説明

電子機器

【課題】 第1の筐体の上面全体が露出する位置で第2の筐体を傾斜させることのできる機構を提供することを課題とする。
【解決手段】 電子機器1は、第1の面に操作部を有する第1の筐体10と、表示部20aを有する第2の筐体と、第2の筐体の移動を案内するガイド機構とを有する。ガイド機構は、第2の筐体を、第1の筐体の第1の面に重なる第1の位置から、第1の筐体の第1の面に重ならない第3の位置まで、第1の筐体の第1の面に平行に移動させてから、第3の位置で第2の筐体を傾斜させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、移動可能な表示部を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機や携帯端末装置等の電子機器の多くは、本体となる第1の筐体と表示部を有する第2の筐体とを有する構成となっている。通常、表示部を有する第2の筐体は、本体となる第1の筐体に対して、移動(スライド)可能あるいは回動可能に取り付けられる。例えば、第2の筐体を第1の筐体に対してスライドさせることで、第1の筐体の入力デバイスを露出させることができる。これにより、使用者は、第2の筐体の表示部の画面を見ながら入力デバイスを操作し、電子機器に所望の動作を行なわせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−74411号公報
【特許文献2】特開2010−87991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1の筐体に対して第2の筐体を最大にスライドさせた場合において、第2の筐体の一部が第1の筐体上に載った状態で、第2の筐体を傾斜させると、第1の筐体の上面において第2の筐体が載っている部分には、入力デバイス等を設けておくことができない。したがって、第1の筐体の上面で入力デバイス等を設ける領域を大きくとることができず、第1の筐体の上面の利用可能な領域が狭くなってしまう。
【0005】
そこで、第1の筐体の上面全体が露出するような位置において第2の筐体を傾斜させて電子機器を使用状態とすることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施態様によれば、第1の面に操作部を有する第1の筐体と、表示部を有する第2の筐体と、前記第2の筐体の移動を案内するガイド機構とを有し、前記ガイド機構は、前記第2の筐体を、前記第1の筐体の第1の面に重なる第1の位置から、前記第1の筐体の第1の面に重ならない第3の位置まで、前記第1の筐体の第1の面に平行に移動させてから、前記第3の位置で前記第2の筐体を傾斜させる電子機器が提供される。
【発明の効果】
【0007】
上述の手段によれば、第2の筐体を第1の筐体の第1の面に重ならない位置まで移動した後で第2の筐体を傾斜させるため、傾斜した第2の筐体で第1の筐体の第1の面の一部が覆われることは無い。このため、第1の筐体の第1の面全体を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】一実施形態による電子機器の一例としての携帯情報機器の斜視図である。
【図2】第2の筐体がスライドしている途中の状態を示す斜視図である。
【図3】第2の筐体が完全にスライドした状態を示す斜視図である。
【図4】第2の筐体が完全にスライドしてから傾斜した状態を示す斜視図である。
【図5】携帯情報機器内部に組み込まれたスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。
【図6】図5に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図であり、第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図である
【図7】第2の筐体のスライドの途中におけるスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。
【図8】図7に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図であり、第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図である。
【図9】第2の筐体が完全にスライドしたときのスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。
【図10】図9に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図であり、第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図である。
【図11】第2の筐体が完全にスライドしてから傾斜したときのスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。
【図12】図11に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図であり、第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は一実施形態による電子機器の一例としての携帯情報機器の斜視図である。本実施形態による電子機器は携帯情報機器に限られず、例えば、携帯電話機、小型のパーソナルコンピュータやデータ通信端末機器等であってもよい。
【0011】
図1に示す携帯情報機器1は、第1の表示部10a(図2乃至4参照)が設けられた第1の筐体10と第2の表示部20aが設けられた第2の筐体20とを含む。図1には、第2の筐体20が第1の筐体10の上に配置されて収容されたた状態、すなわち最もコンパクトになった状態が示されている。この状態において、第2の筐体20の第2の表示部20aは上面となって露出している。第1の表示部10aと第2の表示部20aとは、例えばタッチパネル付きの液晶表示装置であり、画面表示が行えるとともに、入力操作を行なうことができる。特に、第1の表示部10aは入力操作部として機能する。ただし、入力操作部は第1の表示部10aのようなタッチパネル付きの液晶表示装置でなくてもよく、例えばテンキー等の入力装置であってもよい。
【0012】
携帯情報機器1は、図1に示す状態から第2の筐体20を矢印A方向に押すことで、第1の筐体10に対してスライドさせることができる。スライドガイド機構については後述する。図2は第2の筐体20がスライドしている途中の状態を示す斜視図である。第2の筐体20は、第1の筐体10の上面に対して平行にスライドする。第2の筐体20がスライドしていくと、第1の筐体10の上面の第1の表示部10aが現れてくる。
【0013】
図3は第2の筐体20が完全にスライドした状態を示す斜視図である。第2の筐体20は、第2の筐体20全体が第1の筐体10の上面(第1の面)に重ならない位置までスライドし、その側面20bが第1の筐体10の上面の縁を僅かに越えた位置までスライドする。この状態では、第2の筐体20の上面の表示部20aは、第1の筐体10の上面の第1の表示部10aより、第2の筐体の厚み分だけ上に位置しており、第1の表示部10aと第2の表示部20aとの間に段差が生じている。
【0014】
本実施形態による携帯情報機器1には、第2の筐体20が図3に示す位置までスライドすると第2の筐体20を自動的に傾斜させるための回動機構が設けられている。回動機構については後述する。図4は第2の筐体20が完全にスライドしてから傾斜した状態を示す斜視図である。第2の筐体20は、その側面20bが落ち込み、側面20bの反対側が僅かに持ち上がった状態となって傾斜する。また、第2の筐体20の側面20bが落ち込むことで、第2の筐体20の上面の縁と第1の筐体10の上面の縁とが同じ高さとなり、段差が無くなる。
【0015】
以上のように、本実施形態による携帯情報機器1では、第2の筐体20を図4に示す状態(操作状態)とすると、第2の筐体20全体は、第1の筐体の上面の外周の外側まで移動することとなる。このため、第2の筐体20により覆われる部分が無く、第1の筐体10の上面全体を露出させることができ、第1の筐体10の上面を効率的に使用することができる。
【0016】
また、本実施形態による携帯情報機器1では、第2の表示面20aが傾斜することにより、使用者にとって第2の表示面20aを見やすくすることができる。さらに、第2の筐体20の上面の縁と第1の筐体10の上面の縁とが同じ高さとなり、段差が無くなることにより、例えば第1の表示部10a上でタッチ操作していたタッチペンあるいは指先を滑らかに第2の表示部20a上に運ぶことができ、操作性が向上する。
【0017】
次に、スライドガイド機構及び回動機構について、図5乃至図12を参照しながら説明する。
【0018】
図5は携帯情報機器1内部に組み込まれたスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。図5において、第1の筐体と第2の筐体の輪郭が二点鎖線で描かれている。図6は図5に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図である。図6は第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図であり、スライドガイド機構及び回動機構以外の構成部品は省略されている。
【0019】
図7は第2の筐体のスライドの途中におけるスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。図7において、第1の筐体と第2の筐体の輪郭が二点鎖線で描かれている。図8は図7に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図である。図8は第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図であり、スライドガイド機構及び回動機構以外の構成部品は省略されている。
【0020】
図9は第2の筐体が完全にスライドしたときのスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。図9において、第1の筐体と第2の筐体の輪郭が二点鎖線で描かれている。図10は図9に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図である。図10は第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図であり、スライドガイド機構及び回動機構以外の構成部品は省略されている。
【0021】
図11は第2の筐体が完全にスライドしてから傾斜したときのスライドガイド機構及び回動機構の斜視図である。図11において、第1の筐体と第2の筐体の輪郭が二点鎖線で描かれている。図12は図11に示す状態のスライドガイド機構及び回動機構の側面図である。図12は第1の筐体及び第2の筐体の内部を透視した図であり、スライドガイド機構及び回動機構以外の構成部品は省略されている。
【0022】
本実施形態では、スライドガイド機構は第1のスライドガイド機構と第2のスライドガイド機構を有している。第2のスライドガイド機構は回動機構を含んでいる。
【0023】
まず、第1のスライドガイド機構について説明する。第1のスライドガイド機構は、第1の筐体10内に設けられた一対のスライドガイド(レール部材)12と、スライドガイド12上をスライド可能な一対のスライドブロック14とを有する。スライドブロック14の各々には、スライドブロック14を付勢する付勢部材としてスライドアシスト部材16が接続されている。なお、図5,7,9,11において、スライドガイド機構は同じ機構が左右に対称に設けられておいるが、その一方にのみ符号を付して説明する。
【0024】
スライドガイド12は、例えば断面が台形状の細長いレール部材であり、第1の筐体10内部の左右側にそれぞれ配置されている。スライドブロック14は、スライドガイド12に係合するブロック部14aと、ブロック部14aから延在するアーム部14bと、アーム部14bの先端に設けられたガイド部14cとを有する。
【0025】
スライドブロック14のブロック部14aには、ブロック部14aのスライド移動をアシストするためのスライドアシスト部材16が接続される。スライドアシスト部材16は2つの圧縮バネを含んでいる。この圧縮バネに反発力を蓄積することで、蓄積した反発力によりスライドブロック14のブロック部14aをスライドガイド12の前端部又は後端部に付勢する。ここで、前とは第2の筐体20がスライドする方向(矢印A方向)の手前側のことであり、後とはスライド方向側のことである。
【0026】
スライドブロック14のガイド部14cには、第2のスライドガイド機構が形成されている。第2のスライドガイド機構は、ガイド部14cと、ガイド部14cに形成された溝にスライド可能に係合する回転軸30を有する。ガイド部14cに形成された溝は、スライドブロックの延在方向、すなわちスライド方向(矢印A方向)に延在する。したがって、ガイド部14cに形成された溝に係合した回転軸30は、スライド方向(矢印A方向)にスライド可能である。
【0027】
回転軸30の軸部30aは第2の筐体20に形成された軸孔(図示せず)に挿入されており、第2の筐体20は回転軸30の軸部30aを中心にして回動可能である。また、回転軸30の近傍には、第2の筐体20をスライド方向(矢印A方向)とは反対の方向に付勢するバネ32が設けられる。バネ32の一端は第2の筐体20の軸孔の近傍に固定され、他端はスライドブロック14のアーム部14bに固定される。第2の筐体20がスライドして回転軸30がガイド部14cの溝に沿ってスライド方向(矢印A方向)に移動すると、バネ32は引っ張られる。したがって、第2の筐体20が矢印A方向にスライドすると、第2の筐体20はバネ32が戻ろうとする力によりスライド方向とは反対の方向、すなわち、第1の筐体10に向かう方向に付勢される。
【0028】
第2の筐体20が回転軸30の軸部30aを中心として回動することで、第2の筐体20は第1の筐体10に対して傾斜することができる。この構造が回動機構に相当する。なお、バネ32が第2の筐体20を引っ張る方向は、スライド方向に対して下方に傾いている。このため、バネ32の引っ張り力は第2の筐体20の側面20bを下方に回動させる力を含んでいる。
【0029】
次に、第2の筐体20をスライドさせて使用状態にする際の動作について説明する。
【0030】
第2の筐体20が第1の筐体10に重なっているとき、すなわち図5及び図6に示す状態のときには、スライドブロック14のブロック部14aは、スライドガイド12の前端部に位置し、スライドアシスト部材16の圧縮バネによりによりスライド方向とは反対の方向に付勢されている。このときの第2の筐体20の位置、すなわち図5及び図6に示された位置を第2の筐体の第1の位置とする。第2の筐体は図5及び図6に示す位置に付勢され、スライド方向(矢印A方向)には容易に動かないようになっている。すなわち、第2の筐体20は図5及び図6に示す位置を維持するように付勢されている。
【0031】
この状態で、スライドブロック14のガイド部14cとアーム部14bの一部、及びバネ32の一部は、第1の筐体10に形成された開口と第2の筐体20に形成された開口を通り、第2の筐体20に入っている。
【0032】
スライドアシスト部材16の付勢力に抗して第2の筐体に対してスライド方向(矢印A方向)に力を加えると、スライドブロック14のブロック部14aがスライドガイド12に沿って移動し、第2の筐体20が第1の筐体10に平行にスライドする。そのまま力を加えていくと、スライドアシスト部材16が支点16aを中心に回動して支点16aと反対側のブロック部14aに接続された端部との距離が小さくなっていく。したがって、スライドアシスト部材16の圧縮バネが圧縮され、反発力が蓄えられる。
【0033】
スライドアシスト部材16の支点16aとブロック部14aに接続された端部とをむすぶ線がスライド方向に対して垂直となる位置を過ぎると、今度は、スライドアシスト部材16の圧縮バネに蓄えられた反発力はブロック部14aをスライド方向に押す力となる。したがって、ブロック14aはスライド方向に付勢され、第2の筐体20はスライド方向に自動的にスライドしていくようになる。
【0034】
ブロック部14aがスライドガイド12の後端部までスライドすると、スライドガイド機構は図7及び図8に示す状態となる。この状態では、スライドブロック14のアーム部14bとガイド部14cは第1の筐体10の側面から延出した状態となる。なお、ガイド部14cは第2の筐体20の下面に形成された溝の中に収容された状態で、回転軸30の軸部30aが第2の筐体20の軸孔に挿入されている。
【0035】
スライドアシスト部材16の付勢力により、第2の筐体20は図7及び図8に示す位置に自動的に配置される。このときの第2の筐体20の位置、すなわち図7及び図8に示す位置を第2の位置とする。この位置から第2の筐体20に力を加え、第2の筐体20をさらにスライドさせる。第2の筐体20に固定された回転軸30がガイド部14cの溝に沿って案内されて回転軸30がスライドすることにより、第2の筐体20がスライドすることができる。このとき、第2の筐体20はバネ32を引っ張りながらスライドするので、バネ32にはスライド方向とは反対方向に引っ張る力が蓄積される。
【0036】
回転軸30がスライド方向にスライドしてガイド部14cの溝の後端部に位置するようになると、第2の筐体20の側面20bが第1の筐体10の側面10bを越えて第2の筐体20全体が第1の筐体10の上面に重ならなくなる。このときの第2の筐体20の位置、すなわち図9及び図10に示す位置を第2の筐体の第3の位置とする。これにより、図9及び図10に示すように、第2の筐体20の全体は第1の筐体10の外周から外に出た状態となる。この状態では、第2の筐体20は回転軸30の軸部30aにのみ支持されて回動可能である。また、第2の筐体20はバネ32により第1の筐体10に向かう方向に引っ張られており、且つバネ32の引っ張り方向はスライド方向に対して下向きに傾斜している。このため、バネ32の引っ張り力の分力は、第2の筐体20の側面20b側を下向き移動させる力となる。これにより、第2の筐体20は回転軸30の軸部30aを中心に回動し、側面20b側が図9の矢印Bの方向に移動(下降)し、側面20bの反対側が図9の矢印Cの方向に移動(上昇)する。
【0037】
第2の筐体20の下方には、第1の筐体10の内部から延出したスライドブロック14のアーム部14bが存在する。アーム部14bはスライド方向(すなわち、第1の筐体10の上面に平行な方向)に対して所定の角度で傾いている。第2の筐体20が回転軸30の軸部30aを中心に上述のよう回動すると、第2の筐体20の下面に形成された溝部20cにアーム部14bが入り込んで、第2の筐体20の回動は止まる。この状態において、図11及び図12に示すように、第2の筐体20の上面と側面20bとの間の縁部の高さは、第1の筐体10の上面と側面10aとの間の縁部の高さと同じになる。すなわち、第2の筐体20が傾斜したときに、第1の筐体10の上面と第2の筐体20の上面との間に段差がなくなる。
【0038】
第2の筐体20が図11及び図12に示すように傾斜している状態では、第2の筐体20はバネ32により第1の筐体10に向かう方向に付勢されており、第2の筐体20の側面20bが第1の筐体の側面10bに当接して押し付けられている。したがって、第2の筐体はこの位置に固定される。
【0039】
以上の動作で第2の筐体20の上面の第2の表示部20aと第1の筐体10の上面の第1の表示部10aが露出した状態となり、携帯情報機器1を操作できる状態となる。
【0040】
第2の筐体20を図7及び図8に示す状態に戻すには、傾斜して下降している第2の筐体20の側面20b側を下から押し上げて傾斜を戻すことで、第2の筐体20を第1の筐体10の上面に対して平行にする。これにより、第2の筐体20はバネ32により引っ張られて、自動的に矢印A方向と反対方向にスライドし、図7及び図8に示す状態に戻る。
【0041】
図7及び図8に示す状態に戻ったら、第2の筐体20に矢印A方向と反対方向に力を加えて図5及び図6に示す状態に戻せばよい。このとき、スライドアシスト部材16の作用により、第2の筐体20はある程度スライドした時点から図5及び図6に示す位置になるように付勢されることとなり、自動的に元の位置に戻る。
【0042】
以上のように、本明細書は以下の事項を開示する。
(付記1)
第1の面に操作部を有する第1の筐体と、
表示部を有する第2の筐体と、
前記第2の筐体の移動を案内するガイド機構と
を有し、
前記ガイド機構は、
前記第2の筐体を、前記第1の筐体の第1の面に重なる第1の位置から、前記第1の筐体の第1の面に重ならない第3の位置まで、前記第1の筐体の第1の面に平行に移動させてから、前記第3の位置で前記第2の筐体を傾斜させる電子機器。
(付記2)
付記1記載の電子機器であって、
前記ガイド機構は、
前記第2の筐体を前記第1の位置と前記第3の位置との間の第2の位置まで前記第1の筐体に対して平行に移動するように案内する第1のガイド機構と、
前記第2の筐体を前記第2の位置から前記第3の位置まで前記第1の筐体に対して平行に移動するよう案内し且つ前記第3の位置で前記第2の筐体を傾斜させる第2のガイド機構と
を含む電子機器。
(付記3)
付記2記載の電子機器であって、
前記第1のガイド機構は、
前記第1の筐体内に設けられた一対のレール部材と、
前記レール部材上をスライドする一対のスライドブロックと
を含む電子機器。
(付記4)
付記3記載の電子機器であって、
前記第2のガイド機構は、前記スライドブロックに設けられる電子機器。
(付記5)
付記4記載の電子機器であって、
前記第2のガイド機構は、前記第2の筐体を回動可能に支持する回動機構を有する電子機器。
(付記6)
付記5記載の電子機器であって、
前記回動機構は、前記第2の筐体を回動可能に支持する軸部を有し、該軸部は前記スライドブロックにスライド可能に設けられる電子機器。
(付記7)
付記6記載の電子機器であって、
前記第2の筐体が回動したときに、前記第2の筐体が前記スライドブロックの一部に当接することで、前記第2の筐体の傾斜角度が固定される電子機器。
(付記8)
付記7記載の電子機器であって、
前記第2の筐体が前記スライドブロックに当接して傾斜した状態で、前記第2の筐体の縁部の高さは前記第1の筐体の縁部の高さに等しくなる電子機器。
(付記9)
付記8記載の電子機器であって、
前記回動機構は、前記第2の筐体を前記第1の筐体に向けて付勢するバネを有する電子機器。
(付記10)
付記2記載の電子機器であって、
前記第1のガイド機構は、前記第1の筐体を前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれか一方に付勢するスライドアシスト部材を有する電子機器。
【符号の説明】
【0043】
1 携帯情報機器
10 第1の筐体
10a 第1の表示部
10b 側面
12 スライドガイド
14 スライドブロック
14a ブロック部
14b アーム部
14c ガイド部
16 スライドアシスト部材
16a 支点
20 第2の筐体
20a 第2の表示部
20b 側面
30 回転軸
30a 軸部
32 バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面に操作部を有する第1の筐体と、
表示部を有する第2の筐体と、
前記第2の筐体の移動を案内するガイド機構と
を有し、
前記ガイド機構は、
前記第2の筐体を、前記第1の筐体の第1の面に重なる第1の位置から、前記第1の筐体の第1の面に重ならない第3の位置まで、前記第1の筐体の第1の面に平行に移動させてから、前記第3の位置で前記第2の筐体を傾斜させる電子機器。
【請求項2】
請求項1記載の電子機器であって、
前記ガイド機構は、
前記第2の筐体を前記第1の位置と前記第3の位置との間の第2の位置まで前記第1の筐体に対して平行に移動するように案内する第1のガイド機構と、
前記第2の筐体を前記第2の位置から前記第3の位置まで前記第1の筐体に対して平行に移動するよう案内し且つ前記第3の位置で前記第2の筐体を傾斜させる第2のガイド機構と
を含む電子機器。
【請求項3】
請求項2記載の電子機器であって、
前記第1のガイド機構は、
前記第1の筐体内に設けられた一対のレール部材と、
前記レール部材上をスライドする一対のスライド部材と
を含む電子機器。
【請求項4】
請求項3記載の電子機器であって、
前記第2のガイド機構は、前記スライド部材に設けられる電子機器。
【請求項5】
請求項4記載の電子機器であって、
前記第2のガイド機構は、前記第2の筐体を回動可能に支持する回動機構を有する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−93725(P2013−93725A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234210(P2011−234210)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】