップS18において算出したものが設定されるようにしてもよい。
【0055】
ステップ18においては、新たな荷重基準が設定されるため、操作者は、自らがタッチセンサを押圧する操作の押圧荷重を調節して、新たな荷重基準に維持されるようにしなければならない。ここで、「新たな荷重基準に維持される」とは、当該新たな荷重基準の値または当該値に近い値に押圧荷重が維持される、すなわち、荷重基準を基準とした所定の範囲内に維持されることとするのが好適である。さらに、このような新たな荷重基準は、所定の制限時間内に所定時間維持されないとイベントが成功しないものとして扱うようにして、ゲームとしての難易度を上げるようにするのが好適である。
【0056】
このようにすることで、操作者は、魚が釣り針にかかったというイベントが発生すると、できる限り短時間で、魚に応じて定められた新たな荷重基準を試行錯誤により探すとともに、その押圧荷重をある程度の時間維持しなければならない。なお、「所定の制限時間」とは、魚が逃げずに釣り針にかかっている時間として、例えば7秒などの時間を設定する。また、この所定の制限時間についても、魚の種類や大きさに応じて異ならせてもよいし、ランダムなタイミングで突然短い時間になるように設定してもよい。さらに、新たな荷重基準に維持されるべき「所定時間」とは、イベントを成功させたか否かを判断するための時間として、例えば1秒などの時間を設定する。図5(B)は、ステップS17において魚が釣り針にかかったことを報知された操作者が、自らの押圧荷重を強めた状態を維持している様子を示している。
【0057】
ステップS18において新たな荷重基準が設定されたら、制御部10は、荷重検出部40により検出される押圧荷重が、新たな荷重基準に所定の制限時間内に所定時間維持されたか否かを判定する(ステップS19)。ステップS19において押圧荷重が所定の制限時間内に所定時間新たな荷重基準に維持されたら、制御部10は、当該イベントが成功した旨の表示を行うように表示部30を制御する(ステップS20)。例えば、ステップS20においては、図5(C)に示すような表示を行うことにより、魚を釣り上げることに成功した旨を操作者に報知するのが好適である。
【0058】
ステップS20においてイベント成功の旨を表示したら、制御部10は、次の画面の表示に移行するように表示部30を制御してから(ステップS21)、図3に示す処理を終了する。ここで、「次の画面」とは、表示部30において、釣り上げた魚を表示したり、魚に応じたスコアを表示したり、次に再び釣り糸を水面に投入する場面を表示したり等、種々のものとすることができる。
【0059】
一方、ステップS19において押圧荷重が所定の制限時間内に所定時間新たな荷重基準に維持されなかったら、制御部10は、当該イベントが失敗した旨の表示を行うように制御部30を制御する(ステップS22)。ステップS22においては、例えば「残念!魚が逃げてしまいました!」などの表示をすることにより、イベントを成功させることができなかった旨を操作者に報知するのが好適である。ステップS22においてイベントが失敗した旨の表示を行ったら、制御部10は、ステップS15に戻って処理を続行するように制御する。すなわち、例えば図4(B)に示したような状況に戻る。
【0060】
このように、本実施の形態において、制御部10は、荷重検出部40が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出している状態で、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御する。また、制御部10は、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準が設定され、荷重検出部40により検出される押圧荷重が、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を基準とした所定の範囲内に制限時間内に所定時間維持されたら、前記所定のイベントに関連する処理を開始するように制御するのが好適である。さらに、制御部10は、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、タッチセンサ20に接触している接触物に対して所定の触感を呈示するように触感呈示部50を制御するのが好適である。
【0061】
このように、本実施の形態によれば、例えばゲームやシミュレーションなどのアプリケーションを実行する際に、イベントが成功するために満たされるべき押圧荷重の新たな荷重基準はイベントごとに設定される。したがって、設定される新たな荷重基準はイベントごとに異なるものになるため、ゲームやシミュレーションなどにおいて、操作者に意外性や驚きの要素を提供することができる。したがって、本実施の形態に係る電子機器によれば、例えばゲーム等において操作者が操作を行う際の予測困難な意外性による面白味を高めることができる。
【0062】
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上述した各実施の形態では、魚釣りゲームのアプリケーションを実行する例を説明した。しかしながら、本発明はこのようなアプリケーションを実行する態様に限定されるものではなく、荷重検出部40に対する押圧荷重を検出するとともに、所定のイベントの発生により満たすべき新たな荷重基準を設定するような各種の場面に適用することができる。
【0063】
また、本発明は、タッチセンサを備えた電子機器に適用するのが好適であるが、荷重検出部40に対する押圧荷重を検出することを必須の要件とするものであるため、タッチセンサを備えた機器に限定されるものではない。例えば、本発明は、荷重検出部を備えるが、タッチセンサを備えない電子機器にも適用することができる。この場合、例えば、通常の操作部を構成するキーやボタン等に対して操作者が操作を行う際の押圧荷重を検出することができるように、当該キーやボタン等に対する押圧荷重を検出する荷重検出部を備えるようにするのが好適である。あるいは、特にキーやボタン等が押圧荷重を検出することが必須ではない場合には、例えば操作者が電子機器の筐体を直接押圧する際の押圧荷重を検出する荷重検出部を備えるような態様も考えることができる。
【0064】
また、上記実施の形態では、タッチセンサ20を用いて、当該接触検出部のタッチ面に対する接触を検出したが、荷重センサ(荷重検出部)を用いて、所定の押圧荷重の基準を満たした場合に、接触がなされたものと判定することもできる。このような荷重検出部は、任意の個数の歪みゲージセンサ等をタッチセンサ20に設けたものとして構成することができる。
【0065】
また、このような荷重検出部は、タッチセンサ20における接触検出方式に応じて構成することができる。例えば、抵抗膜方式の場合には、接触面積による抵抗変化に基づく出力信号の変化から荷重が検出できれば、歪みゲージセンサを用いることなく構成することができる。あるいは、静電容量方式の場合には、静電容量の変化に基づく出力信号の変化から荷重が検出できる場合も、歪みゲージセンサを用いることなく構成することができる。
【0066】
また、触感呈示部50は、任意の個数の圧電振動子を用いて構成したり、タッチセンサ20の全面に透明圧電素子を設けて構成したり、偏心モータを駆動信号の1周期で1回転させるようにして構成したり、することもできる。さらに、荷重検出部および触感呈示部50は、圧電素子を用いて構成する場合は、圧電素子を共用して荷重検出部兼振動部を構成することもできる。圧電素子は、圧力が加わると電力を発生し、電力が加えられると変形するためである。この場合、触感呈示部50は、荷重検出部も兼ねる圧電素子の出力に基づいて押圧荷重を検出するとともに、例えば押圧荷重の基準が設定された際に、当該圧電素子を駆動することにより振動を発生するようにもできる。
【0067】
上述した実施の形態においては、タッチセンサ20を表示部30の上面に重ねて配置した構成を想定して説明した。本発明による電子機器は、このような構成にすることは必須ではなく、タッチセンサ20と表示部30とを離間した構成にすることもできる。しかしながら、タッチセンサ20を表示部30の上面に重ねて配置した構成とする方が、表示される画像と発生する振動との対応関係を、操作者に容易に認識させることができる。
【0068】
また、本実施の形態の説明における表示部30およびタッチセンサ20は、表示部と接触検出部との両機能を共通の基板に持たせる等により、一体化した装置によって構成されるようにしてもよい。このように表示部と接触検出部との両機能を一体化した装置の構成の一例としては、液晶パネルが有するマトリクス状配列の画素電極群に、フォトダイオード等の複数の光電変換素子を規則的に混在させたものを挙げることができる。この装置は、液晶パネル構造によって画像を表示する一方で、パネル表面の所望位置に接触するペンの先端で液晶表示用のバックライトの光を反射し、この反射光を周辺の光電変換素子が受光することによって、接触の位置を検出することができる。
【0069】
さらに、本実施の形態において、荷重検出部40により検出される押圧荷重が所定の荷重基準を満たしたとは、検出される押圧荷重が所定の基準値に達したことであってもよいし、検出される押圧荷重が所定の基準値を超えたこととしてもよいし、荷重検出部40の出力に基づいて所定の基準値が検出された際としてもよい。
【0070】
また、荷重検出部が圧電素子として構成される場合、本発明の「タッチセンサに対する押圧荷重を検出する」には、タッチセンサに対する押圧荷重に基づき電圧を出力(発生)することが含まれるものとしてもよい。また、同様に、本発明の「荷重基準」には、電圧基準が含まれるものとしてもよい。また、同様に、「荷重検出部が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出している」には、圧電素子が所定の電圧基準を満たす電圧を出力(発生)していることが含まれるものとしてもよい。
【0071】
また、本実施の形態においては、制御部は、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準が設定され、荷重検出部により検出される押圧荷重が当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を基準とした所定の範囲内に制限時間内に所定時間維持されたら、所定のイベントに関連する処理を開始するように制御した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、制御部が、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定した後、荷重検出部により検出される押圧荷重が設定された荷重基準を満たすと、所定のイベントに関連する処理を開始するように制御してもよい。
【0072】
この場合、制御部は、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定する際に、荷重検出部により検出している押圧荷重が設定しようとしている荷重基準を既に満たしている場合は、所定のイベントを発生させないように制御してもよい。
【0073】
また、同様に、制御部は、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定する際に、荷重検出部により検出している押圧荷重が設定しようとしている荷重基準を既に満たしている場合は、荷重検出部により検出している押圧荷重より高い荷重基準を所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準として設定するように制御してもよい。
【0074】
また、アプリケーションが、複数の異なるイベントを発生する場合、制御部は、異なるイベントごとに、イベントに関連する処理を開始するための荷重基準を異ならせ、発生したイベントに対応する荷重基準を設定するように制御するようにしてもよい。また、制御部は、所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準が設定され、荷重検出部により検出される押圧荷重が当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を基準とした所定の範囲内に制限時間内に所定時間維持されたら、所定のイベントに関連する処理を開始するように制御するが、アプリケーションが、複数の異なるイベントを発生する場合、イベントごとに、上記所定の範囲、制限時間および所定時間について、それぞれ異なるものを設定してもよい。
【0075】
さらに、上述した実施の形態においては、制御部は、荷重検出部が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出している状態で、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、制御部は、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 電子機器
10 制御部
20 タッチセンサ
30 表示部
40 荷重検出部
50 触感呈示部
60 記憶部
70 通信部
80 音声出力部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触物による接触を検出するタッチセンサと、
前記タッチセンサに対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、
アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記荷重検出部が所定の荷重基準を満たす押圧荷重を検出している状態で、アプリケーションに基づいて所定のイベントが発生したら、当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定するように制御する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準が設定され、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が当該所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を基準とした所定の範囲内に制限時間内に所定時間維持されたら、前記所定のイベントに関連する処理を開始するように制御する、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定した後、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記設定された荷重基準を満たすと、前記所定のイベントに関連する処理を開始するように制御する、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定する際に、前記荷重検出部により検出している押圧荷重が前記設定しようとしている荷重基準を既に満たしている場合は、前記所定のイベントを発生させないように制御する、請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準を設定する際に、前記荷重検出部により検出している押圧荷重が前記設定しようとしている荷重基準を既に満たしている場合は、前記荷重検出部により検出している押圧荷重より高い荷重基準を前記所定のイベントに関連する処理を開始するための荷重基準として設定するように制御する、請求項4に記載の電子機器。
【請求項7】
前記タッチセンサに接触している接触物に対して触感を呈示する触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記所定のイベントが発生したら、前記接触物に対して所定の触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する、請求項1乃至6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記アプリケーションは、複数の異なるイベントを発生し、
前記制御部は、前記異なるイベントごとに、異なる前記荷重基準を設定するように制御する、請求項1乃至7に記載の電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−73518(P2013−73518A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213502(P2011−213502)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】