説明

電子申告データ送付受付システム及びその方法

【課題】税理士が、システムへの一度のログインにより、一括して複数の企業の電子申告データを、各企業に対応する複数の金融機関に送付する電子申告データ送付受付システム及びその方法を提供する。
【解決手段】金融機関は、融資の依頼を受けると、融資を行うか否かの判定のために、企業に対して予め電子申告データの送信依頼を行う。送信依頼を受けると、企業は電子申告データの代理送信を税理士に依頼する。税理士は、電子申告データの代理送信の依頼を受けると、本実施形態による電子申告データ送付受付システム100を利用し、電子申告データをe-Taxシステムにログインして、複数の企業の電子申告データを申告データデータベース202からダウンロードし、一時保管部13に金融機関毎に記憶し、企業及び金融機関に対して電子申告データが送信できることを、電子メールにより通知し、金融機関から依頼があると電子申告データを送信する処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業が金融機関などの要請によって税務電子申告データを提出する際、国税庁などの監督機関に提出した税務等の電子申告データを、この監督機関のデータベースからダウンロードし、金融機関に対してこの電子申告データを提出する電子申告データ送付受付システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、金融機関から融資先の企業に対し、金融機関が企業に対して融資を行うか否かの審査において、企業の財務状況を正確に把握するため、信頼性の高いことを理由とし、国税庁などの監督機関へ提出する税務電子申告データを、企業に提出してもらうことが広く行われている。
また、現在は、監督機関である国税庁への税金などの申告処理が電子申告(例えばe−Tax)に移行されており、過去に提出した電子申告データを、監督機関のコンピュータのデータベースからダウンロードすることが可能となっている。
このような状況において、企業からの依頼に基づき、金融機関が、監督機関コンピュータより電子申告データを、直接ダウンロードできる電子申告データダウンロードシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、税理士などは、監督機関に提出する電子申告データを、顧客である企業の代理で作成し、監督機関への電子申告データの代理送付や、顧客企業が融資を申し込んだ金融機関に電子申告データを送付したりする提出代行業務を行っており、上述のe−Taxにおいても、税理士が、顧客企業の電子申告データの代理送信を行うことが可能である。
例えば、企業より受け付けた税務申告関連データを税理士が電子署名を行い、監督機関コンピュータや第三者機関コンピュータに送信することにより、電子申告データの再利用の真正さ(正当性)を保証する電子申告データ提供システムがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−280126号公報
【特許文献2】特開2005−216000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、税理士は、複数の顧客企業を持っており、また各顧客企業の取引先金融機関は複数の金融機関にわたる。
したがって、特許文献2の電子申告データ提供システムにおいては、税理士の顧客企業が、融資を申し込んだ金融機関に対して電子申告データを代理送信する場合、複数の顧客企業の電子申告データを複数の金融機関コンピュータにそれぞれ送付することが必要となる。
【0006】
すなわち、複数の顧客企業それぞれの取引先の金融機関に対し、各顧客企業の電子申告データを送付する場合、特許文献2の電子申告データ提供システムにおいては、税理士が、それぞれの金融機関のコンピュータのID、パスワードでログインして電子申告データを送付するという事を繰り返して行う必要がある。
【0007】
また、特許文献1の電子申告データダウンロードシステムにおいても、税理士が複数の金融機関コンピュータにそれぞれログインし、電子申告データ特定情報を得て、この電子申告データ特定情報を用いて、監督機関のコンピュータのデータベースから、この電子申告データ特定情報に対応する電子申告データのダウンロード依頼を、金融機関毎に繰り返す必要がある。
このように、従来技術においては、代理人である税理士が複数の顧客企業の電子申告データを複数の取引先の金融機関に送付するには、煩雑な作業が発生していた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、企業の電子申告データの送付を代行する税理士が、システムへの一度のログインにより、顧客企業の電子申告データを、複数の取引先金融機関に送付することを可能とする電子申告データ送付受付システム及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電子申告データ送付受付システムは、電子申告に関する処理を企業に代わって行う代理人が監督機関のコンピュータにログインするための第1の利用者識別番号及び当該代理人に関する情報が記憶された代理人情報データベースと、少なくとも企業の識別番号と企業が前記監督機関のコンピュータにログインするために必要な第2の利用者識別番号と企業のメールアドレスを含む企業情報が記憶された企業情報データベースと、前記企業情報データベースの企業の識別番号と対応し、前記企業の取引先金融機関の金融機関識別番号を含む取引先金融機関情報が1または複数記憶された取引先金融機関データベースと、前記金融機関識別番号に対応し、少なくとも電子申告データ送付受付システムにログインするためのログイン情報と金融機関のメールアドレスを含む金融機関情報が記憶された金融機関情報データベースと、前記代理人の端末から入力される前記第1の利用者識別番号と対応する暗証番号の入力を受け付け、前記第1の利用者識別番号が前記代理人情報データベースに記憶されている場合に、前記監督機関のコンピュータに前記入力された暗証番号で代理ログイン処理を行うログイン処理部と、前記代理ログインしている監督機関のコンピュータから前記代理人が代理申告した電子申告データの送信履歴の手続き名、氏名又は名称、電子申告の受付日時等による絞り込み検索を行い、送信履歴の範囲を限定した電子申告データをダウンロードする送信履歴ダウンロード部と、前記送信履歴から選択された前記電子申告データの識別情報により、前記監督機関のコンピュータの電子申告書データベースから該当する電子申告書を検索し、前記第2の利用者識別番号を抽出する企業識別番号抽出部と、前記企業識別番号抽出部が抽出した前記第2の利用者識別番号より、前記企業情報データベースを検索し、該第2の利用者識別番号に対応する企業の識別番号を抽出し、該企業の識別番号より、前記取引先金融機関データベースを検索し、該企業の識別番号に対応する取引先金融機関の金融機関識別番号を抽出する金融機関識別番号抽出部と、前記識別番号に対応する電子申告データを、前記監督機関のコンピュータの電子申告データベースからダウンロードする申告データダウンロード部と、ダウンロードした前記電子申告データ、当該電子申告データを代理送信した代理人情報を含む企業申告情報
を、前記金融機関識別番号抽出部から抽出された金融機関識別番号から選択された送付先の金融機関識別番号毎に、一時保管部に記憶する申告データ管理部と、前記一時保管部に記憶されている前記金融機関及び前記企業のメールアドレスを、それぞれ前記金融機関情報データベース及び前記企業情報データベースそれぞれから読み出し、電子申告データがダウンロードされ、前記一時保管部から読み出すことができることを示す電子メールを、前記メールアドレス宛に送信するメール送信部と、前記金融機関識別番号に対応した電子申告データを、定期的に前記一時保管部から読み出し、前記金融機関の端末に対してバッチ送信する申告データ送信部とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の電子申告データ送付受付システムは、前記メール送信部は、前記代理人情報データベースにより、代理送信を行った代理人のメールアドレスを含む代理人情報を抽出し、前記電子メールに付加することを特徴とする。
【0011】
本発明の電子申告データ送付受付システムは、前記申告データ送信部は、前記電子メールを受信した後、前記ログイン処理が、前記金融機関の端末から入力される該金融機関のログイン情報が前記金融機関情報データベースに記憶されている場合にログインさせ、前記金融機関識別番号に対応した電子申告データを、前記一時保管部から読み出して送信することを特徴とする。
【0012】
本発明の電子申告データ送付受付システムは、前記電子申告データを予め設定された前記金融機関毎のデータフォーマットに変換し、該電子申告データと対応させ、前記一時保管部に書き込む様式変換部をさらに有することを特徴とする。
【0013】
本発明の電子申告データ送付受付方法は、制御部が、電子申告に関する処理を企業に代わって行う代理人が監督機関のコンピュータにログインするための第1の利用者識別番号及び当該代理人に関する情報を代理人情報データベースに記憶する過程と、制御部が、少なくとも企業の識別番号と企業が前記監督機関のコンピュータにログインするために必要な第2の利用者識別番号と企業のメールアドレスを含む企業情報を企業情報データベースに記憶する過程と、制御部が、前記企業情報データベースの企業の識別番号と対応し、前記企業の取引先金融機関の金融機関識別番号を含む取引先金融機関情報を取引先金融機関データベースに1または複数記憶する過程と、制御部が、前記金融機関識別番号に対応し、少なくとも電子申告データ送付受付システムにログインするためのログイン情報と金融機関のメールアドレスを含む金融機関情報を金融機関情報データベースに記憶する過程と、ログイン処理部が、前記代理人の端末から入力される前記第1の利用者識別番号と対応する暗証番号の入力を受け付け、前記第1の利用者識別番号が前記代理人情報データベースに記憶されている場合に、前記監督機関のコンピュータに前記入力された暗証番号で代理ログイン処理を行うログイン処理を行うログイン処理過程と、送信履歴ダウンロード部が、前記代理ログインしている監督機関のコンピュータから前記代理人が代理申告した電子申告データの送信履歴の手続き名、氏名又は名称、電子申告の受付日時等による絞り込み検索を行い、送信履歴の範囲を限定した電子申告データをダウンロードする送信履歴ダウンロード過程と、企業識別番号抽出部が、前記送信履歴から選択された前記電子申告データの識別情報より、前記監督機関のコンピュータの電子申告書データベースから該当する電子申告書を検索し、前記第2の利用者識別番号を抽出する企業識別番号抽出過程と、金融機関識別番号抽出部が、前記企業識別番号抽出部が抽出した前記第2の利用者識別番号より、前記企業情報データベースを検索し、該第2の利用者識別番号に対応する企業の識別番号を抽出し、該企業の識別番号により、前記取引先金融機関データベースを検索し、該企業の識別番号に対応する取引先金融機関の金融機関識別番号を抽出する金融機関識別番号抽出過程と、申告データダウンロード部が、前記識別番号に対応する電子申告デー
タを、前記電子申告データベースからダウンロードする申告データダウンロード過程と、申告データ管理部が、ダウンロードした前記電子申告データ、当該電子申告データを代理送信した代理人情報を含む企業申告情報を、前記金融機関識別番号抽出部により抽出された金融機関識別番号から選択された送付先の金融機関識別番号毎に、一時保管部に記憶する申告データ管理過程と、メール送信部が、前記一時保管部に記憶されている前記金融機関及び前記企業のメールアドレスを、それぞれ前記金融機関情報データベース及び前記企業情報データベースそれぞれから読み出し、電子申告データがダウンロードされ、前記一時保管部から読み出すことができることを示す電子メールを、前記メールアドレス宛に送信するメール送信過程と、申告データ送信部が、前記金融機関識別番号に対応した電子申告データを、定期的に前記一時保管部から読み出し、前記金融機関の端末に対してバッチ送信する申告データ送信過程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、監督機関の電子申告システム、例えば国税庁のe−Tax(国税電子申告・納税システム)に電子申告した電子申告データを、税理士等の代理人が顧客企業からの依頼により、顧客企業が融資等を受けようとする取引先金融機関に対して代理送信を容易に行うことが可能となる。
また、本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、一旦申告して監督機関に受理された電子申告データを、上記電子申告システムの電子申告データデータベースから取得するため、監督機関に申告した誤りのない電子申告データを、顧客企業から依頼された取引先金融機関に対し、融資を検討する情報等として提供することができる。
【0015】
また、本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、代理人が本システムに一度ログインすることにより、顧客企業の取引先金融機関に電子申告データを送信する事が可能であり、複数の取引先金融機関に対して一括送信することができる。
また、本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、企業の電子申告データの送付を代行する税理士が、システムへの一度のログインにより、顧客企業の電子申告データを、複数の取引先金融機関に送付することができる。
【0016】
また、本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、顧客企業の担当者が本システムからの電子メールを受信することにより、取引先金融機関に対して提供する電子申告データの準備、すなわち一時保管部に保管されたか否かの状況を把握することができる。
また、本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、取引先金融機関の担当者が本システムからの電子メールを受信することにより、この取引先金融機関に対して提供する電子申告データの準備、すなわち一時保管部に保管されたか否かの状況を把握することができる。
また、本発明の電子申告データ送付受付システム及びその方法によれば、取引先金融機関が、一時保管部から電子申告データ読み出す際、この電子申告データを代理送信した税理士を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態による電子申告データ送付受付システム100の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の代理人情報データベース10に記憶されているテーブルの構成を示す概念図である。
【図3】図1の企業情報データベース11に記憶されているテーブルの構成を示す概念図である。
【図4】図1の金融機関情報データベース12に記憶されているテーブルの構成を示す概念図である。
【図5】メッセージボックス201に記憶されているテーブルの構成を示す概念図である。
【図6】代理人情報データベース10における第1の利用者識別番号と、メッセージボックス201の受付番号と、電子申告データデータベース202における第2の利用者識別番号と、企業情報データベース11における第2の利用者識別番号に対応する取引先金融機関情報との対応関係を示す概念図である。
【図7】図1の一時保管部13に記憶されているテーブルの構成を示す概念図である。
【図8】図1の電子申告データ送付受付システム100が行う、代理人における電子申告データの代理送付における電子申告データ送付受付の処理を説明する概念図である。
【図9】電子申告データ送付受付システム100による電子申告データ送付受付の処理の動作例を示すフローチャートである。
【図10】送信履歴ダウンロード部3が税理士の端末に表示する送信履歴の一覧表の表示画面を示す概念図である。
【図11】金融機関識別番号抽出部6が税理士の端末に表示する金融機関選択画面の表示画面を示す概念図である。
【図12】金融機関の端末から一時保管部13にある電子申告データをダウンロードする処理の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態による電子申告データ送付受付システム100を図面を参照して説明する。図1は同実施形態による電子申告データ送付受付システム100の構成例を示すブロック図である。
この図において、電子申告データ送付受付システム100は、制御部1、ログイン処理部2、送信履歴ダウンロード部3、申告データダウンロード部4、企業識別番号抽出部5、金融機関識別番号抽出部6、様式変換部7、申告データ管理部8、メール送信部9、代理人情報データベース(代理人情報DB)10、企業情報データベース(企業情報DB)11、金融機関情報データベース(金融機関情報DB)12、一時保管部13、申告データ送信部14、取引先金融機関データベース(取引先金融機関DB)15を有している。
この電子申告データ送付受付システム100は、電子申告データを金融機関に対して送付する企業と、この金融機関及び電子申告データの送付処理を上記企業から依頼されて行う企業の代理人である税理士(以下、代理人とする)とから独立した第三者機関に配置され、金融機関及び代理人それぞれが、この第三者機関と契約を結び登録処理を行う。
【0019】
制御部1は、上記契約を結んだ代理人、金融機関の端末から入力される、後述する各データベースのテーブルに示す各データを用いて、それぞれ代理人情報データベース10、企業情報データベース11、取引先金融機関データベース15、金融機関情報データベース12に対するデータの登録処理を行う。
ここで、本実施形態における電子申告データ送付受付システム100が、監督機関の電子申告システム(以下、監督機関コンピュータ)にログインするため、企業及び代理人が上記監督機関コンピュータに登録し、それぞれ利用者識別番号及び暗証番号を取得する必要がある。
【0020】
図2は、上記代理人情報データベース10に記憶される、代理人の利用者識別番号(第1の利用者識別番号)毎に各代理人の情報が対応づけられたテーブル構成例を示す概念図である。
すなわち、代理人情報データベース10には、監督機関コンピュータに代理人が登録した際に付与された第1の利用者識別番号毎に、少なくとも代理人名フリガナ、代理人名、事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、メールアドレスなどの代理人情報がテーブル形式として記憶されている。上記第1の利用者識別番号及び暗証番号は、監督機関コンピュータにログインする際に必要となる識別情報である。
【0021】
図3(a)は、上記企業情報データベース11のテーブル構成例を示す概念図である。
すなわち、企業情報データベース11には、少なくとも企業ID毎に、企業名、監督機関コンピュータに企業がログインする際に付与された利用者識別番号(第2の利用者識別番号)、を含む企業情報、電子申告データ送付受付システム利用者情報として利用者毎の電子申告データ送付受付システム100にログインするための電子申告データ送付受付システム利用者IDとパスワード、メールアドレス等が記憶されている。電子申告データ送付受付システム100にログインするための電子申告データ送付受付システム利用者IDとパスワードは、本実施形態の電子申告データ送付受付システム100に登録した際に付与される。
また、この企業IDに対応づいて、取引先金融機関データベース15に企業の取引先金融機関に関する情報が記憶されている。図3(b)は、上記取引先金融機関データベース15のテーブル構成例を示す概念図である。
すなわち、取引先金融機関データベース15には、少なくとも企業ID毎に、取引先金融機関情報として金融機関識別番号、金融機関情報(例えば、口座番号、店番号など)、登録状況(取引先金融機関が、電子申告書を電子申告データ送付受付システム100で受付けるか否かの情報)が取引先金融機関数分記憶されている。
【0022】
図4は、金融機関情報データベース12のテーブル構成例を示す概念図である。
すなわち、金融機関情報データベース12には、金融機関識別番号毎に、金融機関名を含む金融機関情報、電子申告データ送付受付システム利用者情報として利用者毎の電子申告データ送付受付システム100にログインするための電子申告データ送付受付システム利用者IDとパスワード及びメールアドレス等が記憶されている。電子申告データ送付受付システム100にログインするための電子申告データ送付受付システム利用者IDとバスワードは、本実施形態の電子申告データ送付受付システム100に登録した際に付与される。
【0023】
ログイン処理部2は、代理人が代理人端末から電子申告データ送付受付システム100に対してログインする際に代理人端末から第1の利用者識別番号と対応するパスワードの入力を受け付ける。そして、入力された第1の利用者識別番号から代理人情報データベース10を検索し、この第1の利用者識別番号が記憶されていれば、入力された第1の利用者識別番号と対応するパスワードにて監督機関コンピュータにロダインを行い、ログインできれば、電子申告データ送付受付システム100のログインを許可する。代理人情報データベース10に第1の利用者識別番号が記憶されていない場合、あるいは監督機関コンピュータにログインできなかった場合は、電子申告データ送付受付システム100へのログインを許可せず、代理人端末に対してエラー出力を行う。
【0024】
また、ログイン処理部2は、企業の担当者が端末から電子申告データ送付受付システム100に対してログインする場合、企業の担当者が端末から入力した企業ID及び電子申告データ送付受付システム利用者情報を、企業情報データベース11において検索し、企業IDに対応して電子申告データ送付受付システム利用者情報が記憶されていれば、電子申告データ送付受付システム100へのログインを許可し、企業ID及び電子申告データ送付受付システム利用者情報が記憶されていなければ、電子申告データ送付受付システム100へのログインを許可せず、企業の端末に対してエラー出力を行う。
【0025】
また、ログイン処理部2は、金融機関の担当者が端末から電子申告データ送付受付システム100に対してログインする場合、金融機関の担当者が端末から入力した金融機関識別番号び電子申告データ送付受付システム利用者情報を、金融機関情報データベース12において検索し、この金融機関識別番号に対応して電子申告データ送付受付システム利用者情報が記憶されていれば、電子申告データ送付受付システム100へのログインを許可し、金融機関識別番号に対応して電子申告データ送付受付システム利用者情報が記憶されていなければ、電子申告データ送付受付システム100へのログインを許可せず、金融機関の端末に対してエラー出力を行う。
【0026】
送信履歴ダウンロード部3は、監督機関コンピュータにおけるメッセージボックス(後述するメッセージボックス201)から、代理人が監督機関コンピュータにて申告した電子申告データを、設定した範囲(例えば、ある期間)における送信履歴の一覧表をダウンロードし、代理人の端末の表示部に表示する。上記メッセージボックスには、図5に示すように、代理人の第1の利用者識別番号毎に、少なくとも格納日時、受付日時、受付番号、手続き名、申告した企業の代表者の氏名あるいは企業の名称がテーブル形式にて記憶されている。ここで、上記格納日時はメッセージボックスに書き込まれた日であり、上記受付日時は電子申告データが受け付けられた日であり、受付番号は電子申告データの受け付けられた順番を示し、手続き名は電子申告データなどの処理の名称を示す。
【0027】
企業識別番号抽出部5は、上記送信履歴の一覧表から選択された電子申告データそれぞれの識別情報である受付番号により、図6に示すように、監督機関のコンピュータを介して、電子申告データが記憶されている電子申告データデータベース(後述する電子申告データデータベース202)から、電子申告データの受付番号(電子申告データの識別情報)により電子申告データを検索し、この電子申告データから企業の第2の利用者識別番号を抽出する。
図6は、代理人情報データベース10における第1の利用者識別番号と、メッセージボックスの受付番号と、電子申告データデータベースにおける申告企業識別番号(第2の利用者識別番号)と、企業情報データベース11における第2の利用者識別番号に対応する取引先金融機関情報との対応関係を示す概念図である。
【0028】
金融機関識別番号抽出部6は、上記企業識別番号抽出部5が抽出した第2の利用者識別番号により、図6に示すように、企業情報データベース11を検索し、該第2の利用者識別番号に対応する企業IDにより取引先金融機関データベース15を検索し、この企業IDに対応して記憶されている全ての金融機関識別番号を読み込む。
申告データダウンロード部4は、上記受付番号に対応する電子申告データを、電子申告データデータベースからダウンロードする。
【0029】
申告データ管理部8は、監督機関コンピュータの電子申告データデータベースからダウンロードした上記電子申告データを、この電子申告データに対応する企業名、代理送信者情報とともに金融機関識別番号から代理人により選択された送付先金融機関の一次保管部13に書き込む。
様式変換部7は、一時保管部13に書き込まれる電子申告データを、各金融機関の様式(フォーマット)に変換し、すなわち金融機関毎に設定されたテンプレートを用い、必要事項を電子申告データから抽出し、抽出した必要事項をテンプレートに書き込むことにより、申告書データの様式を変換して財務データとし、企業申告情報の一部として、一時保管部13に書き込む。
【0030】
一時保管部13には、図7に示すように、金融機関識別番号毎に、上記企業申告情報として、少なくとも、格納日時、受付日時、受付番号、手続き名、企業名及び代理送信者情報(代理人名)が記憶されている。ここで、格納日時、受付日時、受付番号、手続き名については、電子申告データデータベースの情報と同一の情報が記憶される。
メール送信部9は、一時保管部13に記憶されている金融機関及び企業のメールアドレスを、それぞれ金融機関情報データベース12及び企業情報データベース11それぞれから読み出し、すでに電子申告データがダウンロードされて、一時保管部13から読み出すことができることを示す電子メールを、読み出したメールアドレスにより、金融機関及び企業それぞれに対して送信する。
申告データ送信部14は、金融機関の端末からの電子申告データ送信の要求により、金融機関識別番号及び企業名それぞれに対応した電子申告データ(代理申告した代理人名を含む)及び財務データを、一時保管部13から読み込んで、依頼先の金融機関の端末に対してFTP(File Transfer Protocol)送信する。
【0031】
次に、本実施形態による電子申告データ送付受付システム100の電子申告データを金融機関に対して送付する処理を説明する。ここではまず、この電子申告データ送付受付の処理に対する前提条件の説明を図8を用いて簡単に行う。
代理人は、納税者である企業(代理申告の依頼先である取引先企業)に代わり、監督機関である監督機関コンピュータに対し、電子申告データの代理送信をする際、監督機関コンピュータに対して利用者登録を行い、第1の利用者識別番号及び暗証番号を取得し、監督機関コンピュータに対し、この第1の利用者識別番号を用いて、企業に代わって電子申告データの代理送信を行う。
【0032】
監督機関コンピュータは、電子申告データを受信すると、電子申告データの受信順に受付番号を付与し、この受付番号及び申告者である代理人の第1の利用者識別番号を付加したデータ形式によって、メッセージボックス201に送信履歴の一覧表として書き込み、かつ実際の電子申告データを各企業に付与された第2の利用者識別番号及び上記受付番号を付加して、電子申告データデータベース202に書き込む。
企業及び金融機関は、電子申告データ送付受付システム100を管理する第三者機関との契約を行い、これにより企業に電子申告データ送付受付システム100の利用者IDとパスワードが付与され、金融機関に電子申告データ送付受付システム利用者IDとパスワードが付与される。電子申告データ送付受付システム利用者IDとパスワードとから、上記電子申告データ送付受付システム利用者情報が構成されている。
【0033】
金融機関は、融資の依頼を企業から受けると、融資を行うか否かの判定のために、その企業の電子申告データが必要な場合、企業に対して予め電子申告データの送信依頼を行う。
そして、電子申告データの送信依頼を受けると、企業はこの電子申告データの代理送信の依頼を代理人に対して行う。
代理人は、電子申告データの金融機関に対する代理送信の依頼を受けると、本実施形態による電子申告データ送付受付システム100を利用し、電子申告データを監督機関コンピュータの申告データデータベース202からダウンロードし、金融機関に対する電子申告データの代理送信の処理を行う。
ここで、代理人は、予め、自身の端末から、インターネットなどのネットワークを用いて、電子申告データ送付受付システム100に対する登録処理を行う。
【0034】
すなわち、代理人端末から監督機関コンピュータの利用者識別番号である第1の利用者識別番号と対応するパスワードの入力を受け付けると、入力された第1の利用者識別番号と対応するパスワードにて監督機関コンピュータにログインを行い、ログインできれば、上記端末から図2に示すテーブルにおける情報である、第1の利用者識別番号、代理人名フリガナ、代理人名、事務所名、郵便番号、郵便番号、所在地、電話番号、メールアドレスなどの代理人情報を、設定されている入力欄に入力し、電子申告データ送付受付システム100に対する登録処理を行う。
このとき、制御部1は、上記代理人情報を第1の利用者識別番号に対応させて、代理人情報データベース10に書き込む。
【0035】
次に、図8及び図9を用いて本実施形態による電子申告データ送付受付システム100の電子申告データを金融機関に対して送付する処理を説明する。図9は、電子申告データの代理送付の処理の動作例を説明するフローチャートである。
取引先の金融機関から企業が電子申告データの送付を依頼され、この企業が税理士を代理人として、上記金融機関に対して電子申告データの代理送付を行うことを一例として、以下説明する。
【0036】
代理人は、電子申告データ送付受付システム100にログインするため、端末から自身の第1の利用者識別番号と暗証番号とを入力する。
ログイン処理部2は、入力された第1の利用者識別番号が代理人情報データベース10に記憶されているか否かの判定を行いこの第1の利用者識別番号が記憶されていれば、入力された第1の利用者識別番号と対応するパスワードにて監督機関コンピュータにログインを行い、ログインできれば、電子申告データ送付受付システム100のログインを許可し(ステップS1)、処理をメニュー選択画面(ステップS1−2)に進める。一方、ログイン処理部2は、代理人情報データベース10に第1の利用者識別番号が記憶されていない場合、あるいは監督機関コンピュータにログインできなかった場合には、電子申告データ送付受付システム100のログインを許可せず、代理人端末に対してエラーを通知する。
【0037】
次に、ログイン処理部2は、ログアウト及び電子申告データ提出のいずれかを選択するメニュー選択画面(ステップS1−2)にて、代理人がログアウトのボタンをクリックして選択すれば、監督機関コンピュータをログアウトし、かつこの電子申告データ送付受付システム100をログアウトし、一方、申告データ提出のボタンがクリックされて選択されると、送信履歴ダウンロード部3は、監督機関コンピュータのメッセージボックス201から、第1の利用者識別番号に対応する電子申告データの送信履歴の一覧表を抽出してダウンロードし、代理人端末に対して図10に示す申告書選択画面を表示画面として表示する(ステップS2)ここで、送信履歴ダウンロード部3は、手続き名、氏名又は名称、電子申告の受付日時で、ダウンロードする送信履歴の範囲を限定することができるように、送信履歴の絞り込み検索が可能な構成としてもよい。
【0038】
企業識別番号抽出部5は、申告書選択画面における戻るボタンが選択されたか、あるいはいずれかの電子申告データの選択の入力が行われたかを判定し(ステップS3)、申告書選択画面の戻るボタンが代理人により選択され、クリック(押下)されることにより、処理をステップS2へ戻し、一方、代理人が申告書選択画面からいずれかの電子申告データを選択すると、以下の企業識別番号抽出処理を行う。
すなわち、企業識別番号抽出部5は、上記送信履歴の一覧表から選択され、クリックされた電子申告データの識別情報である受付番号を検索キーとして、監督機関コンピュータにおける電子申告データデータベース202から、この受付番号に対応する電子申告データを検索し、検索された受付番号に対応する電子申告データから企業の第2の利用者識別番号を抽出する(ステップS3−2)。
【0039】
そして、金融機関識別番号抽出部6は、上記抽出された第2の利用者識別番号を検索キーとして、企業情報データベース11を検索し、この第2の利用者識別番号に対応する企業IDにより取引先金融機関データベース15を検索し、対応する企業IDに記憶されているすべての取引先金融機関情報を読み出し、この取引先金融機関情報から金融機関情報を抽出し、図11に示す金融機関選択画面として税理士の端末に表示する(ステップS3−3)。ここで、金融機関識別番号抽出部6は、図11に示すように、上記取引先金融機関情報に含まれる企業と金融機関との取引関係の状態(登録申請中:新たな取引の登録の申請中、変更申請中:金融機関情報の変更申請中、:停止申請中:取引の停止を申請中などの状態)を表示することも可能である。
また、金融機関識別番号抽出部6は、金融機関選択画面における戻るボタンが選択されたか、あるいはいずれかの金融機関の選択(1つあるいは複数の選択)が行われたかを判定し(ステップS4)、金融機関選択画面の戻るボタンを選択することにより、処理をステップS3へ戻し、一方、税理士が金融機関選択画面からいずれかあるいは複数の金融機関を選択すると、以下の送信先確認処理を行う。
【0040】
申告データ管理部8は、電子申告データの送信先として選択された金融機関の送信先確認表示画面を税理士の端末に対して表示し、この送信先確認表示画面における戻るボタンあるいは送信確認ボタンのいずれかが選択され、クリックされたかの判定を行い(ステップS5)、送信先の修正のために戻るボタンが選択されると、ステップS4に戻り、再度、図11に示す金融機関選択画面が表示され、送信先に変更がなく送信確認ボタンが選択され、クリックされると、処理をステップS6へ進める。
【0041】
送信確認ボタンが選択され、クリックされると、申告データダウンロード部4は、上記受付番号に対応する電子申告データを、監督機関コンピュータの電子申告データデータベース202からダウンロードする(ステップS6)。
申告データ管理部8は、監督機関コンピュータの電子申告データデータベース202から、申告データダウンロード部4がダウンロードした上記電子申告データを、図7に示すテーブルのように、金融機関識別番号から選択された金融機関識別番号毎に、対応する電子申告データ、この電子申告データに対応する企業の企業名、代理送信者名(税理士名)、受付番号を含む企業申告情報を一時保管部13に書き込む(ステップS7)。
【0042】
また、様式変換部7は、電子申告データの様式を、各金融機関に指定されている様式に変更し、電子申告データに対応させて、一時保管部13に書き込む(ステップS7)。ここで用いる各金融機関の様式は、すでに説明したように、テンプレートとして予め様式変換部7内に設定されている。
次に、メール送信部9は、申告データ管理部8の一時保管部13に対して、金融機関に対して送信する電子申告データの格納が終了すると、一時保管部13に格納されている企業及び金融機関のメールアドレスを、企業情報データベース11及び金融機関情報データベース12からそれぞれ読み出し、このメールアドレスに対し、依頼された電子申告データの送信が可能となったことを通知する電子メールを送信する(ステップS8)。
【0043】
そして、制御部1は、電子申告データ送付受付システム100からログアウトするか、あるいはステップS1−2に戻り、メニュー選択画面を表示し、代理人の端末に対して表示し、ログアウトを行うか、他の電子申告データ、すなわち他の企業の電子申告データの代理送信処理を続けて行うかの判定を行う。ここで、制御部1は、ログアウトが選択されると、代理人の端末に対して、電子申告データ送付受付システム100からのログアウト処理を行い、一方、代理送信処理を連続して行うことを選択した場合、処理をステップS2へ戻し、他の企業の電子申告データの代理送信の処理を繰り返して行う。
【0044】
次に、一時保管部13からのダウンロードが可能であることを示す電子メールを受信した後、金融機関の端末から一時保管部13にある電子申告データをダウンロードする処理を、図8及び図12を用いて説明する。図12は、金融機関の端末から一時保管部13にある電子申告データをダウンロードする処理の動作例を示すフローチャートである。
金融機関の担当者は、電子申告データ送付受付システム100にログインするため、電子申告データ送付受付システム利用者情報を入力する。
ログイン処理部2は、入力された電子申告データ送付受付システム利用者情報が、金融機関情報データベース12に記憶されているか否かの判定を行い(ステップS21)、記憶されている場合に処理をステップS22へ進め、記憶されていない場合にログイン処理を中止して処理を終了するとともに、金融機関の端末に対してエラーを通知する。
【0045】
電子申告データ送付受付システム100の利用者情報が記憶されていた場合、申告データ送信部14は、一時保管部13に記憶されている電子申告データの中に、電子申告データの送信依頼を行った上記金融機関識別番号に対応する電子申告データの有無、すなわち各金融機関に対応した閲覧許可データの有無を検出し(ステップS22)、金融機関識別番号が一時保管部13において検出されない場合に処理を中止し、金融機関識別番号が一時保管部13において検出された場合、処理をステップS23へ進める。
【0046】
金融機関識別番号が一時保管部13において検出された場合、申告データ送信部14は、一時保管部13から、上記電子申告データを依頼した金融機関の金融機関識別番号に対応する電子申告データ及び様式を変更した財務データのファイルを、この金融機関の端末に対してFTP送信する(ステップS23)。ここで、申告データ送信部14は、FTP送信した電子申告データ及び様式を変更した財務データのファイルを、送信した金融機関毎に一時保管部13から削除する。
【0047】
なお、上述した金融機関からのFTP送信に限らず、例えば電子申告データ送付受付システム100が定期的に一時保管部13に記憶されている電子申告書情報を金融機関にバッチ送信するようにしてもよい。
【0048】
また、本実施形態の電子申告データ送付受付システム100の説明において、代理人が電子申告データ送付受付システム100にログインして、電子申告データの送信を行う場合について説明した。
しかしながら、以下に説明するように、代理人ではなく、企業の担当者が企業の端末から、電子申告データの金融機関への送信処理を行うことができる。
すなわち、申告企業の担当者が電子申告データ送付受付システム100へ企業ID及び電子申告データ送付受付システム利用者IDとパスワードでログイン後、第2の利用者識別番号及び対応する暗証番号を入力すると、ログイン処理部2が申告企業の第2の利用者識別番号及び暗証番号(監督機関コンピュータにより付与)により監督機関コンピュータにログインする。
【0049】
そして、送信履歴ダウンロード部3が電子申告データの送信履歴をメッセージボックス201よりダウンロードし、金融機関識別番号抽出部6がこの企業に対応する企業IDを企業情報データベース11から抽出し、取引先金融機関データベース15より取引先金融機関を抽出し、企業の端末に金融機関選択画面を表示する。
ここで、企業の端末に表示される取引先の金融機関の金融機関選択画面から、電子申告データの送信先となる金融機関を選択することができる。以下の動作については、上述した図9及び図12のフローチャートと同様である。
【0050】
この場合、企業の第2の利用者識別番号は既に取得されているので、企業識別番号抽出部5が代理人の第1の利用者識別番号を介して、企業の第2の利用者識別番号を抽出する必要がない。
すなわち、金融機関識別番号抽出部6は、第2の利用者識別番号により、取引先の金融機関の金融機関識別番号を、企業情報データベース11および取引先金融機関データベース15から直接に検索することができる。
電子申告データのダウンロードは、一度でよい。したがって、本実施形態による電子申告データ送付受付システム100において、申告企業自身も、複数の金融機関に電子申告データを送信する事が可能である。
【0051】
なお、図1における電子申告データ送付受付システム100による図9のフローチャートの動作を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより電子申告データ送付受付システム100における各処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0052】
また、前記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0053】
1…制御部
2…ログイン処理部
3…送信履歴ダウンロード部
4…申告データダウンロード部
5…企業識別番号抽出部
6…金融機関識別番号抽出部
7…様式変換部
8…申告データ管理部
9…メール送信部
10…代理人情報データベース
11…企業情報データベース
12…金融機関情報データベース
13…一時保管部
14…申告データ送信部
15…取引先金融機関データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子申告に関する処理を企業に代わって行う代理人が監督機関のコンピュータにログインするための第1の利用者識別番号及び当該代理人に関する情報が記憶された代理人情報データベースと、
少なくとも企業の識別番号と企業が前記監督機関のコンピュータにログインするために必要な第2の利用者識別番号と企業のメールアドレスを含む企業情報が記憶された企業情報データベースと、
前記企業情報データベースの企業の識別番号と対応し、前記企業の取引先金融機関の金融機関識別番号を含む取引先金融機関情報が1または複数記憶された取引先金融機関データベースと、
前記金融機関識別番号に対応し、少なくとも電子申告データ送付受付システムにログインするためのログイン情報と金融機関のメールアドレスを含む金融機関情報が記憶された金融機関情報データベースと、
前記代理人の端末から入力される前記第1の利用者識別番号と対応する暗証番号の入力を受け付け、前記第1の利用者識別番号が前記代理人情報データベースに記憶されている場合に、前記監督機関のコンピュータに前記入力された暗証番号で代理ログイン処理を行うログイン処理部と、
前記代理ログインしている監督機関のコンピュータから前記代理人が代理申告した電子申告データの送信履歴の電子申告の手続き名、氏名又は名称、受付日時等による絞り込み検索を行い、送信履歴の範囲を限定した電子申告データをダウンロードする送信履歴ダウンロード部と、
前記送信履歴から選択された前記電子申告データの識別情報により、前記監督機関のコンピュータの電子申告書データベースから該当する電子申告書を検索し、前記第2の利用者識別番号を抽出する企業識別番号抽出部と、
前記企業識別番号抽出部が抽出した前記第2の利用者識別番号より、前記企業情報データベースを検索し、該第2の利用者識別番号に対応する企業の識別番号を抽出し、該企業の識別番号より、前記取引先金融機関データベースを検索し、該企業の識別番号に対応する取引先金融機関の金融機関識別番号を抽出する金融機関識別番号抽出部と、
前記識別番号に対応する電子申告データを、前記監督機関のコンピュータの電子申告データベースからダウンロードする申告データダウンロード部と、
ダウンロードした前記電子申告データ、当該電子申告データを代理送信した代理人情報を含む企業申告情報を、前記金融機関識別番号抽出部から抽出された金融機関識別番号から選択された送付先の金融機関識別番号毎に、一時保管部に記憶する申告データ管理部と、
前記一時保管部に記憶されている前記金融機関及び前記企業のメールアドレスを、それぞれ前記金融機関情報データベース及び前記企業情報データベースそれぞれから読み出し、電子申告データがダウンロードされ、前記一時保管部から読み出すことができることを示す電子メールを、前記メールアドレス宛に送信するメール送信部と、
前記金融機関識別番号に対応した電子申告データを、定期的に前記一時保管部から読み出し、前記金融機関の端末に対してバッチ送信する申告データ送信部と
を有することを特徴とする電子申告データ送付受付システム。
【請求項2】
前記メール送信部は、前記代理人情報データベースにより、代理送信を行った代理人のメールアドレスを含む代理人情報を抽出し、前記電子メールに付加すること
を特徴とする請求項1記載の電子申告データ送付受付システム。
【請求項3】
前記申告データ送信部は、前記電子メールを受信した後、前記ログイン処理が、前記金融機関の端末から入力される該金融機関のログイン情報が前記金融機関情報データベースに記憶されている場合にログインさせ、前記金融機関識別番号に対応した電子申告データを、前記一時保管部から読み出して送信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子申告データ送付受付システム。
【請求項4】
前記電子申告データを予め設定された前記金融機関毎のデータフォーマットに変換し、該電子申告データと対応させ、前記一時保管部に書き込む様式変換部をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子申告データ送付受付システム。
【請求項5】
制御部が、電子申告に関する処理を企業に代わって行う代理人が監督機関のコンピュータにログインするための第1の利用者識別番号及び当該代理人に関する情報を代理人情報データベースに記憶する過程と、
制御部が、少なくとも企業の識別番号と企業が前記監督機関のコンピュータにログインするために必要な第2の利用者識別番号と企業のメールアドレスを含む企業情報を企業情報データベースに記憶する過程と、
制御部が、前記企業情報データベースの企業の識別番号と対応し、前記企業の取引先金融機関の金融機関識別番号を含む取引先金融機関情報を取引先金融機関データベースに1または複数記憶する過程と、
制御部が、前記金融機関識別番号に対応し、少なくとも電子申告データ送付受付システムにログインするためのログイン情報と金融機関のメールアドレスを含む金融機関情報を金融機関情報データベースに記憶する過程と、
ログイン処理部が、前記代理人の端末から入力される前記第1の利用者識別番号と対応する暗証番号の入力を受け付け、前記第1の利用者識別番号が前記代理人情報データベースに記憶されている場合に、前記監督機関のコンピュータに前記入力された暗証番号で代理ログイン処理を行うログイン処理を行うログイン処理過程と、
送信履歴ダウンロード部が、前記代理ログインしている監督機関のコンピュータから前記代理人が代理申告した電子申告データの送信履歴の手続き名、氏名又は名称、電子申告の受付日時等による絞り込み検索を行い、送信履歴の範囲を限定した電子申告データをダウンロードする送信履歴ダウンロード過程と、
企業識別番号抽出部が、前記送信履歴から選択された前記電子申告データの識別情報より、前記監督機関のコンピュータの電子申告書データベースから該当する電子申告書を検索し、前記第2の利用者識別番号を抽出する企業識別番号抽出過程と、
金融機関識別番号抽出部が、前記企業識別番号抽出部が抽出した前記第2の利用者識別番号より、前記企業情報データベースを検索し、該第2の利用者識別番号に対応する企業の識別番号を抽出し、該企業の識別番号により、前記取引先金融機関データベースを検索し、該企業の識別番号に対応する取引先金融機関の金融機関識別番号を抽出する金融機関識別番号抽出過程と、
申告データダウンロード部が、前記識別番号に対応する電子申告データを、前記電子申告データベースからダウンロードする申告データダウンロード過程と、
申告データ管理部が、ダウンロードした前記電子申告データ、当該電子申告データを代理送信した代理人情報を含む企業申告情報を、前記金融機関識別番号抽出部により抽出された金融機関識別番号から選択された送付先の金融機関識別番号毎に、一時保管部に記憶する申告データ管理過程と、
メール送信部が、前記一時保管部に記憶されている前記金融機関及び前記企業のメールアドレスを、それぞれ前記金融機関情報データベース及び前記企業情報データベースそれぞれから読み出し、電子申告データがダウンロードされ、前記一時保管部から読み出すことができることを示す電子メールを、前記メールアドレス宛に送信するメール送信過程と、
申告データ送信部が、前記金融機関識別番号に対応した電子申告データを、定期的に前記一時保管部から読み出し、前記金融機関の端末に対してバッチ送信する申告データ送信過程と
を有することを特徴とする電子申告データ送付受付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−194994(P2012−194994A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138726(P2012−138726)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【分割の表示】特願2008−120783(P2008−120783)の分割
【原出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)